JP2010079972A - 光情報記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、レーザ光を用いて情報の記録および再生が可能な光情報記録媒体の製造方法に関するものであり、より詳しくは、短波長レーザ光を用いる情報の記録および再生に好適な光情報記録媒体の製造方法に関するものである。
従来から、レーザ光により1回限りの情報記録が可能な光情報記録媒体として、追記型CD(CD−R)および追記型DVD(DVD−R)が知られている。CD−Rへの情報の記録は、近赤外域のレーザ光(通常、波長780nm程度)により行われるのに対し、DVD−Rへの情報の記録は可視レーザ光(約630〜680nm)によって行われる。DVD−Rは、記録用レーザ光としてCD−Rより短波長のレーザ光を使用するため、CD−Rと比べて高密度記録可能であるという利点を有する。そのため、近年、DVD−Rは、大容量の記録媒体としての地位をある程度まで確保している。
最近、インターネット等のネットワークやハイビジョンTVが急速に普及している。また、HDTV(High Definition Television)の放映を間近にひかえて、画像情報を安価簡便に記録するための大容量の記録媒体の要求が高まっている。しかし、CD−RおよびDVD−Rは、将来の要求に対応できる程の充分に大きな記録容量を有しているとはいえない。そこで、DVD−Rよりも更に短波長のレーザ光を用いることによって記録密度を向上させるため、短波長レーザ(例えば波長440nm以下)による記録が可能な大容量光ディスクの開発が進められている。そのような光ディスクとして、例えば405nmの青色レーザを用いたBlu−ray方式と称される光記録ディスク(Blu−ray Disc、以下、「BD」ともいう)、HD−DVD等の情報記録用レーザ光を短波長化して記録密度を高めることが提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
特開2001−158862号公報
特開2006−142789号公報
特開2006−306070号公報
有機色素を含有する記録層を有する光ディスクの製造において生産性を高めるためには、色素の溶解性、製膜性、溶液中での保存安定性に優れた塗布溶剤を使用することが求められる。近年、塗布溶剤としては、有機色素の溶解性、製膜性、引火点、基板を侵さない等の観点から、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系アルコールが主に使用されている。
しかし、本発明者らが、BD向けに開発したアゾ金属錯体色素について、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系アルコールを用いて光ディスクの製造を検討した結果、溶液状態でアゾ金属錯体色素が変質し、製造に不向きであることが判明した。
そこで本発明の目的は、短波長レーザ光照射による記録再生に適したアゾ金属錯体色素を使用し、光情報記録媒体を高い生産性をもって製造するための手段を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、BD向けに開発したアゾ金属錯体色素の溶解性、製膜性、溶液中での保存安定性について検討を重ねた。その結果、下記一般式(1)で表される溶剤を使用することにより、上記目的を達成することができること見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的は、下記手段により達成された。
[1]下記一般式(A)で表される部分構造を有するアゾ色素と金属イオンとの錯体であるアゾ金属錯体色素を、下記一般式(I)で表される溶剤に混合することにより塗布液を調製すること、および、
調製した塗布液を基板上に塗布することにより記録層を形成すること、
を含む光情報記録媒体の製造方法。
[一般式(A)中、R1およびR2は、各々独立に、水素原子または置換基を表し、Y1はアゾ金属錯体色素形成時に解離してもよい水素原子を表し、*は−N=N−基との結合位置を表す。]
[一般式(I)中、R11およびR12は、各々独立に置換基を表す。]
[2]前記アゾ色素は、下記一般式(1)で表されるアゾ色素である[1]に記載の製造方法。
[一般式(1)中、Q1は隣り合う2つの炭素原子とともに複素環または炭素環を形成する原子群を表し、Yはアゾ金属錯体色素形成時に解離してもよい水素原子を含有する基を表し、R1、R2およびY1は、それぞれ一般式(A)における定義と同義である。]
[3]R1はシアノ基である[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記金属イオンは遷移金属イオンである[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記遷移金属イオンは銅イオンである[4]に記載の製造方法。
[6]前記アゾ金属錯体色素は、下記一般式(F)で表されるアゾ金属錯体色素である[5]に記載の製造方法。
[一般式(F)中、L2-は下記一般式(1)で表されるアゾ色素から水素原子2つが解離した2価アニオンを表し、Gは電荷を中和するために必要なイオンを表し、vは0〜2の範囲の整数を表し、L’は配位子を表し、xは0〜6の範囲の整数を表す。]
[一般式(1)中、Q1は隣り合う2つの炭素原子とともに複素環または炭素環を形成する原子群を表し、Yはアゾ金属錯体色素形成時に解離してもよい水素原子を含有する基を表し、R1、R2およびY1は、それぞれ一般式(A)における定義と同義である。]
[7]一般式(I)中、R11およびR12は、各々独立にアルキル基を表す[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]前記溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルである[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]前記アゾ金属錯体色素は、前記アゾ色素と金属イオンとを塩基存在下で反応させることにより得られたものである[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10]前記基板は、トラックピッチ50〜500nmのプリグルーブを表面に有し、該表面上に前記塗布液を塗布する[1]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。
[1]下記一般式(A)で表される部分構造を有するアゾ色素と金属イオンとの錯体であるアゾ金属錯体色素を、下記一般式(I)で表される溶剤に混合することにより塗布液を調製すること、および、
調製した塗布液を基板上に塗布することにより記録層を形成すること、
を含む光情報記録媒体の製造方法。
[2]前記アゾ色素は、下記一般式(1)で表されるアゾ色素である[1]に記載の製造方法。
[3]R1はシアノ基である[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]前記金属イオンは遷移金属イオンである[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記遷移金属イオンは銅イオンである[4]に記載の製造方法。
[6]前記アゾ金属錯体色素は、下記一般式(F)で表されるアゾ金属錯体色素である[5]に記載の製造方法。
[7]一般式(I)中、R11およびR12は、各々独立にアルキル基を表す[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
[8]前記溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルである[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法。
[9]前記アゾ金属錯体色素は、前記アゾ色素と金属イオンとを塩基存在下で反応させることにより得られたものである[1]〜[8]のいずれかに記載の製造方法。
[10]前記基板は、トラックピッチ50〜500nmのプリグルーブを表面に有し、該表面上に前記塗布液を塗布する[1]〜[9]のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、BD用記録色素として好適なアゾ金属錯体色素を使用し、色素を溶液中で長期間保存しても良好な記録再生特性を示す光情報記録媒体を製造することができる。
本発明の光情報記録媒体の製造方法は、
(1)下記一般式(A)で表される部分構造を有するアゾ色素と金属イオンとの錯体であるアゾ金属錯体色素を、下記一般式(I)で表される溶剤に混合することにより塗布液を調製すること、および、
(2)調製した塗布液を基板上に塗布することにより記録層を形成すること、
を含む。
[一般式(A)中、R1およびR2は、各々独立に、水素原子または置換基を表し、Y1はアゾ金属錯体色素形成時に解離してもよい水素原子を表し、*は−N=N−基との結合位置を表す。]
[一般式(I)中、R11およびR12は、各々独立に置換基を表す。]
(1)下記一般式(A)で表される部分構造を有するアゾ色素と金属イオンとの錯体であるアゾ金属錯体色素を、下記一般式(I)で表される溶剤に混合することにより塗布液を調製すること、および、
(2)調製した塗布液を基板上に塗布することにより記録層を形成すること、
を含む。
上記一般式(A)で表される部分構造を有するアゾ色素と金属イオンとの錯体であるアゾ金属錯体色素は、BD等の短波長レーザ光(例えば波長440nm以下)の照射により情報を記録および再生する光情報記録媒体において、優れた記録再生特性を発揮し得る。しかし、本発明者らの検討の結果、上記アゾ金属錯体色素は、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等の光ディスクの製造において汎用されている塗布溶剤中では、溶解性および保存安定性の両方の特性を満足することができないことが判明した。これに対し本発明では、上記一般式(I)で表される溶剤を使用することにより、上記アゾ金属錯体色素の溶解性および保存安定性を向上することができ、短波長レーザ光照射による記録再生特性に優れた光情報記録媒体を高い生産性をもって製造することができる。
以下、本発明の光情報記録媒体の製造方法について、更に詳細に説明する。
以下、本発明の光情報記録媒体の製造方法について、更に詳細に説明する。
アゾ金属錯体色素
本発明において記録層形成のために使用される色素は、一般式(A)で表される部分構造を有するアゾ色素と金属イオンとの錯体であるアゾ金属錯体色素である。前記アゾ金属錯体色素は、アゾ色素と金属イオンを構成成分として含む錯体であればよく、アゾ色素と金属イオンとともに、配位子や分子の電荷を中和するために必要なイオン等の他成分が含まれていてもよい。
以下、前記金属イオンおよびアゾ色素について順次説明する。
本発明において記録層形成のために使用される色素は、一般式(A)で表される部分構造を有するアゾ色素と金属イオンとの錯体であるアゾ金属錯体色素である。前記アゾ金属錯体色素は、アゾ色素と金属イオンを構成成分として含む錯体であればよく、アゾ色素と金属イオンとともに、配位子や分子の電荷を中和するために必要なイオン等の他成分が含まれていてもよい。
以下、前記金属イオンおよびアゾ色素について順次説明する。
(i)金属イオン
金属イオンとしては、特に限定されないが、遷移金属イオンが好ましい。本発明において遷移金属イオンとは、遷移金属原子のイオンを表す。遷移金属原子とは、周期表のIIIa族〜VIII族の元素およびIb族の元素が含まれ、不完全d電子殻を持つ元素である。遷移金属原子としては、特に限定されるものではないが、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znが好ましく、Cu、Znがより好ましく、Cuが更に好ましい。
金属イオンとしては、特に限定されないが、遷移金属イオンが好ましい。本発明において遷移金属イオンとは、遷移金属原子のイオンを表す。遷移金属原子とは、周期表のIIIa族〜VIII族の元素およびIb族の元素が含まれ、不完全d電子殻を持つ元素である。遷移金属原子としては、特に限定されるものではないが、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znが好ましく、Cu、Znがより好ましく、Cuが更に好ましい。
遷移金属イオンとしては、1価または2価の遷移金属イオンが好ましい。1価または2価の遷移金属イオンとしては、例えば、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu+、Cu2+、Zn2+、Ru2+、Pd2+、Ag+、Re+、Pt2+、Au+等が挙げられ、Cu2+、Zn2+、Pd2+、Pt2+などの配位数4が安定となる遷移金属イオンを含むことが好ましく、Cu2+がより好ましい。
(ii)アゾ色素
前記アゾ金属錯体色素を構成するアゾ色素は、下記一般式(A)で表される部分構造を含む。本発明においてアゾ色素とは、非環状のアゾ基(−N=N−)を有し、金属イオンと錯形成可能な色素化合物を表し、金属錯体中で配位子となっている場合も含む。例えば、1分子中で1つの金属イオンに対して2つのアゾ配位子が配位している場合、1分子中のアゾ色素の数は2つである。アゾ色素が金属イオンと錯形成した場合をアゾ金属錯体色素と呼ぶ。また、本発明においてアゾ配位子とは、アゾ色素が配位子となった場合を言う。
前記アゾ金属錯体色素を構成するアゾ色素は、下記一般式(A)で表される部分構造を含む。本発明においてアゾ色素とは、非環状のアゾ基(−N=N−)を有し、金属イオンと錯形成可能な色素化合物を表し、金属錯体中で配位子となっている場合も含む。例えば、1分子中で1つの金属イオンに対して2つのアゾ配位子が配位している場合、1分子中のアゾ色素の数は2つである。アゾ色素が金属イオンと錯形成した場合をアゾ金属錯体色素と呼ぶ。また、本発明においてアゾ配位子とは、アゾ色素が配位子となった場合を言う。
一般式(A)中、Y1はアゾ金属錯体色素形成時に解離してもよい水素原子(以下、「解離性水素原子」ともいう)を表す。一般式(A)で表される部分構造は、ピラゾール環上の水素原子Y1が解離することにより、部分構造(A)におけるピラゾール環上のもう一方の窒素原子を介して遷移金属イオンとの錯形成が可能となり、後述するようにアゾ色素の数より遷移金属イオンの数が多くなっても、膜安定性が高く、良好な記録特性を得ることができる。
一般式(A)中、R1およびR2は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R1、R2は溶解性向上の観点からは置換基であることが好ましい。置換基としては特に限定されないが、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例として挙げられる。
更に詳しくは、R1およびR2は、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−オクチル基、エイコシル基、2−クロロエチル基、2−シアノエチル基、2−エチルヘキシル基)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、4−n−ドデシルシクロヘキシル基)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5〜30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。]、アルケニル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル基、アリル基、プレニル基、ゲラニル基、オレイル基)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3〜30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5〜30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。]、アルキニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル基、プロパルギル基、トリメチルシリルエチニル基、アリール基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル基、p−トリル基、ナフチル基、m−クロロフェニル基、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル基)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾリル基)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、t−ブトキシ基、n−オクチルオキシ基、2−メトキシエトキシ基)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、3−ニトロフェノキシ基、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ基)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3〜20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ基、t−ブチルジメチルシリルオキシ基)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ基、2−テトラヒドロピラニルオキシ基)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ基)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ基、モルホリノカルボニルオキシ基、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ基、N−n−オクチルカルバモイルオキシ基)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、n−オクチルカルボニルオキシ基)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ基、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ基、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ基)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ基、p−クロロフェニルチオ基、m−メトキシフェニルチオ基)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2〜30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ基、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ基)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル基、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−アセチルスルファモイル基、N−ベンゾイルスルファモイル基、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル基)、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フェニルスルフィニル基、p−メチルフェニルスルフィニル基)、アルキルおよびアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、p−メチルフェニルスルホニル基)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4〜30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル基、ピバロイル基、2−クロロアセチル基、ステアロイル基、ベンゾイル基、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル基、2−ピリジルカルボニル基、2−フリルカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル基、o−クロロフェノキシカルボニル基、m−ニトロフェノキシカルボニル基、p−t−ブチルフェノキシカルボニル基)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、n−オクタデシルオキシカルボニル基)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル基、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジメチルカルバモイル基、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル基、N−(メチルスルホニル)カルバモイル基)、アリールおよびヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ基、p−クロロフェニルアゾ基、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ基)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基、メチルフェノキシホスフィノ基)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル基、ジオクチルオキシホスフィニル基、ジエトキシホスフィニル基)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ基、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ基)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2〜30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ基、ジメチルアミノホスフィニルアミノ基)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)を挙げることができる。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り更に上記の基で置換されていてもよい。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル基、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル基、アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。
R1が電子求引性基であると、極めて耐光性に優れるアゾ金属錯体を得られやすく、溶解性の観点からも好ましい。R1として好ましい電子求引性基としては、炭素数2〜10の置換もしくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、炭素数7〜10の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜10の置換もしくは無置換のアルキルアミノカルボニル基、炭素数7〜10の置換もしくは無置換のアリールアミノカルボニル基、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、シアノ基より選ばれる基であることが好ましく、炭素数2〜10の置換もしくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、シアノ基より選ばれる基を挙げることができ、炭素数2〜10の置換もしくは無置換のアルキルオキシカルボニル基、シアノ基より選ばれる基であることが更に好ましく、シアノ基であることが特に好ましい。
R2は、水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6〜10の置換もしくは無置換のアリール基が好ましく、記録特性の観点から、水素原子、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキル基がより好ましく、水素原子、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基がさらに好ましい。加えて、溶解性の観点から、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基が特に好ましい。
前記一般式(A)で表される部分構造を含むアゾ色素としては、下記一般式(1)で表されるアゾ色素が好ましい。
一般式(1)で表されるアゾ色素については、アゾ−ヒドラゾン互変異性平衡におけるアゾフォームのみを記載しているが、対応するヒドラゾンフォームであってもよく、その場合のヒドラゾンフォームは本発明におけるアゾフォームと同一成分とする。
また、一般式(1)中に表記されているピラゾール環についても互変異性構造をとり得るが、その場合も一般式(1)に含まれるものとする。
また、一般式(1)中に表記されているピラゾール環についても互変異性構造をとり得るが、その場合も一般式(1)に含まれるものとする。
一般式(1)中、R1、R2およびY1は、それぞれ一般式(A)における定義と同義であり、それらの詳細は前述の通りである。
一般式(1)中、Q1は、隣り合う2つの炭素原子とともに複素環または炭素環を形成する原子群を表す。Q1が複素環である場合、Q1が形成する複素環は、炭素原子およびヘテロ原子(例えば酸素原子、硫黄原子、窒素原子等)とともに形成される複素環であればよく、特に限定されないが、例えば、後述の部分構造式(E−1)〜(E−8)で表される環に含まれる複素環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環等が挙げられる。これらの環は置換基を有していてもよく、また、縮環していてもよい。
Q1により形成される炭素環としては、ベンゼン環が好ましい。ベンゼン環は、置換基を有していてもよく、また、縮環していてもよいが、記録再生特性の点から、縮環して10π系の縮環(例えば、ナフタレン環あるいはキノリン環など)、または14π系の縮環(例えばアントラセン、フェナントレン、フェナントロリンなど)を形成しないことが好ましい。また、同様の理由から、該炭素環がベンゼン環である場合、該ベンゼン環にはアミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基およびアリールオキシ基により置換されないことが好ましい。
上記複素環および炭素環は、溶解性向上の観点からは置換基を有していることが好ましい。置換基としては、R1、R2で表される置換基として例示した基を挙げることができる。
Yはアゾ金属錯体色素形成時に解離してもよい水素原子を含有する基を表す。上記水素原子は、脱プロトン化し易い水素原子であり、金属イオンと錯形成する際に解離し得る水素原子である。一般式(1)で表されるアゾ色素は、解離性水素原子が解離することによりアニオン性配位子となることができ、2つの解離性水素原子が解離することにより2価のアニオン性配位子となることができる。
Yで表される基としては、ヒドロキシル基、アミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアニリノ基、例えば、アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、アニリノ基、N−メチル−アニリノ基、ジフェニルアミノ基)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ラウロイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ基)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ基、例えば、カルバモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ基、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ基、モルホリノカルボニルアミノ基)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ基、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ基、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ基)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ基、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ基、m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ基)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0〜30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ基、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ基、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ基)、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ基、p−メチルフェニルスルホニルアミノ基)などが挙げられる。
ヒドロキシル基、炭素数0〜10の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数3〜10の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基であることが好ましく、炭素数0〜10の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基であることがより好ましい。
ヒドロキシル基、炭素数0〜10の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数3〜10の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基であることが好ましく、炭素数0〜10の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、炭素数1〜10の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基であることがより好ましい。
Yはヒドロキシル基、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数3〜10の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基であることがより好ましく、ヒドロキシル基、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基であることがよりいっそう好ましく、ヒドロキシル基であることがさらに好ましい。
上記において、R41、R43、R46〜R49、R50、R51、R57、R58、R59〜R62は、各々独立に水素原子または置換基を表し、隣接する置換基は互いに連結して環を形成してもよい。R41〜R62が置換基を表すとき、該置換基としては特に限定されないが、前記R1、R2で挙げた置換基が挙げられる。但し、R46〜R49は、アミノ基(アルキル置換若しくはアリール置換されたアミノ基を含む)、ヒドロキシル基、アルコキシ基およびアリールオキシ基以外の置換基または水素原子を表すことが好ましい。短波長レーザ光照射による記録再生に対応する為である。
R42、R44、R45、R52、R53、R54、R55、R56は各々独立に水素原子または置換基を表す。置換基としては特に限定されないが、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アリール基、ヘテロ環基、スルファモイル基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基が例として挙げられる。
上記部分構造中、(E−1)〜(E−6)、(E−8)が好ましく、(E−1)〜(E−3)、(E−8)がより好ましく、(E−1)、(E−3)、(E−8)が更に好ましく、(E−1)が特に好ましい。
(E−1)において、R41は、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基が好ましく、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基がより好ましく、アルキル基、アルコキシ基がさらに好ましい。
R42は、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アリール基、ヘテロ環基が好ましく、アルキル基、アリール基が好ましく、アリール基がさらに好ましい。
R42は、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アリール基、ヘテロ環基が好ましく、アルキル基、アリール基が好ましく、アリール基がさらに好ましい。
以下に一般式(1)で表されるアゾ色素の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(1)で表されるアゾ色素の一般的合成法としては、特開昭61−36362号公報および特開2006−57076号公報に記載の方法が挙げられる。ただし、これに限定するものではなく、他の反応溶媒、酸を用いてもよく、また、カップリング反応を塩基(例えば、酢酸ナトリウム、ピリジン、水酸化ナトリウム等)存在下で行ってもよい。アゾ色素の合成法の具体例を、以下に示す。
アゾ色素と遷移金属イオンを反応させて金属アゾキレート色素を得る一般的方法としては、アゾ色素、金属塩(金属錯体、金属酸化物塩を含む)を、有機溶媒中もしくは水中、またはその混合液中において、攪拌する方法が挙げられる。
なお、本発明者らの検討によれば、光情報記録媒体の記録層用色素、特にブルーレイディスク等の短波長レーザ(例えば波長440nm以下)対応の光情報記録媒体の記録層用色素として好ましい記録再生特性を得るためには、記録層用色素の励起状態を効率よく失活させることが有効であり、この点からは、
(1)1分子中に2つ以上の金属イオンを含む多核錯体
(2)アゾ色素、該アゾ色素の分子数と同数またはそれ以上の数の金属イオンを含む錯体
が好ましい。上記(1)、(2)に該当する錯体としては、金属イオン5つとアゾ色素分子4つから形成される5核錯体、金属イオン10個とアゾ色素分子8つから形成される10核錯体、または、金属イオン2つとアゾ色素分子2つから形成される複核錯体が好ましい。本発明において使用されるアゾ金属錯体色素を合成する場合、1分子中に2つ以上の遷移金属イオンを含むアゾ金属錯体色素を得るためには、塩基存在下にて反応させることが好ましい。アゾ色素を配位子として含むアゾ金属錯体色素は、アゾ色素と金属イオンとを塩基存在下で反応させることにより得られるものであることが好ましい。これにより得られるアゾ金属錯体色素を含む記録層は、通常、該アゾ金属錯体中および/または記録層中に塩基が含まれる。
(1)1分子中に2つ以上の金属イオンを含む多核錯体
(2)アゾ色素、該アゾ色素の分子数と同数またはそれ以上の数の金属イオンを含む錯体
が好ましい。上記(1)、(2)に該当する錯体としては、金属イオン5つとアゾ色素分子4つから形成される5核錯体、金属イオン10個とアゾ色素分子8つから形成される10核錯体、または、金属イオン2つとアゾ色素分子2つから形成される複核錯体が好ましい。本発明において使用されるアゾ金属錯体色素を合成する場合、1分子中に2つ以上の遷移金属イオンを含むアゾ金属錯体色素を得るためには、塩基存在下にて反応させることが好ましい。アゾ色素を配位子として含むアゾ金属錯体色素は、アゾ色素と金属イオンとを塩基存在下で反応させることにより得られるものであることが好ましい。これにより得られるアゾ金属錯体色素を含む記録層は、通常、該アゾ金属錯体中および/または記録層中に塩基が含まれる。
アゾ金属錯体色素は、金属イオンの違いやアゾ金属錯体色素の存在環境(溶液、固体)の違いにより、金属イオンの価数が変化する場合がある。配位構造が異なる場合、とり得る配位構造としては、上記の通り、金属イオン5つとアゾ色素分子4つから形成される5核錯体、金属イオン10個とアゾ色素分子8つから形成される10核錯体、または、金属イオン2つとアゾ色素分子2つから形成される2核錯体等がある。これらの混合物として存在する場合も考えられる。また、金属イオンの価数が変化すると、対塩の電荷や個数も変わり得るため、前記アゾ色素と金属イオンとの金属キレート色素の対塩は特に限定されるものではなく、電荷を中和するために必要なイオンと対塩を形成していればよい。対塩を形成するイオンとしては、例えば後述の一般式(F)中のGで表されるイオンとして例示したイオンを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
前記アゾ金属錯体色素は、より好ましくは下記一般式(F)で表される。一般式(F)で表されるアゾ金属錯体色素は、銅イオン5つと一般式(1)で表されるアゾ色素分子4つにより形成される。一般式(F)において、前記一般式(A)で示したピラゾール環の環上窒素原子2つに対してそれぞれ遷移金属イオンが結合する。Y1で表される水素原子が解離することにより、これらの構造が安定化されていると考えられる。
以下に、一般式(F)について説明する。
一般式(F)中、L2-は一般式(1)で表されるアゾ色素から水素原子2つが解離した2価アニオンを表す。一般式(1)の詳細は、先に説明した通りである。
一般式(F)中、L’は配位子を表す。本発明において、「配位子」とは金属イオンと結合可能な原子または原子団のことをいう。L’が複数存在する場合、複数存在するL’は互いに同じであっても異なっていてもよい。
L’で表される配位子としては、後述の好ましい例で挙げる配位子のほか、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」(Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行)、「有機金属化学−基礎と応用−」(裳華房株式会社、山本明夫著、1982年発行)等に記載の配位子が挙げられる。配位子の具体例について以下に説明する。
L’で表される配位子としては、後述の好ましい例で挙げる配位子のほか、例えば、「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」(Springer−Verlag社、H.Yersin著、1987年発行)、「有機金属化学−基礎と応用−」(裳華房株式会社、山本明夫著、1982年発行)等に記載の配位子が挙げられる。配位子の具体例について以下に説明する。
前記L’に含まれ、かつ金属イオンに配位する原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ハロゲン原子(塩素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)が好ましく、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子がより好ましく、窒素原子、酸素原子が更に好ましく、窒素原子が特に好ましい。
L’が金属イオンに配位する場合、L’はアニオン性配位子であっても、中性配位子であってもよい。
上記のうち、金属イオンに窒素原子で配位するL’としては、特に限定されないが、含窒素芳香族へテロ環配位子{例えば、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサジアゾール配位子、チアジアゾール配位子、およびこれらを含む縮配位子体(例えば、キノリン配位子、ベンズオキサゾール配位子、ベンズイミダゾール配位子など)、およびこれらの互変異性体など}、アミン配位子(例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジベンジルアミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、アリールアミンなど)、アニリン配位子(例えば、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ジフェニルアミン、N−アシルアニリン、N−アルキルスルホニルアニリンなど)、イミン配位子、ニトリル配位子(例えばアセトニトリル配位子など)、イソニトリル配位子(例えばt−ブチルイソニトリル配位子など)、アミド配位子(例えばジメチルホルムアミド配位子、ジメチルアセトアミド配位子など)、アミジン配位子(例えば、DBU、DBN)、グアニジン配位子(例えばテトラメチルグアニジン)などが挙げられる。これらの配位子は置換基を有していてもよい。
金属イオンに酸素原子で配位するL’としては、特に限定されないが、アルコール配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメタノール、エタノール、ブタノール、2−エチルヘキシロキシなどのプロトンを解離させた一価のアニオン配位子が挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェノール、1−ナフトール、2−ナフトールなどプロトンを解離させた一価のアニオン配位子が挙げられる。)、ジケトン配位子(例えばアセチルアセトン配位子)、シリルオキシ配位子(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、エーテル配位子(環状エーテルを含む)カルボン酸配位子、スルホン酸配位子、アクア配位子、O2配位子などが挙げられる。これらの配位子は置換基を有していてもよい。
金属イオンに硫黄原子で配位するL’としては、特に限定されないが、アルキルチオール配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばブタンチオールなどプロトンを解離させた一価のアニオン配位子が挙げられる。)、アリールチオール配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばチオフェノールなどが挙げられる。)、チオエーテル配位子が挙げられる。これらの配位子は置換基を有していてもよい。
金属イオンにリン原子で配位するL’としては、特に限定されないが、アルキルホスフィン配位子(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばメチルホスフィン、ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジベンジルホスフィン、などが挙げられる。)、アリールホスフィン配位子(好ましくは炭素数3〜30、より好ましくは炭素数4〜20、特に好ましくは炭素数5〜10であり、例えばフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、ピリジルホスフィンなどが挙げられる。)が挙げられる。これらの配位子は置換基を有していてもよい。
一般式(F)中、Gは電荷を中和するために必要なイオンを表し、vは0〜2の範囲の整数を表す。
Gは、Cuの価数によって変化し得る。Cuが全て2価のカチオンとして存在する場合、アゾ金属錯体の合成原料であるCu塩中の対アニオンがGとなり得る。Gとしては例えば、酢酸アニオン、アセチルアセトンから水素原子が1つ解離したアニオン、ハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、水酸化物イオンなどが挙げられる。Cuは存在する環境によっては1価も安定であり、その場合にはGがカチオンとなることも考えられる。カチオンとしては、例えば合成時に用いた塩基がプロトン化されたものなどが挙げられる。塩基としては有機塩基が好ましく、有機塩基としては例えば、炭素数1〜30の1〜3級アミン(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、n−ブチルアミンなど)、アミジン類{例えば、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン)など}、グアニジン類(例えば、テトラメチルグアニジンなど)、含窒素へテロ環(例えば、ピリジン、イミダゾールなど)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。有機塩基としては、炭素数1〜30の1〜3級アミンが好ましく、炭素数1〜20の1〜3級アミンがより好ましく、炭素数1〜10の1〜3級アミンがさらに好ましく、炭素数1〜10の2または3級アミンが特に好ましい。
Gは、Cuの価数によって変化し得る。Cuが全て2価のカチオンとして存在する場合、アゾ金属錯体の合成原料であるCu塩中の対アニオンがGとなり得る。Gとしては例えば、酢酸アニオン、アセチルアセトンから水素原子が1つ解離したアニオン、ハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、水酸化物イオンなどが挙げられる。Cuは存在する環境によっては1価も安定であり、その場合にはGがカチオンとなることも考えられる。カチオンとしては、例えば合成時に用いた塩基がプロトン化されたものなどが挙げられる。塩基としては有機塩基が好ましく、有機塩基としては例えば、炭素数1〜30の1〜3級アミン(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピロリジン、N−メチルピロリジン、n−ブチルアミンなど)、アミジン類{例えば、DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン)など}、グアニジン類(例えば、テトラメチルグアニジンなど)、含窒素へテロ環(例えば、ピリジン、イミダゾールなど)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。有機塩基としては、炭素数1〜30の1〜3級アミンが好ましく、炭素数1〜20の1〜3級アミンがより好ましく、炭素数1〜10の1〜3級アミンがさらに好ましく、炭素数1〜10の2または3級アミンが特に好ましい。
Cuが全て2価で存在すれば、vは2となり、Cu1価が存在する場合は0〜2の範囲の整数となると考えられる。
一般式(F)中、xは0〜6の範囲の整数を表す。記録特性の観点から、xは0〜4の範囲の整数であることが好ましく、0〜3の範囲の整数であることがより好ましく、0〜2の範囲の整数であることがさらに好ましく、0または1であることが特に好ましい。これは、xが小さいほど、1分子あたりのアゾ配位子の含有率が増加し、記録感度の向上が予想される為である。
一般式(F)で表されるアゾ金属錯体色素において、アゾ配位子は以下のように2価アニオンとして存在する。但し、配位子上のアニオン2つは下記のように局在化しているとは限らず、非局在化している場合も含まれる。
ここで、一般式(F)で表されるアゾ金属錯体色素の類縁体である化合物(A−0)と銅イオンをトリエチルアミン存在下で反応させることにより得られたアゾ金属錯体について、X線構造解析により明らかになった構造を説明する。
化合物(A−0)が銅イオンと金属錯体を形成する場合、化合物(A−0)の配位子としての構造は化合物(A−1)に矢印で示した(1)〜(3)の位置で銅イオンと結合する。そして、この配位子が銅イオンと錯体を形成する場合には、5つの銅イオンと4つの配位子とが結合した金属キレートとなる。この5つの銅イオンを第1銅イオン〜第5銅イオンと呼び、4つの配位子を配位子1〜配位子4と呼び、それらの上記(1)〜(3)の位置を配位子1については配位子1(1)〜配位子1(3)、配位子2については配位子2(1)〜配位子2(3)というように呼ぶと、この金属キレートは、第1銅イオンには配位子1(1)と配位子2(2)が結合し、第2銅イオンには配位子1(2)と配位子3(1)が結合し、第3銅イオンには配位子2(1)と配位子4(1)が結合し、第4銅イオンには配位子3(2)と配位子4(1)が結合し、これら第1銅イオンから第4銅イオンに囲まれた中央部に位置する第5銅イオンに配位子1(3)、配位子2(3)、配位子3(3)および配位子4(3)が結合した構造となっていることが確認できた。
一般式(F)に属するアゾ金属錯体の配位構造も、上記の配位構造と同様の配位構造を取り得る。但し、分子内の構成要素としてはアゾ色素と金属イオンに限定されるものではなく、共存するアニオン種、カチオン種、溶媒分子、塩基が加わる場合も含まれる。
化合物(A−0)が銅イオンと金属錯体を形成する場合、化合物(A−0)の配位子としての構造は化合物(A−1)に矢印で示した(1)〜(3)の位置で銅イオンと結合する。そして、この配位子が銅イオンと錯体を形成する場合には、5つの銅イオンと4つの配位子とが結合した金属キレートとなる。この5つの銅イオンを第1銅イオン〜第5銅イオンと呼び、4つの配位子を配位子1〜配位子4と呼び、それらの上記(1)〜(3)の位置を配位子1については配位子1(1)〜配位子1(3)、配位子2については配位子2(1)〜配位子2(3)というように呼ぶと、この金属キレートは、第1銅イオンには配位子1(1)と配位子2(2)が結合し、第2銅イオンには配位子1(2)と配位子3(1)が結合し、第3銅イオンには配位子2(1)と配位子4(1)が結合し、第4銅イオンには配位子3(2)と配位子4(1)が結合し、これら第1銅イオンから第4銅イオンに囲まれた中央部に位置する第5銅イオンに配位子1(3)、配位子2(3)、配位子3(3)および配位子4(3)が結合した構造となっていることが確認できた。
一般式(F)に属するアゾ金属錯体の配位構造も、上記の配位構造と同様の配位構造を取り得る。但し、分子内の構成要素としてはアゾ色素と金属イオンに限定されるものではなく、共存するアニオン種、カチオン種、溶媒分子、塩基が加わる場合も含まれる。
なお、化合物(A−0)と銅イオンをトリエチルアミン存在下で反応させることにより得られたアゾ金属錯体や、同様に合成したアゾ金属錯体はESI−TOF−MSにて同定を行うと、アゾ配位子4分子と遷移金属5つ分子から形成される分子の分子量をMとした場合に、Mのピークで検出される場合、M/2のピークが検出される場合がある。単座配位子(塩基や溶媒など)は、錯体となって検出されることは殆どなく、フラグメントとして検出されると考えられる。アゾ金属錯体の重量減少開始温度が塩基や溶媒の沸点より高いなど、熱分析(例えばTG/DTAなど)により錯体の一部として塩基などが含まれることを確認することができる。
一般式(F)で表されるアゾ金属錯体色素は、一般式(1)で表されるアゾ色素とCu塩を反応させることにより得ることができる。塩基存在下で反応させることが好ましく、塩基は、有機塩基を用いることが好ましい。無機塩基を用いた場合、塩基中の金属イオンがアゾ配位子とイオン対を形成するため、所望のアゾ金属錯体を得ることが困難となるからである。有機塩基の例としては、前述の有機塩基が挙げられる。溶媒としては、例えばメタノールなどのアルコールを使用することができるが、一般式(F)中のL’で表される配位子は、塩基または溶媒由来であるため塩基および溶媒を選択することにより所望の配位子を有するアゾ金属錯体色素を得ることができる。また、本発明において、金属塩の種類、塩基の種類、有機溶媒またはその混合液の種類、反応温度等は限定されない。反応液中のアゾ色素および金属塩の濃度および混合割合、反応温度および反応時間等の反応条件は、適宜設定すればよい。目的のアゾ金属錯体色素が得られたことは、ESI−MS(TOF−MSを含む)、MALDI−MS(TOF−MSを含む)、ESR、X線構造解析、ICP等の公知の方法によって確認することができる。
以下に、一般式(1)で表されるアゾ色素と金属イオンからなるアゾ金属錯体色素の具体例を示す。ただし、本発明は下記具体例に限定されるものではない。
記録層形成用塗布液の調製および記録層の形成
次に、記録層用塗布液の調製方法および記録層の形成について説明する。
本発明の光情報記録媒体の製造方法では、一般式(I)で表される溶剤を、塗布溶剤として使用する。部分構造(A)を含むアゾ色素と金属イオンとを反応させることにより得られるアゾ金属錯体色素は、光ディスクの製造において汎用される2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等の溶液中での溶解性や安定性が低い。これに対し、一般式(I)で表される溶剤を使用することにより、溶解性および安定性の改善が可能である。
以下に、前記溶剤について説明する。
次に、記録層用塗布液の調製方法および記録層の形成について説明する。
本発明の光情報記録媒体の製造方法では、一般式(I)で表される溶剤を、塗布溶剤として使用する。部分構造(A)を含むアゾ色素と金属イオンとを反応させることにより得られるアゾ金属錯体色素は、光ディスクの製造において汎用される2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等の溶液中での溶解性や安定性が低い。これに対し、一般式(I)で表される溶剤を使用することにより、溶解性および安定性の改善が可能である。
以下に、前記溶剤について説明する。
一般式(I)中、R11およびR12は、各々独立に置換基を表す。置換基としては、前記R1、R2で表される置換基として例示されたものを挙げることができる。中でも、アルキル基が好ましく、炭素数1〜10の置換または無置換のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基が更に好ましい。
一般式(I)で表される溶剤としては、具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−ブタノール等が好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。プロピレングリコールモノメチルエーテルは2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに比べて安価である為、塗布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルを使用することにより、光情報記録媒体をより安価に製造することができる。なお一般式(1)で表される溶剤を一種単独で使用することもでき、二種以上を混合して使用することもできる。
記録層形成用塗布液は、前記アゾ金属錯体色素を、結合剤等と共にまたは結合剤を用いないで前記溶剤に溶解して調製することができる。次いで、この塗布液を基板上に直接、または後述する光反射層等の上に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより、記録層を形成することができる。前記記録層は色素を含有するため追記型記録層として機能し得る。追記型記録層は、単層でも重層でもよく、重層構造の場合、塗布液を塗布する工程が複数回行なわれることになる。
塗布液中の色素の濃度は、一般に0.01〜15質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、より好ましくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。塗布方法としては、スピンコート法が好ましい。
塗布の際、塗布液の温度は23〜50℃の範囲であることが好ましく、24〜40℃の範囲であることがより好ましく、中でも、23〜40℃の範囲であることが特に好ましい。
塗布の際、塗布液の温度は23〜50℃の範囲であることが好ましく、24〜40℃の範囲であることがより好ましく、中でも、23〜40℃の範囲であることが特に好ましい。
追記型記録層の厚さは、ランド(基板において凸部)上で、300nm以下であることが好ましく、250nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることが更に好ましく、180nm以下であることが特に好ましい。下限値としては1nm以上であることが好ましく、3nm以上であることがより好ましく、5nm以上であることが更に好ましく、7nm以上であることが特に好ましい。
また、追記型記録層の厚さは、グルーブ上(基板において凹部)で、400nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、250nm以下であることが更に好ましい。下限値としては、10nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、25nm以上であることが更に好ましい。
更に、ランド上の追記型記録層の厚さ/グルーブ上の追記型記録層の厚さの比は、0.1以上であることが好ましく、0.13以上であることがより好ましく、0.15以上であることが更に好ましく、0.17以上であることが特に好ましい。上限値としては、1未満であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.85以下であることが更に好ましく、0.8以下であることが特に好ましい。
また、追記型記録層の厚さは、グルーブ上(基板において凹部)で、400nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、250nm以下であることが更に好ましい。下限値としては、10nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、25nm以上であることが更に好ましい。
更に、ランド上の追記型記録層の厚さ/グルーブ上の追記型記録層の厚さの比は、0.1以上であることが好ましく、0.13以上であることがより好ましく、0.15以上であることが更に好ましく、0.17以上であることが特に好ましい。上限値としては、1未満であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.85以下であることが更に好ましく、0.8以下であることが特に好ましい。
また、追記型記録層には、追記型記録層の耐光性をさらに向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。褪色防止剤としては一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。本発明においてもこの一重項酸素クエンチャーを混合させることによって更なる耐光性の向上が期待できる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、および同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。
前記一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、色素の量に対して、通常0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に好ましくは5〜25質量%の範囲である。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、および同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。
前記一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、色素の量に対して、通常0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に好ましくは5〜25質量%の範囲である。
記録層形成用塗布液中に含まれる色素は、一種でもよく二種以上の異なる種類のものが含まれていてもよい。形成される記録層中の色素の含有量は、記録層の全質量に対して、例えば1〜100質量%の範囲であり、好ましくは70〜100質量%の範囲であり、より好ましくは80〜100質量%の範囲であり、最も好ましくは90〜100質量%の範囲である。
前記色素を含む記録層は、レーザ光の照射により情報の記録が可能な層である。ここで、レーザ光の照射により情報の記録が可能とは、記録層のレーザ光が照射された部分がその光学的特性を変えることをいう。光学的特性の変化は、記録層のレーザ光が照射された部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的または化学的変化(例えば、ピットの生成)を生じすることによってもたらされると考えられる。記録層に記録された情報の読み取り(再生)は、例えば記録用のレーザ光と同様の波長のレーザ光を照射することにより、記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率等の光学的特性の違いを検出することにより行うことができる。前記色素は、例えば440nm以下のレーザ光に対して吸収性を有するものである。このように短波長領域に吸収性を有する金属錯体化合物を含む記録層を有する光情報記録媒体は、405nmの青色レーザを用いるBlu−ray方式の光ディスクなどの短波長レーザによる記録が可能な大容量光ディスクとして好適である。
本発明により製造される光情報記録媒体は、前記アゾ金属錯体色素を含む記録層を基板上に少なくとも一層有するものであればよく、前記記録層を二層以上有することもできる。または、前記アゾ金属錯体色素を含む記録層以外の記録層を有することも可能である。前記アゾ金属錯体色素を含む記録層において、記録用色素として他の色素を併用する場合、全色素成分に対する前記アゾ金属錯体色素の割合が、70〜100質量%であることが好ましく、80〜100質量%であることが更に好ましい。
基板
前記塗布液は、基板上に直接または他の層を介して間接に塗布される。
基板としては、従来の光情報記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。基板としては、透明な円盤状基板を用いることが好ましい。
具体的には、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。
前記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。これらの樹脂を用いた場合、射出成型を用いて基板を作製することができる。
また、基板の厚さは、一般に0.7〜2mmの範囲であり、0.9〜1.6mmの範囲であることが好ましく、1.0〜1.3mmとすることがより好ましい。
なお、後述する光反射層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、接着力の向上の目的で、下塗層を形成することもできる。
前記塗布液は、基板上に直接または他の層を介して間接に塗布される。
基板としては、従来の光情報記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。基板としては、透明な円盤状基板を用いることが好ましい。
具体的には、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。
前記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。これらの樹脂を用いた場合、射出成型を用いて基板を作製することができる。
また、基板の厚さは、一般に0.7〜2mmの範囲であり、0.9〜1.6mmの範囲であることが好ましく、1.0〜1.3mmとすることがより好ましい。
なお、後述する光反射層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、接着力の向上の目的で、下塗層を形成することもできる。
前記基板の記録層が形成される面には、通常、トラッキング用の案内溝またはアドレス信号等の情報を表わす凹凸(プリグルーブ)が形成されている。前記プリグルーブのトラックピッチは、50〜500nmの範囲であることが好ましい。トラックピッチが50nm以上であれば、プリグルーブを正確に形成することができる上に、クロストークの発生を回避することができ、500nm以下であれば、高密度記録を行うことができる。前記アゾ金属錯体色素は短波長レーザ光に対する記録再生特性に優れるため、より高い記録密度を達成するためにCD−RやDVD−Rに比べてより狭いトラックピッチを形成した基板と組み合わせることにより、高密度記録領域において優れた記録再生特性を示す光情報記録媒体を製造することができる。トラックピッチの好ましい範囲等の詳細は後述する。
本発明により製造される光情報記録媒体の好ましい態様としては、厚さ0.7〜2mmの基板上に、色素を含有する追記型記録層と、厚さ0.01〜0.5mmのカバー層とを基板側から順に有する光情報記録媒体(以下、「態様(1)」という)を挙げることができる。
態様(1)においては、基板に形成されるプリグルーブのトラックピッチが50〜500nm、溝幅が25〜250nm、溝深さが5〜150nmであることが好ましい。
以下、態様(1)の光情報記録媒体について更に詳細に説明する。但し、本発明により製造される光情報記録媒体は、態様(1)に限定されるものではない。
以下、態様(1)の光情報記録媒体について更に詳細に説明する。但し、本発明により製造される光情報記録媒体は、態様(1)に限定されるものではない。
[態様(1)の光情報記録媒体]
態様(1)の光情報記録媒体は、少なくとも、基板と、追記型記録層と、カバー層とを有する態様である。態様(1)の光情報記録媒体は、ブルーレイ方式の記録用媒体として好適である。ブルーレイ方式では、カバー層側からレーザ光を照射し情報の記録再生が行われ、通常、基板と記録層との間に反射層が設けられる。
態様(1)の光情報記録媒体の具体例を、図1に示す。図1に示す第1光情報記録媒体10Aは、第1基板12上に、第1光反射層18と、第1追記型記録層14と、バリア層20と、第1接着層または第1粘着層22と、カバー層16とをこの順に有する。
以下に、これらを構成する材料について順次説明する。
態様(1)の光情報記録媒体は、少なくとも、基板と、追記型記録層と、カバー層とを有する態様である。態様(1)の光情報記録媒体は、ブルーレイ方式の記録用媒体として好適である。ブルーレイ方式では、カバー層側からレーザ光を照射し情報の記録再生が行われ、通常、基板と記録層との間に反射層が設けられる。
態様(1)の光情報記録媒体の具体例を、図1に示す。図1に示す第1光情報記録媒体10Aは、第1基板12上に、第1光反射層18と、第1追記型記録層14と、バリア層20と、第1接着層または第1粘着層22と、カバー層16とをこの順に有する。
以下に、これらを構成する材料について順次説明する。
基板
態様(1)の基板には、トラックピッチ、溝幅(半値幅)、溝深さ、およびウォブル振幅のいずれもが下記の範囲である形状を有するプリグルーブ(案内溝)が形成されている。このプリグルーブは、CD−RやDVD−Rに比べてより高い記録密度を達成するために設けられたものであり、例えば、本発明の光情報記録媒体を、青紫色レーザに対応する媒体として使用する場合に好適である。
態様(1)の基板には、トラックピッチ、溝幅(半値幅)、溝深さ、およびウォブル振幅のいずれもが下記の範囲である形状を有するプリグルーブ(案内溝)が形成されている。このプリグルーブは、CD−RやDVD−Rに比べてより高い記録密度を達成するために設けられたものであり、例えば、本発明の光情報記録媒体を、青紫色レーザに対応する媒体として使用する場合に好適である。
プリグルーブのトラックピッチは、50〜500nmの範囲である。トラックピッチが50nm以上であれば、プリグルーブを正確に形成することができる上に、クロストークの発生を回避することができ、500nm以下であれば、高密度記録を行うことができる。プリグルーブのトラックピッチは、100nm以上420nm以下であることが好ましく、200nm以上370nm以下であることがより好ましく、260nm以上330nm以下であることが更に好ましい。
プリグルーブの溝幅(半値幅)は、25〜250nmの範囲であり、50nm以上240nm以下であることが好ましく、80nm以上230nm以下であることがより好ましく、100nm以上220nm以下であることが更に好ましい。プリグルーブの溝幅が25nm以上であれば、成型時に溝を十分に転写することができ、さらに記録時のエラーレート上昇を抑制することができ、250nm以下であれば、同じく成型時に溝を十分に転写することができ、更に記録時に形成されるピットの広がりによりクロストークが発生することを回避することができる。
プリグルーブの溝深さは、5〜150nmの範囲である。プリグルーブの溝深さが5nm以上であれば十分な記録変調度を得ることができ、150nm以下であれば、高い反射率を得ることができる。プリグルーブの溝深さは、10nm以上85nm以下であることが好ましく、20nm以上80nm以下であることがより好ましく、28nm以上75nm以下であることが更に好ましい。
また、プリグルーブの溝傾斜角度は、上限値が80°以下であることが好ましく、75°以下であることがより好ましく、70°以下であることが更に好ましく、65°以下であることが特に好ましい。また、下限値は、20°以上であることが好ましく、30°以上であることがより好ましく、40°以上であることが更に好ましい。
プリグルーブの溝傾斜角度が20°以上であれば、十分なトラッキングエラー信号振幅を得ることができ、80°以下であれば成型性が良好である。
プリグルーブの溝傾斜角度が20°以上であれば、十分なトラッキングエラー信号振幅を得ることができ、80°以下であれば成型性が良好である。
追記型記録層
態様(1)の追記型記録層の詳細は、先に説明した通りである。
態様(1)の追記型記録層の詳細は、先に説明した通りである。
カバー層
態様(1)のカバー層は、通常、上述した追記型記録層上に、または図1に示すようにバリア層上に、接着剤や粘着剤を介して貼り合わされる。
カバー層としては、透明な材質のフィルムであれば、特に限定されないが、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;三酢酸セルロース等を使用することが好ましく、中でも、ポリカーボネートまたは三酢酸セルロースを使用することがより好ましい。
なお、「透明」とは、記録および再生に用いられる光に対して、透過率80%以上であることを意味する。
態様(1)のカバー層は、通常、上述した追記型記録層上に、または図1に示すようにバリア層上に、接着剤や粘着剤を介して貼り合わされる。
カバー層としては、透明な材質のフィルムであれば、特に限定されないが、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;三酢酸セルロース等を使用することが好ましく、中でも、ポリカーボネートまたは三酢酸セルロースを使用することがより好ましい。
なお、「透明」とは、記録および再生に用いられる光に対して、透過率80%以上であることを意味する。
また、カバー層は、本発明の効果を妨げない範囲において、種々の添加剤が含有されていてもよい。例えば、波長400nm以下の光をカットするためのUV吸収剤および/または500nm以上の光をカットするための色素が含有されていてもよい。
更に、カバー層の表面物性としては、表面粗さが2次元粗さパラメータおよび3次元粗さパラメータのいずれも5nm以下であることが好ましい。
また、記録および再生に用いられる光の集光度の観点から、カバー層の複屈折は10nm以下であることが好ましい。
更に、カバー層の表面物性としては、表面粗さが2次元粗さパラメータおよび3次元粗さパラメータのいずれも5nm以下であることが好ましい。
また、記録および再生に用いられる光の集光度の観点から、カバー層の複屈折は10nm以下であることが好ましい。
カバー層の厚さは、記録および再生のために照射されるレーザ光の波長やNAにより、適宜、規定することができるが、本発明においては、0.01〜0.5mmの範囲内であることが好ましく、0.05〜0.12mmの範囲であることがより好ましい。
また、カバー層と、接着剤または粘着剤からなる層と、を合わせた総厚は、0.09〜0.11mmであることが好ましく、0.095〜0.105mmであることがより好ましい。
なお、カバー層の光入射面には、光情報記録媒体の製造時に、光入射面が傷つくことを防止するための保護層(図1に示す態様ではハードコート層44)が設けられていてもよい。
また、カバー層と、接着剤または粘着剤からなる層と、を合わせた総厚は、0.09〜0.11mmであることが好ましく、0.095〜0.105mmであることがより好ましい。
なお、カバー層の光入射面には、光情報記録媒体の製造時に、光入射面が傷つくことを防止するための保護層(図1に示す態様ではハードコート層44)が設けられていてもよい。
カバー層と追記型記録層またはバリア層を貼り合わせるために、両層の間に接着層または粘着層を設けることができる。
接着層に使用される接着剤としては、UV硬化樹脂、EB硬化樹脂、熱硬化樹脂等を使用することが好ましい。
接着剤としてUV硬化樹脂を使用する場合は、該UV硬化樹脂をそのまま、またはメチルエチルケトン、酢酸エチル等の適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、ディスペンサからバリア層表面に供給してもよい。また、作製される光情報記録媒体の反りを防止するため、接着層を構成するUV硬化樹脂としては硬化収縮率の小さいものを使用することが好ましい。このようなUV硬化樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製の「SD−640」等のUV硬化樹脂を挙げることができる。
接着層に使用される接着剤としては、UV硬化樹脂、EB硬化樹脂、熱硬化樹脂等を使用することが好ましい。
接着剤としてUV硬化樹脂を使用する場合は、該UV硬化樹脂をそのまま、またはメチルエチルケトン、酢酸エチル等の適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、ディスペンサからバリア層表面に供給してもよい。また、作製される光情報記録媒体の反りを防止するため、接着層を構成するUV硬化樹脂としては硬化収縮率の小さいものを使用することが好ましい。このようなUV硬化樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製の「SD−640」等のUV硬化樹脂を挙げることができる。
接着層の形成方法は特に限定されないが、バリア層または追記型記録層の表面(被貼り合わせ面)上に、接着剤を所定量塗布し、その上にカバー層を載置した後、スピンコートにより接着剤を、被貼り合わせ面とカバー層との間に均一になるように広げた後、硬化させることが好ましい。
接着層の厚さは、0.1〜100μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは1〜30μmの範囲である。
接着層の厚さは、0.1〜100μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは1〜30μmの範囲である。
粘着層に使用される粘着剤としては、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコン系の粘着剤を使用することができる。透明性、耐久性の観点から、アクリル系の粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤としては、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートなどを主成分とし、凝集力を向上させるために、短鎖のアルキルアクリレートやメタクリレート、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレートと、架橋剤との架橋点となり得るアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド誘導体、マレイン酸、ヒドロキシルエチルアクリレート、グリシジルアクリレートなどとを共重合したものを用いることが好ましい。主成分、短鎖成分および架橋点を付加するための成分との混合比率およびそれら成分の種類を、適宜調節することにより、ガラス転移温度(Tg)や架橋密度を変えることができる。
前記ガラス転移温度(Tg)は、ガラス転移温度Tgが0℃以下であることが好ましく、−15℃以下であることがより好ましく、−25℃以下であることがさらに好ましい。
なお、ガラス転移温度(Tg)は、Seiko Instruments Inc.製DSC6200Rを用い、DSC(Differential Scanning Calorimetry)法によって測定できる。
前記ガラス転移温度(Tg)は、ガラス転移温度Tgが0℃以下であることが好ましく、−15℃以下であることがより好ましく、−25℃以下であることがさらに好ましい。
なお、ガラス転移温度(Tg)は、Seiko Instruments Inc.製DSC6200Rを用い、DSC(Differential Scanning Calorimetry)法によって測定できる。
粘着剤の調製方法としては、例えば、特開2003−217177、特開2003−203387、特開平9−147418等に記載の方法等を用いることができる。
粘着層の形成方法は特に限定されないが、バリア層または追記型記録層の表面(被貼り合わせ面)上に、粘着剤を所定量均一に塗布し、その上にカバー層を載置した後、硬化させてもよいし、予め、カバー層の片面に、所定量の粘着剤を均一に塗布して粘着剤塗膜を形成しておき、該塗膜を被貼り合わせ面に貼り合わせ、その後、硬化させてもよい。
また、カバー層に、予め、粘着層が設けられた市販の粘着フィルムを用いてもよい。
粘着層の厚さは、0.1〜100μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは10〜30μmの範囲である。
またカバー層は、UV硬化樹脂を利用してスピンコーティング法により形成してもよい。
また、カバー層に、予め、粘着層が設けられた市販の粘着フィルムを用いてもよい。
粘着層の厚さは、0.1〜100μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは10〜30μmの範囲である。
またカバー層は、UV硬化樹脂を利用してスピンコーティング法により形成してもよい。
その他の層
態様(1)の光情報記録媒体は、本発明の効果を損なわない範囲においては、上記の必須の層に加え、他の任意の層を有していてもよい。他の任意の層としては、例えば、基板の裏面(追記型記録層が形成された側と逆側の非形成面側)に形成される、所望の画像を有するレーベル層や、基板と追記型記録層との間に設けられる光反射層(詳細は後述する)、追記型記録層とカバー層との間に設けられるバリア層(詳細は後述する)、該光反射層と追記型記録層との間に設けられる界面層などが挙げられる。ここで、前記レーベル層は、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、および熱乾燥樹脂などを用いて形成することができる。
なお、上記した必須および任意の層はいずれも、単層でも、多層構造でもよい。
態様(1)の光情報記録媒体は、本発明の効果を損なわない範囲においては、上記の必須の層に加え、他の任意の層を有していてもよい。他の任意の層としては、例えば、基板の裏面(追記型記録層が形成された側と逆側の非形成面側)に形成される、所望の画像を有するレーベル層や、基板と追記型記録層との間に設けられる光反射層(詳細は後述する)、追記型記録層とカバー層との間に設けられるバリア層(詳細は後述する)、該光反射層と追記型記録層との間に設けられる界面層などが挙げられる。ここで、前記レーベル層は、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、および熱乾燥樹脂などを用いて形成することができる。
なお、上記した必須および任意の層はいずれも、単層でも、多層構造でもよい。
態様(1)の光情報記録媒体では、レーザ光に対する反射率を高めたり、記録再生特性を改良する機能を付与するために、基板と追記型記録層との間に、光反射層を形成することが好ましい。
光反射層は、レーザ光に対する反射率が高い光反射性物質を、例えば、真空蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより基板上に形成することができる。
光反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲とし、30〜200nmの範囲とすることが好ましい。
なお、前記反射率は、70%以上であることが好ましい。
光反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲とし、30〜200nmの範囲とすることが好ましい。
なお、前記反射率は、70%以上であることが好ましい。
反射率が高い光反射性物質としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属および半金属またはステンレス鋼を挙げることができる。これらの光反射性物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Alおよびステンレス鋼である。特に好ましくは、Au、Ag、Alまたはこれらの合金であり、最も好ましくは、Au、Agまたはこれらの合金である。
バリア層(中間層)
態様(1)の光情報記録媒体においては、図2に示すように、追記型記録層とカバー層との間にバリア層を形成することが好ましい。
バリア層は、追記型記録層の保存性向上、追記型記録層とカバー層との接着性向上、反射率調整、熱伝導率調整等のために設けることができる。
バリア層に用いられる材料としては、記録および再生に用いられる光を透過する材料であり、上記の機能を発現し得るものであれば、特に制限されるものではないが、例えば、一般的には、ガスや水分の透過性の低い材料であり、誘電体であることが好ましい。
具体的には、Zn、Si、Ti、Te、Sn、Mo、Ge、Nb、Ta等の窒化物、酸化物、炭化物、硫化物からなる材料が好ましく、MoO2、GeO2、TeO、SiO2、
TiO2、ZnO、SnO2、ZnO−Ga2O3、Nb2O5、Ta2O5が好ましく、SnO2、ZnO−Ga2O3、SiO2、Nb2O5、Ta2O5がより好ましい。
態様(1)の光情報記録媒体においては、図2に示すように、追記型記録層とカバー層との間にバリア層を形成することが好ましい。
バリア層は、追記型記録層の保存性向上、追記型記録層とカバー層との接着性向上、反射率調整、熱伝導率調整等のために設けることができる。
バリア層に用いられる材料としては、記録および再生に用いられる光を透過する材料であり、上記の機能を発現し得るものであれば、特に制限されるものではないが、例えば、一般的には、ガスや水分の透過性の低い材料であり、誘電体であることが好ましい。
具体的には、Zn、Si、Ti、Te、Sn、Mo、Ge、Nb、Ta等の窒化物、酸化物、炭化物、硫化物からなる材料が好ましく、MoO2、GeO2、TeO、SiO2、
TiO2、ZnO、SnO2、ZnO−Ga2O3、Nb2O5、Ta2O5が好ましく、SnO2、ZnO−Ga2O3、SiO2、Nb2O5、Ta2O5がより好ましい。
また、バリア層は、真空蒸着、DCスパッタリング、RFスパッタリング、イオンプレーティングなどの真空成膜法により形成することができる。中でも、スパッタリングを用いることがより好ましい。
バリア層の厚さは、1〜200nmの範囲が好ましく、2〜100nmの範囲がより好ましく、3〜50nmの範囲が更に好ましい。
バリア層の厚さは、1〜200nmの範囲が好ましく、2〜100nmの範囲がより好ましく、3〜50nmの範囲が更に好ましい。
以上の工程により形成された光情報記録媒体は、短波長レーザ光照射により高密度記録された信号を、短波長レーザ光照射により再生する記録再生方法において、優れた記録再生特性を発揮し得る。照射されるレーザ光としては、波長440nm以下のレーザ光が好適である。
前述の好ましい態様(1)の光情報記録媒体に対する情報の記録は、例えば次のように行われる。
まず、光情報記録媒体を定線速度(例えば0.5〜10m/秒)または定角速度にて回転させながら、保護層側から半導体レーザ光などの記録用の光を照射する。この光の照射により、レーザ光照射部分の光学的特性が変化して情報が記録される。図1に示す態様では、カバー層16側から半導体レーザ光等の記録用のレーザ光46を、第一対物レンズ42(例えば開口数NAが0.85)を介して照射する。このレーザ光46の照射により、追記型記録層14がレーザ光46を吸収して局所的に温度上昇し、物理的または化学的変化(例えばピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録されると考えられる。
まず、光情報記録媒体を定線速度(例えば0.5〜10m/秒)または定角速度にて回転させながら、保護層側から半導体レーザ光などの記録用の光を照射する。この光の照射により、レーザ光照射部分の光学的特性が変化して情報が記録される。図1に示す態様では、カバー層16側から半導体レーザ光等の記録用のレーザ光46を、第一対物レンズ42(例えば開口数NAが0.85)を介して照射する。このレーザ光46の照射により、追記型記録層14がレーザ光46を吸収して局所的に温度上昇し、物理的または化学的変化(例えばピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録されると考えられる。
記録光としては、波長440nm以下のレーザ光が好ましく、440nm以下の範囲の発振波長を有する半導体レーザ光が好適に用いられる。好ましい光源としては390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザ光、中心発振波長850nmの赤外半導体レーザ光を光導波路素子を使って半分の波長にした中心発振波長425nmの青紫色SHGレーザ光を挙げることができる。特に、記録密度の点で390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザ光を用いることが好ましい。態様(1)の光情報記録媒体は、前述のように基板と追記型記録層との間に反射層を有し、カバー層側、即ち反射層と対向する面とは反対の面側から記録層へレーザ光が照射される。
上記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら半導体レーザ光を基板側または保護層側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下に、一般式(1)で表されるアゾ色素の合成法の具体例を示すが、本発明はこれらの方法に限定されるものではない。
100ml三角フラスコに酢酸2ml、プロピオン酸4mlを注ぎ、氷冷下で塩酸(35〜37%)2.23gをゆっくり滴下した。氷浴にて0〜5℃に冷却し、そこへNaNO2 0.52gを溶解させた水溶液をゆっくり滴下した後、0〜5℃にて1時間分間攪拌した。この酸性溶液を、氷冷下で0〜5℃に保った化合物(2)1.13gを含むメタノール溶液15mlに徐々に加え、1時間攪拌した。室温に戻し2時間攪拌した後、氷浴にて冷却した。沈殿物をろ過し最小量のメタノール、及び蒸留水で洗浄した。得られた固体を乾燥させ、化合物(L−13)1.13gを得た。化合物の同定は300MHz1H−NMRにより行った。
1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.44(1H,s),3.30(3H,s),2.80-2.74(2H,q),1.33(9H,s),1.29-1.25(9H,t)
1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.44(1H,s),3.30(3H,s),2.80-2.74(2H,q),1.33(9H,s),1.29-1.25(9H,t)
上述した化合物(L−13)の合成と同様の方法により、(L−1)〜(L−18)、(L−20)〜(L−31)、(L−33)を合成した。本発明に使用可能な種々のアゾ色素は同様に合成できる。化合物の同定は300MHz1H−NMRにより行った。NMRスペクトルデータの一部を以下に示す。
(L−1)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.70(1H,br),13.31(1H,s),3.331(3H,s),1.413(9H,s),1.331(9H,s)
(L−3)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.93(1H,s),10.20(1H,s),7.63-7.57(2H,m),7.06(1H,d),1.45(9H,s),1.30(9H,s)
(L−4)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ14.68(1H,br),13.53(1H,s),8.32(3H,s),3.82(2H,t),1.53(2H,tt),1.31(2H,tq),0.90(3H,t)
(L−5)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.43(1H,br),13.20(1H,br),7.40-7.36(8H,m),7.24-7.21(2H,m),1.41(9H,s)
(L−6)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ14.20(1H,s),13.40(1H,s),3.22(3H,s),3.20(3H,s),1.42(9H,s)
(L−8)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.42(1H,br),8.30-7.60(4H,br),1.40(9H,s)
(L−10)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.78(1H,s),13.30(1H,s),8.38(1H,s),4.31(q),3.34(3H,s),1.36-1.31(12H,m)
(L−3)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.93(1H,s),10.20(1H,s),7.63-7.57(2H,m),7.06(1H,d),1.45(9H,s),1.30(9H,s)
(L−4)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ14.68(1H,br),13.53(1H,s),8.32(3H,s),3.82(2H,t),1.53(2H,tt),1.31(2H,tq),0.90(3H,t)
(L−5)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.43(1H,br),13.20(1H,br),7.40-7.36(8H,m),7.24-7.21(2H,m),1.41(9H,s)
(L−6)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ14.20(1H,s),13.40(1H,s),3.22(3H,s),3.20(3H,s),1.42(9H,s)
(L−8)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.42(1H,br),8.30-7.60(4H,br),1.40(9H,s)
(L−10)1H-NMR(DMSO-d6)[ppm];δ13.78(1H,s),13.30(1H,s),8.38(1H,s),4.31(q),3.34(3H,s),1.36-1.31(12H,m)
次に、例示化合物(M−13)で表されるアゾ金属錯体色素の合成法の具体例を示すが、本発明は、これらの方法に限定されるものではない。
[(M−13)の合成]
50mlナスフラスコに化合物(L−13)0.7g、エタノール7mlを入れ、攪拌しながらDBU1mlを滴下した。攪拌しながら、さらに酢酸銅一水和物 380mgを加え、3時間加熱還流させた。室温に戻し、蒸留水30mlを加え、沈殿を生成させた。得られた沈殿物をろ過し、蒸留水にて洗浄した。乾燥を施し化合物(M−13)0.74gを得た。化合物の同定はICP−OESを用いたCu含有量測定およびESI−TOF−MSにて行った。
ESI−TOF−MS:m/z=1515(nega)
ESI−TOF−MSの結果からは、アゾ色素分子8つと銅イオン10個からなる錯体のピークが検出された。
ICP−OES:Cu含有量=163±4g/kg
ICP−OESの結果からは、アゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体に比べてCu含有量が多い結果であった。
≪ICP−OES(ICP発光分光)の測定≫
試料0.05gを採取し、硝酸3mlを添加後、マイクロウェーブ灰化を行った。水で100mlにメスアップし、ICP−OES(島津製作所製1000−IV)にてCuを絶対検量線法を用いて定量した。
50mlナスフラスコに化合物(L−13)0.7g、エタノール7mlを入れ、攪拌しながらDBU1mlを滴下した。攪拌しながら、さらに酢酸銅一水和物 380mgを加え、3時間加熱還流させた。室温に戻し、蒸留水30mlを加え、沈殿を生成させた。得られた沈殿物をろ過し、蒸留水にて洗浄した。乾燥を施し化合物(M−13)0.74gを得た。化合物の同定はICP−OESを用いたCu含有量測定およびESI−TOF−MSにて行った。
ESI−TOF−MS:m/z=1515(nega)
ESI−TOF−MSの結果からは、アゾ色素分子8つと銅イオン10個からなる錯体のピークが検出された。
ICP−OES:Cu含有量=163±4g/kg
ICP−OESの結果からは、アゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体に比べてCu含有量が多い結果であった。
≪ICP−OES(ICP発光分光)の測定≫
試料0.05gを採取し、硝酸3mlを添加後、マイクロウェーブ灰化を行った。水で100mlにメスアップし、ICP−OES(島津製作所製1000−IV)にてCuを絶対検量線法を用いて定量した。
(M−13)と同様の条件にて、(M−8)、(M−11)、(M−18)、(M−20)、(M−21)、(M−26)、(M−34)、(M−35)、(M−38)を合成した。
(M−21):(ICP−OES)140±5g/kg
ICP−OESの結果からは、アゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体にDBUが1つ含まれる構造に一致する結果を示した。
(M−35):(ESI−MS)m/z=949(nega)、920(posi)、915(nega)
(M−35)はESI−MSの結果からは、アゾ色素分子4つと銅イオン5つからなる錯体のピークと、アゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体のピークの両方が検出された。
(M−35)は、X線構造解析結果ではアゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体であった。
ICP−OESの結果からは、アゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体にDBUが1つ含まれる構造に一致する結果を示した。
(M−35):(ESI−MS)m/z=949(nega)、920(posi)、915(nega)
(M−35)はESI−MSの結果からは、アゾ色素分子4つと銅イオン5つからなる錯体のピークと、アゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体のピークの両方が検出された。
(M−35)は、X線構造解析結果ではアゾ色素分子2つと銅イオン2つからなる錯体であった。
[(M−1)の合成]
50mlナスフラスコに化合物(L−1)0.7g、メタノール10mlを入れ、攪拌しながらトリエチルアミン1.5mlを滴下した。攪拌しながら、さらに酢酸銅一水和物 430mgを加え、3時間加熱還流させた。室温に戻し、得られた沈殿物をろ過し、メタノールにて洗浄した。乾燥を施し化合物(M−1)0.44gを得た。化合物の同定はESI−TOF−MS、MALDI−MS、ICP−OESを用いてCu含有量測定にて行った。
ESI−TOF−MS:m/z=1627(nega)
ESI−TOF−MSの結果からは、アゾ色素分子4つと銅イオン5つからなる錯体が検出され、一般式(F)の[(Cu)5(L2-)4(L’)x]・GVで表されることがわかった。また、MALDI-MSにてm/z=102(posi)が検出されたことから、GVは(Et3NH+)であることもわかった。
ICP−OES:Cu含有量=172g/kg
ICP−OESの結果からは、アゾ色素分子4つと銅イオン5つからなる錯体にトリエチルアミン2つとが含まれる構造[(Cu)5(L2-)4]2-・(Et3NH+)2に相当する結果である。
50mlナスフラスコに化合物(L−1)0.7g、メタノール10mlを入れ、攪拌しながらトリエチルアミン1.5mlを滴下した。攪拌しながら、さらに酢酸銅一水和物 430mgを加え、3時間加熱還流させた。室温に戻し、得られた沈殿物をろ過し、メタノールにて洗浄した。乾燥を施し化合物(M−1)0.44gを得た。化合物の同定はESI−TOF−MS、MALDI−MS、ICP−OESを用いてCu含有量測定にて行った。
ESI−TOF−MS:m/z=1627(nega)
ESI−TOF−MSの結果からは、アゾ色素分子4つと銅イオン5つからなる錯体が検出され、一般式(F)の[(Cu)5(L2-)4(L’)x]・GVで表されることがわかった。また、MALDI-MSにてm/z=102(posi)が検出されたことから、GVは(Et3NH+)であることもわかった。
ICP−OES:Cu含有量=172g/kg
ICP−OESの結果からは、アゾ色素分子4つと銅イオン5つからなる錯体にトリエチルアミン2つとが含まれる構造[(Cu)5(L2-)4]2-・(Et3NH+)2に相当する結果である。
(M−1)と同様の条件にて、(M−2)〜(M−6)、(M−9)、(M−15)、(M−28)を合成した。
(M−9):(ESI−MS)m/z=699(nega)、699(posi)、670(nega)
(M−1)の合成において、(L−1)を(L−16)に置き換え、トリエチルアミンをジイソプロピルアミンに置き換え、同様に反応させることで、(M−16)を合成した。
(M−1)の合成において、(L−1)を(L−11)に置き換え、トリエチルアミンをジイソプロピルアミンに置き換え、同様に反応させることで、(M−27)を合成した。
(M−1)の合成において、(L−1)を(L−14)に置き換え、トリエチルアミンをジイソプロピルアミンに置き換え、同様に反応させることで、(M−29)を合成した。
(M−1)の合成において、(L−1)を(L−24)に置き換え、トリエチルアミンをDBNに置き換え、同様に反応させることで、(M−37)を合成した。
上述した化合物の合成法と同様の方法により、本発明において使用可能な種々のアゾ金属錯体色素を合成できる。化合物の同定は、ESI−TOF−MS、X線構造解析等により確認できる。
[実施例1〜16]
≪光情報記録媒体の作製≫
(基板の作製)
厚さ1.1mm、外径120mm、内径15mmでスパイラル状のプリグルーブ(トラックピッチ:320nm、溝幅:グルーブ(凹部)幅170nm、溝深さ:37nm、溝傾斜角度:52°、ウォブル振幅:20nm)を有する、ポリカーボネート樹脂からなる射出成形基板を作製した。射出成型時に用いられたスタンパのマスタリングは、レーザーカッティング(351nm)を用いて行なわれた。
≪光情報記録媒体の作製≫
(基板の作製)
厚さ1.1mm、外径120mm、内径15mmでスパイラル状のプリグルーブ(トラックピッチ:320nm、溝幅:グルーブ(凹部)幅170nm、溝深さ:37nm、溝傾斜角度:52°、ウォブル振幅:20nm)を有する、ポリカーボネート樹脂からなる射出成形基板を作製した。射出成型時に用いられたスタンパのマスタリングは、レーザーカッティング(351nm)を用いて行なわれた。
(光反射層の形成)
基板上に、Unaxis社製Cubeを使用し、Ar雰囲気中で、DCスパッタリングにより、膜厚60nmの真空成膜層としてのANC光反射層(Ag:98.1at%、Nd:0.7at%、Cu:0.9at%)を形成した。光反射層の膜厚の調整は、スパッタ時間により行った。
基板上に、Unaxis社製Cubeを使用し、Ar雰囲気中で、DCスパッタリングにより、膜厚60nmの真空成膜層としてのANC光反射層(Ag:98.1at%、Nd:0.7at%、Cu:0.9at%)を形成した。光反射層の膜厚の調整は、スパッタ時間により行った。
(追記型記録層の形成)
実施例1〜16として、化合物(M−1)〜(M−6)、(M−8)、(M−13)、(M−15)、(M−16)、(M−21)、(M−26)、(M−27)、(M−28)、(M−34)、(M−35)それぞれ0.7gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100ml中に添加して溶解し、色素含有塗布液を調製した。そして、第1光反射層上に、調製した色素含有塗布液を、スピンコート法により回転数500〜2200rpmまで変化させながら23℃、50%RHの条件で塗布して、第1追記型記録層を形成した。
実施例1〜16として、化合物(M−1)〜(M−6)、(M−8)、(M−13)、(M−15)、(M−16)、(M−21)、(M−26)、(M−27)、(M−28)、(M−34)、(M−35)それぞれ0.7gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100ml中に添加して溶解し、色素含有塗布液を調製した。そして、第1光反射層上に、調製した色素含有塗布液を、スピンコート法により回転数500〜2200rpmまで変化させながら23℃、50%RHの条件で塗布して、第1追記型記録層を形成した。
追記型記録層を形成した後、クリーンオーブンにてアニール処理を施した。アニール処理は、基板を垂直のスタックポールにスペーサーで間をあけながら支持し、80℃で1時間保持して行った。
(バリア層の形成)
その後、追記型記録層上に、Unaxis社製Cubeを使用し、Ar雰囲気中で、DCスパッタリングによりNb2O5からなる、厚さ10nmのバリア層を形成した。
その後、追記型記録層上に、Unaxis社製Cubeを使用し、Ar雰囲気中で、DCスパッタリングによりNb2O5からなる、厚さ10nmのバリア層を形成した。
(カバー層の貼り合わせ)
カバー層としては、内径15mm、外径120mmで、片面に粘着層(ガラス転移温度−52℃)を有するポリカーボネート製フィルム(帝人ピュアエース、厚さ:80μm)を用い、該粘着層とポリカーボネート製フィルムとの厚さの合計が100μmとなるように設定した。
そして、バリア層上に、カバー層を粘着層を介して載置した後、そのカバー層を押し当て部材にて圧接して、貼り合わせた。以上の工程により、基板上に、光反射層、追記型記録層、バリア層、粘着層およびカバー層をこの順に有する光情報記録媒体を作製した。
カバー層としては、内径15mm、外径120mmで、片面に粘着層(ガラス転移温度−52℃)を有するポリカーボネート製フィルム(帝人ピュアエース、厚さ:80μm)を用い、該粘着層とポリカーボネート製フィルムとの厚さの合計が100μmとなるように設定した。
そして、バリア層上に、カバー層を粘着層を介して載置した後、そのカバー層を押し当て部材にて圧接して、貼り合わせた。以上の工程により、基板上に、光反射層、追記型記録層、バリア層、粘着層およびカバー層をこの順に有する光情報記録媒体を作製した。
<色素層膜厚測定>
得られた光情報記録媒体の断面図を、SEMで観察し、色素層のグルーブ凹部、凸部それぞれの膜厚を読み取った。色素層のグルーブ凹部は溝深さ+0〜10nmであり、色素層のグルーブ凸部は10〜30nm程度であった。
得られた光情報記録媒体の断面図を、SEMで観察し、色素層のグルーブ凹部、凸部それぞれの膜厚を読み取った。色素層のグルーブ凹部は溝深さ+0〜10nmであり、色素層のグルーブ凸部は10〜30nm程度であった。
比較例1〜5:光情報記録媒体の作製
追記型記録層の形成に用いる塗布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて比較溶剤(A)〜(E)を使用した以外は同様の方法で比較例1〜5の光情報記録媒体を作製した。
追記型記録層の形成に用いる塗布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルに代えて比較溶剤(A)〜(E)を使用した以外は同様の方法で比較例1〜5の光情報記録媒体を作製した。
比較溶剤(A):2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール
比較溶剤(B):ジアセトンアルコール
比較溶剤(C):乳酸メチル
比較溶剤(D):シクロヘキサノン
比較溶剤(E):メチルセロソルブ
比較溶剤(B):ジアセトンアルコール
比較溶剤(C):乳酸メチル
比較溶剤(D):シクロヘキサノン
比較溶剤(E):メチルセロソルブ
<溶液中での保存安定性評価>
前記アゾ金属錯体色素それぞれを、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール中でabs.=0.9〜1.1の範囲になるように色素溶液を調製した。このとき、UV−1600PC(SHIMADZU社製)を用いて色素溶液の吸収スペクトルを測定した。これらの色素溶液を60℃に設定された恒温槽に保存し、48時間後の色素溶液の吸収スペクトルを測定した。不安定な色素は吸収波長シフトが観測された為、そのシフト値を読み取り安定性の判断基準とした。表3中、安定性が○と表記されている化合物については、いずれも48時間後の吸収極大のabs.値が初期abs.値に対して90%以上であった。
前記アゾ金属錯体色素それぞれを、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール中でabs.=0.9〜1.1の範囲になるように色素溶液を調製した。このとき、UV−1600PC(SHIMADZU社製)を用いて色素溶液の吸収スペクトルを測定した。これらの色素溶液を60℃に設定された恒温槽に保存し、48時間後の色素溶液の吸収スペクトルを測定した。不安定な色素は吸収波長シフトが観測された為、そのシフト値を読み取り安定性の判断基準とした。表3中、安定性が○と表記されている化合物については、いずれも48時間後の吸収極大のabs.値が初期abs.値に対して90%以上であった。
<光情報記録媒体の評価(ジッター評価)>
作製した光情報記録媒体を、405nmレーザ、NA0.85ピックアップを有する記録再生評価機(パルステック工業株式会社製:DDU1000)を用い、カバー層側から光照射を行い、クロック周波数66MHz、線速4.92m/sにて、(1.7)RLL−NRZI変調されたマーク長変調信号(17PP)を記録した。ジッター測定は記録信号をリミットイコライザーに通し、タイムインターバルアナライザ(横河電機株式会社製:TA520)を用いて測定した。
作製した光情報記録媒体を、405nmレーザ、NA0.85ピックアップを有する記録再生評価機(パルステック工業株式会社製:DDU1000)を用い、カバー層側から光照射を行い、クロック周波数66MHz、線速4.92m/sにて、(1.7)RLL−NRZI変調されたマーク長変調信号(17PP)を記録した。ジッター測定は記録信号をリミットイコライザーに通し、タイムインターバルアナライザ(横河電機株式会社製:TA520)を用いて測定した。
(注1)PM:プロピレングリコールモノメチルエーテル
(注2)ジッター値が7%未満のとき◎、7%以上8%未満のとき○、8%以上のとき×。
(注3)溶解性が悪く、記録層の形成が十分にできなかったため、測定あるいは記録ができなかった。
(注4)λmaxの波長シフト値10nm以下○、10.1nm以上×
(注5)塗布溶液に完溶する場合○、殆ど溶解しない場合×
表3に示すように、汎用の塗布溶剤を用いた比較例1〜5に比べ、実施例1〜16では、いずれも溶解性、溶液中での保存安定性、および記録再生特性の両立ができており、実施例で使用した溶剤が、前記アゾ金属錯体色素に対して使用する塗布溶剤として優れることが示された。
実施例1で使用したアゾ金属錯体色素(M−1)を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールを用いて7mg/mlの濃度に調製した溶液を、25℃で1週間保存後に実施例1と同様にして記録特性評価を行ったところ、実施例1に対して明らかな記録特性の悪化が見られた。
これに対し、実施例1のアゾ金属錯体色素(M−1)をプロピレングリコールモノメチルエーテルを用いて7mg/mlの濃度に調製した溶液を、25℃で3週間保存後に実施例1と同様にして記録特性評価を行ったところ、実施例1と同様の良好な特性を示した。
これに対し、実施例1のアゾ金属錯体色素(M−1)をプロピレングリコールモノメチルエーテルを用いて7mg/mlの濃度に調製した溶液を、25℃で3週間保存後に実施例1と同様にして記録特性評価を行ったところ、実施例1と同様の良好な特性を示した。
本発明によれば、ブルーレイディスクにおいて優れた特性を示す色素を良好に溶解させ、かつ塗布溶剤中で安定に保存することができ、更に、良好な記録再生特性を示す光情報記録媒体(特に、波長が440nm以下のレーザ光照射による情報の記録が可能な光情報記録媒体)を製造することができる。
10A…第1光情報記録媒体
12…第1基板 14…第1追記型記録層
16…カバー層 18…第1光反射層
20…バリア層 22…第1接着層または第1粘着層
38…ランド 40…グルーブ
42…第一対物レンズ 44…ハードコート層
46…レーザ光
12…第1基板 14…第1追記型記録層
16…カバー層 18…第1光反射層
20…バリア層 22…第1接着層または第1粘着層
38…ランド 40…グルーブ
42…第一対物レンズ 44…ハードコート層
46…レーザ光
Claims (10)
- R1はシアノ基である請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記金属イオンは遷移金属イオンである請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記遷移金属イオンは銅イオンである請求項4に記載の製造方法。
- 一般式(I)中、R11およびR12は、各々独立にアルキル基を表す請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルである請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記アゾ金属錯体色素は、前記アゾ色素と金属イオンとを塩基存在下で反応させることにより得られたものである請求項1〜8のいずれか1項に記載の製造方法。
- 前記基板は、トラックピッチ50〜500nmのプリグルーブを表面に有し、該表面上に前記塗布液を塗布する請求項1〜9のいずれか1項に記載の製造方法。
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