JP2010077455A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】優れたプレス成形性を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を高速での製造条件においても省スペースで安定的に製造する。
【解決手段】鋼板表面に、酸化剤を含有する酸性溶液を接触させ、接触処理終了後1〜60秒間保持した後、水洗・乾燥を行う。酸化剤としては、例えば、過酸化水素、硝酸塩、過マンガン酸塩の1種もしくは2種以上が挙げられる。以上により、めっき鋼板表面に、平均厚さが10nm以上であり、Znを必須成分として含む酸化物層が形成され、課題が解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、プレス成形時の摺動抵抗が小さく優れたプレス成形性を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を安定して製造する方法および優れたプレス成形性を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板に関するものである。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、合金化処理を施さない亜鉛めっき鋼板と比較して溶接性および塗装性に優れることから、自動車車体用途を中心に広範な分野で広く利用されている。そのような用途での合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、プレス成形を施されて使用に供される。しかし、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、冷延鋼板に比べてプレス成形性が劣るという欠点を有する。これはプレス金型での合金化溶融亜鉛めっき鋼板の摺動抵抗が冷延鋼板に比べて大きいことが原因である。すなわち、金型とビードでの摺動抵抗が大きい部分で合金化溶融亜鉛めっき鋼板がプレス金型に流入しにくくなり、鋼板の破断が起こりやすい。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、鋼板に亜鉛めっきを施した後、加熱処理を行い、鋼板中のFeとめっき層中のZnが拡散する合金化反応が生じることにより、Fe−Zn合金相を形成させたものである。このFe−Zn合金相は、通常、Γ相、δ相、ζ相からなる皮膜であり、Fe濃度が低くなるに従い、すなわち、Γ相→δ1相→ζ相の順で、硬度ならびに融点が低下する傾向がある。このため、摺動性の観点からは、高硬度で、融点が高く凝着の起こりにくい高Fe濃度の皮膜が有効であり、プレス成形性を重視する合金化溶融亜鉛めっき鋼板は皮膜中のFe濃度が高めに製造されている。
しかしながら、高Fe濃度皮膜では、めっき鋼板界面に硬くて脆いΓ相が形成されやすく、加工時に界面から剥離する現象、いわゆるパウダリングが生じやすい問題を有している。このため特許文献1に示されているように、摺動性と耐パウダリング性を両立するために上層に第二層として硬質のFe系合金を電気めっきの手法などにより付与する方法などがとられている。
亜鉛系めっき鋼板使用時のプレス成形性を向上させる方法としては、この他に、高粘度の潤滑油を塗布する方法が広く用いられる。しかし、この方法では、潤滑油の高粘性のために塗装工程で脱脂不良による塗装欠陥が発生したり、また、プレス時の油切れにより、プレス性能が不安定になる等の問題がある。従って、合金化溶融亜鉛めっき鋼板自身のプレス成形性が改善されることが強く要請されている。
上記の問題を解決する方法として、特許文献2および特許文献3には、亜鉛めっき鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布酸化処理、または加熱処理を施すことにより、ZnOを主体とする酸化膜を形成させて溶接性、加工性を向上させる技術を開示している。
しかしながら、特許文献2および3の技術を合金化溶融亜鉛めっき鋼板に適用した場合、合金化溶融めっき鋼板はAl酸化物が存在することにより、表面の反応性が劣ること、及び表面の凹凸が大きいためにプレス成形性の改善効果を安定して得ることはできない。即ち、表面の反応性が低いため、電解処理、浸漬処理、塗布酸化処理及び加熱処理等を行っても、所定の皮膜を表面に形成することは困難であり、反応性の低い部分、すなわち、Al酸化物量が多い部分では膜厚が薄くなってしまう。また、表面の凹凸が大きいため、プレス成型時にプレス金型と直接接触するのは表面の凸部となるが、凸部のうち膜厚の薄い部分と金型との接触部での摺動抵抗が大きくなり、プレス成形性の改善効果が十分には得られない。
そこで、特許文献4では、鋼板を溶融亜鉛めっき後、加熱処理により合金化し、さらに調質圧延を施した後に、pH緩衝作用を有する酸性溶液と接触させ、1〜30秒保持し、水洗することで、めっき表層に酸化物層を形成させる技術を開示している。
特開平1-319661号公報 特開昭53-60332号公報 特開平2−190483号公報 特開2003−306781号公報
上記特許文献4に開示されている技術を適用した場合、従来の製造条件においては良好なプレス成形性を得ることができるが、近年のさらなる高速での製造条件においては、充分な成膜時間が確保できないために、形成される酸化物層が薄くなり、良好なプレス成形性が得られない場合があることが明らかになった。すなわち特許文献4に記載されている溶液組成では、短時間で十分に酸化物層を形成させることが出来ないという問題点があった。
本発明は上記の問題点を改善し、優れたプレス成形性を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を短時間で安定的に製造する製造方法および優れたプレス成形性を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、さらに鋭意研究を重ねた。その結果、酸化剤を酸性溶液中に含有させることで、酸化物層の生成時間をさらに短縮することが可能となることを見出した。
本発明は、以上の知見に基づきなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
[1] 合金化溶融亜鉛めっき鋼板を酸性溶液に接触させ、接触処理終了後1〜60秒間保持した後、水洗・乾燥を行うことにより、合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に酸化物層を形成する合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、前記酸性溶液は、酸化剤を含有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[2]前記[1]において、前記酸化剤は過酸化水素、硝酸塩、過マンガン酸塩の1種もしくは2種以上であることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[3]前記[1]または[2]において、前記酸化剤の濃度は0.001〜1mol/Lであることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかにおいて、前記酸性溶液は、pH緩衝作用を有し、かつ1リットルの酸性溶液のpHを2.0から5.0まで上昇させるのに必要な1.0mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(L)で定義するpH上昇度が0.05〜0.5の範囲にあることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかにおいて、前記酸性溶液は、酢酸塩、フタル酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩のうち少なくともを1種類以上を、成分含有量5〜50g/Lの範囲で含有し、pHが0.5〜6.0、液温が20〜70℃の範囲にあることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[6]前記[1]〜[5]のいずれかにおいて、前記酸性溶液に接触させた後の合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に形成する酸性溶液膜が30g/m2以下であることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法により製造され、Znを必須成分として含む酸化物層を鋼板表面に平均厚さ10nm以上形成したことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
本発明によれば、例えば、高速での製造条件において酸化物層を形成させる時間が短時間しか確保できない場合においても、プレス成形時の摺動抵抗が小さく優れたプレス成形性を有する合金化溶融亜鉛めっき鋼板を安定して製造することができる。
本発明は、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を酸性溶液に接触させ、接触終了後1〜60秒間保持し、水洗・乾燥を行うことにより合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に酸化物層を形成するに際し、前記酸性溶液中に酸化剤を含有する。このように、酸化剤を含有した酸性溶液を用いることは、本発明において、重要な要件であり、特徴である。これにより、良好なプレス成形性を確保するために十分な酸化物層を短時間で形成させることができる。
なお、接触処理終了後とは、浸漬処理の場合は浸漬工程を終了した後を、スプレー処理の場合はスプレー工程が終了した後を、ロール塗布の場合は塗布工程が終了した後を示すものである。
この酸性溶液中に酸化剤を含有することにより良好なプレス成形性が得られるメカニズムについては明確ではないが、次のように考えることができる。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板を酸性溶液に接触させると、鋼板側からは亜鉛の溶解が生じる。この亜鉛の溶解は、同時に水素発生を生じるため、亜鉛の溶解が進行すると、酸性溶液中の水素イオン濃度が減少する。その結果、酸性溶液のpHが上昇し、酸化物(水酸化物)が安定となるpH領域に達すると、合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に酸化物層を形成すると考えられる。この際に酸化剤を含有する酸性溶液を使用すると、亜鉛の溶解が促進され、酸化物層を形成するZnイオン濃度が高くなり、結果として、酸化物(水酸化物)の形成が促進されるものと考えられる。また、このような酸化物の形成方法は、めっき層表面をわずかに溶解させながら進行するものであるため、酸化物を分散させた溶媒を用いた塗布処理などにより得られる層と比較して密着性も良好であり、水酸化物の沈殿反応を利用したものであるため、加熱処理などにより表面を完全被覆することで得られる皮膜と比較すると、厚い皮膜を形成することができる。
ここで、酸化剤としては、過酸化水素、硝酸塩、過マンガン酸塩の1種もしくは2種以上であることが好ましい。具体的には、過酸化水素、硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、硝酸アンモニウム、硝酸バリウム、硝酸ビスマス、硝酸セシウム、硝酸コバルト、硝酸インジウム、硝酸ユウロピウム、硝酸鉄、硝酸リチウム、硝酸マグネシウム、硝酸マンガン、硝酸ニッケル、硝酸ストロンチウム、硝酸イットリウム、硝酸亜鉛、過マンガン酸カリウムなどがあげられる。
また、酸化剤の濃度は0.001〜1mol/Lの範囲であることが好ましい。酸化剤の濃度が0.001mol/L未満であると、酸性溶液中に存在する酸化剤が少量であるため、その効果が充分でなく、短時間で良好なプレス成形性を確保するため酸化物層を得られない。一方、1mol/Lを超えると、酸性溶液中に存在する酸化剤が多くなり、膜厚の増加には有効であるが、酸化反応によるめっき層の損傷が激しく、本来の防錆鋼板としての役割も失うことが考えられるためである。更に好ましくは、0.01mol/L〜0.1mol/Lである。
使用する酸性溶液は、pH=0.5〜6.0の領域においてpH緩衝作用を有するものが好ましい。これは、前記pH範囲でpH緩衝作用を有する酸性溶液を使用すると、酸性溶液に接触後、所定時間保持することで、酸性溶液とめっき層の反応によりZnの溶解とZn系酸化物の形成反応が十分に生じ、鋼板表面に酸化物層を安定して得ることができるためである。
また、このようなpH緩衝作用の指標として、1リットルの酸性溶液のpHを2.0〜5.0まで上昇させるのに要する1.0mol/L水酸化ナトリウム水溶液の量(L)で定義するpH上昇度で評価でき、この値が0.05〜0.5の範囲にあるとよい。pH上昇度が0.05未満であると、pHの上昇が速やかに起こって酸化物の形成に十分な亜鉛の溶解が得られないため、十分な酸化物層の形成が生じず、一方で、pH上昇度が0.5を超えると、亜鉛の溶解が促進され、酸化物層の形成に長時間を有するだけでなく、めっき層の損傷も激しく、本来の防錆鋼板としての役割も失うことが考えられるためである。ここで、pHが2.0を超える酸性溶液のpH上昇度は、酸性溶液に硫酸などのpH=2.0〜5.0の範囲でほとんど緩衝性を有しない無機酸を添加してpHを一旦2.0に低下させて評価することとする。
このようなpH緩衝作用を有する酸性溶液としては、酢酸ナトリウム(CH3COONa)などの酢酸塩やフタル酸水素カリウム((KOOC)2C6H4)などのフタル酸塩、クエン酸ナトリウム(Na3C6H5O7)やクエン酸二水素カリウム(KH2C6H5O7)などのクエン酸塩、コハク酸ナトリウム(Na2C4H4O4)などのコハク酸塩、乳酸ナトリウム(NaCH3CHOHCO2)などの乳酸塩、酒石酸ナトリウム(Na2C4H4O6)などの酒石酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩が挙げられ、これらのうち少なくとも1種類以上を、前記各成分含有量を5〜50g/Lの範囲で含有する水溶液を使用することができる。前記濃度が5g/L未満であると、亜鉛の溶解とともに溶液のpH上昇が比較的すばやく生じるため、摺動性の向上に十分な酸化物層を形成することができず、また50g/Lを超えると、亜鉛の溶解が促進され、酸化物層の形成に長時間を有するだけでなく、めっき層の損傷も激しく、本来の防錆鋼板としての役割も失うことが考えられるためである。
酸性溶液のpHは0.5〜6.0の範囲にあることが望ましい。これはpHが6.0を超えると、溶液中でZnの溶解が十分に生じないため、酸化物の形成が十分でなくなるためである。一方、pHが0.5未満では、亜鉛の溶解が促進され、めっき付着量の減少だけでなく、めっき皮膜に亀裂が生じ加工時に剥離が生じやすくなる。
酸性溶液の温度については、20〜70℃の範囲であることが好ましい。これは20℃未満であると、酸化物層の生成反応に長時間を有し、生産性の低下を招くためである。一方、70℃を超える場合には、反応は比較的すばやく進行するが、逆に鋼板表面に処理ムラを発生しやすくなる。
なお、本発明では、使用する酸性溶液中に酸化剤を含有していれば、摺動性に優れた酸化物層を安定して形成できるため、酸性溶液中にその他の金属イオンや無機化合物などを不純物として、あるいは故意に含有していても本発明の効果が損なわれるものではない。特にZnイオンは、鋼板と酸性溶液が接触する際に溶出するイオンであるため、操業中に酸性溶液中のZn濃度の増加が認められるが、このZnイオンの濃度の大小は本発明の効果には特に影響を及ぼさない。
合金化溶融亜鉛めっき鋼板を酸性溶液に接触させる方法には特に制限はなく、めっき鋼板を酸性溶液に浸漬する方法、めっき鋼板に酸性溶液をスプレーする方法、塗布ロールを介して酸性溶液をめっき鋼板に塗布する方法等があるが、最終的に薄い液膜状で鋼板表面に存在することが望ましい。これは、鋼板表面に存在する酸性溶液の量が多いと、亜鉛の溶解が生じても溶液のpHが上昇せず、次々と亜鉛の溶解が生じるのみであり、酸化物層を形成するまでに長時間を有するだけでなく、めっき層の損傷も激しく、本来の防錆鋼板としての役割も失うことが考えられるためである。この観点から、酸性溶液接触後鋼板表面に形成する酸性溶液膜の量は、30g/m以下に調整することが好ましく有効である。より好ましくは、液膜の乾燥を防ぐ目的で3g/m2以上の液膜量が適している。溶液膜量の調整は、絞りロール、エアワイピング等で行うことができる。
また、酸性溶液に接触後、水洗までの時間(水洗までの保持時間)は、1〜60秒間必要である。水洗までの時間が1秒未満であると、溶液のpHが上昇し酸化物層が形成される前に、酸性溶液が洗い流されるために、摺動性の向上効果が得られない。一方、60秒を超えても、酸化物層の量に変化が見られない。
以上より、本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の表面には、Znを必須成分として含み、平均厚さが10nm以上の酸化物層が得られることになる。
なお、本発明における酸化物層とは、Znを必須として含んだ酸化物及び/又は水酸化物などからなる層のことである。このようなZnを必須成分として含む酸化物層の平均厚さが10nm以上であることが必要である。酸化物層の平均厚さが10nm未満に薄くなると摺動抵抗を低下させる効果が不十分となる。一方、Znを必須成分として含む酸化物層の平均厚さが200nmを越えると、プレス加工中に皮膜が破壊し摺動抵抗が上昇し、また溶接性が低下する傾向にあるため好ましくない。
さらに、酸化処理などに使用する処理液中に不純物が含まれることによりS、N、Pb、Cl、Na、Mn、Ca、Mg、Ba、Srなどが酸化物層中に取り込まれても、本発明の効果が損なわれるものではない。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。
板厚0.8mmの合金化溶融亜鉛めっき鋼板を、酸化物層形成処理として、酸性溶液に3秒浸漬した。酸性溶液としては、表1に示すように、酢酸ナトリウム30g/Lの酸性水溶液に過酸化水素、硝酸、過マンガン酸カリウムのいずれかの酸化剤を各濃度添加し、pHを硫酸で調整した酸性溶液を用いた。その後、ロール絞りを行い、液量を調整した後、1〜60秒間大気中、室温にて放置し、十分水洗を行った後、乾燥を実施した。
次に、以上により得られた鋼板に対して、自動車用外板として十分な外観を有するかを目視にて判定するとともに、めっき表層の酸化物層の膜厚を測定した。また、プレス成形性を簡易的に評価する手法として摩擦係数の測定した。めっき表層の酸化物層の膜厚測定方法および摩擦係数の測定方法は以下の通りである。
摺動性評価試験
プレス成形性を評価するために、各供試材の摩擦係数を以下のようにして測定した。
図1は摩擦係数測定装置を示す概略正面図である。同図に示すように、供試材から採取した摩擦係数測定用試料1が試料台2に固定され、試料台2は、水平移動可能なスライドテーブル3の上面に固定されている。スライドテーブル3の下面には、これに接したローラ4を有する上下動可能なスライドテーブル支持台5が設けられ、これを押し上げることによりビード6による摩擦係数測定用試料1への押し付け荷重Nを測定するための第1ロードセル7がスライドテーブル支持台5に取り付けられている。上記押し付け力を作用させた状態でスライドテーブル3を水平方向へ移動させるための摺動抵抗力Fを測定するために第2ロードセル8が、スライドテーブル3の一方の端部に取り付けられている。なお、潤滑油としてスギムラ化学社製のプレス用洗浄油プレトンR352Lを摩擦係数測定用試料1の表面に塗布して試験を行った。
図2、3は使用したビードの形状・寸法を示す概略斜視図である。ビード6の下面が試料1の表面に押し付けられた状態で摺動する。図2に示すビード6の形状は幅10mm、試料の摺動方向長さ12mm、摺動方向両端の下部は曲率4.5mmRの曲面で構成され、試料が押し付けられるビード下面は幅10mm、摺動方向長さ3mmの平面を有する。図3に示すビード6の形状は幅10mm、試料の摺動方向長さ69mm、摺動方向両端の下部は曲率4.5mmRの曲面で構成され、試料が押し付けられるビード下面は幅10mm、摺動方向長さ60mmの平面を有する。
摩擦係数測定試験は以下に示す2条件で行った。
[条件1]
図2に示すビードを用い、押し付け荷重N:400kgf、試料の引き抜き速度(スライドテーブル3の水平移動速度):100cm/minとした。
[条件2]
図3に示すビードを用い、押し付け荷重N:400kgf、試料の引き抜き速度(スライドテーブル3の水平移動速度):20cm/minとした。
供試材とビードとの間の摩擦係数μは、式:μ=F/Nで算出した。
酸化膜厚の測定
膜厚が96nmの熱酸化SiO2膜が形成されたSiウエハを参照物質として用い、蛍光X線分析装置でO・Kα X線を測定することで、SiO2換算の酸化層の平均厚さを求めた。分析面積は30mmφである。
以上より得られた試験結果を条件と併せて表1に示す。
Figure 2010077455
表1に示す試験結果から下記事項が明らかとなった。
No.1は酸性溶液による処理を行っていない比較例である。条件1・条件2において摩擦係数が高い。
No.2〜6は、酸性溶液での処理を行っているものの酸化剤を含まない浴を用いた比較例である。本件発明例と比較して、同じ酸化膜厚を得るための水洗までの時間は明らかに長い。
No.7〜9、21〜23、33〜35は、それぞれ過酸化水素、硝酸、過マンガン酸カリウムを0.1%含有した酸性溶液を用いた本発明例である。いずれの処理においてもNo.4〜6と同じ水洗までの時間で比較して酸化物層の膜厚が厚くなっている。例えば、水洗までの時間が10秒の場合、酸化剤を含まない時の酸化膜厚が18nmであるのに対して、酸化剤を含む場合の酸化膜厚は29〜31nmであり、酸化物層の形成が促進されている。
No. 10〜15、21〜23、30〜32は、含有する硝酸の濃度のみを変化させた酸性溶液の処理を行った例である。添加される硝酸濃度が高くなるほど、同じ水洗までの時間で比較して酸化物層の膜厚が厚くなっている。
No. 16〜18、21〜23、27〜29は酸性溶液の温度のみを変化させた例である。いずれの温度においても本発明例では硝酸の添加による、酸化物層の形成の促進が認められたが、温度が高いほうが成膜速度は早い。
No.19〜26は鋼板と酸性溶液が接触した後にロール絞りによって、鋼板表面の液膜量を変化させた例である。いずれの場合も硝酸の添加酸化物層の形成の促進が認められたが、液膜量の違いによる酸化膜厚の差は無く、安定して早い成膜速度が得られている。
本発明の合金化溶融亜鉛めっき鋼板はプレス成形性に優れることから、自動車車体用途を中心に広範な分野で適用できる。
摩擦係数測定装置を示す概略正面図である。 図1中のビード形状・寸法を示す概略斜視図である。 図1中のビード形状・寸法を示す概略斜視図である。
符号の説明
1 摩擦係数測定用試料
2 試料台
3 スライドテーブル
4 ローラ
5 スライドテーブル支持台
6 ビード
7 第1ロードセル
8 第2ロードセル
N 押付荷重
F 摺動抵抗力

Claims (7)

  1. 合金化溶融亜鉛めっき鋼板を酸性溶液に接触させ、接触処理終了後1〜60秒間保持した後、水洗・乾燥を行うことにより、合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に酸化物層を形成する合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法において、前記酸性溶液は、酸化剤を含有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 前記酸化剤は過酸化水素、硝酸塩、過マンガン酸塩の1種もしくは2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  3. 前記酸化剤の濃度は0.001〜1mol/Lであることを特徴とする請求項1または2に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  4. 前記酸性溶液は、pH緩衝作用を有し、かつ1リットルの該酸性溶液のpHを2.0から5.0まで上昇させるのに必要な1.0mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(L)で定義するpH上昇度が0.05〜0.5の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  5. 前記酸性溶液は、酢酸塩、フタル酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩のうち少なくともを1種類以上を、成分含有量5〜50g/Lの範囲で含有し、pHが0.5〜6.0、液温が20〜70℃の範囲にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  6. 前記酸性溶液に接触させた後の合金化溶融亜鉛めっき鋼板表面に形成する酸性溶液膜が30g/m2以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法により製造され、Znを必須成分として含む酸化物層を鋼板表面に平均厚さ10nm以上形成したことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
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