JP2010057575A - 医療用キャップおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】輸液等を収容する医療用容器の口部に設けられるキャップ及びその製造方法に関し、封膜部を除去してもその下方に連設した封止体が損傷を受けることのないキャップとかかるキャップの製造方法を提供する。
【解決手段】天壁に引きちぎり可能なプルトップ型の封膜部が形成された外栓と、前記外栓の天壁の内面に連設されたた熱可塑性エラストマー封止体からなる医療用キャップにおいて、前記天壁と前記熱可塑性エラストマー封止体との間に封止体保護フィルムを介在させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、輸液等を収容する医療用容器の口部に設けられるキャップ及びその製造方法に関する。さらに詳細には、エラストマー封止体を有するプルオフ式キャップと、かかるキャップの製造方法に関するものである。
従来、輸液等を収容する医療用容器において、その口部を密封する封止体にゴム栓を用いたものが広く用いられていた。しかしながらかかるゴム栓はゴムを構成する架橋剤等の配合成分が溶出して該内容液を汚染する恐れがあり、栓体をプラスチック製の薄膜で覆うなどして内容液に直接触れないよう配慮する必要があった。そのため近年ではゴム栓に代わる封止体に、より衛生面に優れた熱可塑性エラストマーを用いた医療用キャップが種々開発され、実用に供されている。
前記熱可塑性エラストマーの使用は、上記した内容物の汚染防止効果のほか、さらに加工が容易で、射出成形による製造が可能であるので、封止体とともに使用される外栓と一体的に成形が可能となり、かかる医療用キャップの成形工程を単純化あるいは合理化することができるために大量生産にも適しており、且つリサイクル性にも優れた効果がある。
また、従来医療用キャップには、封止体の露出による異物の付着、あるいは使用時において、異物の混入を防止する目的で封止体の露出面を覆う封膜部を有する外栓、さらには使用時に前記封膜部の引き剥がし手段を設けたプルオフ式のキャップがある。
しかしながら、上記のプルオフ式のキャップに熱可塑性エラストマーを封止体として一体成形する場合には、製造時に封膜部と封止体が融着するために、開封時に封膜部を除去すると封止体の少なくとも一部が一緒に剥ぎ取られてエラストマー封止体が著しく損傷する問題が生じている。
上記のような問題を解決するものとしては、例えば、特開2001-278320号公報(特許文献1)に開示される医療用のキャップが示されている。
このキャップは、ダイスライド射出成形法を応用した製造方法を用いることでエラストマー封止体を有するキャップを一体的に成形する方法を用いている。即ち、上記製造方法は、二分割された一方の金型でキャップ本体を構成する筒状部材とエラストマー封止体を一体成形し、他方の金型で引きちぎり可能な封膜部を備えた蓋部を成形した後、両方の金型をスライドさせ、成形品の端部を衝合し、さらに封膜部を封止体との間に空隙部を設けた状態で衝合部に溶融プラスチックを注入して一体化させるものである。
したがって、プルリングを備えた封膜部と熱可塑性エラストマー封止体の間に空隙を設けることができ、封膜部を除去しても封止体が損傷しないものである。
特開2001-278320号公報
上記する従来技術では、封膜部と封止体の間に空隙を設けて衝合部を溶着していることから、熱可塑性エラストマー封止体の成形時、あるいは成形後エラストマー封止体が高温状態にある場合でも、封膜部と融着する恐れはない。よって封止体の損傷が確実に防止されるものである。しかしながら、製造方法としてダイスライド射出成形法を応用した製造方法を適用しているために、製造工程が煩雑になり、設備に多大なコストがかかるうえ大量生産や高速生産に適さないという製造上の課題がある。
また、前記する医療用キャップは、蓋体と筒状体の2つのパーツを別々に成形した後、衝合部分に溶融樹脂を注入して両者を一体化するものであるので、キャップの強度及び密封性、あるいは外観上の問題が生じる恐れがある。
さらに従来技術におけるキャップは、熱可塑性エラストマー封止体と封膜部を備えた蓋部との間に空隙が設けられているので、封止部に歪みや隙間を生じる恐れがある。すなわち、エラストマー封止体は筒状部材によってのみ保持されており、蓋部とは非接触であるため保持力が弱くなりやすい。これにより熱殺菌処理を行う際にエラストマー封止体が塑性変形をおこし歪みが生じるなどキャップの密封性が低下しやすくなる、あるいは使用時において針を刺し入れる際、封止体が脱落するなどの恐れがある。
本発明は、上述したような医療用キャップにおける問題点を解決するためになされたものであって、成形が容易であり、また耐液漏れ性や針刺し性あるいは密封性に優れ、かつプルオープン時における封止体の破損を有効に防止できる医療用キャップとその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、天壁に引きちぎり可能なプルトップ型の封膜部が形成された外栓と、前記外栓の内面に連設された熱可塑性エラストマーから形成される封止体からなる医療用キャップにおいて、前記天壁と前記熱可塑性エラストマー封止体との間に前記封止体を保護するフィルムを介在させたことを特徴とする医療用キャップである。
前記フィルムを介在させたことにより、プルトップ部により封膜部を引きちぎり開封する際に、前記フィルムが封膜部とともに剥離しエラストマー表面が露出する、あるいはフィルムのみ前記エラストマー封止体上に残留するものであり、開封時に前記エラストマー封止体を損傷する恐れがなく、また熱や時間の経過により塑性変形しやすいエラストマーをフィルムを介在させることで外栓に安定的に保持することができるので、キャップの性能を向上させることができる。
本発明においては、前記フィルムは単数または複数の層からなり、前記フィルムの前記エラストマー封止体に対向する面または前記外栓の天壁内面に対向する面のうち少なくとも一方を非剥離面として形成し、使用時にプルトップ部を引き上げることにより、封膜部を引きちぎって開封するに際しては、前記フィルムは前記封膜部とともに剥ぎ取られる。または、前記エラストマー封止体上面にフィルムのみ残留するものであって、開封時にあっても前記エラストマー封止体に何ら影響を与えることのない構成であるから、破損などの不都合を生ずることなく外栓を開封することができるものである。
すなわち、前記フィルムを、前記エラストマー封止体に対向する面を易剥離面とし、前記外栓の天壁内面に対向する面を非剥離面として形成するときは、開封時に、前記プルトップ型の封膜部を引きちぎると、前記封膜部は前記エラストマー封止部には何ら影響を及ぼすことなく前記フィルムと一緒に外栓から剥ぎ取られ、エラストマー面が露出するようにして開封することができる。
また、前記フィルムを、前記エラストマー封止体に対向する面を非剥離面とし、前記外栓の天壁内面に対向する面を易剥離面として形成するときは、開封時に、前記プルトップ型の封膜部を引きちぎると、前記封膜部のみが剥ぎ取られて前記フィルムがエラストマー封止体上面に残留するようにして開封が行われるので、この場合においても、剥離される封膜部は、前記エラストマー封止体に対して影響を及ぼすことはない。またこの場合には、開封後も前記フィルムがエラストマー封止体上面を被覆するので、安定的に封止体を外栓に維持することができるので、エラストマーの熱及び時間経過による変形に伴う歪みにより生じる液漏れを防ぐことができる。
本件発明において使用されるフィルムは、エラストマー封止体を保護するフィルムとして、その物性を考慮して形成される。
例えば、前記プルトップ型の封膜部を引きちぎると、前記フィルムが前記封膜部と一緒に切れて、エラストマー封止体表面が露出するように形成した場合には、フィルムの外栓天壁内面に対向する面には封膜部と剥離しないフィルム、すなわち外栓を形成する樹脂と同系統の樹脂からなり、例えば前記外栓がオレフィン系エラストマー樹脂から形成される場合にはポリオレフィン系樹脂からなるフィルムが好適に用いられる。また、エラストマー封止体に対向する面にはエラストマー封止体と剥離可能なフィルム、すなわちエラストマー封止体と相溶性のないフィルムが用いられる。なお、前記の外栓天面に対向するフィルムと前記エラストマー封止体に対向するフィルムは一体化され、前記フィルムを構成している。
また、上記フィルムは外栓を形成する樹脂と同系統の樹脂からなるフィルムを用い封膜部と剥離しないものを用いるとともに、エラストマー封止体に対向する面には、エラストマー封止体に貼りつかずかつ引き剥がし可能に離型コート、または加工が施されたものであってもよい。
また、外栓天壁内面に対向する面に非剥離面を有するフィルムと、エラストマー封止体に対向する面に非剥離面を有するフィルムとを中間剥離層を介して一体化させたものであって、封膜部を引きちぎると封膜部と対向するフィルムが前記中間剥離層を介して剥離し、エラストマー封止体と対向するフィルムのみ残留する構成であってもよい。
なお、封止体保護フィルムの非剥離面、剥離しないフィルムは、対向する外栓あるいはエラストマー封止体と全てまたは一部が接着される、または溶着されるものであってもよい。
いずれの場合も、プルトップオープン時に封止体の破損を有効に防止でき、またエラストマー封止体の密封性を向上させるように形成できるものであればフィルムの素材は上記に限定されない。
本発明の医療用キャップを製造する際には、封止体保護フィルムをセットした状態で外栓を成形し、次に成形された外栓内部に、熱可塑性エラストマー樹脂を射出し前記外栓と封止体保護フィルム、エラストマー封止体を一体的に成形する製造方法が好適に採用される。この場合使用される成形機は通常のセット機あるいは二色成形機を用いることができ、かつ金型構造も通常のプルオープンキャップの成形と比較して複雑化することはない。
本発明の医療用キャップは、外栓の封膜部と熱可塑性エラストマー封止体の間に封止体保護フィルムを介在させることにより、開封時にプルトップ部を引きちぎって封膜部を剥ぎ取った場合においても、該封膜部と封止体の間に介在するフィルムの存在により封止体が損傷せず、容易に開封することができる。
また、熱可塑性エラストマーが熱殺菌処理による熱や時間の経過とともに塑性変形を起こした場合でも、介在する上記フィルムにより、外栓内の所定位置に封止体を安定的に維持することができ、封止体の歪みによる液漏れを防止することができる。
また本発明の医療用キャップは、エラストマー封止体を事前に形成しておく必要はなく、外栓内部に直接形成し外栓と一体化することができるので、従来キャップにおけるように外栓と封止体部を別々に成形し、衝合し溶着する、あるいはセット機を用いて二部材の成形品を組み合わせて使用するもの比べて、その製造工程数が少なく容易に成形することができる。
また外栓に封止体が直接成形されるので歪みや隙間を生じることなく密封性、針刺し性に優れた高品質なキャップを提供できる。
さらには本発明の医療用キャップは、複雑な金型構造や新たな設備を必要とせずコストを低減できる。
ここで、「非剥離面」とは、被剥離面、例えば、外栓の天壁内面、から剥離不可能な面をいい、又、「易剥離面」とは、被剥離面、例えばエラストマー封止体、と強固に接着せず前記被剥離面に損傷を与えることなく剥がすことができる面をいう。
以下に、本発明の実施するための最良の形態を図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す。この実施例では、医療用キャップ1は、プルトップ部7と封膜部8からなるプルトップ型封膜部5を天壁6に有する外栓2と、外栓2の天壁6の内面に装着されたフィルム3と、熱可塑性エラストマー封止体4により構成され、一体的に成形されている。前記医療用キャップ1は、外栓2の側壁下端に設けられたフランジ部が図示しない薬剤容器口部に熱溶着あるいは高周波溶着されて使用される。
こられの実施例におけるフィルム3は、前記外栓2の天壁内面に前記熱可塑性エラストマーの長手方向全体にわたり装着されているが、フィルム3の大きさはこれに限定されるものではなく、例えば、開封時にエラストマー封止体4の針刺し部が破損しない程度の大きさ、形状であり、注射針等をエラストマー封止体4に刺すのに必要な程度の露出面が確保できるように形成されていてもよい。
またエラストマー封止体には、外栓2の天壁内面9に接する面に医療用薬液の輸液針(例えば点滴針など)を刺すための位置を明示する突条11(図1では2箇所)が形成されている。突条11は外栓2の天壁内面9にも形成されており、その成形方法は外栓2の成形時に前記突条11を形成し、熱可塑性エラストマーを前記突条11の上から射出することで、エラストマー封止体に形付けられるように形成される。
またエラストマー封止体は、外栓2の天壁と天壁周端から垂下する筒部により桶状に形成された内部に熱可塑性エラストマー樹脂を射出して形成されており、前記外栓筒部には、エラストマー封止体を安定保持する円弧状の環状溝が形成されている。
また医療用キャップ1のプルトップ部7は、本実施例に限定されるものではなくプルリング、プルタブなどプルオフ式の従来公知のもので、手の指で摘んで引きちぎれるものであれば構わない。
さらに封膜部8には、プルトップ型封膜部5の引き剥がしを容易にするために、スコア10が設けられているが、スコアに限定されず他の薄肉形状、例えばミシン目などでも良い。
本発明では、外栓を形成する樹脂は、例えばオレフィン系エラストマー樹脂(例えば、商品名:ゼラス、三菱化学株式会社製)あるいは同等の滅菌対応合成樹脂により形成されることが好ましいが、合成樹脂の種類は医療用に適するものであって、本発明を実施できるものであればよい。
本発明で用いられるフィルム3の最適な実施例は、以下のとおりである。
使用されるフィルムはエラストマー封止体を保護するフィルムであり、開封時容易に開封できるものが望ましい。
図2に示すフィルム3においては、該フィルム3は外栓2天壁の内面9に対向する面は封膜部8と成形時に非剥離状に溶着される無延伸ポリプロピレンフィルム3aが好適に用いられる。またエラストマー封止体4に対向する面はエラストマー封止体4と引き剥がし可能な、離型性のよいシリコーンコート面3bを有するものが採用されている。該フィルム3は無延伸ポリプロピレンフィルム3aにシリコーンコートが施されたものであるので、プルオープン時に容易に破断することができる。またエラストマー封止体4に対向するシリコーンコート面3bは、封止体と強固に接着せず、封止体に損傷を与えることなく剥がすことができる。
また、図示はしていないが、プルオープン時に封膜部のみ破断され、フィルムのみエラストマー封止体に残留する場合にあっては、上記フィルムを逆向きに配置する。すなわち外栓天壁の内面に対向する面はシリコーンコートが施されたシリコーンコート面3bを配置し、エラストマー封止体に対向する面には無延伸ポリプロピレンフィルムが表面になるよう配置する。この場合、プルオープン後も封止体を安定して保持でき、フィルムの破断を必要としないのでさらに開封が容易となる。
なお、上記フィルムの厚みは全体で20〜120μm程度のものが好適に用いられ、フィルムの破断を伴う場合もプルオープン強度が高くならず適切に開封することが可能となる。
また、上記フィルムはJIS-K6854-2に基づく測定方法で、常態剥離力が20〜200mN/25mmの範囲で易剥離面が形成されたものが好適に用いられる。すなわち上記剥離力が200mN/25mmを上回るものにあっては、外栓またはエラストマー封止体との引き剥がし動作が困難となり好ましくない。また、同じく加熱剥離力は40〜400mN/25mmの範囲で易剥離面が形成されるものが好適に用いられる。すなわち上記剥離力が40mN/25mmを下回るものであれば、易剥離面を外栓天壁の内面に対向するように配置した場合に、外栓の成形段階において外栓内にフィルムを固定することが困難となり、エラストマーを射出する工程の前にフィルムが脱落する恐れがある。(なお上記測定値は被着材に日東電工31Bテープを用い、剥離速度は300mm/分である。併せて加熱剥離力は70℃×20時間加熱後の測定値である。)
また、図3に示す別の実施例では複数の層からなるフィルム3が用いられる。
図3aでは、フィルム3が封膜部8とともに引き剥がされエラストマー封止体4面が露出するキャップである場合には、それぞれのフィルム層3a’、3c’は中間接着層3b’を介して一体化されている。
また、図3bでは、オープン時にフィルム層の上層フィルム3a”のみ封膜部8とともに引き剥がされ、下層フィルム3c”はエラストマー封止体4面に残留する場合にあっては、それぞれフィルム層3a”、3c”は中間剥離層3b”を介してフィルム3を構成しており、プルオープン時に剥離されるものであってもよい。
なお、図2及び図3に示す上記実施例のプルオープン強度はいずれも全体で30N〜60Nの範囲内であり、好ましくは50N以下であることが望ましい。
次に本発明の医療用キャップの使用方法について説明する。
本発明の医療用のキャップ1は、薬剤などの内容物を使用する際、プルトップ型封膜部5のプルトップ部7をスコア10に沿って手で引きちぎることにより開封する。
外栓天壁の内面に対向する面は封膜部と剥離しない非剥離面を有し、エラストマー封止体に対向する面には引き剥がし可能に加工された易剥離面を有するフィルムの場合には、外栓2の天壁の内面9に装着されているフィルム3がプルトップ型封膜部5と一緒に剥ぎ取られて、エラストマー封止体4が露出する。ここで、エラストマー面に針を刺す際には、前記する針刺しの位置を示す突条11から針(図示せず)を刺し入れ使用する。
また、封膜部のみ破断され、フィルムのエラストマー封止体に残留するように加工されたフィルムの場合には、プルトップ部7を手で引きちぎって開封すると、プルトップ型封膜部5のみが剥ぎ取られて、外栓2の天壁の内面9に装着されているフィルム3はそのまま残留し、エラストマー封止体4上に留まる。そして、フィルム3の上からエラストマー封止体4を貫通させるように針を刺し使用する。この場合にも、フィルム3上に形成されている針刺しの位置を示す突条11から針を刺し入れることができる。
また次に、本発明の医療用キャップの製造方法について図4および図5を参照して説明する。
(1)外栓成形金型13において、所望のフィルム3を外栓2の天壁内面9に対向する位置にセットし、溶融樹脂14を外栓天面に設けられたゲート位置15より射出する。この際、外栓2内部を形成するコア部材16a、16b間には図示しない環状のエアスリットが設けられ、金型13外部から空気の吸引を行うため、射出時にフィルム3の位置ずれがおこらず所定位置に固定されるように形成される(図4) 。
(2)次に上記工程で成形された外栓2をエラストマー成形金型17にセットし、桶状に形成された外栓内部に熱可塑性エラストマー樹脂12を射出成形し、エラストマー封止体4を成形する(図5) 。
(3) 冷却し型抜きを行えば、封止体保護フィルム3を介して一体的に成形された外栓2とエラストマー封止体4からなる医療用キャップが提供される。
なおフィルム3の非剥離面は外栓2成形時(1)、またはエラストマー封止体4の成形時(2)において射出される溶融樹脂と熱溶着し、冷却固化されることにより形成される。
図4および図5は、成形機は通常のセット機を使用するインセット方式による製造方法であるが、二色成形機を用いてもよい。
上記するような製造方法を採用することにより、熱可塑性エラストマー樹脂 の特性を生かして少ない製造工程で一体成形を行うことができる。また複雑な金型構造や新たな設備を必要としないので、生産性や生産コストの面においても優れている。
本発明の医療用キャップの一実施例を示す縦断面図である。 本発明の医療用キャップのフィルムの部分拡大縦断面図である。 本発明の医療用キャップのフィルムの部分拡大縦断面図である。 本発明の医療用キャップのフィルムの部分拡大縦断面図である。 本発明の医療用キャップの外栓の成形状態を示す縦断面図である。 本発明の医療用キャップのエラストマー栓の成形状態を示す縦断面図である。
符号の説明
1.医療用キャップ
2.外栓
3.封止体保護フィルム
4.熱可塑性エラストマー封止体
5.プルトップ型封膜部
6.天壁
7.プルトップ部
8.封膜部
9.天壁の内面
10.スコア
11.突条

Claims (8)

  1. 天壁(6)に引きちぎり可能なプルトップ型の封膜部(5)が形成された外栓(2)と、前記外栓(2)の天壁内面(9)に連設された熱可塑性エラストマーにより形成される封止体(4)からなる医療用キャップ(1)において、
    前記天壁(6)と前記封止体(4)との間に、封止体保護フィルム(3)を介在させたことを特徴とする医療用キャップ。
  2. 前記封止体保護フィルム(3)は、前記封止体に対向する面と前記外栓(2)の天壁内面に対向する面のうち少なくとも一方が非剥離面として形成されることを特徴とする、請求項1記載の医療用キャップ。
  3. 前記封止体保護フィルム(3)は、前記エラストマー封止体(4)に対向する面が易剥離面として形成され、前記外栓(2)の天壁内面(9)に対向する面が非剥離面として形成されることを特徴とする請求項1または2記載の医療用キャップ。
  4. 開封時には、前記プルトップ型の封膜部(5)を引きちぎると、前記封止体保護フィルム(3)が前記封膜部(8)と一緒に剥ぎ取られて、前記エラストマー封止体(4)面が露出することを特徴とする、請求項1、2または3記載の医療用キャップ。
  5. 前記封止体保護フィルム(3)は、前記エラストマー封止体(4)に対向する面が非剥離面として形成され、前記外栓(2)の天壁内面(9)に対向する面が易剥離面として形成されることを特徴とする、請求項1または2記載の医療用キャップ。
  6. 開封時には、前記プルトップ型の封膜部(5)を引きちぎると前記封膜部(8)が剥ぎ取られ、前記封止体保護フィルム(3)がエラストマー封止体(4)上面に残留することを特徴とする、請求項1、2または5記載の医療用キャップ。
  7. 前記封止体保護フィルム(3)は、単数または複数の層からなることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5または6記載の医療用キャップ。
  8. 前記請求項1、2、3、4、5、6または7記載の医療用キャップの製造方法であって、
    外栓(2)は、天壁内面(9)に対向する位置にセットされた封止体保護フィルム(3)を固定するように成形され、
    前記成形された外栓(2)内部に熱可塑性エラストマー樹脂(12)を射出し、熱可塑性エラストマー封止体(4)を前記封止体保護フィルム(3)を介して前記外栓(2)と一体的に成形することを特徴とする医療用キャップの製造方法。
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