JP2007287910A - 積層型圧電バイモルフ素子 - Google Patents

積層型圧電バイモルフ素子 Download PDF

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Yohei Watabe
洋平 渡部
Makoto Kaneko
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Abstract


【課題】 変位量を損なうことなく、外部電極と弾性板との絶縁及び導通が確実に得られ、製造が容易な積層型圧電バイモルフ素子を提供することを課題とする。
【解決手段】 矩形板状の2枚の積層型圧電セラミックス素子41が切り欠き部49a、49bを有する矩形板状の弾性板42の表裏面に接着剤で接合された形態にし、弾性板42には導電性を有する材料を使用し、接着剤がなす接着層43の一部に導電接着剤層47を設ける。
【選択図】 図4

Description

本発明は、圧電アクチュエータ、圧電センサ及び圧電音響デバイスなどに好適な積層型圧電バイモルフ素子に関する。
積層型圧電セラミックス素子は、同じ厚さの単板の圧電セラミックス素子と比較し、低い電圧でも大きな歪み量が得られる。また、積層型圧電セラミックス素子は、圧電セラミックス層と内部電極層が交互に幾層にも積層された構造を有するので、積層型圧電セラミックス素子の静電容量は、2つの内部電極層に挟まれた1つの圧電セラミックス層が持つ静電容量と積層数との積になる。そのため、大きな静電容量を有するので、圧電e定数が見かけ上、大きな材料となる。また、外部からの機械的な入力に対して大きな電流を取り出すことが可能であるため、機械−電気変換デバイスとして広く活用されている。
積層型圧電セラミックス素子の製造方法は、まず、原料となる圧電セラミックス粉末に有機バインダーや有機溶剤などを混合し、分散させ、スラリーを作製する。このスラリーからドクターブレード法や印刷法などのシート成形方法によりセラミックスシートを作製する。このセラミックスシートに、内部電極層となる銀を主成分とした電極ペーストを印刷する。次に、電極ペーストを印刷したセラミックスシートとセラミックスシートとを交互に積層した後、熱を加えながらプレスして積層体を作製する。
次に、前記積層体を所定の形状に切断加工する。積層方向の切断面には内部電極層の一部が露出する。これは、前記電極ペーストの印刷時に電極ペーストをパターン印刷してあるためである。この内部電極層が露出する部分は、対向する内部電極層同士が同一切断面に露出しないようになっている。所定の形状に切断加工された積層体は、大気中で有機バインダーが分解されて焼結反応が起こらない温度で、かつ、積層体内にカーボンが残留しない時間で脱脂処理を行う。
次に、脱脂処理した前記積層体を密閉容器に入れて1000℃前後にて焼成を行うことにより、積層型圧電セラミックス素子の焼結体が得られる。この焼結体の内部電極層を取り出すために露出させた前記露出部に外部電極を形成する。外部電極は、正極と負極の2端子にし、同じ極性となる内部電極層を電気的に接続する。正極と負極に所定の電界を印加することで、2つの内部電極層に挟まれた各圧電セラミックス層が分極され、積層型圧電セラミック素子が得られる。
図1は、従来の積層型圧電バイモルフ素子の説明図である。図1(a)は上面図であり、図1(b)は断面図である。従来の積層型圧電バイモルフ素子10は、図1(a)に図示するように前述した製造方法により得られた矩形板状の積層型圧電セラミックス素子11と金属材料からなる矩形板状の弾性板12とで構成される。図1(b)は、図1(a)に図示した破線A−A’における積層型圧電バイモルフ素子の断面を示している。積層型圧電バイモルフ素子の断面構造は、弾性板12の厚みをなす2面に2枚の積層型圧電セラミックス素子11が接着層13を介して接合されている。積層型圧電セラミックス素子11の外部電極部14aと弾性板12とは導電接着剤17によって電気的に導通を有する接合構造となっている。
積層型圧電セラミックス素子11は、内部電極層15a、15bと表面電極部16a、16bが設けられており、内部電極層15aと表面電極部16aは外部電極部14aにより電気的に接続され、内部電極層15bと表面電極部16bは外部電極部14bにより電気的に接続されている。外部電極部14bは弾性板12と絶縁されている。この積層型圧電バイモルフ素子10は弾性板12と表面電極部16bとの間に電圧を印加することにより、電圧の極性に応じて、厚み方向に撓みの変位が発生する。このような積層型圧電バイモルフ素子は特許文献1に開示されている。
特開2005−303937号公報
図1に示す前記従来の積層型圧電バイモルフ素子10においては、外部電極部14bと弾性板12を絶縁するため絶縁処理が必要となり、製造工程が増えるという問題点がある。また、外部電極部14bと弾性板12との絶縁は、接着層13或いは接着層13の厚さに相当する間隙でのみ保たれているだけであり、絶縁処理をしても十分な絶縁が得られないという問題点がある。
さらに、外部電極部14bと弾性板12を絶縁するための絶縁処理として、接着層13を両面テープなどの絶縁性を有するシートを使用して形成することも考えられるが、逆に、導通を取らなければならない外部電極部14aと弾性板12とを導通させている導電接着剤17の障害となり、十分な導通性能が得られないので、より多くの導電接着剤の塗布や半田付けによる導通確保の必要が生じるという問題点がある。加えて、絶縁性を有するシートは柔らかい材料が一般的であるため、積層型圧電バイモルフ素子が発生する撓みの変位量が減少するという問題点もある。
従って、本発明は上記従来技術の問題点を解決することを課題とする。具体的には、変位量を損なうことなく、外部電極部と弾性板との絶縁及び導通が確実に得られ、製造が容易な積層型圧電バイモルフ素子を提供することを課題とする。
本発明は前記課題を解決するために、以下の手段を採用した。即ち、本発明は、矩形板状の2枚の積層型圧電セラミックス素子を矩形板状の弾性板の表裏面に接着剤で接合してなる積層型圧電バイモルフ素子において、弾性板に切り欠き部を設けることにより、その切り欠き部にできる間隙を利用して積層型圧電セラミックス素子の外部電極と弾性板との絶縁を確保することをその要旨とする。
本発明によれば、圧電セラミックス層と内部電極層とが交互に厚み方向に積層されてなる矩形板状の2枚の積層型圧電セラミックス素子が弾性板を挟むように、接着層を介して前記弾性板に接合されてなる積層型圧電バイモルフ素子であって、前記積層型圧電セラミックス素子は、側面に露出する前記内部電極層を接続する外部電極部を有し、上面及び底面のうち少なくとも一方に前記外部電極部に接続される表面電極部を有し、前記弾性板は、前記外部電極部と前記弾性板とが接触しないように切り欠き部が設けられてなることを特徴とする積層型圧電バイモルフ素子が得られる。
本発明による積層型圧電バイモルフ素子は、矩形板状の2枚の積層型圧電セラミックス素子を矩形板状の弾性板の表裏面に接着剤で接合してなる。積層型圧電セラミックス素子は、圧電セラミックス層と内部電極層とがその厚み方向に交互に積層された構造をなす。内部電極層は、積層型圧電セラミックス素子の側面に露出させ、その露出させた内部電極層を接続する電極を設け、外部電極部とする。また、積層型圧電セラミックス素子の上面或いは底面には表面電極部を設け、前記外部電極部と接続する。内部電極層を露出させる側面は幅をなす2面とするのがより良い。
前記弾性板は、鉄ニッケル合金や燐青銅等の弾性を有する材料のなかでも比較的弾性係数の大きい材料が好ましい。本発明による積層型圧電バイモルフ素子では、前記弾性板に、切り欠き部を設ける。この切り欠き部は、積層型圧電セラミックス素子が弾性板に接合されたときに前記外部電極部が弾性板に当接する部分が除去されるように切り欠く。なお、この切り欠き部は、前記外部電極部と弾性板とが接触しないようにすることはもちろんのこと、前記外部電極部と弾性板との間に十分な間隙が設けられ絶縁が十分に確保できる様に形成する。
本発明によれば、前記弾性板は導電性を有する材料からなり、前記接着層は、少なくとも一部分に導電接着剤層を有し、前記弾性板と前記積層型圧電セラミックス素子の前記表面電極部とが電気的に接続されてなることを特徴とする積層型圧電バイモルフ素子が得られる。
本発明による積層型圧電バイモルフ素子は、弾性板に導電性を有する材料を使用する。導電性を有する材料としては、金属はもちろんのこと、カーボンファイバー繊維を含有する樹脂材料からなる材料などでも良い。導電性を有する材料からなる弾性板に積層型圧電セラミックス素子を接合するための接着剤を塗布し、接着層を形成するが、その際、部分的に導電接着剤からなる導電接着剤層を設けることにより、積層型圧電セラミックス素子の前記表面電極部と弾性板とが導通するので、後の工程にて、導通させるための半田や導電接着剤塗布工程などを省くことができる。
また、導電接着剤は、接着力自体はさほど強くないので、弾性板と積層型圧電セラミックス素子との接合に導電接着剤のみを使用することはできないが、本発明では、導電接着剤が部分的に使用されるので、接着力を低下させることはない。
本発明によれば、前記弾性板は導電性を有する材料からなり、前記接着層は、金属フィラーを含有し、前記弾性板と前記積層型圧電セラミックス素子の前記表面電極部とが電気的に接続されてなることを特徴とする積層型圧電バイモルフ素子が得られる。
本発明による積層型圧電バイモルフ素子は、弾性板に導電性を有する材料を使用する。導電性を有する材料としては、金属はもちろんのこと、カーボンファイバー繊維を含有する樹脂からなる材料でも良い。導電性を有する材料からなる弾性板に積層型圧電セラミックス素子を接合するための接着剤として、金属フィラーを含有する接着剤を使用することにより、導電接着剤に比べ接着力が大きく且つ導電性を有する接着剤となり、弾性板と積層型圧電セラミックス素子の前記表面電極部とが導通するので、後の工程にて、導通させるための半田や導電接着剤塗布工程などを省くことができる。
前記の如く、本発明によれば、変位量を損なうことなく、外部電極部と弾性板との絶縁及び導通が確実に得られ、製造が容易な積層型圧電バイモルフ素子の提供が可能となる。
本発明による積層型圧電バイモルフ素子は、矩形板状の2枚の積層型圧電セラミックス素子が切り欠き部を有する矩形板状の弾性板の表裏面に接着剤で接合された形態をなす。また、弾性板には導電性を有する材料を使用し、接着剤がなす接着層の一部に導電接着剤層が設けられた形態、或いは接着剤に金属フィラーを含有させた形態をなす。
以下、本発明による積層型圧電バイモルフ素子について、具体的な例を挙げ、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施例1)
図2は、実施例による積層型圧電バイモルフ素子の説明図である。図2(a)は上面図であり、図2(b)は側面図である。図2(a)に図示する本実施例による積層型圧電バイモルフ素子20は、矩形板状の積層型圧電セラミックス素子21と矩形板状の弾性板22とで構成した。弾性板22の表面と裏面にはそれぞれ1枚ずつ、合計2枚の積層型圧電セラミックス素子21を接着剤で貼り付けた。積層型圧電セラミックス素子21の長手方向の両側面には外部電極部24aと24bを設け、表面には表面電極部26bを設けた。また、弾性板22の長手方向の両側面には外部電極部24aと24bが弾性板22と接触しないように切り欠き部29aと29bを設けた。
本実施例による積層型圧電バイモルフ素子20に使用した積層型圧電セラミックス素子21は以下の方法で作製した。まず、チタン酸ジルコン酸鉛系のセラミック粉末に有機バインダー、溶剤および添加剤を加えて、分散・混練してペースト状のスラリーを作製する。ドクターブレード法を用いて前記スラリーをセラミックスシートに成形する。このセラミックスシートに、焼結後に内部電極層となる、パラジウムを含有し銀を主成分とする電極ペーストをパターン印刷する。
つぎに、電極ペーストをパターン印刷したセラミックスシートと印刷しないセラミックスシートを交互に積層し、熱を加えながらプレスして得られた積層体を矩形板状に切断加工する。その後、緻密質のジルコニアのセッターに前記切断加工された積層体を配置し、大気中で有機バインダーが分解して焼結反応は起こらない温度で、かつ、セラミック素子内にカーボンが残留しない時間で脱脂処理する。続けて、密閉容器中で900〜1100℃の範囲で焼結を行うことで積層型圧電セラミックス素子の焼結体が得られる。
この積層型圧電セラミックス素子の焼結体の内部には、前記パターン印刷により印刷された電極ペーストが内部電極層となって存在する。また前記パターン印刷のパターンは、焼結体の長手方向の側面に露出するように構成した。また、焼結体の厚みをなす2面の表面には表面電極部を設けた。前記内部電極層が表面に露出した部分には、銀を主成分とする電極ペーストを印刷して焼き付けることにより、前記内部電極層と表面電極部とを電気的に接続する外部電極部を設けた。この外部電極部で電気的に接続された表面電極部に電圧を印加して分極処理をすることで、積層型圧電セラミックス素子21が得られる。
本実施例による積層型圧電バイモルフ素子20は、図2(b)に図示するように、2枚の前記積層型圧電セラミックス素子21が矩形板状の弾性板22の厚みをなす2面に接着層23を介して接合される構造とした。積層型圧電セラミックス素子21の厚みをなす2面には、前述した表面電極部26a、26bが設けられ、積層型圧電セラミックス素子21の内部には内部電極層25aと25bがセラミックス層28を介して設けられている。また、内部電極層25bは、前記切り欠き部29bに対応する位置で積層型圧電セラミックス素子21の長手方向の側面に露出しており、この露出した内部電極層25bは外部電極部24bで接続され、さらに表面電極部26bにも接続される構造とした。
図3は、実施例による積層型圧電セラミックス素子の分解斜視図である。図3には、前記積層型圧電セラミックス素子21の外部電極部を除いた、セラミックス層28と表面電極部26a、26bと内部電極層25a、25bを積層型圧電セラミックス素子21の厚み方向に分解して示している。内部電極層25aと内部電極層25bはセラミックス層28に対して対称形状をなすように、前記パターン印刷時に印刷され、セラミックス層28を介して交互に配置されている。表面電極部26bおよび内部電極層25a、25bの同一面内にあるダミー電極32は、脱脂処理や焼結時にセラミックス層28が受ける、セラミックス層28と、内部電極層25a及び内部電極層25bとの膨張係数の違いにより生じる内部応力が極力均等になるようにするための電極であり、セラミックス層28に割れやカケが生じるのを防止する。
表面電極部26bは内部電極層25bと同じ形状とし、表面電極部26aの同一面内には、ダミー電極32を形成せず、表面電極部26aの面積を広げた。本実施例による積層型圧電セラミックス素子21は図3に示すように、セラミックス層28を5層とし、1層のセラミックス層28の厚さを0.04mmとした。また、積層型圧電セラミックス素子21の外形寸法は、長さ30mm、幅10mm、厚さ0.25mmとした。
表面電極部26a、26bと内部電極層25a、25bの端部31b及びダミー電極32の端部31aは積層型圧電セラミックス素子21の長手方向の側面に露出するので、この部分に図2(a)および図2(b)に示すように外部電極部24aと24bを設けて、表面電極部26aと内部電極層25aと端部31aとを外部電極部24aで電気的に接続し、表面電極部26bと内部電極層25bと端部31bとを外部電極部24bで電気的に接続し、2端子を構成した。
また、本実施例による積層型圧電バイモルフ素子20に使用した弾性板22は、厚さ0.05mmのニッケル鉄合金を長さ35mm、幅15mmにプレスで打ち抜いたものを使用した。この弾性板22には、プレスで打ち抜く際に、切り欠き部29a、29bが形成されるように金型を設計した。この弾性板22と積層型圧電セラミックス素子21との接合は、切り欠き部29a、29bの切り欠いた部分に積層型圧電セラミックス素子21の外部電極部24aと24bが位置するように配置し、接合した。
前記のように接合することで、弾性板22に外部電極部24aと24bが接触せず、電気的な絶縁が十分に確保できる。また、駆動する際には、弾性板22を使用せず、弾性板22と接合した2つの積層型圧電セラミックス素子21の表面電極部26bと同じ面内にあるダミー電極32と、表面電極部26bとの間に電圧を印加することにより、積層型圧電バイモルフ素子20の厚み方向に撓みの変位が発生する。
(実施例2)
図4は、実施例による積層型圧電バイモルフ素子の説明図である。図4(a)は側面図であり、図4(b)は積層型圧電セラミックス素子の上面図であり、図4(c)は弾性板の上面図である。本実施例による積層型圧電バイモルフ素子40は、図4(b)に図示するように、矩形板状の積層型圧電セラミックス素子41と図4(c)に図示する矩形板状の弾性板42とで構成した。
図4(a)に図示するように、本実施例による積層型圧電バイモルフ素子40は、弾性板42の厚みをなす2面にそれぞれ1枚ずつ、合計2枚の積層型圧電セラミックス素子41が接着層43を介して貼り付けられた構造とした。図4(b)に図示するように、積層型圧電セラミックス素子41の長手方向の側面には外部電極部44a、44bを設け、表面には表面電極部46bを設けた。また、図4(c)に図示するように、弾性板42の長手方向の両側面には外部電極部44a、44bが弾性板42と接触しないように切り欠き部49a、49bを設けた。
本実施例に使用した積層型圧電セラミックス素子41と弾性板42は、実施例1で使用したものと同じである。また、積層型圧電バイモルフ素子40の構成も実施例1とほとんど同じとしたが、本実施例では、図4(c)に示すように、弾性板42の厚みをなす2面のうち一方の面に接着層43となるゲル状のエポキシ樹脂系の接着剤を、メタルマスクを用いて、印刷塗布した。
さらに、弾性板42と積層型圧電セラミックス素子41の表面電極部46aとを導通させるために、導電接着剤層47となる導電接着剤を部分的に塗布し、積層圧電セラミック素子を前記弾性板42に載せて加圧加熱した。この時、加圧加熱は前記接着剤及び導電接着剤が完全に硬化する前に一度、加圧加熱を止めて、他方の面にも、前記と全く同様にして、エポキシ樹脂系の接着剤と導電接着剤を塗布し、積層型圧電セラミックス素子41を載せ、再度、接着剤及び導電接着剤が完全に硬化するまで加圧加熱して、積層型圧電バイモルフ素子40とした。
本実施例による積層型圧電バイモルフ素子40は、実施例1とは違い、駆動する際に弾性板42を使用して、弾性板42と表面電極部46bとの間に電圧を印加することにより、積層型圧電バイモルフ素子40の厚み方向に撓みの変位が発生する。
(実施例3)
図5は、実施例による積層型圧電バイモルフ素子の説明図である。図5(a)は側面図であり、図5(b)は積層型圧電セラミックス素子の上面図であり、図5(c)は弾性板の上面図である。本実施例による積層型圧電バイモルフ素子50は、図5(b)に図示するように、矩形板状の積層型圧電セラミックス素子51と図5(c)に図示する矩形板状の弾性板52とで構成した。
図5(a)に図示するように、本実施例による積層型圧電バイモルフ素子50は、弾性板52の厚みをなす2面にはそれぞれ1枚ずつ、合計2枚の積層型圧電セラミックス素子51が接着層53を介して貼り付けられた構造とした。図5(b)に図示するように、積層型圧電セラミックス素子51の長手方向の側面には外部電極部54a、54bを設け、表面には表面電極部56bを設けた。また、図5(c)に図示するように、弾性板52の長手方向の両側面には外部電極部54a、54bが弾性板52と接触しないように切り欠き部59a、59bを設けた。
本実施例に使用した積層型圧電セラミックス素子51と弾性板52は、実施例1で使用したものと同じである。また、積層型圧電バイモルフ素子50の構成も前記の如く実施例1とほとんど同じにしたが、本実施例では、図5(c)に示すように、弾性板52の厚みをなす2面のうち、一方の面に接着層53となるゲル状のエポキシ樹脂系の接着剤に金属フィラーを添加し、十分に混ぜ合わせたものを、メタルマスクを用いて、印刷塗布し、積層圧電セラミック素子を前記弾性板52に載せて加圧加熱した。
この時、加圧加熱は接着剤が完全に硬化する前に一度、加圧加熱を止めて、他方の面にも前記と全く同様にして、前記金属フィラーを添加したエポキシ樹脂系の接着剤を塗布し、積層型圧電セラミックス素子51を載せ、再度、接着剤が完全に硬化するまで加圧加熱して、積層型圧電バイモルフ素子50とした。
本実施例による積層型圧電バイモルフ素子50は、実施例2と同様に、駆動する際には弾性板52を使用して、弾性板52と表面電極部56bとの間に電圧を印加することにより、積層型圧電バイモルフ素子40の厚み方向に撓みの変位が発生する。
ここで、前記実施例1乃至実施例3による積層型圧電バイモルフ素子を各30個作製し、比較する為に図1に示した従来の積層型圧電バイモルフ素子も従来品として30個作製した。その結果、従来品は、弾性板と導通させない表面電極部と弾性板間の絶縁に関して、30個中4個の絶縁不良が確認されたが、実施例1乃至実施例3による積層型圧電バイモルフ素子には絶縁不良は確認されなかった。
次に、絶縁が良品であった実施例2と実施例3および従来品について積層型圧電バイモルフ素子のもつ静電容量値を測定した結果、いずれも平均値は約600nFであったが、そのばらつきは、従来品が20%であったのに対し、実施例2と実施例3による積層型圧電バイモルフ素子のばらつきは10%小さくなっていることが確認できた。この結果より、実施例1乃至実施例3による積層型圧電バイモルフ素子は、従来品に比べ、絶縁が十分に確保され、実施例2と実施例3では、弾性板との導通が確実になされていることが確認できた。尚、実施例1による積層型圧電バイモルフ素子は弾性板と積層型圧電セラミックス素子とは導通させない構造であるので、弾性板と導通させない表面電極部と弾性板との間で測定する前記静電容量値の評価は行っていない。
さらに、実施例1乃至実施例3による積層型圧電バイモルフ素子が発生する変位量を評価した。変位量の評価は、積層型圧電バイモルフ素子の一端を固定し、片持ち梁状にし、積層型圧電バイモルフ素子に10Vの直流電流を印加した時に他端に発生する変位量をレーザー変位計で計測した。その結果、いずれの積層型圧電バイモルフ素子も約150μmの変位が計測された。これは従来品とほとんど同じ値であった。
前述した如く、本発明によれば、変位量を損なうことなく、外部電極と弾性板との絶縁及び導通が確実に得られ、製造が容易な積層型圧電バイモルフ素子の提供が可能となる。
本発明による積層型圧電バイモルフ素子は、圧電アクチュエータ、圧電センサ及び圧電音響デバイスとして、各種電子機器や電子装置等に利用できる。
従来の積層型圧電バイモルフ素子の説明図、図1(a)は上面図、図1(b)は断面図。 実施例による積層型圧電バイモルフ素子の説明図、図2(a)は上面図、図2(b)は側面図。 実施例による積層型圧電セラミックス素子の分解斜視図。 実施例による積層型圧電バイモルフ素子の説明図、図4(a)は側面図、図4(b)は積層型圧電セラミックス素子の上面図、図4(c)は弾性板の上面図。 実施例による積層型圧電バイモルフ素子の説明図、図5(a)は側面図、図5(b)は積層型圧電セラミックス素子の上面図、図5(c)は弾性板の上面図。
符号の説明
10、20、40、50 積層型圧電バイモルフ素子
11、21、41、51 積層型圧電セラミックス素子
12、22、42、52 弾性板
13、23、43、53 接着層
14a、14b、24a、24b、44a、44b、54a、54b 外部電極部
15a、15b、25a、25b、45a、45b、55a、55b 内部電極層
16a、16b、26a、26b、46a、46b、56a、56b 表面電極部
17 導電接着剤
18、28、48、58 セラミックス層
29a、29b、49a、49b、59a、59b 切り欠き部
31a、31b 端部
32 ダミー電極
47 導電接着剤層

Claims (3)

  1. 圧電セラミックス層と内部電極層とが交互に厚み方向に積層されてなる矩形板状の2枚の積層型圧電セラミックス素子が弾性板を挟むように、接着層を介して前記弾性板に接合されてなる積層型圧電バイモルフ素子であって、前記積層型圧電セラミックス素子は、側面に露出する前記内部電極層を接続する外部電極部を有し、上面および底面のうち少なくとも一方で前記外部電極部に接続される表面電極部を有し、前記弾性板は、前記外部電極部と前記弾性板とが接触しないように切り欠き部が設けられてなることを特徴とする積層型圧電バイモルフ素子。
  2. 前記弾性板は導電性を有する材料からなり、前記接着層は、少なくとも一部分に導電接着剤層を有し、前記弾性板と前記積層型圧電セラミックス素子の前記表面電極部とが電気的に接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電バイモルフ素子。
  3. 前記弾性板は導電性を有する材料からなり、前記接着層は、金属フィラーを含有し、前記弾性板と前記積層型圧電セラミックス素子の前記表面電極部とが電気的に接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電バイモルフ素子。
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