JP3820735B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば空調ダクトの空気下流端に形成されたフェイス吹出口から吹き出す空調風の吹出方向、吹出位置または配風量等の吹出状態を変更することが可能な吹出状態可変装置を備えた車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特開平2−127116号公報においては、空調ダクトの空気下流端に形成されたセンタフェイス吹出口から車室内に向かって吹き出す空調風の吹出方向を変更することが可能なルーバと、このルーバを支点を中心にして揺動運動(スイング)するように駆動するアクチュエータとを設けた吹出状態可変装置を備えた車両用空調装置(従来の技術)が提案されている。
そして、この吹出状態可変装置は、ルーバのスイング中に、ランダムな制御時間、ルーバのスイングを一時的に停止することによって、ランダムな空調風を乗員に当てて緊張感や刺激感を乗員に与えるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の吹出状態可変装置においては、ランダムな制御時間、ルーバのスイングを所定の位置で一時的に停止するようにしているので、日射の有無等の車室内熱負荷が考慮されていなかった。
例えば一時的にルーバのスイングを停止させる位置を乗員に空調風が当たらない位置に設定した場合には、ルーバの停止中に日射が乗員に当たる等のように車室内熱負荷が高いと、乗員が暑く感じ、不快となるという問題が生じている。
逆に、一時的にルーバのスイングを停止する位置を乗員に空調風が当たる位置に設定した場合には、ルーバの停止中に日射が乗員に当たらない等のように車室内熱負荷が低いと、乗員に当たる空調風が煩わしく感じ、また、ランダムな制御時間が長くなる程寒く感じ、不快となるという問題が生じている。
【0004】
【発明の目的】
上記問題点は、一時停止する方向が空調負荷と無関係に、また、一定であるという原因で発生するという点に着目し、吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する時、または吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする時に、一時的に停止する位置、または一時的に遅くする位置を空調負荷に応じた最適な位置に変更することで、乗員の快適感を向上できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、空調負荷が高い程、吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する位置が乗員への配風量を増やす位置となるようにアクチュエータを制御することにより、仮に制御時間が短くても、乗員の不快感を抑えることができる。逆に、空調負荷が低い程、吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する位置が乗員への配風量を減らす位置となるようにアクチュエータを制御することにより、仮に制御時間が長くても、空調風が煩わしく感じることはなく、乗員の不快感を抑えることができる。
【0006】
請求項2に記載の発明によれば、乗員に日射が当たることを検出した場合には、吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する位置を、乗員の日射が当たると推測される位置付近で停止するようにアクチュエータを制御することにより、乗員の日射が当たる位置に制御時間が経過するまで局所的に空調風が吹き出されることになるので、乗員に日射が当たっていても乗員が暑く感じて不快となることはない。また、請求項3に記載の発明によれば、吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する位置を、車室内温度に応じて決められた位置付近で停止するようにアクチュエータを制御することにより、例えば車室内温度が高くて乗員が暑いと感じている時に制御時間が経過するまで乗員の肌が露出している部分に空調風を局所的に吹き出すことで良好な快適感が得られる。
【0007】
請求項4に記載の発明によれば、空調負荷が高い程、吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする位置が乗員への配風量を増やす位置となるようにアクチュエータを制御することにより、仮に制御時間が短くても、乗員の不快感を抑えることができる。逆に、空調負荷が低い程、吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする位置が乗員への配風量を減らす位置となるようにアクチュエータを制御することにより、仮に制御時間が長くても、空調風を感じることはなく、乗員の不快感を抑えることができる。
【0008】
請求項5に記載の発明によれば、日射検出手段にて乗員に日射が当たることを検出した場合に、吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする位置を、乗員の日射が当たると推測される位置付近で遅くなるようにアクチュエータを制御することにより、請求項2に記載の発明と同様な効果を達成できる。また、請求項6に記載の発明によれば、吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする位置を、車室内温度に応じて決められた位置付近で遅くなるようにアクチュエータを制御することにより、請求項3に記載の発明と同様な効果を達成できる。
【0009】
請求項7に記載の発明によれば、吹出状態可変手段として、吹出方向可変手段、吹出位置可変手段または吹出風量可変手段のうちいずれか1つ以上を設けることで、乗員に当たる空調風の吹出方向、吹出位置または配風量が乗員の快適感を向上することが可能な吹出方向、吹出位置または配風量となり、乗員の不快感を解消することができる。また、請求項8に記載の発明によれば、吹出状態可変手段を作動させる場合には、吹出状態可変手段を支点を中心にして、例えば空調負荷が高い程狭くなる所定の揺動範囲で揺動運動するように吹出状態可変手段を駆動することにより、快適な空調環境を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態の構成〕
図1ないし図19は本発明の第1実施形態を示したもので、図1は車両用空調装置の全体構成を示した図である。
【0011】
本実施形態の車両用空調装置は、エンジンを搭載する自動車等の車両の車室内を空調する空調ユニット1における各空調手段(アクチュエータ)を、空調制御装置(以下エアコンECUと言う)50によって制御することで、吹出口から吹き出される空調風を乗員の身体の一部分に局所的に集中させる局所冷房運転および局所暖房運転ができるように構成されている。空調ユニット1は、ドライバー側(運転席側:以下Dr側と言う)空調ゾーンとパッセンジャー側(助手席側:以下Pa側と言う)空調ゾーンとの温度調節、オートルーバ制御およびマニュアルルーバ制御等を互いに独立して行うことが可能なエアコンユニットである。
【0012】
空調ユニット1は、車両の車室内の前方に配置された空調ダクト2を備えている。この空調ダクト2の上流側には、内外気切替ドア3およびブロワ4とが設けられている。内外気切替ドア3は、サーボモータ5により駆動されて内気吸込口6と外気吸込口7との開度を変更する吸込口切替手段である。ブロワ4は、ブロワ駆動回路8によって制御されるブロワモータ9により回転駆動されて空調ダクト2内において車室内に向かう空気流を発生させる送風機である。
【0013】
空調ダクト2の中央部には、空調ダクト2内を通過する空気を冷媒と熱交換して冷却する冷凍サイクルのエバポレータ(冷却用熱交換器)10が設けられている。また、そのエバポレータ10の下流側には、第1空気通路11および第2空気通路12を通過する空気をエンジンの冷却水と熱交換して加熱するヒータコア(加熱用熱交換器)13が設けられている。なお、第1空気通路11および第2空気通路12は仕切り板14により区画されている。そして、ヒータコア13の下流側には、車室内のDr側空調ゾーンとPa側空調ゾーンとの温度調節を互いに独立して行うためのDr側、Pa側エアミックス(A/M)ドア15、16が設けられている。そして、Dr側、Pa側A/Mドア15、16は、サーボモータ17、18により駆動されて、Dr側、Pa側に向けて吹き出す空気の吹出温度を調節する。
【0014】
第1空気通路11の空気下流端では、図1ないし図3に示したように、デフロスタ(DEF)吹出口20、Dr側の乗員の上半身(頭胸部)に向けて空調風を吹き出すためのDr側センタフェイス(FACE)吹出口21、Dr側の乗員の上半身またはDr側のサイドウインドの内面に向けて空調風を吹き出すためのDr側サイドフェイス(FACE)吹出口22、およびDr側の乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのDr側フット(FOOT)吹出口23が開口している。なお、DEF吹出口20からは、Dr側空調ゾーンのフロントウインドの内面だけでなく、Pa側空調ゾーンのフロントウインドの内面に向けても空調風が吹き出される。
また、第2空気通路12の空気下流端では、図1ないし図3に示したように、Pa側の乗員の上半身(頭胸部)に向けて空調風を吹き出すためのPa側センタフェイス(FACE)吹出口31、Pa側の乗員の上半身またはPa側のサイドウインドの内面に向けて空調風を吹き出すためのPa側サイドフェイス(FACE)吹出口32、およびPa側の乗員の足元部に向けて空調風を吹き出すためのPa側フット(FOOT)吹出口33が開口している。
【0015】
そして、第1、第2空気通路11、12内には、車室内のDr側とPa側との吹出口モードの設定を互いに独立して行うDr側、Pa側吹出口切替ドア24〜26、35、36が設けられている。そして、Dr側、Pa側吹出口切替ドア24〜26、35、36は、サーボモータ28、29、39により駆動されてDr側、Pa側の吹出口モードをそれぞれ切り替えるモード切替ドアである。ここで、Dr側、Pa側の吹出口モードとしては、FACEモード、B/Lモード、FOOTモード、F/Dモード、DEFモード等がある。
そして、Dr側センタFACE吹出口21、Dr側サイドFACE吹出口22、Pa側センタFACE吹出口31およびPa側サイドFACE吹出口32には、吹出状態可変装置がそれぞれ取り付けられている。なお、Dr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32を車両の前側ドアまたは側面ボディのインナパネルにそれぞれ取り付けていても良い。
【0016】
次に、各FACE吹出口21、22、31、32に設置される吹出状態可変装置を図4ないし図6に基づいて簡単に説明する。ここで、図4はDr側の各FACE吹出口21、22にそれぞれ設置される吹出状態可変装置の全体構成を示した図である。なお、Pa側の各FACE吹出口31、32にそれぞれ設置される吹出状態可変装置はDr側の各FACE吹出口21、22に設置される吹出状態可変装置と同一の構成のため図示しない。
【0017】
各吹出状態可変装置は、Dr側、Pa側センタグリル41、Dr側、Pa側サイドグリル42内にそれぞれ設けられている。なお、これらのDr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内の空気通路は、上記のDr側、Pa側センタFACE吹出口21、31およびDr側、Pa側サイドFACE吹出口22、32として利用される。そして、それらのDr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内には、ルーバ左右方向揺動機構(図5参照)およびルーバ上下方向揺動機構(図6参照)がそれぞれ設けられている。
【0018】
ルーバ左右方向揺動機構は、Dr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内において車両の進行方向に対して左右方向(車両の幅方向)に複数列設された可変ルーバを形成するルーバフィン(スイングルーバ:以下センタルーバまたはサイドルーバと言う)43と、複数枚のセンタ、サイドルーバ43を支点を中心にして左右方向に所定の揺動範囲にて揺動運動(スイング)させるリンクレバー44と、アームプレート45を介してリンクレバー44を水平方向に往復運動させるルーバ駆動手段(アクチュエータ)としてのルーバモータ(例えばDCサーボモータ)43aとから構成されている。ここで、センタ、サイドルーバ43は、本発明の吹出状態可変手段に相当するもので、ルーバモータ43aを所定の回転角度で止めることにより、Dr側、Pa側空調ゾーン内の乗員方向または乗員外し方向に向けられる吹出方向または吹出位置可変手段である。
【0019】
ルーバ上下方向揺動機構は、Dr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42内において車両の進行方向に対して上下方向(車両の高さ方向)に複数列設された可変ルーバを形成するルーバフィン(スイングルーバ:以下センタルーバまたはサイドルーバと言う)46と、複数枚のセンタ、サイドルーバ46を支点を中心にして上下方向に所定の揺動範囲にて揺動運動(スイング)させるリンクレバー47と、アームプレート48を介してリンクレバー47を上下方向に往復運動させるルーバ駆動手段(アクチュエータ)としてのルーバモータ(例えばDCサーボモータ)46aとから構成されている。ここで、センタ、サイドルーバ46は、本発明の吹出状態可変手段に相当するもので、ルーバモータ46aを所定の回転角度で止めることにより、Dr側、Pa側空調ゾーン内の乗員方向または乗員外し方向に向けられる吹出方向または吹出位置可変手段である。
なお、ルーバモータ43a、46aの出力軸とリンクレバー44、47またはアームプレート45、48との間には、センタ、サイドルーバ43、46が乗員により手動操作された場合に大きな荷重がルーバモータ43a、46aに加わらないように、リンクレバー44、47またはアームプレート45、48からルーバモータ43a、46aの出力軸に伝達される操作力を遮断するクラッチ等の滑り手段が設けられている。
【0020】
エアコンECU50は、本発明の吹出状態制御装置、ランダム変更手段に相当するもので、内部にCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータが設けられている。そして、エアコンECU50には、図1および図3に示したように、エアコン操作パネル51、Dr側ルーバ操作(SWINGSW)パネル52およびPa側ルーバ操作(SWINGSW)パネル53から各スイッチ信号が入力される。
【0021】
エアコン操作パネル51は、車室内前面の車幅方向の中央部にインストルメントパネル40に一体的に設置されている。エアコン操作パネル51には、エアコン(A/C)スイッチ54、吸込口モード切替スイッチ55、フロントデフロスタスイッチ56、リヤデフロスタスイッチ57、DUALスイッチ58、吹出口モード切替スイッチ59、ブロワ風量切替スイッチ60、オートスイッチ61、オフスイッチ62、液晶表示装置63、Dr側温度設定スイッチ64およびPa側温度設定スイッチ65等が設置されている。上記のうちのDUALスイッチ58は、Dr側空調ゾーン内の温度調節とPa側空調ゾーン内の温度調節とを互いに独立して行う左右独立温度コントロールを指令する左右独立制御指令手段である。そして、Dr側温度設定スイッチ64は、Dr側空調ゾーン内の温度を所望の温度に設定するためのDr側温度設定手段である。また、Pa側温度設定スイッチ65は、Pa側空調ゾーン内の温度を所望の温度に設定するためのPa側温度設定手段である。
【0022】
Dr側ルーバ操作パネル52は、インストルメントパネル40の中央部においてエアコン操作パネル51の右隣に設置され、Dr側センタ、サイドグリル41、42の両方をスイング可能にするMATCHスイッチ66、Dr側センタグリル41をスイング可能にするCENTERスイッチ67、Dr側サイドグリル42をスイング可能にするSIDEスイッチ68およびスイングモード切替スイッチ69とから構成されている。上記のうちMATCHスイッチ66、CENTERスイッチ67、SIDEスイッチ68は、平常位置(OFF)と押込位置(ON)とを持つプッシュ式スイッチである。スイングモード切替スイッチ69は、STOP(スイング停止)、AUTO(オートスイング)、Rr、U−DSWING(上下方向スイング)、R−LSWING(左右方向スイング)の各切替位置を有するロータリー式スイッチである。
【0023】
なお、スイングモード切替スイッチ69は、AUTOに設定されると、Dr側センタグリル41またはDr側サイドグリル42のセンタ、サイドルーバ43、46をオートルーバ制御を行うように指令を出力する。そして、スイングモード切替スイッチ69は、Rrに設定されると、車両の前部座席側空調ゾーンよりも後部座席側空調ゾーンの方が風量配分が多くなるようにセンタ、サイドルーバ43、46をスイングさせる。例えばDr側センタグリル41のセンタ、サイドルーバ43、46のスイング速度を、Dr側空調ゾーン内の乗員に当たるように空調風が吹き出すゾーンでは速く、Dr側空調ゾーン内の乗員に当たらないように空調風が吹き出すゾーンでは遅くする。また、スイングモード切替スイッチ69は、U−DSWINGに設定されると、Dr側センタグリル41またはDr側サイドグリル42のセンタ、サイドルーバ46を所定のスイング範囲で上下方向(U−D方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。さらに、スイングモード切替スイッチ69は、R−LSWINGに設定されると、Dr側センタグリル41またはDr側サイドグリル42のセンタ、サイドルーバ43を所定のスイング範囲で左右方向(R−L方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。
【0024】
Pa側ルーバ操作パネル53は、Dr側ルーバ操作パネル52と同様にして、Pa側センタ、サイドグリル41、42の両方をスイング可能にするMATCHスイッチ70、Pa側センタグリル41をスイング可能にするCENTERスイッチ71、Pa側サイドグリル42をスイング可能にするSIDEスイッチ72およびスイングモード切替スイッチ73とから構成されている。上記のうちMATCHスイッチ70、CENTERスイッチ71、SIDEスイッチ72は、平常位置(OFF)と押込位置(ON)とを持つプッシュ式スイッチである。スイングモード切替スイッチ73は、STOP(スイング停止)、AUTO(オートスイング)、Rr、U−DSWING(上下方向スイング)、R−LSWING(左右方向スイング)の各切替位置を有するロータリー式スイッチである。
【0025】
なお、スイングモード切替スイッチ73は、スイングモード切替スイッチ69と同様にして、AUTOに設定されると、Pa側センタグリル41またはPa側サイドグリル42のセンタ、サイドルーバ43、46をオートルーバ制御を行うように指令を出力する。そして、スイングモード切替スイッチ73は、Rrに設定されると、車両の前部座席側空調ゾーンよりも後部座席側空調ゾーンの方が風量配分が多くなるようにセンタ、サイドルーバ43、46をスイングさせる。例えばPa側センタグリル41のセンタ、サイドルーバ43、46のスイング速度を、Pa側空調ゾーン内の乗員に当たるように空調風が吹き出すゾーンでは速く、Pa側空調ゾーン内の乗員に当たらないように空調風が吹き出すゾーンでは遅くする。また、スイングモード切替スイッチ73は、U−DSWINGに設定されると、Pa側センタグリル41またはPa側サイドグリル42のセンタ、サイドルーバ46を所定のスイング範囲で上下方向(U−D方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。さらに、スイングモード切替スイッチ73は、R−LSWINGに設定されると、Pa側センタグリル41またはPa側サイドグリル42のセンタ、サイドルーバ43を所定のスイング範囲で左右方向(R−L方向)にスイングさせるマニュアルルーバ制御を行うように指令を出力する。
【0026】
ここで、図3に示したように、Dr側、Pa側センタグリル41間には、Dr側、Pa側センタFACE吹出口21、31を開閉するシャッタ(図示せず)を手動操作するためのドア開閉スイッチ74が設けられている。また、Dr側、Pa側センタグリル41およびDr側、Pa側サイドグリル42には、各センタ、サイドルーバ43、46のルーバ方向を手動操作により左右方向、上下方向に動かすためのノブ75、76が設けられている。
さらに、エアコンECU50は、各センサからのセンサ信号が図示しない入力回路によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。すなわち、エアコンECU50には、車室内の空気温度(以下内気温度と言う)を検出する内気温度検出手段としての内気温度センサ91、車室外の空気温度(以下外気温度と言う)を検出する外気温度検出手段としての外気温度センサ92、およびDr側、Pa側空調ゾーン内に照射される日射量を検出する日射検出手段としての日射センサ93が接続されている。
【0027】
また、Dr側、Pa側空調ゾーン内に吹き出す空調風の吹出温度を検出するDr側、Pa側吹出温度センサ94a、94b、エバポレータ10による実際の空気冷却度合を検出する冷却度合検出手段としてのエバ後温度センサ95、車両のエンジンの冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手段としての冷却水温度センサ96、および各吹出状態可変装置のセンタ、サイドルーバ43、46の現在位置(空調風の吹出方向)を検出するポテンショメータ97、98が接続されている。また、Dr側、Pa側吹出温度センサ94a、94bは、Dr側、Pa側サイドグリル42と空調ダクト2とを連結するサイドフェイスダクト内にそれぞれ設置されている。エバ後温度センサ95は、具体的にはエバポレータ10を通過した直後の空気温度(以下エバ後温度と言う)を検出するエバ後温度検出手段である。
【0028】
そして、日射センサ93は、本発明の空調負荷検出手段に相当するもので、Dr側、Pa側空調ゾーン内に照射される日射量(日射強度)を検知する日射強度検知手段(例えばフォトトランジスタ、フォトダイオード、太陽電池)、太陽光の照射方向(日射方向、日射方位角)を検知する日射方向検知手段(例えばフォトダイオード、太陽電池、サーミスタ等の感温素子)、および太陽光の高度(日射仰角、日射高度、太陽仰角)を検知する日射高度検知手段(例えばフォトダイオード、太陽電池、サーミスタ等の感温素子)を有している。
複数個(本例では4個)のポテンショメータ97は、図5に示したように、ルーバ左右方向揺動機構近傍にそれぞれ設けられ、リンクレバー44と一体的に水平方向に往復移動する可動接点97a、およびこの可動接点97aの移動により分圧比を変える抵抗素子97b等よりなる吹出方向または吹出位置検出手段である。複数個(本例では4個)のポテンショメータ98は、図6に示したように、ルーバ上下方向揺動機構近傍にそれぞれ設けられ、リンクレバー47と一体的に上下方向に往復移動する可動接点98a、およびこの可動接点98aの移動により分圧比を変える抵抗素子98b等よりなる吹出方向または吹出位置検出手段である。
【0029】
〔第1実施形態の制御方法〕
次に、本実施形態のエアコンECU50による制御方法を、図1ないし図19に基づいて説明する。ここで、図7はエアコンECU50の制御プログラムの一例を示したフローチャートである。
【0030】
先ず、イグニッションスイッチがONされてエアコンECU50に直流電源が供給されると、制御プログラム(図7のルーチン)の実行が開始される。このとき、先ず、データ処理用メモリ(RAM)の記憶内容等を初期化する(ステップS1)。
【0031】
次に、各種データをデータ処理用メモリに読み込む。すなわち、各スイッチからのスイッチ信号や各センサからのセンサ信号を入力する(ステップS2)。
具体的には、Dr側、Pa側温度設定スイッチ64、65にて設定されたDr側、Pa側設定温度と、Dr側、Pa側スイングモード切替スイッチ69、73の操作状態を入力してデータ処理用メモリに記憶する。
また、Dr側、Pa側吹出温度センサ94a、94bにて検出したDr側、Pa側吹出温度と、日射センサ93にて検出した日射量、日射方向および日射仰角とを入力してデータ処理用メモリに記憶する。
さらに、ポテンショメータ97にて検出した水平方向の現在位置(吹出方向、風向)、およびポテンショメータ98にて検出した上下方向の現在位置(吹出方向、風向)を入力してデータ処理用メモリに記憶する。
【0032】
次に、上記のような記憶データおよび下記の数1の式、数2の式に基づいて、Dr側の目標吹出温度TAO(Dr)、およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)を演算する(目標吹出温度決定手段:ステップS3)。
【数1】
Figure 0003820735
【数2】
Figure 0003820735
【0033】
但し、Tset(Dr)およびTset(Pa)は、それぞれDr側空調ゾーン内の設定温度、Pa側空調ゾーン内の設定温度を表し、TSは、それぞれDr側、Pa側空調ゾーン内の日射量を表す。また、TR、TAMは、それぞれ内気温度、外気温度を表す。Kset、KR、KAM、KS、Kd(Dr)およびKd(Pa)は、それぞれ温度設定ゲイン、内気温度ゲイン、外気温度ゲイン、日射量ゲイン、第1、第2空調ゾーンの温度差補正ゲインを表す。
【0034】
なお、Ka(Dr)、Ka(Pa)は、それぞれ外気温度TAMがDr側空調ゾーンおよびPa側空調ゾーンの各空調温度に及ぼす影響度合を補正するゲインを表し、CD(Dr)、CD(Pa)は上記影響度合に応じた定数、Cは補正定数を表す。ここで、Ka(Dr)、Ka(Pa)、CD(Dr)、CD(Pa)といった値は、車両の形や大きさ、空調ユニット1の吹出風向等様々なパラメータで変化する。
【0035】
次に、上記のステップS3で求めたDr側の目標吹出温度TAO(Dr)およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)に基づいてブロワモータ9に印加するブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)を演算する(ステップS4)。
具体的には、上記のブロワ制御電圧VAは、目標吹出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)にそれぞれ適合したブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)を図8の特性図に基づいて求めると共に、それらのブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)を平均化処理することにより得ている。
【0036】
次に、上記のステップS3で求めたDr側の目標吹出温度TAO(Dr)およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)と、図9の特性図に示した目標吹出温度に対する吹出口モード特性とに基づいてDr側空調ゾーンおよびPa側空調ゾーンの各吹出口モードを決定する(ステップS5)。
具体的には、吹出口モードの決定においては、上記の目標吹出温度TAO(Dr)、TAO(Pa)が低い温度から高い温度にかけて、FACEモード、B/LモードおよびFOOTモードとなるように決定されている。また、エアコン操作パネル51に設けられた吹出口モード切替スイッチ59を操作することにより、FACEモード、B/Lモード、FOOTモードまたはF/Dモードのうちのいずれかの吹出口モードに固定される。
【0037】
なお、上記のFACEモードとは、空調風をDr側、Pa側空調ゾーン内の乗員の上半身(頭胸部)に向けて吹き出す吹出口モードである。また、B/Lモードとは、空調風をDr側、Pa側空調ゾーン内の乗員の上半身(頭胸部)および足元部に向けて吹き出す吹出口モードである。そして、FOOTモードとは、空調風をDr側、Pa側空調ゾーン内の乗員の足元部に向けて吹き出す吹出口モードである。さらに、F/Dモードとは、空調風を乗員の足元部および車両のフロントウインドの内面に向けて吹き出す吹出口モードである。
ここで、本実施形態では、エアコン操作パネル51に設けられたフロントデフロスタスイッチ56を操作すると、空調風を車両のフロントウインドの内面に向けて吹き出すDEFモードが設定される。また、吹出口モードがFOOTモード、F/DモードまたはDEFモードであっても、Dr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32は常に開口している。
【0038】
次に、Dr側A/Mドア15のA/M開度SW(Dr)(%)およびPa側A/Mドア16のA/M開度SW(Pa)(%)を演算する(ステップS6)。なお、このようなA/M開度SW(Dr)およびA/M開度SW(Pa)の演算は、Dr側の目標吹出温度TAO(Dr)およびPa側の目標吹出温度TAO(Pa)と、エバ後温度センサ95にて検出したエバ後温度(TE)と、冷却水温度センサ96にて検出した冷却水温度(TW)と、下記の数3の式および数4の式とに基づいて行われる。
【数3】
SW(Dr)={TAO(Dr)−TE}×100/(TW−TE)
【数4】
SW(Pa)={TAO(Pa)−TE}×100/(TW−TE)
【0039】
次に、図10のルーチンが起動して、スイングルーバ制御(オートルーバ制御またはマニュアルルーバ制御)を行う。すなわち、オートルーバ制御では、Dr側センタ、サイドFACE吹出口21、22からDr側空調ゾーン内に向けて吹き出す空調風の吹出状態(吹出方向、吹出範囲)を決定すると共に、Pa側センタ、サイドFACE吹出口31、32からPa側空調ゾーン内に向けて吹き出す空調風の吹出状態(吹出方向、吹出位置、吹出範囲)を決定する。具体的には、Dr側、Pa側センタ、サイドグリル41、42の吹出状態可変装置のセンタ、サイドルーバ43、46の吹出方向およびスイング範囲(揺動範囲)を決定する(吹出状態決定手段:ステップS7)。
【0040】
次に、ステップS4で決定されたブロワ制御電圧VAとなるようにブロワ駆動回路8に制御信号を出力する(ステップS8)。次に、ステップS6で決定されたA/M開度SW(Dr)およびA/M開度SW(Pa)となるようにサーボモータ17、18に制御信号を出力する(ステップS9)。
次に、ステップS5で決定された吹出口モードとなるようにサーボモータ28、29、39に制御信号を出力する(ステップS10)。次に、ステップS7で決定された吹出方向およびスイング範囲となるようにルーバモータ43a、46aに制御信号を出力する(ステップS11)。
【0041】
次に、エアコンECU50によるスイングルーバ制御を図10ないし図18に基づいて説明する。ここで、図10はエアコンECU50によるスイングルーバ制御を示したフローチャートである。
【0042】
先ず、図10のルーチンが起動すると、Dr側、Pa側ルーバ操作パネル52、53に設けられたスイングモード切替スイッチ69、73がAUTOに設定されているか否かを判定する(ステップS12)。この判定結果がNOの場合には、スイングモード切替スイッチ69、73の設定位置に応じたマニュアルルーバ制御を行う(ステップS13)。その後に、図10のルーチンを抜ける。
また、ステップS12の判定結果がYESの場合には、以下のオートルーバ制御を行う。最初に吹出口モードがFACEモードまたはB/Lモードであるか否かを判定する(ステップS14)。この判定結果がNOの場合には、サイドウインドの防曇および冷熱輻射のカットを行うために、Dr側、Pa側のサイドルーバ43、46を近傍のサイドウインドへ向けるようにルーバ方向を決定する(ステップS15)。その後に、図10のルーチンを抜ける。
【0043】
また、ステップS14の判定結果がYESの場合には、クールダウンの判定を行う。例えば下記の数5の式、数6の式を満足するか否かを判定する。あるいは内気温度(TR)が所定温度(例えば35℃)以上であるか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果がNOの場合には、すなわち、クールダウンと判定された場合または内気温度が所定温度以上に高い場合には、Dr側、Pa側のセンタ、サイドルーバ43、46のスイングを停止する。例えば、Dr側、Pa側のセンタ、サイドルーバ43、46を、例えば乗員の頭胸部(特に顔部)付近に向ける(固定する)ようにルーバ方向を決定する(ステップS17)。その後に、図10のルーチンを抜ける。
【数5】
6(度)<{TR−Tset(Dr)}
【数6】
6(度)<{TR−Tset(Pa)}
【0044】
但し、TRは内気温度センサ91にて検出した内気温度を表し、Tset(Dr)、Tset(Pa)はDr側、Pa側温度設定スイッチ64、65にて設定されたDr側、Pa側設定温度を表す。また、車両に応じてクールダウン判定値を変更しても良い。
【0045】
また、ステップS16の判定結果がNOの場合には、すなわち、定常状態と判定された場合または内気温度が所定温度よりも低い場合には、Dr側、Pa側空調ゾーン内の日射方向、日射強度と、図11(a)の特性図とに基づいて、Dr側、Pa側のセンタ、サイドルーバ43、46の揺動範囲(揺動角度)を決定(算出)する(ステップS18)。なお、図11(a)は運転席側、助手席側の日射方向、日射強度に対するルーバの揺動範囲特性を示した特性図で、図11(b)は内気温度に対する補正角度特性を示した特性図である。
【0046】
次に、ステップS18で決定したセンタ、サイドルーバ43、46の揺動範囲の内気温度補正を行う。具体的には、Dr側、Pa側の揺動範囲θ(Dr)、θ(Pa)と、図11(b)の特性図と、下記の数7の式、数8の式とに基づいて、目標値となる揺動範囲θ(Dr)、θ(Pa)を決定(算出)する(ステップS19)。
【数7】
θ(Dr)=θ(Dr)+α(度)
【数8】
θ(Pa)=θ(Pa)+α(度)
【0047】
次に、ブロワモータ9に印加するブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)に基づいて、Dr側、Pa側のセンタルーバ43、およびDr側、Pa側のサイドルーバ43のスイング高さを決定する(ステップS20)。具体的には、図12に示したように、ブロワ制御電圧が4(V)〜5(V)の場合に(A)のスイング高さに設定し、ブロワ制御電圧が6(V)〜8(V)の場合に(B)のスイング高さに設定し、ブロワ制御電圧が9(V)以上の場合に(C)のスイング高さに設定する。
次に、Dr側、Pa側のセンタルーバ43、46およびDr側、Pa側のサイドルーバ43、46のランダムスイング中のスイング停止方向または位置を決定する(ステップS21)。
【0048】
ここで、スイング停止位置の設定方法を説明する。先ず、図13の特性図および図14の特性図を用いてスイング停止位置を求める方法を説明する。
図15に示したように、Dr側、Pa側のセンタ、サイドルーバ43(46)が正面(車両の後方)を向いている状態を、スイング停止方向の基準方向(0°)として、最も乗員の頭胸部への配風量が多くなるスイング停止方向を40°とする。実際には、グリル形状や向き、位置、ルーバの空調風を曲げる能力、シート位置等によって各ルーバ毎の向きの調整が必要であるが、本実施形態では全てのルーバのスイング停止方向の最大変化角度(幅)は40°の時に最も乗員の頭胸部への配風量が多くなるとして説明する。
【0049】
クールダウンの途中で、内気温度(TR)が例えば31℃まで下がってくると、空調風を乗員に集中し続けると、局所冷房となり、乗員に不快感を与えてしまうため、Dr側、Pa側のセンタ、サイドルーバ43、46のスイングを開始する。なお、スイングが一定の状態が長く続くと、乗員の快適感が低下するため、所定の位置でランダムな時間、スイングを停止させるようにしている。
しかし、冷房熱負荷がある程度高い条件で上記のようなランダムスイングを行うと、空調風の吹出方向または吹出位置が乗員を外す方向または位置の時に、数十秒間のスイング停止時間があると、乗員が暑く感じ不快感を与えてしまうため、なるべく乗員の頭胸部(特に顔部)に近い所でスイングを停止するようにする。また、冷房熱負荷が低い条件で上記のランダムスイングを行って、乗員の頭胸部(特に顔部)に近い吹出方向または吹出位置の時には、数十秒間のスイング停止時間があると、乗員が寒く感じ不快感を与えるため、なるべく乗員を外す方向または位置でスイングを停止するようにする。
なお、乗員の温感は、日射量(日射強度)に強く影響されるため、図13の特性図に示したように、日射量に応じてスイングを一時的に停止する方向に各ルーバ角度(風向角度)を補正するようにする。また、冷房熱負荷として内気温度(TR)および内気温度(TR)と設定温度(TSET)との温度偏差に応じて、図14の特性図に示したように、各ルーバ角度(風向角度)を補正するようにしても良い。
【0050】
また、図16(a)〜(e)の説明図に示したように、車両の進行方向に対して日射方向を検出できる場合や、ナビゲーションシステムを用いて車両の進行方向に対する日射方向を推定できる場合には、日射方向に応じてDr側空調ゾーンとPa側空調ゾーンとの左右方向で吹出方向または位置を異ならせることによって、乗員が受ける冷房熱負荷を補いながら、乗員に緊張感や刺激感を与えるランダムスイングを行うようにしても良い。
例えば図16(a)に示したように、日射方向が車両の進行に対して左横からの場合には、Dr側、Pa側の乗員の左半身に日射が当たることになるので、乗員に対して左側のFACE吹出口のサイドルーバ43の向きを基準位置から20°とし、乗員に対して右側のFACE吹出口のサイドルーバ43の向きを基準位置から55°として、乗員の日射が当たると推測される位置に空調風が集中するようにスイング停止位置を設定する。また、図16(b)に示したように、日射方向が車両の進行に対して左斜め前方からの場合には、Dr側、Pa側の乗員の左斜めに日射が当たることになるので、乗員に対して左側のFACE吹出口のサイドルーバ43の向きを基準位置から30°とし、乗員に対して右側のFACE吹出口のサイドルーバ43の向きを基準位置から45°とする。そして、図16(c)に示したように、日射方向が車両の進行に対して真正面または真後ろの場合には、乗員に対して左右のFACE吹出口のサイドルーバ43の向きを共に基準位置から40°とする。また、図16(d)、(e)の場合には、図16(a)、(b)とは左右逆に設定する。
ここで、太陽角度(日射方向)とスイング停止方向との関係を図17の特性図に示す。なお、図17の特性図に示したように、太陽の方向だけでなく、日射量も考慮することが望ましい。このようにすることによって、弱い日射に対しては乗員の顔部に強い風速感を感じることがなくなり、より快適性を向上することができる。
また、各ルーバの角度は、グリルの位置、車両形状、乗員の顔部の位置やシート位置等により、各FACE吹出口毎にチューニングが行われることが望ましい。また、各ルーバのスイングを一時的に停止するだけでなく、所定の位置付近で所定の制御時間が経過するまで、非常にゆっくと各ルーバを動かすようにしても同様な効果を得ることができる。
【0051】
次に、Dr側、Pa側のセンタルーバ43、46およびDr側、Pa側のサイドルーバ43、46を一時的に停止するルーバ停止時間(制御時間)を決定する(ランダム変更手段:ステップS22)。その後に、図10のルーチンを抜ける。
具体的には、本実施形態のランダムスイングにおいて、所定の位置でスイングを停止するスイング停止時間を決定する。本実施形態では、図18および図19に示したように、予め定められた作動パターンにて決定されるランダムなスイング停止時間を利用しているが、無論これに限定されるものではない。具体的には、最初の1回のスイングが行われると、先ず1秒間が経過するまで所定の位置でスイングを停止する。次のスイング後も1秒間が経過するまで所定の位置でスイングを停止し、次のスイング後は10秒間が経過するまで所定の位置でスイングを停止するというように16回のスイングを1セットとして行い、再度最初のスイング停止時間に戻る。
そして、各センタ、サイドルーバ43、46がランダムスイングを行うように、各ルーバモータ43a、46aを通電制御する。
【0052】
〔第1実施形態の効果〕
以上のように、本実施形態の車両用空調装置では、日射が乗員に当たる時、内気温度が高い時、あるいは内気温度が設定温度よりも非常に高い時等のように冷房熱負荷の高い場合には、ランダムスイングのスイング停止方向を乗員の頭胸部(特に顔部)方向に設定することにより、センタ、サイドルーバ43、46のスイング停止中でも、乗員が暑く感じることはなく、乗員に不快感を与えることはない。
逆に、日射が乗員に当たらない時、内気温度が低い時、あるいは内気温度と設定温度との温度偏差が小さい時等のように冷房熱負荷の低い場合には、ランダムスイングのスイング停止方向を乗員を外す方向に設定することにより、センタ、サイドルーバ43、46のスイング停止中でも、空調風が煩わしく感じることはなく、また、ランダムなスイング停止時間が長くなっても寒く感じることはなく、乗員に不快感を与えることはない。
また、日射方向や日射強度に応じて、Dr側のセンタ、サイドルーバ43、46のスイング停止方向とPa側のセンタ、サイドルーバ43、46のスイング停止方向とを異ならせることにより、左右独立温度コントロール性を確保することができ、且つDr側の乗員およびPa側の乗員の互いに独立して冷房感に合った空調環境を作り出すことができる。
【0053】
〔第2実施形態〕
図20は本発明の第2実施形態を示したもので、エアコン操作パネルを示した図である。
本実施形態では、エアコン操作パネル51と一体的に、Dr側空調ゾーンおよびPa側空調ゾーン内の各FACE吹出口21、22、31、32から吹き出される空調風の吹出状態(センタ、サイドルーバ43、46のスイング状態)を操作するためのルーバ操作(SWINGSW)パネル100が設けられている。このルーバ操作パネル100は、MATCHスイッチ101、Drスイッチ102、Paスイッチ103およびスイングモード切替スイッチ104とから構成されている。なお、スイングモード切替スイッチ104は、第1実施形態のスイングモード切替スイッチ69、73と同様に、STOP(スイング停止)、AUTO(オートスイング)、Rr、U−DSWING(上下方向スイング)、R−LSWING(左右方向スイング)の各切替位置を有するロータリー式スイッチである。
【0054】
また、MATCHスイッチ101、Drスイッチ102およびPaスイッチ103は、平常位置(OFF)と押込位置(ON)とを持つプッシュ式スイッチである。MATCHスイッチ101がONされると、Dr側、Pa側のセンタ、サイドルーバ43、46のうちの少なくとも一方をスイングさせるように出力する。そして、Drスイッチ102がONされると、Dr側のセンタ、サイドルーバ43、46のうちの少なくとも一方をスイングさせるように出力する。さらに、Paスイッチ103がONされると、Pa側のセンタ、サイドルーバ43、46のうちの少なくとも一方をスイングさせるように出力する。
【0055】
〔第3実施形態〕
図21ないし図23は本発明の第3実施形態を示したもので、図21は吹出状態可変装置のルーバ左右方向揺動機構の構成を示した図である。
本実施形態のルーバ左右方向揺動機構140は、センタ、サイドFACE吹出口121、131を形成する集中拡散グリル120、130に設置されている。このルーバ左右方向揺動機構140は、集中拡散グリル120、130内において左右方向にスイング可能に取り付けられた複数枚(本例では3枚)の第1〜第3ルーバ141と、これらの第1〜第3ルーバ141を各支点142を中心にして左右方向に所定のスイング範囲にてスイングさせる複数枚(本例では3枚)の第1〜第3リンクプレート143と、これらの第1〜第3リンクプレート143を各支点144を中心にして回動させる平板プレート145と、この平板プレート145を車両の進行方向に対して前後方向に往復運動させるルーバ駆動手段(アクチュエータ)としてのルーバモータ146とから構成されている。
【0056】
第1〜第3リンクプレート143には、各第1〜第3ルーバ141の上端面に設けられた円柱形状のピン147が係合する長円形状の係合穴148が形成されている。また、平板プレート145には、各リンクプレート143の上端面に設けられた円柱形状のピン149が係合する第1〜第3係合穴151〜153、およびルーバモータ146側の上端面に設けられたラック154が形成されている。なお、第1〜第3係合穴151〜153の形成順序は、集中拡散グリル120と集中拡散グリル130とでは逆となる。また、平板プレート145は、集中拡散グリル120、130の外壁面に設けられたガイド155およびレール156に案内されて、その外壁面上を車両の前後方向に摺動可能に配されている。ルーバモータ146は、集中拡散グリル120、130の外壁面に取り付けられた取付用台157上に設置されている。また、ルーバモータ146の出力軸の先端外周には、ラック154と噛合するピニオン159が組み付けられている。
【0057】
本実施形態では、ルーバモータ146を作動させることにより、図22に示したように、集中拡散グリル120、130の外壁面上において平板プレート145が最も車両後方側(乗員に近づく側)に位置すると、第1〜第3ルーバ141が図示左側(乗員方向)に向くことにより、集中拡散グリル120、130から吹き出される空調風が空調ゾーン内の乗員の頭胸部に局所的に吹き出すスポット吹出モードに設定される。また、ルーバモータ146を上記とは逆回転方向に作動させることにより、図23に示したように、集中拡散グリル120、130の外壁面上において平板プレート145が最も車両前方側(乗員より遠ざかる側)に位置すると、第1ルーバ141が図示右側(乗員を外す方向)に向き、第2ルーバ141が図示上側(中央方向)に向き、第3ルーバ141が図示左側(乗員方向)に向くことにより、集中拡散グリル120、130から吹き出される空調風が空調ゾーン内に拡散的に吹き出すワイド吹出モードに設定される。そして、ルーバモータ146の正転および逆転を繰り返すことにより、第1〜第3ルーバ141が支点を中心にして揺動運動(スイング)する。
【0058】
そして、本実施形態においてランダムスイング中にスイング停止する場合には、内気温度(TR)が高い程、集中拡散グリル120、130から吹き出される空調風が空調ゾーン内の乗員の頭胸部に集中状態で第1〜第3ルーバ141が停止またはゆっくりと動く。また、日射方向が乗員の右方向からの入射の時、つまり乗員の右半身に日射が当たっている時には、右側の集中拡散グリル130の第1〜第3ルーバ141が左側の集中拡散グリル120の第1〜第3ルーバ141よりも乗員の頭胸部に集中状態で空調風を吹き出すように停止またはゆっくりと動く。逆に、日射方向が乗員の左方向からの入射の時、つまり乗員の左半身に日射が当たっている時には、左側の集中拡散グリル120の第1〜第3ルーバ141が右側の集中拡散グリル130の第1〜第3ルーバ141よりも乗員の頭胸部に集中状態で空調風を吹き出すように停止またはゆっくりと動く。
【0059】
〔第4実施形態〕
図24および図25は本発明の第4実施形態を示したもので、図24は車両のインストルメントパネルを示した図で、図25は空調ユニットのフェイスダクトを示した図である。
本実施形態では、第1実施形態の空調ダクト2内の仕切り板14を廃止している。そして、前部座席側FACE吹出口として、空調ダクト2の空気下流側端部に連結されたフェイスダクト160の最空気下流側で開口するワイドフローFACE吹出口161が設けられている。ワイドフローFACE吹出口161は、インストルメントパネル40の前面中央で開口するDr側、Pa側センタFACE吹出口162、163と、インストルメントパネル40の車両幅方向両側、すなわち、車両のサイドウインド近傍で開口するDr側、Pa側サイドFACE吹出口164、165と、これらのFACE吹出口の間で開口するDr側、Pa側ミドルFACE吹出口166、167とから構成されている。なお、各FACE吹出口162〜167には、乗員の手動操作により空調風の吹出方向を変更するための複数のルーバがそれぞれ設けられている。
【0060】
そして、フェイスダクト160には、各FACE吹出口162〜167を開閉するためのFACEドア171が回動自在に取り付けられており、Dr側サイド、ミドルFACE吹出口164、166を開閉するためのDr側ミドルFACEドア172が回動自在に取り付けられており、Pa側サイド、ミドルFACE吹出口165、167を開閉するためのPa側ミドルFACEドア173が回動自在に取り付けられている。なお、Dr側、Pa側ミドルFACEドア172、173は、本発明の吹出状態変更手段に相当するもので、開度に応じてDr、Pa側サイドFACE吹出口164、165およびDr、Pa側ミドルFACE吹出口166、167から各空調ゾーン内に吹き出す空調風の吹出状態(例えばワイド吹出モードとスポット吹出モード)を変更する。
【0061】
本実施形態では、サーボモータ等のアクチュエータによりFACEドア171を開放側に動かし、サーボモータ等のアクチュエータによりDr側、Pa側ミドルFACEドア172、173を閉塞側に動かす。それによって、Dr側、Pa側センタFACE吹出口162、163およびDr側、Pa側サイドFACE吹出口164、165を開放し、Dr側、Pa側ミドルFACE吹出口166、167を閉塞することにより、ワイドフローFACE吹出口161の開口面積を小さくすることで、ワイドフローFACE吹出口161から吹き出される空調風の吹出範囲を小さくして空調ゾーン内の乗員の頭胸部に局所的に空調風を吹き出す(スポット吹出モード)。
【0062】
また、FACEドア171を開放側に動かし、Dr側、Pa側ミドルFACEドア172、173を中間位置に動かす。それによって、Dr側、Pa側センタFACE吹出口162、163、Dr側、Pa側サイドFACE吹出口164、165およびDr側、Pa側ミドルFACE吹出口166、167を開放することにより、ワイドフローFACE吹出口161の開口面積を大きくすることで、ワイドフローFACE吹出口161から吹き出される空調風の吹出範囲を大きくして空調ゾーン内に拡散的に空調風を吹き出す(ワイド吹出モード)。
なお、フェイスダクト160内にFACEドアを追加して更に細やかな配風量の変更制御を行うようにしても良いし、空調ダクト2およびフェイスダクト160内に仕切り板を1個または2個以上入れて、それぞれの空気通路毎に送風機を配置して、各送風機の送風量を異ならせることで、Dr側、Pa側空調ゾーン内の乗員毎の配風量を変更しても良い。
【0063】
〔第5実施形態〕
図26は本発明の第5実施形態を示したもので、図26は車両用ドラムベンチレータを示した図である。
本実施形態の車両用ドラムベンチレータは、自動車のインストルメントパネル201内に、空調ダクトのフェイスダクトに連通する筒形状のケース202が設けられている。このケース202は、内部にFACE吹出口203を形成する。そして、ケース202の空気下流側端部内には、筒形状の配風用ドラム204が回動自在に設けられている。
【0064】
この配風用ドラム204内には、縦ルーバ205が左右回転自在に支持され、この縦ルーバ205と組み合わせて格子を成すように横ルーバ206が設けられている。また、ケース202の空気上流側端部内には、FACE吹出口203から吹き出す空調風の吹出風量を調節するダンパ207が回動自在に支持されている。なお、縦ルーバ205および横ルーバ206は、第1実施形態と同様にして、図示しないリンク機構を介してルーバモータ等のアクチュエータにより揺動運動が与えられる。ここで、本実施形態の配風用ドラム204は、ケース202の前端部に回動自在に取り付けられた筒形状の第1のドラム211と、この第1のドラム211に内蔵された筒形状の第2のドラム212とから構成されている。
【0065】
本実施形態では、空調風の吹出方向を変更する場合には、第2のドラム212の前面開口の向きを変更すれば良い。例えば、図26に示したように、ケース202、第1のドラム211および第2のドラム212の中心軸を略一致させると、空調風の吹出方向が斜め上向きとなり、空調ゾーン内の乗員の頭部付近に局所的に吹き出す。また、ケース202の中心軸に対して、第1のドラム211および第2のドラム212を反時計回りに回動させることにより、空調風の吹出方向が下向きとなり、空調ゾーン内の乗員の胸部付近に局所的に吹き出す。
【0066】
〔第6実施形態〕
図27および図28は本発明の第6実施形態を示したもので、図27および図28は空気吹出ルーバを示した図である。
本実施形態の空気吹出ルーバ220は、例えば樹脂材料によって形成された細長い円筒形状で、一方の端面に断面D字状の係合穴221が設けられ、他方の端面に嵌合穴222が設けられている。そして、空気吹出ルーバ220の回転軸心Oと偏心した位置には、空気吹出ルーバ220の軸方向に亘って空気通路223が設けられ、回転軸心Oを挟んで空気通路223の反対側の位置には、軸方向に亘って閉鎖部224が設けられている。すなわち、閉鎖部224は、曲率中心を中心とした回転軸心Oを通る凸円弧面225を有しており、この凸円弧面225と空気吹出ルーバ220の外周面の一部とによって中実に形成され、閉鎖部224の中央部には、軸方向に亘って中空部226が形成されている。そして、空気吹出ルーバ220は、前記曲率中心を中心とする凹円弧面227を有しており、この凹円弧面227と空気吹出ルーバ220の外周面の一部とによってフィン228が形成され、凸円弧面225と凹円弧面227との間に一定幅の円弧状を成す空気通路223が形成されている。さらに、この空気通路223の幅方向の中間には、円弧状の整流フィン229が設けられている。
【0067】
上記のような空気吹出ルーバ220は、空気吹出ダクトの最空気下流側で開口した細長い矩形状の空気吹出口(図示せず)に収納されている。そして、空気吹出ルーバ220の係合穴221にはモータ230の回転軸231に形成された断面D字形状の係合軸部232が係合している。また、嵌合穴222には、空気吹出ダクトの側壁に突設された軸受ピン233が回転自在に嵌合されている。したがって、空気吹出ルーバ220は、モータ230の回転軸231と軸受ピン233とによって2点支持され、回転軸心Oを中心として、上下方向に揺動運動可能に設けられており、空気吹出口から吹き出される空調風の吹出方向を変更できるように構成されている。
【0068】
〔第7実施形態の構成〕
図29ないし図32は本発明の第7実施形態を示したもので、図29はインストルメントパネルを示した図で、図30は吹出ダクト、支持枠および回転バルブを示した図である。
本実施形態では、自動車のインストルメントパネル301の内方下部に、車室内を空調するための空調ユニット302が設置されている。また、インストルメントパネル301の前面には、断面コの字形状で車幅方向に細長い直線状の空気吹出口303を形成する吹出ダクト304が1個取り付けられている。そして、吹出ダクト304の背面には、空調ユニット302からの空調風を空気吹出口303に導く導風ダクト305が接続されている。
そして、吹出ダクト304の前面には、ルーバ支持枠306が取り付けられており、このルーバ支持枠306には、空気吹出口303から車室の空調ゾーン内に吹き出される空調風の吹出方向を変更するための縦ルーバ307と横ルーバ309とが格子状に設けられている。そして、ルーバ支持枠306の空気上流側には、空気吹出口303の開口度合を変更して配風量を可変する回転バルブ310が設けられている。
【0069】
回転バルブ310は、その支軸311が吹出ダクト304のスリット312に回動自在に支持されている。そして、回転バルブ310は、その両端に端壁313を有する略半割円筒形状のもので、回転バルブ310の表面形状の空気上流側の一端辺である後端縁314は略直線状に形成され、また、回転バルブ310の表面形状の空気下流側の一端辺である前端縁315は、その中央の水平直線部316と、この水平直線部316の左右側方に形成された略円弧状の湾曲部317とから構成されている。すなわち、回転バルブ310の横断面形状は、水平直線部316では半円形状であり、湾曲部317では左右端に向けて半円形状から略4半円形状に徐々に変化する形状となっている。
また、回転バルブ310の支軸311の外端には、回転バルブ310を回動して空調風の吹出状態を調整するための調整ダイヤル319が固着されている。なお、回転バルブ310の支軸311は、第1実施形態と同様にして、図示しないリンク機構を介してバルブモータ等のアクチュエータにより回動運動が与えられる。
【0070】
〔第7実施形態の作用〕
次に、本実施形態の作用を図29ないし図32に基づいて簡単に説明する。
アクチュエータにより回転バルブ310をスポット吹出モード時の回動位置に駆動すると、空気吹出口303の中央部では、図31(a)に示したように、回転バルブ310により完全に閉じられ、また、空気吹出口303の左右端部では、図31(b)、(c)に示したように、空気吹出口303の左右端に近くなるに従って、徐々に大きく開かれる。これにより、空調ユニット302からの空調風は、空気吹出口303の中央部からは全く吹き出されず、空気吹出口303の左右端に近くなるに従って徐々に多量に吹き出される。その結果、空気吹出口303の左右端部前方においては、空調ゾーン内の乗員に向けて空調風が集中的に多量に吹き出されるスポット吹出モードが行われる。
一方、アクチュエータにより回転バルブ310をワイド吹出モード時の回動位置に駆動すると、空気吹出口303は、図32(a)〜(c)に示したように、中央部および左右端部共に略全開となる。これにより、空調ユニット302からの空調風は、空気吹出口303の全長に亘って均一に空調ゾーン内に吹き出されるワイド吹出モードが行われる。
【0071】
〔第8実施形態〕
図33ないし図37は本発明の第8実施形態を示したもので、図33(a)〜図33(e)は回転バルブの変形例を示した図である。
図33(a)〜図33(e)の回転バルブ310の各後端縁314はいずれも第7実施形態の後端縁314と同じく直線上に形成されているが、前端縁321〜325の形状は各々異なっている。すなわち、図33(a)の回転バルブ310の前端縁321は、第7実施形態の前端縁の水平直線部316の中央にU字状の凹部326を形成したものであり、スポット吹出モードの時には、空調風は湾曲部317の部分だけでなく、凹部326の部分からも集中的に吹き出される。
【0072】
そして、図33(b)の回転バルブ310の前端縁322は、第7実施形態の右の湾曲部317のみを残して、左の湾曲部をなくしたものであり、空調風は湾曲部317のみから集中的に吹き出される。また、図33(c)の回転バルブ310の前端縁323は、回転バルブ310の全長に亘って逆V字形状に形成され、空調風の吹出風量は中央部から左右端に向かうに従って徐々に増加するものとなっている。そして、図33(d)の回転バルブ310の前端縁324は、図33(c)の回転バルブ310と逆にV字形状に形成され、空調風の吹出風量は左右端から中央部に向かうに従って徐々に増加するものとなっている。また、図33(e)の回転バルブ310の前端縁325は、左端から右端に向けて直線状に徐々に高さが低くなっており、空調風の吹出風量は左端から右端に向かうに従って徐々に増加するものとなっている。
【0073】
次に、Dr側空調ゾーンとPa側空調ゾーンとをそれぞれ独立して空調できるようにインストルメントパネル301の前面にて吹出ダクト304が左右に2個並設されている場合のスイング停止時の空調風の吹出位置の変更パターンを図34ないし図37に基づいて説明する。
例えば図34(a)に示したように、日射方向が車両の進行に対して左横からの場合には、Dr側、Pa側の回転バルブ310を所定の位置に回転させてDr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を、乗員の日射が当たる乗員の左半身に空調風が当たる位置に設定する。また、図34(b)に示したように、日射方向が車両の進行に対して左斜め前方からの場合には、Dr側、Pa側の回転バルブ310を所定の位置に回転させてDr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を、乗員の日射が当たる乗員の左半身および左側頭胸部に空調風が当たる位置に設定する。
そして、図34(c)に示したように、日射方向が車両の進行に対して真正面または真後ろの場合には、Dr側、Pa側の回転バルブ310を所定の位置に回転させてDr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を、乗員の日射が当たる乗員の頭胸部(特に顔部)に空調風が当たる位置に設定する。また、図34(d)、(e)の場合には、図34(b)、(a)とは逆側に設定する。
【0074】
次に、図35(a)に示したように、内気温度(TR)が31℃の場合には、設定温度が例えば25℃の場合には非常に高い内気温度であるため、Dr側、Pa側の回転バルブ310を所定の位置に回転させてDr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を乗員の頭胸部(特に顔部)に空調風が当たる位置に設定する。そして、図35(b)〜図35(e)に示したように、内気温度(TR)が30℃、29℃、27℃、26℃と下がるに従って、Dr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を乗員の左半身または右半身寄りに空調風が当たる位置に設定する。そして、内気温度(TR)が25℃まで下がると、乗員に空調風を集中させると乗員が寒いと感じて乗員に不快感を与えてしまうため、これを防ぐために、Dr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を乗員を外す位置に空調風が吹き出すように設定する。
【0075】
次に、図36(a)、(b)は、回転バルブ310のスイング中にスイング停止時間が来たら、冷房熱負荷が低下するに従って乗員の顔部付近から乗員を外す位置に向けて(図36ではA方向として表している)空調風の吹出状態を変えるように、Dr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を変更する様子を示している。この場合には、冷房熱負荷として内気温度(TR)のみを利用しても良く、内気温度(TR)と設定温度(TSET)との温度偏差を利用しても良く、これらに日射量補正を加えても良い。
次に、図37(a)、(b)は、回転バルブ310のスイング中にスイング停止時間が来たら、日射方向(乗員に日射が当たる位置)に応じて乗員の顔部付近から乗員を外す位置に向けて(図37ではA方向として表している)空調風の吹出状態を変えるように、Dr側、Pa側の吹出ダクト304から吹き出す空調風の吹出位置を変更する様子を示している。この場合には、冷房熱負荷として日射方向のみを利用している。
【0076】
〔他の実施形態〕
本実施形態では、吹出口モードがFOOTモードまたはF/Dモードの時もDr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32から空調風(主に温風)を吹き出すようにしたが、吹出口モードがFACEモードまたはB/Lモードの時のみDr側サイドFACE吹出口22およびPa側サイドFACE吹出口32から空調風を吹き出すようにしても良い。また、ランダムスイングを空調状態が冷房状態の時だけでなく、空調状態が暖房状態の時にも採用しても良い。
本実施形態では、Dr側、Pa側センタグリル41、Dr側、Pa側サイドグリル42をインストルメントパネル40に固定したが、各センタ、サイドグリルを左右方向に回動自在に支持された状態で格納部材に取り付けても良く、各センタ、サイドグリルを上下方向に回動自在に支持された状態で格納部材に取り付けても良い。この場合には、グリル本体を吹出状態可変手段として揺動させるようにしても良い。
【0077】
本実施形態では、可変ルーバまたは可変グリル等の吹出状態可変手段を各FACE吹出口21、22、31、32に設けたが、車室内の車両側面、車室内の中央部(例えばコンソールボックス付近)または車両の天井部に設けた吹出口に可変ルーバまたは可変グリル等の吹出状態可変手段を設けても良い。
本実施形態では、スイングルーバとして、各FACE吹出口に左右方向に揺動運動するセンタ、サイドルーバ43および上下方向に揺動運動するセンタ、サイドルーバ46の両方を設けたが、スイングルーバとして、各FACE吹出口に水平方向に揺動運動するセンタ、サイドルーバ43または上下方向に揺動運動するセンタ、サイドルーバ46のいずれか一方のみを設けても良い。
【0078】
本実施形態では、1個のブロワ4を回転させることにより空調ダクト2の各FACE吹出口21、22、31、32から車室内に空調風を吹き出すように構成したが、2個の送風機を回転させることにより空調ダクト2のDr側、Pa側FACE吹出口から車室内に空調風を吹き出す配風量を変更可能なように構成しても良く、FACE吹出口の数に対応した個数の送風機を回転させることにより空調ダクト2の各FACE吹出口から車室内に空調風を吹き出す配風量を変更可能なように構成しても良い。また、各FACE吹出口毎、または一方側、他方側吹出口毎に互いに独立して乗員への配風量を変えるようにしても良い。
【0079】
本実施形態では、本発明をDr側空調ゾーンとPa側空調ゾーンとの左右の温度調節を互いに独立して行うことが可能な車両用空調装置に適用したが、本発明を車室内の前部座席側空調ゾーンと後部座席側空調ゾーンとの前後の温度調節を互いに独立して行うことが可能な車両用空調装置に適用しても良い。また、本発明を車室内の温度調節を1つの吹出温度可変手段により行う車両用空調装置に適用しても良い。
本実施形態では、アクチュエータにDCサーボモータを用いたが、ステッピングモータを用いても良い。この場合には、基準位置からのパルス数をカウントすることで吹出方向(風向)を検出することができるので、ポテンショメータ97、98を設けなくても良い。
本実施形態の各機能は、マルチディスプレイ等の操作によりON、OFFを乗員が選択できることが望ましい。
【0080】
本実施形態では、空調負荷検出手段として日射強度検知手段、日射方向検知手段および日射高度検知手段を有する日射センサ93を設けたが、少なくとも日射強度検知手段を有する日射センサを設けても良い。この場合には、マイクロコンピュータで日射センサからの日射強度信号を入力して日射方向および日射高度(太陽仰角)を算出するようにする。また、日射センサとして、カーナビゲーションシステムのマイクロコンピュータにその日時の太陽高度や車両の現在位置に対する日射方向を記憶させている場合には、そのカーナビゲーションシステムの出力信号を日射センサ信号としてエアコンECUに読み込むようにしても良い。
なお、車室内の空調負荷(車室内熱負荷)を検出する空調負荷検出手段としては、日射量の他に、内気温度、設定温度と内気温度との温度偏差、外気温度、エバ後温度、冷却水温度、車速、送風量または乗員数等が考えられ、これらの値を検出するセンサや、温度を設定する温度設定手段をも空調負荷検出手段として使用できる。ここで、内気温度センサ91を2個使用して、Dr側空調ゾーン内およびPa側空調ゾーン内にそれぞれ設置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の全体構成を示した構成図である(第1実施形態)。
【図2】車両のインストルメントパネルを示した正面図である(第1実施形態)。
【図3】エアコン操作パネルを示した正面図である(第1実施形態)。
【図4】吹出状態可変装置の全体構成を示した概略図である(第1実施形態)。
【図5】ルーバ左右方向揺動機構の構成を示した概略図である(第1実施形態)。
【図6】ルーバ上下方向揺動機構の構成を示した概略図である(第1実施形態)。
【図7】エアコンECUの制御プログラムの一例を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図8】Dr側、Pa側の目標吹出温度に対するブロワ制御電圧特性を示した特性図である(第1実施形態)。
【図9】Dr側、Pa側の目標吹出温度に対する吹出口モード特性を示した特性図である(第1実施形態)。
【図10】エアコンECUによるスイングルーバ制御を示したフローチャートである(第1実施形態)。
【図11】(a)は運転席側、助手席側の日射方向、日射強度に対するルーバの揺動範囲特性を示した特性図で、(b)は内気温度に対する補正角度特性を示した特性図である(第1実施形態)。
【図12】センタ、サイドルーバのスイング高さを示した模式図である(第1実施形態)。
【図13】日射量とスイング停止方向との関係を示した特性図である(第1実施形態)。
【図14】内気温度と設定温度との温度偏差および内気温度とスイング停止方向との関係を示した特性図である(第1実施形態)。
【図15】スイング停止方向の変化幅を示した説明図である(第1実施形態)。
【図16】(a)〜(e)は日射方向とスイング停止方向との関係を示した作動説明図である(第1実施形態)。
【図17】日射方向および日射量とスイング停止方向との関係を示した特性図である(第1実施形態)。
【図18】ランダムスイングの作動パターンを示したタイムチャートである(第1実施形態)。
【図19】OFF時間列を示した図である(第1実施形態)。
【図20】エアコン操作パネルを示した正面図である(第2実施形態)。
【図21】ルーバ左右方向揺動機構の構成を示した斜視図である(第3実施形態)。
【図22】集中拡散グリルからの吹出状態がスポット吹出モードの場合を示した説明図である(第3実施形態)。
【図23】集中拡散グリルからの吹出状態がワイド吹出モードの場合を示した説明図である(第3実施形態)。
【図24】車両のインストルメントパネルを示した正面図である(第4実施形態)。
【図25】空調ユニットのフェイスダクトを示した概略図である(第4実施形態)。
【図26】車両用ドラムベンチレータを示した断面図である(第5実施形態)。
【図27】空気吹出ルーバを示した斜視図である(第6実施形態)。
【図28】空気吹出ルーバを示した断面図である(第6実施形態)。
【図29】インストルメントパネルを示した正面図である(第7実施形態)。
【図30】吹出ダクト、支持枠および回転バルブを示した図である(第7実施形態)。
【図31】(a)〜(c)はスポット吹出モード時の回転バルブの回動位置を示した断面図である(第7実施形態)。
【図32】(a)〜(c)はワイド吹出モード時の回転バルブの回動位置を示した断面図である(第7実施形態)。
【図33】(a)〜(e)は回転バルブの変形例を示した斜視図である(第8実施形態)。
【図34】(a)〜(e)は日射方向に対するスイング停止時の吹出位置を示した作動説明図である(第8実施形態)。
【図35】(a)〜(f)は内気温度に対するスイング停止時の吹出位置を示した作動説明図である(第8実施形態)。
【図36】(a)はスイング停止時の吹出位置変更方法を示した作動説明図で、(b)は内気温度や内気温度と設定温度との温度偏差とスイング停止時の吹出位置との関係を示した特性図である(第8実施形態)。
【図37】(a)はスイング停止時の吹出位置変更方法を示した作動説明図で、(b)は日射方向とスイング停止時の吹出位置との関係を示した特性図である(第8実施形態)。
【符号の説明】
1 空調ユニット
2 空調ダクト
21 Dr側センタFACE吹出口
22 Dr側サイドFACE吹出口
31 Pa側センタFACE吹出口
32 Pa側サイドFACE吹出口
43 センタ、サイドルーバ(吹出状態可変手段)
46 センタ、サイドルーバ(吹出状態可変手段)
50 エアコンECU(吹出状態制御装置、ランダム変更手段)
91 内気温度センサ(内気温度検出手段)
93 日射センサ(空調負荷検出手段、日射検出手段)
310 回転バルブ(吹出状態可変手段)
43a ルーバモータ(アクチュエータ)
46a ルーバモータ(アクチュエータ)

Claims (8)

  1. (a)車室内に向けて空調風を吹き出すための吹出口を有する空調ダクトと、
    (b)前記吹出口から車室内に吹き出す空調風の吹出状態を変更することが可能な吹出状態可変手段と、
    (c)この吹出状態可変手段を駆動するアクチュエータと、
    (d)車室内の空調負荷を検出する空調負荷検出手段と、
    (e)前記吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する制御時間をランダムに変更するランダム変更手段を有し、
    前記空調負荷検出手段にて検出した空調負荷が高い程、前記吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する位置が乗員への配風量を増やす位置となるように前記アクチュエータを制御する吹出状態制御装置と
    を備えた車両用空調装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置において、
    前記空調負荷検出手段は、乗員に日射が当たるか否かを検出する日射検出手段であり、
    前記吹出状態制御装置は、前記日射検出手段にて乗員に日射が当たることを検出した場合に、前記吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する位置を、乗員の日射が当たると推測される位置付近に設定することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、
    前記空調負荷検出手段は、車室内温度を検出する内気温度検出手段であり、
    前記吹出状態制御装置は、前記吹出状態可変手段の作動を一時的に停止する位置を、前記内気温度検出手段にて検出した車室内温度に応じて決められた位置付近に設定することを特徴とする車両用空調装置。
  4. (a)車室内に向けて空調風を吹き出すための吹出口を有する空調ダクトと、
    (b)前記吹出口から車室内に吹き出す空調風の吹出状態を変更することが可能な吹出状態可変手段と、
    (c)この吹出状態可変手段を駆動するアクチュエータと、
    (d)車室内の空調負荷を検出する空調負荷検出手段と、
    (e)前記吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする制御時間をランダムに変更するランダム変更手段を有し、
    前記空調負荷検出手段にて検出した空調負荷が高い程、前記吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする位置が乗員への配風量を増やす位置となるように前記アクチュエータを制御する吹出状態制御装置と
    を備えた車両用空調装置。
  5. 請求項4に記載の車両用空調装置において、
    前記空調負荷検出手段は、乗員に日射が当たるか否かを検出する日射検出手段であり、
    前記吹出状態制御装置は、前記日射検出手段にて乗員に日射が当たることを検出した場合に、前記吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする位置を、乗員の日射が当たると推測される位置付近に設定することを特徴とする車両用空調装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の車両用空調装置において、
    前記空調負荷検出手段は、車室内温度を検出する内気温度検出手段であり、
    前記吹出状態制御装置は、前記吹出状態可変手段の作動速度を一時的に遅くする位置を、前記内気温度検出手段にて検出した車室内温度に応じて決められた位置付近に設定することを特徴とする車両用空調装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の車両用空調装置において、
    前記吹出状態可変手段は、前記吹出口から車室内に吹き出す空調風の吹出方向を変更することが可能な吹出方向可変手段、前記吹出口から車室内に吹き出す空調風の吹出位置を変更することが可能な吹出位置可変手段、または前記吹出口から車室内に吹き出す空調風の配風量を変更することが可能な吹出風量可変手段であることを特徴とする車両用空調装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の車両用空調装置において、
    前記アクチュエータは、前記吹出状態可変手段を作動させる場合に、前記吹出状態可変手段を支点を中心にして揺動運動するように駆動することを特徴とする車両用空調装置。
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