JP2007002873A - クランクシャフトの支持構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フライホイール7と一体に回転するクランクシャフト21をクランクケース10に回転自在に支持するクランクシャフト21の支持構造において、クランクケース10の側方にクランクケースカバー11を設けて上記フライホイール7をその内側に収納し、上記クランクシャフト21の端部23aを前記フライホイール7の外側に突出させ、前記クランクケースカバー11に端軸受部20を設けて、その端軸受部20で前記クランクシャフト21の端部23aを回転自在に支持する。このようにすれば、クランクシャフト21は、クランクシャフト21の回転に合わせてフライホイール7が追随して回転しやすくなる。このため、クランクシャフト21の回転に加減速が生じた際に、フライホイール7の慣性力によってクランクシャフト21に作用する軸周り捩れの力を抑えることができる。
【選択図】図2
Description
この分割式のクランクシャフト1は、回転軸となる同心軸のクランクジャーナル部3,13を有するクランクウェブ部5,15が、シリンダ室Sの直下で対向して設けられており、その両クランクウェブ部5,15に形成した軸孔5a,15aにクランクピン4を挿通することにより、両クランクジャーナル部3,13は軸方向へ連結されている。
また、コンロッド6は、その対向するクランクウェブ部5,15の間に嵌められるとともに、コンロッド6に形成した軸孔6aに前記クランクピン4が挿通されてクランクシャフト1に対し回転自在に支持されている。
このとき、クランクシャフト1が回転する際に、クランクウェブ部5,15にカウンターウェイトが与えられているので、ピストン及びコンロッド6の進退運動によって生じる慣性力を打ち消す働きをしている。
この捩れの力は、エンジンにフリクションロスを生じさせ、そのロスは、特に分割式クランクシャフトの場合には、接合部の捩れ等によりさらに大きくなる。その結果、フライホイールと点火パルスとの距離を変化させてしまい、また、クランクケースの負担が大きくなるので、エンジンの出力低下、燃費の低下、各部品の耐久性低下等をもたらすこととなり好ましくない。
このようにすれば、クランクシャフトは、フライホイールの両側において軸受で支持されるので、クランクシャフトの回転に合わせてフライホイールが追随して回転しやすくなる。このため、クランクシャフトの回転に加減速が生じた際に、フライホイールの慣性力によってクランクシャフトに作用する軸周り捩れの力を抑えることができる。
このようにすれば、クランクシャフトは、フライホイールの外側においてクランクケースカバーに設けた端軸受部で支持されるので、クランクシャフトとフライホイールとが追随して回転しやすくなる。このため、フライホイールの慣性力によりクランクシャフトに作用する軸周り捩れの力を抑えることができる。
このクランクシャフトによれば、その端部を、フライホイールの外側においてクランクケースカバーに設けた端軸受部で支持できるので、クランクシャフトとフライホイールとが追随して回転しやすくなるので、クランクシャフトに作用する軸周り捩れの力を抑えるという所期の効果を発揮し得る。
このようにすれば、従来構造のクランクシャフト支持構造を有するエンジンにおいて、クランクケースカバー及びクランクシャフトを交換することにより、上記各実施形態に示すクランクシャフト支持構造を容易に付加できるようになる。このため、既製のエンジンにおいて、容易に効果的なフリクションロスの低減を図ることができる。
なお、端軸受部20は、クランクケースカバー11の内側に設けた環状突起からなる係止部24に嵌めて固定されており、その係止部24内には、クランクケースカバー11の内外を貫通する孔24aが設けられているので、端部23a及び端軸受部20が、クランクケースカバー11の外側から視認できる状態になっている。端部23a及び端軸受部20は、その孔24aに外側から嵌められたキャップ22により保護されている。
このとき、例えば、クランクシャフト21の回転数が増加(加速)すると、フライホイール7は重量が大きいので、フライホイール7には、見かけ上その加速前の回転数に留まろうとする慣性力が生じて、加速しようとするクランクシャフト21には軸周り方向(矢印B方向)の捩れの力を生じさせる。また、フライホイール7は、その全周に亘って重量が均等に配分されておらず、その回転中心と重量重心とが一致していないケースも多いので、そのような場合には、上記捩れの力はさらに大きなものとなる。
しかし、このクランクシャフト21は、そのフライホイール7の両側において軸受12及び端軸受部20でクランクケース10に支持されているので、クランクシャフト21とフライホイール7とは追随して回転しやすい状況にある。これは、重量の大きいフライホイール7が、軸受12及び端軸受部20の両方で支持されているので、フライホイール7が軸受12を支持点とする片持ち状態になるのを回避し得るとともに、その軸受12への負担も軽減し得ることが影響しているとも考えられる。
このため、フライホイール7の慣性力によりクランクシャフト21に作用する軸周り方向の捩れの力を抑えることができる。
また、クランクケースカバーに端軸受部を設けることにより、実施例に示すクランクシャフトの支持構造を有さない態様のエンジンにおいて、クランクシャフト及びクランクケースカバーを交換することにより、容易に上記支持構造に変更することも可能となる。
2,12 軸受
3,13,23 クランクジャーナル部
13a,23a 端部
4 クランクピン
5,15,25 クランクウェブ部
5a,15a,25a 軸孔
6 コンロッド
7 フライホイール
8 固定具
9 スプロケット
10 クランクケース
11 クランクケースカバー
20 端軸受部
22 キャップ
23b ねじ部
23c テーパ部
24 係止部
S シリンダ室
Claims (4)
- クランクケース10の側方にクランクケースカバー11を設けてその内側にフライホイール7を収納し、前記フライホイール7と一体に回転するクランクシャフト21をクランクケース10に回転自在に支持するクランクシャフト21の支持構造において、
上記クランクシャフト21の端部23aを上記フライホイール7の外側に突出させ、前記クランクケースカバー11に端軸受部20を設けて、その端軸受部20で前記クランクシャフト21の端部23aを回転自在に支持したことを特徴とするクランクシャフトの支持構造。 - 上記クランクシャフト21は、複数のクランクジャーナル部23を軸方向へ連結して形成したものであることを特徴とする請求項1に記載のクランクシャフトの支持構造。
- 請求項1又は2に記載のクランクシャフトの支持構造に使用するクランクシャフト21であって、
上記クランクシャフト21を収納するクランクケース10の側方にクランクケースカバー11が設けられてその内側にフライホイール7が収納されており、上記クランクシャフト21の端部23aを前記フライホイール7の外側に突出させることにより、その端部23aを、前記クランクケースカバー11に設けた端軸受部20で回転自在に支持できるようにしたクランクシャフト。 - クランクケース10の側方にクランクケースカバー11を設けてその内側にフライホイール7を収納し、前記フライホイール7と一体に回転するクランクシャフトをクランクケース10に回転自在に支持したエンジンに、請求項1又は2に記載のクランクシャフト21の支持構造を付加するクランクシャフトの支持強化方法であって、
上記エンジンのクランクケース10から既設のクランクケースカバー及び既設のクランクシャフトを取り外した後、上記フライホイール7の外側にその端部23aを突出可能としたクランクシャフト21を前記クランクケース10に取り付け、その端部23aを回転自在に支持可能な端軸受部20を設けたクランクケースカバー11を、前記端部23aの支持状態で前記クランクケース10に取り付けることを特徴とするクランクシャフトの支持強化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005180842A JP2007002873A (ja) | 2005-06-21 | 2005-06-21 | クランクシャフトの支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005180842A JP2007002873A (ja) | 2005-06-21 | 2005-06-21 | クランクシャフトの支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007002873A true JP2007002873A (ja) | 2007-01-11 |
Family
ID=37688697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005180842A Pending JP2007002873A (ja) | 2005-06-21 | 2005-06-21 | クランクシャフトの支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007002873A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102009023607A1 (de) | 2008-07-31 | 2010-02-04 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Elektrisches Verteilergehäuse mit Stromsensor |
JP2012189171A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Yoshihide Takekawa | フライホイール装置 |
JP2015028320A (ja) * | 2013-07-30 | 2015-02-12 | 三菱自動車工業株式会社 | クランクシャフトの支持構造 |
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2005
- 2005-06-21 JP JP2005180842A patent/JP2007002873A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102009023607A1 (de) | 2008-07-31 | 2010-02-04 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Elektrisches Verteilergehäuse mit Stromsensor |
JP2012189171A (ja) * | 2011-03-11 | 2012-10-04 | Yoshihide Takekawa | フライホイール装置 |
JP2015028320A (ja) * | 2013-07-30 | 2015-02-12 | 三菱自動車工業株式会社 | クランクシャフトの支持構造 |
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