JPWO2014030733A1 - アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が接触した衣付き油ちょう済み冷凍食品 - Google Patents

アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が接触した衣付き油ちょう済み冷凍食品 Download PDF

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Abstract

本発明は、調味液のしみ込みが抑制された衣付き油ちょう済み冷凍食品に関する。より詳細には、本発明は、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が衣表面の少なくとも一部と接触してなる、衣付き油ちょう済み冷凍食品に関する。

Description

関連出願の参照
本特許出願は、2012年8月24日に出願された日本国特許出願2012−185422号に基づく優先権の主張を伴うものであり、かかる先の特許出願における全開示内容は、引用することにより本明細書の開示の一部とされる。
本発明は、調味液のしみ込みが抑制されてなる衣付き油ちょう済み冷凍食品に関する。より詳しくは、本発明は、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が接触した衣付き油ちょう済み冷凍食品に関する。
近年、生活の変化から食生活も変化し、加熱解凍調理するだけで簡単に喫食できる冷凍食品が求められ、多種の商品が市販されるようになった。従来から提案されている冷凍食品の中でも、揚げ物の冷凍食品は加熱するだけで食べられ、油ちょうの手間を省略できる点で好まれている。一般的に揚げ物には、素材をそのまま油ちょうする素揚げタイプ、中具の表面に片栗粉等の穀類をまぶして油ちょうする衣付きタイプ、中具に穀粉類を水や卵液で溶いたバッター類をつけて油ちょうする衣付きタイプ、または中具にバッター類をつけた後さらにパン粉等の衣材をつけてから油ちょうする衣付きタイプが挙げられる。
しかしながら、衣付きの揚げ物冷凍食品は長期冷凍保存すると、調味料の影響を受けることが多く、所望の外観、食感、味覚等を維持することはしばしば困難となる。例えば、唐揚げをはじめとする衣付き油ちょう済み冷凍食品を調味液と接触させて袋中に入れて販売する場合、製造所での保管から流通における輸送、販売店での保管、家庭冷凍庫での保管など環境および温度の激しい変化にさらされ、衣に調味液がしみ込んで表面が乾いたような状態となり、照り等の外観および食感が大きく劣化してしまうことが問題となっている。
一方で、食品の品質を保持または向上させることを目的とし、種々の調味料が報告されている。
例えば、特許文献1には、固形分が0.15重量%以上且つ0.2重量%以下であって2500cp以上の粘度を持つことを特徴とする膨潤したサツマイモファイバーが含まれていることを特徴とする水溶性ソースが、離水によるアイスクリームへの滲みを効果的に抑制しうることが報告されている。
また、特許文献2には、水不溶性植物繊維を加水分解することにより得られる、水に可溶である植物由来のヘミセルロースを主成分とするコーティング剤が、食品の艶だし、酸化防止、シェルライフの延長に有用であることが報告されている。
また、特許文献3には、肉団子だれ等に利用でき、分散性が良好でチキソトロピー性を有する、マイクロフィブリル化セルロースを含有することを特徴とする液状またはペースト状調味料組成物が報告されている。
しかしながら、流通および保管条件の変化の大きい冷凍食品において、調味液が接触した衣付き油ちょう済み冷凍食品の調味液のしみ込みを効果的に抑制する手段は、何ら報告されていない。
特開平11―266788号公報 特開平4―325058号公報 特開昭58―190369号公報
本発明は、衣への調味液のしみ込みが効果的に抑制された、衣付き油ちょう済み冷凍食品を提供することをその目的とする。
本発明には、以下の発明が包含される。
(1)アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が衣表面の少なくとも一部と接触してなる、衣付き油ちょう済み冷凍食品。
(2)調味液の粘度1000cp以上である、(1)に記載の衣付き油ちょう済み冷凍食品。
(3)アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する、冷凍食品用の調味液しみ込み抑制剤。
(4)アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する、冷凍食品用の調味液。
(5)粘度が1000cp以上である、(4)に記載の冷凍食品用の調味液。
(6)冷凍食品用の調味液しみ込み抑制剤としての、アセロラピューレまたはアセロラパルプの使用。
本発明によれば、衣への調味液のしみ込みが効果的に抑制された、衣付き油ちょう済み冷凍食品を提供することができる。本発明は、流通および保管条件の変動を受けても、衣付き油ちょう済み冷凍食品において外観および食感を保持する上で有利である。
発明の具体的説明
定義
本明細書において、「アセロラ」とは、Acerola,学名:Malpighia emarginata DC.をいい、その果実の生産地や品種は特に限定されない。生産地としては、例えば沖縄、ベトナム等が挙げられる。
本明細書において、「アセロラ果実」とは、種部を含んだ果実全体であっても、アセロラ果実から種部の除去、剥皮等の通常の処理を施したものであってもよい。
本明細書において、「アセロラピューレ」とは、アセロラ果実を破砕し、種子、核、皮、ヘタ等の粗大部分を除去し、裏ごしした半液体状物をいう。アセロラピューレは、アセロラ果実の破砕物をパルパーフィニッシャーにより処理して得ることができる。アセロラピューレは調製後、適宜加熱殺菌処理される。アセロラ果実はアセロラピューレ調製のための前処理として加熱処理されてもよい。
本明細書において、「アセロラパルプ」とは、種子、核、皮、ヘタ等の粗大部分を除去したアセロラ可食部から果汁を搾り取った残渣をいい、果肉や果皮が含まれる。アセロラパルプは、乾燥されたものであっても、半乾燥状態のものであっても、未乾燥のものであってもよい。また、アセロラパルプは、典型的には、アセロラ果汁搾汁工程の残渣(副生成物)として提供される。例えばアセロラ果実をパルパーフィニッシャーにより種子等を取り除き、得られたピューレを遠心処理することにより残渣として得られる。したがって、アセロラパルプは果汁搾汁時の副生成物の有効活用という観点からも好ましい。
アセロラ果実の場合、アセロラ由来の不溶性固形物の含有量は一般的に50〜60質量部である。また、アセロラピューレの場合、アセロラ由来の不溶性固形物の含有量は、一般的に40〜60質量部である。また、アセロラパルプの場合、アセロラ由来の不溶性固形物の含有量は、一般的に90〜100質量部である。ここで、不溶性固形物の含有量は日本農林規格検査法(日本果汁協会監修:最新果汁・果実飲料事典566頁から575頁,出版:朝倉書店に記載)またはそれに準じた方法により測定することができる。
本発明のアセロラピューレおよびアセロラパルプは、天然物から製造してもよく、市販のものを用いてもよい。
衣付き油ちょう済み冷凍食品/調味液
本発明の衣付き油ちょう済み冷凍食品は、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が、衣表面の少なくとも一部と接触してなることを一つの特徴としている。かかるアセロラピューレまたはアセロラパルプが、衣付き油ちょう済み冷凍食品への調味液のしみ込みを効果的に抑制することは意外な事実である。アセロラピューレは、口溶けの良い食感、調味液と衣とが口の中でなじみやすく一体となりやすいという点で特に好ましい。また、アセロラパルプは、調味液本来の味を生かす上で特に好ましい。
アセロラピューレまたはアセロラパルプの調味液中の含有量は、アセロラピューレまたはアセロラパルプ中のアセロラ由来の不溶性食物繊維の含有量を基準に設定することができる。
また、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液中のアセロラ由来の不溶性食物繊維の含有量は、冷凍食品の種類および性質に応じて適宜設定してよく、調味液100質量部に対し、例えば、0.005〜0.4質量部であり、好ましくは0.007〜0.3質量部であり、より好ましくは0.01〜0.2質量部である(日本食品分析センター測定値基準)。
また、本発明の冷凍食品用の調味液の粘度は、衣に接触させた直後にしみ込まない程度であればよい。具体的には、調味液の粘度は、好ましくは1000cp以上であり、より好ましくは2000cp以上であり、さらに好ましくは3000cp以上である。また、調味液の粘度の上限は、求める冷凍食品の種類および性質に応じて適宜設定してよく、好ましくは10000cp程度、より好ましくは8000cp程度とすることができる。なお、調味液の粘度は、例えば、C型粘度計(東機産業株式会社)と、付属のNo.3ローターで測定することができる。
本発明の調味液は、冷凍食品に添加しうる流動性を有する限り、液状であってよく、半液体状であってもよい。本発明の調味液は、例えば、たれ類、ソース類、ドレッシング類、ジャム類またはクリーム類等の形態で提供することができる。
また、本発明の調味液は、アセロラピューレまたはアセロラパルプの他、食品衛生上許容可能な公知添加物をさらに含んでいてもよい。本発明の調味液は、上述のようなアセロラパルプまたはピューレと、食品衛生上許容可能な添加物とを常法により混合することにより製造することができる。
また、本発明の衣付き油ちょう済み冷凍食品は、調味液と衣の一部とが接触しうる限り特に限定されず、例えば、唐揚げ、南蛮漬け、トンカツ、フライドチキン、魚介フライ、コロッケ、かき揚げ、フライドポテト、ナゲットまたはフリッター等が挙げられる。なお、本発明の調味液が接触している衣付き油ちょう済み冷凍食品は、包装形態で提供することが好ましい。
製造方法
本発明の衣付き油ちょう済み冷凍食品は、本発明の調味液と、衣付き油ちょう済み食品の衣表面の少なくとも一部とを接触させ、得られた食品を公知手法により冷凍することにより製造することができる。したがって、一つの態様によれば、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液と衣表面の少なくとも一部とを接触させることを含んでなる、衣付き油ちょう済み冷凍食品の製造方法が提供される。
衣表面に接触させる調味液の量は、特に限定されず、求める冷凍食品の品質等に応じて当業者により適宜決定される。
また、調味液と衣表面とを接触させる手法は、特に限定されず、例えば、調味液を衣表面に塗布してもよく、調味液が既に存在する容器等に、衣付き油ちょう済み食品を加えて接触させてもよい。
また、本発明の調味液と、衣付き油ちょう済み食品とを接触させる工程では、調味液を1回で衣付き油ちょう済み食品に接触させてもよく、2回以上に分けて接触させてもよい。
また、本発明のアセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液と、衣表面とを接触させる場合は、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液を調製したのち、調味液と衣表面とを接触させることが好ましい。しかしながら、本発明にあっては、アセロラピューレまたはアセロラパルプと、それ以外の調味液成分とを、別々に衣表面に接触させ、衣表面上でアセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が形成されるようにしてもよく、本発明にはかかる態様も包含される。
調味液しみ込み抑制剤/調味液しみ込み抑制方法
また、本発明によれば、アセロラピューレまたはアセロラパルプを有効成分として用いて、衣付き油ちょう済み冷凍食品への調味液のしみ込みを顕著に抑制することができる。したがって、本発明の別の態様によれば、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する、冷凍食品用の調味液しみ込み抑制剤が提供される。また、別の態様によれば、調味液しみ込み抑制剤は、使用単位当たりの包装形態で提供される。さらに別の態様によれば、冷凍食品用の調味液しみ込み抑制剤としてのアセロラピューレまたはアセロラパルプの使用が提供される。
本発明の調味液しみ込み抑制剤は、アセロラピューレまたはアセロラパルプをそのまま適用してもよく、他の食品衛生上許容可能な添加物をさらに含んでいてもよい。したがって、本発明の調味液しみ込み抑制剤中のアセロラピューレまたはアセロラパルプの含有量は、特に限定されない。
また、本発明の調味液しみ込み抑制剤中の他の食品衛生上許容可能な添加物は、本発明の調味液と同様とすることができる。
また、本発明の調味液しみ込み抑制剤は、液状、粉状、顆粒状等のいずれの形状を有するものであってもよい。
また、本発明の別の態様によれば、アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液と、衣表面の少なくとも一部とを接触させることを含んでなる、衣付き油ちょう済み冷凍食品の調味液しみ込み抑制方法が提供される。
本発明の衣付き油ちょう済み冷凍食品の調味料しみ込み抑制方法は、本発明の調味液および衣付き油ちょう済み冷凍食品の製造方法に関する上記記載に基づいて実施することができる。すなわち、本発明の調味料しみ込み抑制方法における調味液を冷凍食品に添加する工程は、本発明の調味液の使用態様に準じて実施することができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術範囲はこれらの例示に限定されるものではない。なお、以下、「%」とあるのは、特に断りがない限り、いずれも質量%である。
試験例1:アセロラピューレ含有調味液のしみ込み抑制作用評価1
1−1:アセロラパルプおよびピューレの製造
ベトナム産のアセロラ果実を洗浄後、エクスプローラーにより破砕した。次に、破砕物からパルパーにより、種子、核、皮、ヘタ等の粗大部分を取り除き、フィニッシャーにより、さらに細かい残渣を除去した。次に、得られたピューレ状のものをデカンターで遠心分離し、ここで除去された成分を凍結したものをアセロラパルプ(不溶性食物繊維含量7.0%;日本食品分析センター測定値)とした。
また、上記ピューレ状のものを殺菌、冷却、異物検査、凍結し、アセロラピューレ(不溶性食物繊維含量1.0%;日本食品分析センター測定値)とした。
1−2:調味液の製造
液体原材料(冷水26.20質量部、濃口しょうゆ30.25質量部、醸造酢11.60質量部)およびアセロラピューレ1.5質量部をミキサー(松下電器産業(株)(現Panasonic)品番:MX-V100)に入れて30秒撹拌し、混合液を得た。次に、予め混合した粉体原材料(グラニュー糖30.95質量部、キサンタンガム1.00質量部)を混合液へ投入し、5分混合し、調味液(たれ)例1を得た。
また、例1の調味液の粘度は、C型粘度計(東機産業株式会社)と、付属のNo.3ローターで測定したところ(以下、その他試験例の調味液の粘度も同じ測定方法で測定した)、3300cpであった。
さらに、アセロラピューレを入れない以外、上記と同様の手法により、コントロール調味液を得た。コントロール調味液の粘度は3300cpであった。
1−3:衣付き油ちょう済み食品(唐揚げ)の製造
ブラジル産鶏もも肉20gおよび調味料(肉100gに対して、水:15.72g、グラニュー糖:0.2g、リン酸塩:0.38g、濃口しょうゆ:2.9g、しょうがしぼり汁:1.5g、すりおろしにんにく:0.3g)をPE袋に投入し、タンブラー(真空マッサージタンブラーMG-40型)で25rpm25分マッサージした。次に、バッター原料(肉100gに対して、全卵:4.17g、ごま油:1.67g、薄力粉:4.17g)をホイッパーで十分に混合してバッターを得た。次に、タンブリング後の肉とバッターを混合した後、打粉(薄力粉)と混合し、肉1個ずつに粉付け(薄力粉)し、170℃で3分油ちょう調理し、唐揚げを得た。
1−3:調味液と衣付き油ちょう済み食品との接触(たれ付け)/冷凍
油ちょう後の唐揚げを1−2の調味液にくぐらせた後、トングでバットへ移した。次に、バット上で唐揚げを1分間静置した後、−35℃で50分間凍結させた。
1−4:たれの浸み込み抑制作用確認試験
調味液と接触した冷凍唐揚げを流通および保管条件の変動を想定した条件下で保管した。具体的には、調味液の付された冷凍唐揚げを恒温恒湿器(タバイエス 型番:PL−2KP)にて−10℃8時間、−5℃4時間の12時間サイクル10回(計5日間)の貯蔵条件で保管した。この後、翌日試験に利用するため−18℃にて1晩調温した。
次に、得られた冷凍唐揚げをラップせずに、電子レンジ600Wで1分20秒(4個あたり)加熱した。
次に、専門パネル5名により、以下の基準に従って、外観および喫食による官能評価を行った。また、以下の基準以外に、専門パネルによるコメントを取得した(コントロールはいずれも0点)。
たれの残り(目視による外観評価)
3 たれが非常に残っている
2 たれが残っている
1 たれがややのこっている
0 たれが殆ど残っていない
照りつや(目視による外観評価)
3 非常に照りつやがある
2 照りつやがある
1 やや照りつやがある
0 ほとんど照りつやが無い
たれの存在感(たれを感じるか)(喫食による評価)
3 たれを非常に感じる
2 たれを感じる
1 ややたれを感じる
0 ほとんどたれを感じない
結果は、表1に示される通りであった。アセロラピューレを用いた例1では、たれの残り、照りつや、たれの存在感について1.5〜2.0のスコアが示された。
Figure 2014030733
試験例2:他の果実ピューレ含有調味液のしみ込み抑制作用評価
試験例1のアセロラピューレに代え、それと同量の果実ピューレ(「りんごピューレ」(日本果実加工株式会社)、「いちごピューレ冷凍(種無)」(日本果実加工株式会社)または「バナナピューレ」(日本果実加工株式会社))を用いて調味液を調製し、上記と同様の評価を行った。
その結果、「たれの残り」、「照りつや」および「たれの存在感」のスコアは、いずれも0.5点〜1.0点の間程度であり、アセロラピューレの方が明らかに高かった。
試験例3:アセロラピューレ含有調味液のしみ込み抑制作用評価2
例1のアセロラピューレに代え、水溶性食物繊維(HMペクチン(商品名:ネオソフトP、太陽化学株式会社):不溶性食物繊維含量0%)および不溶性食物繊維(セルロース(商品名:KCフロック、日本製紙ケミカル株式会社):不溶性食物繊維含量95.4%)を用いて、参考例1および参考例2の調味液を調製した。各調味液の粘度は、表2に示される通りであった。
なお、例1(アセロラピューレ)、参考例1(HMペクチン+セルロース)および参考例2(セルロース)の各調味液中の不溶性食物繊維の含有量は同等となるように設定した。
Figure 2014030733
次に、コントロール、例1、参考例1および2を用いて、試験例1と同様のしみ込み抑制作用評価を行った結果、表3に示される通りであった。
Figure 2014030733
例1は、参考例1および2よりも、たれの残りの評価スコアが高かった。
また、評価コメントに記載の通り、例1は、参考例1および2よりも、調味液の食感、および衣との一体感についても評価が高かった。
試験例4:アセロラパルプ含有調味液のしみ込み抑制作用評価1
アセロラピューレに代え、表4に示される量のアセロラパルプまたはアセロラ濃縮果汁[「アセロラ濃縮クリア果汁TNAS-1050」(株式会社ニチレイスーコ) ](不溶性食物繊維0%)を用いる以外、試験例1と同様にして例2、例3、参考例3および参考例4の調味液を調製した。
なお、各調味液のアセロラ由来の不溶性食物繊維含有量および粘度は、表4に示される通りであった。
Figure 2014030733
次に、例2、例3、参考例3および参考例4を用いて、試験例1と同様の方法により評価を行った。結果は表5に示される通りであった。
Figure 2014030733
アセロラパルプを用いた例2および3では、いずれも例1のアセロラピューレと比較しても高いスコアが示された。
一方、アセロラ濃縮果汁を用いた参考例3および4では、いずれの評価項目も例1〜3よりスコアは低かった。
試験例5:アセロラパルプ含有調味液のしみ込み抑制作用評価2
表4に示される例2よりも低い含有量のアセロラパルプを用いる以外、試験例1と同様にして例4〜6の調味液を調製した。
Figure 2014030733
次に、例4〜6を用いて、試験例1と同様の方法により評価を行った。結果は表7に示される通りであった。
Figure 2014030733
例2よりも低い含有量のアセロラパルプを用いた例4〜6では、試験例1のアセロラピューレ(例1)と比較しても高いスコアが示された。

Claims (6)

  1. アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する調味液が衣表面の少なくとも一部と接触してなる、衣付き油ちょう済み冷凍食品。
  2. 前記調味液の粘度が1000cp以上である、請求項1に記載の衣付き油ちょう済み冷凍食品。
  3. アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する、冷凍食品用の調味液しみ込み抑制剤。
  4. アセロラピューレまたはアセロラパルプを含有する、冷凍食品用の調味液。
  5. 粘度が1000cp以上である、請求項4に記載の冷凍食品用の調味液。
  6. 冷凍食品用の調味液しみ込み抑制剤としての、アセロラピューレまたはアセロラパルプの使用。
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