JP2010090013A - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マイクロパイプの発生を抑制できる上に、更に昇華用原料として用いる炭化珪素と異なる多形を有すると共に、他種類の多形の炭化珪素の混入の少ない炭化珪素単結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】反応容器10内の第一位置に第一の炭化珪素を含む昇華用原料40を収容し、第二位置に、第一の炭化珪素よりも昇華温度が高く且つ第一の炭化珪素と異なる多形の第二の炭化珪素単結晶からなる種結晶50を配置した状態で、下式(1)を満たすように反応容器10を加熱することによって、昇華用原料40を種結晶50上に再結晶化させ、加熱が、第一位置側に配置した第一加熱手段21および第二位置側に配置した第二加熱手段20を利用して実施される。・式(1)T1≧T2〔式(1)中、T1は、第一位置の温度(℃)を表し、T2は第二位置の温度(℃)を表す。〕
【選択図】図1

Description

本発明は、電子デバイス、光学デバイス等に利用可能な炭化珪素単結晶の製造方法に関するものである。
炭化珪素は、珪素に比し、バンドギャップが大きく、絶縁破壊特性、耐熱性、耐放射線性等に優れることから、小型で高出力の半導体等の電子デバイス材料として、また、光学的特性に優れることから、光学デバイス材料として注目されてきている。かかる炭化珪素の結晶の中でも、炭化珪素単結晶は、炭化珪素多結晶に比し、ウエハ等のデバイスに応用した際にウエハ内特性の均一性等に特に優れるという利点がある。
それゆえ、炭化珪素単結晶を製造する方法は、従来より種々の方法が検討・提案されており、例えば、黒鉛等からなる反応容器中の一方の端に炭化珪素原料を配置し、他方の端に種結晶を配置した状態で、反応容器を加熱して炭化珪素原料を昇華させ、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させるような昇華させた原料を再結晶化させる方法などが知られている。
この方法についても種々の検討がなされているが、例えば、割れ等の破損が無く、多結晶や、目的としない多形の混入やマイクロパイプ等の欠陥のない高品質な炭化珪素単結晶を製造するために、反応容器内に封止部を設けたり、反応容器を2つの加熱手段により加熱することなどが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
この方法を利用すれば、多形が6H(一部3Cを含む)の炭化珪素粉末を昇華用原料として用い、6Hの炭化珪素単結晶からなる種結晶上に、上述したような特性を有する高品質な炭化珪素単結晶が得られることが特許文献1には開示されている。
一方、炭化珪素には、多数の多形が存在し、代表的な多形としては、現在のところ3C、4H、6H、15Rなどが知られている。また、多形の違いによってバンドギャップなどの物性値が異なるため、炭化珪素材料の使用目的・用途に応じて、所望の多形のみからなる高品質の炭化珪素単結晶を製造できる技術が求められている。
特開2004−352590号公報
しかしながら、4H−SiCのように、多形の種類によっては、昇華用原料として実質的に利用できるような材料が存在しない(あるいは入手できない)場合もある。このような場合には、特許文献1に開示されているように種結晶と同じ多形の昇華用原料を用いるのではなく、種結晶と異なる多形の昇華用原料を用いて目的とする多形の炭化珪素単結晶を作製することになる。
例えば、4H−SiC単結晶を作製しようとした場合、昇華用原料のコストを抑制する観点から、昇華用原料として入手可能な市販の3C−SiC粉はCVD法により作製され非常に高価であるため、6H−SiC粉が昇華用原料として利用される。しかし、6H−SiC粉を昇華用原料として用いて作製された4H−SiC単結晶中には、6Hや15Rなどの他種類の多形のSiCが混入することが多く、多形が4Hのみからなる純粋なSiC単結晶を得ることが困難であった。
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、マイクロパイプの発生を抑制できる上に、更に昇華用原料として用いる炭化珪素と異なる多形を有すると共に、他種類の多形の炭化珪素の混入の少ない炭化珪素単結晶を製造することができる炭化珪素単結晶の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために、まず、6H−SiC粉を昇華用原料として用いて作製された4H−SiC単結晶中には、6Hや15Rなどの他種類の多形のSiCが混入する原因について鋭意検討した。その結果、4H−SiC単結晶中には、6Hや15Rなどの他種類の多形のSiCが混入する原因としては、昇華用原料に用いる炭化珪素の昇華温度が、目的とする多形の炭化珪素単結晶の昇華温度よりも高いためであることを見出した。
すなわち、昇華用原料として用いる6H−SiC粉を昇華させるためには6H−SiCの昇華温度よりも高い温度に加熱する必要がある。このため、昇華した原料ガスが、種結晶近傍にまで移動した際に冷却されて4H−SiC単結晶が種結晶上に生成する温度域に達するまでには、6H−SiC結晶や15R−SiC単結晶が安定的に存在可能な温度域を経由することになる。それゆえ、種結晶上に成長した4H−SiC単結晶中に、6Hや15Rなどの他種類の多形のSiCが混入することは根本的に避け難いものと考えられる。
本発明者は、以上に説明した知見に基づいて、以下の本発明を見出した。すなわち、本発明は、
<1>
反応容器内の第一位置に第一の炭化珪素を含む昇華用原料を収容し、
前記反応容器内の第二位置に、前記第一の炭化珪素よりも昇華温度が高く且つ前記第一の炭化珪素と異なる多形の第二の炭化珪素単結晶からなる種結晶を配置した状態で、
下式(1)を満たすように前記反応容器を加熱することによって、昇華させた前記昇華用原料を、前記種結晶上に炭化珪素単結晶として再結晶化させ、
前記反応容器の加熱が、前記第一位置側に配置した第一加熱手段および前記第二位置側に配置した第二加熱手段を利用して実施されることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
・式(1) T1≧T2
〔式(1)中、T1は、前記第一位置の温度(℃)を表し、T2は前記第二位置の温度(℃)を表す。〕
<2>
前記第一加熱手段及び前記第二加熱手段が、誘導加熱可能なコイルであることを特徴とする<1>に記載の炭化珪素単結晶の製造方法である。
<3>
前記第一の炭化珪素の多形が3Cであり、前記第二の炭化珪素の多形が4Hであり、前記温度T1が2000〜2100℃の範囲内であり、且つ、前記温度T2がT1−100℃〜T1℃の範囲内であることを特徴とする<1>または<2>に記載の炭化珪素単結晶の製造方法である。
以上に説明したように本発明によれば、マイクロパイプの発生を抑制できる上に、更に昇華用原料として用いる炭化珪素と異なる多形を有すると共に、他種類の多形の炭化珪素の混入の少ない炭化珪素単結晶を製造することができる炭化珪素単結晶の製造方法を提供することができる。
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法は、反応容器内の第一位置に第一の炭化珪素を含む昇華用原料を収容し、前記反応容器内の第二位置に、前記第一の炭化珪素よりも昇華温度が高く且つ前記第一の炭化珪素と異なる多形の第二の炭化珪素単結晶からなる種結晶を配置した状態で、下式(1)を満たすように前記反応容器を加熱することによって、昇華させた前記昇華用原料を、前記種結晶上に炭化珪素単結晶として再結晶化させ、前記反応容器の加熱が、前記第一位置側に配置した第一加熱手段および前記第二位置側に配置した第二加熱手段を利用して実施されることを特徴とする。
・式(1) T1≧T2
〔式(1)中、T1は、前記第一位置の温度(℃)を表し、T2は前記第二位置の温度(℃)を表す。〕
本発明では、上述したように昇華用原料として用いられる第一の炭化珪素の昇華温度が、種結晶として用いられる第二の炭化珪素の昇華温度よりも低い。これは、昇華用原料の昇華により発生した原料ガスが、種結晶近傍にまで移動する際に、昇華用原料と同じ多形のSiC結晶が安定的に存在可能な温度域を通過することなく、種結晶と同一の多形のSiC単結晶が種結晶上に生成する温度域で種結晶表面に到達することを意味する。
それゆえ、種結晶上に再結晶化により成長した炭化珪素単結晶中に他種類の多形のSiCが混入し難く、従来よりも他種類の多形の炭化珪素の混入の少ない炭化珪素単結晶を製造することができる。
また、本発明では、反応容器の加熱が、第一位置側に配置した第一加熱手段および第二位置側に配置した第二加熱手段を利用して実施されるため、第一加熱手段によって、昇華用原料の昇華速度が独立して制御でき、第二加熱手段によって種結晶上に成長する炭化珪素単結晶の成長速度等が独立して制御できるため、炭化珪素単結晶の成長過程の制御が極めて容易でありマイクロパイプ等の欠陥の発生を抑制できる。
このように、本発明の炭化珪素単結晶の製造方法を利用して得られた炭化珪素単結晶は、上述したようにマイクロパイプの発生が少ない上に、種結晶と異なる多型の混入が少なく、極めて高品質であるので、絶縁破壊特性、耐熱性、耐放射線性等に優れ、半導体ウエハ等の電子デバイス、発光ダイオード等の光学デバイスなどに特に好適に用いられる。
一方、従来のように、昇華用原料として用いられる第一の炭化珪素の昇華温度が、種結晶として用いられる第二の炭化珪素の昇華温度よりも低い場合、例えば、昇華用原料として用いる6H−SiC粉を用い、4H−SiC単結晶からなる種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる場合、既述したように、種結晶と異なる多形の混入が避け難い。この問題を解決するためには、昇華用原料の加熱温度を極力低く設定することによって、昇華した原料ガスが、種結晶近傍にまで移動した際に4H−SiC以外の多形が生成する温度域を通過しにくくする方法が挙げられる。
しかしながら、昇華用原料の昇華温度に対して昇華用原料の加熱温度が低すぎるために昇華用原料の昇華速度が極端に遅くなり、商業ベースで採算が取れるように炭化珪素単結晶を製造する上で必要となる実用的な成長レート(0.4mm/hr程度以上)が得られない。しかしながら、本発明においては、種結晶と異なる多形の混入を避けるために昇華用原料の加熱温度をより低く設定する必要性がないため、実用的な成長レートで炭化珪素単結晶を製造することが可能である。
−反応容器内の温度−
なお、第一位置の温度T1と第二位置の温度T2とは、式(1)の関係を満たすのであれば特に限定されないが、T1、T2の具体的な温度は、昇華用原料として使用する第一の炭化珪素の昇華温度や、種結晶として使用する第二の炭化珪素の昇華温度、および、両者の昇華温度の差などを考慮して適宜選択される。
すなわち、温度T1としては、昇華用原料を昇華させるために、少なくとも第一の炭化珪素の昇華温度以上であることが必要であり、また、温度T1の上限は特に限定されるものではないが、種結晶上に成長する炭化珪素単結晶の成長速度が著しく速くなり成長制御が難しくなるため、原料の昇華温度+300℃以下であることが好ましい。
一方、温度T2としては、昇華した炭化珪素を種結晶上に再結晶化させるために、温度T1以下であることが好ましい。
また、温度T2の下限は特に限定されるものではないが、種結晶上に生成する炭化珪素単結晶中に第一の炭化珪素と同じ多形の炭化珪素が混入するのを防ぐため、原料の昇華温度以上であることが好ましい。
なお、第一の炭化珪素の多形が3Cであり、第二の炭化珪素の多形が4Hである場合には、温度T1が2000〜2100℃の範囲内であり、温度T2がT1−100℃〜T1℃の範囲内であることが好ましい。
温度T1が2000℃未満の場合は、第一の炭化珪素の昇華が困難となるため、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させることができなくなったり、成長速度が著しく低下して、生産効率が低下する場合がある。
また、温度T2が2100℃を超える場合は、種結晶上に成長する炭化珪素単結晶の成長速度が著しく速くなり成長制御が難しくなる場合がある。
一方、温度T2がT1−100℃未満の場合には、種結晶上に成長する炭化珪素単結晶中に、4H以外に3Cの多形の炭化珪素が混入する場合がある。
また、温度T2がT1℃を超える場合には、昇華した炭化珪素が種結晶上に再結晶化し難くなるため、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させることができなくなったり、成長速度が著しく低下して、生産効率が低下する場合がある。
なお、本発明において、第一位置の温度T1は、より正確には反応容器内の第一位置に収容された昇華用原料の中心部近傍の温度を意味する。また、第二位置の温度T2は、より正確には種結晶上に炭化珪素単結晶が成長し始める初期の段階では、種結晶の第一位置側に最も近い位置の温度を意味し、種結晶上に炭化珪素単結晶が成長している段階では、当該炭化珪素単結晶の第一位置側に最も近い位置における温度を意味する。
昇華用原料の中心部近傍や、種結晶の第一位置側に最も近い位置、炭化珪素単結晶の第一位置側に最も近い位置における温度は、通常、直接測定することは困難であるが、反応容器内の加熱温度をモニターするためにこれらの位置から離れたところに配置された温度センサーからの距離や、温度センサーとこれらの位置との間に存在する部材の熱伝導率、また、温度センサーにより測定される温度から容易に推算することができる。
−反応容器内の圧力−
また、再結晶化させる際の反応容器内の圧力は、反応容器内の温度や昇華用原料として用いる第一の炭化珪素の昇華温度に応じて、実用上は133.32〜1333.2Paの範囲内で適宜選択することができ、また、反応容器内の雰囲気としては、一般的にはアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
例えば、種結晶上に成長する炭化珪素単結晶の成長速度を一定に維持すると仮定した場合、基本的には第一の炭化珪素の昇華温度が高くなればなるほど、圧力をより低めに設定することが必要となる。
それゆえ、例えば、反応容器内の温度を4Hの炭化珪素単結晶の成長に適した温度に設定して4Hの炭化珪素単結晶を作製する場合、昇華用原料として4Hの炭化珪素よりも昇華温度の高い6Hの炭化珪素を用いるよりも、4Hの炭化珪素よりも昇華温度の低い3Cの炭化珪素を用いた方が、同一圧力であればより大きい成長速度を得ることができるため4Hの炭化珪素単結晶の生産効率を向上させることができる。
加えて、実用的な成長速度の範囲内で4Hの炭化珪素単結晶を作製できる圧力範囲の上限も、昇華用原料として6Hの炭化珪素を用いるよりも、3Cの炭化珪素を用いた方がより大きく設定できる(具体的には、昇華用原料として6Hの炭化珪素を用いる場合の反応容器内の上限圧力が1333.2Pa程度であるのに対して、昇華用原料として3Cの炭化珪素を用いる場合の反応容器内の上限圧力が6666Pa程度である)。
上述の3C又は6Hの炭化珪素を昇華用原料として用い4Hの炭化珪素単結晶を種結晶上に成長させる場合を一例として説明したように、本発明を利用すれば、従来のように昇華用原料として用いられる炭化珪素の昇華温度が種結晶に用いられる炭化珪素の昇華温度よりも高い場合と比較して、反応容器内の圧力が同一であればより高い生産効率を得ることが容易となる。
また、実用的な成長速度が得られる圧力範囲の上限もより高くなるため、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させる際の成長条件の範囲がより広くできる。それゆえ、生産効率と生産効率以外のその他の諸条件(例えば、品質や、生産設備のスペックなど)との両立がより容易となる。
−反応容器−
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法の実施にあたって使用される反応容器としては、その内部の任意の位置に昇華用原料と種結晶とが配置できるものであれば特に限定されないが、昇華用原料を収容可能な反応容器本体と、反応容器本体に着脱自在に設けられる蓋部とを少なくとも有する坩堝(以下、単に「坩堝」と称す場合がある)を用いることができる。
なお、坩堝には、炭化珪素単結晶の種結晶を設置可能とし、昇華させた昇華用原料の漏洩を防止する封止部が更に設けられていることが特に好ましい。封止部を設けることにより、反応容器内から昇華した炭化珪素が漏洩することが防止され、反応容器内の気相成分比の変動が抑制されるために、高品質の大型単結晶を製造することが容易となる。
上述したような坩堝としては、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択した少なくとも反応容器本体と蓋部とを備える坩堝に、さらに封止部を設けたものを用いることができる。
反応容器内の昇華用原料が収容される部位としては特に限定されるものではなく、反応容器内の任意の位置に昇華用原料が収容できる(以下、反応容器内の昇華用原料が収容される位置を「第一位置」と称す)。
また、反応容器内の種結晶が配置される位置も特に限定されず、第一位置以外の反応容器内の任意の位置が選択できるが、通常は、第一位置と略対向する位置が選択されることが特に好ましい(以下、反応容器内の種結晶が配置される位置を「第二位置」と称す)。
この場合、反応容器の内部は筒形状となるが、筒形状の軸としては、直線状であってもよいし、曲線状であってもよく、前記筒形状の軸方向に垂直な断面形状としては、円形であってもよいし、多角形であってもよい。前記円形状の好ましい例としては、その軸が直線状であり、かつ前記軸方向に垂直な断面形状が円形であるものが好適に挙げられる。
なお、反応容器の内部に2つの端部が存在する場合、一方の端(第一端部)側に昇華用原料が収容され、他方の端(第二端部)側に炭化珪素単結晶の種結晶が配置されることが特に好ましい。すなわち、一方の端を第一位置、他方の端を第二位置とすることが特に好ましい。以下、第一端部を「昇華用原料収容部」と称することがあり、第二端部を「種結晶配置部」と称することがある。
また、以下の説明においては、特に説明の無い限り、昇華用原料を収容可能な反応容器本体と、反応容器本体に着脱自在に設けられる蓋部とを有する坩堝のような2つの端部を有する反応容器を用い、第一端部側に昇華用原料を収容し、第二端部側に種結晶を配置した状態で、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させることを前提として説明する。
第一端部(昇華用原料収容部)の形状としては、特に制限はなく、平面形状であってもよいし、均熱化を促すための構造(例えば凸部等)を適宜設けてもよい。
また、反応容器においては、第二端部(種結晶配置部)側が着脱可能に設計されていることが好ましい。具体的には第二端部は、反応容器本体に対し蓋部が着脱可能に設計され、かつ後に説明する封止部が反応容器本体と蓋部の接合部を封止可能に配置されると共に蓋部を反応容器に装着した際に封止部が反応容器内部に収納可能に設計されていることが好ましい。この場合、第二端部(種結晶配置部)に装着された蓋部と封止部を脱離するだけで、成長した炭化珪素単結晶を容易に反応容器から分離することができる点で有利である。
第一端部(昇華用原料収容部)と第二端部(種結晶配置部)との位置関係としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、第一端部が下端部であり、第二端部が上端部である形態、即ち、第一端部と第二端部とが重力方向に位置しているのが好ましい。この場合、昇華用原料の昇華が円滑に行われ、また、炭化珪素単結晶の成長が、下方に向かって、即ち重力方向に向かって余分な負荷がかからない状態で行われる点で好ましい。
なお、第一端部側には、例えば、昇華用原料の昇華を効率よく行う目的で、伝熱性に優れた材料で形成した部材を配置してもよい。
このような部材としては、例えば、外周が反応容器内の周側面部と密接可能であり、内部が、前記第二端部に近づくにつれてその径が漸次増加するような逆錘形状もしくは逆錘台形状である部材、などが好適に挙げられる。
なお、反応容器の外部に露出する部分には、目的に応じて、ねじ切り、測温用凹部等が設けられていてもよく、測温用凹部は、第一端部側及び第二端部側の少なくとも一方の部分に設けられているのが好ましい。
反応容器の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐久性、耐熱性、伝熱性等に優れた材料で形成されているので好ましく、これらに加えて更に不純物の発生による多結晶や多型の混入等が少なく、昇華用原料の昇華と再結晶化の制御が容易である等の点で黒鉛製であるのが特に好ましい。
反応容器は、単独の部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよく、目的に応じて適宜選択することができる。2以上の部材で形成されている場合としては、第二端部が2以上の部材で形成されているものが好ましく、第二端部の中心部とその外周部とが別の部材で形成されているのが、温度差もしくは温度勾配を形成できる点でより好ましい。
具体的には、反応容器は、第二端部における炭化珪素単結晶の成長が行われる領域に隣接する内側領域と、内側領域の外周に位置する外周領域とが別の部材で形成され、かつ内側領域を形成する部材の一端が反応容器内に設けられる封止部に接し、他端が反応容器の外部に露出していることが特に好ましい。
この場合、第二端部をその外側から加熱した場合、外側領域は容易に加熱されるものの、内側領域は、外側領域との接触抵抗により加熱され難くなる。そのため、外側領域と内側領域との間で温度差が生じ、内側領域の方が外側領域よりも若干温度が低く維持され、内側領域の方が外側領域よりも炭化珪素が再結晶化し易くすることができる。
更に、内側領域を形成する部材における他端が反応容器の外部に露出しているので、内側領域は反応容器の外部に熱を放熱し易いため、内側領域の方が外側領域よりも炭化珪素が再結晶を生じ易くさせることができる。
なお、内側領域を形成する部材における他端が反応容器の外部に露出している形態としては、特に制限はなく、内側領域を底面とし反応容器の外側に向けて連続的又は不連続的にその径が変化する形状、即ち大きくなるか又は小さくなる形状などが挙げられる。
このような形状としては、具体的には、内側領域を底面とする柱形状、例えば円柱状、角柱状等が挙げられ、円柱状が好ましく;内側領域を底面とする錘台形状、例えば円錐台状、角錐台状、逆円錐台状、逆角錐台状等が挙げられ、逆円錐台状が好ましい。
また、内側領域を形成する部材の一端と反応容器内に設けられる封止部との熱接触をよくするため、接触部分を接着するか、又は接触部分の片側あるいは両側に凸形状部や凹凸形状部等を設けることも、内側領域の放熱を高め炭化珪素が再結晶し易くする点で好ましい。同様の工夫は第二端部が単独の部材で形成されているときにも有効であることは言うまでもない。
反応容器は、第二端部における封止部の少なくとも内周側面部の表面が、ガラス状カーボンもしくはアモルファスカーボンであることが好ましい。これにより少なくとも内周側面部の表面で、炭化珪素の再結晶化が抑制されるからである。この場合、封止部における種結晶が設置される底部の縁部周縁を含む部分の表面を、ガラス状カーボンもしくはアモルファスカーボンとすることが更に好ましい。
反応容器本体としては、昇華用原料を収容することができる機能を有する限り特に制限はなく、公知のものを採用することができる。
蓋部としては、反応容器本体に対し着脱可能であるものが好ましく、公知のものを採用することができる。反応容器本体と蓋部とは、嵌合、螺合等のいずれで着脱自在に設計されていてもよいが、螺合によるものが好ましい。
反応容器としての坩堝を構成する反応容器本体と蓋部の材質としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、黒鉛製であるものが特に好ましい。
封止部としては、炭化珪素単結晶の種結晶を設置可能とするものであって、昇華させた昇華用原料の漏洩を防止できるものであれば特に制限はないが、熱膨張係数が種結晶と略同一であるものが好ましく、封止部の材質が黒鉛であることが特に好ましい。
封止部は、種結晶を設置可能とする底部を昇華用原料に略対向するように反応容器内部に装着した際に、反応容器の内周側面部を形成して単結晶成長可能領域を覆うものであることがさらに好ましい。封止部としては、反応容器本体に対し着脱可能であるものが好ましい。封止部の材質は黒鉛であることが特に好ましい。
炭化珪素単結晶製造装置においては、通常、封止部が前記反応容器本体に装着された際に反応容器本体内に収容された昇華用原料に対向する面の略中央に炭化珪素単結晶の種結晶が配置される。
反応容器は、断熱材等で囲まれていることが好ましい。この場合、反応容器における第一端部(昇華用原料収容部)及び第二端部(種結晶配置部)の略中央は、測温用窓を形成する目的で、断熱材等が設けられていないのが好ましい。また、第一端部(昇華用原料収容部)の略中央に測温用窓が設けられている場合には、断熱材粉等の落下を防ぐための黒鉛製カバー部材等が更に設けられているのが好ましい。
反応容器は、石英管内に配置されるのが好ましい。この場合、昇華用原料の昇華及び再結晶化のための加熱エネルギーの損失が少ない点で好ましい。なお、石英管は高純度品が入手可能であり、高純度品を用いると金属不純物の混入が少ない点で有利である。
−反応容器の加熱及び加熱手段−
反応容器の加熱は、第一位置側に配置した第一加熱手段および第二位置側に配置した第二加熱手段を利用して上記式(1)を満たすように加熱できるのであれば、その加熱方式や、加熱に用いる装置の構成などは特に限定されない。
なお、第一加熱手段および第二加熱手段としては、式(1)を満たすような温度域まで加熱が可能な公知の加熱手段が利用でき、例えば、誘導加熱手段、抵抗加熱手段などが挙げられるが、温度制御が容易な点で誘導加熱手段が好ましく、誘導加熱手段の中でも、誘導加熱可能なコイルであるのが好ましい。また、2つの加熱手段は同一であっても異なっていてもよいが、両者共に誘導加熱可能なコイルを用いることが好ましい。
なお、第一加熱手段が誘導加熱可能なコイルである場合、その環巻された巻数としては、特に制限はなく、第二加熱手段との距離、反応容器の材料等により加熱効率や温度効率が最適となるように決定することができる。
−炭化珪素単結晶製造装置−
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法に利用される炭化珪素単結晶製造装置としては、上述した反応容器と、反応容器の第一位置側に配置した第一加熱手段および第二位置側に配置した第二加熱手段とを少なくとも備えた装置が用いられる。
このような装置としては、例えば、上述した坩堝と、坩堝の昇華用原料が収容された部分の外周に配置された第一加熱手段と、坩堝の種結晶が配置された部分の外周に配置された第二加熱手段とを備えたものが利用できる。
なお、種結晶上に成長する炭化珪素単結晶の成長速度や品質等の制御がより容易であることから、加熱手段としては誘導加熱コイルを用いることが特に好ましい。この場合、炭化珪素単結晶製造装置としては、坩堝と、坩堝の昇華用原料が収容された部分の外周に環巻された状態で配置された第一誘導加熱コイルと、坩堝の種結晶が配置された部分の外周に環巻された状態で配置された第二誘導加熱コイルとを少なくとも備えた装置が好ましい。
この場合、さらに、第一誘導加熱コイル(第一加熱手段)と第二誘導加熱コイル(第二加熱手段)との間に、誘導電流を通電可能であり、前記誘導電流を通電することにより第一誘導加熱コイルと前記第二誘導加熱コイルとの間における干渉を防止する干渉防止コイル(干渉防止手段)が配置されることが好ましい。干渉防止コイルは、冷却水を流通可能なコイルであることがさらに好ましい。
また、この装置に利用される坩堝としては、昇華用原料を収容可能な反応容器本体と、反応容器本体に着脱自在に設けられる蓋部以外に、昇華させた昇華用原料の漏洩を防止する封止部が設けられていることがより好ましい。
以下に、上記の炭化珪素単結晶製造装置についてより詳細に説明する。
第一誘導加熱コイルは、通電により加熱し、昇華用原料を昇華可能となるように昇華雰囲気を形成することができる限り特に制限はなく、誘導加熱可能なコイルなどが好適に挙げられる。第一誘導加熱コイルは、前記坩堝における、前記昇華用原料が収容された部分の外周に環巻された状態で配置される。
第二誘導加熱コイルは、第一誘導加熱コイルにより昇華された前記昇華用原料が前記炭化珪素の種結晶近傍でのみ再結晶可能となるように再結晶雰囲気を形成し、前記昇華用原料を前記炭化珪素の種結晶上に再結晶させることができる限り特に制限はなく、誘導加熱可能なコイルなどが挙げられる。
第二誘導加熱コイルは、坩堝の炭化珪素の種結晶が配置された部分の外周に環巻された状態で配置される。
上記炭化珪素単結晶製造装置においては、第一誘導加熱コイルが昇華用原料を昇華可能となるように昇華雰囲気を形成し、昇華用原料を昇華させる。そして、第二誘導加熱コイルが、第一誘導加熱コイルにより昇華された昇華用原料が種結晶近傍でのみ再結晶化可能となるように再結晶化雰囲気を形成し、昇華用原料を種結晶上に再結晶化させる。このため、成長する炭化珪素単結晶が、その全成長過程において、その成長面の全面がその成長方向に向かって凸形状が維持され、蓋部側に陥没した凹部が輪状に形成されることがなく、また、炭化珪素多結晶が、反応容器本体内の周側面部に接触した状態で成長することもない。
このため、成長した炭化珪素単結晶を室温まで冷却した際に、炭化珪素多結晶側から炭化珪素単結晶側に熱膨張差に基づく応力が集中して印加されることがなく、得られる炭化珪素単結晶に割れ等の破損が生じてしまうことがない。その結果、割れ等の破損やマイクロパイプ等の欠陥が少ない高品質の炭化珪素単結晶が効率よくかつ確実に製造することができる。
次に、上述した2つの加熱手段を備えた炭化珪素単結晶製造装置として、第一誘導加熱コイルおよび第二誘導加熱コイルを備えた炭化珪素単結晶製造装置の一例について図面を用いてより具体的に説明する。
図1は、本発明の炭化珪素単結晶の製造方法に用いることができる炭化珪素単結晶製造装置の一例について示す概略模式図である。
図1に示す炭化珪素単結晶製造装置1は、昇華用原料40を収容可能な反応容器本体12と、反応容器本体12に対し螺合により着脱自在に設けられる蓋部11と、炭化珪素結晶の種結晶50を設置可能とする熱膨張係数が種結晶と略同一であり、昇華させた昇華用原料40の漏洩を防止する封止部としてのキャップ90とを有する黒鉛製坩堝10と;黒鉛製坩堝10を石英管30の内部に固定させる支持棒31と;石英管30の外周であって黒鉛製坩堝10における昇華用原料40が収容された部分に配置された第一誘導加熱コイル21と;石英管30の外周であって黒鉛製坩堝10における蓋部11が位置する部分に配置された第二誘導加熱コイル20と;前記第一誘導加熱コイル21と前記第二誘導加熱コイル20との間に、前記第一誘導加熱コイル21と前記第二誘導加熱コイル20との間における干渉を防止する干渉防止コイル22と;を備える。なお、黒鉛製坩堝10は、断熱材(図示せず)で覆われている。
前記封止部としてのキャップ90は、反応容器本体12に設けられる際に昇華用原料40に略対向すると共に種結晶50を設置可能とする底部90aと、前記底部の縁部周縁から立設して底部90aと共に中空部を形成する壁部90bとを備える。前記キャップ90は、反応容器本体12の内壁内周に設けられたヒンジ部18で保持されて反応容器本体12に装着されると、反応容器本体12の周側面部13の単結晶成長可能領域を覆うものである。
−昇華用原料−
昇華用原料は第一の炭化珪素を含むものであり、この第一の炭化珪素は、種結晶として用いられる第二の炭化珪素よりも昇華温度が低く且つ多形の異なるものであれば、結晶の多型、使用量、純度、その製造方法等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、上述した条件を満たす第一の炭化珪素と第二の炭化珪素との組み合わせとしては、例えば、現在、代表的に知られている多形である3C、4H、6H、15Rのみに着目するならば、これら多形の昇華温度の関係は、3C<4H<6H、15Rであるため、 例えば、(第一の炭化珪素の多形:第二の炭化珪素の多形)=(3C:4H)、(3C:6H)、(4H:6H)などの組み合わせが一例として挙げられるが、実用上は(3C:4H)なる組み合わせが最も好ましい。
昇華用原料の使用量としては、製造する炭化珪素単結晶の大きさ、反応容器の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
昇華用原料の純度としては、製造する炭化珪素単結晶中への多結晶や多型の混入を可能な限り防止する観点からは、純度の高いことが好ましく、具体的には、不純物元素の各含有量が0.5ppm以下であるのが好ましい。
ここで、不純物元素の含有量は、化学的な分析による不純物含有量であり、参考値としての意味を有するに過ぎず、実用的には、不純物元素が炭化珪素単結晶中に均一に分布しているか、局所的に偏在しているかによっても、評価が異なってくる。
なお、ここで「不純物元素」とは、1989年IUPAC無機化学命名法改訂版の周期律表における1族から17族元素に属しかつ原子番号3以上(但し、炭素原子、酸素原子及び珪素原子を除く)である元素をいう。また、成長する炭化珪素単結晶にn型あるいはp型の導電性を付与するため故意にそれぞれ窒素、アルミニウムなどのドーパント元素を添加した場合はそれらも除くこととする。
昇華用原料としての炭化珪素粉末は、例えば、珪素源として、珪素化合物の少なくとも1種と、炭素源として、加熱により炭素を生ずる有機化合物の少なくとも1種と、重合触媒又は架橋触媒とを溶媒中で溶解し乾燥して得られた粉末を非酸化性雰囲気下で焼成することにより得られる。
珪素化合物としては、液状のものと固体のものとを併用することができるが、少なくとも1種は液状のものから選択する。
液状のものとしては、アルコキシシラン及びアルコシシシラン重合体が好適に用いられる。アルコキシシランとしては、例えば、メトキシシラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン等が挙げられ、これらの中でもハンドリングの点でエトキシシランが好ましい。アルコキシシランとしては、モノアルコキシシラン、ジアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、テトラアルコキシシランのいずれであってもよいが、テトラアルコキシシランが好ましい。アルコキシシラン重合体としては、重合度が2〜15程度の低分子量重合体(オリゴマー)及びケイ酸ポリマーが挙げられる。例えば、テトラエトキシシランオリゴマーが挙げられる。
固体のものとしては、SiO、シリカゾル(コロイド状超微細シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシル基を含む)、二酸化珪素(シリカゲル、微細シリカ、石英粉末)等の酸化珪素が挙げられる。
珪素化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。珪素化合物の中でも、均質性やハンドリング性が良好な点でテトラエトキシシランのオリゴマー、テトラエトキシシランのオリゴマーと微粉末シリカとの混合物、等が好ましい。
珪素化合物は、高純度であるのが好ましく、初期における各不純物の含有量が20ppm以下であるので好ましく、5ppm以下であるのがより好ましい。
加熱により炭素を生じる有機化合物としては、液状のものを単独で用いてもよいし、液状のものと固体のものとを併用してもよい。
加熱により炭素を生ずる有機化合物としては、残炭率が高く、かつ触媒若しくは加熱により重合又は架橋する有機化合物が好ましく、例えば、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール等の樹脂のモノマーやプレポリマーが好ましく、その他、セルロース、蔗糖、ピッチ、タール等の液状物が挙げられる。これらの中でも、高純度のものが好ましく、フェノール樹脂がより好ましく、レゾール型フェノール樹脂が特に好ましい。
加熱により炭素を生ずる有機化合物は、1種単独で用いてもよいし、2以上を併用してもよい。
加熱により炭素を生ずる有機化合物の純度としては、目的に応じて適宜選択することができるが、高純度の炭化珪素粉末が必要な場合には各金属を5ppm以上含有していない有機化合物を用いることが好ましい。
重合触媒及び架橋触媒としては、前記加熱により炭素を生ずる有機化合物に応じて適宜選択できるが、前記加熱により炭素を生ずる有機化合物がフェノール樹脂やフラン樹脂の場合、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、マレイン酸、硫酸等の酸類が好ましく、マレイン酸が特に好ましい。
加熱により炭素を生ずる有機化合物に含まれる炭素と、珪素化合物に含まれる珪素との比(以下「C/Si比」と略記)は、両者の混合物を1000℃にて炭化して得られる炭化物中間体を、元素分析することにより定義される。
化学量論的には、前記C/Si比が3.0の時に得られた炭化珪素粉末中の遊離炭素が0%となるはずであるが、実際には同時に生成するSiOガスの揮散により低C/Si比において遊離炭素が発生する。この得られた炭化珪素粉末中の遊離炭素量が適当な量となるように予め配合比を決定しておくのが好ましい。
通常、1気圧近傍で1600℃以上での焼成では、前記C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑制することができる。前記C/Si比が2.5を超えると、前記遊離炭素が顕著に増加する。但し、雰囲気の圧力を低圧又は高圧で焼成する場合は、純粋な炭化珪素粉末を得るためのC/Si比は変動するので、この場合は必ずしも前記C/Si比の範囲に限定するものではない。
なお、前記炭化珪素粉末は、例えば、前記珪素化合物と前記加熱により炭素を生ずる有機化合物との混合物を硬化することによっても得られる。
前記硬化の方法としては、加熱により架橋する方法、硬化触媒により硬化する方法、電子線や放射線による方法、などが挙げられる。
硬化触媒としては、前記加熱により炭素を生ずる有機化合物の種類等に応じて適宜選択することができ、フェノール樹脂やフラン樹脂の場合には、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、塩酸、硫酸、マレイン酸等の酸類、ヘキサミン等のアミン酸などが好適に挙げられる。これらの硬化触媒を用いる場合、前記硬化触媒は溶媒に溶解し又は分散される。前記触媒としては、低級アルコール(例えばエチルアルコール等)、エチルエーテル、アセトンなどが挙げられる。
以上により得られた炭化珪素粉末は、窒素又はアルゴン等の非酸化性雰囲気中、800〜1000℃にて30〜120分間、焼成される。
焼成により前記炭化珪素粉末が炭化物になり、炭化物を、アルゴン等の非酸化性雰囲気中、1350〜2000℃で焼成することにより、炭化珪素粉末が生成される。
焼成の温度と時間とは、得ようとする炭化珪素粉末の粒径等に応じて適宜選択することができ、炭化珪素粉末のより効果的な生成の点で前記温度は1600〜1900℃が好ましい。
以上により得られた炭化珪素粉末は、大きさが不均一であるため、解粉、分級、等を行うことにより所望の粒度にすることができる。
炭化珪素粉末の平均粒径としては、10〜400μmが好ましく、10〜200μmがより好ましい。平均粒径が10μm未満であると、炭化珪素単結晶を成長させるための炭化珪素の昇華温度、即ち1800℃〜2700℃で速やかに焼結を起こしてしまうため、昇華表面積が小さくなり、炭化珪素単結晶の成長が遅くなることがあり、また、炭化珪素粉末を前記反応容器内へ収容させる際や、成長速度調整のために再結晶化雰囲気の圧力を変化させる際に、炭化珪素粉末が飛散し易くなる場合がある。一方、平均粒径が400μmを超えると、炭化珪素粉末自身の比表面積が小さくなるため、やはり炭化珪素単結晶の成長が遅くなることがある。
なお、炭化珪素粉末を用いて成長させた炭化珪素単結晶にn型又はp型の導電性を付与する目的で窒素又はアルミニウムなどをそれぞれ導入することができ、窒素又はアルミニウムを炭化珪素粉末の製造時に導入する場合は、まず珪素源と、炭素源と、窒素源又はアルミニウム源からなる有機物質と、重合又は架橋触媒とに均一に混合すればよい。
このとき、例えば、フェノール樹脂等の炭素源と、ヘキサメチレンテトラミン等の窒素源からなる有機物質と、マレイン酸等の重合又は架橋触媒とを、エタノール等の溶媒に溶解する際に、テトラエトキシシランのオリゴマー等の珪素源と十分に混合することが好ましい。
窒素源からなる有機物質としては、加熱により窒素を発生する物質が好ましく、例えば、高分子化合物(具体的には、ポリイミド樹脂、及びナイロン樹脂等);有機アミン(具体的には、ヘキサメチレンテトラミン、アンモニア、トリエチルアミン等、及びこれらの化合物、塩類)の各種アミン類が挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。また、ヘキサミンを触媒として合成され、その合成工程に由来する窒素を樹脂1gに対して2.0mmol以上含有するフェノール樹脂も、前記窒素源からなる有機物質として好適に用いることができる。こられの窒素源からなる有機物質は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、アルミニウム源からなる有機物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
窒素源からなる有機物質の添加量としては、前記珪素源と前記炭素源とを同時に添加する場合には、前記珪素源1g当たり窒素が1mmol以上含有することが好ましく、前記珪素源1gに対して80〜1000μgが好ましい。
炭化珪素単結晶の製造におけるより具体的な昇華用原料を列記すると以下の通りである。昇華用原料として、高純度のアルコキシシランを珪素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化珪素粉末を用いることが好ましい。また昇華用原料として、高純度のアルコキシシラン及び高純度のアルコキシシランの重合体を珪素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化珪素粉末を用いることが好ましい。
また昇華用原料として、高純度のメトキシシラン、高純度のエトキシシラン、高純度のプロポキシシラン、高純度のブトキシシランからなる群から選択される少なくとも1種を珪素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化珪素粉末を用いることが好ましい。
さらに昇華用原料として、高純度のメトキシシラン、高純度のエトキシシラン、高純度のプロポキシシラン、高純度のブトキシシラン及び重合度が2〜15のそれらの重合体からなる群から選択される少なくとも1種を珪素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化珪素粉末を用いることが好ましい。昇華用原料として、高純度のモノアルコキシシラン、高純度のジアルコキシシラン、高純度のトリアルコキシシラン、高純度のテトラアルコキシシラン及び重合度が2〜15のそれらの重合体からなる群から選択される少なくとも1種を珪素源とし、加熱により炭素を生成する高純度の有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して得られた炭化珪素粉末を用いることが好ましい。
なお、昇華用原料として用いられる第一の炭化珪素の多形が3Cである場合、一般的にはCVD法により作製された炭化珪素粉を用いられるが、CVD法を利用したものは非常に高価である。
昇華用原料として多形が3Cの炭化珪素を用いる場合、3C粉の製造は前述の焼成条件により行うことができる。このとき、得られる3C粉の粒径は10〜100μm程度である。
−種結晶−
種結晶として用いられる第二の炭化珪素単結晶としては、昇華用原料として用いられる第一の炭化珪素よりも昇華温度が高く且つ第一の炭化珪素と異なる多形であれば結晶の多型、使用量、純度、その製造方法等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−炭化珪素単結晶の諸特性−
実用上、単結晶ウェハ内に異種多形は含まれないことが好ましい。本発明の炭化珪素単結晶の製造方法を利用して得られた炭化珪素単結晶は、種結晶と異なる多形の発生が防止され、種結晶と同一の多形のみからなり異種多形を含まない。
ここで、多形の混入の有無はラマン測定によって行った。多形の含有割合については、ウェハ形状に加工された炭化珪素単結晶ウェハにおいて異種多形の占める面積比によって求めた。なお、異種多形の有無については、多形の色の違いに着目し色の異なる領域の面積を画像処理によって計算することにより簡便に求めることができる。
また、炭化珪素単結晶を、非破壊で光学的に画像検出した結晶欠陥(マイクロパイプ欠陥)が100個/cm以下であるのが好ましく、10個/cm以下であるのがより好ましい。
結晶欠陥は、例えば、以下のようにして検出することができる。即ち、炭化珪素単結晶に対し、反射照明に適当量の透過照明を加えた照明を当て、炭化珪素単結晶の表面の結晶欠陥(マイクロパイプ欠陥)の開口部に顕微鏡焦点を合わせた際に、マイクロパイプ欠陥の内部へと続く部分が開口部の像よりも弱い影として開口部につながって観察することができる条件下で、炭化珪素単結晶の全面を走査して顕微鏡画像を得た後、顕微鏡画像を画像処理することにより、マイクロパイプ欠陥に特徴的な形状のみを抽出してその数を計測することにより、マイクロパイプ欠陥を検出することができる。
なお、上記の検出によると、炭化珪素単結晶の表面に付着した異物や研磨傷、空隙欠陥などのマイクロパイプ欠陥以外の欠陥が混在する中から、マイクロパイプ欠陥のみを非破壊で正確に検出することができ、しかも、例えば0.35μm程度の微小なマイクロパイプ欠陥までも正確に検出することができる。
一方、従来から、溶融アルカリにより前記マイクロパイプ欠陥部分を選択的にエッチングし、拡大して検出する方法が行われているが、この方法の場合には、隣接する前記マイクロパイプ欠陥同士がエッチングにより互いに合一し、結果としてマイクロパイプ欠陥の数が少なく検出されてしまうという問題がある。
また、炭化珪素単結晶における不純物元素の総含有量としては、10ppm以下であるのが好ましい。
以下に、本発明を実施例を挙げてより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
−炭化珪素単結晶製造装置−
炭化珪素単結晶の作製には、図1に示す構成を有する炭化珪素単結晶製造装置1を用いた。なお、実施例1で用いた炭化珪素単結晶製造装置1では、図1においてHで示される壁部90bの下端から上端までの長手方向距離、即ちキャップ高さを50mmとした。
−昇華用原料−
昇華用原料としては、既述の方法により製造した、3C−SiCを90重量%以上の割合で含み、平均粒径が10μmの炭化珪素粉末500gを用い、これを反応容器本体12の底部(昇華用原料収納部)に配置した。
−種結晶−
種結晶としては、4H−SiC単結晶(厚み0.4mm、直径50mm)を用い、4H−SiC単結晶のC面が、反応容器内の昇華用原料収納部と対向するようにキャップ90の底部90aに取り付けた。
−製造条件−
減圧後、アルゴンガス置換し、アルゴンガス雰囲気下で圧力を1333Paに維持しつつ、温度T1が2000℃、温度T2が1950℃を常に維持できるように第一誘導加熱コイル21および第二誘導加熱コイル20に通電する電流量を制御しながら、40時間、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させた。この製造条件で、3回テストを繰り返し、計32枚の炭化珪素単結晶を得た。
−評価−
得られた炭化珪素単結晶については、その最大厚み(図1中の符号Hで示される方向における種結晶上に成長した炭化珪素単結晶の長さ)を測定して、成長レートを求めた。
また、炭化珪素単結晶の外観を目視により観察し、4H以外の多形のSiCが混入しているか否かや、混入の割合を評価した。
更に、マイクロパイプ欠陥については、上述した方法により、炭化珪素単結晶表面を観察することにより得られた顕微鏡画像を元にして単位面積あたりのマイクロパイプ欠陥の数を求めた。結果を実験条件と共に表1に示す。
ここで、最大厚さ、成長レートおよびマイクロパイプ欠陥は、5枚の炭化珪素単結晶サンプルの平均値として求め、4H以外の多形のSiC混入の有無および混入割合については、全サンプルの最大および最小値を評価した。
なお、4H以外の多形のSiCが混入しているか否かは、4H−SiCに起因する色が褐色、6H−SiCに起因する色が緑、15R−SiCに起因する色が黄色であることから、目視により容易に判別できる。また、混入比率は、炭化珪素単結晶の外観における色の異なる領域の面積割合から求めた。
(比較例1)
炭化珪素単結晶の製造に用いた装置および製造条件を以下に示すように変更した以外は実施例1と同様にして炭化珪素単結晶を製造し、評価した。結果を表1に示す。
−炭化珪素単結晶製造装置−
炭化珪素単結晶の作製には、図2に示すような一つの加熱手段23を有する炭化珪素単結晶製造装置2を用いた。図2に示す炭化珪素単結晶製造装置2は、図1に示す装置から第二誘導加熱コイル20および干渉防止コイル22を取り除き、且つ、図1に示す装置の第一誘導加熱コイル21と同様の構成を有する誘導加熱コイル23を備えている以外は、図1に示す装置と同様の構成を有するものである。
−製造条件−
減圧後、アルゴンガス置換し、アルゴンガス雰囲気下で圧力を1333Paに維持しつつ、温度T1が常に2000℃を維持できるように誘導加熱コイル23に通電する電流量を制御しながら、40時間、種結晶上に炭化珪素単結晶を成長させた。なお、この時の温度T2は、1950℃±50℃程度の範囲内で変化し時間と共に徐々に温度が低下した。この製造条件で、2回テストを繰り返し、各10〜12枚の炭化珪素単結晶を得た。
Figure 2010090013
本発明の炭化珪素単結晶の製造方法に用いることができる炭化珪素単結晶製造装置の一例について示す概略模式図である。 比較例1で用いた炭化珪素単結晶製造装置について示す概略模式図である。
符号の説明
1…炭化珪素単結晶製造装置
2…炭化珪素単結晶製造装置
10…黒鉛製坩堝(反応容器)
11…蓋部
12…反応容器本体
13…周側面部
20…第二誘導加熱コイル(第二加熱手段)
21…第一誘導加熱コイル(第一加熱手段)
22…干渉防止コイル(干渉防止手段)
23…誘導加熱コイル(加熱手段)
30…石英管
31…支持棒
40…昇華用原料
50…炭化珪素単結晶の種結晶
90…キャップ(封止部)
90a…底部
90b…壁部

Claims (3)

  1. 反応容器内の第一位置に第一の炭化珪素を含む昇華用原料を収容し、
    前記反応容器内の第二位置に、前記第一の炭化珪素よりも昇華温度が高く且つ前記第一の炭化珪素と異なる多形の第二の炭化珪素単結晶からなる種結晶を配置した状態で、
    下式(1)を満たすように前記反応容器を加熱することによって、昇華させた前記昇華用原料を、前記種結晶上に炭化珪素単結晶として再結晶化させ、
    前記反応容器の加熱が、前記第一位置側に配置した第一加熱手段および前記第二位置側に配置した第二加熱手段を利用して実施されることを特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
    ・式(1) T1≧T2
    〔式(1)中、T1は、前記第一位置の温度(℃)を表し、T2は前記第二位置の温度(℃)を表す。〕
  2. 前記第一加熱手段及び前記第二加熱手段が、誘導加熱可能なコイルであることを特徴とする請求項1に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 前記第一の炭化珪素の多形が3Cであり、前記第二の炭化珪素の多形が4Hであり、前記温度T1が2000〜2100℃の範囲内であり、且つ、前記温度T2がT1−100℃〜T1℃の範囲内であることを特徴とする請求項1または2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
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