JP2003283287A - 圧電デバイスとその孔封止方法及び孔封止装置並びに圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

圧電デバイスとその孔封止方法及び孔封止装置並びに圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び圧電デバイスを利用した電子機器

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JP2003283287A
JP2003283287A JP2002084331A JP2002084331A JP2003283287A JP 2003283287 A JP2003283287 A JP 2003283287A JP 2002084331 A JP2002084331 A JP 2002084331A JP 2002084331 A JP2002084331 A JP 2002084331A JP 2003283287 A JP2003283287 A JP 2003283287A
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sealing
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Osamu Kawauchi
修 川内
Kenji Sakurai
賢治 桜井
Kenichiro Murata
健一郎 村田
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧電デバイスのパッケージの孔封止において、
複数もしくは多数のパッケージの孔封止を、迅速かつ確
実に行うことができる圧電デバイスの孔封止方法を提供
すること。 【解決手段】圧電振動片32の一部を支持固定したパッ
ケージ36に蓋体39を固定した圧電デバイスの前記パ
ッケージに形成された貫通孔の孔封止方法であって、前
記パッケージの底部に形成された貫通孔37に対して、
封止材38を配置した状態で、前記パッケージを複数個
並べ、前記封止材に対して、ハロゲンランプ11による
光ビームを照射して溶融することにより、前記貫通孔3
7を塞ぐようにした圧電デバイスの孔封止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電振動片をパッ
ケージに内蔵した圧電デバイスとそのパッケージの封止
方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】HDD(ハード・ディスク・ドライ
ブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の
小型の情報機器や、携帯電話等の電子機器には、パッケ
ージ内に圧電振動片を収容して封止した圧電振動子や圧
電発振器等の圧電デバイスが使用されている。このよう
な圧電デバイスは、上部が開放されたセラミックス製の
パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体を固定する
ことで、封止することにより形成されている。
【0003】この圧電デバイスは、概略的には、図21
のフローチャートに示すように製造される。先ず、セラ
ミックス等の圧電材料で形成した箱状のパッケージを用
意し、このパッケージの内部に予め形成した電極部に、
水晶等の圧電材料で形成した圧電振動片を導電性接着剤
を用いて固定する(ST1)。次いで、パッケージにロ
ウ材を用いて、ガラス等の光透過性の材料でなる蓋体を
封止する(ST2)。続いて、パッケージ外部から加熱
することで熱処理し、例えば、圧電振動片の固定に用い
た上記導電性接着剤等から出る有害なガス成分を出す
(ST3)。
【0004】さらに、アニール処理されたパッケージを
真空中に配置しておき、パッケージに予め形成されてい
る貫通孔から、上記ガス成分を真空中に追い出した後
で、この貫通孔に金属材料を加熱充填して、貫通孔の封
止を行う(以下、「孔封止」という)(ST4)。最後
に、外部からレーザ光を上記蓋体を透過させて、パッケ
ージ内の圧電振動片の電極部に照射し、電極の一部を蒸
散させることにより、質量削減方式による周波数調整を
して、振動周波数の合わせ込みをおこない(ST5)、
必要な検査をして、圧電デバイスを完成させる。
【0005】ここで、ST4の真空中での孔封止を行う
場合には、例えば、図22に示すような加熱治具を用い
る。この加熱治具1は、例えば、加熱部1aと、この加
熱部1aから平行して同じ長さで突出する多数の加熱ピ
ン1b,1bを備えている。この多数の加熱ピン1b,
1bが、多数の圧電デバイスのパッケージに配置された
封止材に同時に接触して、各封止材を熱により溶融し、
多数のパッケージの貫通孔を同時に封止するようになっ
ている。
【0006】すなわち、図23において、底面を上にし
て示されているパッケージ2の内部空間Sには、図示し
ない圧電振動片が収容されている。パッケージ2の開口
部には、蓋体3が、ロウ材4を用いて固定されている。
図21で説明したアニール処理(ST3)後において、
パッケージ2の底面に形成された貫通孔5には、例えば
球形の封止材6が配置されている。
【0007】この状態において、封止材6に、加熱ピン
1bが矢印方向に移動されて接触することで、この封止
材を溶融させ、溶けた封止材は、貫通孔5内に充填され
ることで、パッケージ2の貫通孔5が塞がれることにな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図21のよ
うな加熱治具1では、多数のパッケージについて、同時
に孔封止を行うことができるが、多数の加熱ピン1b,
1bに関して加熱ムラを生じることがある。このため、
同時に孔封止を行う多数のパッケージ2について、所定
数の封止不良が発生し、製品歩留りが悪いという問題が
ある。
【0009】このため、以下のような方法により、パッ
ケージの孔封止をすることも考えられる。図24は、レ
ーザ光を用いて、圧電デバイスのパッケージの孔封止工
程を行うのに使用する真空雰囲気を形成する真空槽7の
平面図であり、図25は、その側断面図である。これら
の図において、真空槽7内には、テーブル8が用意さ
れ、このテーブル上には、孔封止される多数のパッケー
ジ2がX方向及びY方向の縦横に配置されている。真空
槽7には、気密扉7bが設けられており、パッケージ2
の出し入れに使用され、扉7bを閉めて真空槽7を密閉
した状態では、排気管7aにより真空排気することがで
きるようになっている。
【0010】セットされた多数のパッケージ2の上方に
は、レーザ光の照射手段9aが配置されており、図24
のX方向に移動するようになっている。また、レーザ光
の照射手段9aと共に、先行して移動するCDD(電荷
結合素子)等でなる撮像手段9bが備えられている。こ
れにより、撮像手段9bが、孔封止すべきパッケージ2
の貫通孔及び封止材の位置を撮像し、撮像結果に基づい
て、レーザ光の照射手段9aが、所定位置まで送られ
て、レーザ光L1の照射位置まで移動されるようになっ
ている。
【0011】以上の構成に基づいて、レーザ光を用いた
孔封止は、例えば、図26に示すフローチャートにした
がって行われる。この孔封止の方法を図27の説明図及
び図25,図26を適宜参照しながら、説明する。図2
4の真空槽7の扉7bを開いて(ST11)、テーブル
8を引出し、テーブル8の上に、ワークである多数のパ
ッケージ2を、X及びYの方向に等間隔に並ぶようにセ
ットする(ST12)。次いで、真空槽7の扉7bを閉
めて(ST13)、排気管7aから真空槽7内の空気を
排気し、真空槽7内を所定の真空度とする(ST1
4)。
【0012】次に、レーザ光の照射手段9aを、作業初
期位置に移動させ(ST15)、孔封止を開始する。具
体的には、レーザ光の照射手段9aと撮像手段9bを図
24のX方向に移動させながら、撮像手段9bにより、
孔封止すべきひとつのパッケージ2を上方から撮像し、
画像認識により封止材6の正確な位置を求める(ST1
6)。その位置情報にしたがって、レーザ光の照射手段
9aを駆動して、光ビームL1を封止材6に照射し(S
T17)、ひとつのパッケージ2の孔封止加工を行う
(図27参照)(ST18)。
【0013】ひとつのパッケージ2の孔封止が終了した
ら、次のパッケージ2まで、レーザ光の照射手段9aと
撮像手段9bを送り(ST19)、同じ孔封止動作を行
う。このようなST16からST19までの工程を作業
ロットにしたがって、例えば100ないし500回繰り
返すことにより、テーブル7上の全てのパッケージ2の
孔封止を完了する。次いで、真空槽7内に排気管7aを
介して窒素を導入して、真空破壊し(ST20)、真空
槽7の扉7bを開いて、孔封止の完了したパッケージ2
を外部に取り出す(ST22)。
【0014】このように、パッケージの孔封止をレーザ
光を用いて行うと、ひとつひとつのパッケージ2を処理
する必要から、作業時間が長くかかるという問題があ
る。この場合、各パッケージ2に対して画像処理により
位置を求める作業を伴うことから、より一層長い作業時
間を必要とする。
【0015】本発明は、圧電デバイスのパッケージの孔
封止において、複数もしくは多数のパッケージの孔封止
を、迅速かつ確実に行うことができる圧電デバイスの孔
封止方法と、孔封止装置、及びこの方法により孔封止さ
れた圧電デバイスと、圧電デバイスを利用した携帯電話
装置及び、圧電デバイスを利用した電子機器を提供する
ことを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明にあっては、圧電振動片の一部を支持固定したパッ
ケージに蓋体を固定した圧電デバイスの前記パッケージ
に形成された貫通孔の孔封止方法であって、前記パッケ
ージの底部に形成された貫通孔に対して、封止材を配置
した状態で、前記パッケージを複数個並べ、前記封止材
に対して、ハロゲンランプによる光ビームを照射して溶
融することにより、前記貫通孔を塞ぐようにした圧電デ
バイスの孔封止方法により、達成される。請求項1の構
成によれば、ハロゲンランプの光ビームを使用すること
により、所定の範囲で、光ビームを照射することができ
る。このため、レーザ光のように細い集束された光ビー
ムと比較すると、有効加熱範囲を広げることができ、複
数のパッケージの封止材を同時に加熱することができ
る。しかも、複数の加熱ピンを利用した加熱治具を利用
する場合のように、複数の加熱ピンの間での温度ムラ等
による封止不良を生じることなく、複数もしくは多数の
パッケージの孔封止を歩留りよく実現することができ
る。尚、この孔封止方法は、先に説明した圧電デバイス
の製造工程の一部であり、本発明を孔封止方法に特徴を
有する圧電デバイスの製造方法として捉えることもでき
る。
【0017】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記蓋体が光透過性の材料で形成されていることを
特徴とする。請求項2の構成によれば、孔封止後に、圧
電振動片の周波数調整を行おうとする場合に、蓋体を透
過させて外部から照射されるレーザ等の光ビームを利用
して圧電振動片の周波数調整をすることができる。請求
項3の発明は、請求項1または2のいずれかの構成にお
いて、前記ハロゲンランプによる光ビームの照射に先立
って前記パッケージを保持手段の上に、前記貫通孔が外
部に向くように配置し、前記複数のパッケージ上の前記
貫通孔上の封止材が露出する形態のマスクを配置し、次
いで、前記複数のパッケージの前記封止材に対して、前
記ハロゲンランプによる光ビームを照射することを特徴
とする。請求項3の構成によれば、複数のパッケージが
保持手段の上に支持され、これらパッケージは、マスク
により覆われている。このため、ハロゲンランプによる
光ビームが、パッケージの封止材以外の箇所に照射され
ることが有効に防止され、パッケージに損傷を与えるお
それがない。すなわち、レーザ光を利用した孔封止の場
合に、レーザ光の光ビームは、集束された高いパワーの
光ビームであり、封止材以外のパッケージに当たると、
損傷を与えるおそれがあり、製品品質を損なう場合があ
る。これに対して、請求項2の構成では、パッケージ
は、マスクにより覆われているから、ハロゲンランプに
よる光ビームが、パッケージの封止材以外の箇所に照射
されて加熱されることがないものである。
【0018】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの構成において、前記複数のパッケージの全ての
前記封止材が含まれる領域に同時に前記ハロゲンランプ
による光ビームを照射することを特徴とする。請求項4
の構成によれば、必要により光源ランプを多く使用し、
一度に処理するパッケージをハロゲンランプとの関係で
ほぼ同じ距離に多数並べることで、バッチ処理が可能と
なる。
【0019】請求項5の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかの構成において、前記複数のパッケージの前記封
止材のうち、ライン状に区分される領域に対して前記ハ
ロゲンランプによる光ビームを照射し、前記ラインと直
交する方向に前記光ビームを走査することを特徴とす
る。請求項5の構成によれば、ハロゲンランプの光ビー
ムがライン状に照射されるようにして、このラインと直
交する方向に光ビームを移動すれば、一方向の一走査に
より、全てのパッケージを孔封止することができる。
【0020】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれかの構成において、前記複数のパッケージが真空雰
囲気内に配置されて、前記ハロゲンランプによる光ビー
ムの照射が行われることを特徴とする。請求項6の構成
によれば、熱を伝達する空気が存在しないので、加熱し
たくない箇所に、封止材の溶融の熱を伝えることがな
い。
【0021】請求項7の発明は、請求項1ないし6のい
ずれかの構成において、前記封止材として、高融点金属
が使用されることを特徴とする。請求項7の構成によれ
ば、封止材として高融点の金属が使用されているので、
封止後の製品を実装する工程において、熱が加えられた
場合に、封止材が容易に溶融しないことから、パッケー
ジ内部の真空状態が封止材の一部溶融によりリークされ
ることが有効に防止される。ここで、高融点の金属と
は、鉛を含んだ従来の封止材よりも高い融点の金属のこ
とであり、この結果、封止材に鉛を含有していないこと
から、鉛を原因とする環境汚染を回避することができ
る。
【0022】請求項8の発明は、請求項1ないし7のい
ずれかの構成において、前記封止材として、銀ロウ、A
u/Sn、Au/Geのいずれかの金属ボールが使用さ
れることを特徴とする。請求項8の構成によれば、銀ロ
ウ、Au/Sn、Au/Geは、いずれも高融点で、鉛
を含有していない金属で、封止材に好適である。そし
て、この場合、パッケージに形成された貫通孔に対し
て、球形に形成した銀ロウ、Au/Sn、Au/Geの
金属ボールでなる封止材を配置して溶融するようにして
いる。例えば、Au/Ge(金ゲルマニウム)の封止材
を用いた場合に、この金ゲルマニウム合金は、融点が高
いが、酸化されやすく、表面に酸化膜が形成されやす
い。酸化膜が存在すると、加熱により流れにくくなり、
封止作業がその分困難となるという問題がある。ところ
が、金ゲルマニウム合金を球形にして、前記貫通孔に配
置し、ハロゲンランプによる光ビームを照射すると、酸
化膜のために、光が吸収されやすく、容易に溶融され、
酸化膜は貫通孔の外側に向かって表面に押し出される。
これにより、封止材の合金成分が貫通孔内に適切に流れ
て充填されることになる。
【0023】また、上記目的は、請求項9の発明にあっ
ては、圧電振動片の一部を支持固定したパッケージに蓋
体を固定した圧電デバイスの前記パッケージに形成され
た貫通孔に封止材を適用した状態で、これらパッケージ
を複数個並べて保持する手段と、前記複数のパッケージ
の外側に配置され、各パッケージの封止材を露出させる
形態としたマスクと、前記マスクの上から、ハロゲンラ
ンプによる光ビームを照射するランプユニットとを備え
る、圧電デバイスの孔封止装置により、達成される。請
求項9の構成によれば、ハロゲンランプによる光ビーム
を照射するランプユニットは、光源としてハロゲンラン
プを使用することで、レーザ等と異なり加熱用の光ビー
ムを広い範囲で照射できる。このため、複数のパッケー
ジを保持する手段により複数または多数のパッケージを
並べた場合に、これらを広い範囲で加熱することができ
る。しかも、複数のパッケージの外側に配置され、各パ
ッケージの封止材を露出させる形態としたマスクを備え
ているので、ハロゲンランプによる光ビームが、パッケ
ージの封止材以外の箇所に照射されることが有効に防止
され、パッケージに損傷を与えるおそれがない。
【0024】請求項10の発明は、請求項9の構成にお
いて、前記複数のパッケージを真空雰囲気内に収容する
ためのチャンバーを備えることを特徴とする。請求項1
0の構成によれば、真空を形成するチャンバー内で孔封
止を行うことができ、熱を伝達する空気が存在しないの
で、封止材を効率的に加熱することができる。
【0025】請求項11の発明は、請求項9または10
の構成において、前記ランプユニットが、前記複数のパ
ッケージの全ての前記封止材が含まれる領域に同時に光
ビームを照射する構成としたことを特徴とする。請求項
11の構成によれば、前記保持する手段の上に配置した
全てのパッケージを一度に孔封止することができ、きわ
めて作業効率が高い。
【0026】請求項12の発明は、請求項9または10
の構成において、前記ランプユニットが、前記複数のパ
ッケージの前記封止材のうち、ライン状に区分される領
域に対して前記ハロゲンランプによる光ビームを照射
し、かつ前記ラインと直交する方向に送られる構成とし
たことを特徴とする。請求項12の構成によれば、一方
向へ前記ハロゲンランプによる光ビームを送るだけで、
前記保持する手段の上に配置した全てのパッケージを、
孔封止することができ、きわめて作業効率が高い。
【0027】請求項13の発明は、請求項9ないし12
のいずれかの構成において、前記チャンバー内に冷却手
段を備えることを特徴とする。請求項13の構成によれ
ば、ハロゲンランプの光ビームが照射されるチャンバー
内の温度が前記冷却手段により冷やされるので、チャン
バー温度が過度に上昇することがない。
【0028】また、上記目的は、請求項14の発明にあ
っては、圧電振動片の一部を支持固定したパッケージに
蓋体を固定した圧電デバイスであって、前記パッケージ
の底部に形成された貫通孔に対して、封止材を配置した
状態で、前記パッケージを複数個並べ、前記封止材に対
して、ハロゲンランプによる光ビームを照射して溶融す
ることにより、前記貫通孔を塞ぐことで、孔封止されて
いる、圧電デバイスにより、達成される。請求項14の
構成によれば、この圧電デバイスでは、複数の加熱ピン
を利用した加熱治具を利用する場合のように、複数の加
熱ピンの間での温度ムラ等による封止不良を生じること
なく、封止材の充填が確実に行われることで、パッケー
ジの気密状態が良好に保持される。
【0029】請求項15の発明は、請求項14の構成に
おいて、パッケージに形成された前記貫通孔は、所定の
内径を備える内側の第1の貫通孔と、この第1の貫通孔
と連続して設けられると共に、前記第1の貫通孔よりも
大きな内径を備えて外側に開口した第2の貫通孔とを有
することを特徴とする。請求項15の構成によれば、前
記貫通孔が、内径の異なる第1及び第2の貫通孔を有し
ていることから、封止工程において、外部から封止材を
貫通孔に挿入し、第1及び第2の貫通孔の内径の違いに
よりできる段部に載置することができ、封止作業が容易
で、封止材がパッケージ内部に進入しにくい。
【0030】請求項16の発明は、請求項15の構成に
おいて、前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔とは段部
を介して連続しており、この段部と、前記第1の貫通孔
の内面には、前記封止材との濡れ性に優れた金属被覆が
設けられていることを特徴とする。請求項16の構成に
よれば、前記段部と、前記第1の貫通孔の内面には、前
記封止材との濡れ性に優れた金属被覆が設けられている
ので、溶融させた封止材が、前記段部と、前記第1の貫
通孔の内面に付着しやすく、それ以上パッケージ内部に
進入しにくい構造とすることができる。
【0031】また、上記目的は、請求項17の発明にあ
っては、圧電振動片の一部を支持固定したパッケージに
蓋体を固定した圧電デバイスを利用した携帯電話装置で
あって、前記パッケージの底部に形成された貫通孔に対
して、封止材を配置した状態で、前記パッケージを複数
個並べ、前記封止材に対して、ハロゲンランプによる光
ビームを照射して溶融することにより、前記貫通孔を塞
ぐことで、孔封止されている圧電デバイスにより、制御
用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置によ
り、達成される。
【0032】また、上記目的は、請求項18の発明にあ
っては、圧電振動片の一部を支持固定したパッケージに
蓋体を固定した圧電デバイスを利用した電子機器であっ
て、前記パッケージの底部に形成された貫通孔に対し
て、封止材を配置した状態で、前記パッケージを複数個
並べ、前記封止材に対して、ハロゲンランプによる光ビ
ームを照射して溶融することにより、前記貫通孔を塞ぐ
ことで、孔封止されている圧電デバイスにより、制御用
のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達
成される。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の圧電デバイスの
第1の実施の形態を示しており、図1はその概略平面
図、図2は図1のA−A線概略断面図、図3は図1の底
面図である。これらの図において、圧電デバイス30
は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイ
ス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容し
ている。パッケージ36は、例えば、セラミックグリー
ンシートを積層して焼結した酸化アルミニウム質焼結体
等の基板で形成されている。複数の各基板は、その内側
に所定の孔を形成することで、積層した場合に内側に所
定の内部空間Sを形成するようにされている。すなわ
ち、図2に示すように、本実施形態のパッケージ36
は、例えば、下から第1の積層基板52と、その上に重
ねられる第2の積層基板53と、その上に重ねられる第
3の積層基板54から形成されている。
【0034】パッケージ36の内部空間S内の図におい
て左端部付近において、内部空間Sに露出して底部を構
成するベースとなる第2の積層基板53には、Au及び
Niメッキが施された電極部31,31が設けられてい
る。この電極部31,31は、外部と接続されて、駆動
電圧を供給するものである。この各電極部31,31の
上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接
着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51が載置
されて、導電性接着剤43,43が硬化されるようにな
っている。
【0035】圧電振動片32の基端部51の導電性接着
剤43,43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるため
の引出電極(図示せず)が形成されており、これによ
り、圧電振動片32は、駆動用電極がパッケージ36側
の電極部31,31と導電性接着剤43,43を介し
て、電気的に接続されている。
【0036】圧電振動片32は、例えば水晶で形成され
ており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リ
チウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形
態の場合、圧電振動片32は、パッケージ36側と固定
される基部51と、この基部51から、図において右方
に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕3
4,35を備えており、全体が音叉のような形状とされ
た、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
【0037】パッケージ36の開放された上端には、低
融点ガラス等のロウ材33を介して、蓋体39が接合さ
れることにより、封止されている。蓋体39は、後述す
る周波数調整を行うために、光を透過する材料,例え
ば、ガラスで形成されている。
【0038】また、パッケージ36の底面のほぼ中央付
近には、パッケージ36を構成する2枚の積層基板5
2,53に連続する貫通孔37a,37bを形成するこ
とにより、貫通孔37が設けられている。この貫通孔3
7を構成する2つの貫通孔のうち、パッケージ内部に開
口する第1の孔37aに対して、第2の孔である外側の
貫通孔37bは、より大きな内径を備えるようにされて
いる。これにより、貫通孔37は段部55を有する開口
とされており、好ましくは、第2の孔である貫通孔37
bの段部と、貫通孔37aの孔内周面には後述する封止
材として選択された金属に対して、濡れ性のよい金属、
例えば、封止材として、鉛を含有した封止材よりも高融
点を備える高融点金属のうち、銀ロウ、Au/Sn、A
u/Geのいずれかひとつを選択した場合には、金メッ
キ等が、所定の下地層の上に形成されてることにより、
被覆されている。
【0039】すなわち、パッケージ36内に圧電振動片
32を固定した後で、蓋体39をパッケージ36に対し
て固定し、そのた後、貫通孔37には、後述する工程に
より、金属製封止材38が充填されることにより、パッ
ケージ36内を気密状態に封止する(図21参照)。こ
れにより、蓋封止の際、あるいは圧電振動片32のアニ
ール処理の際に、パッケージ36内の導電性接着剤43
等から、熱により有害なガスが発生しても、貫通孔37
から、この有害なガスを追い出すことができる。その
後、透明な蓋体39を介して、外部からレーザ光L2を
圧電振動片32の図示しない金属被膜に照射し、その一
部を蒸散させることにより、質量削減方式による周波数
調整を行うことができるようにされている。
【0040】さらに、この実施形態では、パッケージ3
6を構成する第2の積層基板53には、図において右端
部付近に孔を形成することにより、この積層基板53の
厚みに対応した凹部42が形成されている。この凹部4
2は、圧電振動片32の自由端32bの下方に位置して
いる。これにより、本実施形態では、パッケージ36に
外部から衝撃が加わった場合に、圧電振動片32の自由
端32bが、矢印D方向に変位して振れた場合において
も、パッケージ36の内側底面と当接されることを有効
に防止されるようになっている。
【0041】図4は、圧電デバイス30の孔封止に使用
される孔封止装置の第1の実施形態を示す全体構成図で
ある。図において、孔封止装置10は、図示しない扉を
閉めることで、内部を気密に保持できるようにしたチャ
ンバー12を備えている。このチャンバー12内には、
図1ないし図3で説明したように、圧電振動片32を内
部空間S内に支持固定したパッケージ36に、ガラス等
の光透過性の材料で形成された蓋体39を固定した圧電
デバイス30の貫通孔37に、後述するように球形の封
止材38を適用した状態で、これらパッケージ36を、
複数個もしくは多数個並べて保持する手段60を備えて
いる。
【0042】保持手段60は、図4に示されているよう
に、冷却手段18の上に配置されたテーブル17によ
り、所定の高さに保持されている。この保持手段60に
は、保持手段60に置かれた複数のパッケージ36の周
囲の温度を検出するための温度センサ等により形成した
検出手段16を有している。上記冷却手段18は、例え
ば、外部から冷却水等の冷媒を引き込んで、チャンバー
12内部の必要冷却箇所を循環させることで、チャンバ
ー12内の冷却を行うものである。このため、冷却手段
18に接続された管路22が外部に引き出されており、
外部の冷却水供給手段22aから、冷却水の供給を受け
るようになっている。この冷却水供給手段22aは、好
ましくは、後述する制御手段29に接続されている。
【0043】チャンバー12内には、酸素センサ等のチ
ャンバー12内の気体圧力もしくは気体濃度を検出する
気体センサ19が設けられている。また、チャンバー1
2には、排気管21が外部に引き出されており、真空ポ
ンプ等の真空排気手段21aと接続されている。そし
て、この真空排気手段21aは、好ましくは、後述する
制御手段29に接続されていて、しかも、この制御手段
29には、好ましくは、上記気体センサ19が接続され
ている。これにより、チャンバー12内の気体圧力もし
くは気体濃度をモニタしながら、チャンバー12内を真
空排気できるようになっている。
【0044】また、チャンバー12内には、保持手段6
0上に載置される複数のパッケージ36の全体を覆うよ
うに、後述する形態のマスク15が設けられている。こ
のマスク15の各パッケージ36とは反対の対向面、例
えば、図示の場合マスク15の上方には、チャンバー1
2の上面を覆う蓋体13が配置されており、蓋体13
は、ガラス等の光透過材料により形成されている。さら
に、蓋体13を挟んで、チャンバー12外部のマスク1
5と対向する位置には、ランプユニット11が配置され
ている。
【0045】ランプユニット11は、筐体24a内に、
熱源として機能する光源としての複数のハロゲンランプ
23,23,23と、各ハロゲンランプ23,23,2
3が光ビームを照射する対象であるチャンバー12内の
各パッケージ36側と反対側に、各ハロゲンランプ2
3,23,23ごとに配置された反射面としてのリフレ
クタ24と、各ハロゲンランプ23,23,23の駆動
ユニット(図示せず)を備えている。
【0046】このランプユニット11は、十分な熱量を
得るために必要な数のハロゲンランプを内蔵している。
ランプユニット11が光ビームを照射するための開口1
1aは、好ましくは、図示されているように、チャンバ
ー12内の保持手段60に載置された全ての複数のパッ
ケージ36の全体を覆う領域よりも大きく形成されてい
る。ランプユニット11の各リフレクタ24は、凹状の
鏡面を備えた反射手段であり、各ハロゲンランプ23か
ら出射された光ビームのうち、上記各パッケージ36と
反対側に出射された光ビームを反射して、開口11aか
らほぼ平行に照射されるように設定されている。
【0047】ここで、各ハロゲンランプ23は、例え
ば、バルブ内にタングステンフィラメントを備え、ハロ
ゲンガスを封入したものである。このタングステンフィ
ラメントが通電加熱されると、ハロゲンガスと反応し、
タングステン−ハロゲン化合物が生成される。タングス
テン−ハロゲン化合物は、バルブ内の対流により、フィ
ラメント付近に運ばれ、高温によりタングステンとハロ
ゲンガスに分解されて、タングステンは、フィラメント
に沈殿するというハロゲンサイクルを繰り返し、光ビー
ムを発生するものである。
【0048】この場合、各ハロゲンランプ23のフィラ
メントの太さと、バルブ内のハロゲンガスの量を調整す
ることにより、長時間の使用に耐え、必要な熱量を得る
ことができるようにされている。図5は、本実施形態の
各ハロゲンランプ23による発熱温度及び光ビームの波
長域を示している。本実施形態の各ハロゲンランプ23
は、図示の斜線で示した発熱温度及び波長域に属する近
赤外線領域の光ビームを使用するようにされている。
【0049】さらに、図4において、孔封止装置10の
ランプユニット11には、定電流制御装置28が接続さ
れている。この定電流制御装置28には、交流電源が接
続されている。この交流電源は、家庭用の交流電源で、
100V(ボルト)のものが使用される。定電流制御装
置28は、主として、交流電源から供給される駆動電流
の電圧を交直変換して、一定電圧により安定して駆動電
流をランプユニット11に印加することにより、熱量の
変動を生じることがないように制御すると共に、好まし
くは、ランプユニット11の起動に必要な制御及び断線
の検出機能等を備えている。
【0050】ランプユニット11には、途中にポンプ2
5と流量センサ27が接続され、タンク26を通る循環
管路が接続されている。具体的には、冷却水のタンクか
ら延びる往き管26aが、ランプユニット11に接続さ
れており、リフレクター背面に引き回した管路を通っ
て、戻り管26bとなり、流量センサ27とポンプ25
を通って、タンク26に戻るような循環管路が形成され
ている。
【0051】循環管路に設定した流量センサ27は、制
御手段29に接続されている。制御手段29は、定電流
制御装置28に接続されている。制御手段29は、定電
流制御装置28に指示を与えて、ランプユニット11の
熱量を段階的に切り換えたり、熱量に応じて作動時間を
設定する指示を与える。また、制御手段29には、ポン
プ25及び流量センサ27が接続され、制御手段29
は、定電流制御装置28を介して、ランプユニット11
を駆動制御すると共に、ポンプ25を駆動して、流量セ
ンサ27の出力信号をモニタしながら、ランプユニット
11に必要な冷却水を循環させて、ランプユニット11
が加熱しないように制御する機能を有する。
【0052】尚、必要に応じて、制御手段29を、図4
で説明した検出手段16及び気体センサ19と、排気管
21に接続した真空排気手段21a、及び管路22に接
続した外部の冷却水供給手段22aと接続することで、
制御手段29がシステム全体を制御するようにしてもよ
い。このように、制御手段29は、孔封止装置10の全
体もしくはその一部である光源もしくは熱源側としての
ランプユニット11及びその駆動手段を制御するもので
あり、このため、特に用意されたシーケンスまたはソフ
トウエアを実行する専用の回路またはコンピュータを内
蔵したコントローラが使用されることができるし、ある
いは、パソコン等の小型の汎用コンピュータに孔封止装
置10の動作用ソフトウエアを内蔵させたものを使用し
てもよい。
【0053】図6は、上述のランプユニット11の起動
の一例を示している。図6には、制御手段29の指示に
より、電源投入から、60パーセント、80パーセン
ト、100パーセントの各出力設定に基づいて、到達温
度と必要時間が示されている。
【0054】次に、孔封止装置10のチャンバー12内
に配置された保持手段60の構成について詳しく説明す
る。図7は、保持手段60に複数もしくは多数のパッケ
ージ36を配置した状態の概略平面図であり、その下部
に、ひとつのパッケージ36に対応した領域A2を拡大
して示している。また、図8は、領域A2の底面から見
た図、図9は、図7の領域A2に関するB−B線切断端
面図、図10は、図7の領域A2に関するC−C線切断
端面図である。尚、図7の領域A1は、後述する孔封止
工程で、ランプユニット11から照射される光ビームL
3が照射される範囲を示している。
【0055】図7において、保持手段60は、プレート
状もしくはテーブル状の形態でなっており、その上面に
は、ひとつずつのパッケージ36を収容できる大きさの
収容凹部67を有している。各収容凹部67は、パッケ
ージ36の各短辺にそれぞれ当接する第1の位置決め部
61,61と、パッケージ36の各長辺にそれぞれ2箇
所で当接する第2の位置決め部62,62,62,62
を備えている(図9参照)。
【0056】また、これらの各位置決め部が隣り合う箇
所の少なくとも一部には、例えば、作業者がピンセット
等の治具を挿入できるような空間を形成した案内空間6
5,65が形成されている。これら案内空間65,65
は、図9及び図10に示すように、蓋体39を下にして
底面を上に向けたパッケージ36を挟んだ対向位置にそ
れぞれ形成されている。この案内空間65,65は、好
ましくは、図10に示すように、下方に向かってパッケ
ージ36に次第に接近する案内テーパ65a,65aを
備えている。これにより、保持手段60の上部では、ピ
ンセット等の挿入を可能とすると共に、下部では、パッ
ケージ36の保持をより確実なものとしている。さら
に、図8に示すように、各パッケージ36の蓋体39の
中心付近に位置する貫通孔66を備えており、保持手段
60からパッケージ36を取り出す場合に棒状の治具等
を、この貫通孔66に挿入すること等により、パッケー
ジ36を取り出しやすくされている。
【0057】図11は、図4の孔封止装置10により、
ランプユニット11から照射された光ビームL3がパッ
ケージ36の封止材38を溶融する様子を示す部分拡大
断面図である。図において、保持手段60には、各パッ
ケージ36が、その底面である貫通孔を上に向けて保持
されている。マスク15は、保持手段60上に配置され
た全てのパッケージ36の上を完全に覆うように配置さ
れている。このマスク15は、パッケージ36の配置に
対応して、パッケージ36の貫通孔37に配置された各
封止材38を露出するように形成された貫通孔15bを
有している。各貫通孔15bは、好ましくは、パッケー
ジ36の貫通孔37の大きさを超えない内径を備えてい
る。各貫通孔15bの上部周縁には、テーパ部15aを
備えている。
【0058】次に、第1の実施形態に係る孔封止装置1
0を用いて、圧電デバイス30の孔封止を行う方法の一
例を、図12のフローチャートを参照して説明する。図
4のチャンバー12の図示しない扉を開いて(ST3
1)、保持手段60を引出し、保持手段60に、図7で
説明したように、ワークである複数もしくは多数のパッ
ケージ36を、X及びYの方向に等間隔に並ぶようにセ
ットする(ST32)。次いで、保持手段60に載置さ
れた各パッケージ36の上からマスク15をセットし
(ST33)、チャンバー12の扉を閉める(ST3
4)。続いて、制御手段29は、真空排気手段21aに
指示を出して、排気管21を介してチャンバー12内の
空気を排気し、気体センサ19の出力信号をモニタしな
がら、チャンバー12内を所定の真空度とする(ST3
5)。
【0059】次に、ランプユニット11を、図示しない
移動手段により作業初期位置に移動させる(ST3
6)。この状態においては、保持手段60にセットされ
た全てのパッケージ36が、ランプユニット11からほ
ぼ等距離の位置に配列されており、この状態から、孔封
止を開始し、好ましくは、制御手段29により、チャン
バー12内の保持手段60に近接して、あるいはその裏
面近傍に設置された検出手段16により、温度モニタを
行う。例えば、制御手段29は、以降の工程で、検出手
段16により検出される温度が、予め設定した値を超え
たら、冷水の供給手段22aから、チャンバー12内に
冷水を供給循環させる。孔封止工程は、具体的には、制
御手段29により、交流電源からの駆動電流を定電流制
御装置28により一定の電圧の駆動電流にして、ランプ
ユニット11の各ランプ23の駆動回路(図示せず)に
印加することで行う。これにより、ランプユニット11
は、図11で説明したように、図7のA1の領域全体に
ハロゲンランプによる光ビームL3を照射する(ST3
7)。
【0060】この光ビームL3は、図1のチャンバー1
2の光透過性の蓋体13を透過して、マスク15の各貫
通孔15bを透過する。このため、光ビームL3は、保
持手段60上の全てのパッケージ36の各貫通孔37に
載置された球形の封止材38にだけ照射されて、全ての
封止材38を一度に溶融させ、貫通孔37内に充填させ
ることができる。ここで、光ビームL3は、マスク15
の作用により、封止材38以外のパッケージ36の他の
領域には、照射されない。また、チャンバー12内に進
入した光ビームL3の熱は、チャンバー12内に真空に
されていることにより、チャンバー12内またはパッケ
ージ36の封止材38の箇所以外の領域に、空気を介し
て熱が伝達されないので、加熱により製品品質や、チャ
ンバー12内の他の構成を損なうことが防止される。
【0061】また、光ビームL3が照射される上記封止
材38は、SnPbのように鉛を含んだ封止材でもよい
が、好ましくは、高融点の金属が使用されているので、
孔封止後の圧電デバイスを実装する工程において、熱が
加えられた場合に、パッケージ36の貫通孔37に充填
された封止材38が容易に溶融しないことから、パッケ
ージ36内部の真空状態が封止材38の一部溶融により
リークされることが有効に防止される。しかも、封止材
38は、高融点金属のうち、銀ロウ、Au/Sn、Au
/Geのいずれかの金属ボールが使用される。この場
合、これらの金属は、いずれも高融点で、鉛を含有して
いない金属で、環境に対する鉛の悪影響を与えることが
ない。
【0062】そして、本実施形態では、特に、例えば、
封止材38として、孔封止に先立っては、パッケージ3
6の貫通孔37に、球形に形成したAu/Geで形成し
た金属ボールでなる封止材を配置して、光ビームL3を
照射するようにしている。この封止材38に用いられる
金ゲルマニウム合金は、融点が高いが、酸化されやす
く、表面に酸化膜が形成されやすい。酸化膜が存在する
と、加熱により流れにくくなり、封止作業がその分困難
となるという問題がある。ところが、金ゲルマニウム合
金を球形にして、貫通孔37に配置し、光ビームL3を
照射すると、酸化膜のために、光が吸収されやすく、容
易に溶融され、酸化膜は貫通孔37の外側に向かって表
面に押し出される。これにより、封止材38の合金成分
が貫通孔37内に適切に流れて充填されるという作用が
ある。
【0063】次いで、チャンバー12内の排気管21を
介して窒素を導入して、真空破壊し(ST39)、チャ
ンバー12の扉を開いて、保持手段60上のマスク15
を外し(ST42)、孔封止の完了したパッケージ36
を外部に取り出す(ST43)。
【0064】このように、本実施形態の孔封止装置10
を使用することで、保持手段60上にセットした全ての
パッケージ36の孔封止を一度に実行することができ、
レーザ光を利用した孔封止と比較すると、作業時間を大
幅に削減することができる。また、複数の加熱ピンを利
用した加熱治具を利用する場合のように、複数の加熱ピ
ンの間での温度ムラ等による封止不良のパッケージ36
を生じることなく、封止材38の充填が全てのパッケー
ジ36について、確実に行われることで、パッケージ3
6の気密状態が良好に保持され、製品歩留りが向上す
る。
【0065】また、レーザ光を利用した孔封止装置と比
較すると、孔封止装置10では、光源となるランプユニ
ット11にハロゲンランプ23を利用しており、このた
め、レーザ発生装置のような特別な電源その他の設備を
必要としないで、家庭用の交流電源を利用して駆動する
ことができる。このため、孔封止装置10を安価に構成
できるとともに、孔封止装置10を使用する環境に制約
がなく、設備を簡略できるので、場所を選ばずに孔封止
工程を行うことができる。
【0066】図13ないし図16は、孔封止装置の第2
の実施形態を示しており、図13は、第2の実施形態に
係る孔封止装置70の概略平面図、図14は、図13の
孔封止装置70の概略断面図、図15は、孔封止装置7
0のランプユニットを示す概略斜視図である。これらの
図において、第1の実施形態の孔封止装置10と同一符
号を付した箇所は共通の構成であるから、重複する説明
は省略し、相違点を中心に説明する。
【0067】図13及び図14において、孔封止装置7
0は、第1の実施形態の孔封止装置10と、ランプユニ
ット71及びガイド手段72だけが相違しており、他の
構成は、図示を省略した箇所を含めて全て共通である。
図15に示すように、ランプユニット71は、矢印Yの
方向に沿ったライン状に区分される領域A3に対して、
光ビームL4を照射するように構成されている。
【0068】具体的には、ランプユニット71は、一方
向に長い筐体71aを備えており、筐体71a内には、
矢印Y方向に沿って、必要とされる複数のハロゲンラン
プ23が収容されている。また、筐体71a内には、各
ハロゲンランプ23の背後に配置され、矢印Y方向に長
い形態のリフレクタ24が収容されている。リフレクタ
24は、各ハロゲンランプ23の射出する光を集束し
て、全体としてL4に示すライン状の領域に照射するこ
とができるようになっている。
【0069】図13及び図14に示すように、孔封止装
置70においては、チャンバー12の上方において、X
方向に延びるリニアガイドであるガイド手段72が設け
られている。このガイド手段72には、ランプユニット
71が固定されており、所定の移動手段,例えば、ボー
ルネジ等を形成したガイド手段72に所定のナットを組
み合わせた送り手段,もしくはリニアモータ等の送り手
段を構成することで、ランプユニット71を、X方向と
一致する図13の矢印D方向に送ることができるように
なっている。これにより、ランプユニット71は、ライ
ン状の照明光でなる光ビームL4(図15参照)を、保
持手段60に載置されたパッケージ36(図16参照)
に照射し、Y方向と直交するX方向に走査できるように
なっている。
【0070】図17及び図18は、ランプユニット71
の駆動電圧100V(ボルト)、980W(ワット)、
室温摂氏27度の環境において、リフレクタ24である
反射ミラーについて、ミラー幅38.5mm、ミラー長
140とし、駆動開始10秒後の温度分布について示し
たグラフである。この場合、図17がライン方向Yに沿
った温度分布を示し、図18がラインと直交するX方向
の温度分布を示している。
【0071】本実施形態は、以上のように構成されてお
り、孔封止装置70による孔封止方法の一例を図19の
フローチャートを参照して説明する。図14のチャンバ
ー12の図示しない扉を開いて(ST51)、保持手段
60を引出し、保持手段60に、図7で説明したと同様
に、ワークである複数もしくは多数のパッケージ36
を、X及びYの方向に等間隔に並ぶようにセットする
(ST52)。次いで、保持手段60に載置された各パ
ッケージ36の上からマスク15をセットし(ST5
3)、チャンバー12の扉を閉める(ST54)。続い
て、制御手段29(図4参照)は、真空排気手段21a
に指示を出して、排気管21を介してチャンバー12内
の空気を排気し、気体センサ19の出力信号をモニタし
ながら、チャンバー12内を所定の真空度とする(ST
55)。
【0072】次に、ランプユニット71を、図13のガ
イド手段72により、作業初期位置に移動させる(ST
56)。次いで、孔封止を開始し、光ビームL4を照射
する(図16参照)。具体的には、制御手段29によ
り、交流電源からの駆動電流を定電流制御装置28によ
り一定の電圧の駆動電流にして、ランプユニット11の
各ランプ23の駆動回路(図示せず)に印加することで
行う(ST57)。この状態においては、保持手段60
にセットされた全てのパッケージ36のうち、光ビーム
L4が照射される範囲としての領域A3のパッケージ3
6が、ランプユニット71からほぼ等距離の位置に配列
されている。したがって、領域A3に含まれる一列の各
パッケージ36について、封止材38が溶融され、孔封
止がされる(ST58)。次いで、一列分の孔封止が終
わったら、次の列まで、ランプユニット71をガイド手
段72に沿って送る(ST59)。これにより、光ビー
ムL4は、X方向に沿った矢印Dの方向へ走査される。
これを、全ての列について行うことで、保持手段60上
の全てのパッケージ36が孔封止される。
【0073】また、孔封止を開始した場合、好ましく
は、制御手段29により、チャンバー12内の保持手段
60に近接して、あるいはその裏面近傍に設置された検
出手段16により、温度モニタを行う。例えば、制御手
段29は、以降の工程で、検出手段16により検出され
る温度が、予め設定した値を超えたら、冷水の供給手段
22aから、チャンバー12内に冷水を供給循環させ
る。
【0074】ここで、図16に示されているように、孔
封止においては、光ビームL4は、光透過性の蓋体13
を透過して、マスク15の各貫通孔15bを透過する。
このため、光ビームL4は、保持手段60上の領域A3
に含まれる全てのパッケージ36の各貫通孔37に載置
された球形の封止材38にだけ照射されて、全ての封止
材38を一度に溶融させ、貫通孔37内に充填させるこ
とができる。
【0075】次いで、チャンバー12内の排気管21を
介して窒素を導入して、真空破壊し(ST61)、チャ
ンバー12の扉を開いて、保持手段60上のマスク15
を外し(ST63)、孔封止の完了したパッケージ36
を外部に取り出す(ST64)。
【0076】孔封止装置70による孔封止工程は以上の
ように行われるので、保持手段60上の光ビームL4が
一度に照射される領域A3に含まれる、例えば一列分の
パッケージ36だけが一度に孔封止され、以後列毎に順
次繰り返し孔封止を行うことを除いて、第1の実施形態
の孔封止装置10と全く同じ作用効果を発揮することが
できる。
【0077】図20は、本発明の上述した実施形態に係
る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジ
タル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。図にお
いて、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及
び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備
えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続
された制御部としての集積回路等でなるコントローラ3
01を備えている。コントローラ301は、送受信信号
の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報
入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302
や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段303の制御
を行うようになっている。このため、コントローラ30
1には、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力
周波数をコントローラ301に内蔵された所定の分周回
路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック
信号として利用するようにされている。このコントロー
ラ301に取付けられる圧電デバイス30は、圧電デバ
イス30単体でなくても、圧電デバイス30と、所定の
分周回路等とを組み合わせた発振器であってもよい。
【0078】コントローラ301は、さらに、温度補償
水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水
晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続
されている。これにより、コントローラ301からの基
本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、
温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部3
07及び受信部306に与えられるようになっている。
【0079】このように、制御部を備えた携帯電話装置
300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧
電デバイスを利用することにより、製造工程において、
精密の孔封止された圧電デバイスを使用していることに
よって、正確なクロック信号を生成することができる。
【0080】本発明は上述の実施形態に限定されない。
各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省
略し、図示しない他の構成と組み合わせることができ
る。上述の実施形態では、圧電デバイスを圧電振動子に
適用した例を説明したが、本発明は、これに限らず、圧
電発振器その他、パッケージ内に圧電振動片を収容した
あらゆる圧電デバイスに適用される。
【0081】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、圧
電デバイスのパッケージの孔封止において、複数もしく
は多数のパッケージの孔封止を、迅速かつ確実に行うこ
とができる圧電デバイスの孔封止方法と、孔封止装置、
及びこの方法により孔封止された圧電デバイスと、圧電
デバイスを利用した携帯電話装置及び、圧電デバイスを
利用した電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示
す概略平面図。
【図2】 図1のA−A線概略断面図。
【図3】 図1の圧電デバイスの底面図。
【図4】 図1の圧電デバイスの孔封止を行うための孔
封止装置の第1の実施形態の全体構成を示す構成図。
【図5】 図4の孔封止装置で使用するハロゲンランプ
の波長域と温度域を示す図。
【図6】 図4の孔封止装置で使用するハロゲンランプ
の作動立ち上がり時間と温度とを示すグラフ。
【図7】 図4の孔封止装置のパッケージの保持手段を
示す概略平面図。
【図8】 図7の保持手段のA2領域の底面図。
【図9】 図7のB−B線切断概略端面図。
【図10】 図7のC−C線切断概略端面図。
【図11】 図4の孔封止装置のランプユニットから照
射された光ビームが封止材を溶融する様子を示す部分拡
大断面図。
【図12】 図4の孔封止装置による孔封止工程の一例
を示すフローチャート。
【図13】 本発明の第2の実施形態に係る孔封止装置
の概略平面図。
【図14】 図13の孔封止装置の概略断面図。
【図15】 図13の孔封止装置のランプユニットを示
す概略斜視図。
【図16】 図13の孔封止装置による孔封止の様子を
示す拡大概略断面図。
【図17】 図13の孔封止装置のランプユニットのラ
イン方向Yに沿った温度分布を示すグラフ。
【図18】 図13の孔封止装置のランプユニットのラ
イン方向と直交する方向Xに沿った温度分布を示すグラ
フ。
【図19】 図13の孔封止装置による孔封止工程の一
例を示すフローチャート。
【図20】 本発明の上述した実施形態に係る圧電デバ
イスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯
電話装置の概略構成を示す図。
【図21】 圧電デバイスの製造方法の概略を示すフロ
ーチャート。
【図22】 圧電デバイスの孔封止に使用する加熱治具
の一例を示す概略斜視図。
【図23】 図22の加熱治具を用いて孔封止をする様
子を示す図。
【図24】 レーザ光を用いて孔封止をする場合の様子
を示す概略平面図。
【図25】 図24の概略側面図。
【図26】 レーザ光を用いて孔封止をする場合の工程
を示すフローチャート。
【図27】 レーザ光を用いて孔封止をする様子を示す
概略側面図。
【符号の説明】
10・・・孔封止装置、11,71・・・ランプユニッ
ト、12・・・チャンバー、13・・・蓋体、15・・
・マスク、30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振
動片、36,101・・・パッケージ、37・・・開
口、38・・・封止材、39・・・蓋体、42・・・凹
部、51・・・基部、60・・・保持手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 3/02 H01L 41/22 Z (72)発明者 村田 健一郎 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 5J108 AA00 AA02 BB02 CC06 EE03 EE04 EE07 FF11 GG03 GG09 GG16 GG20 KK04 KK07 MM02

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動片の一部を支持固定したパッケ
    ージに蓋体を固定した圧電デバイスの前記パッケージに
    形成された貫通孔の孔封止方法であって、 前記パッケージの底部に形成された貫通孔に対して、封
    止材を配置した状態で、前記パッケージを複数個並べ、 前記封止材に対して、ハロゲンランプによる光ビームを
    照射して溶融することにより、前記貫通孔を塞ぐように
    したことを特徴とする、圧電デバイスの孔封止方法。
  2. 【請求項2】 前記蓋体が光透過性の材料で形成されて
    いることを特徴とする、請求項1に記載の圧電デバイス
    の孔封止方法。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲンランプによる光ビームの照
    射に先立って前記パッケージを保持手段の上に、前記貫
    通孔が外部に向くように配置し、 前記複数のパッケージ上の前記貫通孔上の封止材が露出
    する形態のマスクを配置し、 次いで、前記複数のパッケージの前記封止材に対して、
    前記ハロゲンランプによる光ビームを照射することを特
    徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の圧電デ
    バイスの孔封止方法。
  4. 【請求項4】 前記複数のパッケージの全ての前記封止
    材が含まれる領域に同時に前記ハロゲンランプによる光
    ビームを照射することを特徴とする、請求項1ないし3
    のいずれかに記載の圧電デバイスの孔封止方法。
  5. 【請求項5】 前記複数のパッケージの前記封止材のう
    ち、ライン状に区分される領域に対して前記ハロゲンラ
    ンプによる光ビームを照射し、前記ラインと直交する方
    向に前記光ビームを走査することを特徴とする、請求項
    1ないし3のいずれかに記載の圧電デバイスの孔封止方
    法。
  6. 【請求項6】 前記複数のパッケージが真空雰囲気内に
    配置されて、前記ハロゲンランプによる光ビームの照射
    が行われることを特徴とする、請求項1ないし5のいず
    れかに記載の圧電デバイスの孔封止方法。
  7. 【請求項7】 前記封止材として、高融点金属が使用さ
    れることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに
    記載の圧電デバイスの孔封止方法。
  8. 【請求項8】 前記封止材として、銀ロウ、Au/S
    n、Au/Geのいずれかの金属ボールが使用されるこ
    とを特徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の
    圧電デバイスの孔封止方法。
  9. 【請求項9】 圧電振動片の一部を支持固定したパッケ
    ージに蓋体を固定した圧電デバイスの前記パッケージに
    形成された貫通孔に封止材を適用した状態で、これらパ
    ッケージを複数個並べて保持する手段と、 前記複数のパッケージの外側に配置され、各パッケージ
    の封止材を露出させる形態としたマスクと、 前記マスクの上から、ハロゲンランプによる光ビームを
    照射するランプユニットとを備えることを特徴とする、
    圧電デバイスの孔封止装置。
  10. 【請求項10】 前記複数のパッケージを真空雰囲気内
    に収容するためのチャンバーを備えることを特徴とす
    る、請求項9に記載の圧電デバイスの孔封止装置。
  11. 【請求項11】 前記ランプユニットが、前記複数のパ
    ッケージの全ての前記封止材が含まれる領域に同時に光
    ビームを照射する構成としたことを特徴とする、請求項
    9または10のいずれかに記載の圧電デバイスの孔封止
    装置。
  12. 【請求項12】 前記ランプユニットが、前記複数のパ
    ッケージの前記封止材のうち、ライン状に区分される領
    域に対して前記ハロゲンランプによる光ビームを照射
    し、かつ前記ラインと直交する方向に送られる構成とし
    たことを特徴とする、請求項9または10のいずれかに
    記載の圧電デバイスの孔封止装置。
  13. 【請求項13】 前記チャンバー内に冷却手段を備える
    ことを特徴とする、請求項9ないし12のいずれかに記
    載の圧電デバイスの孔封止装置。
  14. 【請求項14】 圧電振動片の一部を支持固定したパッ
    ケージに蓋体を固定した圧電デバイスであって、 前記パッケージの底部に形成された貫通孔に対して、封
    止材を配置した状態で、前記パッケージを複数個並べ、
    前記封止材に対して、ハロゲンランプによる光ビームを
    照射して溶融することにより、前記貫通孔を塞ぐこと
    で、孔封止されていることを特徴とする、圧電デバイ
    ス。
  15. 【請求項15】 パッケージに形成された前記貫通孔
    は、所定の内径を備える内側の第1の貫通孔と、この第
    1の貫通孔と連続して設けられると共に、前記第1の貫
    通孔よりも大きな内径を備えて外側に開口した第2の貫
    通孔とを有することを特徴とする、請求項14に記載の
    圧電デバイス。
  16. 【請求項16】 前記第1の貫通孔と前記第2の貫通孔
    とは段部を介して連続しており、この段部と、前記第1
    の貫通孔の内面には、前記封止材との濡れ性に優れた金
    属被覆が設けられていることを特徴とする、請求項15
    に記載の圧電デバイス。
  17. 【請求項17】 圧電振動片の一部を支持固定したパッ
    ケージに蓋体を固定した圧電デバイスを利用した携帯電
    話装置であって、 前記パッケージの底部に形成された貫通孔に対して、封
    止材を配置した状態で、前記パッケージを複数個並べ、
    前記封止材に対して、ハロゲンランプによる光ビームを
    照射して溶融することにより、前記貫通孔を塞ぐこと
    で、孔封止されている圧電デバイスにより、制御用のク
    ロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電
    話装置。
  18. 【請求項18】 圧電振動片の一部を支持固定したパッ
    ケージに蓋体を固定した圧電デバイスを利用した電子機
    器であって、 前記パッケージの底部に形成された貫通孔に対して、封
    止材を配置した状態で、前記パッケージを複数個並べ、
    前記封止材に対して、ハロゲンランプによる光ビームを
    照射して溶融することにより、前記貫通孔を塞ぐこと
    で、孔封止されている圧電デバイスにより、制御用のク
    ロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機
    器。
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