JP2009073019A - 流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法 - Google Patents

流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009073019A
JP2009073019A JP2007243838A JP2007243838A JP2009073019A JP 2009073019 A JP2009073019 A JP 2009073019A JP 2007243838 A JP2007243838 A JP 2007243838A JP 2007243838 A JP2007243838 A JP 2007243838A JP 2009073019 A JP2009073019 A JP 2009073019A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ejection
ink
fluid
wiping
ejection surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2007243838A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenori Fukazawa
茂則 深澤
Satoshi Hosono
聡 細野
Hideki Okumura
秀樹 奥村
Seiji Tojo
誠司 東上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2007243838A priority Critical patent/JP2009073019A/ja
Priority to US12/234,013 priority patent/US8025357B2/en
Publication of JP2009073019A publication Critical patent/JP2009073019A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head
    • B41J2/16523Waste ink transport from caps or spittoons, e.g. by suction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/16535Cleaning of print head nozzles using wiping constructions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】クリーニングによるヘッドのダメージを防止することができる流体噴射装置およびヘッドのメンテナンス方法を提供する。
【解決手段】噴射面にキャップ部材を接触させ吸引するキャッピング処理(S2〜S4)と噴射面をワイプ部材によりワイピングするワイピング処理(S5)を順次行う第一工程と、再度キャッピング処理(S6〜S8)を行った後にワイピング処理を行うことなく所定時間待機(S22)する第二工程と、を有することを特徴とする。
【選択図】図9

Description

この発明は、流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法に関するものである。
従来から、流体を噴射する噴射ヘッドの吐出口形成面にワイパ等のクリーナーが設けられた流体噴射装置が知られている。また、その吐出口形成面をワイパ等によってワイピングする噴射ヘッドのメンテナンス方法が知られている。
このような流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法として、ノズルからわずかにインクを流出させながらフタをすることで、凹んだ形のメニスカスをなくし、フタをインクで均一にぬらしてノズル内への気泡の取り込みをなくそうとするものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、吐出口形成面を多数回ワイピングした場合に吐出口の周縁に付着するブレードの削れカスや増粘インクなどによって発生する吐出不良の弊害を最小限に抑えると同時に、拭取り清掃により吐出口周縁を常に清浄に保つというワイピング効果を維持するものが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭59−131464号公報 特開平5−338189号公報
しかしながら、上記従来の流体噴射装置及びヘッドのメンテナンス方法では、従来のインクよりも粘度の高い高粘度インクを採用した場合に、クリーニング時に増粘インクをノズルに擦り付け、かえって吐出口形成面にダメージを与えてしまうという課題がある。
また、従来よりも径の大きい吐出口を採用した場合には、吐出口からのインクの吸引力が増し、吐出口形成面に残留したインクが噴射ヘッドの内部に吸引されてしまう。これにより、クリーニング時に吐出口形成面にインクが存在しない状態となり、吐出口形成面が乾拭きされ、吐出口形成面にダメージを与えてしまうという課題がある。
そこで、この発明は、クリーニングによるヘッドのダメージを防止することができる流体噴射装置およびヘッドのメンテナンス方法を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法は、流体を噴射する噴射口が複数形成された噴射面を有する噴射ヘッドと、前記噴射口からの流体の噴射状態を回復するメンテナンス処理を行うキャップ部材及びワイプ部材からなるメンテナンス部と、を備えた流体噴射装置のメンテナンス方法であって、前記噴射面に前記キャップ部材を接触させ吸引するキャッピング処理と前記噴射面をワイプ部材によりワイピングするワイピング処理とを順次行う第一工程と、再度前記キャッピング処理を行った後に前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機する第二工程と、を有することを特徴とする。
このようにメンテナンスすることで、従来キャッピング処理の度毎に行っていたワイピング処理が第二工程において行われなくなる。これにより、増粘した流体をワイピング処理によって噴射面に擦り付けることが防止される。また、十分な流体が存在しない状態で噴射面を乾拭きすることが防止される。したがって、ワイピング処理による噴射面のダメージを防止することができる。
また、第二工程においてキャッピング処理を行った後に所定時間待機することで、噴射ヘッドの内外に生じた圧力差によって、噴射面の噴射口近傍に付着した流体を噴射口から噴射ヘッド内部に吸引させることができる。これにより、ワイピング処理を行うことなく噴射面の流体を除去することができる。したがって、噴射面に流体が残存して増粘した状態となることを防止できる。
また、本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法は、前記第二工程では、前記キャッピング処理の後に前記噴射ヘッドの温度を測定し、該測定温度と予め設定した設定温度とを比較し、前記噴射ヘッドの温度が前記設定温度以上であった場合には、前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機することを特徴とする。
このようにメンテナンスすることで、噴射ヘッドが設定温度以上の温度となることにより噴射面に残存した流体が増粘した場合であっても、ワイピング処理によって増粘した流体を噴射面に擦り付けることが防止され、噴射面にダメージを与えることを防止できる。
また、本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法は、前記第二工程では、前記キャッピング処理の後に前回の前記メンテナンス処理からの経過時間を測定し、該測定時間と予め設定した設定時間とを比較し、前記測定時間が前記設定時間を経過していた場合には、前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機することを特徴とする。
このようにメンテナンスすることで、前回のメンテナンス処理から所定時間を経過して噴射面に残存した流体が増粘した場合であっても、増粘した流体をワイピング処理によって噴射面に擦り付けることが防止され、噴射面にダメージを与えることを防止できる。
また、本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法は、前記第二工程では、前記キャッピング処理の後に、実行されたクリーニング種を判定し、前記クリーニング種が設定時間経過後のタイマークリーニングであった場合には、前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機することを特徴とする。
このようにメンテナンスすることで、タイマークリーニング時に噴射面に残存した流体が増粘していた場合であっても、増粘した流体をワイピング処理によって噴射面に擦り付けることが防止され、噴射面にダメージを与えることを防止できる。
また、本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法は、前記噴射面に前記キャップ部材を接触させ、前記噴射口から液体を噴射するフラッシング処理を行う第三工程を有することを特徴とする。
このようにメンテナンスすることで、噴射口に残存した液体が増粘していた場合であっても、フラッシング処理によって増粘した液体を排出し、噴射口からの流体の噴射状態を回復することができる。また、フラッシングによって、噴射口内部の流体のメニスカスを整えることができる。
また、本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法は、前記噴射面に前記キャップ部材を接触させたまま維持する第四工程を有することを特徴とする。
このようにメンテナンスすることで、噴射口および噴射面に残存した流体の蒸発を防止して流体が増粘することを防止できる。
また、本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する噴射口が複数形成された噴射面を有する噴射ヘッドと、前記噴射口からの流体の噴射状態を回復するメンテナンス処理を行うキャップ部材及びワイプ部材からなるメンテナンス部と、前記メンテナンス部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記噴射面に前記キャップ部材を接触させ吸引するキャッピング処理と前記噴射面をワイプ部材によりワイピングするワイピング処理とを順次行う第一処理を実行した後、再度前記キャッピング処理を実行した後に前記ワイピング処理を実行することなく所定時間待機する第二処理を実行することを特徴とする。
このように構成することで、制御部によってキャップ部材およびワイプ部材が制御され、従来キャッピング処理の度毎に行っていたワイピング処理が、第二処理において行われなくなる。これにより、増粘した流体をワイプ部材によって噴射面に擦り付けることが防止される。また、十分な流体が存在しない状態で噴射面を乾拭きすることが防止される。したがって、ワイプ部材による噴射面のダメージを防止することができる。
また、制御部によってキャップ部材を制御し、第二処理においてキャップ処理を行った後に所定時間待機することで、噴射ヘッドの内外に生じた圧力差によって、噴射面の噴射口近傍に付着した流体を噴射口から噴射ヘッド内部に吸引させることができる。これにより、ワイピング処理を行うことなく噴射面の流体を除去することができる。したがって、噴射面に流体が残存して増粘した状態となることを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明に係る流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法の一実施形態について説明する。尚、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態に係る流体噴射装置の一例を示す斜視図、図2は、平面図である。
本実施形態に係る流体噴射装置は、インク等の流体を噴射する流体噴射装置である。流体噴射装置の一例として、記録ヘッドの噴射口から記録媒体にインクを噴射して、その記録媒体に対する記録を実行するインクジェット式記録装置を用いて説明する。
尚、以下の説明では、そのインクジェット式記録装置の一例として、記録媒体である記録紙にインクの滴を吐出(噴射)して、その記録紙に対する記録を実行するインクジェットプリンタについて説明する。
図1及び図2に示すように、インクジェットプリンタ1は、インクにより記録紙に対する記録を実行する記録ユニット2と、記録紙を搬送する記録紙搬送機構3とを備えている。
記録ユニット2は、インクを噴射する記録ヘッド4(噴射ヘッド)と、記録ヘッド4を支持しながら移動可能なキャリッジ5と、記録ヘッド4及びキャリッジ5と対向する位置に配置され、インクが噴射される記録紙を支持するプラテン6とを含む。
インクジェットプリンタ1は、キャリッジ5を移動するモータ等を含むキャリッジ駆動装置7と、キャリッジ5の移動を案内するキャリッジガイド部材とを備えている。
キャリッジ5は、キャリッジガイド部材に案内されながら、キャリッジ駆動装置7によって、主走査方向に移動する。記録紙は、記録紙搬送機構3により、記録ユニット2に対して、主走査方向と交差する副走査方向に移動する。
また、インクジェットプリンタ1は、記録紙を収容する給紙カセット9を備えている。給紙カセット9は、インクジェットプリンタ1の本体の背面側に、着脱可能に設けられている。給紙カセット9は、積層された複数の記録紙を収容可能に設けられている。
記録紙搬送機構3は、給紙カセット9の記録紙を搬出するための給紙ローラと、給紙ローラを駆動するモータ等を含む給紙ローラ駆動装置10と、記録紙の移動を案内する記録紙ガイド部材11と、給紙ローラに対して搬送方向の下流側に配置されている搬送ローラと、搬送ローラを駆動する搬送ローラ駆動装置と、記録ユニット2に対して搬送方向の下流側に配置されている排出ローラとを有している。
給紙ローラは、給紙カセット9に積層されている複数の記録紙のうち、最も上側に配置されている記録紙をピックアップし、給紙カセット9より搬出可能に構成されている。給紙カセット9の記録紙は、記録紙ガイド部材11に案内されながら、給紙ローラ駆動装置10によって駆動する給紙ローラによって、搬送ローラに送られる。搬送ローラに送られた記録紙は、搬送ローラ駆動装置によって駆動する搬送ローラにより、搬送方向の下流側に配置された記録ユニット2に搬送される。
記録ユニット2のプラテン6は、記録ヘッド4及びキャリッジ5と対向する位置に配置され、記録紙の下面を支持する。記録ヘッド4及びキャリッジ5は、プラテン6の上方に配置されている。記録紙搬送機構3は、記録ユニット2による記録動作と連動して、記録紙を副走査方向に搬送する。記録ユニット2で記録された記録紙は、排出ローラを含む記録紙搬送機構3によって、インクジェットプリンタ1の正面側から排出される。
また、インクジェットプリンタ1は、インクカートリッジのインクをキャリッジ5の記録ヘッド4に供給するインク供給チューブ12を備えている。インクカートリッジのインクは、インク供給針を介してインク供給路に供給され、そのインク供給路より、インク供給チューブ12を介して、キャリッジ5の記録ヘッド4に供給される。
また、インクジェットプリンタ1は、記録ヘッド4をメンテナンス可能なメンテナンス装置13を備えている。
メンテナンス装置13(メンテナンス部)は、キャッピング装置14及びワイピング装置15を含む。ワイピング装置15は、記録ヘッド4と対向可能なワイプ部材44を備えている。ワイピング装置15は、ワイプ部材44を用いて、残留したインク等、記録ヘッド4の噴射面17(後述)に付着している異物を拭き取ったり、払ったりすることができる。
メンテナンス装置13は、キャリッジ5及び記録ヘッド4のホームポジションに配置されている。ホームポジションは、キャリッジ5の移動領域内であって、記録ユニット2による記録動作が実行される記録領域の外側の端部領域に設定されている。
電源が切断されている間、あるいは長時間に亘って記録動作が実行されない場合、キャリッジ5及び記録ヘッド4は、ホームポジションに配置される。また、記録ヘッド4には温度計が接続され、記録ヘッド4の温度を計測可能に構成されている。
図3は、記録ヘッド4の断面図である。
図3に示すように、記録ヘッド4は、ヘッド本体18と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22とを備えている。噴射面17は、ノズル基板21の下面によって形成されている。噴射口16は、ノズル基板21に形成されている。ここで、噴射口16の径は、用いられるインクに対応して、例えば、従来よりも約15%程度大きく形成されている。流路形成ユニット22は、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を積層し、接着剤等で接合して一体にしたものである。
記録ヘッド4は、ヘッド本体18の内部に形成された収容空間23と、収容空間23に配置された駆動ユニット24とを備えている。駆動ユニット24は、複数の圧電素子25と、圧電素子25の上端を支持する固定部材26と、駆動信号を圧電素子25に供給する柔軟なケーブル27とを備えている。圧電素子25は、複数の噴射口16のそれぞれに対応するように設けられている。
また、記録ヘッド4は、ヘッド本体18の内部に形成され、インクカートリッジからインク供給チューブ12を介して供給されたインクが流れる内部流路28と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22によって形成され、内部流路28と接続された共通インク室29と、流路形成ユニット22によって形成され、共通インク室29と接続されたインク供給口30と、流路形成ユニット22によって形成され、インク供給口30と接続された圧力室31とを備えている。圧力室31は、複数の噴射口16に対応するように複数設けられている。複数の噴射口16のそれぞれは、複数の圧力室31のそれぞれに接続されている。
ヘッド本体18は、合成樹脂で形成されている。振動板19は、例えばステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工したものである。振動板19の圧力室31に対応する部分には、圧電素子25の下端と接合される島部32が形成されている。振動板19の少なくとも一部は、圧電素子25の駆動に応じて弾性変形する。振動板19と内部流路28の下端近傍との間にはコンプライアンス部33が形成されている。
流路基板20は、内部流路28の下端と噴射口16とを接続する共通インク室29、インク供給口30、及び圧力室31それぞれの空間を形成するための凹部を有する。本実施形態においては、流路基板20は、シリコンを異方性エッチングすることで形成されている。
ノズル基板21は、所定方向に所定間隔(ピッチ)で形成された複数の噴射口16を有する。本実施形態のノズル基板21は、例えばステンレス鋼等の金属で形成された板状の部材である。尚、上述のように噴射面17は、ノズル基板21の下面によって形成されている。
このように構成されたインクジェットプリンタ1においては、図1及び図2に示すように、インクカートリッジからインク供給チューブ12を介して供給されたインクは、図3に示す内部流路28の上端に流入する。内部流路28の下端は、共通インク室29に接続されており、インクカートリッジからインク供給チューブ12を介して内部流路28の上端に流入したインクは、内部流路28を流れた後、共通インク室29に供給される。共通インク室29に供給されたインクは、インク供給口30を介して、複数の圧力室31のそれぞれに分配されるように供給される。
ケーブル27を介して圧電素子25に駆動信号が入力されると、圧電素子25が伸縮する。これにより、振動板19が圧力室31に接近する方向及び離れる方向に変形(移動)する。これにより、圧力室31の容積が変化し、インクを収容した圧力室31の圧力が変動する。この圧力の変動によって、噴射口16から、インクが噴射(吐出)される。
このように、本実施形態の圧電素子25は、噴射口16よりインクを噴射するために、入力される駆動信号に基づいて、噴射口16に接続された圧力室31の圧力を変動させる。
図4は、キャッピング装置14に連結された吸引装置35の構成を示す図である。
キャップ部材34の底壁には、キャップ部材34内に溜まったインクを排出する排出部34aが下方に向かって突設されており、その内部には排出通路34bが形成されている。
排出部34aには、可撓性材料等からなる排出チューブ39の一端部が接続されており、排出チューブ39の他端部は、廃インクタンク36内に挿入されている。
なお、廃インクタンク36内には、多孔質部材からなる廃インク吸収材53が収容されており、この廃インク吸収材53により回収されたインクが吸収されるようになっている。なお、この廃インクタンク36は、プラテン6の下方に配設されている。
キャップ部材34と廃インクタンク36との間には、チューブポンプ式吸引装置35が配設されている。吸引装置35は、円筒状のケース37を有しており、このケース37内には平面視で円形状をなすポンプホイル38がケース37の軸心に設けられたホイル軸38aを中心に回動可能に収容されている。そして、このケース37内に、排出チューブ39の中間部39aがケース37の内周壁37aに沿うようにして収容されている。
ポンプホイル38には、一対の外側に膨らむ円弧状をなすローラ案内溝40,41がホイル軸38aを挟んで対向するように形成されている。各ローラ案内溝40,41は、一端がポンプホイル38の外周側に位置しており、他端がポンプホイル38の内周側に位置している。すなわち、両ローラ案内溝40,41は、それらの一端から他端に向かうほど、徐々にポンプホイル38の外周部から遠ざかるように延びている。
両ローラ案内溝40,41内には、押圧手段としての一対のローラ42,43が、それぞれ回動軸42a,43aを介して挿通支持されている。なお、両回動軸42a,43aは、それぞれ両ローラ案内溝40,41内を摺動自在になっている。
そして、ポンプホイル38を、正方向(矢印方向)に回動させると、両ローラ42,43が両ローラ案内溝40,41の一端側(ポンプホイル38の外周側)に移動し、排出チューブ39の中間部39aを上流側から下流側へ順次押し潰しながら(押圧しながら)回動するようになっている。この回動により、吸引装置35より上流側の排出チューブ39の内部が減圧されるようになっている。
これにより、キャップ部材34内に溜まったインクは、ポンプホイル38の正方向の回動動作により、徐々に廃インクタンク36方向へ排出されるようになっている。また、噴射面17とキャップ部材34との間に形成された空間を負圧にすることによって、噴射面17の噴射口16からインクを吸引することができる。
また、ポンプホイル38を逆方向(矢印方向とは反対方向)に回動させると、両ローラ42,43が両ローラ案内溝40,41の他端側(ポンプホイル38の内周側)に移動するようになっている。この移動により、両ローラ42,43がそれぞれ排出チューブ39の中間部39aに軽く接した状態となり、排出チューブ39の内部の減圧状態が解消されるようになっている。
なお、ポンプホイル38は、給紙ローラ駆動機構10よって回転駆動されるようになっている。また、キャップ部材34は、不図示の駆動装置により、記録ヘッド4の噴射面17に上端面を接触させて閉空間を形成したり、離間させたりすることが可能となっている。
インクジェットプリンタ1は、メンテナンス装置13を用いて、記録ヘッド4に対するメンテナンス処理を実行可能である。メンテナンス装置13は、記録ヘッド4の噴射特性を維持するために、記録ヘッド4と協働して、噴射口16よりインクを排出させる動作を含むメンテナンス処理を実行する。
メンテナンス処理は、噴射口16からインクをキャップ部材34に噴射するフラッシング動作、ワイピング装置15のワイプ部材44を用いたワイプ動作、及びキャッピング装置14のキャップ部材34及び吸引装置35を用いた吸引動作の少なくとも一つを含む。
フラッシング動作は、記録領域において噴射口16からのインクを記録紙に供給する前に、ホームポジションにおいて、噴射口16よりインクをキャップ部材34に予め噴射(吐出)する動作を含む。これにより、噴射口16付近の粘度が増大したインクが排出され、噴射口16の噴射特性が維持又は回復される。
吸引動作は、ホームポジションにおいて、噴射面17とキャップ部材34とを対向させ、噴射面17とキャップ部材34との間に形成された空間を吸引装置35を用いて負圧にすることによって、噴射面17の噴射口16からインクを吸引する動作を含む。これにより、フラッシング動作では排出しきれなかった粘度が増大したインク、噴射口16内に侵入したゴミ、記録ヘッド4内の気泡等が、噴射口16よりインクとともに排出され、噴射口16の噴射特性が維持又は回復される。
図5は、インクの供給経路を説明するための模式図である。図5に示すように、インク供給チューブ12は、インクカートリッジ48と記録ヘッド4に接続されたサブタンク51とを接続しており、インクカートリッジ48からインク供給チューブ12に供給されたインクは、サブタンク51に供給される。インクカートリッジ48は、水頭値を考慮して記録ヘッド4の噴射面17よりもやや低い位置に配置されている。本実施形態においては、インクカートリッジ48は、ケース部材49と、ケース部材49に収容され、可塑性材料で形成されたインクパック50とを含む。サブタンク51は、インク室52を有し、インク室52に供給されたインクは、記録ヘッド4に供給される。
また、ケース部材48には検出装置8が接続され、インクカートリッジ48の交換を検出可能に構成されている。
図6は、インクジェットプリンタ1の電気的な構成を示すブロック図である。本実施形態におけるインクジェットプリンタ1は、インクジェットプリンタ1全体の動作を制御する制御装置58を備えている。制御装置58(制御部)には、インクジェットプリンタ1の動作に関する各種情報を入力する入力装置59と、インクジェットプリンタ1の動作に関する各種情報を記憶した記憶装置60と、電源が切断されている間であっても時間の計測を実行可能な計測装置61とが接続されている。また、計測装置61は、記録ヘッド4の温度を検出可能な温度計46に接続され、記録ヘッド4の温度の計測を実行可能に構成されている。
また、制御装置58には、上述した駆動装置37、記録紙搬送機構3、キャリッジ駆動装置7、キャッピング装置14及びワイピング装置15を含むメンテナンス装置13、及び検出装置8等が接続されている。また、インクジェットプリンタ1は、圧電素子25を含む駆動ユニット24に入力する駆動信号を発生する駆動信号発生器62を備えている。駆動信号発生器62は、制御装置58に接続されている。
駆動信号発生器62には、記録ヘッド4の圧電素子25に入力する吐出パルスの電圧値の変化量を示すデータ、及び吐出パルスの電圧を変化させるタイミングを規定するタイミング信号が入力される。駆動信号発生器62は、入力されたデータ及びタイミング信号に基づいて吐出パルス等の駆動信号を発生する。
駆動信号発生器62より吐出パルスが圧電素子25に入力されると、噴射口16よりインクの滴が吐出される。吐出パルスが圧電素子25に入力されると、圧電素子25が収縮して圧力室31が膨張する。圧力室31の膨張状態が短時間維持された後、圧電素子25が急激に伸長する。これに伴って、圧力室31の容積が基準容積以下に収縮し、噴射口16に露出したメニスカスが外側に向けて急激に加圧される。これにより、所定量のインクの滴が噴射口16から吐出される。その後、インクの滴の吐出に伴うメニスカスの振動を短時間で収束させるように、圧力室31が基準容積に復帰する。
図7に、本実施形態において用いられるインクの粘度と蒸発率の関係を表すグラフを示す。
図7に示すように、インクの蒸発率が40%以下の場合には、インクの粘度はほとんど変上昇せず、のインクの色Y,M,C,Kの違いによる粘度の差もほとんど見られない。しかし、インクの蒸発率が40%を超えるとインクの粘度が上昇し始め、蒸発率が50%を超えると、粘度は急激に上昇する。また、インクの色Y,M,C,Kの違いによって、粘度にも大きな差が現れる。本実施形態では、インクの色Mが最も増粘しやすく、インクの色Yが最も増粘し難くなっている。
次に、上述の構成を有するインクジェットプリンタ1のクリーニング時の動作(メンテナンス方法)の第一実施形態について、主に制御装置58の動作を中心にして、図8のフローチャートを参照しながら説明する。
クリーニングが開始される(ステップS1)と、制御装置58は駆動装置37を駆動させ、キャップ部材34の上端面を噴射面17に対して接近させ接触させる(ステップS2)。次いで、制御装置58はメンテナンス装置13を駆動させ、吸引装置35により、キャップ部材34と噴射面17との間に形成された空間の流体を吸引する(ステップS3)。これにより、噴射口16の内部の増粘したインクが排出される。
次いで、制御装置58は駆動装置37を駆動させ、キャップ部材34の上端面を噴射面17から離間させる(ステップS4)。
次に、制御装置58は、ワイプ部材44を所定位置にセットした状態でキャリッジ駆動装置7を駆動させ、ワイピング装置15のワイプ部材44によって噴射ヘッド4の噴射面17をワイピングする(ステップS5)。これにより、ワイプ部材44を用いて、残留したインク等、噴射面17に付着している異物を拭き取ったり、払ったりすることができる。
次に、制御装置58は上述のステップS2〜ステップS4と同様に、キャップ部材34の上端面を噴射面17に対して接触させ(ステップS6)、キャップ部材34と噴射面17との間に形成された空間の流体を吸引し(ステップS7)、キャップ部材34の上端面を噴射面17にから離間させる(ステップS8)。
次に、制御装置58はワイピングを行うことなく、所定時間待機する(ステップS9)。待機時間は、上述したインクの粘度や噴射口16の径に応じて適宜調整される。本実施形態では、例えば、約20秒間待機する。
ここで、図5に示すように、インクカートリッジ48は、記録ヘッド4の噴射面17よりもやや低い位置に配置されているので、上述のように所定時間待機することで、噴射面17の噴射口16の近傍に付着したインクは、水頭値により記録ヘッド4の内部に吸引される。
次に、制御装置58は駆動装置37を駆動させ、キャップ部材34の上端面を噴射面17に対して接近させ接触させ、噴射口16よりインクをキャップ部材34に噴射(吐出)してフラッシングする(ステップS10)。これにより、噴射口16付近の粘度が増大したインクが排出されるとともに、噴射口16のインクのメニスカスを整えることができる。終了時には、キャップ部材34の上端面を噴射面17に接触させた状態で維持する(ステップS11)。以上により、クリーニング時の動作が終了する(ステップ12)。
尚、クリーニング時の動作の終了後に記録紙に対する記録動作を開始する場合には、制御装置58はステップ11の動作を行わない。
以上説明したクリーニング時の動作によれば、従来キャッピング(ステップS2〜ステップS4)の度毎に行っていたワイピング(ステップS5)が二度目のキャッピング(ステップS6〜ステップS8)の後に行われなくなる。これにより、増粘したインクをワイピング(ステップS5)によって噴射面17に擦り付けることが防止される。また、十分なインクが存在しない状態で噴射面17を乾拭きすることが防止される。したがって、ワイピング(ステップS5)による噴射面17のダメージを防止することができる。
また、二度目のキャッピング(ステップS6〜ステップS8)の後に所定時間待機する(ステップS9)ことで、噴射ヘッド4とインクカートリッジ48との間の水頭値によって、噴射面17の噴射口16近傍に付着したインクを噴射口16から噴射ヘッド4の内部に吸引させることができる。これにより、再びワイピングを行うことなく噴射面17のインクを除去することができる。したがって、噴射面17にインクが残存して増粘した状態となることを防止できる。
また、キャップ部材34の上端面を噴射面17に接触させた状態でクリーニング時の動作を終了することで、インクの蒸発を防止し、インクが増粘することを防止できる。
次に、インクジェットプリンタ1のクリーニング時の動作の第二実施形態について、図9のフローチャートを参照しながら説明する。このクリーニング時の動作は、図8を用いて説明した上述のクリーニング時の動作とステップS1〜ステップS8までは同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
制御装置58は、ステップS1〜ステップS8の処理を行った後、計測装置61を用いて温度計46の温度を検出し、記録ヘッド4の温度を測定する。そして、記録ヘッド4の測定温度を記憶装置60に記憶する。さらに、記憶した測定温度と、予め設定し記憶装置60に記憶された設定温度とを比較する(ステップS21)。
ここで、設定温度としては、図7に示す特性のインクを用いた場合、例えば、約30℃とすることが好適である。記録ヘッド4の温度が約30℃以上となった場合、蒸発率が約40%を超えてインクが増粘する危険性が増大するためである。
測定温度が設定温度以上であった場合、制御装置58は、図8のステップS9〜ステップS12と同様に、ワイピングを行うことなく所定時間待機し(ステップS22)、フラッシングし(ステップS24)、クリーニング時の動作が終了する(ステップS25)。
測定温度が設定温度よりも低かった場合、制御装置58は、ステップS5と同様に、噴射ヘッド4の噴射面17をワイピングする(ステップS23)。そして、図8に示すステップS10と同様にフラッシングし(ステップS24)、クリーニング時の動作が終了する(ステップS25)。
尚、クリーニング時の動作の終了後に記録紙に対する記録動作を開始しない場合には、図8に示すステップS11と同様に、フラッシングの後にキャップ部材34の上端面を噴射面17に接触させた状態で維持してもよい。
以上説明したクリーニング時の動作によれば、噴射ヘッド4が設定温度以上の温度となることにより噴射面17に残存したインクが増粘した場合であっても、ワイピングによって増粘したインクを噴射面17に擦り付けることが防止され、噴射面17にダメージを与えることを防止できる。また、噴射ヘッド4が設定温度以下であり、噴射面17に残存したインクが増粘していない場合には、噴射面17のインクをワイピングによって除去することができる。したがって、ワイピングによる噴射面17のダメージを防止することができる。
次に、インクジェットプリンタ1のクリーニング時の動作の第三実施形態について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。このクリーニング時の動作は、図9を用いて説明した上述のクリーニング時の動作とステップS21の代わりにステップS31を行う点で異なっている。その他は同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
制御装置58は、ステップS1〜ステップS8の処理を行った後、計測装置61を用いて、前回クリーニング時の動作が終了してから今回開始するまでの経過時間を算出する。そして、経過時間を測定時間として記憶装置60に記憶する。さらに、記憶した測定時間と、予め設定し、記憶装置60に記憶された設定時間とを比較する(ステップS31)。
ここで、設定時間は、例えば、約24時間とすることが好適である。前回クリーニング時の動作を終了してから、今回クリーニング時の動作を開始するまでの経過時間が24時間を超えた場合、インクの蒸発率が約40%を超えてインクが増粘する危険性が増大するためである。
測定時間が設定時間を超えていた場合、図9に示すステップS22、ステップS24、ステップS25の動作と同様に、制御装置58は再度ワイピングを行うことなく、所定時間待機し(ステップS32)、フラッシングを行い(ステップS34)、クリーニング時の動作が終了する(ステップS35)。
一方、測定時間が設定時間以内であった場合、図9に示すステップS23〜ステップS25の動作と同様に、噴射ヘッド4の噴射面17をワイピングし(ステップS33)、フラッシングを行い(ステップS34)、クリーニング時の動作が終了する(ステップS35)。
以上説明したクリーニング時の動作によれば、前回のクリーニング時の動作から所定時間を経過して噴射面17に残存したインクが増粘した場合であっても、増粘したインクをワイピングによって噴射面17に擦り付けることが防止され、噴射面17にダメージを与えることを防止できる。また、前回のクリーニング時の動作からの経過時間が所定時間以内であり、噴射面17に残存したインクが増粘していない場合には、噴射面17のインクをワイピングによって除去することができる。したがって、ワイピングによる噴射面17のダメージを防止することができる。
次に、インクジェットプリンタ1のクリーニング時の動作の第四実施形態について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。このクリーニング時の動作は、図9を用いて説明した上述のクリーニング時の動作とステップS21の代わりにステップS41を行う点で異なっている。その他は同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
制御装置58は、ステップS1〜ステップS8の処理を行った後、開始されたクリーニング種を判定する(ステップS41)。
クリーニング種としては、例えば、所定の時間の経過後に開始されるタイマークリーニング、検出装置8がインクカートリッジ48の交換を検出したときに開始されるインクカートリッジ交換クリーニング、インクの初期充填時に開始される初期充填クリーニングおよび手動操作により開始されるマニュアルクリーニング等がある。
制御装置58は、クリーニング種の判定に当って、開始されたクリーニングが図12に示すタイプAまたはタイプBのいずれに該当するか判定する。すなわち、開始されたクリーニングがタイマークリーニングまたはインクカートリッジ交換クリーニングであった場合、タイプAであると判定する。また、クリーニングの種類が、初期充填クリーニングまたはマニュアルクリーニングであった場合、タイプBであると判定する。
ここで、タイプAのクリーニング種は、クリーニングの動作の開始時において噴射面17に残存したインクが増粘している可能性が比較的高いケースである。また、タイプBのクリーニング種は、クリーニングの動作の開始時において比較的その可能性が低いケースである。
尚、インクの種類やその他の設計条件によっては、マニュアルクリーニングをタイプAとし、インクカートリッジ交換クリーニングをタイプBとしてもよい。
クリーニング種がタイプAであった場合、図9に示すステップS22、ステップS24、ステップS25の動作と同様に、制御装置58は再度ワイピングを行うことなく、所定時間待機し(ステップS42)、フラッシングを行い(ステップS44)、クリーニング時の動作が終了する(ステップS45)。
クリーニング種がタイプBであった場合、図9に示すステップS23〜ステップS25の動作と同様に、噴射ヘッド4の噴射面17をワイピングし(ステップS43)、フラッシングを行い(ステップS44)、クリーニング時の動作が終了する(ステップS45)。
以上説明したクリーニング時の動作によれば、タイプAのクリーニング種のクリーニングの動作の開始時に、噴射面17に残存したインクが増粘していた場合であっても、増粘したインクをワイピングによって噴射面17に擦り付けることが防止され、噴射面17にダメージを与えることを防止できる。また、タイプBのクリーニング種のクリーニングの動作の開始時であって、噴射面17に残存したインクが増粘していない場合には、噴射面17のインクをワイピングによって除去することができる。
制御装置58は、図9〜図11に示すステップS25、ステップS35、ステップS45においてクリーニング時の動作を完了すると、記録ヘッド4を記録領域に移動して、記録紙に対する記録動作を開始する。
以上説明したように、本実施形態のインクジェットプリンタ1では、従来のインクよりも粘度の高い高粘度インクを採用した場合であっても、ワイピングを必要最小限に行うことで、増粘した流体をワイピング処理によって噴射面17に擦り付けることが防止される。また、従来よりも径の大きい噴射口16を採用した場合であっても、十分なインクが存在しない状態で噴射面17を乾拭きすることが防止される。
したがって、本実施形態のインクジェットプリンタ1によれば、クリーニングによる記録ヘッド4のダメージを防止することができる。
尚、上述の実施形態においては、インクジェット式記録装置がインクジェットプリンタ1である場合を例にして説明したが、インクジェットプリンタに限られず、複写機及びファクシミリ等の記録装置であってもよい。
また、上述の実施形態においては、流体噴射装置が、インク等の流体(液状体)を噴射する流体噴射装置(液状体噴射装置)である場合を例にして説明したが、本発明の流体噴射装置は、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に適用することができる。流体噴射装置が噴射可能な流体は、流体、機能材料の粒子が分散又は溶解されている液状体、ジェル状の流状体、流体として流して噴射できる固体、及び粉体(トナー等)を含む。
また、上述の実施形態において、流体噴射装置から噴射される流体(液状体)としては、インクのみならず、特定の用途に対応する流体を適用可能である。流体噴射装置に、その特定の用途に対応する流体を噴射可能な噴射ヘッドを設け、その噴射ヘッドから特定の用途に対応する流体を噴射して、その流体を所定の物体に付着させることによって、所定のデバイスを製造可能である。例えば、本発明の流体噴射装置(液状体噴射装置)は、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、及び面発光ディスプレイ(FED)の製造等に用いられる電極材、色材等の材料を所定の分散媒(溶媒)に分散(溶解)した流体(液状体)を噴射する流体噴射装置に適用可能である。
また、流体噴射装置としては、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置、トナーなどの粉体を例とする固体を噴射するトナージェット式記録装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。
また、チューブポンプの構成としては、図4に示したような、円環状に湾曲させたチューブ部材の両端を同方向に引き出して同一平面内で束ねる形式に代えて、円環状に湾曲させたチューブ部材の両端を互いに逆方向に引き出して交差させる構成を採用することもできる。また、吸引装置35としては、例えば特開2006−257928号公報に開示されているようなチューブポンプを用いることもできる。
本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタを示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタが備える記録ヘッドを示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るキャップ部材に連結された吸引装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタのインクの供給経路を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの電気的な構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るインクの粘度と蒸発量の関係を表すグラフである。 本発明の第一実施形態に係るインクジェットプリンタの動作の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第二実施形態に係るインクジェットプリンタの動作の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第三実施形態に係るインクジェットプリンタの動作の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第四実施形態に係るインクジェットプリンタの動作の一例を説明するためのフローチャートである。 本発明の第四実施形態に係るインクジェットプリンタのクリーニング種を示す表である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ(流体噴射装置)、4 記録ヘッド(噴射ヘッド)、13 メンテナンス装置(メンテナンス部)、16 噴射口、17 噴射面、34 キャップ部材、44 ワイプ部材、48 インクカートリッジ(流体カートリッジ)、58 制御装置(制御部)

Claims (7)

  1. 流体を噴射する噴射口が複数形成された噴射面を有する噴射ヘッドと、前記噴射口からの流体の噴射状態を回復するメンテナンス処理を行うキャップ部材及びワイプ部材からなるメンテナンス部と、を備えた流体噴射装置のメンテナンス方法であって、
    前記噴射面に前記キャップ部材を接触させ吸引するキャッピング処理と前記噴射面をワイプ部材によりワイピングするワイピング処理とを順次行う第一工程と、
    再度前記キャッピング処理を行った後に前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機する第二工程と、を有することを特徴とする流体噴射装置のメンテナンス方法。
  2. 前記第二工程では、前記キャッピング処理の後に前記噴射ヘッドの温度を測定し、該測定温度と予め設定した設定温度とを比較し、
    前記噴射ヘッドの温度が前記設定温度以上であった場合には、前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機することを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。
  3. 前記第二工程では、前記キャッピング処理の後に前回の前記メンテナンス処理からの経過時間を測定し、該測定時間と予め設定した設定時間とを比較し、
    前記測定時間が前記設定時間を経過していた場合には、前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機することを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。
  4. 前記第二工程では、前記キャッピング処理の後に、実行されたクリーニング種を判定し、
    前記クリーニング種が設定時間経過後のタイマークリーニングであった場合には、前記ワイピング処理を行うことなく所定時間待機することを特徴とする請求項1記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。
  5. 前記噴射面に前記キャップ部材を接触させ、前記噴射口から液体を噴射するフラッシング処理を行う第三工程を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。
  6. 前記噴射面に前記キャップ部材を接触させたまま維持する第四工程を有することを特徴とする請求項5記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。
  7. 流体を噴射する噴射口が複数形成された噴射面を有する噴射ヘッドと、前記噴射口からの流体の噴射状態を回復するメンテナンス処理を行うキャップ部材及びワイプ部材からなるメンテナンス部と、前記メンテナンス部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記噴射面に前記キャップ部材を接触させ吸引するキャッピング処理と前記噴射面をワイプ部材によりワイピングするワイピング処理とを順次行う第一処理を実行した後、
    再度前記キャッピング処理を実行した後に前記ワイピング処理を実行することなく所定時間待機する第二処理を実行することを特徴とする流体噴射装置。
JP2007243838A 2007-09-20 2007-09-20 流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法 Withdrawn JP2009073019A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243838A JP2009073019A (ja) 2007-09-20 2007-09-20 流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法
US12/234,013 US8025357B2 (en) 2007-09-20 2008-09-19 Fluid ejecting apparatus and ejecting head maintenance method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007243838A JP2009073019A (ja) 2007-09-20 2007-09-20 流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009073019A true JP2009073019A (ja) 2009-04-09

Family

ID=40471138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007243838A Withdrawn JP2009073019A (ja) 2007-09-20 2007-09-20 流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8025357B2 (ja)
JP (1) JP2009073019A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5058195B2 (ja) * 2009-03-18 2012-10-24 株式会社セイコーアイ・インフォテック インクジェット記録装置及びその記録方法
JP5618678B2 (ja) * 2010-07-30 2014-11-05 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
JP7096530B2 (ja) * 2018-10-17 2022-07-06 セイコーエプソン株式会社 記録装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59131464A (ja) 1983-01-17 1984-07-28 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ
JP2978328B2 (ja) * 1992-05-11 1999-11-15 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの回復方法
JPH05338189A (ja) 1992-06-11 1993-12-21 Canon Inc インクジェット記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
US8025357B2 (en) 2011-09-27
US20090079785A1 (en) 2009-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010058303A (ja) 液体移送方法、及び液体噴射装置のクリーニング方法
JP2009073019A (ja) 流体噴射装置及び噴射ヘッドのメンテナンス方法
JP2011183764A (ja) 液体噴射装置
JP2009178867A (ja) 流体噴射装置、及び流体噴射装置のメンテナンス方法
JP2009012374A (ja) 流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法
JP4407701B2 (ja) 流体噴射装置
JP2011051209A (ja) 液滴吐出装置
JP2009148927A (ja) 液体噴射装置
JP5644309B2 (ja) 流体噴射装置
JP4725084B2 (ja) 液体噴射装置
JP2009012384A (ja) 流体噴射装置
JP2009226722A (ja) 流体噴射装置
JP2009012387A (ja) 流体噴射装置
JP4894898B2 (ja) 流体噴射装置
JP4844420B2 (ja) 流体噴射装置、及び流体噴射装置の制御方法
JP5682177B2 (ja) チューブポンプ、チューブユニット、及び液体噴射装置
JP2009012385A (ja) 流体噴射装置
JP5776164B2 (ja) メンテナンスユニット及び液体噴射装置
JP2009226881A (ja) 流体噴射装置
JP2009208232A (ja) 流体噴射装置及び流体噴射装置のメンテナンス方法
JP2009184192A (ja) 流体噴射装置
JP2009149045A (ja) 液体噴射装置
JP4321601B2 (ja) 流体噴射装置
JP5982859B2 (ja) 液体噴射装置
JP5569050B2 (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100716

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100720

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20110314

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110315