JP2005125937A - タイヤのサイドウォール装飾構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドウォール部に形成した異色の色彩ゴムからなる表示部に対し、クラック耐性を向上させる構造とする。
【解決手段】複数本のリッジ17を有し、タイヤの周方向に沿った環状となってサイドウォール部13に形成されたローレット部14と、周囲のゴムと異色の色彩ゴムをローレット部14形成領域に突出させることにより形成された文字、記号等の表示部16と、ローレット部14と同等以上の高さで且つ表示部16よりも低い高さを有してタイヤの周方向に沿って形成されており、表示部16形成領域をローレット部14から隔離するように表示部形成領域の周囲に設けられた棚田部15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、サイドウォール部に文字、記号その他のキャラクターからなる表示部を設けることによって装飾を行うタイヤのサイドウォール装飾構造に関する。
空気入りタイヤのサイドウォール部には、デザイン性や文字の視認性を向上させたり、サイド凹凸を解らなくするため、その周方向に沿って環状に形成されたローレット部が設けられている。ローレット部は複数本のリッジを横並び状に配置する構造となっていることにより、サイドウォール部を補強するものであるが、横並びとなったリッジがタイヤの円周方向に沿って連続した模様を呈することによりサイドウォール部を装飾する作用も行っている。一方、製造者名、商品名、サイズ、製造国名、鋼材表示、その他の情報を表示するための表示部がサイドウォール部に形成されるが、この表示部もサイドウォール部を装飾する作用を有している。
このような表示部及びローレット部を有したサイドウォール部に対しては、表示部の視認性を良好にするための種々の工夫や改良が行われている。例えば、特開2003−191719号公報では、複数本のリッジからなるローレット部に狭幅部と広幅部とを形成し、文字・記号等の表示部を狭幅部に配置したタイヤが開示されている。また、特開2002−307914号公報には、ローレット部に形成した狭幅部に設ける表示部を浮彫構造としたタイヤが開示されている。さらに、特開平11−20416号公報には、文字・記号等の表示部の一部をローレット部のリッジに重なり合うように配置すると共に、表示部の表面模様をリッジ模様とは異なるように形成したタイヤが開示されている。
上述したそれぞれのタイヤでは、黒ゴムの単色によって作製されるものであり、表示部が視認しにくいものとなっている。これに対し、表示部をいわゆるホワイトレターによって形成することにより、表示部の視認性を向上させることがなされている。
図5は、ホワイトレターにより表示部を形成したタイヤを示し、サイドウォール部1に文字からなる表示部2が形成されている。表示部2は、ホワイトゴム等の周囲の黒ゴムと異なった色彩ゴムを埋設し、その表面を黒ゴムによりカバーリングすることにより形成される。このような表示部2は、周囲のゴムと異なった色(ホワイト)となっているため、周囲から目立ったものとなり、視認性を向上させることができる。
しかしながら、図5のタイヤでは、走行中のタイヤの歪みによって、表示部2にクラックが発生しやすく、耐久性の小さなものとなっている。
これに対し、図6は、ホワイトゴム等の異色の色彩ゴムからなる表示部2をローレット部4の内方に配置した従来のタイヤを示す。ローレット部4は、複数本のリッジ5をサイドウォール部1に形成することにより構成されている。ローレット部4は、タイヤの半径方向に沿った幅広となっており、幅広のローレット部4の形成領域内に表示部2が配置されている。
この場合、それぞれの表示部2は、周囲が棚田部6によって囲まれることにより、ローレット部4のリッジ5から2〜3mm程度オフセットされており、これによりリッジ5と切り離されている。これは、棚田部6をサイドウォール部1の表面から数mm程度高くなるように形成し、この棚田部6の内部に表示部2を配置することにより行われるものであり、これにより、表示部2がリッジ模様の内部で浮き上がったように見えるため、視認性を向上させることが可能となっている。
特開2003−191719号公報 特開2002−307914号公報 特開平11−20416号公報
しかしながら、図6に示す従来のタイヤでは、ローレット部4のリッジ5が表示部2の間に入り込んだ配置となっているため、十分なクラック耐性を有したものとすることができない問題を有している。すなわち、走行中におけるタイヤの撓みによって、ローレット部4のリッジ5が歪み変形するが、この変形によりリッジ5内の棚田部6及び表示部2も変形することから、表示部2にクラックが発生しやすいためである。
また、それぞれの表示部2に対して、棚田部6が形成されるため、棚田部6の形状が複雑となる。このため、タイヤを成形するモールドの成形面の加工が複雑となり、加工性も低下する問題を有している。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、異色の色彩ゴムを用いて形成される表示部であっても、そのクラック耐性を向上させることができ、しかも、タイヤ成形用のモールドの加工が複雑となることがないタイヤのサイドウォール装飾構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明のタイヤのサイドウォール装飾構造は、複数本のリッジを有し、タイヤの周方向に沿った環状となってサイドウォール部に形成されたローレット部と、周囲のゴムと異色の色彩ゴムをローレット部形成領域に突出させることにより形成された文字、記号等の表示部と、ローレット部と同等以上の高さで且つ表示部よりも低い高さを有してタイヤの周方向に沿って形成されており、表示部形成領域をローレット部から隔離するように表示部形成領域の周囲に設けられた棚田部と、を備えていることを特徴とする。
請求項1の発明では、文字、記号等の表示部を周囲のゴムと異色の色彩ゴムにより形成しているため、表示部の視認性が向上する。
この発明では、表示部形成領域をローレット部から隔離する棚田部を形成している。棚田部は、ローレット部と同等以上の高さで且つ表示部よりも低い高さを有してタイヤの周方向に沿って形成されることにより、表示部形成領域をローレット部から隔離している。このような構造では、棚田部が連続した長尺となっており、この棚田部により表示部形成領域の全体がローレット部から隔離されるため、それぞれの表示部の間にローレット部のリッジが入り込むことがない。しかも、棚田部が表示部よりも低くなっているため、棚田部の変形が表示部に伝達されにくいものとなっている。このため、リッジの歪み変形が棚田部内の表示部に伝達されることがなく、表示部の変形を防止することができる。これにより、表示部のクラック耐性を向上させることができる。
また、棚田部が表示部形成領域の全体を包み込むような連続した長尺となるため、形状が簡単であり、これによりタイヤ成形用のモールドの成形面が簡単となり、加工性が向上する。
請求項2の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記リッジ底面からの棚田部の高さがリッジ底面からの表示部の高さの10〜50%であることを特徴とする。
請求項2の発明の範囲内となるように棚田部の高さを表示部の高さよりも低くすることにより、表示部にクラック耐性を付与した状態でローレット部によるサイドウォール部のデザイン性や文字の視認性を向上させたり、サイド凹凸を解らなくすることができる。
請求項3の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記棚田部は、前記表示部とローレット部との間に、少なくとも2mmの間隙を形成するように設けられていることを特徴とする。
請求項3のように2mmの間隙を設けることにより、表示部をローレット部から明確に隔離することができ、表示部の視認性が向上する。
請求項4の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記リッジの断面が略台形形状となっていると共に、台形の両側辺を延長して形成される狭角が60〜130度の範囲となっていることを特徴とする。
請求項4のようなリッジとすることにより、歪みが過度にリッジに集中することを防止できると共に、リッジが表示部を目立たせるように作用する。
請求項5の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記リッジ、表示部及び棚田部のリッジ底面からの高さが、それぞれ0.2〜0.7mm、0.5〜4mm、0.2〜2mmであることを特徴とする。
リッジ、表示部及び棚田部を請求項5のような範囲の寸法とすることにより、クラック耐性が向上すると共に、表示部の視認性を向上させることができる。
請求項6の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記棚田部が所定長さの帯状となっており、当該帯状の領域内に前記表示部が配置されていることを特徴とする。
請求項6の発明では、棚田部を帯状とすることにより、表示部の輪郭をオフセットした形態をリッジが囲むため、表示部が浮き出て視認性が向上する。
請求項7の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記棚田部がタイヤの全周にわたって帯状で連続していることを特徴とする。
請求項7の発明では、棚田部をタイヤ全周にわたる帯状とするため、シンプルな外観となり、意匠性が向上する。また、タイヤ成形用のモールドの成形面を簡単にすることができ、モールドの加工性が向上する。
請求項8の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記棚田部が所定長さの縞状となってローレット部形成領域内に形成されていることを特徴とする。
請求項8のように、棚田部を縞状とすることにより、棚田部がポイントとなって強調されるため、棚田部内の表示部の視認性が向上する。
請求項9の発明は、請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、前記棚田部に、タイヤの半径方向に向かって部分的に延びる広幅領域が形成されており、前記表示部が当該広幅領域に配置されていることを特徴とする。
請求項9の発明では、棚田部に広幅領域を形成し、この広幅領域に表示部を配置するため、棚田部が幅狭であっても、表示部を棚田部に確実に配置することが可能となる。
請求項1の発明によれば、表示部形成領域の全体を連続した長尺となった棚田部にローレット部から隔離するため、リッジの歪み変形が棚田部内の表示部に伝達されることがなく、表示部の変形を防止することができ、異色の色彩ゴムからなる表示部であっても、そのクラック耐性を向上させることができる。しかも、棚田部の形状が簡単のため、タイヤ成形用のモールドの成形面が簡単となり、加工性が向上する。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、表示部にクラック耐性を付与した状態でローレット部によるサイドウォール部のデザイン性や文字の視認性を向上させたり、サイド凹凸を解らなくすることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、表示部をローレット部から明確に隔離することができ、表示部の視認性が向上する。
請求項4の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、歪みが過度にリッジに集中することを防止できると共に、リッジが表示部を目立たせることができる。
請求項5の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、クラック耐性が向上すると共に、表示部の視認性を向上させることができる。
請求項6の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、表示部の輪郭をオフセットした形態をリッジが囲むため、表示部が浮き出て視認性がさらに向上する。
請求項7の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、意匠性が向上すると共に、タイヤ成形用のモールドの成形面を簡単にすることができ、モールドの加工性が向上する。
請求項8の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、棚田部を強調することができるため、棚田部内の表示部の視認性が向上する。
請求項9の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、棚田部が幅狭であっても、表示部を棚田部に確実に配置することができる。
以下、本発明を図示する実施の形態により、具体的に説明する。なお、各実施の形態において、同一の要素には同一の符号を付して対応させてある。
[第1実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1実施形態における空気入りタイヤ11を示す。
図1に示すように、このタイヤ11は、トレッド部12の両側に一対のサイドウォール部13が形成されており、少なくとも一方のサイドウォール部13には、ローレット部14と、棚田部15と、表示部16とが形成される。
ローレット部14は、複数本のリッジ17をタイヤ11の周方向に沿って横並び状に配置することにより構成されており、これにより、ローレット部14はタイヤの周方向に沿った円形の環状(ドーナツ状)となるように形成されている。この実施形態において、ローレット部14は後述する棚田部15によってタイヤの半径方向に沿って分離された状態となっており、このため、外側ローレット部14a及び内側ローレット部14bを有している。それぞれのローレット部14a、14bは複数本のリッジ17によって構成されるものである。
複数本のリッジ17は、タイヤ11の半径方向と交差する向きとなっている。すなわち、リッジ17はタイヤ11の内外面と交差するように配置されている。このようにタイヤ11の半径方向と交差する向きとなることにより、リッジ11が周方向に連続する場合に比べて加工性が良好となるメリットがある。
棚田部15は、タイヤ11の周方向に連続した所定幅の環状となっている。棚田部15はローレット部14の形成領域内に設けられるものであり、これにより、この実施形態では、ローレット部14を外側ローレット部14a及び内側ローレット部14bに分離している。この棚田部15は後述するように、ローレット部14のリッジ17と同等の高さ或いはリッジ17よりも幾分高い高さとなっていると共に、表示部16よりも低い高さとなるようにサイドウォール部13に形成されている。
表示部16は、製造者名、商品名、サイズ、製造国名、鋼材表示、その他の情報を文字、記号、図形、その他のキャラクターによって表示するものであり、それぞれが棚田部15の内部に設けられている。
表示部16は、周囲のゴムと異色の色彩ゴムによって形成される。異色の色彩ゴムとしては、例えば、ホワイトゴムが使用される。タイヤのモールド成形の際に、このホワイトゴムを周囲(棚田部15)のゴムに埋設させ、輪郭部分を除く表面を周囲のゴム材料によってカバーリングすることにより、輪郭部分だけがホワイトとなった表示部16を形成することができる。表示部16をこのような異色の色彩ゴムによって形成することにより、周囲のゴムと異なった色となるため、周囲よりも目立ち、その視認性を向上させることができる。
このような表示部16は、その形成領域の全体がローレット部14を分離する棚田部15の内部に配置されるものである。このように表示部16形成領域の全体が棚田部15内に配置されることにより、表示部16がローレット部14のリッジ17から隔離されるため、走行中にタイヤが撓んでローレット部14のリッジ17が変形しても、その影響が表示部16に達することがなく、表示部16が変形することに起因したクラック発生がなくなり、クラック耐性を向上させることができる。
この場合、表示部16はローレット部14との間に所定の間隙を有するように棚田部15内に配置される。すなわち、図1に示すように、表示部16とローレット部14との間隙をL1、L2とした場合、L1及びL2は少なくとも2mmとなるように設定される。L1及びL2が2mm以下の場合には、ローレット部14のリッジ17と表示部16とが接近しすぎて、棚田部15によって表示部16をローレット部14から隔離したメリットがなくなるためである。
これに加えて、表示部16形成領域の全体が棚田部15内に配置されることにより、棚田部15を個々の表示部に対して形成する必要がなくなる。すなわち、表示部16形成領域の全体を包み込むような連続した長尺となるように棚田部15を形成することができる。このため、棚田部15の形状が簡単となり、タイヤ成形用のモールドの成形面が簡単となり、加工性も向上する。
この第1実施形態では、図1に示すように、棚田部15がタイヤ全周にわたって連続した帯状となっていることから、サイドウォール部13がシンプルな外観となり、意匠性が向上すると共に、タイヤ成形用のモールドの成形面を簡単にすることができ、モールドの加工性が向上する。これに代えて、この実施形態では、棚田部15を所定長さの帯状に形成しても良い。この場合にも、表示部16形成領域の全体が棚田部15の内部に位置し、且つ表示部16とローレット部14との間に所定の間隙を有するように棚田部15を形成することにより、上述と同様な効果を得ることが可能となる。
図2は、外側ローレット部14aからタイヤを半径方向内側に向かって切断した断面を示し、右端側(タイヤの半径方向外側)から左端側(タイヤの半径方向内側)に向かって外側ローレット部14aのリッジ17、棚田部15及び表示部16が順に形成されている。図2により、この実施形態におけるこれらの寸法関係を説明する。
棚田部15の高さは表示部16の高さの10〜50%の範囲となるように設定される。すなわち、棚田部15のリッジ17の底面から高さをD2とし、表示部16のリッジ17の底面から高さD1とした場合、0.1×D1≦D2≧0.5×D1となるように設定されるものである。棚田部15が表示部16の高さの50%以上の場合には、棚田部15が表示部16に必要以上に接近して棚田部15によるクラック耐性付与のメリットが失われる一方、10%以下の場合には、棚田部15に対応しているリッジ17も低くなり、リッジ17の効果が薄れるためである。従って、このような高さ範囲に設定することにより、表示部16にクラック耐性を付与した状態でローレット部14のリッジ17によるサイドウォール部13のデザイン性や文字の視認性を向上させたり、サイド凹凸を解らなくすることが可能となる。
ローレット部14のリッジ17の高さとしては、0.2〜0.7mmが良好である。リッジ17が0.2mmよりも低い場合には、サイドウォール部13のデザイン性や文字の視認性を向上させたり、サイド凹凸を解らなくする作用が必要以上に小さくなり、リッジ17が0.7mmよりも高い場合には、耐クラック性が低下するためである。
以上のことから、表示部16の高さD1、棚田部15の高さD2及びローレット部14のリッジ17の高さD3としては、D1=0.5〜4mm、D2=0.2〜2mm、D3=0.2〜0.7mmの範囲が良好である。
ローレット部14のリッジ17の断面形状としては、サイドウォール部13のデザイン性や文字の視認性を向上させたり、サイド凹凸を解らなくすることができるものであれば、三角形、四角形、半円形等の種々の形状とすることができるが、この実施形態では、図2に示すように、リッジ17の断面を略台形形状とするものである。また、略台形形状のリッジ17は、台形の両側片を延長して形成される狭角A(図2参照)は60〜130度の範囲に設定される。狭角Aが60度の場合には、リッジ17とタイヤ底面との角度が狭くなって、歪みが集中し易くなり、耐クラック性が低下する。一方、狭角Aが130度以上の場合には、一のリッジ17の幅が広くなり過ぎて隣接するリッジとの間隔が粗くなるのに加えて、リッジ17の斜面の方向とタイヤ底面の方向とが近くなって、リッジ17からの反射光によって表示部16を目立たせる効果が小さくなるためである。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態を示す。この第2実施形態では、棚田部15を縞状に形成するものである。
縞状の棚田部15は、所定長さとなるようにタイヤの周方向に沿ってローレット部14形成領域内に形成されるが、第1実施形態と同様に、表示部16形成領域が棚田部15の内部に配置される。これにより、棚田部15は表示部16の周囲に位置しており、表示部16とローレット部14とを隔離している。
その他の構造は、第1実施形態と同様であり、従って、第1実施形態と同様な作用効果を有している。これに加えて、この実施形態では、棚田部15が所定長さの縞状となっていることにより、サイドウォール部13における表示部16が存在しない部分にリッジ17を配置することができ、リッジ17の補強効果をサイドウォール部13に十分に付与することができる。また、棚田部15がポイントとなって強調されるため、棚田部15内の表示部16の視認性も向上させることができる。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態を示す。この実施形態では、棚田部15にタイヤの半径方向に延びる広幅領域21を形成するものである。すなわち、棚田部15はタイヤの周方向に沿って連続した幅狭リング状の環状領域22を有しているが、環状領域22の一部をタイヤの半径方向に沿って延長した広幅領域21が形成されるものである。表示部16は、この広幅領域21に配置されるものであり、表示部16は広幅領域21によってローレット部14と隔離された状態となっている。
このような第3実施形態では、リッジ17との配置関係で棚田部15が幅狭となっても、その一部を半径方向に沿って延長させて広幅領域21を形成することにより、広幅領域21に表示部16を配置することができる。このため、表示部16を棚田部15に確実に形成することが可能となる。
表1は、タイヤサイズP235/75R15のタイヤに対して、本発明の実施例1〜3、比較例1,2を適用したものである。実施例1〜3は、図1に示す第1実施形態のタイヤである。比較例1は、図5に示すタイヤであり、ローレット部が形成されることがなく、サイドウォール部にホワイトレターからなる表示部を形成した例であり、比較例2は、図6に示すタイヤである。
表2は、以上の実施例1〜3、比較例1,2のタイヤを走行テストした結果を示す。走行テストは、タイヤの内圧を240kPa、荷重を920kgfとし、室内オゾンドラムによって時速60kmで、18000km走行させることにより行った。そして、走行後におけるサイドウォール部のクラック発生の有無を目視によって判定したものである。表3は、この判定基準を示す。
Figure 2005125937
Figure 2005125937
Figure 2005125937
本発明の第1実施形態のタイヤを示す正面図である。 第1実施形態のタイヤの断面図である。 本発明の第2実施形態のタイヤを示す正面図である。 本発明の第3実施形態のタイヤを示す正面図である。 表示部をホワイトレターによって形成したタイヤの正面図である。 従来のタイヤの正面図である。
符号の説明
11 タイヤ
13 サイドウォール部
14 ローレット部
15 棚田部
16 表示部
17 リッジ

Claims (9)

  1. 複数本のリッジを有し、タイヤの周方向に沿った環状となってサイドウォール部に形成されたローレット部と、
    周囲のゴムと異色の色彩ゴムをローレット部形成領域に突出させることにより形成された文字、記号等の表示部と、
    ローレット部と同等以上の高さで且つ表示部よりも低い高さを有してタイヤの周方向に沿って形成されており、表示部形成領域をローレット部から隔離するように表示部形成領域の周囲に設けられた棚田部と、を備えていることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  2. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記リッジ底面からの棚田部の高さがリッジ底面からの表示部の高さの10〜50%であることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  3. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記棚田部は、前記表示部とローレット部との間に、少なくとも2mmの間隙を形成するように設けられていることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  4. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記リッジの断面が略台形形状となっていると共に、台形の両側辺を延長して形成される狭角が60〜130度の範囲となっていることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  5. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記リッジ、表示部及び棚田部のリッジ底面からの高さが、それぞれ0.2〜0.7mm、0.5〜4mm、0.2〜2mmであることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  6. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記棚田部が所定長さの帯状となっており、当該帯状の領域内に前記表示部が配置されていることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  7. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記棚田部がタイヤの全周にわたって帯状で連続していることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  8. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記棚田部が所定長さの縞状となってローレット部形成領域内に形成されていることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
  9. 請求項1記載のタイヤのサイドウォール装飾構造であって、
    前記棚田部に、タイヤの半径方向に向かって部分的に延びる広幅領域が形成されており、前記表示部が当該広幅領域に配置されていることを特徴とするタイヤのサイドウォール装飾構造。
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