JP2010058303A - 液体移送方法、及び液体噴射装置のクリーニング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路の負圧を安定して保持させることが可能な液体移送方法、及び液体噴射装置のクリーニング方法を提供すること。
【解決手段】ノズルを有する記録ヘッドと、記録ヘッドにインク供給チューブ34a,34bを介して接続されたインクカートリッジと、ノズルの内部をノズル開口側から吸引する吸引ポンプとを備え、インク供給チューブ34a,34bに、ダイヤフラムポンプ200と、ダイヤフラムポンプ200から加圧されたときのみ開く出力弁212とが設けられており、ダイヤフラムポンプ200にインクLを充填し、吸引ポンプによりノズルの内部を吸引する吸引動作を行った後、ポンプ室201から出力弁212にインクLを圧送する送り出し動作を行うチョーク吸引が行われるようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体移送方法、及び液体噴射装置のクリーニング方法に関する。
液体噴射装置として、インクタンク(液体貯留部)とインクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)との間の流路にポンプが配置されたプリンタ(液体噴射装置)が開示されている(特許文献1)。そして、ポンプの上流及び下流にはインクタンクからインクジェットヘッドに向かってインク(液体)を流通させる逆止弁が設けられている。このプリンタでは、流路中のポンプを駆動させることによって、インクがインクジェットヘッド側に移送される。
また、インク供給容器(液体貯留部)内にポンプが設けられたインクジェットプリンタ(液体噴射装置)が開示されている(特許文献2)。このインクジェットプリンタでは、インク供給容器内のポンプを駆動させることにより、ヘッド側に直接インクが移送される。
特開平5−185603号公報 特開平9−150524号公報
液体噴射装置では、流路及び液体噴射ヘッドへのインクの充填、及びヘッドのクリーニング動作時に、ヘッドから吸引して流路を負圧状態にする。ところが、特許文献1の液体噴射装置では、流路を負圧状態にするとポンプとヘッドの間の逆止弁(下流側)が開いて、流路の負圧が不安定になることがあった。
また、特許文献2の液体噴射装置においては、液体貯留部にポンプが設けられているため、ヘッド及び流路全域を負圧にしなければならなかった。そのため、流路の負圧が不安定になることがあった。
そこで本発明は、流路の負圧状態を安定して保持させることが可能な液体移送方法、及び液体噴射装置のクリーニング方法を提供することを目的とする。
本発明の液体移送方法は、ノズルを有する流体噴射ヘッドと、前記流体噴射ヘッドに流路を介して接続された液体貯留部と、前記ノズルの内部をノズル開口側から吸引する吸引部と、を備えた液体噴射装置における液体の移送方法であって、前記流路の一部をポンプ室として、該ポンプ室内の容積を変更するように駆動するポンプと、前記ポンプから加圧されたときのみ開く出力弁とが設けられており、前記ポンプに前記液体を充填し、前記吸引部により前記ノズルの内部を吸引する吸引動作を行った後、前記ポンプから前記出力弁に前記液体を圧送する送り出し動作を行うチョーク吸引が行われることを特徴とする。
これにより、前記吸引動作中は前記出力弁が開かないので、前記流路の負圧を安定して保持させることが可能な液体移送方法とすることができる。
また、前記流路中に前記ポンプ及び前記出力弁を設けたことで前記流路の容積を縮小させることができるので、前記吸引部の負荷を低減させることができる。
また、前記チョーク吸引が複数回実行されることが好ましい。
これにより、繰り返し前記液体を移送させることができるので、前記ポンプの容積を縮小させ、前記ポンプを小型化することができる。
また、前記チョーク吸引を複数回実行した後、前記吸引動作のみを実行する通常吸引が実行されることが好ましい。
これにより、前記流路中の前記液体量を調整することができるので、前記ノズルからの前記液体の噴射特性を均一化させることが可能な液体移送方法とすることができる。
また、前記送り出し動作後に、前記ダイヤフラムポンプに前記液体が充填されることが好ましい。これにより、次の前記送り出し動作を素早く実施することができるので、前記ヘッドへの前記液体の充填を短期間で実行することが可能な液体移送方法とすることができる。
本発明の液体噴射装置のクリーニング方法は、ノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに流路を介して接続された液体貯留部と、前記ノズルの内部をノズル開口側から吸引する吸引部と、前記流路の一部をポンプ室として、該ポンプ室内の容積を変更するように駆動するポンプと、前記ポンプから加圧されたときのみ開く出力弁と、を備えた液体噴射装置のクリーニング方法であって、前記吸引部により前記ノズルの内部を吸引する吸引動作を行った後、前記ポンプから前記出力弁に前記液体を圧送する送り出し動作が実行されることを特徴とする。
これにより、前記吸引動作中は前記出力弁が開かないので、前記流路の負圧を安定して保持させることが可能な液体噴射装置のクリーニング方法とすることができる。
また、前記流路中に前記ポンプ及び前記出力弁を設けたことで、前記吸引部によって吸引される前記流路の容積を縮小させることができるので、前記吸引部の負荷を低減させることができる。
そして、前記流路中に移送される前記液体の量を前記ポンプで調整することができるので、適正な前記液体量でクリーニングを実行することができる。
本発明の液体噴射装置のクリーニング方法は、ノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに流路を介して接続された液体貯留部と、前記ノズルの内部をノズル開口側から吸引する吸引部と、前記流路の一部をポンプ室として、該ポンプ室内の容積を変更するように駆動するポンプと、前記ポンプから加圧されたときのみ開く出力弁と、を備えた液体噴射装置のクリーニング方法であって、前記ポンプに前記液体を充填し、前記吸引部により前記ノズルの内部を吸引する吸引動作を行った後、前記ポンプから前記出力弁に前記液体を圧送する送り出し動作が実行されるチョーククリーニング動作と、前記吸引動作のみが実行される通常クリーニング動作とのいずれかを選択する、クリーニング動作選択ステップを有し、前記クリーニング動作選択ステップにおいて前記チョーククリーニング動作が選択された場合は、前記チョーククリーニング動作と前記通常クリーニング動作とが連続して実行され、前記クリーニング動作選択ステップにおいて前記通常クリーニング動作が選択された場合は、前記通常クリーニング動作のみが実行されることを特徴とする。
これにより、前記ノズルの液体噴射特性の劣化度合いに応じてクリーニング動作を選択することができるので、前記ノズルのクリーニングを効率的に実行することが可能な液体噴射装置のクリーニング方法を提供することができる。
また、前記流路中に移送される前記液体の量を前記ポンプで調整することができるので、適正な前記液体量でクリーニングを実行することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る液体噴射装置における液体移送方法、及び液体噴射装置のクリーニング方法について説明する。本実施形態では、液体噴射装置としてインクジェット式プリンタ(以下、プリンタという)を例示する。
[液体移送方法]
まず、プリンタの構成と、記録時における液体移送方法について説明する。
図1は、プリンタ1の概略構成を示す一部分解図である。図2は、記録ヘッド(流体噴射ヘッド)3の構成を示す模式断面図である。図3は、記録ヘッド3の模式要部断面図である。図4は、記録ヘッド3及びインクカートリッジ(液体貯留部)6の構成を示す模式図である。
プリンタ1は、サブタンク2及び記録ヘッド3を搭載したキャリッジ4と、プリンタ本体5とから概略構成される。
プリンタ本体5には、キャリッジ4を往復移動させるキャリッジ移動機構65(図2参照)と、図示は省略の記録紙を搬送する紙送り機構66(図2参照)と、記録ヘッド3のクリーニング動作を行うキャッピング機構14と、記録ヘッド3に供給するインクLを貯留したインクカートリッジ6とが設けられている。
キャリッジ移動機構65は、プリンタ本体5の幅方向に架設されたガイド軸8と、パルスモータ9と、パルスモータ9の回転軸に接続され、パルスモータ9によって回転駆動される駆動プーリー10と、駆動プーリー10とはプリンタ本体5の幅方向の反対側に設けられた遊転プーリー11と、駆動プーリー10と遊転プーリー11との間に掛け渡されてキャリッジ4に接続されたタイミングベルト12と、から構成されている。
そして、パルスモータ9を駆動することで、キャリッジ4がガイド軸8に沿って主走査方向に往復移動するように構成されている。
また、紙送り機構66は、紙送りモータMやこの紙送りモータMによって回転駆動される紙送りローラ(図示は省略)等から構成され、記録紙を記録(印字・印刷)動作に連動させてプラテン13の上に順次送り出す。
図3及び図4に示すように、記録ヘッド3は、導入針ユニット17、ヘッドケース18、流路ユニット19及びアクチュエータユニット20を主な構成要素としている。
導入針ユニット17の上面にはフィルタ21を介在させた状態で2本のインク導入針22が横並びで取り付けられている。これらのインク導入針22には、サブタンク2がそれぞれ装着されている。また、導入針ユニット17の内部には、各インク導入針22に対応したインク導入路23が形成されている。
このインク導入路23の上端はフィルタ21を介してインク導入針22と連通し、下端はパッキン24を介してヘッドケース18内部に形成されたケース流路25と連通している。
なお、本実施形態のプリンタ1は、2種類のインクを使用する構成を示しているのでサブタンク2が2つ配設されているが、本発明は3種類以上のインクを使用する構成にも当然に適用されるものである。
サブタンク2は、ポリプロピレン等の樹脂製材料によって成型されている。このサブタンク2には、インク室27となる凹部が形成され、この凹部の開口面に透明な弾性シート26を貼設してインク室27が区画されている。
また、サブタンク2の下部にはインク導入針22が挿入される針接続部28が下方に向けて突設されている。サブタンク2におけるインク室27は、底の浅いすり鉢形状をしており、その側面における上下中央よりも少し下の位置には、針接続部28との間を連通する接続流路29の上流側開口が臨んでおり、この上流側開口にはインクLを濾過するタンク部フィルタ30が取り付けられている。
針接続部28の内部空間にはインク導入針22が液密に嵌入されるシール部材31が嵌め込まれている。このサブタンク2には、図4に示すように、インク室27に連通する連通溝部32’を有する延出部32が形成されており、この延出部32の上面にはインク流入口33が突設されている。
インク流入口33には、インクカートリッジ6に貯留されたインクLを供給するインク供給チューブ(流路)34b(34)が接続されている。従って、インク供給チューブ34bを通ってきたインクLは、このインク流入口33から連通溝部32’を通ってインク室27に流入する。
上記の弾性シート26は、インク室27を収縮させる方向と膨張させる方向とに変形可能である。そして、この弾性シート26の変形によるダンパー機能によって、インクLの圧力変動が吸収される。すなわち、弾性シート26の作用によってサブタンク2が圧力ダンパーとして機能する。従って、インクLは、サブタンク2内で圧力変動が吸収された状態で記録ヘッド3側に供給される。
ヘッドケース18は、合成樹脂製の中空箱体状部材であり、下端面に流路ユニット19を接合し、内部に形成された収容空部37内にアクチュエータユニット20を収容し、流路ユニット19側とは反対側の上端面にパッキン24を介在した状態で導入針ユニット17が取り付けられている。
このヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。このケース流路25の上端は、パッキン24を介して導入針ユニット17のインク導入路23と連通している。
また、ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通している。したがって、インク導入針22から導入されたインクLは、インク導入路23及びケース流路25を通じて共通インク室44側に供給される。
ヘッドケース18の収容空部37内に収容されているアクチュエータユニット20は、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子38と、この圧電振動子38が接合される固定板39と、プリンタ本体側からの駆動信号を圧電振動子38に供給する配線部材としてのフレキシブルケーブル40とから構成される。各圧電振動子38は、固定端部側が固定板39上に接合され、自由端部側が固定板39の先端面よりも外側に突出している。即ち、各圧電振動子38は、所謂片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。
また、各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。そして、アクチュエータユニット20は、固定板39の背面を、収容空部37を区画するケース内壁面に接着することで収容空部37内に収納・固定されている。
流路ユニット19は、振動板41、流路基板42及びノズル基板43からなる流路ユニット構成部材を積層した状態で、接着剤で接合して一体化することにより作製されており、共通インク室44からインク供給口45及び圧力室46を通りノズル47に至るまでの一連のインク流路を形成する部材である。圧力室46は、ノズル47の列設方向に対して直交する方向に細長い室として形成されている。
また、共通インク室44は、ケース流路25と連通し、インク導入針22側からのインクLが導入される室である。
そして、この共通インク室44に導入されたインクLは、インク供給口45を通じて各圧力室46に分配供給される。
流路ユニット19の底部に配置されるノズル基板43は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル47を列状に開設した金属製の薄い板材である。本実施形態のノズル基板43は、ステンレス鋼の板材によって作製され、本実施形態においてはノズル47の列が、各サブタンク2に対応して合計22列並設されている。そして、1つのノズル列は、例えば、180個のノズル47によって構成されている。
ノズル基板43と振動板41との間に配置された流路基板42は、インク流路となる流路部、具体的には、共通インク室44、インク供給口45及び圧力室46となる空部が区画形成された板状の部材である。
流路基板42は、結晶性を有する基材であるシリコンウェハーを異方性エッチング処理することによって作製されている。振動板41は、ステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工した二重構造の複合板材である。この振動板41の圧力室46に対応する部分には、エッチングなどによって支持板を環状に除去することで、圧電振動子38の先端面が接合される島部48が形成されており、この部分はダイヤフラム部として機能する。即ち、この振動板41は、圧電振動子38の作動に応じて島部48の周囲の弾性フィルムが弾性変形するように構成されている。また、振動板41は、流路基板42の一方の開口面を封止し、コンプライアンス部49としても機能する。このコンプライアンス部49に相当する部分についてはダイヤフラム部と同様にエッチングなどにより支持板を除去して弾性フィルムだけにしている。
そして、記録ヘッド3において、フレキシブルケーブル40を通じて駆動信号が圧電振動子38に供給されると、この圧電振動子38が素子長手方向に伸縮し、これに伴い島部48が圧力室46に近接する方向或いは離隔する方向に移動する。これにより、圧力室46の容積が変化し、圧力室46内のインクLに圧力変動が生じる。この圧力変動によってノズル47からインク滴Dが吐出される。
インクカートリッジ6は、図4に示すように、中空箱形状に形成されたケース部材51と、可塑性材料によって形成されたインクパック52とから構成されており、ケース部材51内の収容室にインクパック52を収容している。インクカートリッジ6は、インク供給チューブ(流路)34a(34)の一端部と連通している。
そして、記録ヘッド3とインクカートリッジ6とをつなぐインク供給チューブ34には、ダイヤフラムポンプ(ポンプ)200と入力弁211と出力弁212とが設けられている。図5は、ダイヤフラムポンプ200とその周辺を示す拡大図である。入力弁211は、ダイヤフラムポンプ200とインクカートリッジ6との間に設けられ、入力側はインク供給チューブ34aと接続されている。出力弁212は、ダイヤフラムポンプ200と記録ヘッド3との間に設けられ、出力側はインク供給チューブ34bと接続されている。
入力弁211は逆止弁であり、入力側(インクカートリッジ6側)から出力側(ダイヤフラムポンプ200側)に向かう方向にのみインクLを流通させる。
出力弁212は、ダイヤフラムポンプ200側から加圧されたときのみ開き、入力側(ダイヤフラムポンプ200側)から出力側(記録ヘッド3側)に向かってインクLを流通させる。そのため、出力側が負圧状態となり入力側が相対的に高圧になった場合であっても、出力弁212は開かない。そして、出力側が入力側に比べて高圧になった場合も出力弁212は開かない。
ダイヤフラムポンプ200は、インクLをインクカートリッジ6側から記録ヘッド3側に移送させるために設けられたものである。ダイヤフラムポンプ200は、ポンプ室201とダイヤフラム吸引ポンプ203と大気開放弁204aと吸引チューブ205とを有している。ポンプ室201内には、ダイヤフラム202が設けられている。図5に示すように、ダイヤフラム202は、ポンプ室201を上部空間201aと下部空間201bとに仕切っている。
下部空間201bの上流側は、インク供給チューブ234a(34)を介して、入力弁211の出力側と接続されている。一方、下部空間201bの下流側は、インク供給チューブ234b(34)を介して、出力弁212の入力側と接続されている。
上部空間201aは、吸引チューブ205を介してダイヤフラム駆動ポンプ203と、大気開放弁204aとに接続されている。
ここで、ダイヤフラムポンプ200の動作原理について説明する。図6は、ダイヤフラムポンプ200の動作原理の説明図である。始めに、下部空間201bにインクLを充填する動作について説明する。まず、ダイヤフラム吸引ポンプ203を駆動して、吸引チューブ205と、上部空間201aとを負圧状態にする。これにより、ダイヤフラム202が上部空間201a側に引き上げられる。そうすると、密閉された下部空間201bは、容積が拡大して減圧される。その結果、入力弁211では、出力側よりも入力側が高圧になって入力弁211が開き、インクLが下部空間201bに充填される(図6(a))。
次に、インクLを下部空間201bから記録ヘッド3側に移送させる動作について説明する。まず、ダイヤフラム202を引き上げた状態(図6(a))で、ダイヤフラム吸引ポンプ203による吸引チューブ205の吸引を停止させる。そして、大気開放弁204aを開いて吸引チューブ205及び上部空間201aを大気開放状態にする。そうすると、ダイヤフラム202を引き上げる力がなくなり、ダイヤフラム202は、自身のばね力によって下部空間201bの底壁201cまで押し下げられる。これにより、下部空間201bに充填されたインクLは、出力弁212側に圧送される。このとき、ポンプ室201側から加圧された出力弁212が開いて、インクLが記録ヘッド3側に移送される(図6(b))。
図7は、キャッピング機構14の模式断面図である。図7に示すように、キャッピング機構14は、キャップ部材15、吸引ポンプ16、大気開放弁16a、排出チューブ127、及び廃インクタンク128を有している。キャップ部材15と廃インクタンク128とが排出チューブ127を介して接続されており、排出チューブ127に沿って吸引ポンプ16が配置されている。
キャップ部材15は、上面が開放されたトレイ状の部材であり、エラストマー等の弾性部材により作製されている。このキャップ部材15の内部にはインク吸収体77が配設されている。インク吸収体77は、インクLの保持力が高いものであり、例えば、フェルトなどの不織布によって作製されている。ノズル47から吸引されたインク滴Dは、インク吸収体77に吸収・保持される。
電源オフ時や長時間に亘って記録動作が行われない場合には、キャリッジ4は所定のホームポジションに配置されている。このホームポジションはキャリッジ4の移動範囲内であって、記録領域の外側の端部領域に設定されている。キャリッジ4がホームポジションに位置している場合には、キャップ部材15が記録ヘッド3のノズル基板43(図3参照)の表面(ノズル開口面43a)に当接し、ノズル開口面43aを封止している。
また、キャップ部材15の底壁には、キャップ部材15内に溜まったインクLを排出する排出部126が下方に向かって突設されており、その内部には排出通路126aが形成されている。
排出部126には、可撓性材料等からなる排出チューブ127の一端部が接続されており、排出チューブ127の他端部は、廃インクタンク128内に挿入されている。
廃インクタンク128内には、多孔質部材からなる廃インク吸収材129が収容されている。キャップ部材15から移送されたインクLは、廃インク吸収材129で吸収される。なお、図示は省略しているが、廃インクタンク128は、図1におけるプラテン13の下方(キャリッジ4と反対側)に配設されている。
本実施形態では、チューブポンプ式の吸引ポンプ16を採用している。吸引ポンプ16は、円筒状のケース130を有しており、このケース130内には、円形状をなすポンプホイル132がホイル軸131を中心に回動可能に収容されている。また、ケース130内には、排出チューブ127の中間部127aがケース130の内周壁130aに沿って収容されている。
ポンプホイル132には、外側に膨らむ円弧状をなす一対のローラ案内溝133,134がホイル軸131を挟んで対向して形成されている。各ローラ案内溝133,134は、一端がポンプホイル132の外周側に位置しており、他端がポンプホイル132の内周側に位置している。すなわち、両ローラ案内溝133,134は、それらの一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル132の外周部から遠ざかるように延びている。
両ローラ案内溝133,134内には、押圧手段としての一対のローラ135,136が、それぞれ回動軸135a,136aを介して挿通支持されている。なお、両回動軸135a,136aは、それぞれ両ローラ案内溝133,134内を摺動自在に移動できるようになっている。
ここで、吸引ポンプ16の動作について説明する。ポンプホイル132を、正方向(矢印方向)に回動させると、両ローラ135,136が両ローラ案内溝133,134の一端側(ポンプホイル132の外周側)に移動し、排出チューブ127の中間部127aをキャップ部材15側から廃インクタンク128側へ順次押圧しながら回動する。この回動により、吸引ポンプ16より上流側(キャップ部材15側)の排出チューブ127内が負圧状態になる。そうすると、キャップ部材15内に溜まったインクLが、廃インクタンク128に移送される。
また、ポンプホイル132を逆方向(矢印方向とは反対方向)に回動させると、両ローラ135,136が両ローラ案内溝133,134の他端側(ポンプホイル132の内周側)に移動するようになっている。この移動により、両ローラ135,136がそれぞれ排出チューブ127の中間部127aに軽く接した状態となり、排出チューブ127の内部の減圧状態が解消されるようになっている。
図8は、プリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。本実施形態のプリンタ1は、プリンタコントローラ55と、プリントエンジン56とを有している。
プリンタコントローラ55は、ホストコンピュータ等の外部装置からの印刷データ等が入力される外部インタフェース(外部I/F)57と、各種データ等を記憶するRAM58と、各種制御のための制御プログラム等を記憶したROM59と、ROM59に記憶されている制御プログラムに従って各部の統括的な制御を行う制御部60と、クロック信号を発生する発振回路61と、記録ヘッド3へ供給する駆動信号を発生する駆動信号発生回路62と、印刷データをドット毎に展開することで得られた吐出データや駆動信号等を記録ヘッド3に出力するための内部インタフェース(内部I/F)63とを備えている。
プリントエンジン56、吸引ポンプ16、及びダイヤフラム吸引ポンプ203は内部インタフェース63と接続されており、制御部60によって動作が制御される。
プリントエンジン56は、記録ヘッド3と、キャリッジ移動機構65と、紙送り機構66とから構成されている。
記録ヘッド3は、内部回路70と圧電振動子38とを有している。内部インタフェース63から出力された駆動信号及び吐出データは、記録ヘッド3の内部回路70に出力される。そして、内部回路70が駆動信号及び吐出データに基づいて圧電振動子38を駆動させることによって、ノズル47からインク滴Dが吐出される。
[初期充填動作]
次に、初期充填動作時における液体移送方法について説明する。初期充填動作とは、プリンタ1に最初にインクカートリッジ6を設置したとき、あるいはインクカートリッジ6を交換したとき、記録ヘッド3にインクLを充填する動作である。
図9は、初期充填動作の概略を示すフローチャート図である。図10は、初期充填動作の詳細を示すフローチャートである。図11及び図12は、初期充填動作におけるダイヤフラムポンプ200とその周辺の動作を示す図である。図13は、ポンプ噛み合わせ動作の詳細を示すフローチャートである。図14は、本吸引動作の詳細を示すフローチャートである。図15は、吸引補給動作の詳細を示すフローチャートである。図16は、空吸引動作の詳細を示すフローチャートである。
なお、この初期充填動作のプログラムは、プリンタコントローラ55内のROM59(図7)に格納されており、初期充填動作の実施時にはワークエリアであるRAM58に読み出され、制御部60により実行される。
初期充填動作は、第1初期充填動作S1〜第7初期充填動作S7のステップを順次実施する(図9)。そして、それぞれの初期充填動作では、図10に示すように、吸引ポンプ16を駆動可能な状態にするステップS12、吸引ポンプ16によりノズル47を吸引する動作と、ポンプ室201からインクLを送り出す動作とを実行するステップS13、ノズル開口面43aに付着したインクを除去するステップS16,S18、キャップ15に溜まったインクLを廃インクタンク128に排出する空吸引動作S19,S22などを実施する。
初期充填動作に移行すると、まずステップS11を実行する。ステップS11は、現在のステップが第1初期充填動作S1であるかを判別するステップである。その結果、第1初期充填動作S1であればステップS12に移行する。ステップS11の実行時には、図11(a)に示すように、上部空間201aは大気開放状態であり、ダイヤフラム202は底壁201cに当接している。
(ポンプ噛み合わせ動作)
ステップS12は、ポンプ噛み合わせ動作を実施するステップであり、吸引ポンプ16を吸引可能な状態にする準備段階のステップである。図13に示すように、ポンプ噛み合わせ動作は、ホームポジションに配置されたキャリッジ4のロック状態を解除するステップS101と、キャリッジ4を駆動して空吸引動作(図10)を実施するポジションまで移動させるステップS102、キャップ15を上昇させてノズル開口面43aに当接させるステップS103と、吸引ポンプ16のローラ135,136を移動させて排出チューブ127の中間部127aを押圧するステップS104と、キャップ15を下降させるステップS105と、キャリッジ4を駆動してホームポジションまで移動させるステップS106と、キャップ15を上昇させてノズル開口面43a当接させるステップS107とを実行する。
ポンプ噛み合わせ動作の実行前は、キャリッジ4がホームポジションに配置されており、ノズル開口面43aはキャップ15によって封止されている。そして、ポンプ噛み合わせ動作に移行すると、まずステップS101を実行する。ステップS101では、キャップ15を下降させてノズル開口面43aから切り離し、キャリッジ4のロック状態を解除する。
キャリッジ4のロック状態を解除すると、ステップS102に移行する。ステップS102では、空吸引を実行するポジション(以下、空吸引ポジションと表す)までキャリッジ4を移動させる。空吸引ポジションは、ホームポジションと同様に、記録領域の外側の所定の領域に設定されている。
キャリッジ4を空吸引ポジションに移動させると、ステップS103に移行する。ステップS103では、キャップ15を上昇させて、ノズル開口面43aを封止する。
そして、ステップS104に移行する。ステップS104は、吸引ポンプ16を吸引可能な状態にするステップである。図6のポンプホイル132を正方向(矢印方向)に回転させることによって、ローラ135,136をローラ案内溝133,134に沿ってポンプホイル132の外周側に移動させる。ポンプホイル132の外周側に移動させたローラ135,136は、排出チューブ127の中間部127aを押圧して噛み合った状態にする。これにより、吸引ポンプ16による吸引が可能な状態となる。
吸引ポンプ16を吸引可能な状態にすると、ステップS105に移行する。ステップS105ではキャップ15を下降させて、キャップ15をノズル開口面43aから切り離す。
そして、ステップS106に移行する。ステップS106では、キャリッジ4をホームポジションに移動させる。
そして、ステップS107に移行する。ステップS107ではキャップ15を上昇させて、ノズル開口面43aを封止する。
このように、ステップS101〜S107を実行して、ポンプ噛み合わせ動作が完了する。
(本吸引動作)
ここで図10に戻り、初期充填動作の詳細な説明を続ける。ステップS12のポンプ噛み合わせ動作が完了すると、ステップS13に移行する。ステップS13は本吸引動作を実行するステップである。本吸引動作とは、吸引ポンプ16を駆動して記録ヘッド3及びインク供給チューブ34bを負圧状態にする吸引動作と、ポンプ室201から出力弁212側にインクLを圧送する送り出し動作とからなる。
以下で、本吸引動作について詳しく説明する。図14に示すように、本吸引動作は、吸引補給動作を実施するステップS111と、本吸引動作の方法を選択するステップS112と、吸引動作及び送り出し動作を実施するステップS113〜S119と、吸引動作及び送り出し動作後に吸引補給動作を実施するステップS121と、キャップ15に溜まったインクLを抜き取るバルブ開空吸引動作を実施するステップS123とを実行する。
まずステップS111について説明する。ステップS111は、吸引補給動作を実行するステップである。吸引補給動作とは、ステップS113,S116〜S119の吸引動作及び送り出し動作の前後に、インクLを出力弁212側に圧送することをいい、ステップS111では、本吸引動作前の吸引補給動作を実施する。図15に示すように、吸引補給動作は、ポンプ室201にインクLを充填するステップS131、ポンプ室201のインクLを安定させるステップS132、及びインクLを出力弁212側に圧送するステップS133をこの順序で実行する。
ステップS131では、ポンプ室201にインクLを充填する。初期状態では、ダイヤフラム202がばねによって底壁201cに押し付けられており、ポンプ室201にインクLが充填されていない(図11(a))。そこで、ダイヤフラム吸引ポンプ203によって、吸引チューブ205及び上部空間201aを負圧状態にすると、ダイヤフラム202が上方に移動し始める。そうすると、下部空間201bが負圧状態となって出力弁211が開き、下部空間201bにインクLが充填され始める。そして、下部空間201bの負圧が解消されるまでインクLが充填される(図11(b))。このとき、ポンプ室201に充填されるインク量が最大となる。
そして、ステップS132に移行する。ステップS132は、下部空間201bに充填されたインクLを安定させる待機期間である。この待機時間は概ね0.1秒である。待機時間の測定は、例えば、制御部60内部に計時用の回路を設けることによって実施することができる。
そして、待機期間が終了するとステップS133に移行する。ステップS133では、下部空間201bに充填したインクLを出力弁212側に圧送する。まず、ダイヤフラム吸引ポンプ203による吸引を停止させて大気開放弁204aを開き、吸引チューブ205及び上部空間201aを大気開放状態にする。そうすると、ダイヤフラム202は、ばねによって底壁201c側に押し付けられて、下部空間201bに充填されたインクLが出力弁212側に圧送される。その結果、出力弁212が開き、インク供給チューブ34bにインクLが移送される(図11(c),(d))。
このように、ステップS131〜S133を実行して、吸引補給動作が完了する。
なお、初期充填動作を開始した当初は、インクLだけでなくインクカートリッジ6及びポンプ室201間に滞留していた空気が移送される。また、ステップS131〜S133を複数回繰り返してもよい。
図14の本吸引動作の説明に戻る。吸引補給動作が完了すると、ステップS112に移行する。ステップS112は、本吸引動作の方法を選択するステップである。くわしくは、吸引動作を実施したあと送り出し動作を実施するチョーク吸引を実行するか、あるいは、吸引動作のみを実施する通常吸引を実行するかを選択する。
本実施形態では、第1〜第5初期充填動作(S1〜S5)においてチョーク吸引を選択し、第6〜第7初期充填(S6〜S7)において通常吸引を選択する。
ステップS112において、チョーク吸引を選択した場合には、ステップS116〜S119を実行する。ステップS116,S117は、送り出し動作に関するステップであり、ステップS118,S119は吸引動作に関するステップである。
まず、ステップS116は、ポンプ室201にインクLを充填するステップである。インクLを充填する動作は、吸引補給動作におけるインクLの充填と同様の動作を実行する。すなわち、吸引チューブ205及び上部空間201aを負圧状態にしてダイヤフラム202を上方に引き上げて、下部空間201bにインクLを充填する。
また、ステップS116と同時に、ステップS118を開始する。ステップS118は、ステップS119における吸引動作を開始するまでの待機期間である。ステップS118における待機期間はおよそ1秒である。
そして、待機期間が終了するとステップS119に移行する。ステップS119では、吸引ポンプ16による吸引動作を実行して、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34bを負圧状態にする。なお、ノズル開口面43aは、ステップS12のポンプ噛み合わせ動作終了時から、キャップ15によって封止された状態が保持されている。そして、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34bを負圧状態にすると、吸引動作を停止する。
そして、ステップS116の吸引動作が完了すると、ステップS117に移行する。ステップS117では、インクLの送り出し動作を実行する。すなわち、大気開放弁204aを開いて、吸引チューブ205及び上部空間201aを大気開放状態にして、ダイヤフラム202を底壁201c側に押し付ける。このようにして、インクLを出力弁212側に圧送する(図11(c),(d))。このとき、インク供給チューブ34b内は負圧状態になっているので、移送されたインクLは記録ヘッド3側に勢いよく流れる。
このようにチョーク吸引動作が完了すると、ステップS120に移行する。
これに対して、ステップS112において、通常吸引を選択すると、ステップS113に移行する。ステップS113では、吸引ポンプ16による吸引動作のみを実行する。ステップS113の吸引動作は、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内のインク量を調整するために実施する。吸引動作中は出力弁212が開いており、ごくわずかなインクLがノズル47から吸引される。このように通常吸引動作が完了すると、ステップS120に移行する。
ステップS120では、大気開放弁16aを開き、キャップ15、記録ヘッド3、及びインク供給チューブ34bを大気解放状態にする。そして、ステップS121に移行する。
ステップS121は、吸引動作及び送り出し動作後の吸引補給動作を実行するステップである。この吸引補給動作は、ステップS111と同様である。すなわち、ステップS131でダイヤフラム吸引ポンプ203を駆動して、吸引ポンプ205及び上部空間201aを吸引して(図11(e))、ダイヤフラム202を上方に移動させ(図12(a))、下部空間201bにインクLを充填する(図12(b))。そして、ステップS132でポンプ室201内のインクLを安定させ、ステップS133でインクLを出力弁212側に圧送する。
ステップS121の吸引補給動作が完了すると、ステップS122に移行する。ステップS122は、吸引補給動作後、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内のインクLを安定させる待機期間である。ステップS122における待機期間はおよそ3秒である。
ステップS122の待機期間が経過すると、ステップS123に移行する。ステップS123は、バルブ開空吸引動作を実行するステップである。バルブ開空吸引動作とは、ステップS113,S119の吸引動作によってキャップ15に排出されたインクLを除去する動作のことである。ステップS120において、大気開放弁16aを開けているので、キャップ15内は大気開放状態である。そして、吸引ポンプ16を駆動すると、キャップ15に溜まったインクLが排出チューブ127に吸引されて、廃インクタンク128に排出される。
以上で説明したように、ステップS111〜S123を実行することで、本吸引動作S13が完了する。
ここで、図10の初期充填動作の詳細な説明に戻る。ステップS13の本吸引動作が完了すると、ステップS15に移行する。ステップS15は、何段階目の初期充填動作であるかを判別するステップである。1段目〜6段目の初期充填動作(S1〜S6)であれば、そのまま各段階の初期充填動作を完了する。7段目の初期充填動作S7であれば、ステップS16に移行する。
ステップS16は、ワイピング動作を実行するステップである。ワイピング動作は、吸引動作などによってノズル開口面43aに付着したインクを除去する動作のことをいう。ワイピング動作では、まずキャップ15を下降させて、ノズル開口面43aから切り離す。そして、ノズル開口面43aをキャップ15近辺に設けられたワイパー(図示は省略)付近まで移動させる。その後、ノズル開口面43aをワイパーに接触させながら移動させることで、ノズル開口面43aに付着したインクLを除去する。ワイパーで除去したインクLは、キャップ15内に溜められる。
ワイピング動作が完了すると、ステップS17に移行する。ステップS17では、微量吸引動作を実行する。微量吸引動作とは、本吸引動作時よりもインクLの吸引量を抑えた吸引動作のことをいう。微量吸引動作では、まず、キャップ15を上昇させて、ノズル開口面43aを封止する。そして、本吸引動作と同様に、吸引ポンプ16による吸引動作とポンプ室201による送り出し動作とを実行して、インクLをノズル47から排出させる。
微量吸引動作が完了すると、ステップS18に移行する。ステップS18は、微量吸引動作後にワイピング動作を実行するステップである。ステップS18は、ステップS16と同様の動作を実行する。
ステップS18のワイピング動作が完了すると、ステップS19に移行する。ステップS19は、空吸引動作を実行するステップである。空吸引動作とは、キャップ15に溜まったインクLを除去することをいう。本吸引動作直後に実行するステップS123のバルブ開空吸引動作は、ノズル開口面43aにキャップ15を取り付けた状態が継続しているので、キャップ15内を大気開放させるステップS120を有していた。これに対して、ステップS19の空吸引動作は、ワイピング動作を実施するために離れた位置にあるキャップ15をノズル開口面43aに取り付けるステップを有しており、キャップ15内を大気開放状態にさせるステップは不要である。
以下、図16のフローチャートに沿って、空吸引動作について説明する。空吸引動作に移行すると、まずステップS141を実行する。ステップS141では、キャリッジ4を空吸引ポジションに移動させる。そして、ステップS142に移行する。
ステップS142では、キャリッジ4を移動させて記録ヘッド3をキャッピング機構14から離れた位置へ移動させる。
そして、ステップS143に移行して空吸引動作を実行する。吸引ポンプ16を駆動すると、キャップ15内のインクLが排出チューブ127に吸引され、廃インクタンク128に排出される。
空吸引動作が完了すると、ステップS144に移行する。ステップS144では、キャップ15を下降させて、ノズル開口面43aから切り離す。
そしてステップS145に移行して、吸引ポンプ16を開放状態にさせる。すなわち、ローラ135,136をローラ案内溝133,134に沿って移動させて、排出チューブ127が押圧された状態を解消させる。
吸引ポンプ16を開放状態にすると、ステップS146に移行して、キャリッジ4をホームポジションに移動させる。このように、ステップS141〜S146を実行して、空吸引動作を完了する。
ここで、図10に戻り、初期充填動作の説明に戻る。空吸引動作が完了すると、ステップS20に移行する。ステップS20は、ステップS18のワイピング動作の完了時からステップS21のフラッシング動作の開始までの時間を確保するための待機期間である。ステップS20における待機期間は、およそ10秒間継続する。
そして、待機期間が終了するとステップS21に移行する。ステップS21は、フラッシング動作を実行する。フラッシング動作とは、圧電振動子38を駆動させてすべてのノズル47からインクLを噴射させる動作のことをいう。フラッシング動作は、ワイピング動作によって混色したインクLをノズル47から噴射して、記録動作時における混色を防止するために実施する。ノズル47から噴射されたインクLは、キャップ15内に溜まる。
フラッシング動作が完了すると、ステップS22に移行する。ステップS22は、ステップS19と同様の空吸引動作を実行するステップである。空吸引動作を実行することで、フラッシング動作によってキャップ15に溜まったインクLを廃インクタンク128に排出させる。
そして、ステップS22の空吸引動作が完了すると、ステップS23に移行する。ステップS23は、記録ヘッド3をキャッピングさせるステップである。キャップ15を上昇させ、ノズル開口面43aを封止して、キャリッジ4をホームポジションに固定する。以上のようにステップS11〜S24を実行して、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34bへのインクLの初期充填動作が完了する。
そして図示は省略しているが、初期充填動作完了後に、下部空間201bにインクLを充填している。また、下部空間201bにインクLが充填された状態は、記録動作を実行するまで、あるいはクリーニングを実施するまで保持される。
このようにインクLを移送させることによって、以下の効果を得ることができる。
ステップS119の吸引動作を実行したあと、ステップS117の送り出し動作を実行するチョーク吸引を実施することで、吸引動作中は出力弁212が開かないので、記録ヘッド3及びインク吸引チューブ34b内の負圧を安定して保持させることができる。
また、インク供給チューブ34(34a,34b)中にポンプ室201及び出力弁212を設けたことで、吸引ポンプ16が吸引する領域を縮小させることができるので、吸引ポンプ16の負荷を低減させることができる。
また、ステップS1〜S5によって、チョーク吸引を複数回実行することで、繰り返しインクLを移送させることができるので、ポンプ室201の容積を縮小させ、ダイヤフラムポンプ200を小型かすることができる。
また、チョーク吸引を実行したあと、ステップS6,S7において通常吸引することで、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内のインク量を調整することができるので、ノズル47におけるインク噴射特性を均一化させることができる。
また、前記送り出し動作後に、前記ダイヤフラムポンプに前記液体が充填されることが好ましい。これにより、次の前記送り出し動作を素早く実施することができるので、前記ヘッドへの前記液体の充填を短期間で実行することが可能な液体移送方法とすることができる。
[液体噴射装置のクリーニング方法]
次に、プリンタ1のクリーニング方法について説明する。
プリンタ1のクリーニング動作は、電源投入直後及び記録動作中の所定の間隔ごとに実行される。
プリンタ1のクリーニング動作とは、ノズル47の目詰まりや、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34bに気泡が滞留して低下したインク噴射特性を回復させる動作のことをいう。
本実施形態におけるクリーニング動作は、チョーククリーニング動作及び通常クリーニング動作の2種類がある。通常クリーニング動作とは、吸引動作のみを実施する動作のことをいい、チョーククリーニング動作とは、吸引ポンプ16による吸引動作後にポンプ室201からのインクLの送り出し動作を実施するクリーニング動作のことをいう。
これらのクリーニング動作を実行するプログラムは、ROM59に記憶されており、ワークエリアであるRAM58に読み出して、制御部60で実行する。また、クリーニング動作は、キャリッジ4をホームポジション、あるいは空吸引ポジションに配置して実行する。
(通常クリーニング動作)
まず、通常クリーニング動作について説明する。通常クリーニング動作は、図14における通常吸引と同様のステップを実行する。通常クリーニング動作では、吸引補給動作を実施するステップS111、吸引ポンプ16による吸引動作を実施するステップS113などを実行する。
通常クリーニング動作に移行すると、まずステップS111の吸引補給動作を実行する。この吸引補給動作は、図14のステップS111及びステップS121と同様である。すなわち、ポンプ室201にインクLを充填し(ステップS131)、充填したインクLを出力弁212側に圧送する(ステップS133)。
吸引補給動作が完了すると、ステップS113に移行して、吸引動作を実行する。
そして、吸引動作が完了するとステップS120に移行する。ステップS120では、大気開放弁16aを開いて、キャップ15を大気開放状態にする。
そして、ステップS121に移行して、ステップS111と同様の吸引補給動作を実行する。
そして、ステップS122に移行して、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内のインクLが安定するまで待機する。ステップS122における待機期間は、およそ3秒間継続させる。
そして、ステップS123に移行して、バルブ開空吸引動作を実行する。バルブ開空吸引を実行することによって、吸引動作によってキャップ15に溜まったインクLを廃インクタンク128に排出させる。
以上のように、ステップS111〜S113,S120〜S123を実施して、通常クリーニング動作が完了する。
このような通常クリーニング動作中は出力弁212が開いているので、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内の圧力を安定して保持させることができる。そして、ポンプ室201からインクLを安定して供給することができるので、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内に滞留した気泡を排出させやすくなる。これにより、ノズル47のインク噴射特性を回復させることができる。
また、ダイヤフラムポンプ200によって、インクLの移送量を調整することができるので、適正なインク量でクリーニング動作を実行することができる。
(チョーククリーニング動作)
次に、チョーククリーニング動作について説明する。チョーククリーニング動作は、図14におけるチョーク吸引と同様のステップを実行する。チョーククリーニング動作は、吸引補給動作を実施するステップS111、下部空間201bにインクLを充填するステップS116、下部空間201bに充填されたインクLの送り出し動作を実施するステップS117、吸引ポンプ16による吸引動作を実行するステップS119などを実行する。
チョーククリーニング動作に移行すると、まずステップS111の吸引補給動作を実行する。すなわち、ポンプ室201にインクLを充填したのち、インクLを出力弁212側に圧送する。
吸引補給動作が完了すると、ステップS116に移行する。ステップS116では、ポンプ室201にインクLを充填する。また、ステップS116と並行してステップS118を実行する。ステップS118は、ステップS119における吸引動作を実行するための待機期間である。
そして、待機期間が終了すると、ステップS119に移行して吸引動作を実行する。吸引動作により、記録ヘッド3及びインク供給ヘッド34bを負圧状態にする。
そして、ステップS116における吸引動作が完了すると、ステップS117に移行する。ステップS117では、送り出し動作を実行して、ポンプ室201に充填されたインクLを出力弁212側に圧送する。また、出力弁212が開いて、インクLがインク供給チューブ34b側に移送される。このとき、記録ヘッド3及びインク供給ヘッド34bが負圧状態となっているので、インク供給ヘッド34bに移送されたインクLは勢いよく流れる。
送り出し動作が完了すると、ステップS120に移行する。ステップS120では、大気開放弁16aを開いて、キャップ15内を大気開放状態にする。
そして、ステップS121に移行して、ステップS111と同様の吸引補給動作を実行する。
そして、ステップS122に移行して、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内のインクLが安定するまで待機する。ステップS122における待機期間は、およそ3秒間継続させる。
そして、ステップS123に移行して、バルブ開空吸引動作を実行する。バルブ開空吸引動作によって、吸引動作においてキャップ15に溜まったインクLを廃インクタンク128に排出させる。
以上のように、ステップS111,S112,S116〜S123を実施して、通常クリーニング動作が完了する。
このようなチョーククリーニング動作を実行すると、ステップS119の吸引動作時には出力弁212が閉じているので、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34bの負圧を安定して保持させることができる。
また、ステップS117における送り出し動作を実行すると、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内をインクLが勢いよく流れるので、ノズル47の目詰まりを解消させることができ,ノズル47のインク噴射特性を回復させることができる。
また、インク供給チューブ34(34a,34b)中にポンプ室201及び出力弁212を設けたことで、吸引ポンプ16が吸引する領域を縮小させることができるので、吸引ポンプ16の負荷を低減させることができる。
また、ダイヤフラムポンプ200によって、インクLの移送量を調整することができるので、適正なインク量でクリーニング動作を実行することができる。
また、ステップS116〜S119の送り出し動作及び吸引動作を繰り返し実施してもよい。これにより、ポンプ室201の容積を縮小しても、クリーニング動作に必要なインクLを移送させることができるので、ダイヤフラムポンプ200を小型化することができる。
(マニュアルクリーニング動作)
次に、マニュアルクリーニング動作について説明する。マニュアルクリーニング動作とは、プリンタ1のユーザーが、強制的にクリーニング動作を実行させることをいう。
図17は、マニュアルクリーニング動作のフローチャートを示す図である。マニュアルクリーニング動作は、ポンプ噛み合わせ動作を実施するステップS151、クリーニング動作を選択するステップS152、クリーニング動作を実施するステップS153,S154などを実行する。
マニュアルクリーニング動作が開始されると、まずステップS151を実行する。ステップS151は、ポンプ噛み合わせ動作を実行するステップである。このポンプ噛み合わせ動作は、図10の初期充填動作におけるステップS12と同様であり、これにより、吸引ポンプ16を吸引可能な状態にする。
ポンプ噛み合わせ動作が完了すると、ステップS152に移行する。ステップS152は、クリーニング動作を選択するステップである。プリンタ1は、目詰まりが発生したノズル47を検出できるようになっており、ステップS152では、目詰まりしたノズル47の数に応じてクリーニング動作を選択する。
目詰まりしたノズル47が所定の数以上であるときには、ステップS153に移行して、チョーククリーニング動作を実行する。チョーククリーニング動作を実行することによってノズル47の目詰まりを解消させ、インク噴射特性を回復させる。
チョーククリーニング動作が完了すると、ステップS154に移行して、通常クリーニング動作を実行する。通常クリーニング動作を実行することによって、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内に滞留した気泡をノズル47から排出させる。
これに対して、目詰まりしたノズル47が所定の数以下であるときには、記録動作に影響を及ぼさない程度であると判断して、ステップS154に移行して通常クリーニング動作を実行する。これにより、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内に滞留した気泡をノズル47から排出させる。
通常クリーニング動作が完了すると、ステップS155に移行する。ステップS155は、ワイピング動作を実行するステップである。このワイピング動作により、クリーニング動作を実施することでノズル開口面43aに付着したインクLを除去する。ワイピング動作は、初期充填動作のステップS16と同様の動作を実行する。
そして、ワイピング動作が完了すると、ステップS156に移行して、微量吸引動作を実行する。この微量吸引動作は、初期充填動作におけるステップS17と同様の動作を移実行する。
微量吸引動作が完了すると、ステップS157に移行する。ステップS157は、微量吸引動作によりノズル開口面43aに付着したインクLを除去するワイピング動作を実行するステップである。このワイピング動作は、ステップS155と同様の動作を実行する。
そして、ステップS158に移行して空吸引動作を実行する。ステップS158の空吸引動作は、初期充填動作におけるステップS19と同様の動作を実行する。空吸引動作を実行することにより、クリーニング動作及び微量吸引動作によってキャップ15に溜まったインクLを廃インクタンク128に排出する。
空吸引動作が完了すると、ステップS159に移行する。ステップS159は、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内のインクLを安定させるための待機期間である。ステップS159における待機期間は、およそ10秒間継続させる。
そして、待機期間が経過するとステップS160に移行する。ステップS160は、フラッシング動作を実行するステップである。このフラッシング動作は、初期充填動作におけるステップS21と同様の動作を実行する。すなわち、圧電振動子38を駆動して、ノズル47からインクLを噴射させて、記録動作時における混色を防止する。
フラッシング動作が完了すると、ステップS161に移行して空吸引動作を実行する。空吸引動作によって、フラッシング動作でキャップ15に内に溜まったインクLを、廃インクタンク128に排出させる。
そして、空吸引動作が完了すると、ステップS162に移行する。ステップS162では、キャリッジ4をホームポジションに移動させ、ノズル開口面43aをキャップ15で封止する。このようにして、キャリッジ4をロック状態にする。
以上のように、ステップS151〜S162を実行して、マニュアルクリーニング動作が完了する。
このようなマニュアルクリーニング動作を採用すれば、ノズルの目詰まり度合いに応じてクリーニング方法を選択することができるので、ノズル47のクリーニング動作を効率的に実行することができる。
また、チョーククリーニング動作及び通常クリーニング動作において、記録ヘッド3及びインク供給チューブ34b内の負圧を安定して保持させることができる。
そして、ダイヤフラムポンプ200によって、インクLの移送量を制御することができるので、適正なインク量でクリーニング動作を実行することができる。
上述した実施例ではポンプをダイヤフラムポンプとして説明したがこれに限定されるものではなく、例えば、ポンプ室内を往復運動可能なピストンによって直接ポンプ室を押圧すると共に、ピストンの往復運動に伴ってポンプ室内の容積を変化させるピストンポンプを用いても良い。
上記実施例は、インクジェット式のプリンタが採用されているが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用しても良い。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれ良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置および液体容器に本発明を適用することができる。
プリンタの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する断面図である。 記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。 記録ヘッド、インクカートリッジ、インク滴センサの構成を説明する模式図である。 ダイヤフラムポンプ200とその周辺を示す拡大図である。 ダイヤフラムポンプ200の動作原理の説明図である。 キャッピング機構14の模式断面図である。 プリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。 初期充填動作の概略を示すフローチャート図である。 初期充填動作の詳細を示すフローチャートである。 初期充填動作におけるダイヤフラムポンプ200とその周辺の動作を示す図である。 初期充填動作におけるダイヤフラムポンプ200とその周辺の動作を示す図である。 ポンプ噛み合わせ動作の詳細を示すフローチャートである。 本吸引動作の詳細を示すフローチャートである。 吸引補給動作の詳細を示すフローチャートである。 空吸引動作の詳細を示すフローチャートである。 マニュアルクリーニング動作のフローチャートを示す図である。
符号の説明
1…プリンタ、3…記憶ヘッド、4…キャリッジ、15…キャップ、16…吸引ポンプ、16a…大気開放弁、34,34a,34b…インク供給チューブ、43a…ノズル開口面、47…ノズル、200…ダイヤフラムポンプ、201…ポンプ室、201a…上部空間、201b…下部空間、201c…底壁、202…ダイヤフラム、203…ダイヤフラム吸引ポンプ、204…大気開放弁、211…入力弁、212…出力弁、L…インク

Claims (6)

  1. ノズルを有する流体噴射ヘッドと、前記流体噴射ヘッドに流路を介して接続された液体貯留部と、前記ノズルの内部をノズル開口側から吸引する吸引部と、を備えた液体噴射装置における液体の移送方法であって、
    前記流路の一部をポンプ室として、該ポンプ室内の容積を変更するように駆動するポンプと、前記ポンプから加圧されたときのみ開く出力弁とが設けられており、
    前記ポンプに前記液体を充填し、前記吸引部により前記ノズルの内部を吸引する吸引動作を行った後、前記ポンプから前記出力弁に前記液体を圧送する送り出し動作を行うチョーク吸引が行われることを特徴とする液体移送方法。
  2. 前記チョーク吸引が複数回実行されることを特徴とする請求項1に記載の液体移送方法。
  3. 前記チョーク吸引を複数回実行した後、前記吸引動作のみを実行する通常吸引が実行されることを特徴とする請求項2に記載の液体移送方法。
  4. 前記送り出し動作後に、前記ダイヤフラムポンプに前記液体が充填されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の液体移送方法。
  5. ノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに流路を介して接続された液体貯留部と、前記ノズルの内部をノズル開口側から吸引する吸引部と、前記流路の一部をポンプ室として、該ポンプ室内の容積を変更するように駆動するポンプと、前記ポンプから加圧されたときのみ開く出力弁と、を備えた液体噴射装置のクリーニング方法であって、
    前記吸引部により前記ノズルの内部を吸引する吸引動作を行った後、前記ポンプから前記出力弁に前記液体を圧送する送り出し動作が実行されることを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
  6. ノズルを有する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに流路を介して接続された液体貯留部と、前記ノズルの内部をノズル開口側から吸引する吸引部と、前記流路の一部をポンプ室として、該ポンプ室内の容積を変更するように駆動するポンプと、前記ポンプから加圧されたときのみ開く出力弁と、を備えた液体噴射装置のクリーニング方法であって、
    前記ポンプに前記液体を充填し、
    前記吸引部により前記ノズルの内部を吸引する吸引動作を行った後、前記ポンプから前記出力弁に前記液体を圧送する送り出し動作が実行されるチョーククリーニング動作と、前記吸引動作のみが実行される通常クリーニング動作とのいずれかを選択する、クリーニング動作選択ステップを有し、
    前記クリーニング動作選択ステップにおいて前記チョーククリーニング動作が選択された場合は、前記チョーククリーニング動作と前記通常クリーニング動作とが連続して実行され、
    前記クリーニング動作選択ステップにおいて前記通常クリーニング動作が選択された場合は、前記通常クリーニング動作のみが実行されることを特徴とする液体噴射装置のクリーニング方法。
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