JP2010054431A - 外力検出装置およびその出力信号の補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出素子の動作状態の経時変化による外力検出装置の出力の変化を補正可能な技術を提供する。
【解決手段】外力検出装置であるジャイロ装置100は、角速度検出信号S7を調整する出力調整回路64を含む。振動子1の振動状態が変化すると、その振動状態を一定に保つために、駆動回路20から振動子1に供給される駆動信号S11,S12の振幅電圧が変動する。この場合、角速度検出信号に加算されるクロストーク信号が変化するので角速度検出信号S7が変動する。出力調整回路64は、AGC回路22からのモニタ信号S1および出力調整回路64の内部に記憶されているオフセット変動補正係数に基づいて、AGC回路22から振動子1に供給される駆動信号S11,S12の振幅の変化による角速度検出信号S7の変化を補正する。
【選択図】図4
【解決手段】外力検出装置であるジャイロ装置100は、角速度検出信号S7を調整する出力調整回路64を含む。振動子1の振動状態が変化すると、その振動状態を一定に保つために、駆動回路20から振動子1に供給される駆動信号S11,S12の振幅電圧が変動する。この場合、角速度検出信号に加算されるクロストーク信号が変化するので角速度検出信号S7が変動する。出力調整回路64は、AGC回路22からのモニタ信号S1および出力調整回路64の内部に記憶されているオフセット変動補正係数に基づいて、AGC回路22から振動子1に供給される駆動信号S11,S12の振幅の変化による角速度検出信号S7の変化を補正する。
【選択図】図4
Description
本発明は、例えば加速度、角速度等の外力を検出する外力検出装置およびその出力信号の補正方法に関し、特に外力が作用していない状態において外力検出装置から出力される信号を補正する技術に関する。
角速度を検出する外力検出装置としてジャイロ装置がある。近年では、ジャイロ装置は、車両の姿勢検知、ナビゲーション装置の進行方向検知、カメラの手振れ補正、仮想現実操作などの手段として使用されている。このジャイロ装置において、一定の角速度が印加されている状態では、振動子等で構成される角速度検出素子を含む角速度検出部から、その角速度に応じた電圧レベルをもつ角速度検出信号が出力される。そして、この角速度検出信号の直流電圧レベルの大きさを判別することにより、角速度の大きさと回転方向とを検出することができる。
角速度検出部から出力される角速度検出信号の電圧レベルは、角速度の大きさ以外の要因によっても変化することがある。すなわち、ジャイロ装置の周囲温度が変化すると、無回転時の角速度検出信号(以下、「静止時出力」とも呼ぶ)の電圧レベルが変動する、いわゆる温度ドリフトが生じることがある。また、周囲温度の変化によって角速度検出素子やその周辺回路の感度が変化することがある。
このように、角速度検出部から出力される角速度検出信号の電圧レベルが、周囲温度変化に起因した温度ドリフトや検出感度の変化の影響を受けて変動すると、角速度の大きさを精度良く検出することが困難になる。したがって、角速度を正確に検出するためには、このような誤差要因を除くことが必要となる。
そこで、従来技術では、例えば温度ドリフトに関して、温度センサの検出特性曲線に対する温度勾配を補正する補正係数をメモリに記憶しておき、その記憶された補正係数に基づいて温度センサの検出出力を調整して、この調整された検出出力を温度ドリフト補正信号として角速度検出信号に加算することにより、角速度を精度よく検出するように構成されたものが提案されている(例えば、特開2007−255890号公報(特許文献1)参照)。
特開2007−255890号公報
特開2007−255890号公報に開示されるジャイロ装置は、振動子を気密封止した構造を有している。この文献に開示されるジャイロ装置のようなMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)角速度センサでは、振動子のエアダンピングによるセンサのQ値の低下を防ぐために、振動子は収納部材内に収納され、かつその収納部材は減圧雰囲気下で気密封止される。しかしながら収納部材内部の圧力に温度変化や経年変化が生じることにより振動子の振動振幅の温度変化や経年変化が生じる。
振動子の振動振幅に比例して角速度の検出感度が変化するので、検出感度を安定的に保つためには振動子の振動振幅を一定に保つ必要がある。このため、上記のMEMS角速度センサでは、振動子を駆動するための駆動信号の振幅を調整することにより振動子の振動振幅を一定に保つフィードバック制御(AGC制御;Auto Gain Control)が行なわれる。
一方、駆動信号の振幅が変化すると、駆動信号から角速度検出信号への漏れ信号(クロストーク信号)が変化する。その理由は、クロストーク信号の大きさが一般的に配線間結合容量と駆動信号の振幅との積に比例するためである。MEMS角速度センサでは、角速度検出素子での容量変化により生じる微小信号を増幅することにより角速度検出信号を得る。さらにクロストーク信号は角速度検出信号と区別なく出力される。したがってクロストーク信号が変化すると静止時出力が変化する。
要するに、振動子が収納されている部材の内部圧力に温度変化や経時変化が生じると、振動子の振動状態がする。振動子の振動状態を一定に保つために、AGC制御により駆動信号の振幅が変化する。駆動信号の振幅が変化するとクロストーク信号が変化するので静止時出力が変化する。
また、上記の振動子は多くの場合、ワイヤにより外部端子に電気的に接続されている。このような構成を有するモジュールでは、配線間の結合容量が大きくなる傾向があるので、クロストーク信号の変化が大きくなりやすい。したがって駆動信号の振幅が変化した場合には、静止時出力の変化が起こりやすい。
静止時出力は外力が作用していない状態での検出装置の出力であるので、これが変動すると外力を正確に検出することができなくなる。しかしながら特開2007−255890号公報には、温度変化については触れられているが、静止時出力の経時変化が発生するという課題については触れられていない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、検出素子の動作状態の経時変化による外力検出装置の出力の変化を補正可能な技術を提供することである。
本発明は要約すれば、外力検出装置であって、検出素子と、駆動回路と、検出回路と、第1の配線と、第2の配線と、出力補正回路とを備える。検出素子は、駆動信号に応じて機械的に動作することにより、外力が作用したときに外力を電気的特性の変化として検出可能に構成され、かつ駆動信号の振幅電圧および直流成分に応じて動作状態を変更可能である。駆動回路は、検出素子の動作状態が一定に保たれるように振幅および直流成分を制御可能であり、かつ駆動信号を検出素子に供給する。検出回路は、検出素子の電気的特性の変化を検出することにより、検出素子が検出した外力を示す検出信号を生成する。第1の配線は、検出素子と駆動回路とに接続される。第2の配線は、検出素子と検出回路とに接続される。出力補正回路は、振幅電圧の変動により生じる、外力の非作用時の検出信号の変動を補正する。
好ましくは、出力補正回路は、記憶部と、信号生成回路と、加算回路とを含む。記憶部は、振幅電圧の変動量に対する外力の非作用時の検出信号の変動割合であるオフセット変動量を補正する補正係数を記憶する。信号生成回路は、記憶部に記憶される補正係数および、振幅電圧の変動量に基づいて、オフセット変動量を補正するオフセット変動補正信号を生成する。加算回路は、オフセット変動補正信号を検出信号に加算する。
好ましくは、検出素子は、減圧された密閉室内に収納される。
好ましくは、第1および第2の配線の少なくとも一方は、ワイヤを含む。
好ましくは、第1および第2の配線の少なくとも一方は、ワイヤを含む。
好ましくは、外力検出装置は、検出信号の温度特性を補正する温度特性補正回路をさらに備える。温度特性補正回路は、温度センサと、勾配補正係数記憶部と、温度ドリフト補正回路と、信号加算回路とを含む。温度センサは、検出素子の温度を検出して、アナログの温度検出値を出力する。勾配補正係数記憶部は、温度検出値の温度勾配を補正する勾配補正係数を記憶する。温度ドリフト補正回路は、勾配補正係数記憶部に記憶される勾配補正係数に基づいて温度検出値を補正することにより温度ドリフト補正信号を生成する。信号加算回路は、温度ドリフト補正回路により生成された温度ドリフト補正信号を検出信号に加算する。
好ましくは、信号加算回路は、出力補正回路から出力された検出信号に温度ドリフト補正信号を加算する。
好ましくは、駆動回路は、監視回路と、変動量信号生成回路と、駆動信号生成回路と、調整回路とを含む。監視回路は、検出素子の電気的特性を監視して監視信号を出力する。変動量信号生成回路は、監視回路からの監視信号に基づいて、振幅電圧の変動量を示す変動量信号を生成する。駆動信号生成回路は、変動量信号および監視信号に基づいて、駆動信号を生成する。調整回路は、駆動信号生成回路からの駆動信号の直流成分を調整する。
本発明の他の局面に従うと、外力を検出する外力検出装置から出力される信号の補正方法である。外力検出装置は、検出素子と、駆動回路と、検出回路と、第1の配線と、第2の配線とを備える。検出素子は、駆動信号に応じて機械的に動作することにより、外力が作用したときに外力を電気的特性の変化として検出可能に構成され、かつ駆動信号の振幅電圧および直流成分に応じて動作状態を変更可能である。駆動回路は、駆動信号を検出素子に供給する。検出回路は、検出素子の電気的特性の変化を検出することにより、検出素子が検出した外力を示す検出信号を生成する。第1の配線は、検出素子と駆動回路とに接続される。第2の配線は、検出素子と検出回路とに接続される。補正方法は、駆動信号の直流成分を変更するとともに、直流成分が変更された状態で検出素子の動作状態が一定に保たれるように振幅電圧を変更するステップと、振幅電圧の変動量に対する外力の非作用時の検出信号の変動割合であるオフセット変動を補正する補正係数を算出するステップと、算出された補正係数および、振幅電圧の変動量に基づいて、オフセット変動を補正するオフセット変動補正信号を生成するステップと、オフセット変動補正信号を検出信号に加算するステップとを備える。
本発明によれば、外力検出素子の動作状態の経時変化による外力検出装置の出力の変化を補正することが可能になる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則として繰返さないものとする。
この実施の形態では、本発明の外力検出装置の一実施形態としてジャイロ装置を示す。ジャイロ装置は、振動子により構成される角速度検出素子を外力検出素子として備えている。
図1は、この実施の形態のジャイロ装置に使用される振動子の構造を示す平面図である。図2は、図1の振動子を構成する振動子基板と保護基板とを接合した状態の一部を示す断面図である。図3は、図1の振動子を収納するパッケージの一例を示す図である。
図1、図2および図3を参照して、この実施の形態のジャイロ装置は、角速度検出素子としての振動子1を備えている。この振動子1は、静電駆動/容量検出型のものであって、例えば単結晶または多結晶をなす低抵抗なシリコン材料からなる振動子基板2と、この振動子基板2の主面および裏面に設けられた例えば高抵抗なシリコン材料、ガラス材料等からなる保護基板3とを有する。そして、両基板2,3は、振動子基板2の可動部分を確保するためのキャビティ4形成箇所を除いて、例えば陽極接合等の接合方法により一体的に接合されている。また、キャビティ4内は振動ダンピングを低減するために真空状態あるいは低圧力状態に保たれている。
振動子基板2には、エッチング処理等の微細加工を施すことにより、第1〜第4の各質量部71〜74や駆動梁8、第1,第2モニタ電極91,92、第1〜第4駆動電極101〜104、第1〜第4検出電極161〜164、および接地電極181,182などが形成されている。ここで、図1において、振動子1の長手方向をY軸方向、これに直交する短手方向をX軸方向、両軸に共に直交する紙面に垂直な方向をZ軸方向としたとき、第1〜第4の各質量部71〜74は、部分的に接地電極181,182に接続された駆動梁8によってY軸方向に沿って直列に支持されており、これによって第1〜第4の各質量部71〜74はX軸方向に沿って振動可能な状態になっている。すなわち、第1〜第4の各質量部71〜74や駆動梁8が可動部となっており、第1,第2モニタ電極91,92、第1〜第4駆動電極101〜104、および接地電極181,182が固定部となっている。
上記の第1質量部71は、第1モニタ電極91および第1,第2の駆動電極101,102の櫛歯状部分に対向するように左右に突出形成された櫛歯状の可動側電極111a,111b,111cが設けられている。
また、第2質量部72は、駆動梁8により支持された四角形の第1駆動枠121と、その内側において上下の第1検出梁131により支持された2つの四角形を連接させた形状の第1検出枠141とを有する。第1駆動枠121の外側には第1質量部71に近接して上記の第1,第2駆動電極101,102の櫛歯状部分に対向した櫛歯状の可動側電極151a,151bが形成されている。また、第1検出枠141の2つの四角形部分の内側にはそれぞれ櫛歯状の第1,第2検出電極161,162にそれぞれ対向して櫛歯状の可動側電極171が形成されている。これにより、第1検出枠141は可動側電極171と共に第1検出梁131によってY軸方向に沿って振動可能な状態になっている。
上記の第4質量部74は、第2モニタ電極92および第3,第4の駆動電極103,104の櫛歯状部分に対向するように左右に突出形成された櫛歯状の可動側電極112a,112b,112cが設けられている。
また、第3質量部73は、駆動梁8により支持された四角形の第2駆動枠122と、その内側において上下の第2検出梁132により支持された2つの四角形を連接させた形状の第2検出枠142とを有する。第2駆動枠122の外側には、第4質量部74に近接して上記の第3,第4駆動電極103,104の櫛歯状部分に対向した櫛歯状の可動側電極152a,152bが形成されている。また、第2検出枠142の四角形部分の内側にはそれぞれ櫛歯状の第3,第4検出電極163,164にそれぞれ対向して櫛歯状の可動側電極172が形成されている。これにより、第2検出枠142は可動側電極172と共に第2検出梁132によってY軸方向に沿って振動可能な状態になっている。
上記の第1,第2モニタ電極91,92、第1〜第4駆動電極101〜104、第1〜第4検出電極161〜164、および接地電極181,182は、振動子基板2上の保護基板3との接合箇所の上に形成されていて固定状態になっている。そして、これらの固定側の各電極91,92、101〜104、161〜164、181,182は、図2に示すように各電極パッド5にそれぞれ個別に接続されており、これらの各電極パッド5を介して後述する外部の電気回路と電気的接続が可能になっている。なお、振動子1の可動部分は、駆動梁8を介して接地電極181,182と機械的かつ電気的に接続されていて接地電位に保たれている。
図3に示すように、振動子1およびIC(Integrated Circuit)チップ201はパッケージ200の内部に収納される。振動子1およびICチップ201はダイパッド202上に搭載され、モールド樹脂208により覆われる。ICチップ201は、上記の「外部の電気回路」に対応し、振動子1に駆動信号を伝達するとともに、振動子1の振動状態を電気的に検出する。
振動子1には複数の電極パッド203が設けられる。各電極パッド203はICチップ201の対応する電極パッド204にワイヤ205を介して接続される。複数本のワイヤ205の中には、ICチップ201から振動子1に駆動信号を伝達するためのワイヤ、および、ICチップ201が振動子1の振動状態を電気的に検出するためのワイヤが含まれる。
また、ICチップ201に設けられた複数の電極パッド204の一部はワイヤ206を介してリード207に接続される。なお振動子1を収納するパッケージ200の形状、種類等は図3に示されるものに限定されない。
図4は、ジャイロ装置の全体の回路構成を示すブロック図である。図4を参照して、ジャイロ装置100は、振動子1と、駆動回路20と、検出回路30とを含む。駆動回路20は、反転回路21と、AGC(Auto Gain Control)回路22と、第1位相調整回路23と、駆動バイアス調整回路24と、第1,第2CV変換回路31,32と、第1差動増幅回路41と、フィルタ回路51とを含む。検出回路30は、第3,第4CV変換回路33,34と、第2差動増幅回路42と、フィルタ回路52とを含む。
ジャイロ装置100は、さらに、第2位相調整回路60と、同期検波回路61と、平滑回路62と、増幅回路63と、調整回路64とを含む。なお、角速度検出部100は、フィルタ回路51と、フィルタ回路52と、増幅回路63とを含むことが好ましいが、これらを含まない構成であってもよい。なお、図4の回路図において振動子1以外の残りの部分は図3に示すICチップ201に搭載される。
第1モニタ電極91は第1CV変換回路31に接続され、第2モニタ電極92は第2CV変換回路32に接続されている。第1,第2CV変換回路31,32は共に第1差動増幅回路41に接続され、この第1差動増幅回路41は、フィルタ回路51、第1位相調整回路23を介してAGC回路22に接続されている。また、第1差動増幅回路41は、フィルタ回路51を介して後述の第2位相調整回路60に接続されている。AGC回路22の出力部は駆動バイアス調整回路24に直接的に接続されるとともに、反転回路21を介して駆動バイアス調整回路24に接続される。駆動バイアス調整回路24の一方の出力部は、第2駆動電極102と第3駆動電極103とに接続され、他方の出力部は第1駆動電極101と第4駆動電極104とに接続されている。
一方、第1検出電極161と第3検出電極163は共に第3CV変換回路33に接続され、また、第2検出電極162と第4検出電極164は共に第4CV変換回路34に接続されている。そして、第3,第4CV変換回路33,34は共に第2差動増幅回路42に接続されている。さらに、第2差動増幅回路42は、フィルタ回路52を介して同期検波回路61に接続されている。
なお、上記の第1〜第4のCV変換回路31〜34としては、例えば、図5に示すような電荷増幅回路や、図6に示すようなインピーダンス変換回路が適用される。また、第1,第2差動増幅回路41,42としては、例えば演算増幅器が適用される。
上記の第2位相調整回路60は、第1差動増幅回路41からフィルタ回路51を介して出力されるモニタ信号の位相を90°ずらせて検波参照信号S4として出力するものである。また、同期検波回路61は、第2位相調整回路60から出力される検波参照信号S4に同期して第2差動増幅回路42からフィルタ回路52を介して与えられる角速度検出信号S3の位相検波を行なうものである。そして、この同期検波回路61は、平滑回路62および増幅回路63を介して出力調整回路64に接続されている。
図7は、図4のAGC回路22の構成図である。図7および図4を参照してAGC回路22は、整流回路221と、平滑回路222と、比較器223と、基準電圧発生器224と、制御信号発生回路225と、ゲインコントロールアンプ226とを含む。
整流回路221は、第1差動増幅回路41からフィルタ回路51および第1位相調整回路23を介して入力されるモニタ信号S2を半波整流する。平滑回路222は、整流回路221により半波整流されたモニタ信号S2を平滑化する。これにより、モニタ信号S2の振幅に対応した直流電圧レベルをもつモニタ信号S1が生成される。平滑回路222から出力されるモニタ信号S1は、出力調整回路64に送信されるとともに比較器223に送信される。
比較器223は、平滑回路222から出力されるモニタ信号S1の電圧を基準電圧発生器224から与えられる基準電圧と比較することにより、ゲインコントロールアンプ226の増幅率を大きくするか小さくするかを判定する。例えば比較器223は、モニタ信号S1の電圧が基準電圧より小さい場合には、増幅率を大きくするためにハイレベルの信号を出力し、モニタ信号S1の電圧が基準電圧より大きい場合には、増幅率を小さくするためにローレベルの信号を出力する。
制御信号発生回路225は、比較器223からの信号に基づいて、ゲインコントロールアンプ226の増幅率を大きくしたり小さくしたりするための制御信号を発生させる。ゲインコントロールアンプ226は、制御信号発生回路225からの制御信号に従って増幅率を調整し、モニタ信号S2を増幅することにより駆動信号S11を出力する。
図8は、図4の駆動バイアス調整回路24の構成図である。図8および図4を参照して、駆動バイアス調整回路24は、駆動バイアス調整電圧発生回路241と、切替回路242と、バッファアンプ243,244とを含む。
駆動バイアス調整電圧発生回路241は、入力される駆動信号S11,S12の直流成分を調整する(シフトさせる)ための調整電圧を発生させる。なお駆動バイアス調整回路24は直流電圧を変化させるよう構成されていればよく、特定の構成を有すると限定されるものではない。
切替回路242は、駆動バイアス調整電圧発生回路241により発生された調整電圧をバッファアンプ243,244の両方に供給するか、バッファアンプ243,244のいずれにも供給しないかを切替える。
バッファアンプ243,244は駆動回路20から振動子1に供給される駆動信号S11,S12が振動子1から戻るのを防ぐ。駆動バイアス調整電圧発生回路241からの調整電圧がバッファアンプ243,244に供給された場合、バッファアンプ243,244は駆動信号S11,S12の直流電圧レベルをその調整電圧に応じてシフトさせる。すなわち駆動信号S11,S12の直流電圧レベルが「駆動バイアス電圧」であり、調整電圧は、この駆動バイアス電圧を変化させるためのものである。
図9は、図4の出力調整回路64の構成図である。図9および図4を参照して、出力調整回路64は、比較器64Aと、オフセット電圧調整部64Bと、温度ドリフト補正部64Cと、オフセット変動補正部64Dと、温度センサ65と、メモリ66と、基準電圧発生器67とを含む。
メモリ66は例えばROM(Read Only Memory)によって構成され、記憶領域66B〜66Dを含む。記憶領域66Bにはオフセット電圧調整値が予め記憶される。記憶領域66Dにはオフセット変動補正係数が予め記憶される。「オフセット変動」とは、駆動信号の振幅の変動量に対するジャイロ装置100の静止時出力の変動量の割合である。
ここで、静止時出力とはジャイロ装置100の無回転時(非検出時)の角速度検出信号であり、具体的には図4に示す角速度検出信号S7(直流電圧Vout)である。後述するように、角速度検出信号S7(直流電圧Vout)は駆動信号S11,S12の振幅の変化により変化するという特性を有する。オフセット変動補正係数は、駆動信号(S11,S12)の振幅の変動量に応じた直流電圧Voutの変動量を補正して、直流電圧Voutを一定の値(例えば+2.5Vとする)に保つための補正係数である。
記憶領域66Cには、温度センサ65の検出出力の温度勾配を補正する補正係数が複数の温度領域ごとに個別に設定されて記憶されている。すなわち、本実施形態では低温領域と高温領域の2つの領域について、それぞれ温度ドリフト補正用に利用される補正係数(以下、温度ドリフト補正係数という)が個別に記憶されている。
比較器64Aは、温度センサ65の検出出力を基準電圧発生器67から与えられる基準電圧と比較して現在の温度領域を判定するもので、例えば低温領域ならばローレベル、高温領域ならばハイレベルの信号が出力されるようになっている。
オフセット電圧調整部64Bは、常温でかつ振動子1に角速度が加わっていない場合において、角速度検出信号(静止時出力)の直流電圧レベルが常に一定のオフセット値(例えば+2.5V)になるように記憶領域66Bから与えられるオフセット電圧調整値によって調整するもので、D/Aコンバータ641と第1加算回路642とからなる。なお、オフセット電圧調整部64Bは、駆動信号S11,S12の振幅電圧値が初期値のまま変化していない状態において角速度検出信号の直流電圧レベルを調整するためのものである。
オフセット変動補正部64Dは、駆動信号S11,S12の振幅電圧値が初期値から変化した場合において角速度検出信号(静止時出力)の直流電圧レベルを上記のオフセット値に保つためのものである。オフセット変動補正部64Dは、オフセット変動調整回路647と、第3加算回路648とを含む。オフセット変動調整回路647は、AGC回路22からのモニタ信号S1および記憶領域66Dに記憶されているオフセット変動補正係数に基づいてオフセット変動補正信号を生成する。第3加算回路648は、オフセット変動調整回路647で生成されたオフセット変動補正信号をオフセット電圧調整部64Bからの角速度検出信号に加算する。
温度ドリフト補正部64Cは、記憶領域66Cに記憶されている温度ドリフト補正係数に基づいて温度センサ65の検出出力を調整し、これを温度ドリフト補正信号として生成する温度ドリフト補正信号生成回路643と、この温度ドリフト補正信号生成回路643で生成された温度ドリフト補正信号を、オフセット電圧およびオフセット変動が調整された角速度検出信号に加算する第2加算回路646とを含む。
そして、上記の温度ドリフト補正信号生成回路643は、記憶領域66Cから与えられる温度ドリフト補正係数を選択する選択回路644と、この選択回路644で選択された温度ドリフト補正係数を温度センサ65の検出出力に対して乗算する乗算回路で構成された温度勾配調整回路645とを含む。
次に上記構成のジャイロ装置の動作について説明する。
図4を参照して、ジャイロ装置100の通常の動作時(角速度の検出時)には、駆動バイアス調整回路24は駆動信号S11,S12に調整電圧を印加しない。したがって第1,第4駆動電極101,104にはAGC回路22から出力される駆動信号S11を反転回路21でレベル反転した後の駆動信号S12が加えられる。また、第2,第3駆動電極102,103にはAGC回路22から出力される駆動信号S11がそのまま加えられる。この場合、両駆動信号S11,S12は、図10および図11に示すように、接地電位に対して例えば+2.5Vのオフセット電位を基準として互いにレベルが反転関係にある交流信号である。
図4を参照して、ジャイロ装置100の通常の動作時(角速度の検出時)には、駆動バイアス調整回路24は駆動信号S11,S12に調整電圧を印加しない。したがって第1,第4駆動電極101,104にはAGC回路22から出力される駆動信号S11を反転回路21でレベル反転した後の駆動信号S12が加えられる。また、第2,第3駆動電極102,103にはAGC回路22から出力される駆動信号S11がそのまま加えられる。この場合、両駆動信号S11,S12は、図10および図11に示すように、接地電位に対して例えば+2.5Vのオフセット電位を基準として互いにレベルが反転関係にある交流信号である。
このため、例えば、一方の駆動信号の交流振幅S12がハイレベル、他方の駆動信号の交流振幅S11がローレベルの場合、第1,第4駆動電極101,104とこれらの電極101,104に対向する可動側電極111a,151aおよび112b,152bの静電引力は“強”の状態になる一方、第2,第3駆動電極102,103とこれらの電極102,103に対向する可動側電極111b,151bおよび112a,152aの静電引力は“弱”の状態になる。当然、両信号S12,S11のレベルが逆の場合には、上記の説明と逆の状態になる。このため、その静電引力の差によって、図12(a)に示すように、第1〜第4の各質量部71〜74はX軸方向に互いに逆相で駆動されて振動する。
この振動に依存して第1質量部71に設けられている可動側電極111cと第1モニタ電極91間の容量、および第4質量部74に設けられている可動側電極112cと第2モニタ電極92間の容量がそれぞれ変化する。
振動子1のX軸方向の駆動振動状態をモニタする第1,第2モニタ電極91,92における容量変化は、第1,第2CV変換回路31,32によって各容量変化に対応した電圧レベルをもつモニタ信号S21,S22に変換される。この場合、両モニタ信号S21,S22は互いに逆相の信号であるので、次段の第1差動増幅回路41で一つのモニタ信号S2に増幅変換される。
このモニタ信号S2は、フィルタ回路51で不要なノイズ成分が除かれ、さらに第1位相調整回路23で自励発振に必要な位相調整が行われた後、AGC回路22に入力される。AGC回路22は、その入力信号振幅が一定となるようにその増幅率を自動的に調整する。このため、第1〜第4の各駆動電極101〜104には、常に適切な振幅をもつ駆動信号S11,S12が加えられることになる。
このようにして、第1,第2モニタ電極91,92で得られるモニタ信号S2から駆動信号S11,S12をそれぞれ生成して各駆動信号S11,S12を第1〜第4駆動電極に印加することにより、閉ループの自励発振回路が構成され、振動子1は駆動信号S11,S12と同じ周波数の共振周波数で振動が持続される。
この状態で、Z軸を中心軸とした回転角速度が振動子1に加わると、各質量部71〜74には振動方向と直交するY軸方向にコリオリ力が発生する。そして、第1,第2検出梁131,132に支持されている第1,第2検出枠141,142は、図12(b)に示すように、コリオリ力によってY軸方向に互いに逆方向に駆動されてX軸方向の駆動振動と同じ周波数で振動する。この振動に依存して第1,第2検出枠141,142にそれぞれ設けられた可動側電極171,172と第1〜第4検出電極161〜164間の容量がそれぞれ変化する。なお、図12(b)については、各質量部71〜74のX軸方向の振動については省略している。
角速度印加時に、第1,第2検出枠141,142に発生するコリオリ力Fは、次式で与えられる。
F=2Mωv
ここに、Mは、第1,第2検出枠141,142の質量、ωは角速度、vは第1〜第4質量部71〜74全体の駆動振動速度である。
F=2Mωv
ここに、Mは、第1,第2検出枠141,142の質量、ωは角速度、vは第1〜第4質量部71〜74全体の駆動振動速度である。
ここで、振動子1が非共振型の場合、振動子1の構造的なY軸方向の共振周波数が駆動信号S11,S12によりX軸方向に駆動される際の振動周波数と十分に離れているので、コリオリ力により生じるY軸方向の振動と駆動信号S11,S12によって駆動されるX軸方向の駆動振動とは90°の位相差を有している。このため、X軸方向に駆動振動している状態で、Y軸方向の振動が生じると、図13に示すように、第1,第2検出枠の各質量部141,142は楕円運動を行なう。したがって、駆動振動に伴って第1,第2モニタ電極91,92に発生する容量変化と、コリオリ力による振動に伴って各検出電極161〜164に発生する容量変化とは、90°の位相差が生じることになる。
一方、コリオリ力による振動に伴って第1,第3検出電極161,163に発生する容量変化は、第3CV変換回路33によって容量変化に対応した電圧レベルをもつ角速度検出信号S31に変換される。同様に、コリオリ力による振動に伴って第2,第4検出電極162,164に発生する容量変化は、第4CV変換回路34によって容量変化に対応した電圧レベルをもつ角速度検出信号S32に変換される。
この場合、第3,第4CV変換回路33,34からそれぞれ出力される角速度検出信号S31,S32はコリオリ力に依存する成分に関しては互いに逆相の信号であるので、次段の第2差動増幅回路42で一つの角速度検出信号S3に増幅変換される。この角速度検出信号S3はフィルタ回路52で不要なノイズ成分が除かれた後、同期検波回路61に入力される。
また、第1差動増幅回路41から出力されるモニタ信号S2は、フィルタ回路51で不要なノイズ成分が除かれた後、第2位相調整回路60に入力される。フィルタ回路51,52は、その位相回転量が同一となるように予め設計されている。第2位相調整回路60は、このフィルタ回路51の出力信号の位相を90°ずらせて検波参照信号S4として出力する。前述のように、非共振型の振動子1においては、モニタ信号S2と角速度検出信号S3とは元々90°の位相差をもって出力される。また、フィルタ回路51とフィルタ回路52の位相回転は同一となるように設計されている。したがって、第2位相調整回路60から出力される検波参照信号S4は、フィルタ回路52から出力される信号のコリオリ成分と同相(あるいは逆相)になり、この検波参照信号S4が同期検波回路61に入力される。
同期検波回路61は、検波参照信号S4によって角速度検出信号S3を同期検波する。この場合、上記の両信号S3,S4は同相(あるいは逆相)になっているので、同期検波回路61で同期検波された後の角速度検出信号S5は半波整流された形となり、これがさらに平滑回路62で平滑化されることで角速度に対応した直流電圧レベルをもつ角速度検出信号S6が得られる。そして、この角速度検出信号S6が次段の増幅回路63で増幅された後に出力調整回路64に与えられる。
記憶領域66Bに格納されているオフセット電圧調整値は、オフセット電圧調整部64BのD/Aコンバータ641でアナログ化された後、第1加算回路642に与えられる。第1加算回路642は、このオフセット電圧調整値を角速度検出信号に加算する。これにより振動子1に角速度が加わっていない場合(静止時)における角速度検出信号の常温での電圧レベルが常に一定のオフセット値(例えば+2.5V)になるように調整される。このオフセット電圧調整値は、駆動信号S11,S12の振幅電圧値が初期値のまま変化しない状態において、角速度検出信号の電圧レベルが上記のオフセット値となるように予め定められたものである。
オフセット変動調整回路647は、モニタ信号S1の電圧値を検出するとともに記憶領域66Dに格納されているオフセット変動補正係数を読み出す。オフセット変動調整回路647は、モニタ信号S1の電圧値の基準値(Voとする)からの変動量を検出するとともに、その変動量とオフセット変動補正係数とに基づいてオフセット変動補正信号を生成する。そして、第3加算回路648は、オフセット変動補正信号をオフセット電圧調整部64Bからの角速度検出信号に加算する。
図2に示されるように、振動子1の可動部分を確保するためのキャビティ4は気密封止構造を有し、キャビティ4の内部は減圧されている。しかしながら、キャビティ4内部の圧力が経時変化することにより振動子1の振動のエアダンピングが変化する。この場合、振動子の駆動効率も変化するため、AGC回路22は振動子の振動振幅を一定に保つように駆動信号S11,S12の振幅を調整する。
駆動信号S11,S12の振幅が変化すると、駆動信号から角速度検出信号へのクロストーク信号が変化する。その理由は、クロストーク信号の大きさが一般的に配線間結合容量と駆動信号の振幅との積に比例するためである。検出回路30は振動子1に角速度(外力)が作用したときに振動子1に生じる容量変化によって生じる微小信号を増幅する。この微小信号にクロストーク信号が加算された状態で増幅されるため、クロストーク信号が変化すると静止時出力が変化する。
さらに、本実施の形態に係るジャイロ装置では、駆動信号S11,S12を駆動回路20から振動子1に伝達するための配線、および振動子1での容量変化により生じる微小信号を振動子1から検出回路30に伝達するための配線の少なくとも一方にワイヤ(図3参照)が含まれるので、配線間容量は大きくなる傾向にある。配線間容量が大きくなると駆動信号の振幅が変化した際のクロストーク信号の変化も大きくなる。したがって、静止時出力の変動が大きくなる。
駆動信号S11,S12の振幅は、AGC回路22の内部で生成されたモニタ信号S1(モニタ信号S2の整流出力)により制御される。すなわちモニタ信号S1の直流電圧値の変化は、駆動信号S11,S12の振幅電圧値の変化を反映している。
記憶領域66Dには、モニタ信号S1の電圧値の変化量に対する角速度検出信号(静止時出力)の調整量の比がオフセット変動補正係数として記憶されている。振動子の振動状態の変化により駆動信号の振幅が変化した場合、モニタ信号S1の電圧値が変化するとともに角速度検出信号の直流電圧レベルも変化する。オフセット変動調整回路647は、モニタ信号S1の電圧値の変化量とオフセット変動補正係数とに基づいてオフセット変動補正信号を発生させる。第3加算回路648は、そのオフセット変動補正信号を第1加算回路647からの角速度検出信号に加算する。これにより振動子の振動状態の経時変化に伴う角速度検出信号の変動をキャンセルすることができるので、外力がジャイロ装置に作用していない状態でのジャイロ装置からの角速度検出信号、すなわち静止時出力を常温で一定のオフセット値(例えば+2.5V)に調整できる。
本実施の形態では、駆動信号の振幅の変動により生じる角速度信号(静止時出力)の変動割合をキャンセルするので、キャビティ内の圧力の経時変化による角速度信号の静止時出力の変化を効果的に抑制できる。さらに、駆動信号S11,S12を駆動回路20から振動子1に伝達するための配線、および振動子1での容量変化により生じる微小信号を振動子1から検出回路30に伝達するための配線の少なくとも一方にワイヤが含まれている場合、クロストークが生じやすいので振動子の経時変化による静止時出力の変化が大きくなるが、本実施の形態によれば、静止時出力の変化を効果的に抑制できる。
以下、図14〜図17を用いながら、本実施の形態による角速度検出信号(静止時出力)のオフセット変動補正の一実施形態を説明する。なお、本実施の形態では、駆動信号の振幅の変化量とモニタ信号S1の電圧値の変化量とが線形関係であるとともに、モニタ信号S1の電圧値の変化量と角速度検出信号の変化量も比例関係であるとする。
たとえば図14に示すようにオフセット変動調整回路647に入力されるモニタ信号S1の電圧値が基準値Voから(Vo+ΔV1)に変化したとする。この場合、図15に示すように、角速度検出信号の電圧は、所定のオフセット値(一例として+2.5V)から+ΔV2だけ増加する。オフセット変動調整回路647は、モニタ信号S1の電圧値の変動量(+ΔV1)に、補正係数(−k)を乗算することにより、角速度検出信号の電圧の変動量と絶対値が等しくかつ符号が逆である電圧値(−ΔV2)を算出する。すなわち、−ΔV2=+V1×(−k)との関係が成立する。
オフセット変動調整回路647は、オフセット値と等しい電圧値(+2.5V)に、算出した電圧値(−ΔV2)を加算することにより、図16に示すオフセット変動補正信号を生成して、第3加算回路646に与える。第3加算回路646はこのオフセット変動補正信号をオフセット電圧調整部64Bからの角速度検出信号に加算する。これにより、加算後の角速度検出信号は、図17に示されるように、駆動信号の振幅の変化の影響を受けずに所定のオフセット値に保たれる。
温度センサ65の検出出力は、比較器64Aに加わるとともに、第1,第2温度勾配調整回路645,649にそれぞれ与えられる。比較器64Aは、温度センサ65の検出出力を基準電圧発生器67から与えられる基準電圧と比較して現在の温度領域を判定し、現在の温度領域に対応した信号、例えば低温領域ならばローレベルの信号、高温領域ならばハイレベルの信号を出力する。
温度ドリフト補正部64Cにおいて、選択回路644は、例えば、現在の温度が低温領域に含まれるために比較器64Aの出力信号がローレベルであるときには、m1の値をもつ温度ドリフト補正係数を選択する。また、現在の温度が高温領域に含まれるために比較器64Aの出力信号がハイレベルであるときには、m2の値をもつ温度ドリフト補正係数を選択する。
このようにして選択回路644で選択された温度ドリフト補正係数m1あるいはm2は、温度勾配調整回路645に与えられる。温度勾配調整回路645は、選択回路644で選択された温度ドリフト補正係数m1あるいはm2を温度センサ65の検出出力に対して乗算し、これを温度ドリフト補正信号として第2加算回路646に与える。第2加算回路646は、温度勾配調整回路645から出力される温度ドリフト補正信号を角速度検出信号に加算する。
したがって、例えば出力調整回路64に入力される角速度検出信号S6が図18に示すような温度ドリフトを生じる一方、温度センサ65の検出出力が図19に示すようなリニアな検出特性曲線をもつ場合、この温度センサ65の検出出力そのものを角速度検出信号に対する温度ドリフト補正信号として利用することができない。そこで、温度センサ65の検出出力に対して高温領域と低温領域についてそれぞれ適切な温度ドリフト補正係数m1,m2を乗算することにより、図20に示すような温度特性を有する温度ドリフト補正信号が得られる。そして、この温度ドリフト補正信号を角速度検出信号に加算することにより、加算後の角速度検出信号は、図21に示すように、温度ドリフトを生じない略平坦な特性をもつように補正される。しかも、この場合、温度ドリフト補正信号は、温度センサ65の検出出力に基づいて作成された連続したアナログ信号であるので、温度ドリフト補正後の角速度検出信号には従来のようなリップルは発生しない。
本実施の形態では、経時変化による角速度検出信号の変化をオフセット変動補正部により補正し、角速度検出信号の温度変化を温度ドリフト補正部により補正する。駆動信号の振幅は温度に応じて変化するが、従来では、温度変化により駆動信号の振幅が変動した場合、その振幅の変化による角速度検出信号の変動は、温度ドリフト調整として補正されている。これに対し、本実施の形態では、第3加算回路648が駆動電圧振幅変化による静止時出力変動分を予め補正し、温度ドリフト補正部64Cが温度変化による静止時出力の変動のうち、駆動電圧の振幅変動以外の要因による静止時出力の変動を補正する。よって、従来と同様に、周囲温度変化に起因して、角速度検出信号の電圧レベルが変動することを補正できる。
図22は、角速度検出信号の調整処理を説明するフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、たとえばジャイロ装置の製造段階において行なわれる。なお、図22に示した調整処理の流れは一例であり、各ステップの順序を適宜入れ替えてもよい。
図22を開始して処理が開始されると、ステップST1では、常温(以下では一例として25℃とする)において角速度検出信号の電圧値(電圧Vout)が所定のオフセット値(一例として+2.5Vとする)となるようにオフセット電圧調整値が決定される。たとえば検出回路30から出力される角速度検出信号の直流成分の電圧を測定し、その測定値と上記所定値との差を算出することによりオフセット電圧調整値を決定することができる。この調整値はメモリ66に記憶される。
ステップST2では、温度25℃にて駆動バイアス電圧を切替える。詳細には、駆動バイアス調整回路24にて調整電圧を発生させて、駆動信号S11,S12にその調整電圧を加算する。さらに、調整電圧を変化させる。たとえば調整電圧を変化させながら、モニタ信号S1の電圧および電圧Voutを測定することにより、モニタ信号S1の電圧に対する電圧Voutの変動率が算出される。算出された変動率に基づいてオフセット変動補正係数が決定される。この補正係数はメモリ66に記憶される。
静電駆動方式のMEMSジャイロ素子では、一般的に、振動子に作用する駆動力が、駆動信号の振幅と駆動信号の直流成分(駆動バイアス電圧)との積に従って定まる。このためAGC制御中に駆動バイアス電圧を変化させた場合には、振動子に加わる駆動力を一定に保った状態で、駆動信号の振幅を駆動バイアス電圧に反比例して変化させることができる。つまり、振動子の振動状態を変えることなく駆動信号の振幅のみを変化させることができる。
ステップST2では、駆動信号の直流成分を変化させることによって、振動子の振幅状態の経時変化により駆動電圧振幅が変化した状態を擬似的に生成する。これによりモニタ信号S1の電圧および電圧Voutが変動した状態を生成できるので、オフセット変動係数を算出できる。
続いてステップST3では、温度を所定の高温(たとえば90℃)に設定して、電圧Voutの値が所定のオフセット値(2.5V)となるように温度ドリフト(高温)調整値を決定する。この調整値はメモリ66に記憶される。
続いてステップST4では、温度を所定の低温(たとえば−40℃)に設定して、電圧Voutの値が所定のオフセット値(2.5V)となるように温度ドリフト(低温)調整値を決定する。この調整値はメモリ66に記憶される。ステップST4の処理が終了すると調整処理が終了する。
上記の実施の形態では、オフセット変動補正係数は単一の値であるとしたが、モニタ信号S1の電圧の変動範囲に応じて複数の値を設定してもよい。
上記の実施の形態では、低温領域と高温領域の2つの領域によってそれぞれ温度ドリフト補正係数m1,m2を設定しているが、さらに細かい温度領域についてそれぞれ適切な温度ドリフト補正係数や感度温度補正係数を設定することもできる。また温度領域を区別する必要がない場合には単一の温度ドリフト補正係数を用いてもよい。
上記の実施の形態では、本発明を静電駆動/容量検出型の振動子を備えた振動ジャイロ装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本発明をジャイロ装置に適用する場合には、圧電材料や単結晶からなる音片型振動子を角速度検出素子として備えた振動ジャイロや、音叉型振動子を角速度検出素子として備えた振動ジャイロ、さらには他の種類のジャイロ装置にも適用することが可能である。
また、本発明は、ジャイロ装置に限定されるものではなく、駆動信号により駆動された状態において外力を検出する外力検出素子と、その駆動信号を制御することにより外力検出素子の振動状態を制御する制御回路とを備える外力検出装置であれば適用が可能である。このような装置においては、外力検出素子の振動状態が経時変化した場合には素子の振動状態を一定に保つために駆動信号の振幅を変化させる必要がある。駆動信号の振幅を変化させた場合、たとえばクロストーク信号の変化(これに限定されない)により外力検出装置の出力(検出信号)が変動する可能性がある。したがって、上記の外力検出装置に本発明を適用することができる。
なお、オフセット変動補正部64Dおよび記憶領域66Dは、本発明が備える「出力補正回路」を構成する。温度ドリフト補正部64Cと温度センサ65と記憶領域66Cとは、本発明が備える「温度特性補正回路」を構成する。記憶領域66Cは本発明の「勾配補正係数記憶部」に対応し、温度ドリフト補正信号生成回路は、本発明の「温度ドリフト補正回路」に対応する。また、第1,第2CV変換回路31,32と、第1差動増幅回路41とは、本発明が備える「監視回路」を構成する。第1差動増幅回路41から出力されるモニタ信号は、本発明が備える「監視回路」から出力される「監視信号」に対応する。また、整流回路221と平滑回路222とは、本発明が備える「変動量信号生成回路」を構成する。比較器223と、基準電圧発生器224と、制御信号発生回路225と、ゲインコントロールアンプ226とは、本発明が備える「駆動信号生成回路」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 振動子、20 駆動回路、30 検出回路、64 出力調整回路、64A 比較器、64B オフセット電圧調整部、64C 温度ドリフト補正部、64D オフセット変動補正部、65 温度センサ、66 メモリ、66B〜66D 記憶領域、642 第1加算回路、643 温度ドリフト補正信号生成回路、645 温度勾配調整回路、646 第2加算回路、647 オフセット変動調整回路、648 第3加算回路、200 パッケージ、201 ICチップ、202 ダイパッド、203,204 電極パッド、205,206 ワイヤ、207 リード、221 整流回路、222 平滑回路、223 比較器、224 基準電圧発生器、225 制御信号発生回路、226 ゲインコントロールアンプ、100 ジャイロ装置。
Claims (8)
- 駆動信号に応じて機械的に動作することにより、外力が作用したときに前記外力を電気的特性の変化として検出可能に構成され、かつ前記駆動信号の振幅電圧および直流成分に応じて動作状態を変更可能な検出素子と、
前記検出素子の前記動作状態が一定に保たれるように前記振幅および前記直流成分を制御可能であり、かつ前記駆動信号を前記検出素子に供給する駆動回路と、
前記検出素子の前記電気的特性の変化を検出することにより、前記検出素子が検出した前記外力を示す検出信号を生成する検出回路と、
前記検出素子と前記駆動回路とに接続される第1の配線と、
前記検出素子と前記検出回路とに接続される第2の配線と、
前記振幅電圧の変動により生じる、前記外力の非作用時の前記検出信号の変動を補正する出力補正回路とを備える、外力検出装置。 - 前記出力補正回路は、
前記振幅電圧の変動量に対する前記外力の非作用時の前記検出信号の変動割合であるオフセット変動量を補正する補正係数を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶される前記補正係数および、前記振幅電圧の前記変動量に基づいて、前記オフセット変動量を補正するオフセット変動補正信号を生成する信号生成回路と、
前記オフセット変動補正信号を前記検出信号に加算する加算回路とを含む、請求項1に記載の外力検出装置。 - 前記検出素子は、減圧された密閉室内に収納される、請求項1または2に記載の外力検出装置。
- 前記第1および第2の配線の少なくとも一方は、ワイヤを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の外力検出装置。
- 前記外力検出装置は、
前記検出信号の温度特性を補正する温度特性補正回路をさらに備え、
前記温度特性補正回路は、
前記検出素子の温度を検出して、アナログの温度検出値を出力する温度センサと、
前記温度検出値の温度勾配を補正する勾配補正係数を記憶する勾配補正係数記憶部と、
前記勾配補正係数記憶部に記憶される前記勾配補正係数に基づいて前記温度検出値を補正することにより温度ドリフト補正信号を生成する温度ドリフト補正回路と、
前記温度ドリフト補正回路により生成された前記温度ドリフト補正信号を前記検出信号に加算する信号加算回路とを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の外力検出装置。 - 前記信号加算回路は、前記出力補正回路から出力された前記検出信号に前記温度ドリフト補正信号を加算する、請求項5に記載の外力検出装置。
- 前記駆動回路は、
前記検出素子の前記電気的特性を監視して監視信号を出力する監視回路と、
前記監視回路からの前記監視信号に基づいて、前記振幅電圧の前記変動量を示す変動量信号を生成する変動量信号生成回路と、
前記変動量信号および前記監視信号に基づいて、前記駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、
前記駆動信号生成回路からの前記駆動信号の前記直流成分を調整する調整回路とを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の外力検出装置。 - 外力を検出する外力検出装置から出力される信号の補正方法であって、
前記外力検出装置は、
駆動信号に応じて機械的に動作することにより、外力が作用したときに前記外力を電気的特性の変化として検出可能に構成され、かつ前記駆動信号の振幅電圧および直流成分に応じて動作状態を変更可能な検出素子と、
前記駆動信号を前記検出素子に供給する駆動回路と、
前記検出素子の前記電気的特性の変化を検出することにより、前記検出素子が検出した前記外力を示す検出信号を生成する検出回路と、
前記検出素子と前記駆動回路とに接続される第1の配線と、
前記検出素子と前記検出回路とに接続される第2の配線とを備え、
前記補正方法は、
前記駆動信号の前記直流成分を変更するとともに、前記直流成分が変更された状態で前記検出素子の前記動作状態が一定に保たれるように前記振幅電圧を変更するステップと、
前記振幅電圧の変動量に対する前記外力の非作用時の前記検出信号の変動割合であるオフセット変動を補正する補正係数を算出するステップと、
算出された前記補正係数および、前記振幅電圧の前記変動量に基づいて、前記オフセット変動を補正するオフセット変動補正信号を生成するステップと、
前記オフセット変動補正信号を前記検出信号に加算するステップとを備える、外力検出装置の出力信号の補正方法。
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