JP2008098413A - 可変抵抗素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】RRAMなどの抵抗変化型メモリに適用できる新規な可変抵抗素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る可変抵抗素子10は,第1電極12と、第1電極12の上方に形成された抵抗体層14と、抵抗体層14の上方に形成された第2電極16と、を含み、抵抗体層14は、Y1−x(0≦x≦0.3)で表される遷移金属酸化物からなり、該Aは、仕事関数の異なる少なくとも2種の遷移金属元素を表し、該遷移金属酸化物は,酸素欠陥を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可変抵抗素子に関する。
近年、高速動作、高集積化、低消費電力が可能な不揮発性メモリの一つとしてRRAM(Resistance Random Access Memory)が注目されている。RRAMは、一般に、金属酸化物などの膜にパルス電圧を印加すると、膜の抵抗が可逆的に変化することを利用している。即ち、RRAMは、印加するパルス電圧の極性や大きさを変化させて可変抵抗素子の抵抗値を設定することによってデータを不揮発に保持できる。このようなRRAMを構成する抵抗体層の材料としては、例えばマンガン(Mn)を含む酸化物が開示されている(特許文献1参照)。
特開平8−133894号公報
本発明の目的は、RRAMなどの抵抗変化型メモリに適用できる新規な可変抵抗素子を提供することにある。
本発明に係る可変抵抗素子は、
一対の電極と、
前記一対の電極の間に形成された抵抗体層と、を含み、
前記抵抗体層は、Y1−x(0≦x≦0.3)で表される遷移金属酸化物からなり、
前記Aは、仕事関数の異なる少なくとも2種の遷移金属元素を表し、
前記遷移金属酸化物は、酸素欠陥を有する。
本発明に係る可変抵抗素子によれば、前記Aに含まれる2種以上の前記遷移金属元素の組成比を変えることにより、前記電極間の抵抗値を最適な値にすることができる。このため、本発明に係る可変抵抗素子は、抵抗変化型メモリに好適に用いられる。
本発明に係る可変抵抗素子において、
前記Aは、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、およびハフニウム(Hf)のうちの少なくとも2種であることができる。
但し、前記Aがジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)である場合には、0<x≦0.3である。
本発明に係る可変抵抗素子において、
前記遷移金属酸化物は、Y(Ti1−aZr1−x(0≦x≦0.3、0<a<1)で表されることができる。
本発明に係る可変抵抗素子において、
前記遷移金属酸化物は、Y(Ti1−bHf1−x(0≦x≦0.3、0<b<1)で表されることができる。
本発明に係る可変抵抗素子において、
前記遷移金属酸化物は、Y(Zr1−cHf1−x(0<x≦0.3、0<c<1)で表されることができる。
本発明に係る可変抵抗素子において、
前記Aは、少なくともチタン(Ti)を含むことができる。
本発明に係る可変抵抗素子において、
0.03≦x≦0.15であることができる。
本発明に係る可変抵抗素子において、
抵抗変化型メモリに用いられることができる。
以下、本発明に好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1. まず、本実施形態に係る可変抵抗素子10について説明する。図1は、本実施形態に係る可変抵抗素子10を概略的に示す断面図である。
可変抵抗素子10は、基体1上に形成されている。可変抵抗素子10は、一対の電極12,16と、一対の電極12,16の間に形成された抵抗体層14と、を含む。例えば、可変抵抗素子10は、基体1上に形成された第1電極12と、第1電極12上に形成された抵抗体層14と、抵抗体層14上に形成された第2電極16と、を含むことができる。なお、本発明において、一対の電極12,16の間に抵抗体層14が形成されている場合とは、一対の電極12,16のうちの少なくとも一方と抵抗体層14との間に別の層(図示せず)が形成されている場合や、抵抗体層14の1つの面上に一対の電極12,16が共に形成され、電極同士は物理的に離れている場合(図示せず)などを含んでいる。
基体1としては、可変抵抗素子10を適用する装置によって異なるものを用いることができる。例えば可変抵抗素子10をRRAMに適用する場合には、後述するように、基体1としては、MOSトランジスタなどが形成された半導体基板等を用いることができる。
可変抵抗素子10を安定的に動作させるためには、電極12,16の材料と抵抗体層14の材料の組み合わせを適切に選択することが重要である。即ち、まず、製造プロセスにおいて、表面モフォロジーが滑らかで、界面間の相互原子拡散の少ない安定した電極材料を選択する。そして、選択した電極材料に対して、最適なバンドオフセットを有する抵抗体層14の材料を選択する。このようにすることで、可変抵抗素子10は、良好な特性を有することになる。つまり、上記バンドオフセットを可変的に自由に設定できれば、材料選択上の自由度が広がり、大きな利点となる。
第1電極12の材料としては、例えば、Pt、Ir、Ru等の白金族金属、該白金族金属を含む合金、該白金族金属の酸化物、SRO(SrRuO)やLSCO((La,Sr)CoO)、LaNiO等の導電性酸化物などを用いることができる。第2電極16の材料としては、第1電極12と同様の材料を用いることができる。
抵抗体層14は、酸素欠陥を有する遷移金属酸化物からなる。酸素欠陥を有する遷移金属酸化物は、例えば、結晶内の遷移金属の一部を、より価数の小さい遷移金属元素で置換することによって形成される。例えばTi(+4価)、Zr(+4価)、Hf(+4価)などに対するY(+3価)がその一例である。即ち、遷移金属サイトの平均価数が小さくなると、電荷中性の原理により酸素原子が抜けることによって酸素欠陥が発生する。このとき系は、絶縁性を保ち安定している。
本実施形態に係る遷移金属酸化物は、Y1−x(0≦x≦0.3)として表される。Y1−x(以下「YAO」ともいう)は、安定した膜厚および抵抗率の薄膜を提供でき、抵抗体層14として好適に用いられる。
上記元素Aは、仕事関数の異なる少なくとも2種の遷移金属元素を表している。元素Aは、例えば、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、およびハフニウム(Hf)のうちの少なくとも2種であることができる。但し、元素Aがジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)である場合には、xは0より大きい、即ち、本実施形態に係る遷移金属酸化物はイットリウム(Y)を含む。なお、Tiの仕事関数は、4.8evであり、Zrの仕事関数は、4.1eVであり、Hfの仕事関数は、3.9eVである。例えば、元素XとYの合金をX1−z(0≦z≦1)で表す場合に、その合金の仕事関数Wは、元素X、Yの仕事関数をそれぞれW、Wとすると、近似的に以下の式で表される。
W=z×W+(1−z)×W
このことは、遷移金属酸化物でも近似的に成り立つ。従って、本実施形態に係るYAOにおいても、元素AとしてTi、Zr、Hfなどのうちの複数の元素を選択することで、YAO全体の仕事関数をコントロールすることができる。即ち、YAO全体の仕事関数は、遷移金属Ti、Zr、Hfなどの組成比によってコントロールすることができる。
元素AがTiおよびZrである場合には、本実施形態に係る遷移金属酸化物は、Y(Ti1−aZr1−x(0≦x≦0.3、0<a<1)として表される。Zr組成aを増加させることにより、可変抵抗素子10の電極間の抵抗値を増加させることができる。また、元素AがTiおよびHfである場合には、本実施形態に係る遷移金属酸化物は、Y(Ti1−bHf1−x(0≦x≦0.3、0<b<1)として表される。Hf組成bを増加させることにより、可変抵抗素子10の電極間の抵抗値を増加させることができる。また、元素AがZrおよびHfである場合には、本実施形態に係る遷移金属酸化物は、Y(Zr1−cHf1−x(0<x≦0.3、0<c<1)として表される。Hf組成cを増加させることにより、可変抵抗素子10の電極間の抵抗値を増加させることができる。
また、上述したYAOにおいてx=0の場合、即ち、本実施形態に係る遷移金属酸化物がイットリウム(Y)を含まない場合には、元素Aが少なくともTiを含むことにより、遷移金属酸化物は、室温中の安定した状態で既に多数の酸素欠陥を有することができる。これは、チタン(Ti)のイオン半径がジルコニウム(Zr)やハフニウム(Hf)などに比べ小さいため、遷移金属酸化物の結晶の格子定数が、前記AにTiを含まない結晶よりも小さいからである。従って、YAOにおいてx=0であり、元素Aが少なくともTiを含むYAOも、抵抗体層14として好適に用いられる。
本実施形態に係る遷移金属酸化物の酸素欠陥の量は、例えば、元素Aの酸化物(AO)のAをイットリウム(Y)で置換する量を増やすことで増加させることができる。酸素欠陥の量は、少なすぎると可変抵抗素子10の抵抗変化率を高くすることができないが、逆に多すぎると遷移金属酸化物の結晶が乱れてくるため、抵抗変化率が低くなる。本実施形態におけるYによる置換量、即ち、YAO:Y1−xにおけるYの組成xの範囲は、0<x≦0.3、好ましくは0.03≦x≦0.15である。イットリウムの組成xがこの範囲にあることにより、高い抵抗変化率を得ることができる。可変抵抗素子10を例えばRRAMに適用する場合には、抵抗変化率は高いほど好ましいため、酸素欠陥は、抵抗変化率が最大となる量であることが好ましい。これは、例えばYの組成xを抵抗変化率が最大となる値に調整することで達成できる。なお、上記Y1−xは、酸素欠陥を有しない状態での遷移金属酸化物を表している。酸素欠陥を有する状態での本実施形態に係る遷移金属酸化物は、電荷中性の原理により、Y1−x2−(x/2)−α(0≦x≦0.3、0<α<2)として表される。但し、αは、元素Aの酸化物(AO)が室温中の安定した状態で有する酸素欠陥の量を表している。
2. 次に、本実施形態に係る可変抵抗素子10の製造方法について説明する。
(1)まず、基体1上に、スパッタ法などにより第1電極12を形成する。次に、第1電極12上に、酸素欠陥を有する遷移金属酸化物からなる抵抗体層14を形成する。抵抗体層14は、例えば、スパッタ法、ゾル・ゲル法などにより形成される。
スパッタ法を用いる場合には、所望の組成比となるターゲットを用いて酸素雰囲気中で成膜することにより抵抗体層14を形成することができる。ターゲットの組成比は、所望のY1−xにおけるイットリウム(Y)や元素A(例えばTi、Zr、Hf等)の各組成の比とすることができる。
ゾル・ゲル法を用いる場合には、所望の組成比となるように原料溶液を混合して調製し、調製溶液を基体1上に塗布した後、熱処理することにより、抵抗体層14を形成することができる。調製溶液の組成比は、所望のY1−xにおけるイットリウム(Y)や元素A(例えばTi、Zr、Hf等)の各組成の比とすることができる。
次に、抵抗体層14上に、スパッタ法などにより第2電極16を形成する。次に、必要に応じて、リソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、第2電極16、抵抗体層14、および第1電極12をそれぞれパターニングすることができる。
3. 本実施形態に係る可変抵抗素子10によれば、YAOにおける元素Aに含まれる2種以上の遷移金属元素の組成比を変えることにより、電極間の抵抗値を所望の値に設定することができる。この理由は以下のように考えられる。
YAOにおいて、仕事関数の異なる遷移金属元素(Ti、Zr、Hfなど)の組成比を変えると、YAOのバンドギャップが変わる。具体的には、仕事関数が大きい遷移金属元素が多いほど、YAOのバンドギャップは小さくなる傾向にある。これにより、可変抵抗素子10の電極間のバンドオフセットが変わり、抵抗値が変わるものと推測される。具体的には、YAOのバンドギャップが大きいほど、可変抵抗素子10の電極間のバンドオフセットが大きくなり、抵抗値は大きなものとなる。抵抗体層14として用いられる遷移金属酸化物(YAO)のバンドギャップは、該遷移金属酸化物の仕事関数で主に決定される。即ち、抵抗体層14のコンダクションバンドのボトムを構成する原子軌道を有する元素の仕事関数が、バンドギャップを決定する。このバンドギャップが、抵抗体層14と電極12,16との間のバンドオフセットに対応する。なお、TiOのバンドギャップは、3.2eVであり、ZrOのバンドギャップは、5.0eVであり、HfOのバンドギャップは、5.6eVである。例えば、元素XとYの合金をX1−z(0≦z≦1)で表す場合に、その合金のバンドギャップEは、元素X、YのバンドギャップをそれぞれE、Eとすると、近似的に以下の式で表される。
E=z×E+(1−z)×E
このことは、遷移金属酸化物でも近似的に成り立つ。従って、本実施形態に係るYAOにおいても、元素AとしてTi、Zr、Hfなどのうちの複数の元素を選択することで、YAO全体のバンドギャップをコントロールすることができる。即ち、YAO全体のバンドギャップは、遷移金属Ti、Zr、Hfなどの組成比によってコントロールすることができる。
例えば、可変抵抗素子10をRRAMなどの抵抗変化型メモリに適用する場合には、抵抗値が低過ぎると消費電力が増大し、逆に、抵抗値が高過ぎると、電流値が小さくなりSN比が低下する。上述したように本実施形態に係る可変抵抗素子10によれば、抵抗値を最適な値にすることができるため、本実施形態に係る可変抵抗素子10は、抵抗変化型メモリに好適に用いられる。
さらに本実施形態に係る可変抵抗素子10によれば、高い抵抗変化率を提供することができる。このことからも、本実施形態の可変抵抗素子10は、RRAMなどの抵抗変化型メモリに好適であると言える。
本実施形態に係る可変抵抗素子10においては、以下の理由で抵抗が可逆的に変化するものと推測される。即ち、例えば、結晶内の酸素欠陥が外部電圧によって電極付近に移動すると、電極界面付近でのバンドオフセットが低下することにより、トンネリングによる電子の注入量が増加して、電気抵抗が減少するものと推測される。逆に、結晶内の酸素欠陥が外部電圧によって電極付近から離れると、電極界面付近でのバンドオフセットが増加することにより、トンネリングによる電子の注入量が減少して、電気抵抗が増加するものと推測される。
遷移金属酸化物中の酸素欠陥は、実効的にプラスイオンとして振る舞い、マイナス電極側に移動する。また反対に、酸素原子自身は、実効的にマイナスイオンとして振る舞い、プラス電極側に移動する。遷移金属酸化物中において、遷移金属と酸素はイオン結合により結び付いているため、例えば共有結合などで結び付いている場合に比べ、酸素欠陥や酸素原子は動きやすい。酸素欠陥や酸素原子を動かす外部電圧には閾値Vがあり、閾値V以上の電圧が印加されると、酸素欠陥および酸素原子はそれぞれの電極に向かって移動する。閾値V以上の電圧Vを印加することにより信号情報の記録を行うことができる。また、閾値Vより低い電圧Vでは、酸素欠陥および酸素原子は移動することはない。この電圧Vで抵抗値の測定を行うことにより信号情報の読み出しを行うことができる。また、例えばVやVとは逆方向の電圧−Vを印加することにより、片方の電極側における酸素欠陥の集積が解消され、記録情報のリセットを行うことができる。但し、V>Vが好ましい。
信号の初期化・記録・消去は、例えば可変抵抗素子10の電極間にパルスジェネレータから電圧パルスを印加して行うことができる。抵抗値はパラメータアナライザでI−V特性を測定して求められる。まず、可変抵抗素子10に+Vと−Vの間を変化する初期化パルス電圧(例えばパルス幅100nsec、デューティー比50%)を加え、信号の初期化を行う。次に、信号記録前の抵抗値をDC電圧Vで測定する。次に、順方向のパルス電圧Vを加えて信号を記録する。次に、信号記録後の抵抗値をDC電圧Vで測定する。次に、逆方向のパルス電圧−Vを電極間に加えて、信号の消去を行う。
各電圧を例示すると、以下のようである。信号初期化電圧Vは4.0V、信号書き込み電圧Vは3.0V、信号読み出し電圧Vは0.8V、信号消去電圧Vは3.0Vである。信号書き込み時および消去時の基準電圧は0Vである。各電圧パルス形状は、例えば、パルス幅50nsec、デューティー比50%、時間長さ1μsecである。なお、信号の初期化は1secで行われることができる。
本実施形態に係る可変抵抗素子10の抵抗変化率は、下記の式で求められる。
抵抗変化率(%)=|(信号記録後の抵抗値)−(信号記録前の抵抗値)|/(信号記録前の抵抗値)×100
4. 次に、実験例について説明する。
4.1. まず、第1の実験例について説明する。
本実験例では、抵抗体層14を構成する遷移金属酸化物として、Y(Ti1−aZr1−x(以下「YTZO」ともいう)を用いた。本実験例では、YTZOにおけるジルコニウム(Zr)の組成aによって可変抵抗素子10の電極間の抵抗値が変化することを示す。実験サンプルとしては、以下のものを用いた。
基体1としては、表面に酸化シリコン層を有するシリコン基板を用いた。可変抵抗素子10としては、膜厚200nmの白金からなる第1電極12、膜厚50nmのYTZOからなる抵抗体層14、および膜厚100nmの白金からなる第2電極16を有するものを用いた。YTZOにおけるxは、0.10とした。第1電極12および第2電極16の成膜には、150WのDCスパッタ法を用いた。抵抗体層14の成膜には、200WのRFスパッタ法を用いた。スパッタリングガスとしては、アルゴンを用い、ガス圧は2×10−3Torrとした。第1電極12、抵抗体層14、および第2電極16の平面形状は、10.0μm×10.0μmとした。
本実験例では、YTZOにおけるZrの組成aを変えて複数のサンプルを形成し、各サンプルの抵抗値を測定した。その結果を表1に示す。なお、抵抗値(%)は、Zr組成a=0の際の抵抗値を基準(100%)として記載してある。
Figure 2008098413
表1から、Zr組成aを増加させることにより、抵抗値は比例して増加することが確認された。従って、例えばYTZOでは、Zr組成aを変化させることにより、抵抗値を自由にコントロールできることが確認された。
4.2. 次に、第2の実験例について説明する。
本実験例では、抵抗体層14を構成する遷移金属酸化物として、Y(Ti1−bHf1−x(以下「YTHO」ともいう)を用いた。本実験例では、YTHOにおけるハフニウム(Hf)の組成bによって可変抵抗素子10の電極間の抵抗値が変化することを示す。本実験サンプルに関して、抵抗体層14がYTHOからなる点以外については、上述した第1の実験例と同様とした。
YTHOにおけるHfの組成bを変えた各サンプルの抵抗値の測定結果を表2に示す。なお、抵抗値(%)は、Hf組成b=0の際の抵抗値を基準(100%)として記載してある。
Figure 2008098413
表2から、Hf組成bを増加させることにより、抵抗値は比例して増加することが確認された。従って、例えばYTHOでは、Hf組成bを変化させることにより、抵抗値を自由にコントロールできることが確認された。
4.3. 次に、第3の実験例について説明する。
本実験例では、抵抗体層14を構成する遷移金属酸化物として、Y(Zr1−cHf1−x(以下「YZHO」ともいう)を用いた。本実験例では、YZHOにおけるハフニウム(Hf)の組成cによって可変抵抗素子10の電極間の抵抗値が変化することを示す。本実験サンプルに関して、抵抗体層14がYZHOからなる点以外については、上述した第1の実験例と同様とした。
YZHOにおけるHfの組成cを変えた各サンプルの抵抗値の測定結果を表3に示す。なお、抵抗値(%)は、Hf組成c=0の際の抵抗値を基準(100%)として記載してある。
Figure 2008098413
表3から、Hf組成cを増加させることにより、抵抗値は比例して増加することが確認された。従って、例えばYZHOでは、Hf組成cを変化させることにより、抵抗値を自由にコントロールできることが確認された。
4.4. 次に、第4の実験例について説明する。
本実験例では、抵抗体層14を構成する遷移金属酸化物として、Y(Ti1−aZr1−x:YTZOを用いた場合の実験例について説明する。
この実験例では、YTZOにおけるイットリウムの組成xによって上述した抵抗変化率が変化することを示す。本実験例では、YTZOにおけるZr組成aを0.50とし、Y組成xを0から0.35まで変化させて、複数の実験サンプルを形成した。なお、実験サンプルに関するそれ以外の点については、上述した第1の実験例と同様とした。各サンプルの抵抗変化率の測定結果を表4に示す。
Figure 2008098413
表4から、イットリウム(Y)の組成xは、好ましくは0<x≦0.3、より好ましくは0.03≦x≦0.15であることが確認された。また、Y組成x=0である場合、即ち、抵抗体層14を構成する遷移金属酸化物がイットリウム(Y)を含まない場合にも、該遷移金属酸化物がTiを含むことにより、十分な抵抗変化率を得られることが確認された。
5. 次に、本実施形態に係る可変抵抗素子10を適用した抵抗変化型メモリ100について説明する。図2は、抵抗変化型メモリ100を概略的に示す断面図である。
抵抗変化型メモリ100は、基体1と、基体1上に形成された可変抵抗素子10と、を含む。可変抵抗素子10は、複数配列されてメモリセルアレイを構成することができる。
基体1は、例えば、半導体基板20、半導体基板20上に形成された層間絶縁層24、層間絶縁層24上に形成された絶縁層29などを含む。
半導体基板20としては、例えばシリコン基板を用いることができる。半導体基板20には、可変抵抗素子10の駆動回路や周辺回路などが形成されている。半導体基板20には、例えば、素子分離領域22やMOSトランジスタ30などの回路素子が形成されている。MOSトランジスタ30は、ゲート絶縁層32と、ゲート電極34と、ソース/ドレイン領域を構成する不純物層36,38と、を有する。層間絶縁層24としては、例えば酸化シリコン層を用いることができる。層間絶縁層24には、不純物層36,38と接続されるコンタクト部(プラグ)26が形成されている。コンタクト部26上には配線層28が形成されている。層間絶縁層24上には、例えば、酸素バリア性、水素バリア性、高密着性などを有する絶縁層29が形成されている。絶縁層29としては、例えば酸化チタン層を用いることができる。絶縁層29上のメモリセル領域には、複数の可変抵抗素子10が形成されている。
本実施形態に係る抵抗変化型メモリ100では、例えば上述した方法によって可変抵抗素子10に電圧を印加し、その抵抗値を測定することによって、信号(情報)の記録(書き込み)、読み出し、消去を行うことができる。
6. 上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できよう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
本実施形態に係る可変抵抗素子を概略的に示す断面図。 本実施形態に係る抵抗変化型メモリを概略的に示す断面図。
符号の説明
1 基体、10 可変抵抗素子、12 第1電極、14 抵抗体層、16 第2電極、20 半導体基板、22 素子分離領域、24 層間絶縁層、26 コンタクト部、28 配線層、29 絶縁層、30 トランジスタ、32 ゲート絶縁層、34 ゲート電極、36,38 不純物層,100 抵抗変化型メモリ

Claims (8)

  1. 一対の電極と、
    前記一対の電極の間に形成された抵抗体層と、を含み、
    前記抵抗体層は、Y1−x(0≦x≦0.3)で表される遷移金属酸化物からなり、
    前記Aは、仕事関数の異なる少なくとも2種の遷移金属元素を表し、
    前記遷移金属酸化物は、酸素欠陥を有する、可変抵抗素子。
  2. 請求項1において、
    前記Aは、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、およびハフニウム(Hf)のうちの少なくとも2種である、可変抵抗素子。
    但し、前記Aがジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)である場合には、0<x≦0.3である。
  3. 請求項1または2において、
    前記遷移金属酸化物は、Y(Ti1−aZr1−x(0≦x≦0.3、0<a<1)で表される、可変抵抗素子。
  4. 請求項1または2において、
    前記遷移金属酸化物は、Y(Ti1−bHf1−x(0≦x≦0.3、0<b<1)で表される、可変抵抗素子。
  5. 請求項1または2において、
    前記遷移金属酸化物は、Y(Zr1−cHf1−x(0<x≦0.3、0<c<1)で表される、可変抵抗素子。
  6. 請求項1または2において、
    前記Aは、少なくともチタン(Ti)を含む、可変抵抗素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    0.03≦x≦0.15である、可変抵抗素子。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    抵抗変化型メモリに用いられる、可変抵抗素子。
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