JP2010057279A - エンジンの交流発電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】クランク軸端に配置されたロータの円筒部の外周にダイナミックダンパを配置したエンジンの交流発電機において、発電機ロータから生じる振動を効果的に吸収することのできるダイナミックダンパを提供しようとするものである。
【解決手段】上記ロータの円筒部の内側に発電機を構成するステータを配置し、上記ロータをクランク軸に固定するボス部の外周で、上記ステータに対向する位置に、永久磁石を上記ダイナミックダンパと同じ外周向きに配置し、更に、軸方向に関してこのダイナミックダンパと永久磁石が重なるように配置した。
【選択図】 図2
【解決手段】上記ロータの円筒部の内側に発電機を構成するステータを配置し、上記ロータをクランク軸に固定するボス部の外周で、上記ステータに対向する位置に、永久磁石を上記ダイナミックダンパと同じ外周向きに配置し、更に、軸方向に関してこのダイナミックダンパと永久磁石が重なるように配置した。
【選択図】 図2
Description
本発明はエンジンのクランク軸の端部に設けられる交流発電機に関するものであり、特に、ロータの振動低減のために、上記ロータにダイナミックダンパを装着した交流発電機に関するものである。
ロータの円筒部の端部外周にリングギヤを圧入したもの、あるいは上記円筒部の端部外周を径方向外方へ拡大してリングギヤとしたものをクランク軸端に固定し、上記発電機ロータにフライホイールとしての機能も持たせると共に、発電機ステータとなる電磁コイルを上記円筒部の内部空間に位置するよう固定配置し、このコイルに対向する上記発電機ロータの円筒部の内周側に永久磁石を配置して、発電機を構成したものが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このようなアウターロータ型の発電機においては、質量の大きい磁石が回転中心から離れて配置されているため、ロータ回転軸のアンバランスが生じやすい。このアンバランスによって発生する振動を、従来技術では、円筒部の外方の、上記リングギヤの一方の面あるいは円筒部外面にダイナミックダンパを配置して振動を吸収しようとしている。しかしアンバランス幅の大きい上記構造においては、大きい範囲の振動を吸収するためのダイナミックダンパの特性を選定することが難しい。
本発明は、発電機ロータから生じる振動を効果的に吸収することのできるダイナミックダンパを提供しようとするものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
クランク軸端に配置されたロータの円筒部の外周にダイナミックダンパを配置したエンジンの交流発電機において、
上記ロータの円筒部の内側に発電機を構成するステータを配置し、
上記ロータをクランク軸に固定するボス部の外周で、上記ステータに対向する位置に、永久磁石を上記ダイナミックダンパと同じ外周向きに配置し、
更に、軸方向に関してこのダイナミックダンパと永久磁石が重なるように配置したことを特徴とするエンジンの交流発電機に関するものである。
クランク軸端に配置されたロータの円筒部の外周にダイナミックダンパを配置したエンジンの交流発電機において、
上記ロータの円筒部の内側に発電機を構成するステータを配置し、
上記ロータをクランク軸に固定するボス部の外周で、上記ステータに対向する位置に、永久磁石を上記ダイナミックダンパと同じ外周向きに配置し、
更に、軸方向に関してこのダイナミックダンパと永久磁石が重なるように配置したことを特徴とするエンジンの交流発電機に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエンジンの交流発電機において、
上記ダイナミックダンパは、内側リングと外側リングとを、樹脂またはゴム等の弾性体により焼き付けた部材を、上記円筒部に圧入することにより構成されていることを特徴とするものである。
上記ダイナミックダンパは、内側リングと外側リングとを、樹脂またはゴム等の弾性体により焼き付けた部材を、上記円筒部に圧入することにより構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のエンジンの交流発電機において、
上記ロータの外周を上記円筒部の径より大きく径方向外方へ拡張して外周板状部を設け、ロータのフライホイールとしての効果を増加させたことを特徴とするものである。
上記ロータの外周を上記円筒部の径より大きく径方向外方へ拡張して外周板状部を設け、ロータのフライホイールとしての効果を増加させたことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のエンジンの交流発電機において、
上記ダイナミックダンパの外側リングの厚みを、内側リングの厚みより大きくしたことを特徴とするものである。
上記ダイナミックダンパの外側リングの厚みを、内側リングの厚みより大きくしたことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載のエンジンの交流発電機において、
上記ダイナミックダンパの内側リングの幅を外側リングの幅より大きくし、内側リングの端部を上記ロータの外周板状部に当接させる一方、外側リングを上記外周板状部から離して隙間を設けて配置したことを特徴とするものである。
上記ダイナミックダンパの内側リングの幅を外側リングの幅より大きくし、内側リングの端部を上記ロータの外周板状部に当接させる一方、外側リングを上記外周板状部から離して隙間を設けて配置したことを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5に記載のエンジンの交流発電機において、
上記永久磁石を環状に形成し、軸方向に平行な締結部材を周上に配置してロータのボス部に固定したことを特徴とするものである。
上記永久磁石を環状に形成し、軸方向に平行な締結部材を周上に配置してロータのボス部に固定したことを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6に記載のエンジンの交流発電機において、
上記ステータは交流発電機カバーに固定され、上記ロータがクランク軸の軸受側に底部を有する椀状に形成されることを特徴とするものである。
上記ステータは交流発電機カバーに固定され、上記ロータがクランク軸の軸受側に底部を有する椀状に形成されることを特徴とするものである。
請求項1の発明において、
質量が大きい永久磁石を回転中心寄りに配置し、さらに永久磁石とダイナミックダンパを、ロータのボス部及び円筒部の外側で且つ中心軸方向に関して重なるように配置したため、外周方向及び軸線方向のアンバランス量が抑制され、振動を吸収する対応幅が小さくなりダイナミックダンパの設計が容易となる。
質量が大きい永久磁石を回転中心寄りに配置し、さらに永久磁石とダイナミックダンパを、ロータのボス部及び円筒部の外側で且つ中心軸方向に関して重なるように配置したため、外周方向及び軸線方向のアンバランス量が抑制され、振動を吸収する対応幅が小さくなりダイナミックダンパの設計が容易となる。
請求項2の発明において、
ダイナミックダンパをロータと別体に形成でき、従来のように、直接弾性樹脂を焼き付けて成形する場合に比べて製造が楽になる。
ダイナミックダンパをロータと別体に形成でき、従来のように、直接弾性樹脂を焼き付けて成形する場合に比べて製造が楽になる。
請求項3の発明において、
ロータがフライホイールとして機能すると共に、外周板状部の外周端からダイナミックダンパが突出しないので、ダイナミックダンパの保護を図ることができる。
ロータがフライホイールとして機能すると共に、外周板状部の外周端からダイナミックダンパが突出しないので、ダイナミックダンパの保護を図ることができる。
請求項4の発明において、
ダイナミックダンパの外側リングを厚くすることにより、ロータがフライホイールとして作用するための慣性モーメントを一層大きくすることができる。
ダイナミックダンパの外側リングを厚くすることにより、ロータがフライホイールとして作用するための慣性モーメントを一層大きくすることができる。
請求項5の発明において、
内側リングの端部を上記ロータの外周板状部に当接させることによってダイナミックダンパの位置決めを確実にし、外側リングを上記外周板状部から離して隙間を設けて配置することによって、振動吸収の際に弾性体が弾性変形した時、外側リングが外周板状部に接触することを防止して、ダイナミックダンパの機能を確実に果たすように構成できる。
内側リングの端部を上記ロータの外周板状部に当接させることによってダイナミックダンパの位置決めを確実にし、外側リングを上記外周板状部から離して隙間を設けて配置することによって、振動吸収の際に弾性体が弾性変形した時、外側リングが外周板状部に接触することを防止して、ダイナミックダンパの機能を確実に果たすように構成できる。
請求項6の発明において、
内周径が小さいロータのボス部では、従来のように永久磁石を溶着にて固定することが困難であるが、締結部材にて固定することによって、確実に、容易に、更に低コストで配置することができる。
内周径が小さいロータのボス部では、従来のように永久磁石を溶着にて固定することが困難であるが、締結部材にて固定することによって、確実に、容易に、更に低コストで配置することができる。
請求項7の発明において、
ステータを交流発電機カバーに固定し、ロータをクランク軸の軸受側に底部を有する椀状にすることによって、クランク軸に対するロータの固定箇所がクランク軸軸受側に寄るので、軸受より外側のクランク軸軸長を短くすることができる。更に、ロータの重心を軸受側に寄せることができるので、クランク軸の撓みを抑制することができ、小さいダンパで振動を吸収することが可能となり、交流発電機を小型化することができる。
ステータを交流発電機カバーに固定し、ロータをクランク軸の軸受側に底部を有する椀状にすることによって、クランク軸に対するロータの固定箇所がクランク軸軸受側に寄るので、軸受より外側のクランク軸軸長を短くすることができる。更に、ロータの重心を軸受側に寄せることができるので、クランク軸の撓みを抑制することができ、小さいダンパで振動を吸収することが可能となり、交流発電機を小型化することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る交流発電機付きエンジンが搭載されている自動二輪車50の側面図である。矢印Fは前方を指している。車両前端部にヘッドパイプ51が設けられ、車体フレーム52は上記ヘッドパイプ51から左右に分かれて後下がりに傾斜しつつ後方へ伸びる一対のメインフレーム52aを備えている。上記ヘッドパイプ51には、前輪53を支持するフロントフォーク54が操向可能に支持され、フロントフォーク54の上部には操向ハンドル55が連結されている。車体フレーム52には、後輪56を支持するリヤフォーク57が上下揺動可能に支承されており、このリヤフォーク57は懸架手段を介してメインフレーム52aに懸架されている。車体フレーム52には、車両進行方向に直交する方向に気筒が並ぶ4気筒エンジンと変速機とからなるパワーユニット58が搭載されている。図にはこのパワーユニット58のクランク軸1の位置が示してある。クランク軸の左端に交流発電機2(図2参照)が設けてある。交流発電機2は交流発電機カバー15に覆われている。このパワーユニット58の出力軸は変速機カウンタ軸であり、変速機カウンタ軸の左端の駆動スプロケット(図示なし)とチェーン伝動機構59を介して、動力が後輪56に伝達される。エンジンの上部には燃料タンク60が設けてある。車体フレーム52の後部にはタンデムシート61が設けてある。
図2は、クランク軸1の左端部に設けられた交流発電機2の断面図である。図において、クランク軸1はクランクケース3内に軸受16を介して回転可能に保持されている。図のクランク軸1は、4気筒エンジンのクランク軸1の一部を示したものである。クランクピン部4にコンロッド5が連結され、その上部には、シリンダ10内を上下方向に摺動するピストン14が連なっている。
クランク軸1の端部に、ロータ6がワッシャー7とボルト8を介してクランク軸1に締結され、キー9を介してクランク軸1と共に回転するよう固定されている。このロータ6は、円板部6aと、中心のボス部6bと、円筒部6cとが一体に形成されたものである。上記ボス部6bと円筒部6cとの間には、環状凹部11が形成され、この環状凹部11にステータ12の電磁コイル13が位置している。更に、ロータ6の円筒部6cの基部外周を上記円筒部6cの径より大きく径方向外方へ拡張して外周板状部6dを形成し、ロータ6のフライホイールとしての効果を増加させてある。上記外周板状部6dの外周に点火タイミング検知用の外周突起6eが設けてある。
上記ロータ6の軸方向外側を覆うように、交流発電機カバー15が設けてある。この交流発電機カバー15はクランクケース3の端部にボルト(図示なし)を介して固定してある。交流発電機カバー15の内面側に突出するステータ取付けボス15dに、ステータ12がステータ取付け用ボルト17を介して固定されている。
上記ロータ6のボス部6bには、押さえ金具20とネジ21を介して永久磁石22とロータリング23が固定されている。これは、上記ステータ12の電磁コイル13に対向して設けられているものである。
上記ロータ6の外周の近くにある円筒部6cには、ダイナミックダンパ25が固定されている。これは、鋼製の内側リング25aと、鋼製の外側リング25bと、これらの間に挟まれた樹脂又はゴム等の弾性体25cから構成されている。弾性体25cは、内側リング25aと外側リング25bとにそれぞれ焼き付けられ、両リングと一体化されている。
上記ダイナミックダンパ25は、内側リング25aを円筒部6cに圧入して、円筒部6cに固定されている。内側リング25aの端面はロータ6の外周板状部6dに当接しているが、外側リング25bの端面はロータ6の外周板状部6dとの間に隙間26が設けてある。これは、内側リング25aの端部を上記ロータ6の外周板状部6dに当接させることによってダイナミックダンパ25の位置決めを確実にし、外側リング25bを上記外周板状部6dから離して隙間26を設けて配置することによって、振動吸収の際に弾性体が弾性変形した時、外側リング25bが外周板状部6dに接触することを防止している。
本実施形態では、質量が大きい永久磁石22を、ロータ6のボス部6b、即ち回転中心の近くに配置し、更にダイナミックダンパ25を回転軸線方向に関して上記永久磁石22と重なるように配置してあるので、外周方向及び軸線方向のアンバランス量が抑制され、振動を吸収する対応幅が小さくなり、ダイナミックダンパ25の設計が容易となっている。
図3は、図2に示したロータ6の断面図、図4は、図3のIV矢視図である。図3は、図4のIII−III断面を示している。中央部のボス部6bに永久磁石22(図3)が装着され、永久磁石22の外周のロータリング23と共に、押さえ金具20とネジ21からなる締結部材によってボス部6bに固定されている。中央の貫通孔28にはキー溝29が設けてある。内周径が小さいロータ6のボス部6bでは、従来のように永久磁石22を溶着にて固定することが困難であるが、締結部材にて固定することによって、確実に、容易に、更に低コストで配置することができる。ロータの外周に、複数の外周突起6eが設けてある。これは、後述のパルサ30による、点火タイミング検知用の突起である。
ロータ6の外周の近くに円筒部6cが設けてある。また、ロータ6の上記円筒部6cの基部の外周を円筒部6cの径より大きく径方向外方へ拡張した外周板状部6dを形成し、ロータ6のフライホイールとしての効果を増加させてある。これによって、ロータ6がフライホイールとして機能すると共に、外周板状部6dの外周端からダイナミックダンパ25(図2)が突出しないので、ダイナミックダンパ25の保護を図ることができる。
図5は、図2に示したダイナミックダンパ25の断面図、図6は、図5のVI−VI断面図である。内側から、内側リング25a、弾性体25c、外側リング25bの順に配置されている。上記両リングは何れも鋼製である。弾性体25cは樹脂またはゴムからなるもので、内側リング、外側のリングのそれぞれに焼き付けられ、これらの3部分が一体化している。ダイナミックダンパ25の外側リング25bを厚く、質量を大きくしてあるので、ロータ6がフライホイールとして作用するための慣性モーメントを一層大きくしている。
上記ダイナミックダンパ25は、ロータ6と別体に形成でき、従来のように、直接弾性樹脂をロータに焼き付けて成形する場合に比べて製造が楽になる。
上記のようにして一体化した後に、このダイナミックダンパ25の内側リング25aを、上記ロータ6の円筒部6cの外周に圧入する。内側リング25aの端部を上記ロータ6の外周板状部6dに当接させることによってダイナミックダンパ25の位置決めを確実にし、外側リング25bを上記外周板状部6dから離して隙間26(図2)を設けて配置することによって、振動吸収の際に弾性体25cが弾性変形した時、外側リング25bが外周板状部6dに接触することを防止している。
図7は、図2に示した交流発電機カバー15の断面図、図8は、図7のVIII矢視図である。図7は図8のVII−VII断面を示している。交流発電機カバー15の外周に、複数のカバー取付け用ボルト挿通孔15aが設けてある。交流発電機カバー15の内側に、環状の補強リブ15bが設けてあり、補強リブ15bの4箇所にネジ孔15c付きの取付けボス15dが設けてある。このネジ孔15cに螺入されるステータ取付け用ボルト17(図2)によってステータ12が取り付けられる。
図9はステータ12の正面図、図10は図9のX−X断面図である。ステータ12は、中心方向突出部12bを備えた環状の鉄板を重ねて形成された本体部12aの、上記中心方向突出部12bに電線を巻きつけて電磁コイル13が形成されている。本体部の周囲には4箇所のボルト挿通孔12cが設けてあり、これに挿通されるステータ取付け用ボルト17(図2)によって、ステータ12は交流発電機カバー15のネジ孔15c(図8)に取付けられる。
交流発電機カバー15へのステータ12の取付けに際しては、図8に示される面と、図9に示される面とが向き合うように取付けられる。交流発電機カバー15の内面には、図8に示されるケーブル移動抑制用リブ15fが設けてある。図9、図10においては、上記ケーブル移動抑制用リブ15fの位置は一点鎖線示で示してある。このリブ15fは、ステータ12の電磁コイル13の一つに接続されている電流取り出し用ケーブル18の近傍に設置されており、電流取り出し用ケーブル18の移動を阻止するために設置されているものである。
図11は、図8のXI−XI断面図である。図8及び図11において、交流発電機カバー15の内側の一方の側に、パルサ30が設けてある。パルサ30は、そのケーブル接続部位30aが交流発電機カバー15の内面に臨むように固定されると共に、交流発電機カバー15の内面から、パルサ30に向かって突出するリブ31を形成して、このリブ31にケーブル32を当てて位置規制してある。パルサ30は、回転中のロータ6の外周突起6e(図4)の通過を検知して、そのタイミングに応じて点火プラグに通電するための、燃焼のタイミングを制御する装置である。
以上詳述したように、上記実施形態においては次の効果がもたらされる。
(1)質量が大きい永久磁石22を回転中心寄りに配置し、さらに永久磁石22とダイナミックダンパ25を、ロータ6のボス部6b及び円筒部6cの外側で且つ中心軸方向に関して重なるように配置したため、外周方向及び軸線方向のアンバランス量が抑制され、振動を吸収する対応幅が小さくなりダイナミックダンパの設計が容易となる。
(2)ダイナミックダンパ25をロータ6と別体に形成でき、従来のように、直接弾性樹脂を焼き付けて成形する場合に比べて製造が楽になる。
(3)ロータ6がフライホイールとして機能すると共に、外周板状部6dの外周端からダイナミックダンパ25が突出しないので、ダイナミックダンパ25の保護を図ることができる。
(4)ダイナミックダンパ25の外側リング25bを厚くすることにより、ロータがフライホイールとして作用するための慣性モーメントを一層大きくすることができる。
(5)内側リング25aの端部を上記ロータの外周板状部6dに当接させることによってダイナミックダンパ25の位置決めを確実にし、外側リング25bを上記外周板状部6dから離して隙間26を設けて配置することによって、振動吸収の際に弾性体が弾性変形した時、外側リング25bが外周板状部6dに接触することを防止して、ダイナミックダンパ25の機能を確実に果たすように構成できる。
(6)内周径が小さいロータ6のボス部6bでは、従来のように永久磁石22を溶着にて固定することが困難であるが、締結部材(押さえ金具20とネジ21)にて固定することによって、確実に、容易に、更に低コストで配置することができる。
(7)ステータを交流発電機カバーに固定し、ロータをクランク軸の軸受側に底部を有する椀状に形成しているので、クランク軸に対するロータの固定箇所がクランク軸軸受側により、軸受より外側のクランク軸軸長を短くすることができる。更に、ロータの重心を軸受側に寄せることができるので、クランク軸の撓みを抑制することができ、小さいダンパで振動を吸収することが可能となり、交流発電機を小型化することができる。
(1)質量が大きい永久磁石22を回転中心寄りに配置し、さらに永久磁石22とダイナミックダンパ25を、ロータ6のボス部6b及び円筒部6cの外側で且つ中心軸方向に関して重なるように配置したため、外周方向及び軸線方向のアンバランス量が抑制され、振動を吸収する対応幅が小さくなりダイナミックダンパの設計が容易となる。
(2)ダイナミックダンパ25をロータ6と別体に形成でき、従来のように、直接弾性樹脂を焼き付けて成形する場合に比べて製造が楽になる。
(3)ロータ6がフライホイールとして機能すると共に、外周板状部6dの外周端からダイナミックダンパ25が突出しないので、ダイナミックダンパ25の保護を図ることができる。
(4)ダイナミックダンパ25の外側リング25bを厚くすることにより、ロータがフライホイールとして作用するための慣性モーメントを一層大きくすることができる。
(5)内側リング25aの端部を上記ロータの外周板状部6dに当接させることによってダイナミックダンパ25の位置決めを確実にし、外側リング25bを上記外周板状部6dから離して隙間26を設けて配置することによって、振動吸収の際に弾性体が弾性変形した時、外側リング25bが外周板状部6dに接触することを防止して、ダイナミックダンパ25の機能を確実に果たすように構成できる。
(6)内周径が小さいロータ6のボス部6bでは、従来のように永久磁石22を溶着にて固定することが困難であるが、締結部材(押さえ金具20とネジ21)にて固定することによって、確実に、容易に、更に低コストで配置することができる。
(7)ステータを交流発電機カバーに固定し、ロータをクランク軸の軸受側に底部を有する椀状に形成しているので、クランク軸に対するロータの固定箇所がクランク軸軸受側により、軸受より外側のクランク軸軸長を短くすることができる。更に、ロータの重心を軸受側に寄せることができるので、クランク軸の撓みを抑制することができ、小さいダンパで振動を吸収することが可能となり、交流発電機を小型化することができる。
1…クランク軸、2…交流発電機、6…ロータ、6a…円板部、6b…ボス部、6c…円筒部、6d…外周板状部、6e…外周突起、11…環状凹部、12…ステータ、13…電磁コイル、15…交流発電機カバー、16…軸受、20…押さえ金具、21…ネジ、22…永久磁石、23…ロータリング、25…ダイナミックダンパ、25a…内側リング、25b…外側リング、25c…弾性体、26…隙間、30…パルサ
Claims (7)
- クランク軸端に配置されたロータの円筒部の外周にダイナミックダンパを配置したエンジンの交流発電機において、
上記ロータの円筒部の内側に発電機を構成するステータを配置し、
上記ロータをクランク軸に固定するボス部の外周で、上記ステータに対向する位置に、永久磁石を上記ダイナミックダンパと同じ外周向きに配置し、
更に、軸方向に関してこのダイナミックダンパと永久磁石が重なるように配置したことを特徴とするエンジンの交流発電機。 - 上記ダイナミックダンパは、内側リングと外側リングとを、樹脂またはゴム等の弾性体により焼き付けた部材を、上記円筒部に圧入することにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの交流発電機。
- 上記ロータの外周を上記円筒部の径より大きく径方向外方へ拡張して外周板状部を設け、ロータのフライホイールとしての効果を増加させたことを特徴とする請求項2に記載のエンジンの交流発電機。
- 上記ダイナミックダンパの外側リングの厚みを、内側リングの厚みより大きくしたことを特徴とする請求項3に記載のエンジンの交流発電機。
- 上記ダイナミックダンパの内側リングの幅を外側リングの幅より大きくし、内側リングの端部を上記ロータの外周板状部に当接させる一方、外側リングを上記外周板状部から離して隙間を設けて配置したことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のエンジンの交流発電機。
- 上記永久磁石を環状に形成し、軸方向に平行な締結部材を周上に配置してロータのボス部に固定したことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載のエンジンの交流発電機。
- 上記ステータは交流発電機カバーに固定され、上記ロータがクランク軸の軸受側に底部を有する椀状に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載のエンジンの交流発電機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015519250A (ja) * | 2012-05-10 | 2015-07-09 | アーファオエル・リスト・ゲーエムベーハー | レンジエクステンダのための振動減衰部 |
US11326668B1 (en) * | 2020-10-19 | 2022-05-10 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Dual clutch transmission-equipped power unit |
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2008
- 2008-08-28 JP JP2008219910A patent/JP2010057279A/ja active Pending
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