JP2010094955A - シャープペンシル - Google Patents

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Abstract

【課題】スライダのガタ付きを無くし、安定した筆記を可能にしたシャープペンシルを提供する。
【解決手段】シャープペンシル1において、スライダ11は、軸線L方向に往復運動することに伴って軸線Lを中心に一方向に所定角度毎に回転する。このシャープペンシル1では、筆圧により筆記芯P及び芯保持部12を介して、スライダ11がスプリング(付勢手段)13の付勢力に抗して後退し、送り機構Hと筆圧によりスライダ11が軸線Lを中心に一方向に半ピッチ回転する。その後、筆記中に筆記芯Pが紙面から浮くと、筆圧が解除され、スプリング13によってスライダ11が前進し、これに伴って、送り機構Hとスプリング13の付勢力によりスライダ11が軸線Lを中心に一方向に半ピッチ回転する。
【選択図】図3

Description

本発明は、筆記圧を利用して筆記芯を回転させるようにしたシャープペンシルに関するものである。
シャープペンシルで筆記を行う場合、書き進むにしたがって筆記芯が片減りし、描線の太さが一定しないばかりか、描線の濃さも変化する。そして、一般の利用者は、軸筒を持ち直すように回しながら筆記しているが、描線の太さや濃さを一定にすることは難しく、筆記能率を落としているのが現実である。そこで、国際公開第2007/142135号パンフレットには、筆記芯の片減りを解決するためのシャープペンシルが開示されている。このシャープペンシルは、回転子の中にチャックユニットが配置され、回転子には、鋸歯形状の第1及び第2の回転カム面が前後に一対設けられ、軸筒側には、第1及び第2の回転カム面に対峙する第1及び第2の固定カム面が設けられ、第1の固定カム面と第2の固定カム面とは、周方向に半ピッチずれた関係になっている。そして、筆記時に、筆圧によって回転子を後退させることで、回転子は半ピッチ回転し、筆圧を解除することで、バネ力により回転子が前進し、回転子は半ピッチ回転する。この動作が連続することによって、筆記中に筆記芯を半ピッチずつ回転させながら、筆記芯の片減りを解消させている。
国際公開第2007/142135号パンフレット
前述した従来のシャープペンシルでは、口金内に設けられたスライダに対して回転子が離間している。従って、筆記中において、スライダ内で固定されたゴム製保持チャック(芯保持部)の芯挿通孔内で常に筆記芯が半ピッチ毎に回転し続けるので、筆記芯は芯挿通孔の壁面に擦れながら回転し続け、その結果、筆記芯に対する保持チャックの芯保持力が弱くなってしまう虞がある。よって、筆記芯の繰り出し時に、保持チャックはストッパ機能を発揮し難くなり、ノック動作によって筆記芯の繰り出しができない事態が発生する虞がある。そこで、このような事態を回避させるために、回転子とスライダを一体化させることも可能である。
しかしながら、回転子とスライダを一体化させると、カムに至るまでの部品(回転子とチャックユニットとスライダと保持チャック)の組み付け時の累積誤差によって、スライダが口金に圧着されて、スライダが良好に回転できなくなる虞がある。そこで、スライダの先端を突出させるために口金に設けられた開口部の大きさを、スライダの先端の径よりかなり大きくして、口金の開口部の壁面とスライダの先端との間に大きな隙間を形成させることが必要になる。その結果、スライダは、筆記時にガタ付きを生じてしまい、このことが筆記を不安定にさせてしまう。また、スライダの先端からカムまでの長さが長くなることも、筆記時にガタ付きを発生させる要因になっている。このような筆記時の不安定さは、高い筆記精度が要求される製図作成時においては好ましいことではない。
本発明は、スライダのガタ付きを無くし、安定した筆記を可能にしたシャープペンシルを提供することを目的とする。
本発明は、筆記芯を軸線方向に所定量だけ繰り出し可能なシャープペンシルにおいて、
軸筒内に配置されて軸線方向に往復動するチャックホルダと、
チャックホルダ内に収容されて軸線方向に往復動するチャック部と、
軸線方向に往復動すると共に、筆記芯を保持する芯保持部を有するスライダと、
スライダを軸線方向に往復運動させることに伴って、スライダを、軸線を中心に一方向に所定角度毎に回転させる送り機構と、
スライダを前方に向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする。
このシャープペンシルにおいて、筆記芯を保持するための芯保持部を有するスライダは、軸線方向に往復運動することに伴って軸線を中心に一方向に所定角度毎に回転する。本発明にあっては、スライダの回転により、芯保持部と一緒に筆記芯を回転させているので、筆記芯が芯保持部の芯挿通孔の壁面に擦れながら回転することがなく、筆記芯に対する芯保持部の芯保持能力が弱くなることがない。さらに、スライダとチャックホルダとが一体化されていないので、部品組み付け時の累積誤差が発生し難くなり、その結果として、スライダの先端を突出させるために、シャープペンシルの先端に設けられた開口部の壁面とスライダとの間に大きな隙間を空ける必要がない。従って、筆記時に、スライダのガタ付きを発生させることなく、筆記を安定させることができる。特に、高い筆記精度が要求される製図作成時において好ましい。
このシャープペンシルでは、筆圧により筆記芯及び芯保持部を介して、スライダが付勢手段の付勢力に抗して後退し、送り機構と筆圧によりスライダが軸線を中心に一方向に所定角度回転する。その後、筆記中に筆記芯が紙面から浮くと、筆圧が解除され、付勢手段によってスライダが前進し、これに伴って、送り機構と付勢手段の付勢力とによりスライダが軸線を中心に一方向に所定角度回転する。よって、スライダがこのような一連の動作を繰り返すことで、スライダが所定角度毎に回転し続け、これによって筆記中に筆記芯の片減りを防止している。
また、スライダの回転に追従した筆記芯の回転は、チャック部に対して筆記芯を軸線を中心に回転させること、チャックホルダに対してチャック部を軸線を中心に回転させること、軸筒に対してチャックホルダを軸線を中心に回転させること、などの対策によって好適に達成される。
また、送り機構は、
スライダに設けられると共に、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の可動側噛合部と、
スライダに設けられると共に、軸線方向において第1の可動側噛合部と対称をなして、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の可動側噛合部と、
第1の可動側噛合部に対面して、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の固定側噛合部と、
第2の可動側噛合部に対面して、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の固定側噛合部とからなり、
第1の可動側噛合部に対して第2の可動側噛合部は、周方向で位相のずれ無く配列され、第1の固定側噛合部に対して第2の固定側噛合部は、周方向で位相がずれて配列されていると好適である。
筆圧により筆記芯及び芯保持部を介して、スライダが付勢手段に抗して後退すると、第2の可動側噛合部と第2の固定側噛合部とが噛み合いながら、筆圧によってスライダが軸線を中心に一方向に所定角度回転する。その後、筆記中に筆記芯が紙面から浮くと、筆圧が解除され、付勢手段によってスライダが前進し、これに伴って、第1の可動側噛合部と第1の固定側噛合部とが噛み合いながら、付勢手段の付勢力によって、スライダが軸線を中心に一方向に所定角度回転する。スライダがこのような一連の動作を繰り返すことで、スライダが所定角度毎に回転し続け、これによって筆記中に筆記芯の片減りを防止している。この場合、固定側噛合部間の位相のずれに起因してスライダを所定角度毎に回転させている。
また、送り機構は、
スライダに設けられると共に、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の可動側噛合部と、
スライダに設けられると共に、軸線方向において第1の可動側噛合部と対称をなして、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の可動側噛合部と、
第1の可動側噛合部に対面して、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の固定側噛合部と、
第2の可動側噛合部に対面して、軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の固定側噛合部とからなり、
第1の固定側噛合部に対して第2の固定側噛合部は、周方向で位相のずれ無く配列され、第1の可動側噛合部に対して第2の可動側噛合部は、周方向で位相がずれて配列されていると好適である。
筆圧により筆記芯及び芯保持部を介して、スライダが付勢手段に抗して後退すると、第2の可動側噛合部と第2の固定側噛合部とが噛み合いながら、筆圧によってスライダが軸線を中心に一方向に所定角度回転する。その後、筆記中に筆記芯が紙面から浮くと、筆圧が解除され、付勢手段によってスライダが前進し、これに伴って、第1の可動側噛合部と第1の固定側噛合部とが噛み合いながら、付勢手段の付勢力によって、スライダが軸線を中心に一方向に所定角度回転する。スライダがこのような一連の動作を繰り返すことで、スライダが所定角度毎に回転し続け、これによって筆記中に筆記芯の片減りを防止している。この場合、可動側噛合部間の位相のずれに起因してスライダを所定角度毎に回転させている。
本発明によれば、スライダのガタ付きを無くし、安定した筆記が可能になる。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るシャープペンシルの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、ペン先側を「前方側」として以下説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、シャープペンシル1は、この後端に配置された図示しないノック・キャップを押すことで筆記芯Pを軸線L方向に所定量だけ繰り出し可能であり、ノック式筆記具である。このシャープペンシル1は、樹脂製の軸筒2を有し、軸筒2の外表面には、指の滑りを防止するためのゴム又は樹脂製のグリップ3が固定されている。
軸筒2の内部には、略全長に渡って延在する筒状の芯ケース4が挿入され、芯ケース4の先端には、筆記芯Pを挟持して繰り出すためのチャック部6が嵌め込まれている。芯ケース4の後端には、図示しないノック・キャップが着脱自在に取り付けられている。チャック部6の先端には、ハット状の金属製クラッチ部5が装着されている。
よって、指によってノック・キャップを押すことで芯ケース4と一緒にチャック部6が軸線L方向に前進し、このときスプリング9が収縮する(図2参照)。そして、指の力を抜くことで、芯ケース4と一緒にチャック部6がスプリング9によって復帰する。
軸筒2と芯ケース4との間には、円筒状のチャックホルダ7が挿入され、このチャックホルダ7は、軸線L方向に往復動する。チャックホルダ7と軸筒2との間には、チャックホルダ7を前方に向けて付勢するためのスプリング8が介在し、芯ケース4の先端とチャックホルダ7との間には、チャック部6を後方に向けて付勢するためのスプリング9が介在している。
さらに、軸筒2の先端には、樹脂製の口金10がネジ部10dによって連結され、口金10内には、軸線L方向に往復動する樹脂製のスライダ11が配置され、このスライダ11は、チャックホルダ7の前方で離間して配置されている。スライダ11は、カップ状の本体部11aと、本体部11aから突出するパイプ状の先端部11bとからなる。この先端部11bは、口金10の先端に設けられた開口部10aから突出する。また、スライダ11の本体部11aの凹部11d内には、ノック時に筆記芯Pの戻り止めとして機能するゴム製の芯保持部12が圧入され、芯保持部12の中央には芯挿通孔12aが設けられている(図4参照)。
図2に示すように、チャック部6により筆記芯Pが挟持された状態で、指によりノック・キャップを押すと、芯ケース4と一緒にチャック部6が軸線L方向に前進し、筆記芯Pが所定量繰り出される。このとき、チャック部6に装着されたクラッチ部5のフランジ5aが口金10のストッパ片10bに当たり、クラッチ部5がその位置で停止し、さらにチャック部6が前進し続けると、チャック部6の先端が弾性力で開いて、チャック部6から筆記芯Pが解放され、筆記芯Pの繰り出しが完了する。
その後、指の力を抜くと、芯ケース4と一緒にチャック部6がスプリング9によって復帰する。このとき、ゴム製の芯保持部12によって筆記芯Pの戻りが規制され、チャック部6の後退に筆記芯Pが追従することなく、芯保持部12によって筆記芯Pは、その位置を保持する。そして、チャック部6がクラッチ部5と一緒にチャックホルダ7内に完全に入り込んだ状態で、筆記芯Pは、チャック部6によって挟持され、筆記可能な状態になる(図1参照)。
このようなノック式のシャープペンシル1は、筆記芯Pの片減り防止を達成させるための送り機構Hを有している。
図1、図3及び図4に示すように、送り機構Hは、スライダ11が軸線L方向に往復運動することに伴って、スライダ11を、軸線Lを中心に一方向に所定角度毎に回転させるためのものである。
この送り機構Hは、スライダ11の本体部11a(膨出部11c)の前方外面側に設けられると共に、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の可動側噛合部21と、スライダ11の本体部11a(膨出部11c)の後方外面側に設けられると共に、軸線L方向において第1の可動側噛合部21と対称をなして、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の可動側噛合部22と、口金10側に設けられると共に、第1の可動側噛合部21に対面して、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の固定側噛合部31と、口金10側に設けられると共に、第2の可動側噛合部22に対面して、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の固定側噛合部32とからなる。
そして、各噛合部21,22,31,32の各歯部21a,22a,31a,32aの周方向における全長を1ピッチとした場合、第1の可動側噛合部21に対して第2の可動側噛合部22は、周方向で位相のずれ無く配列され、第1の固定側噛合部31に対して第2の固定側噛合部32は、周方向で位相が半ピッチずれて配列されている。この場合、例えば、各噛合部21,22,31,32が、それぞれ36個の歯部21a,22a,31a,32aからなっている場合、1ピッチに対応する回転角度は、10度である。
このような送り機構Hにおいて、第1及び第2の可動側噛合部21,22は、スライダ11の本体部11aの後端で径方向に突出するリング状の膨出部11cの両端面にそれぞれ形成されている。また、口金10の内壁面には、スライダ11の膨出部11cが挿入されるリング状の凹部10cが形成され、第1及び第2の固定側噛合部31,32は、凹部10cを形成する両端面にそれぞれ形成されている。
さらに、スライダ11の本体部11aと口金10のストッパ片10bとが、スプリング(付勢手段)13により連結され、このスプリング13によって、スライダ11を前方に向けて付勢している。このスプリング13は、スライダ11の後端側に形成された凹部11d内に挿入されると共に、第1及び第2の可動側噛合部21,22より内側に位置している。
筆記中に筆記芯Pが紙面に押し当てられると、図5の(1)に示すように、筆圧により、スライダ11が矢印Aの方向に移動する。その後、図5の(2)に示すように、筆圧により、第2の固定側噛合部32の歯部32aの表面上で第2の可動側噛合部22の歯部22aが滑って、スライダ11は矢印B方向に移動して停止する。これによって、スライダ11が軸線Lを中心に一方向に半ピッチ回転し、これに伴って筆記芯Pが芯保持部12で保持されたまま半ピッチ回転する。
また、筆記中に筆記芯Pが紙面から僅かでも浮くと、筆圧が解除され、図5の(3)に示すように、スプリング(付勢手段)13によって矢印C方向にスライダ11が前進する。その後、図5の(4)に示すように、スプリング13の付勢力により、第1の固定側噛合部31の歯部31aの表面上で第1の可動側噛合部21の歯部21aが滑って、スライダ11は矢印D方向に移動して停止する。これによって、スライダ11が軸線Lを中心に一方向に半ピッチ回転し、これに伴って筆記芯Pが芯保持部12で保持されたまま半ピッチ回転する。
筆記中に、スライダ11がこのような一連の動作を繰り返すことで、スライダ11が半ピッチずつ回転し続け、これによって筆記中に筆記芯Pの片減りを防止している。また、筆記中に、図6に示すように、スライダ11の前進/後退に追従して、チャック部6を介してチャックホルダ7が前進/後退するので、スプリング8の付勢力によって、筆記解除時のチャック前進中におけるチャックホルダ7からクラッチ5の脱落を防止し、スライダ11の前進/後退を確実に行わせることができる。さらに、口金10内にスライダ11及び送り機構Hが配備され、口金10は、軸筒2に対して着脱自在になっているので、送り機構Hが破損した場合でも、口金10を交換するだけでよく、メンテナンス性が非常に優れている。
スライダ11が回転することに伴って、筆記芯Pをスムーズに回転させるには、(イ)軸筒2に対してチャックホルダ7を軸線Lを中心に回転させること、(ロ)チャック部6に対して筆記芯Pを軸線Lを中心に回転させること、(ハ)チャックホルダ7に対してチャック部6を軸線Lを中心に回転させることが考えられる。
上記(イ)について説明する。図1、図7及び図8に示すように、軸筒2の内壁面から径方向に突出した2本の爪部2aが、チャックホルダ7の外壁面でリング状に突出したフランジ部7aに当接することで、チャックホルダ7の前進は規制されているが、軸筒2に対してチャックホルダ7は、軸線Lを中心に自由に回転させることができる。
さらに、上記(ロ)について、すなわちチャック部6に対して筆記芯Pを、軸線Lを中心に回転させることについて説明する。
図9〜図11に示すように、チャック部6は、芯ケース4の先端に回転自在に取り付けられた円筒状の基端部6aと、この基端部6aから3本に分岐されて外方に広がるような弾性をもった指片6bとを有し、各指片6bの先端側には、クラッチ部5を係止させるための頭部6cが設けられている。図10に示すように、各指片6bの頭部6cの内壁面は、中央において軸線L方向に延在する円弧状の芯受け面33と、芯受け面33より外方に位置する一対の合わせ面34a,34bとからなる。そして、合わせ面34aと芯受け面33との境界部分D1と、合わせ面34bと芯受け面33との境界部分D2とは、R面取り形状になっている。従って、境界部分D1,D2は、エッジ形状を有さず、滑らかな曲線を描いている。
このような境界部分D1,D2を採用することで、この境界部分D1,D2が筆記芯Pに食い込むことによる筆記芯Pの回転防止機能を排除することが可能になる。これにより、クラッチ部5が頭部6cに係止されている状態であっても、筆記芯Pを回転させることができ、しかも筆記芯Pが軸線L方向に滑り動くことが阻止される。
さらに、頭部6cの芯受け面33には、周方向に延在する断面三角形状の突起部35が形成されている。突起部35は、軸線L方向で等間隔に4本配置され、これにより、筆記芯Pが軸線L方向に滑り動くことなく、筆記芯Pを周方向にさらに回転させ易くしている。
上記(ハ)について、すなわちチャックホルダ7に対してチャック部6を、軸線Lを中心に回転させる場合について説明する。図9に示すように、クラッチ部5のフランジ5aには、チャック部6の後方に向けて突出するリング状の突起部36が形成され、この突起部36は、チャックホルダ7の先端面7bに対して略線接触するような断面半円形状をなしている。チャックホルダ7に対してクラッチ部5を回転させ易くすることで、筆記芯Pと一緒にチャック部6を回転させることができる。この場合、チャック部6は、芯ケース4に対して回転する構成にしても良い。
シャープペンシル1が、(イ)軸筒2に対してチャックホルダ7を軸線Lを中心に回転させる機能と、(ロ)チャック部6に対して筆記芯Pを軸線Lを中心に回転させる機能と、(ハ)チャックホルダ7に対してチャック部6を軸線Lを中心に回転させる機能とを併せもつことにより、スライダ11と一緒に回転する筆記芯Pを確実に且つスムーズに回転させることができる。なお、上記したいずれかの機能を選択的に採用してもよい。
上記(ロ)の機能と上記(ハ)の機能の何れか一方、又は両者を選択した場合には、他の変形例として、図19に示すように、チャックホルダ7のフランジ部7aに設けられた凹部37内に軸筒2の各爪部2aを挿入させることで、軸筒2に対してチャックホルダ7が回転できないようにしてもよい。
このシャープペンシル1において、口金10内に配置されたスライダ11は、チャックホルダ7に対して前方で離間して配置されると共に、軸線L方向に往復運動することに伴って軸線Lを中心に一方向に所定角度毎に回転する。従って、スライダ11の回転により、芯保持部12と一緒に筆記芯Pを回転させているので、筆記芯Pが芯保持部12の芯挿通孔12aの壁面に擦れながら回転することがなく、筆記芯Pに対する芯保持部12の芯保持力が弱くなることがない。さらに、スライダ11とチャックホルダ7とが一体化されていないので、部品組み付け時の累積誤差が発生し難くなり、その結果として、スライダ11の先端を突出させるために口金10に設けられた開口部10aを形成する壁面とスライダ11との間に大きな隙間を空ける必要がなく、筆記時に、スライダ11のガタ付きを発生させることなく、筆記を安定させることができる。特に、高い筆記精度が要求される製図作成時において好ましい。
このシャープペンシル1では、筆圧により筆記芯P及び芯保持部12を介して、スライダ11がスプリング(付勢手段)13の付勢力に抗して後退し、送り機構Hと筆圧によりスライダ11が軸線Lを中心に一方向に半ピッチ回転する。その後、筆記中に筆記芯Pが紙面から浮くと、筆圧が解除され、スプリング13によってスライダ11が前進し、これに伴って、送り機構Hとスプリング13の付勢力によりスライダ11が軸線Lを中心に一方向に半ピッチ回転する。筆記中に、スライダ11がこのような一連の動作を繰り返すことで、スライダ11が半ピッチずつ回転し続け、これによって筆記中に筆記芯の片減りを防止している。
[第2実施形態]
図12に示すように、シャープペンシル40は、この後端に配置された図示しないノック・キャップを押すことで筆記芯Pを軸線L方向に所定量だけ繰り出し可能であり、ノック式の筆記具である。このシャープペンシル40は、樹脂製の軸筒42を有し、軸筒42の外表面には、指の滑りを防止するためのゴム又は樹脂製のグリップ43が固定されている。
軸筒42の内部には、略全長に渡って延在する筒状の芯ケース44が挿入され、芯ケース44の先端側には、筆記芯Pを挟持して繰り出すためのチャック部46が配置され、芯ケース44の後端には、図示しないノック・キャップが着脱自在に取り付けられている。チャック部46は、軸線Lに沿って2分割されたチャック半部46a,46bとからなる。チャック半部46a,46bの前側が閉じることで筆記芯Pを挟み込み、チャック半部46a,46bの前側が開くことで筆記芯Pを解放する。
軸筒42と芯ケース44との間には、円筒状のチャックホルダ47が挿入され、このチャックホルダ7は、軸線L方向に往復動する。チャックホルダ47と軸筒42との間には、円筒状のアシスト部45が配置され、アシスト部45とチャックホルダ47との間には、チャックホルダ47を前方に向けて付勢するためのスプリング56が介在している。
チャックホルダ47の前側において、この内壁面にはロート状のガイド面47aが形成され、このガイド面47aは、前端に行くに従って広がっている。また、各チャック半部46a,46bの外面側には、ボール収容凹部48が形成され、このボール収容凹部48内に配置されたボールBLは、チャックホルダ47のガイド面47aに接触し、ガイド面47aに沿ってチャック部46を移動させ易くしている。
チャック部46が、ボールBLを介してガイド面47aに沿って前方に移動すると、チャック半部46a,46bの前側が開いて、チャック部46から筆記芯Pが解放される。チャック部46が、ボールBLを介してガイド面47aに沿って後退に移動すると、チャック半部46a,46bの前側が閉じて、チャック部46で筆記芯Pが挟み込まれる。
さらに、軸筒42の先端には、樹脂製の口金50がネジ部50eによって連結され、口金50内には、軸線L方向に往復動する樹脂製のスライダ51が配置されている。このスライダ51は、チャックホルダ47の前方で離間して配置され、スライダ51とチャック部46とをスプリング(付勢手段)55によって連結している。スライダ51は、カップ状の本体部51aと、本体部51aから突出するパイプ状の先端部51bとからなる。この先端部51bは、口金50の先端に設けられた開口部50aから突出する。また、スライダ51の本体部51aの凹部51d内には、ノック時に筆記芯Pの戻り止めとして機能するゴム製の芯保持部52が圧入され、芯保持部52の中央には芯挿通孔52aが設けられている(図14参照)。
通常時において、チャック部46は、筆記芯Pを挟み込んでいないので、チャック部46に対して筆記芯Pは、自由な状態になっている。そして、筆記時に、筆記芯Pに筆圧が加わると、芯保持部52を介してスライダ51が後退し、スプリング55によりチャック部46が後退させられるので、ガイド面47aに沿ってボールBLが滑りながらチャック部46が最終的に筆記芯Pを強く挟持する。
図12に示す通常時の状態から、指によってノック・キャップを押すと、チャックホルダ47の後端に設けられた突起47bが、芯ケース44に設けられた段差部44cによって前方に押される。そして、チャックホルダ47の前端47dが口金50の段差部50dに当接する。さらに、ノック・キャップを押し続けると、突起47bが段差部44cを乗り越えると共に、段差部44aがチャック部46の後端に当接する。
さらにノック・キャップを押し続けると、チャック部46は、前方に移動しながら徐々に開き、チャック部46から筆記芯Pが解放され、筆記芯Pの繰り出しが完了する(図13参照)。そして、筆記芯Pとチャック部46との間に芯ケース44の先端部44bが入り込んで、チャック部46を完全に開かせる。
その後、指の力を抜くと、芯ケース44と一緒にチャック部46がスプリング55によって復帰する。このとき、ゴム製の芯保持部52によって筆記芯Pの戻りが規制され、チャック部46の後退に筆記芯Pが追従することなく、芯保持部52によって筆記芯Pは、その位置を保持する。また、芯ケース44の先端部44bにより、チャック部46は、ボールBLを介してチャックホルダ47に押し付けられているので、チャック部46の後退と一緒にチャックホルダ47も後退させることができる。
このようなノック式のシャープペンシル40は、筆記芯Pの片減り防止を達成させるための送り機構H1を有している。この送り機構H1に関しては、後述するように、第1の固定側噛合部71に対する第2の固定側噛合部72の位相差以外は、第1実施形態の送り機構Hと実質的に同一の構造を有している。
図12及び図14に示すように、送り機構H1は、スライダ51が軸線L方向に往復運動することに伴って、スライダ51を、軸線Lを中心に一方向に所定角度毎に回転させるためのものである。
この送り機構H1は、スライダ51の本体部51a(膨出部51c)の前方外面側に設けられると共に、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の可動側噛合部61と、スライダ51の本体部51a(膨出部51c)の後方外面側に設けられると共に、軸線L方向において第1の可動側噛合部61と対称をなして、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の可動側噛合部62と、口金50側に設けられると共に、第1の可動側噛合部61に対面して、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の固定側噛合部71と、口金50側に設けられると共に、第2の可動側噛合部62に対面して、軸線Lを中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の固定側噛合部72とからなる。
そして、各噛合部61,62,71,72の各歯部61a,62a,71a,72aの周方向における全長を1ピッチとした場合、第1の可動側噛合部61に対して第2の可動側噛合部62は、周方向で位相のずれ無く配列され、第1の固定側噛合部71に対して第2の固定側噛合部72は、周方向で位相が1/4ピッチずれて配列されている。この場合、例えば、各噛合部61,62,71,72が、それぞれ36個の歯部61a,62a,71a,72aからなっている場合、1ピッチに対応する回転角度は、10度である。
このような送り機構H1において、第1及び第2の可動側噛合部61,62は、スライダ51の本体部51aの後端で径方向に突出するリング状の膨出部51cの両端面にそれぞれ形成されている。また、口金50の内壁面には、スライダ51の膨出部51cが挿入されるリング状の凹部50cが形成され、第1及び第2の固定側噛合部71,72は、凹部50cを形成する両端面にそれぞれ形成されている。
さらに、スライダ51の本体部51aとチャック部46の先端部とが、スプリング(付勢手段)55により連結され、このスプリング55によって、スライダ51を前方に向けて付勢している。このスプリング55は、スライダ51の後端側に形成された凹部51d内に挿入されると共に、第1及び第2の可動側噛合部61,62より内側に位置している。
筆記中に筆記芯Pが紙面に押し当てられると、図15の(1)に示すように、筆圧により、スライダ51が矢印Aの方向に移動する。その後、図15の(2)に示すように、筆圧により、第2の固定側噛合部72の歯部72aの表面上で第2の可動側噛合部62の歯部62aが滑って、スライダ51は矢印B方向に移動して停止する。これによって、スライダ51が軸線Lを中心に1/4ピッチ回転し、これに伴って筆記芯Pが芯保持部52で保持されたまま1/4ピッチ回転する。
また、筆記中に筆記芯Pが紙面から僅かでも浮くと、筆圧が解除され、図15の(3)に示すように、スプリング(付勢手段)55によって矢印C方向にスライダ51が前進する。その後、図15の(4)に示すように、スプリング55の付勢力により、第1の固定側噛合部71の歯部71aの表面上で第1の可動側噛合部61の歯部61aが滑って、スライダ51は矢印D方向に移動して停止する。これによって、スライダ51が軸線Lを中心に一方向に3/4ピッチ回転し、これに伴って筆記芯Pが芯保持部52で保持されたまま3/4ピッチ回転する。
筆記中に、スライダ51がこのような一連の動作を繰り返すことで、スライダ51が回転し続け、これによって筆記中に筆記芯Pの片減りを防止している。第1の固定側噛合部71側でスライダ51が3/4ピッチ回転するのに対して、第2の固定側噛合部72でスライダ51が1/4ピッチしか回転させない理由は、スプリング55によってチャック部46が後退する場合、ボールBLを介してチャック部46は閉まる方向に移動することになるので、短時間のうちにスライダ51の回転を完了させなければならないからである。この場合、第1の固定側噛合部71に対して第2の固定側噛合部72が、周方向で位相が1/8ピッチずれて配列されていてもよい。
また、筆記中に、図16に示すように、チャック部46は、スプリング55によりスライダ51の前進/後退に追従し、チャックホルダ47は、スプリング56により、チャック部46の前進/後退にボールBLを介して追従する。チャックホルダ47のこのような追従は、チャック部46の後退時に、チャック部46による筆記芯Pの急激な挟み込みが起きないようにして、筆記芯Pの回転可能時間を少しでも長くするための工夫である。さらに、口金50内にスライダ51及び送り機構H1が配備され、口金50は、軸筒42に対して着脱自在になっているので、送り機構H1が破損した場合でも、口金50を交換するだけでよく、メンテナンス性が非常に優れている。
スライダ51が回転することに伴って、筆記芯Pをスムーズに回転させるには、(イ)軸筒42に対してチャックホルダ47を軸線Lを中心に回転させること、(ロ)チャックホルダ47に対してチャック部46を軸線Lを中心に回転させること、(ハ)チャック部46に対して筆記芯Pを軸線Lを中心に回転させること、が考えられる。
上記(イ)について説明する。図12、図17及び図18に示すように、アシスト部45から径方向に突出した2本の爪部45aが、軸筒42の凹部42a内に入り込むことで、アシスト部45は、軸線Lを中心に回転しない。これに対して、チャックホルダ47は、アシスト部45内で回転自在に挿入されている。従って、軸筒42に対してチャックホルダ47を軸線Lを中心に自由に回転させることができる。
上記(ロ)について、すなわちチャックホルダ47に対してチャック部46を軸線Lを中心に回転させることについて説明する。図12に示すように、チャックホルダ47とチャック部46との間にボールBLが配置されているので、チャックホルダ47に対してチャック部46を周方向で自由に回転させることができる。
上記(ハ)について、通常時において、チャック部46は筆記芯Pを挟み込んでいないので、チャック部46に対して筆記芯Pは軸線Lを中心に回転させることができる。
シャープペンシル40が、軸筒42に対してチャックホルダ47を軸線Lを中心に回転させる機能と、チャックホルダ47に対してチャック部46を軸線Lを中心に回転させる機能と、チャック部46に対して筆記芯Pを軸線Lを中心に回転させる機能と、を併せもつことにより、スライダ51の回転で筆記芯Pを確実に且つスムーズに回転させることができる。なお、上記したいずれかの機能を選択的に採用してもよい。
他の変形例として、図20に示すように、チャックホルダ47の爪部47eをアシスト部45の開口部45a内に挿入させることで、軸筒42に対してチャックホルダ47が回転できないようにしてもよい。
このシャープペンシル40において、口金50内に配置されたスライダ51は、チャックホルダ7に対して前方で離間して配置されると共に、軸線L方向に往復運動することに伴って軸線Lを中心に一方向に所定角度毎に回転する。従って、スライダ51の回転により、芯保持部52と一緒に筆記芯Pを回転させているので、筆記芯Pが芯保持部52の芯挿通孔52aの壁面に擦れながら回転することがなく、筆記芯Pに対する芯保持部52の芯保持力が弱くなることがない。さらに、スライダ51とチャックホルダ7とが一体化されていないので、部品組み付け時の累積誤差が発生し難くなり、その結果として、スライダ51の先端を突出させるために口金50に設けられた開口部50aを形成する壁面とスライダ51との間に大きな隙間を空ける必要がなく、筆記時に、スライダ51のガタ付きを発生させることなく、筆記を安定させることができる。特に、高い筆記精度が要求される製図作成時において好ましい。
このシャープペンシル40では、筆圧により筆記芯P及び芯保持部52を介して、スライダ51がスプリング(付勢手段)55の付勢力に抗して後退し、送り機構H1と筆圧によりスライダ51が軸線Lを中心に一方向に1/4ピッチ回転する。その後、筆記中に筆記芯Pが紙面から浮くと、筆圧が解除され、スプリング55によってスライダ51が前進し、これに伴って、送り機構H1とスプリング55の付勢力によりスライダ51が軸線Lを中心に一方向に3/4ピッチ回転する。筆記中に、スライダ51がこのような一連の動作を繰り返すことで、スライダ51が予定のピッチずつ回転し続け、これによって筆記中に筆記芯の片減りを防止している。
本発明は、前述した実施形態に限定されないことは言うまでもない。例えば、図21に示すように、第1実施形態に関連した変形例として、第1の固定側噛合部31に対して第2の固定側噛合部32は、周方向で位相のずれ無く配列され、第1の可動側噛合部21に対して第2の可動側噛合部22は、周方向で位相がずれて配列されていてもよい。また、第2実施形態についても同様の変形が可能である。
付勢手段13,55として、ゴムなどの弾性部材であってもよい。
また、スライダとチャックホルダとを一体化させてもよい。
また、口金が軸筒と一体的に成形されていてもよい。
また、芯保持部を別部品にすることなく、スライダ内で一体化されていてもよい。
本発明に係るシャープペンシルの第1実施形態であり、シャープペンシルの通常時の状態を示す断面図である。 ノック時のシャープペンシルを示す断面図である。 スライダを示す斜視図である。 スライダの断面図である。 スライダの回転状態を示す概略図である。 筆記時のシャープペンシルを示す断面図である。 図1のVII−VII線に沿う断面図である。 図1のVIII−VIII線に沿う断面図である。 チャック部を示し、図10のIX−IX線に沿う断面図である。 チャック部を示し、図9のX−X線に沿う断面図である。 チャック部の要部拡大斜視図である。 本発明に係るシャープペンシルの第2実施形態であり、シャープペンシルの通常時の状態を示す断面図である。 ノック時のシャープペンシルを示す断面図である。 スライダの断面図である。 スライダの回転状態を示す概略図である。 筆記時のシャープペンシルを示す断面図である。 図12のXVII−XVII線に沿う断面図である。 図12のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。 第1の実施形態に係り、図1のVIII−VIII線に対応した位置での他の変形例を示す断面図である。 第2の実施形態に係り、図12のXVIII−XVIII線に対応した位置での他の変形例を示す断面図である。 本発明に係る他の実施形態を示す要部拡大図である。
符号の説明
1,40…シャープペンシル、2,42…軸筒、6,46…チャック部、7,47…チャックホルダ、10,50…口金、11,51…スライダ、12,52…芯保持部、13,55…スプリング(付勢手段)、21,61…第1の可動側噛合部、22,62…第2の可動側噛合部、31,71…第1の固定側噛合部、32,72…第2の固定側噛合部、P…筆記芯、L…軸線、H,H1…送り機構。

Claims (3)

  1. 筆記芯を軸線方向に所定量だけ繰り出し可能なシャープペンシルにおいて、
    軸筒内に配置されて前記軸線方向に往復動するチャックホルダと、
    前記チャックホルダ内に収容されて前記軸線方向に往復動するチャック部と、
    前記軸線方向に往復動すると共に、前記筆記芯を保持する芯保持部を有するスライダと、
    前記スライダを前記軸線方向に往復運動させることに伴って、前記スライダを、前記軸線を中心に一方向に所定角度毎に回転させる送り機構と、
    前記スライダを前方に向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とするシャープペンシル
  2. 前記送り機構は、
    前記スライダに設けられると共に、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の可動側噛合部と、
    前記スライダに設けられると共に、前記軸線方向において前記第1の可動側噛合部と対称をなして、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の可動側噛合部と、
    前記第1の可動側噛合部に対面して、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の固定側噛合部と、
    前記第2の可動側噛合部に対面して、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の固定側噛合部とからなり、
    前記第1の可動側噛合部に対して前記第2の可動側噛合部は、周方向で位相のずれ無く配列され、前記第1の固定側噛合部に対して前記第2の固定側噛合部は、周方向で位相がずれて配列されていることを特徴とする請求項1記載のシャープペンシル。
  3. 前記送り機構は、
    前記スライダに設けられると共に、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の可動側噛合部と、
    前記スライダに設けられると共に、前記軸線方向において前記第1の可動側噛合部と対称をなして、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の可動側噛合部と、
    前記第1の可動側噛合部に対面して、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第1の固定側噛合部と、
    前記第2の可動側噛合部に対面して、前記軸線を中心に環状に等ピッチで配列されたノコギリ歯形状の第2の固定側噛合部とからなり、
    前記第1の固定側噛合部に対して前記第2の固定側噛合部は、周方向で位相のずれ無く配列され、前記第1の可動側噛合部に対して前記第2の可動側噛合部は、周方向で位相がずれて配列されていることを特徴とする請求項1記載のシャープペンシル。
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