JP2010068772A - 鶏肉加工用o/w型エマルション組成物及び鶏肉加工食品の製造方法 - Google Patents
鶏肉加工用o/w型エマルション組成物及び鶏肉加工食品の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010068772A JP2010068772A JP2008241404A JP2008241404A JP2010068772A JP 2010068772 A JP2010068772 A JP 2010068772A JP 2008241404 A JP2008241404 A JP 2008241404A JP 2008241404 A JP2008241404 A JP 2008241404A JP 2010068772 A JP2010068772 A JP 2010068772A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chicken
- processing
- food
- composition
- emulsion composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Abstract
【課題】本発明の解決しようとする課題は、鶏肉加工食品の製造工程における加熱時の歩留まりを向上させ、且つ鶏肉加工食品の食感を柔らかくジューシーにすることができる鶏肉加工用組成物及び当該鶏肉加工用組成物を利用した鶏肉加工食品の製造方法を提供することにある。
【解決手段】油脂と乳酸ナトリウムを含むことを特徴とする鶏肉加工用O/W型エマルション組成物を用いることにより上記課題を解決する。
【選択図】なし
【解決手段】油脂と乳酸ナトリウムを含むことを特徴とする鶏肉加工用O/W型エマルション組成物を用いることにより上記課題を解決する。
【選択図】なし
Description
本発明は、鶏肉加工食品の加熱後の歩留まりを向上させ、当該鶏肉加工食品の食感を柔らかくし、更には鶏肉特有の臭いを軽減させることができる鶏肉加工用O/W型エマルション組成物及びかかるエマルション組成物を利用した鶏肉加工食品の製造方法に関する。
鶏肉加工食品としては唐揚げや焼き鳥、チキンカツ、チキンナゲット等が挙げられるが、これらの鶏肉加工食品は、加熱調理時に水分や油分が流出して歩留まりが低下し、そのために当該鶏肉加工食品の食感は固くバサバサしたものとなってしまっていた。特に食感は調理後、時間の経過と共にその固さが増していってしまっていた。また鶏肉の種類によっては鶏の飼育環境などに由来する不快な臭気を呈する場合もあり、商品価値を損ねてしまっていた。
そこでこれらの鶏肉加工食品の製造時における歩留まりの向上、食感及び風味の向上が強く求められている。
以下、本発明に関連する技術分野における代表的な従来技術を挙げる。
特開昭59−118061号公報
特開平2―283248号公報
特開平3−7548号公報
特開2007−202458号公報
特開平11−133号公報
特開2005−168475号公報
特許文献1には、5〜25mm角にカットした鶏肉に卵白粉又は卵白粉を主体とする粘着剤を添加混合し、成形後表面のみ蒸煮し、油ちょうして鶏肉のから揚げを製造する方法が開示されている。この方法であれば、食感改良効果は得られるものの、細かくカットした鶏肉を使用するため肉らしい食感が失われる場合があった。また製造工程が煩雑となりやすかった。
特許文献2には、揚げ種の周囲がプルラン、オブラート、ゼラチン等の可食性水溶液で被覆された揚げもの用素材が開示されている。この方法であれば、食感改良効果は得られるが、使用するプルラン等によっては調理後時間が経過すると不自然な食感を呈する場合があった。
特許文献3には、所定の数種類の粉末スパイスを混入した粉材を食鳥の肉の表面につけまぶす工程の後に当該表面に付着した粉材に霧をかけて湿らせる噴霧工程を適宜に行い乍ら前記肉をオーブンで焼く工程をなすフライド・チキンの製法が開示されている。これらの方法は複雑な調理工程を経なければならず、簡便性に欠けていた。また、霧のかかり方が不均一となると仕上がりが異なってしまう傾向が見られた。
特許文献4には、ささみ、胸肉、ひき肉にした鶏肉に結着材を添加してシート状にする第一工程、シート状の鶏肉の両面に鶏肉の皮部分を接着する第二工程、これを所定の長さの角柱に切断し、調味料、香料を付ける第三工程、過熱水蒸気で数分間加熱する第四工程、鶏肉の唐揚げを冷却し、冷凍庫に入れて表面を硬化させる第五工程とを有することを特徴とするジューシーな鶏肉の唐揚げの製造について開示されている。この方法であれば、食感を改良することは出来るものの工程数が多く、簡便性に欠けていた。
特許文献5には、乳酸ナトリウムと酢酸ナトリウムおよび/またはクエン酸ナトリウムを含有することを特徴とする食肉加工製品について開示されている。この方法によれば、食肉加工製品に対する静菌作用を得ることが出来るが、歩留まり向上効果や食感改良効果は得られなかった。
特許文献6には、ひき肉にした鶏肉に、肉接着剤及び調味液とを均一に混練して凍結し、これを所定の長さの角柱に切断し、冷凍の状態でバッター付けした後、全体にブレンディングし、冷凍したことを特徴とする角柱状の鶏肉加工品について開示されている。この方法であれば、食感は柔らかいものとなるが、ひき肉を原料とするため肉らしい食感に欠ける場合があった。また、ひき肉を原料とするため、調理用途が限られていた。
以上のように、鶏肉加工食品の製造時における歩留まり向上、食感及び風味の向上を簡便に達成することの出来る鶏肉加工用組成物又は鶏肉加工食品の製造方法として満足いくものは存在しなかった。
本発明の解決しようとする課題は、鶏肉加工食品の製造工程における加熱時の歩留まりを向上させ、且つ鶏肉加工食品の食感を柔らかくすることができる鶏肉加工用組成物及び当該鶏肉加工用組成物を利用した鶏肉加工食品の製造方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、油脂と乳酸ナトリウムを含むO/W型エマルション組成物を用いることにより、上記課題を解消し得ることを見出し、本発明を完成した。
本発明の第一の発明は、油脂と乳酸ナトリウムを含むことを特徴とする鶏肉加工用O/W型エマルション組成物である。この発明において乳酸ナトリウムは鶏肉の組織に対する油脂の浸透性を向上させる。また、油脂は鶏肉の組織に浸透して食感を柔らかくする。更には、油脂をO/W型エマルションの形態で存在させることにより、鶏肉に対する油脂の浸透性が一層向上する。
本発明の第二の発明は、第一の発明において油脂が少なくとも鶏油を含む発明である。この発明において鶏油は鶏肉特有の劣悪な風味を改善し、より一層良好な風味とする。
本発明の第三の発明は、第一又は第二の発明においてO/W型エマルションの内包粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径が2マイクロメートル以下である発明である。この発明においてはO/W型エマルションの内包粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径を2マイクロメートル以下とすることにより、鶏肉に対する油脂の浸透性が一層向上する。
本発明の第四の発明は、第一乃至第三の発明のエマルション組成物に鶏肉を浸した後、調理することを特徴とする鶏肉加工食品の製造方法である。かかる製造方法によれば、鶏肉加工食品の製造工程における加熱時の歩留まりを向上させることができ、且つ鶏肉加工食品の食感を柔らかくし、劣悪な風味を改善することが出来る。
本発明の鶏肉加工用O/W型エマルション組成物(以下「本件組成物」ともいう。)によれば、複雑な調理工程を経ることなく鶏肉を柔らかくジューシーに調理することができ、加熱後の歩留まりにも優れ、鶏の飼育環境等に起因する不快な臭いを抑制することが出来る。また、本発明による鶏肉加工食品は調理後時間が経過しても柔らかくジューシーな食感を維持することが出来ることから、種々の鶏肉加工食品を美味しく喫食することができる。
本発明の対象となる鶏肉はその種類に限定はなく、あらゆる鶏肉が対象となる。また、食用として用いられるものであればその部位なども問わない。鶏肉の形態としては、例えば、ブロック状やミンチ状、骨付き状のものが採用できる。これらの鶏肉は塩や胡椒、酒、味醂、醤油、スパイス等の調味料で予め味を付けておいたものを用いることもできる。
本発明に用いる乳酸ナトリウムとしては、一般に市販されているものを用いることができる。一般に市販されている乳酸ナトリウムとしては粉末状のものや水溶液としたものが挙げられるがいずれのものであってもよい。本件組成物中の乳酸ナトリウムの配合量は、1重量%以上が好ましい。1重量%以下では鶏肉の軟化作用が十分には得られないからである。更には、組成物中における乳酸ナトリウムの配合量を可及的に高めることが好ましい。鶏肉に配合する鶏肉加工用組成物の量を減らすことが出来るからである。
本発明に用いる油脂としては、食用であればいずれの物も用いることが出来る。例えば、大豆油、菜種油、パーム油、牛脂、鶏油等が挙げられ、これらを混合して用いることも出来る。このうち、好ましいのは鶏油である。風味に対する違和感がなく、鶏肉が有している本来の風味を付与することが出来るからである。鶏油を用いる場合に好ましい配合量は、鶏油の製造方法によっても異なるがおよそ油脂重量の50重量%以上である。50重量%以下では風味の改善効果が得られにくいからである。油脂として鶏油のみを使用することが風味の改善の為には最も好ましい。
本件組成物には本発明の効果を妨げない範囲において他の物質、例えばpH調整剤や糊料、リン酸塩等を配合することが出来る。
本件組成物の調製方法としては、以下の第一、第二の方法が挙げられる。
第一の方法は、水と油脂と乳化剤を混合して激しく撹拌することによりO/W型エマルションを得、これと乳酸ナトリウムの水溶液とを混合する方法である。
第二の方法は、乳化剤を溶解させた乳酸ナトリウムの水溶液と油脂を混合し、激しく撹拌することにより、O/W型エマルションとする方法である。
第一、第二の方法において、本発明の効果を妨げない範囲において他の物質、例えばpH調整剤や糊料、リン酸塩等を配合することも出来る。
第一の方法は、水と油脂と乳化剤を混合して激しく撹拌することによりO/W型エマルションを得、これと乳酸ナトリウムの水溶液とを混合する方法である。
第二の方法は、乳化剤を溶解させた乳酸ナトリウムの水溶液と油脂を混合し、激しく撹拌することにより、O/W型エマルションとする方法である。
第一、第二の方法において、本発明の効果を妨げない範囲において他の物質、例えばpH調整剤や糊料、リン酸塩等を配合することも出来る。
本発明において、油脂はO/W型エマルションのオイル成分として存在する。O/W型エマルションとすることにより鶏肉への浸透性が飛躍的に向上し、その結果、鶏肉組織における微細空間にまで油脂を浸透させることができ、鶏肉の食感を柔らかくすることが出来る。O/W型エマルションの内包粒子の粒子径は必ずしも限定されるものではないが、より高い効果を得るためには内包粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径を2マイクロメートル以下に調整することが好ましい。2マイクロメートル以下とすることで鶏肉組織の微細空間へ容易に油脂を浸透させることができ、高い食感改良効果が得られるからである。
本件組成物における油脂の配合量は特に制限されないが、およそ1〜70重量%である。1重量%よりも少なければ鶏肉の食感改良効果が十分には得られず、70重量%よりも多ければO/W型エマルションとして配合することが困難となるからである。
乳化剤としては任意の物を用いることが出来る。例えば、グリセリン脂肪酸エステルやアラビアガム、澱粉、レシチン、酵素分解レシチン、蛋白質などである。2種以上の乳化剤を併用してもよい。乳化剤の配合量は用いる乳化剤により大きく異なる。グリセリン脂肪酸エステルやレシチンを用いた場合には通常、油脂重量の0.1〜20重量%である。0.1重量%未満では、O/W型エマルションの調製が困難であり、他方、20重量%以上を配合しても有利な効果はなく、却って乳化剤に起因する風味の劣化が感じられるようになってくるからである。またアラビアガムや澱粉、蛋白質を用いた場合は通常、油脂重量の5〜200重量%である。5重量%未満では十分な乳化作用が得られず、他方、200重量%以上を配合しても有利な効果は得られないからである。
O/W型エマルションを製造する為の攪拌装置はO/W型エマルションを調製することが出来る物であればどのような装置を用いても良い。例えば、ホモミキサーや高圧ホモジナイザー、タービンジェッター、コロイドミル等が使用できる。
本件組成物はそのままあるいは水などで薄めて加熱前の鶏肉を浸して使用する。また、鶏肉に対する添加量は特に制限はされないがおよそ鶏肉100グラム当たりに油脂として0.5〜5グラム、乳酸ナトリウムとして0.3〜5グラム程度で十分な効果が得られる。浸漬時間は特に制限されるものではないが、通常は1〜48時間である。1時間未満では十分な食感改良効果が得られず、他方48時間を超えても特に有利な効果はなく、却って腐敗などの問題を生じやすくなるからである。また、鶏肉を本件組成物に浸漬するには、静置状態で浸漬するか、タンブリングやミキシング等をしながら浸漬する。一旦静置状態で浸漬した後タンブリングやミキシング等をしてもよいし、その逆の順序であっても良い。タンブリングやミキシング等により浸漬時間の短縮や食感改良効果が向上する。浸漬後はそのまま調理しても良いし、水で洗い流してから調理しても良い。その後は通常の鶏肉と同様の方法により調理することが出来る。
以下に、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1](鶏肉加工用組成物の調製)
乳酸ナトリウムの60重量%水溶液(商品名:乳酸ソーダF、武蔵野化学製)47gに乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステル(商品名:リョートーポリグリエステルP-8D、三菱化学フーズ株式会社製)2g、酵素分解レシチン(商品名:SLP―ペーストリゾ、辻製油株式会社製)1gを加え、90℃に加熱して溶解した。ここに予め融解した鶏油50gを加えてホモミキサー(TKホモミキサー、プライミクス株式会社製)で10分間撹拌して乳化し、O/W型の鶏肉加工用エマルション組成物Aを得た。この鶏肉加工用組成物Aの内包粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径は1.4マイクロメートルであった。
乳酸ナトリウムの60重量%水溶液(商品名:乳酸ソーダF、武蔵野化学製)47gに乳化剤としてポリグリセリン脂肪酸エステル(商品名:リョートーポリグリエステルP-8D、三菱化学フーズ株式会社製)2g、酵素分解レシチン(商品名:SLP―ペーストリゾ、辻製油株式会社製)1gを加え、90℃に加熱して溶解した。ここに予め融解した鶏油50gを加えてホモミキサー(TKホモミキサー、プライミクス株式会社製)で10分間撹拌して乳化し、O/W型の鶏肉加工用エマルション組成物Aを得た。この鶏肉加工用組成物Aの内包粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径は1.4マイクロメートルであった。
[実施例2](鶏肉加工食品の製造)
鶏モモ肉210gを1片当たり30g程度に切り分け、実施例1で得た鶏肉加工用組成物Aを5g、水を15g加えてタンブリングした後、5℃冷蔵庫で24時間保管した。その後、ここに市販唐揚げ粉50gと水50gを加えて良く揉み、180℃に熱した菜種サラダ油で3分間油ちょうして鶏肉の唐揚げaを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。また、この鶏肉の唐揚げaを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
鶏モモ肉210gを1片当たり30g程度に切り分け、実施例1で得た鶏肉加工用組成物Aを5g、水を15g加えてタンブリングした後、5℃冷蔵庫で24時間保管した。その後、ここに市販唐揚げ粉50gと水50gを加えて良く揉み、180℃に熱した菜種サラダ油で3分間油ちょうして鶏肉の唐揚げaを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。また、この鶏肉の唐揚げaを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
[比較例1](鶏肉加工用組成物の調製)
実施例1の乳酸ナトリウムを水に変えた以外は実施例1と同様に調製し、O/W型の鶏肉加工用エマルション組成物Bを得た。この鶏肉加工用エマルション組成物Bのレーザー光散乱法による平均粒子径は4.1マイクロメートルであった。
実施例1の乳酸ナトリウムを水に変えた以外は実施例1と同様に調製し、O/W型の鶏肉加工用エマルション組成物Bを得た。この鶏肉加工用エマルション組成物Bのレーザー光散乱法による平均粒子径は4.1マイクロメートルであった。
[比較例2](鶏肉加工用組成物の調製)
実施例1の鶏油を水に変えた以外は実施例1と同様に調製し、鶏肉加工用組成物Cを得た。
実施例1の鶏油を水に変えた以外は実施例1と同様に調製し、鶏肉加工用組成物Cを得た。
[実施例3](鶏肉加工用組成物の調製)
実施例1の乳化剤及び酵素分解レシチンの配合量を各々1/10に減じて実施例1と同様に調製し、O/W型の鶏肉加工用エマルション組成物Dを得た。この鶏肉加工用エマルション組成物Dのレーザー光散乱法による平均粒子径は5.5マイクロメートルであった。
実施例1の乳化剤及び酵素分解レシチンの配合量を各々1/10に減じて実施例1と同様に調製し、O/W型の鶏肉加工用エマルション組成物Dを得た。この鶏肉加工用エマルション組成物Dのレーザー光散乱法による平均粒子径は5.5マイクロメートルであった。
[比較例3](鶏肉加工食品の製造)
実施例2の鶏肉加工用組成物Aを比較例1で得た鶏肉加工用組成物Bに変えた以外は同様に調製して鶏肉の唐揚げbを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。また、この鶏肉の唐揚げを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
実施例2の鶏肉加工用組成物Aを比較例1で得た鶏肉加工用組成物Bに変えた以外は同様に調製して鶏肉の唐揚げbを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。また、この鶏肉の唐揚げを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
[比較例4](鶏肉加工食品の製造)
実施例2の鶏肉加工用組成物Aを比較例2で得た鶏肉加工用組成物Cに変えた以外は同様に調製して鶏肉の唐揚げcを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。この鶏肉の唐揚げを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
実施例2の鶏肉加工用組成物Aを比較例2で得た鶏肉加工用組成物Cに変えた以外は同様に調製して鶏肉の唐揚げcを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。この鶏肉の唐揚げを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
[実施例4](鶏肉加工食品の製造)
実施例2の鶏肉加工用組成物Aを実施例3で得た鶏肉加工用組成物Dに変えた以外は実施例2と同様に調製して鶏肉の唐揚げdを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。この鶏肉の唐揚げを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
実施例2の鶏肉加工用組成物Aを実施例3で得た鶏肉加工用組成物Dに変えた以外は実施例2と同様に調製して鶏肉の唐揚げdを製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。この鶏肉の唐揚げを製造直後及び5℃24時間保管後に試食して評価した。試食は訓練された10名のパネルにより行った。その評価結果を表2に示す。
[比較例5](鶏肉加工食品の製造)
鶏モモ肉210gを1片当たり30g程度に切り分け、市販唐揚げ粉50gと水50gを加えて良く揉み、180℃に熱した菜種サラダ油で3分間油ちょうして鶏肉の唐揚げ(無添加品)を製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。各実施例及び比較例の食感改良効果の評価はこの鶏肉の唐揚げ(無添加品)を基準として行った。その評価基準を表3に示す。
鶏モモ肉210gを1片当たり30g程度に切り分け、市販唐揚げ粉50gと水50gを加えて良く揉み、180℃に熱した菜種サラダ油で3分間油ちょうして鶏肉の唐揚げ(無添加品)を製造した。これの油ちょう前後における重量変化を測定して歩留まりを算出した。その結果を表1に示す。各実施例及び比較例の食感改良効果の評価はこの鶏肉の唐揚げ(無添加品)を基準として行った。その評価基準を表3に示す。
表1の結果から、本発明による鶏肉の唐揚げは加熱後の歩留まりに優れていた。また、表2の結果から本発明により製造した鶏肉の唐揚げは食感、風味の全てにおいて比較例3、4の鶏肉の唐揚げに勝っており、優れた食感改良効果及び風味改善効果を得られることが確認された。
Claims (4)
- 油脂と乳酸ナトリウムを含むことを特徴とする鶏肉加工用O/W型エマルション組成物。
- 油脂が少なくとも鶏油を含む請求項1記載のエマルション組成物。
- O/W型エマルションの内包粒子のレーザー光散乱法による平均粒子径が2マイクロメートル以下である請求項1又は2記載のエマルション組成物。
- 請求項1乃至3のいずれか1項記載のエマルション組成物に鶏肉を浸した後、調理することを特徴とする鶏肉加工食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008241404A JP2010068772A (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | 鶏肉加工用o/w型エマルション組成物及び鶏肉加工食品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008241404A JP2010068772A (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | 鶏肉加工用o/w型エマルション組成物及び鶏肉加工食品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010068772A true JP2010068772A (ja) | 2010-04-02 |
Family
ID=42201142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008241404A Pending JP2010068772A (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | 鶏肉加工用o/w型エマルション組成物及び鶏肉加工食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010068772A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010220608A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-10-07 | Hiroe Ogawa | 風味を向上させた食肉及び食肉風味向上剤 |
CN113170825A (zh) * | 2021-05-28 | 2021-07-27 | 西南大学 | 一种乳化鸡油的制备方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0662736A (ja) * | 1992-08-19 | 1994-03-08 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 畜肉加工用o/w型エマルジョン組成物および畜肉改質材 |
JPH06343423A (ja) * | 1993-06-02 | 1994-12-20 | Musashino Kagaku Kenkyusho:Kk | 食肉加工製品の歩留り向上方法 |
JP2004057042A (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-26 | Miyoshi Oil & Fat Co Ltd | 食肉改質剤 |
-
2008
- 2008-09-19 JP JP2008241404A patent/JP2010068772A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0662736A (ja) * | 1992-08-19 | 1994-03-08 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 畜肉加工用o/w型エマルジョン組成物および畜肉改質材 |
JPH06343423A (ja) * | 1993-06-02 | 1994-12-20 | Musashino Kagaku Kenkyusho:Kk | 食肉加工製品の歩留り向上方法 |
JP2004057042A (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-26 | Miyoshi Oil & Fat Co Ltd | 食肉改質剤 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010220608A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-10-07 | Hiroe Ogawa | 風味を向上させた食肉及び食肉風味向上剤 |
CN113170825A (zh) * | 2021-05-28 | 2021-07-27 | 西南大学 | 一种乳化鸡油的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008253145A (ja) | バッター用油脂組成物 | |
KR20210071955A (ko) | 식육 가공액 | |
KR101727224B1 (ko) | 치킨 파우더 및 이를 이용한 치킨의 제조방법 | |
JP2010068772A (ja) | 鶏肉加工用o/w型エマルション組成物及び鶏肉加工食品の製造方法 | |
JP5685338B1 (ja) | 炒め加工米飯類の製造方法 | |
JP3148146B2 (ja) | 揚げ物用衣改良剤、該含有物、および揚げ物の製造方法 | |
JP5916585B2 (ja) | バッター液用粉末組成物 | |
KR100411351B1 (ko) | 김치 함유 소스를 이용한 탕수육의 제조방법 | |
KR101877649B1 (ko) | 고등어 패티 제조방법 | |
JP2018000092A (ja) | 米飯用乳化調味料 | |
JP2007110945A (ja) | γ−オリザノール含有揚げ衣用食品添加剤 | |
JP2007306809A (ja) | 油揚げ食品用バッター液,マイクロ波調理用冷凍油揚げ食品及びその冷凍油揚げ食品の製造法 | |
JP6295647B2 (ja) | 竜田揚げ用衣液およびその製造方法、並びに当該衣液を用いて製造される竜田揚げ | |
JP5296659B2 (ja) | γ−オリザノール含有揚げ衣用食品添加剤 | |
JPWO2017204324A1 (ja) | 揚げ物衣用ミックス | |
JP2002186468A (ja) | 小麦粉焼成食品用ミックス及び小麦粉焼成食品 | |
TWI774871B (zh) | 食用肉改質用組成物、食用肉調理品的製造方法、食用肉調理品及食用肉的改質方法 | |
JP2008017768A (ja) | 揚げ物の製造方法及びこれにより得られる揚げ物 | |
JPS583659B2 (ja) | 天ぷらの製造法 | |
JP2006333747A (ja) | フライ食品用品質改良剤、及びこのフライ食品用品質改良剤を含有するフライ食品用衣材、並びにこのフライ食品用衣材を用いたフライ用食品 | |
KR20210152409A (ko) | 닭껍질 튀김의 제조방법 및 이로부터 제조된 닭껍질 튀김 | |
JP6103115B1 (ja) | 粉体組成物、食肉単味品及び該食肉単味品の製造方法 | |
KR101791753B1 (ko) | 갈치크로켓의 제조방법 | |
JP2023074731A (ja) | 肉不含有つくね団子様又はミートボール様食品及びその製造方法 | |
WO2018034309A2 (ja) | 食品歩留り向上剤及びそれを用いた食品加工方法、及び食品歩留り向上剤を溶かした水溶液に食品を浸した冷凍食品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110811 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120308 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120312 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120711 |