JP2010062063A - 電池用集電箔及びその製造方法、並びに、電池 - Google Patents

電池用集電箔及びその製造方法、並びに、電池 Download PDF

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Abstract

【課題】金属箔の表面に導電被膜を有し、且つ、シワ(皺)のない電池用集電箔、及びその製造方法、並びに、この電池用集電箔を用いた電池を提供する。
【解決手段】金属箔(金属箔33)の表面上に、導電性を有する導電被膜(炭素被膜)を形成する導電被膜形成工程を備える電池用集電箔の製造方法であって、導電被膜形成工程(ステップS2)では、導電被膜(炭素被膜)を、所定パターンで、金属箔(金属箔33)の表面上に形成する電池用集電箔の製造方法。
【選択図】 図8

Description

本発明は、電池用集電箔及びその製造方法、並びに、この電池用集電箔を用いた電池に関する。
近年、携帯電話、ノート型パソコン、ビデオカムコーダなどのポータブル電子機器やハイブリッド電気自動車等の車両の普及により、これらの駆動用電源に用いられる電池の需要は増大している。
このような電池の中には、アルミニウム箔を基材とした正極集電箔を用いた電池がある。例えば、アルミニウム箔を基材とした正極集電箔に、Li化合物を含む正極活物質層を塗工した正極板を用いたリチウムイオン電池が挙げられる。
ところで、近年、基材であるアルミニウム箔と正極活物質層との間の導電性を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、集電体(アルミニウム箔)の表面をドライエッチングした後に、気相成長法(具体的には、真空蒸着)により、炭素からなる導電被膜を形成する技術が開示されている。
特開平11−250900号公報
しかしながら、金属箔(例えば、アルミニウム箔)の表面に、気相成長法により、炭素等からなる導電被膜を形成した場合、導電被膜に圧縮応力が発生し、この圧縮応力がアルミニウム箔に作用する。これにより、金属箔(正極集電箔)にシワが発生してしまうことがあった。さらに、このシワの影響で、正極集電箔の表面に、正極活物質層を適切に(均一に)塗工することができないことがあった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、金属箔の表面に導電被膜を有し、且つ、シワ(皺)のない電池用集電箔、及びその製造方法、並びに、この電池用集電箔を用いた電池を提供することを目的とする。
その解決手段は、金属箔の表面上に、導電性を有する導電被膜を形成する導電被膜形成工程を備える電池用集電箔の製造方法であって、上記導電被膜形成工程では、上記導電被膜を、所定パターンで、上記金属箔の表面上に形成する電池用集電箔の製造方法である。
本発明の製造方法では、導電被膜を、所定パターンで、金属箔の表面上に形成する。すなわち、金属箔の表面全体に隙間無く導電被膜を形成するのではなく、金属箔の表面に沿う方向に導電被膜が離間する隙間を設けて(金属箔の表面の一部を露出させて)、導電被膜を形成する。例えば、複数の導電被膜が互いに離間して金属箔の表面上に位置するパターン(例えば、複数の導電被膜が格子状や千鳥状に配置されたパターン)、導電被膜を貫通する貫通孔を複数有する導電被膜が金属箔の表面上に位置するパターン、あるいは、両者が混合したパターンで、導電被膜を形成する。このようなパターンで導電被膜を形成することで、導電被膜の圧縮応力を緩和(分散)することができる。これにより、金属箔に作用する導電被膜の応力が緩和(分散)されるので、シワ(皺)のない電池用集電箔を製造することができる。従って、その後、電池用集電箔の表面に、適切に(均一に)、活物質層を形成することができる。
なお、導電被膜は、気相成長法(スパッタリング法、アークイオンプレーティング法、CVD法など)で形成しても良いし、液相成長法(メッキ法など)で形成しても良い。
また、導電被膜としては、炭素被膜、タングステンカーバイド(WC)被膜、鉄及びクロムを含む合金被膜、ジルコニウム被膜などを挙げることができる。
また、金属箔としては、アルミニウム箔や、アルミニウム箔の表面上に酸化アルミニウム被膜が形成され、この酸化アルミニウム被膜の表面上にクロム被膜が形成されている金属箔や、銅箔などを挙げることができる。
さらに、上記の電池用集電箔の製造方法であって、前記導電被膜形成工程は、気相成長法により、前記所定パターンの前記導電被膜を、前記金属箔の表面上に形成する電池用集電箔の製造方法とするのが好ましい。
気相成長法により導電被膜を形成することで、効率良く、導電被膜を形成することができる。ところが、気相成長法により形成した導電被膜は圧縮応力を有するので、金属箔にシワが発生し易くなる。しかしながら、本願の製造方法では、前述のように、導電被膜を、所定パターンで、金属箔の表面上に形成する。これにより、導電被膜の圧縮応力を緩和(分散)して、シワのない電池用集電箔を製造することができる。
なお、気相成長法としては、例えば、スパッタリング法、アークイオンプレーティング法(AIP法)、プラズマCVD法、蒸着法、イオンプレーティング法などが挙げられる。
さらに、上記いずれかの電池用集電箔の製造方法であって、前記所定パターンとは、格子状または千鳥状のパターンである電池用集電箔の製造方法とすると良い。
本発明の製造方法では、金属箔の表面上に、導電被膜を、格子状のパターンまたは千鳥状のパターンで形成する。すなわち、複数の導電被膜を、互いに離間させて、金属箔の表面上に、格子状または千鳥状に配置する。格子状または千鳥状に導電被膜を形成することで、導電被膜の圧縮応力を緩和(分散)することができる。これにより、金属箔に作用する導電被膜の応力が緩和(分散)されるので、シワ(皺)のない電池用集電箔を製造することができる。
さらに、上記いずれかの電池用集電箔の製造方法であって、前記導電被膜形成工程は、気相成長法により、前記金属箔の表面上に前記導電被膜を形成する導電被膜形成工程であって、網状または複数の孔を有する板状の孔あき部材を、上記金属箔と導電薄膜材料との間に配置して、上記孔あき部材の孔を通過した上記導電薄膜材料由来の粒子を上記金属箔の表面に付着させて、上記導電被膜を形成する導電被膜形成工程である電池用集電箔の製造方法とすると良い。
本発明の製造方法では、網状の孔あき部材または複数の孔を有する板状の孔あき部材を、金属箔と導電被膜材料(ターゲットなど)との間に配置した状態で、気相成長法により導電被膜を形成する。これにより、導電被膜材料由来の粒子(導電被膜材料から飛散した原子や分子やイオンなど)のうち孔あき部材の孔を通過した粒子のみが、金属箔の表面に付着するので、孔あき部材の孔の位置に対応したパターン(所定パターン)で、導電被膜を金属箔の表面上に形成することができる。具体的には、例えば、孔あき部材の孔の位置に対応したパターンで、互いに離間した複数の導電被膜を、金属箔の表面上に形成することができる。このような導電被膜を形成することで、より一層、導電被膜の圧縮応力を緩和(分散)することができる。
なお、孔あき部材としては、例えば、金網(例えば、線径が100μmで、孔寸法(開き目)が2mm×2mmの金網)や、パンチングメタルや、アートメタル、エキスパンドメタル等を挙げることができる。また、樹脂シートに多数の孔を打ち抜き成形した打ち抜き樹脂シートを、孔あき部材として用いても良い。
また、気相成長法としてスパッタリング法を用いた場合は、「ターゲット」が「導電被膜材料」に相当し、「ターゲットから叩き出されて飛散した原子等(スパッタ粒子)」が「導電薄膜材料由来の粒子」に相当する。
さらに、上記の電池用集電箔の製造方法であって、前記導電被膜形成工程は、前記孔あき部材を前記金属箔の表面上に配置した状態で、気相成長法により、前記導電被膜を上記金属箔の表面上に形成する電池用集電箔の製造方法とするのが好ましい。
孔あき部材を金属箔の表面上に配置しておくことで、より確実に、導電被膜を、所定パターン(孔あき部材の孔部の位置に対応したパターン)で、金属箔の表面上に形成することができる。
さらに、上記いずれかの電池用集電箔の製造方法であって、前記導電被膜形成工程は、気相成長法により、炭素からなる前記導電被膜を形成する電池用集電箔の製造方法とするのが好ましい。
この製造方法では、気相成長法により、金属箔の表面に、炭素からなる導電被膜(以下、炭素被膜ともいう)を形成する。これにより、金属箔と活物質層との間の導電性を良好にできると共に、金属箔表面の腐食を防止することができる。
ところで、気相成長法により形成した炭素被膜は高い圧縮応力を有するので、特に、金属箔にシワが発生し易くなる。しかしながら、本発明の製造方法では、前述のように、導電被膜を、所定パターンで、金属箔の表面上に形成するので、導電被膜(炭素被膜)の圧縮応力を緩和させて、シワのない電池用集電箔を製造することができる。
さらに、上記いずれかの電池用集電箔の製造方法であって、前記金属箔の厚みは、50μm以下である電池用集電箔の製造方法とすると良い。
厚みが50μm以下の金属箔を用いることで、これを用いた電極板、電極体の小型化を図ることができ、ひいては、電池の小型化を図ることができる。
ところで、金属箔の厚みを50μm以下に薄くすると、形成した導電被膜の圧縮応力により、金属箔にシワが発生し易くなる。しかしながら、本発明の製造方法では、前述のように、導電被膜を所定パターンで金属箔の表面上に形成するので、導電被膜の圧縮応力を緩和させて、シワ(皺)のない電池用集電箔を製造することができる。
他の解決手段は、金属箔と、上記金属箔の表面上に形成された導電性を有する導電被膜と、を備える電池用集電箔であって、上記導電被膜は、所定パターンで、上記金属箔の表面上に形成されてなる電池用集電箔である。
本発明の電池用集電箔は、導電被膜が、所定パターンで、金属箔の表面上に形成されている。すなわち、金属箔の表面全体に隙間無く導電被膜が形成されているのではなく、金属箔の表面に沿う方向に導電被膜が離間する隙間を設けて(金属箔の表面の一部を露出させて)、導電被膜が形成されている。例えば、複数の導電被膜が互いに離間して金属箔の表面上に位置するパターン(例えば、複数の導電被膜が格子状や千鳥状に配置されたパターン)、導電被膜を貫通する貫通孔を複数有する導電被膜が金属箔の表面上に位置するパターン、あるいは、両者が混合したパターンで、導電被膜が形成されている。
前述のように、金属箔の表面上に所定パターンで導電被膜を形成することで、導電被膜の圧縮応力を緩和(分散)することができる。これにより、金属箔に作用する導電被膜の応力が緩和(分散)されるので、本発明の電池用集電箔は、シワのない電池用集電箔になる。このため、本発明の電池用集電箔は、その表面(両面または片面)に、活物質層を適切に(均一に)形成することができる。
なお、導電被膜としては、炭素被膜、タングステンカーバイド(WC)被膜、鉄及びクロムを含む合金被膜、ジルコニウム被膜などを挙げることができる。
また、金属箔としては、アルミニウム箔や、アルミニウム箔の表面上に酸化アルミニウム被膜が形成され、この酸化アルミニウム被膜の表面上にクロム被膜が形成されている金属箔や、銅箔などを挙げることができる。
さらに、上記の電池用集電箔であって、互いに離間した複数の前記導電被膜が、前記金属箔の表面上に配置されて、前記所定パターンを構成してなる電池用集電箔とすると良い。
本発明の電池用集電箔では、互いに離間した複数の導電被膜が、金属箔の表面上に配置されて、所定パターン(例えば、格子状や千鳥状のパターン)を構成している。このようなパターンに導電被膜を形成することで、より一層、導電被膜の圧縮応力を緩和させることができる。従って、本発明の電池用集電箔は、シワのない電池用集電箔になる。このため、本発明の電池用集電箔は、その表面(両面または片面)に、活物質層を適切に(均一に)形成することができる。
さらに、上記いずれかの電池用集電箔であって、前記所定パターンとは、格子状または千鳥状のパターンである電池用集電箔とすると良い。
本発明の電池用集電箔では、導電被膜が、金属箔の表面上に、格子状のパターンまたは千鳥状のパターンで形成されている。すなわち、互いに離間した複数の導電被膜が、金属箔の表面上に、格子状または千鳥状に配置されている。格子状または千鳥状に導電被膜を形成することで、より一層、導電被膜の圧縮応力を緩和させることができる。従って、本発明の電池用集電箔は、シワのない電池用集電箔になる。
さらに、上記いずれかの電池用集電箔であって、前記導電被膜は、炭素からなる導電被膜である電池用集電箔とするのが好ましい。
この電池用集電箔は、炭素からなる導電被膜(以下、炭素被膜ともいう)を有しているので、金属箔と活物質層との間の導電性を良好にできると共に、金属箔表面の腐食を防止することができる。
ところで、気相成長法により形成した炭素被膜は高い圧縮応力を有するので、特に、金属箔にシワが発生し易くなる。しかしながら、前述のように、導電被膜を、所定パターンで、金属箔の表面上に形成しているので、導電被膜(炭素被膜)の圧縮応力が緩和されて、シワのない電池用集電箔となる。
さらに、上記いずれかの電池用集電箔であって、前記金属箔の厚みは、50μm以下である電池用集電箔とすると良い。
厚みが50μm以下の金属箔を用いることで、これを用いた電極板、電極体の小型化を図ることができ、ひいては、電池の小型化を図ることができる。
ところで、金属箔の厚みを50μm以下に薄くすると、導電被膜の圧縮応力により金属箔にシワが発生し易くなる。しかしながら、前述のように、導電被膜が、所定パターンで、金属箔の表面上に形成されているので、導電被膜の圧縮応力が緩和されて、シワのない電池用集電箔となる。
他の解決手段は、前記いずれかの電池用集電箔の製造方法により製造された電池用集電箔と、上記電池用集電箔の表面上に積層された活物質層と、を有する電極板を備える電池である。
本発明の電池は、前述のいずれかの製造方法により製造された電池用集電箔と、この電池用集電箔の表面(両面または片面)上に積層された活物質層とを有する電極板を備えている。前述のいずれかの製造方法により製造された電池用集電箔はシワがないので、電池用集電箔の表面に、適切に(均一に)、活物質層を形成することができる。このため、本発明の電池にかかる電極板は、電池用集電箔の表面に、均一な厚みで積層された活物質層を有する電極板になる。しかも、前述の製造方法により製造された電池用集電箔は、金属箔の表面上に導電被膜を有しているので、金属箔と活物質層との間の導電性が良好になる。従って、本発明の電池は、内部抵抗(特に、反応抵抗)の小さな電池となる。
他の解決手段は、前記いずれかの電池用集電箔と、上記電池用集電箔の表面上に積層された活物質層と、を有する電極板を備える電池である。
本発明の電池は、前述のいずれかの電池用集電箔と、この電池用集電箔の表面(両面または片面)上に積層された活物質層とを有する電極板を備えている。前述のいずれかの電池用集電箔はシワがないので、電池用集電箔の表面に、適切に(均一に)、活物質層を形成することができる。このため、本発明の電池にかかる電極板は、電池用集電箔の表面に均一な厚みで積層された活物質層を有する電極板になる。しかも、前述の電池用集電箔は、金属箔の表面上に導電被膜を有しているので、金属箔と活物質層との間の導電性が良好になる。従って、本発明の電池は、内部抵抗(特に、反応抵抗)の小さな電池となる。
(実施形態)
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態にかかる電池1について説明する。図1に電池1の斜視図を、図2に電池1の部分破断断面図を示す。
本実施形態にかかる電池1は、電極体20及び電解液60を備えるリチウムイオン二次電池である。この電池1は、電極体20及び電解液60を、矩形箱状の電池ケース10内に収容している。この電池ケース10は、アルミニウム製の電池ケース本体11及び封口蓋12を有する。このうち、電池ケース本体11は、有底矩形箱状であり、内側全面に樹脂からなる絶縁フィルム(図示しない)を貼付している。
また、封口蓋12は矩形板状であり、電池ケース本体11の開口部11Aを閉塞して、この電池ケース本体11に溶接されている。この封口蓋12には、後述する電極体20と接続している正極端子部材71及び負極端子部材72のうち、それぞれ先端に位置する正極端子部71A及び負極端子部72Aが貫通して、上面12aから突出している。これら正極端子部71A及び負極端子部72Aと封口蓋12との間には、それぞれ樹脂製の絶縁部材75が介在して、互いを絶縁している。さらに、この封口蓋12には矩形板状の安全弁77も封着されている。
電解液60は、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを、体積比でEC:DMC:EMC=1:1:1に調整した混合有機溶媒に、溶質としてLiPF6を1mol/L添加し、リチウムイオンを1mol/Lの濃度とした有機電解液である。
電極体20は、帯状の正極板30及び負極板40が、ポリエチレンからなる帯状のセパレータ50を介して扁平形状に捲回されてなる(図1参照)。なお、この電極体20のうち、正極板30は、正極端子部材71と接合され、負極板40は、負極端子部材72と接合されている。
負極板40は、図3に示すように、長手方向DAに帯状に延びる形態をなし、銅からなる負極集電箔42と、この負極集電箔42の第1表面42a上に積層された第1負極活物質層41Aと、負極集電箔42の第2表面42b上に積層された第2負極活物質層41Bとを有している。なお、負極活物質層41A,41Bには、それぞれ、図示しないグラファイト及び結着剤が含まれる。
次いで、正極板30について説明する。この正極板30は、図4に示すように、長手方向DAに帯状に延びる正極集電箔32と、この正極集電箔32の表面(第1表面32a及び第2表面32b)上に積層された、第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31Bとを有している。
第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31Bは、いずれも、LiNiO2からなる正極活物質(図示しない)と、アセチレンブラック(AB、図示しない)と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、図示しない)と、カルボキシルメチルセルロース(CMC、図示しない)とを含む。
なお、第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31Bでは、いずれも、正極活物質とABとPTFEとCMCとの混合割合を、正極活物質:AB:PTFE:CMC=87:10:1:2(重量比)としている。
また、正極集電箔32は、長手方向DAに帯状に延びる金属箔33と、この金属箔33の第1表面33a上に形成された第1炭素被膜34Aと、金属箔33の第2表面33b上に形成された第2炭素被膜34Bとを有している(図5参照)。すなわち、金属箔33の両面に炭素被膜が形成されている。これにより、金属箔33と活物質層(第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31B)との間の導電性が良好になる。
金属箔33は、図示を省略しているが、アルミニウム箔(約30μmの厚み)と、このアルミニウム箔の表面(両面)上に位置する酸化アルミニウム被膜(数nmの厚み)と、この酸化アルミニウム被膜の表面上に位置するクロム被膜(約30nmの厚み)とを有している。また、第1炭素被膜34A及び第2炭素被膜34Bは、いずれも、スパッタリング法により、金属箔33の第1表面33a及び第2表面33b上にカーボンを付着させたもので、その厚み(図5において厚さ方向DTの膜厚)は、約30nmである。
ところで、金属箔の表面に、スパッタリング法などの気相成長法により炭素被膜を形成した場合、形成した炭素被膜に圧縮応力が発生する。このため、この圧縮応力が金属箔に作用することで、金属箔(正極集電箔)にシワが発生してしまうことがあった。具体的には、図11に示すように、スパッタリング法により、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)全体に隙間無く、炭素被膜(第1炭素被膜334A及び第2炭素被膜334B)を形成すると、形成した炭素被膜(第1炭素被膜334A及び第2炭素被膜334B)に大きな圧縮応力Sが発生する。この圧縮応力Sが金属箔33に作用することで、金属箔33(正極集電箔332)にシワCが発生してしまう。
これに対し、本実施形態では、炭素被膜(第1炭素被膜34A及び第2炭素被膜34B)を、所定パターンで、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)上に形成している。すなわち、図6及び図7に示すように、金属箔33の表面全体に隙間無く炭素被膜を形成するのではなく、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)に沿う方向(図6において紙面に沿う方向)に炭素被膜が離間する隙間Gを設けて(金属箔33の表面の一部を露出させて)、炭素被膜を形成している。
具体的には、図6に示すように、金属箔33の第1表面33a上に、略正方形状(寸法約2mm×約2mm)をなす多数の第1炭素被膜34Aを、隙間G(約0.1mm)をあけて、格子状に配置している。換言すれば、互いに離間した複数の第1炭素被膜34Aが、金属箔33の第1表面33a上に配置されて、所定パターン(本実施形態では、格子状のパターン)を構成している。
さらに、金属箔33の第2表面33b上にも、略正方形状(寸法約2mm×約2mm)をなす多数の第2炭素被膜34Bを、隙間G(約0.1mm)をあけて、格子状に配置している(図7参照)。換言すれば、互いに離間した複数の第2炭素被膜34Bが、金属箔33の第2表面33b上に配置されて、所定パターン(本実施形態では、格子状のパターン)を構成している。
このようなパターンで炭素被膜(第1炭素被膜34A及び第2炭素被膜34B)を形成することで、炭素被膜(第1炭素被膜34A及び第2炭素被膜34B)の圧縮応力Sを緩和(分散)することができるので、金属箔33に作用する炭素被膜(第1炭素被膜34A及び第2炭素被膜34B)の圧縮応力Sを緩和(分散)させることができる。このため、本実施形態の正極集電箔32は、シワ(皺)のない正極集電箔となっている。
次に、本実施形態にかかる電池1の製造方法について、図面を参照しつつ説明する。
まず、正極板30の製造方法について説明する。図8は、正極板の製造方法の流れを示すフローチャートである。まず、ステップS1において、金属箔33を捲回した捲回体を用意する。なお、金属箔33は、アルミニウム箔(約30μmの厚み)と、このアルミニウム箔の表面(両面)上に積層された酸化アルミニウム被膜(数nmの厚み)と、この酸化アルミニウム被膜の表面上に積層されたクロム被膜(約30nmの厚み)とを有する金属箔である。従って、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)は、クロム被膜によって構成されている。
次に、ステップS2に進み、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b、すなわち両面)に、気相成長法(本実施形態では、スパッタリング法)により、導電性を有する導電被膜(本実施形態では、炭素被膜)を形成した。具体的には、図9に示すスパッタリング装置100を用いて、金属箔33の第1表面33aに、約30nmの厚みの第1炭素被膜34Aを形成し、さらに、金属箔33の第2表面33bに、約30nmの厚みの第2炭素被膜34Bを形成した(図6及び図7参照)。なお、本実施形態では、ステップS2が、導電被膜形成工程に相当する。
スパッタリング装置100は、図9に示すように、成膜室105と直流電源109とを有している。成膜室105内には、第1送出ローラ101、第1巻き取りローラ102、第2送出ローラ103、第2巻き取りローラ104、キャンロール106、電極部材107、及びターゲット108が配置されている。第1送出ローラ101、第1巻き取りローラ102、第2送出ローラ103、及び第2巻き取りローラ104は、それぞれ、図示しないモータの駆動により回転(図9において反時計回りに回転)する。
成膜室105内は、3×10-3Paに減圧され、アルゴンガス雰囲気とされている。
ターゲット108(導電被膜材料)は、カーボンの焼結体であり、電極部材107の表面に固定されている。電極部材107は、直流電源109の負極に接続されており、カソードとなっている。キャンロール106は、円筒形状の金属(例えば、ステンレス鋼)からなり、直流電源109の正極に接続されると共に接地され、グランド電極となっている。
ここで、スパッタリング装置100を用いた炭素被膜の形成方法について、詳細に説明する。まず、ステップS1で用意した金属箔33の捲回体を、第1送出ローラ101に装着する。次いで、捲回されている金属箔33を引き出して、第1ガイドローラ116、キャンロール106、第2ガイドローラ117を経由させて、第1巻き取りローラ102に固定し捲回(2,3巻き)する。なお、第1ガイドローラ116及び第2ガイドローラ117の位置調整により、第1送出ローラ101と第1巻き取りローラ102との間に位置する金属箔33に、所定のテンションをかける。
さらに、孔あき部材110を捲回した捲回体を用意する。本実施形態では、図10に示すように、孔あき部材110として、ステンレス製の金網を用いている。詳細には、ステンレスワイヤ111の線径が100μmで、寸法(開き目)が2mm×2mm(x=2mm、y=2mm)の孔112が格子状に並んだ金網を用いている。この孔あき部材110の外形寸法は、金属箔33と同一にしている。
この孔あき部材110の捲回体を第2送出ローラ103に装着する。次いで、捲回されている孔あき部材110を引き出して、キャンロール106を経由して、第2巻き取りローラ104に固定し捲回(2,3巻き)する。なお、第2送出ローラ103と第2巻き取りローラ104との間に位置する孔あき部材110には、金属箔33よりも弱いテンションをかけている。
次いで、成膜室105内を、3×10-3Paに減圧して、アルゴンガス雰囲気とする。その後、第1送出ローラ101及び第1巻き取りローラ102を、図示しないモータの駆動により同一速度で回転(図9において反時計回りに回転)させて、金属箔33を第1送出ローラ101から送り出す。送り出された金属箔33は、キャンロール106の外周面に沿って移動(図9において反時計回りに移動)する。なお、図9では、金属箔33の第1表面33a上に第1炭素被膜34Aを形成する場合を示している。すなわち、キャンロール106の表面に沿って移動する金属箔33の第1表面33aが、ターゲット108側を向くように、第1送出ローラ101及び第1巻き取りローラ102に金属箔33を捲回している。
これと同時に、第2送出ローラ103及び第2巻き取りローラ103を、図示しないモータの駆動により同一速度で回転(図9において反時計回りに回転)させて、孔あき部材110を第2送出ローラ103から送り出す。送り出された孔あき部材110は、金属箔33とターゲット108との間(図9では、金属箔33の第1表面33a上)を、キャンロール106の外周面に沿って移動(図9において反時計回りに移動)した後、第2巻き取りローラ103に巻き取られてゆく。
さらに、第1送出ローラ101等の回転開始と共に、直流電源109をONにする。これにより、グランド電極であるキャンロール106とカソードである電極部材107との間に、約200Wの直流電力が印加される。これにより、イオン化したアルゴンがターゲット108に向かって加速して衝突し、ターゲット108(カーボン焼結体)から、カーボン粒子(ターゲット108由来の粒子)が叩き出され、キャンロール106(金属箔33)に向かって飛散する。
ところで、本実施形態のスパッタリング装置100では、前述のように、金属箔33とターゲット108との間(図9では、金属箔33の第1表面33a上)に、孔あき部材110(金網)を配置している。このため、飛散したカーボン粒子(ターゲット108由来の粒子)のうち、孔あき部材110のステンレスワイヤ111に衝突して通過できなかったカーボン粒子は、金属箔33の表面に到達せず、孔あき部材110の孔112を通過したカーボン粒子のみが、金属箔33の表面に付着する。このため、孔あき部材110の孔112の位置に対応したパターンで、炭素被膜を金属箔33の表面上に形成することができる。
具体的には、本実施形態では、図10に示すように、孔あき部材110として、孔112が格子状に並んだ金網を用いている。このため、図6に示すように、金属箔33の第1表面33a上に、略正方形状(寸法約2mm×約2mm)をなす第1炭素被膜34Aを、隙間G(約0.1mm)をあけて、格子状に形成することができる。換言すれば、互いに離間した略正方形状の第1炭素被膜34Aを、金属箔33の第1表面33a上に、所定パターン(本実施形態では、格子状のパターン)で配置することができる。
なお、金属箔33は、所定の速度で、キャンロール106の外周面上を移動(図9において時計回りに移動)してゆくので、金属箔33の第1表面33a上に、順次、略正方形状の第1炭素被膜34Aが、隙間Gをあけて格子状に形成されてゆき、第1巻き取りローラ102に巻き取られてゆく。
金属箔33の第1表面33a上への第1炭素被膜34Aの形成が終了した後、今度は、金属箔33の第2表面33b上に、第2炭素被膜34Bを形成する。具体的には、金属箔33の第2表面33bがターゲット108側を向くように、第1炭素被膜34Aの形成を終えた金属箔33を、スパッタリング装置100にセットする。次いで、スパッタリング装置100を用いて、第1表面33a側と同様に、金属箔33の第2表面33b上に、略正方形状(寸法約2mm×約2mm)をなす多数の第2炭素被膜34Bを、隙間G(約0.1mm)をあけて、格子状に形成する。これにより、正極集電箔32を得ることができる。
本実施形態では、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)に、面積の小さな(約2mm×約2mm=約4mm2)炭素被膜(第1炭素被膜34A及び第2炭素被膜34B)を、隙間Gをあけて、多数形成している。このため、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)全体に炭素被膜を隙間無く形成する場合(図11参照)に比べて、炭素被膜の圧縮応力Sを緩和(分散)することができる(図7参照)。これにより、金属箔33に作用する炭素被膜の応力が緩和(分散)されるので、シワ(皺)のない正極集電箔32を製造することができる。従って、その後、正極集電箔32の表面(第1表面32a及び第2表面32b)に、適切に(均一に)、活物質層(第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31B)を形成することができる。
次に、ステップS3に進み、正極活物質ペーストを、正極集電箔32の表面(第1表面32a及び第2表面32b)に塗布した。なお、活物質ペーストは、LiNiO2からなる正極活物質(図示しない)、アセチレンブラック(AB、図示しない)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、図示しない)、及びカルボキシルメチルセルロース(CMC、図示しない)を、有機溶媒(N−メチル−2−ピロリドン)に分散させて混練してなる流動体である。また、この活物質ペーストに含まれる正極活物質31X、AB、PTFE、及びCMCの重量比を、正極活物質:AB:PTFE:CMC=87:10:1:2としている。
なお、本実施形態では、正極集電箔32の表面に、均一な厚みで、正極活物質ペーストを適切に塗布することができた。これは、先のステップS2の処理(導電被膜形成工程)で、シワ(皺)のない正極集電箔32を製造することができたためである。
次いで、ステップS4に進み、正極集電箔32の表面(第1表面32a及び第2表面32b)に塗布した正極活物質ペーストをプレス機で圧縮し、正極集電箔32と共に所定形状に成形した。次いで、ステップS5に進み、正極活物質ペーストを乾燥させて、正極活物質層(第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31B)を有する正極板30(図4参照)を得た。
その後、作製した正極板30を、別途用意した負極板40と共にセパレータ50を介して捲回して電極体20とする。さらに、この電極体20に正極端子部材71および負極端子部材72を溶接し、電池ケース本体11に挿入し、電解液60を注入後、封口蓋12で電池ケース本体11を溶接で封口する。かくして、電池1が完成する(図1参照)。
本実施形態の電池1は、内部抵抗(特に、反応抵抗)の小さな電池となった。これは、正極集電箔32の表面(第1表面32a,第2表面32b)に、均一な厚みで、正極活物質層(第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31B)を形成することができたからであると考えられる。しかも、金属箔33の表面(第1表面33a,第2表面33b)上に、厚さ約30nmの炭素被膜(第1炭素被膜34A及び第2炭素被膜34B)を形成しているので、金属箔33と正極活物質層(第1正極活物質層31A及び第2正極活物質層31B)との間の導電性が良好になったからであると考えられる。
(比較例)
次に、従来の手法により、金属箔33の表面に炭素被膜を形成して、正極集電箔332を製造した。その後、この正極集電箔332を用いて、実施形態と同様にして、比較例にかかる電池を作製した。
具体的には、スパッタリング装置100(図9参照)から、第2送出ローラ103、第2巻き取りローラ104、及び孔あき部材110を省いた従来のスパッタリング装置を用いて、金属箔33の第1表面33aに、約30nmの厚みの第1炭素被膜334Aを形成し、さらに、金属箔33の第2表面33bに、約30nmの厚みの第2炭素被膜334Bを形成した(図11参照)。
本比較例では、実施形態と異なり、金属箔33とターゲット108との間(金属箔33の表面上)に、孔あき部材110(金網)を配置していない。このため、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)全体に隙間無く、炭素被膜(第1炭素被膜334A及び第2炭素被膜334B)が形成された。この正極集電箔332では、多数のシワCが発生してしまった(図11参照)。これは、気相成長法(具体的には、スパッタリング法)により、金属箔33の表面(第1表面33a及び第2表面33b)全体に隙間無く、炭素被膜(第1炭素被膜334A及び第2炭素被膜334B)を形成したことで、炭素被膜(第1炭素被膜334A及び第2炭素被膜334B)に大きな圧縮応力Sが発生し、この圧縮応力Sが金属箔33に作用したからであると考えられる。
本比較例では、シワCの影響で、正極集電箔332の表面に、均一な厚みで、正極活物質層を適切に形成することができなかった。このため、本比較例の電池は、実施形態の電池1に比べて、内部抵抗(特に、反応抵抗)が大きくなった。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、孔あき部材110として、ステンレス製の金網(図10参照)を用いた。しかしながら、例えば、図12に示すように、略菱形の貫通孔122が千鳥状に配置された板状の孔あき部材120(エキスパンドメタル)を、孔あき部材110に代えて用いるようにしても良い。この孔あき部材120を用いることで、金属箔の表面上に、略菱形(貫通孔122と略同一形状)をなす複数の炭素被膜を、所定の隙間をあけて、千鳥状に形成することができる。
また、図13に示すように、円形の貫通孔132が千鳥状に配置された板状の孔あき部材130(パンチングメタル)を、孔あき部材110に代えて用いるようにしても良い。この孔あき部材120を用いることで、金属箔の表面上に、円形(貫通孔132と略同一形状)をなす複数の炭素被膜を、所定の隙間をあけて、千鳥状に形成することができる。
また、樹脂シートに多数の貫通孔を打ち抜き成形した打ち抜き樹脂シートを、孔あき部材110に代えて用いるようにしても良い。
なお、孔あき部材の孔(貫通孔)の形状はいずれの形状としても良く、孔(貫通孔)の配列も、格子状や千鳥状に限らず、いずれの配列パターンとしても良い。
また、実施形態では、電池ケースを、矩形箱形状の収容容器としたが、円筒形状など、いずれの形状としても良い。
また、実施形態では、正極集電箔の導電被膜を炭素被膜としたが、金属等からなる被膜としても良い。すなわち、金属箔33の表面に、気相成長法により、金属等からなる被膜を形成するようにしても良い。
また、実施形態では、電池用集電箔として、正極集電箔32を例示した。しかしながら、本発明は、負極集電箔に適用しても良い。具体的には、スパッタリング装置100を用いて、負極用金属箔(例えば、銅箔)の表面に、導電被膜(例えば、炭素被膜)を形成して、負極集電箔を作製するようにしても良い。
実施形態にかかる電池の斜視図である。 実施形態にかかる電池の部分破断断面図である。 実施形態にかかる負極板の斜視図である。 実施形態にかかる正極板の斜視図である。 実施形態にかかる正極板の拡大端面図(図4のA部拡大図)である。 実施形態にかかる正極集電箔の拡大上面図である。 金属箔の表面に炭素被膜を形成したときの様子を説明する図である。 実施形態にかかる正極板の製造方法の流れを示すフローチャートである。 実施形態にかかるスパッタリング装置の構成図である。 実施形態にかかる孔あき部材の拡大上面図である。 従来の手法により金属箔の表面に炭素被膜を形成したときの様子を説明する図である。 他の形態にかかる孔あき部材の拡大上面図である。 他の形態にかかる孔あき部材の拡大上面図である。
符号の説明
1 電池
30 正極板(電極板)
31A 第1正極活物質層(活物質層)
31B 第2正極活物質層(活物質層)
32 正極集電箔(電池用集電箔)
33 金属箔
33a 金属箔の第1表面(金属箔の表面)
33b 金属箔箔の第2表面(金属箔の表面)
34A 第1炭素被膜(導電被膜)
34B 第2炭素被膜(導電被膜)
108 ターゲット(導電被膜材料)
110 孔あき部材

Claims (10)

  1. 金属箔の表面上に、導電性を有する導電被膜を形成する導電被膜形成工程を備える
    電池用集電箔の製造方法であって、
    上記導電被膜形成工程では、上記導電被膜を、所定パターンで、上記金属箔の表面上に形成する
    電池用集電箔の製造方法。
  2. 請求項1に記載の電池用集電箔の製造方法であって、
    前記所定パターンとは、格子状または千鳥状のパターンである
    電池用集電箔の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電池用集電箔の製造方法であって、
    前記導電被膜形成工程は、
    気相成長法により、前記金属箔の表面上に前記導電被膜を形成する導電被膜形成工程であって、
    網状または複数の孔を有する板状の孔あき部材を、上記金属箔と導電薄膜材料との間に配置して、上記孔あき部材の孔を通過した上記導電薄膜材料由来の粒子を上記金属箔の表面に付着させて、上記導電被膜を形成する導電被膜形成工程である
    電池用集電箔の製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電池用集電箔の製造方法であって、
    前記金属箔の厚みは、50μm以下である
    電池用集電箔の製造方法。
  5. 金属箔と、
    上記金属箔の表面上に形成された導電性を有する導電被膜と、を備える
    電池用集電箔であって、
    上記導電被膜は、所定パターンで、上記金属箔の表面上に形成されてなる
    電池用集電箔。
  6. 請求項5に記載の電池用集電箔であって、
    互いに離間した複数の前記導電被膜が、前記金属箔の表面上に配置されて、前記所定パターンを構成してなる
    電池用集電箔。
  7. 請求項5または請求項6に記載の電池用集電箔であって、
    前記所定パターンとは、格子状または千鳥状のパターンである
    電池用集電箔。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の電池用集電箔であって、
    前記金属箔の厚みは、50μm以下である
    電池用集電箔。
  9. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の電池用集電箔の製造方法により製造された電池用集電箔と、
    上記電池用集電箔の表面上に積層された活物質層と、を有する
    電極板を備える
    電池。
  10. 請求項5〜請求項8のいずれか一項に記載の電池用集電箔と、
    上記電池用集電箔の表面上に積層された活物質層と、を有する
    電極板を備える
    電池。
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