JP2009084471A - シンチレータプレート - Google Patents
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Abstract
【課題】輝度、鮮鋭性に優れたシンチレータプレートを提供する。
【解決手段】ヨウ化セシウム(CsI)を主成分とする蛍光体原料を加熱し、発生する物質を基板上に蒸着させることにより形成されるシンチレータ層を有するシンチレータプレートにおいて、該蛍光体原料中のCs/Iの原子数比が、0.6以上0.9以下であることを特徴とするシンチレータプレート。
【選択図】なし
【解決手段】ヨウ化セシウム(CsI)を主成分とする蛍光体原料を加熱し、発生する物質を基板上に蒸着させることにより形成されるシンチレータ層を有するシンチレータプレートにおいて、該蛍光体原料中のCs/Iの原子数比が、0.6以上0.9以下であることを特徴とするシンチレータプレート。
【選択図】なし
Description
本発明は被写体の放射線画像を形成する際に用いられるシンチレータプレートに関する。
従来から、X線画像のような放射線画像は医療現場において病状の診断に広く用いられている。特に、増感紙−フィルム系による放射線画像は、長い歴史のなかで高感度化と高画質化が図られた結果、高い信頼性と優れたコストパフォーマンスを併せ持った撮像システムとして、いまなお、世界中の医療現場で用いられている。
しかしながらこれら画像情報はいわゆるアナログ画像情報であって、近年発展を続けているデジタル画像情報のような、自由な画像処理や瞬時の電送ができない。
そして、近年ではコンピューテッドラジオグラフィ(CR)やフラットパネル型の放射線ディテクタ(FPD)等に代表されるデジタル方式の放射線画像検出装置が登場している。これらは、デジタルの放射線画像が直接得られ、陰極管や液晶パネル等の画像表示装置に画像を直接表示することが可能なので、必ずしも写真フィルム上への画像形成が必要なものではない。その結果、これらのデジタル方式のX線画像検出装置は、銀塩写真方式による画像形成の必要性を低減させ、病院や診療所での診断作業の利便性を大幅に向上させている。
X線画像のデジタル技術の一つとしてコンピューテッド・ラジオグラフィ(CR)が現在医療現場で受け入れられている。しかしながら鮮鋭性が十分でなく空間分解能も不充分であり、スクリーン・フィルムシステムの画質レベルには到達していない。そして、さらに新たなデジタルX線画像技術として、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いた平板X線検出装置(FPD)が開発されて(例えば、非特許文献1、2参照)いる。
平板X線検出装置(FPD)はCRより装置が小型化し、高線量での画質が優れているという特徴がある。しかし、一方ではTFTや回路自体のもつ電気ノイズのため、低線量の撮影においてSN比が低下し十分な画質レベルには至っていない。
放射線を可視光に変換する為に放射線により発光する特性を有するX線蛍光体で作られたシンチレータプレートが使用されるが、低線量の撮影においてSN比を向上するためには、発光効率の高いシンチレータプレートを使用することが必要になってくる。一般にシンチレータプレートの発光効率は、蛍光体層の厚さ、蛍光体のX線吸収係数によって決まるが、蛍光体層の厚さは厚くすればするほど、蛍光体層内での発光光の散乱が発生し、鮮鋭性は低下する。そのため、画質に必要な鮮鋭性を決めると、膜厚が決定する。
その中でも、CsIはX線から可視光に対する変更率が比較的高く、蒸着によって容易に蛍光体を柱状結晶構造に形成できるため、光ガイド効果により結晶内での発光光の散乱が抑えられ、蛍光体層の厚さを厚くすることが可能(特許文献1参照)であった。
しかしながら、合成条件の異なるCsIを主成分とした蛍光体原料を用いてシンチレータ層を作製したときのシンチレータプレートは、それぞれ放射線照射による発光効率は大きく異なることが分かった。
ジョン・ローランズ;"Amorphous Semi−conductor Usher in Digital X−ray Imaging":Physics Today,1997年11月号24頁 エル・イー・アントヌク;"Development of a High Resolution,Active Matrix,Flat−Panel Imager with Enhanced Fill Factor";SPIE 1997年32巻2頁 特開昭63−215987号公報
ジョン・ローランズ;"Amorphous Semi−conductor Usher in Digital X−ray Imaging":Physics Today,1997年11月号24頁 エル・イー・アントヌク;"Development of a High Resolution,Active Matrix,Flat−Panel Imager with Enhanced Fill Factor";SPIE 1997年32巻2頁
本発明の目的は、輝度、鮮鋭性に優れたシンチレータプレートを提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.ヨウ化セシウム(CsI)を主成分とする蛍光体原料を加熱し、発生する物質を基板上に蒸着させることにより形成されるシンチレータ層を有するシンチレータプレートにおいて、該蛍光体原料中のCs/Iの原子数比が、0.6以上0.9以下であることを特徴とするシンチレータプレート。
2.前記蛍光体原料が、400℃で2時間加熱した際、その色度がL*a*b*表色系でL*=70〜100、a*=−30〜30、b*=0〜50であることを特徴とする前記1に記載のシンチレータプレート。
本発明の上記手段により、特に輝度、鮮鋭性に優れたシンチレータプレートが提供できる。
本発明を更に詳しく説明する。
CsIを主成分とする蛍光体原料を加熱し、発生する物質を基板上に蒸着させることにより形成されるシンチレータ層を有するシンチレータプレートにおいて、該蛍光体原料中のCs/Iの原子数比が特定の範囲の場合、輝度、鮮鋭性が優れることを見出した。
蛍光体原料中のCsI中のCs/Iの原子数比は、Cs2CO3とHI(ヨウ化水素)との反応、精製、乾燥にてCsIを作製する際、Cs2CO3とHIの仕込み比を変化させることにより制御できる。
蛍光体原料中のCs/Iの原子数比の測定方法は以下に示す。すなわち、XPS表面分析装置を用いて測定した。XPS表面分析装置としては、特に限定はなく、いかなる機種も使用することができるが、本実施例においてはVGサイエンティフィックス社製ESCALAB−200Rを用いた。X線アノードにはMgを用い、出力600W(加速電圧15kV、エミッション電流40mA)で測定した。エネルギー分解能は、清浄なAg3d5/2ピークの半値幅で規定したとき、1.5〜1.7eVとなるように設定した。先ず、結合エネルギー0eVから1100eVの範囲を、データ取り込み間隔1.0eVで測定し、いかなる元素が検出されるかを求めた。
次に、検出された、エッチングイオン種を除く全ての元素について、データの取り込み間隔を0.2eVとして、その最大強度を与える光電子ピークについてナロースキャンを行い、各元素のスペクトルを測定した。得られたスペクトルは、測定装置、あるいは、コンピューターの違いによる含量算出結果の違いをなくするために、VAMAS−SCA−JAPAN製のCOMMON DATA PROCESSING SYSTEM (Ver.2.3以降)上に転送した後、同ソフトで処理を行い、Cs/Iの原子数比を原子数濃度(atomic concentration:atom%比)として求めた。
CsIを主成分とする蛍光体原料を400℃2時間加熱すると、一般的に蛍光体原料は着色する。400℃2時間加熱後の色度がL*a*b*表色系でL*=70〜100、a*=−30〜30、b*=0〜50である蛍光体原料を用いた場合、シンチレータプレートの特性は優れていたことを発見した。加熱によりL*、a*、b*の値が上記範囲外となる蛍光体原料を用いたとき特性が低下した原因について詳細は不明であるが、加熱によりL*、a*、b*の値が上記範囲外となる蛍光体原料は、着色の原因は賦活剤成分の酸化物の色の影響が強く反映されていると考えられ、この賦活剤が酸化物となることにより失活し、発光効率が低下したためと推定している。
400℃2時間加熱後の蛍光体原料の色度がL*a*b*表色系でL*=70〜100、a*=−30〜30、b*=0〜50の範囲に制御する手段としては、Cs2CO3とHI(ヨウ化水素)との反応、精製、乾燥にてCsIを作製する際のCs2CO3とHIの仕込み比と、それにより得られたCsIと賦活剤と混合比を調整することにが挙げられる。なお、L*値は明るさを表し、0から100までで数値が大きい程明るくa*がプラスの方向になるほど赤みが強くなり、マイナスの方向になるほど緑みが強くなり、またb*がプラスの方向になるほど黄みが強くなり、マイナスの方向になるほど青みが強くなる。
本発明のシンチレータプレートは、基板上に、シンチレータ層を有する。
本発明に係るシンチレータ層は、X線等の入射された放射線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を発光する蛍光体(シンチレータ)を含有する層であり、このシンチレータ層にはCsIと、発光効率を向上させるため、タリウム、ナトリウム、ルビジウムなどの賦活剤と呼ばれる元素を共存させることが好ましい。
(基板)
本発明に係る基板は、シンチレータ層を担持可能な板状、フィルム体であり、X線等の放射線を入射線量に対し10%以上を透過させることが可能なものである。
本発明に係る基板は、シンチレータ層を担持可能な板状、フィルム体であり、X線等の放射線を入射線量に対し10%以上を透過させることが可能なものである。
基板としては、各種のガラス、高分子材料、金属等を用いることができる。
基板としては、例えば、石英、ホウ珪酸ガラス、化学的強化ガラスなどの板ガラス、サファイア、チッ化珪素、炭化珪素などのセラミック基板、シリコン、ゲルマニウム、ガリウム砒素、ガリウム燐、ガリウム窒素など半導体基板、又、セルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、炭素繊維強化樹脂シート等の高分子フィルム(プラスチックフィルム)、アルミニウムシート、鉄シート、銅シート等の金属シート或いは該金属酸化物の被覆層を有する金属シートなどが挙げられる。
基板としては、厚さ50〜500μmの可とう性を有する高分子フィルムであることが好ましい。
ここで、「可とう性を有する基板」とは、120℃での弾性率(E120)が1000〜6000N/mm2である基板をいい、かかる基板としてポリイミド又はポリエチレンナフタレートを含有する高分子フィルムが好ましい。
なお、「弾性率」とは、引張試験機を用い、JIS−C2318に準拠したサンプルの標線が示すひずみと、それに対応する応力が直線的な関係を示す領域において、ひずみ量に対する応力の傾きを求めたものである。これがヤング率と呼ばれる値であり、本発明では、かかるヤング率を弾性率と定義する。
本発明に用いられる基板は、上記のように120℃での弾性率(E120)が1000N/mm2〜6000N/mm2であることが好ましい。より好ましくは1200N/mm2〜5000N/mm2である。
具体的には、ポリエチレンナフタレート(E120=4100N/mm2)、ポリエチレンテレフタレート(E120=1500N/mm2)、ポリブチレンナフタレート(E120=1600N/mm2)、ポリカーボネート(E120=1700N/mm2)、シンジオタクチックポリスチレン(E120=2200N/mm2)、ポリエーテルイミド(E120=1900N/mm2)、ポリアリレート(E120=1700N/mm2)、ポリスルホン(E120=1800N/mm2)、ポリエーテルスルホン(E120=1700N/mm2)等からなる高分子フィルムが挙げられる。
これらは単独で用いてもよく積層あるいは混合して用いてもよい。中でも、特に好ましい高分子フィルムとしては、上述のように、ポリイミド又はポリエチレンナフタレートを含有する高分子フィルムが好ましい。
(シンチレータ層)
本発明に係るシンチレータ層は、放射線の照射により、蛍光を発する放射線蛍光体を含有する層であり、CsIおよび賦活剤を含有する蒸着結晶からなる形態が好ましい。賦活剤としては、タリウム、ナトリウム、ルビジウム等が挙げられる。
本発明に係るシンチレータ層は、放射線の照射により、蛍光を発する放射線蛍光体を含有する層であり、CsIおよび賦活剤を含有する蒸着結晶からなる形態が好ましい。賦活剤としては、タリウム、ナトリウム、ルビジウム等が挙げられる。
本発明に係る蒸着結晶は、CsIおよび賦活剤を含む化合物を蒸着源として、あるいはCsIを含む化合物と賦活剤を含む化合物とを蒸着源として、蒸着源を加熱し、基板上に形成した結晶である。
蒸着結晶中の賦活剤の濃度としては、CsIに対して、発光効率、0.001〜50モル%の範囲が好ましく、特に0.1〜20.0モル%の範囲が好ましい。
蒸着結晶としては、柱状結晶であることが好ましい。
(シンチレータプレート)
本発明に係るシンチレータプレートについて図1を参照して説明する。
本発明に係るシンチレータプレートについて図1を参照して説明する。
本発明に係るシンチレータプレート10は、図1に示すように基板1上にシンチレータ層2を備えるものであり、シンチレータ層2に放射線が照射されると、シンチレータは入射した放射線のエネルギーを吸収して、波長が300nmから800nmの電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を発光する。
以下、基板1上にシンチレータ層2を形成させる方法について説明する。
シンチレータ層2は、蒸着法により形成される。蒸着法は基板1を公知の蒸着装置内に設置するとともに、蒸着源にCsI、賦活剤化合物を含むシンチレータ層2の原材料を充填したのち、装置内を排気すると同時に窒素等の不活性なガスを導入口から導入して1.333Pa〜1.33×10-3Pa程度の真空とし、次いで、原材料を抵抗加熱法、エレクトロンビーム法などの方法で加熱蒸発させて基板1表面にCsIの蒸着結晶を堆積し、基板1上にシンチレータ層2が形成される。
蒸着源を加熱する温度としては、500℃〜800℃が好ましく、特に630℃〜750℃が好ましい。
次に、図2を参照して、蒸着法を行う際に使用する蒸着装置の一例として、蒸着装置20について説明する。
蒸着装置20には、真空ポンプ21と、真空ポンプ21の作動により内部が真空となる真空容器22とが備えられている。真空容器22の内部には、蒸着源として抵抗加熱ルツボ23が備えられており、この抵抗加熱ルツボ23の上方には回転機構24により回転可能に構成された基板1が基板ホルダ25を介して設置されている。また、抵抗加熱ルツボ23と、基板1との間には、必要に応じて抵抗加熱ルツボ23から蒸発する蛍光体の蒸気流を調節するためのスリットが設けられている。なお、基板1は、蒸着装置20を使用する際に基板ホルダ25に設置して使用するようになっている。
(反射層)
本発明においては、基板とシンチレータ層との間に反射層を有してもよい。
本発明においては、基板とシンチレータ層との間に反射層を有してもよい。
反射層は、シンチレータ層で発せられた蛍光の基板方向に放射進行する電磁波を反射しうる層である。
反射層としては、金属薄膜が好ましく用いられる。金属薄膜としては、Al、Ag、Cr、Cu、Ni、Ti、Mg、Rh、Pt及びAuからなる群の中の物質を含む材料からなる膜が好ましく用いられる。更に、Cr膜上にAu膜を形成する等、金属薄膜を2層以上形成してもよい。
反射層としては、上記のなかでも特にアルミニウムを含有する膜を用いる態様が好ましい態様である。
(中間層)
本発明においては、反射層とシンチレータ層の間に、中間層を有してもよい。
本発明においては、反射層とシンチレータ層の間に、中間層を有してもよい。
中間層としては、例えばポリエステル樹脂、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド又はこれらの誘導体及び部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸エステル等のビニル重合体及びその共重合体、ロジン、シェラック等の天然物及びその誘導体などの樹脂を含有する層が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれに限定されるものではない。下記の方法に従って本発明試料1〜6、比較例の試料7、8の放射線用シンチレータプレートを作製した。
(蛍光体原料の作製)
[蛍光体原料1の作製]
通常の方法によりCs2CO3水溶液とHI水溶液を反応、精製、乾燥し、粉末状のCsIを作製した。
[蛍光体原料1の作製]
通常の方法によりCs2CO3水溶液とHI水溶液を反応、精製、乾燥し、粉末状のCsIを作製した。
TlI/CsI=0.5mol%となるよう前記CsIに賦活剤としてTlI粉末を混合し、蛍光体原料1を作製した。
[蛍光体原料2〜8の作製]
蛍光体原料1の作製において、Cs2CO3水溶液とHI水溶液を反応させる際、蛍光体原料が表1に記載のCs/I原子数比となるようCs2CO3とHIの混合比率を変化させ、TlI/CsIが表1に記載の比になるよう、TlI添加量を変化させた以外は蛍光体原料1の作製と同様にして蛍光体原料2〜8を作製した。
蛍光体原料1の作製において、Cs2CO3水溶液とHI水溶液を反応させる際、蛍光体原料が表1に記載のCs/I原子数比となるようCs2CO3とHIの混合比率を変化させ、TlI/CsIが表1に記載の比になるよう、TlI添加量を変化させた以外は蛍光体原料1の作製と同様にして蛍光体原料2〜8を作製した。
(蒸着基板)
125μmの厚さのポリイミド樹脂シートを基板とした。
125μmの厚さのポリイミド樹脂シートを基板とした。
(シンチレータプレート1の作製)
蛍光体原料1を抵抗加熱ルツボに充填し、また回転する支持体ホルダに基板を設置し、基板と2個の蒸発源との間隔を400mmに調節した。
蛍光体原料1を抵抗加熱ルツボに充填し、また回転する支持体ホルダに基板を設置し、基板と2個の蒸発源との間隔を400mmに調節した。
続いて蒸着装置内を一旦排気した後に、Arガスを導入して0.1Paに真空度を調整した後、10rpmの速度で基板ホルダ25を回転しながら基板1の温度を200℃に保持した。次いで、蛍光体原料が入っている抵抗加熱ルツボを加熱してシンチレータ用蛍光体を蒸着する。シンチレータ層の膜厚が500μmになったところで、蒸着を終了させシンチレータプレート試料1を得た。
(シンチレータプレート2〜8の作製)
シンチレータプレート1の作製において、蛍光体原料aを蛍光体原料2〜8に置き換えた以外はシンチレータプレート1の作製と同様にしてそれぞれシンチレータプレート2〜8を作製した。
シンチレータプレート1の作製において、蛍光体原料aを蛍光体原料2〜8に置き換えた以外はシンチレータプレート1の作製と同様にしてそれぞれシンチレータプレート2〜8を作製した。
(蛍光体原料のL*a*b*の測定)
各蛍光体原料を400℃、2時間加熱、冷却後1gを採取し、これをミノルタ製色彩色差計(CR−200)の粉末セルに入れて測定した。評価結果を表1に示す。
各蛍光体原料を400℃、2時間加熱、冷却後1gを採取し、これをミノルタ製色彩色差計(CR−200)の粉末セルに入れて測定した。評価結果を表1に示す。
(Cs/Iの原子数比)
Cs/Iの原子数比を前記XPS(X線光電子分光)表面分析装置により測定した。測定結果を表1に示す。
Cs/Iの原子数比を前記XPS(X線光電子分光)表面分析装置により測定した。測定結果を表1に示す。
(性能評価)
シンチレータパネルを、Pax Scan 2520(Varian社製FPD)にセットし鮮鋭性及び輝度を、以下に示す方法で評価した。
シンチレータパネルを、Pax Scan 2520(Varian社製FPD)にセットし鮮鋭性及び輝度を、以下に示す方法で評価した。
[鮮鋭性の評価]
シンチレータパネルを、縦10cm×横10cmのCMOSフラットパネル(ラドアイコン社製X線CMOSカメラシステムShadow Box 4KEV)にセットし、12bitの出力データよりMTFを測定、算出した。
シンチレータパネルを、縦10cm×横10cmのCMOSフラットパネル(ラドアイコン社製X線CMOSカメラシステムShadow Box 4KEV)にセットし、12bitの出力データよりMTFを測定、算出した。
具体的には、鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(蛍光体層が形成されていない面)から照射し、画像データをCMOSフラットパネルで検出してハードディスクに記録した。その後、ハードディスク上の記録をコンピュータで分析して当該ハードディスクに記録されたX線像の変調伝達関数(MTF(Modulation Transfer Function))を測定し、空間周波数1サイクル/mmにおけるMTF値(%)算出し、これを鮮鋭性とした。測定結果を表1に示す。
[輝度の評価]
シンチレータパネルを、10cm×10cmの大きさのCMOSフラットパネル(ラドアイコン社製X線CMOSカメラシステムShadow_Box 4KEV)にセットし、管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(シンチレータ蛍光体層が形成されていない面)から照射し、瞬時発光を測定してその測定値を発光輝度(感度)とした。ただし、比較例の放射線像変換パネル5の発光輝度を1.0とする相対値で表す。測定結果を表1に示す。
シンチレータパネルを、10cm×10cmの大きさのCMOSフラットパネル(ラドアイコン社製X線CMOSカメラシステムShadow_Box 4KEV)にセットし、管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(シンチレータ蛍光体層が形成されていない面)から照射し、瞬時発光を測定してその測定値を発光輝度(感度)とした。ただし、比較例の放射線像変換パネル5の発光輝度を1.0とする相対値で表す。測定結果を表1に示す。
表1から、本発明のシンチレータプレートは、輝度、鮮鋭性の劣化が少ないことが分かる。
1 基板
2 シンチレータ層
10 シンチレータプレート
20 蒸着装置
21 真空ポンプ
22 真空容器
23 抵抗加熱ルツボ
24 回転機構
25 基板ホルダ
2 シンチレータ層
10 シンチレータプレート
20 蒸着装置
21 真空ポンプ
22 真空容器
23 抵抗加熱ルツボ
24 回転機構
25 基板ホルダ
Claims (2)
- ヨウ化セシウム(CsI)を主成分とする蛍光体原料を加熱し、発生する物質を基板上に蒸着させることにより形成されるシンチレータ層を有するシンチレータプレートにおいて、該蛍光体原料中のCs/Iの原子数比が、0.6以上0.9以下であることを特徴とするシンチレータプレート。
- 前記蛍光体原料が、400℃で2時間加熱した際、その色度がL*a*b*表色系でL*=70〜100、a*=−30〜30、b*=0〜50であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータプレート。
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