JP2013211419A - 積層型圧電素子および圧電アクチュエータ - Google Patents

積層型圧電素子および圧電アクチュエータ Download PDF

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Abstract

【課題】 振動による接合材の剥がれを抑制することのできる積層型圧電素子および圧電アクチュエータを提供する。
【解決手段】 本発明の積層型圧電素子1は、圧電体層2および内部電極層3が積層された積層体4と、内部電極層3の端部が導出された積層体4の側面に取り付けられた外部電極5と、接合材6によって外部電極5と接合されたリード7とを含み、外部電極5の端部は積層体4の側面から離れているとともに外部電極5の端部には孔51またはスリット52が設けられていて、孔51またはスリット52にリード7が挿入されていることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車エンジンの燃料噴射装置、インクジェット等の液体噴射装置、XYテーブルの精密位置決め装置等に用いられる積層型圧電素子および圧電アクチュエータに関するものである。
圧電アクチュエータとして、図6に示すように、圧電体層および内部電極層が積層された積層体91と、内部電極層の端部が導出された積層体91の側面に取り付けられた外部電極92と、外部電極92と接合されたリード93とを含む積層型圧電素子を、金属製ケース94の内部に収容したものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2010−192832号公報
上記の圧電アクチュエータにおいて、リード93は外部電極92にはんだ接合されているが、駆動時の振動でリード93と外部電極92とを接合した接合材(はんだ)が引っ張られて剥がれるおそれがある。そして、接合材が剥がれた際に抵抗値が変化するので、積層体91の変位量が変化するおそれもある。
本発明は、上記の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は振動による接合材の剥がれを抑制することのできる積層型圧電素子および圧電アクチュエータを提供することである。
本発明の積層型圧電素子は、圧電体層および内部電極層が積層された積層体と、前記内部電極層の端部が導出された前記積層体の側面に取り付けられた外部電極と、接合材によって前記外部電極と接合されたリードとを含む積層型圧電素子であって、前記外部電極の端部は前記積層体の側面から離れているとともに前記外部電極の端部には孔またはスリットが設けられていて、該孔またはスリットに前記リードが挿入されていることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記外部電極は屈曲部を有し、該屈曲部によって折り曲げられて前記外部電極の端部が前記積層体の側面から離れていることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記外部電極は、前記積層体に接合された接合部と前記端部との間に複数の屈曲部を有していることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記積層体は角柱状であって、前記外部電極は前記積層体の側面のうちの前記接合部が接合された面とは異なる面に対向する部位を有していることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記外部電極は前記孔またはスリットが設けられた面に立設された立設部を有し、前記リードを接合する接合材が前記立設部まで形成されて
いることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記立設部は前記積層体と前記リードとの間に位置するように設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明の積層型圧電素子は、前記接合材が導電性樹脂であることを特徴とするものである。
さらに本発明は、上記の積層型圧電素子と、該積層型圧電素子を内部に収容するケースとを備えていることを特徴とする圧電アクチュエータである。
本発明の積層型圧電素子によれば、外部電極の端部は積層体の側面から離れているとともに外部電極の端部には孔またはスリットが設けられていて、孔またはスリットにリードが挿入されたうえで接合されていることで、リードが外部電極の平坦な面に接合されるのに比べて強固に固定されて剥がれにくく、積層体の変位量を長期間安定なものとすることができる。
(a)は本発明の積層型圧電素子の実施の形態の一例を示す概略斜視図であり、(b)は本発明の積層型圧電素子の実施の形態の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の積層型圧電素子の実施の形態の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の積層型圧電素子の実施の形態の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の積層型圧電素子の実施の形態の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例を示す概略断面図である。 従来の圧電アクチュエータの一例を示す概略断面図である。
以下、本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の例について図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明の積層型圧電素子の実施の形態の一例を示す概略斜視図であり、図1(b)は本発明の積層型圧電素子の実施の形態の他の例を示す概略斜視図である。本例の積層型圧電素子1は、圧電体層2および内部電極層3が積層された積層体4と、内部電極層3の端部が導出された積層体4の側面に取り付けられた外部電極5と、接合材6によって外部電極5と接合されたリード7とを含み、外部電極5の端部は積層体4の側面から離れているとともに外部電極5の端部には孔51またはスリット52が設けられていて、孔51またはスリット52にリード7が挿入されていることを特徴とするものである。なお、図1(a)は外部電極5の端部に孔51が設けられた構成を示しており、図1(b)は外部電極5の端部にスリット52が設けられた構成を示している。
積層型圧電素子1を構成する積層体4は、例えば圧電体層2および内部電極層3が交互に複数積層されてなる活性部と、活性部の積層方向両端に設けられた圧電体層3が積層されてなる(内部電極層3を含まない)不活性部とを有し、例えば縦4〜7mm、横4〜7mm、高さ20〜50mmの直方体状に形成されている。ここで、活性部は駆動時に圧電体層2が積層方向に伸長または収縮する部位であり、不活性部は駆動時に圧電体層2が積層方向に伸長または収縮しない部位である。なお、図1に示す積層体4は四角柱形状であるが、例えば六角柱形状や八角柱形状などであってもよい。
積層体4を構成する圧電体層2は、圧電特性を有するセラミックスで形成されたもので
、このようなセラミックスとして、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)からなるペロブスカイト型酸化物、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)などを用いることができる。この圧電体層2の厚みは、例えば3〜250μmとされる。
積層体4を構成する内部電極層3は、圧電体層2と交互に積層されて圧電体層2を上下から挟んでおり、積層順に正極および負極が配置されることにより、それらの間に挟まれた圧電体層2に駆動電圧を印加するものである。この形成材料として、例えば圧電セラミックスとの反応性が低い銀−パラジウム合金を主成分とする導体、あるいは銅、白金などを含む導体を用いることができる。図1に示す例では、正極および負極(もしくはグランド極)がそれぞれ積層体4の対向する一対の側面に互い違いに導出されている。この内部電極層3の厚みは、例えば0.1〜5μmとされる。
なお、積層体4には、応力を緩和するための層であって内部電極層3として機能しない金属層等が含まれていてもよい。
図1に示す積層体4の対向する一対の側面には、内部電極層3と電気的に接続されてそれぞれ導体層8が設けられている。この導体層8は、例えば銀とガラスからなるペーストを塗布して焼き付けて形成されたもので、積層体4の側面に接合されて、積層体4の対向する側面に互い違いに導出された内部電極層3とそれぞれ電気的に接続されている。導体層8の厚みは、例えば5〜500μmとされる。
一方、積層体4の対向する他の一対の側面には、内部電極層3の正極および負極(もしくはグランド極)の両極が達しており、この側面には例えば酸化物からなる被覆層41が形成されている。被覆層41の形成により、駆動時に高電圧をかけた際に発生する両極間での沿面放電を防止することができる。この被覆層41を形成する酸化物としては、セラミック材料が挙げられ、特に、圧電アクチュエータを駆動した際の積層体4の駆動変形(伸縮)に追随でき、被覆層41が剥がれて沿面放電が生じるおそれのないように、応力によって変形可能な材料であることが好ましい。具体的には、応力が生じると局所的に相変態して体積変化して変形可能な部分安定化ジルコニア、Ln1−XSiAlO3+0.5X(Lnは、Sn,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,TmおよびYbのうちから選ばれるいずれか少なくとも一種を示す。x=0.01〜0.3)などのセラミック材料、あるいは、生じた応力を緩和するように結晶格子内のイオン間距離が変化するチタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛などの圧電材料が挙げられる。この被覆層41は、例えばインク状にした後、ディッピングやスクリーン印刷によって積層体20の側面に塗布され、焼結することによって形成される。
そして、内部電極層3の正極または負極(もしくはグランド極)のうちの一方の端部が導出された積層体4の側面には、外部電極5が取り付けられている。具体的には、例えばAg粉末やCu粉末など導電性の良好な金属粉末を含んだエポキシ樹脂やポリイミド樹脂からなる導電性接合材を介して、導体層8のうえに外部電極5が取り付けられている。なお、導体層8が設けられたうえで外部電極5が取り付けられるのが好ましいが、外部電極5と内部電極層3との導通が十分にとれるのであれば、導体層8が設けられていなくてもよい。
外部電極5は、銅、鉄、ステンレス、リン青銅等の金属からなり、例えば幅0.5〜10mm、厚み0.01〜1.0mmに形成されたものである。この外部電極5には、電気伝導性や熱伝導性を向上させるため、すずや銀などのメッキが施されていてもよい。
外部電極5には、接合材6によってリード7が接合されている。そして、リード7を介
して外部電極5に駆動電圧が印加されるようになっている。なお、接合材6としては、はんだ、導電性樹脂が挙げられるが、振動や共振を緩和、吸収する点で、導電性樹脂が好ましい。導電性樹脂としては、例えば銀ポリイミドや銀エポキシが挙げられる。
ここで、外部電極5の端部は積層体4の側面から離れているとともに外部電極5の端部には孔51またはスリット52が設けられていて、孔51またはスリット52にリード7が挿入されている。
外部電極5の端部は積層体4の側面から離れているとともに外部電極5の端部には孔51またはスリット52が設けられていて、孔51またはスリット52にリード7が挿入されたうえで接合されていることで、リード7が外部電極5の平坦な面に接合されるのに比べて強固に固定されて剥がれにくく、積層体4の変位量を長期間安定なものとすることができる。
また、図1に示すように、外部電極5は屈曲部53を有し、屈曲部53によって折り曲げられて外部電極5の端部が積層体4の側面から離れているのが好ましい。
本発明には屈曲部53のない構成も含まれるが、屈曲部53によって折り曲げられて外部電極5の端部が積層体4の側面から離れていることにより、屈曲部53にて振動を吸収することができ、積層体4の変位量がより長期間安定する。
また、図2に示すように、外部電極5は、積層体4に接合された接合部と端部との間に複数の屈曲部53を有しているのが好ましい。複数の屈曲部53を有していることにより、振動方向と異なる方向に曲げて応力を分散できるため、積層体4の変位量がさらに長期間安定する。
また、図2に示すように、積層体4は角柱状であって、外部電極5は積層体4の側面のうちの接合部が接合された面とは異なる面に対向する部位を有しているのが好ましい。この構成により、複数の屈曲部53で振動を吸収するため、接合材6にかかる駆動時の振動をさらに緩和でき、積層体4の変位量が長期間安定する。
また、図3に示すように、外部電極5は孔51またはスリット52が設けられた面に立設された立設部54を有し、リード7を接合する接合材6が立設部54まで形成されているのが好ましい。この構成により、接合材6と外部電極5との接合面積が大きくなるため、より剥れにくくなり、積層体4の変位量がさらに長期間安定する。
また、図4に示すように、立設部54は積層体4とリード7との間に位置するように設けられているのが好ましい。立設部54を積層体4側に設けることで、立設部54と積層体4との距離が近くなり、てこの原理より立設部54にかかる応力を低減させることができるため、積層体の駆動量が長期間安定する。
次に、本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例について説明する。
図5は、本発明の圧電アクチュエータの実施の形態の一例を示す概略断面図であり、図5に示す例の圧電アクチュエータは積層型圧電素子1をケース10に収容してなるものである。
ケース10は、例えばSUS304やSUS316Lなどの金属材料で形成されたもので、このようなケース10にて積層型圧電素子1が封止されているため、圧電アクチュエータを腐食性のガス中や水中等で使用することができる。また、内部電極層3のイオンマ
イグレーションを抑制するために、不活性ガスを用いて封止してもよい。
この構成により、長期駆動が可能な積層型圧電素子を搭載しているため、積層体4の変位量が長期間安定した圧電アクチュエータとすることができる。
次に、本実施の形態にかかる圧電アクチュエータの製造方法について説明する。
まず、圧電体層2となる圧電セラミックグリーンシートを作製する。具体的には、圧電セラミックスの仮焼粉末と、アクリル系またはブチラール系等の有機高分子からなるバインダーと、可塑剤とを混合して、セラミックスラリーを作製する。そして、ドクターブレード法あるいはカレンダーロール法等のテープ成型法を用いることにより、このセラミックスラリーを用いて圧電セラミックグリーンシートを作製する。なお、可塑剤としては、フタル酸ジブチル(DBP)またはフタル酸ジオクチル(DOP)等を用いることができる。
次に、内部電極層3となる内部電極層用導電性ペーストを作製する。具体的には、銀−パラジウム合金の金属粉末にバインダーおよび可塑剤を添加混合することによって、内部電極層用導電性ペーストを作製する。なお、銀−パラジウム合金に代えて銀粉末とパラジウム粉末とを混合しても良い。
次に、内部電極層用導電性ペーストを、上記の圧電セラミックグリーンシート上に内部電極層3のパターンで例えばスクリーン印刷法にて塗布する。
次に、内部電極層用導電性ペーストが塗布された圧電セラミックグリーンシートを所定枚数積層するとともに、内部電極層用導電性ペーストが塗布されていない圧電セラミックグリーンシートを所定枚数積層する。
そして、これに所定の温度で脱バインダー処理を行なった後、900〜1200℃の温度で焼成する。焼成して得られた積層焼結体に、平面研削盤等を用いて所定の形状になるよう側面に研削加工処理を施す。これにより、圧電体層2および内部電極層3が交互に積層された積層体4が得られる。
次に、積層体4の側面に一対の導体層8を形成する。例えば、銀とガラスからなるペーストを塗布して焼き付けて形成する場合、まず銀粒子およびガラス粉末にバインダーを加えて銀ガラス含有導電性ペーストを作製し、これを積層体4の側面にスクリーン印刷法によって印刷し、500〜800℃程度の温度で焼き付け処理を行なう。これにより、一対の導体層8が形成される。
次に、外部電極5を作製する。例えば、SUS304の薄板に銀メッキ処理を行い、その後に薄板にエッチングを行い平面板状の電極板を形成する。ここで、外部電極5に孔51やスリット52を設けるためには、例えばエッチングやレーザー、打ち抜きで加工すればよい。また、外部電極5に屈曲部53や立設部54を設けるためには、平面板状の電極板に曲げ加工を行えばよい。そして、導体層8上に曲げ加工した外部電極5を導電性樹脂などの導電性接合材層を介して導体層8上に取り付け、外部電極5の端部を接合材6(導電性樹脂)によりリード7と接合した。
次に、ケース10を構成するSUS304、SUS316Lなどからなる製のシームレスの筒体、上側蓋体および下側蓋体を用意する。そして、筒体に圧延加工によりベロー形状を形成し、この筒体の一端側(上端側)の開口を塞ぐように上側蓋体をレーザー溶接によって溶接する。
次に、互いに溶接した上側蓋体および筒体を下側蓋体に接着した積層型圧電素子に被せ、積層型圧電素子に荷重を加えた状態で、筒体と下側蓋体とを抵抗溶接によって溶接し、積層型圧電素子の封止を行なう。
次に、ケース10の所定の位置にドリルで不活性ガス注入用の穴を開け、真空チャンバーにて真空引きしてケース内(収納空間)の酸素を抜いた後、真空チャンバーへ窒素ガスを注入し、ケース10内(収納空間)の窒素パージを行なう。その後、不活性ガス注入用の穴をレーザー溶接で溶接することにより、穴を塞ぐ。
一対の導体層8にそれぞれ接続した外部電極5とリード7から0.1〜3kV/mmの直流電界を印加し、積層体4を構成する圧電体層2を分極することによって、積層型圧電素子1全体が分極する。この積層型圧電素子1は、リード7を介して導体層8と外部の電源とを接続して、圧電体層2に駆動電圧を印加することにより、各圧電体層2を逆圧電効果によって大きく変位させることができる。
本実施の形態の積層型圧電素子は、例えば、自動車エンジンの燃料噴射装置、インクジェット等の液体噴射装置、光学装置の精密位置決め装置等として用いられる。
本発明の実施例の一例としての圧電アクチュエータを以下のようにして作製した。
まず、平均粒径が0.4μmのチタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)を主成分とする圧電セラミックスの仮焼粉末、バインダー及び可塑剤を混合したセラミックスラリーを作製し、ドクターブレード法で厚み150μmの圧電体層となるセラミックグリーンシートを作製した。
このセラミックグリーンシートの片面に、銀−パラジウム合金(銀95質量%−パラジウム5質量%)にバインダーを加えて作製した内部電極層となる導電性ペーストを、スクリーン印刷法により印刷したセラミックグリーンシートを300枚積層し、その上下に内部電極層となる導電性ペーストが印刷されていないセラミックグリーンシートを15枚ずつ積層して、積層成形体を作製した。
次に、所定の大きさとなるようにダイシングソーマシンで積層成形体を切断した後、積層成形体を乾燥させ、焼成して積層体を作製した。焼成は、800℃の温度を90分保持した後、1000℃で200分間焼成した。積層体は直方体状であり、その大きさは、端面が縦5mm、横5mmであり、高さが35mmであった。
次に、部分安定化ジルコニア、圧電材料、圧電体層と同じ材料、及びチタン酸ジルコン酸鉛を材料とするインクを作製し、それぞれ、被覆層の厚みが20μmとなるように、スクリーン印刷にて、内部電極層の両極が露出している積層体の側面に印刷し、その後、1000℃で焼成し、積層体の側面に被覆層を形成した。
次に、銀粉末にガラス,バインダーおよび可塑剤を添加して作製した銀ガラスペーストをメタライズ層のパターンで積層体の側面に印刷し、乾燥後700℃で焼き付けを行ない、導体層を形成した。
次に、この導体層上に導電性樹脂を用いて外部電極を接合した。
外部電極は、SUS304を用いて圧延加工にて厚み0.05mmの薄板を作製し、次
に薄板上に厚みが5μmの銀メッキ処理をした。次にエッチング処理にて所定形状の板状体を作製し、さらに曲げ加工を行って、図4(a)に示すような長さ30mm幅2.0m
mで屈曲部と立設部とを有する立体的な形状の外部電極を作製した。
また、SUS304で円板状の下側蓋体を作製した。具体的には、切削にて溶接部を設け、2箇所に貫通孔を形成した下側蓋体を作製した。そして、下側蓋体に形成された貫通孔に軟質ガラスでリードピンを取り付けた。
次に、下側蓋体の上面に積層型圧電素子を接着剤で固定し、積層型圧電素子に接合した外部電極の孔にリードピンを挿入し導電性樹脂である銀エポキシで外部電極の端部とリードピンを接合した。
次に、SUS304で円板状の上側蓋体を作製した。また、SUS316L製のシームレスの円筒に圧延加工によりベロー形状と鍔部を形成した筒体と上側蓋体とをレーザー溶接で溶接してなるケースを、下側蓋体に接着した積層型圧電素子に被せ、所定の荷重でケースを引張り、積層型圧電素子に荷重を印加した後、ケースと下側蓋体との当接部を抵抗溶接で溶接し、積層型圧電素子の封止を行なった。
次に、ケースの所定の位置にドリルで不活性ガス注入用の穴を開け、真空チャンバーにて真空引きしてケース内(収納空間)の大気(酸素)を抜いた後、真空チャンバーへ窒素ガスを注入し、ケース内(収納空間)の窒素パージを行なった後、窒素パージ用の穴をレーザー溶接で溶接して穴を塞ぎ、窒素パージを完了させた。
以上の方法により、本発明実施例となる圧電アクチュエータ(試料1)を作製した。
また、比較例として、平板状の外部電極にリード線を接合した圧電アクチュエータ(試料2)を作製した。
最後に、これらの試料の2本のリード線またはリードピンに3kV/mmの直流電界を15分間印加して分極処理を行ない、圧電アクチュエータを作製した。
得られた圧電アクチュエータの積層体に170Vの直流電圧を印加したところ、すべての圧電アクチュエータにおいて、積層方向に変位量が得られた。
さらに、これらの積層型圧電素子について、100℃の環境下で印加電圧250V、周波数50Hz、Duty50の矩形波で駆動し続ける連続駆動試験を行なった。
その結果、本発明の実施例である試料1の圧電アクチュエータは、1000万サイクルの連続駆動試験後において、変位量の変化がほとんどなく、圧電素子として必要な有効変位量を維持しており、また、接合材の外れもなく、長期使用しても安定した変位量が得られることが分かった。
これに対し、比較例である試料2の圧電アクチュエータは、83万サイクル後に停止していた。この試料を確認したところ、外部電極から接続されたリード線を接続する接合材の剥れが見られた。
1:積層型圧電素子
2:圧電体層
3:内部電極層
4:積層体
41:被覆層
5:外部電極
51:孔
52:スリット
53:屈曲部
54:立設部
6:接合材
7:リード
8:導体層

Claims (8)

  1. 圧電体層および内部電極層が積層された積層体と、前記内部電極層の端部が導出された前記積層体の側面に取り付けられた外部電極と、接合材によって前記外部電極と接合されたリードとを含む積層型圧電素子であって、前記外部電極の端部は前記積層体の側面から離れているとともに前記外部電極の端部には孔またはスリットが設けられていて、該孔またはスリットに前記リードが挿入されていることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記外部電極は屈曲部を有し、該屈曲部によって折り曲げられて前記外部電極の端部が前記積層体の側面から離れていることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記外部電極は、前記積層体に接合された接合部と前記端部との間に複数の屈曲部を有していることを特徴とする請求項1に記載の積層型圧電素子。
  4. 前記積層体は角柱状であって、前記外部電極は前記積層体の側面のうちの前記接合部が接合された面とは異なる面に対向する部位を有していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の積層型圧電素子。
  5. 前記外部電極は前記孔またはスリットが設けられた面に立設された立設部を有し、前記リードを接合する接合材が前記立設部まで形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4のうちのいずれかに記載の積層型圧電素子。
  6. 前記立設部は前記積層体と前記リードとの間に位置するように設けられていることを特徴とする請求項5に記載の積層型圧電素子。
  7. 前記接合材が導電性樹脂である請求項1乃至請求項6のうちのいずれかに記載の積層型圧電素子。
  8. 請求項1に記載の積層型圧電素子と、該積層型圧電素子を内部に収容するケースとを備えていることを特徴とする圧電アクチュエータ。
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