JP2010042720A - ゴムクロ−ラの構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】特別な材料を用い、更にこれを最大限の効果を発揮させるようにしたゴムクロ−ラの構造を提供する。
【解決手段】転輪20が転動する走行面に高硬度ゴム層10(この例では硬度90度JIS・Aのものを用いた)を配置し、ゴムクロ−ラの基体をなすゴム材料と一様に加硫接着し、ゴムクロ−ラの内周面よりも若干内周側に突出させる。これにより、転輪の走行面における水虫現象の発生が抑えられる。
【選択図】図1
【解決手段】転輪20が転動する走行面に高硬度ゴム層10(この例では硬度90度JIS・Aのものを用いた)を配置し、ゴムクロ−ラの基体をなすゴム材料と一様に加硫接着し、ゴムクロ−ラの内周面よりも若干内周側に突出させる。これにより、転輪の走行面における水虫現象の発生が抑えられる。
【選択図】図1
Description
本発明はゴムクロ−ラの構造に関するものであり、転輪が内周面を転動するタイプのゴムクロ−ラに係るものである。
内周面を転輪が通過するタイプのゴムクロ−ラにあって、元々はクロ−ラの内周面は連続した総ゴム面であったが、転輪が通過することによりゴムが劣化する現象(水虫現象)が発生し、クロ−ラ寿命に影響を与えていた。
その改善策の一つとして、転輪が通過する部位に補強体を配置するゴムクロ−ラが提案されている(特許文献1)。このゴムクロ−ラは転輪と接触する面を超高分子量ポリエチレン補強体等にて構成されたものである。しかるに、かかる補強体はゴムクロ−ラを構成するゴム質とは全く別の材質であり、ゴムとの接着性に問題があった。又、このため、製造工程が複雑となることも問題であった。そして、何よりも問題となるのは、芯金の翼部との関係であり、翼部と補強体との間を支えるものがなく、この間に挟まれたゴムが劣化するという欠点があった。
その改善策の第二として、芯金にレ−ル面を設け、そのとびとびに存在するレ−ル面を転輪が通過するレ−ルタイプのゴムクロ−ラが開発されている(特許文献2)。しかし、このゴムクロ−ラは内周面のゴム劣化が少なく、外観上は大きく改善されてはいる。しかしながら、芯金のレ−ル面がゴムクロ−ラの内周表面に露出し、その面を転輪が通過することにより芯金のレ−ル面際とゴムの接着部分が劣化・剥離し、そこから土砂等が侵入し、ゴム劣化や剥離、更には侵入した水分の影響でスチ−ルコ−ドが錆びて切断に至る等ゴムクロ−ラ寿命に影響を与えている。
本発明は、内周面を転輪が通過するタイプのゴムクロ−ラにあって、特別な材料を用い、更にこれを最大限の効果を発揮させるようにしたゴムクロ−ラの構造を提供することを目的とするものである。
本発明の要旨は、ゴム弾性体中の長手方向に一定ピッチをもって芯金が埋設され、芯金を外囲いしてスチ−ルコ−ドが同時に埋設され、外周側にラグを形成すると共に、内周面に転輪が転動してなるゴムクロ−ラの構造であって、転輪が走行する内周面を、好ましくは硬度85〜95度(JIS・A)の高硬度ゴム層にて構成し、かつ、更に好ましくは、芯金の内周側に当該高硬度ゴム層を支える支持台を備えたものである。更には、転輪の通過面であって、隣り合う芯金の間にゴムクロ−ラの幅方向に溝部を形成した構造のものが最適である。
本発明は、ゴムクロ−ラの転輪通過面に耐水虫性に優れた高硬度ゴム化が可能となったものであり、かかる高硬度ゴム層はゴムクロ−ラの基体を構成するゴム材料と加硫接着により完全に一体化されていることから、芯金との間の剥離現象がなく、勿論、土砂や水の侵入がないため、耐久性に優れたゴムクロ−ラを提供できたものである。
本発明のレ−ルタイプのゴムクロ−ラの転輪の走行面は、ゴム面と芯金のレ−ル面とが交互に存在するのではなく、硬度85〜95度(JIS・A)の高硬度ゴム層が一様に露呈した状態であり、これがゴムクロ−ラの基体をなすゴム材料と一様に加硫接着しているものであって、これによって芯金とゴムとの剥離が解消できたものである。ゴムの硬度を規定した理由はかかる硬度を特定することによってゴムにいわゆる水虫現象の発生が低減できたものであり、ゴム切れやゴム欠けがもたらされることがなくなったものである。
そして、好ましくは、芯金の翼部の内周側に当該高硬度ゴム層を支えるほぼ水平の平面を持つ支持台を備えたものがよく、これによって高硬度ゴム層が芯金に支えられることとなる。
かかる高硬度ゴム層の構成は、予め長尺の未加硫ゴムシ−トを成形しておき、ゴムクロ−ラの成形時にゴムクロ−ラの内周面を区画するモ−ルドにおける転輪の通過面となる部位にこの未加硫ゴムシ−トを貼り合わせるものであり、そして、他の部材を順次配設して全体を加圧・加熱して全ての未加硫ゴムを一体に加硫成形するものである。
尚、本発明によって使用される高硬度ゴムの種類は、天然ゴム或いはSBRを主体とするゴム材料であり、硬度は通常はカ−ボンブラックの量によって調整可能である。尚、これに限定されるものではないことは言うまでもなく、例えば、加硫後にゴムと同様の性状をなす熱可塑性の樹脂であってもよく、本発明の高硬度ゴム層の定義中にかかる樹脂が含まれるものである。
以下、図面をもって本発明を更に詳細に説明する。図1は本発明のゴムクロ−ラの内周側平面図であり、図2は図1におけるA−A線断面図、図3は図1の側面図である。
図中、1はゴムクロ−ラの基体をなすゴム弾性体であり、図1の上下に無端状に連続している。2はゴム弾性体1中に一定ピッチで埋設された芯金であり、芯金2の翼部3を外側より囲んでスチ−ルコ−ド4が同時に埋設されている。そして、ゴム弾性体1の外周側には、この例では芯金2に対応してラグ5が直線状をなして配置されている。6はゴムクロ−ラの中央部に芯金2、2間に形成されたスプロケットとの係合穴であり、ゴムクロ−ラの内周面には芯金2から伸びる一対の角部7、7が突出している。尚、図例にあって、8は隣合う芯金2の翼部3、3間に形成された幅方向に伸びる溝であり、ゴムクロ−ラがスプロケットやアイドラ−に巻き掛けされる際の巻き掛け抵抗を低減しようとするものである。
さて、図において、10は転輪20が転動する走行面を構成する高硬度ゴム層(この例では硬度90度JIS・Aのものを用いた)であり、ゴムクロ−ラの内周面よりも若干内周側に突出して備えられたものである。高硬度ゴム層10の厚さも特に限定されるものではなく、2〜10mm程度が用いられるが、この例では約5mmの厚さであった。尚、ゴムクロ−ラの基体(芯金2を囲むゴム及び内周ゴム)1のゴム硬度は通常は70〜80度(この例では73度)、ラグ5のゴム硬度は通常は60〜70度(この例ではを63度)である。
図例では、高硬度ゴム層10は、芯金2の翼部3に形成された表面が水平の支持台3aにてゴム中で支えられている。この支持台3aが存在しない場合も本発明には含まれるが、かかる支持台3aが存在することにより高硬度ゴム層10が安定し、転輪20の転動が安定するものであって、更に、支持台3aがない場合には、高硬度ゴム層10が芯金2の翼部3の内周側の傾斜面に添って傾きやすく、又、高硬度ゴム層10と芯金2の翼部3との間に挟まれたゴムが劣化しやすいという懸念も払拭できることとなったものである。
又、図例では、前記した溝8が形成されており、この溝8によって高硬度ゴム層10が分断された例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、高硬度ゴム層10がこの溝8の底部をも形成するゴムクロ−ラの長手方向に連続するものであってもよい。かかる溝8がない構造の場合、高硬度ゴム層10が連続していても、分断されていてもよいことは勿論である。
本発明にあっては、転輪の走行面における水虫現象の発生が抑えられることから、これに基づくゴムクロ−ラの寿命の低減が阻止されることとなるもので、芯金を用いるあらゆるゴムクロ−ラに適用可能である。
1‥ゴム弾性体、
2‥芯金、
3‥翼部、
3a‥支持台、
4‥スチ−ルコ−ド、
5‥ラグ、
6‥スプロケットとの係合穴、
7‥角部、
8‥溝、
10‥転輪の転動する走行面を構成する高硬度ゴム層、
20‥転輪。
2‥芯金、
3‥翼部、
3a‥支持台、
4‥スチ−ルコ−ド、
5‥ラグ、
6‥スプロケットとの係合穴、
7‥角部、
8‥溝、
10‥転輪の転動する走行面を構成する高硬度ゴム層、
20‥転輪。
Claims (4)
- ゴム弾性体中の長手方向に一定ピッチをもって芯金が埋設され、芯金を外囲いしてスチ−ルコ−ドが同時に埋設され、外周側にラグを形成すると共に、内周面に転輪が転動してなるゴムクロ−ラの構造であって、転輪が転動する走行面を高硬度ゴム層にて構成したことを特徴とするゴムクロ−ラの構造。
- 高硬度ゴム層の硬度が、85〜95度(JIS・A)である請求項1記載のゴムクロ−ラの構造。
- 芯金の内周側に当該高硬度ゴム層を支える支持台を備えた請求項1又は2記載のゴムクロ−ラの構造。
- 転輪が転動する走行面にあって、隣り合う芯金の間にゴムクロ−ラの幅方向に溝部を形成した請求項1乃至3いずれか1記載のゴムクロ−ラの構造。
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JP2008206936A JP2010042720A (ja) | 2008-08-11 | 2008-08-11 | ゴムクロ−ラの構造 |
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JP2008206936A JP2010042720A (ja) | 2008-08-11 | 2008-08-11 | ゴムクロ−ラの構造 |
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