JP2010067467A - ケーブル端末処理具 - Google Patents
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Abstract
【課題】嵩が低く持ち運びに便利であり、各規格サイズの同軸ケーブルおよび各種のコネクタに対応することができ、しかも同軸ケーブル剥き長さを容易に揃えることができ、かつ組付け加工時のコネクタのホールド性を高めコネクタ組付け時の加工性に優れたケーブル端末処理具を提供する。
【解決手段】掌に収まりやすい大きさと形状を有したベース材1に、コネクタCの雌側規格に適合した雄側規格を有する突起部材2を取り付けたものとすると共に、前記ベース材1の側面を同軸ケーブルAの外側シースAaの剥き長さに合わせた寸法に設定したものとしている。
【選択図】 図1
【解決手段】掌に収まりやすい大きさと形状を有したベース材1に、コネクタCの雌側規格に適合した雄側規格を有する突起部材2を取り付けたものとすると共に、前記ベース材1の側面を同軸ケーブルAの外側シースAaの剥き長さに合わせた寸法に設定したものとしている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、各種機器等に同軸ケーブルを接続する際に用いるコネクタを、その同軸ケーブルに装着したり、あらかじめ同軸ケーブルの端末処理をしておくことができるケーブル端末処理具に関するものである。
従来、同軸ケーブルにF型接栓やBNCコネクタなどのコネクタを組み付ける際には、ペンチ等の工具を用いてコネクタを保持しつつ、端末処理済みの同軸ケーブルをコネクタに挿入して固定用のリング部を別のペンチ等の工具を用いて潰し加工を施し、コネクタと同軸ケーブルを固定していた。
また、同軸ケーブルにコネクタを組み付ける工具として、例えば図11に示したようなF型接栓装着工具が存在する。このF型接栓装着工具は、同軸ケーブル案内部11と接栓装着部12とで構成されている。同軸ケーブル案内部11は、同軸ケーブル押さえ手段13を有する同軸案内溝14が設けられると共に、F型接栓の圧入時に支えとなる握り支持腕15を設けている。接栓装着部12は、F型接栓取付部16と、F型接栓の圧入時に案内する圧入案内板17と、装着操作する握り部18とで構成されている。(特許文献1)
さらに、従来、同軸ケーブルは、内部導体、絶縁体、外部導体、外側シースより構成されており、各部材の突出量(剥き長さ)は概ね決められているため、作業時にその突出量を物差し等によって計測しながら各部材の剥き加工を実施していた。
さらに、従来、同軸ケーブルは、内部導体、絶縁体、外部導体、外側シースより構成されており、各部材の突出量(剥き長さ)は概ね決められているため、作業時にその突出量を物差し等によって計測しながら各部材の剥き加工を実施していた。
また、同軸ケーブルの各部材の剥き加工をする工具として、例えば図12に示したような同軸ケーブル端末処理工具を初め、数多くのものが存在する。この同軸ケーブル端末処理工具は、対向配置された一対のローラ21と、カット位置決めケーブルストッパ22と、第1の刃23と、第2の刃24と、これら第1の刃23と第2の刃24をローラ21に対して接離自在とする接離機構25とを具備したものとしている。カット位置決めケーブルストッパ22は、ローラ21に近接してローラ21と共に同軸ケーブルAを保持し、ローラ21の長手方向に沿って移動自在にしている。第1の刃23は、ローラ21上にローラ21に直交して臨み、同軸ケーブルAの外側シース、外部導体および絶縁体を切断するようにしている。第2の刃24は、ローラ21上にローラ21に直交して臨み、かつローラ21の長手方向に向きを可変可能で長手方向に移動自在であって、同軸ケーブルAの外被膜を切断するようにしている。(特許文献2)
実用新案登録第3130104号公報(図1)
特許第2689882号公報(図1)
しかしながら、ペンチ等の工具を用いた場合、コネクタ自体のサイズが小さく手では保持しにくいため、コネクタの固定リングの潰し加工を行う際には、同軸ケーブルが自重でコネクタから外れそうになるのを防ぎつつ、コネクタと固定リングを同時に別の工具で挟む必要があり、作業性が悪く手間と時間がかかるという課題を有していた。
さらに、前記F型接栓装着工具は、持ち運びができるものの嵩が高く、またF型接栓コネクタの装着にしか対応できず、他のコネクタの装着には対応できないという課題を有していた。また、このF型接栓装着工具では、同軸ケーブルの端末処理を行うことはできず、同軸ケーブルは予め別の工具を用いて端末処理をしたものを用いなければならず、作業性に劣るという課題を有していた。
また、同軸ケーブルの端末処理においては、内部導体、絶縁体、外部導体、外側シースの剥き長さが概ね決められており、正しく接続するためには、内部導体、絶縁体、外部導体、外側シースの剥き長さを物差し等で測定しながら刃物や工具を用いて加工しなければならず、コネクタ組付け前の同軸ケーブルの端末処理に手間と時間がかかるという課題を有していた。
さらに、前記同軸ケーブル端末処理工具は、操作性に優れてはいるものの大掛かりな工具であり、持ち運びするには困難であるという課題を有していた。また、この同軸ケーブル端末処理工具では、端末処理した同軸ケーブルにコネクタを組み付けることができず、この組み付けを別の工具を用いて行わなければならいという課題を有していた。
そのため、同軸ケーブルへのコネクタ組付け加工においては、容易にコネクタが保持できて加工性が良いコネクタ装着具と、組付け加工前の同軸ケーブルの剥き加工においても容易に剥き長さを揃えることができる同軸ケーブル端末処理具を兼ねた用具が開発されることが待ち望まれていた。
そこで、この発明は、上記従来の課題を解決するものであり、嵩が低く持ち運びに便利であり、各規格サイズの同軸ケーブルおよび各種のコネクタに対応することができ、しかも同軸ケーブル剥き長さを容易に揃えることができ、かつ組付け加工時のコネクタのホールド性を高めコネクタ組付け時の加工性に優れたケーブル端末処理具を提供することを目的としてなされたものである。
この発明のケーブル端末処理具は、掌に収まりやすい大きさと形状を有したベース材1に、コネクタCの雌側規格に適合した雄側規格を有する突起部材2を取り付けたものとすると共に、前記ベース材1の側面を同軸ケーブルAの外側シースAaの剥き長さに合わせた寸法に設定したものとしている。
さらに、この発明のケーブル端末処理具は、前記ベース材1に、前記突起部材2を着脱自在として取り付けたものとしている。
さらに、この発明のケーブル端末処理具は、前記ベース材1に、各種規格サイズの同軸ケーブルAの外側シースAaの外径が段5aの位置まで通過できるように大径にし、段5aの位置から先は絶縁体Acの外径のみが通過できるように小径にした複数の段付貫通孔5を設けたものとしている。
さらに、この発明のケーブル端末処理具は、前記突起部材2を、ベース材1を手で握った状態において、掌の上半部に位置するようにしたものとしている。
さらに、この発明のケーブル端末処理具は、前記突起部材2を、F型接栓の雌ネジに嵌合する雄ネジ2aを有したものとしている。
さらに、この発明のケーブル端末処理具は、前記突起部材2を、BNCコネクタの雌側接続規格に嵌合する雄側接続規格を有したものとしている。
さらに、この発明のケーブル端末処理具は、前記段付貫通穴5を、前記ベース材1を手で握った状態において、掌の下半部に位置するようにしたものとしている。
この発明のケーブル端末処理具は、以上に述べたように構成されているので、同軸ケーブルへの小さなコネクタの組付けや、前処理となる同軸ケーブルの端末処理が容易にできるので、現場での作業者の利便性が高くなり作業効率が非常に良くなるものとなった。
以下、この発明のケーブル端末処理具を実施するための最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
この発明のケーブル端末処理具は、図1、2に示したようにベース材1にコネクタCの雌側規格に適合した雄側規格を有する突起部材2を取り付けている。そして、コネクタCに連結される同軸ケーブルAは、外側シースAa、外部導体Ab、絶縁体Ac、内部導体Adによって構成されており、使用するコネクタCの種類により各部材の突出量(剥き長さ)が概ね決められており、例えば図3に示したように端末処理が施される。
ベース材1は、掌に収まりやすい大きさと形状を有したものとしている。すなわち、ベース材1は、板状体としており、掌に沿う側面1aと、親指の腹に沿う側面1bと、人差指、中指、薬指および小指のそれぞれの腹に沿う側面1cとを有した形状にしている。
突起部材2は、F型接栓の雌ネジに嵌合する雄ネジ2aを有したものとしたり、BNCコネクタの雌側接続規格に嵌合する雄側接続規格を有したものとしており、ベース材1を手で握った状態において、掌の上半部に位置するようにしてこのベース材1に設けた貫通孔3を介して、図4に示したように、背面より止着用ネジ4にて表面に着脱自在として取り付けられたり、図5に示したように、正面より止着用ネジ4にて背面に着脱自在として取り付けられている。したがって、突起部材2は、ベース材1の正面側、背面側の任意の側に取り付けることができる構造となっている。そして、貫通孔3の内部には、図6(a)に示したように、突起部材2のフランジ部2bおよび止着用ネジ4の頭部4aの着座部3aを設けたものとしており、突起部材2のフランジ部2bおよび止着用ネジ4の頭部4aがベース材1の正面、背面に突出しないようにしている。なお、図示したものは、突起部材2は、TVアンテナ用のF型接栓(コネクタ)に適合したものとしているが、測定器等に用いるBNC型のコネクタ(図示せず)に適合したものなどにすることで、各種の同軸ケーブルAに対応することが可能となる。
さらに、ベース材1は、その側面1a〜1cを同軸ケーブルAの外側シースAaの剥き長さ(例えば、約11mm)に合わせた寸法に設定されている。したがって、図7に示したように、ベース材1の側面1a〜1cに同軸ケーブルAを合わせることで、外側シースAaの剥き長さを決めることができる。外部導体Abは、外側シースAaより目測にて約1mm程度を残して不要な部分を刃物Kなどで切除することができる。
また、ベース材1には、図6(b)〜(e)に示したように、各種規格サイズの同軸ケーブルAの外側シースAaの外径が段5aの位置まで通過できるように大径にし、段5aの位置から先は絶縁体Acの外径のみが通過できるように小径にした複数の段付貫通孔5が、ベース材1を手で握った状態において、掌の下半部に位置するようにして設けられている。すなわち、外側シースAaの外径が通過できる段5aの位置までの段付貫通孔5の深さは、ベース材1の側面厚みから、規定されている絶縁体Acの突出量を差し引いた深さに寸法を設定されている。
したがって、外側シースAaと外部導体Abを剥き、絶縁体Acが露出された状態の同軸ケーブルAを段付貫通孔5に挿入すると、ベース材1の背面より絶縁体Acが露出された状態となる。すると、前記段付貫通孔5の段5aの位置までの寸法によって、ベース材1の背面と絶縁体Acの際となる部分から露出された先端側が、絶縁体Acを剥く長さとなるため、この際の部分に目印を付けるなどして、図8に示したように、内部導体Adを傷つけないように注意しながら、刃物Kなどで絶縁体Acを切除することができる。
また、ベース材1に設けた段付貫通孔5の寸法は、対応するコネクタCの同軸ケーブルAに合わせて、その外径および段5aまでの深さなどの設定を変更することで、各種同軸ケーブルAの剥き長さに対応することが可能であり、各種コネクタCおよびケーブルAに適合したものとすることが可能となる。
以上のように構成したこの発明のケーブル端末処理具は、コネクタCを突起部材2に保持した後に、コネクタC自体をベース材1ごと片方の手で保持して、図9に示したように、端末処理済みの同軸ケーブルAを差し込み、もう片方の手でペンチなどの工具を用いて、図10に示したように、コネクタCの固定リングRの潰し加工を行うことが可能となる。つまり、コネクタCを掌で保持しつつ、その指先で同軸ケーブルAを支えることができるので、片方の手はペンチなどの工具による固定リングRの潰し加工に集中できる。
さらに、ベース材1を、掌に沿う側面1aと、親指の腹に沿う側面1bと、人差指、中指、薬指および小指のそれぞれの腹に沿う側面1cとを有した形状にしたものでは、このベース材1がより手に馴染むものとなり、前記作業などがより行い易いものとなる。
また、ベース材1を手で握った状態において、突起部材3を掌の上半部に位置するようにしたものでは、ペンチなどの工具による固定リングRの潰し加工がより行い易いものとなる。
さらに、ベース材1を手で握った状態において、段付貫通穴5を掌の下半部に位置するようにしたものでは、同軸ケーブルAの絶縁体Acの切除作業がより行い易いものとなる。
また、突起部材3は、ベース材1の正面、背面のどちらにも突出して取り付けることが可能となるので、作業者が右利きでも左利きでも作業しやすい方向に設定することができる。
さらに、この発明のケーブル端末処理具は、前記したように、ベース材1の側面を用いて同軸ケーブルAの外側シースAaと外部導体Abの剥き長さを決めて剥き加工を行うことができる。
そして、この外側シースAaと外部導体Abを剥いて絶縁体Acがむき出しになった状態の同軸ケーブルAを、前記所定の規格サイズの貫通孔3に挿入すると、前記したように、ベース材1の背面より絶縁体Acの不要な部分が露出するので、ベース材1の背面の間際の露出部分に目印を付けるなどして、その位置で内部導体Adを切断しないように注意しながら、絶縁体Acのみを刃物などの工具を用いて切除することができる。
上記の手順により、この発明のケーブル端末処理具は、物差しを用いることなく同軸ケーブルの端末処理を施すことが可能となる。
したがって、この発明のケーブル端末処理具は、前記したように、コネクタCを掌で保持しつつ、その指先で同軸ケーブルAを支えることができるので、片方の手は工具によるリングRの潰し加工に集中でき作業性が向上する。また、同軸ケーブルAの端末処理においても、物差しを用いることなく同軸ケーブルに所定の長さの剥き加工を施すことが可能となるので、現場で作業を行う人の利便性を向上させることができるものとなる。
1 ベース材
2 突起部材
2a 雄ネジ
5 段付貫通孔
5a 段
C コネクタ
A 同軸ケーブル
Aa 外側シース
Ac 絶縁体
2 突起部材
2a 雄ネジ
5 段付貫通孔
5a 段
C コネクタ
A 同軸ケーブル
Aa 外側シース
Ac 絶縁体
Claims (7)
- 掌に収まりやすい大きさと形状を有したベース材(1)に、コネクタ(C)の雌側規格に適合した雄側規格を有する突起部材(2)を取り付けたものとすると共に、前記ベース材(1)の側面を同軸ケーブル(A)の外側シース(Aa)の剥き長さに合わせた寸法に設定したことを特徴とするケーブル端末処理具。
- 前記ベース材(1)に、前記突起部材(2)を着脱自在として取り付けたことを特徴とする請求項1記載のケーブル端末処理具。
- 前記ベース材(1)に、各種規格サイズの同軸ケーブル(A)の外側シース(Aa)の外径が段(5a)の位置まで通過できるように大径にし、段(5a)の位置から先は絶縁体(Ac)の外径のみが通過できるように小径にした複数の段付貫通孔(5)を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のケーブル端末処理具。
- 前記突起部材(2)を、ベース材(1)を手で握った状態において、掌の上半部に位置するようにしたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のケーブル端末処理具。
- 前記突起部材(2)を、F型接栓の雌ネジに嵌合する雄ネジ(2a)を有したものとしたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のケーブル端末処理具。
- 前記突起部材(2)を、BNCコネクタの雌側接続規格に嵌合する雄側接続規格を有したものとしたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のケーブル端末処理具。
- 前記段付貫通穴(5)を、前記ベース材(1)を手で握った状態において、掌の下半部に位置するようにしたことを特徴とする請求項3〜6の何れかに記載のケーブル端末処理具。
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2008
- 2008-09-11 JP JP2008232989A patent/JP5316848B2/ja not_active Expired - Fee Related
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