JP2010055571A - 制御盤設計支援システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御盤設計支援システム1は、電気系CAD機能の電気回路図面編集部31と、作成編集された展開接続図を検査ルールリスト15及び図面検査用リスト16を用いて検査する展開接続図検査部41と、展開接続図から雛形図面データベース17の雛形図面を用いて制御盤製作図面を生成する制御盤製作図面生成部43と、機械系CAD機能を用いて、前記生成された制御盤製作図面を編集及び出力する制御盤製作図面編集部33と、展開接続図から部品データベース18及び関連部品データベース19を用いて手配部品リスト22生成する部品抽出部45を備えている。
【選択図】図2
Description
このように、制御盤製作図面の種類は多岐に亘り、それらを矛盾無く調製して発行しないと、制御盤の製作工程において、図面の過誤や矛盾に起因する製品の不良が発生することがある。
例えば、特許文献1には、レイアウトデータベースについて検証ルール全項目のうち検証したい項目のみをリストして、その必要項目ルールファイルにもとづきレイアウト検証を行う方法が記載されている。
また、特許文献2には、CAD図面が図示法に(図面作成基準)に則って正しく作成されているかを、その図面の種類に応じて自動的に検査する技術が記載されている。そこでは、図面種類毎の図示法ルールデータが登録される図示法ルールデータベースを設け、当該のCAD図面の図面種類に固有の図示法ルールデータを読み出し、CAD図面の領域毎にルールに適合しているかを検査する。図示法ルールデータに示された検査対象は、「文字種別」、「文字大きさ」、「文字角度」、「文字サイズ」、図形の線の種類を示す「線種」、「線太さ」である。
特許文献5には、この構成部品を抽出する作業を省力化する技術として、CAD設計で使用する構成部品の図形データに個別に対応させた部品型式番号情報(本発明の実施形態における機器型式番号に対応)とその部品型式番合情報の部品を取り扱う商社又はメーカを特定できる部品取扱者情報と、CAD設計図に含まれる各図形データに対応する部品型式番号及び部品取扱者情報を抽出して部品表を自動作成するとともに、部品発注先を含む部品発注処理情報(本発明の実施形態における手配部品リストに対応)を作成する部品発注処理手段を備えたCADソフトウエアの技術が記載されている。
従来の電気回路図面のCAD図面データの自動検査では、制御盤に配置するこのような多岐にわたる機器(構成部品)に係る設計データのチェックを提供することができなかった。
また、そのような設計データチェックの内容は、顧客との間で取り決められる図面書式上のルール等が含まれるので、CAD機能の一部として設計データチェック機能を持たせると、CADプログラムそのものを顧客毎に作りこむことになり煩雑である。
また、これまで制御盤製作図面を機械系CAD機能により作成した設計者も、電気系CAD機能を使用して設計作業を行うことになるので、電気回路設計者と制御盤設計者が設計手段を共有することになり、意思疎通がよくなり、無駄な作業や設計作業の境界におけるミスを防止できる。
また、展開接続図の作成編集から制御盤製作図面の生成の精度が向上し、設計の後戻りや製品完成後の改造を減らすことができ、制御盤の製作期間の短縮と制御盤の製品品質の向上につながる。更に、制御盤設計における設計、部品手配業務の省力化寄与し、制御盤の製作コストの低減につながる。
図1は、制御盤設計支援システムの構成を示すブロック図であり、図2は、設計端末の機能ブロック構成図である。
設計端末3は、図2に示すように、例えば、パーソナルコンピュータ又はエンジニアリングワークステーションで構成され、記憶装置3a、CPU3b、例えば、液晶表示装置等で構成された表示部3c、入力手段であるキーボード3dやマウス3e、プリンタ3fその他にROMやRAM等のメモリを有している。
なお、符号3gはCPU3bに対する入出力インターフェースを示す
設計端末3は、その記憶装置3aに電気系CADプログラム11、機械系CADプログラム12、制御盤設計支援プログラム13を格納しており、CPU3bにおいてそれらのプログラムをメモリに読み出して実行する。
(電気回路CADデータベース)
図2に示すようにデータサーバ7には、電気回路CADデータベース14が格納され、電気回路CADデータベース14の中には、電気系CADプログラム11が実現する機能ブロックである電気回路図面編集部31において作成された各種電気回路図が登録されている。ここには、電気回路図面編集部31で生成、編集された後記する接続展開図50(図4参照)が、例えば、プラント毎にセクション分けされて登録される。
(検査ルールリスト及び図面検査用リスト)
検査ルールリスト15は、制御盤設計支援プログラム13を実行するときの機能ブロックの1つである展開接続図検査部41において、電気回路CADデータベース14に登録された対象の展開接続図50(図4参照)の誤記や記載忘れ等をチェックするときに用いられる検査ルールを記載したリストである。また、図面検査用リスト16は、検査ルールリスト15とともに用いられるものである。これら、検査ルールリスト15及び図面検査用リスト16の詳細な説明は、展開接続図50の検査方法の説明の段落に後記する。
雛形図面データベース17(図2参照)は、各種制御盤の製作図面、例えば、盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASE(図7参照)や、後記する端子台・コネクタ表215(図27参照)のテンプレート(以下、端子台・コネクタ表テンプレートと称する)、ライン表217(図28参照)のテンプレート(以下、ライン表テンプレートと称する)や、ケーブル表225(図29参照)のテンプレート(以下、ケーブル表テンプレートと称する)を格納し、それぞれを識別するために製作図面雛形図面番号が付されている。
部品データベース18(図2参照)は、制御盤に組み込まれる各種の構成部品(機器)、や配線の型式番号や仕様等を記載した部品リストを格納したものであり、電気回路図面編集部31において展開接続図50に機器の属性情報や配線の属性情報を入力するときに参照され、又、展開接続図50の検査の際にも展開接続図検査部41において参照される。部品データベース18の詳細については、展開接続図50の検査方法の説明の段落に後記する。
(関連部品データベース)
関連部品データベース19(図2参照)は、部品データベース18に記載されている構成部品に付属して必要になる場合の関連部品のリストを格納したものである。後記する手配部品リスト22を作成するときに部品抽出部45において参照される。関連部品データベース19の詳細については、手配部品リスト22の自動生成の方法の説明の段落に後記する。
データサーバ7(図2の右側参照)には、更に、制御盤製作図面データベース21、手配部品リスト22、図面検査結果23が格納される。
制御盤製作図面データベース21は、制御盤設計支援プログラム13が実現する機能ブロックの1つである制御盤製作図面生成部43により、電気回路CADデータベース14に格納された処理対象の展開接続図50(図4参照)から、制御盤製作のための各種の製作図面を自動生成して、その製作図面を登録格納したものである。
手配部品リスト22(図2参照)は、制御盤設計支援プログラム13が実現する機能ブロックの1つである部品抽出部45により、電気回路CADデータベース14に格納された処理対象の展開接続図50から構成部品を抽出してリストにしたものを出力して格納したものである。
図面検査結果23(図2参照)は、前記した展開接続図検査部41において検査した結果を出力して格納したものである。
以下では、制御盤製作のための各種の製作図面を、特に断る必要が無いときは、総称して「制御盤製作図面」と称する。
設計端末3は、図2に示すように展開接続図50(図4参照)を作成編集して、その結果をデータサーバ7の電気回路CADデータベース14に格納する前記した電気回路図面編集部31と、電気回路CADデータベース14に格納された処理対象の展開接続図50を読み出して自動検査する展開接続図検査部41と、電気回路CADデータベース14から検査の完了した展開接続図50を読み出して制御盤製作図面を自動生成し、制御盤製作図面データベース21に格納する制御盤製作図面生成部43と、検査の完了した展開接続図50から部品抽出を行う部品抽出部45と、制御盤製作図面データベース21から制御盤製作図面を読み出し、制御盤製作図面の必要な追加の編集を可能とし、プリンタ3fに出力する制御盤製作図面編集部33と、を有している。
ここで、展開接続図検査部41、制御盤製作図面生成部43及び部品抽出部45は、CPU3bが、記憶装置3aから制御盤設計支援プログラム13を読み出し、実行することにより実現される機能ブロックである。制御盤製作図面編集部33は、CPU3bが記憶装置3aから機械系CADプログラム12を読み出し、実行することにより実現される機能ブロックである。
電気回路図面編集部31は、一般的な電気系CADが備えるリレーコイル、ヒューズ等の基本的な構成部品(機器)の描画図形やツイスト線や、シールド線などの配線の描画図形を提供する。また、電気回路図面編集部31は、切り取り、コピー、貼り付け等、図面編集を支援する機能も有する。
更に、本実施形態における展開接続図50(図4参照)の作成編集の機能を実現するために、展開接続図50に制御盤製作に関係する種々の情報を入力できる機能を有する。
これら機器番号、配線番号や属性情報を、全て展開接続図50(図4参照)に表示させると、展開接続図50を見たときに煩雑となり、図面の視認性が悪くなる場合は、表示部3cに非表示とすることができる。例えば、端子台やコネクタのように図面上複数のシートに多く出現する機器に対して機器型式番号を表示させると図面が見づらくなってしまうため、そのような機器の機器型式番号は通常非表示とする。
図3は、本実施形態における設計端末を用いて、展開接続図の作成から制御盤製作図面及び手配部品リストの生成までの全体の作業の流れを示すフローチャートである。
ステップS101では、電気回路設計者が、設計端末3の電気系CADプログラム11を用いて、電気回路図面編集部31(図2参照)の機能により展開接続図50(図4参照)を作成し、データサーバ7の電気回路CADデータベース14に登録する(「電気系CADプログラムにより展開接続図を作成」)。この展開接続図50の入力編集作業においては、盤番号や、その盤番号の制御盤に配置する構成部品(機器)の機器番号及び機器の属性情報、配線の配線番号及び配線の属性情報も入力する。このような構成部品(機器)の機器番号及び機器の属性情報、配線の配線番号及び配線の属性情報も入力においては、電気回路設計者が制御盤設計者と共同して入力を行うことが好ましい。
ステップS103では、制御盤設計者が設計端末3の制御盤設計支援プログラム13を実行させ、展開接続図50を電気回路CADデータベース14から読み出し、制御盤製作図面を自動的に生成させ、制御盤製作図面データベースに登録格納させる(「制御盤製作図面の生成」)。その後、制御盤設計者は、必要に応じて設計端末3の機械系CADプログラム12を用いて、生成した制御盤製作図面を編集したり、プリンタ3fに出力させたりする。
ステップS104では、制御盤設計者は、設計端末3の制御盤設計支援プログラム13を実行させ、展開接続図50を電気回路CADデータベース14から読み出し、展開接続図50に記載された構成部品を抽出させ、手配部品リスト22を生成させ、データサーバ7に格納させる(「手配部品リストの生成」)。
図4は、電気回路図面編集部の機能を用いて電気回路設計者及び制御盤設計者の共同作業によって作成された展開接続図の1例である。
展開接続図50には、先ず、図面名称欄50aが設定されており、そこには図面がいかなるプラントのいかなる系統の展開接続図50であるかを示す文字表記の図面タイトル51A、図面を識別する図面番号とその図面番号中の何枚目での図面であるかを示す通番番号とを組み合わせたシート番号51Bや、その図面の改定番号51Cが記載される。必要に応じて、図面名称欄50aの横に、作成者名や図面チェック者名が入力される欄が用意される。
展開接続図描画領域50bには、必要に応じて、図4に示すように仕様付記欄50c,50d等が追加される。
ちなみに、展開接続図50を含む電気回路図には、図面の枠線の外側に図面の縦座標及び横座標を示す符号が付されているが、図4では省略してある。
展開接続図描画領域50b内に記載される各種情報については図5、図6に従って詳細に説明する。
図4に示した展開接続図50の展開接続図描画領域50bには、例えば、図5に示すようにリレーを示す円形の機器表示図形(シンボル)52A,52B,52C,52D,52D,52E、52F(以下、代表的に説明する場合には、単に機器表示図形52と称する)を表示させ、その円形の機器表示図形52の中に「B00−K301」、「B00−K302」、「B00−K303」、「B00−K304」、「B00−K305」、「B00−K306」とそれぞれの機器番号52aが表示されている。そして、機器表示図形52A,52B,52C,52D,52E,52Fの右下には、それぞれ「(MY4Z−D)」、「(MY4Z−D)」、「(MY4Z−D−CBG)」、「(MY4Z−D−CBG)」、「(MY4Z−D−CBG)」、「(MY4Z−D−CBG)」と( )内に機器型式番号52bが表示され、機器表示図形52A,52B,52C,52D,52E,52Fの右上には、それぞれ「(ADD1)」、「(ADD2)」、「(RAB3)」、「(RAB4)」、「(RAB5)」、「(RAB6)」と( )内に制御盤内の配置位置を示す盤内座標52cが表示されている。
なお、以下の説明では、特別断る必要がないない限り、構成部品そのものの名称と前記した機器表示図形とを区別せず同一の符号で呼称する。例えば、機器表示図形52Aの代わりに機器表示図形52Aが示すものの名称で「リレー52A」と称する。
図5に示した展開接続図50では、コネクタ55A,55B,56、端子台58及びラッピングポスト59では、機器番号は、図面が見にくくなるので、入力時に非表示の設定を行い、非表示の状態になっている。
同様に、端子台58とセットになるラッピングポスト59の盤内座標59aは「YYB39#」で表示され、その端子番号「1」,[2]に対応する盤内座標は、盤内座標は「YYB39#」と、「1」,[2]のいずれかを組み合わせて、例えば、端子番号「1」の盤内座標は、「YYB39#」と「1」とから「YYB39−1」となる。
ちなみに、端子台58の端子番号「3」からは、後記する「E80」と表示の接地端子番号62が付された接地線が、「E−BUS#」と盤内座標62aで表示された接地用銅BUSに接続されている。
それぞれのコネクタの端子の盤内座標は、前記したようにコネクタの盤内座標56a,56bに端子番号を組み合わせて定義される。
ちなみに、「XD11」盤内座標56bが表示されたコネクタは、相手方との接続がスロットであるため、相手側のコネクタが表示されていない。
同様に図5の盤番号81が「H11−P701」と表示の制御盤内の左右に表示されたコネクタプレート57,57のいずれもコネクタプレートを示す四角枠線の下方の直近の内側に「(FR062)」と表示のものは、シート番号85を示し、コネクタプレート57,57が記載された展開接続図50が、シート番号85が「FR062」の図面にも跨っていることを示す。
ここで、リレーユニット68やコネクタプレート57は、制御盤側面にリレーやタイマ、ノイズフィルタ等を取付けるための板である。
配線61,63は、原則的に、構成部品(機器)の接続端子、コネクタ、端子台、ラッピングポストにおいて他の配線と接続されることが原則である。
そして、配線には単線による配線と、多芯ケーブルによる配線がある。配線には、識別情報である配線番号を正式に付与するものと、正式には付与しないものとがあるが、配線の発点と着点となっている構成部品(機器)の端子番号等を定義すれば、製作図面上は一意に定義されて混乱を生じることは無いが、ここでは、電気系CADプログラム11を使って、展開接続図50に配線情報を入力するときには、正式の配線番号の無いものには仮の配線番号を付して、それが仮の配線番号であることが分かるように制御することとする。
次に、図6の(a)に拡大して示した図4の展開接続図50の仕様付記欄50cについて説明する。
図5に示したように、この展開接続図50の例では、リレー52を含んでいるので、仕様付記欄50cに、リレーの接点表を記載してある。例えば、図5の展開接続図50に記載のB00−K301〜K306は、電気回路的にはリレー52のコイルを表しており、それぞれのコイルが励磁されたときに動作する接点(a接点、b接点)が記載されている展開接続図50のシート番号85と図面座標85xがリレーの接点表に記載される。
リレーの接点表は、機器番号52aが記載される機器欄(符号省略)と、「a」と表示のa接点についての記載欄83と、b接点についての記載欄84から構成される。a接点についての記載欄83及びb接点についての記載欄84は、それぞれリレーソケットの端子番号52dを記載する欄、展開接続図50のシート番号85を記載する欄、図面座標85xを記載する欄から構成されている。
例えば、機器番号52aが「B00−K301」のリレーのコイルの端子番号「13」と端子番号「14」に電圧がかかると、つまり、コイルが励磁されると、シート番号85が「FR065」の展開接続図50の図面座標85xが「2」の位置に記載されるa接点と、シート番号85が「FR065」の展開接続図50の図面座標85xが「2」の位置に記載されるa接点とが動作する。
前記「A」と表示の指標65aは、展開接続図50(図4参照)下部中央にある仕様付記欄50d、例えば、ケーブル表(図6の(b)参照)の「指標」と表示の欄に「(A)」と記載されている具体的な指標65aに対応している。
ケーブル表には、指標65aを記載の欄に続いて、「(KFR062D01)」と例示のケーブル符号65cを記載する欄、芯数65dを記載する欄、複数の展開接続図50のシートに跨る場合にシート番号85を記載する「SH」と表示の欄、原子力プラント等における安全区分65e等を表す「分類」と表示の欄、ケーブルの発点65fと着点65gの盤番号81を記載する「FROM」と表示の欄及び「TO」と表示の欄が設けられている。
次に、制御盤製作図面に含まれる製作図面の1つである盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASEの1例について、図7を参照しながら説明する。図7は、盤内機器配置図の雛形図面である。
盤内機器配置図211は、制御盤の型式番号である盤型式番号(制御盤の型式情報)により、筐体の外形寸法、筐体の扉配置、筐体内における機器配置が決まるように略標準化されている。
したがって、展開接続図50に記載された1つの盤領域線80(図4、図5参照)に含まれる機器や配線は、盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASEが予め雛形図面データベース17(図2参照)に登録されていれば、盤領域線80に関係付けて展開接続図50に記載された盤番号又は製作図面雛形図面番号を検索して、その盤型式番号に適合した雛形図面211BASEを雛形図面データベース17から読み出し、展開接続図50に記載されている対象の機器の機器番号に対して、その機器の属性情報として機器番号に関係付けられて記載されている機器型式番号、盤内座標等にもとづいて、雛形図面211BASEの所定の盤内座標の位置に、機器番号や機器型式番号等を自動的に転記することができる。
なお、雛形図面211BASEには、下方に製作図面に必要な注記が記載されている。
次に、図8から図14を参照しながら電気回路設計者及び制御盤設計者が展開接続図50の作成編集において、各機器の配置やそれらの機器を接続する配線の図形描画した後、各機器に対する機器番号及びその属性情報や配線に対する配線番号及びその属性情報を入力する方法について説明する。
ここで、配線に対する配線番号及び属性情報が、請求項に記載の「配線情報」に対応する。
先ず、制御盤や構成部品や配線の識別情報を入力する方法について説明する。
図8は、電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤や構成部品や配線の種類、それらに対する識別情報の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートであり、図9は、制御盤や構成部品や配線の種類、それらに対する識別情報の入力作業の際の画面表示を説明する図であり、(a)は、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す説明図、(b)は、そのときに表示される入力用の子画面を示す説明図である。
以下の各フローチャートの各ステップの説明においては、電気回路設計者、制御盤設計者の区別を付けず、単に設計者と称する。
ステップS02では、入力対象の種別(制御盤、機器、配線等)の入力を受け付ける。そして、入力が完了したか否かをチェックする(ステップS03)。入力が完了した場合(Yes)はステップS04に進み、完了していない場合(No)はステップS02を続ける。
ステップS06では、当該の展開接続図50において制御盤や機器や配線等の種別を示す種別識別情報を含んだ識別情報であることを示す識別子を、ステップS04で入力された識別情報の頭に付し、シンボル(例えば、機器表示図形52A)と関係付けて展開接続図50に記載し、電気回路CADデータベース14に記憶させる(「識別情報であることを示す識別子を頭に付し、シンボルと関係付けて登録」)。そして、ステップS07では、表示/非表示の設定に応じステップS04で入力された識別情報を表示部3c(図2参照)に表示する。
図9の(a)に示すように、表示部3c(図2参照)に編集中の展開接続図50を表示している状態で、機器表示図形(シンボル)52A(リレー52A)にカーソル101を当てながらマウス3e(図2参照)を左クリックすると、機器表示図形52Aが指定される。この指定された状態がステップS01におけるYesの場合に対応し、この指定状態では、シンボル、例えば、ここでは機器表示図形52Aの線の表示色が指定状態を示す色に変化する。すると、図9の(b)に示すような子画面のシンボルの種類・識別情報入力画面110が表示部3cに表示される(ステップS01)。シンボルの種類・識別情報入力画面110は、例えば、「シンボルの種類、識別情報入力」と表示のタイトル欄110aと、入力領域110bを有している。
タイトル欄110aには、このシンボルの種類・識別情報入力画面110を閉じるアイコンボタン103が用意されている。
そして、その中の一つにカーソルを当ててクリックすることにより、大分類、小分類を選択できる。このコンボボックス111のテキスト入力欄111aに選択入力を受け付ける状態がステップS02に対応し、テキスト入力欄111aに選択入力された状態が、ステップS03におけるYesの場合に対応する。
そして、表示選択ボタン104を押下すると、表示選択ボタン104の上に表示の「表示/非表示」の文字の内の「表示」又は「非表示」が選択状態色に変わる。例えば、表示選択ボタン104を押下操作しない場合は、「表示」を設定したことになり、表示選択ボタン104を押下操作した場合は、「非表示」を設定したことになり、表示選択ボタン104上に「レ」点符号が表示される。
これは、端子台、コネクタ、配線については、制御盤製作図面作成上それらを全て識別するための正式の機器番号や配線番号を採番せずとも、端子台やコネクタの場合、盤内座標や端子番号で識別が可能であり、配線の場合、盤内座標で示される発着点だけでも識別が可能なためである。
しかし、展開接続図50上で端子台、コネクタ、配線のそれぞれのシンボルと、それらに対する各種の属性情報とを関係付けるには、仮の機器番号や仮の配線番号があったほうが、データの取扱がしやすいので、ここでは仮の機器番号、仮の配線番号を取ることとする。そして、仮の機器番号、仮の配線番号と指定されたものについては、表示、非表示の設定に係らず、常に展開接続図50上では非表示とする。
最後に登録ボタン105を操作して登録する(ステップS06に対応)。そうすると、図9の(a)では、シンボルの種類・識別情報入力画面110において、リレーを示す機器表示図形52Aに対する「B00−K301」という機器番号52aを表示するように設定入力されたので、機器表示図形52Aの中に「B00−K301」というテキストが機器番号52aとして表示される。
制御盤、機器、又は配線の識別情報を入力したら、その後、その制御盤、機器又は配線に対する属性情報の入力に移行するが、それについては後記する。
ここで、フローチャートのステップS01〜S06は、制御盤識別情報入力手段、機器識別情報入力手段、配線識別情報入力手段を構成する。
(制御盤の型式番号の入力方法)
図10は、電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤の型式番号の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートであり、図11は、制御盤の型式番号の入力作業の際の画面表示を示す説明図であり、(a)は、編集中の展開接続図に設定された盤領域線をカーソルで指定している状態を示す状態拡大図、(b)は、そのときに表示される入力用の子画面を示す拡大図である。
制御盤設計と関係する作業としては、展開接続図50に記載された構成部品のシンボルの内、どの構成部品を一括りにして、1つの制御盤の中に収容するかという設定と、その制御盤から外への配線と、盤内配線との境界となる部分のコネクタや端子台等の境界の設定、1つの制御盤内に収容することにした構成部品の盤内配置とそれに伴う配線接続等である。
以下では、「制御盤の型式番号」を「盤の型式番号」と称する。
ステップS12では、盤番号81がその盤領域線80に対して登録済みか否かをチェックする(識別情報入力済み?)。盤番号81が登録済みの場合(Yes)はステップS13へ進み、盤番号81がまだ登録されていない場合は、ステップS18へ進む。
ステップS18へ進んだ場合、「識別情報を入力して下さい」とのコメント表示を表示部3c(図2参照)に表示して、符号〔1〕に従って、図8のフローチャートのステップS01へ移行する。
ここで、盤の型式番号を入力することは、製作図面における盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASEの図面番号を選択することと同じであるので、盤の型式番号の入力の代わりに、製作図面雛形図面番号の入力としても良い。その意味で、( )内に「製作図面雛形図面番号」と記載してある。
図11の(a)に示すように、表示部3c(図2参照)に編集中の展開接続図50を表示させている状態で、盤領域線80にカーソル101を当てながらマウス3e(図2参照)を左クリックすると、盤領域線80が指定される。この指定された状態がステップS11におけるYesの場合に対応し、この状態では、盤領域線80の線の表示色が指定状態を示す色に変化する。すると、図11の(b)に示すような子画面の盤型式入力画面115が表示部3cに表示される(ステップS13)。盤型式入力画面115は、例えば、「盤の型式番号の入力(製作図面雛形図面番号の入力)」と表示のタイトル欄115aと、入力領域115bを有している。
入力領域115bには、盤の型式番号(製作図面雛形図面番号)を選択指定するコンボボックス116と、入力された識別情報を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104と、登録ボタン105が設けられている。
最後に登録ボタン105を操作して登録する(ステップS16に対応)。そうすると、図11の(a)では、盤型式入力画面115において、例えば、盤の型式番号を非表示とするように設定入力されたので、展開接続図50には表示されない。
なお、表示させるときには盤の型式番号の代わりに、製作図面雛形図面番号を表示させても良いし、両方とも表示させても良い。
次に、図12から図14を参照しながら、電気回路設計者が作成した展開接続図50を、制御盤設計者が引き継いで、盤の型式を決定した制御盤内に含まれる構成部品(機器)の属性情報、例えば、機器型式番号、盤内座標、端子番号等を入力する方法について説明する。
図12は、電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤内に含まれる構成部品(機器)の属性情報の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートである。ここでは、構成部品(機器)に対する各種の属性情報の内、機器型式番号、盤内座標、端子番号を優先的に入力し、その後に、構成部品(機器)によって、追加が必要な属性情報、例えば、回路区分や電圧レベル等の入力を行うものとする。
ステップS22では、構成部品(機器)の識別情報である機器番号が登録済みか否かをチェックする(識別情報入力済み?)。機器番号が登録済みの場合(Yes)はステップS23へ進み、機器番号がまだ登録されていない場合は、ステップS42へ進む。
ステップS42へ進んだ場合、「識別情報を入力してください」とのコメント表示を表示部3c(図2参照)に表示して、符号〔1〕に従って、図8のフローチャートのステップS01へ移行する。
タイトル欄120aのタイトル表示の前記した「○○○ 機器の属性入力」の内の「○○○」は機器番号を自動的に表示する機器番号表示領域107を示し、タイトル欄120aにはアイコンボタン103も用意されている。
入力領域120bには、「機器型式番号」と表示の選択肢121、「盤内座標」と表示の選択肢122、「端子番号」と表示の選択肢123、・・・等が表示され、それらの選択肢の1つを選択するためのチェック欄121a,122a,123a・・・が設けられ、マウス3e(図2参照)でチェック欄121a,122a,123a・・・の1つをクリックして「レ」点表示をさせて、選択することができる。
先ず、「機器型式番号」の選択肢121が選択された場合について説明する。
ステップS23において、「機器型式番号」が選択されたと判定すると、ステップS24に進み、表示位置の入力を受け付ける。これは、これから入力する機器型式番号を展開接続図50に表示させる位置を指定する操作を受け付けるという意味である。選択したシンボルの近くに、マウス3e(図2参照)を用いてカーソルでCAD機能により設定する。そして、ステップS25では、機器型式番号の入力を受け付ける。
タイトル欄125aの構成は、タイトルが変わるだけで図13の(a)と略同じである。
入力領域125bには、機器型式番号を選択指定するコンボボックス126と、入力された機器型式番号を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104と、登録ボタン105、終了ボタン106が設けられている。
終了ボタン106は、現在対象としている構成部品(機器)の属性情報の入力を終了させるアイコンボタンである。
なお、図22は、部品データベース18の構成と手配部品リスト22の構成を説明する図を兼用しており、部品データベース18は、後記するように欄18a〜18d,18g〜18kで表示された情報を含んでいる。
ステップS27では、機器型式番号であることを示す識別子をステップS25で入力された機器型式番号の頭に付し、当該展開接続図50(図5参照)において機器番号に関係付けて電気回路CADデータベース14に記憶させる(「機器型式番号を示す識別子を頭に付し、機器番号に関係付けて登録」)。そして、ステップS28では、表示/非表示の設定に応じ、所定の位置にステップS25で入力された機器型式番号を、表示部3c(図2参照)において表示する。
例えば、図13の(c)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの右下に「(MY4Z−D)」と( )に機器型式番号52bが表示される。
次に、ステップS23において「盤内座標」の選択肢122(図13の(a)参照)が選択された場合について説明する。
ステップ23において「盤内座標」が選択されたと判定されると、ステップS30へ進み、表示位置の入力を受け付ける。これは、これから入力する盤内座標を展開接続図50に表示させる位置を指定する操作を受け付けるという意味である。選択されたシンボルの近くに、マウス3e(図2参照)を用いてカーソルでCAD機能により設定する。そして、ステップS31では、盤内座標の入力を受け付ける。
タイトル欄130aの構成は、タイトルが変わるだけで図13の(a)と略同じである。
更に、入力された盤内座標を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104、登録ボタン105、終了ボタン106が設けられている。コンボボックス133は、テキスト入力欄133aと選択ボタン選択133bとから構成されている。
例えば、図7において、先に雛形図面211BASEの1例として説明したものは、雛形図面座標表示ガイド図132Aにおける「A視図」に対応している。
ここで、例えば、雛形図面座標表示ガイド図132AでA視図からD視図の内の1つを選択することと、コンボボックス133で盤内座標を選択する操作が、ステップS31における盤内座標の入力受付けに対応する。
ステップS33では、盤内座標であることを示す識別子をステップS31で入力された盤内座標の頭に付し、当該の展開接続図50において機器番号に関係付けて電気回路CADデータベース14に記憶させる(「盤内座標を示す識別子を頭に付し、機器番号に関係付けて登録」)。そして、ステップS34では、表示/非表示の設定に応じ、所定の位置にステップS31で入力された座標番号を、表示部3cにおいて表示する。
例えば、図13の(e)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの右上に「(ADD1)」という盤内機器配置図211(図26参照)の「A視図」の盤内座標52cが( )内に表示される。ステップS34の後、ステップS29へ進む。
次に、ステップS23において「端子番号」の選択肢123が選択された場合について説明する。
ステップS23において、「端子番号」が選択されたと判定すると、ステップS35へ進み、表示位置の入力を受け付ける。これは、これから入力する盤内座標を展開接続図50に表示させる位置を指定する操作を受け付けるという意味である。選択されたシンボルの近くに、マウス3e(図2参照)を用いてカーソルでCAD機能により設定する。そして、ステップS36では、端子番号の入力を受け付ける。
タイトル欄135aの構成は、タイトルが変わるだけで図13の(a)と略同じである。
なお、リレーソケットのように、リレーに配線される配線の属性情報にもとづいて、リレーソケットの有無や、リレーソケットの部品型式が決まるものについては、配線の属性情報(配線情報)の入力が完了してから端子番号を入力するようにし、配線の属性情報も参照して、自動的にリレーソケットの端子図138を読み出すようにする。
この具体的な方法は、後記する関連部品データベース19からの関連部品の抽出方法と同じ方法となる。
更に、端子番号を入力するためのコンボボックス137、入力された盤内座標を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104、登録ボタン105、終了ボタン106が設けられている。コンボボックス137は、テキスト入力欄137aと選択ボタン選択137bとから構成されている。
ここで、端子番号表示ガイド図欄136を用いて端子番号を選択するか、コンボボックス137で端子番号を選択する操作が、ステップS36における端子番号の入力受付けに対応する。
ステップS38では、端子番号であることを示す識別子をステップS36で入力された端子番号の頭に付し、当該の展開接続図50において機器番号に関係付けて電気回路CADデータベース14に記憶させる(「端子番号を示す識別子を頭に付し、機器番号に関係付けて登録」)。そして、ステップS39では、表示/非表示の設定に応じ、所定の位置にステップS36で入力された端子番号を、表示部3cにおいて表示する。
例えば、図14の(b)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの左下に「13」というリレーソケットの端子番号52dが表示される。ステップS39の後、ステップS29へ進む。
ここでは、再度ステップS23へ戻り、もう1つのリレーソケットの端子番号の入力作業がステップS35〜S39で繰り返され、図14の(b)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの左上に「14」というリレーソケットの端子番号52dが内に表示される。
ここでは、再度同じリレーを示す機器表示図形52Aがマウス3e(図2参照)を用いてカーソル101で指示されながら左クリックされ、図13の(a)に示す機器属性情報の種類入力用画面120が開かれ、型式番号、盤内座標、端子番号以外の選択肢が指定されたとき、ステップS40において「Yes」となったときであり、図示省略するが同様にその他の属性情報の種類の選択肢に対する入力作業用の子画面が用意されており、例えば、回路区分や電圧レベル等の仕様をその配線に対して設定入力する。そして、その他の属性情報の種類の選択肢に対する入力作業が終了する。
ちなみに、フローチャートのステップS24〜S27は、機器の型式情報入力手段を、ステップS30〜S33は、機器配置情報入力手段を構成する。
なお、コネクタや端子台等は、将来の構成部品の増設や設計変更等による端子数の増加を考慮して、設計当初に必要な最低限の極数でその機器型式番号を設定せずに、極数に余裕を持たせて機器型式番号を設定するのが普通である。
例えば、メモリを搭載した電子回路基板用のスロット(コネクタ)において、メモリ容量の拡大等の対策が可能に当初からスロット(コネクタ)を用意しておくこと等が考えられる。
次に、配線の入力方法について簡単に説明する。配線においては、展開接続図50作成の上で必ずしもその識別情報として配線それぞれに固有の正式の識別情報である配線番号を入力して定義するものばかりではないが、その場合は、配線の識別処理のために仮の配線番号を付し、その配線番号が仮の識別情報であることを示す識別子を仮の配線番号の頭に付して登録するようにする。また、配線には多芯ケーブルや、組線や、単線のものがあり、それぞれは種類が異なる配線として扱われ、そのために、配線番号又は仮の配線番号を示す識別子の後ろに、単線配線を示す識別子、若しくは多芯ケーブル及び組線を示す識別子が付加される。
多芯ケーブルや組線の場合は、属性情報として、発点の座標及び着点の座標を、盤番号とその盤内座標で入力し、芯数、回路区分、部品データベース18に格納されているケーブル組図を示すケーブル組図番号等を入力する。
回路区分の記号(図27〜図29参照)は、例えば、LC(:DC48V以下の低圧回路)、LT(:アナログ回路、通信回路)、HC(:ACDC60V以上)等が一般に用いられるが、これはプラント毎に定義される。特にノイズ対策のためにLCとHCは別束のケーブル束に分けられる。
ケーブルの長さは1つの制御盤の中に配線される場合は、発点の盤内座標及び着点の盤内座標から、制御盤製作図面の1つであるケーブル表225(図29参照)を自動生成する段階で、自動的に算出されるが、盤間配線の場合は、手入力で設定される。
これら、構成部品(機器)や配線の属性情報の入力を終了して、電気回路CADデータベース14に展開接続図50が登録され、一連の展開接続図50の編集が終了する。
なお、1つのプラントに対する展開接続図50は、複数枚のシートで構成されることが多い。また、制御系統別に分離された展開接続図50が複数組存在する場合もあるので、前記した制御盤や構成部品(機器)や配線の識別情報の入力、その属性情報の入力は、個々の展開接続図50のシート毎に行う。また、シート間で移動しながら入力を行ったりする。
次に、図15から図24を参照しながら展開接続図50(図4参照)の図面自動検査機能について説明する。
制御盤設計者による電気系CADプログラムを使用した、展開接続図50上における構成部品(機器)の機器型式番号の選定、盤内配置決定(盤内座標の入力)や、配線等の線種決定や配線の発点及び着点の入力等の作業が終わると、図3に示したフローチャートのステップS102の検査を行う。
この図面自動検査機能は、電気系CADプログラム11(図1参照)、機械系CADプログラム12(図1参照)とは別個のプログラムである制御盤設計支援プログラム13を実行することにより実現される機能ブロックの1つである展開接続図検査部41(図2参照)により実行される。
展開接続図検査部41は、電気系CADプログラム11で生成したCAD図面である展開接続図50を電気回路CADデータベース14(図2参照)から読み出して、検査ルールリスト15(図2参照)、図面検査用リスト16(図2参照)、各種構成部品(機器)や配線部品のリストである部品データベース18(図2参照)にもとづいて検査する。
ちなみに、芯線リストとは、端子番号と芯線の数との関係で展開接続図50(図4参照)に表示記載するときの記載ルールに従った表示法を示すリストであり、芯線数に応じて複数のリストが用意されている。
図18から図20は、検査ルールリストを示す説明図である。図21は図面検査用リストの1種である盤リストを示す説明図であり、図22は、部品データベースの構成及び手配部品リストの構成を示す説明図であり、図23は、図面検査用リストの1種である電圧リストを示す説明図である。
図24は、検査結果のエラーリストを示す説明図である。
以下では、制御盤のことを単に盤と略称することもある。
制御盤設計者が設計端末3のキーボード3dやマウス3e等の入力装置によって、制御盤設計支援プログラム13(図2参照)を実行させて実現される機能ブロックの1つである展開接続図検査部41(図2参照)により自動検査機能を実行する際には、先ず、検査対象の展開接続図50(図4参照)のシート番号の範囲を指定する入力を受けて、該当する展開接続図50を読み出す(ステップS51)。
次いで、読み出された展開接続図50の図面名称欄50aをチェックするステップS52)。
例えば、盤に関係するルールリストとしてルール番号「101」が選択され、図5に示した展開接続図50に記載の盤番号81、例えば、「H11−P701」が検索されて、図面検査用リスト16(図21参照)に含まれるリストの1つである盤リスト16aに記載されたものであるかがチェックされる。
ステップS59では、盤に関する全てのルールリストについて検査終了か否かをチェックする。盤に関する全てのルールリストについて検査終了の場合(Yes)は符号〔2〕にしたがってステップS60へ進み、そうでない場合(No)はステップS56に戻り、盤に関する次のルールを選択して、ステップS57〜S59を繰り返す。
例えば、次の繰り返しのステップS56では、次に、例えば、ルール番号「109」の系統分類についてのチェックが行われる。盤リスト16aにより盤番号81をチェックしたときに、その盤名称86に記載された系統区分が、ステップS55で読み込まれた系統区分リストに記載されたものに含まれるものであるかどうかを検査する。
ステップS60では、検査ルールリスト15の内から、機器に関するルールリストを読み込む。次いで、部品データベース18、図面検査用リスト16に含まれている電圧リスト16b等を読み込む(ステップS61)。そして、ステップS60で読み込んだ機器に関するルールリストの内、1つのルールを選択し(ステップS62)、展開接続図50から機器番号を検索して、当該の機器番号やそれに関係つけられた属性情報を検査する(例えば、機器の型式番号が部品データベース18に存在していることのチェック、端子台、コネクタの端子番号最大数と、対応する端子台、コネクタの型式番号の極数が矛盾しないかのチェック。)(ステップS63)。
部品データベース18は、「記載型式」と表示された展開接続図50に記載されるときの機器型式番号又は配線の型式番号を記載する記載型式欄18a、その機器が定格電圧を定められている場合に記載する定格電圧欄18b、その機器を手配するときに用いられる部品コード欄18c、「図番」と表示された、その機器の構造図や外形図や寸法諸元等を表わした図面が添付されている場合の部品図面番号を記載する部品図面番号欄18d、当該の機器等の品名を記載する品名欄18g、メーカにおける機器等の型式呼称欄18h、仕様・メーカ名欄18i、関連部品の有り無しを示すフラグが表示される関連部品有無欄18j、手配の必要があるか否かを示すフラグを表示する手配対象欄18kから構成されたリストである。
ちなみに、品名欄18gに例示の「AVR」はAVR(Automatic Voltage Regulator:自動電圧調整器)を意味し、「AVR PI」PI制御方式の自動電圧調整器を意味し、「RY」はリレーを意味し、「SW」はスイッチを意味し、「TIMER」はタイマを意味し、「CABLE」はケーブルを意味する。
関連部品有無欄18jにおけるフラグの値が「0」は関連部品が無いことを示し、フラグの値が「1」は関連部品があることを示す。
手配対象欄18kに「1」と表示のものは、手配が必要であることを示している。
ここで、関連部品有無欄18jの関連部品の有無を示すフラグが請求項に記載の「関連部品情報」に対応し、手配対象欄18kの手配の必要があるか否かを示すフラグが請求項に記載の「手配情報」に対応する。
ステップS65では、機器に関する全てのルールリストについて検査終了か否かをチェックする。機器に関する全てのルールリストについて検査終了の場合(Yes)は符号〔3〕にしたがってステップS66へ進み、そうでない場合(No)はステップS62に戻り、機器に関する次のルールを選択して、ステップS63〜S65を繰り返す。
ちなみに、ステップS62では、次に、例えば、ルール番号「103」の定格電圧が電圧リスト16bに含まれるか否かの検査や、ルール番号「108」の回路区分リストに含まれるか否かの検査、ルール番号「120」〜「122」の端子番号と芯数の記載法が正しいか否かの検査をする。
ステップS66では、検査ルールリスト15の内から、配線に関するルールリストを読み込む。次いで、図面検査用リスト16から電圧リスト16b、線径リスト、線種リスト、回路区分リスト等を読み込み(ステップS67)、部品データベース18からケーブルリストを読み込む(ステップS68)。ここで、部品データベース18のケーブルリストとは、例えば、図22に示した部品データベース18において、品名欄18gに「CABLE」と表示されたものの部品だけを抽出したリストである。
そして、ステップS66で読み込んだ配線に関するルールリストの内、1つのルールを選択し(ステップS69)、展開接続図50から配線番号を検索して、当該の配線番号やそれに関係つけられた属性情報を検査する(例えば、開放端のように描かれている配線に行き先表示の図面を示すシート番号の記載があるか?)(ステップS70)。
ステップS72では、配線に関する全てのルールリストについて検査終了か否かをチェックする。配線に関する全てのルールリストについて検査終了の場合(Yes)はステップS73へ進み、そうでない場合(No)はステップS69に戻り、配線に関する次のルールを選択して、ステップS70〜S72を繰り返す。
ここで、ステップS69に戻り、他の配線に関するルールリストとして、例えば、ルール番号「103」〜「108」,「110〜122」が適用されて検査する。
図24において、ルール番号欄23aの右隣りの、「シートNo.」と表示の欄23bは、展開接続図50のシート番号であり、検査の結果、ステップS57,S63においてエラーと判定された対象の情報(識別情報や属性情報)が記載されていた展開接続図50の対象シートを表す。「座標」と表示の欄23cの座標とは、展開接続図50の当該シートの図面上のどの位置に記載されているものかを表わす。前記したように、展開接続図50においても展開接続図描画領域50bの外側に、縦方向、横方向の座標表示がされている(図4では表示を省略)。制御盤内への機器の取付け位置(盤内座標)とは異なるものである。
故に、顧客やプラントによって図面への機器番号(等の記載方法のルールが異なる場合に、展開接続図50の生成編集を行う電気系CADプログラム11の改造を行わなくても、検査ルールに適した図面検査用リスト16を展開接続図50編集時の支援用のデータに利用でき、また、展開接続図50の検査を自動で行わせる場合においてもそれを利用でき、誤りの少ない展開接続図50が生成編集できる。
次に、図25から図29を参照しながら、適宜図7を参照して制御盤製作図面の生成方法について説明する。
図25は、展開接続図から制御盤製作図面を自動生成する制御の流れを示すフローチャートである。図26は、展開接続図及び雛形図面にもとづいて自動生成された盤内機器配置図の1例を示す説明図である。図27は展開接続図及び端子台・コネクタ表テンプレートにもとづいて自動生成された端子台・コネクタ表を示す説明図である。図28は展開接続図及びライン表テンプレートにもとづいて自動生成されたライン表を示す説明図である。図29は展開接続図及びケーブル表テンプレートにもとづいて自動生成されたケーブル表を示す説明図である。
次に、展開接続図50中の当該盤内に収容される各機器の機器番号、機器型式番号、その機器の盤内座標を読み込み、雛形図面211BASEの当該盤内座標の位置に機器番号、機器型式番号を記入する。
ちなみに、1つのスペース212の破線で上下3段に区切られ、上段の欄212aには機器番号が、中段の欄212bには機器番号が記載された展開接続図50のシート番号が、下段の欄212cには機器型式番号と、必要に応じて電圧等の付加的属性情報が自動的に記入される。
ステップS84における当該盤内に含まれる機器であるかどうかは、展開接続図50上で当該盤番号81が関係付けられている盤領域線80に囲まれた領域内に含まれる機器であるかどうかを判定することで容易に判定して、抽出できる。
一つの制御盤に含まれる機器が展開接続図50の複数のシートに分かれて記載されている場合もあるので、ステップS84では、対象の展開接続図50の全てのシートに対し、ステップS81で検索された盤番号81に含まれる機器に対して、ステップS84の処理を行う。
仮の機器番号の頭には、機器番号を示す識別子に続いて、これが仮の機器番号あることを示す識別子、例えば、「#」が付され、更に、これが端子台であることを示す識別子又はこれがコネクタであることを示す識別子が付されているので、機器番号を読み取ることにより、容易に端子台とコネクタが抽出できる。そして、雛形図面データベース17内に格納されている端子台・コネクタ表テンプレートを読み込み、その書式にしたがって必要な属性情報を端子台・コネクタ表テンプレートの対応する位置に記入して端子台・コネクタ表215(図27参照)を自動作成できる。
展開接続図50において、表示、非表示の配線番号(仮の配線番号を含む)は、例えば、配線61,63,65(65b)(図5参照)の配線シンボルに関係付けられており、それぞれの配線番号の配線シンボルの線表示に沿って両端方向にたどっていけば、自動的に機器、端子台又はコネクタのシンボルに突き当たり、更に、その機器、端子台又はコネクタに関係付けられた盤内座標とか、端子番号が自動的に検索できる。これらも配線の属性情報である。したがって、こうして検索された機器、端子台又はコネクタの機器番号、盤内座標、端子番号が自動的に抽出でき、後記するライン表217(図28参照)、ケーブル表225(図29参照)に記入するに必要な属性情報が抽出できる。
また、ケーブルやライン(単線の配線)の発点は盤内座標において原点に近い方とし、着点は原点からより遠い方とすることとして自動的に決められる。
発点情報欄217f及び着点情報欄217gは、「シート」と表示の発着点の盤内座標が記載されている図面のシート番号を記載するシート番号欄218、盤内座標を記載する座標欄219、配線を接続する対象の機器番号を記載する機器番号欄220、配線を接続する対象の機器の端子番号を記載する端子番号欄221から構成されている。
発点情報欄225d及び着点情報欄225eは、「盤番号」と表示の発着点の盤内座標が記載されている盤番号を記載する盤番号欄226、盤内座標を記載する座標欄227から構成されている。
更に、ケーブル長欄255gに記載されるケーブル長は、盤内座標の発点と着点の関係から、その間をどのように配線するかは予め決められており、例えば、図26に示した盤内機器配置図211の例では、発点の盤内座標と着点の盤内座標とが、高さ方向に異なる場合は、発点の盤内座標から左右いずれかへ、全体長が短くなるように水平方向に引き回し、左右の端のいずれかで縦方向に引き回し、着点の盤内座標位置へ再び水平方向に引き回す。発点の盤内座標と着点の盤内座標とが、同じ高さ位置の場合は、単にその間を水平方向に引き回す。
このように、ケーブルの配線方法を前もって決められているので、ケーブル長は、雛形図面の盤内機器配置図211に記載されている各スペース212の縦方向及び横方向のピッチ長さから自動的に計算して、記入できる。
このステップS89の処理は、発着点が同じ盤内で閉じていないだけであり、内容的にはステップS86の処理と同じである。
また、これまで制御盤製作図面を機械系CAD機能により作成した設計者も、電気系CAD機能を使用して設計作業を行うことになるので、電気回路設計者と制御盤設計者が設計手段を共有することになり、意思疎通がよくなり、無駄な作業や設計作業の境界におけるミスを防止できる。
図22、図30、図31を参照しながら電気回路CADデータベース14に格納された展開接続図50から手配部品リストを自動生成する処理の流れを説明する。図30は、展開接続図から手配部品リストを自動で生成する制御の流れを示すフローチャートである。図31は、関連部品データベースの例を示す説明図である。
この処理は、設計端末3で制御盤設計支援プログラム13を起動させて実現される機能ブロックの1つである部品抽出部45(図2参照)において実行される。
先ず、ステップS91では、電気回路CADデータベース14から対象の展開接続図50を読み込み、機器番号をキーとして、全ての機器型式番号を抽出し、手配部品リスト22(図22参照)を生成する。
ステップS95では、関連部品データベースの条件式にもとづいて関連部品の型式番号を、手配部品リストの最後に追加する。
関連部品データベース19は、図31に示すように関連部品の型式番号が記載される記載型式欄19a、発注に必要な部品コードが記載される部品コード欄19b、その構成部品又は関連部品の図面番号が記載される「図番」と表示の部品図面番号欄19c、構成部品の図面に記載されている関連部品の品番が記載される品番欄19d、製作図面に作業別で部品が指示する場合の作業欄19e、その構成部品に関連部品が適用される場合の条件が記載された条件式欄19f、その部品に必要な関連部品の個数を示す員数欄19g、その行のデータが構成部品を示しているかその構成部品の関連部品を示しているかを判定させるための「関連部品」と表示の関連部品判定欄19h、関連部品がその構成部品とセットで納入されるものであるか、別途手配品であるかを示す「別手配」と表示の別手配指示欄19iから構成されている。
ここで、条件式欄19fに記載された関連部品が適用される場合の条件が、請求項に記載の「必要条件情報」に対応する。
ちなみに、関連部品231の別手配指示欄19iの「1」のフラグは、その関連部品231は、構成部品(機器)230の手配とは別個に注文する必要があることを示す。
例えば、図31中で構成部品230は、「TXX−JNB13」という記載型式の端子台であり、関連部品231としてその記載型式「TXX−6X」,「TXX−7X」,「TXX−13NH」が記載され、関連部品として手配する必要の可能性があることが分かる。当該構成部品230の関連部品として手配が必要な条件は、コンピュータ言語の論理式で表現された条件式で条件式欄19fに記載され、部品抽出部45(図2参照)において、この条件式が解釈され、「真」、「偽」を評価される。
例えば、この論理式では、「TXX−6X」と「TXX−7X」は、「TXX−JNB13」の盤内座標が「Y」で始まる場合に、「真」となることを表す。同様に、「TXX−13NH」は、「TXX−JNB13」の盤内座標が「X」で始まる場合に「真」となる。
同様に、他の制御盤同士を配線する場合は、端子台に採番する盤内座標を「XA1#」のように「X」から始まる文字列にて採番するように取り決めているので、この場合「TXX−13NH」というネームプレートを端子台と同時に手配する。
リレーソケットを例にとると、関連部品の条件として配線方法の違いにより、手配する部品型式が異なる。展開接続図50上の対象のリレーに接続される配線の配線情報にもとづいて判定する条件式を作成して、条件式欄19fに記載することによって、関連部品としてリレーソケットの必要の有無やリレーソケットの部品型式を判定することが可能となる。
また、リレーには型式番号の他に定格電圧によって手配が必要になる関連部品がある。この場合、展開接続図50から機器番号に関係付けられた機器型式番号を抽出するとともに、リレーに接続する配線の属性情報である定格電圧を抽出し、機器型式番号と定格電圧にもとづく条件式の評価により、「真」の場合は、手配部品リストに追加する。
また、展開接続図の作成編集から制御盤製作図面の生成の精度が向上し、設計の後戻りや製品完成後の改造を減らすことができ、制御盤の製作期間の短縮と制御盤の製品品質の向上につながる。更に、制御盤設計における設計、部品手配業務の省力化寄与し、制御盤の製作コストの低減につながる。
前記実施形態の他にも、電気回路CADデータベース14に持っている様々な属性情報を工夫して利用することであらゆる制御盤設計に対応可能である。
3 設計端末
7,7A、7B、7C データサーバ
11 電気系CADプログラム
12 機械系CADプログラム
13 制御盤設計支援プログラム
14 電気回路CADデータベース
15 検査ルールリスト
16 図面検査用リスト
16a 盤リスト
16b 電圧リスト
17 雛形図面データベース
18 部品データベース
18j 関連部品有無欄(関連部品情報)
18k 手配対象欄(手配情報)
19 関連部品データベース
19f 条件式欄(必要条件情報)
21 制御盤製作図面データベース
22 手配部品リスト
23 図面検査結果
31 電気回路図面編集部
33 制御盤製作図面編集部
41 展開接続図検査部
43 制御盤製作図面生成部
45 部品抽出部
51B シート番号
52A〜52F リレー
52a,53a,54a 機器番号(機器識別情報)
52b 機器型式番号(機器の型式情報)
52c,55a,56a,56b、57b 盤内座標(機器配置情報)
55A,55B、56 コネクタ
52d,55c,56c 端子番号
56 端子台
56 コネクタ
57 コネクタプレート
58 端子台
59 ラッピングポスト
61,63,65 配線
68 リレーユニット
71 符号
80 盤領域線
81 盤番号(盤識別情報)
85 シート番号
134 座標表示ガイド図欄
136 端子番号表示ガイド図欄
211 盤内機器配置図
211BASE 雛形図面
Claims (5)
- 電気系CAD機能を用いた制御盤設計において、展開接続図を作成編集する電気回路図面編集部と、
前記電気回路図面編集部で作成編集された展開接続図を格納する電気回路CADデータベースと、
前記作成編集された展開接続図を前記電気回路CADデータベースから読み出して、機械系CAD機能で編集可能な、制御盤製作図面を生成する制御盤製作図面生成部と、
前記制御盤製作図面生成部で生成された前記制御盤製作図面を格納する制御盤製作図面データベースと、
機械系CAD機能を用いた制御盤設計において、前記制御盤製作図面データベースから前記生成された制御盤製作図面を読み出して、入力装置を介しての操作者の操作入力にもとづいて、前記制御盤製作図面を編集及び出力する制御盤製作図面編集部と、
を備える制御盤設計支援システムであって、
更に、前記作成編集された展開接続図を検査する展開接続図検査部と、
前記展開接続図検査部において検査するときに用いられる検査ルールリスト及び前記検査ルールリストが参照する図面検査用リストと、を備え、
前記電気回路図面編集部は、前記展開接続図における機器を配置する制御盤を識別する盤識別情報、その制御盤の型式情報、その機器を識別する機器識別情報、その機器の型式情報、前記制御盤内のその機器の配置位置に関する機器配置情報、前記制御盤内での前記機器同士の配線に関する配線情報、及び前記盤識別情報により特定された前記制御盤内に収容される前記機器の範囲を指定する盤領域線を、少なくとも前記展開接続図に編集可能とし、
前記展開接続図検査部は、前記検査ルールリスト及び図面検査用リストを用いて、前記展開接続図中に編集された少なくとも前記盤識別情報、前記制御盤の型式情報、前記機器識別情報、前記機器の型式情報、前記機器配置情報及び前記配線情報を検査し、図面の検査結果を出力することを特徴とする制御盤設計支援システム。 - 更に、前記制御盤製作図面の雛形図面を格納する雛形図面データベースを備え、
前記制御盤製作図面生成部は、前記展開接続図を前記電気回路CADデータベースから読み出し、
前記読み出した展開接続図から前記盤領域線と、それに対応する前記盤識別情報、前記制御盤の型式情報を取得し、更に、前記盤領域線内に含まれる前記機器識別情報、前記機器の型式情報、前記機器配置情報及び前記配線情報を、前記読み出された展開接続図から取得し、
前記取得された制御盤の型式情報に対応する前記雛形図面の盤内機器配置図を前記雛形図面データベースから検索し、
前記検索された雛形図面の盤内機器配置図における前記機器配置情報に対応する位置に、前記機器識別情報、前記機器の型式情報を挿入して、前記制御盤製作図面を自動生成することを特徴とする請求項1に記載の制御盤設計支援システム。 - 更に、前記機器の型式情報と、その機器の手配の必要の有無を示す手配情報と、当該の機器の関連する部品に係る関連部品情報と、を格納する部品データベースと、
前記当該機器に関連する部品と、その関連する部品の必要条件情報を格納する関連部品データベースと、を備えるとともに、
前記電気回路CADデータベースから読み出した前記展開接続図に含まれる機器識別情報を検索し、検索された前記機器識別情報にもとづいて前記機器の型式情報を取得し、前記部品データベースと、前記関連部品データベースを検索して、制御盤製作に必要な部品のリストを生成する部品抽出部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御盤設計支援システム。 - 電気系CAD機能を用いた制御盤設計において、展開接続図を作成編集する電気回路図面編集部と、
前記電気回路図面編集部で作成編集された展開接続図を格納する電気回路CADデータベースと、
前記作成編集された展開接続図を前記電気回路CADデータベースから読み出して、機械系CAD機能で編集可能な、制御盤製作図面を生成する制御盤製作図面生成部と、
前記制御盤製作図面生成部で生成された前記制御盤製作図面を格納する制御盤製作図面データベースと、
機械系CAD機能を用いた制御盤設計において、前記制御盤製作図面データベースから前記生成された制御盤製作図面を読み出して、前記制御盤製作図面を編集及び出力する制御盤製作図面編集部と、
を備える制御盤設計支援システムであって、
前記電気回路図面編集部は、
前記展開接続図における機器を配置する制御盤を識別する盤識別情報、その制御盤の型式情報、その機器を識別する機器識別情報、その機器の型式情報及び前記制御盤内のその機器の配置位置に関する機器配置情報、前記制御盤内での前記機器同士の配線に関する配線情報、及び前記盤識別情報により特定された前記制御盤内に収容される前記機器の範囲を指定する盤領域線を、少なくとも前記展開接続図に編集可能とすることを特徴とする制御盤設計支援システム。 - 更に、前記制御盤製作図面の雛形図面を格納する雛形図面データベースを備え、
前記電気回路図面編集部は、
前記盤領域線に対応付けられた前記盤識別情報を介して前記盤の型式情報に対応する前記雛形図面の盤内機器配置図を前記雛形図面データベースから検索し、
前記検索された盤内機器配置図にもとづく雛形図面座標表示ガイド図を表示させて、前記機器配置情報を入力可能とする機器配置情報入力手段を有することを特徴とする請求項4に記載の制御盤設計支援システム。
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