JP2002506177A - 機械的伝達部材および等速機械継手へのその適用 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、内輪（９）、外輪（１１）、および内輪と外輪とを結合する旋回連結手段（１２）を備える機械的伝達部材に関する。旋回連結手段は、内輪に対して外輪を軸方向に保持する手段を備え、外輪の半径方向内側の環状溝（１６、１７）と、および内輪の軸方向外側の表面（２３、２４）と協働する少なくとも１つの軸方向に突き当たるカラー（３０、３１）と、溝の軸方向外側の保持表面（１８、１９）と、および突き合わせカラーの支持表面（４２、４３）と協働する少なくとも１つの弾性スナップ・リング（３２、３３）とを備える。本発明は、自動車の変速機システムのトライポッド等速継手にも適用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、内側軌道環（inner race ring）（内輪）、内輪を囲む外側軌道環 （outer race ring）（外輪）および内輪と外輪とを互いに結合する手段とを備 え、これらが共通軸廻りを互いに対して回転できるタイプの機械的伝達部材に関
し、結合手段は、内輪に対して外輪を軸方向に保持する手段を備え、これらの保
持手段は、外輪の内側に半径方向にある環状溝および内輪の外側に軸方向にある
表面と相互作用する少なくとも１つの軸方向スラスト・ワッシャを備える。

【０００２】 本発明は特に、自動車用変速機のトライポッド等速機械継手（Tripod constan
t-velocity mechanical joints）（三又等速機械継手）に適用される。

【０００３】 これらトライポッド等速継手は通常、第１回転軸に固定された三対称、つまり
三又を持つオス要素と、第２回転軸に固定された三対称、つまりベル型ハウジン
グを有するメス要素と、を備える。

【０００４】 オス要素は３本の腕を有し、メス要素は３対の走路軌道（runway tracks）を 画定する。上記で規定したタイプの機械的伝達部材が、三又の各腕に取り付けら
れる。

【０００５】 このような機械的伝達部材の内輪は、対応する腕に沿って転動し、摺動する。
外輪は、対応する軌道対に沿って走り、２本の回転軸の心がずれると等速継手が
作動して、その間に角度を形成できるようにするローラである。

【０００６】 内輪と外輪との接続は、共通軸を中心に自由に回転でき、この軸に沿って並進
することができる接続である必要があり、この並進は組立に必要なクリアランス
に制限される。

【０００７】 共通対称軸を中心とする回転は、内輪と外輪との間に配列された転がり軸受手
段によって可能になり、これは概して針状ころ軸受（ニードルベアリング）タイ
プである。軸方向に保持する手段は、内輪および外輪の対称軸に沿った大きい並
進を防止する。

【０００８】 従来、これらの軸方向に保持する手段は、各機械的伝達部材について、平坦か
つ弾性の割りワッシャである２つのスラスト・ワッシャである。各スラスト・ワ
ッシャの周縁は外輪の環状溝に収容され、表面の一方は、内輪の対応する軸方向
外面にもたれかかる。ローラ（外輪）の溝は長方形の断面であり、したがってロ
ーラ（外輪）を弱める。

【０００９】 スラスト・ワッシャは非常に堅く、外部ローラ（外輪）の溝の寸法と直接関連
する非常に厳密な公差を保持する必要があり、したがって伝達部材をいったん組
み立てると、割りスラスト・ワッシャは実際的に密封される。

【００１０】 溝およびスラスト・ワッシャを製造し、後者を外部ローラ（外輪）の溝に取り
付けることは、専用の機器を必要とし、費用のかかる作業である。

【００１１】 本発明の目的は、弱さが緩和され、製造および組立費が削減された、特に構成
部品を手作業で組み立てることができる機械的伝達部材を提供することにより、
これらの問題を解決することである。

【００１２】 そのため、本発明の要旨は、上述したタイプの機械的伝達部材であって、軸方
向に保持する手段がさらに、溝の外側に軸方向にある保持表面およびスラスト・
ワッシャの軸受面と相互作用し、後者を軸方向に保持する、少なくとも１つの弾
性スナップ・リング、特に割りリングを備えることにある。

【００１３】 本発明の幾つかの特定の実施形態によると、機械的伝達部材は、別個に、また
は技術的に可能な任意の組合せで、以下の特徴の１つ以上を有することができる
。

【００１４】 −弾性スナップ・リングがほぼ円形の断面である。

【００１５】 −対応する溝の保持表面が、部材の外側に向かって軸方向に収束し、対応する
スラスト・ワッシャの軸受面が、前記保持表面より小さい程度に、部材の外側に
向かって軸方向に収束する。

【００１６】 −前記軸受面が、前記スナップ・リングを挿入する表面によって部材の外側に
向かって軸方向に拡張し、この挿入表面は、溝の前記保持表面の角度と少なくと
も等しい角度で、部材の外側に向かって軸方向に収束する。

【００１７】 −前記保持表面および前記軸受面がほぼ円錐台形である。

【００１８】 −前記スラスト・ワッシャが、部材の外側に向かって軸方向に面する窪みを有
し、前記スラスト・ワッシャの軸方向外周縁面の一部が前記軸受面を構成する。

【００１９】 −部材は、内輪が転がり摺動する腕に装着するよう意図され、部材がさらに、
腕上で部材を軸方向に保持するため、内輪に対して内側に向かって半径方向に突
き出す少なくとも１つの要素を備える。

【００２０】 −前記保持要素は、一方でスラスト・ワッシャと対応する内輪の軸方向外面と
の間に保持され、他方で前記腕と相互作用して前記軸方向の保持を提供するよう
意図される保持ワッシャである。

【００２１】 −前記保持ワッシャの半径方向外縁が、対応するスラスト・ワッシャの半径方
向内縁の座ぐり面に収容される。

【００２２】 本発明の最後の要旨は、幾つかの腕を備えるオス要素、腕ごとに２つの軌道（
race tracks）を画定するメス要素、腕ごとに前記腕に装着された機械的伝達部 材を備える等速機械継手であり、この機械的伝達部材は、前記腕の周囲で旋回で
きる内輪、内輪を囲むローラを形成して、メス要素の２つの関連する軌道に沿っ
て転がる外輪、および共通軸を中心に相対的旋回を可能にする方法で内輪とロー
ラを結合する手段を備え、少なくとも１つの機械的伝達部材が以上で規定された
ような機械的伝達部材であることを特徴とする。

【００２３】 本発明は、例示によってのみ与えられる以下の記述を読み、添付の図面を参照
することにより、さらによく理解される。

【００２４】 図１から図４に示した等速継手は、自動車の変速機用であり、基本的に以下の
部品を備える。

【００２５】 （１）中心軸Ｘ−Ｘのハブ２を備え、そこから１２０°の角度の間隔で３本の
放射状の腕３が突き出すオス要素、即ちまたは三又１。各腕３の端部分は、一体
部品として形成され、対応する腕３の軸Ｙ−Ｙを中心とする球状軸受面４を形成
する。このオス要素１は第１回転軸５に固定される。

【００２６】 （２）継手が図示の整列位置に入ると、中心軸Ｘ’−Ｘ’が軸Ｘ−Ｘと一致す
るメス要素、即ちベル型ハウジング６。各腕３の各側で、このベル型ハウジング
６は互いに面する２つの軌道（race track）７を有する。これらの軌道の方向は
、例えば基本的に直線であり、軸Ｘ’−Ｘ’に平行で、その輪郭は図１の平面の
ような軸Ｘ’−Ｘ’を横断する面において湾曲されている。このメス要素６は第
２回転軸（図示せず）に固定される。

【００２７】 （３）腕３ごとの、図１に示した位置で、対応する腕３の軸Ｙ−Ｙと一致する
回転軸Ｚ−Ｚの機械的伝達部材８。伝達部材８は、また、対称軸Ｚ−Ｚに対して
傾斜した中面Ｐに対して対称である。

【００２８】 ３つの部材８が同一なので、以下では１つのみ説明する。本明細書の記述では
、半径方向、軸方向、縦方向および横方向は、記載された部材に対して、したが
ってその軸Ｚ−Ｚに対するものと理解されたい。

【００２９】 図２で示すように、部材８は軸Ｚ−Ｚの円筒形の全体形状である内輪９、軸Ｚ
−Ｚを中心に回転し、内輪９を囲む外輪即ちローラ１１、および内輪９と外輪１
１とを互いに結合する手段１２を備える。

【００３０】 外部ローラ１１は、対応する軌道７の対の一方または他方に沿って延びるよう
意図された縦方向の面（図２の面など）にある湾曲した輪郭を有する半径方向外
面１３、および基本的に軸Ｚ−Ｚの円筒形である半径方向内面１４を備える。

【００３１】 互いから軸方向に分離された軸Ｚ−Ｚの２つの環状溝１６および１７が、表面
１４に形成される。

【００３２】 第１溝（図２の上溝）１６は、外部ローラ１１の上端の近傍に形成される。第
２溝１７（図２の下溝）は、外部ローラ１１の下端の近傍に形成される。

【００３３】 溝１６および１７は、縦方向の面に、非常に丸まった頂点を有するＶ字として
形成された輪郭を有する。

【００３４】 各溝１６、１７の軸方向外面１８、１９は、部材８の外側に向かって軸方向に
収束（converge）し、収束角度は同じである。

【００３５】 内輪９は、対応する腕３を収容するため開口を画定する半径方向内面２１、お
よび半径方向外面２２を有し、両方とも基本的に円筒形である。

【００３６】 内輪９は２つの軸方向外面２３および２４を有し、これらは基本的に平坦で、
軸Ｚ−Ｚに直交するそれぞれ（図２の）上面および下面である。

【００３７】 軸Ｚ−Ｚの２つの環状保持隆起２６は、軸方向に互いからオフセットし、一体
部品として形成されており、それぞれ内輪９の表面２３および２４の近傍で表面
２１に設けられる。隆起２６は、これらの間に、対応する腕３の軸受面４と相互
作用する円筒形の表面２７を画定する。

【００３８】 表面２１の軸方向外端は、面取りされ、部材８の外側に向かって軸方向に発散
する。

【００３９】 結合手段１２は、軸Ｚ−Ｚに平行な軸Ａを有する針状ころ２８の円形の列と、
２つの軸方向スラスト・ワッシャ３０および３１および断面が円形の２つの割り
弾性スナップ・リング３２および３３を備えた軸方向保持手段２９とを備える。

【００４０】 針状ころ２８の円形の列は、内輪９の表面２２とローラ１１の表面１４の間、
２つの溝１６と１７との間に配置される。

【００４１】 ワッシャ３０および３１は、軸Ｚ−Ｚに対して内輪９の各側に１つずつ配置さ
れ、それぞれが表面２３および２４の一方に面する。

【００４２】 スラスト・ワッシャ３０および３１は、それぞれ、部材８の内側で軸方向にあ
る軸受面（支承面）３４および３５、および部材８の外側で軸方向にあるそれぞ
れの軸受面（支承面）３７および３８を有する。

【００４３】 軸受面３４、３５、３７および３８は基本的に平坦であり、軸Ｚ−Ｚに直交す
る。

【００４４】 スラスト・ワッシャ３０および３１の外周縁面３９および４０は、スナップ・
リング３２および３３を挿入するため、連続する状態で、その内部軸受面３４お
よび３５から開始し、円錐台形の軸受面４２および４３を有し、円錐台形の表面
４４および４５が続く。

【００４５】 各軸受面４２、４３は、部材８の外側に向かって軸方向に収束し、軸Ｚ−Ｚに
対する収束角度は、対応する溝１６、１７の保持表面１８、１９の角度より角度
α（図３）だけ小さい。

【００４６】 各挿入表面４４、４５は部材８の外側に向かって軸方向に収束し、軸Ｚ−Ｚに
対する収束角度は、関連する保持表面１８、１９の角度と等しい。

【００４７】 割りＯ形スナップ・リング３２および３３は、それぞれ外部ローラ１１の溝１
６および１７に収容される。

【００４８】 ワッシャ３０および３１は、スナップ・リング３２と３３の間に軸方向に配置
され、その間に内輪９および針状ころ２８の円形の列を保持し、遊びの量は小さ
い。

【００４９】 針状ころ２８の軸方向外端および内輪９の表面２３および２４は、スラスト・
ワッシャ３０および３１の軸受面３４および３５に面する。

【００５０】 図１および図２の機械的伝達部材を組み立てるには、最初にスナップ・リング
３３を、例えば手作業で弾性変形により溝１７に入れ、次にスラスト・ワッシャ
３１、針状ころ２８の円形の列および内輪９、最後にスラスト・ワッシャ３０を
スナップ・リング３３に積み重ねる。部材８のこれら組立済みの要素を、例えば
手作業で軸方向に（図２および図３の下方向に）圧縮すると、遊びの補償により
、これが溝１６の表面１８とワッシャ３０の表面４４との間に空間を形成し（図
３）、表面が平行であるので、スナップ・リング３２を例えば手作業で弾性変形
により溝１６に挿入するのにちょうど十分なクリアランスＪが生じる。

【００５１】 スナップ・リング３２が溝１６の底部に到達したら、機械的伝達部材８の要素
への圧縮を解除し、これで機械的伝達部材８は組み立てられる。

【００５２】 次に、部材８を、下部隆起２６（図２）の弾性変形により、弾力的に嵌合させ
て対応する腕３に配置する。

【００５３】 内輪９は軸３の軸Ｙ−Ｙに対して転動し、摺動する。隆起２６は、腕３上で内
輪９の摺動を限定する保持隆起である。

【００５４】 図４は、力Ｆをスラスト・ワッシャ３０に向かって軸方向に輪９に加えた場合
に、外部ローラ１１に対して内輪９を軸方向に保持する手段２９の作用を示す。

【００５５】 したがって、力Ｆ１は、ワッシャ３０の軸受面４２を介して弾性スナップ・リ
ング３２に伝達され、これは溝１６の保持表面１８に押しつけられ、スナップ・
リング３２に力Ｆ２を加える。力Ｆ１を加える点Ｍ１は、表面４２とスナップ・
リング３２との接触点である。力Ｆ２を加える点Ｍ２は、スナップ・リング３２
と表面１８との接触点である。

【００５６】 軸受面４２と保持表面１８との間に形成された角度αにより、スナップ・リン
グ３２に加えた力Ｆ１およびＦ２の合力は、軸方向には部材８の内側に、半径方
向には部材８の外側に向けられ、これは力Ｆの方向にもかかわらず、スナップ・
リング３２を溝１８の底部に維持する傾向があり、したがって軸Ｚ−Ｚに対して
図４の上方向に内輪９および外部ローラ１１が相対的に並進するのを防止する傾
向がある。

【００５７】 反対方向で力Ｆに面した場合、軸方向保持手段２９の作用は、同様に、ワッシ
ャ３１およびスナップ・リング３３を伴う。

【００５８】 ワッシャ３０および３１、スナップ・リング３２および３３、および溝１７お
よび１８の形状により、機械的伝達部材８の弱体化が緩和される。

【００５９】 また、ワッシャ３０および３１、スナップ・リング３２および３３、およびＶ
字溝１６および１７の生産費は、最新技術の機械的伝達部材の溝およびスラスト
・ワッシャの生産費より低い。

【００６０】 概して、挿入面４４および４５は、溝１６および１７の表面１８および１９の
角度以上の角度で、部材８の外側に向かって軸方向に収束してもよい。

【００６１】 最後に、機械的伝達部材８は、手作業で組み立ててまとめることができ、した
がって最新技術の機械的伝達部材と比較すると、特に経済的である。

【００６２】 さらに、結合手段は、一方でワッシャ３０およびスナップ・リング３２のみを
、他方で軸Ｚ−Ｚの横方向の環状肩を備えることができる。図５に示す代替形態
では、この肩４６を、表面１４の下端（図５の底部）でローラ１１に設ける。内
輪９と接触することにより、このような肩は、この輪９およびローラ１１を軸方
向に相対的に保持することができ、この保持は、以前はワッシャ３１およびスナ
ップ・リング３３を使用して達成されていた。

【００６３】 図６は、図１から図４の伝達部材の代替形態を示し、後者からは基本的にスラ
スト・ワッシャ３０および３１の形状が異なる。

【００６４】 スラスト・ワッシャ３０および３１は、部材８の外側に向かって軸方向に面す
る窪みを有する。したがって、ワッシャ３０および３１軸受面３４、３５、３７
および３８は湾曲し、その周縁面３９および４０はこれら軸受面３４、３５、３
７および３８の周辺の外側部分と直行する。縁面３９および４０は、ワッシャ３
０および３１の軸受面４２を構成する。

【００６５】 ワッシャ３０および３１の寸法は、一方で部材８の組立時にスナップ・リング
３２を挿入する前は、部材８の積み重ねた部品の遊びの補償により、スナップ・
リング３２を挿入するために保持表面１８と表面４２との間に十分な空間が残さ
れているが、他方で、組立後は、軸受表面４２および４３と対応する保持表面１
８および１９との間に角度αが形成されるような寸法である。

【００６６】 この代替形態により、スラスト・ワッシャ３０および３１の支持効果により、
内輪９と外部ローラ１１との間の軸方向の保持強度を増加させることができ、ロ
ーラ、ワッシャまたはスナップ・リングの破損の危険が非常に小さい。

【００６７】 この代替形態では、スラスト・ワッシャ３０および３１の内部軸受面３４およ
び３５と針状ころの円形の列２８の針状ころ２８との間で最終的に生じる接触は
、図１から図４の機械的伝達部材８の場合とは異なり、針状ころの縦軸Ａから離
れた点、つまり前者の軸より軸Ｙ−Ｙに近い点で生じることが分かる。

【００６８】 図６の２点鎖線で示すように、別の代替形態では、部材８の軸方向外側にある
部分であるワッシャ３０および３１の縁面３９および４０の面取り部分は、表面
１８および１９に平行な挿入表面４４および４５（表面４４のみ見える）を構成
する。

【００６９】 図７は、図１から図４の機械的伝達部材の別の代替形態を概略的に示し、これ
は基本的に、スラスト・ワッシャ３０および３１が機械的伝達部材８の内側に向
かって軸方向に面する窪みを有し、隆起２６がなく、保持ワッシャ４７（一方の
み見える）がそれぞれスラスト・ワッシャ３０および３１と内輪９の表面３４お
よび３５との間に取り付けられるという点で、後者と異なる。

【００７０】 スラスト・ワッシャ３０および３１の軸受面３４、３５、３７および３８は、
軸Ｚ−Ｚに直行するまで、機械的伝達部材８の外側に向かって軸方向に次第に収
束する。

【００７１】 軸受面３７および３８の周辺部分はそれぞれスラスト・ワッシャ３０および３
１の軸受面４２および４３を構成し、溝１６および１７の保持表面１８および１
９との間に角度αを形成する。挿入面４４および４５は、隣接し、より中心にあ
る軸受け表面３７および３８の部分で構成される。

【００７２】 ワッシャ４７は、一方で内輪９の個々の表面２３および２４にもたれかかり、
他方では表面３４および３５の部分５４で、スラスト・ワッシャ３０および３１
の半径方向内縁に形成された環状座ぐり面５７を画定する平坦なワッシャである
。

【００７３】 保持ワッシャ４７は、内輪９の表面２１を越えて、軸Ｙ−Ｙに向かって半径方
向に前進する。

【００７４】 この代替形態では、保持ワッシャ４７は、対応する腕３に対して機械的伝達部
材８を軸方向に保持することにより、図１から図４の部材８の隆起２６と同様に
作用する。

【００７５】 また、この代替形態では、その接触はスラスト・ワッシャ３０および３１と針
状ころ２８の円形の列の針状ころとの間で生じて、針状ころの縦軸Ａから離れた
点、特にこれらの軸Ａより軸Ｙ−Ｙからさらに離れた点で生じる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による機械的三又等速継手の断面図である。

【図２】 図１の円で囲んだ部分ＩＩの拡大図であり、継手の１つの機械的伝達部材の断
面を示す。

【図３】 図２の円で囲んだ部分ＩＩＩの拡大図であり、図１の伝達部材の組立を示す。

【図４】 図３と同様の図であり、図３の伝達部材の保持手段の作用を示す。

【図５】 図２と同様の図であり、図１から図４の伝達部材の代替形態を示す。

【図６】 図３と同様の図であり、図１から図４の機械的伝達部材の他の代替形態を概略
的に示す。

【図７】 図３と同様の図であり、図１から図４の機械的伝達部材の他の代替形態を概略
的に示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ， ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ， ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，Ｕ Ａ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内輪（９）、内輪を囲む外輪（１１）、および内輪と外輪と
   を互いに結合する手段（１２）を備え、これらがその共通軸（Ｚ−Ｚ）を中心に
   互いに対して旋回できるようにし、結合部材（１２）は、内輪に対して外輪を軸
   方向に保持する手段（２９）を備え、これらの保持手段（２９）は、外輪（１１
   ）の内側に半径方向にある環状溝（１６、１７）と、および内輪（９）の外側に
   軸方向にある表面（２３、２４）と相互作用する少なくとも１つの軸方向スラス
   ト・ワッシャ（３０、３１）を備えるタイプの機械的伝達部材（８）であって、
   軸方向保持手段（２９）がさらに、溝（１６、１７）の外側に軸方向にある保持
   表面（１８、１９）と、スラスト・ワッシャ（３０、３１）の軸受面（４２、４
   ３）と、後者を軸方向に保持するために相互作用する少なくとも１つの弾性スナ
   ップ・リング（３２、３３）、特に割りリングとを備えることを特徴とする部材
   。
2. 【請求項２】 弾性スナップ・リング（３２、３３）がほぼ円形の断面であ
   ることを特徴とする、請求項１に記載の部材。
3. 【請求項３】 対応する溝（１６、１７）の保持表面（１８、１９）が、部
   材（８）の外側に向かって軸方向に収束し、対応するスラスト・ワッシャ（３０
   、３１）の軸受面（４２、４３）が、前記保持表面（１８、１９）より小さい程
   度で部材（８）の外側に向かって軸方向に収束することを特徴とする、請求項１
   または２に記載の部材。
4. 【請求項４】 前記軸受面（４２、４３）が、前記スナップ・リング（３２
   、３３）を挿入するため、表面（４４、４５）によって部材（８）の外側に向か
   って軸方向に延在し、この挿入表面が、溝（１６、１７）の前記保持表面（１８
   、１９）の角度と少なくとも等しい角度で、部材（８）の外側に向かって軸方向
   に収束することを特徴とする、請求項３に記載の部材。
5. 【請求項５】 前記保持表面（１８、１９）および軸受面（４２、４３）が
   ほぼ円錐台形であることを特徴とする、請求項３または４に記載の部材。
6. 【請求項６】 前記スラスト・ワッシャ（３０、３１）が、部材（８）の外
   側に向かって軸方向に面する窪みを有し、このスラスト・ワッシャの周縁面（３
   ９、４０）の少なくとも一部が前記軸受面（４２、４３）を構成することを特徴
   とする、請求項１から５いずれか１項に記載の部材。
7. 【請求項７】 前記スラスト・ワッシャ（３０、３１）が、部材（８）の内
   側に向かって軸方向に面する窪みを有し、前記スラスト・ワッシャ（３０、３１
   ）の軸方向外面（３７、３８）の一部が前記軸受面（４２、４３）を構成するこ
   とを特徴とする、請求項１から５いずれか１項に記載の部材。
8. 【請求項８】 部材が、内輪が転動および摺動する腕（３）に装着するよう
   意図され、部材がさらに、部材（８）を腕（３）上に軸方向に保持するため、内
   輪（９）に対して半径方向内側に突き出す少なくとも１つの要素（４７）を備え
   ることを特徴とする、請求項１から７いずれか１項に記載の部材。
9. 【請求項９】 前記保持要素が、一方でスラスト・ワッシャ（３０、３１）
   と内輪（９）の対応する軸方向外面（２３、２４）との間に保持され、他方で前
   記腕（３）と相互作用して前記軸方向の保持を提供するように意図される保持ワ
   ッシャ（４７）であることを特徴とする、請求項８に記載の部材。
10. 【請求項１０】 前記保持ワッシャ（４７）の半径方向外側の縁が、対応す
    るスラスト・ワッシャ（３０、３１）の半径方向内側の縁にある座ぐり面（５７
    ）に収容されることを特徴とする、請求項９に記載の部材。
11. 【請求項１１】 幾つかの腕（３）を備えるオス要素（１）と、各腕（３）
    ごとの２つの軌道（７）を画定するメス要素（６）と、前記腕（３）に装着され
    た機械的伝達部材（８）とを備え、この機械的伝達部材（８）が、前記腕を中心
    に旋回できる内輪（９）、内輪を囲みメス要素（６）の関連する２つの軌道（７
    ）に沿って転動するローラ（１１）を形成する外輪、およびその共通軸（Ｚ−Ｚ
    ）を中心に相対的に旋回できる方法で内輪とローラとを結合するようにする手段
    を備える等速機械継手であって、少なくとも１つの機械的伝達部材（８）が、請
    求項１から１０いずれか１項に記載の機械的伝達部材であることを特徴とする等
    速機械継手。