JP2012202768A - 角速度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】内圧変動による振動子の出力信号の変動が補正された角速度センサを提供する。
【解決手段】直交の関係にあるx方向とy方向それぞれに変位可能な振動子(19)と、振動子(19)をx方向に振動させる駆動部(37,55)と、振動子(19)のx方向の振動振幅を検出する振幅検出部(36,54)と、振動子(19)のy方向への変位量を検出する変位検出部(38,56)と、振動子(19)を密閉空間に収納するパッケージ(70)と、を有する角速度センサであって、振幅検出部(36,54)の出力信号に基づいて、変位検出部(38,56)の出力信号を補正する補正部(57)を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、振動子と、振動子をx方向に振動させる駆動部と、振動子のx方向の振動振幅を検出する振幅検出部と、振動子のy方向への変位量を検出する変位検出部と、振動子を密閉空間に収納するパッケージと、を有する角速度センサに関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、振動子と、振動子を収納するケースと、振動子を駆動する駆動回路及び振動子の出力信号を処理する検出回路が設けられたICと、検出回路の出力信号を補正する補正データが記憶された記憶手段と、を有する角速度センサが提案されている。この角速度センサは、上記構成要素の他に、ケースの外側に設けられた外側温度センサと、ケースの内側に設けられた内側温度センサと、ケースの内側に設けられた温度可変素子と、を有する。
温度可変素子は、上記した二つの温度センサの温度測定データに基づいて、ケースの内側の温度を所定の温度に変化させる。これにより、角速度センサの周囲温度(ケースの内部温度)が変化したとしても、振動子の周囲温度が安定化され、温度変化による振動子の出力信号の変動が抑制される。
特開2009−168542号公報
ところで、上記したように、特許文献1に示される角速度センサは、振動子の周囲温度の変化を抑制することで、振動子の出力信号の変動が抑制された構成となっている。しかしながら、振動子の出力信号は、温度だけではなく、ケース内の圧力(内力)によっても変動する。
振動子がx方向に振動した状態で、z方向に角速度が印加されると、y方向にコリオリ力が生じる。このコリオリ力によって、振動子はy方向に変位(振動)し、その変位量(振動振幅)はコリオリ力(角速度)に依存する。したがって、振動振幅を検出することで、コリオリ力(角速度)を検出することができる。y方向への振動状態を表すQs値は圧力に依存し、振動子の出力信号はQs値に依存する。そのため、特許文献1に示される角速度センサでは、内圧の変動による振動子の出力信号の変動を抑制することができない。
なお、もちろんではあるが、内圧は温度に応じて変動するので、温度変化に起因する、内圧変動による振動子の出力信号の変動は、特許文献1に記載の角速度センサでも抑制される。しかしながら、内圧は、温度だけではなくケース内の粒子数によっても変動する。そのため、特許文献1に記載の角速度センサでは、粒子数変化に起因する、内圧変動による振動子の出力信号の変動を抑制できなかった。また、特許文献1では、粒子数変化に起因する、内圧変動による振動子の出力信号の変動を補正する構成とはなっていない。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、内圧変動による振動子の出力信号の変動が補正された角速度センサを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、直交の関係にあるx方向とy方向それぞれに変位可能な振動子(19)と、振動子(19)をx方向に振動させる駆動部(37,55)と、振動子(19)のx方向の振動振幅を検出する振幅検出部(36,54)と、振動子(19)のy方向への変位量を検出する変位検出部(38,56)と、振動子(19)を密閉空間に収納するパッケージ(70)と、を有する角速度センサであって、振幅検出部(36,54)の出力信号に基づいて、変位検出部(38,56)の出力信号を補正する補正部(57)を有することを特徴とする。
振動子(19)がx方向に振動した状態で、x方向とy方向とによって規定されるx−y平面に垂直なz方向に角速度が印加されると、y方向にコリオリ力が生じる。このコリオリ力によって振動子(19)はy方向に振動(変位)することとなるが、その変位量はコリオリ力(角速度)に依存する。したがって、請求項1に記載のように、振動子(19)のy方向への変位量を検出することで、角速度を検出することができる。しかしながら、y方向への変位量と位相は、y方向への振動状態を表すQs値に依存し、Qs値はパッケージ(70)内の圧力(内圧)に依存する。したがって、内圧が変動すると、y方向の変位量だけではなく位相も変動し、オフセットや感度がずれる虞がある。
ところで、x方向への振動状態を表すQd値は内圧に依存し、x方向への振動子(19)の振動振幅AはQd値に依存する。したがって、請求項1に記載のように、x方向の振動振幅Aを検出する振幅検出部(36,54)の出力信号に基づいて、変位検出部(38,56)の出力信号を補正することで、内圧変動による変位検出部(38,56)(振動子19)の出力信号の変動(オフセットや感度のずれ)が補正される。
請求項2に記載のように、駆動部(37,55)は、振幅検出部(36,54)の出力信号に基づいて、x方向の振動振幅を一定に調整し、補正部(57)は、振幅検出部(36,54)の出力信号に基づく駆動部(37,55)の出力信号を用いて、変位検出部(38,56)の出力信号を補正する構成が好適である。
振動振幅Aは、Qd値だけではなく、駆動部(37,55)が振動子(19)を振動させる駆動力Fdにも依存する。内圧変動によってQd値が変動した場合、駆動部(37,55)は、振動振幅Aを一定に保つために、駆動力Fdを変動させる。駆動力Fdの値は、駆動部(37,55)の出力信号によって決定される。したがって、請求項2に記載のように、振幅検出部(36,54)の出力信号に基づく駆動部の出力信号を用いて、変位検出部(38,56)の出力信号を補正部によって補正することで、内圧変動による変位検出部(38,56)の出力信号の変動(オフセットや感度のずれ)が補正される。
なお、もちろんではあるが、請求項2に記載のように、振幅検出部(36,54)の出力信号を間接的に用いるのではなく、請求項3に記載のように、補正部(57)は、振幅検出部(36,54)の出力信号を直接的に用いて、変位検出部(38,56)の出力信号を補正する構成を採用することもできる。
請求項4に記載のように、密閉空間の圧力は、1気圧よりも低い低圧状態である構成が好適である。この場合、Qs値及びQd値の変動が、内圧が1気圧の場合と比べて大きくなる。したがって、請求項1に記載のように、内圧変動による変位検出部(38,56)の出力信号の変動を補正する構成が好ましい。
請求項5に記載のように、密閉空間の温度を検出する検温部(90)を有し、補正部(57)は、駆動部(37,55)の出力信号だけではなく、検温部(90)の出力信号にも基づいて、変位検出部(38,56)の出力信号を補正する構成が良い。これによれば、変位検出部(38,56)の出力信号の温度特性も補正することができる。
請求項6に記載のように、変位検出部(38,56)としては、振動子(19)のy方向への変位量を静電容量に変換して検出する構成を採用することができる。
なお、請求項7に記載のように、振動子(19)のx方向の振動周波数を検出する周波数検出部(36,54)を有し、駆動部(37,55)は、周波数検出部(36,54)の出力信号に基づいて、x方向の振動周波数を一定に調整する構成が良い。y方向への変位量は、x方向の振動周波数に依存する。したがって、請求項7に記載の発明によれば、変位検出部(38,56)の出力信号の変動が抑制される。
第1実施形態に係る角速度センサの概略構成を示す断面図である。 センサ基板の概略構成を示す上面図である。 角速度センサの回路構成を示すブロック図である。 Q値の圧力特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る角速度センサの概略構成を示す断面図である。図2は、センサ基板の概略構成を示す上面図である。図3は、角速度センサの回路構成を示すブロック図である。図4は、Q値の圧力特性を示すグラフである。
なお、以下においては、半導体基板11の対向面11aに沿う一方向をx方向と示し、対向面11aに沿い、且つ、x方向と直交する方向をy方向と示し、x,y方向によって規定されるx−y平面に垂直な方向をz方向と示す。また、図2に示すように、センサチップ10をx方向において2等分する、y方向に沿う仮想直線sを一点鎖線で示す。そして、後述する浮遊部16と固定部17とを区別するために、図2では、これらにハッチを入れている。
角速度センサ100は、図1に示すように、要部として、センサチップ10と、回路チップ50と、パッケージ70と、を有する。センサチップ10と回路チップ50とが、バンプ91を介して機械的及び電気的に接続され、回路チップ50とパッケージ70とが、接着剤92を介して機械的に接続されている。そして、回路チップ50とパッケージ70とが、配線93を介して電気的に接続され、センサチップ10と回路チップ50とが、パッケージ70の密閉空間に収納されている。本実施形態では、密閉空間は1気圧よりも低い低圧状態となっている。
センサチップ10は、第1半導体層12、絶縁層13、及び、第2半導体層14が順次積層されて成る半導体基板11と、該半導体基板11における回路チップ50との対向面11a側に周知の露光技術を用いて形成されたセンサ部15と、を有する。本実施形態に係るセンサチップ10は、図3に示すように、検温部90も有する。
図2に示すように、センサチップ10は、仮想直線sを介して対称な構造を成している。したがって、以下においては、説明が煩雑となることを避けるために、センサチップ10における仮想直線sによって分断された紙面左側若しくは紙面右側の部位のみを説明する。
センサ部15は、図1に示すように、絶縁層13を介さずに第1半導体層12に対して第2半導体層14が浮遊した浮遊部16と、絶縁層13を介して第1半導体層12に第2半導体層14が固定された固定部17と、該固定部17に形成されたセンサパッド18と、を有する。浮遊部16は、第1半導体層12に対してx方向及びy方向に変位(振動)可能だが、固定部17及びセンサパッド18は、第1半導体層12に対して変位不可能となっている。
浮遊部16は、図2に示すように、振動子19と、変位部20と、振動子19と変位部20とを連結する第1連結部21と、変位部20を固定部17に連結する第2連結部22と、を有する。このように、振動子19は、第1連結部21、変位部20、及び、第2連結部22を介して固定部17に連結されている。
振動子19は、x方向に伸びた錘部23と、錘部23からy方向に延びた梁24,25と、梁24,25からx方向に延びた電極26,27と、を有する。第1モニター梁24は、錘部23の両端に形成され、第1駆動梁25は、錘部23における2つの第1モニター梁24によって挟まれた部位に形成されている。第1モニター電極26は、第1モニター梁24における錘部23の中央P(図2にバツ印で示す部位)側の側面から櫛歯状に複数延び、第1駆動電極27は、第1駆動梁25における中央P側の側面から櫛歯状に複数延びている。振動子19の構成要素23〜27はそれぞれ平面矩形状を成している。
変位部20は、第1検出電極28と、第1検出梁29と、を有する。第1検出梁29は、y方向に延びており、第1検出電極28は、第1検出梁29からx方向に延びている。第1検出電極28及び第1検出梁29はそれぞれ平面矩形状を成し、第1検出電極28は、第1検出梁29における振動子19側の側面の裏面から櫛歯状に複数延びている。
第1連結部21は、第1検出梁29に連結された平面L字状の腕部30と、腕部30と第1検出梁29との間に設けられたバネ部31と、を有する。図2に示すように、腕部30は、第1検出梁29における振動子19側の側面からx方向に延びた第1部位30aと、第1部位30aの先端から振動子19に向ってy方向に伸びた第2部位30bと、を有する。バネ部31は、x方向に沿う第3部位31aと、該第3部位31aの振動子19側の側面からy方向に延びた第4部位31bと、を有する。
本実施形態では、4つの第4部位31bが第3部位31aから延びて、x方向に並んでいる。x方向に並ぶ4つの第4部位31bの内、第1駆動梁25側の第4部位31bの先端が、第2部位30bに連結され、第1検出梁29側の第4部位31bの先端が、第1検出梁29に連結されている。そして、残り2つの第4部位31bの先端が、第1モニター梁24に連結されている。
上記構成により、バネ部31は、x方向に弾性変形し易く、y方向に弾性変形し難くなっている。したがって、振動子19のx方向の振動が、バネ部31を介して変位部20に伝達され難く、振動子19のy方向への振動(変位)が、バネ部31(連結部21)を介して変位部20に伝達され易くなっている。後述するように、振動子19が、コリオリ力によってy方向に変位(振動)すると、変位部20も、y方向に変位(振動)する。
第2連結部22は、第1検出梁29における振動子19側の側面から、固定部17のアンカー32へ向かって、x方向に延びた形状を成している。第2連結部22を除く浮遊部16の他の構成要素19〜21は、第2連結部22を介して、固定部17に固定されている。
固定部17は、アンカー32と、主要部がy方向に延びた梁33〜35と、梁33〜35からx方向に延びた電極36〜38と、浮遊部16、アンカー32、梁33〜35、電極26〜38を囲む基部39と、を有する。
第2モニター梁33は、変位部20側の第1駆動梁25と第1モニター梁24との間に設けられており、第2モニター電極36は、第2モニター梁33における第1モニター梁24との対向面から、第1モニター梁24に向かって、櫛歯状に複数延びている。そして、モニター電極26,36が噛み合わさってy方向で互いに対向し、モニターコンデンサを構成している。
第2駆動梁34は、二つの第1駆動梁25の間に設けられており、第2駆動電極37は、第2駆動梁34における中央Pから離れた側面から、この側面と対向する第1駆動梁25に向かって、櫛歯状に複数延びている。そして、駆動電極27,37が噛み合わさってy方向で互いに対向し、駆動コンデンサを構成している。
第2検出梁35は、第1検出梁29とy方向に沿う基部39の一部との間に設けられており、第2検出電極38は、第2検出梁35における第1検出梁29側の側面から、第1検出梁29に向かって、櫛歯状に複数延びている。そして、検出電極28,38が噛み合わさってy方向で互いに対向し、検出コンデンサを構成している。
センサパッド18は、アンカー32に形成された第1センサパッド40と、第2モニター梁33に形成された第2センサパッド41と、第2駆動梁34に形成された第3センサパッド42と、第2検出梁35に形成された第4センサパッド43と、基部39に形成された第5センサパッド44と、を有する。図2に示すように、センサパッド40〜44は、x方向に並んでおり、センサパッド40〜43がそれぞれ8つ固定部17に形成され、第5センサパッド44が2つ固定部17に形成されている。
第1センサパッド40にはDC電圧が入力される。このDC電圧は、アンカー32を介して、浮遊部16に入力される。これにより、浮遊部16が、DC電圧と等電位となっている。
第2センサパッド41からは、モニター電極26,36によって構成されるモニターコンデンサの静電容量変化が出力される。浮遊部16の一部である第1モニター電極26は、DC電圧と等電位となるので、第2センサパッド41からは、DC電圧に依存する信号が出力されることが期待される。
第3センサパッド42には極性が一定周期で変動する駆動電圧が入力される。浮遊部16の一部である第1駆動電極27はDC電圧と等電位になっているので、駆動電極27,37によって構成される駆動コンデンサに、DC電圧と駆動電圧とに依存する静電気力(駆動力Fd)が生じる。この駆動力Fdにおけるx方向に沿う力によって、第1駆動電極27が形成された第1駆動梁25(振動子19)がx方向に変位する。駆動電圧は一定周期で極性が変動するので、第1駆動電極27に作用する駆動力Fdの作用方向もx方向にて一定周期で変動する。これにより、振動子19がx方向にて一定周期で振動する。
第4センサパッド43からは、検出電極28,38によって構成される検出コンデンサの静電容量変化が出力される。
第5センサパッド44には、一定電圧が入力される。この一定電圧によって、基部39(センサチップ10)の電位が一定に保たれる。
回路チップ50は、図1に示すように、半導体基板51と、該半導体基板51の一面51aに構成された、センサチップ10の出力信号を処理する回路部52と、該回路部52と電気的に接続されたパッド53と、を有する。
回路部52は、図3に示すように、振動子19のx方向の振動状態(振動振幅と振動周波数)を検出するモニター回路54と、駆動電圧を生成する駆動回路55と、振動子19のy方向の変位量(振動振幅)を検出する変位検出回路56と、変位検出回路56の出力信号を補正する補正回路57と、を有する。
モニター回路54、モニター梁24,33、及び、モニター電極26,36によって、特許請求の範囲に記載の振幅検出部及び周波数検出部が構成され、駆動回路55、駆動梁25,34、及び、駆動電極27,37によって、特許請求の範囲に記載の駆動部が構成されている。また、変位検出回路56、検出梁29,35、及び、検出電極28,38によって、特許請求の範囲に記載の変位検出部が構成され、補正回路57が、特許請求の範囲に記載の補正部に相当する。
モニター回路54は、第2センサパッド41から入力されるモニターコンデンサの静電容量変化に基づいて、振動子19のx方向の振動状態(振動振幅と振動周波数)を検出する。
駆動回路55は、モニター回路54の出力信号に基づいて、x方向の振動振幅と振動周波数とが一定となる駆動電圧(駆動力Fd)を生成し、生成した駆動電圧を第3センサパッド42に入力する。このように、振動子19の振動状態が、内圧や温度の変化などによって変化したとしても、振動子19のx方向の振動状態は一定に保たれる。なお、駆動電圧は、補正回路57にも出力される。
変位検出回路56は、第4センサパッド43から入力される検出コンデンサの静電容量変化に基づいて、振動子19のy方向の変位量(振動振幅)を電気信号に変換する。
補正回路57は、モニター回路54の出力信号に基づいて、変位検出回路56の出力信号を補正する。本実施形態に係る補正回路57は、モニター回路54の出力信号に基づいて生成された駆動電圧(モニター回路54の出力信号に依存する駆動電圧)、及び、検温部90の出力信号を用いて変位検出回路56の出力信号を補正する。
補正回路57は、パッケージ70の密閉空間の圧力が設定値であり、且つ、温度が室温の時に駆動回路55から出力される駆動電圧を閾値として記憶する記憶部57aと、駆動電圧と閾値との差分に基づいて、変位検出回路56の出力信号を補正するための補正信号を演算して、演算した補正信号を変位検出回路56の出力信号に畳乗する演算部57bと、を有する。本実施形態に係る記憶部57aには、内圧を一定に保った状態で、温度を変化させた時の変位検出回路56の出力信号(温度特性)が記憶されており、演算部57bは、駆動電圧と閾値との差分だけではなく、検温部90の出力信号(検出された温度)に対応する温度特性に基づいて、補正信号を演算する。
なお、回路部52は、上記構成要素の他に、第1センサパッド40にDC電圧を入力するDC電圧印加回路(図示略)と、第5センサパッド44に一定電圧を入力する一定電圧生成回路(図示略)と、変位検出回路56の出力信号に含まれるx方向の振動成分をキャンセルする同期検波回路58と、を有する。同期検波回路58は、モニター回路54の出力信号に基づいて、変位検出回路56の出力信号に含まれる、x方向の振動成分のy方向への漏れ成分をキャンセルする。変位検出回路56の出力信号は、同期検波回路58を介して、補正回路57に入力される。
パッド53は、センサパッド18に対応する回路パッド59と、後述する内部端子73と電気的に接続される外部パッド60と、を有する。センサパッド18と回路パッド59とがバンプ91を介して機械的及び電気的に接続され、内部端子73と外部パッド60とが配線93を介して電気的に接続されている。
パッケージ70は、図1に示すように、底部と側部とから成る凹状の収納部71と、該収納部71の開口部を閉塞する蓋部72と、を有する。収納部71の底部内面には、揮発性成分を含む接着剤92が設けられており、該接着剤92を介して収納部71と回路チップ50とが機械的に接続されている。収納部71には、側部内面に設けられた内部端子73と、側部内部に設けられた内部配線74と、底部外面に設けられた外部端子75と、が設けられている。上記したように、内部端子73と外部パッド60とが配線93を介して電気的に接続されており、回路チップ50の電気信号が、外部パッド60、配線93、内部端子73、内部配線74、及び、外部端子75を介して、外部に出力される。なお、収納部71と蓋部72とは、機械的及び電気的に接続されている。
検温部90は、パッケージ70によって構成される密閉空間内の温度を検出するものである。本実施形態に係る検温部90は、PN接合を有するダイオードであり、半導体基板11に形成されている。検温部90は、温度に応じた順方向電圧を出力する。
次に、角速度の検出原理について説明する。振動子19が駆動力Fdによってx方向に振動している状態で、z方向に角速度が印加されると、振動子19にコリオリ力Fcがy方向に生じる。振動子19が、コリオリ力Fcによってy方向に変位すると、それに伴って、第1連結部21を介して振動子19と連結された変位部20(第1検出電極28)が、y方向に変位する。この結果、検出電極28,38間の相対距離が変動し、検出コンデンサの静電容量が変化する。この静電容量変化が、第2検出電極38に形成された第2センサパッド41、バンプ91、及び、パッド53を介して、回路チップ50に入力される。
次に、本実施形態に係る角速度センサ100の作用効果を説明する。上記したように、振動子19がx方向に振動した状態で、z方向に角速度が印加されると、y方向にコリオリ力Fcが生じる。このコリオリ力Fcによって振動子19はy方向に振動(変位)することとなるが、その変位量はコリオリ力Fc(角速度)に依存する。したがって、振動子19のy方向への変位量を変位検出回路56で検出することで、角速度を検出することができる。
しかしながら、y方向への変位量δyと位相θは、角速度をΩ、x方向の振動振幅をA、x方向の共振周波数をωd、y方向の振動状態を表すQ値をQs、ωdとωsの比である離調度をδ、振動子19のy方向の振動に関わる質量をms、バネ部31及び第2連結部22のy方向の合成バネ定数をks、y方向のダンピング定数をcsとすると、下記式が成立する。
Figure 2012202768
Figure 2012202768
Figure 2012202768
このように、y方向の変位量δyと位相θはQs値に依存し、Qs値はダンピング定数csに依存する。ダンピング定数csは、パッケージ内の圧力(内圧)に依存するので、内圧が変動すると、y方向の変位量δyだけではなく位相θも変動し、オフセットや感度がずれる虞がある。
ところで、x方向の振動状態を表すQ値をQd、振動子19のx方向の振動に関わる質量をmd、バネ部31及び第2連結部22のx方向の合成バネ定数をkd、x方向のダンピング定数をcdとすると、下記式が成立する。
Figure 2012202768
Figure 2012202768
このように、振動振幅AはQd値に依存し、Qd値は、ダンピング定数cdに依存する。ダンピング定数cdは、内圧に依存するので、内圧が変動すると、振動振幅Aが変動する。上記したように、駆動回路55は、モニター回路54の出力信号に基づいて、x方向の振動振幅と振動周波数とが一定となる駆動電圧(駆動力Fd)を生成する。したがって、モニター回路54の出力信号に基づく駆動電圧を用いて、変位検出回路56の出力信号を補正することで、内圧変動による変位検出回路56(センサ部15)の出力信号の変動(オフセットや感度のずれ)が補正される。
なお、内圧の変動する要因としては、接着剤92に含まれる揮発性成分の揮発による粒子数変化と、温度変化とがある。これに対して、本実施形態に係る角速度センサ100では、内圧そのものに依存する駆動電圧に基づいて、センサ部15の出力信号の補正を行っている。したがって、感温素子の出力信号に基づいて、センサ部の出力信号の補正を行う構成とは異なり、粒子数変化に起因する内圧変動においても、センサ部15の出力信号が補正される。
密閉空間の圧力は、1気圧よりも低い低圧状態となっている。この場合、図4に示すように、Qs値及びQd値の変動は、内圧が1気圧の場合と比べて大きくなる。したがって、上記したように、内圧変動による変位検出回路56の出力信号の変動を補正する構成が好ましい。なお、図4は対数グラフであり、縦軸のQ値、横軸の内圧それぞれを任意単位で示している。四角点がQd値、丸点がQs値を示しており、図4では、1気圧以下の値を示している。
補正回路57は、検温部90の出力信号を用いて変位検出回路56の出力信号を補正する。これによれば、変位検出回路56の出力信号の温度特性が補正される。
駆動回路55は、モニター回路54の出力信号に基づいて、x方向の振動周波数(共振周波数ωd)を一定に調整する。数式1に示したように、y方向への変位量δyは、x方向の共振周波数ωdに依存する。したがって、上記構成によれば、変位検出回路56の出力信号の変動が抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、モニター回路54の出力信号に基づく駆動電圧を用いて、変位検出回路56の出力信号を補正する例を示した。しかしながら、モニター回路54の出力信号を用いて、変位検出回路56の出力信号を補正しても良い。この場合、記憶部57aには、パッケージ70の密閉空間の圧力が設定値であり、且つ、温度が室温の時の変位検出回路56の出力信号が閾値として記憶されている。そして、演算部57bは、変位検出回路56の出力信号と閾値との差分に基づいて、変位検出回路56の出力信号を補正するための補正信号を演算して、演算した補正信号を変位検出回路56の出力信号に畳乗する。
本実施形態では、検温部90が半導体基板11に形成された例を示した。しかしながら、検温部90は半導体基板51に形成されてもよく、パッケージ70によって構成される密閉空間内に配置されればよい。なお、本実施形態では、検温部90がPN接合を有するダイオードである例を示したが、検温部90として、パッケージ70によって構成される密閉空間内の温度を検出するものであれば適宜採用することができる。
10・・・センサチップ
15・・・センサ部
19・・・振動子
50・・・回路チップ
54・・・モニター回路
55・・・駆動回路
57・・・補正回路
70・・・パッケージ
90・・・検温部
100・・・角速度センサ

Claims (7)

  1. 直交の関係にあるx方向とy方向それぞれに変位可能な振動子(19)と、
    前記振動子(19)をx方向に振動させる駆動部(37,55)と、
    前記振動子(19)のx方向の振動振幅を検出する振幅検出部(36,54)と、
    前記振動子(19)のy方向への変位量を検出する変位検出部(38,56)と、
    前記振動子(19)を密閉空間に収納するパッケージ(70)と、を有する角速度センサであって、
    前記振幅検出部(36,54)の出力信号に基づいて、前記変位検出部(38,56)の出力信号を補正する補正部(57)を有することを特徴とする角速度センサ。
  2. 前記駆動部(37,55)は、前記振幅検出部(36,54)の出力信号に基づいて、前記x方向の振動振幅を一定に調整し、
    前記補正部(57)は、前記振幅検出部(36,54)の出力信号に基づく前記駆動部(37,55)の出力信号を用いて、前記変位検出部(38,56)の出力信号を補正することを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。
  3. 前記補正部(57)は、前記振幅検出部(36,54)の出力信号を用いて、前記変位検出部(38,56)の出力信号を補正することを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。
  4. 前記密閉空間の圧力は、1気圧よりも低い低圧状態であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の角速度センサ。
  5. 前記密閉空間の温度を検出する検温部(90)を有し、
    前記補正部(57)は、前記駆動部(37,55)の出力信号だけではなく、前記検温部(90)の出力信号にも基づいて、前記変位検出部(38,56)の出力信号を補正することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の角速度センサ。
  6. 前記変位検出部(38,56)は、前記振動子(19)のy方向への変位量を静電容量に変換して検出することを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の角速度センサ。
  7. 前記振動子(19)のx方向の振動周波数を検出する周波数検出部(36,54)を有し、
    前記駆動部(37,55)は、前記周波数検出部(36,54)の出力信号に基づいて、前記x方向の振動周波数を一定に調整することを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の角速度センサ。
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