JP2010025620A - 放射線画像変換パネルとその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温高湿下で蛍光体柱状結晶が外部保護膜に刺さりにくく、当該蛍光体柱状結晶から外部保護膜への光の拡散が抑制されることで、X線診断画像において高い鮮鋭性を確保できる放射線画像変換パネルを提供する。更に、当該放射線画像変換パネルの製造方法を提供する。
【解決手段】蛍光体柱状結晶とそれを被覆する外部保護膜を具備した放射線画像変換パネルにおいて、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状が、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となっていることを特徴とする放射線画像変換パネル。
【選択図】図5

Description

本発明は、放射線を受けて蛍光を発する放射線画像変換パネルとその製造方法に関し、特に蛍光体結晶が柱状形を有することを特徴とする放射線画像変換パネルに関する。
従来、X線画像のような放射線画像撮影装置は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−X線フィルムによる放射線画像撮影装置は、長い歴史の中で高感度化と高画質化が図られた結果、世界中の医療現場で用いられている。
近年では、フラットパネル型放射線ディテクタ(flat panel detector:FPD;「放射線画像変換パネル」ともいう。)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出手段も登場しており、放射線画像をデジタル情報として取得して自由に画像処理を行い、画像情報を直ちに電送することが可能となっている。
放射線画像検出手段は、例えば、放射線を蛍光に変換する所謂「シンチレータパネル」を有している。シンチレータパネルは、被写体を通過した放射線を受けて、その放射線量に対応した強度で蛍光体層による蛍光を瞬時に発光するものであり、基板上に蛍光体層を形成した構成を有する。なお、輝尽性蛍光体を使用したパネルでも、蛍光体に耐湿性向上の保護膜を設けるため、事情は同じである。
図1は、従来技術のシンチレータパネル6を有するフラットパネルディテクター(FPD)断面構成図であり、図2は、従来技術のシンチレータパネルの断面構成図である。シンチレータパネルは、放射線透過性の基板1と、当該基板の一方の表面上に形成された反射層2と、当該反射層を覆う下引層3と、反射層上の下引層上に蒸着によって多数の針状結晶として形成されたアルカリハライド系(例えば、発光中心としてTlをドープしたCsI:Tl)の蛍光体4と、当該蛍光体4を覆う防湿層として、保護膜5を備えたものである。
FPD内部では、図1に示すように、シンチレータパネル6を光電変換素子アレイ7に密着させるように、緩衝材8で押圧し、電磁シールド用の前面板9を載せた後、ABS樹脂等からなるハウジング10で密封されている。
患者の患部を透過したX線はFPDの前面板9側から入射し、蛍光体4で光に変換される。この光を光電変換素子アレイ7で読み取り画像を得るが、蛍光体4の光は等方的に発光するため、光電変換素子アレイ側に行く光と同じ量の光が前面板側にも発光している。この発光を無駄にしないよう、反射層2が光を光電変換素子アレイ側に反射させる働きをしている。
図1及び2で反射層と基板を含めて蛍光体を保護膜5で覆う理由は以下の通りである。FPD内部のシンチレータパネルは、高温、高湿度(例えば60℃、湿度70%)に数日間さらされる可能性がある。この時、一般的に用いられている蛍光体は、ハロゲン元素を含有しているので、水分の浸入により、例えば、CsIのIがイオン化して水分子と反応(HO+I→HI+OH)することにより、水酸化イオンを発生して、蛍光体4が溶解する。従って、保護膜はこのような溶解を防ぐものである。
従来技術としては、保護膜の材料としてポリパラキシリレンを用いて、シンチレータ結晶の隙間の少なくとも上部の隙間までパリレンを入れ込んで保護膜が形成されている(例えば特許文献1参照)。或いは、シンチレータの保護膜を水分透過率1.2g/m日未満の透明樹脂フィルムとする例が開示されている(例えば特許文献2参照)。
上記フィルムによる保護膜は、その耐湿性は、ポリパラキシリレンより10倍高いがフィルムはガラス転移温度(Tg)が低く、比較的低い温度で軟化するという問題がある。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)膜を保護膜として用いた場合、そのガラス転移温度(Tg)が67℃であるため、放射線変換パネルが耐えなければならない70℃,RH60%,3日といった高温高湿下では、緩衝材で放射線画像変換パネルの保護膜(フィルム)が軟化し、シンチレータの先端が保護膜(フィルム)に刺さる。すると、シンチレータのまわりの物質が空気の場合、屈折率が1であるため、蛍光体、例えばCsIであれば屈折率は1.79なので、蛍光体内の光が結晶先端から広がる角度が小さく抑えられていたのが、フィルムの屈折率はPETで1.5〜1.6であるので、その屈折光が広がる。すると、本来影になる部分にも光が回りこみ像のエッジ部がシャープに見えなくなる、すなわち、鮮鋭性が悪化するという問題がある。
特開2000−284053号公報 特開2005−308582号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、高温高湿下で蛍光体柱状結晶が外部保護膜に刺さりにくく、当該蛍光体柱状結晶から外部保護膜への光の拡散が抑制されることで、X線診断画像において高い鮮鋭性を確保できる放射線画像変換パネルを提供すること及び当該放射線画像変換パネルの製造方法を提供することである。
本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.蛍光体柱状結晶とそれを被覆する外部保護膜を具備した放射線画像変換パネルにおいて、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状が、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となっていることを特徴とする放射線画像変換パネル。
2.前記先端部の形状が、蒸着法による蛍光体柱状結晶の形成工程における蒸着終了温度の制御により、又は蛍光体柱状結晶形成後に水蒸気雰囲気にさらすことにより形成されたことを特徴とする前記1に記載の放射線画像変換パネル。
3.前記蛍光体柱状結晶を被覆する外部保護膜が、高分子化合物から形成されていることを特徴とする前記1又は2に記載の放射線画像変換パネル。
4.前記蛍光体柱状結晶の先端部が平坦で、当該先端部のみが柱状結晶より屈折率の低い材料で被覆されており、蛍光柱状結晶間には、当該材料よりも屈折率が低い物質が充填されていることを特徴とする前記1〜3のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
5.前記1〜4のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、シンチレータパネルと平面受光素子を備えたことを特徴とする放射線画像変換パネル。
6.前記蛍光体柱状結晶が、CsIを主成分とすることを特徴とする前記1〜5のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
7.前記1〜6のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルの製造方法であって、蒸着法による蛍光体柱状結晶の形成工程において、蒸着終了温度の制御により又は蛍光体柱状結晶形成後に水蒸気雰囲気にさらすことにより、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状を、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となるよう形成することを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
8.前記蛍光体柱状結晶を形成後、当該蛍光体柱状結晶の先端部のみをそれより屈折率の低い材料で被覆する工程と、当該蛍光体柱状結晶とそれより屈折率の低い材料を研磨し、当該蛍光体柱状結晶の先端を平坦にする工程とを有することを特徴とする前記7に記載の放射線画像変換パネルの製造方法。
本発明の上記手段により、高温高湿下で蛍光体柱状結晶が外部保護膜に刺さりにくく、当該蛍光体柱状結晶から外部保護膜への光の拡散が抑制されることで、X線診断画像において高い鮮鋭性を確保できる放射線画像変換パネルを提供することができる。更に、当該放射線画像変換パネルの製造方法を提供することができる。
すなわち、本発明の放射線用画像変換パネルでは、蛍光体柱状結晶の先端角度を外部保護膜側に凸な曲面、平面ないしは外部保護膜に対して90度以上の角度(鈍角)とすることにより、高温、高湿度環境に置いても蛍光体柱状結晶の先端が、フィルムに刺さりにくくすることができる。すると、蛍光体結晶の屈折率(nD25;CsI:1.79)と周囲空気の屈折率の差(1.79−1.00=0.79)が保たれるので、光が柱状結晶のなかを進み、広がりにくくなるため、鮮鋭性の高い画像が得られる。
なお、フィルム(屈折率:nD25=1.5)に刺さった場合、蛍光体結晶の屈折率と周囲の屈折率の差(1.79−1.50=0.29)が小さくなるため、光が柱状結晶の外に広がり、鮮鋭性の低い画像が得られる。
本発明の放射線画像変換パネルは、蛍光体柱状結晶とそれを被覆する外部保護膜を具備した放射線画像変換パネルにおいて、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状が、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となっていることを特徴とする。この特徴は、請求項1〜8に係る発明に共通する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、前記先端部の形状が、蒸着法による蛍光体柱状結晶の形成工程における蒸着終了温度の制御により、又は蛍光体柱状結晶形成後に水蒸気雰囲気にさらすことにより形成される態様であることが好ましい。
また、当該蛍光体柱状結晶を被覆する外部保護膜が、高分子化合物から形成されていることが好ましい。更に、当該蛍光体柱状結晶の先端部が平坦で、当該先端部のみが柱状結晶より屈折率の低い材料で被覆されており、蛍光柱状結晶間には、当該材料よりも屈折率が低い物質が充填されている態様であることが好ましい。
本発明の放射線画像変換パネルとしては、特に、シンチレータパネルと平面受光素子を備えた態様の放射線画像変換パネルであることが好ましい。この場合、当該蛍光体柱状結晶が、CsIを主成分とする態様であることが好ましい。
本発明の放射線画像変換パネルの製造方法としては、蒸着法による蛍光体柱状結晶の形成工程において、蒸着終了温度の制御により又は蛍光体柱状結晶形成後に水蒸気雰囲気にさらすことにより、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状を、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となるよう形成する態様の製造方法であることが好ましい。また、当該蛍光体柱状結晶を形成後、当該蛍光体柱状結晶の先端部のみをそれより屈折率の低い材料で被覆する工程と、当該蛍光体柱状結晶とそれより屈折率の低い材料を研磨し、当該蛍光体柱状結晶の先端を平坦にする工程とを有する放射線画像変換パネルの製造方法であることが好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための最良の形態・態様について詳細な説明をする。
(蛍光体)
本発明の放射線画像変換パネルにおいては、目的に応じて、従来公知の非輝尽性の一般的蛍光体及び輝尽性蛍光体を用いることができる。なお、本願でいう「非輝尽性の一般的蛍光体蛍光体」とは、放射線が入射されたとき、その放射線エネルギーを吸収して蛍光を発する現象(「シンチレーション」という。)を発現する物質をいう。したがって、本発明において、非輝尽性の一般的蛍光体については、「シンチレータ」として用いることができる。一方、「輝尽性蛍光体」とは、吸収した放射線エネルギーを蓄積することができ、かつ、例えば、光または熱エネルギーで励起することにより、当該蓄積した放射線エネルギーを蛍光として放射することができる蛍光体をいう。
本発明に係る蛍光体は、柱状結晶であり、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状が、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となっていることを特徴とする。
ここで、「凸な曲面」とは、図3(a)に示すように、柱状結晶の先端の突出部が、周辺部よりも、曲率を有して高くなっている形状をいう。
「平面」とは、図3(b)に示すように、柱状結晶の先端部が、保護膜に対して平行面を有している形状をいう。
「90度以上の角度(鈍角)」とは、図3(c)に示すように、柱状結晶の先端の突出部の角度が、90度以上の角度(鈍角)となっている形状をいう。
このような形状の形成方法としては、蒸着法による蛍光体柱状結晶の形成工程において、蒸着終了温度の制御により又は蛍光体柱状結晶形成後に水蒸気雰囲気にさらすことにより、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状を、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となるよう形成する態様の方法であることが好ましい。また、当該蛍光体柱状結晶を形成後、当該蛍光体柱状結晶の先端部のみをそれより屈折率の低い材料で被覆する工程と、当該蛍光体柱状結晶とそれより屈折率の低い材料を研磨し、当該蛍光体柱状結晶の先端を平坦にする工程とを有する方法であることが好ましい。なお、具体的方法については、〔実施例〕の欄において詳述する。
以下においては、シンチレータと輝尽性蛍光体について、適宜個別に、説明する。
〔シンチレータ層〕
本発明の放射線画像変換パネルは、シンチレータパネルと平面受光素子を備えた態様の放射線画像変換パネルであることが好ましい。この場合、シンチレータパネルは、基板上にシンチレータ層を有するシンチレータパネル(「シンチレータプレート」ともいう。)であって、かつ当該基板上に反射層、反射層保護膜(「下引層」ともいう。)、及びシンチレータ層をこの順に設けて成る態様であることが好ましい。
本発明に係るシンチレータ層は、その構成要素として、少なくとも、蛍光体柱状結晶と充填材を含有していることを特徴とする。
当該シンチレータ層(「蛍光体層」ともいう。)を構成する蛍光体を形成する材料としては、種々の公知の蛍光体材料を使用することができるが、X線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成できるため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、シンチレータ層の厚さを厚くすることが可能であることから、ヨウ化セシウム(CsI)が好ましい。
但し、CsIのみでは発光効率が低いために、各種の賦活剤が添加される。例えば、特公昭54−35060号公報の如く、CsIとヨウ化ナトリウム(NaI)を任意のモル比で混合したものが挙げられる。また、例えば特開2001−59899号公報に開示されているようなCsIを蒸着で、タリウム(Tl)、ユウロピウム(Eu)、インジウム(In)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)などの賦活物質を含有するCsIが好ましい。本発明においては、特に、タリウム(Tl)、ユウロピウム(Eu)が好ましい。更に、タリウム(Tl)が好ましい。
なお、本発明においては、特に、1種類以上のタリウム化合物を含む添加剤とヨウ化セシウムとを原材料とすることが好ましい。すなわち、タリウム賦活ヨウ化セシウム(CsI:Tl)は400nmから750nmまでの広い発光波長をもつことから好ましい。
本発明に係る1種類以上のタリウム化合物を含有する添加剤のタリウム化合物としては、種々のタリウム化合物(+Iと+IIIの酸化数の化合物)を使用することができる。
本発明において、好ましいタリウム化合物は、臭化タリウム(TlBr)、塩化タリウム(TlCl)、又はフッ化タリウム(TlF,TlF)等である。
また、本発明に係るタリウム化合物の融点は、400〜700℃の範囲内にあることが好ましい。700℃以内を超えると、柱状結晶内での添加剤が不均一に存在してしまい、発光効率が低下する。なお、本発明での融点とは、常温常圧下における融点である。
また、タリウム化合物の分子量は206〜300の範囲内にあることが好ましい。
本発明のシンチレータ層において、当該添加剤の含有量は目的性能等に応じて、最適量にすることが望ましいが、ヨウ化セシウムの含有量に対して、0.001〜50mol%、更に0.1〜10.0mol%であることが好ましい。
ここで、ヨウ化セシウムに対し、添加剤が0.001mol%未満であると、ヨウ化セシウム単独使用で得られる発光輝度と大差なく、目的とする発光輝度を得ることができない。また、50mol%を超えるとヨウ化セシウムの性質・機能を保持することができない。
なお、本発明においては、基板上、例えば、高分子フィルム上にシンチレータの原料の蒸着によりシンチレータ層をした後に、該高分子フィルムのガラス転移温度を基準として−50℃〜+20℃の温度範囲の雰囲気下で1時間以上の熱処理することを要する。これにより、フィルムの変形や蛍光体の剥がれの発生がなく、発光効率の高いシンチレータパネルを実現することができる。
以上の説明から分かるように、本発明に係るシンチレータ層は、ヨウ化セシウムを含有する柱状蛍光体層であることが好ましく、かつ気相成長法により形成されたことが好ましい。気相成長法としては、従来公知の、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法などを用いることができる。
なお、シンチレータ層(蛍光体層)の厚さは、100〜800μmであることが好ましく、120〜700μmであることが、輝度と鮮鋭性の特性をバランスよく得られる点からより好ましい。
《シンチレータ層の形成》
本発明のシンチレータ層の作製方法の典型的例について、図を参照しながら説明する。なお、図4は、当該作製方法に用いられる蒸着装置61の概略構成を示す図面である。
蒸着装置61は箱状の真空容器62を有しており、真空容器62の内部には真空蒸着用のボート63が配されている。ボート63は蒸着源の被充填部材であり、当該ボート63には電極が接続されている。当該電極を通じてボート63に電流が流れると、ボート63がジュール熱で発熱するようになっている。
放射線用シンチレータパネルの製造時においては、ヨウ化セシウムと賦活剤化合物とを含む混合物がボート63に充填され、そのボート63に電流が流れることで上記混合物を加熱・蒸発させることができるようになっている。なお、被充填部材として、ヒータを巻回したアルミナ製のルツボを適用してもよいし、高融点金属製のヒータを適用してもよい。
真空容器62の内部であってボート63の直上には、基板を保持するホルダ64が配されている。ホルダ64にはヒータ(図示略)が配されており、当該ヒータを作動させることで、ホルダ64に装着した基板1を加熱することができるようになっている。
基板1を加熱した場合には、基板1の表面の吸着物を離脱、除去したり、基板1とその表面に形成されるシンチレータ層(蛍光体層)との間に不純物層が形成されるのを防止したり、基板1とその表面に形成されるシンチレータ層との密着性を強化したり、基板1の表面に形成されるシンチレータ層の膜質の調整を行ったりすることができるようになっている。
ホルダ64には、当該ホルダ64を回転させる回転機構65が配されている。回転機構65は、ホルダ64に接続された回転軸65aとその駆動源となるモータ(図示略)から構成されたもので、当該モータを駆動させると、回転軸65aが回転してホルダ64をボート63に対向させた状態で回転させることができるようになっている。
蒸着装置61では、上記構成の他に真空容器62に真空ポンプ66が配されている。真空ポンプ66は、真空容器62の内部の排気と真空容器62の内部へのガスの導入とを行うもので、当該真空ポンプ66を作動させることにより、真空容器62の内部を一定圧力のガス雰囲気下に維持することができるようになっている。
反射層保護膜や射層設けた基板1をホルダ64に取り付けるとともに、ボート63にヨウ化セシウムとヨウ化タリウムとを含む粉末状の混合物を充填する(準備工程)。この場合、ボート63と基板1との間隔を100〜1500mmに設定し、その設定値の範囲内のままで後述の蒸着工程の処理を行うのが好ましい。
準備工程の処理を終えたら、真空ポンプ66を作動させて真空容器62の内部を排気し、真空容器62の内部を0.1Pa以下の真空雰囲気下にする(真空雰囲気形成工程)。
ここでいう「真空雰囲気下」とは、100Pa以下の圧力雰囲気下のことを意味し、0.1Pa以下の圧力雰囲気下であるのが好適である。
その後、アルゴン等の不活性ガスを真空容器62の内部に導入し、当該真空容器62の内部を0.1Pa以下の真空雰囲気下に維持する。次に、ホルダ64のヒータと回転機構65のモータとを駆動させ、ホルダ64に取り付け済みの基板1をボート63に対向させた状態で加熱しながら回転させる。
この状態において電極からボート63に電流を流し、ヨウ化セシウムとヨウ化タリウムとを含む混合物を700〜800℃程度で所定時間加熱してその混合物を蒸発させる。その結果、基板1の表面に無数の柱状結晶体が順次成長して、所望の厚さのシンチレータ層が形成される(蒸着工程)。
〔輝尽性蛍光体層〕
本発明の放射線画像変換パネルにおいて、輝尽性蛍光体を用いる場合は、基板上に、反射層保護膜、反射層、及び輝尽性蛍光体層等を順に配置した態様の放射線画像変換パネルであることが好ましい。
本発明に係る輝尽性蛍光体層で用いることのできる輝尽性蛍光体としては、例えば、特開昭48−80487号公報に記載されているBaSO:Aで表される蛍光体、特開昭48−80488号公報記載のMgSO:Aで表される蛍光体、特開昭48−80489号公報に記載されているSrSO:Aで表される蛍光体、特開昭51−29889号公報に記載されているNaSO、CaSO及びBaSO等にMn、Dy及びTbの中少なくとも1種を添加した蛍光体、特開昭52−30487号公報に記載されているBeO、LiF、MgSO及びCaF等の蛍光体、特開昭53−39277号公報に記載されているLi:Cu,Ag等の蛍光体、特開昭54−47883号公報に記載されているLiO・(Be)x:Cu,Ag等の蛍光体、米国特許第3,859,527号公報に記載されているSrS:Ce,Sm、SrS:Eu,Sm、LaS:Eu,Sm及び(Zn,Cd)S:Mnxで表される蛍光体があげられる。
また、特開昭55−12142号公報に記載されているZnS:Cu,Pb蛍光体、一般式がBaO・xAl:Euであげられるアルミン酸バリウム蛍光体及び一般式がM(II)O・xSiO:Aで表されるアルカリ土類金属珪酸塩系蛍光体があげられる。
また、特開昭55−12143号公報に記載されている一般式が(Ba1−x−yMgCa)F:Eu で表されるアルカリ土類フッ化ハロゲン化物蛍光体、特開昭55−12144号公報に記載されている一般式がLnOX:xAで表される蛍光体、特開昭55−12145号公報に記載されている一般式が(Ba1−xM(II))F:yAで表される蛍光体、特開昭55−84389号公報に記載されている一般式がBaFX:xCe,yAで表される蛍光体、特開昭55−160078号公報に記載されている一般式がM(II)FX・xA:yLnで表される希土類元素賦活二価金属フルオロハライド蛍光体、一般式ZnS:A、CdS:A、(Zn,Cd)S:A,Xで表される蛍光体、特開昭59−38278号公報に記載されている下記の何れかの一般式で表される蛍光体、
一般式
xM(PO・NX:yA
xM(PO:yA
特開昭59−155487号公報に記載されている下記の何れかの一般式で表される蛍光体、
一般式
nReX・mAX′:xEu
nReX・mAX′:xEu,ySm
特開昭61−72087号公報に記載されている下記一般式、
M(I)X・aM(II)X′・bM(III)X″:cA
で表されるアルカリハライド蛍光体及び特開昭61−228400号公報に記載されている。
一般式
M(I)X:xBi
で表されるビスマス賦活アルカリハライド蛍光体等があげられる。特に、アルカリハライド蛍光体は、蒸着、スパッタリング等の方法で柱状の輝尽性蛍光体層を形成させやすく好ましい。
また、本発明においては、下記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体も好ましい。
一般式(1) MX・aMX′:eA、A″
(式中、MはLi、Na、K、Rb及びCsからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属であり、MはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNiの各原子から選ばれる少なくとも1種の二価金属原子であり、X、X′はF、Cl、Br及びIからなる群から選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、A及びA″はEu、Tb、In、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm及びYからなる群から選ばれる少なくとも1種の希土類元素であり、またa、eはそれぞれ0≦a<0.5、0<e≦0.2の範囲の数値を表す。)
前記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体において、Mは、Na、K、Rb及びCs等の各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ金属原子を表し、中でもRb及びCsの各原子から選ばれる少なくとも1種のアルカリ土類金属原子が好ましく、更に好ましくはCs原子である。
はBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びNi等の各原子から選ばれる少なくとも1種の二価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのは、Be、Mg、Ca、Sr及びBa等の各原子から選ばれる二価の金属原子である。
はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びIn等の各原子から選ばれる少なくとも1種の三価の金属原子を表すが、中でも好ましく用いられるのはY、Ce、Sm、Eu、Al、La、Gd、Lu、Ga及びIn等の各原子から選ばれる三価の金属原子である。
AはEu、Tb、In、Ga、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMgの各原子から選ばれる少なくとも1種の金属原子である。
輝尽性蛍光体の輝尽発光輝度向上の観点から、X、X′及びX″はF、Cl、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲンで原子を表すが、F、Cl及びBrから選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子が好ましく、Br及びIの各原子から選ばれる少なくとも1種のハロゲン原子が更に好ましい。
また、一般式(1)において、b値は0≦b<0.5を表すが、好ましくは、0≦b≦10−2である。
一般式(1)で表される輝尽性蛍光体は、例えば以下に述べる製造方法により製造される。蛍光体原料としては、
(a)NaF、NaCl、NaBr、NaI、KF、KCl、KBr、KI、RbF、RbCl、RbBr、RbI、CsF、CsCl、CsBr及びCsIから選ばれる少なくとも1種もしくは2種以上の化合物が用いられる。
(b)MgF、MgCl、MgBr、MgI、CaF、CaCl、CaBr、CaI、SrF、SrCI、SrBr、SrI、BaF、BaCl、BaBr、BaBr・2HO、BaI、ZnF、ZnCl、ZnBr、ZnI、CdF、CdCl、CdBr、CdI、CuF、CuCl、CuBr、CuI、NiF、NiCl、NiBr及びNiIの化合物から選ばれる少なくとも1種又は2種以上の化合物が用いられる。
(c)前記一般式(1)において、Eu、Tb、In、Cs、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、Na、Ag、Cu及びMg等の各原子から選ばれる金属原子を有する化合物が用いられる。
一般式(I)で表される化合物において、aは0≦a<0.5、好ましくは0≦a<0.01、bは0≦b<0.5、好ましくは0≦b≦10−2、eは0<e≦0.2、好ましくは0<e≦0.1である。
上記の数値範囲の混合組成になるように前記(a)〜(c)の蛍光体原料を秤量し、乳鉢、ボールミル、ミキサーミル等を用いて充分に混合する。
次に、得られた蛍光体原料混合物を石英ルツボ又はアルミナルツボ等の耐熱性容器に充填して電気炉中で焼成を行う。
焼成温度は200〜1000℃が適当である。焼成時間は原料混合物の充填量、焼成温度等によって異なるが、一般には0.5〜6時間が適当である。
焼成雰囲気としては少量の水素ガスを含む窒素ガス雰囲気、少量の一酸化炭素を含む炭酸ガス雰囲気等の弱還元性雰囲気、窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等の中性雰囲気或いは少量の酸素ガスを含む弱酸化性雰囲気が好ましい。
尚、前記の焼成条件で一度焼成した後、焼成物を電気炉から取り出して粉砕し、しかる後、焼成物粉末を再び耐熱性容器に充填して電気炉に入れ、前記と同じ焼成条件で再焼成を行えば蛍光体の発光輝度を更に高めることができ好ましい。
また、焼成物を焼成温度より室温に冷却する際、焼成物を電気炉から取り出して空気中で放冷することによっても所望の蛍光体を得ることができるが、焼成時と同じ、弱還元性雰囲気又は中性雰囲気のままで冷却してもよい。
また、焼成物を電気炉内で加熱部より冷却部へ移動させて、弱還元性雰囲気、中性雰囲気、もしくは弱酸化性雰囲気で急冷することにより、得られた蛍光体の輝尽による発光輝度をより一層高めることができる。
また、本発明はCsI:Tlと言った、輝尽発光を有しない通常の柱状結晶蛍光体においても有効であり、同様の効果を得ることができる。
また、輝尽性蛍光体層は気相成長法によって形成されることを特徴としている。
輝尽性蛍光体の気相成長法としては蒸着法、スパッタリング法、CVD法、イオンプレーティング法、その他の方法を用いることができる。
本発明においては、例えば、以下の方法が挙げられる。第1の方法の蒸着法は、まず、支持体を蒸着装置内に設置した後、装置内を排気して1.333×10−4Pa程度の真空度とする。
次いで、アルゴンガス、窒素ガスを導入し、所望の真空度に設定することが好ましい。通常は1.0×10−3以上1.0Pa以下が好ましい。次いで、前記輝尽性蛍光体の少なくとも一つを抵抗加熱法、エレクトロンビーム法等の方法で加熱蒸発させて前記支持体表面に輝尽性蛍光体を所望の厚さに成長させる。この結果、結着剤を含有しない輝尽性蛍光体層が形成されるが、前記蒸着工程では複数回に分けて輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。
また、前記蒸着工程では複数の抵抗加熱器あるいはエレクトロンビームを用いて共蒸着し、支持体上で目的とする輝尽性蛍光体を合成すると同時に輝尽性蛍光体層を形成することも可能である。
蒸着終了後、必要に応じて前記輝尽性蛍光体層の支持体側とは反対の側に保護層を設けることにより本発明の放射線画像変換パネルが製造されることが好ましい。尚、保護層上に輝尽性蛍光体層を形成した後、支持体を設ける手順をとってもよい。
さらに、前記蒸着法においては、蒸着時、必要に応じて被蒸着体(支持体、保護層又は中間層)を冷却あるいは加熱してもよい。
また、蒸着終了後輝尽性蛍光体層を加熱処理してもよい。また、前記蒸着法においては必要に応じてO、H等のガスを導入して蒸着する反応性蒸着を行ってもよい。
第2の方法としてのスパッタリング法は、蒸着法と同様、保護層又は中間層を有する支持体をスパッタリング装置内に設置した後、装置内を一旦排気して1.333×10−4Pa程度の真空度とし、次いでスパッタリング用のガスとしてAr、Ne等の不活性ガスをスパッタリング装置内に導入して0.01Pa程度のガス圧とする。次に、前記輝尽性蛍光体をターゲットとして、スパッタリングすることにより、前記支持体上に輝尽性蛍光体層を所望の厚さに成長させる。
前記スパッタリング工程では蒸着法と同様に各種の応用処理を用いることができる。
第3の方法としてCVD法があり、又、第4の方法としてイオンプレーティング法がある。
また、前記気相成長における輝尽性蛍光体層の成長速度は0.05μm/分〜300μm/分であることが好ましい。成長速度が0.05μm/分未満の場合には本発明の放射線画像変換パネルの生産性が低く好ましくない。また成長速度が300μm/分を越える場合には成長速度のコントロールがむずかしく好ましくない。
放射線画像変換パネルを、前記の真空蒸着法、スパッタリング法などにより得る場合には、結着剤が存在しないので輝尽性蛍光体の充填密度を増大でき、感度、解像力の上で好ましい放射線画像変換パネルが得られ、好ましい。
前記輝尽性蛍光体層の層厚は、放射線画像変換パネルの使用目的によって、また輝尽性蛍光体の種類により異なるが、本発明の効果を得る観点から50μm〜1mmであることが好ましく、より好ましくは100〜600μmであり、更に好ましくは100〜400μmである。
上記の気相成長法による輝尽性蛍光体層の作製にあたり、輝尽性蛍光体層が形成される支持体の温度は、100℃以上に設定することが好ましく、更に好ましくは、150℃以上であり、特に好ましくは150〜400℃である。
本発明に係る放射線画像変換パネルの輝尽性蛍光体層は、支持体上に前記一般式(1)で表される輝尽性蛍光体を気相成長させて形成されることが好ましく、層形成時に該輝尽性蛍光体が柱状結晶を形成することがより好ましい。
蒸着、スパッタリング等の方法で柱状の輝尽性蛍光体層を形成するためには、前記一般式(1)で表される化合物(輝尽性蛍光体)が用いられるが、中でもCsBr系蛍光体が特に好ましく用いられる。
また、本発明においては、柱状結晶が、主成分として下記一般式(2)で表される輝尽性蛍光体を有することが好ましい。
一般式(2):CsX:A
一般式(2)において、XはBr又はIを表し、AはEu、In、Tb又はCeを表す。
本発明においては、輝度、保存性等の観点から、特に蛍光体がCsBrを母体とする蛍光体であることが好ましい態様である。
支持体上に、気相堆積法により蛍光体層を形成する方法としては、輝尽性蛍光体の蒸気又は該原料を供給し、蒸着等の気相成長(堆積)させる方法によって独立した細長い柱状結晶からなる輝尽性蛍光体層を得ることができる。
これらの場合において、支持体と坩堝との最短部の間隔は輝尽性蛍光体の平均飛程に合わせて通常10〜60cmに設置するのが好ましい。
蒸発源となる輝尽性蛍光体は、均一に溶解させるか、プレス、ホットプレスによって成形して坩堝に仕込まれる。この際、脱ガス処理を行うことが好ましい。蒸発源から輝尽性蛍光体を蒸発させる方法は電子銃により発した電子ビームの走査により行われるが、これ以外の方法にて蒸発させることもできる。
また、蒸発源は必ずしも輝尽性蛍光体単体である必要はなく、輝尽性蛍光体原料を混和したものであってもよい。
また、蛍光体の母体に対して賦活剤を後からドープしてもよい。例えば、母体であるRbBrのみを蒸着した後、賦活剤であるTlをドープしてもよい。即ち、結晶が独立しているため、層(膜)が厚くとも充分にドープ可能であるし、結晶成長が起こりにくいので、MTFは低下しないからである。
ドーピングは形成された蛍光体の母体層中にドーピング剤(賦活剤)を熱拡散、イオン注入法によって行うことが出来る。
また、各柱状結晶間の間隙の大きさは30μm以下がよく、更に好ましくは5μm以下がよい。即ち、間隙が30μmを越える場合は蛍光体層中のレーザー光の散乱が増加し、鮮鋭性が低下してしまう。
〈充填剤〉
本発明においては、蛍光体柱状結晶間の間隙に充填材を含有させることが好ましい。
当該充填剤としては、その屈折率(nD25)が、1.70以下であることが好ましい。更には、1.40以下であることが好ましい。空気の1.0より小さい充填剤はないことも明らかであるが、屈折率は小さい方が好ましい。
本発明においては、当該充填材は、有機物・無機物、更には、液体・固体を問わず利用可能であるが、有機物であることが好ましい。但し、当該充填材が、液体である場合は、当該液体に対する前記シンチレータ層又は輝尽性蛍光体層を構成する蛍光体(蛍光性化合物)の溶解度が、0.1以下であることが好ましい。
充填材として用いることができる液体としては、上記の要件を満たす限り、種々の撥水性液体を用いることができる。好ましい例としては、フッ素系撥水性液体(例えば、ノベックHFE7100、7600(ハイドロフルオロエーテル;住友スリーエム社製)、及びシリコーン系撥水性液体(例えば、TSF451−0.65(ジメチルシリコーンオイル系;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などを挙げることができる。
本発明に係る充填材を含有させる方法としては、(1)少なくとも常圧1.0×10Pa(1atm)以下の低圧で、好ましくは、より真空に近い条件にて、シンチレータ層又は輝尽性蛍光体層がある面のみを、充填材としての液体に浸漬させると柱状結晶間を当該液体により充填させることが可能である。或いは、(2)当該充填材を蛍光体の柱状結晶間及び柱状結晶表面上に気相成長法により形成してもよい。このために用いることができる材料としては、パラキシリレン系樹脂(例えば、パリレンC、パリレンN;日本パリレン社製)、SiO膜、SiOC膜、SiC膜等を用いることができる。なお、気相成長法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法などを用いることができる。また、(3)塗布法により、SOG膜等を塗布してもよい。
(外部保護膜)
本発明に係るシンチレータパネル又は基板上に配置された輝尽性蛍光体層は、その全面を覆う高分子化合物からなる外部保護膜を有することを特徴とする。
当該外部保護膜は、シンチレータ層又は輝尽性蛍光体層を防湿し、シンチレータ層等の劣化を抑制するためのもので、透湿度の低い物質から構成される。
外部保護膜として、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)を用いることができる。PETの他には、ポリエステルフィルム、ポリメタクリレートフィルム、ニトロセルロースフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等を用いることができる。また、ポリパラキシリレン(10〜14S/cm)は、CVD法(Chemical Vapor Deposition;「化学蒸着法」とも言われる。)により容易にシンチレータパネルの全面にポリパラキシリレン膜を形成することが可能であるため、本発明においては好適である。
外部保護膜の厚さは、空隙部の形成性、シンチレータ(蛍光体)層の保護性、鮮鋭性、防湿性、作業性等を考慮し、12〜100μmが好ましく、更には20〜80μmが好ましい。
(反射層)
本発明に係る反射層は、蛍光体(シンチレータ)から発した光を反射して、光の取り出し効率を高めるためのものである。当該反射層は、Al,Ag,Cr,Cu,Ni,Ti,Mg,Rh,Pt及びAuからなる元素群の中から選ばれるいずれかの元素を含む材料により形成されることが好ましい。特に、上記の元素からなる金属薄膜、例えば、Ag膜、Al膜などを用いることが好ましい。また、このような金属薄膜を2層以上形成するようにしても良い。
なお、反射層の厚さは、0.01〜0.3μmであることが、発光光取り出し効率の観点から好ましい。
本発明においては、後述するように、基板として、陽極酸化されたアルミニウム等からなる基板を用いることができる。この場合は、陽極酸化皮膜の入射角45°での可視光の正反射率を60%以上にしておくことで特別な反射層を設けることなしで光出力が増大する効果が得られる。
(反射層保護膜)
本発明に係る反射層保護膜(「下引層」ともいう。)は、反射層の保護の観点から、反射層とシンチレータ層の間に設けることを要する。
また、当該反射層保護膜は、高分子結合材(バインダー)、分散剤等を含有することが好ましい。
なお、反射層保護膜の厚さは、0.1〜3μmが好ましい。なお、3μm以下であれば、反射層保護膜内での光散乱が小さく鮮鋭性が良好である。更に、反射層保護膜の厚さが2μm以下であると熱処理しても柱状結晶性の乱れが発生しない。
以下、反射層保護膜の構成要素について説明する。
〈高分子結合材〉
本発明に係る反射層保護膜は、溶剤に溶解又は分散した高分子結合材(以下「バインダー」ともいう。)を塗布、乾燥して形成することが好ましい。高分子結合材としては、具体的には、ポリイミドまたはポリイミド含有樹脂、ポリウレタン、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエステル、セルロース誘導体(ニトロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、各種の合成ゴム系樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキシ樹脂、シリコン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルムアミド樹脂等が挙げられる。なかでもポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体、ポリビニルブチラール、ニトロセルロースを使用することが好ましい。
本発明に係る高分子結合材としては、特にシンチレータ層との密着の点でポリイミドまたはポリイミド含有樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体、ポリビニルブチラール、ニトロセルロースなどが好ましい。また、ガラス転位温度(Tg)が30〜100℃のポリマーであることが、蒸着結晶と基板との膜付の点で好ましい。この観点からは、特にポリエステル樹脂であることが好ましい。但し、輝度などの画像特性向上のために熱処理温度の向上をはかるとTgが30〜100℃のポリマーでは耐熱性が十分に確保できない場合があり、この際はポリイミドまたはポリイミド含有樹脂を用いる。
反射層保護膜の調製に用いることができる溶剤としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノールなどの低級アルコール、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどの塩素原子含有炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン、トルエン、ベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、キシレンなどの芳香族化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエステル、エチレングリコールモノメチルエステルなどのエーテル及びそれらの混合物を挙げることができる。
なお、本発明に係る反射層保護膜には、シンチレータが発光する光の散乱の防止し、鮮鋭性等を向上させるために顔料や染料を含有させても良い。
(基板)
本発明に係る基板は、各種金属、カーボンやα−カーボン、耐熱性樹脂基板などが使用可能であるが、画像特性・コストなどを鑑みると耐熱性樹脂基板が特に好適である。
耐熱性樹脂としては、従来公知の樹脂を使用することができるが、いわゆるエンジニアリングプラスチックを用いることが好ましい。ここで、「エンジニアリングプラスチックス」とは、産業用途(工業用途)に使用される高機能のプラスチックスのことであり、一般的に強度や耐熱温度が高く、耐薬品性に優れている等の利点を有する。
本発明に係るエンジニアリングプラスチックスとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、芳香族ポリエステル樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等が好適に用いられる。これらのエンジニアリングプラスチックスは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
更に、硬化温度によっては、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等に代表されるスーパーエンジニアリングプラスチックを使用することも好ましい。
本発明においては、耐熱性、加工性、機械的強度、及びコスト面で優れた、ポリイミド樹脂又はポリエーテルイミド樹脂のようなポリイミドを含有する樹脂で基板を形成することが好ましい。
本発明においては、アルミニウム等の各種金属からなる基板を用いることができる。例えば、陽極酸化されたアルミニウム等からなる基板を用いることも好ましい。
陽極酸化されたアルミニウム等からなる基板を作るためには、硫酸、燐酸、シュウ酸、クロム酸又はスルファミド酸、ベンゼンスルホン酸の如き有機酸、又はそれらの混合物を含有する溶液に陽極として浸漬されたアルミニウム板に電流を流す。1〜70質量%の電解質濃度は、0〜70℃の範囲の温度で、より好ましくは35〜60℃の範囲の温度で使用されることができる。
陽極電流密度は、1〜50A/dmを変化してもよく、また1〜100Vの範囲の電圧を変化して1〜8g/m Al・HOの陽極酸化フィルムを得てもよい。陽極酸化されたアルミニウム板は続いて10〜80℃の範囲の温度の脱イオン水でリンスされてもよい。
陽極酸化工程後、後処理、例えば封止を陽極表面に適用してもよい。陽極酸化によって形成された酸化アルミニウム層の孔の封止はアルミニウム陽極酸化の技術分野で公知の技術である。この技術は例えば“Belgisch−Nederlands tijdschrift voor Oppervlaktetechnieken van materialen”(表面技術及び材料の道程)、Volume24,1980年1月、名称“Sealing−kwaliteit en sealing−controle van geanodiseerd Aluminum”(陽極酸化されたアルミニウムの封止品質及び封止制御)に記載されている。
なお、シンチレータパネルと平面受光素子面を貼り合せる際に、基板の変形や蒸着時の反りなどの影響を受け、放射線画像変換パネル(フラットパネルディテクター)の受光面内で均一な画質特性が得られないという点に関して、当該基板を、厚さ50μm以上500μm以下の樹脂基板とすることでシンチレータパネルが平面受光素子面形状に合った形状に変形し、放射線画像変換パネルの受光面全体で均一な鮮鋭性が得られる。
(シンチレータパネルの作製方法)
本発明においては、従来公知の種々の方法によってシンチレータパネルを作製することができるが、上記のように、基板に反射層や反射層保護膜(「下引層」ともいう。)を設けた後に、シンチレータ層を設け、その後に外部保護膜を設ける態様であることが好ましい。
図5に本発明実施形態に係るシンチレータパネルの製造方法の工程断面図を示す。放射線透過性の基板14と、基板14に放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層17と、基板14と蛍光体層17との間に形成され前記蛍光体層からの光を反射する反射層15、反射層15を腐食から守るための反射層保護膜16とを有し、これらが、フィルムからなる外部保護膜接続部19で接続された外部保護膜18A,18Bからなることを特徴とする放射線用シンチレータパネルである。
ここで、柱状結晶からなる蛍光体層の先端角を外部保護膜18A側に凸な曲面、平面ないしは外部保護膜18A側に対して90度以上の角度(鈍角)とすることにより、高温、高湿度環境に置いても蛍光体柱状結晶の先端が、外部保護膜であるフィルムに刺さりにくくするものである。
(放射線画像変換パネル)
本発明の放射線画像変換パネル(「放射線画像検出器」ともいう。)は、蛍光体として、非輝尽性の蛍光体(シンチレータ)及び輝尽性蛍光体を用いることができるが、以下においては、非輝尽性の蛍光体(シンチレータ)を用いた、すなわち、シンチレータパネルを用いた放射線画像変換パネルについて詳細な説明をする。
非輝尽性の蛍光体(シンチレータ)を用いた放射線画像変換パネルとしては、基本的構成として、シンチレータパネルと平面受光素子を備えた態様の放射線画像変換パネルであることが好ましい。これにより、平面受光素子面がシンチレータパネルからの発光を電荷に変換することで画像をデジタルデータ化することが可能となる。
本発明に係る間接蒸着型(分離独立型)では、平面受光素子面上にシンチレータパネルを置く構成となる。この際、シンチレータパネルは平面受光素子面に物理化学的に接着されていない態様であることが好ましい。なお、直接蒸着型(一体型)では、平面受光素子面に蛍光体の直接蒸着を行い平面受光素子とシンチレータ層が一体のシンチレータパネルとなる。
以下、放射線画像変換パネルについて、図6及び図7を参照しながら、更に詳細な説明をする。
図6は、放射線画像変換パネル100の概略構成を示す一部破断斜視図である。また、図7は、放射線画像変換パネル100の拡大断面図である。
図6に示す通り、放射線画像変換パネル100には、撮像パネル51、放射線画像変換パネル100の動作を制御する制御部52、書き換え可能な専用メモリ(例えば、フラッシュメモリ)等を用いて撮像パネル51から出力された画像信号を記憶する記憶手段であるメモリ部53、撮像パネル51を駆動して画像信号を得るために必要とされる電力を供給する電力供給手段である電源部54、等が筐体55の内部に設けられている。
筐体55には、必要に応じて放射線画像変換パネル100から外部に通信を行うための通信用のコネクタ56、放射線画像変換パネル100の動作を切り換えるための操作部57、放射線画像の撮影準備の完了やメモリ部53に所定量の画像信号が書き込まれたことを示す表示部58、等が設けられている。
ここで、放射線画像変換パネル100に電源部54を設けるとともに放射線画像の画像信号を記憶するメモリ部53を設け、コネクタ56を介して放射線画像検出器100を着脱自在にすれば、放射線画像変換パネル100を持ち運びできる可搬構造とすることができる。
図6に示すように、撮像パネル51は、放射線用シンチレータパネル10と、シンチレータパネル10からの電磁波を吸収して画像信号を出力する出力基板20とから構成されている。
シンチレータパネル10は放射線照射面側に配置されており、入射した放射線の強度に応じた電磁波を発光するように構成されている。
出力基板20は、シンチレータパネル10の放射線照射面と反対側の面に設けられており、放射線用シンチレータパネル10側から順に、隔膜20a、光電変換素子20b、画像信号出力層20c及び基板20dを備えている。隔膜20aは、放射線用シンチレータパネル10と他の層を分離するためのものである。
光電変換素子20bは、透明電極21と、透明電極21を透過して入光した電磁波により励起されて電荷を発生する電荷発生層22と、透明電極21に対しての対極になる対電極23とから構成されており、隔膜20a側から順に透明電極21、電荷発生層22、対電極23が配置される。
透明電極21とは、光電変換される電磁波を透過させる電極であり、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnOなどの導電性透明材料を用いて形成される。
電荷発生層22は、透明電極21の一面側に薄膜状に形成されており、光電変換可能な化合物として光によって電荷分離する有機化合物を含有するものであり、電荷を発生し得る電子供与体及び電子受容体としての導電性化合物をそれぞれ含有している。電荷発生層22では、電磁波が入射されると電子供与体は励起されて電子を放出し、放出された電子は電子受容体に移動して、電荷発生層22内に電荷、即ち正孔と電子のキャリアが発生するようになっている。
ここで、電子供与体としての導電性化合物としては、p型導電性高分子化合物が挙げられ、p型導電性高分子化合物としては、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリ(チオフェンビニレン)、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリフルオレン、ポリ(p−フェニレン)またはポリアニリンの基本骨格を持つものが好ましい。
また、電子受容体としての導電性化合物としてはn型導電性高分子化合物が挙げられ、n型導電性高分子化合物としてはポリピリジンの基本骨格を持つものが好ましく、特にポリ(p−ピリジルビニレン)の基本骨格を持つものが好ましい。
電荷発生層22の膜厚は、光吸収量を確保するといった観点から10nm以上(特に100nm以上)が好ましく、また電気抵抗が大きくなりすぎないといった観点から、1μm以下(特に300nm以下)が好ましい。
対電極23は、電荷発生層22の電磁波が入光される側の面と反対側に配置されている。対電極23は、例えば、金、銀、アルミニウム、クロムなどの一般の金属電極や、透明電極21の中から選択して用いることが可能であるが、良好な特性を得るためには仕事関数の小さい(4.5eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするのが好ましい。
また、電荷発生層22を挟む各電極(透明電極21及び対電極23)との間には、電荷発生層22とこれら電極が反応しないように緩衝地帯として作用させるためのバッファー層を設けてもよい。バッファー層は、例えば、フッ化リチウム及びポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(4−スチレンスルホナート)、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル[1,10]フェナントロリンなどを用いて形成される。
画像信号出力層20cは、光電変換素子20bで得られた電荷の蓄積及び蓄積された電荷に基づく信号の出力を行うものであり、光電変換素子20bで生成された電荷を画素毎に蓄積する電荷蓄積素子であるコンデンサ24と、蓄積された電荷を信号として出力する画像信号出力素子であるトランジスタ25とを用いて構成されている。
トランジスタ25は、例えば、TFT(薄膜トランジスタ)を用いるものとする。このTFTは液晶ディスプレイ等に使用されている無機半導体系のものでも、有機半導体を用いたものでもよく、好ましくはプラスチックフィルム上に形成されたTFTである。
プラスチックフィルム上に形成されたTFTとしては、アモルファスシリコン系のものが知られているが、その他、米国Alien Technology社が開発しているFSA(Fluidic Self Assembly)技術、即ち単結晶シリコンで作製した微小CMOS(Nanoblocks)をエンボス加工したプラスチックフィルム上に配列させることで、フレキシブルなプラスチックフィルム上にTFTを形成するものとしてもよい。更に、Science,283,822(1999)やAppl.Phys.Lett,771488(1998)、Nature,403,521(2000)等の文献に記載されているような、有機半導体を用いたTFTであってもよい。
このように、本発明に用いられるトランジスタ25としては、上記FSA技術で作製したTFT及び有機半導体を用いたTFTが好ましく、特に好ましいものは有機半導体を用いたTFTである。この有機半導体を用いてTFTを構成すれば、シリコンを用いてTFTを構成する場合のように真空蒸着装置等の設備が不要となり、印刷技術やインクジェット技術を活用してTFTを形成できるので製造コストが安価となる。更に加工温度を低くできることから、熱に弱いプラスチック基板上にも形成できる。
トランジスタ25には、光電変換素子20bで発生した電荷を蓄積するとともに、コンデンサ24の一方の電極となる収集電極(図示せず)が電気的に接続されている。コンデンサ24には光電変換素子20bで生成された電荷が蓄積されるとともに、この蓄積された電荷はトランジスタ25を駆動することで読み出される。即ち、トランジスタ25を駆動させることで、放射線画像の画素毎の信号を出力させることができる。
基板20dは、撮像パネル51の支持体として機能するものであり、基板1と同様の素材で構成することが可能である。
次に、放射線画像変換パネル100の作用について説明する。
先ず放射線画像変換パネル100に対し入射された放射線は、撮像パネル51のシンチレータパネル10側から基板20d側に向けて放射線を入射する。すると、放射線用シンチレータパネル10に入射された放射線は、シンチレータパネル10中のシンチレータ層2が放射線のエネルギーを吸収し、その強度に応じた電磁波を発光する。
発光された電磁波の内、出力基板20に入光される電磁波は出力基板20の隔膜20a、透明電極21を貫通し、電荷発生層22に到達する。そして、電荷発生層22において電磁波は吸収され、その強度に応じて正孔と電子のペア(電荷分離状態)が形成される。
その後、発生した電荷は、電源部54によるバイアス電圧の印加により生じる内部電界により、正孔と電子はそれぞれ異なる電極(透明電極膜及び導電層)へ運ばれ、光電流が流れる。
その後、対電極23側に運ばれた正孔は画像信号出力層20cのコンデンサ24に蓄積される。蓄積された正孔はコンデンサ24に接続されているトランジスタ25を駆動させると、画像信号を出力するとともに、出力された画像信号はメモリ部53に記憶される。
以上の放射線画像変換パネル100によれば、上記シンチレータパネル10を備えているので光電変換効率を高めることができ、放射線画像における低線量撮影時のSN比を向上させるとともに、画像ムラや線状ノイズの発生を防止することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[実施例1]
図5は、本発明の実施の形態に係るシンチレータパネルの製造方法の工程断面図である。図5(a)を用いて説明する。まず、基板14として125μm厚さのポリイミド基板を選択した。ポリイミド基板は樹脂であり、X線透過が大きいという利点がある。
次に、図5(b)のようにポリイミド基板の上にAl膜15を90nmスパッタ成膜する。これは、蛍光体から発する光を反射し、基板の反対側からの光取り出し効率を向上させるためである。基板については、ポリイミド基板14とAl膜15を一つの金属基板(例えば厚さ0.5mmのAl基板)としてもよい。次に、保護層として、例えば1μmのポリエステル膜16を成膜する。ポリエステル膜は塗布法により次の条件で形成する。
バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステル樹脂) 300質量部
メチルエチルケトン(MEK) 200質量部
トルエン 400質量部
上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間分散し、下引き塗設用の塗布液を得る。この塗布液を上記基板11のAl膜15面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで保護膜透明絶縁膜であるポリエステル膜16を作製する。
次に、図5(c)に示すように、基板上に蛍光体材料としてCsI:Tlを蒸着法で成膜する。まず、ボートに蛍光体原料CsIとTlIを、例えば、1:0.03(mol%)の比率で充填する。次に、真空チャンバー内部を一旦排気したのち、Arガスを導入して、真空チャンバー内部を0.5Paの真空度にする。ここで、基板を200℃程度で加熱、回転させ、ボートを710℃程度まで加熱し、基板温度200℃として、CsIとTlIを蒸発させる。これにより、基板の上に直径数μm、厚さ600μmのCsI:Tlの柱状結晶の蛍光体層:CsI:Tl17が成膜できる。この時、150ここで、CsI:Tlの先端角度の制御はCsI蒸着終了時の基板温度で制御することが出来る。すなわち110℃であれば170度、140℃であれば60度、200度であれば70度、260度であれば120度となる。したがって、本発明に係るシンチレータパネルを形成するには、CsI:Tlの蒸着終了時の温度を140より低い、110℃、または200℃より高い、260℃に設定してやればよい。
CsI:Tlの蒸着初期、または蒸着途中では、柱状形状を確保するため、140〜200℃の温度でCsI:Tlを蒸着してもよい。
最後に図5(d)に示すように、外部保護膜18A,18Bとしては合計50μmの厚さのPET20μm/アルミナ蒸着0.2μm/ポリプロピレン30μm積層膜を用いる。18Aと18Bは端部で熱圧着を行い接着する。接着した場所を外部保護膜接続部19に示す。
本発明の放射線用画像変換パネルでは、蛍光体柱状結晶の先端角度を外部保護膜側に凸な曲面、平面ないしは外部保護膜に対して90度以上の角度(鈍角)とすることにより、高温、高湿度環境に置いても蛍光体結晶の先端が、フィルムに刺さりにくくする。
すると、蛍光体結晶の屈折率(CsI:1.79)と周囲空気の屈折率の差(1.79−1=0.79)が保たれるので、光が柱状結晶のなかを進み、広がりにくくなるため、鮮鋭性の高い画像を維持できる。フィルム(屈折率n=1.5)に刺さった場合、蛍光体結晶の屈折率と周囲の屈折率の差1.79−1.5=0.29と小さくなるため、光が柱状結晶の外に広がり、鮮鋭性の低い画像が得られる。
実際、先端角度70度のものは50℃、湿度70%、1週間の高温、高湿保管でMTF値が0.72→0.61まで劣化した。本発明では、CsI:Tlの先端が尖っていないので、保護フィルムにCsI:Tlが刺さりにくく、上記のようなMTFの劣化は見られない。
[実施例2]
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るシンチレータパネルの製造方法の工程断面図である。以下、図8(a)を用いて説明する。
まず、基板14として125μm厚さのポリイミド基板を選択した。ポリイミド基板は樹脂であり、X線透過が大きいという利点がある。
次に、図8(b)のようにポリイミド基板の上にAl膜15を90nmスパッタ成膜する。これは、蛍光体から発する光を反射し、基板の反対側からの光取り出し効率を向上させるためである。基板については、ポリイミド基板14とAl膜15を一つの金属基板(例えば厚さ0.5mmのAl基板)としてもよい。次に、保護層として、例えば1μmのポリエステル膜16を成膜する。ポリエステル膜は塗布法により次の条件で形成する。
バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステル樹脂) 300質量部
メチルエチルケトン(MEK) 200質量部
トルエン 400質量部
上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間分散し、下引き塗設用の塗布液を得た。この塗布液を上記基板14のAl膜15面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで保護膜透明絶縁膜であるポリエステル膜16を作製する。
次に、図8(c)に示すように、基板上に蛍光体材料としてCsI:Tlを蒸着法で成膜する。まず、ボートに蛍光体原料CsIとTlIを例えば1:0.03mol%の比率で充填する。次に、真空チャンバー内部を一旦排気したのち、Arガスを導入して、真空チャンバー内部を0.5Paの真空度にする。ここで、基板を200℃程度で加熱、回転させ、これにより、基板の上に直径数μm、厚さ600μmのCsI:Tlの柱状結晶の蛍光体層:CsI:Tl17が成膜できる。ここで、CsI:Tlの先端角度は、先端部を蒸着したときの角度で決定されるので、実施例1で述べたように、制御はCsI蒸着終了時の基板温度で制御することが出来る。今回は200℃でるので、70度ということになる。
本発明では、これを90度より大きくする必要があるので、図8(d)に示すように水蒸気にさらす。具体的には、CsIは水に溶けるという性質があるので、本工程により、CsIの先端が丸まり、90度より大きい角度となり、本発明の構成要件を満たすようになる。水蒸気の形成条件としては、例えば脱イオン水をヒーターにより120℃に加熱して形成すればよい。
最後に図8(d)に示すように、外部保護膜18A,18Bとしては合計50μmの厚さのPET20μm/アルミナ蒸着0.2μm/ポリプロピレン30μm積層膜を用いる。18Aと18Bは端部で熱圧着を行い接着する。接着した場所を外部保護膜接続部19に示す。
本発明の放射線用画像変換パネルでは、蛍光体結晶の先端角度を外部保護膜側に凸な曲面、平面ないしは外部保護膜に対して90度以上の角度(鈍角)とすることにより、高温、高湿度環境に置いても蛍光体結晶の先端が、フィルムに刺さりにくくする。
すると、蛍光体結晶の屈折率(CsI:1.79)と周囲空気の屈折率の差(1.79−1=0.79)が保たれるので、光が柱状結晶のなかを進み、広がりにくくなるため、鮮鋭性の高い画像を維持できる。フィルム(屈折率n=1.5)に刺さった場合、蛍光体結晶の屈折率と周囲の屈折率の差(1.79−1.5=0.29)が小さくなるため、光が柱状結晶の外に広がり、鮮鋭性の低い画像が得られる。
[実施例3]
図9は、本発明の第2の実施の形態に係るシンチレータパネルの製造方法の工程断面図である。まず、図9(a)を用いて説明する。まず、基板14として125μm厚さのポリイミド基板を選択した。ポリイミド基板は樹脂であり、X線透過が大きいという利点がある。
次に、図9(b)のようにポリイミド基板の上にAl膜15を90nmスパッタ成膜する。これは、蛍光体から発する光を反射し、基板の反対側からの光取り出し効率を向上させるためである。基板については、ポリイミド基板14とAl膜15を一つの金属基板(例えば厚さ0.5mmのAl基板)としてもよい。次に、保護層として、例えば1μmのポリエステル膜16を成膜する。ポリエステル膜は塗布法により次の条件で形成する。
バイロン630(東洋紡社製:高分子ポリエステル樹脂) 300質量部
メチルエチルケトン(MEK) 200質量部
トルエン 400質量部
上記処方を混合し、ビーズミルにて15時間分散し、下引き塗設用の塗布液を得た。この塗布液を上記基板14のAl膜15面に乾燥膜厚が1.0μmになるようにバーコーターで塗布した後、100℃で8時間乾燥することで保護膜透明絶縁膜であるポリエステル膜16を作製する。
次に、図9(c)に示すように、基板上に蛍光体材料としてCsI:Tlを蒸着法で成膜する。まず、ボートに蛍光体原料CsIとTlIを例えば1:0.03mol%の比率で充填する。次に、真空チャンバー内部を一旦排気したのち、Arガスを導入して、真空チャンバー内部を0.5Paの真空度にする。ここで、基板を200℃程度で加熱、回転させ、これにより、基板の上に直径数μm、厚さ600μmのCsI:Tlの柱状結晶の蛍光体層:CsI:Tl17が成膜できる。ここで、CsI:Tlの先端角度は、先端部を蒸着したときの角度で決定されるので、実施例1で述べたように、制御はCsI蒸着終了時の基板温度で制御することが出来る。今回は200℃であるので、70度ということになる。
次にCVD法によりSiO膜21をCsI:Tl上に堆積する。このとき、CVD条件を調整することにより、CsI:Tlの柱状の間にはSiOが入らず、空気22が形成される。
次に、図9(d)のように、化学機械研磨方法により、CsI:Tlの先端を研磨し、SiO膜と一緒に平坦化する。空気は屈折率=1、SiO2は屈折率=1.46なので、CsIの1.79より低いため、光がCsIの外には漏れにくいファイバー効果を維持できている。また、空気は屈折率=1とSiOより小さいので、柱状結晶の中の大半は以前と同じファイバー効果でCsI:Tl柱状結晶外への光の拡散を防いでいる。また、CsI:Tl先端部はSiOで固定されており、CsI:Tlの機械的強度が強化されているという利点もある。また、SiOはCsI:Tl柱状間への水分の浸入を防ぎ、耐湿性が増すという利点もある。
最後に図9(e)に示すように、外部保護膜18A,18Bとしては合計50μmの厚さのPET20μm/アルミナ蒸着0.2μm/ポリプロピレン30μm積層膜を用いる。18Aと18Bは端部で熱圧着を行い接着する。接着した場所を外部保護膜接続部19に示す。
本発明の放射線画像変換パネルでは、蛍光体結晶の先端を平坦にすることにより、高温、高湿度環境に置いても蛍光体結晶の先端が、フィルムに刺さりにくくする。
すると、蛍光体結晶の屈折率(CsI:1.79)と周囲空気の屈折率の差(1.79−1=0.79)が保たれるので、光が柱状結晶のなかを進み、広がりにくくなるため、鮮鋭性の高い画像を維持できる。SiOは屈折率1.46でその部分は光が広がるが、フィルム(屈折率n=1.5)にはこれ以上、刺さっていかないため、高温、高湿ストレスで、光が柱状結晶の外に広がることがなく、高鮮鋭性を維持できる。
本発明の放射線画像変換パネルを用いることにより、高温高湿環境下での鮮鋭性の劣化のない、耐久性に優れた放射線画像変換パネルを実現することが出来る。
従来のシンチレータパネルを有する放射線画像変換パネル断面構成図 従来のシンチレータパネルの断面構造図 蛍光体柱状結晶の先端部の形状;(a)凸な曲面、(b)平面、(c)90度以上の角度(鈍角) 本発明に係る蛍光体柱状結晶作製に用いられる蒸着装置61の概略構成図 本発明実施形態に係るシンチレータパネルの製造方法の工程断面図 放射線画像変換パネルの概略構成を示す一部破断斜視図 放射線画像変換パネルの拡大断面図 本発明実施形態に係るシンチレータパネルの製造方法の工程断面図 本発明実施形態に係るシンチレータパネルの製造方法の工程断面図
符号の説明
1 基板
2 反射層
3 反射層保護膜
4 シンチレータ(蛍光体)層
5 外部保護膜
6 シンチレータパネル
7 光電変換素子アレイ
8 緩衝材
9 前面板
10 ハウジング
14 ポリイミド基板
15 Al膜
16 ポリエステル膜
17 CsI:Tl
18A 外部保護膜
18B 外部保護膜
19 外部保護膜接続部
20 水蒸気
21 SiO
22 空気
1x 基板
2x シンチレータ(蛍光体)層
3x 反射層
4x 保護膜
10x シンチレータパネル
61 蒸着装置
62 真空容器
63 ボート(被充填部材)
64 ホルダ
65 回転機構
66 真空ポンプ
100 放射線画像変換パネル

Claims (8)

  1. 蛍光体柱状結晶とそれを被覆する外部保護膜を具備した放射線画像変換パネルにおいて、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状が、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となっていることを特徴とする放射線画像変換パネル。
  2. 前記先端部の形状が、蒸着法による蛍光体柱状結晶の形成工程における蒸着終了温度の制御により、又は蛍光体柱状結晶形成後に水蒸気雰囲気にさらすことにより形成されたことを特徴とする請求項1に記載の放射線画像変換パネル。
  3. 前記蛍光体柱状結晶を被覆する外部保護膜が、高分子化合物から形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線画像変換パネル。
  4. 前記蛍光体柱状結晶の先端部が平坦で、当該先端部のみが柱状結晶より屈折率の低い材料で被覆されており、蛍光柱状結晶間には、当該材料よりも屈折率が低い物質が充填されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルであって、シンチレータパネルと平面受光素子を備えたことを特徴とする放射線画像変換パネル。
  6. 前記蛍光体柱状結晶が、CsIを主成分とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネル。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の放射線画像変換パネルの製造方法であって、蒸着法による蛍光体柱状結晶の形成工程において、蒸着終了温度の制御により又は蛍光体柱状結晶形成後に水蒸気雰囲気にさらすことにより、当該蛍光体柱状結晶の先端部の形状を、外部保護膜に対して、(a)凸な曲面、(b)平面、又は(c)90度以上の角度(鈍角)となるよう形成することを特徴とする放射線画像変換パネルの製造方法。
  8. 前記蛍光体柱状結晶を形成後、当該蛍光体柱状結晶の先端部のみをそれより屈折率の低い材料で被覆する工程と、当該蛍光体柱状結晶とそれより屈折率の低い材料を研磨し、当該蛍光体柱状結晶の先端を平坦にする工程とを有することを特徴とする請求項7に記載の放射線画像変換パネルの製造方法。
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