以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
以下、本実施の形態におけるパチンコ遊技機(遊技機)1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図31は、プリペイドカード方式を適用した遊技機1の一実施の形態を示している。
図1は本実施の形態に係る遊技機を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の正面図、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図4は本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図5は本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャート、図6は本実施の形態に係る特別図柄関連スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャート、図7は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図8は本実施の形態に係る第1特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図9は本実施の形態に係る第1特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図10は本実施の形態に係る第1特別図柄変動表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図11は本実施の形態に係る第1特別図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図12は本実施の形態に係る大当り開始待ち時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図13は本実施の形態に係る第2特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図14は本実施の形態に係る第2特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図15は本実施の形態に係る第2特別図柄変動表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図16は本実施の形態に係る第2特別図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図17は本実施の形態に係る大当り開始待ち時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図18は本実施の形態に係る大当り終了インターバル処理の処理手順を示すフローチャート、図19は本実施の形態に係る特別図柄ゲーム終了処理の処理手順を示すフローチャート、図20は本実施の形態に係る時短終了判定処理の処理手順を示すフローチャート、図21は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャート、図22は本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャート、図23は本実施の形態に係る遊技機のシステムタイマ割込処理の処理手順を示すフローチャート、図24は本実施の形態に係るコマンド解析処理の処理手順の前段を示すフローチャート、図25は本実施の形態に係るコマンド解析処理の処理手順の後段を示すフローチャート、図26は本実施の形態に係る大当り抽選テーブルの一例を示す図、図27は本実施の形態に係る特別図柄決定テーブルの一例を示す図、図28(a)は大当り遊技終了後の遊技状態決定テーブルの一例を示す図、(b)は大当り遊技終了後の遊技状態の対応表の一例を示す図、(c)は時短状態の決定確率の一例を示す図、図29は本実施の形態に係る変動表示パターン決定テーブルの一例を示す図、図30は本実施の形態に係る遊技の流れの一例を示す図、図31は本実施の形態に係る液晶表示装置の表示態様の一例を示す説明図である。
最初に、遊技機1の構成について、図1および図2を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤2(図2)が装着される本体枠3aがヒンジ(図示せず)を介して島設備に固定される外枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、本体枠3aは、本体枠3aの一方端を回動支点として支持されて当該外枠3bに開閉可能に取り付けられる。)、これら本体枠3aおよび外枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3の本体枠3aに対して、本体枠3a上部の左右に固定されたスピーカ6a,6b(図3)を保護するスピーカカバー60a,60bを備える装飾ユニット60、液晶表示装置(LCD)21、遊技盤2を視認可能に被うガラス扉9a、上皿部4、下皿部5および発射ハンドル7が取り付けられるようになっている。
ガラス扉9aおよび上皿部4は一体化して形成されており、この一体化された開閉扉(開閉体)は、その一端が本体枠3aに回動可能に軸支され、他端が本体枠3aに係合するようになっている。
遊技盤2(図2)は、レール6に包囲され、遊技球の転動流下が行われる遊技領域2aを有している。そして、その遊技領域2aには、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、一般入賞装置12、通過ゲート13、第1始動入賞装置14、第2始動入賞装置18、大入賞装置15、アウト口16などの遊技装置が配置されている。
ここで、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などの透光性を有する合成樹脂等の部材で構成されており、板形状を呈している。なお、上記遊技盤2は、透明であってもよいし、半透明であってもよい。また、合成樹脂以外の部材から構成されていてもよい。
また、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など)等を表示可能な表示領域21aを有する液晶表示装置(表示手段)21が配置されている。
なお、液晶表示装置21の表示領域21aは、「0」、「1」、「2」・・・「9」等のアラビア数字等から構成される第1装飾図柄の変動表示や、当該第1装飾図柄に対応する演出画像の表示が行われる第1演出表示領域(第1識別情報表示部)21bと、第1装飾図柄と同じくアラビア数字等から構成される第2装飾図柄の変動表示や、当該第2装飾図柄に対応する演出画像の表示が行われる第2演出表示領域(第2識別情報表示部)21cとからなっている。
そして、第1演出表示領域21bには、一度に3つ以上の第1装飾図柄が表示されるようになっている(図31参照。以下、第1演出表示領域21bにおける左側の第1装飾図柄を「左図柄21ba」、中央の第1装飾図柄を「中図柄21bb」、右側の第1装飾図柄を「右図柄21bc」という)。そして、これらの第1装飾図柄は、それぞれ別々に変動表示されるようになっている。
また、第2演出表示領域21cには、一度に3つ以上の第2装飾図柄が表示されるようになっている(図31参照。以下、第2演出表示領域21cにおける左側の第2装飾図柄を「左図柄21ca」、中央の第2装飾図柄を「中図柄21cb」、右側の第2装飾図柄を「右図柄21cc」という)。そして、これらの第2装飾図柄は、それぞれ別々に変動表示されるようになっている。
また、遊技盤2が透光性を有する本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが、当該遊技盤2の透光性を有する部分を介して視認可能な位置、すなわち、遊技盤2の背後に配置されている。ここで、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
ここで、一般入賞装置12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲート13は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示器25a,25b(後述)を点滅させるための装置である。
大入賞装置15は、扉15aおよび遊技球の受け入れ口を有するいわゆるアタッカー式の開閉装置であって、扉15aが閉じて遊技球の入賞が困難となる閉状態と、扉15aが開放して遊技球の入賞が容易となる開状態との開閉動作が行われるようになっている。さらに、大入賞装置15の内部には、大入賞装置15に入賞した遊技球の通過が可能な通過領域が設けられている。
第1始動入賞装置14は、遊技球が入球(入賞)可能な第1始動口14cと、当該第1始動口14cに遊技球が入賞し易い開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変翼14a,14bとを有している。また、第2始動入賞装置18も同様に、遊技球が入球(入賞)可能な第1始動口18cと、当該第1始動口18cに遊技球が入賞し易い開放状態と遊技球が入賞し難い閉鎖状態とに変化可能な可変翼18a,18bとを有している。
ここで、第1始動入賞装置14における閉鎖状態とは、可変翼14a,14bが閉じて遊技球が第1始動入賞装置14の第1始動口14cに入りにくくなる状態のことである。一方、第1始動入賞装置14における開放状態とは、可変翼14a,14bが逆八字状に開口して遊技球が第1始動入賞装置14の第1始動口14cに入りやすくなる状態のことである。また、第2始動入賞装置18の開放状態および閉鎖状態も第1始動入賞装置14と同様であるため、説明を省略する。
また、アウト口16は、一般入賞装置12、第1始動入賞装置14、第2始動入賞装置18、大入賞装置15の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
ガラス扉9aの下方には、図1に示すように第1排出口55から払い出された遊技球および遊技領域2aに打ち込まれる遊技球が貯留される上皿4aが配置されている。また、上皿4aの下方には、払い出しにより上皿4aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5aが配置されている。また、上皿4aの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿4aに貯留された遊技球を下皿5aに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー10が設けられている。
ここで、上皿4aから溢れた遊技球やシャッタレバー10の操作により移動する遊技球は、第2排出口56を介して下皿5aに到達するようになっている。
下皿5aの右側には、レール6を介して遊技領域2aへ遊技球を発射する際に回動操作される発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には遊技球の発射を停止するストップボタン(図示せず)が設けられている。
そして、遊技者が上記発射ハンドル7を回動して打ち出し操作をすることにより、上皿4a中の遊技球が、発射球供給装置(図示せず)により本体枠3aの背面に配設された発射装置90(図3参照)に供給されて、当該発射装置90によりレール6に沿って遊技領域2aに発射される。
次に、電飾ユニット26について説明する。電飾ユニット26は、遊技盤2の表面側から視認可能な位置に配置されており(図2参照)、第1特別図柄表示器24a、第2特別図柄表示器24b、普通図柄表示器25a,25b、4個の普通図柄通過記憶表示器23、4個の第1特別図柄保留記憶表示器27、4個の第2特別図柄保留記憶表示器28で構成されている。なお、第1特別図柄表示器24aおよび第2特別図柄表示器24bは7セグメントLEDより構成されており、一方、普通図柄表示器25a,25b、普通図柄通過記憶表示器23、第1特別図柄保留記憶表示器27、第2特別図柄保留記憶表示器28は、それぞれLEDで構成されている。
上記通過ゲート13は、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲート13を遊技球が通過した場合、普通当り抽選用乱数値などが通過記憶として抽出され、当該通過記憶が、後述するメインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される。そして、この通過記憶に基づいて、普通図柄表示器25a,25bの点滅表示が所定時間にわたって行われる。また、上述した4個の普通図柄通過記憶表示器23には、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、通過記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の通過記憶が記憶されている場合には、4個の普通図柄通過記憶表示器23のうち2個が点灯される。この普通図柄通過記憶表示器23の点灯個数により、遊技者に対して、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を報知することができる。
上記普通図柄表示器25a,25bは、それぞれ、「○」、「×」の普通図柄を点灯表示する表示装置である。そして、これら普通図柄表示器25a,25bは、交互に点滅するようになっており、普通図柄表示器25a,25bの点滅が終了して普通図柄表示器25aが「○」の普通図柄を点灯したまま停止表示した場合(以下、「普通当り」という。)に、第1始動入賞装置14および第2始動入賞装置18が、所定時間だけ遊技球を受け入れ易い開放状態に切り換えられる(開放時間は、非時短状態中においては0.2秒間である。一方、時短状態(普通高確率状態)中である場合は、1.8秒間の開放が3回行われる。)。
ここで、時短状態とは、普通図柄の平均点滅表示時間が他の状態時(非時短状態時)よりも短くなり、時間あたりの普通図柄の変動表示回数が向上する状態をいう(例えば、非時短状態時における普通図柄の変動表示時間は50秒間、時短状態時における普通図柄の変動表示時間は5秒間である。)。さらに、時短状態となると、第1始動入賞装置14および第2始動入賞装置18は、開放状態に切り替わる頻度が非時短状態時と比べて向上するようになる(すなわち、単位時間あたりにおける第1始動入賞装置14および第2始動入賞装置18の開状態時間の総和が相対的に大きくなる)。
つまり、時短状態とは、他の遊技状態と比べて第1始動口14cもしくは第2始動口18cのうち、少なくとも何れか一方への遊技球の入球確率が高まる遊技状態である。
なお、時短状態の制御は、特別図柄の変動表示が、所定の上限回数(例えば、100回)に達するまで、もしくは後述する第1抽選手段や第2抽選手段による大当り抽選に当選するまで継続される。
また、第1始動口14cへ遊技球が入賞した場合、大当り抽選用乱数値などが第1保留記憶として抽出され、当該第1保留記憶が、後述するメインRAM203の第1保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶されるようになっている。そして、上述した4個の第1特別図柄保留記憶表示器27には、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第1保留記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、第1保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の第1保留記憶が記憶されている場合には、4個の第1特別図柄保留記憶表示器27のうち2個が点灯される。この第1特別図柄保留記憶表示器27の点灯個数により、遊技者に対して、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第1保留記憶の数を報知することができる。なお、第1特別図柄表示器24aにおける第1特別図柄や、第1演出表示領域21bにおける第1装飾図柄の変動および停止は、上記第1保留記憶に基づいて行われる。
さらに、第2始動口18cへ遊技球が入賞した場合、第1始動口14cへ遊技球が入賞した場合と同様に、大当り抽選用乱数値などが第2保留記憶として抽出され、当該第2保留記憶が、後述するメインRAM203の第2保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶されるようになっている。そして、上述した4個の第2特別図柄保留記憶表示器28には、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第2保留記憶の数が表示されるようになっている。また、第2特別図柄表示器24bにおける第2特別図柄や、第2演出表示領域21cにおける第2装飾図柄の変動および停止は、上記第2保留記憶に基づいて行われる。
次に、7セグメントLEDである第1特別図柄表示器24aについて説明する。ここで、第2特別図柄表示器24bは、第1特別図柄表示器24aと同一の構造であるため、説明を省略する。
この第1特別図柄表示器24aに表示される第1特別図柄としては、例えば「0」、「1」、「2」・・・「9」等のアラビア数字や「−」等の図柄があげられる。そして、これらの数字や図柄は、第1始動口14cに遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている(第2特別図柄表示器24bの場合は、第2始動口18cに遊技球が入賞した後に、第2特別図柄の変動表示が行われる)。なお、これらの数字や図柄の変動表示が終了して停止した場合における図柄が「0〜9」等のアラビア数字だった場合を大当り表示態様という。この大当り表示態様は、遊技者にとって有利な大当り遊技(特別遊技)に移行すること(すなわち「大当り」に当選したこと)を示す表示態様である。なお、大当り表示態様以外の図柄が停止した場合(例えば、「−」)を非大当り表示態様という。
次に、第1演出表示領域21bに表示される第1装飾図柄の表示態様について説明する。ここで、第2演出表示領域21cに表示される第2装飾図柄の表示態様は、第1装飾図柄とほぼ同じ態様であるため、説明を省略する。
また、第1演出表示領域21bに表示される第1装飾図柄として、例えば「0」、「1」、「2」・・・「9」等のアラビア数字やその他の図柄等があげられる。そして、これらの数字や図柄は、第1始動口14cに遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている(第2演出表示領域21cの場合は、第2始動口18cに遊技球が入賞した後に、第2装飾図柄の変動表示が行われる)。なお、これらの数字や図柄の変動表示が終了して停止した場合に、『「7」「7」「7」』、『「0」「0」「0」』等のように同一の数字や図柄が一列に3個揃った場合を大当り態様(所定の態様)という。この大当り態様は、遊技者にとって有利な大当り遊技(特別遊技)に移行すること(すなわち「大当り」に当選したこと)を示す表示態様である。ここで、大当りに当選した場合には、上記大当り態様と共に、遊技の興趣を向上させるための演出画像(例えば、花火画像400や、「大当り!」の文字等(図31(c),(f)参照))が液晶表示装置21に表示される。
なお、上述した大当り態様以外の停止態様をはずれ停止態様という。
第1装飾図柄および第2装飾図柄の変動表示は、それぞれ、上述した第1特別図柄、第2特別図柄の変動表示と連動して行われる。そのため、例えば、第1特別図柄の停止態様が大当り遊技に移行することを示す表示態様(すなわち、大当り表示態様)となった場合は、第1装飾図柄の停止態様も大当り遊技に移行することを示す表示態様(すなわち、大当り態様)となる。
また、遊技者に有利な大当り遊技とは、例えば後述する大入賞装置ソレノイド73Sが、大入賞装置15の開閉動作(以下、大当り遊技中に行われる大入賞装置15の開閉動作のことを「ラウンド動作」という)を繰り返し行うことで、他の遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
なお、本実施の形態において、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第1保留記憶の数、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された第2保留記憶の数、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数は、それぞれ第1特別図柄保留記憶表示器27、第2特別図柄保留記憶表示器28、普通図柄通過記憶表示器23に表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示媒体に表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
[遊技機の電気的構成]
次に、図1に示した遊技機1の制御系について、図3を参照して説明する。なお、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される副制御回路300、払出制御回路70aおよび発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤2の背面側に搭載されている。
遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル9(図3)の操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、LED等の表示制御を行うランプ制御回路207、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203が実装されている。
そしてさらに主制御回路200には、メインCPU201が遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、大当り遊技への移行に当選するか否かの大当り抽選をする際に参照される大当り抽選テーブル(図26)、大当り遊技の終了後における遊技状態を決定する際に参照される大当り遊技終了後の遊技状態チェックテーブル(図28(a))および大当り遊技終了後の遊技状態の対応表(図28(b))、乱数抽選によって普通当り抽選をする際に参照される普通当り抽選テーブル、乱数抽選によって変動表示パターンを決定する際に参照される変動表示パターン決定テーブル(図29)、およびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインROM202が実装されている。
メインRAM203は、後述する第1保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される第1保留記憶をカウントするための第1保留記憶カウンタ、後述する第2保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される第2保留記憶をカウントするための第2保留記憶カウンタ、後述する通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される通過記憶をカウントするための通過記憶カウンタ、時短状態中における特別図柄の残り変動表示回数を示す時短カウンタ、1回のラウンド動作中に大入賞装置15に入賞した遊技球の数を記憶するための大入賞装置入賞カウンタ、1回の大当り遊技中において大入賞装置15の扉15aが開放した回数(すなわち、1回の大当り遊技中におけるラウンドの動作回数)を記憶するための大入賞装置開放回数カウンタなどを具備する。
なお、1回のラウンド動作とは、大入賞装置15が開放状態となってから所定の時間(例えば、30秒)が経過するまで、または大入賞装置15が開放状態となってから所定数(例えば、10個)の遊技球が大入賞装置15に入賞するまでの期間のことである。
ここで、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の第1保留記憶領域を有している。
なお、第1保留記憶領域とは、上述した第1保留記憶が、第1保留記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、第1特別図柄保留記憶表示器27に表示される第1保留記憶に相当し、第1保留記憶領域“0”に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、大当り抽選処理などに用いられるものである。
さらに、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の第2保留記憶領域を有している。
なお、第2保留記憶領域とは、上述した第2保留記憶が、第2保留記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、第2特別図柄保留記憶表示器28に表示される第2保留記憶に相当し、第2保留記憶領域“0”に記憶されている大当り抽選用乱数値などは、大当り抽選処理などに用いられるものである。
また、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の通過記憶領域を有している。
なお、通過記憶領域とは、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り抽選用乱数値などが、通過記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通図柄通過記憶表示器23に表示される通過記憶に相当し、通過記憶領域“0”に記憶されている普通当り抽選用乱数値などは、普通当り抽選などに用いられるものである。
メインCPU201は、第1抽選手段、第2抽選手段、遊技状態決定手段、遊技状態制御手段、特別遊技制御手段、特別図柄態様決定手段およびコマンド送信手段の各機能を有している。
第1抽選手段は、第1始動口14cへの遊技球の入賞(入球)に基づき、遊技者にとって有利な大当り遊技(特別遊技)へ移行するか否かを大当り抽選(抽選)により決定する手段である。
例えば、第1抽選手段は、第1始動口14cに遊技球が入賞した場合、乱数抽選により抽出した大当り抽選用乱数値に基づいて大当り抽選を実行し、大当り遊技に移行させるか否かを決定する。
また、第2抽選手段は、第2始動口18cへの遊技球の入賞(入球)に基づき、上記大当り抽選を行う手段である。
ここで、第1抽選手段による大当り抽選に当選すると、第1特別図柄表示器24aには大当り表示態様が、液晶表示装置21の第1演出表示領域21bには大当り態様がそれぞれ停止表示されて、後述する特別遊技制御手段により大当り遊技の制御が行われる。
また、第2抽選手段による大当り抽選に当選すると、第2特別図柄表示器24bには大当り表示態様が、液晶表示装置21の第2演出表示領域21cには大当り態様がそれぞれ停止表示されて、後述する特別遊技制御手段により大当り遊技の制御が行われる。
特別遊技制御手段は、第1特別図柄表示器(第1識別情報表示部)24aもしくは第2特別図柄表示器(第2識別情報表示部)24bに大当り態様(所定の態様)が停止表示された場合に、大当り遊技(特別遊技)の制御を行う手段である。
ここで、特別遊技状態制御手段による大当り遊技の制御は、大入賞装置15を開放状態としてから閉鎖状態に切り替えるまでの一連のラウンド動作が、所定回数(例えば、15回)行われるまで継続される。
遊技状態制御手段は、上記特別遊技制御手段により大当り遊技(特別遊技)の制御がされるまでの間、複数の遊技状態のうち、何れかの遊技状態を制御する手段である。
ここで、遊技状態制御手段により制御される遊技状態としては、高確率状態、低確率状態、時短状態(普通高確率状態)、非時短状態等が挙げられる。
高確率状態は、第1特別図柄表示器24aもしくは第2特別図柄表示器24bに大当り態様(所定の態様)が停止表示される確率が、低確率状態と比べて高い遊技状態である。また、時短状態(普通高確率状態)は、非時短状態と比べて第1始動口14cもしくは第2始動口18cのうち、少なくとも何れか一方への遊技球の入球確率が高まる遊技状態である。つまり、高確率状態は低確率状態と比べて遊技者に有利になっており、また、時短状態は非時短状態と比べて遊技者に有利になっている。
また、上述した遊技状態制御手段により高確率状態が制御されているときには、メインRAM203の所定領域に高確率フラグがセットされ、遊技状態制御手段により低確率状態が制御されているときには、メインRAM203の所定領域から高確率フラグがクリアされる。また、遊技状態制御手段により時短状態が制御されているときには、メインRAM203の所定領域に時短フラグがセットされ、遊技状態制御手段により非時短状態が制御されているときには、メインRAM203の所定領域から時短フラグがクリアされる。
また遊技状態制御手段は、後述する遊技状態決定手段により遊技状態が決定された場合には、上記特別遊技制御手段による特別遊技の制御が終了した後に、当該決定された遊技状態の制御を行うようになっている。
遊技状態決定手段は、第1特別図柄表示器(第1識別情報表示部)24aもしくは第2特別図柄表示器(第2識別情報表示部)24bに大当り態様(所定の態様)が停止表示された場合に、特別遊技制御手段による大当り遊技(特別遊技)の制御の終了後における遊技状態を決定する手段である。
具体的には、遊技状態決定手段は、上述した大当り態様が停止表示された場合、当該停止表示がされる時点における遊技状態制御手段の制御する遊技状態を基にして、遊技状態を決定している。ここで、遊技状態決定手段が決定する遊技状態としては、高確率状態、低確率状態、時短状態(普通高確率状態)、非時短状態等が挙げられるが、遊技状態制御手段により高確率状態が制御されているときには、時短状態を決定する確率を高めた状態で遊技状態を決定するようになっている。つまり、高確率状態中においては、第1始動口14cや第2始動口18cへの遊技球の入球確率が高まる設定が生じる可能性が向上するようになっている。
特別図柄態様決定手段は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止態様を決定する手段である。
具体的には、特別図柄態様決定手段は、上記第1抽選手段による大当り抽選が行われた場合には、当該大当り抽選結果に基づいて、第1特別図柄表示器24aにおける第1特別図柄の停止態様を決定している。また、特別図柄態様決定手段は、上記第2抽選手段による大当り抽選が行われた場合には、当該大当り抽選結果に基づいて、第2特別図柄表示器24bにおける第2特別図柄の停止態様を決定している。また、特別図柄態様決定手段は、第1特別図柄や第2特別図柄の停止態様を決定した場合、当該停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットしている。
さらに、特別図柄態様決定手段は、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する手段である。
具体的には、特別図柄態様決定手段は、上記第1抽選手段による大当り抽選が行われた場合には、当該大当り抽選結果および所定の乱数抽選に基づいて、第1特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定している。これにより、第1特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間が決定される。また、第1特別図柄態様決定手段は、上記決定を基にして、第1装飾図柄の変動表示パターンや変動表示時間を示す変動表示パターンコマンドを決定し、決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットしている。
なお、メインCPU201は、特別図柄態様決定手段により第1特別図柄の変動表示パターンや停止態様が決定されると、当該変動表示パターンや停止態様を第1特別図柄表示器24aに表示させるためにランプ制御回路207を制御するようになっている。
また、特別図柄態様決定手段は、上記第2大当り抽選手段による大当り抽選が行われた場合には、当該大当り抽選結果および所定の乱数抽選に基づいて、第2特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定している。これにより、第2特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間が決定される。また、第2特別図柄態様決定手段は、上記決定を基にして、第2装飾図柄の変動表示パターンや変動表示時間を示す変動表示パターンコマンドを決定し、決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットしている。
なお、メインCPU201は、特別図柄態様決定手段により第2特別図柄の変動表示パターンや停止態様が決定されると、当該変動表示パターンや停止態様を第2特別図柄表示器24bに表示させるためにランプ制御回路207を制御するようになっている。
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインROM202に格納されており、メインCPU201が、これら各プログラムをメインROM202からローディングするとともに演算結果をメインRAM203へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
さらに、コマンド送信手段であるメインCPU201は、生成した各種のコマンド(変動表示パターンコマンド、停止図柄コマンド等)を副制御回路300のサブCPU301に送信することにより、当該遊技における演出を実行させている。
そして、本実施の形態では、上記各種のコマンド(変動表示パターンコマンド、停止図柄コマンド等)に基づいて、液晶表示装置21などによる表示の演出、スピーカ6a,6bなどの音出力手段による音の演出、およびランプあるいはLEDなど発光手段による光の演出等が行われる。
主制御回路200のI/Oポート(図示せず)には、通過ゲート13の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検出するセンサである通過ゲートスイッチ19Sa、第1始動口14c内に設けられ、当該第1始動口14cに入賞した遊技球を検出するセンサである第1始動入賞装置スイッチ19a、第2始動口18c内に設けられ、当該第2始動口18cに入賞した遊技球を検出するセンサである第2始動入賞装置スイッチ19bが接続されている。
また、I/Oポートには、大入賞装置15内の通過領域に設けられ、当該通過領域を通過する遊技球を検出するセンサである大入賞装置スイッチ19Se、一般入賞装置12へ入賞した遊技球を検出するセンサである一般入賞装置スイッチ19Sb、およびメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアスイッチ74Sが接続されている。
さらに、I/Oポートには、次の各構成要素が接続されている。すなわち、第1始動入賞装置14の可変翼14a,14bを駆動する第1可動部材ソレノイド71S、第2始動入賞装置18の可変翼18a,18bを駆動する第2可動部材ソレノイド72S、大入賞装置15の扉15aを開閉する大入賞装置ソレノイド73Sなどのアクチュエータが接続されている。
ここで、上記各センサが遊技球を検出すると、その検出信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検出信号に応じて、上記各アクチュエータ71S〜74Sをそれぞれ駆動制御する。
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、副制御回路300、払出制御回路70a、および発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
この制御指令(コマンド)を受信した副制御回路300のサブCPU301によって液晶表示装置21、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70aおよび発射制御回路70bによって、払出装置82および発射装置90の動作が制御される。
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、一般入賞装置12、第1始動口14c、第2始動口18c、大入賞装置15などに遊技球が入球したことを条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御する。これにより、所定数の遊技球が賞球として第1排出口55より払い出される。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御することで、所定数の遊技球を貸球として第1排出口55より払い出させている。
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域2aに向けて発射する発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、発射ハンドル7の回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
また、ランプ制御回路207には、第1特別図柄表示器24a、第2特別図柄表示器24b、普通図柄表示器25a,25b、普通図柄通過記憶表示器23、第1特別図柄保留記憶表示器27、第2特別図柄保留記憶表示器28等のLEDが電気的に接続されている。ランプ制御回路207は、メインCPU201の制御に基づき、上記LEDの表示制御を行う。
次に、副制御回路300の構成について説明する。副制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート(図示せず)、画像制御回路305、音声制御回路306、およびランプ制御回路307が備えられている。
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路305を処理制御するための制御プログラム(演出データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
サブCPU301は、コマンド入力ポートを介して主制御回路200から受信したコマンドを抽選し、その抽選結果に従って画像制御回路305,音声制御回路306,ランプ制御回路307等の制御を行う。
また、サブCPU301は、第1識別情報決定手段、第2識別情報決定手段、第1識別情報表示制御手段、第2識別情報表示制御手段、識別情報停止表示保留手段の機能を有している。
第1識別情報決定手段は、第1抽選手段による大当り抽選が行われた場合に、当該大当り抽選結果を示す第1装飾図柄(識別情報)を決定する手段である。
具体的には、第1識別情報決定手段は、メインCPU201から送信された停止図柄コマンドの示す第1特別図柄に基づいて、第1装飾図柄を決定している。
第2識別情報決定手段は、第2抽選手段による大当り抽選が行われた場合に、当該大当り抽選結果を示す第2装飾図柄(識別情報)を決定する手段である。
具体的には、第2識別情報決定手段は、メインCPU201から送信された停止図柄コマンドの示す第2特別図柄に基づいて、第2装飾図柄を決定している。
第1識別情報表示制御手段は、第1抽選手段による抽選が行われた場合に、第1装飾図柄を、第1演出表示領域21bにて変動表示させた後に第1抽選手段による抽選結果を示す停止態様で停止表示させる制御を行う手段である。
具体的には、第1識別情報表示制御手段は、上記第1識別情報決定手段により第1装飾図柄が決定された場合に、液晶表示装置21における第1演出表示領域21bにて第1装飾図柄を変動表示をさせた後に第1識別情報決定手段により決定された第1装飾図柄を停止表示させる制御を行うようになっている。
たとえば、第1識別情報表示制御手段は、第1識別情報決定手段により第1装飾図柄が決定され、且つコマンド送信手段であるメインCPU201から変動表示パターンコマンドが送信された場合に、画像制御回路305に対して指示制御を行うことにより、当該変動表示パターンコマンドに応じた第1装飾図柄の変動表示制御や、その他の演出画像の表示制御等を行っている。また、第1装飾図柄の変動表示の後には、第1識別情報決定手段により決定された第1装飾図柄を停止表示させるための指示制御を画像制御回路305に対して行っている。この場合、液晶表示装置21の第1演出表示領域21bにおいては、変動表示パターンコマンドに応じた第1装飾図柄の変動表示が行われた後に、第1識別情報決定手段により決定された第1装飾図柄が停止表示される。
第2識別情報表示制御手段は、第2抽選手段による抽選が行われた場合に、第2装飾図柄を、第2演出表示領域21cにて変動表示させた後に第2抽選手段による抽選結果を示す停止態様で停止表示させる制御を行う手段である。
具体的には、第2識別情報表示制御手段は、上記第2識別情報決定手段により第2装飾図柄が決定された場合に、液晶表示装置21における第2演出表示領域21cにて第2装飾図柄を変動表示をさせた後に第2識別情報決定手段により決定された第2装飾図柄を停止表示させる制御を行うようになっている。
たとえば、第2識別情報表示制御手段は、第2識別情報決定手段により第2装飾図柄が決定され、且つコマンド送信手段であるメインCPU201から変動表示パターンコマンドが送信された場合に、画像制御回路305に対して指示制御を行うことにより、当該変動表示パターンコマンドに応じた第2装飾図柄の変動表示制御や、その他の演出画像の表示制御等を行っている。また、第2装飾図柄の変動表示の後には、第2識別情報決定手段により決定された第2装飾図柄を停止表示させるための指示制御を画像制御回路305に対して行っている。この場合、液晶表示装置21の第2演出表示領域21cにおいては、変動表示パターンコマンドに応じた第2装飾図柄の変動表示が行われた後に、第2識別情報決定手段により決定された第2装飾図柄が停止表示される。
識別情報停止表示保留手段は、第1演出表示領域21bにおける第1装飾図柄の変動表示と第2演出表示領域21cにおける第2装飾図柄の変動表示とが並行して行われているときにおいて、何れか一方の表示領域(表示部)に大当り態様(所定の態様)が停止表示された場合には、特別遊技制御手段による大当り遊技の制御が終了するまでの間他方の停止表示を保留し、当該大当り遊技の制御が終了した場合に、当該保留を解除する手段である。
画像制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた演出データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに第1装飾図柄や第2装飾図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして装飾図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
また、画像データROM305bには、液晶表示装置21に画像を表示させるための画像データが記憶されている。なお、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ(ドット単位のデータ)が含まれている。
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301からの指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
音声制御回路306にはスピーカ6a,6bが接続されている。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ6a,6bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
ランプ制御回路307には装飾ランプ39a(装飾ランプとは、遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED等の総称である)が接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づき、信号を生成する。装飾ランプ39aは、入力したこの信号に基づいて点灯表示等を行う。
このように、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aおよび液晶表示装置21は、サブCPU301がセットした(制御プログラム)演出データに基づいて演出を行うようになっている。
なお、遊技機1における各処理は、主制御回路200と副制御回路300とにより制御されているが、主制御回路200は、副制御回路300により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
[主制御処理]
次に、本実施の形態に係る遊技機1の主制御回路200による処理の手順について、図4を参照して説明する。
なお、図4(a)は、所定の周期(例えば、2msec)でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図4(b)は、本実施の形態に係る遊技機1のメイン処理手順を示すフローチャートである。
最初に、システムタイマ割込処理について、図4(a)を参照しながら説明する。
ステップS100において、メインCPU201は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS110において、メインCPU201は、大当り抽選用乱数値、大当り図柄決定用乱数値、普通当り抽選用乱数値などの値を更新する。
ステップS120において、メインCPU201は、詳細については後述するスイッチ入力検出処理(図5参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1始動入賞装置14に設けられた第1始動入賞装置スイッチ19aや、第2始動入賞装置18に設けられた第2始動入賞装置スイッチ19bから入力される検出信号等を検出する処理等が行われる。
ステップS130において、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU201は、主制御回路200と副制御回路300との同期をとるための待ち時間タイマ、変動表示されている第1特別図柄の残り変動表示時間、変動表示されている第2特別図柄の残り変動表示時間、遊技球を受け入れ易い開放状態にある第1始動入賞装置14の残り開放時間、遊技球を受け入れ易い開放状態にある第2始動入賞装置18の残り開放時間、遊技球を受け入れ易い開放状態にある大入賞装置15の扉15aの残り開放時間、などを更新する。但し、メインCPU201は、ワークRAM303の所定領域に第1装飾図柄停止保留フラグがセットされている場合(第1装飾図柄の停止表示が保留されている場合)には、第1特別図柄の残り変動表示時間の更新を行わない(すなわち、第1待ち時間タイマの更新を行わない)。また、ワークRAM303の所定領域に第2装飾図柄停止保留フラグがセットされている場合(第2装飾図柄の停止表示が保留されている場合)には、第2特別図柄の残り変動表示時間の更新を行わない(すなわち、第2待ち時間タイマの更新を行わない)。つまり、第1装飾図柄の停止表示が保留されている場合は、第1特別図柄の変動表示時間の更新がストップし、第2装飾図柄の停止表示が保留されている場合は、第2特別図柄の変動表示時間の更新がストップする。
ステップS190において、メインCPU201は、ステップS100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
次に、主制御回路200によるメイン処理について、図4(b)を参照しながら説明する。
ステップS10において、メインCPU201は、遊技機1における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する。
ステップS20において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄制御処理(図7参照)を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS30に処理を移行する。
ステップS30において、メインCPU201は、普通図柄に関する各処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り抽選用乱数値に基づいて普通当り抽選を行い、この普通当り抽選の結果に基づいて、普通図柄表示器25a,25bにおける普通図柄の点滅表示パターンを選択する。そして、普通図柄表示器25a,25bが当該点滅表示パターンに従って点滅表示した後に、当該普通図柄表示器25a,25に「当り」が表示された場合(すなわち、上記普通当り抽選が当りである場合)、メインCPU201は、第1始動入賞装置14や第2始動入賞装置18における可変翼の開放制御を行い、通過記憶カウンタから“1”を減算するとともに、通過記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ通過記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせる。なお、遊技状態が時短状態の場合には、非時短状態の場合と比べて、普通図柄表示器25a,25に「当り」が表示される確率(すなわち、上記普通当り抽選が当りとなる確率)が高くなっている。
ステップS40において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示の実行や大当りの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
ステップS50において、メインCPU201は、第1可動部材ソレノイド71S、第2可動部材ソレノイド72S、大入賞装置ソレノイド73Sなどのソレノイドを駆動制御する。
ステップS60において、コマンド送信手段であるメインCPU201は、変動表示パターンコマンド、第1装飾図柄停止保留開始コマンド、第1装飾図柄停止保留終了コマンド、第2装飾図柄停止保留開始コマンド、第2装飾図柄停止保留終了コマンド、停止図柄コマンド、その他のコマンド等を副制御回路300へ出力する。
ステップS70において、メインCPU201は、メインRAM203の第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第1保留記憶の数を第1特別図柄保留記憶表示器27に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
例えば、第1保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の第1保留記憶が記憶されている場合には、4個の第1特別図柄保留記憶表示器27のうち2個が点灯される。
また、メインCPU201は、メインRAM203の第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている第2保留記憶の数を第2特別図柄保留記憶表示器28に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
例えば、第2保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の第2保留記憶が記憶されている場合には、4個の第2特別図柄保留記憶表示器28のうち2個が点灯される。
さらに、メインCPU201は、メインRAM203の通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を普通図柄通過記憶表示器23に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
また、メインCPU201は、後述する第1特別図柄記憶チェック処理(図9)にて第1特別図柄の変動表示パターンや停止態様が決定された場合は、当該変動表示パターンや停止態様を第1特別図柄表示器24aに表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、第1特別図柄表示器24aの第1特別図柄は、第1特別図柄記憶チェック処理によって決定された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同処理にて決定された停止態様で停止する。
一方、メインCPU201は、後述する第2特別図柄記憶チェック処理(図14)にて第2特別図柄の変動表示パターンや停止態様が決定された場合は、当該変動表示パターンや停止態様を第2特別図柄表示器24bに表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、第2特別図柄表示器24bの第2特別図柄は、第2特別図柄記憶チェック処理によって決定された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同処理にて決定された停止態様で停止する。
また、メインCPU201は、上述したステップS30にて普通図柄の点滅表示パターンや停止態様が選択された場合は、当該点滅表示パターンや停止態様を普通図柄表示器25a,25bに表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、普通図柄表示器25a,25bの普通図柄は、ステップS30によって選択された点滅表示パターンに基づいて点滅表示し、そして、同ステップにて選択された停止態様で停止する。
また、メインCPU201は、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を副制御回路300へ出力する。
ステップS80において、メインCPU201は、遊技球が入賞(入球)した入賞装置の種類(一般入賞装置12、大入賞装置15、第1始動入賞装置14、第2始動入賞装置18など)に応じて、所定の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路70aへ出力する。
ステップS90において、メインCPU201は、メイン処理にて用いられた乱数などの値を更新する。
なお、メインCPU201は、上述のステップS20からステップS90までの処理を繰り返し行う。
次に、上記ステップS120のスイッチ入力検出処理について、図5を参照しながら説明する。なお、図5は本実施の形態に係るスイッチ入力検出処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS121において、メインCPU201は、第1始動入賞装置スイッチ19a、第2始動入賞装置スイッチ19b、大入賞装置スイッチ19Seおよび一般入賞装置スイッチ19Sbなどにより入力された信号をI/Oポートを介して検出する。
ステップS122において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄関連スイッチチェック処理(図6参照)を実行する。当該ステップにおいては、第1始動入賞装置14、第2始動入賞装置18、大入賞装置15等に設けられたスイッチからの検出信号を検出する処理等が行われる。
ステップS123において、メインCPU201は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。以下、普通図柄関連スイッチチェック処理について具体的に説明する。
メインCPU201は、通過ゲートスイッチ19Saから出力された検出信号を検出した場合、通過記憶カウンタの値を確認する。そして、この通過記憶カウンタの値が例えば4以下の場合には、通過記憶カウンタの値に“1”を加算するとともに、乱数抽選により普通当り抽選用乱数値を抽出し、当該普通当り抽選用乱数値を通過記憶として、メインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
なお、通過記憶カウンタの値が0のときは、普通図柄表示器25a,25bにおいて普通図柄の点滅表示が行われておらず、且つ、通過記憶の数が0の状態である。通過記憶カウンタの値が1のときは、普通図柄表示器25a,25bにおいて普通図柄の点滅表示が行われており、且つ、通過記憶の数が0の状態となる。また、当該カウンタの値が5のときは、普通図柄の点滅表示が行われており、且つ、通過記憶の数が4である旨が普通図柄通過記憶表示器23に表示される状態である(すなわち、普通図柄通過記憶表示器23には、通過記憶カウンタから「1」を減算した値が表示される)。
次に、上記ステップS122の特別図柄関連スイッチチェック処理について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は本実施の形態に係る特別図柄関連スイッチチェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS122−1において、メインCPU201は、第1始動口14cに設けられた第1始動入賞装置スイッチ19aからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第1始動口14cに入賞したと判断してステップS122−2の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、ステップS122−6の処理に移る。
ステップS122−2において、メインCPU201は、第1保留記憶カウンタの値が“4”より大きいか否か(すなわち、既に第1保留記憶領域(“0”〜“4”)の全てに第1保留記憶が記憶されているか否か)を確認し、この確認の結果、第1保留記憶カウンタの値が“4”より大きい場合(すなわち、既に第1保留記憶領域(“0”〜“4”)の全てに第1保留記憶が記憶されている場合)には、ステップS122−6の処理に移り、一方、第1保留記憶カウンタの値が“4”より小さい場合(すなわち、まだ、第1保留記憶が記憶されていない第1保留記憶領域がある場合)には、第1始動口14cに入賞した遊技球を第1保留記憶として計数するためにステップS122−3の処理に移る。
ステップS122−3において、メインCPU201は、第1始動口14cに入賞した遊技球を第1保留記憶として計数するために、第1保留記憶カウンタの値に“1”を加算する。
ステップS122−4において、メインCPU201は、乱数抽選により大当り抽選用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出する。
ステップS122−5において、メインCPU201は、上記ステップS122−4にて抽出された大当り抽選用乱数値および大当り図柄決定用乱数値を、第1保留記憶としてメインRAM203の第1保留記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
ステップS122−6において、メインCPU201は、第2始動口18cに設けられた第2始動入賞装置スイッチ19bからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が第2始動口18cに入賞したと判断してステップS122−7の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、ステップS122−11の処理に移る。
ステップS122−7において、メインCPU201は、第2保留記憶カウンタの値が“4”より大きいか否か(すなわち、既に第2保留記憶領域(“0”〜“4”)の全てに第2保留記憶が記憶されているか否か)を確認し、この確認の結果、第2保留記憶カウンタの値が“4”より大きい場合(すなわち、既に第2保留記憶領域(“0”〜“4”)の全てに第2保留記憶が記憶されている場合)には、ステップS122−11の処理に移り、一方、第2保留記憶カウンタの値が“4”より小さい場合(すなわち、まだ、第2保留記憶が記憶されていない第2保留記憶領域がある場合)には、第2始動口18cに入賞した遊技球を第2保留記憶として計数するためにステップS122−8の処理に移る。
ステップS122−8において、メインCPU201は、第2始動口18cに入賞した遊技球を第2保留記憶として計数するために、第2保留記憶カウンタの値に“1”を加算する。
ステップS122−9において、メインCPU201は、乱数抽選により大当り抽選用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出する。
ステップS122−10において、メインCPU201は、上記ステップS122−9にて抽出された大当り抽選用乱数値および大当り図柄決定用乱数値を、第2保留記憶としてメインRAM203の第2保留記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
ステップS122−11において、メインCPU201は、大入賞装置15に設けられた大入賞装置スイッチ19Seからの検出信号を検出したか否かを確認する。また、メインCPU201は、検出信号を検出した場合には、遊技球が大入賞装置15に入賞したと判断してステップS122−12の処理に移る。一方、検出信号を検出していない場合には、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
ステップS122−12において、メインCPU201は、大入賞装置入賞カウンタの値に“1”を加算する。
[特別図柄制御処理]
次に、上記ステップS20の特別図柄制御処理について、図7を参照しながら説明する。なお、図7は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS21において、メインCPU201は、詳細については後述する第1特別図柄制御処理(図8参照)を行う。ここでは、主に、第1抽選手段による大当り抽選処理や第1特別図柄に関する制御処理等が行われる。
ステップS22において、メインCPU201は、詳細については後述する第2特別図柄制御処理(図13参照)を行う。ここでは、主に、第2抽選手段による大当り抽選処理や第2特別図柄に関する制御処理等が行われる。
ステップS23において、メインCPU201は、大当り制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、大当り制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける大当り遊技の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この大当り制御状態フラグに基づいて、ステップS24乃至ステップS29における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS24において、メインCPU201は、大当り制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、且つ大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認し、当該条件を満たしていない場合には、当該ステップを終了する。
上記条件を満たしている場合は、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置開放回数カウンタに”1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉15aを開放するように大入賞装置ソレノイド73Sを制御する。これにより、大入賞装置15が遊技球を受け入れ易い開放状態となるラウンド動作の制御が開始され、遊技球が通過領域を通過可能となる。
次に、メインCPU201は、大入賞装置開放中を示す値(04)を大当り制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS25において、メインCPU201は、大当り制御状態フラグに大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされてる場合には、次に開放上限時間がセットされた大入賞装置開放時間タイマの値が“0”であるという条件、または大入賞装置15に遊技球が最大入賞個数である10個以上入球したという条件の何れかが成立しているか否かを確認する。そして、2つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合、メインCPU201は、大入賞装置15の扉15aを閉じるように大入賞装置ソレノイド73Sを制御する。これにより、大入賞装置15は閉鎖状態となりラウンド動作が終了する。
また、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置内残留球監視を示す値(05)を大当り制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置内残留球監視時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS26において、メインCPU201は、大当り制御状態フラグが大入賞装置内残留球監視を示す値(05)であり、且つ大入賞装置内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。
そして、メインCPU201は、上記何れの条件も満たす場合には、次に大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)であるという条件が成立しているか否かを確認する。なお、大入賞装置開放回数カウンタとは、大当り遊技におけるラウンド数をカウントするものである。
また、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)である場合には、大当り終了インターバルを示す値(07)を大当り制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置開放回数カウンタに”0”をセットする。そして、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
一方、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)ではない場合には、大入賞装置再開放待ち時間管理を示す値(06)を大当り制御状態フラグにセットするとともに、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
ステップS27において、メインCPU201は、大当り制御状態フラグに大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされている場合には、次にラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、当該待ち時間タイマの値が“0”である場合には、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値に“1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉15aを開放するように大入賞装置ソレノイド73Sを制御する。これにより、大入賞装置15は開放状態となりラウンド動作の制御が開始される。そして、次に大入賞装置開放中を示す値(04)を大当り制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間として所定時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS28において、メインCPU201は、詳細については後述する大当り終了インターバル処理(図18参照)を行う。ここでは、主に、大当り遊技終了後における遊技状態の制御を開始させる処理等が行われる。
ステップS29において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄ゲーム終了処理(図19参照)を行う。ここでは、主に、特別図柄ゲームの終了後における設定処理等が行われる。
次に、上記ステップS21の第1特別図柄制御処理について、図8を参照しながら説明する。なお、図8は本実施の形態に係る第1特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS21−1において、メインCPU201は、第1制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、第1制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける第1特別図柄の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この第1制御状態フラグに基づいて、ステップS21−2乃至ステップS21−5における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS21−2において、メインCPU201は、詳細については後述する第1特別図柄記憶チェック処理(図9参照)を行う。ここでは、主に、第1抽選手段による大当り抽選処理が行われる。そして、この抽選処理の結果に応じて、第1特別図柄の停止態様、変動表示パターン、変動表示時間等の決定が行われる。
ステップS21−3において、メインCPU201は、詳細については後述する第1特別図柄変動表示時間管理処理(図10参照)を行う。ここでは、主に、変動表示された第1特別図柄や第1装飾図柄の残り変動表示時間を管理する処理等が行われる。なお、変動表示時間が終了した場合は、ステップS21−2にて決定された第1特別図柄が第1特別図柄表示器24aに停止表示される。また、これと同期して、サブCPU301により決定された第1装飾図柄が液晶表示装置21の第1演出表示領域21bに停止表示される。
ステップS21−4において、メインCPU201は、詳細については後述する第1特別図柄表示時間管理処理(図11参照)を行う。ここでは、主に、停止表示された図柄(第1特別図柄、第1装飾図柄等)の残り表示時間の管理が行われる。
ステップS21−5において、メインCPU201は、詳細については後述する大当り開始待ち時間管理処理(図12参照)を行う。ここでは、主に、大当り遊技の開始待ちに関する処理や、大入賞装置15の開閉態様の設定をする処理が行われる。
次に、上記ステップS21−2の第1特別図柄記憶チェック処理について、図9を参照しながら説明する。なお、図9は本実施の形態に係る第1特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS21−2−1において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが第1特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、第1制御状態フラグが第1特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS21−2−2の処理に移り、一方、第1制御状態フラグが第1特別図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この第1特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS21−2−2において、メインCPU201は、第1保留記憶カウンタの値が“0”であるか否か(すなわち、第1保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された第1保留記憶の数が“0”であるか否か)を確認し、この確認の結果、第1保留記憶カウンタの値が“0”である場合にはステップS21−2−3の処理に移り、一方、第1保留記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS21−2−4の処理に移る。
ステップS21−2−3において、メインCPU201は、第1演出表示領域21bにおいてデモ演出画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、セットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態(第1特別図柄表示器24aにおける第1特別図柄の変動表示や、液晶表示装置21における第1装飾図柄の変動表示等の動作が行われておらず、大当り遊技中でもなく、第1保留記憶もない状態)の場合に生成される。
ステップS21−2−4において、メインCPU201は、第1特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)を第1制御状態フラグにセットする。
ステップS21−2−5において、第1抽選手段であるメインCPU201は、第1保留記憶領域(“0”)に記憶された第1保留記憶に含まれる大当り抽選用乱数値と、大当たり抽選テーブル(図26)とを基にして、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技(特別遊技)に移行させるか否かの大当り抽選を行う。
例えば、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に高確率フラグがセットされていない場合(低確率状態の場合)においては、大当り抽選用乱数値が7のときに大当りと判断する。また、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に高確率フラグがセットされている場合(高確率状態の場合)においては、大当り抽選用乱数値が3、5、7、11、13のときに大当りと判断する。このように、本実施の形態では、高確率状態時においては、低高確率状態時と比べて、大当りとなる乱数値が多く設定されており、大当りに当選し易く(つまり、遊技者に有利に)なっている。
ステップS21−2−6において、メインCPU201は、ステップS21−2−5にて行われた大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技に移行させるものであるか否か(すなわち、大当りに当選したか否か)を確認する。そして、メインCPU201は、大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技に移行させるものである場合(大当りに当選した場合)には、ステップS21−2−11の処理に移る。一方、大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技に移行させるものでない場合(大当りに当選しなかった場合)には、ステップS21−2−7の処理に移る。
ステップS21−2−7において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、大当り抽選結果と、第1保留記憶領域(“0”)に記憶された第1保留記憶に含まれる大当り図柄乱数値と、図27に示す特別図柄決定テーブルとを基にして、第1特別図柄の停止態様と遊技状態要求フラグ値とを決定する。例えば、大当り抽選結果にはずれであり、且つ大当り図柄乱数値の値が0〜99の範囲である場合には、非大当り表示態様「−」を示す停止図柄データである「00」を決定する。つまり、第1特別図柄の停止態様を非大当り表示態様「−」に決定する。また、遊技状態要求フラグ値として「00」を決定する。そして、当該第1特別図柄の停止態様に対応する第1装飾図柄の停止態様をサブCPU(第1識別情報決定手段)301に決定させるために、上記第1特別図柄の停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。本ステップにおける処理が終了した後は、ステップS21−2−16に処理を移行する。
ステップS21−2−11において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、大当り抽選結果と、第1保留記憶領域(“0”)に記憶された第1保留記憶に含まれる大当り図柄乱数値と、図27に示す特別図柄決定テーブルとを基にして、第1特別図柄の停止態様と、遊技状態要求フラグ値とを決定する。例えば、大当り抽選結果に大当りであり、且つ大当り図柄乱数値の値が0〜9の範囲である場合には、大当り表示態様「2」を示す停止図柄データである「02」を決定する。つまり、第1特別図柄の停止態様を大当り表示態様に決定する。また、遊技状態要求フラグ値として「00」を決定する。そして、当該第1特別図柄の停止態様に対応する第1装飾図柄の停止態様をサブCPU(第1識別情報決定手段)301に決定させるために、上記第1特別図柄の停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。本ステップにおける処理が終了した後は、ステップS21−2−16に処理を移行する。ここで、停止図柄データ「01」〜「09」は、それぞれ大当り態様「1」〜「9」を示しており、停止図柄データ「10」は、大当り態様「0」を示している。
ステップS21−2−16において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、第1特別図柄や第1装飾図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する処理を行う。
まず、メインCPU201は、乱数発生器により0から250の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値をリーチ判定用乱数値として抽出するとともに、乱数発生器により0から99の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を演出選択用乱数値として抽出する。次に、メインCPU201は、抽出した乱数値と、大当りの抽選結果と、現在の遊技状態と、第1保留記憶領域(“0”)に記憶された第1保留記憶に含まれる大当り図柄乱数値と、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数と、図29に示す変動表示パターン決定テーブルとを基にして、第1特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間、および第1装飾図柄の変動表示パターンや変動表示時間を示す変動表示パターンコマンドを決定する。そして、当該決定された変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
例えば、メインCPU201は、ステップS21−2−5にて行われた大当り抽選の結果がはずれであり、現在の遊技状態が低確率状態および非時短状態(すなわち、高確率フラグ、時短フラグの何れもがメインRAM203の所定領域にセットされていない状態)であり、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数が0〜2の範囲であり、抽出されたリーチ判定用乱数値が0から25の範囲であり、そして、抽出された演出選択用乱数値が0から59の範囲に含まれるものであったときは、図29に示す変動表示パターン決定テーブルを参照し、第1特別図柄の変動表示パターンとして「01H」を、そして、第1装飾図柄の変動表示パターンとして「ノーマルリーチ」を示す変動表示パターンコマンド「83H01H」をそれぞれ決定する。そして、当該決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットする(このとき、第1特別図柄や第1装飾図柄の変動表示時間はそれぞれ20000(ms)に決定される)。
また、メインCPU201は、ステップS21−2−5にて行われた大当り抽選の結果がはずれであり、現在の遊技状態が高確率状態および非時短状態(すなわち、高確率フラグがメインRAM203の所定領域にセットされている一方、時短フラグが当該所定領域にセットされていない状態)であり、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数が0〜2の範囲であり、抽出されたリーチ判定用乱数値が26から250の範囲であり、そして、抽出された演出選択用乱数値が0から99の範囲に含まれるものであったときは、図29に示す変動表示パターン決定テーブルを参照し、第1特別図柄の変動表示パターンとして「00H」を、そして、第1装飾図柄の変動表示パターンとして「通常変動」を示す変動表示パターンコマンド「83H00H」をそれぞれ決定する。そして、当該決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットする(このとき、第1特別図柄や第1装飾図柄の変動表示時間はそれぞれ10000(ms)に決定される)。
また、メインCPU201は、ステップS21−2−5にて行われた大当り抽選の結果がはずれであり、現在の遊技状態が高確率状態および非時短状態(すなわち、高確率フラグおよび時短フラグがメインRAM203の所定領域にセットされている状態)であり、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数が3〜4の範囲であり、抽出されたリーチ判定用乱数値が15から250の範囲であり、そして、抽出された演出選択用乱数値が0から99の範囲に含まれるものであったときは、図29に示す変動表示パターン決定テーブルを参照し、第1特別図柄の変動表示パターンとして「04H」を、そして、第1装飾図柄の変動表示パターンとして「短縮変動」を示す変動表示パターンコマンド「83H04H」をそれぞれ決定する。そして、当該決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットする(このとき、第1特別図柄や第1装飾図柄の変動表示時間はそれぞれ3000(ms)に決定される)。
また、メインCPU201は、ステップS21−2−5にて行われた大当り抽選の結果が大当りであり、第1保留記憶領域(“0”)に記憶された第1保留記憶に含まれる大当り図柄乱数値が0〜39の範囲であり、そして、抽出された演出選択用乱数値が0から9の範囲に含まれるものであったときは、図29に示す変動表示パターン決定テーブルを参照し、第1特別図柄の変動表示パターンとして「05H」を、そして、第1装飾図柄の変動表示パターンとして「ノーマルリーチ」を示す変動表示パターンコマンド「83H05H」をそれぞれ決定する。そして、当該決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットする(このとき、第1特別図柄や第1装飾図柄の変動表示時間はそれぞれ21000(ms)に決定される)。
ここで、リーチとは、表示領域21aにおいて、左図柄21baおよび右図柄21bc(もしくは左図柄21caおよび右図柄21cc)が同一の数字で停止表示もしくは仮停止(一時的な停止)されて変動表示中の装飾図柄が中図柄21bb(もしくは中図柄21cb)のみとなり、且つ「リ〜チ」等のリーチを示す演出画像が表示された状態をいう(例えば、図31(b)参照。同図においては、左図柄21baおよび右図柄21bcが「0」で停止表示されている)。なお、このリーチが発生すると大当りの期待が高まるので、遊技者にとっては最も遊技の興趣を覚える瞬間となる。また、リーチの種類としては、ノーマルリーチや、当該ノーマルリーチと比べて大当り期待度の高いスーパーリーチA,B等が挙げられる。
ステップS21−2−17において、メインCPU201は、ステップS21−2−16の処理にて決定された変動表示時間を第1待ち時間タイマにセットする。
なお、第1特別図柄表示器24aにおける第1特別図柄の変動表示は、ステップS21−2−17によってセットされた変動表示時間の間、ステップS21−2−16にて決定された変動表示パターンに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される第1特別図柄は、ステップS21−2−7もしくはステップS21−2−11にて決定された第1特別図柄が表示された状態で停止する。
また、第1装飾図柄の変動表示は、ステップS21−2−17によってセットされた変動表示時間の間、ステップS21−2−16にて生成された変動動表示パターンコマンドに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される第1装飾図柄は、ステップS21−2−7もしくはステップS21−2−11にて生成された停止図柄コマンドを基にサブCPU(第1識別情報決定手段)301により決定された第1装飾図柄、が表示された状態で停止する。
ステップS21−2−18において、メインCPU201は、今回の第1特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
[第1特別図柄変動表示時間管理処理]
次に、上記ステップS21−3の第1特別図柄変動表示時間管理処理について、図10を参照しながら説明する。なお、図10は第1特別図柄変動表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS21−3−1において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが第1特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1制御状態フラグが第1特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)である場合には、ステップS21−3−2の処理に移り、第1制御状態フラグが第1特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)でない場合には、第1特別図柄変動表示時間管理処理を終了する。
ステップS21−3−2において、メインCPU201は、第1装飾図柄停止保留フラグがメインRAM203の所定領域にセットされているか否かを確認する。第1装飾図柄停止保留フラグがセットされている場合には、第1装飾図柄の停止表示が保留されていると判断してステップS21−3−3の処理に移る。第1装飾図柄停止保留フラグがセットされていない場合には、ステップS21−3−6に処理を移行する。
ステップS21−3−3において、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)でない場合(すなわち、第2装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技、の最中でない場合)には、第1装飾図柄の停止表示の保留を解除させるためにステップS21−3−4の処理に移り、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)である場合には、第1特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS21−3−4において、メインCPU201は、第1装飾図柄の停止表示の保留を解除させるためのコマンドである第1装飾図柄停止保留終了コマンドをメインRAM203の所定領域にセットする。なお、この処理において、セットされた第1装飾図柄停止保留終了コマンドは、図4(b)のステップS60の処理において、副制御回路300に送信される。この処理が終了した場合には、ステップS21−3−5に処理を移行する。このように、メインCPU201は、第1装飾図柄の停止表示が保留されているときにおいて、第2装飾図柄が停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技が終了した場合に、第1装飾図柄停止保留終了コマンドを副制御回路300に送信する手段の一例である。
ステップS21−3−5において、メインCPU201は、第1装飾図柄の停止表示の保留が終了する旨を示すために、メインRAM203の所定領域にセットされている第1装飾図柄停止保留フラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS21−3−6に処理を移行する。
ステップS21−3−6において、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)である場合(すなわち、第2装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技、の最中である場合)には、第1装飾図柄の停止表示を保留させるためにステップS21−3−7の処理に移り、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)でない場合には、ステップS21−3−9に処理を移行する。
ステップS21−3−7において、メインCPU201は、第1装飾図柄の停止表示を保留させるためのコマンドである第1装飾図柄停止保留開始コマンドをメインRAM203の所定領域にセットする。なお、この処理において、セットされた第1装飾図柄停止保留開始コマンドは、図4(b)のステップS60の処理において、副制御回路300に送信される。この処理が終了した場合には、ステップS21−3−8に処理を移行する。このように、メインCPU201は、第1装飾図柄が変動表示中のときにおいて、第2装飾図柄が停止表示されたことに起因した大当り遊技が発生した場合に、第1装飾図柄停止保留開始コマンドを副制御回路300に送信する手段の一例である。
ステップS21−3−8において、メインCPU201は、第1装飾図柄の停止表示が保留される旨を示すために、第1装飾図柄停止保留フラグをメインRAM203の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、第1特別図柄変動表示時間管理処理を終了する。
ステップS21−3−9において、メインCPU201は、変動表示時間がセットされた第1待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、変動表示時間がセットされた第1待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS21−3−10の処理に移り、変動表示時間がセットされた第1待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第1特別図柄変動表示時間管理処理を終了する。
なお、第1特別図柄、第1装飾図柄等の停止表示は、この第1待ち時間タイマの値が”0”になるまでの間、継続される。
ステップS21−3−10において、メインCPU201は、第1特別図柄表示時間管理を示す値(02)を第1制御状態フラグにセットする。
ステップS21−3−11において、メインCPU201は、確定後待ち時間(例えば、1秒)を第1待ち時間タイマにセットする。
次に、上記ステップS21−4の第1特別図柄表示時間管理処理について、図11を参照しながら説明する。なお、図11は第1特別図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS21−4−1において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理を示す値(02)である場合には、ステップS21−4−2の処理に移り、第1制御状態フラグが第1特別図柄表示時間管理を示す値(02)でない場合には、第1特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS21−4−2において、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた第1待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS21−4−3の処理に移り、確定後待ち時間がセットされた第1待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第1特別図柄表示時間管理処理を終了する。
なお、第1特別図柄、第1装飾図柄等の停止表示は、この第1待ち時間タイマの値が”0”になるまでの間、継続される。
ステップS21−4−3において、メインCPU201は、ステップS21−2−5(図9)にて行われた大当り抽選に当選したか否かを確認し、この確認の結果、大当り抽選に当選した場合には、ステップS21−4−4の処理に移り、一方、大当り抽選に当選していない場合には、ステップS21−4−5の処理に移る。
ステップS21−4−4において、メインCPU201は、大当り開始待ち時間管理を示す値(09)を第1制御状態フラグにセットする。
ステップS21−4−5においては、時短終了判定処理を実行する。詳しくは後述する。この処理が終了した場合には、ステップS21−4−6に処理を移行する。
ステップS21−4−6において、メインCPU201は、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を大当り制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS21−4−7に処理を移行する。
ステップS21−4−7において、メインCPU201は、特別図柄ゲーム終了設定待ちを示す値(11)を第1制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS21−4−8に処理を移行する。
ステップS21−4−8において、メインCPU201は、第1特別図柄に関する一連の処理が終了した旨を示すために、第1特別図柄制御処理終了チェックフラグをONにする。この処理が終了した場合には、第1特別図柄表示時間管理処理を終了する。
次に、上記ステップS21−5の大当り開始待ち時間管理処理について、図12を参照しながら説明する。なお、図12は大当り開始待ち時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS21−5−1において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り開始待ち時間管理を示す値(09)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り開始待ち時間管理を示す値(09)である場合には、ステップS21−5−2の処理に移り、第1制御状態フラグが大当り開始待ち時間管理を示す値(09)でない場合には、大当り開始待ち時間管理処理を終了する。
ステップS21−5−2において、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)でない場合には、新たに大当り遊技の制御を開始するためにステップS21−5−3の処理に移り、第2制御状態フラグが大当り中を示す値(10)である場合には、大当り開始待ち時間管理処理を終了する。
ステップS21−5−3において、メインCPU201は、現在の遊技状態を確認する処理を行う。具体的には、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に高確率フラグが記憶されている場合には、高確率状態中である旨を確認する一方、当該高確率フラグが記憶されていない場合には、低確率状態中である旨を確認する。また、メインRAM203の所定領域に時短フラグが記憶されている場合には、時短状態中である旨を確認する一方、当該時短フラグが記憶されていない場合には、非時短状態中である旨を確認する。
ステップS21−5−4において、遊技状態決定手段であるメインCPU201は、現時点の遊技状態を基にして、大当り遊技終了後の遊技状態を決定する処理を行う。具体的には、メインCPU201は、上記ステップS21−5−3にて確認された現時点の遊技状態と、ステップS21−2−7(図9)もしくはステップS21−2−11(図9)にて決定された遊技状態要求フラグと、大当り遊技終了後の遊技状態チェックテーブル(図28(a))とを基にして、大当り遊技終了後遊技状態データを決定する。そして、当該決定した大当り終了後遊技状態データと、大当り遊技終了後の遊技状態の対応表(図28(b))とを基にして大当り遊技終了後の遊技状態を決定する。
例えば、メインCPU201は、遊技状態要求フラグ値が、「01」であり、現時点の遊技状態が低確率状態であり且つ時短状態である場合には、大当り遊技終了後遊技状態データとして「00」を決定する。また、メインCPU201は、遊技状態要求フラグ値が、「01」であり、現時点の遊技状態が低確率状態であり且つ非時短状態である場合には、大当り遊技終了後遊技状態データとして「01」を決定する。
そして、メインCPU201は、上記決定された大当り遊技終了後遊技状態データが「00」である場合には、大当り遊技終了後の遊技状態として低確率状態および非時短状態を決定する(図28(b)参照)。また、上記決定された大当り遊技終了後データが「01」である場合には、大当り遊技終了後の遊技状態として低確率状態および時短状態を決定し、更に、時短状態の回数として100回を決定する。
ここで、大当り遊技終了後の遊技状態として時短状態が決定される確率は、現時点の遊技状態が高確率状態および時短状態である場合には100%に、現時点の遊技状態が高確率状態および非時短状態である場合には60%に、現時点の遊技状態が低確率状態および時短状態である場合には40%に、現時点の遊技状態が低確率状態および非時短状態である場合には20%になっている(図28(c)に示すテーブル参照)。つまり、本実施の形態においては、遊技状態制御手段により高確率状態や時短状態が制御されているときには、第1始動口14cや第2始動口18cへの遊技球の入球確率が高まる遊技状態である時短状態が、遊技状態決定手段であるメインCPU201により決定される確率が高まるようになっている。
すなわち、高確率状態中や時短状態中においては、第1始動口14cや第2始動口18cへの遊技球の入球確率が高まる設定が生じる可能性が向上するようになるので、当該高確率状態中や時短状態中における遊技の興趣を高めることが可能となる。但し、遊技状態決定手段により時短状態が決定される確率は上述した例に限られず、例えば、非時短状態中において、遊技状態決定手段により時短状態が決定される確率が高まるようになっていてもよい。
ステップS21−5−5において、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に記憶されている時短フラグおよび高確率フラグをクリアする処理を行う。さらに、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に記憶された時短カウンタに”0”をセットする。
ステップS21−5−6において、メインCPU201は、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を大当り制御状態フラグにセットする。
ステップS21−5−7において、メインCPU201は、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば、10秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS21−5−8において、メインCPU201は、大当り中を示す値(10)を第1制御状態フラグにセットする。
ステップS21−5−9において、メインCPU201は、第1特別図柄に関する一連の処理が終了した旨を示すために、第1特別図柄制御処理終了チェックフラグをONにする。
次に、上記ステップS22の第2特別図柄制御処理について、図13を参照しながら説明する。なお、図13は本実施の形態に係る第2特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS22−1において、メインCPU201は、第2制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、第2制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける第2特別図柄の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この第2制御状態フラグに基づいて、ステップS22−2乃至ステップS22−5における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS22−2において、メインCPU201は、詳細については後述する第2特別図柄記憶チェック処理(図14参照)を行う。ここでは、主に、第2抽選手段による大当り抽選処理が行われる。そして、この抽選処理の結果に応じて、第2特別図柄の停止態様、変動表示パターン、変動表示時間等の決定が行われる。
ステップS22−3において、メインCPU201は、詳細については後述する第2特別図柄変動表示時間管理処理(図15参照)を行う。ここでは、主に、変動表示された第2特別図柄や第2装飾図柄の残り変動表示時間を管理する処理等が行われる。なお、変動表示時間が終了した場合は、ステップS22−2にて決定された第1特別図柄が第1特別図柄表示器24aに停止表示される。また、これと同期して、サブCPU301により決定された第2装飾図柄が液晶表示装置21の第2演出表示領域21cに停止表示される。
ステップS22−4において、メインCPU201は、詳細については後述する第2特別図柄表示時間管理処理(図16参照)を行う。ここでは、主に、停止表示された図柄(第2特別図柄、第2装飾図柄等)の残り表示時間の管理が行われる。
ステップS22−5において、メインCPU201は、詳細については後述する大当り開始待ち時間管理処理(図17参照)を行う。ここでは、主に、大当り遊技の開始待ちに関する処理や、大入賞装置15の開閉態様の設定をする処理が行われる。
次に、上記ステップS22−2の第2特別図柄記憶チェック処理について、図14を参照しながら説明する。なお、図14は本実施の形態に係る第2特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS22−2−1において、メインCPU201は、第2制御状態フラグが第2特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、第2制御状態フラグが第2特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS22−2−2の処理に移り、一方、第2制御状態フラグが第2特別図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この第2特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS22−2−2において、メインCPU201は、第2保留記憶カウンタの値が“0”であるか否か(すなわち、第2保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された第2保留記憶の数が“0”であるか否か)を確認し、この確認の結果、第2保留記憶カウンタの値が“0”である場合にはステップS22−2−3の処理に移り、一方、第2保留記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS22−2−4の処理に移る。
ステップS22−2−3において、メインCPU201は、第2演出表示領域21cにおいてデモ演出画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、セットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態(第2特別図柄表示器24bにおける第2特別図柄の変動表示や、液晶表示装置21における第2装飾図柄の変動表示等の動作が行われておらず、大当り遊技中でもなく、第2保留記憶もない状態)の場合に生成される。
ステップS22−2−4において、メインCPU201は、第2特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)を第2制御状態フラグにセットする。
ステップS22−2−5において、第2抽選手段であるメインCPU201は、第2保留記憶領域(“0”)に記憶された第2保留記憶に含まれる大当り抽選用乱数値と、大当たり抽選テーブル(図26)とを基にして、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技(特別遊技)に移行させるか否かの大当り抽選を行う。
例えば、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に高確率フラグがセットされていない場合(低確率状態の場合)においては、大当り抽選用乱数値が7のときに大当りと判断する。また、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に高確率フラグがセットされている場合(高確率状態の場合)においては、大当り抽選用乱数値が3、5、7、11、13のときに大当りと判断する。
ステップS22−2−6において、メインCPU201は、ステップS22−2−5にて行われた大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技に移行させるものであるか否か(すなわち、大当りに当選したか否か)を確認する。そして、メインCPU201は、大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技に移行させるものである場合(大当りに当選した場合)には、ステップS22−2−11の処理に移る。一方、大当り抽選の結果が遊技状態を大当り遊技に移行させるものでない場合(大当りに当選しなかった場合)には、ステップS22−2−7の処理に移る。
ステップS22−2−7において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、大当り抽選結果と、第2保留記憶領域(“0”)に記憶された第2保留記憶に含まれる大当り図柄乱数値と、図27に示す特別図柄決定テーブルとを基にして、第2特別図柄の停止態様と遊技状態要求フラグ値とを決定する。例えば、大当り抽選結果にはずれであり、且つ大当り図柄乱数値の値が0〜99の範囲である場合には、非大当り表示態様「−」を示す停止図柄データである「00」を決定する。つまり、第2特別図柄の停止態様を非大当り表示態様「−」に決定する。また、遊技状態要求フラグ値として「00」を決定する。そして、当該第2特別図柄の停止態様に対応する第2装飾図柄の停止態様をサブCPU(第2識別情報決定手段)301に決定させるために、上記第2特別図柄の停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。本ステップにおける処理が終了した後は、ステップS22−2−16に処理を移行する。
ステップS22−2−11において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、大当り抽選結果と、第2保留記憶領域(“0”)に記憶された第2保留記憶に含まれる大当り図柄乱数値と、図27に示す特別図柄決定テーブルとを基にして、第2特別図柄の停止態様と、遊技状態要求フラグ値とを決定する。例えば、大当り抽選結果に大当りであり、且つ大当り図柄乱数値の値が0〜9の範囲である場合には、大当り表示態様「2」を示す停止図柄データである「02」を決定する。つまり、第2特別図柄の停止態様を大当り表示態様に決定する。また、遊技状態要求フラグ値として「00」を決定する。そして、当該第2特別図柄の停止態様に対応する第2装飾図柄の停止態様をサブCPU(第2識別情報決定手段)301に決定させるために、上記第2特別図柄の停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。本ステップにおける処理が終了した後は、ステップS22−2−16に処理を移行する。
ステップS22−2−16において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、第2特別図柄や第2装飾図柄の変動表示パターンや変動表示時間を決定する処理を行う。
まず、メインCPU201は、乱数発生器により0から250の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値をリーチ判定用乱数値として抽出するとともに、乱数発生器により0から99の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を演出選択用乱数値として抽出する。次に、メインCPU201は、抽出した乱数値と、大当りの抽選結果と、現在の遊技状態と、第2保留記憶領域(“0”)に記憶された第2保留記憶に含まれる大当り図柄乱数値と、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数と、図29に示す変動表示パターン決定テーブルとを基にして、第2特別図柄の変動表示パターンや変動表示時間、および第2装飾図柄の変動表示パターンや変動表示時間を示す変動表示パターンコマンドを決定する。そして、当該決定された変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
例えば、メインCPU201は、ステップS22−2−5にて行われた大当り抽選の結果がはずれであり、現在の遊技状態が低確率状態および非時短状態(すなわち、高確率フラグ、時短フラグの何れもがメインRAM203の所定領域にセットされていない状態)であり、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数が0〜2の範囲であり、抽出されたリーチ判定用乱数値が0から25の範囲であり、そして、抽出された演出選択用乱数値が0から59の範囲に含まれるものであったときは、図29に示す変動表示パターン決定テーブルを参照し、第2特別図柄の変動表示パターンとして「01H」を、そして、第2装飾図柄の変動表示パターンとして「ノーマルリーチ」を示す変動表示パターンコマンド「83H01H」をそれぞれ決定する。そして、当該決定した変動表示パターンコマンドを生成してセットする(このとき、第2特別図柄や第2装飾図柄の変動表示時間はそれぞれ20000(ms)に決定される)。
ステップS22−2−17において、メインCPU201は、ステップS22−2−16の処理にて決定された変動表示時間を第2待ち時間タイマにセットする。
なお、第2特別図柄表示器24bにおける第2特別図柄の変動表示は、ステップS22−2−17によってセットされた変動表示時間の間、ステップS22−2−16にて決定された変動表示パターンに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される第2特別図柄は、ステップS22−2−7もしくはステップS22−2−11にて決定された第2特別図柄が表示された状態で停止する。
また、第2装飾図柄の変動表示は、ステップS22−2−17によってセットされた変動表示時間の間、ステップS22−2−16にて生成された変動動表示パターンコマンドに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される第2装飾図柄は、ステップS22−2−7もしくはステップS22−2−11にて生成された停止図柄コマンドを基にサブCPU(第2識別情報決定手段)301により決定された第2装飾図柄、が表示された状態で停止する。
ステップS22−2−18において、メインCPU201は、今回の第2特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
[第2特別図柄変動表示時間管理処理]
次に、上記ステップS22−3の第2特別図柄変動表示時間管理処理について、図15を参照しながら説明する。なお、図15は第2特別図柄変動表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS22−3−1において、メインCPU201は、第2制御状態フラグが第2特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2制御状態フラグが第2特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)である場合には、ステップS22−3−2の処理に移り、第2制御状態フラグが第2特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)でない場合には、第2特別図柄変動表示時間管理処理を終了する。
ステップS22−3−2において、メインCPU201は、第2装飾図柄停止保留フラグがメインRAM203の所定領域にセットされているか否かを確認する。第2装飾図柄停止保留フラグがセットされている場合には、第2装飾図柄の停止表示が保留されていると判断してステップS22−3−3の処理に移る。第2装飾図柄停止保留フラグがセットされていない場合には、ステップS22−3−6に処理を移行する。
ステップS22−3−3において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)でない場合(すなわち、第1装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技、の最中でない場合)には、第2装飾図柄の停止表示の保留を解除させるためにステップS22−3−4の処理に移り、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)である場合には、第2特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS22−3−4において、メインCPU201は、第2装飾図柄の停止表示の保留を解除させるためのコマンドである第2装飾図柄停止保留終了コマンドをメインRAM203の所定領域にセットする。なお、この処理において、セットされた第2装飾図柄停止保留終了コマンドは、図4(b)のステップS60の処理において、副制御回路300に送信される。この処理が終了した場合には、ステップS22−3−5に処理を移行する。このように、メインCPU201は、第2装飾図柄の停止表示が保留されているときにおいて、第2装飾図柄が停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技が終了した場合に、第2装飾図柄停止保留終了コマンドを副制御回路300に送信する手段の一例である。
ステップS22−3−5において、メインCPU201は、第2装飾図柄の停止表示の保留が終了する旨を示すために、メインRAM203の所定領域にセットされている第2装飾図柄停止保留フラグをクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS22−3−6に処理を移行する。
ステップS22−3−6において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)である場合(すなわち、第1装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技、の最中である場合)には、第2装飾図柄の停止表示を保留させるためにステップS22−3−7の処理に移り、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)でない場合には、ステップS22−3−9に処理を移行する。
ステップS22−3−7において、メインCPU201は、第2装飾図柄の停止表示を保留させるためのコマンドである第2装飾図柄停止保留開始コマンドをメインRAM203の所定領域にセットする。なお、この処理において、セットされた第2装飾図柄停止保留開始コマンドは、図4(b)のステップS60の処理において、副制御回路300に送信される。この処理が終了した場合には、ステップS22−3−8に処理を移行する。このように、メインCPU201は、第2装飾図柄が変動表示中のときにおいて、第1装飾図柄が停止表示されたことに起因した大当り遊技が発生した場合に、第2装飾図柄停止保留開始コマンドを副制御回路300に送信する手段の一例である。
ステップS22−3−8において、メインCPU201は、第2装飾図柄の停止表示が保留される旨を示すために、第2装飾図柄停止保留フラグをメインRAM203の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、第2特別図柄変動表示時間管理処理を終了する。
ステップS22−3−9において、メインCPU201は、変動表示時間がセットされた第2待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、変動表示時間がセットされた第2待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS22−3−10の処理に移り、変動表示時間がセットされた第2待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第2特別図柄変動表示時間管理処理を終了する。
なお、第2特別図柄、第2装飾図柄等の停止表示は、この第2待ち時間タイマの値が”0”になるまでの間、継続される。
ステップS22−3−10において、メインCPU201は、第2特別図柄表示時間管理を示す値(02)を第2制御状態フラグにセットする。
ステップS22−3−11において、メインCPU201は、確定後待ち時間(例えば、1秒)を第2待ち時間タイマにセットする。
次に、上記ステップS22−4の第2特別図柄表示時間管理処理について、図16を参照しながら説明する。なお、図16は第2特別図柄表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS22−4−1において、メインCPU201は、第2制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理を示す値(02)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理を示す値(02)である場合には、ステップS22−4−2の処理に移り、第2制御状態フラグが第2特別図柄表示時間管理を示す値(02)でない場合には、第2特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS22−4−2において、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた第2待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS22−4−3の処理に移り、確定後待ち時間がセットされた第2待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、第2特別図柄表示時間管理処理を終了する。
なお、第2特別図柄、第2装飾図柄等の停止表示は、この第2待ち時間タイマの値が”0”になるまでの間、継続される。
ステップS22−4−3において、メインCPU201は、ステップS22−2−5(図14)にて行われた大当り抽選に当選したか否かを確認し、この確認の結果、大当り抽選に当選した場合には、ステップS22−4−4の処理に移り、一方、大当り抽選に当選していない場合には、ステップS22−4−5の処理に移る。
ステップS22−4−4において、メインCPU201は、大当り開始待ち時間管理を示す値(09)を第2制御状態フラグにセットする。
ステップS22−4−5においては、時短終了判定処理を実行する。詳しくは後述する。この処理が終了した場合には、ステップS22−4−6に処理を移行する。
ステップS22−4−6において、メインCPU201は、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を大当り制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS22−4−7に処理を移行する。
ステップS22−4−7において、メインCPU201は、特別図柄ゲーム終了設定待ちを示す値(11)を第2制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS22−4−8に処理を移行する。
ステップS22−4−8において、メインCPU201は、第2特別図柄に関する一連の処理が終了した旨を示すために、第2特別図柄制御処理終了チェックフラグをONにする。この処理が終了した場合には、第2特別図柄表示時間管理処理を終了する。
次に、上記ステップS22−5の大当り開始待ち時間管理処理について、図17を参照しながら説明する。なお、図17は大当り開始待ち時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS22−5−1において、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り開始待ち時間管理を示す値(09)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2制御状態フラグが大当り開始待ち時間管理を示す値(09)である場合には、ステップS22−5−2の処理に移り、第2制御状態フラグが大当り開始待ち時間管理を示す値(09)でない場合には、大当り開始待ち時間管理処理を終了する。
ステップS22−5−2において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)でない場合には、新たに大当り遊技の制御を開始するためにステップS22−5−3の処理に移り、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)である場合には、大当り開始待ち時間管理処理を終了する。
ステップS22−5−3において、メインCPU201は、現在の遊技状態を確認する処理を行う。具体的には、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に高確率フラグが記憶されている場合には、高確率状態中である旨を確認する一方、当該高確率フラグが記憶されていない場合には、低確率状態中である旨を確認する。また、メインRAM203の所定領域に時短フラグが記憶されている場合には、時短状態中である旨を確認する一方、当該時短フラグが記憶されていない場合には、非時短状態中である旨を確認する。
ステップS22−5−4において、遊技状態決定手段であるメインCPU201は、現時点の遊技状態を基にして、大当り遊技終了後の遊技状態を決定する処理を行う。具体的には、メインCPU201は、上記ステップS22−5−3にて確認された現時点の遊技状態と、ステップS22−2−7もしくはステップS22−2−11(図14)にて決定された遊技状態要求フラグと、大当り遊技終了後の遊技状態チェックテーブル(図28(a))とを基にして、大当り遊技終了後遊技状態データを決定する。そして、当該決定した大当り終了後遊技状態データと、大当り遊技終了後の遊技状態の対応表(図28(b))とを基にして大当り遊技終了後の遊技状態を決定する。
例えば、メインCPU201は、遊技状態要求フラグ値が、「01」であり、現時点の遊技状態が低確率状態であり且つ時短状態である場合には、大当り遊技終了後遊技状態データとして「00」を決定する。また、メインCPU201は、遊技状態要求フラグ値が、「01」であり、現時点の遊技状態が低確率状態であり且つ非時短状態である場合には、大当り遊技終了後遊技状態データとして「01」を決定する。
ステップS22−5−5において、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に記憶されている時短フラグおよび高確率フラグをクリアする処理を行う。さらに、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に記憶された時短カウンタに”0”をセットする。
ステップS22−5−6において、メインCPU201は、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を大当り制御状態フラグにセットする。
ステップS22−5−7において、メインCPU201は、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば、10秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS22−5−8において、メインCPU201は、大当り中を示す値(10)を第2制御状態フラグにセットする。
ステップS22−5−9において、メインCPU201は、第2特別図柄に関する一連の処理が終了した旨を示すために、第2特別図柄制御処理終了チェックフラグをONにする。
[大当り終了インターバル処理]
次に、上記ステップS28(図7)の大当り終了インターバル処理について、図18を参照しながら説明する。なお、図18は大当り終了インターバル処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS28−2において、メインCPU201は、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS28−3の処理に移り、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS28−3において、メインCPU201は、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を大当り制御状態フラグにセットする。
ステップS28−4において、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)である場合には、第1装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技の最中であると判断してステップS28−5の処理に移り、第1制御状態フラグが大当り中を示す値(10)でない場合には、第2装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技の最中であると判断してステップS28−6の処理に移る。
ステップS28−5において、メインCPU201は、ステップS21−5−4(図12)の決定結果(すなわち、第1装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技の終了後に移行される遊技状態の種類)を確認する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS28−7に処理を移行する。
ステップS28−6において、メインCPU201は、ステップS22−5−4(図17)の決定結果(すなわち、第2装飾図柄が大当り態様にて停止表示されたことに起因して発生した大当り遊技の終了後に移行される遊技状態の種類)を確認する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS28−7に処理を移行する。
ステップS28−7において、メインCPU201は、上記ステップS28−5もしくはステップS28−6にて高確率状態が確認された場合には、高確率状態の制御を開始させるためにステップS28−8の処理に移る一方、低確率状態が確認された場合には、遊技状態を高確率状態に移行させないために(すなわち、遊技状態を低確率状態にするために)ステップS28−9の処理に移る。
ステップS28−8において、遊技状態制御手段であるメインCPU201は、高確率フラグをメインRAM203の所定領域にセットして高確率状態の制御を開始する。本ステップの処理が終了した場合には、ステップS28−9に処理を移行する。
ステップS28−9において、メインCPU201は、上記ステップS28−5もしくはステップS28−6にて時短状態が確認された場合には、時短状態の制御を開始させるためにステップS28−10の処理に移る一方、非時短状態が確認された場合には、遊技状態を時短状態に移行させないために(すなわち、遊技状態を非時短状態にするために)大当り終了インターバル処理を終了する。
ステップS28−10において、遊技状態制御手段であるメインCPU201は、時短フラグをメインRAM203の所定領域にセットして時短状態の制御を開始する。本ステップの処理が終了した場合には、ステップS28−11に処理を移行する。
ステップS28−11において、メインCPU201は、ステップS21−5−4(図12)もしくはステップS22−5−4(図17)にて決定された時短状態の回数を時短カウンタにセットする処理を行う。例えば、ステップS21−5−4(図12)もしくはステップS22−5−4(図17)にて時短状態の回数として100回が決定された場合には、メインRAM203の所定領域に記憶された時短カウンタに”100”をセットする。この処理が終了した場合には、大当り終了インターバル処理を終了する。ここで、遊技状態制御手段による時短状態(普通高確率状態)の制御は、時短カウンタの値が”0”になるまでの間(例えば、時短カウンタに100がセットされた場合には、特別図柄の変動表示の回数が100回に達するまで)、継続される。
次に、上記ステップS29の特別図柄ゲーム終了処理(図7)について、図19を参照しながら説明する。なお、図19は特別図柄ゲーム終了処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS29−1において、メインCPU201は、大当り制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、大当り制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合には、ステップS29−2の処理に移り、大当り制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)でない場合には、特別図柄ゲーム終了処理を終了する。
ステップS29−2において、メインCPU201は、第1特別図柄制御処理終了チェックフラグがONとなっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第1特別図柄制御処理終了チェックフラグがONとなっている場合には、第1特別図柄に関する一連の処理が終了したと判断してステップS29−3の処理に移り、第1特別図柄制御処理終了チェックフラグがONとなっていない場合には、ステップS29−9の処理に移る。
ステップS29−3において、メインCPU201は、第1保留記憶カウンタから”1”を減算する。
ステップS29−4において、メインCPU201は、第1保留記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ第1保留記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせる。
ステップS29−5において、メインCPU201は、第1特別図柄や第1装飾図柄の変動表示を再開させるために、第1特別図柄記憶チェックを示す値(00)を第1制御状態フラグにセットする。
ステップS29−6において、メインCPU201は、第1特別図柄制御処理終了チェックフラグをOFFにする。
ステップS29−8において、メインCPU201は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)を大当り制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、ステップS29−9に処理を移行する。
ステップS29−9において、メインCPU201は、第2特別図柄制御処理終了チェックフラグがONとなっているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、第2特別図柄制御処理終了チェックフラグがONとなっている場合には、第2特別図柄に関する一連の処理が終了したと判断してステップS29−10の処理に移り、第2特別図柄制御処理終了チェックフラグがONとなっていない場合には、特別図柄ゲーム終了処理を終了する。
ステップS29−10において、メインCPU201は、第2保留記憶カウンタから”1”を減算する。
ステップS29−11において、メインCPU201は、第2保留記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ第2保留記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせる。
ステップS29−12において、メインCPU201は、第2特別図柄や第2装飾図柄の変動表示を再開させるために、第2特別図柄記憶チェックを示す値(00)を第2制御状態フラグにセットする。
ステップS29−13において、メインCPU201は、第2特別図柄制御処理終了チェックフラグをOFFにする。
ステップS29−15において、メインCPU201は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)を大当り制御状態フラグにセットする。この処理が終了した場合には、特別図柄ゲーム終了処理を終了する。
[時短終了判定処理]
図20を用いて、時短終了判定処理を以下に説明する。
ステップS300において、メインCPU201は、時短フラグがメインRAM203の所定領域にセットされているか否かを判定する処理を行う。時短フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS310に処理を移行する。時短フラグがセットされていると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS310において、メインCPU201は、時短カウンタから”1”を減算する処理を行う。この処理において、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に記憶されている時短カウンタから”1”を減算する。この処理が終了した場合には、ステップS320に処理を移行する。
ステップS320において、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域に記憶されている時短カウンタの値を確認する。そして、メインCPU201は、当該時短カウンタの値が”0”である場合には、時短状態(普通高確率状態)を終了させるためにステップS330に処理を移行する。一方、時短カウンタの値が”0”でない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS330において、遊技状態制御手段であるメインCPU201は、メインRAM203の所定領域に記憶されている時短フラグをクリアして時短状態の制御を終了する。次に、メインCPU201は、第1始動口14cや第2始動口18cへの遊技球の入球確率が相対的に低い非時短状態の制御を開始する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[サブ制御処理]
次に、副制御回路300によるメイン処理、および主制御回路200からのコマンドを受信したことを契機としてメイン処理に割込むように実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図21は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートであり、図22は本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、コマンド受信割込処理について、図21を参照して説明する。このコマンド受信割込処理は、副制御回路300が主制御回路200からコマンドを受信する毎に発生するようになっている。
ステップS201において、サブCPU301は、現在実行中のプロセス(後述するメイン処理)を中断するために、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS202において、サブCPU301は、コマンド入力ポート304を介して受信したメインCPU201からのコマンド(例えば、変動表示パターンコマンド、第1装飾図柄停止保留開始コマンド、第1装飾図柄停止保留終了コマンド、第2装飾図柄停止保留開始コマンド、第2装飾図柄停止保留終了コマンド、停止図柄コマンド等)を、ワークRAM303の受信バッファ領域へ格納する。
ステップS203において、サブCPU301は、ステップS201で退避させた情報をレジスタに復帰させる。これにより、中断されているプロセスは再開可能となる。
次に、本実施の形態の副制御回路300のメイン処理について、図22を参照しながら説明する。
ステップS210において、サブCPU301は、各種設定を初期化する初期化処理を実行する。
ステップS220において、サブCPU301は、詳細については後述するコマンド解析処理(図24参照)を行う。ここでは、主に、ステップS202にて受信バッファ領域に格納されたコマンドを読み出し、読み出したコマンドに応じた演出データをセットする処理が行われる。
ステップS230において、サブCPU301は、後述するコマンド解析処理(図24)等においてセットした演出データを確認し、当該セットされた演出データに基づいて画像表示制御処理を実行する。
例えば、第1識別情報表示制御手段であるサブCPU301は、ステップS220−4(図24)において第1特別図柄の変動表示パターンに対応する演出データがセットされた場合、セットされた演出データに含まれる態様に従った第1装飾図柄の変動表示を行うように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置21の第1演出表示領域21bにおいて、変動表示時間の間、セットされた演出データに応じた第1装飾図柄の変動表示が行われる。
上記変動表示が終了した後は、後述するステップS220−7にて決定された第1装飾図柄が停止表示される。
また、第2識別情報表示制御手段であるサブCPU301は、ステップS220−4(図24)において第2特別図柄の変動表示パターンに対応する演出データがセットされた場合、セットされた演出データに含まれる態様に従った第2装飾図柄の変動表示を行うように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置21の第2演出表示領域21cにおいて、変動表示時間の間、セットされた演出データに応じた第2装飾図柄の変動表示が行われる。
上記変動表示が終了した後は、後述するステップS220−9(図24)にて決定された第2装飾図柄が停止表示される。
また、サブCPU301は、ステップS220−13(図24)において、第1装飾図柄の保留中変動を実行させるための演出データがセットされた場合、セットされた演出データに含まれる態様に従った変動表示を行うように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置21の第1演出表示領域21bにおいて、セットされた演出データに応じて、第1装飾図柄の変動表示が行われる。
ステップS240において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。
具体的には、音声制御処理においてサブCPU301は、ステップS220(図22)でセットした演出データに、音声に関する演出データが含まれているか否かを確認する。確認の結果、音声に関する演出データが含まれている場合には、当該演出データ(以下、「音声演出データ」という)を音声制御回路306に送る。音声制御回路306は、音声演出データに基づいて、スピーカ6a,6bに、例えば、所定の遊技状態を遊技者に報知するための音信号を出力させる。
ステップS250において、サブCPU301は、ランプ制御処理を実行する。
具体的には、ランプ制御処理においてサブCPU301は、ステップS220(図22)でセットした演出データに、ランプやLEDに関する演出データが含まれているか否かを確認する。確認の結果、ランプやLEDに関する演出データが含まれている場合には、当該演出データ(以下、「ランプ演出データ」という)をランプ制御回路307に送る。ランプ制御回路307は、ランプ演出データに基づいて、装飾ランプ39aに、例えば、所定の点灯・消灯パターンに従った点灯・消灯を行わせる。
このメイン処理においては、上述したステップS220からステップS250までの処理が繰り返し行われる。
次に、上記ステップS220のコマンド解析処理について、図24を参照しながら説明する。なお、図24は、コマンド解析処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS220−1において、サブCPU301は、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判断する。この判断の結果、受信バッファにコマンドが記憶されている場合にはステップS220−2の処理に移る。一方、受信バッファにコマンドが記憶されていない場合は、このコマンド解析処理を終了する。
ステップS220−2において、サブCPU301は、その受信バッファからコマンドを読み出す。
ステップS220−3において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは変動表示パターンコマンドであるか否かを判断する。この判断の結果、変動表示パターンコマンドである場合にはステップS220−4の処理に移る。一方、変動表示パターンコマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−5の処理に移る。
ステップS220−4において、サブCPU301は、読み出した変動表示パターンコマンドに対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS220−41に処理を移行する。
また、サブCPU301は、読み出した変動表示パターンコマンドの示す変動表示パターンが、第1装飾図柄の変動表示パターンを示している場合には、当該変動表示パターンコマンドの示す変動表示時間を第1装飾図柄変動表示時間タイマにセットする。例えば、変動表示パターンコマンドの示す変動表示時間が2000msであった場合には、当該2000msを第1装飾図柄変動表示時間タイマにセットする。一方、読み出した変動表示パターンコマンドの示す変動表示パターンが、第2装飾図柄の変動表示パターンを示している場合には、当該変動表示パターンコマンドの示す変動表示時間を第2装飾図柄変動表示時間タイマにセットする。例えば、変動表示パターンコマンドの示す変動表示時間が2000msであった場合には、当該2000msを第2装飾図柄変動表示時間タイマにセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ここで、、読み出した変動表示パターンコマンドの示す変動表示パターンが、第1装飾図柄の変動表示パターンを示している場合には、表示制御処理(図22)にて、第1装飾図柄変動表示時間タイマにセットされた変動表示時間の間、当該変動表示パターンコマンドに対応する第1装飾図柄の変動表示が行われ、その後に、後述するステップS220−7にて第2識別情報決定手段により決定された第1装飾図柄が停止表示される。一方、読み出した変動表示パターンコマンドの示す変動表示パターンが、第2装飾図柄の変動表示パターンを示している場合には、表示制御処理(図22)にて、第2装飾図柄変動表示時間タイマにセットされた変動表示時間の間、当該変動表示パターンコマンドに対応する第2装飾図柄の変動表示が行われ、その後に、後述するステップS220−9にて第2識別情報決定手段により決定された第2装飾図柄が停止表示される。
ステップS220−5において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは停止図柄コマンドであるか否かを判断する。この判断の結果、停止図柄コマンドである場合にはステップS220−6の処理に移る。一方、停止図柄コマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−11の処理に移る。
ステップS220−6において、サブCPU301は、この読み出した停止図柄コマンドが、第1特別図柄の停止態様を示しているか否かを判断する。この判断の結果、読み出した停止図柄コマンドが、第1特別図柄の停止態様を示している場合には、大当り抽選結果を示す第1装飾図柄を決定するためにステップS220−7の処理に移る。一方、読み出した停止図柄コマンドが、第1特別図柄の停止態様を示していない場合には、大当り抽選結果を示す第2装飾図柄を決定するためにステップS220−9の処理に移る。
ステップS220−7において、第1識別情報決定手段であるサブCPU301は、読み出した停止図柄コマンドに応じて大当り抽選結果を示す第1装飾図柄を決定する。
ステップS220−8において、サブCPU301は、ステップS220−7にて決定した第1装飾図柄に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。
例えば、サブCPU301は、ステップS220−7にて、『「7」「7」「7」』等が第1装飾図柄として決定され、本ステップにおいて、当該決定された第1装飾図柄に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットした場合には、表示制御処理(図22)にて、変動表示パターンコマンドに対応する第1装飾図柄の変動表示が行われた後に、第1演出表示領域21bにおける第1装飾図柄(左図柄21ba、中図柄21bb、右図柄21bc)の全てが、「7」で停止表示される。
ステップS220−9において、第2識別情報決定手段であるサブCPU301は、読み出した停止図柄コマンドに応じて大当り抽選結果を示す第2装飾図柄を決定する。
ステップS220−10において、サブCPU301は、ステップS220−9にて決定した第2装飾図柄に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。
例えば、サブCPU301は、ステップS220−9にて、『「7」「7」「7」』等が第2装飾図柄として決定され、本ステップにおいて、当該決定された第2装飾図柄に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットした場合には、表示制御処理(図22)にて、変動表示パターンコマンドに対応する第2装飾図柄の変動表示が行われた後に、第2演出表示領域21cにおける第2装飾図柄(左図柄21ca、中図柄21cb、右図柄21cc)の全てが、「7」で停止表示される。
ステップS220−11において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは第1装飾図柄停止保留コマンドであるか否かを判断する。この判断の結果、第1装飾図柄停止保留コマンドである場合にはステップS220−12の処理に移る。一方、第1装飾図柄停止保留コマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−14の処理に移る。
ステップS220−12において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第1装飾図柄の停止表示を保留させるために、ワークRAM303の所定領域に第1装飾図柄停止保留フラグをセットする。この処理が終了した場合、ステップS220−13に処理を移行する。
ステップS220−13において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第1装飾図柄の保留中変動を実行させるための演出データをワークRAM303の作業領域にセットするとともに、変動表示パターンコマンドに対応する第1装飾図柄の変動表示を中断させる処理を行う。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
この場合、表示制御処理(図22)にて、ワークRAM303の所定領域に第1装飾図柄停止保留フラグがセットされている間(すなわち、第1装飾図柄の停止表示が保留されている間)、第1装飾図柄が、所定の態様(例えば、保留中変動の示す態様)で変動表示される(図31(g)参照)。
ステップS220−14において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは第2装飾図柄停止保留コマンドであるか否かを判断する。この判断の結果、第2装飾図柄停止保留コマンドである場合にはステップS220−15の処理に移る。一方、第2装飾図柄停止保留コマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−17の処理に移る。
ステップS220−15において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第2装飾図柄の停止表示を保留させるために、ワークRAM303の所定領域に第2装飾図柄停止保留フラグをセットする。この処理が終了した場合、ステップS220−16に処理を移行する。
ステップS220−16において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第2装飾図柄の保留中変動を実行させるための演出データをワークRAM303の作業領域にセットするとともに、変動表示パターンコマンドに対応する第2装飾図柄の変動表示を中断させる処理を行う。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
この場合、表示制御処理(図22)にて、ワークRAM303の所定領域に第2装飾図柄停止保留フラグがセットされている間(すなわち、第2装飾図柄の停止表示が保留されている間)、第2装飾図柄が、所定の態様(例えば、保留中変動の示す態様)で変動表示される(図31(g)参照)。
ステップS220−17において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは第1装飾図柄停止保留終了コマンドであるか否かを判断する。この判断の結果、第1装飾図柄停止保留終了コマンドである場合にはステップS220−18の処理に移る。一方、第1装飾図柄停止保留終了コマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−20の処理に移る。
ステップS220−18において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第1装飾図柄の停止表示の保留を解除させるために、ワークRAM303の所定領域にセットされている第1装飾図柄停止保留フラグをクリアする。この処理が終了した場合、ステップS220−19に処理を移行する。
ステップS220−19において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第1装飾図柄の保留中変動を終了させるための演出データをワークRAM303の作業領域にセットするとともに、変動表示パターンコマンドに対応する第1装飾図柄の変動表示を再開させる処理を行う。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
この場合、表示制御処理(図22)にて、第1装飾図柄の所定の態様(例えば、保留中変動の示す態様)での変動表示が終了するとともに、変動表示パターンコマンドに対応する第1装飾図柄の変動表示が再開される。
ステップS220−20において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは第2装飾図柄停止保留終了コマンドであるか否かを判断する。この判断の結果、第2装飾図柄停止保留終了コマンドである場合にはステップS220−21の処理に移る。一方、第2装飾図柄停止保留終了コマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−23の処理に移る。
ステップS220−21において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第2装飾図柄の停止表示の保留を解除させるために、ワークRAM303の所定領域にセットされている第2装飾図柄停止保留フラグをクリアする。この処理が終了した場合、ステップS220−22に処理を移行する。
ステップS220−22において、識別情報停止保留手段であるサブCPU301は、第2装飾図柄の保留中変動を終了させるための演出データをワークRAM303の作業領域にセットするとともに、変動表示パターンコマンドに対応する第2装飾図柄の変動表示を再開させる処理を行う。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
この場合、表示制御処理(図22)にて、第2装飾図柄の所定の態様(例えば、保留中変動の示す態様)での変動表示が終了するとともに、変動表示パターンコマンドに対応する第2装飾図柄の変動表示が再開される。
ステップS220−23において、サブCPU301は、読み出したコマンドに基づいて所定の処理を実行する。例えば、読み出したコマンド(例えば、待機状態コマンドなど)に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
[システムタイマ割込処理]
また、サブCPU301は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。サブCPU301は、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させ、これに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。図23を用いて、システムタイマ割込処理を説明する。
ステップS410においては、各レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU301は、ワークRAM303の各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS420に処理を移行する。
ステップS420においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU301は、第1装飾図柄の残り変動表示時間を計測するための第1装飾図柄変動表示時間タイマ、第2装飾図柄の残り変動表示時間を計測するための第2装飾図柄変動表示時間タイマなど、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS440に処理を移行する。但し、サブCPU301は、ワークRAM303の所定領域に第1装飾図柄停止保留フラグがセットされている場合(第1装飾図柄の停止表示が保留されている場合)には、第1装飾図柄の変動表示時間タイマの更新を行わない。また、ワークRAM303の所定領域に第2装飾図柄停止保留フラグがセットされている場合(第2装飾図柄の停止表示が保留されている場合)には、第2装飾図柄の変動表示時間タイマの更新を行わない。つまり、第1装飾図柄の停止表示が保留されている場合は、第1装飾図柄の変動表示時間の更新がストップし、第2装飾図柄の停止表示が保留されている場合は、第2装飾図柄の変動表示時間の更新がストップする。
ステップS440においては、各レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU301は、ステップS410で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS450に処理を移行する。
ステップS450においては、割込み許可処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰させる。
このような本実施の形態によれば、第1識別情報表示制御手段であるサブCPU301は、第1識別情報表示部における停止表示が、識別情報停止表示保留手段によって保留された場合(第1装飾図柄停止保留フラグがワークRAM303の所定領域にセットされた場合)には、少なくとも当該保留が解除されるまでは、第1装飾図柄の変動表示を継続し、第2識別情報表示制御手段であるサブCPU301は、第2識別情報表示部における停止表示が、識別情報停止表示保留手段によって保留された場合(第2装飾図柄停止保留フラグがワークRAM303の所定領域にセットされた場合)には、少なくとも当該保留が解除されるまでは、第2装飾図柄の変動表示を継続する。
この場合、たとえ、識別情報停止表示保留手段による保留が行われたとしても、変動表示の演出は継続されることとなるので、第1識別情報表示部や第2識別情報表示部における演出効果の低下を防ぐことが可能となる。これにより、識別情報停止表示保留手段による保留が行われているときにおける遊技の興趣の低下を防ぐことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、第1装飾図柄の変動表示と第2装飾図柄の変動表示とが並行して行われているときにおいて、何れか一方の表示部(第1演出表示領域21bもしくは第2演出表示領域21c)に所定の態様(大当り態様)が停止表示された場合には、特別遊技制御手段によって、遊技状態が、第1装飾図柄及び第2装飾図柄が変動表示される前から設定(制御)されていた遊技状態(例えば、図30に示す遊技状態A)から、特別遊技A(特別遊技Aとは、一方の停止表示に起因して発生した大当り遊技を示す。図30においては、遊技状態Aの後に特別遊技Aが開始される例を示している)へと移行される。この場合、当該特別遊技Aの制御が終了するまでの間、他方の停止表示が保留されるようになる。
そして、上述したように、遊技状態A中に第1演出表示領域21bもしくは第2演出表示領域21cのうち何れかに大当り態様が停止表示された場合、当該停止表示された時点における遊技状態を基にして、特別遊技制御手段による特別遊技Aの制御の終了後における遊技状態が決定される。
この場合において、一方の変動表示が先行して大当り態様にて停止表示されて特別遊技Aに移行した場合、他方の変動表示及び停止表示は、特別遊技Aが終了した後(すなわち、図30に示す遊技状態Bが開始された後)に終了するようになる。このとき、特別遊技Aの後(すなわち、遊技状態B中)に、他方に大当り態様が停止表示された場合には、再び特別遊技(すなわち、特別遊技B)が開始されることとなるが、当該特別遊技Bの終了後の遊技状態(遊技状態C)を決定する際には、他方に大当り態様が停止表示される時点で制御されている遊技状態、すなわち、特別遊技Aの終了後における遊技状態である遊技状態Bが参照される(つまり、遊技状態C(図30)を決定する際には、遊技状態Bが参照される)。
ここで、図30において、遊技状態Aは、低確率状態及び非時短状態中となっている一方、遊技状態Bは、高確率状態且つ時短状態中となっている。そのため、図30に示す遊技状態Cの場合は、遊技状態B(高確率状態及び時短状態)を基にして決定される。
これによれば、特別遊技Bの終了後における遊技状態(遊技状態C)が決定される際に遊技状態決定手段により参照される遊技状態を、遊技者が想定する遊技状態と合致させることが可能となる。これにより、特別遊技Bの終了後の遊技状態Cに整合性を感じさせることができ、遊技者の混乱を防ぐことができる。
[第1装飾図柄及び第2装飾図柄の変動態様の一例]
図31を基にして、図30に示す遊技状態A、特別遊技A、遊技状態B、特別遊技B及び遊技状態C中における第1装飾図柄及び第2装飾図柄の変動態様の一例を説明する。
例えば、図30に示す遊技状態A中においては、図31(a)に示すように、第1演出表示領域21b、第2演出表示領域21cが並行して変動表示可能になっている。そして、例えば第1装飾図柄がリーチ態様(図31(b))となり、その後『「0」「0」「0」』等の大当り態様で停止表示されて特別遊技Aが開始されると(図31(c),(d)参照)、第2装飾図柄は、停止表示が保留されるとともに、保留中変動を示す演出データに従って変動表示する(図31(d)参照)、そして、特別遊技Aが終了して遊技状態Bが開始されると、第2装飾図柄は、保留中変動が終了するとともに、停止表示が解除される(つまり、中断されていた変動表示が再開される。図31(e)参照。同図では、第2装飾図柄がリーチ態様となっている)。そして、停止表示が解除された第2装飾図柄の変動表示が終了して、当該第2装飾図柄が『「0」「0」「0」』等の大当り態様で停止表示されて特別遊技Bが開始されると(図31(f),(g)参照)、第1装飾図柄は、停止表示が保留されるとともに、保留中変動を示す演出データに従って変動表示する(図31(g)参照)、そして、特別遊技Bが終了して遊技状態Cが開始されると、第1装飾図柄は、保留中変動が終了するとともに、停止表示が解除される(つまり、中断されていた変動表示が再開される。図31(h)参照)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明を具体的に例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
例えば、本実施の形態において、大当り遊技、通常状態および確変状態の制御がメインCPU201により行われるようになっていたが、メインCPU201の制御可能な遊技状態はこれに限られない。例えば、本実施の形態においては、普通当りに当選した場合、第1始動入賞装置14および第2始動入賞装置18が、所定時間だけ遊技球を受け入れ易い開放状態に切り換えられるようになっていたが、これに限られず、何れか一方の始動入賞装置のみが開放状態に切り替えられるのみであってもよい。また、遊技球が通過した通過ゲート13の種類に応じて、普通当り当選時に開放状態となる始動入賞装置が異なるようになっていてもよい。また、本実施の形態においては、第1特別図柄の停止態様等を決定する際(例えば、図9に示すステップS21−2−7、ステップS21−2−11)、及び第2特別図柄の停止態様等を決定する際(例えば、図14に示すステップS22−2−7、ステップS22−2−11)には、同一の特別図柄決定テーブル(図27)が参照されるようになっていたが、これに限られず、第1特別図柄の停止態様等を決定する際と第2特別図柄の停止態様等を決定する際とで、異なる特別図柄決定テーブルが参照されるようになっていてもよい。
また、本実施の形態における第1識別情報表示制御手段、第2識別情報表示制御手段は、それぞれ、第1識別情報表示部、第2識別情報表示部における停止表示が識別情報停止表示保留手段によって保留された場合には、変動表示パターンコマンドの示す変動表示パターンに応じた変動表示を中断し、替わりに保留中変動を実行するようになっていたが、これに限られず、識別情報停止表示保留手段による保留の最中であっても、上記変動表示パターンに応じた変動表示を継続するようになっていてもよい。さらに、識別情報停止表示保留手段による保留の最中であっても、第1装飾図柄や第2装飾図柄の変動表示時間の更新が継続されるようになっていてもよい。
この場合、変動表示時間が終了した場合には、識別情報停止表示保留手段による保留の最中であっても、当該変動表示が終了して第1抽選手段による抽選結果もしくは第2抽選手段による抽選結果を示す停止態様が、第1識別情報表示部もしくは第2識別情報表部に仮に停止表示される。ここで、上記仮の停止表示は、少なくとも識別情報停止表示保留手段による上記保留が解除されるまでは、継続される。
このような構成によれば、第1識別情報表示制御手段は、第1識別情報表示部における停止表示が識別情報停止表示保留手段によって保留され、且つ第1装飾図柄の変動表示が終了した場合には、少なくとも当該保留が解除されるまでは、第1抽選手段による抽選結果を示す停止態様の仮の停止表示を継続するようになる一方、第2識別情報表示制御手段は、第2識別情報表示部における停止表示が識別情報停止表示保留手段によって保留され、且つ第2装飾図柄の変動表示が終了した場合には、少なくとも当該保留が解除されるまでは、第2抽選手段による抽選結果を示す停止態様の仮の停止表示を継続するようになる。
この場合、識別情報停止表示保留手段による保留が実行されているときであっても、第1抽選手段や第2抽選手段による抽選の結果を報知することが可能となるので、識別情報停止表示保留手段による保留が行われているときにおける遊技の利便性を向上させることが可能となる。
また、この場合、サブCPU(第1識別情報表示制御手段)301は、第1識別情報表示部における停止表示が識別情報停止表示保留手段によって保留された場合には、少なくとも当該保留が解除されるまでは第1抽選手段による抽選結果を示す停止態様の仮の停止表示を継続する。また、第2識別情報表示制御手段も同様に、第2識別情報表示部における停止表示が識別情報停止表示保留手段によって保留された場合には、少なくとも当該保留が解除されるまでは、第2抽選手段による抽選結果を示す停止態様の仮の停止表示を継続する。
この場合、識別情報停止表示保留手段による保留が実行されているときであっても、第1抽選手段や第2抽選手段による抽選の結果を報知することが可能となるので、識別情報停止表示保留手段による保留が行われているときにおける遊技の利便性を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態においては、第1識別情報、第1識別情報表示部、第1識別情報表示制御手段の機能は、それぞれ、第1装飾図柄、第1演出表示領域21b、サブCPU301が有していたが、これに限られず、第1特別図柄が第1識別情報の機能を、第1特別図柄表示器24aが第1識別情報表示部の機能を、メインCPU201が第1識別情報表示制御手段の機能を、それぞれ有していてもよい。さらに、第2識別情報、第2識別情報表示部、第2識別情報表示制御手段の機能は、それぞれ、第2装飾図柄、第2演出表示領域21c、サブCPU301が有していたが、これに限られず、第2特別図柄が第2識別情報の機能を、第2特別図柄表示器24bが第2識別情報表示部の機能を、メインCPU201が第2識別情報表示制御手段の機能を、それぞれ有していてもよい。
さらに、本実施の形態においては、第1装飾図柄の変動表示もしくは第2装飾図柄の変動表示が終了して所定の態様(大当り態様)が停止表示されてから当該停止表示に起因した特別遊技(例えば、特別遊技B)が発生するまでの間に他方の装飾図柄の停止表示に起因した特別遊技(例えば、特別遊技A)が発生した場合、特別遊技Bは、特別遊技Aが終了した後に開始される。このとき、特別遊技Bの終了後における遊技状態(例えば、遊技状態C)は、特別遊技Aの終了後における遊技状態(例えば、遊技状態B)を基に決定される。
但し、本発明はこれに限られず、第1装飾図柄の変動表示もしくは第2装飾図柄の変動表示が終了して所定の態様(大当り態様)が停止表示されてから当該停止表示に起因した特別遊技(例えば、特別遊技B)が発生するまでの間に他方の装飾図柄の停止表示に起因した特別遊技(例えば、特別遊技A)が発生した場合には、特別遊技Bの終了後における遊技状態(例えば、遊技状態C)は、特別遊技Aの開始前における遊技状態(例えば、遊技状態A)を基に決定されるようになっていてもよい。また、第1装飾図柄の変動表示もしくは第2装飾図柄の変動表示が終了して所定の態様(大当り態様)が停止表示されてから当該停止表示に起因した特別遊技(例えば、特別遊技B)が発生するまでの間に他方の装飾図柄の停止表示に起因した特別遊技(例えば、特別遊技A)が発生した場合において、当該特別遊技Aが終了するまでの間は、大当り態様の停止表示が継続されるようになっていてもよいし、他の演出が表示されるようになっていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態におけるサブCPU(識別情報停止表示保留手段)301は、第1演出表示領域(第1識別情報表示部)21bにおける第1識別情報(第1装飾図柄)の変動表示と第2演出表示領域(第2識別情報表示部)21cにおける第2識別情報(第2装飾図柄)の変動表示とが並行して行われているときにおいて、何れか一方の表示部に所定の態様が停止表示された場合には、特別遊技制御手段による特別遊技(特別遊技A)の制御が終了するまでの間、他方の停止表示を保留している(つまり、他方の停止表示は、特別遊技Aの制御が終了するまでの間、保留される)。
そして、メインCPU(遊技状態決定手段)201は、第1識別情報表示部および第2識別情報表示部のうち何れかに所定の態様が停止表示された場合、当該停止表示された時点における遊技状態を基にして、特別遊技制御手段による特別遊技の制御の終了後における遊技状態を決定する。
この場合において、一方の変動表示が先行して所定の態様にて停止表示されて特別遊技Aに移行した場合、他方の変動表示及び停止表示は、特別遊技Aが終了した後に終了するようになる。このとき、特別遊技Aの後(すなわち、遊技状態B中)に、他方に所定の態様が停止表示された場合には、再び特別遊技(すなわち、特別遊技B)が開始されることとなるが、当該特別遊技Bの終了後の遊技状態(遊技状態C)を決定する際には、他方に所定の態様が停止表示される時点で制御されている遊技状態、すなわち、特別遊技Aの終了後における遊技状態である遊技状態Bが参照される(つまり、遊技状態Cを決定する際には、遊技状態Bが参照される)。
これによれば、特別遊技Bの終了後における遊技状態(遊技状態C)が決定される際に遊技状態決定手段により参照される遊技状態を、遊技者が想定する遊技状態と合致させることが可能となる。これにより、特別遊技Bの終了後の遊技状態Cに整合性を感じさせることができ、遊技者の混乱を防ぐことができる。更には、遊技者に対して、不正が行なわれているとの印象を与えることを防ぐことができる。
このような本発明によれば、別々の始動口への遊技球の入球に基づいて別々に抽選を行う場合であっても、遊技状態の制御に整合性を持たせることができ、遊技者が安心して遊技を継続することができる遊技機を提供することが可能となる。
また、本実施の形態のメインCPU(遊技状態決定手段)201は、遊技状態制御手段により高確率状態が制御されているときには、第1始動口14cや第2始動口18cへの遊技球の入球確率が高まる遊技状態である普通高確率状態(時短状態)を決定する確率を高めた状態で、遊技状態を決定している。
すなわち、高確率状態中においては、第1始動口14cや第2始動口18cへの遊技球の入球確率が高まる設定が生じる可能性が向上するようになるので、当該高確率状態中における遊技の興趣を高めることが可能となる。
さらに、本実施の形態におけるサブCPU(第1識別情報表示制御手段)301は、第1識別情報表示部における停止表示が、識別情報停止表示保留手段によって保留された場合には、少なくとも当該保留が解除されるまでは、第1識別情報の変動表示を継続する。また、第2識別情報表示制御手段であるサブCPU301も同様に、第2識別情報表示部における停止表示が、識別情報停止表示保留手段によって保留された場合には、少なくとも当該保留が解除されるまでは、第2識別情報の変動表示を継続する。
この場合、たとえ、識別情報停止表示保留手段による保留が行われたとしても、変動表示の演出は継続されることとなるので、第1識別情報表示部や第2識別情報表示部における演出効果の低下を防ぐことが可能となる。これにより、識別情報停止表示保留手段による保留が行われているときにおける遊技の興趣の低下を防ぐことが可能となる。