JPH09291944A - トリポード型等速ジョイント - Google Patents

トリポード型等速ジョイント

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JPH09291944A
JPH09291944A JP8062887A JP6288796A JPH09291944A JP H09291944 A JPH09291944 A JP H09291944A JP 8062887 A JP8062887 A JP 8062887A JP 6288796 A JP6288796 A JP 6288796A JP H09291944 A JPH09291944 A JP H09291944A
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JP
Japan
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roller
ring raceway
retaining ring
trunnion
inner roller
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Pending
Application number
JP8062887A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasumasa Mizukoshi
康允 水越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09291944A publication Critical patent/JPH09291944A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/16Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts
    • F16D3/20Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members
    • F16D3/202Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints
    • F16D3/205Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints the pins extending radially outwardly from the coupling part
    • F16D3/2055Universal joints in which flexibility is produced by means of pivots or sliding or rolling connecting parts one coupling part entering a sleeve of the other coupling part and connected thereto by sliding or rolling members one coupling part having radially projecting pins, e.g. tripod joints the pins extending radially outwardly from the coupling part having three pins, i.e. true tripod joints

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローラ9aを構成する内側ローラ12aの回
転を円滑に行なわせて、NVH性能の向上を図る。 【構成】 上記内側ローラ12aの外端面を突き当てる
抑え環16aとトラニオン8の先端部外周面との間に、
アンギュラ型の玉軸受を設ける。上記内側ローラ12a
に、トラニオン8の先端に向いたスラスト荷重が加わっ
ても、この内側ローラ12aが軽い力で回転する。従っ
て、ハウジング3とトリポード5との変位を円滑に行な
わせて、NVH性能の向上を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るトリポード型等速
ジョイントは、例えば自動車の駆動系に組み込み、非直
線上に存在する回転軸同士の間で、回転力の伝達を行な
う場合に利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車、特に前置エンジン前輪駆動車
(FF車)の駆動系に組み込む等速ジョイントの一種と
して従来から、トリポード型等速ジョイントが広く使用
されている。例えば、特開昭63−186036号公報
には、図8〜10に示す様な等速ジョイント1が記載さ
れている。この等速ジョイント1は、駆動軸等、第一の
回転軸2の端部に固定される中空筒状のハウジング3
と、車輪側の回転軸等、第二の回転軸4の端部に固定さ
れるトリポード5とから構成される。上記ハウジング3
の内周面で円周方向等間隔の3個所位置には凹部6、6
を、それぞれ上記内周面から上記ハウジング3の直径方
向外方に向け形成している。
【0003】一方、第二の回転軸4の端部に固定される
トリポード5は、上記第二の回転軸4の端部に固定する
為のボス部7と、このボス部7の外周面で円周方向等間
隔の3個所位置に形成されたトラニオン8、8とから構
成される。それぞれが円柱状に形成されたこれら各トラ
ニオン8、8の周囲には、それぞれローラ9、9を、ニ
ードル軸受10を介して回転自在に支持している。
【0004】これら各ローラ9、9は、それぞれ内側ロ
ーラ12と外側ローラ13とから構成している。このう
ちの内側ローラ12は、内周面を円筒面に、外周面を球
状凸面に、それぞれ形成し、上記ニードル軸受10によ
り上記各トラニオン8の周囲に回転自在に支持してい
る。又、上記外側ローラ13は、内周面を円筒面とし、
この外側ローラ13の内側に上記内側ローラ12を、揺
動及び上記各外側ローラ13の軸方向に亙る変位自在に
嵌合させている。又、上記外側ローラ13の外周面は、
ハウジング3の内周面に形成した凹部6、6毎に1対ず
つ設けられたガイド面15、15に、上記ハウジング3
の軸方向(図8、10の左右方向、図9の表裏方向)に
亙る変位のみ自在に転接させている。
【0005】上述の様に構成される従来の等速ジョイン
ト1の使用時、例えば第一の回転軸2が回転するとこの
回転力は、ハウジング3から、ローラ9、9、ニードル
軸受10、トラニオン8、8を介して、トリポード5の
ボス部7に伝わる。そして、このボス部7を端部に固定
した第二の回転軸4を回転させる。又、第一の回転軸2
の中心軸と第二の回転軸4の中心軸とが不一致の場合
(等速ジョイント1にジョイント角が存在した場合)に
は、これら両回転軸2、4の回転に伴って上記各トラニ
オン8、8が、上記各凹部6、6のガイド面15、15
に対して、図10に示す様にトリポード5を中心として
揺動する方向に変位する。この際、上記各トラニオン
8、8の周囲に支承されたローラ9、9を構成する外側
ローラ13、13が、上記各ガイド面15、15上を転
動すると共に、上記各トラニオン8、8の軸方向に変位
する。これらの動きにより、周知の様に、第一、第二の
両回転軸2、4の間で等速性が確保される。
【0006】更に、特公平7−47971号公報には、
図11に示す様に、凹部6のガイド面15a、15aを
互いに平行な平坦面とすると共に、ローラ9aを構成す
る外側ローラ13aの外周面を円筒面とし、この外側ロ
ーラ13aをハウジング3の軸方向だけでなく直径方向
にも変位自在とする構造が記載されている。この構造の
場合には、上記外側ローラ13aの内周面を球状凹面と
すると共に内側ローラ12aの外周面を球状凸面とし、
これら内周面と外周面とを揺動のみ自在に嵌合させてい
る。又、トラニオン8の先端部で上記内側ローラ12a
の外端面から突出した部分にはストライカーリングと呼
ばれる抑え環16を外嵌し、係止溝17に係止した止め
輪18により、この抑え環16の抜け止めを図ってい
る。
【0007】上述の様に構成される従来構造の第2例の
等速ジョイント1aの場合、互いに非直線上に存在する
1対の回転軸同士の間で回転力の伝達を行なう際には、
外側ローラ13aが各凹部6のガイド面15a、15a
同士の間を、上記ハウジング3の直径方向に変位しつつ
このハウジング3の軸方向に変位する。この際、上記外
側ローラ13aが内側ローラ12aに対して若干揺動す
る事により、上記変位が円滑に行なわれる様にする。
尚、内側ローラ12aに対する外側ローラ13aの揺動
角度は、例えばこの外側ローラ13aの内端面(図11
の下端面)とトラニオン8の外周面との間の隙間を規制
する事により、所定角度範囲に制限している。
【0008】それぞれ上述の様に構成され作用するトリ
ポード型等速ジョイント1、1aは、運転時にローラ
9、9aを構成する内側ローラ12、12aに、これら
内側ローラ12、12aをトラニオン8の軸方向に変位
させようとする力が加わる。この結果、これら内側ロー
ラ12、12aの端面が相手面と擦れ合い、これら内側
ローラ12、12aの回転抵抗を増大させる原因とな
る。例えば、図11に示した構造の場合には、内側ロー
ラ12aの外端面が抑え環16の内側面と強く擦れ合
い、上記回転抵抗を増大させる。この様な回転抵抗の増
大は、自動車のNVH性能{騒音(noise )、振動(vi
bration )、荒さ(harshness )に関する総合性能}の
悪化に結び付く為、好ましくない。
【0009】この様な問題に対応する為の発明として、
特開昭62−52221号公報には、内側ローラの外端
面と抑え環の内側面との間に玉、ころ等の転動体を設
け、これら内側ローラの外端面と抑え環の内側面との間
の接触状態を転がり接触にする構造が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−5222
1号公報に記載された発明の様に、内側ローラの外端面
と抑え環の内側面との間に転動体を設ける構造の場合に
は、組立作業が難しく、実用的な構造を得る事は難し
い。即ち、内側ローラの外端面と抑え環の内側面との間
の隙間は非常に狭く、この部分に転動体を設置する場合
には、非常に小さな転動体を多数設置する必要がある。
しかも、転動体としてころを使用する場合には、ころの
脱落防止の為の保持器が必要になる。この様な構造を量
産する事は現実的でない。本発明はこの様な事情に鑑み
て発明したものであって、広く入手可能で安価な玉を使
用してローラの回転抵抗を低減し、NVH性能を向上さ
せる事ができるトリポード型等速ジョイントを提供する
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のトリポード型等
速ジョイントは、前述した従来のトリポード型等速ジョ
イントと同様に、第一の回転軸の端部に固定される、軸
方向一端側が開口した中空筒状のハウジングと、このハ
ウジングの内周面に円周方向に亙り等間隔に形成された
3個の凹部と、これら各凹部の内面に上記ハウジングの
軸方向に亙って、各凹部毎に1対ずつ形成されたガイド
面と、第二の回転軸の端部に固定されるトリポードと、
このトリポードの外周面に円周方向に亙り等間隔に固設
されて、それぞれが上記各凹部内に進入する3本のトラ
ニオンと、これら各トラニオンの外周面に、それぞれラ
ジアルニードル軸受を介して回転自在に支持された内側
ローラと、この内側ローラの周囲に、この内側ローラに
対する揺動を自在として支持された外側ローラとを備え
る。特に、本発明のトリポード型等速ジョイントに於い
ては、上記各トラニオンの先端部で上記各内側ローラの
外端面から突出した部分に全周に亙って形成された内輪
軌道と、上記各トラニオンの中間部先端寄り部分でこの
内輪軌道と上記内側ローラの外端面との間部分に緩く外
嵌された抑え環と、この抑え環の片面で上記内輪軌道と
対向する部分に全周に亙って形成された外輪軌道と、こ
の外輪軌道と上記内輪軌道との間に転動自在に設けられ
た複数の玉とを備える。
【0012】
【作用】上述の様に構成される本発明のトリポード型等
速ジョイントの場合、トラニオンの先端部に形成した内
輪軌道と、抑え環の片面に形成した外輪軌道と、これら
内輪軌道と外輪軌道との間に設けられた複数の玉とがア
ンギュラ玉軸受を構成する。従って、上記抑え環はトラ
ニオンに対し軽い力で回転する。この為、互いに非直線
上に存在する1対の回転軸同士の間で回転力の伝達を行
なう事に伴って内側ローラにトラニオンの軸方向に亙る
力が加わり、この内側ローラの外端面が上記抑え環に押
し付けられる傾向となった場合でも、このローラは軽い
力で回転する。従って、上記1対の回転軸同士の間で回
転力の伝達が円滑に行なわれ、トリポード型等速ジョイ
ントを組み込んだ自動車のNVH性能を向上させる事が
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1〜4は、請求項2に対応す
る、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本
発明の特徴は、互いに非直線上に存在する1対の回転軸
(第一、第二の回転軸)同士の間での回転力伝達に伴っ
て各ローラ9aが各トラニオン8の軸方向に変位した場
合でも、これら各ローラ9aの回転が円滑に行なわれる
様にする部分の構造にある。その他の部分の構造及び作
用は、前述した従来構造と同様であるから、同等部分に
関する図示及び説明に就いては、その一部を省略若しく
は簡略にする。又、本例は、前記図11に示した従来構
造の第2例に、本発明を適用したものである。
【0014】上記各トラニオン8の周囲には、それぞれ
内側ローラ12aと外側ローラ13aとを組み合わせて
成るローラ9aを、ニードル軸受10により、回転自在
に支持している。又、ハウジング3の内周面の3個所位
置に形成した各凹部6のガイド面15a、15aを互い
に平行な平坦面とすると共に、上記各ローラ9aを構成
する外側ローラ13aの外周面を円筒面としている。
又、上記外側ローラ13aの内周面を球状凹面とすると
共に内側ローラ12aの外周面を球状凸面とし、これら
内周面と外周面とを揺動のみ自在に嵌合させている。
尚、上記外側ローラ13a内周面の直径方向反対側2個
所位置には、この外側ローラ13aの内側に上記内側ロ
ーラ12aを挿入する為の入れ溝19、19を形成して
いる。
【0015】又、本例の場合には、上記内側ローラ12
aの外端部(図1〜3の上端部)内周面に、内向フラン
ジ状の鍔部20を形成して、上記ニードル軸受10を構
成する複数のニードルの抜け止めを図ると共に、上記複
数のニードルのスキューを軽減している。尚、この鍔部
20の内径は、後述する止め輪18aの外径よりも大き
い。
【0016】又、上記各トラニオン8の先端部(図1〜
3の上端部)で上記各ローラ9aを構成する内側ローラ
12aの外端面から突出した部分には内輪軌道21を、
全周に亙って形成している。この内輪軌道21は、断面
形状が円弧形である深溝型に形成している。又、上記各
トラニオン8の中間部先端寄り部分で、この内輪軌道2
1と上記内側ローラ12aの外端面(図1〜3の上端
面)との間部分に、ストライカーリングと呼ばれる抑え
環16aを、上記トラニオン8に対する回転自在に、緩
く外嵌している。
【0017】この抑え環16aは、所望の硬質材によ
り、断面円弧形で全体を円環状に形成している。そし
て、この抑え環16aの片面(図1〜3の上面)で上記
内輪軌道21と対向する部分に外輪軌道22を、全周に
亙って形成している。そして、この外輪軌道22と上記
内輪軌道21との間に複数の玉23、23を転動自在に
設けて、総玉型のアンギュラ玉軸受を構成している。
又、上記抑え環16aの他面(図1〜3の下面)は、上
記鍔部20に対向させている。更に、上記トラニオン8
の中間部先端寄り部分で上記内輪軌道21と上記ニード
ル軸受10設置部分との間には、係止溝17aを、全周
に亙って形成している。そして、この係止溝17aに係
止した止め輪18aにより、上記抑え環16aが上記玉
23、23から退避する方向に大きく変位する事を防止
している。従って、上記内側ローラ12aが上記各トラ
ニオン8の基端側(図1〜3の下側)に変位した場合で
も、上記複数の玉23、23が、上記外輪軌道22と上
記内輪軌道21との間から抜け出す事はない。
【0018】上述の様に構成される本発明のトリポード
型等速ジョイントの場合、上記内輪軌道21と、外輪軌
道22と、これら内輪軌道21と外輪軌道22との間に
設けられた複数の玉23、23とが構成するアンギュラ
玉軸受により、上記抑え環16aが上記各トラニオン8
に対して軽い力で回転する。この為、互いに非直線上に
存在する1対の回転軸同士の間で回転力の伝達を行なう
事に伴ってローラ9aにトラニオン8の軸方向の力が加
わり、このローラ9aを構成する内側ローラ12aの外
端面が上記抑え環16aに押し付けられた場合でも、上
記ローラ9aは軽い力で回転する。従って、上記1対の
回転軸同士の間で回転力の伝達が円滑に行なわれ、トリ
ポード型等速ジョイントを組み込んだ自動車のNVH性
能を向上させる事ができる。
【0019】尚、互いに非直線上に存在する1対の回転
軸同士の間で回転力の伝達を行なう場合に上記各ローラ
9aに加わるスラスト荷重の方向は、上記各トラニオン
8の先端方向が殆どであり、基端方向にスラスト荷重が
加わるのは、上記各トラニオン8の揺動方向が切り換わ
る極く短時間の間だけである。この理由に就いて、以下
に説明する。互いに非直線上に存在する1対の回転軸同
士の間で回転力の伝達を行なうと、上記各トラニオン8
がハウジング3内周面の凹部6内で往復揺動する。一
方、各凹部6のガイド面15a、15aと当接する外側
ローラ13aは内側ローラ12aに対して、所定角度だ
け揺動変位自在である。そして、揺動変位に伴ってこの
外側ローラ13aの転動方向は、上記揺動変位に基づく
円弧状軌跡の接線方向よりも外側に向く。この為、上述
の様に上記各トラニオン8の先端方向のスラスト荷重が
加わる。基端方向のスラスト荷重が加わるのは、揺動方
向が切り換わった直後の極く短時間だけである。この短
時間の間、上記各ローラ9aはトラニオン8の基端側
に、極く僅かだけ変位する。但し、このローラ9aを構
成する内側ローラ12aの内端面(図1〜3の下端面)
とトリポード5を構成するボス部7との間には(トラニ
オン8の軸方向に亙る寸法が上記基端方向のスラスト荷
重に基づくローラ9aの変位量よりも十分に大きい)隙
間24が形成されているので、この内端面とボス部7と
が擦れ合う事はない。言い換えれば、上記内側ローラ1
2aの外端面は前記複数の玉23、23により構成され
るアンギュラ玉軸受により転がり支持され、内端面は上
記ボス部7と非接触である為、上記内側ローラ12aの
回転に伴って滑り摩擦が発生する事がなく、NVH性能
の向上に寄与できる。
【0020】次に、本例の構造の組立手順に就いて、図
2〜4により説明する。ローラ9aを構成する内側ロー
ラ12aと外側ローラ13aとは、前記入れ溝19、1
9(図1)を使用して、予め組み合わせておく。この様
な組み合わせ方法に就いては、前記特公平7−4797
1号公報等により従来周知である。次いで、上記ローラ
9aをトラニオン8の周囲に、ニードル軸受10を介し
て外嵌し、上記内側ローラ12aの内端面とボス部7の
外周面とが当接するまで、上記ローラ9aをトラニオン
8に押し込む。そして、図2に示す様に、上記トラニオ
ン8の先端部に抑え環16aを外嵌し、この抑え環16
aを上記内側ローラ12aの外端面に当接させた状態
で、トラニオン8先端部外周面の内輪軌道21部分に、
複数の玉23、23を配置する。
【0021】次いで、図3に示す様に、上記抑え環16
aをトラニオン8の先端側に変位させて、上記玉23、
23を内輪軌道21と外輪軌道22との間で抑え付ける
と共に、上記内側ローラ12aの外端面と抑え環16a
の他面との間に隙間25を設ける。そして、この隙間2
5を通じて、図4(A)に示す様な、欠円環状の止め輪
18aを挿入し、この止め輪18aを、同図(B)及び
図1に示す様に、係止溝17aに係止する。この様にし
て、トリポード5に設けた3本のトラニオン8の周囲
に、ニードル軸受10とローラ9aと抑え環16aと玉
23、23と止め輪18aとを装着したならば、上記ト
リポード5とハウジング3(図1)とを組み合わせて、
本発明のトリポード型等速ジョイントとする。
【0022】次に、図5〜7は、請求項3に対応する、
本発明の実施の形態の第2例を示している。本例は、前
記図8〜10に示した従来構造の第1例に、本発明を適
用したものである。本例の場合も、各ローラ9の回転が
円滑に行なわれる様にする部分の構造以外の部分の構造
及び作用は、前述した従来構造と同様であるから、同等
部分に関する図示及び説明に就いては、その一部を省略
若しくは簡略にし、本例の特徴部分を中心に説明する。
【0023】本例が、前述した従来構造の第1例及び上
述した本発明の実施の形態の第1例の何れとも異なる点
は、ローラ9を構成する内側ローラ12の軸方向両側
に、それぞれスラスト荷重を支承自在な玉軸受を設け、
この内側ローラ12に加わる両スラスト荷重を支承自在
とした点にある。即ち、本例の様な構造の場合には、互
いに非直線上に存在する1対の回転軸同士の間で回転力
の伝達を行なうと、上記内側ローラ12に両方向のスラ
スト荷重が加わる。そこで、上記内側ローラ12の内外
両端(図5の上下両端、図7の左右両端)面側にそれぞ
れスラスト荷重を支承自在な玉軸受を設けて、この内側
ローラ12がトラニオン8の軸方向に変位する事を防止
しつつ、このトラニオン8の回転が円滑に行なわれる様
にしている。
【0024】先ず、内側ローラ12の外端面(図5の上
端面、図7の左端面)とトラニオン8の先端部との間に
は、内輪軌道21と、複数の玉23、23と、円環状の
抑え環16bとから成る、総玉型のアンギュラ玉軸受を
設けている。このうちの抑え環16bは所望の硬質材に
より形成し、片面(図5の上面、図7の左側面)内周側
半部に外輪軌道22を形成すると共に、他面外周寄り部
分を、上記内側ローラ12の外端面内周寄り部分に突き
当てている。尚、本例の場合には、上記抑え環16bを
内側ローラ12と一体に形成しても良い。一体にするか
別体にするかは、製造作業、組立作業の容易性に鑑み、
コスト低減の面から決定する。
【0025】一方、上記内側ローラ12の内端面(図5
の下端面、図7の右端面)内周側半部には第二の外輪軌
道26を、トリポード5の外周面で上記トラニオン8の
基部を囲む部分には第二の内輪軌道27を、それぞれ形
成している。そして、これら第一の外輪軌道26と第二
の内輪軌道27との間に複数の玉23a、23aを設け
て、総玉型のアンギュラ玉軸受を構成している。尚、上
記トリポード5のボス部7の一端面(図7の左端面)の
一部外周寄り部分には挿入溝28、28を形成し、上記
第一の外輪軌道26と第二の内輪軌道27との間に複数
の玉23a、23aを挿入自在としている。この挿入溝
28は、ボール盤に組み付けた、上記各玉23a、23
aの外径よりも大きな外径を有するドリル刃29によ
り、上記ボス部7の一端面から上記第二の内輪軌道27
の中間位置にまで形成している。又、上記ボス部7の一
端部外周面には係止溝30を、全周に亙って形成してお
り、この係止溝30に係止した止め輪31により、上記
挿入溝28の中間部を塞ぎ、上記玉23a、23aがこ
の挿入孔28を通じて脱落する事を防止している。
【0026】上述の様に構成される本例の構造を組み立
てる場合、先ず、トラニオン8の先端部外周面の内輪軌
道21と内側ローラ12の外端面との間に抑え環16b
及び複数の玉23、23を組み付ける。この組み付け作
業は、前述した第1例の場合と同様にして行なう。次い
で、上記内側ローラ12をトラニオン8の先端側に変位
させ、上記内輪軌道21と抑え環16bとの間で上記複
数の玉23、23を押し付けた状態のまま、上記挿入溝
28、28を通じて、上記第一の外輪軌道26と第二の
内輪軌道27との間に複数の玉23a、23aを挿入す
る。そして、必要数の玉23a、23aをこれら両軌道
26、27の間に挿入した後、上記係止溝30に止め輪
31を係止して上記挿入溝28、28の中間部を塞ぐ。
【0027】上述の様に組み立てられて前述の様に構成
される本例の場合も、互いに非直線上に存在する1対の
回転軸同士の間で回転力の伝達を行なう事に伴ってロー
ラ9がトラニオン8の軸方向先端側に変位し、このロー
ラ9を構成する内側ローラ12の外端面が上記抑え環1
6bに押し付けられた場合でも、この内側ローラ16b
を含むローラ9が軽い力で回転する。従って、上記1対
の回転軸同士の間で回転力の伝達が円滑に行なわれ、ト
リポード型等速ジョイントを組み込んだ自動車のNVH
性能を向上させる事ができる。更に、本例の構造の場合
には、上記ローラ9がトラニオン8の軸方向基端側に変
位する場合もあるが、この場合には、上記第一の外輪軌
道26と第二の内輪軌道27との間に存在する複数の玉
23a、23aの転動に伴って、やはり上記ローラ9を
軽い力で回転させ、上記NVH性能の向上に寄与する。
【0028】
【発明の効果】本発明のトリポード型等速ジョイント
は、以上に述べた通り構成され作用するので、ローラの
回転に要する抵抗を小さくして、このローラ並びにこの
ローラを支承したトリポードの変位を円滑に行なわせる
事ができる。この為、NVH性能を向上させて、トリポ
ード型等速ジョイントを装着した自動車の快適性向上を
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第1例を示す部分切断正
面図。
【図2】組立途中の状態を示す部分切断正面図。
【図3】図2の状態に続く組立途中の状態を示す部分切
断正面図。
【図4】止め輪とこの止め輪を係止溝に装着した状態と
を示す図。
【図5】本発明の実施の形態の第2例を示す部分切断正
面図。
【図6】第2例に使用するトリポードの斜視図。
【図7】図5の拡大A−A断面図。
【図8】従来のトリポード型等速ジョイントの第1例
を、ジョイント角が零の状態で示す部分切断側面図。
【図9】図8のB−B断面図。
【図10】ジョイント角を付した状態で示す、図8の左
部に相当する図。
【図11】従来のトリポード型等速ジョイントの第2例
を示す部分切断正面図。
【符号の説明】
1、1a 等速ジョイント 2 第一の回転軸 3 ハウジング 4 第二の回転軸 5 トリポード 6 凹部 7 ボス部 8 トラニオン 9、9a ローラ 10 ニードル軸受 12、12a 内側ローラ 13、13a 外側ローラ 15、15a ガイド面 16、16a、16b 抑え環 17、17a 係止溝 18、18a 止め輪 19 入れ溝 20 鍔部 21 内輪軌道 22 外輪軌道 23、23a 玉 24、25 隙間 26 第二の外輪軌道 27 第二の内輪軌道 28 挿入溝 29 ドリル刃 30 係止溝 31 止め輪

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の回転軸の端部に固定される、軸方
    向一端側が開口した中空筒状のハウジングと、このハウ
    ジングの内周面に円周方向に亙り等間隔に形成された3
    個の凹部と、これら各凹部の内面に上記ハウジングの軸
    方向に亙って、各凹部毎に1対ずつ形成されたガイド面
    と、第二の回転軸の端部に固定されるトリポードと、こ
    のトリポードの外周面に円周方向に亙り等間隔に固設さ
    れて、それぞれが上記各凹部内に進入する3本のトラニ
    オンと、これら各トラニオンの外周面に、それぞれラジ
    アルニードル軸受を介して回転自在に支持された内側ロ
    ーラと、この内側ローラの周囲に、この内側ローラに対
    する揺動を自在として支持された外側ローラとを備えた
    トリポード型等速ジョイントに於いて、上記各トラニオ
    ンの先端部で上記各内側ローラの外端面から突出した部
    分に全周に亙って形成された内輪軌道と、上記各トラニ
    オンの中間部先端寄り部分でこの内輪軌道と上記内側ロ
    ーラの外端面との間部分に緩く外嵌された抑え環と、こ
    の抑え環の片面で上記内輪軌道と対向する部分に全周に
    亙って形成された外輪軌道と、この外輪軌道と上記内輪
    軌道との間に転動自在に設けられた複数の玉とを備えた
    事を特徴とするトリポード型等速ジョイント。
  2. 【請求項2】 トラニオンの外周面に係止した止め輪と
    抑え環の他面内周縁部とを係合させる事により、上記抑
    え環が複数の玉から離れる方向に移動するのを阻止する
    と共に、内側ローラの片端面内周縁部に、この内側ロー
    ラの内周面から直径方向内側に突出する状態で鍔部を形
    成し、この鍔部の内径を上記止め輪の外径よりも大きく
    して、この鍔部の片面を上記抑え環の他面に突き当て自
    在とした、請求項1に記載したトリポード型等速ジョイ
    ント。
  3. 【請求項3】 内側ローラの片端面に添設された抑え環
    の他面にラジアルニードル軸受を構成するニードルの端
    面を当接自在とすると共に、この内側ローラの他端面に
    形成した第二の外輪軌道とトリポードの中心部に設けた
    ボス部の一部でトラニオンの基端部を囲む部分に形成し
    た第二の内輪軌道との間に複数の玉を、上記ボス部に形
    成した挿入溝を通じて挿入する事により設け、上記第二
    の外輪軌道と第二の内輪軌道との間に上記複数の玉を挿
    入した状態で上記挿入溝を、上記ボス部に係止した止め
    輪により塞ぎ、この挿入溝を通じて上記玉が抜け出る事
    を防止した、請求項1に記載したトリポード型等速ジョ
    イント。
JP8062887A 1996-02-28 1996-03-19 トリポード型等速ジョイント Pending JPH09291944A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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