JP2010101420A - セルフロッククラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構成で確実なセルフロックが可能であるセルフロッククラッチを提供する。
【解決手段】回動駆動する入力軸1の先端部に設けられた動力伝達部11と、入力軸1と同一回動軸芯Lをなす出力軸2の入力軸1の側の先端部に設けられ、回動軸芯Lとは偏心した揺動軸芯SLの回りに枢支された揺動部材3とを備え、揺動部材3が、入力軸1の回動駆動に基づいて動力伝達部11に押圧される第一姿勢と、出力軸2の回動駆動に基づいて揺動部材3の径方向に設けた静止部材4と係止する第二姿勢とに姿勢変更可能に構成してある。
【選択図】図2

Description

本発明は、入力側から駆動力を入力したときは出力側へ伝達し、出力側から駆動力を入力したときは自動的にロックを掛けて入力側へ伝達しないセルフロッククラッチに関する。
従来、モータ等の駆動軸が軸中心に嵌合され、駆動軸の回転駆動により回転する駆動側回転体と、駆動側回転体の外周を包む円筒状のカラーと、カラーの内側において駆動側回転体と同一軸芯上に配置され、回転方向に駆動側回転体と当接可能である当接面を有すると共に、回転方向の位置によってカラーの内周面との距離が異なるよう形成してある制御面を外周面に有する従動側回転体と、カラーの内周面と制御面との間に配置され、カラーの内周面に沿って移動可能な転動体とを備えたセルフロッククラッチがあった。
このセルフロッククラッチは、駆動側回転体が回転し、当接面と駆動側回転体とが当接したとき、転動体は制御面と離間しておりカラーの内周面に沿って移動可能であるよう構成してある。このため、駆動側回転体と従動側回転体とが一体回動可能である。また、駆動側回転体が回転せず、従動側回転体が回転したとき、転動体がカラーの内周面と制御面との間に挟持されるよう構成してある。このため、従動側回転体のさらなる回動は禁止される。さらに、転動体が挟持されたときの制御面と転動体との接触範囲を長くするよう構成してあった。
この技術によると、駆動側回転体が回転したとき、駆動側回転体と従動側回転体との一体回動が許容される。駆動側回転体が回転しないとき、従動側回転体が回転すると、自動的に従動側回転体の回動が禁止される。このため、確実なセルフロックが可能であるとされていた。
さらに、制御面と転動体との接触範囲を長くするよう構成してあるため、セルフロッククラッチを大型化することなく、ロック保持力を向上することができるとされていた。
特開2001−336550号
しかし、特許文献1のセルフロッククラッチは、部品点数が多い上に、構造が複雑であるため、費用が高く、動作の信頼性が低い虞があった。
本発明は上記実情に鑑み、簡便な構成で確実なセルフロックが可能であるセルフロッククラッチを提供することを目的としている。
本発明に係るセルフロッククラッチの第1特徴構成は、回動駆動する入力軸の先端部に設けられた動力伝達部と、前記入力軸と同一回動軸芯をなす出力軸の前記入力軸の側の先端部に設けられ、前記回動軸芯とは偏心した揺動軸芯回りに枢支された揺動部材とを備え、前記揺動部材が、前記入力軸の回動駆動に基づいて前記動力伝達部に押圧される第一姿勢と、前記出力軸の回動駆動に基づいて当該揺動部材の径方向に設けた静止部材と係止する第二姿勢とに姿勢変更可能となるよう構成した点にある。
本構成によると、動力伝達部と揺動部材とを備え、揺動部材が第一姿勢と第二姿勢とに姿勢変更可能となるよう構成してあり、入力軸が回動駆動すると、揺動部材は第一姿勢となって動力伝達部に押圧され、入力軸の回動に追従する。さらに、揺動部材は出力軸に対して回動軸芯とは偏心した揺動軸芯回りに枢支されているため、揺動部材が回動軸芯回りに回動すると出力軸も回動する。一方、出力軸に駆動力が入力されると、揺動部材は第二姿勢となって静止部材と係止するため、出力軸のさらなる回動が禁止される。
このように、部品点数が少なく、簡便な構成であるため、低費用かつ動作の信頼性が高いセルフロック機構とすることができる。また、故障が少ない上に、部品交換も容易である。
本発明に係るセルフロッククラッチの第2特徴構成は、前記入力軸の回動駆動に基づいて前記揺動部材と当接し、前記揺動部材の揺動を規制する当接部を前記動力伝達部に備えると共に、前記出力軸の回動駆動に基づく前記揺動部材の揺動により径方向に突出し、前記静止部材と係止する係止部を前記揺動部材に備えた点にある。
本構成によると、入力軸の回動駆動に基づいて揺動部材と当接し、揺動部材の揺動を規制する当接部を前記動力伝達部に備えているため、揺動部材は確実に第一姿勢に姿勢変更できる。したがって、入力軸の回動駆動によって、出力軸は入力軸と確実に一体回動する。また、出力軸の回動駆動に基づく揺動部材の揺動により径方向に突出し、静止部材と係止する係止部を揺動部材に備えている。このように、出力軸の回動駆動によるセルフロックを、揺動部材の揺動という簡便な構成で達成することができ、低費用でセルフロッククラッチを提供できる。
本発明に係るセルフロッククラッチの第3特徴構成は、前記静止部材が、前記揺動部材の外周側に前記揺動部材と隙間を設けて備えられたリング部材である点にある。
本構成によると、静止部材が、揺動部材の外周側に揺動部材と隙間を設けて備えられたリング部材であるため、揺動部材が回動方向の何れの位置にあっても、隙間以上に揺動すればリング部材に係止することができる。したがって、作動ムラのないセルフロッククラッチとすることができる。
本発明に係るセルフロッククラッチの第4特徴構成は、前記揺動部材を前記回動軸芯の周方向に沿って複数備えた点にある。
本構成のように、揺動部材を回動軸芯の周方向に沿って複数備えると、揺動部材が一つである場合に比べて係止力が高まるため、出力軸からの負荷が高まってもセルフロックが不測に解除されることがない。また、仮に、ある揺動部材が不測に第二姿勢に姿勢変更しなかった場合でも、他の揺動部材が第二姿勢に姿勢変更すればセルフロックがかかるため、高精度なセルフロッククラッチとすることができる。
本発明に係るセルフロッククラッチの第5特徴構成は、前記リング部材の内周面に前記回動軸芯に沿った溝を複数備えた点にある。
本構成によると、リング部材の内周面に回動軸芯に沿った溝を複数備えてあるため、揺動部材の係止部を溝に係合する形状とすれば、回動軸芯方向の係止部と溝との係合が強固となる。したがって、出力軸の側からの回動駆動力が高まってもセルフロックが解除されず、セルフロッククラッチの信頼性がさらに向上する。
本発明に係るセルフロッククラッチの第6特徴構成は、前記揺動部材を前記第一姿勢に付勢する付勢手段を備えた点にある。
本構成のように、揺動部材を第一姿勢に付勢する付勢手段を備えると、重力や周囲の振動によって揺動部材が揺動し、不測に第二姿勢となって静止部材に係止することがない。このため、セルフロッククラッチの設置位置及び設置方向の自由度が増す。ただし、付勢手段を備えた場合、出力軸の回動駆動に基づいて揺動部材が第二姿勢に姿勢変更するとき、付勢手段の付勢力を上回る揺動推進力が必要となる。このため、入力軸の駆動が停止したときに、勢い良く出力軸が逆回動するような箇所、あるいは出力軸へ衝撃的に駆動力が掛かるような箇所に適用すると最適である。
以下、本発明に係るセルフロッククラッチの実施形態を図面に基づいて説明する。
(全体構成)
本発明に係るセルフロッククラッチCは、入力軸1の先端部に設けた動力伝達部と、出力軸2の入力軸1の側の先端部に設けた揺動部材3と、揺動部材3の径方向外周に設けた静止部材とを備えている。図1に示すごとく、入力軸1及び出力軸2は共に円柱形状であり、出力軸2と入力軸1とは同一回動軸芯Lをなしている。揺動部材3は入力軸1及び出力軸2の回動軸芯Lとは偏心した揺動軸芯SLに対して枢支されている。
(動力伝達部)
図1に示すごとく、入力軸1の先端部の一部を回動軸芯Lに沿って引退させて、回動軸芯Lを中心とした扇形形状の凹部11を形成してあり、この凹部11が本発明における動力伝達部である。凹部11は、扇形の半径を含む面である当接部12を両側に二箇所有している。
(揺動部材)
揺動部材3は、図1に示すごとく、中抜き扇形形状の底面を有する柱体である動力受動部32及び係止部33と枢支軸31とを備えている。枢支軸31と動力受動部32と係止部33とは一体成形してある。動力受動部32の扇形形状と係止部33の扇形形状とは同心円をなし、夫々の外周面は同一面をなしている。係止部33の中心角を動力受動部32の中心角より大きくしてあるため、係止部33の外周面の円弧長は動力受動部32の外周面の円弧長よりも長い。
また、動力受動部32は係止部33より径方向内側に突出させてあり、この突出した部分に枢支軸31を形成してある。さらに、回動軸芯Lとは偏心した揺動軸芯SLに沿う取付孔21を出力軸2の入力軸1の側の先端部に形成し、枢支軸31を取付孔21に挿通し、揺動部材3を出力軸2に枢支してある。上述したように係止部33は中抜き扇形形状であって、係止部33の中抜き部分の径は出力軸2の外径よりも大きく設定してあり、図2に示すごとく、係止部33において隙間を空けて出力軸2を包み込みつつ、揺動部材3は出力軸2に対して揺動可能である。
さらに、動力受動部32は回動方向の両端に当接部32aを備えている。また、係止部33は回動方向の両端面の外周側に外周端部33aを備え、内周側に内周端部33bを備えている。図3に示すごとく、揺動部材3が出力軸2に対して傾動していない状態において、当接部32aは入力軸1の回動方向に垂直であり、同様に、外周端部33aと内周端部33bとを含む面は出力軸2の回動方向に垂直である。
(静止部材)
静止部材は、図1に示すごとく、入力軸1及び出力軸2を包持する円筒形状のリング部材4である。静止部材は、内周面に回動軸芯Lに沿った溝42を複数備えている。溝42の内周面と溝42が形成されていない部分の静止部材の内周面とは同一径であり、入力軸1の径より僅かに大きい程度に設定してある。
(動力伝達部と揺動部材と静止部材との関係)
入力軸1と出力軸2とが同一回動軸芯Lとなるよう、図2に示すごとく組付ける。係止部33の入力軸1の側の面が出力軸2の入力軸1の側の先端面よりも入力軸1の側に突出しないよう、揺動部材3を形成してあり、入力軸1の先端面と出力軸2の先端面とは略当接している。入力軸1及び出力軸2の先端面は滑らかに形成され、入力軸1と出力軸2とは先端面で摺動し相対的に回動可能となっている。例えば、入力軸1の先端面と出力軸2の先端面との間にベアリングを備えてあっても良い。
さらに、リング部材4を単線矢印の方向に挿入して、溝42が係止部33の周囲にのみ位置するようリング部材4の回動軸芯Lの方向の位置を決定する(図2中の二点鎖線)。さらに、リング部材4を静止かつ頑強な周囲の部材、例えばセルフロッククラッチCを収容するハウジング(図示しない)に固定する。よって、入力軸1はリング部材4の内周面に沿って回動駆動し、リング部材4の中心軸と回動軸芯Lとが略一致するため、入力軸1の回動駆動時に入力軸1とリング部材4とが相対的にガタつくことがない。
図3は、入力軸1の側から見たセルフロッククラッチCの回動軸芯Lに垂直な断面図であり、構成を分かり易くするために入力軸1を取り外して描画してある。図3に示すごとく、凹部11の中心角は動力受動部32の中心角よりも大きく設定してあり、動力受動部32の凹部11の範囲内での回動軸芯Lの回りの回動と揺動軸芯SLの回りの揺動とによって、揺動部材3の回動軸芯Lの回りの回動と揺動軸芯SLの回りの揺動とが可能となっている。
揺動部材3が図3に示す状態であるとき、入力軸1が回動駆動すると、揺動部材3の当接部32aに出力軸2の当接部12が面全体で接触する。当接部12と当接部32aとは揺動軸芯SLを挟んだ径方向外側と径方向内側とで接触するため、当接部12の押圧により、揺動部材3は揺動しないで回動軸芯Lの回りに回動し始める。揺動部材3が入力軸1と共回りすると、枢支軸31を介して回動力が出力軸2に伝達され、出力軸2が入力軸1と一体回動する。揺動部材3が出力軸2に対して傾動していないこの状態が、本発明における第一姿勢である。
図示はしないが、揺動部材3を第一姿勢に付勢する付勢手段を備えている。付勢手段は、例えば、枢支軸31と取付孔21の間に備えたねじりバネや、係止部33の内周面と出力軸2の外周面との間に備えた板バネ等である。
また、揺動部材3の重心は揺動軸芯SLより径方向外側に位置しているため、出力軸2が回動すると、慣性力の働きにより出力軸2の回動方向とは反対の方向へ揺動部材3は揺動し、出力軸2に対して傾く。このとき、回動方向側の外周端部33aが径方向に突出する。このため、揺動部材3がこの状態のまま出力軸2と共回りすると、回動方向側の外周端部33aが側壁部41の側面41aに係止し、さらなる出力軸2の回動は規制される。即ち、外周端部33aが側壁部41に係止する程度に揺動部材3が揺動している状態が、本発明における第二姿勢であり、出力軸2の回動方向によって二通り存在する。
一方、揺動部材3が揺動可能となるには、揺動部材3が第一姿勢である状態において、揺動部材3の外周面とリング部材4の側壁部41の内周面との間に隙間が必要である。このため、図3のごとく、揺動部材3の外径は側壁部41の内周面の径より小さくしてある。
上述したように、係止部33の内周面と出力軸2の外周面との間には隙間を設けてあるため、揺動部材3の内周端部33bと出力軸2の外周面との当接により揺動部材3の揺動が阻害されることはない。このため、出力軸2の回動により、揺動部材3は第二姿勢に確実に姿勢変更する。
揺動部材3は、第一姿勢から第二姿勢となる間に、出力軸2に追従して多少の共回りをするため、第二姿勢になる前に揺動部材3が当接部12に接触する虞がある。この場合、揺動部材3は回動方向と逆方向に傾いた状態であり、当接部32aの径方向内側の端部が最先に当接部12に接触する。揺動部材3の回動が続くと径方向内側の端部が当接部12に押され、揺動部材3は揺動軸芯SLを中心として第一姿勢に戻される。よって、入力軸1は出力軸2と一体回動することとなり、セルフロッククラッチCは正常に動作しない。このため、図3に示すごとく、凹部11の中心角は動力受動部32の中心角よりもかなり大きく設定し、揺動部材3が第一姿勢から第二姿勢となる揺動動作が阻害されないようにしてある。
だだし、揺動部材3に働く慣性力は出力軸2の回動角速度にある程度依存するため、動力受動部32と係止部33との重量バランス、凹部11の中心角、動力受動部32の中心角、第一姿勢から第二姿勢となるために必要な揺動角、及び付勢手段の付勢力等の諸元値は、セルフロッククラッチCの適用範囲及び用途を勘案して慎重に決定してある。
(セルフロッククラッチの動作)
本発明に係るセルフロッククラッチCの動作を図面に基づいて説明する。図4、5は入力軸1の側から見たセルフロッククラッチCの断面図である。
図4(a)に示すごとく、揺動部材3が第一姿勢である状態において、白抜き矢印で示す時計回りに入力軸1が回動駆動すると、一点鎖線で示すように当接部12が当接部32aに接触する。図4(b)において白抜き矢印で示すごとく、さらに同方向へ入力軸1を回動すると、揺動部材3は第一姿勢を維持しつつ凹部11に押圧されて、入力軸1と共回りする。このため、揺動部材3の回動を介して出力軸2は入力軸1と一体回動する。なお、図4(a)に示す状態において、反時計回りに入力軸1を回動する場合も同様の動作であるため、説明は省略する。
図5(a)に示すごとく揺動部材3が第一姿勢である状態から、図5(b)に示す太い点線矢印で示す反時計回りに出力軸2を回動させると、揺動部材3が単線矢印の方向に揺動しつつ出力軸2と共回りする。揺動部材3が第二姿勢となるや否や、揺動部材3の回動によって、外周端部33aが側面41aに係止し、出力軸2のさらなる回動が禁止される。即ち、セルフロックがかかる。上述したように、各部材の諸元値を好適に設定してあるため、この間に揺動部材3が当接部12に接触することはない。なお、図5(a)に示す状態から、時計回りに出力軸2を回動する場合も同様の動作であるため、説明は省略する。
図4(b)の状態において入力軸1が反時計回りに回動駆動すると、揺動部材3が第一姿勢に付勢されているため正常に他方の当接部12が他方の当接部32aに接触し、出力軸2は入力軸1と反時計回りに一体回動する。
図4(b)の状態において入力軸1が駆動しておらず、出力軸2が時計回りに回動すると、上述したように、揺動部材3が正常に第二姿勢に姿勢変更し、セルフロックが掛かる。一方、出力軸2が反時計回りに回動すると、当接部32aが当接部12に当接しているため、揺動部材3は第一姿勢を維持する。このため、揺動部材3が揺動しないで反時計回りに回動し、入力軸1は出力軸2と一体回動してしまう。したがって、本発明に係るセルフロッククラッチCでは、入力軸1の回動駆動を停止した直後に入力軸1と揺動部材3の相対位置関係が図4(a)の状態に戻るよう、凹部11の中心角と動力受動部32の中心角との差の半分の角度程度だけ入力軸1を直前の回動方向と逆方向に回動するよう制御する。
また、図5(b)の状態において、入力軸1が時計回りに回動すると、最先に当接部12が当接部32aの径方向内側の端部に接触し、揺動部材3は揺動軸芯SLと中心として反時計回りに揺動して第一姿勢となり、その後は時計回りに入力軸1と共回りする。よって、出力軸2は円滑に入力軸1と一体回動する。一方、入力軸1が反時計回りに回動すると、最先に当接部12が当接部32aの径方向外側の端部に接触する。このように、側面41aと当接部12とで挟まれて揺動部材3は回動することができない。このため、入力軸1はそれ以上回動せず、出力軸2も入力軸1と一体回動しない。したがって、本発明に係るセルフロッククラッチCでは、入力軸1に一定以上の回動力を入力しても出力軸2が回動しないときは、一旦反対方向に入力軸1を回動駆動させ、当接部12で当接部32aを押圧して揺動部材3を第一姿勢に姿勢変更させてから、再び元の回動方向の回動力を入力する制御を行う。反対方向への回動角度は、凹部11の中心角と動力受動部32の中心角との差の半分程度の角度で充分である。
このように、少ない部品点数かつ簡便な構成であるため、低費用かつ動作の信頼性を高めることができる。また、故障が少ない上に、部品交換も容易である。さらに、外周端部33aと側面41aとの係止によるセルフロックであるため、出力軸2による負荷が高まっても、セルフロックが解除されにくい。
また、付勢手段を備えているため、重力や周囲の振動によって揺動部材3が揺動し第二姿勢となってリング部材4に係止することがない。このため、セルフロッククラッチCの設置位置及び設置方向の自由度が増す。ただし、付勢手段を備えた場合、出力軸2の回動駆動に基づいて揺動部材3が第二姿勢に姿勢変更するとき、付勢手段の付勢力を上回る慣性力が必要となる。このため、入力軸1の駆動が停止したときに、勢い良く出力軸2が逆回動するような箇所、あるいは出力軸2へ衝撃的に駆動力が掛かるような箇所に適用すると最適である。
本実施形態においては、溝42を備え、外周端部33aと側面41aとが当接して揺動部材3がリング部材4に係止するよう構成したが、本発明に係るセルフロッククラッチは本構成に限定されるものではない。例えば、溝42を備えていなくても、リング部材4の内周面に高摩擦係数を有する部材を貼り付ければ、当接部33aと内周面との間の摩擦力により揺動部材はリング部材4の内周面に
(別実施の形態1)
上述の実施形態では、係止部33を中抜きの扇形形状としたが、図6及び図7に示すごとく、棒状形状としても、セルフロッククラッチCは正常に作動する。この場合は、曲面加工の手間を省けると共に、必要材料量を少なくすることができる。セルフロッククラッチCの構成及び動作は上述の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
(別実施の形態2)
上述の実施形態では、揺動部材3を一つ備えた例を示したが、揺動部材3を複数個備えても良い。例えば、図8に示すごとく、揺動部材3を三つ備えると、揺動部材3が一つである場合に比べて係止力が高まるため、出力軸2の高負荷な回動駆動力にも耐え得るセルフロッククラッチCとすることができる。また、仮に、ある揺動部材3が不測に第二姿勢に姿勢変更しなかった場合でも、他の揺動部材3が第二姿勢に姿勢変更すればセルフロックが掛かり、高精度なセルフロッククラッチCとすることができる。セルフロッククラッチCの構成及び動作は上述の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
(別実施の形態3)
上述の実施形態では、セルフロックにより出力軸2の側からの回動は常時規制されるが、手動によりセルフロックを解除する構成を備えても良い。本発明に係るセルフロッククラッチCを車両のパワーバックドアに適用した場合、バックドアを自動で開けた後に、手動で閉めたい場合など、任意にセルフロックを解除する構成を備えていると好適である。
本発明に係るセルフロッククラッチの分解斜視図 本発明に係るセルフロッククラッチの斜視図 本発明に係るセルフロッククラッチの入力軸側から見た分解断面図 入力軸を回動したときのセルフロッククラッチの動作を示す図で、(a)は動作前の入力軸側から見た断面図、(b)は動作後の断面図 出力軸を回動したときのセルフロッククラッチの動作を示す図で、(a)は動作前の入力軸側から見た断面図、(b)は動作後の断面図 別実施の形態1に係るセルフロッククラッチの斜視図 別実施の形態1に係るセルフロッククラッチの入力軸側から見た分解断面図 別実施の形態2に係るセルフロッククラッチの分解斜視図
符号の説明
C セルフロッククラッチ
L 回動軸芯
SL 揺動軸芯
1 入力軸
2 出力軸
3 揺動部材
4 リング部材(静止部材)
11 凹部(動力伝達部)
12 当接部
33 係止部
42 溝

Claims (6)

  1. 回動駆動する入力軸の先端部に設けられた動力伝達部と、
    前記入力軸と同一回動軸芯をなす出力軸の前記入力軸の側の先端部に設けられ、前記回動軸芯とは偏心した揺動軸芯回りに枢支された揺動部材とを備え、
    前記揺動部材が、前記入力軸の回動駆動に基づいて前記動力伝達部に押圧される第一姿勢と、前記出力軸の回動駆動に基づいて当該揺動部材の径方向に設けた静止部材と係止する第二姿勢とに姿勢変更可能となるよう構成してあるセルフロッククラッチ。
  2. 前記入力軸の回動駆動に基づいて前記揺動部材と当接し、前記揺動部材の揺動を規制する当接部を前記動力伝達部に備えると共に、
    前記出力軸の回動駆動に基づく前記揺動部材の揺動により径方向に突出し、前記静止部材と係止する係止部を前記揺動部材に備えた請求項1に記載のセルフロッククラッチ。
  3. 前記静止部材が、前記揺動部材の外周側に前記揺動部材と隙間を設けて備えられたリング部材である請求項1又は2に記載のセルフロッククラッチ。
  4. 前記揺動部材を前記回動軸芯の周方向に沿って複数備えた請求項1から3の何れか一項に記載のセルフロッククラッチ。
  5. 前記リング部材の内周面に前記回動軸芯に沿った溝を複数備えた請求項3又は4に記載のセルフロッククラッチ。
  6. 前記揺動部材を前記第一姿勢に付勢する付勢手段を備えた請求項1から5の何れか一項に記載のセルフロッククラッチ。
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