JP2010064656A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】小径サイズのタイヤにおいても、サイドウォール部に設けられた文字や数字等の標章の視認性を維持しつつ、標章周縁部の耐久性を向上させる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】本発明は、サイドウォール部に、タイヤ周方向に延びる周方向辺21〜24を複数有する標章20が設けられた空気入りタイヤ1であって、前記複数の周方向辺21〜24のうちタイヤ径方向に離間して対向する二辺22,23,24の間に配置された帯状部25,26の表面高さは、標章20の周囲におけるサイドウォール部表面よりも高く、標章20の輪郭部27の表面高さよりも低く形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、サイドウォール部に設けられた文字や数字等の標章の視認性を維持しつつ、標章周縁部の耐久性を向上させる空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤのサイドウォール部には、文字、数字、記号または図形等からなる複数の標章がタイヤ周方向に沿って設けられている。このサイドウォール部は、車両走行時に、ビード部を中心としてタイヤ幅方向に揺動変形し、大きな歪みを繰り返し受けるため、前記標章を構成する辺のうちタイヤ周方向に延びる周方向辺の近傍からクラックが生じやすい。
そこで、前記周方向辺の輪郭を形成する文字底の曲率Rを大きく形成することによって、クラック抑制を図っていた(例えば、特許文献1等参照)。
特開2005−297866号公報(第4頁、図1,2)
しかしながら、前述した従来の技術では、外径寸法が小さい空気入りタイヤにおいては標章の大きさも小さいため、周方向辺同士の間隔も小さくなり、タイヤ径方向に対向する周方向辺の文字底の曲率Rを大きく設定することが困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、小径サイズのタイヤにおいても、サイドウォール部に設けられた文字や数字等の標章の視認性を維持しつつ、標章周縁部の耐久性を向上させる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
前述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。
まず、本発明の第1の特徴において、サイドウォール部(サイドウォール部15)に、タイヤ周方向に延びる周方向辺(周方向辺21〜24)を複数有する標章(標章20)が設けられた空気入りタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、複数の周方向辺のうちタイヤ径方向に離間して対向する二辺の間に配置された帯状部(帯状部25,26)の表面高さは、標章の周囲におけるサイドウォール部表面(底部28a)よりも高く、標章の輪郭部(輪郭部27)の表面高さよりも低く形成されている。
これによって、サイドウォール部に設けられた文字等の標章の近傍部における剛性が向上し、車両走行時にサイドウォール部が受けるたわみ変形に起因するクラックを効果的に抑制することができる。
つまり、車両走行時には、路面から繰り返し受ける負荷によってタイヤのサイドウォール部は変形するため、サイドウォール部に文字等の標章が表示されている場合は、標章の周囲からクラックが発生するおそれがある。そこで、標章の輪郭部分の角を丸く形成して、いわゆる曲率Rを大きく設定することによって応力集中を抑制してクラック防止を図ることができる。しかし、タイヤ周方向に沿った周方向辺同士の帯状部は、タイヤ径方向の間隔が狭いため、角部の曲率Rを大きく設定することが困難である。
従って、本願発明のように、標章の輪郭部とサイドウォール部表面との間に帯状部を配置し、かつ、前記帯状部の表面を底上げして標章の周囲におけるサイドウォール部表面よりも高く配置することにより、標章の輪郭部とサイドウォール部表面との高低差を小さくし、標章の近傍部における剛性が向上してクラック発生を効果的に抑制することができる。
その他の特徴において、サイドウォール部(サイドウォール部15)の表面に、タイヤ周方向に延びる周方向辺(周方向辺36)を有する標章(標章20)が設けられた空気入りタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、周方向辺(周方向辺36)と該周方向辺に交差する径方向辺(径方向辺37)との交差近傍部(交差近傍部38,39)の表面における高さは、標章の周囲におけるサイドウォール部表面(底部28a)よりも高く、標章の輪郭部(輪郭部27)の表面高さよりも低く形成されている。
この場合も、標章の輪郭部とサイドウォール部表面との間に交差近傍部を配置し、かつ、前記交差近傍部の表面を底上げして標章の周囲におけるサイドウォール部表面よりも高く配置することにより、標章の輪郭部とサイドウォール部表面との高低差を小さくし、標章の近傍部における剛性が向上してクラック発生を効果的に抑制することができる。
その他の特徴において、標章(標章20)の周囲におけるサイドウォール部表面から帯状部(帯状部25,26)の表面までの帯状部高さ(帯状部高さH1)、および、標章の周囲におけるサイドウォール部表面から交差近傍部の表面までの交差近傍部高さ(交差近傍部高さH3)は、標章の周囲におけるサイドウォール部表面から標章の輪郭部の表面までの輪郭部高さ(輪郭部高さH2,H4)の1/2〜2/3に設定されている。
その他の特徴において、標章(標章20)の周囲には、第1リッジ(上側第1リッジ28,下側第1リッジ29)が連続して複数形成されており、帯状部(帯状部25,26)の表面、および、交差近傍部(交差近傍部38,39)の表面はともに、第1リッジの頂部(頂部28b)と略同一の高さ位置に形成されている。
その他の特徴において、帯状部(帯状部25,26)および交差近傍部(交差近傍部38,39)には、標章(標章20)の周囲に設けられた第1リッジ(上側第1リッジ28,下側第1リッジ29)よりもタイヤ幅方向の起伏高さ(起伏高さh2)が低い第2リッジ(第2リッジ42)が連続して複数形成されており、第1リッジ及び第2リッジは、タイヤ径方向に対して0°〜45°の角度をもって延設されている。
本発明によれば、小径サイズのタイヤにおいても、サイドウォール部に設けられた文字や数字等の標章の視認性を維持しつつ、標章周縁部の耐久性を向上させる空気入りタイヤを提供することができる。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は概略的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る空気入りタイヤを示すタイヤ幅方向の断面図である。
図1に示すように、環状に形成された空気入りタイヤ1の内周側には、タイヤ幅方向に離間して対向配置されたビードコア2,2と、該ビードコア2,2のタイヤ径方向外側に配置されたビードフィラー3,3と、からなるビード部4,4が一対に設けられている。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤ1には、カーカスコードおよびゴムからなり、前記一対のビード部同士4,4を結ぶカーカス5が設けられている。該カーカス5は、前記一対のビードコア同士2,2をタイヤ径方向外側に向けてトロイダル状に連結する本体部6と、ビードコア2の周りをタイヤ幅方向の内側から外側に巻回してタイヤ径方向外側に向かって延びる折返し部7とから構成されている。なお、カーカス5のタイヤ幅方向内側には、チューブに相当する気密性の高いゴムからなるインナーライナー8が設けられている。
さらに、前記カーカス5の本体部6の頂部近傍には、周方向に沿って帯状に形成されたベルト層10が形成されている。該ベルト層10は、カーカス5の本体部6の上に結合された第1ベルト層11と、該第1ベルト層11のタイヤ径方向外側に配設された第2ベルト層12とから構成され、後述するトレッド部13を補強する機能を有する。
前記第2ベルト層12のタイヤ径方向外側には、空気入りタイヤ1の回転時に路面に接するトレッド部13と、該トレッド部13のタイヤ幅方向両側に配置された一対のショルダー部14,14およびサイドウォール部15,15とが設けられている。前記トレッド部13の表面には、トレッドパターンと呼ばれる溝16が複数形成され、これらの溝16は、トレッド部13と路面との間に入った水を排出したり、スリップを防止する機能を有する。なお、図1において、符号CLはタイヤ赤道線を示す。
図2は、本発明の第1実施形態による標章の正面図である。
図1に示したサイドウォール部15の表面には、図2に示す標章20であるアルファベットEが形成されている。本明細書において、標章は、文字、数字、図形、記号などから構成され、第1実施形態においては図2に示すように、タイヤ周方向に沿って延びる周方向辺21が、タイヤ径方向に所定間隔をおいて略平行に3本延設されている。具体的には、図2の周方向辺21は、最もタイヤ径方向外側に配置された外側周方向辺22と、最もタイヤ径方向内側に配置された内側周方向辺23と、これらの外側周方向辺22および内側周方向辺23の間に形成された中間周方向辺24とからなる。
前記外側周方向辺22と中間周方向辺24とは共に、タイヤ周方向に沿って延びており、互いに対向して配置されている。また、前記内側周方向辺23と中間周方向辺24とは共に、タイヤ周方向に沿って延びており、互いに対向して配置されている。これらの外側周方向辺22と中間周方向辺24との間、内側周方向辺23と中間周方向辺24との間には、それぞれタイヤ周方向に延びる帯状部25,26が形成されている。なお、図2,4,5,6においては、帯状部および後述する交差近傍部を明瞭にするために、これらの部位を点ハッチングで示している。
そして、標章20の輪郭部分には、Eの文字を明確に視認させる輪郭部27が形成されている。また、標章20の周囲には、第1リッジ28,29が形成されている。この第1リッジは、内側周方向辺よりもタイヤ径方向外側に配置された上側第1リッジ28と、タイヤ径方向内側に配置された下側第1リッジ29とからなる。前記上側第1リッジ28は、タイヤ径方向に沿って、即ち、タイヤ径方向に対して約0°の角度をもって延設されている。また、前記下側第1リッジ29は、タイヤ径方向に対して、約45°の角度をもって斜めに傾斜して延設されている。
図3は、図2のA−A線による拡大断面図である。
図3に示すように、標章周りの輪郭部27は、内方の本体部30よりも一段高く形成されており、標章20の全周に亘って連続して形成されている。また、前述した、外側周方向辺22と中間周方向辺24との間に形成されてタイヤ周方向に延びる帯状部25の表面25aの高さは、周囲の上側第1リッジ28の底部28a(サイドウォール表面)よりも高く、上側第1リッジ28の底部28aから帯状部25の表面25aまでの帯状部高さ(底上げ高さ)はH1に設定されている。一方、帯状部25の表面25aの高さは、輪郭部27の表面27aよりも低く、上側第1リッジ28の底部28a(サイドウォール表面)から輪郭部27の表面27aまでの輪郭部高さ(文字高さ)はH2に設定されている。
なお、本実施形態では、標章20の周囲に第1リッジ28を形成したが、必ずしも第1リッジ28を形成する必要はない。この第1リッジ28を形成しない場合は、標章周囲の部位における高さがサイドウォール表面の高さとなる。
また、図3に示すように、上側第1リッジ28の底部28aから帯状部25の表面25aまでの帯状部高さH1は、上側第1リッジ28の底部28a(サイドウォール表面)から輪郭部27の表面27aまでの輪郭部高さH2の1/2〜2/3に設定されている。
さらに、帯状部25の表面25aは、上側第1リッジ28の頂部28bの高さと略同一に形成されている。
図4および図5は、本発明の第1実施形態による他の標章の例を示す正面図である。
前記図2では、標章20としてアルファベットのEを示したが、これ以外にも、例えばアルファベットのGやSにも適用することができる。
Gの場合は、図4に示すように、文字の右側に、上下に離間して配置された2本の周方向辺31,32に挟まれた部位が帯状部33(点ハッチングで示す部位)である。ここで、タイヤ周方向の中央部に配置されてタイヤ径方向に延びる細長い部分は、帯状部33に設定しないため、標章20の視認性の低減を抑えることができる。Sの場合は、図5に示すように、左下と右上とに形成された部位が帯状部34,35(点ハッチングで示す部位)である。これらの帯状部34,35においても、帯状部34,35の表面高さ等の寸法関係は、図2,3で説明したものと同様に設定されている。
<作用・効果>
本実施形態においては、サイドウォール部15に、タイヤ周方向に延びる周方向辺21〜24を複数有する標章20が設けられた空気入りタイヤ1であって、前記複数の周方向辺21〜24のうちタイヤ径方向に離間して対向する二辺22,23,24の間に配置された帯状部25,26の表面高さは、標章20の周囲におけるサイドウォール部表面28aよりも高く、標章20の輪郭部27の表面高さよりも低く形成されている。
これによって、サイドウォール部15に設けられた文字等の標章20の近傍部における剛性が向上し、車両走行時にサイドウォール部15が受けるたわみ変形に起因するクラックを効果的に抑制することができる。
つまり、車両走行時には、路面から繰り返し受ける負荷によってタイヤのサイドウォール部15は変形するため、サイドウォール部15に文字等の標章20が表示されている場合は、標章20の周囲からクラックが発生するおそれがある。そこで、標章20の輪郭部分27の角を丸く形成して、いわゆる曲率Rを大きく設定することによって応力集中を抑制してクラック防止を図ることができる。しかし、タイヤ周方向に沿った周方向辺同士22〜24の帯状部25,26は、タイヤ径方向の間隔が狭いため、角部の曲率Rを大きく設定することが困難である。
従って、本願発明のように、標章20の輪郭部27とサイドウォール部表面との間に帯状部25,26を配置し、かつ、前記帯状部25,26の表面を底上げして標章20の周囲におけるサイドウォール部表面よりも高く配置することにより、標章20の輪郭部27とサイドウォール部表面との高低差を小さくし、標章20の近傍部における剛性が向上してクラック発生を効果的に抑制することができる。また、本実施形態においては、帯状部25,26のタイヤ径方向の幅が2mm以下の場合に、クラック防止の効果が高くなる。
前記標章20の周囲におけるサイドウォール部表面から前記帯状部25,26の表面までの帯状部高さH1は、前記標章20の周囲におけるサイドウォール部表面から前記標章20の輪郭部27の表面までの輪郭部高さH2,H4の1/2〜2/3に設定されている。
ここで、帯状部高さH1を、輪郭部高さH2,H4の1/2未満にすると、剛性向上によるクラック防止を効果的に図ることが困難となる。また、2/3よりも大きく設定すると、標章20の視認性が低下するという問題がある、従って、H1をH2,H4の1/2〜2/3の範囲に設定することによって、標章20の視認性を高く維持しつつ、効果的にクラック防止を図ることができる。
前記標章20の周囲には、第1リッジである上側第1リッジ28と下側第1リッジ29が連続して複数形成されており、前記帯状部25,26の表面は、前記第1リッジの頂部28bと略同一の高さ位置に形成されているため、サイドウォール部15に標章20を形成する場合の作成工数を低減することができる。
[第2の実施形態]
次いで、本発明の第2実施形態について説明する。ただし、前述した第1実施形態と同一又は類似の部位には、同一符号を付けて説明を省略する。
図6は本発明の第2実施形態による標章の正面図、図7は図6のB−B線による拡大断面図である。
本実施形態による標章20は、アルファベットのTであり、上側(タイヤ径方向外側)に配置されてタイヤ周方向に延びる周方向辺36と、下側(タイヤ径方向内側)に配置されてタイヤ径方向に延びる径方向辺37とから構成されている。
図6に示すように、これらの周方向辺36と径方向辺37とは交差しており、この交差近傍部38,39は、略三角形状に形成されている。また、前記第1実施形態と同様に、標章20の周囲には、上側第1リッジ28と、下側第1リッジ29とが形成されている。
図7に示すように交差近傍部38の表面38aの高さは、周囲の上側第1リッジ28の底部28a(サイドウォール表面)よりも高く、上側第1リッジ28の底部28aから交差近傍部38の表面38aまでの交差近傍部高さ(底上げ高さ)はH3に設定されている。一方、交差近傍部38の表面38aの高さは、輪郭部27の表面27aよりも低く、上側第1リッジ28の底部28a(サイドウォール表面)から輪郭部27の表面27aまでの輪郭部高さ(文字高さ)はH4に設定されている。
なお、本実施形態では、標章20の周囲に第1リッジ28を形成したが、必ずしも第1リッジ28を形成する必要はない。この第1リッジ28を形成しない場合は、標章周囲の部位における高さがサイドウォール表面の高さとなる。
また、図7に示すように、上側第1リッジ28の底部28aから交差近傍部38の表面38aまでの交差近傍部高さH3は、上側第1リッジ28の底部28a(サイドウォール表面)から輪郭部27の表面27aまでの輪郭部高さH4の1/2〜2/3に設定されている。
さらに、交差近傍部38の表面38aは、上側第1リッジ28の頂部28bの高さと略同一に形成されている。
<作用・効果>
本実施形態においては、サイドウォール部15の表面に、タイヤ周方向に延びる周方向辺36を有する標章20が設けられた空気入りタイヤ1であって、前記周方向辺36と該周方向辺36に交差する径方向辺37との交差近傍部38,39の表面における高さは、標章20の周囲におけるサイドウォール部表面(底部28a)よりも高く、標章20の輪郭部27の表面高さよりも低く形成されている。
この場合も、標章20の輪郭部27とサイドウォール部表面との間に交差近傍部38,39を配置し、かつ、前記交差近傍部38,39の表面を底上げして標章20の周囲におけるサイドウォール部表面よりも高く配置することにより、標章20の輪郭部27とサイドウォール部表面との高低差を小さくし、標章20の近傍部における剛性が向上してクラック発生を効果的に抑制することができる。
前記標章20の周囲におけるサイドウォール部表面から前記交差近傍部38,39の表面までの交差近傍部高さH3は、前記標章20の周囲におけるサイドウォール部表面から前記標章20の輪郭部27の表面までの輪郭部高さH2,H4の1/2〜2/3に設定されている。ここで、交差近傍部高さH3を、輪郭部高さH2,H4の1/2未満にすると、剛性向上によるクラック防止を効果的に図ることができない。また、2/3よりも大きく設定すると、標章20の視認性が低下するという問題がある、従って、H3をH2,H4の1/2〜2/3の範囲に設定することによって、標章20の視認性を高く維持しつつ、クラック防止を図ることができる。
また、前記交差近傍部38,39の表面は、前記第1リッジの頂部28bと略同一の高さ位置に形成されているため、サイドウォール部15に標章20を形成する場合の作成工数を低減することができる。
[第3の実施形態]
次いで、本発明の第3実施形態について説明する。ただし、前述した第1および第2実施形態と同一又は類似の部位には、同一符号を付けて説明を省略する。
図8は本発明の第3実施形態による標章の正面図、図9は図8のC−C線による拡大断面図である。
第3実施形態では、第2実施形態に加えて、交差近傍部40,41に第2リッジ42を複数形成している。この第2リッジ42は、図8に示すように、タイヤ径方向に沿って形成されている。ただし、本発明では、タイヤ径方向と同一に限定されず、タイヤ径方向に対して0°〜45°の角度をもって延設されていれば良い。なお、第2リッジ42の延設方向は、周囲の第1リッジ28の延設方向と同一方向(即ち、タイヤ径方向に対する角度が0°)になれば外観上の見栄えが良好となるため、好ましい。
図9に示すように、交差近傍部40,41に形成する第2リッジ42のタイヤ幅方向の起伏高さh2は、第1リッジ28のタイヤ幅方向の起伏高さh1よりも低く設定されている。
そして、第2リッジ42の頂部42aの高さが前記第1リッジの頂部28bと同じ高さに形成されている。
<作用・効果>
本実施形態において、交差近傍部38,39には、前記標章20の周囲に設けられた第1リッジである上側第1リッジ28と下側第1リッジ29よりも高さが低い第2リッジ42が連続して複数形成されており、前記第1リッジ28,29と第2リッジ42はともに、タイヤ径方向に対して0°〜45°の角度をもって延設されている。従って、標章20の視認性の低下を効率的に抑制することができる。
<その他の実施形態>
前述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、前記実施形態では、空気入りタイヤ1は、ビード部4やベルト層10を備える一般的なラジアルタイヤを例にとって説明したが、ラジアルタイヤ以外のバイアスタイヤ等でも良い。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、前述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
次に、本発明の効果を明確にするため、実施例1〜3および比較例1,2に係る空気入りタイヤを用いて行った試験結果について説明する。
実施例1〜3および比較例1,2に係る供試タイヤは、タイヤサイズが165/55R15のものを使用した。この供試タイヤには、タイヤ周方向に沿って文字が表示されており、この文字の周囲にはリッジが設けられ、文字の高さは、リッジ底面から0.6mmである。供試タイヤを、ホイールサイズが4.5J×15のリムに組み付け、タイヤ内部に空気を充填して内圧を130kPaとした。雰囲気温度が38±3℃の状態で荷重390kgを負荷させ、低内圧ロングランドラムタイプのドラム試験機にセットして速度60km/時で走行させ、標章部分(文字部分)にクラックが発生したときの走行距離で評価した。また、文字の視認性は、検査員が目視によって良好と不足を判断した。
Figure 2010064656
その結果、表1に示すように、底上げを行わなかった比較例1に対して、底上げ高さを0.4mmまたは0.5mmとした実施例2,3の方がドラム走行指数が大幅に向上した。また、文字内部の全領域を底上げした比較例2に対して、実施例1,2の方は文字の視認性が向上することが判明した。
本発明に係る空気入りタイヤを示すタイヤ幅方向の断面図である。 本発明の第1実施形態による標章の正面図である。 図2のA−A線による拡大断面図である。 本発明の第1実施形態による他の標章の例を示す正面図である。 本発明の第1実施形態による更に他の標章の例を示す正面図である。 本発明の第2実施形態による標章の正面図である。 図6のB−B線による拡大断面図である。 本発明の第3実施形態による標章の正面図である。 図8のC−C線による拡大断面図である。
符号の説明
15…サイドウォール部
20…標章
21〜24,31,32,36…周方向辺
25,26…帯状部
27…輪郭部
28,29…第1リッジ
28a…底部(サイドウォール部表面)
28b…頂部
33,34,35…帯状部
37…径方向辺
38,39…交差近傍部
40,41…交差近傍部
42…第2リッジ
42a…頂部

Claims (5)

  1. サイドウォール部に、タイヤ周方向に延びる周方向辺を複数有する標章が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記複数の周方向辺のうちタイヤ径方向に離間して対向する二辺の間に配置された帯状部の表面高さは、前記標章の周囲におけるサイドウォール部表面よりも高く、前記標章の輪郭部の表面高さよりも低く形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. サイドウォール部の表面に、タイヤ周方向に延びる周方向辺を有する標章が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記周方向辺と該周方向辺に交差する径方向辺との交差近傍部の表面における高さは、前記標章の周囲におけるサイドウォール部表面よりも高く、前記標章の輪郭部の表面高さよりも低く形成されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 前記標章の周囲における前記サイドウォール部表面から前記帯状部の表面までの帯状部高さ、および、前記標章の周囲における前記サイドウォール部表面から前記交差近傍部の表面までの交差近傍部高さは、
    前記標章の周囲における前記サイドウォール部表面から前記標章の前記輪郭部の表面までの輪郭部高さの1/2〜2/3に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記標章の周囲には、第1リッジが連続して複数形成されており、
    前記帯状部の表面、および、前記交差近傍部の表面はともに、前記第1リッジの頂部と略同一の高さ位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記帯状部および前記交差近傍部には、前記標章の周囲に設けられた前記第1リッジよりもタイヤ幅方向の起伏高さが低い第2リッジが連続して複数形成されており、
    前記第1リッジ及び前記第2リッジは、タイヤ径方向に対して0°〜45°の角度をもって延設されていることを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
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