JP2010086915A - 含フッ素蟻酸エステル溶媒を含む非水電解液 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電効率の向上および長期間の充放電サイクル特性の向上が図れ、リチウム二次電池に好適な非水電解液を提供する。
【解決手段】(A)式:HCOORf(式中、Rfは炭素数1〜6のフルオロアルキル基)で示される含フッ素蟻酸エステル溶媒、および(B)含フッ素蟻酸エステル(A)以外の含フッ素溶媒を含む電解質塩溶解用溶媒(I)、ならびに電解質塩(II)を含む非水電解液。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウム二次電池用に適した非水電解液に関する。
負極と電解液の反応を抑制することにより安全性を向上させる働きを有する負極表面被覆材として、たとえば、式(I):
1CFXCOOR2 (I)
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または炭素数1〜3の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基;Xは水素原子またはフッ素原子;ただし、R1がフッ素原子またはパーフルオロアルキル基の場合はXは水素原子;R2は炭素数1〜2のアルキル基である)
で示される含フッ素エステル溶媒(I)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この含フッ素エステル溶媒(I)は、耐酸化性も高く、粘性も低いだけでなく、含フッ素溶媒でありながらも塩の溶解性がよいという特色がある。
特開平11−86901号公報
しかし、特許文献1に記載されている非水電解液は還元性が比較的低いため、充放電効率(クーロン効率)のさらなる向上が望まれる。また、長期間の充放電サイクルによる非水電解液の劣化にも改善の余地がある。
本発明は、充放電効率の向上および長期間の充放電サイクル特性の向上が図れ、リチウム二次電池に好適な非水電解液を提供することを目的とする。
本発明は、
(A)式(A):
HCOORf (A)
(式中、Rfは炭素数1〜6のフルオロアルキル基)
で示される含フッ素蟻酸エステル溶媒、および
(B)含フッ素蟻酸エステル(A)以外の含フッ素溶媒
を含む電解質塩溶解用溶媒(I)、ならびに
電解質塩(II)
を含む非水電解液に関する。
含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)としては、HCOOCH2CF3、HCOOCH225およびHCOOCH2CF2CF2Hよりなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
前記含フッ素溶媒(B)は、含フッ素エーテル(B1)、含フッ素蟻酸エステル(A)以外の含フッ素エステル(B2)および含フッ素カーボネート(B3)よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが、さらには含フッ素鎖状エーテル(B1a)、含フッ素環状エステル(B2b)、含フッ素鎖状カーボネート(B3a)および含フッ素環状カーボネート(B3b)よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の非水電解液において、含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)と含フッ素溶媒(B)との合計量が電解質塩溶解用溶媒(I)の60体積%以上であるとき、安全性がさらに向上する。
また本発明において、電解質塩溶解用溶媒(I)は、さらに非フッ素系溶媒(C)を含んでいてもよい。
電解質塩(II)としては、LiPF6、LiN(SO2CF32およびLiN(SO2252よりなる群から選ばれる少なくとも1種であることが、長期の充放電サイクル特性が良好な点から好ましい。
本発明の非水電解液はリチウム二次電池用として有用である。
本発明はまた、正極、負極、セパレータおよび本発明の非水電解液を備えるリチウム二次電池にも関する。
本発明の非水電解液によれば、負極表面に強固な被膜を形成できるため被膜がはがれにくく耐酸化性に優れており、さらに充放電効率および長期の充放電サイクル耐性にも優れている。
さらに、本発明の非水電解液を用いることにより、良好な電池特性(充放電効率および長期の充放電サイクル特性)やイオン伝導度、安全性などを有するリチウム二次電池を提供することも可能になる。
本発明の非水電解液は、特定の成分を含む電解質塩溶解用溶媒(I)と電解質塩(II)とを含有する。
電解質塩溶解用溶媒(I)は、特定の含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)および含フッ素溶媒(B)を含む。
以下、各溶媒成分(A)および(B)について説明する。
(A)含フッ素蟻酸エステル溶媒:
含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)を含有させることにより、負極表面に被膜を形成することで電解液と負極の反応を抑制できるため安全性を向上させ、粘性を低く、塩の溶解性および耐酸化性を高くすることができるうえ、さらに、充放電効率および長期の充放電サイクル特性といった電池特性を改善できる。
含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)は、式(A):
HCOORf (A)
(式中、Rfは炭素数1〜6のフルオロアルキル基)
で示されるものである。
好ましい含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)の具体例としては、たとえばHCOOCH2CF3、HCOOCH225、HCOOCH2CF2CF2Hなどがあげられ、なかでもHCOOCH2CF3、HCOOCH225が、特にHCOOCH2CF3が、負極上に最も熱安定性の高い皮膜を形成でき、粘性が低く、塩を溶解させやすい点、さらには負荷特性の向上効果が高い点から好ましい。
含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)のフッ素含有率は、0.5〜80質量%、さらには0.5〜50質量%であることが、安全性の向上効果が大きい点から好ましい
本発明の非水電解液において、電解質塩溶解用溶媒(I)中の含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)の含有率は、電解質塩溶解用溶媒(I)全体に対して、5〜80体積%が、負極上に熱安定性の高い皮膜が効率よく形成できる点から好ましい。さらには10〜70体積%が、特に10〜60体積%が好ましい。
(B)含フッ素溶媒:
含フッ素溶媒(B)としては、含フッ素鎖状エーテル(B1a)などの含フッ素エーテル(B1)や、前記含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)以外の含フッ素鎖状エステル(B2a)、含フッ素環状エステル(B2b)などの含フッ素エステル(B2)や、含フッ素鎖状カーボネート(B3a)、含フッ素環状カーボネート(B3b)などの含フッ素カーボネート(B3)などがあげられ、これらのなかから1種以上を選択して使用することができる。
これらのうち、含フッ素鎖状エーテル(B1a)、含フッ素鎖状エステル(B2a)および含フッ素鎖状カーボネート(B3a)は自己消火作用を有しているため、これらを含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)と併用すると安全性が向上する。また、前記含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)が形成した表面被膜を溶解させにくいため、高温でも本発明の非水電解液と負極の反応を抑制することができる。また、これらは表面張力が低いためにレート特性を向上させる働きがある。さらに、これらは含フッ素溶媒であるため、塩の溶解性が低く、また粘度も同等の非フッ素系溶媒と比較すると高くなるが、含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)を含有することにより、非フッ素系溶媒と比較しても、塩の溶解性を向上させ、粘性を低減することができ、良好なイオン伝導度を得ることができる。
含フッ素鎖状エーテル(B1a)は、耐酸化性や難燃性が高い、自己消火性を有し、レート特性を改善できるという利点を有する。
含フッ素鎖状エーテル(B1a)としては、たとえば、特開平8−37024号公報、特開平9−97627号公報、特開平11−26015号公報、特開2000−294281号公報、特開2001−52737号公報、特開平11−307123号公報などに記載された化合物があげられる。
なかでも、式(B1a1):
Rf1ORf2 (B1a1)
(式中、Rf1およびRf2は同じかまたは異なり、いずれも炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基または含フッ素アルキル基であり、Rf1とRf2の少なくとも一方は含フッ素アルキル基である)
で示される含フッ素鎖状エーテル(B1a1)が、他溶媒との相溶性が良好で適切な沸点を有する点から好ましい。
特に、Rf1としては、たとえば、CHF2CF2CH2−、CHF2CF2CF2CH2−、CHF2CF2CF2CF2CH2−、CF3CF2CH2−、CF3CHFCF2CH2−、CHF2CF(CF3)CH2−、CF3CF2CH2CH2−などがあげられ、また、Rf2としては、たとえば、−CF2CHF2、−CF2CHFCF3、−CF2CF2CHF2、−CH2CH2CF3、−CH2CHFCF3、−CH2CH2CF2CF3などがあげられる。なかでもRf1、Rf2がいずれも炭素数1〜4、特には3〜4の含フッ素アルキル基であることが、イオン伝導性が良好な点から好ましい。
含フッ素鎖状エーテル(B1a)の好ましい具体例としては、たとえば、CHF2CF2CH2OCF2CHFCF3、CHF2CF2CH2OCF2CF2H、CF3CF2CH2OCF2CHFCF3、CF3CF2CH2OCF2CF2H、CHF2CF2CH2OCH2CHFCF3、CF3CF2CH2OCH2CHFCF3などの、Rf1、Rf2ともに含フッ素アルキル基であるものがあげられ、なかでも、CHF2CF2CH2OCF2CHFCF3、CF3CF2CH2OCF2CHFCF3が、他溶媒との相溶性が良好でレート特性も良好な点から特に好ましい。
また、式(B1a2):
Rf1OR3 (B1a2)
(式中、R3は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rf1は式(B1a1)と同じである)
または式(B1a3):
4ORf2 (B1a3)
(式中、R4は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rf2は式(B1a1)と同じである)
で示される含フッ素鎖状エーテルも好ましい。
これらの含フッ素鎖状エーテル(B1a2)や含フッ素鎖状エーテル(B1a3)は、耐酸化性や自己消化性は含フッ素鎖状エーテル(B1a1)には劣るものの、塩の溶解性に優れるために好ましい。
含フッ素鎖状エーテル(B1a2)および含フッ素鎖状エーテル(B1a3)において、R3、R4としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、具体的には、−CH3、−C25、−C37、−CH(CH32などが例示できる。
含フッ素鎖状エーテル(B1a2)および含フッ素鎖状エーテル(B1a3)としては、たとえば、CHF2CF2OC25、CF3CHFCF2OC25、CHF2CF2OCH3、CF3CHFCF2OCH3、CHF2CF2OCH(CH32、CF3CHFCF2OCH(CH32などが好ましいものとしてあげられる。
含フッ素鎖状エステル(B2a)は、耐酸化性や難燃性が高く、レート特性を改善できるという利点を有する。
含フッ素鎖状エステル(B2a)としては、式(B2a1):
Rf3COORf4 (B2a1)
(式中、Rf3およびRf4は同じかまたは異なり、Rf3は炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基または含フッ素アルキル基であり、Rf4は炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4の含フッ素アルキル基であり、Rf3とRf4の少なくとも一方は含フッ素アルキル基である)
で示される含フッ素エステル(B2a1)が、難燃性が高く、かつ他溶媒との相溶性が良好な点から好ましい。
Rf3としては、たとえば、CF3−、C25−、CHF2CF2−、CHF2−、CH3CF2−、CF3CH2−などがあげられ、なかでも、CF3−、C25−が、レート特性が良好な点から特に好ましい。
Rf4としては、たとえば、−CF3、−C25、−CH2CF3、−C24CF3、−CH(CF32、−CH2CF2CHFCF3、−CH225、−CH2CF2CHF2、−C2425、−CH237などがあげられ、なかでも、−CH2CF3、−CH225、−CH(CF32、−CH2CF2CHF2が、他溶媒との相溶性が良好な点から特に好ましい。
含フッ素鎖状エステル(B2a1)の好ましい具体例としては、たとえば、CF3COOCH2CF3、CF3COOC24CF3、CF3COOCH225、CF3COOCH2CF2CHF2、CF3COOCH(CF32などの、Rf3、Rf4ともに含フッ素アルキル基であるものがあげられ、なかでも、CF3COOCH2CF3、CF3COOCH225、CF3COOCH2CF2CHF2、CF3COOCH(CF32が、他溶媒との相溶性およびレート特性が良好な点から特に好ましい。
また、式(B2a2):
Rf3COOR5 (B2a2)
(式中、R5は炭素数1〜4のアルキル基であり、Rf3は式(B2a1)と同じである)
式(B2a3):
6COORf4 (B2a3)
(式中、R6は炭素数1〜4のアルキル基であり、Rf4は式(B2a1)と同じである)
または式(B2a4):
RfCH2COOR (B2a4)
(式中、Rfは炭素数1〜4のフルオロアルキル基;R2は炭素数1〜4のアルキル基)
で示される含フッ素鎖状エステルも好ましい。
これらの含フッ素鎖状エステル(B2a2)や(B2a3)、(B2a4)は含フッ素鎖状エステル(B2a1)よりも自己消火性は低いが、加水分解性が高く、サイクル安定性が良好な点で好ましい。
なお、含フッ素鎖状エステル(B2a2)には、前記式(I):
1CFXCOOR2 (I)
(式中、R1は水素原子、フッ素原子または炭素数1〜3の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基;Xは水素原子またはフッ素原子;ただし、R1がフッ素原子またはパーフルオロアルキル基の場合はXは水素原子;R2は炭素数1〜2のアルキル基である)
で示される含フッ素エステル溶媒(I)も含まれる。
含フッ素鎖状エステル(B2a2)、(B2a3)、(B2a4)としては、たとえば、CHF2COOCH3、CF3CHFCOOCH3、CHF2COOC25、CF3CHFCOOC25、CH3CF2COOCH3、CH3CF2COOC25、CF3COOCH3、CF3COOC25、CF3COOCH(CH32、C25COOCH3、C25COOC25、C25COOCH(CH32、CH3COOCH2CF3、CH3COOCH225、CH3COOCH2CF2CHF2、C25COOCH2CF3、C25COOCH225、C25COOCH2CF2CHF2、HCF2CH2COOCH3、CF3CH2COOCH3、HCF2COOC25、CF3CH2COOC25などが好ましいものとしてあげられる。
含フッ素エステル(B2)として、含フッ素環状エステル(B2b)も使用できる。
含フッ素環状エステル(B2b)は、含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)と併用することで、高い誘電率、高い耐電圧といった優れた特性が特に発揮できる点、そのほか電解質塩の高い溶解性という効果が得られる。
含フッ素環状エステル(B2b)としては、たとえば、式(B2b1):
Figure 2010086915
(式中、X1〜X6は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、フッ素原子、塩素原子、−CH3または含フッ素メチル基;ただし、X1〜X6の少なくとも1つは含フッ素メチル基である)
で示される含フッ素ラクトン(B2b1)があげられる。
1〜X6における含フッ素メチル基は、−CH2F、−CHF2または−CF3であり、−CF3が、耐電圧性が良好な点から好ましい。
含フッ素メチル基は、X1〜X6の全てに置換していてもよいし、1個だけに置換していてもよい。なかでも、1〜3個、特に1〜2個置換していることが、電解質塩の溶解性が良好な点から好ましい。
含フッ素メチル基の置換位置は特に限定されないが、X3および/またはX4が、特にX3またはX4が含フッ素メチル基、なかでも−CF3であることが、合成収率が良好なことから好ましい。含フッ素メチル基以外のX1〜X6は、水素原子、フッ素原子、塩素原子または−CH3であり、特に、水素原子が、電解質塩の溶解性が良好な点から好ましい。
含フッ素ラクトン(B2b1)としては、前記式(B2b1)で示されるもの以外にも、たとえば、式(B2b2):
Figure 2010086915
(式中、AおよびBはいずれか一方がCX1213(X12およびX13は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、フッ素原子、塩素原子、−CF3、−CH3または水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよくヘテロ原子を鎖中に含んでいてもよいアルキル基である)であり、他方は酸素原子;Rf7は含フッ素エーテル基、含フッ素アルコキシ基または炭素数2以上の含フッ素アルキル基;X7およびX8は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、フッ素原子、塩素原子、−CF3または−CH3;X9〜X11は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、フッ素原子、塩素原子または水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよくヘテロ原子を鎖中に含んでいてもよいアルキル基;n=0または1)
で示される含フッ素ラクトン(B2b2)などもあげられる。
式(B2b2)で示される含フッ素ラクトン(B2b2)としては、式(B2b2a):
Figure 2010086915
(式中、A、B、Rf7、X7、X8およびX9は式(B2b2)と同じである)
で示される5員環構造を有する含フッ素ラクトン(B2b2a)が、合成が容易である点、化学的安定性が良好な点から好ましい。
式(B2b2a)で示される含フッ素ラクトン(B2b2a)には、AとBの組合せにより、式(B2b2b):
Figure 2010086915
(式中、Rf7、X7、X8、X9、X12およびX13は式(B2b2)と同じ)
で示される含フッ素ラクトン(B2b2b)と、式(B2b2c):
Figure 2010086915
(式中、Rf7、X7、X8、X9、X12およびX13は式(B2b2)と同じ)
で示される含フッ素ラクトン(B2b2c)がある。
これらのなかでも、高い誘電率、高い耐電圧といった優れた特性が特に発揮できる点、そのほか電解質塩の溶解性、内部抵抗の低減が良好な点で本発明における電解液としての特性が向上する点から、
Figure 2010086915
が好ましい。
その他、含フッ素環状エステル(B2b)としては、
Figure 2010086915
なども使用できる。
含フッ素溶媒(B)としては、含フッ素カーボネート(B3)も使用できる。含フッ素カーボネート(B3)としては、含フッ素鎖状カーボネート(B3a)および含フッ素環状カーボネート(B3b)があげられる。
含フッ素鎖状カーボネート(B3a)は、耐酸化性や難燃性が高く、レート特性を改善できるという利点を有する。
含フッ素鎖状カーボネート(B3a)としては、式(B3a1):
Rf5OCOORf6 (B3a1)
(式中、Rf5およびRf6は同じかまたは異なり、いずれも炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基または含フッ素アルキル基であり、Rf5とRf6の少なくとも一方は含フッ素アルキル基である)
で示される含フッ素鎖状カーボネート(B3a1)が、難燃性が高く、かつレート特性が良好な点から好ましい。
Rf5およびRf6としては、たとえば、CF3−、C25−、(CF32CH−、CF3CH2−、C25CH2−、CHF2CF2CH2−、CF3CHFCF2CH2−などがあげられ、なかでも、CF3CH2−、C25CH2−が、粘性が適切で、他溶媒との相溶性およびレート特性が良好な点から特に好ましい。
含フッ素鎖状カーボネート(B3a1)の好ましい具体例としては、たとえば、CF3CH2OCOOCH2CF3、C25CH2OCOOCH225、C25CH2OCOOCH3、CF3CH2OCOOCH3などの、Rf5、Rf6ともに含フッ素アルキル基であるものがあげられ、なかでも、CF3CH2OCOOCH2CF3、C25CH2OCOOCH225が、粘性が適切で、難燃性、他溶媒との相溶性およびレート特性が良好な点から特に好ましい。また、たとえば、特開平6−21992号公報、特開2000−327634号公報、特開2001−256983号公報などに記載された化合物もあげられる。
また、式(B3a2):
Rf5OCOOR7 (B3a2)
(式中、R7は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rf5は式(B3a1)と同じである)
または式(B3a3):
8OCOORf6 (B3a3)
(式中、R8は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rf6は式(B3a1)と同じである)
で示される含フッ素鎖状カーボネートも好ましい。
これらの含フッ素鎖状カーボネート(B3a2)や含フッ素鎖状カーボネート(B3a3)は含フッ素鎖状カーボネート(B3a1)よりも耐酸化性や自己消火性は低いが、塩の溶解性が良好な点で好ましい。
含フッ素鎖状カーボネート(B3a2)および含フッ素鎖状カーボネート(B3a3)において、R7、R8としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、具体的には、−CH3、−C25、−C37、−CH(CH32などが例示できる。
含フッ素鎖状カーボネート(B3a2)および含フッ素鎖状カーボネート(B3a3)としては、たとえば、CF3CH2OCOOCH3、CF3CH2OCOOC25、C25CH2OCOOCH3、C25CH2OCOOC25、CHF2CF2CH2OCOOCH3、CHF2CF2CH2OCOOC25、CF3CHFCF2CH2OCOOCH3、CF3CHFCF2CH2OCOOC25などが好ましいものとしてあげられる。
含フッ素環状カーボネート(B3b)は、式(B3b):
Figure 2010086915
(式中、X14〜X17は同じかまたは異なり、いずれも水素原子、フッ素原子、−CF3、−CHF2、−CH2F、−CF2CF3、−CH2CF3、−CH2CF2CF3、−CH2CF(CF32または−CH2OCH225;ただし、X14〜X17の少なくとも1つはフッ素原子、−CF3、−CF2CF3、−CH2CF3、−CH2CF2CF3または−CH2OCH2CF2CF3である)
で示されるものが好ましい。
ここで、X14〜X17の少なくとも1つがフッ素原子である含フッ素環状カーボネート(B3b)は、負極表面に強固な薄膜を形成できるので、被膜がはがれにくく、本発明の非水電解液と負極の反応を抑制でき、さらに、耐酸化性やサイクル特性を向上させることができる。また、この含フッ素環状カーボネート(B3b)は、他の含フッ素溶媒(B)とまざりやすいという利点も有する。
また、X14〜X17の少なくとも1つが−CF3、−CHF2、−CH2F、−CF2CF3、−CH2CF3、−CH2CF2CF3または−CH2OCH225である含フッ素環状カーボネート(B3b)は、耐酸化性や誘電率が高く、粘性が低くできる。さらに、この含フッ素環状カーボネート(B3b)は、他の含フッ素溶媒(B)とまざりやすいという利点も有する。
14〜X17は、水素原子、フッ素原子、−CF3、−CHF2、−CH2F、−C25、−CH2CF3、−CH2CF2CF3、−CH2CF(CF32または−CH2OCH225であり、誘電率、粘性が良好で、他の溶媒との相溶性に優れる点からフッ素原子、−CF3、−CH2CF3、−CH2CF2CF3が好ましい。
式(B3b)において、フッ素原子、−CF3、−CF2CF3、−CH2CF3、−CH2CF2CF3または−CH2OCH2CF2CF3は、X14〜X17のすべてに置換していてもよいし、1箇所のみに置換していてもよい。なかでも、誘電率、耐酸化性が良好な点から、置換箇所は1〜2個が好ましい。
含フッ素環状カーボネート(B3b)のなかでも、高い誘電率、高い耐電圧といった優れた特性が特に発揮できる点、そのほか電解質塩の溶解性、内部抵抗の低減が良好な点で本発明におけるリチウム二次電池としての特性が向上する点から、次のものが好ましい。
耐電圧が高く、電解質塩の溶解性も良好な含フッ素環状カーボネート(B3b)としては、たとえば、
Figure 2010086915
などがあげられる。
他にも、含フッ素環状カーボネート(B3b)としては、
Figure 2010086915
なども使用できる。
これらの含フッ素溶媒(B)のなかでも、含フッ素エーテル(B1)、含フッ素エステル(B2)および含フッ素カーボネート(B3)よりなる群から選ばれる少なくとも1種が、特には含フッ素鎖状エーテル(B1a)、含フッ素環状エステル(B2b)、含フッ素鎖状カーボネート(B3a)および含フッ素環状カーボネート(B3b)よりなる群から選ばれる少なくとも1種が、電池特性が良好な点から好ましい。
本発明の非水電解液において、電解質塩溶解用溶媒(I)中の含フッ素溶媒(B)の含有率は、電解質塩溶解用溶媒(I)全体に対して、5〜80体積%が耐酸化性および安全性が良好な点から好ましい。さらには10〜70体積%が、特に20〜60体積%が好ましい。なお、含フッ素溶媒(B)として、複数の溶媒を使用する場合、含フッ素溶媒(B)の含有率は、その合計量である。
本発明の非水電解液において、電解質塩溶解用溶媒(I)には、前記含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)および含フッ素溶媒(B)以外にも、非フッ素系溶媒(C)として、非フッ素系鎖状エステル(C1a)や非フッ素系環状エステル(C1b)などの非フッ素系エステル(C1)、非フッ素系鎖状カーボネート(C2a)や非フッ素系環状カーボネート(C2b)などの非フッ素系カーボネート(C2)などを使用することもできる。この際、これらの非フッ素系溶媒(C)は、含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)と含フッ素溶媒(B)による効果を損なわない範囲で含んでよいが、電池特性の向上の点からその含有率は、電解質塩溶解用溶媒(I)中に5〜75体積%が、特には10〜65体積%が、さらには10〜40体積%が好ましい。
非フッ素系鎖状エステル(C1a)を使用すると、低温特性を向上させることができるという利点がある。
非フッ素系鎖状エステル(C1a)としては、式(C1a):
9COOR10 (C1a)
(式中、R9およびR10は同じかまたは異なり、R9は炭素数1〜2のアルキル基、R10は炭素数1〜4のアルキル基である)
で示される化合物が、低粘性で誘電率が高く、表面張力が低い点から好ましい。
非フッ素系鎖状エステル(C1a)の好ましい具体例としては、たとえば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチルなどがあげられ、なかでも、酢酸メチル、酢酸エチルが、粘性が低く、表面張力が低く、サイクル特性を向上させる点から好ましい。ただし、耐酸化性が低いという難点がある。
非フッ素系環状エステル(C1b)を使用すると、電解質塩(II)の溶解性の向上、耐酸化性の向上、イオン解離性の向上といった効果が得られる。
非フッ素系環状エステル(C1b)としては、たとえば、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、β−ブチロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどがあげられ、なかでも、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンが、イオン解離性、誘電率が良好な点から好ましい。
非フッ素系鎖状カーボネート(C2a)を使用すると、低温特性を向上させることができるという利点がある。
非フッ素系鎖状カーボネート(C2a)としては、式(C2a):
11OCOOR12 (C2a)
(式中、R11およびR12は同じかまたは異なり、いずれも炭素数1〜4のアルキル基である)
で示される化合物が、低粘性、他溶媒との相溶性が良好な点から好ましい。
非フッ素系鎖状カーボネート(C2a)の具体例としては、たとえば、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチルプロピルカーボネートなどがあげられ、なかでも、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートが、他溶媒との相溶性、レート特性が良好な点から好ましい。
非フッ素系環状カーボネート(C2b)を使用すると、電解質塩(II)の溶解性の向上、イオン解離性の向上といった効果が得られる。
非フッ素系環状カーボネート(C2b)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートよりなる群から選ばれる少なくとも1種が、イオン解離性、低粘性、誘電率が良好な点から好ましい。
他にも、非フッ素系溶媒としては、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニルなどは安全性向上、特に過充電安全性向上を必要とする場合は使用することもでき添加量は電解質塩溶解用溶媒(I)に対して0.5〜5質量%で添加すれば良い。また、ビニレンカーボネートはサイクル特性向上を必要とする場合は使用することもできその添加量は電解質塩溶解用溶媒(I)に対して0.5〜2質量%であることが好ましい。
特に耐酸化性の向上が要求される場合は、上記(C1a)〜(C2b)などであげた非フッ素系溶媒(C)を使用せずに非水電解液を構成することが望ましい。すなわち、含フッ素系の溶媒(A)と(B)の合計含有量が高くなるほど耐酸化性を向上させることができる。特に含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)と含フッ素溶媒(B)との合計量が電解質塩溶解用溶媒(I)の60体積%以上、さらには80体積%以上とするときに、優れた耐酸化性の向上効果が奏される。
以下、本発明の非水電解液における電解質塩溶解用溶媒(I)の好ましい具体例について説明する。
(1)サイクル特性および安全性を向上させ、コストを抑制できる電解質塩溶解用溶媒(I)
含フッ素蟻酸エステル溶媒(A):5〜80体積%、
14〜X17の少なくとも1つがフッ素原子である含フッ素環状カーボネート(B3b):10〜50体積%、
ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはエチルメチルカーボネート:10〜50体積%、
エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネート:10〜50体積%。
さらにサイクル特性を向上させたい場合はビニレンカーボネートを0.5〜2質量%で添加すれば良い。また、安全性向上、特に過充電特性を向上させたい場合はシクロヘキシルベンゼン、モノフルオロベンゼン、ジフルオロアニソール、ビフェニルの少なくとも1種を0.5〜5質量%で添加すればよい。
(2)自己消火性を有する成分を含有し、負極表面の皮膜をはがれにくくし、安全性を向上できる電解質塩溶解用溶媒(I)
含フッ素蟻酸エステル溶媒(A):5〜80体積%、
含フッ素鎖状エーテル(B1a)、含フッ素鎖状エステル(B2a)または含フッ素鎖状カーボネート(B3a):10〜50体積%、
ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネートまたはエチルメチルカーボネート:10〜50体積%、
エチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネート:10〜50体積%。
さらにサイクル特性を向上させたい場合はビニレンカーボネートを0.5〜2質量%で添加すれば良い。また、安全性向上、特に過充電特性を向上させたい場合はシクロヘキシルベンゼン、モノフルオロベンゼン、ジフルオロアニソール、ビフェニルの少なくとも1種を0.5〜5質量%で添加すればよい。
(3)自己消火性を有する成分を含有し、負極表面の皮膜をはがれにくくし、安全性を向上でき、さらに、耐酸化性も向上できる電解質塩溶解用溶媒(I)
含フッ素蟻酸エステル溶媒(A):5〜80体積%、
含フッ素鎖状エーテル(B1a)、含フッ素鎖状エステル(B2a)または含フッ素鎖状カーボネート(B3a):10〜50体積%、
14〜X17の少なくとも1つがフッ素原子である含フッ素環状カーボネート(B3b):0.5〜5体積%、
14〜X17の少なくとも1つが−CF3、−CHF2、−CH2F、−C25、−CH2CF3または−CH2OCH225である含フッ素環状カーボネート(B3b):5〜30体積%
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネートなど:0〜40体積%。
さらにサイクル特性を向上させたい場合はビニレンカーボネートを0.5〜2質量%で添加すればよい。また、安全性向上、特に過充電特性を向上させたい場合はシクロヘキシルベンゼン、モノフルオロベンゼン、ジフルオロアニソール、ビフェニルの少なくとも1種を0.5〜5質量%で添加すればよい。
つぎに電解質塩(II)について説明する。
本発明の非水電解液に使用する電解質塩(II)としては、たとえばLiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiPF6、LiN(SO2CF32、LiN(SO2252などがあげられ、サイクル特性が良好な点から、LiPF6、LiN(SO2CF32およびLiN(SO2252よりなる群から選ばれる少なくとも1種の電解質塩が好ましい。また、たとえばLiPF6とLiN(SO2CF32を併用してもよい。
本発明の非水電解液において、電解質塩(II)の濃度は、要求される電池特性を達成するためには、0.8モル/リットル以上、さらには1.0モル/リットル以上が好ましい。上限は電解質塩溶解用溶媒(I)にもよるが、通常1.5モル/リットルである。
本発明において必要に応じて界面活性剤を配合することができる。界面活性剤の配合量は、充放電サイクル特性を低下させずに非水電解液の表面張力を低下させるという点から、溶媒(I)全体に対して5質量%以下であり、さらには3質量%以下、特に0.05〜2質量%が好ましい。
界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれでもよいが、含フッ素界面活性剤が、サイクル特性、レート特性が良好な点から好ましい。
本発明の非水電解液は、以上のような構成を備えることから、不燃性(難燃性)でかつ電池特性(充放電効率、充放電サイクル特性)に優れる。さらに本発明の電解液によれば、低温でも相分離し難いこと、耐熱性に優れること、電解質塩の溶解性が高いこと、電池容量が向上し、レート特性に優れることを期待することもできる。
本発明の非水電解液は、容量やレート特性を向上させる点から、リチウム二次電池用として好適であり、正極、負極、セパレータと本発明の非水電解液を備えるリチウム二次電池を提供できる。
正極に使用する正極活物質としては特に制限されないが、コバルト系複合酸化物、ニッケル系複合酸化物、マンガン系複合酸化物、鉄系複合酸化物およびバナジウム系複合酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種を用いるとき、エネルギー密度の高く、高出力のリチウム二次電池となることから好ましい。
コバルト系複合酸化物としては、LiCoO2が例示され、ニッケル系複合酸化物としては、LiNiO2が例示され、マンガン系複合酸化物としては、LiMnO2が例示される。また、LiCoxNi1-x2(0<x<1)やLiCoxMn1-x2(0<x<1)、LiNixMn1-x2(0<x<1)、LiNixMn2-x4(0<x<2)、LiNi1-x-yCoxMny2(0<x<1、0<y<1、0<x+y<1)で表されるCoNi、CoMn、NiMn、NiCoMnの複合酸化物でも良い。これらのリチウム含有複合酸化物は、Co、Ni、Mnなどの金属元素の一部が、Mg、Al、Zr、Ti、Crなどの1種以上の金属元素で置換されたものであってもよい。
また、鉄系複合酸化物としては、たとえばLiFeO2、LiFePO4が例示され、バナジウム系複合酸化物としては、たとえばV25が例示される。
正極活物質として、上記の複合酸化物のなかでも、容量を高くすることができる点から、ニッケル系複合酸化物またはコバルト系複合酸化物が好ましい。特に小型リチウム二次電池では、コバルト系複合酸化物を用いることはエネルギー密度が高い点と安全性の面から望ましい。本発明において特にハイブリッド自動車用や分散電源用の大型リチウム二次電池に使用される場合は、高出力が要求されるため、正極活物質の粒子は二次粒子が主体となり、その二次粒子の平均粒子径が40μm以下で平均一次粒子径1μm以下の微粒子を0.5〜7.0体積%含有することが好ましい。
平均一次粒子径が1μm以下の微粒子を含有させることにより電解液との接触面積が大きくなり電極と電解液の間でのリチウムイオンの拡散をより早くすることができ出力性能を向上させることができる。
本発明で負極に使用する負極活物質は炭素材料があげられ、リチウムイオンを挿入可能な金属酸化物や金属窒化物などもあげられる。炭素材料としては天然黒鉛、人造黒鉛、熱分解炭素類、コークス類、メソカーボンマイクロビーズ、炭素ファイバー、活性炭、ピッチ被覆黒鉛などがあげられ、リチウムイオンを挿入可能な金属酸化物としては、スズやケイ素、チタンを含む金属化合物、たとえば酸化スズ、酸化ケイ素、チタン酸リチウムなどがあげられ、金属窒化物としては、Li2.6Co0.4Nなどがあげられる。
正極活物質と負極活物質との組合せとしては、正極活物質がコバルト酸リチウムで負極活物質が黒鉛の組合せ、正極活物質がニッケル系複合酸化物で負極活物質が黒鉛の組合せが容量が増大する点から好ましい。
本発明に使用できるセパレータは特に制限はなく、微孔性ポリエチレンフィルム、微孔性ポリプロピレンフィルム、微孔性エチレン−プロピレンコポリマーフィルム、微孔性ポリプロピレン/ポリエチレン2層フィルム、微孔性ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレン3層フィルムなどがあげられる。また、Liデントライトによって起こる短絡などを防止して安全性の向上を図るために作られたセパレータ上にアラミド樹脂を塗布したフィルム、またはポリアミドイミドおよびアルミナフィラーを含む樹脂をセパレータ上に塗布したフィルムなどもあげられる。
また、本発明の非水電解液は、不燃性であることから、上記のハイブリッド自動車用や分散電源用の大型リチウム二次電池用の非水電解液として特に有用であるが、そのほか小型のリチウムイオン電池、アルミニウム電解コンデンサ用電解液、電気二重層キャパシタ用電解液などの非水電解液としても有用である。
つぎに本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
なお、本発明で採用した測定法は以下のとおりである。
(1)NMR:BRUKER社製のAC−300を使用。
19F−NMR:
測定条件:282MHz(トリクロロフルオロメタン=0ppm)
1H−NMR:
測定条件:300MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
(2)IR分析:Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光光度計1760Xで室温にて測定した。
合成例1(成分A1)
還流管と温度計を備えた500mLのガラス容器にトリフルオロエタノール(120g:1.2mol)
CF3CH2OH
と95%ギ酸(232g:4.8mol:4.0当量)を加えて撹拌を行った。その後オイルバスを用いて反応温度80℃にして18時間撹拌を行った。反応後、反応溶液を10段のオルダーショーカラムを用いた常圧精留により精製を行い沸点が55〜70℃付近のものを採取した。その後得られた溶液に五酸化ニリン(17g:0.12mol)を加えて単蒸留という操作を2回行うことで目的生成物(92.2g:0.72mol)
HCOOCH2CF3
(純度99.9%)を収率60%で得た。純度はゲルクロマトグラフィ(GC)とNMRにより算出した。
この生成物を19F−NMRおよび1H−NMR分析により分析した。
19F−NMR:(neat):−75.92ppm〜−76.69ppm(3F)
1H−NMR:(neat):8.10ppm(1H)、4.55ppm(2H)
合成例2(成分A2)
還流管と温度計を備えた1Lのガラス容器に(180.0g:1.2mol)
CF3CF2CH2OH
と95%ギ酸(232g:4.8mol:4.0当量)を加えて撹拌を行った。その後オイルバスを用いて反応温度80℃にして18時間撹拌を行った。反応後、反応溶液を10段のオルダーショーカラムを用いた常圧精留により精製を行い沸点が55〜70℃付近のものを採取した。その後得られた溶液に五酸化ニリン(17g:0.12mol)を加えて単蒸留という操作を2回行うことで目的生成物(128.2g:0.72mol)
HCOOCH2CF2CF3
(純度99.9%)を収率60%で得た。純度はGCとNMRにより算出した。
この生成物を19F−NMRおよび1H−NMR分析により分析した。
19F−NMR:(neat):−75.92ppm〜−76.69ppm(3F)、−124.0〜−123.5(2F)
1H−NMR:(neat):8.10ppm(1H)、4.55ppm(2H)
つぎに非水電解液二次電池の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例で使用した各化合物は以下のとおりである。
成分(A)
(A1):HCOOCH2CF3(合成例1)
(A2):HCOOCH225(合成例2)
成分(B)
(B1a):CHF2CF2CH2OCF2CHFCF3
(B2a):CF3COOCH2CF2CHF2
(B3a):CF3CH2OCOOCH2CF3
(B2b):
Figure 2010086915
(B3b)
Figure 2010086915
成分(C)
(C1a):プロピオン酸メチル
(C1b):γ−ブチルラクトン
(C2a):エチルメチルカーボネート
(C2b):エチレンカーボネート
実施例1
成分(A1)と、成分(B1a)を50/50体積%比となるように混合し、この電解質塩溶解用溶媒にさらに電解質塩としてLiN(SO2CF2CF32を0.8モル/リットルの濃度となるように加え、25℃にて充分に撹拌し、本発明の電解液を調製した。
実施例2〜16
実施例1と同様にして、成分(A)、成分(B)および成分(C)を表1に示す組成となるように混合し、この電解質塩溶解用溶媒にさらに表1〜2に示す電解質塩を加え、本発明の電解液を調製した。
比較例1
実施例1と同様にして、電解質塩溶解用溶媒として成分(C)のみを使用し、さらに表2に示す電解質塩を加え、比較用の電解液を調製した。
実施例1〜16および比較例1の非水電解液について、以下の要領で充放電試験(放電容量、レート特性、サイクル特性、充放電(クーロン)効率)を行った。また、安全性試験(釘刺し試験、加熱試験、短絡試験、過充電試験)も行った。結果を表1〜2に示す。
[充放電試験]
実際にコイン電池を作成し電池特性を評価した。
(正極の作製)
LiCoO2とカーボンブラックとポリフッ化ビニリデン(呉羽化学(株)製。商品名KF−1000)を90/3/7(質量%比)で混合した正極活物質をN−メチル−2−ピロリドンに分散してスラリー状としたものを正極集電体(厚さ15μmのアルミニウム箔)上に均一に塗布し、乾燥後、直径13.0mmの円盤に打ち抜いて正極を作製した。
(負極の作製)
人造黒鉛粉末(日立化成(株)製。商品名MAG−D)に、蒸留水で分散させたスチレン−ブタジエンゴムを固形分で6質量%となるように加え、ディスパーザーで混合してスラリー状としたものを負極集電体(厚さ10μmの銅箔)上に均一に塗布し、乾燥後、直径13.0mmの円盤に打ち抜いて負極を作製した。
(コイン型リチウム二次電池の作製)
正極集電体を兼ねるステンレススチール製の缶体に上記正極を収容し、その上に直径17mmのポリエチレン製のセパレータ(セルガード(株)製。商品名セルガード3501)を重ねさらに上記負極を載置し、実施例および比較例で製造した電解液を含浸させる。この缶体と負極集電体を兼ねる封口板とを絶縁用ガスケットを介してかしめて密封し、コイン型リチウム二次電池を作製した。
(放電容量)
充放電電流をCで表示した場合、3.5mAを1Cとして下記の充放電測定条件で測定を行う。評価は、比較例1の放電容量の結果を100.0とした指数で行う。
充放電条件
充電:0.5C、4.2Vにて充電電流が1/10Cになるまでを保持(CC・CV充電)
放電:1C 2.5Vcut(CC放電)
(充放電効率)
充放電効率とは下記の式で求められる。
充放電効率(%)=(1サイクル目の放電量/1サイクル目の充電量)×100
(レート特性)
充電については上記の条件で0.5C・4.2Vで充電電流が1/10Cになるまで充電し0.3C相当の電流で2.5Vまで放電し、放電容量を求めた。引き続き、0.5C・4.2Vで充電電流が1/10Cになるまで充電し、5C相当の電流で2.5Vになるまで放電し、放電容量を求めた。この5Cでの放電容量と、上記の0.3Cでの放電容量との比から、レート特性を評価した。レート特性は下記の計算式で求められた値をレート特性として記載する。
レート特性(%)=5C放電容量(mAh)/0.3C放電容量(mAh)×100
(サイクル特性)
サイクル特性については上記の充放電条件で充放電試験を行い100サイクルの放電容量を測定する。サイクル特性については下記の計算式で求められた値をサイクル維持率として記載する。
サイクル維持率(%)=100サイクル放電容量(mAh)/1サイクル放電容量(mAh)×100
[安全性試験]
(円筒型電池の作成)
LiCoO2とカーボンブラックとポリフッ化ビニリデン(呉羽化学(株)製。商品名KF−1000)を92/3/5(質量%比)で混合した正極活物質をN−メチル−2−ピロリドンに分散してスラリー状としたものを正極集電体(厚さ15μmのアルミニウム箔)上に均一に塗布し、乾燥して正極合剤層を形成し、その後、ローラプレス機により圧縮成形した後、切断し、リード体を溶接して、帯状の正極を作製した。
別途、人造黒鉛粉末(日立化成(株)製。商品名MAG−D)に、蒸留水で分散させたスチレン−ブタジエンゴムを固形分で6質量%となるように加え、ディスパーザーで混合してスラリー状としたものを負極集電体(厚さ10μmの銅箔)上に均一に塗布し、乾燥し、負極合剤層を形成し、その後、ローラプレス機により圧縮成形し、切断した後、乾燥し、リード体を溶接して、帯状の負極を作製した。
ついで、帯状の正極を厚さ20μmの微孔性ポリエチレンフィルム(セパレータ)を介して帯状の負極に重ね、渦巻状に巻回して渦巻状巻回構造の積層電極体とした。その際、正極集電材の粗面側が外周側になるようにして巻回した。その後、この電極体を外径18mmの有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および負極のリード体の溶接を行った。
ついで、実施例および比較例で調製した電解液を電池ケース内に注入し、電解液がセパレータなどに充分に浸透した後、封口し、予備充電、エージングを行い、筒形のリチウム二次電池を作製した。
(試験方法)
円筒型電池について、つぎの4種類の難燃性試験を行う。
(釘刺し試験)
4.3Vまで円筒型電池を充電したのち、直径3mmの釘を円筒型電池に貫通させて、円筒型電池の発火・破裂の有無を調べる。
(加熱試験)
4.25Vまで円筒型電池を充電したのち、5℃/分で室温から150℃まで上げその後、150℃で放置させ円筒型電池の発火・破裂の有無を調べる。
(短絡試験)
4.3Vまで円筒型電池を充電した後、正極と負極を銅線で短絡させ、ラミネートセルの発火の有無を調べる。
(過充電試験)
円筒型電池を1Cm相当の電流値で3.0Vまで放電し12Vを上限電圧として1CmA相当の電流値での過充電を行い、発火・破裂の有無を調べる。
評価は、いずれの試験においても、発火(破裂)がない場合を○、発火(破裂)した場合を×とする。
Figure 2010086915
Figure 2010086915
表1〜2より実施例1〜16は比較例1と比較して電池特性、安全性が向上していることがわかる。

Claims (9)

  1. (A)式(A):
    HCOORf (A)
    (式中、Rfは炭素数1〜6のフルオロアルキル基)
    で示される含フッ素蟻酸エステル溶媒、および
    (B)含フッ素蟻酸エステル(A)以外の含フッ素溶媒
    を含む電解質塩溶解用溶媒(I)、ならびに
    電解質塩(II)
    を含む非水電解液。
  2. 含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)が、HCOOCH2CF3、HCOOCH225およびHCOOCH2CF2CF2Hよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の非水電解液。
  3. 含フッ素溶媒(B)が、含フッ素エーテル(B1)、含フッ素蟻酸エステル(A)以外の含フッ素エステル(B2)および含フッ素カーボネート(B3)よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2記載の非水電解液。
  4. 含フッ素溶媒(B)が、含フッ素鎖状エーテル(B1a)、含フッ素環状エステル(B2b)、含フッ素鎖状カーボネート(B3a)および含フッ素環状カーボネート(B3b)よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解液。
  5. 含フッ素蟻酸エステル溶媒(A)と含フッ素溶媒(B)との合計量が電解質塩溶解用溶媒(I)の60体積%以上である請求項4記載の非水電解液。
  6. 電解質塩溶解用溶媒(I)が、さらに、非フッ素系溶媒(C)を含む請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解液。
  7. 電解質塩(II)が、LiPF6、LiN(SO2CF32およびLiN(SO2252よりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれかに記載の非水電解液。
  8. リチウム二次電池用である請求項1〜7のいずれかに記載の非水電解液。
  9. 正極、負極、セパレータおよび請求項1〜8のいずれかに記載の非水電解液を備えるリチウム二次電池。
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