JP2007110945A - γ−オリザノール含有揚げ衣用食品添加剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】γ−オリザノールを含有することを特徴とする揚げ衣用食品添加剤。
【選択図】なし
Description
また、揚げ種(具材)のジューシー感を維持するため、例えば、ショ糖脂肪酸エステルやプロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチンから選ばれる乳化剤を用いる唐揚げ粉が知られており(特許文献6参照)、この技術によれば、食肉等の揚げ種(具材)が柔らかく、唐揚げ粉の揚げ種(具材)への付着が良好となる旨が記載されている。さらに、揚げ物食品の冷凍保存時において品質を維持し、冷凍保存後においても食品の柔らかさ、風味等が維持されるハーブ含有冷凍揚げ物、およびその冷凍揚げ物用衣材が知られている(特許文献7参照)。しかし、ハーブは特有の匂いを有するので、個人的な好き嫌いがある。
(1)γ−オリザノールを含有することを特徴とする揚げ衣用食品添加剤、
(2)前記(1)に記載の食品添加剤を含有することを特徴とする揚げ衣組成物、
(3)γ−オリザノールを0.05〜1質量%含有することを特徴とする前記(2)に記載の揚げ衣組成物、及び
(4)揚げ衣がフライ食品用の衣であることを特徴とする前記(2)又は(3)に記載の揚げ衣組成物、
に関する。
本発明の揚げ衣用添加剤、並びに該添加剤を含有する揚げ衣組成物は、肉類、魚介類、野菜類等の種々の具材に対して有効に使用することができ、それらの具材に単にまぶして油で揚げるだけで、食感や食味の良好なから揚げやフライ等の揚げ物食品を極めて簡単にかつ短時間に製造することができる。
さらに、本発明の揚げ衣添加剤、並びに該添加剤を含有する揚げ衣組成物を具材に使用した食品を油で揚げることにより、揚げ油の劣化を抑制することができる。
本発明に使用されるγ−オリザノールは、フェルラ酸とトリテルペンアルコールとのエステル体及びフェルラ酸と植物ステロールとのエステル体の混合物である。また、本発明に使用されるγ−オリザノールは、白色から淡黄色を呈する無味無臭の脂溶性粉末であることが好ましい。トリテルペンアルコールとしては、特に限定されないが例えばシクロアルテノール、24−メチレンシクロアルタノール、シクロアルタノール又はシクロブラノール等が挙げられる。植物ステロールとしては、特に限定されないが例えばカンペステロール、スチグマステロール又はβ−シトステロール等が挙げられる。γ−オリザノールとしては、公知のものが使用されるが、例えばシクロアルテノ−ルフェルラ酸エステル、24−メチレンシクロアルタノールフェルラ酸エステル、シトステロールフェルラ酸エステル及びカンペステロールフェルラ酸エステルを1種以上含有するものが好ましい。このようなγ−オリザノールとしては、一般に市販されている、例えばTSUNO γ−オリザノール(シクロアルテノールフェルラ酸エステルとして98.0質量%含有;築野ライスファインケミカルズ株式会社製)が挙げられる。
乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル又はショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
肉質改良剤としては、タンパク質同化ホルモン等が挙げられる。
酵素としては、アガラーゼ、アクチニジン又はアクロモペプチダーゼ等が挙げられる。
香料としては、アセト酢酸エチル、アセトフェノン又は天然香料等が挙げられる。
ビタミン類としては、L−アスコルビン酸、ビタミンE又はβ−カロテン(β−カロチン又はカロチノイド色素)等が挙げられる。
食塩 20質量部
上記成分を撹拌機で混合し、揚げ衣用食品添加剤を作成した。
スクラロース 0.02質量部
食塩 10質量部
胡椒 10質量部
ガーリックエキス 10質量部
魚醤 適量(全100質量部)
上記成分を撹拌機で混合し、揚げ衣用食品添加剤を作成した。
薄力粉 全100質量部
上記成分を撹拌機で混合し、揚げ衣組成物を作成した。
高度分岐環状デキストリン 10質量部
薄力粉 全100質量部
上記成分を撹拌機で混合し、揚げ衣組成物を作成した。
薄力粉 16質量部
γ−オリザノール 0.2質量部
食塩 4質量部
砂糖 2.8質量部
旨み調味料 5質量部
トウガラシ 5質量部
胡椒 7質量部
上記成分を撹拌機で混合し、から揚げ用揚げ衣組成物を作成した。
1.から揚げの調製
鶏ムネ肉(国産品)のかわを取り、約25g〜35gにカットした。100gの鶏ムネ肉に対しγ−オリザノール[0.2質量%;シクロアルテノ−ルフェルラ酸エステルとして98.0質量%含有(築野ライスファインケミカルズ株式会社製)]又はフェルラ酸[0.1質量%;比較例]を添加した「水溶きタイプのから揚げ粉」を20g加え、軽く攪拌した。そこへ冷水20gを徐々に攪拌しながら加え、全体に混合し2〜3分馴染ませた。170℃に設定した大豆油又は米油で約4分フライ(油ちょう)し、鶏のから揚げを製造した。コントロールは「水溶きタイプのから揚げ粉」を用いた。
2.食味試験
(1)方法
製造した鶏のから揚げを−20℃で1、3および6ヶ月冷凍保存した。調製直後のから揚げ、並びに1、3および6ヶ月冷凍保存後に家庭用電子レンジで加熱したから揚げを、モニター30〜40名で試食を行い、以下の基準で評価した。モニター各人の評価後、全員の評価を平均した。
採点基準:
5点:衣のサクサク感及び鶏肉のジューシー感を含む食感、味、油臭等の臭いが優良
4点:衣のサクサク感及び鶏肉のジューシー感を含む食感、味、油臭等の臭いが良い
3点:衣のサクサク感及び鶏肉のジューシー感を含む食感、味、油臭等の臭いが普通
2点:衣のサクサク感及び鶏肉のジューシー感を含む食感、味、油臭等の臭いがやや悪い
1点:衣のサクサク感及び鶏肉のジューシー感を含む食感、味、油臭等の臭いが悪い
(2)結果
食味試験の結果を図1、図2に示す。冷凍保存期間が長くなるほど、食感および味・臭いの劣化が認められた。しかし、γ−オリザノールを添加したから揚げ粉を使用したから揚げでは、その食感は調製直後から評価が高く、6ヶ月保存しても食感が好ましいとの結果が得られた。また、味・臭いについても、冷凍期間中の変質が抑制された。一方、フェルラ酸を添加したから揚げ粉を使用したから揚げでは、食感、味、臭い共に評価が低い結果となった。
また、同時に米油と大豆油で比較したが、米油で揚げた方が、評価が高く、特にγ−オリザノールを添加したから揚げを米油で揚げた時のみ、6ヶ月冷凍保存しても常に評価が普通(3点)以上であった。
(1)方法
上記1で製造した鶏のから揚げを−20℃で1ヶ月冷凍保存した後、自然解凍して衣と身を分取した。衣200gに対しジエチルエーテル1Lを加え、15時間暗所で浸漬した。その後、ロータリーエバポレーター(10〜25℃)にてジエチルエーテルを留去し、衣抽出油25gを得た。衣の劣化度を抽出した油の過酸化物価(POV)と油脂酸化安定度(OSI)で評価した。過酸化物価は、基準油脂分析法に記載の方法で測定した。油脂酸化安定度はOSI試験機器を用いて、120℃での油脂(5g)中に含まれる揮発物質の発生時間を測定した。なお、POVは衣油の劣化が進むほど、高値を示す。一方、OSIは衣油の劣化が進むと低値を示す。
結果を表1に示す。γ−オリザノールを添加したから揚げ粉を用いると、過酸化物の生成が抑制され、油脂酸化安定度が高いことが分かった。その効果はフェルラ酸を添加したから揚げ粉を用いるより顕著であった。
(1)方法
から揚げを調製した直後の揚げ油の劣化度を評価するため、揚げ油の過酸化物価(POV)と油脂酸化安定度(OSI)を測定した。過酸化物価は、基準油脂分析法に記載の方法で測定した。油脂酸化安定度はOSI試験機器を用いて、120℃での油脂(5g)中に含まれる揮発物質の発生時間を測定した。
(2)結果
から揚げ調製後の揚げ油の結果を表2に示す。POVは衣油の劣化が進むほど、高値を示す。一方、OSIは衣油の劣化が進むと低値を示す。分析の結果、フェルラ酸では効果が認められなかったが、γ−オリザノールをから揚げ粉に添加することによって、揚げ油の劣化を抑制することができた。
また、同時に米油と大豆油で比較したが、米油で揚げた方が油の劣化が少ないという結果となった。
Claims (4)
- γ−オリザノールを含有することを特徴とする揚げ衣用食品添加剤。
- 請求項1に記載の食品添加剤を含有することを特徴とする揚げ衣組成物。
- γ−オリザノールを0.05〜1質量%含有することを特徴とする請求項2に記載の揚げ衣組成物。
- 揚げ衣がフライ食品用の衣であることを特徴とする請求項2又は3に記載の揚げ衣組成物。
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JP2005304650A JP2007110945A (ja) | 2005-10-19 | 2005-10-19 | γ−オリザノール含有揚げ衣用食品添加剤 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2013027610A1 (ja) * | 2011-08-19 | 2013-02-28 | 日清オイリオグループ株式会社 | 加熱処理魚介類又は加熱処理畜肉類の製造方法 |
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JP2020110129A (ja) * | 2019-01-16 | 2020-07-27 | 株式会社ホテイフーズコーポレーション | から揚げ缶詰の製造方法 |
-
2005
- 2005-10-19 JP JP2005304650A patent/JP2007110945A/ja active Pending
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