JP5113676B2 - 制御盤設計支援システム - Google Patents

制御盤設計支援システム Download PDF

Info

Publication number
JP5113676B2
JP5113676B2 JP2008222840A JP2008222840A JP5113676B2 JP 5113676 B2 JP5113676 B2 JP 5113676B2 JP 2008222840 A JP2008222840 A JP 2008222840A JP 2008222840 A JP2008222840 A JP 2008222840A JP 5113676 B2 JP5113676 B2 JP 5113676B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control panel
connection diagram
board
information
database
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008222840A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010055571A (ja
Inventor
崇 伊藤
英樹 花見
博 早川
富夫 石塚
慎治 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2008222840A priority Critical patent/JP5113676B2/ja
Publication of JP2010055571A publication Critical patent/JP2010055571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5113676B2 publication Critical patent/JP5113676B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、各種プラントにおける制御盤設計のための設計支援システムに関する。
火力発電プラントや原子力発電プラント等における各種制御システムの制御盤の設計、製作を行う場合、制御盤製作に関わる複数の図面及び仕様書等の設計図書を作成する。設計図書には、制御用コントローラや計測機器、リレー、ヒューズ、アクチュエータ等の各種機器の電気的な接続関係を表す展開接続図等の各種電気回路図と、前記各種機器を配置、実装する制御盤を製作するための制御盤製作図面がある。
制御盤製作図面の具体的な例として、制御盤とその構成部材の組立方法を記載した組立図面がある。この他、電子回路基板を格納するための筐体へ実装するスロット位置や基板型式を記載する基板実装図や、制御盤に格納される構成部品(本発明における機器に対応)の取付け位置を記載する盤内機器配置図や、制御盤内の端子台やコネクタの使用状態を記載する端子台・コネクタ表や、制御盤内部の配線の発点及び着点、ケーブル自体の製作情報を記載するケーブル表等がある。
このように、制御盤製作図面の種類は多岐に亘り、それらを矛盾無く調製して発行しないと、制御盤の製作工程において、図面の過誤や矛盾に起因する製品の不良が発生することがある。
このために、計算機によって作成した図面を計算機によって自動検査を行う技術が有り、いくつか製品化されている。
例えば、特許文献1には、レイアウトデータベースについて検証ルール全項目のうち検証したい項目のみをリストして、その必要項目ルールファイルにもとづきレイアウト検証を行う方法が記載されている。
また、特許文献2には、CAD図面が図示法に(図面作成基準)に則って正しく作成されているかを、その図面の種類に応じて自動的に検査する技術が記載されている。そこでは、図面種類毎の図示法ルールデータが登録される図示法ルールデータベースを設け、当該のCAD図面の図面種類に固有の図示法ルールデータを読み出し、CAD図面の領域毎にルールに適合しているかを検査する。図示法ルールデータに示された検査対象は、「文字種別」、「文字大きさ」、「文字角度」、「文字サイズ」、図形の線の種類を示す「線種」、「線太さ」である。
特許文献3には、方向性保護継電装置を含む複線図式の電気回路図が表示された画面上において、方向性保護継電装置の結線状態や動作を視覚的に確認できる電気回路設計支援装置に関する技術が記載されている。その技術では、CADの電子データにもとづく方向性保護継電装置を含む複線図式の電気回路図がディスプレイ画面に表示され、当該画面上で端子結線確認手段により、方向性保護継電装置の入力端子に結線が全てされているかを確認し、結線に抜けがあれば画面上の電気回路図を修正する。
特許文献4には、同一の設計対象物に対する複数の設計図面の作成に関する従来技術として、建築設計の分野で複数の設計図面同士の矛盾点を自動的に検出する技術が記載されている。
制御盤を設計する際、設計対象となる制御システムに求められる機能を実現するために、先ず、展開接続図を作成する。次に、展開接続図を参照して、制御盤への機器の配置や取付け方法、電線の配線ルート等を設計し、各種の制御盤製作図面を作成する。制御盤の設計進捗に従って、機器を配置する制御盤に付番される盤番号や、端子台やコネクタ等を含む制御盤内の機器に配置位置を表す盤内座標、機器同士を繋ぐ電線の線径、回路区分、線種といった制御盤内の電線の配線情報を展開接続図にも追記する。展開接続図は電気系CADソフトを搭載した設計端末等により作成され、制御盤製作図面は機械系CADソフトを搭載した設計端末で別個に作成されることが多い。
また、制御盤の製作に当たっては、制御盤製作に必要な制御盤の構成部品(機器)の展開接続図からの抽出作業は、従来人手によって行われ、その後に手配の発注をしているため、多くの作業時間とコストを要している。
特許文献5には、この構成部品を抽出する作業を省力化する技術として、CAD設計で使用する構成部品の図形データに個別に対応させた部品型式番号情報(本発明の実施形態における機器型式番号に対応)とその部品型式番合情報の部品を取り扱う商社又はメーカを特定できる部品取扱者情報と、CAD設計図に含まれる各図形データに対応する部品型式番号及び部品取扱者情報を抽出して部品表を自動作成するとともに、部品発注先を含む部品発注処理情報(本発明の実施形態における手配部品リストに対応)を作成する部品発注処理手段を備えたCADソフトウエアの技術が記載されている。
特開2002−230070号公報 特開平4−346173号公報(段落〔0025〕〜〔0027〕参照) 特開2007−189858号公報 特開2007−249900号公報 特開2002−189758号公報
しかしながら、前記従来の技術は、図面の一般的な図示法ルールのチェック(文字表示や線表示のルールのチェック)や、複線図式の電気回路図における方向性保護継電装置の結線状態のチェック等、極めて限定的なCAD図面の検査である。したがって、展開接続図を含む電気回路図面や製作図面作成において、設計者によって誤った情報が記載されたり、必要な記載に抜けが生じたりして、製作工程や検査工程においてその誤りが発見されると、設計の後戻りや製品完成後の改造の原因となる。
また、電気回路図面と制御盤製作図面において、機器の取付け座標(盤内座標)、端子台やコネクタの端子番号等を、設計者や製作者に明示のために重複して記載される情報も多く存在する。制御盤の製作に当たって、これまで設計担当者は各種図面から人手によって必要な部品を抽出し、手配している。図面の見落とし等に起因する手配洩れは製作工程の遅延の原因となる。また、電気回路図面上に記載されない部品も有り、これは電気回路図面から部品を抽出する人が、部品カタログを参照して、手配している。この時、知識・経験の乏しい設計者の場合、手配すべき部品を見落とす可能性が高い。この具体例としては、リレーを取付けるためのリレーソケットや、ヒューズを取付けるためのヒューズ台、端子台に取付ける端子カバー等が挙げられる。
更に、これら関連部品はその取付け方法や配線方法により部品型式が異なる。例えば、リレーソケットは、制御盤の側面等に取付ける場合と、リレーユニットに取付ける場合とでは異なる。また、リレーソケットへの配線方法は、ソタによるネジ取付けか、はんだによる取付けかによって異なる。
従来の電気回路図面のCAD図面データの自動検査では、制御盤に配置するこのような多岐にわたる機器(構成部品)に係る設計データのチェックを提供することができなかった。
また、そのような設計データチェックの内容は、顧客との間で取り決められる図面書式上のルール等が含まれるので、CAD機能の一部として設計データチェック機能を持たせると、CADプログラムそのものを顧客毎に作りこむことになり煩雑である。
本発明は前記のような課題を解決するためになされたもので、図面の自動検査及び製作図面の自動生成、並びに手配部品の自動抽出を可能とする制御盤設計支援システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、電気回路図面編集部において、展開接続図における機器が収容される制御盤を識別する盤識別情報、制御盤内に収容されるその機器を識別する機器識別情報、制御盤内のその機器の配置位置に関する機器配置情報、及び制御盤内での前記機器同士の配線に関する配線情報を、少なくとも前記展開接続図に記載するようにした。このため、展開接続図検査部は、検査ルールリスト及び図面検査用リストを用いて、制御盤製作図面を作成するのに必要なデータが抜けなく記載されているかチェックできる。
特に、検査ルールリストには、例えば、プラントや顧客毎に異なる制御盤を識別する盤識別情報の記載方法、該当の制御盤が盤リストに含まれているかどうかのチェック、配線情報の中に含まれる「線径」、「線種」、「極性」、「回路区分」、「芯数」のチェック、機器識別情報に対応する機器の型式情報が、予め用意された部品データベースに登録されたものかどうか等のチェックを含ませることにより、従来よりも柔軟で広範囲な制御盤設計における設計データのチェックが可能となる。
その結果、展開接続図を作成する設計者又は展開接続図に制御盤製作図面用の盤識別情報、機器識別情報、機器配置情報及び配線情報を追加する制御盤製作図面作成の設計者は、制御盤製作図面を作成するのに必要なデータが抜けなく展開接続図に記載されているか容易にチェックでき、制御盤製作図面が出力されてから後の検図作業の段階で、上流の展開接続図の修正を依頼する戻り作業が防止できる。
また、電気系CAD機能を提供するCADプログラムとは別個の展開接続図検査部が、検査ルールリスト及び図面検査用リストにもとづいて検査を行うので、例えば、顧客によって図面書式が異なる等の変化に対して、検査ルールリスト及び図面検査用リストの変更で柔軟に対応し易い。
請求項2に記載の発明では、制御盤製作図面生成部は、盤領域線にもとづいて雛形図面の盤内機器配置図を雛形図面データベースから読み出し、その後は展開接続図の盤領域線内に含まれる機器識別情報、機器の型式情報、機器配置情報及び配線情報を取得して、読み出された雛形図面の盤内機器配置図における、前記機器配置情報に対応する位置に機器識別情報、機器の型式情報を自動的に挿入するようにした。したがって、従来のように盤製作図面を作成する設計者が、展開接続図を参照して、機械系CAD機能により、盤内機器配置図に、手作業で機器識別情報、機器の型式情報等入力し、それを、再び、電気系CAD機能により展開接続図に手入力で反映するという、電気系CAD機能と機械系CAD機能とを使い分けた煩わしい入力作業が無くなる。
また、これまで制御盤製作図面を機械系CAD機能により作成した設計者も、電気系CAD機能を使用して設計作業を行うことになるので、電気回路設計者と制御盤設計者が設計手段を共有することになり、意思疎通がよくなり、無駄な作業や設計作業の境界におけるミスを防止できる。
請求項3に記載の発明では、展開接続図に記載された機器識別情報にもとづいて機器型式を取得し、部品データベースと、関連部品データベースを検索して、制御盤製作に必要な部品のリストを生成する部品抽出部を、CAD機能の外に取り出して機能するようにした。その結果、従来技術のようにCAD機能の一部として含まれる場合よりも、部品データベースと、関連部品データベースの更新が柔軟にできる。
請求項4の発明では、盤識別情報により特定された制御盤内に収容される機器の範囲を指定する盤領域線を設定するようにした。このため、展開接続図中に記載された機器うち、特定の盤識別情報を指定することによって、その盤識別情報の制御盤に含まれる機器を特定することができる。
請求項5に記載の発明では、電気回路図面編集部は、盤領域線に対応付けられた盤識別情報を介して盤の型式情報に対応する雛形図面の盤内機器配置図を雛形図面データベースから検索し、検索された盤内機器配置図にもとづく雛形図面座標表示ガイド図を表示させて、機器配置情報を入力可能とする機器配置情報入力手段を有する構成とした。このため、機器配置情報の入力が容易に行える。
本発明によれば、図面の自動検査及び製作図面の自動生成、並びに手配部品の自動抽出を可能とする制御盤設計支援システムを提供することができる。
また、展開接続図の作成編集から制御盤製作図面の生成の精度が向上し、設計の後戻りや製品完成後の改造を減らすことができ、制御盤の製作期間の短縮と制御盤の製品品質の向上につながる。更に、制御盤設計における設計、部品手配業務の省力化寄与し、制御盤の製作コストの低減につながる。
以下、本発明に係る制御盤設計支援システムの実施形態を、図1、図2を参照しながら説明する。
図1は、制御盤設計支援システムの構成を示すブロック図であり、図2は、設計端末の機能ブロック構成図である。
制御盤設計支援システム1は、ハード的な構成としては、設計端末3と、設計端末3とLAN(Local Area Network)5を介して接続するデータサーバ7(図1では、データサーバ7は、データサーバ7A,7B,7Cの3つで構成されている場合で例示)から構成されている。
《設計端末のハード構成》
設計端末3は、図2に示すように、例えば、パーソナルコンピュータ又はエンジニアリングワークステーションで構成され、記憶装置3a、CPU3b、例えば、液晶表示装置等で構成された表示部3c、入力手段であるキーボード3dやマウス3e、プリンタ3fその他にROMやRAM等のメモリを有している。
なお、符号3gはCPU3bに対する入出力インターフェースを示す
設計端末3は、その記憶装置3aに電気系CADプログラム11、機械系CADプログラム12、制御盤設計支援プログラム13を格納しており、CPU3bにおいてそれらのプログラムをメモリに読み出して実行する。
《データサーバの説明》
(電気回路CADデータベース)
図2に示すようにデータサーバ7には、電気回路CADデータベース14が格納され、電気回路CADデータベース14の中には、電気系CADプログラム11が実現する機能ブロックである電気回路図面編集部31において作成された各種電気回路図が登録されている。ここには、電気回路図面編集部31で生成、編集された後記する接続展開図50(図4参照)が、例えば、プラント毎にセクション分けされて登録される。
また、図2に示すようにデータサーバ7には、検査ルールリスト15、図面検査用リスト16、雛形図面データベース17、部品データベース18、関連部品データベース19が格納されている。
(検査ルールリスト及び図面検査用リスト)
検査ルールリスト15は、制御盤設計支援プログラム13を実行するときの機能ブロックの1つである展開接続図検査部41において、電気回路CADデータベース14に登録された対象の展開接続図50(図4参照)の誤記や記載忘れ等をチェックするときに用いられる検査ルールを記載したリストである。また、図面検査用リスト16は、検査ルールリスト15とともに用いられるものである。これら、検査ルールリスト15及び図面検査用リスト16の詳細な説明は、展開接続図50の検査方法の説明の段落に後記する。
(雛形図面データベース)
雛形図面データベース17(図2参照)は、各種制御盤の製作図面、例えば、盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASE(図7参照)や、後記する端子台・コネクタ表215(図27参照)のテンプレート(以下、端子台・コネクタ表テンプレートと称する)、ライン表217(図28参照)のテンプレート(以下、ライン表テンプレートと称する)や、ケーブル表225(図29参照)のテンプレート(以下、ケーブル表テンプレートと称する)を格納し、それぞれを識別するために製作図面雛形図面番号が付されている。
(部品データベース)
部品データベース18(図2参照)は、制御盤に組み込まれる各種の構成部品(機器)、や配線の型式番号や仕様等を記載した部品リストを格納したものであり、電気回路図面編集部31において展開接続図50に機器の属性情報や配線の属性情報を入力するときに参照され、又、展開接続図50の検査の際にも展開接続図検査部41において参照される。部品データベース18の詳細については、展開接続図50の検査方法の説明の段落に後記する。
(関連部品データベース)
関連部品データベース19(図2参照)は、部品データベース18に記載されている構成部品に付属して必要になる場合の関連部品のリストを格納したものである。後記する手配部品リスト22を作成するときに部品抽出部45において参照される。関連部品データベース19の詳細については、手配部品リスト22の自動生成の方法の説明の段落に後記する。
(制御盤製作図面データベース、手配部品リスト及び図面検査結果)
データサーバ7(図2の右側参照)には、更に、制御盤製作図面データベース21、手配部品リスト22、図面検査結果23が格納される。
制御盤製作図面データベース21は、制御盤設計支援プログラム13が実現する機能ブロックの1つである制御盤製作図面生成部43により、電気回路CADデータベース14に格納された処理対象の展開接続図50(図4参照)から、制御盤製作のための各種の製作図面を自動生成して、その製作図面を登録格納したものである。
手配部品リスト22(図2参照)は、制御盤設計支援プログラム13が実現する機能ブロックの1つである部品抽出部45により、電気回路CADデータベース14に格納された処理対象の展開接続図50から構成部品を抽出してリストにしたものを出力して格納したものである。
図面検査結果23(図2参照)は、前記した展開接続図検査部41において検査した結果を出力して格納したものである。
以下では、制御盤製作のための各種の製作図面を、特に断る必要が無いときは、総称して「制御盤製作図面」と称する。
《設計端末の機能説明》
設計端末3は、図2に示すように展開接続図50(図4参照)を作成編集して、その結果をデータサーバ7の電気回路CADデータベース14に格納する前記した電気回路図面編集部31と、電気回路CADデータベース14に格納された処理対象の展開接続図50を読み出して自動検査する展開接続図検査部41と、電気回路CADデータベース14から検査の完了した展開接続図50を読み出して制御盤製作図面を自動生成し、制御盤製作図面データベース21に格納する制御盤製作図面生成部43と、検査の完了した展開接続図50から部品抽出を行う部品抽出部45と、制御盤製作図面データベース21から制御盤製作図面を読み出し、制御盤製作図面の必要な追加の編集を可能とし、プリンタ3fに出力する制御盤製作図面編集部33と、を有している。
ここで、展開接続図検査部41、制御盤製作図面生成部43及び部品抽出部45は、CPU3bが、記憶装置3aから制御盤設計支援プログラム13を読み出し、実行することにより実現される機能ブロックである。制御盤製作図面編集部33は、CPU3bが記憶装置3aから機械系CADプログラム12を読み出し、実行することにより実現される機能ブロックである。
(電気回路図面編集部)
電気回路図面編集部31は、一般的な電気系CADが備えるリレーコイル、ヒューズ等の基本的な構成部品(機器)の描画図形やツイスト線や、シールド線などの配線の描画図形を提供する。また、電気回路図面編集部31は、切り取り、コピー、貼り付け等、図面編集を支援する機能も有する。
更に、本実施形態における展開接続図50(図4参照)の作成編集の機能を実現するために、展開接続図50に制御盤製作に関係する種々の情報を入力できる機能を有する。
例えば、ある制御盤にリレー、コイル、ヒューズ等の構成部品を組み付ける設計に対して、その制御盤を識別する盤番号(盤識別情報)と、リレー、コイル、ヒューズ等の構成部品の型式を示す機器型式番号(機器の型式情報)及びそれぞれを個別に識別するための機器番号(機器識別情報)と、制御盤への取付け位置を示す盤内座標(機器配置情報)等の機器の属性情報を入力可能としている。また、各種ケーブル等の配線に対して、配線を識別するための配線番号や、回路区分、配線の芯数、配線の発点、着点等を含む配線情報や、配線自体の製作情報が記載されるケーブル組図の図番等を配線の属性情報として入力可能としている。
これら機器番号、配線番号や属性情報を、全て展開接続図50(図4参照)に表示させると、展開接続図50を見たときに煩雑となり、図面の視認性が悪くなる場合は、表示部3cに非表示とすることができる。例えば、端子台やコネクタのように図面上複数のシートに多く出現する機器に対して機器型式番号を表示させると図面が見づらくなってしまうため、そのような機器の機器型式番号は通常非表示とする。
《展開接続図の作成から制御盤製作図面及び手配部品リストの生成までの全体の作業の流れ》
図3は、本実施形態における設計端末を用いて、展開接続図の作成から制御盤製作図面及び手配部品リストの生成までの全体の作業の流れを示すフローチャートである。
ステップS101では、電気回路設計者が、設計端末3の電気系CADプログラム11を用いて、電気回路図面編集部31(図2参照)の機能により展開接続図50(図4参照)を作成し、データサーバ7の電気回路CADデータベース14に登録する(「電気系CADプログラムにより展開接続図を作成」)。この展開接続図50の入力編集作業においては、盤番号や、その盤番号の制御盤に配置する構成部品(機器)の機器番号及び機器の属性情報、配線の配線番号及び配線の属性情報も入力する。このような構成部品(機器)の機器番号及び機器の属性情報、配線の配線番号及び配線の属性情報も入力においては、電気回路設計者が制御盤設計者と共同して入力を行うことが好ましい。
ステップS102では、例えば、制御盤設計者が設計端末3の制御盤設計支援プログラム13を実行させ、ステップS101で生成した展開接続図50を電気回路CADデータベース14から読み出させ、展開接続図50から制御盤製作図面の生成に必要なデータに抜けや、展開接続図50そのもののミスが無いかを検査させる。この検査の結果は図面検査結果23(図2参照)としてデータサーバ7(図2参照)に格納され、必要に応じてプリンタ3fから出力される。そして、電気回路設計者や制御盤設計者は、必要に応じてステップS101に戻り(図示省略)、展開接続図50に対してミスの修正を行い、電気回路CADデータベース14に再登録する。
ステップS103では、制御盤設計者が設計端末3の制御盤設計支援プログラム13を実行させ、展開接続図50を電気回路CADデータベース14から読み出し、制御盤製作図面を自動的に生成させ、制御盤製作図面データベースに登録格納させる(「制御盤製作図面の生成」)。その後、制御盤設計者は、必要に応じて設計端末3の機械系CADプログラム12を用いて、生成した制御盤製作図面を編集したり、プリンタ3fに出力させたりする。
ステップS104では、制御盤設計者は、設計端末3の制御盤設計支援プログラム13を実行させ、展開接続図50を電気回路CADデータベース14から読み出し、展開接続図50に記載された構成部品を抽出させ、手配部品リスト22を生成させ、データサーバ7に格納させる(「手配部品リストの生成」)。
《展開接続図》
図4は、電気回路図面編集部の機能を用いて電気回路設計者及び制御盤設計者の共同作業によって作成された展開接続図の1例である。
展開接続図50には、先ず、図面名称欄50aが設定されており、そこには図面がいかなるプラントのいかなる系統の展開接続図50であるかを示す文字表記の図面タイトル51A、図面を識別する図面番号とその図面番号中の何枚目での図面であるかを示す通番番号とを組み合わせたシート番号51Bや、その図面の改定番号51Cが記載される。必要に応じて、図面名称欄50aの横に、作成者名や図面チェック者名が入力される欄が用意される。
また、図4に示すように展開接続図描画領域50bには、電気回路の構成部品同士の接続関係を示す図が描かれ、例えば、閉じた二点鎖線で示された盤領域線80によってその構成部品がどの制御盤に配置されるものかを指定できるようになっている。そして、個々の盤領域線80と関係付けられて制御盤の識別情報である盤番号(盤識別情報)81を操作者の操作で入力し、記載してある。
展開接続図描画領域50bには、必要に応じて、図4に示すように仕様付記欄50c,50d等が追加される。
ちなみに、展開接続図50を含む電気回路図には、図面の枠線の外側に図面の縦座標及び横座標を示す符号が付されているが、図4では省略してある。
展開接続図描画領域50b内に記載される各種情報については図5、図6に従って詳細に説明する。
図5は、図4の展開接続図における展開接続図描画領域50bを拡大表示した展開接続図である。図6の(a)は、図4の展開接続図における仕様付記欄50cの拡大図、(b)は図4の展開接続図における仕様付記欄50dの拡大図である。
図4に示した展開接続図50の展開接続図描画領域50bには、例えば、図5に示すようにリレーを示す円形の機器表示図形(シンボル)52A,52B,52C,52D,52D,52E、52F(以下、代表的に説明する場合には、単に機器表示図形52と称する)を表示させ、その円形の機器表示図形52の中に「B00−K301」、「B00−K302」、「B00−K303」、「B00−K304」、「B00−K305」、「B00−K306」とそれぞれの機器番号52aが表示されている。そして、機器表示図形52A,52B,52C,52D,52E,52Fの右下には、それぞれ「(MY4Z−D)」、「(MY4Z−D)」、「(MY4Z−D−CBG)」、「(MY4Z−D−CBG)」、「(MY4Z−D−CBG)」、「(MY4Z−D−CBG)」と( )内に機器型式番号52bが表示され、機器表示図形52A,52B,52C,52D,52E,52Fの右上には、それぞれ「(ADD1)」、「(ADD2)」、「(RAB3)」、「(RAB4)」、「(RAB5)」、「(RAB6)」と( )内に制御盤内の配置位置を示す盤内座標52cが表示されている。
また、機器表示図形52A,52B,52C,52D,52E,52Fの左上下には、配線接続に用いられるリレーソケットの端子番号が表示されている。図5の例では、各リレーにおいてリレーソケットの端子番号「13」、「14」が配線接続に用いられることが分かる。
なお、以下の説明では、特別断る必要がないない限り、構成部品そのものの名称と前記した機器表示図形とを区別せず同一の符号で呼称する。例えば、機器表示図形52Aの代わりに機器表示図形52Aが示すものの名称で「リレー52A」と称する。
図5の下端側には、その他に、長方形の実線枠の機器表示図形(シンボル)で表示され、機器番号(機器識別情報)53aとして「B00−RA−C2−1」と表示されたディジタル信号入力用のプリント基板53、図5中の右端側に長方形の実線枠の機器表示図形(シンボル)で表示され、機器番号(機器識別情報)54aとして「PFDCL2」と表示された産業用パソコンの一種である電子装置54、「受け」を示すY字状の表示記号を含み、それを四角枠で囲った機器表示図形(シンボル)の雌のコネクタ55A、「差込み」を示す矢印状の表示記号を含み、四角枠で囲った機器表示図形(シンボル)の雄のコネクタ55B、小さい実線の四角枠の機器表示図形(シンボル)で示したコネクタ56、数字を付加された○印を含み、それを実線の四角枠で囲った機器表示図形(シンボル)の端子台58、端子台58に対応し、同様に数字を付加された○印を含み、それを実線の四角枠で囲った機器表示図形(シンボル)のラッピングポスト59が例示されている。
図5に示した展開接続図50では、コネクタ55A,55B,56、端子台58及びラッピングポスト59では、機器番号は、図面が見にくくなるので、入力時に非表示の設定を行い、非表示の状態になっている。
なお、「B00−RA−C2−1」と表示されたディジタル信号入力用のプリント基板53及び「PFDCL2」と表示の電子装置の54の盤内座標は、実際には入力されているが、非表示となっている。ちなみに、「B00−RA−C2−1」は、更に、具体的に説明すると、プリント基板実装用ユニット(機器番号:B00−RA−C2)の1スロット目に実装されるプリント基板というという意味である。また、この例では、プリント基板53への接続コネクタが1つであるため、盤内座標の表示を省略しているが、コネクタが複数ある場合には、別途コネクタの盤内座標を入力して表示させる。「B00−RA−C2−1」の表示の下の「(DB610)」との表示は、プリント基板53の電気回路図を示すシート番号85(前記した図面番号と通番番号の組み合わせ)である。
プリント基板53、電子装置54、コネクタ55A,55B,56、端子台58、ラッピングポスト59等には、本展開接続図50の表示上煩雑になることから、その機器型式番号が入力時に非表示のオプションを設定して表示を省略されている。
ここで、雌雄のコネクタ55A,55Bの例として、例えば、図5の盤番号81が「H11−P701」と表示の制御盤内の、同図中右上のコネクタプレート57(「CNP1」はコネクタプレート57の盤内座標57bを表示)に関係するものを例に説明すると、雌雄のコネクタ55A,55Bを示す四角枠の機器表示図形(シンボル)の右側に、それぞれ「YB31#」、「YYB31#」と盤内座標55a,55aが表示される。ここで、「YB31#」、「YYB31#」の末尾の「#」はこの後にコネクタの端子番号が続くことを意味し、四角枠内の「27」、「28」との表示がコネクタの端子番号55cである。そして、この雌のコネクタ55Aの、例えば、端子番号「27」の盤内座標は「YB31#」と「27」を組み合わせて「YB31−27」となる。
また、例えば、図5の盤番号81が「H11−P701」と表示された盤領域線80内に含まれる端子台58の盤内座標58aは「YB39#」で表示され、その端子番号「1」,[2],[3]に対応する盤内座標は、盤内座標は「YB39#」と、「1」,[2],[3]のいずれかを組み合わせて、例えば、端子番号「1」の盤内座標は、「YB39#」と「1」とから「YB39−1」となる。
同様に、端子台58とセットになるラッピングポスト59の盤内座標59aは「YYB39#」で表示され、その端子番号「1」,[2]に対応する盤内座標は、盤内座標は「YYB39#」と、「1」,[2]のいずれかを組み合わせて、例えば、端子番号「1」の盤内座標は、「YYB39#」と「1」とから「YYB39−1」となる。
ちなみに、端子台58の端子番号「3」からは、後記する「E80」と表示の接地端子番号62が付された接地線が、「E−BUS#」と盤内座標62aで表示された接地用銅BUSに接続されている。
更に、盤番号81が「H11−P701」と記載の小さな四角枠のシンボルで表示され、その近くに端子番号56cを示す数字が表示され、離散的に横一列に並んだ最左側の小さな四角枠のシンボルの左側に打たれているコネクタ56の盤内座標56a、56bは、「YXB31#」,「XB31#」である。盤番号81が「H14−P651B」と記載の小さな四角枠のシンボルで表示され、その近くに端子番号56cを示す数字が表示され、離散的に横一列に並んだ最左側の小さな四角枠のシンボルの左側に打たれているコネクタ56の盤内座標56bは、「XD11#」である。
それぞれのコネクタの端子の盤内座標は、前記したようにコネクタの盤内座標56a,56bに端子番号を組み合わせて定義される。
ちなみに、「XD11」盤内座標56bが表示されたコネクタは、相手方との接続がスロットであるため、相手側のコネクタが表示されていない。
図5の盤番号81が「H14−P651B」と表示の制御盤内の、リレー52A,52B、盤内座標55aが「YYD18#」で表示された雄のコネクタ55Bを含む四角枠線はリレーユニット68を示すものである。そして、リレーユニット68を示す四角枠線の左下隅の直近の内側に「(FR062)」と表示のものは、シート番号85を示し、リレーユニット68の展開接続図50が、シート番号85が「FR062」の図面にも跨っていることを示す。
同様に図5の盤番号81が「H11−P701」と表示の制御盤内の左右に表示されたコネクタプレート57,57のいずれもコネクタプレートを示す四角枠線の下方の直近の内側に「(FR062)」と表示のものは、シート番号85を示し、コネクタプレート57,57が記載された展開接続図50が、シート番号85が「FR062」の図面にも跨っていることを示す。
ここで、リレーユニット68やコネクタプレート57は、制御盤側面にリレーやタイマ、ノイズフィルタ等を取付けるための板である。
次に、配線について説明する。
配線61,63は、原則的に、構成部品(機器)の接続端子、コネクタ、端子台、ラッピングポストにおいて他の配線と接続されることが原則である。
そして、配線には単線による配線と、多芯ケーブルによる配線がある。配線には、識別情報である配線番号を正式に付与するものと、正式には付与しないものとがあるが、配線の発点と着点となっている構成部品(機器)の端子番号等を定義すれば、製作図面上は一意に定義されて混乱を生じることは無いが、ここでは、電気系CADプログラム11を使って、展開接続図50に配線情報を入力するときには、正式の配線番号の無いものには仮の配線番号を付して、それが仮の配線番号であることが分かるように制御することとする。
図5において、例えば、盤番号81が「H14−P651B」と表示の盤領域線80で囲まれた領域の左端側の上下に、「H1RA031」「H2RA031」と表示されているのは、配線を識別するための配線番号60aである。そして、その下に「(RA031)」,「(FR070)」と表示されているのは、配線が展開接続図50のシート番号85の「RA031」又は「FR070」に跨って記載されるという意味である。
図5において、盤番号81が「H11−P701」と表示された盤領域線80と、盤番号81が「H14−P651B」と表示された盤領域線80との間には、多芯ケーブルの配線65がなされており、個々の芯線65bに対して破線の長円で「括り」を示し、○印中に「A」と表示の指標65aが付加されている。(図5では、端子番号「17」〜「34」にそれぞれ接続される芯線65bを有する多芯ケーブルである。)
(仕様付記欄50cの説明)
次に、図6の(a)に拡大して示した図4の展開接続図50の仕様付記欄50cについて説明する。
図5に示したように、この展開接続図50の例では、リレー52を含んでいるので、仕様付記欄50cに、リレーの接点表を記載してある。例えば、図5の展開接続図50に記載のB00−K301〜K306は、電気回路的にはリレー52のコイルを表しており、それぞれのコイルが励磁されたときに動作する接点(a接点、b接点)が記載されている展開接続図50のシート番号85と図面座標85xがリレーの接点表に記載される。
リレーの接点表は、機器番号52aが記載される機器欄(符号省略)と、「a」と表示のa接点についての記載欄83と、b接点についての記載欄84から構成される。a接点についての記載欄83及びb接点についての記載欄84は、それぞれリレーソケットの端子番号52dを記載する欄、展開接続図50のシート番号85を記載する欄、図面座標85xを記載する欄から構成されている。
例えば、機器番号52aが「B00−K301」のリレーのコイルの端子番号「13」と端子番号「14」に電圧がかかると、つまり、コイルが励磁されると、シート番号85が「FR065」の展開接続図50の図面座標85xが「2」の位置に記載されるa接点と、シート番号85が「FR065」の展開接続図50の図面座標85xが「2」の位置に記載されるa接点とが動作する。
(仕様付記欄50dの説明)
前記「A」と表示の指標65aは、展開接続図50(図4参照)下部中央にある仕様付記欄50d、例えば、ケーブル表(図6の(b)参照)の「指標」と表示の欄に「(A)」と記載されている具体的な指標65aに対応している。
ケーブル表には、指標65aを記載の欄に続いて、「(KFR062D01)」と例示のケーブル符号65cを記載する欄、芯数65dを記載する欄、複数の展開接続図50のシートに跨る場合にシート番号85を記載する「SH」と表示の欄、原子力プラント等における安全区分65e等を表す「分類」と表示の欄、ケーブルの発点65fと着点65gの盤番号81を記載する「FROM」と表示の欄及び「TO」と表示の欄が設けられている。
《雛形図面》
次に、制御盤製作図面に含まれる製作図面の1つである盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASEの1例について、図7を参照しながら説明する。図7は、盤内機器配置図の雛形図面である。
盤内機器配置図211は、制御盤の型式番号である盤型式番号(制御盤の型式情報)により、筐体の外形寸法、筐体の扉配置、筐体内における機器配置が決まるように略標準化されている。
したがって、展開接続図50に記載された1つの盤領域線80(図4、図5参照)に含まれる機器や配線は、盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASEが予め雛形図面データベース17(図2参照)に登録されていれば、盤領域線80に関係付けて展開接続図50に記載された盤番号又は製作図面雛形図面番号を検索して、その盤型式番号に適合した雛形図面211BASEを雛形図面データベース17から読み出し、展開接続図50に記載されている対象の機器の機器番号に対して、その機器の属性情報として機器番号に関係付けられて記載されている機器型式番号、盤内座標等にもとづいて、雛形図面211BASEの所定の盤内座標の位置に、機器番号や機器型式番号等を自動的に転記することができる。
図7に示す雛形図面211BASEの例は、制御盤のA視図を示すものである。図7中の実線で囲まれた1つの四角枠部分が1つの機器を配置するスペース212を示す。雛形図面211BASEには、縦方向の盤内座標211aと横方向の盤内座標211bが対応付けられ、例えば、「ADA」という縦方向の盤内座標211aと、「1」という横方向の盤内座標211bとの組み合わせで決まる「ADA1」が、展開接続図50に記載されたスペース212に対する盤内座標の表示となっている。
なお、雛形図面211BASEには、下方に製作図面に必要な注記が記載されている。
《展開接続図における識別情報と属性情報の入力》
次に、図8から図14を参照しながら電気回路設計者及び制御盤設計者が展開接続図50の作成編集において、各機器の配置やそれらの機器を接続する配線の図形描画した後、各機器に対する機器番号及びその属性情報や配線に対する配線番号及びその属性情報を入力する方法について説明する。
ここで、配線に対する配線番号及び属性情報が、請求項に記載の「配線情報」に対応する。
(制御盤や構成部品や配線の識別情報の入力方法)
先ず、制御盤や構成部品や配線の識別情報を入力する方法について説明する。
図8は、電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤や構成部品や配線の種類、それらに対する識別情報の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートであり、図9は、制御盤や構成部品や配線の種類、それらに対する識別情報の入力作業の際の画面表示を説明する図であり、(a)は、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す説明図、(b)は、そのときに表示される入力用の子画面を示す説明図である。
以下の各フローチャートの各ステップの説明においては、電気回路設計者、制御盤設計者の区別を付けず、単に設計者と称する。
ステップS01では、設計者が制御盤を示すシンボル(図5中の盤領域線80が対応)や構成部品(機器)等を示すシンボル(例えば、機器表示図形52A等)をカーソル101(図9の(a)参照)で指定したか否かをチェックする(「シンボルを指定?」)。シンボルを指定している場合(Yes)はステップS02へ進み、指定していない場合(No)はステップS01を繰り返す。
ステップS02では、入力対象の種別(制御盤、機器、配線等)の入力を受け付ける。そして、入力が完了したか否かをチェックする(ステップS03)。入力が完了した場合(Yes)はステップS04に進み、完了していない場合(No)はステップS02を続ける。
ステップS04では、制御盤や機器や配線の識別情報の入力、その識別情報が仮の識別情報であることを示す設定、その表示/非表示の設定の入力を受け付け(「識別情報の入力受付、入力が完了したか否かをチェックする(ステップS05)。入力が完了した場合(Yes)はステップS06に進み、完了していない場合(No)はステップS04を続ける。
ステップS06では、当該の展開接続図50において制御盤や機器や配線等の種別を示す種別識別情報を含んだ識別情報であることを示す識別子を、ステップS04で入力された識別情報の頭に付し、シンボル(例えば、機器表示図形52A)と関係付けて展開接続図50に記載し、電気回路CADデータベース14に記憶させる(「識別情報であることを示す識別子を頭に付し、シンボルと関係付けて登録」)。そして、ステップS07では、表示/非表示の設定に応じステップS04で入力された識別情報を表示部3c(図2参照)に表示する。
なお、図8において符号〔1〕に示される制御の流れについては、図10及び図12のフローチャートの中で後記する。
ここで、ステップS01〜S07の流れを具体的に表示部3cの表示画面例で説明する。本フローチャートでは、盤番号、機器番号、配線番号を一般化して、識別情報と呼称している。
図9の(a)に示すように、表示部3c(図2参照)に編集中の展開接続図50を表示している状態で、機器表示図形(シンボル)52A(リレー52A)にカーソル101を当てながらマウス3e(図2参照)を左クリックすると、機器表示図形52Aが指定される。この指定された状態がステップS01におけるYesの場合に対応し、この指定状態では、シンボル、例えば、ここでは機器表示図形52Aの線の表示色が指定状態を示す色に変化する。すると、図9の(b)に示すような子画面のシンボルの種類・識別情報入力画面110が表示部3cに表示される(ステップS01)。シンボルの種類・識別情報入力画面110は、例えば、「シンボルの種類、識別情報入力」と表示のタイトル欄110aと、入力領域110bを有している。
タイトル欄110aには、このシンボルの種類・識別情報入力画面110を閉じるアイコンボタン103が用意されている。
入力領域110bには、指定されたシンボルが、制御盤や機器や配線のいずれの大分類の種別であるか、又、機器であるならばどのような小分類の種類(例えば、リレー、タイマ、コネクタ、端子台、産業用パソコン等の電子装置、プリント基板等)の機器、配線ならばどのような小分類の種類(例えば、単線配線、多芯ケーブル、組線等)の配線であるかを選択指定するコンボボックス111と、識別情報をテキストとして手入力、又は選択指定できるコンボボックス113と、入力された識別情報を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104と、入力された識別情報が仮の識別情報であることを示すように設定できる「仮識別番号」と表示の下の仮識別ボタン114と、登録ボタン105とが設けられている。
コンボボックス111は、テキスト入力欄111aと選択ボタン111bとから構成され、選択ボタン111bを押下すると、吹き出し112に例示したように、大分類の「制御盤」、「機器」及び「配線」と、「機器」及び「配線」それぞれの小分類の種類(図9の(b)では「・・・・」で表示)が選択肢として表示される。
そして、その中の一つにカーソルを当ててクリックすることにより、大分類、小分類を選択できる。このコンボボックス111のテキスト入力欄111aに選択入力を受け付ける状態がステップS02に対応し、テキスト入力欄111aに選択入力された状態が、ステップS03におけるYesの場合に対応する。
コンボボックス113は、テキスト入力欄113aと選択ボタン113bとから構成され、選択ボタン111bを押下すると、コンボボックス111で選択した種類のものに対して、既に登録済みの識別情報がテキスト入力欄113aに表示され、その中から選ぶこともできるし、逆に、それと重複しないように、末尾の番号を異ならせるように手入力して、新規の識別情報をテキスト入力欄113aに入力できる。
そして、表示選択ボタン104を押下すると、表示選択ボタン104の上に表示の「表示/非表示」の文字の内の「表示」又は「非表示」が選択状態色に変わる。例えば、表示選択ボタン104を押下操作しない場合は、「表示」を設定したことになり、表示選択ボタン104を押下操作した場合は、「非表示」を設定したことになり、表示選択ボタン104上に「レ」点符号が表示される。
仮識別ボタン114を押下操作した場合は、仮識別ボタン114上に「レ」点符号が表示され、「仮の識別情報」と設定したことになる。
これは、端子台、コネクタ、配線については、制御盤製作図面作成上それらを全て識別するための正式の機器番号や配線番号を採番せずとも、端子台やコネクタの場合、盤内座標や端子番号で識別が可能であり、配線の場合、盤内座標で示される発着点だけでも識別が可能なためである。
しかし、展開接続図50上で端子台、コネクタ、配線のそれぞれのシンボルと、それらに対する各種の属性情報とを関係付けるには、仮の機器番号や仮の配線番号があったほうが、データの取扱がしやすいので、ここでは仮の機器番号、仮の配線番号を取ることとする。そして、仮の機器番号、仮の配線番号と指定されたものについては、表示、非表示の設定に係らず、常に展開接続図50上では非表示とする。
また、機器番号や配線番号示す識別子の後に、仮の機器番号又は仮の配線番号を示す識別子が更に吹かされる。
最後に登録ボタン105を操作して登録する(ステップS06に対応)。そうすると、図9の(a)では、シンボルの種類・識別情報入力画面110において、リレーを示す機器表示図形52Aに対する「B00−K301」という機器番号52aを表示するように設定入力されたので、機器表示図形52Aの中に「B00−K301」というテキストが機器番号52aとして表示される。
同様に、電気回路設計者は、他のタイマや電子装置等の機器種別や機器の識別情報、つまり機器番号の登録をしていく。
制御盤、機器、又は配線の識別情報を入力したら、その後、その制御盤、機器又は配線に対する属性情報の入力に移行するが、それについては後記する。
ここで、フローチャートのステップS01〜S06は、制御盤識別情報入力手段、機器識別情報入力手段、配線識別情報入力手段を構成する。
次に、図10から図14を参照しながら、電気回路設計者が作成した展開接続図50を、制御盤設計者が引き継いで、制御盤の型式番号の入力や、機器に対する属性情報の入力を受け付ける制御の流れについて説明する。
(制御盤の型式番号の入力方法)
図10は、電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤の型式番号の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートであり、図11は、制御盤の型式番号の入力作業の際の画面表示を示す説明図であり、(a)は、編集中の展開接続図に設定された盤領域線をカーソルで指定している状態を示す状態拡大図、(b)は、そのときに表示される入力用の子画面を示す拡大図である。
制御盤設計と関係する作業としては、展開接続図50に記載された構成部品のシンボルの内、どの構成部品を一括りにして、1つの制御盤の中に収容するかという設定と、その制御盤から外への配線と、盤内配線との境界となる部分のコネクタや端子台等の境界の設定、1つの制御盤内に収容することにした構成部品の盤内配置とそれに伴う配線接続等である。
したがって、制御盤設計者は、展開接続図50に1つの制御盤の中に収容する構成部品を一括りにすることを示す盤領域線80を先ず描き、前記した図8のフローチャートに沿って制御盤の識別情報である盤番号81を入力する。以下、その後の制御盤、つまり、盤領域線80に含まれる構成部品に対する属性情報の入力の制御の流れを説明する。
以下では、「制御盤の型式番号」を「盤の型式番号」と称する。
ステップS11では、設計者が盤領域線80を指定したか否かをチェックする(シンボルを指定?)。シンボルを指定している場合(Yes)はステップS12へ進み、指定していない場合(No)はステップS11を繰り返す。
ステップS12では、盤番号81がその盤領域線80に対して登録済みか否かをチェックする(識別情報入力済み?)。盤番号81が登録済みの場合(Yes)はステップS13へ進み、盤番号81がまだ登録されていない場合は、ステップS18へ進む。
ステップS18へ進んだ場合、「識別情報を入力して下さい」とのコメント表示を表示部3c(図2参照)に表示して、符号〔1〕に従って、図8のフローチャートのステップS01へ移行する。
ステップS13では、表示位置の入力を受け付ける。これは、これから入力する盤の型式番号を展開接続図50に表示させる位置を指定する操作を受け付けるという意味である。選択した盤領域線80の近くに、マウス3e(図2参照)を用いてカーソルで、CAD機能により設定する。そして、ステップS14では、盤の型式番号(製作図面雛形図面番号)の入力を受け付ける。ステップS15では、入力が完了したか否かをチェックする。入力が完了した場合(Yes)はステップS16に進み、完了していない場合(No)はステップS13,S14を続ける。
ステップS16では、盤の型式番号であることを示す識別子を、ステップS14で入力された盤の型式番号の頭に付し、当該の展開接続図50において盤番号81に関係付けて電気回路CADデータベース14に記憶させる(「盤の型式番号(製作図面雛形図面番号)を示す識別子を頭に付し、盤番号と関係付けて登録」)。そして、ステップS17では、表示/非表示の設定に応じ、所定の位置にステップS04で入力された盤の型式番号(製作図面雛形図面番号)を、表示部3cにおいて表示する。
ここで、盤の型式番号を入力することは、製作図面における盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASEの図面番号を選択することと同じであるので、盤の型式番号の入力の代わりに、製作図面雛形図面番号の入力としても良い。その意味で、( )内に「製作図面雛形図面番号」と記載してある。
ここで、ステップS11〜S17の流れを具体的に表示部3cの表示画面例で説明する。
図11の(a)に示すように、表示部3c(図2参照)に編集中の展開接続図50を表示させている状態で、盤領域線80にカーソル101を当てながらマウス3e(図2参照)を左クリックすると、盤領域線80が指定される。この指定された状態がステップS11におけるYesの場合に対応し、この状態では、盤領域線80の線の表示色が指定状態を示す色に変化する。すると、図11の(b)に示すような子画面の盤型式入力画面115が表示部3cに表示される(ステップS13)。盤型式入力画面115は、例えば、「盤の型式番号の入力(製作図面雛形図面番号の入力)」と表示のタイトル欄115aと、入力領域115bを有している。
タイトル欄115aには、この盤型式入力画面115を閉じるアイコンボタン103が用意されている。
入力領域115bには、盤の型式番号(製作図面雛形図面番号)を選択指定するコンボボックス116と、入力された識別情報を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104と、登録ボタン105が設けられている。
コンボボックス116は、テキスト入力欄116aと選択ボタン116bとから構成され、選択ボタン116bを押下すると、雛形図面データベース17(図2参照)に予め登録されている製作図面雛形図面の識別情報である製作図面雛形図面番号がテキスト入力欄116aに表示される。製作図面の雛形図面は、例えば、図7で1例を挙げて説明したようなものであり、製作図面雛形図面番号は、盤の型式番号と一対一に対応されているので、直接盤の型式番号を選ぶよりも製作図面雛形図面番号を選ぶことにし、それにより対応する盤の型式番号も自動的に入力されるようにしてある。
そして、テキスト入力欄116aに表示された製作図面雛形図面番号の中の一つにカーソルを当ててクリックすることにより、その製作図面雛形図面番号が選択される(ステップS14に対応)。製作図面雛形図面番号をこのように、製作図面雛形図面番号をコンボボックス116で選択することによって、その製作図面雛形図面番号に対応した制御盤の雛形図面が雛形図面データベース17(図2参照)から読み込まれ、図示しない別の子画面に表示される。設計者は表示された雛形図面を見て、選択した雛形図面が、今選定しようとしている目的にあった型式の盤であるかどうかを容易に確認できる。
そして、表示選択ボタン104を押下すると、表示選択ボタン104の上に表示の「表示/非表示」の文字の内の「表示」又は「非表示」が選択状態色に変わる。例えば、表示選択ボタン104を押下操作しない場合は、「表示」を設定したことになり、表示選択ボタン104を押下操作した場合は、表示選択ボタン104上に「レ」点符号が表示され、「非表示」を設定したことになる。
最後に登録ボタン105を操作して登録する(ステップS16に対応)。そうすると、図11の(a)では、盤型式入力画面115において、例えば、盤の型式番号を非表示とするように設定入力されたので、展開接続図50には表示されない。
なお、表示させるときには盤の型式番号の代わりに、製作図面雛形図面番号を表示させても良いし、両方とも表示させても良い。
(構成部品の属性情報の入力方法)
次に、図12から図14を参照しながら、電気回路設計者が作成した展開接続図50を、制御盤設計者が引き継いで、盤の型式を決定した制御盤内に含まれる構成部品(機器)の属性情報、例えば、機器型式番号、盤内座標、端子番号等を入力する方法について説明する。
図12は、電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤内に含まれる構成部品(機器)の属性情報の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートである。ここでは、構成部品(機器)に対する各種の属性情報の内、機器型式番号、盤内座標、端子番号を優先的に入力し、その後に、構成部品(機器)によって、追加が必要な属性情報、例えば、回路区分や電圧レベル等の入力を行うものとする。
図13は、構成部品(機器)の属性情報の入力作業の際の画面表示を示す説明図であり、(a)は、構成部品(機器)の属性情報の種類を選択する入力画面の説明図、(b)は、構成部品(機器)の機器型式番号の入力用の子画面の説明図、(c)は、構成部品(機器)の機器型式番号入力に際して、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す状態説明図、(d)は、構成部品(機器)の盤内座標の入力用の子画面の説明図、(e)は、構成部品(機器)の盤内座標入力に際して、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す状態説明図、(f),(g)は、盤内座標入力に際して、構成部品(機器)の盤内座標の入力用の子画面内に表示される盤内座標選定用支援図形表示の他の例を示す説明図である。
図14の(a)は、構成部品(機器)の端子番号の入力用の子画面の説明図、(b)は、構成部品(機器)の端子番号入力に際して、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す状態説明図である。
図12に示すようにステップS21では、設計者が構成部品(機器)を示すシンボル(例えば、機器表示図形52A等)をカーソル101で(図13の(c)参照)指定したか否かをチェックする(「シンボルを指定?」)。シンボルを指定している場合(Yes)はステップS22へ進み、指定していない場合(No)はステップS21を繰り返す。
ステップS22では、構成部品(機器)の識別情報である機器番号が登録済みか否かをチェックする(識別情報入力済み?)。機器番号が登録済みの場合(Yes)はステップS23へ進み、機器番号がまだ登録されていない場合は、ステップS42へ進む。
ステップS22においてYesでステップS23へ進むときには、シンボルを指定された構成部品(機器)がどの盤領域線80(図5参照)に含まれているものかは、自動的に判定され、その盤番号81(図5参照)が検索され、盤番号81に関係付けられた盤の型式番号が自動的に検索されるようになっている。
ステップS42へ進んだ場合、「識別情報を入力してください」とのコメント表示を表示部3c(図2参照)に表示して、符号〔1〕に従って、図8のフローチャートのステップS01へ移行する。
ステップS21を、表示部3cに表示される表示画面で具体的に説明する。図13の(c)に示すように、ステップS21において表示部3c(図2参照)に編集中の展開接続図50を表示している状態で、対象の構成部品(機器)を示すシンボル、例えば、機器表示図形52A(リレー52A)にカーソル101を当てながらマウス3e(図2参照)を左クリックすると、機器表示図形52Aが指定される。この指定された状態がステップS21におけるYesの場合に対応し、この状態では、機器表示図形52Aの線の表示色が指定状態を示す色に変化する。
ステップS23では、図13の(a)に示す機器の属性情報の種類入力用画面120が表示部3c(図2参照)に表示され、その入力に応じて機器の属性情報の種類は何かを判定し(機器型式番号/盤内座標/端子番号)、機器型式番号の場合は、ステップS24へ進み、盤内座標の場合は、ステップS30へ進み、端子番号の場合はステップS35へ進む。
図13に示すように機器属性情報の種類入力用画面120は、例えば、「○○○ 機器の属性入力」と表示のタイトル欄120aと、入力領域120bを有している。
タイトル欄120aのタイトル表示の前記した「○○○ 機器の属性入力」の内の「○○○」は機器番号を自動的に表示する機器番号表示領域107を示し、タイトル欄120aにはアイコンボタン103も用意されている。
入力領域120bには、「機器型式番号」と表示の選択肢121、「盤内座標」と表示の選択肢122、「端子番号」と表示の選択肢123、・・・等が表示され、それらの選択肢の1つを選択するためのチェック欄121a,122a,123a・・・が設けられ、マウス3e(図2参照)でチェック欄121a,122a,123a・・・の1つをクリックして「レ」点表示をさせて、選択することができる。
(型式番号の入力)
先ず、「機器型式番号」の選択肢121が選択された場合について説明する。
ステップS23において、「機器型式番号」が選択されたと判定すると、ステップS24に進み、表示位置の入力を受け付ける。これは、これから入力する機器型式番号を展開接続図50に表示させる位置を指定する操作を受け付けるという意味である。選択したシンボルの近くに、マウス3e(図2参照)を用いてカーソルでCAD機能により設定する。そして、ステップS25では、機器型式番号の入力を受け付ける。
ステップS25においては、図13の(b)に示すような子画面の機器型式番号入力画面125が表示部3cに表示される。機器型式番号入力画面125は、例えば、「○○○ 機器型式番号入力」と表示のタイトル欄125aと、入力領域125bを有している。
タイトル欄125aの構成は、タイトルが変わるだけで図13の(a)と略同じである。
入力領域125bには、機器型式番号を選択指定するコンボボックス126と、入力された機器型式番号を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104と、登録ボタン105、終了ボタン106が設けられている。
終了ボタン106は、現在対象としている構成部品(機器)の属性情報の入力を終了させるアイコンボタンである。
コンボボックス126は、テキスト入力欄126aと選択ボタン126bとから構成され、選択ボタン126bを押下すると、部品データベース18(図2参照)に予め登録されている部品データのうち、現在指定した構成部品の前記した図8のフローチャートのステップS02で入力された小分類の種類、機器であるならば、例えば、リレー、タイマ、コネクタ、端子台、産業用パソコン等の電子装置、プリント基板等に対応したものだけがテキスト入力欄126aに表示される。部品データベース18は、例えば、図22に1例を示すようなものである。
なお、図22は、部品データベース18の構成と手配部品リスト22の構成を説明する図を兼用しており、部品データベース18は、後記するように欄18a〜18d,18g〜18kで表示された情報を含んでいる。
ステップS26では、登録ボタン105が押下されたか否かをチェックする(「入力終了?」)。登録ボタン105が押下された場合(Yes)はステップS27へ進み、そうでない場合(No)はステップS24、S25を続ける。
ステップS27では、機器型式番号であることを示す識別子をステップS25で入力された機器型式番号の頭に付し、当該展開接続図50(図5参照)において機器番号に関係付けて電気回路CADデータベース14に記憶させる(「機器型式番号を示す識別子を頭に付し、機器番号に関係付けて登録」)。そして、ステップS28では、表示/非表示の設定に応じ、所定の位置にステップS25で入力された機器型式番号を、表示部3c(図2参照)において表示する。
例えば、図13の(c)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの右下に「(MY4Z−D)」と( )に機器型式番号52bが表示される。
ステップS29では、終了ボタン106が押下されたか否かをチェックする(「入力完了?」)。終了ボタン106(図13の(b)参照)が押下された場合(Yes)はステップS40へ進み、そうでない場合(No)は、ステップS23へ戻る。
(盤内座標の入力)
次に、ステップS23において「盤内座標」の選択肢122(図13の(a)参照)が選択された場合について説明する。
ステップ23において「盤内座標」が選択されたと判定されると、ステップS30へ進み、表示位置の入力を受け付ける。これは、これから入力する盤内座標を展開接続図50に表示させる位置を指定する操作を受け付けるという意味である。選択されたシンボルの近くに、マウス3e(図2参照)を用いてカーソルでCAD機能により設定する。そして、ステップS31では、盤内座標の入力を受け付ける。
ステップS31においては、図13の(d)に示すような子画面の盤内座標入力画面130が表示部3c(図2参照)に表示される。盤内座標入力画面130は、例えば、「○○○ 盤内座標入力」と表示のタイトル欄130aと、入力領域130bを有している。
タイトル欄130aの構成は、タイトルが変わるだけで図13の(a)と略同じである。
入力領域130bには、盤の型式番号を表示する盤の型式番号表示欄131が用意されており、構成部品(機器)を示すシンボルを指定したときに、前記ステップS22の説明で、付加的に説明したように、当該の構成部品(機器)が配置される制御盤の型式番号が検索されているので、その盤の型式番号が、盤の型式番号表示欄131に表示される。また、入力領域130bには、座標表示ガイド図欄134が用意され、盤の型式番号及び製作図面雛形図面番号に対応させて、予め雛形図面データベース17に記憶格納されている雛形図面座標表示ガイド図132(図13の(d)中では、132Aと表示)を読み出して表示する。
更に、入力された盤内座標を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104、登録ボタン105、終了ボタン106が設けられている。コンボボックス133は、テキスト入力欄133aと選択ボタン選択133bとから構成されている。
ちなみに、雛形図面座標表示ガイド図132は、盤内座標を入力するときに、制御盤に複数用意されている構成部品(機器)配置用のどの面かを、カーソル101で指し示して左クリックすることにより指定可能になっている。図13の(d)に示した雛形図面座標表示ガイド図132Aでは、「正面」と表示の矢印がその制御盤の正面を示し、その制御盤の筐体正面のD矢視で示す面が、その制御盤の製作図面の1つである盤内機器配置図211(図26参照)の雛形図面211BASE(図7参照)の「D視図」を示す。制御盤正面パネルを開けた裏面側に、上からA矢視、B矢視、C矢視で示す面が、その制御盤の盤内機器配置図211の雛形図面211BASEのそれぞれ「A視図」、「B視図」、「C視図」、を示す。そして、「A視図」、「B視図」、「C視図」、「D視図」毎に盤内座標が設定されている。
例えば、図7において、先に雛形図面211BASEの1例として説明したものは、雛形図面座標表示ガイド図132Aにおける「A視図」に対応している。
雛形図面座標表示ガイド図132Aにおいて、例えば、「A視図」が、マウス3e(図2参照)を用いてカーソル101で選択され、その後に選択ボタン133bを押下すると、「A視図」の盤内座標がテキスト入力欄133aに表示される。その中からカーソル101で指定しながら左クリックで盤内座標を選択する。盤内座標の選択が終了したら登録ボタン105を押下する。
ここで、例えば、雛形図面座標表示ガイド図132AでA視図からD視図の内の1つを選択することと、コンボボックス133で盤内座標を選択する操作が、ステップS31における盤内座標の入力受付けに対応する。
ステップS32では、登録ボタン105が押下されたか否かをチェックする(「入力終了?」)。登録ボタン105が押下された場合(Yes)はステップS33へ進み、そうでない場合(No)はステップS30、S31を続ける。
ステップS33では、盤内座標であることを示す識別子をステップS31で入力された盤内座標の頭に付し、当該の展開接続図50において機器番号に関係付けて電気回路CADデータベース14に記憶させる(「盤内座標を示す識別子を頭に付し、機器番号に関係付けて登録」)。そして、ステップS34では、表示/非表示の設定に応じ、所定の位置にステップS31で入力された座標番号を、表示部3cにおいて表示する。
例えば、図13の(e)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの右上に「(ADD1)」という盤内機器配置図211(図26参照)の「A視図」の盤内座標52cが( )内に表示される。ステップS34の後、ステップS29へ進む。
ステップS29では、終了ボタン106が押下されたか否かをチェックする(「入力完了?」)。終了ボタン106が押下された場合(Yes)はステップS40へ進み、そうでない場合(No)は、ステップS23へ戻る。
なお、図13の(f),(g)は雛形図面座標表示ガイド図132の他の例を示すもののである。図13の(f)に示す雛形図面座標表示ガイド図132Bでは、背中合わせになった制御盤の1つのパネルを開けたときに筐体の左右のE矢視、G矢視で示す側面のE面、G面に機器の盤内配置が可能なことを示している。図13の(g)に示す雛形図面座標表示ガイド図132Cでは、直方体の形状の制御盤の各側面にパネルが開閉可能に設けられ、パネルを開いたときのそれぞれの筐体の面が、A面、B面、C面、D面となり、それぞれの面に機器の盤内配置が可能なことを示している。
(端子番号の入力)
次に、ステップS23において「端子番号」の選択肢123が選択された場合について説明する。
ステップS23において、「端子番号」が選択されたと判定すると、ステップS35へ進み、表示位置の入力を受け付ける。これは、これから入力する盤内座標を展開接続図50に表示させる位置を指定する操作を受け付けるという意味である。選択されたシンボルの近くに、マウス3e(図2参照)を用いてカーソルでCAD機能により設定する。そして、ステップS36では、端子番号の入力を受け付ける。
ステップS36においては、図14の(a)に示すような子画面の端子番号入力画面135が表示部3c(図2参照)に表示される。端子番号入力画面135は、例えば、「○○○ 端子番号入力」と表示のタイトル欄135aと、入力領域135bを有している。
タイトル欄135aの構成は、タイトルが変わるだけで図13の(a)と略同じである。
入力領域135bには、構成部品(機器)の端子番号表示ガイド図欄136が用意され、機器型式番号に対応させて予め部品データベース18又は関連部品データベース19に記憶格納されている端子図138を読み出して、表示部3c(図2参照)に表示する。
なお、リレーソケットのように、リレーに配線される配線の属性情報にもとづいて、リレーソケットの有無や、リレーソケットの部品型式が決まるものについては、配線の属性情報(配線情報)の入力が完了してから端子番号を入力するようにし、配線の属性情報も参照して、自動的にリレーソケットの端子図138を読み出すようにする。
この具体的な方法は、後記する関連部品データベース19からの関連部品の抽出方法と同じ方法となる。
更に、端子番号を入力するためのコンボボックス137、入力された盤内座標を表示又は非表示の状態に設定する表示選択ボタン104、登録ボタン105、終了ボタン106が設けられている。コンボボックス137は、テキスト入力欄137aと選択ボタン選択137bとから構成されている。
端子図138において、例えば、「13」が、マウス3e(図2参照)を用いてカーソル101で選択されると、端子番号「13」がテキスト入力欄133aに表示される。若しくは、選択ボタン137bを押下すると「1」〜「14」の端子番号がテキスト入力欄137aに表示され、その中からマウス3e(図2参照)を用いてカーソル101で指示しながら左クリックで端子番号を選択する。端子番号の選択が終了したら登録ボタン105を押下する。
ここで、端子番号表示ガイド図欄136を用いて端子番号を選択するか、コンボボックス137で端子番号を選択する操作が、ステップS36における端子番号の入力受付けに対応する。
ステップS37では、登録ボタン105が押下されたか否かをチェックする(「入力終了?」)。登録ボタン105が押下された場合(Yes)はステップS38へ進み、そうでない場合(No)はステップS35、S36を続ける。
ステップS38では、端子番号であることを示す識別子をステップS36で入力された端子番号の頭に付し、当該の展開接続図50において機器番号に関係付けて電気回路CADデータベース14に記憶させる(「端子番号を示す識別子を頭に付し、機器番号に関係付けて登録」)。そして、ステップS39では、表示/非表示の設定に応じ、所定の位置にステップS36で入力された端子番号を、表示部3cにおいて表示する。
例えば、図14の(b)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの左下に「13」というリレーソケットの端子番号52dが表示される。ステップS39の後、ステップS29へ進む。
ステップS29では、終了ボタン106が押下されたか否かをチェックする(「入力完了?」)。終了ボタン106が押下された場合(Yes)はステップS40へ進み、そうでない場合(No)は、ステップS23へ戻る。
ここでは、再度ステップS23へ戻り、もう1つのリレーソケットの端子番号の入力作業がステップS35〜S39で繰り返され、図14の(b)に示すように、リレーを示す機器表示図形52Aの左上に「14」というリレーソケットの端子番号52dが内に表示される。
そして、ステップS29において終了ボタン106が押下されたと判定すると、ステップS40に進み、その他の属性情報の入力が有るか否かがチェックされる(「その他入力有り?」)。その他の属性情報の入力がない場合(No)はその構成部品(機器)に対する一連の属性情報の入力作業が終了し、その他の属性情報の入力が有る場合(Yes)は、ステップS41へ進み、その他の属性情報の入力を受け付け(「その他を入力」)、その後に一連の属性情報の入力作業が終了する。
ここでは、再度同じリレーを示す機器表示図形52Aがマウス3e(図2参照)を用いてカーソル101で指示されながら左クリックされ、図13の(a)に示す機器属性情報の種類入力用画面120が開かれ、型式番号、盤内座標、端子番号以外の選択肢が指定されたとき、ステップS40において「Yes」となったときであり、図示省略するが同様にその他の属性情報の種類の選択肢に対する入力作業用の子画面が用意されており、例えば、回路区分や電圧レベル等の仕様をその配線に対して設定入力する。そして、その他の属性情報の種類の選択肢に対する入力作業が終了する。
なお、ステップS23及びステップS29はステップS23における選択肢を機器型式番号、盤内座標、端子番号の3つだけに限定して、フローチャートのステップS24〜S28、ステップS30〜S34、ステップS35〜S39で具体的に例示し、その他の属性情報の種類の選択肢に対する入力作業をステップS41で代表させたが、ステップS35〜S39に並行にステップS23から分岐してステップS29に到るようにしても良い。
ちなみに、フローチャートのステップS24〜S27は、機器の型式情報入力手段を、ステップS30〜S33は、機器配置情報入力手段を構成する。
ここでは、構成部品(機器)としてリレー52Aを例に説明したが、タイマ、電子装置等の他の構成部品に対する機器型式番号入力、配置決定(盤内座標入力)、端子番号設定等の後に、配線接続のためのコネクタや端子台等の構成部品(機器)の配置(盤内座標)や機器型式番号等の属性情報の入力を行う。
なお、コネクタや端子台等は、将来の構成部品の増設や設計変更等による端子数の増加を考慮して、設計当初に必要な最低限の極数でその機器型式番号を設定せずに、極数に余裕を持たせて機器型式番号を設定するのが普通である。
例えば、メモリを搭載した電子回路基板用のスロット(コネクタ)において、メモリ容量の拡大等の対策が可能に当初からスロット(コネクタ)を用意しておくこと等が考えられる。
(配線の入力方法)
次に、配線の入力方法について簡単に説明する。配線においては、展開接続図50作成の上で必ずしもその識別情報として配線それぞれに固有の正式の識別情報である配線番号を入力して定義するものばかりではないが、その場合は、配線の識別処理のために仮の配線番号を付し、その配線番号が仮の識別情報であることを示す識別子を仮の配線番号の頭に付して登録するようにする。また、配線には多芯ケーブルや、組線や、単線のものがあり、それぞれは種類が異なる配線として扱われ、そのために、配線番号又は仮の配線番号を示す識別子の後ろに、単線配線を示す識別子、若しくは多芯ケーブル及び組線を示す識別子が付加される。
なお、前記したように正式な配線番号を設定しないものでも、盤内座標で発点と着点を定義することによって、制御盤設計者と実際の製作現場との間における配線の識別は可能となる。
多芯ケーブルや組線の場合は、属性情報として、発点の座標及び着点の座標を、盤番号とその盤内座標で入力し、芯数、回路区分、部品データベース18に格納されているケーブル組図を示すケーブル組図番号等を入力する。
回路区分の記号(図27〜図29参照)は、例えば、LC(:DC48V以下の低圧回路)、LT(:アナログ回路、通信回路)、HC(:ACDC60V以上)等が一般に用いられるが、これはプラント毎に定義される。特にノイズ対策のためにLCとHCは別束のケーブル束に分けられる。
ケーブルの長さは1つの制御盤の中に配線される場合は、発点の盤内座標及び着点の盤内座標から、制御盤製作図面の1つであるケーブル表225(図29参照)を自動生成する段階で、自動的に算出されるが、盤間配線の場合は、手入力で設定される。
単線の配線の場合は、線径、線種、極性、回路区分、発点の機器番号とその端子番号、着点の機器番号とその端子番号等を入力する。線径は芯線の断面積であり、線種は芯線の素材を示す。例えば、線径、線種を「0.5C」と表示の場合は、直流の芯線の断面積が0.5mm2の配線であることを表わす。ちなみに、数字の後ろの記号の「C」は直流を、「B」は交流を示すが、回路区分同様にプラント毎に定義される。
これら、構成部品(機器)や配線の属性情報の入力を終了して、電気回路CADデータベース14に展開接続図50が登録され、一連の展開接続図50の編集が終了する。
なお、1つのプラントに対する展開接続図50は、複数枚のシートで構成されることが多い。また、制御系統別に分離された展開接続図50が複数組存在する場合もあるので、前記した制御盤や構成部品(機器)や配線の識別情報の入力、その属性情報の入力は、個々の展開接続図50のシート毎に行う。また、シート間で移動しながら入力を行ったりする。
以上、制御盤や機器や配線の識別情報である盤番号、機器番号、配線番号の入力方法、制御盤や機器や配線の属性情報の入力方法について説明したが、本発明前記したように子画面がその入力項目ごとに発生する形式に限定されるものではない。例えば、一つの機器について機器番号の入力を終えたら、その時点で入力可能な属性情報に対して子画面を切り替えることなく、キーボード3dやマウス3e(図2参照)からのコマンド入力又はそのときの表示画面のメニューコマンドにより属性情報の種類を選択して、属性情報を入力可能なものでも良い。
《展開接続図の検査方法》
次に、図15から図24を参照しながら展開接続図50(図4参照)の図面自動検査機能について説明する。
制御盤設計者による電気系CADプログラムを使用した、展開接続図50上における構成部品(機器)の機器型式番号の選定、盤内配置決定(盤内座標の入力)や、配線等の線種決定や配線の発点及び着点の入力等の作業が終わると、図3に示したフローチャートのステップS102の検査を行う。
この図面自動検査機能は、電気系CADプログラム11(図1参照)、機械系CADプログラム12(図1参照)とは別個のプログラムである制御盤設計支援プログラム13を実行することにより実現される機能ブロックの1つである展開接続図検査部41(図2参照)により実行される。
展開接続図検査部41は、電気系CADプログラム11で生成したCAD図面である展開接続図50を電気回路CADデータベース14(図2参照)から読み出して、検査ルールリスト15(図2参照)、図面検査用リスト16(図2参照)、各種構成部品(機器)や配線部品のリストである部品データベース18(図2参照)にもとづいて検査する。
図面検査用リスト16の中には、詳細は後記するが、例えば、盤リスト16a(図21参照)、系統区分リスト(図示省略)、電圧リスト16b(図23参照)、図示省略の周波数リスト、線径リスト、線種リスト、極性リスト、回路区分リスト、電気信号単位リスト、芯線リスト等が含まれる。そして、盤リスト16a、系統区分リスト等は盤に関する検査のときに用いられ、電圧リスト16b、周波数リスト、回路区分リスト、電気信号単位リスト、芯線リスト等は機器に関する検査のときに用いられ、系統区分リスト、電圧リスト16b、周波数リスト、線径リスト、線種リスト、極性リスト、回路区分リスト、電気信号単位リスト、芯線リスト等は配線に関する検査のときに用いられる。
ちなみに、芯線リストとは、端子番号と芯線の数との関係で展開接続図50(図4参照)に表示記載するときの記載ルールに従った表示法を示すリストであり、芯線数に応じて複数のリストが用意されている。
図15から図17は、図面自動検査機能の処理の流れを示すフローチャートである。
図18から図20は、検査ルールリストを示す説明図である。図21は図面検査用リストの1種である盤リストを示す説明図であり、図22は、部品データベースの構成及び手配部品リストの構成を示す説明図であり、図23は、図面検査用リストの1種である電圧リストを示す説明図である。
図24は、検査結果のエラーリストを示す説明図である。
以下では、制御盤のことを単に盤と略称することもある。
(盤に関する検査)
制御盤設計者が設計端末3のキーボード3dやマウス3e等の入力装置によって、制御盤設計支援プログラム13(図2参照)を実行させて実現される機能ブロックの1つである展開接続図検査部41(図2参照)により自動検査機能を実行する際には、先ず、検査対象の展開接続図50(図4参照)のシート番号の範囲を指定する入力を受けて、該当する展開接続図50を読み出す(ステップS51)。
次いで、読み出された展開接続図50の図面名称欄50aをチェックするステップS52)。
ここでは、図面名称欄50a(図4参照)の図面タイトル51Aに、客先名称やプラント名称が正しく入力されているかどうかをチェックしたり、顧客との取り決めに従ったシート番号51Bの採番原則に従っているか等をチェックしたりする。このチェックのルールは、各プラントの展開接続図50の図面作成毎に図18から図20に例示した検査ルールリスト15には記載省略の、ルール番号欄15aのルールNo.の小さい項に記載されている。
次いで、ステップS53では、共通事項の検査を実行する。これは、顧客や対象制御システムの種類(制御盤の含まれる系統)に関わらず制御システムの電気回路に対して共通事項の検査で、具体的には、盤(制御盤)、機器、配線等の識別情報の未入力や重複入力のチェック、盤、機器、配線等の属性情報として入力すべき情報の抜けチェック(例えば、型式番号や電圧レベル、盤内座標、図面から参照しているシート番号に対する該当するものの有無、端子台等の同一端子番号の重複等である。
図18から図20に示すように検査ルールリスト15は、横1列が一つの検査ルールに対応する。「ルールNo.」と表示のルール番号欄15a、自動検査の実行要否を自動的に選択できるように指定する検査レベル欄15b、そのルールを適用する対象を指定する適用対象欄15c、検査の内容を記載するルール内容欄15d、「OK条件式」と表示の展開接続図検査部41で実際に用いられるルール記述言語欄15e、「ERRメッセージ」と表示のエラー表示内容欄15f、「ERR条件式」と表示の展開接続図検査部41で実際に用いられるエラー表示記述言語欄15gから構成されている。
ここで、適用対象欄15c、ルール内容欄15d、エラー表示内容欄15fは、検査ルールリスト15を設計者が確認する際に、その適用対象や、ルール内容等を理解するのに助けとなるものであり、自然言語で記述される。ルール記述言語欄15eやエラー表示記述言語欄15gは、展開接続図検査部41が解釈して評価可能な式がプログラム言語で記述されている。展開接続図50に対してルール記述言語欄15eの条件式を評価した結果、それが真となる場合は、OKを検査結果とする。偽となった場合は、再度、エラー表示記述言語欄15gの条件式を評価し、それが真となる場合は、該当するエラー表示内容欄15fのメッセージを検査結果とする。偽となる場合はさらに別の条件式を評価するようにしても良い。
なお、適用対象欄15cについては、ここに用いられる用語が予め適用対象の盤番号(制御盤の識別情報)や、盤番号に関係付けられた各種の属性情報や、構成部品(機器)の機器番号(機器の識別情報)、機器番号に関係付けられた属性情報、配線の仮配線番号を含めた配線番号(配線の識別情報)、配線番号に関係付けられた属性情報のどれに対するものであるかを、適用対象欄15cでは、明示されていないが、用語に対応して前記した各属性情報の頭に付された識別子が自動的に読み出されるように裏側に隠れて付加されて構成されており、その識別子の付された属性情報に対してルールを適用していくことによって、高速でルールの適用がなされる。
ステップS54では、検査ルールリスト15の内から、盤に関するルールリストを読み込む。次いで、後記する盤リスト16a、系統区分リスト等を読み込む(ステップS55)。そして、ステップS54で読み込んだ盤に関するルールリストの内、1つのルールを選択し(ステップS56)、展開接続図50から盤番号を検索して、当該の盤番号やそれに関係つけられた属性情報を検査する(例えば、盤番号が盤リスト16aに存在していることのチェック)(ステップS57)。
例えば、盤に関係するルールリストとしてルール番号「101」が選択され、図5に示した展開接続図50に記載の盤番号81、例えば、「H11−P701」が検索されて、図面検査用リスト16(図21参照)に含まれるリストの1つである盤リスト16aに記載されたものであるかがチェックされる。
盤リスト16aは、図21に示すように盤番号81を記載される盤番号欄16a1、盤名称86が記載される盤名称欄16a2を有したリストである。
ステップS58では、全ての盤番号81について終了したか否かをチェックする。全ての盤番号81について終了した場合(Yes)はステップS59へ進み、終了していない場合(No)はステップS57を続ける。
ステップS59では、盤に関する全てのルールリストについて検査終了か否かをチェックする。盤に関する全てのルールリストについて検査終了の場合(Yes)は符号〔2〕にしたがってステップS60へ進み、そうでない場合(No)はステップS56に戻り、盤に関する次のルールを選択して、ステップS57〜S59を繰り返す。
例えば、次の繰り返しのステップS56では、次に、例えば、ルール番号「109」の系統分類についてのチェックが行われる。盤リスト16aにより盤番号81をチェックしたときに、その盤名称86に記載された系統区分が、ステップS55で読み込まれた系統区分リストに記載されたものに含まれるものであるかどうかを検査する。
(機器に関する検査)
ステップS60では、検査ルールリスト15の内から、機器に関するルールリストを読み込む。次いで、部品データベース18、図面検査用リスト16に含まれている電圧リスト16b等を読み込む(ステップS61)。そして、ステップS60で読み込んだ機器に関するルールリストの内、1つのルールを選択し(ステップS62)、展開接続図50から機器番号を検索して、当該の機器番号やそれに関係つけられた属性情報を検査する(例えば、機器の型式番号が部品データベース18に存在していることのチェック、端子台、コネクタの端子番号最大数と、対応する端子台、コネクタの型式番号の極数が矛盾しないかのチェック。)(ステップS63)。
図22は、部品データベース18と手配部品リスト22とを1つの表にまとめたものであり、部品データベース18に含まれる情報は( )外の符号18a、18b、18c,18d,18g,18h,18i,18j,18kで表わし、手配部品リスト22に含まれる情報は( )内に22a〜22kで表わしてある。
部品データベース18は、「記載型式」と表示された展開接続図50に記載されるときの機器型式番号又は配線の型式番号を記載する記載型式欄18a、その機器が定格電圧を定められている場合に記載する定格電圧欄18b、その機器を手配するときに用いられる部品コード欄18c、「図番」と表示された、その機器の構造図や外形図や寸法諸元等を表わした図面が添付されている場合の部品図面番号を記載する部品図面番号欄18d、当該の機器等の品名を記載する品名欄18g、メーカにおける機器等の型式呼称欄18h、仕様・メーカ名欄18i、関連部品の有り無しを示すフラグが表示される関連部品有無欄18j、手配の必要があるか否かを示すフラグを表示する手配対象欄18kから構成されたリストである。
ここで、機器等の型式呼称欄18hは、単にメーカにおける型式番号だけでなく仕様等も組み合わされたものである。
ちなみに、品名欄18gに例示の「AVR」はAVR(Automatic Voltage Regulator:自動電圧調整器)を意味し、「AVR PI」PI制御方式の自動電圧調整器を意味し、「RY」はリレーを意味し、「SW」はスイッチを意味し、「TIMER」はタイマを意味し、「CABLE」はケーブルを意味する。
多芯ケーブルや組線の場合の機器等の型式呼称欄18hには、「クミ図作業指定」と表示のケーブル組図が添付されている場合があり、その場合はそのケーブル組図の図番番号が記載されることもある。そして、そのケーブル組図の図番番号に対応したケーブル組図が部品データベース18に格納されている。
関連部品有無欄18jにおけるフラグの値が「0」は関連部品が無いことを示し、フラグの値が「1」は関連部品があることを示す。
手配対象欄18kに「1」と表示のものは、手配が必要であることを示している。
ここで、関連部品有無欄18jの関連部品の有無を示すフラグが請求項に記載の「関連部品情報」に対応し、手配対象欄18kの手配の必要があるか否かを示すフラグが請求項に記載の「手配情報」に対応する。
次に、図23に示す電圧リスト16bについて説明する。各欄は、左から「記載(公称電圧)」と表示の展開接続図50に記載するときの記載公称電圧欄16b1、記載(機器端電圧)」と表示の展開接続図50に記載するときの記載機器端電圧欄16b2、実際の公称電圧欄16b3、実際の機器端電圧欄16b4を示す。これは、展開接続図50に表示するときに、交流か直流かの区別を省略して記載することがあるためで、例えば24Vと記載されていればDC24Vと、自動検査の処理において認識する必要があるためである。
ステップS64では、全ての機器番号について終了したか否かをチェックする。全ての機器盤番号について終了した場合(Yes)はステップS65へ進み、終了していない場合(No)はステップS63を繰り返す。
ステップS65では、機器に関する全てのルールリストについて検査終了か否かをチェックする。機器に関する全てのルールリストについて検査終了の場合(Yes)は符号〔3〕にしたがってステップS66へ進み、そうでない場合(No)はステップS62に戻り、機器に関する次のルールを選択して、ステップS63〜S65を繰り返す。
ちなみに、ステップS62では、次に、例えば、ルール番号「103」の定格電圧が電圧リスト16bに含まれるか否かの検査や、ルール番号「108」の回路区分リストに含まれるか否かの検査、ルール番号「120」〜「122」の端子番号と芯数の記載法が正しいか否かの検査をする。
(配線に関する検査)
ステップS66では、検査ルールリスト15の内から、配線に関するルールリストを読み込む。次いで、図面検査用リスト16から電圧リスト16b、線径リスト、線種リスト、回路区分リスト等を読み込み(ステップS67)、部品データベース18からケーブルリストを読み込む(ステップS68)。ここで、部品データベース18のケーブルリストとは、例えば、図22に示した部品データベース18において、品名欄18gに「CABLE」と表示されたものの部品だけを抽出したリストである。
そして、ステップS66で読み込んだ配線に関するルールリストの内、1つのルールを選択し(ステップS69)、展開接続図50から配線番号を検索して、当該の配線番号やそれに関係つけられた属性情報を検査する(例えば、開放端のように描かれている配線に行き先表示の図面を示すシート番号の記載があるか?)(ステップS70)。
ステップS71では、全ての配線番号について終了したか否かをチェックする。全ての配線盤番号について終了した場合(Yes)はステップS72へ進み、終了していない場合(No)はステップS70を繰り返す。
ステップS72では、配線に関する全てのルールリストについて検査終了か否かをチェックする。配線に関する全てのルールリストについて検査終了の場合(Yes)はステップS73へ進み、そうでない場合(No)はステップS69に戻り、配線に関する次のルールを選択して、ステップS70〜S72を繰り返す。
ここで、ステップS69に戻り、他の配線に関するルールリストとして、例えば、ルール番号「103」〜「108」,「110〜122」が適用されて検査する。
検査ルールリスト15中の全ての検査ルールに対して検査実行した後、ステップS73では、検査結果を出力する。具体的には、データサーバ7(図2参照)に図面検査結果23を記憶格納するとともに、表示部3c(図2参照)に表示し、更にプリンタ3f(図2参照)に印刷出力しても良い。
次に、図面検査結果23について説明する。図24において「ルールNo.」と表示されている番号は、検査ルールリスト15上のルール番号欄15aのルール番号を示し、その検査項目に対する検査結果を、その右側の欄に対象の制御盤、機器、配線に対するエラーの内容を表示する。
図24において、ルール番号欄23aの右隣りの、「シートNo.」と表示の欄23bは、展開接続図50のシート番号であり、検査の結果、ステップS57,S63においてエラーと判定された対象の情報(識別情報や属性情報)が記載されていた展開接続図50の対象シートを表す。「座標」と表示の欄23cの座標とは、展開接続図50の当該シートの図面上のどの位置に記載されているものかを表わす。前記したように、展開接続図50においても展開接続図描画領域50bの外側に、縦方向、横方向の座標表示がされている(図4では表示を省略)。制御盤内への機器の取付け位置(盤内座標)とは異なるものである。
図24において、「値」と表示の欄23dは、検査の対象として展開接続図50から抽出された識別情報や属性情報の値(識別情報や属性情報の値とは、数値を意味するのではなく、複数ある識別情報や属性情報のうちのエラーと判定された情報のそのもののこと)を表わし、この値を対象として検査を実行したことを表す。「メッセージ」と表示の欄23eは、図面に対する検査結果を自然言語で表現し記載する欄である。「判定」と表示の欄23fは、○か△か×かが記載され、例えば、検査ルールリスト15中のルール記述言語欄15eに記載された条件式が真となる場合は○を、検査ルールリスト15中のエラー表示記述言語欄15gに記載された条件式が真となる場合は×とする。この他、検査ルールリスト15にWARNING条件式を用意し、これが真となる場合は△としても良い。
このように、展開接続図50を展開接続図検査部41(図2参照)の機能で自動検査する場合に用いる、各種リスト、例えば、盤リスト16a、電圧リスト16b、周波数リスト、線径リスト、線種リスト、極性リスト、回路区分リスト、系統区分リスト、電気信号単位リスト、芯線リスト等が含まれる図面検査用リスト16は、電気系CADプログラム11及び機械系CADプログラム12が直接読み込み可能なデータ書式にしておくと、電気系CADプログラム11上で展開接続図50を編集作業しているときにも検索して、機器や配線の属性情報を入力するときに、データサーバ7から読み出して、表示部3cの小画面に表示させて入力に利用できて便利である。
なお、盤リスト16aや計測制御に使用する電圧リスト16bは、制御システムの対象となるプラントや顧客によって異なるので、プラントが変わった場合は、図面検査用リスト16の内の変える必要なもの、例えば、盤リスト16a、電圧リスト16bを変更すれば良く、また、必要に応じて検査ルールリスト15の、変更の必要なルール番号の内容を変更すれば良い。したがって、展開接続図検査部41を実現する制御盤設計支援プログラム13を変更する必要はない。
本実施形態における展開接続図50の検査方法を用いると、検査ルールの追加も容易である。例えば、ある特定のノイズフィルタを禁止しているプラントがあり、その対象型式を使用していないことを検査したい場合は、禁止している機器型式のリストを図面検査用リスト16として追加し、検査ルールリスト15に展開接続図50に対象の機器型式の機器が存在しないことをOK条件とする検査ルールを追加すれば良い。
故に、顧客やプラントによって図面への機器番号(等の記載方法のルールが異なる場合に、展開接続図50の生成編集を行う電気系CADプログラム11の改造を行わなくても、検査ルールに適した図面検査用リスト16を展開接続図50編集時の支援用のデータに利用でき、また、展開接続図50の検査を自動で行わせる場合においてもそれを利用でき、誤りの少ない展開接続図50が生成編集できる。
検査ルールリスト15や関連部品データベース19は、本実施形態の制御盤設計支援システム1を長期間利用する中で、徐々に増やしていくことができるデータである。長期間の利用のなかで、検査ルールリスト15は設計ノウハウとして、関連部品データベース19は部品に関する知識や経験をデータとして蓄積できる。長期間の利用の中で検査ルールリスト15を充実させていくことが可能となり、検査機能が向上する。
以上によれば、電気回路図面編集部31において、展開接続図50における機器が収容される制御盤を盤領域線80で特定し、制御盤を識別する盤番号、制御盤内に収容されるその機器を識別する番号及び制御盤内のその機器の配置位置に関する盤内座標、制御盤内での機器同士の配線に関する配線情報を少なくとも展開接続図50に記載するので、展開接続図検査部は、検査ルールリスト及び図面検査用リストを用いて、制御盤製作図面を作成するのに必要なデータが抜けなく記載されているかチェックできる。
その結果、展開接続図を作成する設計者又は展開接続図に制御盤製作図面用の盤識別情報、機器識別情報、機器配置情報及び配線情報を追加する制御盤製作図面作成の設計者は、制御盤製作図面を作成するのに必要なデータが抜けなく展開接続図に記載されているか容易にチェックでき、制御盤製作図面が出力されてから後の検図作業の段階で、上流の展開接続図の修正を依頼する戻り作業が防止できる。
《盤製作図面の自動生成》
次に、図25から図29を参照しながら、適宜図7を参照して制御盤製作図面の生成方法について説明する。
図25は、展開接続図から制御盤製作図面を自動生成する制御の流れを示すフローチャートである。図26は、展開接続図及び雛形図面にもとづいて自動生成された盤内機器配置図の1例を示す説明図である。図27は展開接続図及び端子台・コネクタ表テンプレートにもとづいて自動生成された端子台・コネクタ表を示す説明図である。図28は展開接続図及びライン表テンプレートにもとづいて自動生成されたライン表を示す説明図である。図29は展開接続図及びケーブル表テンプレートにもとづいて自動生成されたケーブル表を示す説明図である。
この処理は、制御盤設計者が、設計端末3で制御盤設計支援プログラム13を起動させて、制御盤製作図面生成部43(図2参照)において実行される。キーボード3dやマウス3e等の入力装置によって制御盤製作図面自動生成機能を実行すると、先ず、対象とする展開接続図50(通常複数枚のシートから構成されていることが多い)中から、盤番号を検索する(ステップS81)。次いで、その盤番号を一時記憶し(ステップS82)、ステップS81で抽出した盤番号に関係付けられた製作図面雛形図面番号に対応した雛形図面211BASEを読み込む(ステップS83)。図7は、制御盤製作図面の一つである盤内機器配置図211の雛形図面211BASEである。
次に、展開接続図50中の当該盤内に収容される各機器の機器番号、機器型式番号、その機器の盤内座標を読み込み、雛形図面211BASEの当該盤内座標の位置に機器番号、機器型式番号を記入する。
図26の例は、制御盤の盤内機器配置図211を示し、制御盤のA視図を示すものである。図26中の実線で囲まれた1つの四角枠部分が1つの機器を配置するスペース212を示す。盤内機器配置図211には、縦方向の盤内座標211aと横方向の盤内座標211bが対応付けられ、例えば、「ADA」という縦方向の盤内座標211aと、「1」という横方向の盤内座標211bとの組み合わせで決まる「ADA1」が、展開接続図50に記載されたスペース212に対する盤内座標の表示となっている。
ちなみに、1つのスペース212の破線で上下3段に区切られ、上段の欄212aには機器番号が、中段の欄212bには機器番号が記載された展開接続図50のシート番号が、下段の欄212cには機器型式番号と、必要に応じて電圧等の付加的属性情報が自動的に記入される。
この記載内容は、機器の種類によって異なり、コネクタや端子台には、展開接続図50編集のために仮の機器番号として盤内座標そのものを入力してデータ制御に用いているので、コネクタや端子台の盤内座標を、機器番号を示す上の段に自動的に記入する。
ステップS84における当該盤内に含まれる機器であるかどうかは、展開接続図50上で当該盤番号81が関係付けられている盤領域線80に囲まれた領域内に含まれる機器であるかどうかを判定することで容易に判定して、抽出できる。
一つの制御盤に含まれる機器が展開接続図50の複数のシートに分かれて記載されている場合もあるので、ステップS84では、対象の展開接続図50の全てのシートに対し、ステップS81で検索された盤番号81に含まれる機器に対して、ステップS84の処理を行う。
次に、ステップS85では、展開接続図50中の当該盤内の端子台、コネクタの機器番号(仮の機器番号)、機器型式番号、盤内座標等を読み込み、端子台・コネクタ表215を作成する。
仮の機器番号の頭には、機器番号を示す識別子に続いて、これが仮の機器番号あることを示す識別子、例えば、「#」が付され、更に、これが端子台であることを示す識別子又はこれがコネクタであることを示す識別子が付されているので、機器番号を読み取ることにより、容易に端子台とコネクタが抽出できる。そして、雛形図面データベース17内に格納されている端子台・コネクタ表テンプレートを読み込み、その書式にしたがって必要な属性情報を端子台・コネクタ表テンプレートの対応する位置に記入して端子台・コネクタ表215(図27参照)を自動作成できる。
図27に示すように端子台・コネクタ表215は、「No.」と表示の一貫番号を記入する項目番号欄215a、極数を記載する極数欄215b、回路区分の記号を記載する回路区分欄215c、その端子台やコネクタが含まれる盤番号を記載する盤番号欄215d、盤内座標を記載する座標欄215e、端子台やコネクタの機器型式番号を記載する型式番号欄215f、「関連SH.No.」と表示されたその端子台やコネクタが記載されている展開接続図50のシート番号を記載する関連シート番号欄215gから構成されている。
次に、ステップS86では、展開接続図50中の当該盤内の配線番号(仮の配線番号を含む)及び属性情報を読み込み、ライン表、ケーブル表を作成する。ここで配線の属性情報は、展開接続図50において、表示、非表示の配線番号(仮の配線番号を含む)に直接関係付けられた、線径、線種、極性、回路区分、ケーブル配線の場合の型式番号や芯数等だけではない。
展開接続図50において、表示、非表示の配線番号(仮の配線番号を含む)は、例えば、配線61,63,65(65b)(図5参照)の配線シンボルに関係付けられており、それぞれの配線番号の配線シンボルの線表示に沿って両端方向にたどっていけば、自動的に機器、端子台又はコネクタのシンボルに突き当たり、更に、その機器、端子台又はコネクタに関係付けられた盤内座標とか、端子番号が自動的に検索できる。これらも配線の属性情報である。したがって、こうして検索された機器、端子台又はコネクタの機器番号、盤内座標、端子番号が自動的に抽出でき、後記するライン表217(図28参照)、ケーブル表225(図29参照)に記入するに必要な属性情報が抽出できる。
なお、配線シンボルの線表示に沿って両端方向にたどっていたときに、開放端になっている場合は、その近くに、配線のシンボルに関係付けられたシート番号が存在するので、現在のシート番号(元のシート番号)を記憶しておいた上で、そのシート番号の展開接続図50にアクセスして、同じ配線番号であって、その配線のシンボルの開放端に関係付けられて記載されている元のシート番号から更に配線の伸びる方向に沿って検索して、接続先の機器、端子台又はコネクタの端子番号を検索する。
また、ケーブルやライン(単線の配線)の発点は盤内座標において原点に近い方とし、着点は原点からより遠い方とすることとして自動的に決められる。
配線番号(仮の配線番号を含む)の頭には、配線番号を示す識別子に続いて、仮の配線番号である場合は、更に、仮の配線番号であることを示す識別子が付加され、その後に、これが単線配線であることを示す識別子又はこれが多芯ケーブルや組線であることを示す識別子が付されているので、配線番号(仮の配線番号を含む)を読み取ることにより、容易に単線配線と多芯ケーブルや組線が判別されて抽出できる。そして、雛形図面データベース17内に格納されている単線配線用のライン表テンプレート、多芯ケーブル用のケーブル表テンプレートを読み込み、その書式にしたがって必要な属性情報をライン表テンプレートやケーブル表テンプレートの所定の位置に自動的に記入して、ライン表217やケーブル表225を自動作成できる。
図28に示すように、ライン表217は、「No.」と表示の一貫番号を記入する項目番号欄217a、「固有線番」と表示された正式に単線配線を識別する配線番号を有している場合に、それを記載する配線番号欄217b、線径、線種を記載する線径・線種欄217c、極性を示す記号を記載する極性欄217d、回路区分の記号を記載する回路区分欄217e、その配線の発点の盤内座標を特定する情報を記載する発点情報欄217f、その配線の着点の盤内座標を特定する情報を記載する着点情報欄217gから構成されている。
発点情報欄217f及び着点情報欄217gは、「シート」と表示の発着点の盤内座標が記載されている図面のシート番号を記載するシート番号欄218、盤内座標を記載する座標欄219、配線を接続する対象の機器番号を記載する機器番号欄220、配線を接続する対象の機器の端子番号を記載する端子番号欄221から構成されている。
図29に示すようにケーブル表225は、「No.」と表示の一貫番号を記入する項目番号欄225a、芯数を記載する芯数欄225b、回路区分の記号を記載する回路区分欄225c、その配線の発点の盤内座標を特定する情報を記載する発点情報欄225d、その配線の着点の盤内座標を特定する情報を記載する着点情報欄225e、「ケーブル組図」と表示のその多芯ケーブルや組線の外形図及び構造図を記載するケーブル組図の図番番号欄225f、ケーブル長を記載するケーブル長欄255g、「関連SH.No.」と表示のその多芯ケーブルや組線が記載されている展開接続図50のシート番号を記載する関連シート番号欄225hから構成されている。
発点情報欄225d及び着点情報欄225eは、「盤番号」と表示の発着点の盤内座標が記載されている盤番号を記載する盤番号欄226、盤内座標を記載する座標欄227から構成されている。
ちなみに、多芯ケーブルや組線はコネクタを用いるか端子台を用いて接続するので、接続相手の個別の端子番号を省略できる。
更に、ケーブル長欄255gに記載されるケーブル長は、盤内座標の発点と着点の関係から、その間をどのように配線するかは予め決められており、例えば、図26に示した盤内機器配置図211の例では、発点の盤内座標と着点の盤内座標とが、高さ方向に異なる場合は、発点の盤内座標から左右いずれかへ、全体長が短くなるように水平方向に引き回し、左右の端のいずれかで縦方向に引き回し、着点の盤内座標位置へ再び水平方向に引き回す。発点の盤内座標と着点の盤内座標とが、同じ高さ位置の場合は、単にその間を水平方向に引き回す。
このように、ケーブルの配線方法を前もって決められているので、ケーブル長は、雛形図面の盤内機器配置図211に記載されている各スペース212の縦方向及び横方向のピッチ長さから自動的に計算して、記入できる。
また、ケーブル組図の図番番号欄225fは、展開接続図50上に配線の属性情報としては記載されていないが、配線番号に関係付けられた型式番号が展開接続図50上に表示、非表示に応じた表示状態で記載されているので、配線の型式番号から部品データベース18を検索してケーブル組図の図番号を取得し、ケーブル組図の図番番号欄225fに記載することができる。
ステップS87では、対象とする展開接続図50中から、盤番号を検索し、新たな盤番号を検出したか否かをチェックし(ステップS88)、新たな盤番号を検出した場合(Yes)はステップS82に戻り、ステップS82〜S88を繰り返す。ステップS88において新たな盤番号を検出しない場合(No)は、ステップS89へ進み、展開接続図50中の盤間の配線番号(仮の配線番号を含む)及び属性情報を読み込み、ライン表217、ケーブル表225に追加する。
このステップS89の処理は、発着点が同じ盤内で閉じていないだけであり、内容的にはステップS86の処理と同じである。
これで、一連の制御盤製作図面の自動生成が終了し、生成された制御盤製作図面、つまり、盤内機器配置図211、端子台・コネクタ表215、ライン表217、ケーブル表225は、制御盤製作図面データベース21(図2参照)に登録格納される。必要に応じて制御盤設計者は、設計端末3において、機械系CADプログラム12を起動し、制御盤製作図面編集部33において、前記生成された制御盤製作図面を制御盤製作図面データベース21から読み出して、表示部3cに表示させ、プリンタ3fで出力させる。
本実施形態によれば、制御盤製作図面生成部43は、盤領域線80にもとづいて盤内機器配置図の雛形図面211BASEを雛形図面データベース17から読み出し、展開接続図50の盤領域線80内に含まれる機器に対して機器番号、機器型式番号、盤内座標を取得して、盤内機器配置図の雛形図面211BASEにおける、盤内座標に対応する位置に機器番号、機器型式番号を自動的に挿入して、盤内機器配置図211を自動的に生成する。
また、電気回路図面編集部31は、盤領域線80に対応付けられた盤番号を介して盤の型式番号に対応する盤内機器配置図の雛形図面211BASEを雛形図面データベース17から検索し、検索された盤内機器配置図の雛形図面211BASEにもとづく雛形図面座標表示ガイド図132(図13中では132A,132B,132Cと表示)を表示させて、盤内座標を入力可能とする機器配置情報入力手段を有しているので、盤内座標の入力がやり易い。
同様に制御盤製作図面生成部43は、端子台・コネクタ表テンプレートを雛形図面データベース17から読み出し、展開接続図50の各盤領域線80内に含まれる端子、コネクタに対して機器型式番号、盤内座標、その他の属性情報を取得して、端子台・コネクタ表215を自動生成する。また、制御盤製作図面生成部43は、ライン表テンプレートやケーブル表テンプレートを雛形図面データベース17から読み出し、展開接続図50に含まれる単線の配線、多心ケーブルや組線に対して、発点及び着点についての情報(機器の機器番号、その端子番号及び盤内座標)、その他の属性情報を取得して、ライン表217、ケーブル表225を自動生成する。
したがって、従来のように盤製作図面を作成する設計者が、展開接続図を参照して、機械系CAD機能により、盤内機器配置図に、手作業で機器番号、機器型式番号等入力し、それを、再び、電気系CAD機能により展開接続図に手入力で反映するという、電気系CAD機能と機械系CAD機能とを使い分けた煩わしい入力作業が無くなる。
また、これまで制御盤製作図面を機械系CAD機能により作成した設計者も、電気系CAD機能を使用して設計作業を行うことになるので、電気回路設計者と制御盤設計者が設計手段を共有することになり、意思疎通がよくなり、無駄な作業や設計作業の境界におけるミスを防止できる。
《手配部品リストの自動生成の方法》
図22、図30、図31を参照しながら電気回路CADデータベース14に格納された展開接続図50から手配部品リストを自動生成する処理の流れを説明する。図30は、展開接続図から手配部品リストを自動で生成する制御の流れを示すフローチャートである。図31は、関連部品データベースの例を示す説明図である。
この処理は、設計端末3で制御盤設計支援プログラム13を起動させて実現される機能ブロックの1つである部品抽出部45(図2参照)において実行される。
先ず、ステップS91では、電気回路CADデータベース14から対象の展開接続図50を読み込み、機器番号をキーとして、全ての機器型式番号を抽出し、手配部品リスト22(図22参照)を生成する。
具体的には、図22に示す部品データベース18の例では、展開接続図50に記載される可能性のある機器や配線の型式番号が記載型式欄18aに、発注に必要な仕様を指定する定格電圧が定格電圧欄18bに、発注に必要な部品コードが部品コード欄18cに、その部品の図面番号が部品図面番号欄18dに、品名が品名欄18gに、メーカにおける機器等の型式呼称が型式呼称欄18hに、仕様やメーカ名が仕様・メーカ名欄18iに、当該部品に関連する別の部品の有無が関連部品有無欄18jに、当該部品に関連する別の部品の手配の必要があるか否かが手配対象欄18kに記載されている。
そこで、ステップ91では、展開接続図50から機器番号をキーとして全ての機器型式番号を抽出し、例えば、雛形図面データベース17(図2参照)に格納されている図22に示すような手配部品リスト22用の手配部品リスト・テンプレートを読み出し、図22に示す手配部品リスト22の記載型式欄22aに記入する。次いで、部品データベース18を検索し、抽出された機器型式番号と同じ機器型式番号が記載された記載型式欄18aの行の、定格電圧欄18b、部品コード欄18c、部品図面番号欄18d、品番欄18e、作業欄18f、品名欄18g、メーカにおける機器等の型式呼称欄18h、仕様・メーカ名欄18i、関連部品有無欄18j、手配対象欄18kそれぞれに記載された情報を、欄22b,22c,22d,22e,22f,22g,22h,22i,22j,22kに記入する。
このとき、機器番号が異なり、同じ機器型式番号のものが複数あるときは、それが何個あるか計数して、その数を手配部品リスト22の個数欄22mに記入する。1個だけの場合は、当然手配部品リスト22の個数欄22mに「1」と記入する。
次に、ステップS91で作成した手配部品リスト22から一つの機器型式番号を選択する(ステップS92)。ステップS93では、手配部品リスト22が終了、つまり、作成した手配部品リスト22に次の機器型式番号の記載された項目がなく、リストの終わりを検出したか否かをチェックする。リストの終わりを検出した場合(Yes)は、これで一連の処理を終了、リストの終わりでない場合(No)は、ステップS94に進む。
ステップS94では、選択された型式番号の部品に関連部品があるか否かをチェックする。関連部品がある場合(Yes)は、ステップS95へ進み、関連部品が無い場合(No)は、ステップS92に戻り、次の機器型式番号を選択し、ステップS93〜S95を繰り返す。
ステップS95では、関連部品データベースの条件式にもとづいて関連部品の型式番号を、手配部品リストの最後に追加する。
ステップS95においては、ステップS92で選択した部品が関連部品を持つ場合は、更に、関連部品データベース19を参照する。
関連部品データベース19は、図31に示すように関連部品の型式番号が記載される記載型式欄19a、発注に必要な部品コードが記載される部品コード欄19b、その構成部品又は関連部品の図面番号が記載される「図番」と表示の部品図面番号欄19c、構成部品の図面に記載されている関連部品の品番が記載される品番欄19d、製作図面に作業別で部品が指示する場合の作業欄19e、その構成部品に関連部品が適用される場合の条件が記載された条件式欄19f、その部品に必要な関連部品の個数を示す員数欄19g、その行のデータが構成部品を示しているかその構成部品の関連部品を示しているかを判定させるための「関連部品」と表示の関連部品判定欄19h、関連部品がその構成部品とセットで納入されるものであるか、別途手配品であるかを示す「別手配」と表示の別手配指示欄19iから構成されている。
ここで、条件式欄19fに記載された関連部品が適用される場合の条件が、請求項に記載の「必要条件情報」に対応する。
関連部品判定欄19hが「−」と示すヌルの行は、構成部品(機器)230であることを示し、構成部品(機器)230の下に続く、関連部品判定欄19hが「1」とフラグの立っている行は、その上に示された構成部品(機器)230に対する関連部品231を示している。
ちなみに、関連部品231の別手配指示欄19iの「1」のフラグは、その関連部品231は、構成部品(機器)230の手配とは別個に注文する必要があることを示す。
部品抽出部45は、ステップS95において、関連部品データベース19を検索して構成部品230が関連部品231を持つ条件式を評価し、「真」となる場合は該当する関連部品231を抽出して、手配部品リスト22に追加する。
例えば、図31中で構成部品230は、「TXX−JNB13」という記載型式の端子台であり、関連部品231としてその記載型式「TXX−6X」,「TXX−7X」,「TXX−13NH」が記載され、関連部品として手配する必要の可能性があることが分かる。当該構成部品230の関連部品として手配が必要な条件は、コンピュータ言語の論理式で表現された条件式で条件式欄19fに記載され、部品抽出部45(図2参照)において、この条件式が解釈され、「真」、「偽」を評価される。
例えば、この論理式では、「TXX−6X」と「TXX−7X」は、「TXX−JNB13」の盤内座標が「Y」で始まる場合に、「真」となることを表す。同様に、「TXX−13NH」は、「TXX−JNB13」の盤内座標が「X」で始まる場合に「真」となる。
この例について、更に詳細に説明する。制御盤の製作上のルールで、制御盤内の配線用途に端子台を使用する場合は、盤内座標を「YB1#」のように「Y」から始まる文字列にて採番するように取り決めている場合、「TXX−6X」,「TXX−7X」という端子カバーも同時に手配することを意味している。
同様に、他の制御盤同士を配線する場合は、端子台に採番する盤内座標を「XA1#」のように「X」から始まる文字列にて採番するように取り決めているので、この場合「TXX−13NH」というネームプレートを端子台と同時に手配する。
この他の関連部品の例として、ヒューズに取付けるヒューズ台や、リレーを取付けるソケット、コネクタに取付けるコンタクト等が挙げられる。
リレーソケットを例にとると、関連部品の条件として配線方法の違いにより、手配する部品型式が異なる。展開接続図50上の対象のリレーに接続される配線の配線情報にもとづいて判定する条件式を作成して、条件式欄19fに記載することによって、関連部品としてリレーソケットの必要の有無やリレーソケットの部品型式を判定することが可能となる。
また、リレーには型式番号の他に定格電圧によって手配が必要になる関連部品がある。この場合、展開接続図50から機器番号に関係付けられた機器型式番号を抽出するとともに、リレーに接続する配線の属性情報である定格電圧を抽出し、機器型式番号と定格電圧にもとづく条件式の評価により、「真」の場合は、手配部品リストに追加する。
手配部品リスト22中の全ての機器型式番号についてステップS94,S95の関連部品の抽出処理を行うことで、手配部品リスト22を完成させることができる。この後、手配部品リスト22によって各部品メーカに発注を出す。この時、既存の部品発注システムと本実施形態の制御盤設計支援システム1を連携させることにより、部品の抽出から発注までの作業を計算機によって自動化することが期待できる。
本実施形態によれば、図面の自動検査及び製作図面の自動生成、並びに手配部品の自動抽出を可能とする制御盤設計支援システムを提供することができる。
また、展開接続図の作成編集から制御盤製作図面の生成の精度が向上し、設計の後戻りや製品完成後の改造を減らすことができ、制御盤の製作期間の短縮と制御盤の製品品質の向上につながる。更に、制御盤設計における設計、部品手配業務の省力化寄与し、制御盤の製作コストの低減につながる。
前記実施形態の他にも、電気回路CADデータベース14に持っている様々な属性情報を工夫して利用することであらゆる制御盤設計に対応可能である。
制御盤設計支援システムの構成を示すブロック図である。 設計端末の機能ブロック構成図である。 本実施形態における設計端末を用いて、展開接続図の作成から制御盤製作図面及び手配部品リストの生成までの全体の作業の流れを示すフローチャートである。 電気回路図面編集部の機能を用いて電気回路設計者及び制御盤設計者の共同作業によって作成された展開接続図の1例である。 図4の展開接続図における展開接続図描画領域50bを拡大表示した展開接続図である。 (a)は、図4の展開接続図における仕様付記欄50cの拡大図、(b)は図4の展開接続図における仕様付記欄50dの拡大図である。 盤内機器配置図の雛形図面である。 電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤や構成部品や配線の種類、それらに対する識別情報の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートある。 制御盤や構成部品や配線の種類、それらに対する識別情報の入力作業の際の画面表示を説明する図であり、(a)は、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す説明図、(b)は、そのときに表示される入力用の子画面を示す説明図である。 電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤の型式番号の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートである。 制御盤の型式番号の入力作業の際の画面表示を示す説明図であり、(a)は、編集中の展開接続図に設定された盤領域線をカーソルで指定している状態を示す状態拡大図、(b)は、そのときに表示される入力用の子画面を示す拡大図である。 電気系CADプログラムが実行される電気回路図面編集部において、制御盤内に含まれる構成部品(機器)の属性情報の入力を受け付ける制御の流れを示すフローチャートである。 構成部品(機器)の属性情報の入力作業の際の画面表示を示す説明図であり、(a)は、構成部品(機器)の属性情報の種類を選択する入力画面の説明図、(b)は、構成部品(機器)の機器型式番号の入力用の子画面の説明図、(c)は、構成部品(機器)の機器型式番号入力に際して、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す状態説明図、(d)は、構成部品(機器)の盤内座標の入力用の子画面の説明図、(e)は、構成部品(機器)の盤内座標入力に際して、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す状態説明図、(f),(g)は、盤内座標入力に際して、構成部品(機器)の盤内座標の入力用の子画面内に表示される盤内座標選定用支援図形表示の他の例を示す説明図である。 (a)は、構成部品(機器)の端子番号の入力用の子画面の説明図、(b)は、構成部品(機器)の端子番号入力に際して、編集中の展開接続図の構成部品を示すシンボル(機器表示図形)をカーソルで指定している状態を示す状態説明図である。 図面自動検査機能の処理の流れを示すフローチャートである。 図面自動検査機能の処理の流れを示すフローチャートである。 図面自動検査機能の処理の流れを示すフローチャートである。 検査ルールリストを示す説明図である。 検査ルールリストを示す説明図である。 検査ルールリストを示す説明図である。 図面検査用リストの1種である盤リストを示す説明図である。 部品リスト及び手配部品リストを示す説明図である。 図面検査用リストの1種である電圧リストを示す説明図である。 検査結果のエラーリストを示す説明図である。 展開接続図から制御盤製作図面を自動生成する制御の流れを示すフローチャートである。 展開接続図及び雛形図面にもとづいて自動生成された盤内機器配置図の1例を示す説明図である。 展開接続図及び端子台・コネクタ表テンプレートにもとづいて自動生成された端子台・コネクタ表を示す説明図である。 展開接続図及びライン表テンプレートにもとづいて自動生成されたライン表を示す説明図である。 展開接続図及びケーブル表テンプレートにもとづいて自動生成されたケーブル表を示す説明図である。 展開接続図から手配部品リストを自動で生成する制御の流れを示すフローチャートである。 関連部品データベースの例を示す説明図である。
符号の説明
1 制御盤設計支援システム
3 設計端末
7,7A、7B、7C データサーバ
11 電気系CADプログラム
12 機械系CADプログラム
13 制御盤設計支援プログラム
14 電気回路CADデータベース
15 検査ルールリスト
16 図面検査用リスト
16a 盤リスト
16b 電圧リスト
17 雛形図面データベース
18 部品データベース
18j 関連部品有無欄(関連部品情報)
18k 手配対象欄(手配情報)
19 関連部品データベース
19f 条件式欄(必要条件情報)
21 制御盤製作図面データベース
22 手配部品リスト
23 図面検査結果
31 電気回路図面編集部
33 制御盤製作図面編集部
41 展開接続図検査部
43 制御盤製作図面生成部
45 部品抽出部
51B シート番号
52A〜52F リレー
52a,53a,54a 機器番号(機器識別情報)
52b 機器型式番号(機器の型式情報)
52c,55a,56a,56b、57b 盤内座標(機器配置情報)
55A,55B、56 コネクタ
52d,55c,56c 端子番号
56 端子台
56 コネクタ
57 コネクタプレート
58 端子台
59 ラッピングポスト
61,63,65 配線
68 リレーユニット
71 符号
80 盤領域線
81 盤番号(盤識別情報)
85 シート番号
134 座標表示ガイド図欄
136 端子番号表示ガイド図欄
211 盤内機器配置図
211BASE 雛形図面

Claims (5)

  1. 電気系CAD機能を用いた制御盤設計において、展開接続図を作成編集する電気回路図面編集部と、
    前記電気回路図面編集部で作成編集された展開接続図を格納する電気回路CADデータベースと、
    前記作成編集された展開接続図を前記電気回路CADデータベースから読み出して、機械系CAD機能で編集可能な、制御盤製作図面を生成する制御盤製作図面生成部と、
    前記制御盤製作図面生成部で生成された前記制御盤製作図面を格納する制御盤製作図面データベースと、
    機械系CAD機能を用いた制御盤設計において、前記制御盤製作図面データベースから前記生成された制御盤製作図面を読み出して、入力装置を介しての操作者の操作入力にもとづいて、前記制御盤製作図面を編集及び出力する制御盤製作図面編集部と、
    を備える制御盤設計支援システムであって、
    更に、前記作成編集された展開接続図を検査する展開接続図検査部と、
    前記展開接続図検査部において検査するときに用いられる検査ルールリスト及び前記検査ルールリストが参照する図面検査用リストと、を備え、
    前記電気回路図面編集部は、前記展開接続図における機器を配置する制御盤を識別する盤識別情報、その制御盤の型式情報、その機器を識別する機器識別情報、その機器の型式情報、前記制御盤内のその機器の配置位置に関する機器配置情報、前記制御盤内での前記機器同士の配線に関する配線情報、及び前記盤識別情報により特定された前記制御盤内に収容される前記機器の範囲を指定する盤領域線を、少なくとも前記展開接続図に編集可能とし、
    前記展開接続図検査部は、前記検査ルールリスト及び図面検査用リストを用いて、前記展開接続図中に編集された少なくとも前記盤識別情報、前記制御盤の型式情報、前記機器識別情報、前記機器の型式情報、前記機器配置情報及び前記配線情報を検査し、図面の検査結果を出力することを特徴とする制御盤設計支援システム。
  2. 更に、前記制御盤製作図面の雛形図面を格納する雛形図面データベースを備え、
    前記制御盤製作図面生成部は、前記展開接続図を前記電気回路CADデータベースから読み出し、
    前記読み出した展開接続図から前記盤領域線と、それに対応する前記盤識別情報、前記制御盤の型式情報を取得し、更に、前記盤領域線内に含まれる前記機器識別情報、前記機器の型式情報、前記機器配置情報及び前記配線情報を、前記読み出された展開接続図から取得し、
    前記取得された制御盤の型式情報に対応する前記雛形図面の盤内機器配置図を前記雛形図面データベースから検索し、
    前記検索された雛形図面の盤内機器配置図における前記機器配置情報に対応する位置に、前記機器識別情報、前記機器の型式情報を挿入して、前記制御盤製作図面を自動生成することを特徴とする請求項1に記載の制御盤設計支援システム。
  3. 更に、前記機器の型式情報と、その機器の手配の必要の有無を示す手配情報と、当該の機器の関連する部品に係る関連部品情報と、を格納する部品データベースと、
    前記当該機器に関連する部品と、その関連する部品の必要条件情報を格納する関連部品データベースと、を備えるとともに、
    前記電気回路CADデータベースから読み出した前記展開接続図に含まれる機器識別情報を検索し、検索された前記機器識別情報にもとづいて前記機器の型式情報を取得し、前記部品データベースと、前記関連部品データベースを検索して、制御盤製作に必要な部品のリストを生成する部品抽出部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御盤設計支援システム。
  4. 電気系CAD機能を用いた制御盤設計において、展開接続図を作成編集する電気回路図面編集部と、
    前記電気回路図面編集部で作成編集された展開接続図を格納する電気回路CADデータベースと、
    前記作成編集された展開接続図を前記電気回路CADデータベースから読み出して、機械系CAD機能で編集可能な、制御盤製作図面を生成する制御盤製作図面生成部と、
    前記制御盤製作図面生成部で生成された前記制御盤製作図面を格納する制御盤製作図面データベースと、
    機械系CAD機能を用いた制御盤設計において、前記制御盤製作図面データベースから前記生成された制御盤製作図面を読み出して、前記制御盤製作図面を編集及び出力する制御盤製作図面編集部と、
    を備える制御盤設計支援システムであって、
    前記電気回路図面編集部は、
    前記展開接続図における機器を配置する制御盤を識別する盤識別情報、その制御盤の型式情報、その機器を識別する機器識別情報、その機器の型式情報及び前記制御盤内のその機器の配置位置に関する機器配置情報、前記制御盤内での前記機器同士の配線に関する配線情報、及び前記盤識別情報により特定された前記制御盤内に収容される前記機器の範囲を指定する盤領域線を、少なくとも前記展開接続図に編集可能とすることを特徴とする制御盤設計支援システム。
  5. 更に、前記制御盤製作図面の雛形図面を格納する雛形図面データベースを備え、
    前記電気回路図面編集部は、
    前記盤領域線に対応付けられた前記盤識別情報を介して前記盤の型式情報に対応する前記雛形図面の盤内機器配置図を前記雛形図面データベースから検索し、
    前記検索された盤内機器配置図にもとづく雛形図面座標表示ガイド図を表示させて、前記機器配置情報を入力可能とする機器配置情報入力手段を有することを特徴とする請求項4に記載の制御盤設計支援システム。
JP2008222840A 2008-08-29 2008-08-29 制御盤設計支援システム Active JP5113676B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008222840A JP5113676B2 (ja) 2008-08-29 2008-08-29 制御盤設計支援システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008222840A JP5113676B2 (ja) 2008-08-29 2008-08-29 制御盤設計支援システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010055571A JP2010055571A (ja) 2010-03-11
JP5113676B2 true JP5113676B2 (ja) 2013-01-09

Family

ID=42071374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008222840A Active JP5113676B2 (ja) 2008-08-29 2008-08-29 制御盤設計支援システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5113676B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10394196B2 (en) 2015-09-28 2019-08-27 Fanuc Corporation Numerical control system for detecting defects

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5528932B2 (ja) * 2010-07-15 2014-06-25 中国電力株式会社 通信管理システム
JP5703927B2 (ja) * 2011-04-19 2015-04-22 東芝三菱電機産業システム株式会社 鉄鋼プラントの制御盤設計支援装置
JP5182973B1 (ja) * 2011-10-19 2013-04-17 三菱航空機株式会社 配線の接続確認システム
JP6407806B2 (ja) * 2015-06-24 2018-10-17 株式会社日立製作所 制御盤設計支援システム
JP6824137B2 (ja) * 2017-10-13 2021-02-03 キャッツ株式会社 自動運転車両の動作シミュレータ、自動運転車両の動作確認方法、自動運転車両の制御装置及び自動運転車両の制御方法
JP7224277B2 (ja) * 2019-12-05 2023-02-17 三菱電機株式会社 エンジニアリング支援装置
KR20230014030A (ko) 2021-07-20 2023-01-27 아나시타시야 스미칼리나 제어반 제작 속도를 고속화시키기 위한 fa 장비용 제어반 설계 및 제조 시스템 및 그 동작 방법

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10143549A (ja) * 1996-11-08 1998-05-29 Fuji Electric Co Ltd 配線用電線の製造方法
JP2002095117A (ja) * 2000-09-19 2002-03-29 Sanwa Giken Kk 盤組立案内装置
JP2003132114A (ja) * 2001-10-29 2003-05-09 Hitachi Ltd Cadシステム
JP2003324811A (ja) * 2002-05-07 2003-11-14 Mandokoro Denki Kogyo:Kk 制御盤の製品の製造方法
JP2004021674A (ja) * 2002-06-18 2004-01-22 Hitachi Ltd Cad図面における端子台ケーブル情報の照合方法及びシステム
JP2005352883A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Toshiba Corp 回路シミュレーションプログラム及び装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10394196B2 (en) 2015-09-28 2019-08-27 Fanuc Corporation Numerical control system for detecting defects

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010055571A (ja) 2010-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5113676B2 (ja) 制御盤設計支援システム
KR100941365B1 (ko) 설계 지원 시스템, 설계 지원 프로그램을 기록한 컴퓨터로 판독가능한 기록 매체 및 설계 지원 장치
US8525849B2 (en) Designing support method, designing support equipment, program and computer-readable storage medium
US11776422B2 (en) Method for assembling or repairing a connectorized electrical equipment in an environment
US10705135B2 (en) Method for assembling a connectorized equipment
CN102667867A (zh) 改进的计算机实施的几何特征检测方法
CN110222381B (zh) 用于pcb装配的动态安装指引文件生成方法、系统、介质及终端
JP5731837B2 (ja) 設計支援装置およびその情報処理方法
EP1930831A2 (en) CAD apparatus, method and computer product for designing printed circuit board
JP4575258B2 (ja) 配線作業支援システム
KR102318512B1 (ko) 전력 제어반 생산 자동화를 위한 생산지원 방법 및 시스템
JP6407806B2 (ja) 制御盤設計支援システム
WO2013146276A1 (ja) 電源系統ツリー設計支援システム及び電源系統ツリー設計方法
JP4101713B2 (ja) ケーブル接続図作成装置、ケーブル接続図作成方法、および、プログラム
JP4670482B2 (ja) 工程フロー図作成支援システムおよび方法
JP4113652B2 (ja) 住宅開発設計システム
JP2020017225A (ja) 情報処理装置および表示プログラム
JP2002095117A (ja) 盤組立案内装置
JP5595224B2 (ja) ラダープログラム比較方法
JP4350789B2 (ja) 電気回路図自動生成装置
Heino Comparing commercial engineering program for DCS-systems
JP2007128456A (ja) プログラム管理装置
JP2003324811A (ja) 制御盤の製品の製造方法
JP5060467B2 (ja) 情報制御システムおよび制御ソフトウェアの作成方法
JP5644815B2 (ja) 電子図面生成装置、電子図面生成方法およびそのプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110803

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120925

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121012

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5113676

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150