JP2010071583A - 熱交換器及びこれを備えた給湯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒を流す内管をアルミニウムからなり複数の冷媒流路を有する扁平二重管で構成し、その外周に水流路を形成することにより、熱交換効率が高く、小型かつ軽量で安価な熱交換器及びこの熱交換器を備えた給湯器を提供する。
【解決手段】中空扁平な外管2と、外管2とほぼ相似形で外形が外管2より小さい中空の第1の内管6内に、複数の冷媒流路9が設けられた第2の内管8を挿入して一体化されたアルミニウムからなる内管5とを有し、この内管5を外管2内に挿入して内管5と外管2との間に水流路3を形成した。
【選択図】図1
【解決手段】中空扁平な外管2と、外管2とほぼ相似形で外形が外管2より小さい中空の第1の内管6内に、複数の冷媒流路9が設けられた第2の内管8を挿入して一体化されたアルミニウムからなる内管5とを有し、この内管5を外管2内に挿入して内管5と外管2との間に水流路3を形成した。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷媒と水との間で熱交換を行う熱交換器及びこの熱交換器を備えた給湯器に関するものである。
従来の給湯器の熱交換器に、合成樹脂からなる外管内に、漏洩検知溝を有する銅製の二重管からなる複数の内管を配置し、内管内に高圧高温の冷媒を流すと共に、外管と内管との間に低温の水を流して熱交換し、水を所定の温度に加熱するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の熱交換器は、銅製の二重管からなる複数の内管を外管内に挿入しているため、配管が長いと内管を外管内に挿入する作業が非常に難かしく、複数の内管がすべて均等に水に接することができないため、熱伝達ロスがあった。
また、このため、水の流路断面積を流速・圧力損失設計に基づいて最適設計することが困難であった。さらに、外管が大径化するため曲げ加工半径を小さくすることができず、熱交換器の小型化が困難であるばかりでなく、複数の内管を銅で構成しているための重量が大になり、その上高価になるなど、種々問題があった。
また、このため、水の流路断面積を流速・圧力損失設計に基づいて最適設計することが困難であった。さらに、外管が大径化するため曲げ加工半径を小さくすることができず、熱交換器の小型化が困難であるばかりでなく、複数の内管を銅で構成しているための重量が大になり、その上高価になるなど、種々問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、冷媒を流す内管をアルミニウムからなり複数の冷媒流路を有する扁平二重管で構成し、その外周に水流路を形成することにより、熱交換効率が高く、小型かつ軽量で安価な熱交換器及びこの熱交換器を備えた給湯器を提供することを目的とするものである。
本発明に係る熱交換器は、中空扁平な外管と、該外管とほぼ相似形で外形が該外管より小さい中空の第1の内管内に、複数の冷媒流路が設けられた第2の内管を挿入して一体化されたアルミニウムからなる内管とを有し、該内管を前記外管内に挿入して該内管と前記外管との間に水流路を形成したものである。
また、本発明に係る給湯器は、上記の熱交換器を備えたものである。
本発明によれば、複数の冷媒流路を有する内管を熱伝導率の高いアルミニウムで扁平に形成し、これを中空扁平の外管内に挿入して両者の間にほぼ均一な水流路を形成したので、冷媒と水との接触面積をムラなく拡大できるため、熱交換効率を大幅に向上できるばかりでなく、小型、軽量で安価な熱交換器及びこれを備えた給湯器を得ることができる。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係る熱交換器の管端部の斜視説明図、図2は図1の分解斜視図である。
本実施の形態に係る熱交換器1は、扁平中空の外管2と、複数の冷媒流路9を有し、外管2内に挿入されて外管2との間に水流路3を形成する扁平な内管5とによって構成されている。
図1は本発明の実施の形態1に係る熱交換器の管端部の斜視説明図、図2は図1の分解斜視図である。
本実施の形態に係る熱交換器1は、扁平中空の外管2と、複数の冷媒流路9を有し、外管2内に挿入されて外管2との間に水流路3を形成する扁平な内管5とによって構成されている。
外管2は、例えば銅、アルミニウムなどの金属材料又は合成樹脂により、断面長方形で中空扁平に形成されている。
内管5は第1の内管6と第2の内管8とからなり、第1の内管6は例えばアルミニウムの如き軽量で熱伝導率の高い材料を、引抜き加工により外管2とほぼ相似形で外形がこれより小さい中空扁平に形成され、内壁の長手方向には複数の漏洩検知部7が設けられている。
内管5は第1の内管6と第2の内管8とからなり、第1の内管6は例えばアルミニウムの如き軽量で熱伝導率の高い材料を、引抜き加工により外管2とほぼ相似形で外形がこれより小さい中空扁平に形成され、内壁の長手方向には複数の漏洩検知部7が設けられている。
また、第2の内管8は、例えばアルミニウムを引抜き加工によって第1の内管6の中空部とほぼ等しい扁平な外形で、長手方向に沿って複数の冷媒流路9が設けられたもので、第1の内管6の中空部内に挿入して一体化され、二重管構造の内管5を構成している。
そして、内管5は外管2内に挿入され、内管5の外周壁と外管2の内周壁との間に水流路3が形成される。なお、図示してないが、内管5の全周にわたって外管2との間にほぼ等しい大きさ(すき間)の水流路3を形成するために、第1の内管6の外周の長手方向に沿って、すき間を保持するための複数のリブや突起などを設けてもよい。
上記のように構成した熱交換器において、内管5が挿入された外管2が例えば金属材料の場合は、図3に示すように、サーペンダ状に曲げ加工して所定の収納形状に形成される。また、外管2が合成樹脂の場合は、例えば内管5をサーペンダ状に曲げ加工し、その外周に2つ割りにした外管2を装着するなどして形成すればよい。なお、上記の説明では熱交換器の収納形状をサーペンダ状に形成した場合を示したが、これに限定するものではなく、例えば渦巻状など、他の形状に形成してもよい。
この場合、図4に示すように、内管5の第1の内管6の上下面に、長手方向と直交し、かつ長手方向に所定の間隔で複数の凹溝10(三角溝)を設けてもよく、また、表面に耐腐食性と伝熱性にすぐれたメッキを施し、あるいは薄い膜厚のコーティングを施すなどの表面処理を行ってもよい。なお、上記の凹溝10は外管2の上下面にも設けてもよい。このように、内管5又は外管2と内管5の表面に凹溝10を設けることにより、熱交換器1の厚み方向の曲げ加工が容易になり、かつ曲げ半径を小さくすることができる。
上記のように構成した熱交換器1において、外管2と内管5との間に形成された水流路3に水を流すと共に、内管5に設けた冷媒流路9に高圧高温の冷媒を流すことにより、水流路3を流れる水が熱交換されて加熱される。
このとき、冷媒流路9を流れる冷媒の熱は、扁平形状の第2の内管8及び第1の内管6から水流路3を流れる水に伝達されるため水との接触面積が大きく、従来のように、冷媒が流れる管体に直接水が接触する場合に比べて、約1.5倍に相当する内管5の表面積の熱を水に伝熱することができるので、熱交換効率を向上することができる。さらに、第1の内管6の表面に凹溝10を設けた場合は、この表面に沿って流れる水に凹溝10による乱流効果が作用するため、熱交換効率をより向上することができる。
本実施の形態によれば、冷媒及び水の流路断面積を耐圧強度、流速、圧力損失を考慮しながら容易に最適設計、製作することができるので、複数の冷媒流路9を1本の内管5で構成することができ、これにより、外管2への挿入作業が容易で、外管2と内管5との間に全周にわたってほぼ均一断面の水流路3を形成することができる。また、これにより内管5と水との接触ムラが大幅に減すので、熱伝達性が向上する。
また、複数の冷媒流路9を有する内管5を、熱伝導率の高いアルミニウムで扁平に形成したので、水との接触面積を拡大することができ、これにより熱交換効率を大幅に向上することができる。
さらに、少なくとも内管5をアルミニウムで形成したので、加工が容易で小型軽量化することができ、その上コストを低減することができる。また、内管5に表面処理を施すことにより耐腐食性を向上することができるため、信頼性の高い熱交換器を得ることができる。
さらに、少なくとも内管5をアルミニウムで形成したので、加工が容易で小型軽量化することができ、その上コストを低減することができる。また、内管5に表面処理を施すことにより耐腐食性を向上することができるため、信頼性の高い熱交換器を得ることができる。
[実施の形態2]
図5は本発明の実施の形態2に係る熱交換器の分解斜視図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付してある。
図において、5は中空扁平の第1の内管6内に、冷媒流路9を有する第2の内管8を挿入して一体化した実施の形態1の内管5と同じ構造の内管で、サーペンダ状に曲げ加工したものである。
図5は本発明の実施の形態2に係る熱交換器の分解斜視図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付してある。
図において、5は中空扁平の第1の内管6内に、冷媒流路9を有する第2の内管8を挿入して一体化した実施の形態1の内管5と同じ構造の内管で、サーペンダ状に曲げ加工したものである。
11はサーペンダ状に曲げ加工された内管5が収容される実施の形態1の外管2に相当する水回路容器で、銅、アルミニウムなどの金属材料や合成樹脂材料により、曲げ加工された内管5より大きく、前面(上面)が開口された箱状に形成されている。そして、内部には上下方向に所定の間隔(この間隔は、内管5の厚みtより大きい)で、一端が側壁12a又は12bに固定され、他端が他方の側壁12b,12aとの間にすき間が形成された複数の仕切板13が交互に設けられて、これらにより内管5との間に水流路を形成する内管収容部14が形成されている。
15a,15bは上部と下部の内管収容部14の一方の側壁12aの前後方向に設けたスリット状の開口部で、その上下の幅t1は内管5の厚みtとほぼ等しく形成されている。16aは上部の内管収容部14に開口する水の流入口、16bは下部の内管収容部14に開口する水の流出口である。
上記のような内管5と水回路容器11とからなる熱交換器1は、図6に示すように、前面(上面)開口部から内管収容部14内に曲げ加工した内管5を挿入して収容し、その流入口5a及び流出口5bを側壁12aに設けた開口部15a,15bから外部に取出して水密に封止する。そして、図7に示すように、蓋体17により水回路容器11の前面(上面)開口部を水密に閉止する。これにより、内管5と水回路容器11の外壁及び仕切板13との間に、ほぼ等しい大きさ(すき間)の水流路3が形成される。
本実施の形態に係る熱交換器1の作用、効果は実施の形態1の場合とほぼ同様である。なお、上記の説明では、内管5をサーペンダ状に曲げ加工した場合を示したが、例えば渦巻状など他の形状に曲げ加工してもよく、この場合は、水回路容器11をこれに対応した構造にすればよい。
[実施の形態3]
本実施の形態は、給湯器に実施の形態1又は2に係る熱交換器1を設けたものである。これにより、熱交換効率にすぐれた小型軽量で安価な給湯器を得ることができる。
本実施の形態は、給湯器に実施の形態1又は2に係る熱交換器1を設けたものである。これにより、熱交換効率にすぐれた小型軽量で安価な給湯器を得ることができる。
1 熱交換器、2 外管、3 水流路、5 内管、6 第1の内管、8 第2の内管、9 水流路、10 凹溝、11 水回路容器、13 仕切板。
Claims (6)
- 中空扁平な外管と、該外管とほぼ相似形で外形が該外管より小さい中空の第1の内管内に、複数の冷媒流路が設けられた第2の内管を挿入して一体化されたアルミニウムからなる内管とを有し、
該内管を前記外管内に挿入して該内管と前記外管との間に水流路を形成したことを特徴とする熱交換器。 - 内部に複数の仕切り壁を有する水回路容器と、中空扁平な第1の内管内に、複数の冷媒流路が設けられた第2の内管を挿入して一体化され、曲げ加工されたアルミニウムからなる内管とを有し、
該内管を前記水回路容器内に収容して密閉し、該内管と前記水回路容器との間に水流路を形成したことを特徴とする熱交換器。 - 前記外管又は水回路容器を、銅、アルミニウム又は合成樹脂で形成したことを特徴とする請求項1又は2記載の熱交換器。
- 前記内管又は内管と外管の両者の表面に、長手方向と直交して複数の凹溝を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱交換器。
- 前記内管の表面の長手方向に沿って、複数のリブ又は突起を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱交換器。
- 請求項1〜5のいずれかの熱交換器を備えたことを特徴とする給湯器。
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