JP2010093674A - 圧電デバイス及び圧電基板の製造方法 - Google Patents

圧電デバイス及び圧電基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貫通孔に埋設される導電接合材(封止材)が加熱されることによって生じる応力
の影響を減少させ、振動特性の安定した圧電デバイスを提供する。
【解決手段】圧電振動部11と、圧電振動部11の周囲を囲む枠部12と、圧電振動部1
1と枠部12とを接続する接続部15a,15bと、圧電振動部11の主面に設けられた
励振電極13,14と、枠部12の主面に設けられた可撓性を有する樹脂突起部19a,
19bと、樹脂突起部19a,19bの表面を含み励振電極13,14と電気的に接続さ
れた接続電極23a,33bと、を有する中間基板10と、樹脂突起部19a,19bに
対向して形成された貫通孔52a,52bを有し、中間基板10と接合されるベース基板
としての下側基板30と、貫通孔52a,52bを封止するとともに樹脂突起部19a,
19b表面の接続電極23a,33bと接続された封止部53a,53bと、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧電デバイス及びその圧電デバイスに用いる圧電基板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、水晶振動子等の圧電デバイスは、より一層の小型化が
要求されている。素子の小型化を実現するための技術として、たとえば水晶振動子を有す
る水晶基板を、上下方向から同様の形状の基板で挟んで3層の基板を互いに接合する技術
が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような技術では、水晶基板を挟む一方の基板に貫通孔を設け、その貫通孔に埋設さ
れる導電接合材によって水晶基板に形成された電極と基板外部との接続が取られている(
例えば、特許文献2参照)。
特開2006−94372号公報 特開2000−269775号公報
上述した技術では、貫通孔に埋設される導電接合材は、加熱されることによって硬化さ
れる。しかしながら、水晶基板と導電接合材とが撓みの殆んど生じない電極を介して接合
されているため、この加熱による導電接合材と水晶基板との熱膨張の違いから生じる応力
により、水晶の振動特性に影響を受ける恐れがあった。この応力の影響には、例えば、共
振周波数のシフトなどの振動特性の劣化、電極と導電接合材との接合強度の低下などがあ
る。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するように、以下の形態または適用例と
して実現される。
[適用例1]本適用例の圧電デバイスは、圧電振動部と、前記圧電振動部の周囲を囲む
枠部と、前記圧電振動部と前記枠部とを接続する接続部と、を有する圧電基板と、前記圧
電振動部の主面に設けられた励振電極と、前記枠部の主面に設けられた可撓性を有する樹
脂突起部と、前記樹脂突起部の表面に形成され、前記励振電極と電気的に接続された接続
電極と、前記樹脂突起部に対向して形成された貫通孔を有し、前記圧電基板と接合される
ベース基板と、前記貫通孔を封止するとともに前記樹脂突起部の前記表面に形成された前
記接続電極に接続された封止部と、を有することを特徴する。
本適用例によれば、可撓性を有する樹脂突起部の表面に設けられた接続電極を介して圧
電基板と封止部とが接続されている。これにより、封止部を形成する際の加熱によって応
力が生じても、樹脂突起部の可撓性により応力が吸収され、圧電基板の特性劣化、或いは
接続電極と封止部との接合強度の低下などの影響を防止することができる。
[適用例2]上記適用例に記載の圧電デバイスであって、前記樹脂突起部は、該樹脂突
起部に形成された前記接続電極を含み前記貫通孔の内に収まる大きさであることを特徴す
る。
本適用例によれば、樹脂突起部に形成された接続電極が貫通孔の中に入り込むため、貫
通孔内で封止部との接合が可能となる。これにより、封止部の位置が貫通孔の内側にばら
ついても確実に接合することが可能となり、接合の信頼性を向上させることが可能となる
[適用例3]本適用例の圧電基板の製造方法は、圧電振動部と、前記圧電振動部の周囲
を囲むように設けられた枠部と、前記圧電振動部と前記枠部とを接続する接続部とを有す
る圧電基板の製造方法であって、前記圧電基板の表面に可撓性を有する樹脂層を形成する
工程と、前記樹脂層をフォトリソ加工することによって所定の形状の樹脂突起部を形成す
る工程と、前記樹脂突起部を焼成する工程と、前記樹脂突起部の表面を含む前記圧電基板
の表面に電極を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、圧電基板の表面に形成された可撓性を有する樹脂層をフォトリソ加
工することによって、樹脂突起部を形成する。これにより、樹脂突起部は位置精度良く形
成することが可能となり、樹脂突起部の集積度を高めることができる。従って、圧電基板
をより小型化することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下で参照する図は
、図示の便宜上、部材あるいは縦横の縮尺については実際のものとは異なる模式図である
1.圧電デバイス。
図1(A)、図1(B)及び図2は、本実施の形態に係る圧電デバイスに用いられる圧
電基板としての中間基板を示しており、図1(A)は上面図、図1(B)は下面図、図2
は図1(B)のP−P´断面図である。図3は、本実施の形態に係る圧電デバイスを示す
断面図である。
図3に示すように、本実施の形態に係る圧電デバイス100は、ベース基板としての下
側基板30および上側基板20と、それらに挟まれている圧電基板としての中間基板10
とを含む。下側基板30および上側基板20は、中間基板10を挟むことにより、中間基
板10に設けられている圧電振動部11を気密に封止することができる。
1.1.中間基板。
中間基板10は、圧電振動部11と、圧電振動部11の周囲を取り囲む枠部12と、圧
電振動部11と枠部12とを接続する接続部15a,15bと、圧電振動部11の上面1
1aに設けられた励振電極としての第1の励振電極13と、圧電振動部11の下面11b
に設けられた励振電極としての第2の励振電極14と、第1の励振電極13と電気的に接
続されている第1の配線23と、第2の励振電極14と電気的に接続されている第2の配
線33と、を有する。
なお、本実施形態の説明における上面11a及び下面11bは、説明の便宜上、図面の
上側にある主面を上面11aとし、図面の下側にある主面を下面11bとしているが、上
下の位置関係を示すものではなく、例えば、中間基板10が表裏逆転して上面11aが下
側になっても構わない。
中間基板10は、接続部15a,15b以外の領域が接触しないように、例えばC字型
のスリット16aを有する。中間基板10において、スリット16aの内側の領域が圧電
振動部11として機能し、スリット16aの外側の領域が上側基板20および下側基板3
0と接合するための枠部12として機能する。また、2箇所に設けられた接続部15a,
15bの間にスリット16bを有する。このように、圧電振動部11は、Z’軸に平行な
2つの端部のうち一方のみが支持されている。
中間基板10は、圧電振動部11、接続部15a,15b、及び枠部12が同じ厚さで
形成されている。なお、接続部15a,15bは、圧電振動部11から枠部12にかけて
上下面において傾斜して徐々に厚くなっていてもよい。また、枠部12が、圧電振動部1
1、接続部15a,15bより厚くなっていてもよい。
圧電振動部11は、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電材料からな
る。圧電振動部11、接続部15a,15b、および枠部12は、水晶基板からなること
が好ましく、例えば基板面がX軸に平行でX軸の回りに回転切断して作製されるATカッ
トの水晶基板である。
中間基板10の下面には、可撓性を有する2つの樹脂突起部19a,19bが設けられ
ている。樹脂突起部19a,19bは、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などが用
いられて形成される。
図1(B)に示すように、樹脂突起部19aは、接続部15bと枠部12とが交わる付
近の枠部12の下面に設けられており、樹脂突起部19bは、樹脂突起部19aと圧電振
動部11を挟んで略反対側の枠部12の下面11bに設けられている。そして、樹脂突起
部19a,19bの表面には、後述する接続電極23a,33bが設けられている。なお
、樹脂突起部19a,19bの設けられている位置は、前述の位置に限らず枠部12の内
であればいずれの位置であってもよい。
第1の励振電極13は、中間基板10の上面に圧電振動部11と接触するように設けら
れ、第2の励振電極14は、中間基板10の下面に圧電振動部11と接触するように設け
られている。第1の励振電極13は、接続部15a上に設けられた第1の配線23から引
き出されて、圧電振動部11上に延出している。また、第1の配線23は、スリット16
aの側面を介し枠部12の下面に引き出され、接続電極23aに延出されている。
第2の励振電極14は、接続部15bの下面に設けられた第2の配線33から引き出さ
れて、圧電振動部11の下面に延出している。また、第2の配線33は、第2の励振電極
14の延出方向と反対方向に引き出されて接続電極33bに延出されている。
第1の励振電極13、第2の励振電極14、第1の配線23、および第2の配線33の
材質としては、たとえば下地としてCr膜を用い、その上にAu膜を有する多層構造であ
る。
1.2.全体の構成。
図3は、本実施の形態に係る圧電デバイスの断面図である。圧電デバイス100を構成
する上側基板20および下側基板30の材質は、絶縁性の材質であれば特に限定されない
が、材質の熱膨張差を考慮すると中間基板と同一の材質であることが好ましく、例えば、
水晶からなる。
下側基板30は、中間基板10に対向する面(表面)の中央部に、下側基板30の外周
に沿った領域が枠状の凸部となるように凹部51が形成されている。この凹部51が形成
されることにより、下側基板30と中間基板10の圧電振動部11、接続部15a,15
bなどの振動領域との接触を防止することができる。
下側基板30には、中間基板10の樹脂突起部19a,19bに対向する位置に貫通孔
52a,52bが形成されている。貫通孔52a,52bは、凹部51の底面(中間基板
10に対向する面)から下側基板30の裏面に向かい順次大きくなるよう(テーパー状)
に形成されている。
また、貫通孔52a,52bの凹部51の底面側の大きさは、接続電極23a,33b
を含む樹脂突起部19a,19bのより大きく形成されていることが望ましい。換言すれ
ば、接続電極23a,33bを含む樹脂突起部19a,19bが、貫通孔52a,52b
に収まる大きさである。このようにすることで、接続電極23a,33bが貫通孔52a
,52bの中に入り込むため、貫通孔52a,52b内で後述する封止部53a,53b
との接合が可能となる。これにより、封止部53a,53bの位置が貫通孔52a,52
bの中で深さ方向にばらついても確実に接合することが可能となり、接合の信頼性を向上
させることが可能となる。なお、貫通孔は、2つの貫通孔52a,52bが設けられた例
で説明したが貫通孔の数を限定するものではなく、幾つであってもよい。
下側基板30の裏面には、貫通孔52aの周辺に第1の外部端子32が形成され、貫通
孔52bの周辺に第2の外部端子34が形成されている。そして、第1の外部端子32は
貫通孔52aの内面に形成された内面電極58aと接続されており、第2の外部端子34
は、貫通孔52bの内面に形成された内面電極58bと接続されている。
第1の外部端子32、第2の外部端子34、および内面電極58a,58bは、導電性
材料によって形成され、例えば下地としてCr膜を用い、その上にAu膜を有する多層構
造である。
第1の外部端子32および第2の外部端子34は、圧電デバイス100を外部の機器と
電気的に接続するために用いられる。第1の外部端子32および第2の外部端子34は、
互いに離れた位置に設けられ、具体的には下側基板30の長手方向に対向する端部にそれ
ぞれ設けられる。
上側基板20は、中間基板10に対向する面の中央部に、該上側基板20の外周に沿っ
た領域が枠状の凸部となるように凹部55が形成されている。この凹部55が形成される
ことにより、上側基板20と中間基板10の圧電振動部11、接続部15a,15bなど
の振動領域との接触を防止することができる。
圧電デバイス100は、下側基板30と上側基板20との間に中間基板10を挟み接合
されている。接合は、中間基板10の枠部12の上面と、その面に対向する上側基板20
の凸面との間、および中間基板10の枠部12の下面と、その面に対向する下側基板30
の凸面との間で行われる。接合方法には、例えば、プラズマ接合などを用いる。プラズマ
接合については、後述する圧電デバイスの製造方法において詳細を説明する。
貫通孔52a,52bは、封止部53a,53bによって封止されている。この封止部
53a,53bによって、下側基板30と上側基板20との間に挟まれ、それぞれの凹部
51,55によって形成された空間は、外気と遮断された密閉(気密)空間となる。封止
部53a,53bは、例えば、半田(Sn−Pb)、金−ゲルマニウム(Au−Ge)な
どの金属が用いられて形成されている。なお、封止方法についての詳細は、後述する圧電
デバイスの製造方法において説明する。
そして、封止部53a,53bは、貫通孔52a,52bを封止するとともに、中間基
板10の樹脂突起部19a,19bの表面に形成されている接続電極23a,33b、お
よび貫通孔52a,52bの内面電極58a,58bと接続されている。
2.圧電デバイスの製造方法。
次に本実施の形態に係る圧電デバイス100の製造方法について、図4、図5、および
図6を参照しながら説明する。図4(A)〜図4(D)は、中間基板の製造方法の内、樹
脂突起部19a,19bおよび接続電極23a,33bなどの電極の形成方法を示す工程
図である。図5(A)〜図5(C)は、圧電デバイス100の製造方法を示す工程フロー
図である。図6は、圧電デバイス100の製造方法を示す斜視図である。
先ず、上側水晶板120(上側基板)、中間水晶板110(中間基板)、および下側水
晶板130(下側基板)を準備する(図6参照)。上側水晶板120、中間水晶板110
、および下側水晶板130は、それぞれ複数の上側基板20、中間基板10、および下側
基板30が縦及び横方向に連続して配置された基板である。
2.1.中間水晶板110の製造方法。
先ず、大型の水晶板を準備し、図1に示すスリット16a,16bを形成して、圧電振
動部11および枠部12を設ける。この工程は、たとえばフォトリソグラフィ技術を利用
したウェットエッチングにより設けられる。
このとき、少なくとも枠部12の上側基板20及び下側基板30との接合面である表裏
面(上面、下面)は、鏡面研磨加工する。鏡面研磨加工は、各接合面の表面粗さが好まし
くは1nm以下となるように行う。
次に、樹脂突起部19a,19bおよび接続電極23a,33bなどの電極を形成する
。この形成方法を図4に沿って説明する。
図4(A)に示すように、水晶板の下面11b側の面に、例えばエポキシ、ポリイミド
などの可撓性を有する樹脂層9を形成する。
次に、図4(B)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて樹脂層9の一部(不
要部分)を除去して、樹脂突起19を形成する。
次に、樹脂突起19を硬化(例えば熱硬化)させることによって、図4(C)に示すよ
うに、樹脂突起部19a,19bを形成する。
なお、本実施の形態では、樹脂突起19を溶融させた後に硬化させることによって、樹
脂突起部19a,19bを形成してもよい。このとき、樹脂突起19溶融条件や、硬化条
件を調整することによって、樹脂突起部19a,19bの形状(上面の形状)を制御する
ことができる。例えば、樹脂突起19を、表面のみが溶融し、中心が溶融しないように(
半溶融状態まで)加熱し、その後硬化させることによって、上面が凸曲面(半球状)とな
るように、樹脂突起部19a,19bを形成することができる。このように、樹脂突起部
19a,19bの形状は、樹脂突起19の形状や材料、硬化条件などを調整することで制
御することができる。
このように、フォトリソグラフィ技術を用いて樹脂突起部19a,19bを形成するこ
とにより、樹脂突起部19a,19bは位置精度良く形成することが可能となり、樹脂突
起部19a,19bの集積を高めることができる。これにより、中間基板10をより小型
化することが可能となる。
次に、図4(D)に示すように、第1の励振電極13、第2の励振電極14、第1の配
線23、第2の配線33、および接続電極23a,33bを、例えば蒸着法やスパッタ法
、フォトリソグラフィ技術を利用したエッチングにより形成する。電極材料としては、例
えばクロム、金などの導電材料が用いられる。このとき、接続電極23a,33bは、樹
脂突起部19a,19bの表面にかかるように形成する。
次に、図示しないが、複数の圧電振動部11のそれぞれの周波数を調整する。以上の工
程により中間基板10が配列された中間水晶板110を形成することができる。
2.2.上側水晶板120の製造方法。
上述と並行して、複数の上側基板20を縦及び横方向に連続して配置した大型の上側水
晶板120を準備する。
先ず、大型の水晶板を準備し、図3に示す凹部55を形成する。
凹部55は、該大型の水晶板の中間基板10との対向面に、エッチングまたはサンドブ
ラスト加工などにより複数形成する。凹部55は、上側基板20の中央部に形成され、そ
の外周部が枠状の凸部となるように形成する。枠状の凸部の表面は中間基板との接合面で
あり、鏡面研磨加工を行う。鏡面研磨加工は、同様に各接合面の表面粗さが好ましくは1
nm以下となるように行う。
2.3.下側水晶板130の製造方法。
同様に、複数の下側基板30を縦及び横方向に連続して配置した大型の下側水晶板13
0を準備する。
先ず、大型の水晶板を準備し、図3に示す凹部51を形成する。凹部51は、該大型の
水晶板の中間基板10との対向面に、エッチングまたはサンドブラスト加工などにより複
数形成する。凹部51は、下側基板30の中央部に形成され、その外周部が枠状の凸部と
なるように形成する。枠状の凸部の表面は中間基板との接合面であり、鏡面研磨加工を行
う。鏡面研磨加工は、同様に各接合面の表面粗さが好ましくは1nm以下となるように行
う。
また、下側基板30には、図1に示す樹脂突起部19a,19bに対向する位置に貫通
孔52a,52bを形成する。貫通孔52a,52bは、サンドブラスト加工などにより
形成する。なお、凹部51の加工と貫通孔52a,52bの加工との順序は問わない。
下側基板30の下面には、導電材料をスパッタリングなどで成膜することにより、第1
の外部端子32および第2の外部端子34を所定の位置に形成する。
また、貫通孔52a,52bの内面に導電材料などの金属膜である内面電極58a,5
8bを形成する。内面電極58a,58bは、導電材料をスパッタリングなどで成膜する
ことにより形成するが、第1の外部端子32および第2の外部端子34の形成と同時に行
うことも可能である。
2.4.圧電デバイス100の製造方法。
前述のように準備された上側水晶板120、中間水晶板110、下側水晶板130の各
接合面をプラズマ処理により表面活性化する。プラズマ処理後、中間水晶板110の上下
面に上側水晶板120及び下側水晶板130を互いに重ね合わせる。
先ず、各水晶板110,120,130は、それらを位置合わせして各接合面を貼り合
わせることにより仮接合する。次に、この水晶ウエハ積層体200を常温で上下から加圧
し、その後加熱処理を行うことにより、本接合する。本実施形態では3枚の水晶ウエハを
同時に接合したが、1枚ずつ接合することもできる。例えば、中間水晶板110の上面に
上側水晶板120を接合した後、その下面に下側水晶板130を接合する。
次に、内面に内面電極58a,58bが形成された貫通孔52a,52bを封止する。
この封止方法について図5に沿って説明する。
図5(A)に示すように、本接合された上側水晶板120、中間水晶板110、下側水
晶板130を用意する。
次に、図5(B)に示すように、双方の貫通孔52a,52bに導電性材料として例え
ば半田、Au−Ge等の球体の金属ボール56a,56bを配置する。金属ボール56a
,56bの大きさは、少なくとも貫通孔52a,52bの上面(中間基板10側の面)に
おける直径より大きい直径を有する。このように金属ボール56a,56bを貫通孔52
a,52bに嵌め込んだ後に、レーザー光57を照射して、金属ボール56a,56bを
溶解する。
この溶解によって、図5(C)に示すように、貫通孔52a,52bを気密に塞ぐ封止
部53a,53bを形成するとともに、中間基板10の樹脂突起部19a,19b表面の
接続電極23a,33bと貫通孔52a,52bの内面電極58a,58bとを接続する
。内面電極58a,58bは、第1の外部端子32および第2の外部端子34と接続され
ているので中間基板10の種々の電極と第1の外部端子32および第2の外部端子34と
が接続される。
なお、金属ボール56a,56bの溶解は、レーザー光の照射に限定されず、たとえば
高温炉を用いてもよい。
以上の工程により、図6に示すように、水晶板が3層積層され、複数の圧電振動部11
を有する圧電水晶デバイス200a(圧電デバイス)を得ることができる。
次に、図6に示す切断ラインL1およびL2に沿って、圧電水晶デバイス200aを切
断分離することにより、図3に示す圧電デバイス100を得ることができる。
本実施の形態に係る圧電デバイス100によれば、可撓性を有する樹脂突起部19a,
19bの表面に設けられた接続電極23a,33bを介して圧電基板としての中間基板1
0と封止部53a,53bとが接続されている。これにより、封止部53a,53bを形
成する際の加熱によって応力が生じても、樹脂突起部19a,19bの可撓性により応力
が吸収される。従って、この応力の影響によって生じる、中間基板10に形成された圧電
振動部11の振動特性劣化、或いは接続電極23a,33bと封止部53a,53bとの
接合強度の低下などを防止することができる。
本実施の形態に係る圧電基板としての中間基板を示し、(A)は上面図、(B)は下面図。 本実施の形態に係る圧電基板としての中間基板を示し、図1(B)のP−P´断面図。 本実施の形態に係る圧電デバイスを示す断面図。 (A)〜(D)は、本実施の形態に係る樹脂突起部および電極の形成方法を示す工程フロー図。 (A)〜(C)は、本実施の形態に係る圧電デバイスの製造方法を示す工程フロー図。 本実施の形態に係る圧電デバイスの製造方法を示す斜視図。
符号の説明
10…圧電基板としての中間基板、11…圧電振動部、12…枠部、13…励振電極と
しての第1の励振電極、14…励振電極としての第2の励振電極、15a,15b…接続
部、16a,16b…スリット、19…樹脂突起、19a,19b…樹脂突起部、20…
上側基板、23…第1の配線、23a,33b…接続電極、30…ベース基板としての下
側基板、32…第1の外部端子、33…第2の配線、34…第2の外部端子、52a,5
2b…貫通孔、53a,53b…封止部、56a,56b…金属ボール、57…レーザー
光、58a,58b…内面電極、100…圧電デバイス、110…中間水晶板、120…
上側水晶板、130…下側水晶板、200…水晶ウエハ積層体、200a…圧電水晶デバ
イス、L1,L2…切断ライン。

Claims (3)

  1. 圧電振動部と、前記圧電振動部の周囲を囲む枠部と、前記圧電振動部と前記枠部とを接
    続する接続部と、を有する圧電基板と、
    前記圧電振動部の主面に設けられた励振電極と、
    前記枠部の主面に設けられた可撓性を有する樹脂突起部と、
    前記樹脂突起部の表面に形成され、前記励振電極と電気的に接続された接続電極と、
    前記樹脂突起部に対向して形成された貫通孔を有し、前記圧電基板と接合されるベース
    基板と、
    前記貫通孔を封止するとともに前記樹脂突起部の前記表面に形成された前記接続電極に
    接続された封止部と、を有することを特徴する圧電デバイス。
  2. 請求項1に記載の圧電デバイスにおいて、
    前記樹脂突起部は、該樹脂突起部に形成された前記接続電極を含み前記貫通孔の内に収
    まる大きさであることを特徴する圧電デバイス。
  3. 圧電振動部と、前記圧電振動部の周囲を囲むように設けられた枠部と、前記圧電振動部
    と前記枠部とを接続する接続部とを有する圧電基板の製造方法であって、
    前記圧電基板の表面に可撓性を有する樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層をフォトリソ加工することによって所定の形状の樹脂突起部を形成する工程
    と、
    前記樹脂突起部を焼成する工程と、
    前記樹脂突起部の表面を含む前記圧電基板の表面に電極を形成する工程と、を有するこ
    とを特徴とする圧電基板の製造方法。
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