JP3991403B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車室内に照射する日射強度の変化、あるいは乗員の操作による設定温度または送風機の風量の変化に対応して、吹出方向可変ルーバや吹出方向可変グリル等の吹出状態変更手段の制御パターンを変更することが可能な車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空調ダクト内で空調された空調風の吹出方向を乗員に空調風が直接当たる方向に向けたり、その乗員に空調風が直接当たらない方向に向けたりすることが可能なスイングルーバ(可変ルーバ)やスインググリル(可変グリル)等の吹出方向変更手段の制御パターンを自動的に制御するようにした車両用空調装置が知られている。
【0003】
その一例として、乗員により設定される設定温度と車室内の実際の温度(内気温度)との温度偏差が予め所定温度差以上の時に、吹出口から吹き出す空調風の吹出方向を乗員に向けるようにした車両用空調装置(例えば特開昭57−15008号公報、特公平7−41791号公報等)がある。
【0004】
また、他の例として、空調ダクト内において車室内に向かう空気流を発生させる遠心式ファンの送風量(ブロワモータに印加するブロワ電圧)、あるいは車両の車室内に進入する日射量(日射強度)が、予め決められた所定値以上に増大した時に、吹出口から吹き出す空調風の吹出方向を乗員に向けるようにした車両用空調装置(例えば特公平7−61766号公報、特開昭59−160617号公報または特公昭62−5085号公報等)もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のいずれの車両用空調装置においても、予め決められた温度差または所定値以下の範囲で検出値が変化した場合には、乗員への空調風の吹出方向が大きく変化することはない。
そのため、例えば冷房モード時に、スイングルーバまたはスインググリル等の吹出方向変更手段(空調風の吹出方向)を乗員に向ける日射量の所定値を400W/m2 と定めてあった場合には、空調エリア内に照射される日射量が0W/m2 から300W/m2 に僅かに変化し、乗員が日射量の増加を感じても、スイングルーバまたはスインググリル等の吹出方向変更手段の制御パターンが変わらず、たとえ日射量の増加分の送風量の増加があってもあまり乗員には感じられないという問題が生じていた。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、上記問題点が人間は環境変化に敏感であるのにそれを制御に反映できないという点に着目し、空調負荷検知手段にて検知したドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷の変化に対応してドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更できるようにすることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1、請求項2、請求項4、請求項5および請求項7に記載の発明によれば、空調制御手段が、車両用空調装置の作動中に、空調負荷検知手段にて検知したドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したか否かを判定し、空調負荷検知手段にて検知したドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したことを検出した時に、所定条件を満足するまで、ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更するようにしている。
空調負荷検知手段は、車室内に照射される日射強度または日射方向を検知する日射量検知手段を有し、また、ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段は、ドライバー側、パッセンジャー側吹出口より車室内に吹き出す空調風の吹出方向を可変する吹出方向可変手段、およびこの吹出方向可変手段に揺動運動を与えるアクチュエータを有している。
そして、日射量検知手段にて検知した日射強度が前回の検出値よりも増加した時、あるいは日射量検知手段にて検知した日射方向が乗員に日射が照射される方向に変わった時に、ドライバー側およびパッセンジャー側の吹出方向可変手段のうち日射強度が増加した側、あるいは日射が照射される方向に変わった側の吹出方向可変手段について、吹出方向可変手段を乗員方向に向ける、乗員への空調風の配風量を増やす、ドライバー側吹出口またはパッセンジャー側吹出口より車室内に吹き出す空調風の吹出範囲を狭くする、吹出方向可変手段の揺動範囲を狭くする、あるいは吹出方向可変手段の揺動速度を乗員方向では遅く、乗員を外す方向では速くする制御パターンに変更するようにしている。
また、日射量検知手段にて検知した日射強度が前回の検出値よりも減少した時、あるいは日射量検知手段にて検知した日射方向が乗員に日射が照射されない方向に変わった時に、ドライバー側およびパッセンジャー側の吹出方向可変手段のうち日射強度が減少した側、あるいは日射が照射されない方向に変わった側の吹出方向可変手段について、吹出方向可変手段を乗員を外す方向に向ける、乗員への空調風の配風量を減らす、ドライバー側吹出口またはパッセンジャー側吹出口より車室内に吹き出す空調風の吹出範囲を広くする、吹出方向可変手段の揺動範囲を広くする、あるいは吹出方向可変手段の揺動速度を乗員方向では速く、乗員を外す方向では遅くする制御パターンに変更するようにしている。
それによって、ドライバー側またはパッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が大きく変化した場合だけでなく、ドライバー側またはパッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が僅かに変化した場合でも、ドライバー側またはパッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更できるので、乗員がドライバー側またはパッセンジャー側空調エリア内の空調負荷の変化を感じたら吹出状態が変更されるため、環境変化に敏感な乗員の不快感を解消でき、乗員へのシステムの信頼性を向上できる。
【0014】
また、日射量検知手段にて検知した日射強度が前回の検出値よりも増加した時または減少した時に、ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更することにより、僅かに日射強度が変化してもそれに対応して吹出状態が変更される。あるいは、日射量検知手段にて検知した日射方向が乗員に日射が照射される方向または照射されない方向に変わった時に、ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更することにより、僅かに日射方向が変化してもそれに対応して吹出状態が変更される。これにより、環境変化に敏感な乗員の不快感を解消でき、乗員へのシステムの信頼性を向上できる。
そして、ドライバー側空調エリア内の空調風の吹出状態の制御パターンの変更とパッセンジャー側空調エリア内の空調風の吹出状態の制御パターンの変更とを互いに独立して行うように、ドライバー側吹出状態変更手段およびパッセンジャー側吹出状態変更手段を制御するようにしている。
それによって、ドライバー側空調エリア内の空調状態が変更され、パッセンジャー側空調エリア内の空調状態が変更されなかった場合、またはドライバー側空調エリア内の空調負荷が変化し、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化しなかった場合に、ドライバー側空調エリア内の空調風の吹出状態の制御パターンの変更のみ行い、パッセンジャー側空調エリア内の空調風の吹出状態の制御パターンの変更を行わないようにすることができる。これにより、ドライバー側空調エリア内の乗員の空調感を向上でき、パッセンジャー側空調エリア内の乗員の空調感の低下を防止できる。
なお、所定条件を満足するまでとは、空調負荷検知手段にて検知したドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したことを検出した時またはドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更した時から一定時間が経過するまで、空調負荷検知手段にて検知されるドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が所定値以上変化したことを検出するまで、内気温度検知手段にて検知した内気温度が所定温度に変化するまで、あるいは手動操作手段を乗員が再度操作したことを検出するまでである。
【0015】
請求項3および請求項6に記載の発明によれば、空調負荷検知手段にて検知するドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷の変化量が大きい程、一定時間を長くしたり、所定温度までの内気温度変化量を大きくしたりすることができる。また、ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷の変化量が小さい程、ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更する時間を短くしたり、所定温度までの内気温度変化量を小さくしたりすることができる。これにより、乗員が感じるドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷の変化量に対応した時間分だけ、ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更できるので、環境変化に敏感な乗員の不快感を解消でき、乗員へのシステムの信頼性を向上できる。
【0017】
請求項に記載の発明によれば、目標吹出温度決定手段にて決定した目標吹出温度が所定値よりも低い時または高い時に、ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更することにより、僅かに設定温度、内気温度または日射量が変化してもそれに対応して吹出状態が変更される。これにより、環境変化に敏感な乗員の不快感を解消でき、乗員へのシステムの信頼性を向上できる。
【0020】
請求項に記載の発明によれば、センタ側吹出口よりドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の乗員の身体に向けて吹き出す空調風の吹出状態の制御パターンの変更とサイド側吹出口よりドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の乗員の身体に向けて吹き出す空調風の吹出状態の制御パターンの変更とを互いに独立して行うように、センタ側吹出状態変更手段およびサイド側吹出状態変更手段を制御するようにしている。
それによって、例えば乗員の身体の側方側に日射が照射されない状態から乗員の身体の側方側に日射が照射される状態に変わった時に、センタ側吹出口より吹き出す空調風の吹出状態の制御パターンを変更せず、サイド側吹出口より吹き出す空調風の吹出状態の制御パターンの変更のみを行うようにする。これにより、乗員の身体の側方側のみの不快感を解消でき、且つ乗員の身体の中央側の快適感を維持できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態の構成〕
図1ないし図22は本発明の第1実施形態を示したもので、図1はエアコン操作パネルおよびDr側、Pa側ルーバ操作パネルを示した図で、図2は車両用空調装置の全体構成を示した図で、図3は車両のインストルメントパネルを示した図である。
【0022】
本実施形態の車両用空調装置は、エンジンを搭載する自動車等の車両の車室内を空調する空調ユニット1における各空調手段(サーボモータ等のアクチュエータ)を、空調制御装置(以下エアコンECUと言う)50によって制御するように構成されている。その空調ユニット1は、ドライバー側(以下Dr側と言う)空調エリアとパッセンジャー側(以下Pa側と言う)空調エリアとの温度調節、オートルーバ制御およびマニュアルルーバ制御等を互いに独立して行うことが可能なエアコンユニットである。なお、Dr側空調エリアとは、車両の車室内の一方側空調エリアおよび右前部座席側空調エリアである。また、Pa側空調エリアとは、車両の車室内の他方側空調エリアおよび左前部座席側空調エリアである。
【0023】
空調ユニット1は、車両の車室内の前方に配置された空調ダクト2を備えている。この空調ダクト2の上流側には、内外気切替ドア3およびブロワ4とが設けられている。内外気切替ドア3は、サーボモータ5により駆動されて車室内の空気(内気)を吸い込む内気吸込口6と、車室外の空気(外気)を吸い込む外気吸込口7との開度を変更する吸込口切替手段である。ブロワ4は、ブロワ駆動回路8によって制御されるブロワモータ9により回転駆動されて空調ダクト2内において車室内に向かう空気流を発生させる送風機である。
【0024】
空調ダクト2の中央部には、空調ダクト2内を通過する空気を冷却する冷凍サイクルのエバポレータ(空気冷却手段)10が、空調ダクト2の全面に渡って設けられている。また、そのエバポレータ10の下流側には、第1空気通路11および第2空気通路12を通過する空気を加熱するエンジンの冷却水を熱源としたヒータコア(空気加熱手段)13が設けられている。なお、第1空気通路11および第2空気通路12は仕切り板14により区画されており、ヒータコア13は仕切り板14を貫通して設けられている。そして、ヒータコア13の下流側には、車室内のDr側空調エリアとPa側空調エリアとの温度調節を互いに独立して行うためのDr側、Pa側エアミックスドア15、16が設けられている。
【0025】
そして、Dr側、Pa側エアミックスドア15、16は、サーボモータ17、18により駆動されてヒータコア13を通過する空気量とヒータコア13を迂回する空気量とを調節することによりDr側、Pa側に向けて吹き出す空気の吹出温度を調節する。ここで、ヒータコア13、Dr側エアミックスドア15およびPa側エアミックスドア16により、吹出温度を調節する吹出温度可変手段が構成される。
【0026】
第1空気通路11の下流側では、フロントウインドガラス(前面窓ガラス)の内面に向けて空気流(主に温風)を吹き出すためのデフロスタ(DEF)吹出口20、Dr側の乗員の上半身(頭胸部)に向けて空気流(主に冷風)を吹き出すためのDr側センタフェイス(FACE)吹出口(センタ側吹出口)21、Dr側の乗員の上半身またはDr側のサイドウインドガラス(側面窓ガラス)の内面に向けて空気流(冷風または温風)を吹き出すためのDr側サイドフェイス(FACE)吹出口(サイド側吹出口)22、およびDr側の乗員の足元部に向けて空気流(主に温風)を吹き出すためのDr側フット(FOOT)吹出口23が開口している。なお、DEF吹出口20からは、Dr側空調エリアのフロントウインドガラスの内面だけでなく、Pa側空調エリアのフロントウインドガラスの内面に向けても空気流(主に温風)が吹き出される。
【0027】
また、第2空気通路12の下流側では、Pa側の乗員の上半身(頭胸部)に向けて空気流(主に冷風)を吹き出すためのPa側センタフェイス(FACE)吹出口(センタ側吹出口)31、Pa側の乗員の上半身またはPa側のサイドウインドガラスの内面に向けて空気流(冷風または温風)を吹き出すためのPa側サイドフェイス(FACE)吹出口(サイド側吹出口)32、およびPa側の乗員の足元部に向けて空気流(主に温風)を吹き出すためのPa側フット(FOOT)吹出口33が開口している。
【0028】
そして、第1、第2空気通路11、12内には、車室内のDr側とPa側との吹出口モードの設定を互いに独立して行うDr側、Pa側吹出口切替ドア24〜26、35、36が設けられている。そして、Dr側、Pa側吹出口切替ドア24〜26、35、36は、サーボモータ28、29、39により駆動されてDr側、Pa側の吹出口モードをそれぞれ切り替えるモード切替ドアである。ここで、Dr側、Pa側の吹出口モードとしては、フェイス(FACE)モード、バイレベル(B/L)モード、フット(FOOT)モード、フットデフ(F/D)モード、デフロスタ(DEF)モード等がある。
【0029】
そして、Dr側センタFACE吹出口21、Dr側サイドFACE吹出口22、Pa側センタFACE吹出口31およびPa側サイドFACE吹出口32には、インストルメントパネル40にルーバ装置がそれぞれ取り付けられている。なお、Dr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32を車両の前側ドアまたは側面ボディのインナパネルにそれぞれ取り付けられていても良い。
【0030】
次に、各FACE吹出口21、22、31、32に設置されるルーバ装置を図4ないし図6に基づいて簡単に説明する。ここで、図4はDr側の各FACE吹出口21、22にそれぞれ設置されるルーバ装置の全体構成を示した図である。なお、Pa側の各FACE吹出口31、32にそれぞれ設置されるルーバ装置はDr側の各FACE吹出口21、22に設置されるルーバ装置と同一の構成のため図示しない。
【0031】
各ルーバ装置は、Dr側、Pa側センタグリル41、Dr側、Pa側サイドグリル42内にそれぞれ設けられている。なお、これらのDr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内の空気通路は、上記のDr側センタFACE吹出口21、Dr側サイドFACE吹出口22、Pa側センタFACE吹出口31およびPa側サイドFACE吹出口32として利用される。そして、それらのDr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内には、ルーバ左右方向揺動機構(図5参照)およびルーバ上下方向揺動機構(図6参照)がそれぞれ設けられている。
【0032】
ルーバ左右方向揺動機構は、本発明の吹出状態変更手段に相当するもので、Dr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内において車両の進行方向に対して左右方向(車両の幅方向)に複数列設された可変ルーバを形成するルーバフィン(以下ルーバと言う)43と、ルーバ43を支点を中心にして左右方向に所定の揺動範囲(スイング範囲)にて揺動運動(スイング)させるリンクレバー44と、アームプレート45を介してリンクレバー44を水平方向に往復運動させるルーバ駆動手段としてのルーバモータ43aとから構成されている。
【0033】
ここで、ルーバモータ43aの出力軸とリンクレバー44またはアームプレート45との間には、ルーバ43が乗員により手動操作された場合に大きな荷重がルーバモータ43aに加わらないように、リンクレバー44またはアームプレート45からルーバモータ43aの出力軸に伝達される操作力を遮断するクラッチ等の滑り手段が設けられている。
【0034】
ルーバ上下方向揺動機構は、本発明の吹出状態変更手段に相当するもので、Dr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内において車両の進行方向に対して上下方向(車両の高さ方向)に複数列設された可変ルーバを形成するルーバフィン(以下ルーバと言う)46と、これらのルーバ46を支点を中心にして上下方向に所定の揺動範囲(スイング範囲)にて揺動運動(スイング)させるリンクレバー47と、アームプレート48を介してリンクレバー47を上下方向に往復運動させるルーバ駆動手段としてのルーバモータ46aとから構成されている。
【0035】
ここで、ルーバモータ46aの出力軸とリンクレバー47またはアームプレート48との間には、ルーバ46が乗員により手動操作された場合に大きな荷重がルーバモータ46aに加わらないように、リンクレバー47またはアームプレート48からルーバモータ46aの出力軸に伝達される操作力を遮断するクラッチ等の滑り手段が設けられている。
【0036】
なお、ルーバ43、46は本発明の吹出方向可変手段に相当し、ルーバモータ43a、46aは本発明のアクチュエータに相当する。また、Dr側のルーバ左右方向揺動機構およびDr側のルーバ上下方向揺動機構は本発明の一方側吹出状態変更手段に相当し、Pa側のルーバ左右方向揺動機構およびPa側のルーバ上下方向揺動機構は本発明の他方側吹出状態変更手段に相当する。さらに、Dr側、Pa側センタグリル41のルーバ左右方向揺動機構およびルーバ上下方向揺動機構は本発明のセンタ側吹出状態変更手段に相当し、Dr側、Pa側サイドグリル42のルーバ左右方向揺動機構およびPa側のルーバ上下方向揺動機構は本発明のサイド側吹出状態変更手段に相当する。
【0037】
エアコンECU50は、本発明の空調制御手段、目標吹出温度決定手段に相当するもので、内部にCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータが設けられている。そして、エアコンECU50には、図1および図2に示したように、エアコン操作パネル51、Dr側ルーバ操作(SWINGSW)パネル52およびPa側ルーバ操作(SWINGSW)パネル53から各スイッチ信号が入力される。
【0038】
エアコン操作パネル51は、車室内前面の車幅方向の中央部にインストルメントパネル40に一体的に設置されている。エアコン操作パネル51には、エアコン(A/C)スイッチ54、吸込口モード切替スイッチ55、フロントデフロスタスイッチ56、リヤデフロスタスイッチ57、DUALスイッチ58、吹出口モード切替スイッチ59、ブロワ風量切替スイッチ60、オートスイッチ61、オフスイッチ62、液晶表示装置63、Dr側温度設定スイッチ64およびPa側温度設定スイッチ65等が設置されている。
【0039】
上記のうちのDUALスイッチ58は、Dr側空調エリア内の温度調節とPa側空調エリア内の温度調節とを互いに独立して行う左右独立温度コントロールを指令する左右独立制御指令手段である。また、吹出口モード切替スイッチ59は、FACEモード、B/Lモード、FOOTモードまたはF/Dモードのうちのいずれかの吹出口モードに固定する吹出口切替手段である。
【0040】
ブロワ風量切替スイッチ60は、本発明の手動操作手段に相当するもので、ブロワ4のブロワ風量を段階的に切り替える風量切替手段である。そのブロワ風量切替スイッチ60は一回押す毎に、OFF、Lo、M1、M2、M3およびHiのように順に切り替わる。ブロワ風量切替スイッチ60を押して液晶表示装置63にOFFが表示されると、ブロワモータ9への通電を停止する。また、Lo、M1、M2、M3およびHiが表示されると、ブロワモータ9に印加するブロワ制御電圧VAを最小値(最小風量)、第1中間値(第1中間風量)、第2中間値(第2中間風量)、第3中間値(第3中間風量)および最大値(最大風量)に固定される。
【0041】
そして、Dr側温度設定スイッチ64は、本発明の手動操作手段に相当するもので、Dr側空調エリア内の温度を所望の温度に設定するためのDr側温度設定手段である。また、Pa側温度設定スイッチ65は、本発明の手動操作手段に相当するもので、Pa側空調エリア内の温度を所望の温度に設定するためのPa側温度設定手段である。Dr側温度設定スイッチ64およびPa側温度設定スイッチ65は、20℃〜30℃の間で例えば0.5℃毎にDr側設定温度およびPa側設定温度を設定可能なものである。
【0042】
Dr側ルーバ操作パネル52は、インストルメントパネル40の中央部においてエアコン操作パネル51の右隣に設置され、Dr側センタ、サイドグリル41、42の両方をスイング可能にするMATCHスイッチ66、Dr側センタグリル41をスイング可能にするCENTERスイッチ67、Dr側サイドグリル42をスイング可能にするSIDEスイッチ68およびスイングモード切替スイッチ69とから構成されている。
【0043】
上記のうちMATCHスイッチ66、CENTERスイッチ67、SIDEスイッチ68は、平常位置(OFF)と押込位置(ON)とを持つプッシュ式スイッチである。スイングモード切替スイッチ69は、STOP(スイング停止)、AUTO(オートスイング)、Rr、U−DSWING(上下方向スイング)、R−LSWING(左右方向スイング)の各切替位置を有するロータリー式スイッチである。
【0044】
なお、スイングモード切替スイッチ69は、AUTOに設定されると、Dr側センタグリル41またはDr側サイドグリル42のルーバ43、46をオートルーバ制御を行うように指令を出力する。そして、スイングモード切替スイッチ69は、Rrに設定されると、車両の前部座席側空調エリアよりも後部座席側空調エリアの方が風量配分が多くなるようにルーバ43、46をスイングさせる。例えばDr側センタグリル41のルーバ43、46のスイング速度を、Dr側空調エリア内の乗員に当たるように空調風が吹き出すゾーンでは速く、Dr側空調エリア内の乗員に当たらないように空調風が吹き出すゾーンでは遅くする。
【0045】
また、スイングモード切替スイッチ69は、U−DSWINGに設定されると、Dr側センタグリル41またはDr側サイドグリル42のルーバ46を所定のスイング範囲で上下方向(U−D方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。さらに、スイングモード切替スイッチ69は、R−LSWINGに設定されると、Dr側センタグリル41またはDr側サイドグリル42のルーバ43を所定のスイング範囲で左右方向(R−L方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。
【0046】
Pa側ルーバ操作パネル53は、Dr側ルーバ操作パネル52と同様にして、Pa側センタ、サイドグリル41、42の両方をスイング可能にするMATCHスイッチ70、Pa側センタグリル41をスイング可能にするCENTERスイッチ71、Pa側サイドグリル42をスイング可能にするSIDEスイッチ72およびスイングモード切替スイッチ73とから構成されている。
【0047】
上記のうちMATCHスイッチ70、CENTERスイッチ71、SIDEスイッチ72は、平常位置(OFF)と押込位置(ON)とを持つプッシュ式スイッチである。スイングモード切替スイッチ73は、STOP(スイング停止)、AUTO(オートスイング)、Rr、U−DSWING(上下方向スイング)、R−LSWING(左右方向スイング)の各切替位置を有するロータリー式スイッチである。
【0048】
なお、スイングモード切替スイッチ73は、スイングモード切替スイッチ69と同様にして、AUTOに設定されると、Pa側センタグリル41またはPa側サイドグリル42のルーバ43、46をオートルーバ制御を行うように指令を出力する。そして、スイングモード切替スイッチ73は、Rrに設定されると、車両の前部座席側空調エリアよりも後部座席側空調エリアの方が風量配分が多くなるようにルーバ43、46をスイングさせる。例えばPa側センタグリル41のルーバ43、46のスイング速度を、Pa側空調エリア内の乗員に当たるように空調風が吹き出すゾーンでは速く、Pa側空調エリア内の乗員に当たらないように空調風が吹き出すゾーンでは遅くする。
【0049】
また、スイングモード切替スイッチ73は、U−DSWINGに設定されると、Pa側センタグリル41またはPa側サイドグリル42のルーバ46を所定のスイング範囲で上下方向(U−D方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。さらに、スイングモード切替スイッチ73は、R−LSWINGに設定されると、Pa側センタグリル41またはPa側サイドグリル42のルーバ43を所定のスイング範囲で左右方向(R−L方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。
【0050】
ここで、図1に示したように、Dr側、Pa側センタグリル41間には、Dr側、Pa側センタFACE吹出口21、31を開閉するシャッタ(図示せず)を手動操作するためのドア開閉スイッチ74が設けられている。また、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42には、各ルーバ43、46のルーバ方向を手動操作により左右方向、上下方向に動かすためのノブ75、76が設けられている。
【0051】
さらに、エアコンECU50は、各センサからのセンサ信号が図示しない入力回路によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。すなわち、エアコンECU50には、車室内の空気温度(以下内気温度と言う)を検知する内気温度検知手段としての内気温度センサ91、車室外の空気温度(以下外気温度と言う)を検知する外気温度検知手段としての外気温度センサ92、およびDr側、Pa側空調エリア内に照射される日射量を検知するDr側、Pa側日射量検知手段としてのDr側、Pa側日射センサ93、94が接続されている。また、エバポレータ10による実際の空気冷却度合を検知する冷却度合検知手段としてのエバ後温度センサ95、車両のエンジンの冷却水の温度を検知する冷却水温度検知手段としての冷却水温度センサ96、および各ルーバ装置のルーバ43、46の現在位置(空調風の吹出方向)を検知するポテンショメータ97、98が接続されている。
【0052】
ここで、内気温度センサ91は、本発明の空調負荷検知手段に相当するもので、例えば車室内に設置されている。なお、内気温度センサ91を2個使用して、それぞれDr側空調エリア内およびPa側空調エリア内に設置しても良い。エバ後温度センサ95は、具体的にはエバポレータ10を通過した直後の空気温度(以下エバ後温度と言う)を検知するエバ後温度検知手段である。上記のうちDr側日射センサ93は、本発明の空調負荷検知手段に相当するもので、例えばDr側空調エリア内の最前方側のフロントウインドガラス近傍に設置されたDr側日射量検知手段である(図15および図17参照)。また、Pa側日射センサ94は、本発明の空調負荷検知手段に相当するもので、例えばPa側空調エリア内の最前方側のフロントウインドガラス近傍に設置されたPa側日射量検知手段である(図15および図17参照)。
【0053】
そして、Dr側、Pa側日射センサ93、94は、Dr側、Pa側空調エリア内に照射される日射量(日射強度)を検知する日射強度検知手段(例えばフォトトランジスタ、フォトダイオード、太陽電池)、太陽光の照射方向(日射方向、日射方位角)を検知する日射方向検知手段(例えばフォトダイオード、太陽電池、サーミスタ等の感温素子)、および太陽光の高度(日射仰角、日射高度、太陽仰角)を検知する日射高度検知手段(例えばフォトダイオード、太陽電池、サーミスタ等の感温素子)を有している。
【0054】
なお、車室内の空調負荷を検知する空調負荷検知手段としては、内気温度および日射量だけでなく、外気温度、エバ後温度、冷却水温度、車速、ブロワ風量(ブロワ制御電圧)または乗員数等が考えられ、これらの値を検知する各検知手段(センサ)や、温度を設定する温度設定手段をも空調負荷検知手段として使用できる。
【0055】
複数個(本例では4個)のポテンショメータ97は、図5に示したように、ルーバ左右方向揺動機構近傍にそれぞれ設けられ、リンクレバー44と一体的に水平方向に往復移動する可動接点97a、およびこの可動接点97aの移動により分圧比を変える抵抗素子97b等よりなる。複数個(本例では4個)のポテンショメータ98は、図6に示したように、ルーバ上下方向揺動機構近傍にそれぞれ設けられ、リンクレバー47と一体的に上下方向に往復移動する可動接点98a、およびこの可動接点98aの移動により分圧比を変える抵抗素子98b等よりなるポテンショメータである。
【0056】
〔第1実施形態の作用〕
次に、本実施形態のエアコンECU50による作用を、図1ないし図22に基づいて説明する。ここで、図7はエアコンECU50の制御プログラムの一例を示したフローチャートである。
【0057】
先ず、イグニッションスイッチがONされてエアコンECU50に直流電源が供給されると、制御プログラム(図7のルーチン)の実行が開始される。このとき、先ず、データ処理用メモリ(RAM)の記憶内容等を初期化する(ステップS1)。
次に、各種データをデータ処理用メモリに読み込む。すなわち、各スイッチからのスイッチ信号や各センサからのセンサ信号を入力する(ステップS2)。
【0058】
具体的には、Dr側、Pa側温度設定スイッチ64、65にて設定されたDr側、Pa側設定温度と、Dr側、Pa側スイングモード切替スイッチ69、73の操作状態を入力してデータ処理用メモリに記憶する。また、Dr側、Pa側日射センサ93、94にて検知した日射量、日射方向および日射仰角を入力してデータ処理用メモリに記憶する。さらに、ポテンショメータ97にて検知した水平方向の現在位置、およびポテンショメータ98にて検知した上下方向の現在位置を入力してデータ処理用メモリに記憶する。
【0059】
次に、上記のような記憶データおよび下記の数1の式、数2の式に基づいて、Dr側の目標吹出温度TAO(Dr)、およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)を演算する(目標吹出温度決定手段:ステップS3)。
【0060】
【数1】
TAO(Dr)=Kset・Tset(Dr)−KR・TR−KAM・TAM−KS・TSd+Kd(Dr){CD(Dr)+Ka(Dr)(10−TAM)}{Tset(Dr)−Tset(Pa)}+C
【0061】
【数2】
TAO(Pa)=Kset・Tset(Pa)−KR・TR−KAM・TAM−KS・TSp+Kd(Pa){CD(Pa)+Ka(Pa)(10−TAM)}{Tset(Pa)−Tset(Dr)}+C
【0062】
但し、Tset(Dr)およびTset(Pa)は、それぞれDr側空調エリア内の設定温度、Pa側空調エリア内の設定温度を表し、TSdおよびTSpは、それぞれDr側空調エリア内の日射量、Pa側空調エリア内の日射量を表す。また、TR、TAMは、それぞれ内気温度、外気温度を表す。Kset、KR、KAM、KS、Kd(Dr)およびKd(Pa)は、それぞれ温度設定ゲイン、内気温度ゲイン、外気温度ゲイン、日射量ゲイン、第1、第2空調エリアの温度差補正ゲインを表す。
【0063】
なお、Ka(Dr)、Ka(Pa)は、それぞれ外気温度TAMがDr側空調エリアおよびPa側空調エリアの各空調温度に及ぼす影響度合を補正するゲインを表し、CD(Dr)、CD(Pa)は上記影響度合に応じた定数、Cは補正定数を表す。ここで、Ka(Dr)、Ka(Pa)、CD(Dr)、CD(Pa)といった値は、車両の形や大きさ、空調ユニット1の吹出風向等様々なパラメータで変化する。
【0064】
次に、上記のステップS3で求めたDr側の目標吹出温度TAO(Dr)およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)に基づいてブロワ4に印加するブロワ制御電圧VAを演算する(ステップS4)。具体的には、上記のブロワ制御電圧VAは、目標吹出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)にそれぞれ適合したブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)を図9の特性図に基づいて求めると共に、それらのブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)を平均化処理することにより得ている。
【0065】
次に、上記のステップS3で求めたDr側の目標吹出温度TAO(Dr)およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)と、図8の特性図に示した目標吹出温度に対する吹出口モード特性とに基づいてDr側空調エリアおよびPa側空調エリアの各吹出口モードを決定する(ステップS5)。具体的には、吹出口モードの決定においては、上記の目標吹出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)が低い温度から高い温度にかけて、FACEモード、B/LモードおよびFOOTモードとなるように決定されている。また、エアコン操作パネル51に設けられた吹出口モード切替スイッチ59を操作することにより、FACEモード、B/Lモード、FOOTモードまたはF/Dモードのうちのいずれかの吹出口モードに固定される。
【0066】
なお、上記のFACEモードとは、空調風をDr側、Pa側空調エリア内の乗員の上半身(頭胸部)に向けて吹き出す吹出口モードである。また、B/Lモードとは、空調風をDr側、Pa側空調エリア内の乗員の上半身(頭胸部)および足元部に向けて吹き出す吹出口モードである。そして、FOOTモードとは、空調風をDr側、Pa側空調エリア内の乗員の足元部に向けて吹き出す吹出口モードである。さらに、F/Dモードとは、空調風を乗員の足元部および車両のフロントウインドガラスの内面に向けて吹き出す吹出口モードである。
【0067】
ここで、本実施形態では、エアコン操作パネル51に設けられたフロントデフロスタスイッチ56を操作すると、空調風を車両のフロントウインドガラスの内面に向けて吹き出すDEFモードが設定される。また、吹出口モードがFOOTモード、F/DモードまたはDEFモードであっても、Dr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32は常に開口している。
【0068】
次に、Dr側エアミックスドア15のA/M開度SW(Dr)(%)およびPa側エアミックスドア16のA/M開度SW(Pa)(%)を演算する(ステップS6)。なお、このようなA/M開度SW(Dr)およびA/M開度SW(Pa)の演算は、Dr側の目標吹出温度TAO(Dr)およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)と、エバ後温度センサ95にて検知したエバ後温度(TE)と、冷却水温度センサ96にて検知した冷却水温度(TW)と、下記の数3の式および数4の式とに基づいて行われる。
【0069】
【数3】
SW(Dr)={TAO(Dr)−TE}×100/(TW−TE)
【数4】
SW(Pa)={TAO(Pa)−TE}×100/(TW−TE)
【0070】
次に、図10のルーチンが起動して、ルーバ制御(オートルーバ制御またはマニュアルルーバ制御)を行う。すなわち、オートルーバ制御では、Dr側センタ、サイドFACE吹出口21、22からDr側空調エリア内に向けて吹き出す空調風の吹出状態を決定すると共に、Pa側センタ、サイドFACE吹出口31、32からPa側空調エリア内に向けて吹き出す空調風の吹出状態(吹出方向)を決定する。具体的には、Dr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42のルーバ装置のルーバ43、46のルーバ方向および揺動範囲(スイング範囲)を決定する(吹出状態決定手段:ステップS7)。
【0071】
次に、ステップS4で決定されたブロワ制御電圧VAとなるようにブロワ駆動回路8に制御信号を出力する(ステップS8)。次に、ステップS6で決定されたA/M開度SW(Dr)およびA/M開度SW(Pa)となるようにサーボモータ17、18に制御信号を出力する(ステップS9)。
次に、ステップS5で決定された吹出口モードとなるようにサーボモータ28、29、39に制御信号を出力する(ステップS10)。次に、ステップS7で決定された吹出方向およびスイング範囲となるようにルーバモータ43a、46aに制御信号を出力する(ステップS11)。
【0072】
次に、エアコンECU50によるルーバ制御を図10ないし図22に基づいて説明する。ここで、図10および図11はエアコンECU50によるルーバ制御を示したフローチャートである。
【0073】
先ず、図10のルーチンが起動すると、Dr側、Pa側ルーバ操作パネル52、53に設けられたスイングモード切替スイッチ69、73がAUTOに設定されているか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果がNOの場合には、スイングモード切替スイッチ69、73の設定位置に応じたマニュアルルーバ制御を行う(ステップS13)。その後に、図10のルーチンを抜ける。
【0074】
また、ステップS12の判定結果がYESの場合には、以下のオートルーバ制御を行う。最初にDr側、Pa側温度設定スイッチ64、65が変更されたか否かを判定する(ステップS14)。次に、ブロワ4のブロワ風量が変更されたか否かを判定する(ステップS15)。次に、Dr側、Pa側日射センサ93、94にて検知する日射量が変化したか否かを判定する(ステップS16)。次に、Dr側、Pa側日射センサ93、94にて検知する日射方向が変化したか否かを判定する(ステップS17)。
【0075】
これらのステップS14〜S17の判定結果がいずれもNOの場合には、図11のルーチンが起動して、第1制御パターンによるオートルーバ制御を行う(ステップS18)。その後に、図10のルーチンを抜ける。
また、ステップS14〜S17の判定結果のうち1つでもYESの場合には、第2制御パターンによるオートルーバ制御を行う(ステップS19)。その後に、図10のルーチンを抜ける。
【0076】
次に、ステップS18の第1制御パターンによるオートルーバ制御においては、図11のルーチンが起動すると、先ず、吹出口モードがFACEモードまたはB/Lモードであるか否かを判定する(ステップS21)。この判定結果がNOの場合には、ルーバ43、46のルーバ方向およびスイング範囲をA制御パターンに設定する(ステップS22)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
【0077】
ここで、A制御パターンとは、Dr側、Pa側センタグリル41のルーバ43、46のスイングを停止(OFF)する。そして、サイドウインドガラスの曇り防止と冷輻射カットのため、Dr側、Pa側サイドグリル42のルーバ43をサイドウインドガラス方向に向けると共に、Dr側、Pa側サイドグリル42のルーバ46を上方方向に向ける制御パターンである。
【0078】
また、ステップS21の判定結果がYESの場合には、内気温度センサ91にて検知された内気温度TRとDr側、Pa側温度設定スイッチ64、65にて設定されたDr側、Pa側設定温度Tset(Dr)、Tset(Pa)との温度差が所定温度差以内であるか否かを判定する。すなわち、図12の特性図に基づいて、クールダウン中であるか否かを判定する(ステップS23)。この判定結果がYESの場合には、ルーバ43、46のルーバ方向およびスイング範囲をB制御パターンに設定する(ステップS24)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
【0079】
ここで、B制御パターンとは、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43を乗員方向に向けると共に、それらの各ルーバ46を乗員の首付近(例えば胸)に向ける制御パターンである。なお、可変ルーバを乗員方向または乗員の首付近に向けるとは、ルーバ43、46のスイング範囲を非常に狭くして乗員に空調風を集中させるようにしても良いし、ルーバ43、46のスイング速度を速くして乗員に空調風が当たらない時間を短くしても良いし、後述する第3実施形態の集中拡散グリル120、130の場合には乗員に空調風を集中させるスポット吹出モードに切り替えるようにしても良い。
【0080】
また、ステップS23の判定結果がNOの場合には、すなわち、クールダウン以外の場合には、ブロワ風量が最大風量に設定されているか否かを判定する。つまり、ステップS4にて決定されたブロワ制御電圧VA、あるいはブロワ風量切替スイッチ60にて固定されたブロワ風量がHiレベルに設定されているか否かを判定する(ステップS25)。この判定結果がYESの場合には、ステップS24の制御処理に進む。
【0081】
また、ステップS25の判定結果がNOの場合には、Dr側、Pa側日射センサ93、94にて検知した日射量が所定値以上であるか否かを判定する。すなわち、図13の特性図に基づいて、乗員への日射が有るか否かを判定する(ステップS26)。この判定結果がNOの場合には、すなわち、乗員への日射が無い場合には、Dr側、Pa側設定温度Tset(Dr)、Tset(Pa)との間に温度差があるか否かを判定する。すなわち、左右の空調エリア内の設定温度が異なるか否かを判定する(ステップS27)。この判定結果がYESの場合には、Dr側、Pa側センタグリル41の各ルーバ43を隣の空調エリアより外す(ステップS28)。この後に、ステップS29の制御処理に進む。
【0082】
また、ステップS27の判定結果がNOの場合には、ルーバ43、46のルーバ方向およびスイング範囲をC制御パターンに設定する(ステップS29)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
ここで、C制御パターンとは、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43を所定のスイング範囲でスイングさせると共に、それらの各ルーバ46を乗員の顔付近(例えば鼻付近)に向ける制御パターンである。
【0083】
また、ステップS26の判定結果がYESの場合には、すなわち、乗員への日射が有る場合には、Dr側、Pa側設定温度Tset(Dr)、Tset(Pa)との間に温度差があるか否かを判定する。すなわち、左右の空調エリア内の設定温度が異なるか否かを判定する(ステップS30)。この判定結果がYESの場合には、Dr側、Pa側センタグリル41の各ルーバ43を隣の空調エリアより外す(ステップS31)。その後に、ステップS32の制御処理に進む。
【0084】
また、ステップS30の判定結果がNOの場合には、太陽仰角が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS32)。この判定結果がYESの場合には、図14の特性図に基づいて、日射方向を判定する(ステップS33)。このステップS33の判定結果が左方向の場合には、ルーバ43のルーバ方向およびスイング範囲をD制御パターンに設定する(ステップS34)。
【0085】
ここで、D制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)の各ルーバ43を乗員方向に向けると共に、乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ43を所定のスイング範囲でスイングさせる制御パターンである。
【0086】
次に、ルーバ46のルーバ方向およびスイング範囲をG制御パターンに設定する(ステップS35)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
ここで、G制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)の各ルーバ46を上下均等スイングさせると共に、乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ46を乗員の顔付近(例えば鼻付近)に向ける制御パターンである。
【0087】
また、ステップS33の判定結果が中央方向(前方、後方)の場合には、ルーバ43のルーバ方向およびスイング範囲をE制御パターンに設定する(ステップS36)。
ここで、E制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)の各ルーバ43を乗員方向に向けると共に、乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ43を乗員方向に向ける制御パターンである。
【0088】
次に、ルーバ46のルーバ方向およびスイング範囲をH制御パターンに設定する(ステップS37)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
ここで、H制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)、並びに乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ46を上下均等スイングさせる制御パターンである。
【0089】
さらに、ステップS33の判定結果が右方向の場合には、ルーバ43のルーバ方向およびスイング範囲をF制御パターンに設定する(ステップS38)。
ここで、F制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)の各ルーバ43を所定のスイング範囲でスイングさせると共に、乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ43を乗員方向に向ける制御パターンである。
【0090】
次に、ルーバ46のルーバ方向およびスイング範囲をI制御パターンに設定する(ステップS39)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
ここで、I制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)の各ルーバ46を乗員の顔付近(例えば鼻付近)に向けると共に、乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ46を上下均等スイングさせる制御パターンである。
【0091】
また、ステップS32の判定結果がNOの場合には、図14の特性図に基づいて、日射方向を判定する(ステップS40)。このステップS40の判定結果が左方向の場合には、ルーバ43のルーバ方向およびスイング範囲をD制御パターンに設定する(ステップS41)。
次に、ルーバ46のルーバ方向およびスイング範囲をJ制御パターンに設定する(ステップS42)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
【0092】
ここで、J制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)の各ルーバ46を乗員の上半身を中心にスイングさせると共に、乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ46を乗員の顔付近(例えば鼻付近)に向ける制御パターンである。
【0093】
また、ステップS40の判定結果が中央方向(前方、後方)の場合には、ルーバ43のルーバ方向およびスイング範囲をE制御パターンに設定する(ステップS43)。
次に、ルーバ46のルーバ方向およびスイング範囲をK制御パターンに設定する(ステップS44)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
【0094】
ここで、K制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)、並びに乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ46を乗員の上半身を中心にスイングさせる制御パターンである。
【0095】
さらに、ステップS40の判定結果が右方向の場合には、ルーバ43のルーバ方向およびスイング範囲をF制御パターンに設定する(ステップS45)。
次に、ルーバ46のルーバ方向およびスイング範囲をL制御パターンに設定する(ステップS46)。その後に、図11のルーチンを抜ける。
【0096】
ここで、L制御パターンとは、乗員の左側グリル(Dr側センタグリル41およびPa側サイドグリル42)の各ルーバ46を乗員の顔付近(例えば鼻付近)に向けると共に、乗員の右側グリル(Dr側サイドグリル42およびPa側センタグリル41)の各ルーバ46を乗員の上半身を中心にスイングさせる制御パターンである。
【0097】
〔第1実施形態の特徴〕
次に、図15ないし図22に基づいて、ステップS19の第2制御パターンによるオートルーバ制御を説明する。
【0098】
ここで、図15および図16はDr側、Pa側センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲(ルーバ角度×2)を広くした状態を示した図であり、図15および図16中の二点鎖線はDr側空調エリア内の乗員方向にルーバ43、46を固定した(向けた)状態を示している。
【0099】
また、図17および図18はDr側、Pa側センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲(ルーバ角度×2)を狭くした状態を示した図であり、図17および図18中の二点鎖線はDr側空調エリア内の乗員方向にルーバ43、46を固定した(向けた)状態を示している。
【0100】
(1)冷房モード時に設定温度を下げた場合
先ず、図19の特性図に基づいて、目標吹出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)が所定値よりも低い冷房モードであるか所定値よりも高い暖房モードであるかを判定する。この判定結果が冷房モードの場合には、乗員がDr側、Pa側温度設定スイッチ64、65を操作してDr側、Pa側設定温度Tset(Dr)、Tset(Pa)を上げたか下げたかを判定する。
【0101】
そして、Dr側設定温度Tset(Dr)またはPa側設定温度Tset(Pa)を下げた場合には、図20(a)の特性図に基づいて、Tset(Dr)またはTset(Pa)の設定温度低下量に対応した乗員方向固定時間を算出する。この図20(a)の特性図では、設定温度低下量が大きければ大きい程、乗員方向固定時間が長くなるように算出される。例えば、Dr側空調エリア内の乗員がDr側設定温度を2℃下げた場合には、乗員方向固定時間は12分間となり、0.5℃下げた場合には、乗員方向固定時間は3分間となる。
【0102】
また、図20(b)の特性図に基づいて、Tset(Dr)またはTset(Pa)の設定温度低下量に対応した内気温度変化量を算出する。この図20(b)の特性図では、設定温度低下量が大きければ大きい程、内気温度変化量が大きくなるように算出される。例えば、Dr側空調エリア内の乗員がDr側設定温度を2℃下げた場合には、内気温度変化量は1.0℃となり、0.5℃下げた場合には、内気温度変化量は0.25℃となる。そして、操作のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46の制御パターンを、第1制御パターンから第2制御パターンに変更する。
【0103】
具体的には、図15ないし図18に二点鎖線で示したように、操作のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46を(例えばDr側空調エリア内の)乗員方向に向ける。あるいは、図17および図18に示したように、操作のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を狭くする。
【0104】
そして、算出した乗員方向固定時間が経過するか、あるいはルーバ43、46を乗員方向に向けてから、内気温度センサ91にて検知する内気温度TRが内気温度変化量分だけ低下した場合には、図11のステップS18の第1制御パターンによるオートルーバ制御に戻す。
【0105】
このとき、算出した乗員方向固定時間が経過する前、あるいは内気温度TRが内気温度変化量分だけ低下する前に、例えばDr側空調エリア内の乗員が特定の箇所に集中的に冷風を受けて不快となって(寒いと感じて)、Dr側空調エリア内の乗員がDr側温度設定スイッチ64を手動操作してDr側設定温度を上げた場合には、ルーバ43、46の制御パターンを直ちに第2制御パターンから第1制御パターンに戻すと共に、この手動操作をキャンセルして下記の設定温度を上げた場合の制御を行わないようにする。
【0106】
(2)冷房モード時に設定温度を上げた場合
冷房モード時に、Dr側設定温度Tset(Dr)またはPa側設定温度Tset(Pa)を上げた場合には、図示しない特性図に基づいて、Tset(Dr)またはTset(Pa)の設定温度増加量に対応した乗員外し方向固定時間を算出する。その特性図では、設定温度増加量が大きければ大きい程、乗員外し方向固定時間が長くなるように算出される。
【0107】
また、図示しない特性図に基づいて、Tset(Dr)またはTset(Pa)の設定温度増加量に対応した内気温度変化量を算出する。その特性図では、設定温度増加量が大きければ大きい程、内気温度変化量が大きくなるように算出される。そして、算出された乗員外し方向固定時間が経過するまで、あるいは内気温度TRが内気温度変化量に到達するまで、操作のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46の制御パターンを、第1制御パターンから第2制御パターンに変更する。
【0108】
具体的には、操作のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46を(例えばDr側空調エリア内の)乗員を外す方向に向ける。あるいは、図15および図16に示したように、操作のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を広くする。
【0109】
なお、可変ルーバを乗員を外す方向に向けるとは、空調風が全く乗員に当たらないようにしても良いし、ルーバ43、46のスイング範囲を非常に広くして空調風を拡散させるようにしても良いし、ルーバ43、46のスイング速度を遅くして乗員に空調風が当たらない時間を長くしても良いし、後述する第3実施形態の集中拡散グリル120、130の場合には乗員に空調風を拡散させるワイド吹出モードに切り替えるようにしても良い。
【0110】
(3)冷房モード時にブロワ風量を上げた場合
冷房モード時に、乗員がブロワ風量切替スイッチ60を手動操作してブロワ風量を現在のブロワ風量よりも上げた場合には、図21(a)の特性図に基づいて、ブロワ風量の増加量に対応した乗員方向固定時間を算出する。この図21(a)の特性図では、ブロワ風量の増加量が大きければ大きい程、乗員方向固定時間が長くなるように算出される。例えば、乗員がブロワ風量をLoからM2に切り替えた場合には、乗員方向固定時間は6分間となり、乗員がブロワ風量をLoからM1に切り替えた場合には、乗員方向固定時間は3分間となる。
【0111】
また、図21(b)の特性図に基づいて、ブロワ風量の増加量に対応した内気温度変化量を算出する。この図21(b)の特性図では、ブロワ風量の増加量が大きければ大きい程、内気温度変化量が大きくなるように算出される。例えば、乗員がブロワ風量をLoからM2に切り替えた場合には、内気温度変化量は0.5℃となり、乗員がブロワ風量をLoからM1に切り替えた場合には、内気温度変化量は0.25℃となる。そして、乗員方向固定時間が経過するまで、あるいは内気温度TRが内気温度変化量に到達するまで、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46の制御パターンを、第1制御パターンから第2制御パターンに変更する。
【0112】
具体的には、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46をDr側空調エリア内の乗員方向およびPa側空調エリア内の乗員方向に向ける。あるいは、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を狭くする。
【0113】
このとき、算出した乗員方向固定時間が経過する前、あるいは内気温度TRが内気温度変化量分だけ低下する前に、例えば乗員が特定の箇所に集中的に冷風を受けて不快となって(寒いと感じて)、ブロワ風量切替スイッチ60を手動操作してブロワ風量を下げた場合には、ルーバ43、46の制御パターンを直ちに第2制御パターンから第1制御パターンに戻すと共に、この手動操作をキャンセルして下記のブロワ風量を下げた場合の制御を行わないようにする。
【0114】
(4)冷房モード時にブロワ風量を下げた場合
冷房モード時に、乗員がブロワ風量切替スイッチ60を手動操作してブロワ風量を現在のブロワ風量よりも下げた場合には、図示しない特性図に基づいて、ブロワ風量の減少量に対応した乗員外し方向固定時間を算出する。その特性図では、ブロワ風量の減少量が大きければ大きい程、乗員外し方向固定時間が長くなるように算出される。
【0115】
また、図示しない特性図に基づいて、ブロワ風量の減少量に対応した内気温度変化量を算出する。その特性図では、ブロワ風量の減少量が大きければ大きい程、内気温度変化量が大きくなるように算出される。そして、算出された乗員外し方向固定時間が経過するまで、あるいは内気温度TRが内気温度変化量に到達するまで、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46の制御パターンを、第1制御パターンから第2制御パターンに変更する。
【0116】
具体的には、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46をDr側空調エリア内の乗員を外す方向およびPa側空調エリア内の乗員を外す方向に向ける。あるいは、図15および図16に示したように、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を広くする。
【0117】
(5)冷房モード時に日射量が増加した場合
冷房モード時に、Dr側日射センサ93またはPa側日射センサ94にて検知する日射量が例えば5秒前の日射量よりも増加した場合には、図22の特性図に基づいて、日射増加量に対応した乗員方向固定時間を算出する。この図22の特性図では、日射増加量が大きくなればなる程、乗員方向固定時間が長くなるように算出される。例えば日射量が0W/cm2 から400W/cm2 に増加した場合には、日射増加量が400W/cm2 のため、乗員方向固定時間が40秒間となる。また、日射量が100W/cm2 から400W/cm2 に増加した場合には、日射増加量が300W/cm2 のため、乗員方向固定時間が30秒間となる。そして、乗員方向固定時間が経過するまで、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46の制御パターンを、第1制御パターンから第2制御パターンに変更する。
【0118】
具体的には、図15ないし図18に二点鎖線で示したように、日射量の増加した側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46を(例えばDr側空調エリア内の)乗員方向に向ける。あるいは、図17および図18に示したように、日射量の増加した側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を狭くする。
【0119】
(6)冷房モード時に日射量が減少した場合
冷房モード時に、Dr側日射センサ93またはPa側日射センサ94にて検知する日射量が例えば5秒前の日射量よりも減少した場合には、図示しない特性図に基づいて、日射減少量に対応した乗員外し方向固定時間を算出する。その特性図では、日射減少量が大きくなればなる程、乗員外し方向固定時間が長くなるように算出される。そして、乗員外し方向固定時間が経過するまで、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42の各ルーバ43、46の制御パターンを、第1制御パターンから第2制御パターンに変更する。
【0120】
具体的には、日射量の減少した側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46を(例えばDr側空調エリア内の)乗員を外す方向に向ける。あるいは、図15および図16に示したように、日射量の減少した側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を広くする。
【0121】
(7)冷房モード時に日射方向が乗員に照射される方向に変わった場合
冷房モード時に、Dr側空調エリア内の乗員またはPa側空調エリア内の乗員に日射方向が照射される方向(車両の進行方向に対して左方向、前後方向または右方向)に変わった場合には、例えば日射が照射される方向に変わった側のセンタグリル41またはサイドグリル42の各ルーバ43、46を乗員方向に向ける。あるいは日射が照射される方向に変わった側のサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を狭くする。
【0122】
(8)冷房モード時に日射方向が乗員に照射されない方向に変わった場合
冷房モード時に、Dr側空調エリア内の乗員またはPa側空調エリア内の乗員に日射方向が照射されない方向(車両の進行方向に対して左方向、前後方向または右方向)に変わった場合には、例えば日射が照射されない方向に変わった側のセンタグリル41またはサイドグリル42の各ルーバ43、46を乗員を外す方向に向ける。あるいは日射が照射されない方向に変わった側のサイドグリル42の各ルーバ43、46のスイング範囲を広くする。
【0123】
〔第1実施形態の効果〕
以上のように、車両用空調装置は、冷房モード時に、乗員がDr側、Pa側設定温度を変更した場合、または乗員がブロワ風量を変更した場合、またはDr側、Pa側空調エリア内に照射される日射量が変化した場合、または日射方向が変化した場合に、第1制御パターンから第2制御パターンとなるように、いずれかのセンタ、サイドグリル41、42のルーバ43、46の制御パターンを変更するようにしている。
【0124】
したがって、乗員が自身の冷房感を向上させるために僅かでも設定温度やブロワ風量を変更した場合でも、その乗員の意志を反映した吹出状態を作り出すことができる。また、Dr側、Pa側空調エリア内の冷房熱負荷(日射量等)などの空調負荷が僅かでも変化した場合でも、その僅かな空調負荷の変化に対応した吹出状態に変更することができる。これにより、乗員に不快感を与えたり、乗員のシステムへの信頼性を低下させたりする等の問題を解消できると共に、乗員の冷房感を快適なものとすることができる。
【0125】
なお、本実施形態では、上記のように乗員方向に集中的(スポット)に冷風を吹き出すようにしている。しかし、長時間特定の箇所に集中的に冷風を受けて不快となる(寒いと感じる)ことを防止するために、あるいは不快となって乗員がDr側、Pa側設定温度を上げたり、乗員がブロワ風量を下げたりする煩わしさを防止するために、乗員方向固定時間または乗員外し方向固定時間が経過するまで、あるいは内気温度TRが内気温度変化量に到達するまで乗員方向に集中的(スポット)に冷風を吹き出すようにしているので、乗員の冷房感の低下を防止できる。
【0126】
ここで、目標吹出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)が所定値よりも高い暖房モードの時に、乗員がDr側、Pa側設定温度を上げた場合、またはブロワ風量を上げた場合、または日射量が低下した場合、または日射方向が乗員に照射されない方向に変わった場合には、それぞれに応じた乗員方向固定時間および内気温度変化量を算出し、乗員方向固定時間が経過するまで、あるいは内気温度TRが内気温度変化量に到達するまで、変化のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46を(例えばDr側空調エリア内の)乗員方向に向けたり、各ルーバ43、46のスイング範囲を狭くしても良い。
【0127】
さらに、暖房モードの時に、乗員がDr側、Pa側設定温度を下げた場合、またはブロワ風量を下げた場合、または日射量が増加した場合、または日射方向が乗員に照射される方向に変わった場合には、それぞれに応じた乗員外し方向固定時間および内気温度変化量を算出し、乗員外し方向固定時間が経過するまで、あるいは内気温度TRが内気温度変化量に到達するまで、変化のあった側(例えばDr側)センタグリル41およびサイドグリル42の各ルーバ43、46を(例えばDr側空調エリア内の)乗員から外す方向に向けたり、各ルーバ43、46のスイング範囲を広くしても良い。
【0128】
〔第2実施形態〕
図23は本発明の第2実施形態を示したもので、Dr側、Pa側センタグリルおよびエアコン操作パネルを示した図である。
【0129】
本実施形態では、エアコン操作パネル51と一体的に、Dr側空調エリアおよびPa側空調エリア内の各FACE吹出口21、22、31、32から吹き出される空調風の吹出状態(ルーバ43、46のスイング状態)を操作するためのルーバ操作(SWINGSW)パネル100が設けられている。
【0130】
このルーバ操作パネル100は、MATCHスイッチ101、Drスイッチ102、Paスイッチ103およびスイングモード切替スイッチ104とから構成されている。なお、スイングモード切替スイッチ104は、第1実施形態のスイングモード切替スイッチ69、73と同様に、STOP(スイング停止)、AUTO(オートスイング)、Rr、U−DSWING(上下方向スイング)、R−LSWING(左右方向スイング)の各切替位置を有するロータリー式スイッチである。
【0131】
また、MATCHスイッチ101、Drスイッチ102およびPaスイッチ103は、平常位置(OFF)と押込位置(ON)とを持つプッシュ式スイッチである。MATCHスイッチ101がONされると、Dr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42のルーバ43、46のうちの少なくとも一方をスイングさせるように出力する。そして、Drスイッチ102がONされると、Dr側センタ、サイドグリル41、42のルーバ43、46のうちの少なくとも一方をスイングさせるように出力する。さらに、Paスイッチ102がONされると、Pa側センタ、サイドグリル41、42のルーバ43、46のうちの少なくとも一方をスイングさせるように出力する。
【0132】
〔第3実施形態〕
図24ないし図26は本発明の第3実施形態を示したもので、図24はルーバ装置のルーバ左右方向揺動機構の構成を示した図である。
【0133】
本実施形態のルーバ左右方向揺動機構140は、本発明の吹出状態変更手段に相当するもので、センタ、サイドFACE吹出口121、131を形成する集中拡散グリル120、130に設置されている。このルーバ左右方向揺動機構140は、集中拡散グリル120、130内において左右方向にスイング可能に取り付けられた複数枚(本例では3枚)の第1〜第3ルーバ141と、これらの第1〜第3ルーバ141を各支点142を中心にして左右方向に所定のスイング範囲にてスイングさせる複数枚(本例では3枚)の第1〜第3リンクプレート143と、これらの第1〜第3リンクプレート143を各支点144を中心にして回動させる平板プレート145と、この平板プレート145を車両の進行方向に対して前後方向に往復運動させるルーバ駆動手段(アクチュエータ)としてのルーバモータ146とから構成されている。
【0134】
リンクプレート143には、各第1〜第3ルーバ141の上端面に設けられた円柱形状のピン147が係合する長円形状の係合穴148が形成されている。また、平板プレート145には、各リンクプレート143の上端面に設けられた円柱形状のピン149が係合する第1〜第3係合穴151〜153、およびルーバモータ146側の上端面に設けられたラック154が形成されている。なお、第1〜第3係合穴151〜153の形成順序は、集中拡散グリル120と集中拡散グリル130とでは逆となる。
【0135】
また、平板プレート145は、集中拡散グリル120、130の外壁面に設けられたガイド155およびレール156に案内されて、その外壁面上を車両の前後方向に摺動可能に配されている。ルーバモータ146は、集中拡散グリル120、130の外壁面に取り付けられた取付用台157上に設置されている。また、ルーバモータ146の出力軸の先端外周には、ラック154と噛合するピニオン159が組み付けられている。
【0136】
本実施形態では、ルーバモータ146を正転方向に回転させることにより、図25に示したように、集中拡散グリル120、130の外壁面上において平板プレート145が最も車両前方側(乗員より遠ざかる側)に位置すると、第1ルーバ141が図示右側(乗員を外す方向)に向き、第2ルーバ141が図示上側(中央方向)に向き、第3ルーバ141が図示左側(乗員方向)に向くことにより、集中拡散グリル120、130から吹き出される空調風が乗員方向に拡散的に吹き出すワイド吹出モードに設定される。
【0137】
また、ルーバモータ146を逆転方向に回転させることにより、図26に示したように、集中拡散グリル120、130の外壁面上において平板プレート145が最も車両後方側(乗員に近づく側)に位置すると、第1〜第3ルーバ141が図示左側(乗員方向)に向くことにより、集中拡散グリル120、130から吹き出される空調風が乗員方向に集中的に吹き出すスポット吹出モードに設定される。
【0138】
〔第4実施形態〕
図27および図28は本発明の第4実施形態を示したもので、図27は車両のインストルメントパネルを示した図で、図28は空調ユニットのフェイスダクトを示した図である。
【0139】
本実施形態では、第1実施形態の空調ダクト2内の仕切り板14を廃止している。そして、前部座席側FACE吹出口として、空調ダクト2の空気下流側端部に連結されたフェイスダクト160の最空気下流側で開口するワイドフローFACE吹出口161が設けられている。ワイドフローFACE吹出口161は、インストルメントパネル40の前面中央で開口するDr側、Pa側センタFACE吹出口162、163と、インストルメントパネル40の車両幅方向両側、すなわち、車両のサイドウインドガラス近傍で開口するDr側、Pa側サイドFACE吹出口164、165と、これらのFACE吹出口の間で開口するDr側、Pa側ミドルFACE吹出口166、167とから構成されている。なお、各FACE吹出口162〜167には、乗員の手動操作により空調風の吹出方向を変更するための複数のルーバがそれぞれ設けられている。
【0140】
そして、フェイスダクト160には、各FACE吹出口162〜167を開閉するためのFACEドア171が回動自在に取り付けられており、Dr側サイド、ミドルFACE吹出口164、166を開閉するためのDr側ミドルFACEドア172が回動自在に取り付けられており、Pa側サイド、ミドルFACE吹出口165、167を開閉するためのPa側ミドルFACEドア173が回動自在に取り付けられている。なお、Dr側、Pa側ミドルFACEドア172、173は、本発明の吹出状態変更手段に相当するもので、開度に応じてDr、Pa側サイドFACE吹出口164、165およびDr、Pa側ミドルFACE吹出口166、167から各空調エリア内に吹き出す空調風の吹出状態(例えばワイド吹出モードとスポット吹出モード)を変更する。
【0141】
本実施形態では、サーボモータ等のアクチュエータによりFACEドア171を開放側に動かし、サーボモータ等のアクチュエータによりDr側、Pa側ミドルFACEドア172、173を閉塞側に動かす。それによって、Dr側、Pa側センタFACE吹出口162、163およびDr側、Pa側サイドFACE吹出口164、165を開放し、Dr側、Pa側ミドルFACE吹出口166、167を閉塞することにより、ワイドフローFACE吹出口161の開口面積を小さくすることで、ワイドフローFACE吹出口161から吹き出される空調風の吹出範囲を小さくする(スポット吹出モード)。
【0142】
また、FACEドア171を開放側に動かし、Dr側、Pa側ミドルFACEドア172、173を中間位置に動かす。それによって、Dr側、Pa側センタFACE吹出口162、163、Dr側、Pa側サイドFACE吹出口164、165およびDr側、Pa側ミドルFACE吹出口166、167を開放することにより、ワイドフローFACE吹出口161の開口面積を大きくすることで、ワイドフローFACE吹出口161から吹き出される空調風の吹出範囲を大きくする(ワイド吹出モード)。
【0143】
ここで、本実施形態では、冷房モードで、スポット吹出モードの時、Dr側空調エリア内の乗員が設定温度を下げた場合、Dr側空調エリア内の乗員がブロワ風量を増加した場合、日射方向がDr側空調エリア内の乗員に照射される方向に変わった場合には、Dr側ミドルFACEドア172を中間位置に動かして、Pa側空調エリア内の乗員に向けて吹き出す空調風の配風量よりも、Dr側空調エリア内の乗員に向けて吹き出す空調風の配風量を多くする。
【0144】
また、冷房モードで、ワイド吹出モードの時、Dr側空調エリア内の乗員が設定温度を上げた場合、Dr側空調エリア内の乗員がブロワ風量を減少した場合、日射方向がDr側空調エリア内の乗員に照射されない方向に変わった場合には、Dr側ミドルFACEドア172を閉塞側に動かして、Dr側ミドルFACE吹出口166を閉塞することにより、Dr側空調エリア内の乗員を外す方向に吹き出す空調風の配風量を、Dr側空調エリア内の乗員方向の空調風の配風量よりも多くする。
【0145】
したがって、本実施形態では、閉塞側、中間位置、開放側(Dr側、Pa側サイドFACE吹出口164、165の閉塞側)のようにDr側、Pa側ミドルFACEドア172、173の開度を変えることによって、Dr側空調エリア内の乗員に向けて吹き出す場合とPa側空調エリア内の乗員に向けて吹き出す場合との間の配風量を変更したり、空調風の吹出状態が乗員方向の場合と空調風の吹出状態が乗員を外す方向の場合との間の配風量を変更したりすることができる。
【0146】
なお、フェイスダクト160内にFACEドアを追加して更に細やかな配風量の変更制御を行うようにしても良いし、空調ダクト2およびフェイスダクト160内に仕切り板を1個または2個以上入れて、それぞれの空気通路毎に送風機を配置して、各送風機の風量を変更することで、上記のように配風量を変更しても良い。
【0147】
〔他の実施形態〕
本実施形態では、吹出口モードがFOOTモード、F/DモードまたはDEFモードの時もDr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32から空気流(主に温風)を吹き出すようにしたが、吹出口モードがFACEモードまたはB/Lモードの時のみDr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32から空気流(主に冷風)を吹き出すようにしても良い。
【0148】
本実施形態では、Dr側、Pa側センタグリル41、Dr側、Pa側サイドグリル42をインストルメントパネル40に固定したが、各グリルを左右方向に回動自在に支持された状態で格納部材に取り付けても良く、各グリルを上下方向に回動自在に支持された状態で格納部材に取り付けても良い。この場合には、グリル本体を吹出状態変更手段として揺動させるようにしても良い。
【0149】
本実施形態では、可変ルーバまたは可変グリル等の吹出方向可変手段を各FACE吹出口21、22、31、32に設けたが、車室内の車両側面、車室内の中央部(例えばコンソールボックス付近)または車両の天井部に設けた吹出口に可変ルーバまたは可変グリル等の吹出方向可変手段を設けても良い。
本実施形態では、ルーバとして、各FACE吹出口に左右方向に揺動運動するルーバ43および上下方向に揺動運動するルーバ46の両方を設けたが、ルーバとして、各FACE吹出口に水平方向に揺動運動するルーバ43または上下方向に揺動運動するルーバ46のいずれか一方のみを設けても良い。
【0150】
本実施形態では、1個のブロワ4を回転させることにより空調ダクト2の各FACE吹出口21、22、31、32から車室内に空調風を吹き出すように構成したが、2個の送風機を回転させることにより空調ダクト2のDr側、Pa側FACE吹出口から車室内に空調風を吹き出す配風量を変更可能なように構成しても良く、FACE吹出口の数に対応した個数の送風機を回転させることにより空調ダクト2の各FACE吹出口から車室内に空調風を吹き出す配風量を変更可能なように構成しても良い。
【0151】
本実施形態では、目標吹出温度が所定値よりも低い冷房モードの時、設定温度を下げた場合、またはブロワ風量を上げた場合、または日射量が増加した場合、または日射方向が乗員に照射される方向に変わった場合には、ルーバ43、46を乗員方向に向けたり、ルーバ43、46のスイング範囲(揺動範囲)を狭く(スポット吹出)したりする第2制御パターンに変更した。しかし、上記の条件の場合には、第2制御パターンとして、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42から吹き出す空調風の吹出範囲を狭くしても良い。また、可変ルーバまたは可変グリル等の吹出方向可変手段の速度を変更(乗員方向では遅く、乗員を外す方向では速く)しても良い。さらに、変化しなかった側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量よりも、変化した側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量を多くしても良い。
【0152】
本実施形態では、目標吹出温度が所定値よりも低い冷房モードの時、設定温度を上げた場合、またはブロワ風量を下げた場合、または日射量が低下した場合、または日射方向が乗員に照射されない方向に変わった場合には、ルーバ43、46を乗員を外す方向に向けたり、ルーバ43、46のスイング範囲(揺動範囲)を広く(ワイド吹出)したりする第2制御パターンに変更した。しかし、上記の条件の場合には、第2制御パターンとして、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42から吹き出す空調風の吹出範囲を広くしても良い。また、可変ルーバまたは可変グリル等の吹出方向可変手段の速度を変更(乗員方向では速く、乗員を外す方向では遅く)しても良い。さらに、変化しなかった側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量よりも、変化した側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量を少なくしても良い。
【0153】
本実施形態では、目標吹出温度が所定値よりも高い暖房モードの時、設定温度を上げた場合、またはブロワ風量を上げた場合、または日射量が低下した場合、または日射方向が乗員に照射されない方向に変わった場合には、ルーバ43、46を乗員方向に向けたり、ルーバ43、46のスイング範囲(揺動範囲)を狭く(スポット吹出)したりする第2制御パターンに変更した。しかし、上記の条件の場合には、第2制御パターンとして、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42から吹き出す空調風の吹出範囲を狭くしても良い。また、可変ルーバまたは可変グリル等の吹出方向可変手段の速度を変更(乗員方向では遅く、乗員を外す方向では速く)しても良い。さらに、変化しなかった側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量よりも、変化した側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量を多くしても良い。
【0154】
本実施形態では、目標吹出温度が所定値よりも高い暖房モードの時、設定温度を下げた場合、またはブロワ風量を下げた場合、または日射量が増加した場合、または日射方向が乗員に照射される方向に変わった場合には、ルーバ43、46を乗員を外す方向に向けたり、ルーバ43、46のスイング範囲(揺動範囲)を広く(ワイド吹出)したりする第2制御パターンに変更した。しかし、上記の条件の場合には、第2制御パターンとして、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42から吹き出す空調風の吹出範囲を広くしても良い。また、可変ルーバまたは可変グリル等の吹出方向可変手段の速度を変更(乗員方向では速く、乗員を外す方向では遅く)しても良い。さらに、変化しなかった側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量よりも、変化した側の空調エリア内に吹き出す空調風の配風量を少なくしても良い。
【0155】
本実施形態では、空調負荷検知手段として日射強度検知手段、日射方向検知手段および日射高度検知手段を有するDr側、Pa側日射センサ93、94を設けたが、少なくとも日射強度検知手段を有するDr側、Pa側日射センサ93、94を設けても良い。この場合には、マイクロコンピュータでDr側、Pa側日射センサ93、94からの日射強度信号を入力して日射方向および日射高度(太陽仰角)を算出するようにする。
【0156】
また、手動操作手段としての吹出口モード切替スイッチ59を操作することにより、FOOTモードまたはF/DモードからFACEモードまたはB/Lモードに切り替えた場合、あるいはFACEモードからB/Lモードに切り替えた場合、あるいはB/LモードからFACEモードに切り替えた場合に、可変ルーバや可変グリル等の吹出方向可変手段の制御パターンを、第1制御パターン(定常時の制御パターン)から第2制御パターン(操作時の制御パターン)に切り替えても良い。
【0157】
また、手動操作手段としての吸込口モード切替スイッチ55を操作することにより、FRS(外気導入)モードからREC(内気循環)モードに切り替えた場合、あるいはRECモードからFRSモードに切り替えた場合に、可変ルーバや可変グリル等の吹出方向可変手段の制御パターンを、第1制御パターン(定常時の制御パターン)から第2制御パターン(操作時の制御パターン)に切り替えても良い。
【0158】
た、本発明を車室内の温度調節を1つの吹出温度可変手段により行う車両用空調装置に適用しても良い。
【0159】
本実施形態では、ブロワ風量切替スイッチ60を乗員が操作した際に、ルーバ43、46の制御パターンを変更するようにしたが、ブロワ風量をオート(AUTO)で制御している場合には、Dr側、Pa側の目標吹出温度が変わるとブロワ風量が連続的または段階的に変更されるので、ブロワモータ9に印加されるブロワ制御電圧VAが変わった際に、ルーバ43、46の制御パターンを変更するようにしても良い。Dr側、Pa側の目標吹出温度が変わる時とは、冷房モード時または暖房モード時にドアを開けたり、サイドウインドを開けたりして外気が空調エリア内に侵入した場合の内気温度の変化等の時である。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアコン操作パネルおよびDr側、Pa側ルーバ操作パネルを示した正面図である(第1実施形態)。
【図2】車両用空調装置の全体構成を示した構成図である(第1実施形態)。
【図3】車両のインストルメントパネルを示した正面図である(第1実施形態)。
【図4】ルーバ装置の全体構成を示した概略図である(第1実施形態)。
【図5】ルーバ左右方向揺動機構の構成を示した概略図である(第1実施形態)。
【図6】ルーバ上下方向揺動機構の構成を示した概略図である(第1実施形態)。
【図7】エアコンECUの制御プログラムの一例を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図8】Dr側、Pa側の目標吹出温度に対する吹出口モードを示した特性図である(第1実施形態)。
【図9】Dr側、Pa側の目標吹出温度に対するブロワ制御電圧を示した特性図である(第1実施形態)。
【図10】エアコンECUによるルーバ制御を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図11】エアコンECUによるルーバ制御を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図12】クールダウン中であるかクールダウン以外であるかを判定するための特性図である(第1実施形態)。
【図13】乗員への日射が有るか無いかを判定するための特性図である(第1実施形態)。
【図14】日射方向を判定するための特性図である(第1実施形態)。
【図15】左右方向のスイング範囲を広くした状態を示した模式図である(第1実施形態)。
【図16】上下方向のスイング範囲を広くした状態を示した模式図である(第1実施形態)。
【図17】左右方向のスイング範囲を狭くした状態を示した模式図である(第1実施形態)。
【図18】上下方向のスイング範囲を狭くした状態を示した模式図である(第1実施形態)。
【図19】Dr側、Pa側の目標吹出温度に対する空調モードを示した特性図である(第1実施形態)。
【図20】(a)は設定温度低下量に対する乗員方向固定時間を示した特性図で、(b)は設定温度低下量に対する内気温度変化量を示した特性図である(第1実施形態)。
【図21】(a)はブロワ風量の増加量に対する乗員方向固定時間を示した特性図で、(b)はブロワ風量の増加量に対する内気温度変化量を示した特性図である(第1実施形態)。
【図22】日射増加量に対する乗員方向固定時間を示した特性図である(第1実施形態)。
【図23】Dr側、Pa側センタグリルおよびエアコン操作パネルを示した正面図である(第2実施形態)。
【図24】ルーバ左右方向揺動機構の構成を示した斜視図である(第3実施形態)。
【図25】集中拡散グリルからの吹出状態がワイド吹出モードの場合を示した説明図である(第3実施形態)。
【図26】集中拡散グリルからの吹出状態がスポット吹出モードの場合を示した説明図である(第3実施形態)。
【図27】車両のインストルメントパネルを示した正面図である(第4実施形態)。
【図28】空調ユニットのフェイスダクトを示した概略図である(第4実施形態)。
【符号の説明】
1 空調ユニット
2 空調ダクト
4 ブロワ(送風機)
21 Dr側センタFACE吹出口
22 Dr側サイドFACE吹出口
31 Pa側センタFACE吹出口
32 Pa側サイドFACE吹出口
41 センタグリル
42 サイドグリル
43 ルーバ(吹出方向可変手段)
46 ルーバ(吹出方向可変手段)
50 エアコンECU(空調制御手段、目標吹出温度決定手段)
51 エアコン操作パネル
52 Dr側ルーバ操作パネル
53 Pa側ルーバ操作パネル
60 ブロワ風量切替スイッチ(手動操作手段、風量切替手段)
64 Dr側温度設定スイッチ(手動操作手段、Dr側温度設定手段)
65 Pa側温度設定スイッチ(手動操作手段、Pa側温度設定手段)
91 内気温度センサ(空調負荷検知手段)
93 Dr側日射センサ(空調負荷検知手段、Dr側日射量検知手段)
94 Pa側日射センサ(空調負荷検知手段、Pa側日射量検知手段)
100 ルーバ操作パネル
120 集中拡散グリル
121 センタFACE吹出口
130 集中拡散グリル
131 サイドFACE吹出口
140 ルーバ左右方向揺動機構(吹出状態変更手段)
43a ルーバモータ(アクチュエータ)
46a ルーバモータ(アクチュエータ)

Claims (9)

  1. 車両の車室内を空調する車両用空調装置であって、
    (a)車室内のドライバー側空調エリアに向けて空調風を吹き出すためのドライバー側吹出口、および前記ドライバー側空調エリアと異なる車室内のパッセンジャー側空調エリアに向けて空調風を吹き出すためのパッセンジャー側吹出口を有する空調ダクトと、
    (b)前記ドライバー側吹出口より前記ドライバー側空調エリア内に吹き出す空調風の吹出状態を変更するドライバー側吹出状態変更手段、および前記パッセンジャー側吹出口より前記パッセンジャー側空調エリア内に吹き出す空調風の吹出状態を変更するパッセンジャー側吹出状態変更手段を有する吹出状態変更手段と、
    (c)前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷を検知する空調負荷検知手段と、
    (d)前記車両用空調装置の作動中に、前記空調負荷検知手段にて検知した前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したか否かを判定し、
    前記空調負荷検知手段にて検知した前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したことを検出した時に、所定条件を満足するまで、前記ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段の制御パターンを変更する空調制御手段と
    を備えた車両用空調装置において、
    前記空調負荷検知手段は、車室内に照射される日射強度または日射方向を検知する日射量検知手段を有し、
    前記空調負荷検知手段にて検知した前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したことを検出した時とは、前記日射量検知手段にて検知した日射強度が前回の検出値よりも増加した時または減少した時、あるいは前記日射量検知手段にて検知した日射方向が乗員に日射が照射される方向または照射されない方向に変わった時であって、
    前記ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段は、前記ドライバー側、パッセンジャー側吹出口より車室内に吹き出す空調風の吹出方向を可変する吹出方向可変手段、およびこの吹出方向可変手段に揺動運動を与えるアクチュエータを有し、
    前記空調制御手段は、前記日射量検知手段にて検知した日射強度が前回の検出値よりも増加した時、あるいは前記日射量検知手段にて検知した日射方向が乗員に日射が照射される方向に変わった時に、前記ドライバー側および前記パッセンジャー側の吹出方向可変手段のうち日射強度が増加した側、あるいは日射が照射される方向に変わった側の吹出方向可変手段について、前記吹出方向可変手段を乗員方向に向ける、乗員への空調風の配風量を増やす、前記ドライバー側吹出口または前記パッセンジャー側吹出口より車室内に吹き出す空調風の吹出範囲を狭くする、前記吹出方向可変手段の揺動範囲を狭くする、あるいは前記吹出方向可変手段の揺動速度を乗員方向では遅く、乗員を外す方向では速くする制御パターンに変更し、
    前記日射量検知手段にて検知した日射強度が前回の検出値よりも減少した時、あるいは前記日射量検知手段にて検知した日射方向が乗員に日射が照射されない方向に変わった時に、前記ドライバー側および前記パッセンジャー側の吹出方向可変手段のうち日射強度が減少した側、あるいは日射が照射されない方向に変わった側の吹出方向可変手段について、前記吹出方向可変手段を乗員を外す方向に向ける、乗員への空調風の配風量を減らす、前記ドライバー側吹出口または前記パッセンジャー側吹出口より車室内に吹き出す空調風の吹出範囲を広くする、前記吹出方向可変手段の揺動範囲を広くする、あるいは前記吹出方向可変手段の揺動速度を乗員方向では速く、乗員を外す方向では遅くする制御パターンに変更し、
    前記ドライバー側空調エリア内の空調風の吹出状態の制御パターンの変更と前記パッセンジャー側空調エリア内の空調風の吹出状態の制御パターンの変更とを互いに独立して行うように、前記ドライバー側吹出状態変更手段および前記パッセンジャー側吹出状態変更手段を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記所定条件を満足するまでとは、前記空調負荷検知手段にて検知した前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したことを検出した時、または前記吹出状態変更手段の制御パターンを変更した時から一定時間が経過するまでであることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記空調制御手段は、前記空調負荷検知手段にて検知する前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷の変化量が大きい程、前記一定時間を長くすることを特徴とする車両用空調装置。
  4. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記所定条件を満足するまでとは、前記空調負荷検知手段にて検知される前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が所定値以上変化したことを検出するまでであることを特徴とする車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    前記空調負荷検知手段は、前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の温度を検知する内気温度検知手段であり、
    前記空調負荷検知手段にて検知される前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が所定値以上変化したことを検出するまでとは、前記内気温度検知手段にて検知した内気温度が所定温度に変化するまでであることを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項5に記載の車両用空調装置において、
    前記空調制御手段は、前記空調負荷検知手段にて検知する前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷の変化量が大きい程、前記所定温度までの内気温度変化量を大きくすることを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調状態を変更するための手動操作手段を備え、
    前記所定条件を満足するまでとは、前記手動操作手段を乗員が操作したことを検出するまでであることを特徴とする車両用空調装置。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    前記空調負荷検知手段は、少なくとも設定温度、内気温度および日射量に基づいて、前記ドライバー側、パッセンジャー側吹出口から吹き出される空調風の目標吹出温度を決定する目標吹出温度決定手段を有し、
    前記空調負荷検知手段にて検知した前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の空調負荷が変化したことを検出した時とは、前記目標吹出温度決定手段にて決定した目標吹出温度が所定値よりも低い時または高い時であることを特徴とする車両用空調装置。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、
    前記ドライバー側、パッセンジャー側吹出口は、車室内の幅方向の中央部から前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の乗員に向けて空気流を吹き出すためのセンタ側吹出口、および車室内の側方部から前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の乗員に向けて空気流を吹き出すためのサイド側吹出口を有し、
    前記ドライバー側、パッセンジャー側吹出状態変更手段は、前記センタ側吹出口より吹き出す空調風の吹出状態を変更するセンタ側吹出状態変更手段、および前記サイド側吹出口より吹き出す空調風の吹出状態を変更するサイド側吹出状態変更手段を有し、
    前記空調制御手段は、前記センタ側吹出口より前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の乗員に向けて吹き出す空調風の吹出状態の制御パターンの変更と前記サイド側吹出口より前記ドライバー側、パッセンジャー側空調エリア内の乗員に向けて吹き出す空調風の吹出状態の制御パターンの変更とを互いに独立して行うように、前記センタ側吹出状態変更手段および前記サイド側吹出状態変更手段を制御することを特徴とする車両用空調装置。
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