JP2009073161A - 筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸筒の全周から軸線方向に向かって筆記体を繰り出すためのノック操作が可能な筆記具においても、ノック操作による不安定感を意識することなく確実に筆記体を繰り出すことができ、さらに、ノック部分に指が触れることによる筆記体の没入を防止する筆記具を提供する。
【解決手段】軸筒の側面にノック部材8が配置された筆記具であって、前記ノック部材を軸筒の円周上の全周に亘って囲繞するように設け、前記ノック部材の操作によって前後動する駒台13を該ノック部材に係合させ、前記ノック部材の操作を筆記体に伝達するための少なくとも一部材からなる伝達部を有し、前記ノック部材の操作を前記筆記体に伝達するために当接する伝達当接部間に、少なくとも1つ間隙8aを設けたことを特徴とする筆記具。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸筒の側面にノック部材が配置された筆記具に関する。
一例として特開2006−76274があり、その特許請求の範囲には、「軸をグリップ位置後部で前後に分断し、軸と中心線を共有する中軸を軸の中に設け、前軸と中軸の間に滑動可能なすきまばめ的に配置した伝達ピン穴を有し、軸と中心線を共有する円筒形の部品を伝達子としその後部に調整用の座金を介して伝達子に接する状態で同様に配置した円筒形部であって非ノック時はしんチャックの行程より少し長く軸の外部に出ている後部に軸外径と同じ外径の円筒形部を有し、軸外径と同じ外径の底面と中軸外径と同じ外径の上底を持つ円錐台を前記の円筒形部に底面が接合する向きにして一体化し軸と中心線を共有し滑動可能なすきまばめ的に配置した部品を従動子とし、非ノック時は軸と中心線を共有し、軸と内外径とも同じでノックに適した長さの円筒形の部品の前端部を従動子の円錐台部側面に接触させ配置してノックボタンとし、従動子と同形状で前後を反転させた円錐台部側面にノックボタンの後端部を接触させ、円錐台部と軸外径と同じ外径の円筒形部は中軸にしまりばめ的に固定し、軸内径と同じ外径の円筒形部は後軸と中軸の間にしまりばめ的に固定し固定子とし、中軸に、伝達ピン穴に伝達ピンを装入時に伝達ピンが滑動可能なスリットをしんチャックの行程に支障のない長さにあけ、中軸内に伝達ピン穴を有し軸と中心線を共有する円筒形部と円錐台形の空間を持つ部分が一体となり中心部にしんの通り穴を設け滑動可能なすきまばめ的に配置した部品を中軸内伝達子とし伝達ピンで伝達子と結合しノック機構を構成しいるノック機構を有するサイドノック式シャ−プペンシル」と記載されている。
つまり、軸筒の全周から軸線方向に向かって筆記体を繰り出すためのノック操作が可能となり、軸側面のノックボタンの方向を気遣わず、軸を握りかえることなくノックすることができる出没式筆記具が開示されている。
特開2006−76274公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、ノック部材の前部と後部に二つの摺動面を持つこととなり、ノック部材の前方と後方とで別々に押圧されるため、押圧のバランスが難しく、一度押圧するたびに2回のノック操作感を与えてしまっていた。さらに、ノックボタンの押圧位置によっては、ノック中にノック部材がぐらついてノック操作に違和感を生じたり、筆記体の繰り出しに支障をきたすという問題点があった。
また、筆記体に筆記圧がかかった際に、ノック部分に軽く指が触れていた場合、筆記体がわずかな力でも没入してしまうという問題点があった。特に、本従来技術のよう円周上のいずれの方向にもノック部分が存在する筆記具においてはノック部分に指が触れる可能性が非常に高く、この問題点が顕著であった。
本発明は、上記問題点を解決し、軸筒の全周から軸線方向に向かって筆記体を繰り出すためのノック操作が可能な筆記具においても、ノック操作による不安定感を意識することなく確実に筆記体を繰り出すことができ、さらに、ノック部分に指が触れることによる筆記体の没入を防止する筆記具を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、軸筒の側面にノック部材が配置された筆記具であって、前記ノック部材を軸筒の円周上の全周に亘って囲繞するように設け、前記ノック部材の操作によって前後動する駒台を該ノック部材に係合させ、前記ノック部材の操作を筆記体に伝達するための少なくとも一部材からなる伝達部を有し、前記ノック部材の操作を前記筆記体に伝達するために当接する伝達当接部間に、少なくとも1つ間隙を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の筆記具であって、前記ノック部材を、該ノック部材の前部或いは後部を支点とし、軸筒に対して揺動可能に配置すると共に、前記ノック部材の他端部を前記駒台に係合させたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1或いは2記載の筆記具であって、前記支点を、軸筒における軸線へ向かうノック方向に対して、該軸線を挟んだ反対側の位置に設けたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の筆記具であって、前記伝達部のうち、少なくとも1部材を弾発部材によって後方に付勢したことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、軸筒の側面にノック部材が配置された筆記具であって、前記ノック部材を軸筒の円周上の全周に亘って囲繞するように設け、前記ノック部材を、該ノック部材の前部或いは後部を支点とし、軸筒に対して揺動可能に配置すると共に、前記ノック部材の他端部を、前記ノック部材の操作によって前後動する駒台に係合させ、前記支点を、軸筒における軸線へ向かうノック方向に対して、該軸線を挟んだ反対側の位置に設けたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2〜5の何れかに記載の筆記具であって、前記支点において、ノック部材と軸筒との間に弾性体を介在せしめたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れかに記載の筆記具であって、クリップと棒状体繰り出し装置を有し、前記クリップの回転と棒状体の繰り出しを連動させたこと
を特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7の何れかに記載の筆記具であって、前記ノック部材の前端近傍及び/又は後端近傍の軸筒の径を、前記ノック部材の最大外径よりも大きくしたことを特徴とする。
なお、本明細書中における前とは、筆記具長手方向に対して筆記体が繰り出される方向を指し、後とはその逆方向を指す。
請求項1記載の発明によれば、軸筒の全周から軸線方向に向かって筆記体を繰り出すためのノック操作が可能な筆記具においても、ノック操作による不安定感を意識することなく確実に筆記体を繰り出すことができ、さらに、ノック部分に指が触れることによる筆記体の没入を防止する。
請求項2記載の発明によれば、ノック部材が揺動可能なため、ノック方向が軸筒における軸線と垂直方向でなくともノック可能となる。そのため、異なるノック操作を得ることでノック操作感のよいものとすることができるだけでなく、わずかにノック方向がずれた場合でも確実に筆記体の繰り出しを行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、ノック部材の揺動時の支点の位置を規定することにより、軸筒が太くなったり、ノックが重くなることがなく、ノックストロークを大きなものとすることができる。
請求項4記載の発明によれば、さらに強い力でノック部材に触れたときにおいても、筆記体の没入を防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、軸筒の全周から軸線方向に向かって筆記体を繰り出すためのノック操作が可能な筆記具においても、ノック操作による不安定感を意識することなく確実に筆記体を繰り出すことができ、さらに、ノック部材の揺動時の支点の位置を規定することにより、軸筒が太くなったり、ノックが重くなることがなく、ノックストロークを大きなものとすることができる。
請求項6記載の発明によれば、弾性体によって、円滑なノック操作感が得られる。
請求項7記載の発明によれば、クリップの回転によって後方の棒状物を突出させた場合においても、軸筒の全周から軸線方向に向かって芯を繰り出すためのノック操作が可能なため、クリップの位置にかかわらず棒状物を突出状態に保ったままでも、ノック操作に支障をきたすことがないものとすることができる。
請求項8記載の発明によれば、筆記時にノック部材に指を触れにくくすることができ、さらに確実に芯の没入を防止することができる。
図1〜3に基づいて本発明の一形態を説明する。軸筒1aは、後軸1と前軸2と中軸11とから構成されており、その前軸2の外周部、即ち、筆記の際に握る部分には円筒状のゴム状弾性体からなるグリップ3が円周上の全域に渡って設けられ嵌着しているが、液状ゴムやウレタン樹脂などを部分的に塗布し固化したり、半球状の樹脂球を前軸2の表面に接着固定したりしても良く、或いは、前軸2の外周に微細なローレット状の凹凸を形成しその前軸2自体をグリップ3としても良い。
前軸2の内部には、チャック体4などを進退させる押圧摺動子5が設けられており外周に段5aを設けている。その押圧摺動子5の後方には1本以上(本例においては、対向した位置に設置された2本)から成る棒状の押圧伝達子6が一体形成されているが、各々を別部材で構成してもよい。その押圧伝達子6は、前軸2の中間仕切り壁2aに形成されている貫通孔7を摺動自在に貫通し、その前軸2に対して前後動が可能なものとなっている。
また、後軸1と前軸2を連結している中軸11には、軸線を中心に円周上に亘るノック部材8が介在しているが、そのノック部材8は前記仕切り壁2aの後方に延設された中軸11を囲繞した状態で配置されている。ノック部材8の内周径は前端に向かうにしたがって拡がっている。その内周径の最小径部に相当する小径部9の上側には弾性体からなる弾性リング10が軸筒1aとノック部材8の間にリング状となって嵌入している。一方、ノック部材8の内径部は、前記小径部9から前方に向けて円錐状に拡径しており、ノック部材8の前端部で最大内径となる大径部12となっている。ノック部材8を操作する際、弾性リング10を配置した場合にはノック部材後端周上のいずれか1点と軸筒に設けられた弾性リング10との接点が支点となる。また、ノック部材の支点はノック部材前端の周上に設けてもよい。また、ノック時、非ノック時のいずれにおいても前端部は駒台13に係合している。このため、いずれの方向からノックしてもノック部材がはずれることなくノックすることができる。このとき、非ノック時におけるノック部材8と駒台13の当接部を当接部13bと表記する。また、弾性リング10は、必須ではないが、ノック部材8と操作時の前軸2とノック部材8との擦れ合い強度を考慮すると、弾性リング10を設けた方が好ましい。弾性リング10はノック部材8と一体であっても別体であってもよい。弾性リング10を設けることで、スムーズなノック操作感を得ることができる。
なお、厳密には、弾性リング10が変形するためノック部材との接点は面となるが、本明細書中においては、ノック部材8の揺動を基準として、支点の位置を定義する。そのため、支点が部材上にない場合もある。さらに、弾性リング10を配置しない場合の本例においては、ノック部材後端周上のいずれか1点と軸筒との接点がノック時における支点となるが、ノック部材後端周上と軸筒が面接触するような場合においても、同様にノック部材8の揺動を基準とする。
ノック部材8の前方には、そのノック部材8の大径部12に係合する傾斜した円錐面13aが全周に亘って形成された駒台13が配置されており、その駒台13は前軸2の中軸11に対して前後摺動可能な貫通穴14を形成している。即ち、駒台13は、中軸11を囲繞した状態で配置されていると共に、ノック部材8の前方を軸線方向に押し込むことで駒台13が前方に向けて移動する。この駒台13の前方への移動によって、その動作が押圧摺動子5の押圧伝達子6に伝達され、これによって押圧摺動子5も前方に向けて移動するのである。このとき、ノック部材8の大径部12と駒台13の円錐面13aは擦れ合いによる摺動抵抗が発生するが、その摺動抵抗を軽減するため前記大径部12は曲面形状となっている。軸筒の全周から軸線方向に向かって筆記体を繰り出すためのノック操作が可能であるため、前記曲面形状は大径部12の全周に亘って形成した。なお、駒台13は必ずしも軸筒の全周に亘って中軸11を囲繞している必要はなく、例えば3つ割りや4つ割り等、ノック部材の操作が伝わるものであればよい。
軸筒内部には、その軸筒に対して前後動可能な芯筒18が配置されており、その芯筒18の前方には受け板19が固定されている。また、芯筒18は、押圧摺動子5を貫通していると共に、その押圧摺動子5の前端部には受け板19の後端部が接触している。その受け板19の前方にはチャックリング20を被嵌した2つ割りや3つ割りのチャック体4が固定されている。そのチャック体4は芯の把持・解放を行うものであり、チャックリング20はチャック体4の開閉を行うものである。チャック体4としての作動は従来技術と同様であり、チャック体4を押圧摺動子5により後部から押圧すると、芯を把持したチャック体4が前進し芯が繰り出され、次いで、チャック体4が拡開し芯を開放する。ここで押圧操作を解除すると、チャック体4は芯を開放した状態で後退・復帰するが、やがて再び芯を把持する。尚、前記芯筒18には、少なくとも2本以上の芯が蓄えられるものである。
なお、本明細書中では、芯筒18、受け板19、チャックリング20、チャック体4、芯筒18に内蔵された芯を合わせたシャープペンシルユニットを筆記体と表記する。また、ボールペン等に使用する場合はボールペンリフィルを筆記体と表記する。
また、前軸2の前方には、締筒21が連結部22で凹凸嵌合により着脱不能に連結・固定されている。その締筒21の前方には先金23が螺着などの手段によって着脱自在に固定されている。締筒21は前軸2と一体に形成されたものであってもよい。その先金23の内部には、ゴム状弾性体からなる芯戻り止め部材24が圧入・固定されている。尚、符号25は前記チャック体4や芯筒18などを後方に向けて付勢するコイルスプリングなどの弾発部材である。後軸1と前軸2の連結は、前軸2の仕切り壁2aから後部に向けて延設形成された中軸11が後軸1の内側に形成された貫通孔26に嵌まり込むことによってなされているが、後軸1と前軸2の連結部27で凹凸嵌合されることによって着脱不能に連結・固定される。
ここで、芯に筆記圧がかかった際の芯没入防止効果について説明する。芯に筆圧がかかった際は、芯戻り止め部材による摩擦力と、チャック体が後退しチャックリングによってチャック体が締め付けられることによって得られる芯把持力の増加の2つの作用で、より強固な芯没入防止効果を持つ。仮にチャックが後退することができなければ、芯把持力を増加させることができず、筆記の際、簡単に芯が没入することになる。また、前述のチャック後退作用は軽くノック部分に指が触れているだけでも阻害されてしまう。そこで、本例においては、駒台13と押圧伝達子6の間に間隙8aを設けた。この間隙8aがあることで、ノック部に軽く指が触れてもチャック後退作用を阻害することはない。本発明のよう円周上のいずれの方向にもノック部分が存在する筆記具においてはノック部分に指が触れる可能性が非常に高い。そのため、上記構成によるチャックの後退を阻害する要因を防止することは、非常に有効な手段となる。
なお、この間隙8aはこの位置に限定されるものではなく、ノック部材8の操作を筆記体に伝達するために当接する伝達当接部8d間のうち、少なくとも1つに間隙を有すればよい。換言すると、ノック部材8の前端からチャック体4の被伝達部8bの間における駒台の前後動作を伝達する部材間の少なくとも一つの部材間にあればよい。本例においてはノック時にノック部材の動作によって、駒台13が前進し、その前進動作が、駒台13の前方に配置された押圧伝達子6に伝達され、さらに押圧伝達子6の前方に配置されたチャック体4へ被伝達部8bを介して伝達される。そこで、駒台13、押圧伝達子6、押圧摺動子5の3部材を合わせて伝達部8cと表記し、ノック部材8の操作が筆記体に伝達するために当接する部分を伝達当接部8dと表記する。すなわち、間隙8aは図2に示すとおり、ノック部材8と駒台13の間、駒台13と押圧伝達子6の間、押圧伝達子6と押圧摺動子5の間、押圧摺動子5とチャック体4の被伝達部8bの間のうち、すくなくとも1つに有すればよい。また、ノック部材8と駒台13の間に間隙8aを設けた場合は、ノック部材8は前後に移動可能に係止されることになるため、筆記具前方を下に向けた場合には、ノック部材8の後端と後軸1の間に間隙ができることとなる。なお、伝達部8cは複数の部材からでも1部材から形成されていてもよい。
また、ノック部材8の外周には、円筒状にゴム状弾性体などからなる軟質部材28が嵌着しているが、前記グリップ3と同様に、液状ゴムやウレタン樹脂などを部分的に塗布し固化したり、半球状の樹脂球をノック部材8の表面に接着固定したりしても良く、あるいは、ノック部材8の外周に凹凸を形成しそのノック部材8自体で滑り止め効果を得ても良い。また、前記ノック部材8の外形は釣鐘状になっているが、指などで操作する場合に支障が無い形状なら特に限定はされず、例えば、表面に指先や指の腹部に合わせた凹凸形状やローレット形状を施しても良い。
尚、前記ゴム状弾性体からなる軟質部材28を嵌着、或いは、外周に微細なローレット状の凹凸を形成したノック部材8により、指先や指の腹部で操作する際にグリップ力が向上すると共に、円周上の何れの箇所においてもノック部材8の操作が容易なものとなる。また、ゴム状弾性体で形成した場合には、指先や指の腹部での押圧による軸本体に掛かる負担が軽くなる。また、後軸1の後部には、消しゴム29とその消しゴム29を覆うようにキャップ30が着脱自在に取り付けられている。そのキャップ30の側面にはクリップ31が一体形成されているが、後軸1の後方に一体形成しても良い。
ここで図4、5に基づいて他の変形例を示す。本例は、図5にあるようにノック部材8等の中軸11に囲繞するように設けた部材を、二つ割りにして固定部8eにて固定するものである。図1〜3における例では囲繞するように設けた部材は、組み立て時に後軸1を前軸2に係合させる前に、中軸11に挿入する必要がある。しかし、本例のようにノック部材8等を2つ割りにし、後から中軸11に固定するような構成とすることで、組み立て時の作業手順の自由度を増すことができ、より自由な設計をすることができる。
なお、ノック部材8等は必ずしも二つ割りにて形成する必要はなく、弾力のある部材でC型に形成するなどして、中軸11にはめ込むことができるものであればよい。
次に動作について図6に基づいて説明する。図6は、ノック部材8を円周上のいずれかから軸筒の軸線に対して押し込むことでチャック体4などのシャープペンシルユニットを前進させ、芯の繰り出しを行う様子を示したものである。ノック部材8を図2に示す状態から軸本体の軸線に対して中心方向に押し込むと、ノック部材8は弾発部材25の弾発作用により、ノック部材8と中軸11との間に配置している弾性リング10を支点とし、ノック部材8が揺動する。このとき、ノック部材8の大径部12の当接周縁部は、駒台13の円錐面13aを擦り上がり、中軸11に近接する。そのノック部材8の移動と相まって、駒台13は前軸2の中軸11を前後摺動可能に貫通、案内されているため、駒台13は前軸2の中軸11に対して前進する。このとき押圧摺動子5の押圧伝達子6も前軸2に対して前後摺動可能に貫通し案内されているため、前軸2に対して前進する。その押圧摺動子5の前進に伴い、その押圧摺動子5に固定されている芯筒18や受け板19や、その受け板19に固定されたチャック体4も前進する。そして、チャック体4の前進に伴い、芯が前進し繰り出されるが、やがて、チャック体4が拡開し芯を開放する。このとき、弾発部材25は受け板19が前進した分圧縮されることになる。
ここで、ノック部材8の押圧操作を解除すると弾発部材25の復元作用により、駒台13が後方に向けて移動すると共に、大径部12の当接周縁部が駒台13の斜面により案内され元の状態へと復帰する。これらの移動、並びに、復帰動作と相まって、駒台13や前記弾発部材25、受け板19、チャック体4、チャックリング20、並びに、押圧摺動子5が元の位置へと復帰し、この際、芯は再びチャック体4に把持される。なお、芯を没入させたいときは、ノック部材8を押圧することによって、チャック体4が開放され、その状態で筆記体となる芯を紙面に押し付けることで、没入させることができる。
また、本例においては押圧摺動子5の規制部を駒台13の前端と仕切り壁2a後端の当接部としたが、ノック時におけるノック部材前端と芯筒の当接部、押圧摺動子5の段5aと前軸内面との当接部などとなるように形成しても良い。
また、ここで図7に基づいて、揺動時の支点をノック部材8の前端に設けた例を示す。ノック部材8の内径部は、小径部9から後方に向けて円錐状に拡径しており、ノック部材8の後端部で最大内径となる大径部12となっている。ノック部材8の下側には、大径部12に係合する傾斜した円錐面13aが全周に亘って形成された円錐部13cが後軸1に形成されており、ノック部材8の後方を軸線方向に押し込むことで大径部12に係合する傾斜した円錐面13aをノック部材8が下方に向けて移動する。このノック部材8の下方への移動によって、その動作が中軸11に対して上下摺動可能な貫通穴14を形成している駒台13とそれに接する押圧摺動子5の押圧伝達子6に伝達され、これによって押圧摺動子5も下方に向けて移動するのである。このとき、大径部12と円錐面13aは擦れ合いによる摺動抵抗が発生するが、その摺動抵抗を減らすため大径部12は曲面形状となっている。勿論、何れの方向からもノック部材8の操作が可能であるため、前記曲面形状は大径部12の全周に亘って形成されている。
このように形成することで、ノック部材8の前端のいずれか一点を支点として揺動する。そのため、筆記時にノック部材の実質的にノック可能な部分をなるべく後方に形成することができ、誤ってノック部を押圧する機会を減らすことができる。また、このことによりノック部材8を前方に配置するなどのデザイン上、幅の広い設計をすることが可能となる。つまり、ノック部材8の前部或いは後部のいずれかに支点を設けることが可能である。
次に図8、9に基づいて実施例1について説明する。本例は、ノック部材8の操作時の軸本体の強度を考慮した例である。本例では、ノック部材の操作方向は軸本体に対して垂直に行われるものであり、操作時に中軸11の根元部15に大きな負担が掛かってしまう。そこで、本例においては、前軸2の根元部15に複数の縦リブ16を形成すると共に、その縦リブ16に干渉しない縦溝17を駒台13に形成している。これによって、操作時の根元部15への負担を軽減することができる。尚、本例においては、前記縦リブ16並びに、縦溝17を放射状の4箇所に設けているが、これに限定されることは無く、3箇所であっても良いし、6箇所などであっても良い。
次に図10、11に基づいて実施例2について説明する。本例は、指先での操作時にノック部材8が回転しないように回転止めを形成したものである。本例におけるノック部材8の操作方向は軸に対して垂直に行われるものであり、誤って円周方向に力を入れなければノック部材8は回転しない。しかし、誤った場合でも回転しないように、本例においてはノック部材8の上端に2本以上(本例は4本)のピン状の角部32を形成すると共に、その角部32に干渉しない角溝33を後軸1の端面に形成している。尚、前記角部32の頂部は半円弧状をなしており、角溝33への挿着性を容易なものとしている。また、角部32は操作時に傾きが発生し、その際、後軸1との干渉も発生してしまう危険性がある。よって、本例においては、角溝33と角部32との間は、前記傾きに対応できる間隙34を設けてある。
次に、図12〜14に基づいて実施例3について説明する。軸筒1aは、後軸1と前軸2と中軸11から構成されており、前軸2の内部には、チャック体4などを進退させる押圧摺動子5が設けられている。その押圧摺動子5の後方には1本以上(本例においては、対向した位置に設置された2本)から成る棒状の押圧伝達子6が配置されている。また、押圧摺動子5の前方には弾発部材25が配置されている。中軸11の外側には弾発部材39が配置されており、長手方向に2本の縦溝48が形成されている。また、中軸11の後端は三角形状の切り欠き部50が形成されて、前端には回り止め部51が形成されており、その後方には周状突起が形成され、その周状突起によって前軸2に圧入固定される。前軸2には回り止め部51を受けるように平面部が形成されている。押圧摺動子5にも平面部53が形成されているが、これは前軸2に挿入可能とするためのものである。さらに、平面部53は切り欠き部54が形成されており、組み立て時の位置決めとなしている。
縦溝48には、押圧伝達子6が没入しており、その後方には駒台13が配置されている。駒台13の内周面には長手方向に延設された突起部49が2本形成され、その突起部49も縦溝48に没入する。ノック時にはこの突起部49が押圧伝達子6を前方に押圧する。駒台13の後方には、ノック部材8が配置されており、その後方には中継ぎ部材47が中軸11に圧入されている。中継ぎ部材47の後方には後軸1が着脱可能に嵌合される。また、中継ぎ部材47の内周面には長手方向に延設された突起部55が2本形成されており、縦溝48に没入することにより軸連結筒部52との回転止めとなしている。また、前述の切り欠き部50が組み立ての際の突起部55の案内部となり、組み立てが容易なものとしている。
上記のように、中軸11に形成された縦溝48に押圧伝達子6を没入させることで、筆記具自体の強度を落とさずに軸筒を細く形成することができる。また、突起部49、突起部55も縦溝48に没入させることで、上記同様に筆記具自体の強度を落とさずに軸筒を細く形成することができる。
次にノック動作時について説明する。ノック部材8は、中継ぎ部材47を囲繞した状態で配置されている。ノック部材8を操作する際、ノック部材後端周上のいずれか1点とノック部材の囲繞部(中継ぎ部材47もしくは中軸11)との接点56が、ノック部材が揺動する際の支点となる。
また、本例のように円周上のいずれの方向にもノック部分が存在する筆記具においては、ノック部分に指が触れることによる芯の没入を防止するために、押圧伝達子6の前方もしくは後方に間隙を作り、さらに駒台13を後方に付勢する構成であるが、その間隙の分だけノックストロークが余分に必要となるため、ノックストロークを少しでも大きくすることが有用となる。
通常、駒台13に形成された円錐面13aの傾斜角を大きくすることでもノックストロークは大きくすることができる。しかし、その場合ノックが重くなるという問題点がある。また、円錘面13aの傾斜角を変えずにノックストロークを大きくする場合、ノック部分を太く形成せざるを得ない。
そのため、本実施例においてはノック部材の後端周上の揺動時の支点をノック部材の軸線へ向かうノック方向に対して、その軸線を挟んだ反対側の位置にある1点に設けた。支点をこのような位置にするために、本例ではノック部材8の囲繞部前端をわずかに内側に傾斜させた。そうすることで、ノック部材8の囲繞部における押圧側が前方へ摺動し、その反対側の囲繞部(接点56)がノック部材8の揺動時の支点となる。換言すると、ノック時における押圧側から180°円周に沿って回転した位置での、ノック部材8の後端部が支点となる。このように支点を設けることで、ノック部材8の駒台13との接点が前方に出ることになる。これは、円弧運動を考えたとき、円の前端付近で見たときの前方方向への移動よりも、円の側面付近で見たときの前方方向への移動が大きいことによる。そのため、ノックを軽く、ノック部分を細く形成しても大きなノックストロークを得ることができる。
ここでコイルスプリングなどからなる弾発部材39について詳述する。前述したように本例では、中軸11の外側で駒台13の前方には弾発部材39が配置されており、駒台13を後方に付勢している。なお弾発部材39が弾発する被弾発部材は駒台13に限定されることなく、前記チャック体の間における前記駒台の前後動を伝達する部材の少なくとも1つを弾発部材によって、ノック方向に抗うように付勢していればよい。
本例における弾発部材39をより具体的に詳述する。弾発部材39の外側、駒台13と押圧摺動子5の間には、押圧伝達子6が貫通孔7を貫通するように設けられており、本例においてはその押圧伝達子6はどこにも固定されていない状態であるが、駒台13又は押圧摺動子5に固定されていても一体に形成されていても良い。また、本例では押圧伝達子6を金属により構成したが、種々の樹脂成形品で構成してもよい。さらに、押圧伝達子6の前端又は後端と、駒台13もしくは押圧摺動子5の間には間隙8aが設けられている。すなわち、駒台13と押圧摺動子5に空間部46を設け、その空間部46の長手方向の長さをL1、押圧伝達子の長手方向の長さをL2としたとき、L1>L2となるように形成している。ただし、L1−L2はノックストロークよりも小さく、さらに芯を繰り出せるような長さのものとする。
芯に筆記圧がかかった際は、芯戻り止め部材による摩擦力と、チャックが後退しチャックリングによってチャックが締め付けられることによって得られる芯把持力の増加の2つの作用で、より強固な芯戻り防止作用を持つ。仮にチャックが後退することができなければ、芯把持力を増加させることができず、筆記の際、簡単に芯が戻ることになる。また、前述のチャック後退作用は軽くノック部分に指が触れているだけでも阻害されてしまう。そこで、間隙8aを設けることで、ノック部にかかる力が、その間隙8aが完全に埋めてしまうような力以下ならば、つまり駒台13と押圧伝達子6が当接するような力以下ならば、ノック部に軽く指が触れてもチャック後退作用を阻害することはない。尚、この間隙8aを埋めるまでの力は、弾発部材39を介することでさらに大きくなり、通常の筆記動作において指間が筆記具に接触するときの力よりも大きいため、筆記中に芯が戻ることを防止することができる。上記のようにL1−L2>0である限り、チャックの後退は阻害されず、L1−L2=0となった場合に、チャックの後退が阻害され、芯が戻りやすくなる。その後、さらにノックを押し込むことで押圧摺動子5の前方への移動が開始され、芯が繰り出される。サイドノック式や後端ノック式の場合は、ノック部分に指が触れることは少ないが、本発明のよう円周上のいずれの方向にもノック部分が存在する筆記具においてはノック部分に指が触れる可能性が非常に高い。そのため、上記構成によるチャックの後退を阻害する要因を防止することは、非常に有効な手段となる。
次に図15に基づいて実施例4について説明する。本例は、油性や水性のボールペンに適用したものである。以下、具体的に説明する。
ノック部材8を円周上のいずれかから軸本体の軸線に対して押し込むことで、摺動子36や回転子37をカム溝38に沿って前進させ、筆記体となるボールペン等の筆記具用リフィル先端を出没させる。押圧摺動子5の前方には、摺動子36が位置しており、その摺動子36の前方には、回転子37が回転自在に配置されている。そして、それら摺動子36と回転子37にはカム歯が形成されており、そのカム歯が締筒21の内面に形成されたカム溝38に前後動可能に嵌まり込んでいる。所謂、ロータリー式の出没機構であるデビットカム機構が構成し配置されている。
なお、本例においては、間隙8aは形成していないが、他の実施例のように間隙を設けてもよい。
次に動作について説明する。ノック部材8を円周上のいずれかから軸筒の軸線に対して押し込むと、駒台13が前進すると共に押圧摺動子5が弾発部材25の弾発力に抗して前進し、その押圧摺動子5の前進に伴って摺動子36や回転子37が回転しながら前進し、その前進した位置でカム溝38係合し、その前進位置が保持される。この回転子37の前進、並びに、係合動作によって筆記具用リフィル先端が突出し筆記可能となる。ここで、再びノック部材8を軸本体の軸線に対して押し込むと、再び前記回転子37が回転し、前記カム溝38との係合が解除される。このとき、回転子37や筆記具用リフィルは、弾発部材25の弾発力によって後方へと移動し、筆記具用リフィル先端が没入した状態へと復帰する。
次に図16に基づいて実施例5について説明する。本例はノック部材8の前端近傍の軸筒の径R1をノック部材8の最大径rよりも大きく形成したものである。より具体的には、グリップ3とノック部材8の間の軸筒に大径部を設けたものである。特に、グリップの後方を握って筆記した際に、母指、示指、中指がノック部材8に触れる可能性が高いため、このように形成することでさらなる芯戻り防止作用を奏する。
図17に本実施例における変形例を示す。本例はノック部材8の後端近傍の軸筒の径R2をノック部材8の最大径rよりも大きく形成したものである。より、具体的には、筆記具を把持した際の指間当接部に大径部を設けたものである。強い筆圧で筆記具を紙面に対し立てて筆記した場合等は、指間がノック部材8触れてしまう可能性が高いため、このように形成することでさらなる芯戻り防止作用を奏する。
図18、19に本実施例におけるさらなる変形例を示す。本例は、ノック部材8の前端近傍及び後端近傍の軸筒の径R1、R2を、ノック部材の最大径rよりも大きくした。具体的には、図19のように、グリップ3とノック部材8の間の軸筒と、筆記具を把持した際の指間当接部の両方に大径部を設けたものや、図19のようにノック部材8の最大径rをその両端近傍の軸筒の径R1、R2よりも小さくしたものが考えられる。
以上のように形成することで、さらにノック部材8に手や指が接触する可能性を小さくすることができる。また、仮に接触したとしても、ノック部材8の最大外径よりも、その前後の軸筒の外径の方が大きいため、手や指のノック部材8への接触荷重を軽減することができる。そのため、本例においては実施例4と比較して、さらなる芯戻り防止作用を奏することができる。
次に図20に基づいて実施例6について説明する。本例は、後軸1を棒状体繰り出し装置と一体的に構成したものである。前記棒状体繰り出し装置について以下に詳述する。後軸1の内壁面には螺旋溝41が形成されており、また、後軸1の内側には棒状体案内部材42が回転自在に配置されている。その棒状体案内部材42の長手方向にはスリットが対向した位置に形成されている。その棒状体案内部材42の内面には、棒状体受け部材43が前後動可能に配置されているが、その棒状体受け部材43の側面には突起44が対向した位置に形成されており、前述のスリットを介して螺旋溝41に螺合している。つまり、後軸1と棒状体案内部材42を相対的に回転させると、棒状体受け部材43が前後動し、その前後動に伴って棒状体受け部材43に取り付けられている消しゴム29も前後動し、その消しゴム29が棒状体案内部材42の後端に形成された鍔部45から出没するのである。また、前軸2の後方には中継ぎ部材47が圧入固定されており、その中継ぎ部材47は後軸と着脱自在に取り付けられ、芯の補充を容易に行うことができる。
本例においてはクリップ31を鍔部45に固定してある。この構成により、クリップを回転させることで消しゴム29を繰り出すことができ、片手で消しゴムの繰り出しを行うことができる。また、この棒状体繰り出し装置は、後軸1と前軸2の相対的な回転により繰り出され、後軸1にクリップ31が固定されているような構成であってもよい。つまり、クリップの回転と繰り出し操作を連動させたものであればよい。
本来、上記のようにクリップの回転と棒状体の繰り出しを連動させた構成であれば、消しゴムを繰り出すたびにクリップが邪魔にならないよう持ち変えたり、再度クリップを回す必要があったが、本発明のように全周にわたってノックできる構成をとることにより、クリップを回転させることなく、最小のノック動作で筆記を続けることができる。
図21に基づいて実施例7について説明する。本例は、実施例3における間隙8aに弾性体57を配置したものである。前述の実施例3と同様に、間隙8aこの位置に限定されるものではなく、ノック部材8の操作を筆記体に伝達するために当接する伝達当接部8d間であればよい。その際、ノック部材8と駒台13の間に間隙8aを設けた場合は、ノック部材8は前後に移動可能に係止されることになるため、筆記具前方を下に向けた場合には、ノック部材8の後端と後軸1の間に間隙ができることとなる。
本例のように、間隙8aを弾性体57で満たした場合においても、弾性体57にてノック部材8のわずかな動作を吸収できるため、実施例3と同様に芯の没入を防止することができる。なお、弾性体57としてはコイルスプリング、スポンジ、ゴム等が挙げられる。また、弾性体57と押圧伝達子6などの部材を一部材で形成しても良い。そうすることによって駒台13を付勢するためのコイルスプリングからなる弾発部材39をなくしたとしても、ノック部材のがたつきをなくすことが出来ると共に、部品点数を減らすことができる。もちろん、弾性体57は間隙を設ける位置によって、ノック部材8と駒台13の間、駒台13と押圧伝達子6の間、押圧伝達子6と押圧摺動子5の間、押圧摺動子5とチャック体4の被伝達部8bの間、ノック部材8の後端と後軸1の間のいずれに設けても良い。


本発明の一形態を示す正面外観図。 図1の縦断面図。 図2のA−A断面図。 変形例を示す縦断面図。 変形例のノック部材の分解斜視図。 ノック時を示す縦断面図。 さらなる変形例を示す縦断面図。 実施例1を示す縦断面図。 図8のB−B断面図。 実施例2を示す要部縦断面図。 図10のC−C断面図。 実施例3を示す縦断面図。 図12における半断面図。 実施例3の動作を示す縦断面図。 実施例4を示す縦断面図。 実施例5の正面外観図。 実施例5の変形例を示す正面外観図。 実施例5の変形例を示す正面外観図。 実施例5の変形例を示す正面外観図。 実施例6を示す縦断面図。 実施例7を示す縦断面図。
符号の説明
1 後軸
1a 軸筒
2 前軸
2a 仕切り壁
3 グリップ
4 チャック体
5 押圧摺動子
5a 段
6 押圧伝達子
7 貫通孔
8 ノック部材
8a 間隙
8b 被伝達部
8c 伝達部
8d 伝達当接部
8e 固定部
9 小径部
10 弾性リング
11 中軸
12 大径部
13 駒台
13a 円錐面
13b 当接部
13c 円錐部
14 貫通穴
15 根元部
16 縦リブ
17 縦溝
18 芯筒
19 受け板
20 チャックリング
21 締筒
22 連結部
23 先金
24 芯戻り止め部材
25 弾発部材
26 貫通孔
27 連結部
28 軟質部材
29 消しゴム
30 キャップ
31 クリップ
32 角部
33 角溝
34 間隙
35 段部内面
36 摺動子
37 回転子
38 カム溝
39 弾発部材
40 面取り部
41 螺旋溝
42 棒状体案内部材
43 棒状体受け部材
44 突起
45 鍔部
46 空間部
47 中継ぎ部材
48 縦溝
49 突起部
50 切り欠き部
51 回り止め部
52 軸連結筒部
53 平面部
54 切り欠き部
55 突起部
56 接点
57 弾性体

Claims (8)

  1. 軸筒の側面にノック部材が配置された筆記具であって、前記ノック部材を軸筒の円周上の全周に亘って囲繞するように設け、前記ノック部材の操作によって前後動する駒台を該ノック部材に係合させ、前記ノック部材の操作を筆記体に伝達するための少なくとも一部材からなる伝達部を有し、前記ノック部材の操作を前記筆記体に伝達するために当接する伝達当接部間に、少なくとも1つ間隙を設けたことを特徴とする筆記具。
  2. 請求項1記載の筆記具であって、前記ノック部材を、該ノック部材の前部或いは後部を支点とし、軸筒に対して揺動可能に配置すると共に、前記ノック部材の他端部を前記駒台に係合させたことを特徴とする筆記具。
  3. 請求項1或いは2記載の筆記具であって、前記支点を、軸筒における軸線へ向かうノック方向に対して、該軸線を挟んだ反対側の位置に設けたことを特徴とする筆記具。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の筆記具であって、前記伝達部のうち、少なくとも1部材を弾発部材によって後方に付勢したこと特徴とする筆記具。
  5. 軸筒の側面にノック部材が配置された筆記具であって、前記ノック部材を軸筒の円周上の全周に亘って囲繞するように設け、前記ノック部材を、該ノック部材の前部或いは後部を支点とし、軸筒に対して揺動可能に配置すると共に、前記ノック部材の他端部を、前記ノック部材の操作によって前後動する駒台に係合させ、前記支点を、軸筒における軸線へ向かうノック方向に対して、該軸線を挟んだ反対側の位置に設けたことを特徴とする筆記具。
  6. 請求項2〜5の何れかに記載の筆記具であって、前記支点において、ノック部材と軸筒との間に弾性体を介在せしめたことを特徴とする筆記具。
  7. 請求項1〜6の何れかに記載の筆記具であって、クリップと棒状体繰り出し装置を有し、前記クリップの回転と棒状体の繰り出しを連動させたことを特徴とする筆記具。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の筆記具であって、前記ノック部材の前端近傍及び/又は後端近傍の軸筒の径を、前記ノック部材の最大外径よりも大きくしたことを特徴とする筆記具。
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