JP2010030358A - 車両用空調装置 - Google Patents

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辰己 熊田
Masafumi Kawashima
誠文 川島
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Abstract

【課題】空調領域を分離して、領域ごとに異なる空調制御を行う際に、他の領域からの影響を軽減することで効率的な空調分離制御を行うことができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】制御手段(27)は、車両内において少なくとも左右方向の一方の領域と他方の領域とを分離して異なる空調制御を行う空調分離制御を実行する場合に、センタフェイス吹出口(22)からの空調空気流れが一方の領域と他方の領域との境界近傍に向くように左右回動部材(32)を回動制御するとともに、空調空気流れが上下方向に幅を有して平面状をなすように上下回動部材(36)を回動制御することにより、境界近傍に空調空気層を形成する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両用空調装置に関する。
例えば、特許文献1に記載される車両用空調装置は、各座席ごとに異なる目標吹出温度設定が可能な所謂、独立温度コントロールタイプの空調装置である。この車両用空調装置では、例えば、冬場の暖房時に、運転席に乗員(ドライバー)が乗っている状態で助手席に乗員が乗り込んできた場合に、助手席側には空調風を増量するように制御し、運転席側には風量減少による影響回避のため吹き出し温度を上げるように制御している。
また、独立温度コントロールタイプではなくても、着座センサ等により各座席の着席状況を検知して、乗員がドライバーのみである場合には、他の座席の吹出口を閉じることで一席集中空調制御を行うものもある。
特開2005−329932号公報
このような車両用空調装置において、一方の空調領域(運転席領域)と他の空調領域(助手席領域)とを分離させて独自の空調制御を実行したい場合には、一方の空調領域を他の空調領域と分離する必要がある。
しかしながら、例えば、冷房時に、助手席へ乗員が乗り込んだ場合など、助手席側の熱気(助手席側ドアが開くことによって侵入する外気および助手席乗員の熱い体からの輻射)が運転席側に流れてしまい、この熱気の影響で運転席領域における独立制御の効果が十分に発揮できないという問題があった。
上記問題に鑑み、本発明は、空調領域を分離して、領域ごとに異なる空調制御を行う際に、他の領域からの影響を軽減することで効率的な空調分離制御を行うことができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、車両の左右方向略中央部に開口形成され、空調ユニットで温度調節された空調空気を主に乗員の上半身へ吹き出すセンタフェイス吹出口(22)と、センタフェイス吹出口(22)に配設され、上下に揺動可能な複数の上下回動部材(36)と左右に揺動可能な複数の左右回動部材(32)とを有し、上下回動部材(36)および左右回動部材(32)を所定角度に回動動作させることでセンタフェイス吹出口(22)から吹き出す空調空気の風向きを含む吹出態様を変更する吹出態様可変機構(30)と、吹出態様可変機構(30)を制御するとともに、車両内において少なくとも左右方向の一方の領域と他方の領域とを分離して異なる空調制御を行う空調分離制御を行う制御手段(27)と、を備える車両用空調装置であって、制御手段(27)は、空調分離制御を実行する場合に、センタフェイス吹出口(22)からの空調空気流れが一方の領域と他方の領域との境界近傍に向くように左右回動部材(32)を回動制御するとともに、空調空気流れが上下方向に幅を有して平面状をなすように上下回動部材(36)を回動制御することにより、境界近傍に空調空気層を形成することを特徴とする。
本構成では、吹出状態可変機構(30)を制御することで、一方の領域(運転席側領域)と他方の領域(助手席側領域)との境界近傍に空調空気層を形成するようにしており、この空調空気層は各空調領域を仕切る仕切りとして作用する。このため、空調分離制御を実行する場合に、例えば他方の領域から一方の領域への熱的外乱の侵入を、空調空気層によって防ぐことができる。ここで、「一方の領域と他方の領域とを分離して異なる空調制御を行う」とは、一方の領域と他方の領域において、設定温度、吹出口モード、送風向き(左右回動部材や上下回動部材の回動角度)等の空調態様を決定するパラメータのいずれかまたは複数を異ならせて設定することができ、各領域をそれぞれ独自の空調態様で制御することを意味する。また、熱的外乱とは、例えば具体的には、車両のドアが開くことによって侵入する外気や、乗員の熱い体からの輻射のことを意味する。
すなわち、本構成によれば、空調領域を分離して、領域ごとに異なる空調制御(空調分離制御)を行う際に、他の領域からの影響を軽減することで効率的な空調分離制御を行うことができる。
請求項2に記載の発明では、制御手段(27)は、左右回動部材(32)を境界近傍に向く位置に固定制御するとともに、上下回動部材(36)を上下に揺動するようスイング制御することにより、空調空気層を形成することを特徴とする。
本構成によれば、左右回動部材(32)を境界近傍に向く位置に固定制御することで、空調風の左右方向における風向きが空調領域の境界位置に設定される。また、上下回動部材(36)をスイング制御することで、上下方向に所定の空調範囲(幅)を持つ風流れ(ワイドフロー)が発生し、結果、境界近傍位置に一方の領域と他方の領域を仕切る平面状の空調空気層を形成することができる。
本構成によれば、上下回動部材(36)および左右回動部材(32)の簡単な制御によって、好適に空調空気層を形成することができる。
請求項3に記載の発明では、境界近傍とは、一方の領域および他方の領域のいずれかの領域内の座席(41)の車両内側端部であることを特徴とする。
本構成によれば、例えば、運転席領域と助手席領域とを分離して空調制御する場合に、運転席(座席)(41)もしくは助手席(42)の車両内側端部位置に空調空気層を形成することができる。例えば、運転席(41)の車両内側端部であれば、ドライバーに直接当たるか当たらないかの位置に空調空気層を形成することができる。
請求項4に記載の発明では、制御手段(27)は、空調分離制御を実行する場合に、センタフェイス吹出口(22)から吹き出す空調空気の風向きが乗員の車室内側の体の輪郭に略沿うように上下回動部材(36)と左右回動部材(32)を連動させてスイング制御することを特徴とする。
本構成によれば、センタフェイス吹出口(22)から乗員の車室内側の体の輪郭に略沿うように空調空気を吹き出すことで、乗員の体の輪郭に略沿うような空調空気層を形成することができ、この空調空気層によって、分離空調する領域をなるべく小さく効率的に仕切ることができる。例えば、乗員がドライバーのみであって運転席に対応する吹出口以外の吹出口は閉じることで一席集中空調制御を行う場合等において、運転席領域を最小に分離して運転席領域での分離空調効率を上げることができる。
請求項5に記載の発明では、制御手段(27)は、空調分離制御を実行する場合に、上下回動部材(36)の回動方向が上向きであるほど左右回動部材(32)の回動方向が車室外側となるように制御することを特徴とする。
座席に着席した乗員の車室内側の体の輪郭は、一般に頭部位置は腰部位置よりも車室外側に位置する。本構成によれば、上下回動部材(36)の回動方向が上向きであるほど左右回動部材(32)の回動方向が車室外側となるように、上下回動部材(36)と左右回動部材(32)をスイング制御することで、乗員の車室内側の体の輪郭に沿うような斜めのラインをなす空調空気層を形成することができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図6を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態である車両用空調装置1を示す模式図である。図1に示すように、車室内(空調室内)を空調する車両用空調装置1は、内部に空気流路が形成される空調ケーシング10を有し、この空調ケーシング10内の空気上流側部位には、内外気切換装置11が設けられている。内外気切換装置11には、内気を導入するための内気導入口12と外気を導入するための外気導入口13とが開口形成されているとともに、これらの各導入口12,13を選択的に開閉する内外気切換ドア14が設けられている。この内外気切換ドア14を回動作動させることで、各導入口12,13を選択的に開閉するようになっている。
内外気切換装置11の下流側部位には、両導入口12,13から吸入された空気を送風する送風機15が配設されている。送風機15は、ブロワモータM1により駆動される。送風機15の空気下流側には、室内に吹き出す空気を冷却する蒸発器16が配設されている。蒸発器16の空気下流側には、空気を加熱するヒータコア17が配設されている。このヒータコア17は、走行用エンジン18の冷却水を熱源として空気を加熱している。
蒸発器16の下流側には、ヒータコア17をバイパスするバイパス流路19が形成され、ヒータコア17の空気上流側には、ヒータコア17を通る風量とバイパス流路19を通る風量との風量割合を調節するエアミックスドア21が配設されている。
そして、空調ケーシング10の最下流側部位には、車室内乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのフェイス吹出口22,23(センタフェイス吹出口22、サイドフェイス吹出口23)と、車室内乗員の足元に空気を吹き出すためのフット吹出口24と、フロントガラスの内面に向かって空気を吹き出すためのデフロスタ吹出口25とが形成されており、各吹出口22〜25の空気上流側部位には、吹出口モードを切り換える吹出口モード切換ドア26a〜26cが配設されている。
なお、センタフェイス吹出口22は、運転席用センタフェイス吹出口22aと助手席用センタフェイス吹出口22b(共に図2参照)を有しており、サイドフェイス吹出口23は、運転席用サイドフェイス吹出口23aと助手席用サイドフェイス吹出口23b(共に図2参照)を有している。
図2は、車室内を示し、各吹出口22〜25の態様を詳細に説明する図である。図2に示すように、運転席用センタフェイス吹出口22aと助手席用センタフェイス吹出口22bは、乗員の上半身に向けて温度調節された空調風を吹き出すように、インストルメントパネル(計器盤部)の略中央部に並んで配設されている。また、運転席用サイドフェイス吹出口23aは、主に運転席乗員の上半身または車両右側面窓ガラスの内面に向けて温度調節された空調風を吹き出すように、インストルメントパネルの右端部に配設されている。また、助手席用サイドフェイス吹出口23bは、主に助手席乗員の上半身または車両左側面窓ガラスの内面に向けて温度調節された空調風を吹き出すように、インストルメントパネルの左端部に配設されている。
フット吹出口24は、フロアパネルの上方であって、乗員着座時の足元近傍に、運転席用と助手席用とにそれぞれ設けられており、車室内の中央側からサイド側へ向かって送風するようになっている。
さらに、各センタフェイス吹出口22a,22bおよびサイドフェイス吹出口23a,23bには、空調風の吹出方向および吹出範囲等の吹出態様を変更することが可能なスイングルーバ装置30(吹出態様可変機構、図3、図5参照)がそれぞれ設けられている。このスイングルーバ装置30は、各センタフェイス吹出口22a,22bおよびサイドフェイス吹出口23a,23bに、それぞれ独立に制御される機構として設けられているものであるが、以下の説明では運転席用センタフェイス吹出口22aを例にその構造について説明する。スイングルーバ装置30は、左右方向に揺動する左右方向スイング機構30A(図3参照)と、上下方向に揺動する上下方向スイング機構30B(図5参照)とを有している。
図3は、左右方向スイング機構30Aを示す平面断面図である。図3に示すように、左右方向スイング機構30Aは、複数枚の左右ルーバ32(左右回動部材)に支点を中心に揺動運動(スイング作動)を与えるリンクレバー33aと、アームプレート34aを介してリンクレバー33aを左右方向に往復運動させる左右駆動モータ(例えば、ステップモータ)35aとから構成されたスイングルーバアクチュエータである。より具体的には、左右駆動モータ35aの回転軸にアームプレート34aが装着され、このアームプレート34aと左右ルーバ32がリンクレバー33aにて連結されている。なお、「左右ルーバ32」とは、揺動方向が車両左右方向であることを意味し、その垂直断面形状は、上下方向に長手方向を有する長方形形状となっている。
そして、左右駆動モータ35aを駆動させると、アームプレート34aが揺動し、このアームプレート34aの回動によりリンクレバー33aが左右方向に変位して、左右ルーバ32の左右方向の向きが調整されるようになっている。これら左右ルーバ32は、各センタフェイス吹出口22a,22bにおいて、車両の進行方向に対して左右方向(車両の幅方向)に複数列設された風向可変ルーバである。
ここで、図4は、車室内を車両上方から見た平面図である。図4中、運転席用センタフェイス吹出口22aから実線および円弧状矢印で示している範囲が、左右ルーバ32によって調節可能な空調左右範囲である。図4に示すように、運転席41(座席)に着席したドライバーDRの上半身へ向けて空調空気を吹き出す運転席用センタフェイス吹出口22aからの送風では、左右ルーバ32の回動角度によって、ドライバーの顔面左側周辺(左半身周辺)から、運転席41と助手席42との隙間43へかけての範囲内で、その左右位置を調節できるようになっている。
また、図5は、上下方向スイング機構30Bを示す垂直断面図である。図5に示すように、上下方向スイング機構30Bは、複数枚の上下ルーバ36(上下回動部材)に支点を中心に揺動運動(スイング作動)を与えるリンクレバー33bと、アームプレート34bを介してリンクレバー33bを上下方向に往復運動させる上下駆動モータ(例えば、ステップモータ)35bとから構成されたスイングルーバアクチュエータである。より具体的には、上下駆動モータ35bの回転軸にアームプレート34bが装着され、このアームプレート34bと上下ルーバ36がリンクレバー33bにて連結されている。なお、「上下ルーバ36」とは、揺動方向が車両上下方向であることを意味し、その水平断面形状は、左右方向に長手方向を有する長方形形状となっている。
そして、上下駆動モータ35bを駆動させると、アームプレート34bが揺動し、このアームプレート34bの回動によりリンクレバー33bが上下方向に変位して、上下ルーバ36の上下方向の向きが調整されるようになっている。これら上下ルーバ36は、各センタフェイス吹出口22a,22bにおいて、車両の上下方向(車両の高さ方向)に複数列設された風向可変ルーバである。つまり、各駆動モータ35a,35bを回転させることにより、運転席側乗員と助手席側乗員のそれぞれに向けて吹き出す空調風を、所定の揺動範囲(スイング範囲)にてスイングさせるように作動させることができる。
一方、車両用空調装置1は、制御手段としてのエアコンECU27(図3、図5参照)を有している。エアコンECU27は、CPU、ROMおよびRAM(いずれも図示略)等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。ROM内には、空調制御のための制御プログラムを記憶しており、その制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行う。
エアコンECU27には、上記した内外気切換ドア14、送風機15、エアミックスドア21、吹出口モード切換ドア26a〜26cの他、エンジン冷却水の水温を検出する水温センサや車室内温度センサ等の各種センサ(図示略)が電気的に接続されている。そして、車両用空調装置1を作動させると、エアコンECU27は、送風機15、各種ドア駆動用の各モータ(図示略)、各ルーバ32,36の駆動用の各モータ35a,35b等の作動を制御するようになっている。
次に、上記構成に基づく作動について説明する。図6は、本実施形態においてエアコンECU27が実行する空調制御を説明するフローチャートである。このフローチャートでは、本実施形態の特徴的な部分(エアカーテン形成制御)のみを示しており、センサやスイッチからの各種データの読み込み、目標吹出温度の算出、ブロワ電圧の算出、吹出口モード決定、エアミックスドア開度の算出、スイングルーバ制御等の周知の処理(メインフロー)については省略してある。
本フローチャートは、空調制御開始後に付随的に実行されるものである。なお、通常制御におけるスイングルーバ制御は、各ルーバ32、36を揺動制御することで、乗員への好適な空調状態を得るものであり、例えば、乗員の着座位置、空調吹出しモード、空調状態(過渡状態、定常状態)、空調負荷、日射状態等に応じて空調風の吹出方向、ルーバ32,36のスイング範囲、スイング時間、スイング停止時間等を制御するようになっている。
図6に示すように、まず、ステップS10で、車両用空調装置1の運転状態において空調分離制御を行っているか否かを判断する。ここで、本実施形態における空調分離制御とは、運転席41を含む運転席領域と助手席42を含む助手席領域とを分離させて制御する形態を示す。具体的な制御としては、例えば、冬場の暖房時、運転席41に乗員(ドライバー)が乗っている状態で助手席42に乗員が乗り込んできた場合に、助手席42側には空調風を増量するように制御し、運転席41側には風量減少による影響回避のため吹き出し温度を上げるように制御する熱履歴補正制御や、運転席41のみに乗員がいる場合に、助手席42側の吹出口(助手席用センタフェイス吹出口22b、助手席用サイドフェイス吹出口23b、助手席用のフット吹出口24)を閉じることで運転席41を集中して制御する一席集中空調制御が該当する。
そして、ステップS10で空調分離制御を行っていると判断した場合には(ステップS10:YES)、ステップS11に進み、運転席用センタフェイス吹出口22aの左右ルーバ32を所定位置へ固定制御する。所定位置は、空調分離する運転席領域(一方の領域)と助手席領域(他方の領域)との境界近傍であれば良く、具体的には、例えば、ドライバーの車室内側の体の輪郭(例えば、肩のライン。図4に破線aで示す位置)や、運転席41の車室内側端部(図4に破線bで示す位置)、運転席41と助手席42との隙間43(図4に破線cで示す位置)に設定できる。
なお、乗員の体の輪郭、例えば肩のラインは、予め標準的な人の体型データにより図4に破線aで示すように運転席41の車室内側端部(破線b)より車室外側に設定しておいても良いし、画像認識等により体の輪郭位置を検出して、検出された位置に左右ルーバ32が向くように回動角度を設定するようにして構成しても良い。
次に、左右ルーバ32を固定制御した後はステップS12に進み、運転席用センタフェイス吹出口22aの上下ルーバ36を所定範囲でスイング制御する。例えば、ドライバーの腰から頭部の高さに対応する上下範囲に亘って空調空気が送風されるように、上下ルーバ36を上下に揺動作動(スイング)させる。この作動により、上下方向に所定の空調範囲(幅)を持つ風流れ(ワイドフロー)が発生し、運転席領域と助手席領域との間に、これらの領域を仕切るような平面状の空調空気層、所謂、エアカーテンを形成することができる。
次に、ステップS13で、空調分離制御が解除されたか否かを判断する。「空調分離制御が解除された」とは、空調分離制御が熱履歴補正制御であれば補正制御が終了した場合であり、空調分離制御が一席集中制御であれば一席集中モードが解除された場合に相当する。そして、空調分離制御が解除されたと判断した場合には(ステップS13:YES)、ステップS14で、運転席用センタフェイス吹出口22aの左右ルーバ32および上下ルーバ36を元の位置に戻し、ステップS15で通常制御(上記スイングルーバ制御)に移行する。これは、空調分離制御が解除されれば、運転席領域と助手席領域との間にエアカーテンを形成する必要がないためである。なお、ステップS14の「元の位置」とは、ステップS10での空調分離制御判断時において設定されていた位置を示す。
一方、ステップS13で空調分離制御が解除されていないと判断した場合には(ステップS13:NO)、解除されるまでステップS11からステップS13の処理を繰り返す。また、ステップS10で、空調分離制御が行われていないと判断した場合には(ステップS10:NO)、ステップS15に進み、通常制御を実行する。
上記制御によれば、空調分離制御時には、ステップS11とステップS12における左右ルーバ32と上下ルーバ36の作動によって、運転席領域と助手席領域との間にエアカーテンを形成するようにしている。このエアカーテンが各空調領域を仕切る仕切りとして作用するため、例えば助手席領域から運転席領域への熱的外乱の侵入を防ぐことができる。具体的には、エアカーテンを形成することで、助手席側のドアが開くことによって車両内に侵入する外気(熱気、冷気)や、助手席乗員の熱い体からの輻射を防ぐことができる。
すなわち、本実施形態によれば、空調領域を分離して、領域ごとに異なる空調制御(空調分離制御)を行う際に、他の領域からの影響を軽減することで効率的な空調分離制御を行うことができる。
また、上記制御では、左右ルーバ32を車両左右方向において所定位置に固定制御する。このため、例えば、ドライバーの車室内側の体の輪郭(例えば、肩であって、図4に破線aで示す位置)に位置固定する場合には、運転席領域をなるべくコンパクトに仕切るエアカーテンを形成することができ、対象領域(運転席領域)での空調を効率的に行うことができる。
また、左右ルーバ32を、運転席41の車室内側端部(図4に破線bで示す位置)に位置固定する場合には、ドライバーの体に当たるか当たらないかの位置にエアカーテンを形成することができ、エアカーテンがドライバーの体に当たることで生じる違和感を回避することができる。
さらに、左右ルーバ32を、運転席41と助手席42との隙間43(図4に破線cで示す位置)に位置固定する場合には、エアカーテンがドライバーの体に当たることをより確実に防ぐことができる。また、上記実施形態のように運転席用センタフェイス吹出口22aのみでエアカーテンを形成する場合(助手席用センタフェイス吹出口22bは通常制御の場合)に、このエアカーテンによって車両の左右方向を略均等に仕切ることができる。そして、それぞれの空調領域において他の空調領域の影響を受けることなく効率的に分離空調を実行することができる。
(その他の実施形態)
・ 上記実施形態では、左右ルーバ32を所定位置に固定制御するものとしたが、上下ルーバ36と連動させてスイング制御するようにしても良い。具体的には、例えば、上下ルーバ36の回動向きが上向きであるほど左右ルーバ32の回動向きが車室外側となるようにスイング制御することができる。一般に、座席に着席した乗員の車室内側の体の輪郭は、頭部位置は腰部位置よりも車室外側に位置する。
したがって、この実施形態によれば、乗員の車室内側の体の輪郭に沿うような斜めのラインをなすエアカーテンを形成することができる。また、上下ルーバ36の上下スイングに連動する左右ルーバ32の左右位置を詳細に設定することで、より乗員の輪郭に沿うようなエアカーテンを形成しても良い。この場合、空調対象空間をより効率的に空調することができる。
・ 上記実施形態では、運転席用センタフェイス吹出口22aに配設されるスイングルーバ装置30によってエアカーテンを形成するようにしたが、助手席用センタフェイス吹出口22bに配設されるスイングルーバ装置30によってエアカーテンを形成するようにしても良い。この実施形態によれば、例えば、運転席41にのみ乗員が乗っており運転席領域の一席集中空調制御をする際には、運転席用センタフェイス吹出口22aからの送風は通常制御で行い、助手席用センタフェイス吹出口22bからの送風でエアカーテンを形成することができる。すなわち、助手席用センタフェイス吹出口22bからの送風をエアカーテン形成用として専用に使用することができ、運転席領域での空調効率をさらに高めることができる。
・ さらに、運転席用センタフェイス吹出口22a、助手席用センタフェイス吹出口22bのいずれか一方ではなく、両方の吹出口22a,22bからの送風でそれぞれエアカーテンを形成するように構成しても良い。
・ 上記実施形態では、上下ルーバ36を上下にスイング制御することによってエアカーテンを形成するようにした。これに換えて、例えば、複数並設される各上下ルーバ36のそれぞれを独立に回動可能な構成とし、各上下ルーバ36の回動角度を所定の角度に固定することで、上下方向に幅を持つ風流れ(ワイドフロー)を発生させるようにしても良い。より具体的には、例えば、上半分の上下ルーバ36を上向きに設定し、下半分の上下ルーバ36を下向きに設定することで、上下方向に幅を持つ風流れ(ワイドフロー)を形成することができる。この実施形態であれば、上下ルーバ36をスイング制御ではなく位置固定制御とすることでエアカーテンを形成することができる。
・ 上記実施形態では、車室内前席の運転席41と助手席42の空調領域を分離する形態について説明したが、周知の後席用センタフェイス吹出口(図示略)によって、車室内後席の左右座席の空調領域を分離する形態において上記制御を実行しても良い。
・ さらに、空調空気温度設定が座席に応じて設定可能な、所謂、左右独立コントロールタイプや左右前後独立コントロールタイプの車両用空調装置において上記制御を実施しても良い。
本発明の一実施形態である車両用空調装置を示す模式図である。 車室内を示し、各吹出口の態様を説明する図である。 左右方向スイング機構を示す平面断面図である。 車室内を車両上方から見た平面図である。 上下方向スイング機構を示す垂直断面図である。 エアコンECUが実行する空調制御を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 車両用空調装置
22 センタフェイス吹出口
22a 運転席用センタフェイス吹出口
22b 助手席用センタフェイス吹出口
27 エアコンECU(制御手段)
30 スイングルーバ装置(吹出態様可変機構)
30A 左右方向スイング機構(吹出態様可変機構)
30B 上下方向スイング機構(吹出態様可変機構)
32 左右ルーバ(左右回動部材)
36 上下ルーバ(上下回動部材)
41 運転席(座席)
42 助手席(座席)

Claims (5)

  1. 車両の左右方向略中央部に開口形成され、空調ユニットで温度調節された空調空気を主に乗員の上半身へ吹き出すセンタフェイス吹出口(22)と、
    当該センタフェイス吹出口(22)に配設され、上下に揺動可能な複数の上下回動部材(36)と左右に揺動可能な複数の左右回動部材(32)とを有し、前記上下回動部材(36)および前記左右回動部材(32)を所定角度に回動動作させることで前記センタフェイス吹出口(22)から吹き出す空調空気の風向きを含む吹出態様を変更する吹出態様可変機構(30)と、
    当該吹出態様可変機構(30)を制御するとともに、前記車両内において少なくとも左右方向の一方の領域と他方の領域とを分離して異なる空調制御を行う空調分離制御を行う制御手段(27)と、を備える車両用空調装置であって、
    前記制御手段(27)は、前記空調分離制御を実行する場合に、
    前記センタフェイス吹出口(22)からの空調空気流れが前記一方の領域と前記他方の領域との境界近傍に向くように前記左右回動部材(32)を回動制御するとともに、前記空調空気流れが上下方向に幅を有して平面状をなすように前記上下回動部材(36)を回動制御することにより、前記境界近傍に空調空気層を形成することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記制御手段(27)は、前記左右回動部材(32)を前記境界近傍に向く位置に固定制御するとともに、前記上下回動部材(36)を上下に揺動するようスイング制御することにより、前記空調空気層を形成することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記境界近傍とは、前記一方の領域および前記他方の領域のいずれかの領域内の座席(41)の車両内側端部であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記制御手段(27)は、前記空調分離制御を実行する場合に、前記センタフェイス吹出口(22)から吹き出す空調空気の風向きが乗員の車室内側の体の輪郭に略沿うように前記上下回動部材(36)と前記左右回動部材(32)を連動させてスイング制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  5. 前記制御手段(27)は、前記空調分離制御を実行する場合に、前記上下回動部材(36)の回動方向が上向きであるほど前記左右回動部材(32)の回動方向が車室外側となるように制御することを特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
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