JPWO2007060814A1 - 放射線用シンチレータプレート - Google Patents

放射線用シンチレータプレート Download PDF

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Abstract

鮮鋭性が均一な放射線用シンチレータプレート及び、CsI結晶を用いて鮮鋭性が向上したシンチレータプレートを提供することを目的とする。 基板上に、放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層が形成された放射線用シンチレータプレートにおいて、蛍光体層は柱状結晶の複数の蛍光体を備え、任意の前記蛍光体の柱状結晶径a及びb(a≧b)は下記式を満たすことを特徴とする。 1.0≦a/b<1.5さらに、基板上に、放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層2が形成された放射線用シンチレータプレートにおいて、蛍光体層は母剤としてのヨウ化セシウム(CsI)と付活剤とを用いて形成された蛍光体を備え、蛍光体層の成長方向が(n00)面(n=1,2,3のいずれか)であることを特徴とする。

Description

本発明は、放射線用シンチレータプレートに関し、柱状結晶からなる蛍光体層を備え、特に、CsI結晶を用いて鮮鋭性が向上した放射線用シンチレータプレートに関する。
従来から、X線画像のような放射線画像は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−フィルム系による放射線画像は、長い歴史のなかで高感度化と高画質化が図られた結果、高い信頼性と優れたコストパフォーマンスを併せ持った撮像システムとして、いまなお、世界中の医療現場で用いられている。
しかしながらこれら画像情報はいわゆるアナログ画像情報であって、近年発展を続けているデジタル画像情報のような自由な画像処理や瞬時の画像転送を行うことができない。
そして、近年ではコンピューテッドラジオグラフィ(CR)やフラットパネル型の放射線ディテクタ(FPD)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出装置が登場してい置に画像を直接表示することが可能なので、必ずしも写真フィルム上への画像形成が必要なものではない。その結果、これらのデジタル方式のX線画像検出装置は、銀塩写真方式による画像形成の必要性を低減させ、病院や診療所での診断作業の利便性を大幅に向上させている。
X線画像のデジタル技術の一つとしてCRが現在医療現場で受け入れられている。しかしながら、鮮鋭性が十分でなく、空間分解能も不十分であり、スクリーン・フィルムシステムの画質レベルには到達していない。そして、さらに新たなデジタルX線画像技術として、例えば、雑誌Physics Today、1997年11月号24頁のジョン・ローランズ論文“Amorphous Semiconductor Usher in Digital X−ray Imaging”や、雑誌SPIEの1997年32巻2頁のエル・イー・アントヌクの論文“Development of a High Resolution、Active Matrix、 Flat−Panel Imager with Enhanced Fill Factor”などに記載された、薄膜トランジスタ(TFT)を用いた平板X線検出装置(FPD)が開発されている。
このようなFPDは、CRより装置が小型化されており、高線量における撮影の画質が優れているという特徴がある。しかしながら、一方ではTFTや回路を具備することで派生する電気ノイズのため、低線量での撮影において、SN比が低下し、十分な画質レベルに到達させることができないという問題を抱えていた。
また、FPDでは、放射線を可視光に変換するために放射線により発光する特性を有するX線蛍光体を用いて作製されたシンチレータプレートが使用されるが、低線量での撮影においてSN比を向上させるために発光効率の高いシンチレータプレートを使用することが必要になってくる。一般にシンチレータプレートの発光効率は、蛍光体層の厚さ、蛍光体のX線吸収係数により決まるが、蛍光体層の厚さを厚くするほど、蛍光体層内において発光光の散乱が発生し、鮮鋭性を低下させてしまう。
ここで、ヨウ化セシウム(CsI)は、X線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成することが可能である。蛍光体を柱状結晶にすることにより、結晶内での発光が柱状結晶の側面より外に放射されてしまうことを少なくする光ガイド効果が得られるようになっている。つまり、蛍光体層における発光光の散乱を抑え、鮮鋭性の低下を抑制する。従って、鮮鋭性を低下させること無く蛍光体層の厚さを厚くすることが可能である。一般的に、CsIの柱状結晶径は3〜20μmとなっており、柱状結晶径が細いほど高い光ガイド効果が得られ、鮮鋭性を向上させるようになっている。
ところで、FPDの検出面積は大面積であり、検出器平面内の画質分布を均一にすることは極めて重要である。蛍光体の諸物性の面内分布は画質分布に大きく寄与しており、画質を向上させるためには蛍光体の諸物性の面内分布を均一にすることが必要である。中でも、前述の通り、蛍光体の柱状結晶径は鮮鋭性を決定するものであり、蛍光体の柱状結晶径を検出器平面内で均一にすることが望まれている。
そこで、特許文献1に記載のように、蛍光体層の中心から周辺に向けて蛍光体の柱状結晶径が大きくなる放射線用シンチレータプレートが知られている。このような放射線用シンチレータプレートによれば、蛍光体層の周辺部の蛍光体柱状結晶を太くして強度をもたせることにより、光電変換素子部を備えるセンサパネルとローラを用いて貼り合わせる際に破損しないようになっている。そのため、製造段階で蛍光体が破損せず、ボケのない画像を得ることがで
きる。
また、特許文献2に記載のように、CsIを用いて柱状結晶の蛍光体を作製し、蛍光体層をフィルムで被覆し固定支持したシンチレータプレートが知られている。このようなシンチレータプレートによれば、CsI結晶を用いて鮮鋭性の低下を抑制し、フィルムで被覆することにより蛍光体を保護することが可能である。
特開2003−66147号公報 特開昭63−215987号公報
しかしながら、従来の放射線用シンチレータプレートでは、蛍光体の柱状結晶径の面内分布を十分均一にすることができず、蛍光体層において得られる光ガイド効果が均一でないので、鮮鋭性の面内分布の均一化ができないという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、柱状結晶の蛍光体の太さを均一にして鮮鋭性が均一な放射線用シンチレータプレートを提供することを目的とするものである。
また、従来のシンチレータプレートにおいては、鮮鋭性に関連するCsI結晶の結晶面の規定がされておらず、鮮鋭性の向上が難しいという問題もあった。
さらに、CsI結晶を用いて鮮鋭性が向上したシンチレータプレートの提供を目的とするものである。
本発明の上記課題は以下の構成により達成される。
(構成1)基板上に、放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層が形成された放射線用シンチレータプレートにおいて、前記蛍光体層は柱状結晶の複数の蛍光体を備え、任意の二つの前記蛍光体の柱状結晶径a及びb(a≧b)は下記式(1)を満たす放射線用シンチレータプレート。 1.0≦a/b<1.5 …(1)
(構成2)構成1に記載のシンチレータプレートにおいて、前記蛍光体の柱状結晶径a及びbの少なくとも一方が3〜10μmであるシンチレータプレート。
(構成3)構成1に記載のシンチレータプレートにおいて、前記蛍光体層は母剤としてのヨウ化セシウム(CsI)と付活剤とを用いて形成された蛍光体を備え、当該蛍光体層の最も支配的な成長方向が(n00)面(n=1,2,3のいずれか)であるシンチレータプレート。
(構成4)構成3に記載のシンチレータプレートにおいて、前記付活剤は、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)、ユーロピウム(Eu)のうち少なくとも一つを含むシンチレータプレート。
本発明に係る放射線用シンチレータプレートの断面図である。 蒸着工程における蛍光体の状態を示す説明図である。 蒸着装置の概略構成図である。
以下に、本発明に係る放射線用シンチレータプレートの一実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
図1に示すように、本発明に係る放射線用シンチレータプレート10は、基板1上に蛍光体層2を備えるものであり、蛍光体層2に放射線が照射されると、蛍光体層2は入射した放射線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を発光するようになっている。
基板1としては、X線等の放射線を透過させることが可能なものであり、樹脂やガラス基板、金属板などが用いられるが、耐性の向上や軽量化といった観点から、厚さが1mm以下のアルミ板や炭素繊維強化樹脂シートを始めとする樹脂を用いるのが好ましい。
蛍光体層2には、図2に示すように、柱状結晶の複数の蛍光体が基板1の上面に略垂直になるように形成されている。なお、図2は後述する蒸着工程における蛍光体の説明図であり、図1における上下方向を逆に示している。蛍光体は、Csをベースとするものであり、CsIの他にも、CsBrやCsCl等が挙げられる。また、前述のCsをベースとする蛍光体層2を構成する複数の原料を任意の混合比率で用いて混晶体を形成し、当該混晶体をベースとして用いても構わない。
さらに、蛍光体は、母剤としてのヨウ化セシウム(CsI)と付活剤とを用いて形成されるものである。付活剤としては、特に制限は無いが、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)、ユーロピウム(Eu)のうち少なくとも一つを用いるのが好ましく、これらを組み合わせて用いることとしても良い。付活剤の添加量は、母剤に対して0.03〜3mol%用いるのが好ましい。
蛍光体層2には、発光効率を高めるための付活剤等を適宜添加することとしても良い。
付活剤としては、例えば、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)、ユーロピウム(Eu)、銅(Cu)、セリウム(Ce)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)等の化合物が挙げられ、これらを組み合わせて用いることとしても良い。なお、蛍光体がCsIの場合、付活剤原料としてヨウ化タリウム(TlI)を0.03〜3mol%用いるのが好ましい。
蛍光体層2には複数の蛍光体の柱状結晶が備えられているが、任意の二つの蛍光体の柱状結晶径をa及びb(a≧b)とすると、下記式(1)を満たすようになっている。1.0≦a/b<1.5 …(1)
ここで、蛍光体の柱状結晶径とは柱径のことであり、円柱状の場合はその直径を、角柱状の場合はその対角線で最も長さ寸法の大きいものを示すようになっている。一般に、柱状結晶径の小さい蛍光体ほど高い光ガイド効果が得られ鮮鋭性が良好であり、柱状結晶径a及びbの少なくとも一方は3〜10μmであることが好ましい。
さらに、蛍光体層2は、最も支配的な成長方向が(n00)面(n=1,2,3のいずれか)である。ここで、最も支配的な成長方向とは、蛍光体層2をX線回折測定して得られたX線回折スペクトルにおいて測定されるピーク強度のうちの最大強度である。
次に、本実施形態に係る柱状結晶の蛍光体を備える蛍光体層2の製造方法について説明する。
蛍光体層2は、周知の気相堆積法や蒸着法で基板1上に蒸着を行い、基板1上に柱状結晶の蛍光体を成長させることにより形成される。CsIを蛍光体の主成分として用いた場合には、CsIと付活剤原料とを供給源として、基板1上に蒸着を行う(蒸着工程)。そして、蒸着工程後、蛍光体層2が形成された基板1は、ガス雰囲気下で熱処理を行う(加熱工程)。
このような蒸着法は、例えば、図3に示すような蒸着装置20により行われる。蒸着装置20には、内部の真空度が調整可能な真空容器22が備えられている。真空容器22には、真空容器22内の空気を排出してから不活性ガスを導入して真空度を調節させる真空ポンプ21が備えられている。また、真空容器22の内部には、蒸着源としての抵抗加熱ルツボ23が備えられており、抵抗加熱ルツボ23の上方には基板1を保持する基板ホルダ25が備えられている。基板ホルダ25には、基板1の温度を調整しつつ抵抗加熱ルツボ23の上方で回転させる回転機構24が備えられている。また、抵抗加熱ルツボ23と基板ホルダ25との間には、抵抗加熱ルツボ23からの蒸気流を調節するスリットを備えることとしても良い。
蒸着装置20によって形成される蛍光体と基板1の表面(以下、「基板面」)の角度は、図2に示すように、抵抗加熱ルツボ23から基板面への蒸気流Vの入射角度に依存するようになっている。その角度は蛍光体材料によって異なり、CsIをベースとした場合には、蒸気流Vを基板面の垂直な法線方向に対して0〜5度の範囲で入射させることにより、基板面に対して略垂直(法線方向とほぼ平行)な柱状結晶の蛍光体を得ることが出来る。
ここで、本実施形態においては、蒸着工程における基板1の温度は150〜300℃の範囲に調整されている。また、真空容器22内の真空度と蛍光体の成長速度を表す膜堆積レートとの条件を組み合わせることにより、均一な柱状結晶径の蛍光体を形成するようになっている。蛍光体材料や基板1によって異なるが、真空度は5.0E−3〜5.0E−2.0Pa、膜堆積レートは5〜15μm/minの範囲で条件を組み合わせて蛍光体を形成するのが好ましい。
本実施形態においては、蒸着工程における蛍光体の成長速度を表す膜堆積レートは5〜15μm/minの範囲で調整されている。また、蒸着工程における基板1の温度と真空容器22内の真空度との条件を組み合わせることにより、最も支配的な成長方向が(n00)面(n=1,2,3のいずれか)の蛍光体層2を形成するようになっている。蛍光体材料や基板1によって異なるが、基板1の温度は150〜300℃、真空度は5.0E−3〜5.0E−2.0Paの範囲で条件を組み合わせて蛍光体を形成するのが好ましい。
次に、放射線用シンチレータプレート10の作用について説明する。
放射線用シンチレータプレート10に対し、蛍光体層2側から基板1側に向けて放射線が入射すると、蛍光体層2に入射した放射線は、蛍光体層2中の蛍光体粒子が放射線のエネルギーを吸収し、その強度に応じた電磁波が発光される。
このとき、蛍光体層2の表面には、柱状結晶径が均一な蛍光体が存在しており、同等の光ガイド効果で発光するので、蛍光体層2の鮮鋭性の分布を均一にさせることができる。
以上のように、本発明に係る放射線用シンチレータプレート10では、蛍光体層2を構成する蛍光体の柱状結晶径が均一であるので、蛍光体層2の鮮鋭性分布が均一となっている。
(実施例A)
(放射線用シンチレータプレートの作製)
<実施例A−1>
CsIに対し、付活剤原料としてヨウ化タリウム(TlI)を0.3mol%の比率で混合し、乳鉢にてこれらが均一になるように粉砕し、混合して蒸発原材料を調製した。
炭素繊維強化樹脂シートからなる基板1の片面に上記蒸着源材料を、図3に示す蒸着装置20を使用して蒸着させ蛍光体層を形成した。
すなわち、まず、上記蛍光体原料を蒸着材料として蒸着源である抵抗加熱ルツボ23に充填するとともに、回転機構24により回転される基板ホルダ25に基板1を設置し、基板1と抵抗加熱ルツボ23との間隔を400mmに調節した。続いて真空ポンプ21により蒸着装置20内を一旦排気し、Arガスを導入して5.0E−2Paに真空度を調整した後、回転機構24により基板1を回転させながら基板1の温度を200℃に保持した。次いで、抵抗加熱ルツボ23を加熱して蛍光体の蒸気流を発生させ、基板1に入射させて基板中心の膜堆積レートが12μm/minとなるように蛍光体を形成させた。蛍光体層の厚さが500μmとなったところで基板1への蒸着を終了させ、実施例A−1の放射線用シンチレータプレートを得た。
<実施例A−2>
蒸着工程の真空度を2.5E−2Paとし、基板中心の膜堆積レートを6μm/minとした以外は、実施例A−1と同様に、実施例A−2の放射線用シンチレータプレートを作製した。
<比較例A−1>
蒸着工程の真空度を1.0E−2Paとした以外は、実施例A−1と同様に、比較例A−1の放射線用シンチレータプレートを作製した。
(鮮鋭性分布の評価)
鮮鋭性分布については、変調伝達関数(MTF)を求めることにより評価を行った。
具体的には、各放射線用シンチレータプレートにセンサパネルとしてのCTFチャートを貼りつけた後、80kVpのX線を10mR(被写体までの距離;1.5m)照射する。その後、蛍光体層2を有する面側から半導体レーザ光(690nm、放射線用シンチレータプレート上でのパワー40mW)を照射して、直径100μmφの半導体レーザ光でCTFチャートを走査することにより読み取り、MTF値を測定した。このようにして任意の二箇所でMTF値α1、α2(α1>α2)を測定し、下記式(2)に代入し、鮮鋭性分布Rを求め、結果を表1に示す。なお、MTF値は空間周波数が1サイクル/mmの際の値である。
R(%)={(α1−α2)/(α1+α2)}×2×100 …(2)
(柱状結晶径の測定)
蛍光体の柱状結晶径については、走査型電子顕微鏡(SEM、日立製 S800)で蛍光体層2の表面画像を撮影した。得られた画像の50μm×50μm四方に存在する蛍光体の平均柱状結晶径を求め、任意の二箇所の50μm×50μm四方で求められる平均柱状結晶径をa及びb(a>b)とした。また、柱状結晶径分布として平均柱状結晶径の比(a/b)を求めた。その結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の実施例の結果は比較例に対して優れていることが分かる。
(実施例B)
(放射線用シンチレータプレートの作製)
<実施例B−1>
CsIに対し、付活剤原料としてヨウ化ルビジウム(RbI)を0.3mol%の比率で混合し、乳鉢にてこれらが均一になるように粉砕し、混合して蒸発原材料を調製した。
炭素繊維強化樹脂シートからなる基板1の片面に上記蒸着源材料を、図3に示す蒸着装置20を使用して蒸着させ蛍光体層を形成した。
すなわち、まず、上記蛍光体原料を蒸着材料として蒸着源である抵抗加熱ルツボ23に充填するとともに、回転機構24により回転される基板ホルダ25に基板1を設置し、基板1と抵抗加熱ルツボ23との間隔を400mmに調節した。続いて真空ポンプ21により蒸着装置20内を一旦排気し、Arガスを導入して1.0E−2Paに真空度を調整した後、回転機構24により基板1を回転させながら基板1の温度を200℃に保持した。次いで、抵抗加熱ルツボ23を加熱して蛍光体の蒸気流を発生させ、基板1に入射させて蛍光体を形成させた。蛍光体層の厚さが500μmとなったところで基板1への蒸着を終了させ、実施例B−1の放射線用シンチレータプレートを得た。
<実施例B−2>
付活剤原料としてヨウ化タリウム(TlI)を0.3mol%の比率で混合した以外は、実施例B−1と同様に、実施例B−2の放射線用シンチレータプレートを作製した。
<比較例B−1>
基板1の温度を150℃とした以外は、実施例B−1と同様に、比較例B−1の放射線用シンチレータプレートを作製した。
(蛍光体層の成長方向の測定)
得られた放射線用シンチレータプレートについて、X線回折装置(理学電機株式会社製)を用いてX線回折スペクトルを得た。それぞれのX線回折スペクトルにおける最大ピーク強度を蛍光体層の最も支配的な成長方向とし、その結果を表2に示す。
(鮮鋭性の評価)
鮮鋭性については、変調伝達関数(MTF)を求めることにより評価を行った。
具体的には、各放射線用シンチレータプレートにセンサパネルとしてのCTFチャートを貼りつけた後、80kVpのX線を10mR(被写体までの距離;1.5m)照射する。その後、蛍光体層2を有する面側から半導体レーザ光(690nm、放射線用シンチレータプレート上でのパワー40mW)を照射して、直径100μmφの半導体レーザ光でCTFチャートを走査することにより読み取り、MTF値を測定し、鮮鋭性を表す指標とした。なお、MTF値は空間周波数が1サイクル/mmの際の値である。
また、比較例B−1において測定された鮮鋭性を1.0として実施例B−1、実施例B−2の鮮鋭性向上比率を求めた。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明の実施例の結果は比較例に対して優れていることが分かる。
構成1に記載の発明によれば、基板上に、複数の蛍光体を備える蛍光体層が形成された放射線用シンチレータプレートにおいて、蛍光体は柱状結晶であり、任意の蛍光体の柱状結晶径をa及びb(a≧b)とすると、式(1)を満たすので、蛍光体の柱状結晶径の面内分布を均一にすることができる。そのため、それぞれの蛍光体の柱状結晶で得られる光ガイド効果は同等であり、鮮鋭性の面内分布も均一にすることができる。
構成2に記載の発明によれば、放射線用シンチレータプレートにおいて、蛍光体の柱状結晶径a及びbの少なくとも一方が3〜10μmであるので、柱状結晶径が細く鮮鋭性に優れた蛍光体とすることができる。そのため、優れた鮮鋭性で面内分布が均一な放射線用シンチレータプレートとすることができる。
構成3に記載の発明によれば、蛍光体層はCsIと不活剤とを用いて形成された蛍光体を備えており、蛍光体層の最も支配的な成長方向は(n00)面(n=1,2,3のいずれか)であるので、鮮鋭性を大幅に向上させ、感度の優れた放射線用シンチレータプレートとすることが可能である。
構成4に記載の発明によれば、蛍光体層は、CsIを母剤とし、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)、ユーロピウム(Eu)のうち少なくとも一つを含む付活剤を蛍光体層に添加するので、輝度を向上させることが可能である。

Claims (4)

  1. 基板上に、放射線が照射されることにより光を発する蛍光体層が形成された放射線用シンチレータプレートにおいて、前記蛍光体層は柱状結晶の複数の蛍光体を備え、任意の二つの前記蛍光体の柱状結晶径a及びb(a≧b)は下記式(1)を満たすことを特徴とする放射線用シンチレータプレート。1.0≦a/b<1.5 …(1)
  2. 前記蛍光体の柱状結晶径a及びbの少なくとも一方が3〜10μmであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のシンチレータプレート。
  3. 前記蛍光体層は母剤としてのヨウ化セシウム(CsI)と付活剤とを用いて形成された蛍光体を備え、当該蛍光体層の最も支配的な成長方向が(n00)面(n=1,2,3のいずれか)であることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のシンチレータプレート。
  4. 前記付活剤は、インジウム(In)、タリウム(Tl)、リチウム(Li)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、ナトリウム(Na)、ユーロピウム(Eu)のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求の範囲第3項に記載のシンチレータプレート。
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