JP2010070853A - 金属酸化物薄膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗率が10mΩcm以上である金属酸化物薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】抵抗率が10mΩcm以下である第1の金属酸化物薄膜101を、金属ターゲットを用いた反応性スパッタ法により形成する工程(A)と、第1の金属酸化物薄膜101を形成後、金属酸化物薄膜の表面を酸化させることにより、第1の金属酸化物薄膜101上に、第2の金属酸化物薄膜102を形成する工程(B)と、工程(A)及び工程(B)を繰り返すことで所望の膜厚を有する、第1の金属酸化物薄膜101と第2の金属酸化物薄膜102の積層膜103を形成する工程(C)と、積層膜103を熱処理することにより、抵抗率が10mΩcm以上である金属酸化物薄膜104を形成する工程(D)とを含む金属酸化物薄膜の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属酸化物薄膜の製造方法に関し、特に、抵抗変化型の不揮発性記憶素子の抵抗変化膜に好適な金属酸化物薄膜の製造方法に関する。
近年、デジタル技術の進展に伴い、携帯型情報機器および情報家電などの電子機器が、より一層高機能化している。そのため、不揮発性記憶素子の大容量化、書き込み電力の低減、書き込み/読み出し時間の高速化、及び長寿命化の要求が高まっている。
こうした要求に対して、既存のフローティングゲートを用いたフラッシュメモリの微細化には限界があると言われている。他方、抵抗変化層を記憶部の材料として用いる不揮発性記憶素子(抵抗変化型メモリ)の場合、抵抗変化素子から成る単純な構造の記憶素子で構成することができるため、更なる微細化、高速化、および低消費電力化が期待されている。
この抵抗変化型メモリは、2つの電極と、それらの電極に挟まれた遷移金属酸化物からなる記録層(抵抗変化層)とを備え、2つの電極間に電気的パルスを加えることで、その記録層を高抵抗状態、低抵抗状態に可逆的に変化させ、この変化に伴う異なる抵抗値を情報「1」、情報「0」に対応させてメモリとして用いるものである。
特許文献1に示されているように、抵抗変化層に電気伝導性を示す非化学量論組成のタンタル酸化物薄膜を用いた抵抗変化型メモリは、100ns以下の高速動作が可能であり、また、1000回以上の書き換えが可能であるなど、良好な抵抗変化特性を示す。
非化学量論組成を有するタンタル酸化物薄膜は、金属タンタルをターゲットとして用い、アルゴンと酸素ガスをスパッタガスとして用いた、反応性スパッタ法により形成される。
国際公開第2008/059701号
しかしながら、非化学量論組成を有する金属酸化物薄膜の成膜には、以下のような問題がある。
図8の(a)、(b)、図9(a)、(b)は、それぞれ、タンタル、タングステン、ジルコニウム、ハフニウムをターゲットとして用い、アルゴンと酸素をスパッタガスとして、反応性スパッタ法により形成した金属酸化物薄膜の、抵抗率と酸素流量の関係を示した図である。
図8の(a)、(b)、図9の(a)、(b)に示した通り、タンタル、タングステン、ジルコニウム、ハフニウムの、非化学量論組成を有する金属酸化物薄膜は、酸素流量を増加させるとその抵抗率が増加する。
タンタル、タングステン、ジルコニウムの金属酸化物薄膜では、抵抗率が10mΩcm以下の領域と抵抗率が10mΩcm以上の領域では、抵抗率の酸素流量に対する依存性が明確に異なり、抵抗率が10mΩcm以上の領域では酸素流量のわずかな増加に対しても抵抗率が急激に上昇する。同様に、非化学量論性を有するハフニウムの金属酸化物薄膜の抵抗率は、抵抗率が12.5mΩcm以上の領域で酸素流量に対する依存性が大きくなる。
したがって、上述したような抵抗率の酸素流量に対する依存性が大きい領域では、わずかな酸素流量の違いにより抵抗率が大きく異なるため、通常の反応性スパッタ法では同一の抵抗率を有する金属酸化物薄膜を安定して形成することは困難となる。
また、図7に、高抵抗状態のときの抵抗値をRb、低抵抗状態のときの抵抗値をRaとして、抵抗変化層にタンタル酸化物薄膜を用いた不揮発性記憶素子の、Rb及びRaとタンタル酸化物薄膜の抵抗率の関係を示す。図7に示した通り、タンタル酸化物薄膜の抵抗率が大きくなるとRbとRaの差も大きくなる。RbとRaの差が大きくなることで、書き込まれた情報を判定する際のマージンが大きくなり、書き込まれた情報の誤読み出しが低減されるという利点がある。したがって、抵抗率の大きいタンタル酸化物薄膜を抵抗変化層として用いることでRbとRaの差が大きくなり、情報を誤読み出しの確率を低減させることが可能となる。
しかしながら、既に記載した通り、10mΩcm以上の抵抗率を有するタンタル酸化物薄膜を通常の反応性スパッタ法で安定して形成することは困難である。また、非化学量論組成を有し電気伝導性を示すタンタル酸化物薄膜をCVD法により形成することも困難である。これは、CVD法によりタンタル酸化物薄膜を形成する場合には、原料であるペンタエトキシタンタルが酸素を含んでいるため、CVD法により形成されたタンタル酸化物薄膜が絶縁体となるためである。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、10mΩcm以上の抵抗率を有する金属酸化物薄膜を安定して形成する方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明における金属酸化物薄膜の製造方法は、抵抗率が10mΩcm以下である第1の金属酸化物薄膜を、金属ターゲットを用いた反応性スパッタ法により形成する工程(A)と、第1の金属酸化物薄膜を形成後、金属酸化物薄膜の表面を酸化させることにより、第1の金属酸化物薄膜上に第2の金属酸化物薄膜を形成する工程(B)と、工程(A)及び工程(B)を繰り返すことで、所望の膜厚を有する第1の金属酸化物薄膜と第2の金属酸化物薄膜の積層膜を形成する工程(C)と、積層膜を熱処理することにより、抵抗率が10mΩcm以上である金属酸化物薄膜を形成する工程(D)とを含む。また、本発明における金属酸化物薄膜の製造方法は、前述した工程(C)における、第1の金属酸化物薄膜及び第2の金属酸化物薄膜を繰り返し形成する回数が、2回以上8回以下であることが好ましい。これにより、通常の反応性スパッタ法では抵抗率の制御が困難な、10mΩcm以上の抵抗率を有する金属酸化物薄膜を安定して成膜することが可能となる。
さらに、本発明における金属酸化物薄膜の製造方法は、前述した第1及び第2の金属酸化物薄膜が、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、タングステンのうちのいずれかの酸化物薄膜であることが好ましい。タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、タングステンはいずれも既存の半導体プロセスで用いられている元素である。したがって、本発明の金属酸化物薄膜の製造方法は、既存の半導体プロセス親和性の高いものとなり有効である。
本発明によれば、通常の反応性スパッタ法では安定して製造することが困難である10mΩcm以上の抵抗率を有する金属酸化物薄膜を、より安定して製造することが可能となる。
(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係る、抵抗率10mΩcm以上である金属酸化物薄膜の製造方法の工程図 本発明の実施の形態に係る不揮発性記憶素子の一構成例を示す図 情報を書き込む場合における不揮発性記憶素子の動作例を示す図 情報を読み出す場合における不揮発性記憶素子の動作例を示す図 本発明の第1の実施の形態に係る、タンタル酸化物薄膜を、間欠スパッタ法により形成したときの、抵抗率とステップ回数の関係を示す図 本発明の第1の実施の形態に係る間欠スパッタ法及び通常の反応性スパッタにより形成したタンタル酸化物薄膜において、抵抗率の面内バラつきの、抵抗率に対する依存性を示す図 抵抗変化層としてのタンタル酸化物薄膜の抵抗率と、不揮発性記憶素子の高抵抗状態における抵抗値Rb及び低抵抗状態における抵抗値Raとの関係を示す図 (a)はタンタル酸化物薄膜の抵抗率の、酸素流量に対する依存性を示した図、(b)はタングステン酸化物薄膜の抵抗率の、酸素流量に対する依存性を示した図 (a)はジルコニウム酸化物薄膜の抵抗率の、酸素流量に対する依存性を示した図、(b)はハフニウム酸化物薄膜の抵抗率の、酸素流量に対する依存性を示した図
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳しく説明する。なお、図面において、同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は省略する場合がある。
(実施の形態1)
[金属酸化物薄膜の製造方法]
図1(a)〜(d)は本実施の形態における、非化学量論組成を有する金属酸化物薄膜の製造方法を示した図である。
図1の(a)に示すように、基板100上に、第1の金属酸化物薄膜101を反応性スパッタ法により形成する。基板100は、シリコン基板でもよいし、シリコン基板上に酸化物層等の絶縁層、あるいは白金等の金属層が形成されたものでもよい。金属酸化物薄膜101は、酸素不足型遷移金属酸化物、例えば、タンタル酸化物、タングステン酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物等から構成される。第1の金属酸化物薄膜101の抵抗率は0.5mΩcm以上10mΩcm以下となるよう形成する。また第1の金属酸化物薄膜101の膜厚は4nm以上15nm以下とする。反応性スパッタは、金属ターゲット(タンタル、タングステン、ハフニウム、ジルコニウム)を用いることができる。またスパッタガスはアルゴンと酸素ガスとすることができる。スパッタ電源には、RF電源を用いることができる。
次に、図1の(b)に示すように、第1の金属酸化物薄膜101上に、第1金属酸化物薄膜101よりも抵抗が高い第2の金属酸化物薄膜102を形成する。第2の金属酸化物薄膜102は、第1の金属酸化物薄膜101の表面を酸化させることで行う。酸化は、例えば、基板温度を300℃として、酸素雰囲気下で1分間熱酸化させることで行う。
なお、第1の金属酸化物薄膜101の組成をMO、第2の金属酸化物薄膜の組成をMO(ただし、Mは金属元素)と表すとxとyはy>xを満足する。
次に、図1の(c)に示すように、図1の(a)及び(b)に示す工程を繰り返すことで、金属酸化物薄膜の積層膜103を形成する。すなわち、第1の金属酸化物薄膜101と第2の金属酸化物薄膜102とを交互に繰り返し形成することにより、所定の膜厚を有する金属酸化物薄膜の積層膜103を形成する。金属酸化物薄膜の積層膜103の膜厚は30nm以上100nm以下とする。
最後に、図1の(d)に示すように、上記工程にて作製した金属酸化物薄膜の積層膜103を熱処理することにより、金属酸化物薄膜104を形成する。このときの熱処理は、例えば、400℃の窒素雰囲気下で10分間とする。前記熱処理により、金属酸化物薄膜104における酸素濃度分布は、前記金属酸化物薄膜の積層膜103の酸素濃度分布に比べ、酸素濃度が均一になる。また、金属酸化物薄膜104の抵抗率は、第1の金属酸化物薄膜101に比べて高くなる。
なお、金属酸化物薄膜104の抵抗率は、第1の金属酸化物薄膜101の抵抗率及び膜厚、第2の金属酸化物薄膜102の膜厚、あるいは第1の金属酸化物薄膜101と第2の金属酸化物薄膜102とを交互に繰り返し形成する回数変えることで調整することができる。すなわち、抵抗率の酸素流量に対する依存性が大きい領域における抵抗値を有する金属酸化物薄膜を安定して実現することができる。
以降、上述した金属酸化物薄膜104の製造方法を、間欠スパッタ法と呼ぶことにする。
上述したタンタル酸化物薄膜は、不揮発性記憶素子の抵抗変化層に適用することが可能である。以下にその説明を行う。
(実施の形態2)
[不揮発性記憶素子の構成]
図2は不揮発性記憶素子の一構成例を示した断面図である。図2に示すように、不揮発性記憶素子105は、基板106と、その基板106上に形成された酸化物層107、その酸化物層107上に形成された第1電極層108と、第2電極層110と、第1電極層108および第2電極層110に挟まれた抵抗変化層109とを備えている。
抵抗変化層109は、非化学量論組成を有する金属酸化物から構成され、例えば、タンタル酸化物、タングステン酸化物、ハフニウム酸化物、ジルコニウム酸化物等から構成される。
第1電極層108および第2電極層110は、例えば、白金、タングステン、銅、窒化チタン、窒化タンタルおよび窒化チタンアルミニウムから構成される。
[不揮発性記憶素子の製造方法]
次に、本実施の形態の不揮発性記憶素子105の製造方法について説明する。
まず、単結晶シリコンである基板106上にシリコン酸化物層107を熱酸化法により形成する。そして第1電極層108として、例えば、厚さ100nmの白金をDCマグネトロンスパッタ法により形成する。
次に、第1電極層108上に、抵抗変化層109としての、金属酸化物薄膜を形成する。金属酸化物薄膜の形成には、実施の形態1で示した間欠スパッタ法を用いる。
次に、抵抗変化層109上に、第2電極層110として、例えば、厚さ100nm白金をDCマグネトロンスパッタ法により形成する。
最後に、フォトリソグラフィーによるパターンの形成とドライエッチングによる形状加工を施し、素子寸法が0.5μm〜10μmとなるように加工する。
[不揮発性記憶素子の動作]
次に、本実施の形態の不揮発性記憶素子105のメモリとしての動作例、すなわち情報の書き込み/読み出しをする場合の動作例を、図面を参照して説明する。
不揮発性記憶素子105を動作させる場合、外部の電源によって所定の条件を満たす電圧を第1電極層108と第2電極層110との間に印加する。電圧印加の方向に従い、不揮発性記憶素子105の抵抗変化層109の抵抗値が、増加または減少する。例えば、所定の閾値電圧よりも大きなパルス電圧が印加された場合、抵抗変化層109の抵抗値が増加または減少する一方で、その閾値電圧よりも小さなパルス電圧が印加された場合、抵抗変化層109の抵抗値は変化しない。
図3は、情報を書き込む場合における不揮発性記憶素子の動作例を示す図である。第1電極層108と第2電極層110との間にパルス幅が100nsecの極性が異なる2種類の電気的パルスを交互に印加すると、抵抗変化層109の抵抗値が図3に示すように変化する。すなわち、負電圧パルス(電圧E1、パルス幅100nsec)を電極間に印加した場合、抵抗変化層109の抵抗値が、高抵抗値Rbから低抵抗値Raへ減少する。他方、正電圧パルス(電圧E2、パルス幅100nsec)を電極間に印加した場合、抵抗変化層109の抵抗値が、低抵抗値Raから高抵抗値Rbへ増加する。
この図3に示す例では、高抵抗値Rbを情報「0」に、低抵抗値Raを情報「1」にそれぞれ割り当てている。そのため、抵抗変化層109の抵抗値が高抵抗値Rbになるように正電圧パルスを電極間に印加することによって情報「0」が書き込まれることになり、また、低抵抗値Raになるように負電圧パルスを電極間に印加することによって情報「1」が書き込まれることになる。
図4は、情報を読み出す場合における不揮発性記憶素子の動作例を示す図である。
情報の読み出しを行う場合、抵抗変化層109の抵抗値を変化させるときに印加する電気的パルスよりも振幅の小さい読み出し用電圧E3(|E3|<|E1|、|E3|<|E2|)を電極間に印加する。その結果、抵抗変化層109の抵抗値に対応した電流が出力され、その出力電流値を検出することにより、書き込まれている情報の読み出しが可能となる。
図4に示す例では、出力電流値Iaが抵抗値Raに、出力電流値Ibが抵抗値Rbにそれぞれ対応しているので、出力電流値Iaが検出された場合は情報「1」が、出力電流値Ibが検出された場合は情報「0」がそれぞれ読み出される。
以上のように、第1電極層108と第2電極層110とに挟まれた領域において、抵抗変化層109が記憶部として機能することにより、不揮発性記憶素子105がメモリとして動作する。
(実施例1)
[間欠スパッタ法により作製したタンタル酸化物薄膜の抵抗率]
次に、間欠スパッタ法により作製した膜厚が50nmの金属酸化物薄膜104の抵抗率について述べる。
本実施例では、第1の金属酸化物薄膜101として6mΩcmのタンタル酸化物薄膜を用い、第2の金属酸化物薄膜102として絶縁体であるタンタル酸化物薄膜を用いた。
第1の金属酸化物薄膜101の作成におけるスパッタ装置の条件は、出力を1600W、アルゴンガス流量は、34sccm、酸素の流量は21sccmとした。
また、図1の(c)で示した、第1の金属酸化物薄膜101と第2の金属酸化物薄膜102を繰り返し形成する工程において、繰り返し形成する回数(ステップ回数)を変えることにより、得られるタンタル酸化物薄膜の抵抗率を調整した。なお、以後の実施例では、積層膜103の膜厚を50nmと固定し、第2の金属酸化物薄膜102の膜厚を1.5nmに固定している。例えば、ステップ回数が1回とは、第1の金属酸化物薄膜101が48.5nm形成され、第2の金属酸化物薄膜102の膜厚が1.5nm形成された状態を示し、また、ステップ回数が2回とは、第1の金属酸化物薄膜101が23.5nm、第2の金属酸化物薄膜102が1.5nm形成された積層単位が2回続いている(金属酸化物薄膜104における第2の金属酸化物薄膜の合計が3.0nm形成されている)状態を指す。
図5に、間欠スパッタ法により形成した膜厚が50nmである金属酸化物薄膜104としてのタンタル酸化物薄膜の、抵抗率とステップ回数の関係を示す。
図5の結果より、本実施の形態で用いた金属酸化物薄膜の製造方法を用いて、ステップ回数を制御することで、所望の抵抗値(例えば、10〜300mΩcm)を有するタンタル酸化物薄膜を形成することが可能であることが分かる。
(実施例2)
[抵抗変化層の抵抗値の面内均一性]
図6に、間欠スパッタ法により形成した金属酸化物薄膜104としてのタンタル酸化物薄膜の、抵抗率とその面内バラつきの関係を黒四角で表した点で示す。
同時に、通常の反応性スパッタ法により形成したタンタル酸化物薄膜の、抵抗率とその面内バラつきの関係を黒三角で示す。ここで、縦軸の面内バラつきは次式により導出した。
面内バラつき= 〔{(最大値)−(最小値)}/{2×(平均値)}〕×100
ここでの、最大値、最小値、平均値は、それぞれ、ウエハ面内における、タンタル酸化物薄膜の抵抗率の最大値、最小値、平均値である。
図6に示した通り、抵抗率の面内バラつきは抵抗率が高くなると増加する。しかしながら、同一の抵抗率で比較した場合、通常の反応性スパッタ法により作製した金属酸化物薄膜よりも、間欠スパッタ法により作製した金属酸化物薄膜104は抵抗率の面内バラつきが小さいことがわかる。
すなわち、10mΩcm以上の抵抗率を有する金属酸化物薄膜を作製する場合、間欠スパッタ法の方が、通常の反応性スパッタ法に比べて抵抗率のウエハ面内における均一性が良くなる。
(実施例3)
[TaOx高抵抗化によるRb/Raマージン増加]
図7に、抵抗変化層109としてタンタル酸化物薄膜を用いた不揮発性記憶素子105を抵抗変化動作させた際の、タンタル酸化物薄膜の抵抗率と、高抵抗状態の抵抗値Rb及び低抵抗状態の抵抗値Raの関係を示す。図7に示した通り、抵抗変化層109として用いたタンタル酸化物薄膜の抵抗率が増加しても、低抵抗値Raは大きく変化しない。しかしながら、タンタル酸化物薄膜の抵抗率が2mΩcmから60mΩcmに増加することで、抵抗変化層109の高抵抗値Rbは5倍程度増加する。したがって、抵抗変化層の抵抗率が増加することで、RbとRaの差が大きくなる。高抵抗値Rbと低抵抗値Raの差が大きくなることで、出力電流値Ib及びIaの差も大きくなる。IbとIaの差が小さいと、例えば情報「0」を情報「1」として誤って読み出すといったような、情報の誤読み出しの確率が高くなる。したがって、不揮発性記憶素子105をメモリとして用いる際には、抵抗変化層109としてのタンタル酸化物薄膜の抵抗率を大きくすることで、誤読み出しの確率を低減させることができる。
抵抗率が10mΩcm以上であるタンタル酸化物薄膜を安定して成膜するには、本実施の形態で示した間欠スパッタ法が適している。すなわち、間欠スパッタ法を用いることで、抵抗率が高く、したがって情報の誤読み出しが低減される抵抗変化層109を安定して得ることが可能となる。
本発明によれば、通常の反応性スパッタ法では安定して製造することが困難である10mΩcm以上の抵抗率を有する金属酸化物薄膜を、より安定して製造することが可能となり、抵抗変化型の不揮発性記憶素子の抵抗変化膜に好適な金属酸化物薄膜の製造方法に用いれば好適である。
100 基板
101 第1の金属酸化物薄膜
102 第2の金属酸化物薄膜
103 第1及び第2の金属酸化物薄膜の積層膜
104 金属酸化物薄膜
105 不揮発性記憶素子
106 基板
107 酸化物層
108 第1電極層
109 抵抗変化層
110 第2電極層

Claims (3)

  1. 抵抗率が10mΩcm以下である第1の金属酸化物薄膜を、金属ターゲットを用いた反応性スパッタ法により形成する工程(A)と、
    前記第1の金属酸化物薄膜を形成後、前記金属酸化物薄膜の表面を酸化させることにより、前記第1の金属酸化物薄膜上に、第2の金属酸化物薄膜を形成する工程(B)と、
    前記工程(A)及び前記工程(B)を繰り返すことで、所望の膜厚を有する、前記第1の金属酸化物薄膜と前記第2の金属酸化物薄膜の積層膜を形成する工程(C)と、
    前記積層膜を熱処理することにより、抵抗率が10mΩcm以上である金属酸化物薄膜を形成する工程(D)と、
    を含む、金属酸化物薄膜の製造方法。
  2. 工程(C)における、前記第1の金属酸化物薄膜及び前記第2の金属酸化物薄膜を繰り返し形成する回数が、2回以上8回以下であることを特徴とする、請求項1に記載の、金属酸化物薄膜の製造方法。
  3. 前記第1及び第2の金属酸化物薄膜が、タンタル、ハフニウム、ジルコニウム、タングステンのうちのいずれかの酸化物薄膜であることを特徴とする、請求項1または2に記載の、金属酸化物薄膜の製造方法。
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