JP2012154803A - 角速度センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】経時的に検出精度が低下することを抑制することができる角速度センサ装置を提供する。
【解決手段】可動部を有する角速度センサ素子100と、可動部の駆動振動を制御する駆動信号を角速度センサ素子100に出力し、駆動振動を一定に維持する駆動回路210と、角速度センサ素子100における容量変化を検出して検出信号を出力する検出回路220と、角速度センサ素子100を収納するパッケージと、パッケージに収納され、パッケージ内の圧力を検出する圧力センサ300と、圧力センサ300で検出された圧力から可動部における検出振動の共振倍率を演算し、検出信号および演算した共振倍率を用いて、印加された角速度を示す角速度信号を生成して出力する補正演算回路234と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、駆動振動および角速度印加に伴う検出振動を行う可動部を備える角速度センサ素子と、この角速度センサ素子を封止するパッケージとを備える角速度センサ装置に関するものである。
従来より、駆動振動および角速度印加に伴う検出振動を行う可動部を備える角速度センサ素子と、この角速度センサ素子を封止するパッケージと、角速度センサ素子にて検出された検出信号を処理すると共に可動部の駆動振動を制御する回路基板と、を有する角速度センサ装置が知られている。
具体的には、角速度センサ素子は、第1の方向へ駆動振動が可能であって、当該第1の方向と直交する第2の方向へ検出振動が可能な振動子しての可動部と、当該可動部を静電駆動させる固定部と、可動部に対向して固定された角速度検出用の固定電極とを有して構成されている。
そして、上記角速度センサ素子は、検出時には、回路基板から固定部に所定の駆動信号が印加されて可動部が静電駆動等により第1の方向に沿って駆動振動され、この可動部の駆動振動中に角速度が印加されたとき、可動部はコリオリ力によって第2の方向に沿って検出振動を行う。このとき、検出振動によって可動部と固定電極との間の容量が変化する。つまり検出振動によって固定電極の電位が変化する。このため、回路基板は、固定電極の電位の変化から印加された角速度を示す角速度信号を生成して出力する。
また、このような角速度センサ素子は、周囲に存在する気体の粘性によるエアダンピング(気体の流動抵抗)によって角速度センサ素子の振動動作が妨げられないように、パッケージ内は真空もしくは減圧状態とされている。すなわち、角速度センサ素子は、エアダンピングの影響を受けにくい環境下でパッケージ内に収納されている。
しかしながら、このような角速度センサ装置では、パッケージは、例えば、セラミック層が複数積層された積層基板を用いて構成されており、各セラミック層の間から外気(大気)が浸入してパッケージ内の圧力が経時変化してしまう。この場合、経時的にエアダンピングの大きさが変化して振動動作の状態が変化してしまうという問題がある。
この問題を解決するため、可動部の駆動振動状態を検出し、駆動振動の共振倍率(大きさ)が所望の値となるように、固定部に印加する駆動信号をフィードバック制御することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、駆動信号をフィードバック制御しているため、パッケージ内の圧力が経時的に変化しても駆動振動の共振倍率を一定に維持することができる。
特開2006−98168号公報
しかしながら、このような角速度センサ装置では、パッケージ内の圧力が経時変化した場合には、駆動振動の共振倍率のみならず検出振動の共振倍率も変動することになるが、駆動振動の共振倍率のみしか制御することができないため、経時変化に対して十分に対応することができず、経時的に検出精度が低下してしまうという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、経時的に検出精度が低下することを抑制することができる角速度センサ装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、駆動振動を一定に維持する場合には、回路基板で生成される角速度信号は、次式で示される関数から導き出されることに着目した。
Figure 2012154803
上記数式1において、yは可動部の第2の方向における変位(検出変位)であり角速度センサ素子で検出された検出信号から求められる値、Qsは検出振動の共振倍率、Aは駆動振動の共振倍率を含む定数、δはω/ω、ωは駆動振動の共振周波数、ωは検出振動の共振周波数、βは次式の通りである。
Figure 2012154803
上記数式1より角速度信号Ωは、検出振動の共振倍率Qsに関する関数で示されることが確認される。このため、本発明者らは、次に、検出振動の共振倍率Qsはパッケージ内の圧力に依存することに着目し、検出信号の共振倍率Qsがパッケージ内の圧力に依存する関数として表されることを見出した。
図5は、パッケージ内に窒素を封入した場合の圧力と検出振動の共振倍率Qsとの関係を示すシミュレーション結果であり、両対数グラフで示している。図5に示されるように、パッケージ内に窒素を封入した場合には、パッケージ内の圧力をPとすると、Qs=(2.1×10)/Pで示される。なお、ここでは、パッケージ内に窒素を封入した場合を例に挙げて説明するが、パッケージ内に他の気体を封入した場合についても検出振動の共振倍率Qsはパッケージ内の圧力に依存する所定の関数で示されることになり、例えば、パッケージ内にヘリウムを封入した場合には、Qs=(1.4×10)/Pで表される。
このため、本発明者らは、パッケージ内の圧力から検出振動の共振倍率Qsを演算し、演算した検出振動の共振倍率Qsと角速度センサ素子で検出された検出信号から角速度を示す角速度信号を生成することにより、パッケージ内の圧力が経時変化しても検出精度が低下することを抑制することができることを見出した。
したがって、請求項1に記載の発明では、駆動信号に応じて第1の方向(x)へ駆動振動が可能であって第1の方向と直交する第2の方向(y)へ検出振動が可能な可動部(3a、4a)を備え、可動部(3a、4a)が駆動振動している際に角速度が印加されたとき、可動部(3a、4a)が検出振動を行うことによって印加された角速度に応じた容量変化が生じる角速度センサ素子(100)と、可動部(3a、4a)の駆動振動を制御する駆動信号を角速度センサ素子(100)に出力し、駆動振動を一定に維持する駆動回路(210)と、角速度センサ素子(100)における容量変化に基づいて検出信号を出力する検出回路(220)と、角速度センサ素子(100)を収納するパッケージ(400)と、パッケージ(400)に収納され、パッケージ(400)内の圧力を検出する圧力センサ(300)と、圧力センサ(300)で検出された圧力から可動部(3a、4a)における検出振動の共振倍率を演算し、検出信号および演算した共振倍率を用いて、印加された角速度を示す角速度信号を生成して出力する補正演算回路(234)と、を有することを特徴としている。
このような角速度センサ装置では、パッケージ(400)内の圧力を検出し、検出した圧力から検出振動の共振倍率を演算すると共に、演算した共振倍率および検出回路(220)から出力された検出信号を用いて角速度を示す角速度信号を生成して出力している。すなわち、従来の角速度センサ装置では、定数とされていた検出振動の共振倍率を圧力に関する変数とし、当該共振倍率をパッケージ(400)内の圧力に基づいて演算している。このため、パッケージ(400)内の圧力が経時変化したとしても、検出精度が低下することを抑制することができる。
例えば、請求項2に記載の発明のように、パッケージ(400)内が減圧されているものとすることができる。
また、請求項3に記載の発明のように、駆動回路(210)および検出回路(220)を回路基板(200)に形成し、パッケージ(400)に、回路基板(200)、角速度センサ素子(100)、圧力センサ(300)を順に積層して配置することができる。
これによれば、回路基板(200)、角速度センサ素子(100)、圧力センサ(300)を順に積層して配置しているため、それぞれをパッケージ(400)に固定した場合と比較して、平面方向の大きさを小さくすることができる。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項3に記載の発明において、回路基板(200)をパッケージ(400)に接着剤(700)を介して接合することができる。すなわち、上記のように、パッケージ(400)内の圧力を用いて角速度信号を生成するため、経時的にパッケージ(400)内の圧力を変動させる気泡等を内部に有する接着剤を利用することができ、材料の自由度を向上させることができる。
そして、請求項5に記載の発明のように、パッケージ(400)内の温度を検出する温度センサ(900)と、圧力センサ(300)で検出された圧力の温度補正を行う調整回路(243)と、を備え、補正演算回路(234)を検出信号に対して温度補正も行うものとすることができる。
これによれば、パッケージ(400)内の温度が変化して角速度センサ素子(100)や圧力センサ(300)のオフセット値にズレが生じたとしても、調整回路(243)や補正演算回路(234)で温度補正を行うため、さらに検出精度が低下することを抑制することができる。
また、請求項6に記載の発明のように、パッケージ(400)に不活性ガスを封入し、補正演算回路(234)に、圧力センサ(300)で検出された圧力をP、可動部(3a、4a)における第2の方向(y)への共振倍率をQsとしたとき、QsP=一定から共振倍率を演算させることができる。
そして、請求項7に記載の発明のように、パッケージ(400)をセラミック層が複数積層されてなる多層基板を用いて構成することができる。すなわち、上記のように、パッケージ(400)内の圧力を用いて角速度信号を生成するため、経時的にパッケージ(400)内の圧力を変動させる多層基板を利用することができ、材料の自由度を向上させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における角速度センサ装置の断面構成を示す図である。 図1に示す角速度センサ素子の平面図である。 図1に示す角速度センサ装置の回路構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態における角速度センサ装置の回路構成を示すブロック図である。 パッケージ内に窒素を封入した場合の圧力と検出振動の共振倍率Qsとの関係を示すシミュレーション結果である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態における角速度センサ装置の断面構成を示す図である。
図1に示されるように、本実施形態の角速度センサ装置は、角速度センサ素子100と、回路基板200と、圧力センサ300と、これらを収納するパッケージ400とを備えて構成されており、パッケージ400に回路基板200、角速度センサ素子100、圧力センサ300が順に積層されて構成されている。
まず、角速度センサ素子100の構造について、図2を参照して説明する。図2は図1に示す角速度センサ素子100の平面図であり、回路基板200側から視た図である。ここで、図2において、紙面左右方向を第1の方向x、紙面上下方向を第2の方向y、紙面垂直方向を角速度Ωの回転軸zとする。
本実施形態における角速度センサ素子100は、半導体基板を用い、これにマイクロマシニング技術を適用して作製される静電駆動・容量検出型のマイクロジャイロセンサとして形成された一般的なものである。
図2に示されるように、角速度センサ素子100は、半導体からなる支持基板2上において、2つのセンシング部3、4を備えて構成されている。図2における紙面左側のセンシング部が左側センシング部3、紙面右側のセンシング部が右側センシング部4であり、これら各センシング部3、4が左右対称構造で構成されている。
以下、左右センシング部3、4の構造について説明するが、各センシング部3、4の構造は全く同じであるため、ここでは左側センシング部3の構造に関して説明し、右側センシング部4の構造に関しては省略する。
左側センシング部3は、駆動用の固定電極30および可動電極31、振動検出用の固定電極32および可動電極33、錘部34、検出梁35、駆動梁36、角速度検出用の固定電極37および可動電極38を有し、これら各構成要素が枠部39によって囲まれた構成となっている。そして、これら各構成要素が紙面左半分と右半分とで対称となる左右対称構造で構成されている。
これら各構成要素のうち、駆動用の固定電極30、駆動振動検出用の固定電極32、角速度検出用の固定電極37および枠部39は、支持基板2に対して固定された固定部に相当するものである。
また、駆動用の可動電極31、駆動振動検出用の可動電極33、錘部34、検出梁35、駆動梁36および角速度検出用の可動電極38は、支持基板2の基板面に平行な方向すなわち図2中の第1の方向xおよび第2の方向yに対して動くことができる可動部3aに相当するものである。
駆動用の固定電極30は、左側センシング部3の略中央位置において、上下2つずつ、合計4つ備えられている。各駆動用の固定電極30は、支持基板2に対して固定されるように支持されており、枠部39より内側において二股に別れた形状とされている。そして、二股に別れた各部に、基体部30aと櫛歯部30bが備えられた構成となっている。
駆動用の固定電極30において、基体部30aは、図2中の紙面上下方向すなわち第2の方向yを長手方向として左側センシング部3の中央部に向けて延設されており、櫛歯部30bは、基体部30aの一側面において基体部30aの長手方向と垂直な方向すなわち第1の方向xに複数本突き出した状態で設けられている。
また、各駆動用の固定電極30は、枠部39に備えられた駆動用パッド30cに電気的に接続されており、この駆動用パッド30cを通じて、各駆動用の固定電極30に駆動用電圧が印加されるようになっている。
駆動用の可動電極31は、左側センシング部3の略中央位置において、駆動用の固定電極30の各基体部30aと対向するように、上下4つずつ、合計8つ備えられている。この駆動用の可動電極31は、支持基板2に対してフローティング状態とされ、錘部34と一体化されている。各駆動用の可動電極31は、基体部31aと櫛歯部31bを備えた構成となっている。
駆動用の可動電極31において、基体部31aは、図2中の第2の方向yを長手方向として錘部34から左側センシング部3の上下に向けて延設されており、櫛歯部31bは、基体部31aの一側面、具体的には固定電極30における櫛歯部30bと対向する面において基体部31aの長手方向と垂直な第1の方向xに複数本突き出した状態で設けられている。
このため、各駆動用の固定電極30および各駆動用の可動電極31において、各可動電極31の櫛歯部31bと各固定電極30の櫛歯部30bとが、所定間隔を空けて交互に配置された状態となっている。
駆動振動検出用の固定電極32は、駆動用の固定電極30および駆動用の可動電極31よりも外側の位置において、上下2つずつ、合計4つ備えられている。各駆動振動検出用の固定電極32は、支持基板2に対して固定されるように支持されている。そして、各駆動振動検出用の固定電極32は、基体部32aと櫛歯部32bを備えて構成されている。
駆動振動検出用の固定電極32において、基体部32aは、図2中の第2の方向yを長手方向として左側センシング部3の中央部に向けて延設されており、櫛歯部32bは、基体部32aの先端部の一側面において基体部32aの長手方向と垂直な第1の方向xに複数本突き出した状態で設けられている。
また、各駆動振動検出用の固定電極32は、枠部39に備えられた振動検出用パッド32cに電気的に接続されており、この振動検出用パッド32cを通じて、駆動振動検出用の固定電極32の電位を測ることができるようになっている。
駆動振動検出用の可動電極33は、錘部34の両側に配置され、駆動振動検出用の固定電極32の各基体部32aと対向するように、上下2つずつ、合計4つ備えられている。この駆動振動検出用の各可動電極33は、支持基板2に対してフローティング状態とされ、錘部34と一体化されている。そして、各駆動振動検出用の可動電極33は、基体部33aと櫛歯部33bを備えた構成となっている。
駆動振動検出用の可動電極33において、基体部33aは、図2中の第2の方向yを長手方向として錘部34から左側センシング部3の上下に向けて延設されており、櫛歯部33bは、基体部33aの一側面、具体的には固定電極32における櫛歯部32bと対向する面において基体部33aの長手方向と垂直な第1の方向xに複数本突き出した状態で設けられている。
このため、各駆動振動検出用の固定電極32および各駆動振動検出用の可動電極33において、各可動電極33の櫛歯部33bと各固定電極32の櫛歯部32bとが、所定間隔を空けて交互に配置された状態となっている。
錘部34は、駆動用の各固定電極30の間に配置されている。この錘部34は、図2中の第1の方向xを長手方向として延設されており、支持基板2に対してフローティング状態とされている。
検出梁35は、左側センシング部3における略四隅に配置されている。この検出梁35は、支持基板2に対する片持梁とされ、枠部39側から延設された支持部35bによって支持基板2に支持されている。
これにより、可動部3aを構成する各要素、すなわち駆動用の可動電極31、駆動振動検出用の可動電極33、錘部34、検出梁35、駆動梁36および角速度検出用の可動電極38が支持基板2に対して支持されている。そして、検出梁35によって、これら可動部3aを構成する各要素は、図2中の第2の方向yに沿って移動できるようになっている。
この検出梁35は、支持部35bを介して角速度検出用のパッド35aと電気的に接続されている。この角速度検出用のパッド35aを通じて、駆動用の可動電極31、駆動振動検出用の可動電極33、および、角速度検出用の可動電極38に対して所定電圧が印加できるようになっている。
駆動梁36は、振動検出用の可動電極33と角速度検出用の可動電極38とを接続するもので、図2中の第2の方向yを長手方向とする複数本の梁部を備えて構成されている。そして、複数本の梁部によって紙面左右方向に振動検出用の可動電極33を移動させられるようになっている。
このため、振動検出用の可動電極33と一体化された錘部34、さらにはこの錘部34と一体化された駆動用の可動電極31が、駆動梁36によって、図2中の第1の方向xに移動できるようになっている。
角速度検出用の固定電極37は、左側センシング部3における左右両側において、上下2つずつ、合計4つ備えられている。各角速度検出用の固定電極37は、支持基板2に対して固定されるように支持されている。そして、各角速度検出用の固定電極37は、基体部37aと櫛歯部37bを備えて構成されている。
角速度検出用の固定電極37において、基体部37aは、図2中の第2の方向yを長手方向として左側センシング部3の中央部に向けて延設されており、櫛歯部37bは、基体部37aの一側面において基体部37aの長手方向と垂直な第1の方向xに複数本突き出した状態で設けられている。
また、各角速度検出用の固定電極37は、枠部39に備えられた角速度検出用パッド37cに電気的に接続されており、この角速度検出用パッド37cを通じて、角速度検出用の固定電極37の電位が測れるようになっている。
角速度検出用の可動電極38は、錘部34の両側において、角速度検出用の各固定電極37と対向するように1つずつ配置され、合計2つ備えられている。各角速度検出用の可動電極38は、支持基板2に対してフローティング状態とされ、錘部34や駆動梁36等と一体化されている。各角速度検出用の可動電極38は、基体部38aと櫛歯部38bを備えた構成となっている。
角速度検出用の可動電極38において、基体部38aは、図2中の第2の方向yを長手方向として枠部39における上側位置から下側位置に至るように延設されており、櫛歯部38bは、基体部38aの一側面、具体的には固定電極37における櫛歯部37bと対向する面において基体部38aの長手方向と垂直な第1の方向xに複数本突き出した状態で設けられている。
このため、各角速度検出用の固定電極37および各角速度検出用の可動電極38において、各可動電極38の櫛歯部38bと各固定電極37の櫛歯部37bとが、所定間隔を空けて交互に配置された状態となっている。
枠部39は、左右センシング部3、4を囲むように構成されたもので、支持基板2に固定されている。この枠部39は、パッド39aを介して一定電位に保持されるようになっている。このような構成により、本実施形態の角速度センサ素子100が構成されている。
なお、右側センシング部4に関しては、左側センシング部3と全く同じ構成となっており、それぞれ、以下の対応関係となっている。左側センシング部3の駆動用の固定電極30および駆動用の可動電極31は、右側センシング部4の駆動用の固定電極40および駆動用の可動電極41に対応する。左側センシング部3の駆動振動検出用の固定電極32および駆動振動検出用の可動電極33は、右側センシング部4の駆動振動検出用の固定電極42および駆動振動検出用の可動電極43に対応する。左側センシング部3の錘部34は、右側センシング部4の錘部44に対応し、左側センシング部3の検出梁35は、右側センシング部4の検出梁45に対応する。左側センシング部3の駆動梁36は、右側センシング部4の駆動梁46に対応する。左側センシング部3の角速度検出用の固定電極37および角速度検出用の可動電極38は、右側センシング部4の角速度検出用の固定電極47および角速度検出用の可動電極48に対応する。そして、左側センシング部3の枠部39は、右側センシング部4の枠部49に対応する。
また、右側検出部4においては、駆動用の可動電極41、駆動振動検出用の可動電極43、錘部44、検出梁45、駆動梁46および角速度検出用の可動電極48は、支持基板2の基板面に平行な方向すなわち図2中の第1の方向xおよび第2の方向yに対して動くことができる可動部4aに相当するものである。そして、右側センシング部4の各部を構成する基体部40aや櫛歯部40b等の詳細構成に関しても、図2中において、左側センシング部3に関して付した参照符号の30番代のものを40番代に変更したものとして示してある。以上が、本実施形態における角速度センサ素子100の構成である。
そして、本実施形態では、図2に示されるように、角速度センサ素子100における上記各パッド30c、40c、32c、42c、35a、45a、37c、47c、39a、49aは、角速度センサ素子100の周辺部に設けられており、図1に示されるように、金等のバンプ500を介して回路基板200と接続されている。すなわち、角速度センサ素子100は、センシング部3、4が設けられている一面が回路基板200と対向した状態で回路基板200上に配置されている。
なお、角速度センサ素子100は、上記各パッド30c、40c、32c、42c、35a、45a、37c、47c、39a、49aが存在しない部分は回路基板200に対してリリースされた部分となっている。すなわち、角速度センサ素子100と回路基板200との間は密閉されていない。
回路基板200は、具体的には後述するが、駆動回路や検出回路等を有するものであり、角速度センサ素子100へ駆動信号を印加したり、角速度センサ素子100からの電気信号を処理して外部へ出力する等の機能を有するものである。
また、角速度センサ素子100におけるセンシング部3、4が設けられている一面と反対側の一面には圧力センサ300が接着剤600等を介して接続されている。接着剤としては、シリコーン系、エポキシ系、ポリイミド系等の樹脂からなる接着剤等が用いられる。そして、この圧力センサ300は、回路基板200とボンディングワイヤ310を介して電気的に接続されている。
圧力センサ300は、特に限定されるものではないが、例えば、薄肉のダイヤフラムを有し、ダイヤフラムに当該ダイヤフラムの歪みによって抵抗値が変化するピエゾ抵抗素子がホイートストンブリッジ回路を構成するように形成された周知のものが用いられる。
そして、角速度センサ素子100および圧力センサ300を搭載した回路基板200は、パッケージ400を構成するケース410上に接着剤700を介して接合固定されている。なお、接着剤700としては、例えば、シリコーン系、エポキシ系、ポリイミド系等の樹脂からなる接着剤等が用いられる。
パッケージ400は、開口部を有するケース410と蓋420とを有するものであり、内部もしくは表面等に配線430が形成されている。そして、回路基板200と上記配線430とが、金やアルミニウム等よりなるボンディングワイヤ800により結線されて電気的に接続されている。そして、回路基板200からの出力信号はボンディングワイヤ800を介して配線430から外部へ送られるようになっている。
ケース410は、例えば、アルミナ等のセラミック層が複数積層された積層基板を用いて構成されており、上記配線430は各層の間に形成されてスルーホール等により互いに導通されている。また、蓋420は、特に限定されるものではないが、金属や樹脂、セラミック等を用いて構成され、パッケージ400とは、接着やロウ付け等により接合されている。そして、この蓋420によって、パッケージ400の内部が封止されている。
また、本実施形態の角速度センサ装置では、パッケージ400内には窒素が充填されており、パッケージ400内の圧力が初期状態で100Paとされている。なお、本実施形態では、パッケージ400に封入される気体として窒素を用いた例を説明するが、例えば、ヘリウムや空気等を用いることができる。
次に、本実施形態における角速度センサ装置の回路構成について説明する。図3は、本実施形態における角速度センサ装置の回路構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、回路基板200は、第1,第2CV変換回路211、212と、第1差動増幅回路213と、フィルタ回路214と、第1位相同期回路(PLL)215と、AGC(Auto Gain Control)回路216と、を含む駆動回路210と、第3、第4CV変換回路221、222と、第2差動増幅回路223と、フィルタ回路224と、を含む検出回路220と、を有し、さらに、第2位相同期回路231、同期検波回路232、AD変換回路233、補正演算回路234を備えている。また、第3差動増幅回路241とAD変換回路242とも有している。
第1CV変換回路211は角速度センサ素子100のうち振動検出用パッド32cに接続され、第2CV変換回路212は角速度センサ素子100のうち振動検出用パッド42cに接続されている。そして、第1、第2CV変換回路211、212は共に、第1差動増幅回路213にも接続されている。また、第1差動増幅回路213は、フィルタ回路214、第1位相同期回路215を介してAGC回路216に接続されていると共にフィルタ回路214、第2位相同期回路231を介して同期検波回路232に接続されている。AGC回路216は、駆動用パッド30c、40cに接続されている。
第3CV変換回路221は角速度センサ素子100のうち角速度検出用パッド37cに接続され、第4CV変換回路222は角速度センサ素子100のうち角速度検出用パッド47cに接続されている。そして、第3、第4CV変換回路221、222は共に第2差動増幅回路223に接続されている。第2差動増幅回路223は、フィルタ回路224を介して同期検波回路232に接続されている。同期検波回路232はAD変換回路233を介して補正演算回路234に接続されている。
第3差動増幅回路241は、圧力センサ300と接続されている。具体的には、本実施形態の圧力センサ300はホイートストンブリッジ回路を形成するピエゾ抵抗素子を有する構成とされているため、第3差動増幅回路241は、ホイートストンブリッジ回路における所定の二つの中点と接続されている。また、第3差動増幅回路241はAD変換回路242を介して補正演算回路234と接続されている。
次に、本実施形態の補正演算回路234について説明する。
補正演算回路234は、圧力(パッケージ400内の真空度)Pと、可動部3a、4aにおける検出振動の共振倍率Qsとの関係を示す関数が記憶されたROM等の記憶部と、当該関数を用いて検出振動の共振倍率Qsを演算すると共に、演算した検出振動の共振倍率Qsと角速度センサ素子100で検出された検出信号を用いて角速度を演算する演算部と、を有して構成されている。
記憶部は、例えば、パッケージ内400に窒素が封入されている場合には、上記図5に示されるように、Qs=(2.1×104)/Pとなるため、この関数を記憶している。
演算部は、圧力センサ300で検出された圧力Pから共振倍率Qsを演算すると共に検出回路220から出力された検出信号から角速度検出用の可動電極38、48における櫛歯部38b、48bの移動距離yを演算し、これらの値を用いて角速度を示す角速度信号Ωを生成して出力する。具体的には、角速度信号Ωは、上記数式1で示されるため、共振倍率Qs、移動距離yを代入して角速度Ωを生成して出力する。
次に上記構成の角速度センサ装置の作動について図3を参照しつつ説明する。
本角速度センサ装置においては、駆動用の固定電極30、40が電気的に接続された駆動用パッド30c、40cに対して、回路基板200から所望の駆動信号を印加して可動部3a、4aを駆動する。
具体的には、駆動信号を駆動用パッド30c、40cに印加すると、駆動信号の交流成分の周期的な変動に伴って、駆動用の固定電極30、40と可動電極31、41との間に形成される容量による静電引力が発生する。これにより、駆動梁36、46が撓み、錘部34、44と共に駆動用の可動電極31、41等が図2中の第1の方向xに振動する。そして、駆動信号の交流成分の周期変化に伴って、可動部のうちの錘部34、44と共に駆動用の可動電極31、41等が第1の方向xに周期的に駆動振動する。ここで左右のセンシング部3、4において、駆動信号の交流成分を互いに逆相とすることにより、左右のセンシング部3、4では互いに逆方向へ可動部としての駆動用および駆動振動検出用の可動電極31、33、41、43が駆動振動する。
このとき、この周期的な振動に応じて振動検出用の固定電極32、42における櫛歯部32b、42bと可動電極33、43における櫛歯部33b、43bとのオーバラップ量が変動することから、これらによって形成される容量が変化する。
そして、固定電極32、42が接続された振動検出用のパッド32c、42cの電位が変化するため、この電位変化から第1、第2CV変換回路211、212によって容量変化に対応した電圧レベルをもつモニタ信号S11、S12が生成される。これらモニタ信号S11、S12は、互いに逆相の信号であるため、差動増幅回路で一つのモニタ信号S1に変換される。
次に、このモニタ信号S1は、フィルタ回路214で不要なノイズ成分が除かれ、第1位相同期回路215で自発発信に必要な位相調整が行われた後、AGC回路216に入力される。そして、AGC回路216は、入力信号振幅が一定となるように増幅率を自動的に調整するため、各駆動用パッド30c、40cには、常に適切な振幅をもつ駆動信号が加えられることになる。
以上のようにして、駆動検出用のパッド32c、42cの電位変化から所望の駆動信号を生成して駆動用パッド30c、40cに印加するため、駆動用の可動電極31、41等は同じ周波数の共振周波数の振動が持続される。
この状態において、図2中の回転軸z回りに角速度Ωが入力されると、コリオリ力が発生し、検出梁35、45の撓みにより、可動部のうちの錘部34、44および角速度検出用の可動電極38、48等が第2の方向yに検出振動する。
ここで、角速度センサ素子100が非共振型の場合、角速度センサ素子100の構造的な第2の方向yの共振周波数が駆動信号により第1の方向xに駆動される際の振動周波数と十分に離れているので、コリオリ力により生じる第2の方向yの振動と駆動信号によって駆動される第1の方向xの駆動振動とは90°の位相差を有している。このため、第1の方向xに駆動振動している状態で、第2の方向yの検出振動が生じると、駆動振動に伴う駆動検出用のパッド32c、42cの電位変化と、コリオリ力による検出振動に伴う角速度検出用パッド37c、47cの電位変化とは90°の位相差が生じることになる。
また、コリオリ力による検出振動に伴って角速度検出用パッド37cの電位が変化するため、第3CV変換回路221によって電位の変化から容量変化に対応した電圧レベルをもつ検出信号S21が生成される。同様に、コリオリ力による検出振動に伴って角速度検出用パッド47cの電位が変化するため、第4CV変換回路222によって電位の変化から容量変化に対応した電圧レベルをもつ検出信号S22が生成される。
この場合、第3、第4CV変換回路221、222からそれぞれ出力される検出信号S21、S22はコリオリ力に依存する成分に関しては互いに逆相の信号であるので、次段の第2差動増幅回路223で一つの検出信号S2に増幅変換される。この検出信号S2はフィルタ回路214で不要なノイズ成分が除かれた後、同期検波回路232に入力される。
また、第1差動増幅回路213から出力されるモニタ信号S2は、フィルタ回路214で不要なノイズ成分が除かれた後、第2位相同期回路231に入力される。フィルタ回路214、224は、その位相回転量が同一となるように予め設計されている。第2位相同期回路231は、このフィルタ回路224の出力信号の位相を90°ずらして検波参照信号S3として出力する。前述のように、非共振型の角速度センサ素子100においては、モニタ信号S1と検出信号S2とは元々90°の位相差をもって出力される。また、フィルタ回路214とフィルタ回路224の位相回転は同一となるように設計されている。したがって、第2位相同期回路231から出力される検波参照信号S3は、フィルタ回路224から出力される信号のコリオリ成分と同相(あるいは逆相)になり、この検波参照信号S3が同期検波回路232に入力される。
そして、同期検波回路232は、検波参照信号S3によって検出信号S2を同期検波する。この場合、上記の両信号S2、S3は同相(あるいは逆相)になっているので、同期検波回路232で同期検波された後の検出信号S4は半波整流された形となる。このため、検出信号S4は、図示しない平滑回路で平滑化され、第1AD変換回路233で検出信号S5に変換された後、補正演算回路234に入力される。
また、圧力センサ300は、ダイヤフラムにブリッジ回路を構成するように形成されたピエゾ抵抗素子を有するものであり、ダイヤフラムに圧力が印加されるとピエゾ抵抗素子の抵抗値が変化する。このため、所定の二つの中点電位の変化を第3差動増幅回路241によって差動増幅し、増幅された検出信号S6がAD変換回路242に入力される。そして、検出信号S6は、AD変換回路242で検出信号S7に変換された後、補正演算回路234に入力される。
補正演算回路234は、検出信号S5および検出信号S7を用いて角速度信号を生成・出力する。具体的には、記憶部に記憶されている関数Qs=(2.1×104)/Pを読み出し、検出信号S7をPに代入して検出振動の共振倍率Qsを演算する。また、検出された検出信号S5から角速度検出用の可動電極38における櫛歯部38bの移動距離yを演算する。そして、上記数式1に共振倍率Qs、移動距離yを代入して角速度信号Ωを生成して出力する。
以上説明したように、本実施形態の角速度センサ装置では、パッケージ400内の圧力を検出し、検出した圧力から検出振動の共振倍率Qsを演算すると共に、演算した検出振動の共振倍率Qsおよび角速度センサ素子100で検出された検出信号を用いて角速度を示す角速度信号Ωを生成して出力している。すなわち、従来の角速度センサ装置では、定数とされていた検出振動の共振倍率Qsを圧力に関する変数とし、当該共振倍率Qsをパッケージ400内の圧力に基づいて演算している。このため、パッケージ400内の圧力が経時変化したとしても検出精度が低下することを抑制することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態の角速度センサ装置は、上記第1実施形態に対して温度センサを備えたものであり、その他に関しては上記第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。図4は、本実施形態における角速度センサ装置の回路構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、本実施形態の角速度センサ装置は、温度センサ900を有しており、さらに、回路基板200に調整回路243およびAD変換回路251が形成されている。
温度センサ900は、パッケージ400内の温度を検出するものであり、AD変換回路251と接続されている。そして、AD変換回路251は、調整回路243および補正演算回路234と接続されている。
調整回路243は、例えば、圧力センサ300の温度特性に関するデータが記憶された記憶部と、検出された温度から温度特性を補正する演算部とを有するものであり、検出信号S7の補正を行うものである。圧力センサ300は、ダイヤフラムに印加される圧力(歪み)のみならず、周囲の温度によっても抵抗値が変化したり、角速度センサ素子100との熱膨張係数の違いによって発生する熱応力等によっても抵抗値が変化したりしてオフセット値が変動するためである。そして、この調整回路243は、補正演算回路243と接続されている。
また、補正演算回路234は、角速度センサ素子100に対する温度特性に関するデータが記憶された記憶部をさらに有しており、演算部にて、検出振動S5を用いて角速度信号Ωを生成する前に、検出信号S5の温度補正を行うものとされている。上記圧力センサ300と同様に、温度が変化すると熱応力によって櫛歯部37bと櫛歯部38bとの初期間隔、櫛歯部47bと櫛歯部48bとの初期間隔が変動してしまい、オフセット値が変動するためである。
上記角速度センサ装置では、温度センサ900で検出された温度がAD変換回路251でパッケージ400内の温度を示す検出信号S8に変換された後、調整回路243および補正演算回路234に入力される。そして、調整回路243では、入力された検出信号S8に基づいて検出信号S7に温度補正を行って検出信号S9とした後、補正演算回路234に検出信号S9を入力する。また、補正演算回路234は、AD変換回路251で変換された検出信号S8が入力されると、検出信号S8に基づいて検出信号S5の温度補正を行った後、補正した検出信号S5を用いて検出振動の共振倍率Qsを演算し、その後は上記第1実施形態と同様に、角速度検出信号Ωを生成して出力する。
このような角速度センサ装置では、パッケージ400内の温度を検出し、角速度センサ素子100で検出された検出信号S5および圧力センサ300で検出された検出信号S7に対して温度補正を行うようにしている。このため、上記第1実施形態と比較して、さらに、検出精度が低下することを抑制することができる。
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、角速度信号Ωは移動距離yを含む関数として説明したが、角速度信号Ωは容量を含む関数として表されたものを用いてもよい。すなわち、補正演算回路234において、角速度センサ素子100で検出された検出信号を移動距離yに変換することなく、そのまま利用することができるようにしてもよい。また、補正演算回路234は、角速度検出用パッド37c、47cの電位変化(容量変化)と櫛歯部38b、48bの移動距離yとの対応を示すデータを記憶した記憶部を有し、検出信号S6が入力された際に、記憶部から移動距離yを読み出すようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、圧力センサ300としてピエゾ抵抗素子が形成されたものを例に挙げて説明したが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば、圧力センサ300として、容量型のものを用いることができる。
上記第1実施形態では、回路基板200がパッケージ400内に収納されている例について説明したが、回路基板200はパッケージ400の外に備えられていてもよい。さらに、駆動回路210、検出回路220、補正演算回路234が同一の回路基板200に形成されている例について説明したが、これらはそれぞれ別々の回路基板に形成されていてもよい。そして、別々の回路基板に形成されている場合には、例えば、駆動回路210および検出回路220が形成された回路基板がパッケージ400内に収納され、補正演算回路234が形成された回路基板がパッケージ400外に備えられていてもよい。
100 角速度センサ素子
200 回路基板
210 駆動回路
220 検出回路
234 補正演算回路
300 圧力センサ
400 パッケージ

Claims (7)

  1. 駆動信号に応じて第1の方向(x)へ駆動振動が可能であって前記第1の方向と直交する第2の方向(y)へ検出振動が可能な可動部(3a、4a)を備え、前記可動部(3a、4a)が前記駆動振動している際に角速度が印加されたとき、前記可動部(3a、4a)が前記検出振動を行うことによって印加された前記角速度に応じた容量変化が生じる角速度センサ素子(100)と、
    前記可動部(3a、4a)の駆動振動を制御する前記駆動信号を前記角速度センサ素子(100)に出力し、前記駆動振動を一定に維持する駆動回路(210)と、
    前記角速度センサ素子(100)における前記容量変化に基づいて検出信号を出力する検出回路(220)と、
    前記角速度センサ素子(100)を収納するパッケージ(400)と、
    前記パッケージ(400)に収納され、前記パッケージ(400)内の圧力を検出する圧力センサ(300)と、
    前記圧力センサ(300)で検出された圧力から前記可動部(3a、4a)における前記検出振動の共振倍率を演算し、前記検出信号および演算した前記共振倍率を用いて、印加された前記角速度を示す角速度信号を生成して出力する補正演算回路(234)と、を有することを特徴とする角速度センサ装置。
  2. 前記パッケージ(400)内は、減圧されていることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ装置。
  3. 前記駆動回路(210)および前記検出回路(220)は回路基板(200)に形成されており、
    前記パッケージ(400)には、前記回路基板(200)、前記角速度センサ素子(100)、前記圧力センサ(300)が順に積層されて配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の角速度センサ装置。
  4. 前記回路基板(200)は、前記パッケージ(400)に接着剤(700)を介して接合されていることを特徴とする請求項3に記載の角速度センサ装置。
  5. 前記パッケージ(400)内の温度を検出する温度センサ(900)と、
    前記圧力センサ(300)で検出された圧力の温度補正を行う調整回路(243)と、を有し、
    前記補正演算回路(234)は、前記検出信号に対して温度補正を行うことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の角速度センサ装置。
  6. 前記パッケージ(400)には、不活性ガスが封入されており、
    前記補正演算回路(234)は、前記圧力センサ(300)で検出された圧力をP、前記可動部(3a、4a)における前記第2の方向(y)への共振倍率をQsとしたとき、QsP=一定から前記共振倍率を演算することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の角速度センサ装置。
  7. 前記パッケージ(400)は、セラミック層が複数積層されてなる多層基板を用いて構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の角速度センサ装置。
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