JP2010024415A - 油性修正液組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】水性インキのはじきを発生させず、上書き描線乾燥性、塗膜強度、塗布性、経時安定性に優れた油性修正液組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも白色材30〜60質量%と、有機溶剤20〜70質量%と、樹脂(固形分)3〜10質量%と、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)0.1〜1.5質量%とを含有することを特徴とする油性修正液組成物。
【選択図】図2

Description

本発明は、水性インキのはじきを発生させず、上書き描線乾燥性、塗膜強度、塗布性、経時安定性に優れた油性修正液組成物に関する。
一般に、修正液組成物は、筆記具の筆跡、複写機による複写像等を効果的に修正することができるものであり、酸化チタン等の白色顔料と結合剤である樹脂と溶媒とを主成分としたものであり、従来より、多種多様の修正液組成物が知られている。
例えば、粒子表面に有機ポリシロキサンを被着した白色顔料30〜80質量%、有機溶剤25〜60質量%、および該溶剤に可溶な結合剤3〜20質量%を含有することを特徴とする修正液(例えば、特許文献1参照)や、隠蔽材と、樹脂と、ポリエーテル変性ジメチルシロキサンと、水を少なくとも含む水性修正液(例えば、特許文献2参照)が知られている。
しかしながら、上記特許文献1の粒子表面に有機ポリシロキサンを被着した白色顔料含有修正液では、溶剤に可溶な結合剤3〜20質量%の中で、10質量%以上の結合剤が配合された場合は、水性ボールペンインキの上書き乾燥性は著しく低下するなどの課題がある。また、上記特許文献2記載の水性修正液では、水性であるため、修正塗膜の乾燥時間が長く、また、水性染料ボールペンインキでは修正塗膜に混色してしまうなどの課題があるのが現状である。
特開昭63−256666号公報(特許請求の範囲等) 特開平2002−294103号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来技術の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、水性インキのはじきを発生させず、上書き描線乾燥性、塗膜強度、塗布性、経時安定性に優れた油性修正液組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、少なくとも白色材と、有機溶剤と、樹脂と、有機変性ポリジメチルシロキサンとを含有する油性の修正液組成物において、各成分の含有量を特定の範囲等に設定することなどにより、上記目的の油性修正液組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(4)に存する。
(1) 少なくとも白色材30〜60質量%と、有機溶剤20〜70質量%と、樹脂(固形分)3〜10質量%と、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)0.1〜1.5質量%とを含有することを特徴とする油性修正液組成物。
(2) 上記(1)に記載の油性修正液組成物において、樹脂(固形分)の含有量が4〜8質量%、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)の含有量が0.2〜1.0質量%であることを特徴とする油性修正液組成物。
(3) 25℃、相対湿度65%下において、上記(1)又は(2)記載の油性修正液組成物を塗布乾燥後の塗膜上に、水性インキで上書き筆記後の描線乾燥時間が60秒以内であることを特徴とする油性修正液組成物。
(4) 前記樹脂が、アクリル系樹脂であり、下記一般式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル93〜99質量部、及び下記一般式(II)で示される塩基性含窒素モノマーを0.4質量部以上、2質量部未満の範囲で含有して、共重合して得られるアクリル系合成樹脂である上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の油性修正液組成物。
Figure 2010024415
Figure 2010024415
本発明によれば、水性インキのはじきを発生させず、上書き描線乾燥性、塗膜強度、塗布性、経時安定性に優れた油性修正液組成物が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の油性修正液組成物は、少なくとも白色材30〜60質量%と、有機溶剤20〜70質量%と、樹脂(固形分)3〜10質量%と、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)0.1〜1.5質量%とを含有することを特徴とするものである。
本発明に用いる白色材は、隠蔽性を付与するものであり、二酸化チタンや酸化亜鉛などの隠蔽性の高い白色顔料などを使用することができ、隠蔽力、使用性などの点から二酸化チタンを好適に用いることができる。
二酸化チタンは、ルチル型、アナターゼ型のいずれも用いることができ、ルチル型としては、例えば、石原産業社製の「R-780」、「R-820」、「CR−50」、「CR−93」、デュポン社製の「R−900」、「R−931」、テイカ社製の「JR−701」、「JR−600」、「JR−801」、チタン工業社製の「KR−380」、「KR−380N」、「KR−460」などを用いることができ、また、アナターゼ型としては石原産業社製の「A−100」、「A−220」、テイカ社製の「JA−3」、「JA−5」、堺化学社製の「KA−10」、「KA−20」などを用いることができる。
これらの白色材の含有量は、修正液組成物全量(100質量%、以下、単に「%」という)に対して、30〜60%、好ましくは、35〜55%とすることが望ましい。
この白色材の含有量が60%超過では、修正液の粘度が高くなり、塗布具での吐出が難しくなり、一方、30%未満では、十分な隠蔽性が得られなくなり、好ましくない。
また、所望に応じ、白色材には、微細シリカ、炭酸カルシウム、珪酸アルミニウム粉等を適宜組み合わせて使用してもよい。なお、隠蔽性の点から考慮すると、これらは白色材全量に対して(0〜)30%以下が好ましい。
本発明に用いる有機溶剤は、適正な乾燥速度を有し、用いる樹脂を溶解させるものであれば、特に限定されないが、好ましくは、水性インキや油性インキ、PPCトナーや熱転写リボン等の色材成分を溶解・滲出させにくい有機溶剤が望ましい。
これらの特性を有する有機溶剤としては、例えば、シクロパラフィン系溶剤、パラフィン系溶剤、シクロペンタン系溶剤の単独或いは二種以上混合して使用することができる。
シクロパラフィン系溶剤としては、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等が挙げられ、パラフィン系溶剤としては、例えば、n−ヘプタン、3−メチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン等が挙げられ、シクロペンタン系溶剤としては、例えば、メチルシクロペンタン、エチルシクロペンタン等が挙げられる。
これらの有機溶剤の含有量は、修正液組成物全量に対して、20〜70%、好ましくは、25〜70%、更に好ましくは、28〜67%が望ましい。
この有機溶剤の含有量が70%を超えると、塗膜固化までの乾燥時間が長くなり、使用性の点で劣ることとなり、一方、20%未満では、塗布具でのインキ吐出が少なくなったり、レベリング性の低下が起こりやすくなる。
本発明に用いる樹脂は、二酸化チタン等の白色材の分散性向上、被吸収面への定着後の被膜強度の向上させるものであれば、特に限定されるものでないが、好ましくは、更なる分散性の向上、被膜の定着性及び被膜強度の更なる向上の点から、前記樹脂が、アクリル系樹脂であることが好ましく、特に、下記一般式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル93〜99質量部、及び下記一般式(II)で示される塩基性含窒素モノマーを0.4質量部以上、2質量部未満の範囲で含有して、共重合して得られるアクリル系合成樹脂であるものが望ましい。
Figure 2010024415
Figure 2010024415
前記一般式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、セチルアクリレート、ステアリルアクリレート等のアクリレート類や、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、セチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等のメタクリレート類などが挙げられる。これら(メタ)アクリル酸エステル類は、修正塗膜性能や顔料分散性能により各々単独使用でも2種類以上の使用でも差し支えない。
また、前記一般式(II)で示される塩基性含窒素モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート等が挙げられる。
更に、必要に応じて共重合成分として、スチレンモノマーを(0.1〜)5%未満で混入してもよい。このスチレンモノマーを共重合することにより、修正塗膜に可とう性のある塗膜を得ることができる。しかし、5%以上では、前述した溶剤への溶解性が低下する他、塗膜強度の低下が生じる。
上記特性のアクリル系合成樹脂の製造方法は、従来より公知の溶液重合法によって製造することができる。この場合のアクリル系合成樹脂の好ましい重量平均分子量範囲は30,000〜200,000である。この重量平均分子量が30,000未満であると、修正塗膜に粘着性を帯び、再筆記性が悪くなる。反対に、重量平均分子量が200,000を超えると、修正液の粘度が高くなり、流動性が悪くなり、塗布性能が著しく低下する。適正な重量平均分子量範囲は、60,000〜150,000である。
特に好ましい上記共重合して得られるアクリル系合成樹脂としては、前記一般式(I)ではn−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート及びエチルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも一種のモノマーとラウリルメタクリレート、n−ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルメタクリレートからなる群から選ばれた少なくとも一種のモノマーとの組み合わせが良く、前記一般式(II)ではN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートが、顔料分散性や粘度安定性の面で好ましい。
前記一般式(I)では99質量部超過で、分散安定性が低下し、93質量部未満で前記非極性溶剤類に対する溶解性が低下したり、修正塗膜が脆くなったりする。
前記一般式(II)では2.0質量部以上で、前記非極性溶剤類に対する溶解性が低下し、分散安定性や貯蔵安定性の低下、修正塗膜不良(ひび割れ、剥離)等が発生し、0.4質量部未満では二酸化チタンに対する樹脂吸着量が少なくなり、長期での分散安定性が低下する。
前記一般式(I)と前記一般式(II)の組み合わせで溶液重合し得られるアクリル樹脂などの樹脂(固形分換算)の含有量は、修正液組成物全量に対して、3〜10%、好ましくは、分散安定性、上書き乾燥性、塗膜強度の性能を勘案すると、4〜8%とすることが望ましい。
これらの樹脂の含有量が10%超過であると、水性インキの上書き乾燥性の効果が低下することとなり、一方、3%未満であると、分散安定性が低下し、修正塗膜の強度も低下することとなる。
本発明に用いる有機変性ポリジメチルシロキサンは、濡れ性を向上させ、水性インキのハジキを抑制するための重要な成分であると同時に、下地への濡れ性を向上させ、レベリング性の向上の働きを有するものである。
母体となるポリジメチルシロキサンは、下記一般式(III)で示され、本発明で使用する有機変性ポリジメチルシロキサンは下記一般式(IV)で示される。
Figure 2010024415
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用いる有機変性ポリジメチルシロキサンとしては、具体的には、下記一般式(V)又は(VI)に示されるように、分岐構造あるいは直鎖構造のものが挙げられ、これらはいずれを用いても構わない。
Figure 2010024415
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上記一般式(V)又は(VI)に示されるように、分岐構造あるいは直鎖構造中には有機変性部が1つ或いは2つを備えており、具体的には、エチレンオキサイド変性、プロピレンオキサイド変性、アラルキル変性、ポリエステル変性、ポリエーテル変性等が挙げられる。また、上記一般式(V)又は(VI)の構造中に示されるアルキル基(R6)はメチル基、エチル基のような炭素数1〜10のアルキル基を示しており、有機変性部の末端基(R7)としてアクリル基、カルボキシル基、水酸基等が挙げられる。
具体的には、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン、エチレンオキサイド変性ポリジメチルシロキサン、プロピレンオキサイド変性ポリジメチルシロキサン、アラルキル変性ポリジメチルシロキサンなどの少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物)が挙げられる。
特に、有機変性部としてポリエーテル変性やポリエステル変性のものが、特に水性インキの乾燥性への更なる効果を示すものとなる。
市販品では、BYK−Chemie社製のBYK−302,BYK−306,BYK−307,BYK−330,BYK−331,BYK−333,BYK−337,BYK−344(以上、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)、BYK−370(ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン)、BYK−375(ポリエーテルエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン)、BYK−377(ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサン)、BYK−378(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)等を用いることができる。
これらの有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分換算)の含有量は、修正液組成物全量に対して、0.1〜1.5%、好ましくは、0.2〜1.0%が望ましい。
この有機変性ポリジメチルシロキサンの含有量が1.5%超過であると、経時安定性が低下し、修正塗膜の強度も低下することとなり、一方、0.1%未満であると、水性インキの上書き乾燥性の効果が得られないものとなる。
本発明の油性修正液組成物には、上記各成分以外にも必要に応じて、従来より修正液組成物に汎用されている公知の沈降抑制剤、粘度調整剤、重合防止剤、皮張り防止剤、着色顔料等を用いることができる。
本発明の油性修正液組成物は、好ましくは、25℃、相対湿度65%下において、上記構成の油性修正液組成物を塗布乾燥後の塗膜上に、水性インキで上書き筆記後の描線乾燥時間を60秒以内となるものが望ましい。
一般に、紙面に筆記した文字等を修正するための修正液組成物を用いて文字等に修正液組成物を塗布すると、図1に示すように、ベナードセル現象(塗膜造成時に発生する対流現象)が生じることがある。この原因は、一般的には表面張力のムラ、揮発速度が速い(乾燥速度が速すぎる)、粘度が高いなど原因とされている。なお、図1中、球状のものが白色材(二酸化チタン)である。
このベナードセル現象等が生じた塗膜は、SEM画像で観察すると、表面層に樹脂が偏在化し、表面に厚い被膜層が形成されるため、塗膜強度は不十分となったり、並びに、水性インキのはじきを生じたり、これにより水性インキで上書き筆記した後の描線の乾燥時間は遅くなったりして、良好な塗膜が得られないものとなる。
本発明の油性修正液組成物では、上記構成の白色材30〜60%と、有機溶剤20〜70%と、樹脂(固形分)3〜10%と、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)0.1〜1.5%とを少なくとも含有する組成では、水性修正液に比べ乾燥速度が速いため、ベナードセル現象を生じさせることなく、水性インキのはじきを発生させず、上書き描線乾燥性、塗膜強度、塗布性、経時安定性に優れたものとなる。
特に、上記樹脂(固形分)を4〜8%、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)を0.2〜1.0%に更に調製した油性修正液組成物は、上述の水性インキで上書き筆記後の描線乾燥時間を好適な時間内(60秒以内)に調整することができ、更に、樹脂種や有機変性ポリジメチルシロキサン種とを好適に組み合わせることにより、本発明の効果をより発揮する油性修正液組成物が得られるものとなる。
本発明の油性修正液組成物は、上述した各成分を上記各範囲の含有量等で混合分散機、例えば、ビーズミル、アトライター、ボールミル、サンドグラインダー等で混合分散することで得られる。
このように構成される本発明の油性修正液組成物は、例えば、弁機構を有する修正液塗布具の収容部に充填して使用に供される。修正液塗布具としては、他に、加圧機構を有しないボールペン型の修正液塗布具や、加圧ポンピング機構を備えたノック式のボールペン型修正液塗布具、更に、加圧機構を有するキャップなしのノック式修正液塗布具などが挙げられる。
次に、実施例及び比較例等により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例等に限定されるものではない。
〔実施例1〜6及び比較例1〜6〕
下記表1及び表2に示す配合処方で、ボールミルにて16時間混合分散して、油性修正液組成物を調製した。
用いるアクリル系合成樹脂(A1)は、下記方法により調製したものを用いた。
得られた各油性修正液組成物について、下記評価方法により、分散安定性、水性インキの上書き乾燥性、塗膜強度を評価した。
〔アクリル系合成樹脂(A1)の調製〕
温度計、攪拌混合機、加熱ジャケット、還流コンデンサー等を装着した800mlの反応容器に、イソブチルメタクリレート47部、n−ブチルアクリレート47部、スチレン4.5部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート0.6部、メチルシクロヘキサン150部を配合し、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1部を加え、窒素ガス気流化において80℃で7時間溶液重合を行い、樹脂濃度約40%のアクリル系合成樹脂を得た。
〔分散安定性の評価方法〕
マヨネーズ瓶に各修正液組成物を300ml入れ、50℃中に1ヶ月間静置保存した後、スパチュラにて再分散し、E型粘度計(トキメック社製TVE−20H・50rpm)にて室温下(25℃)で粘度測定を行い、製造直後の初期粘度値と比較して下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:粘度変化なし(0〜10mPa・s)
△:僅かに上昇(10〜20mPa・s)
×:著しい粘度上昇(20mPa・s以上)或いは凝集物がある
〔水性インキの上書き乾燥性の各評価方法〕
事務用修正液JIS S 6055−1988の5.試験方法(25℃、相対湿度65%下)に準じて、試験を行った。
JIS指定の筆記用紙に、隙間50μmのフィルムアプリケーターで修正液を塗布し、水性ボールペン「ユニボールUB−200黒」(三菱鉛筆社製)にて通常に筆記し、所定時間後、指による擦過により水性ボールペンの描線乾燥状態を確認し、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:60秒後の擦過で、文字の判別ができ、且つ汚れが無い。
○:120秒後の擦過で、文字の判別ができ、且つ汚れが無い。
△:120秒後の擦過で、文字の判別ができるが、汚れる。
×:120秒後の擦過で、文字の判別ができず、汚れる。
〔塗膜強度の評価方法〕
事務用修正液JIS S 6055−1988の5.試験方法に準じて、試験を行った。
JIS指定の筆記用紙に、隙間50μmのフィルムアプリケーターで修正液を塗布し、油性ボールペン「SA−S黒」(三菱鉛筆社製)にて螺旋を書き、修正塗膜の強度を確認し、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:修正塗膜が削れず、紙面同様に筆記できる。
○:修正塗膜が僅かに削れるが、抵抗感なく筆記できる。
△:修正塗膜が僅かに削れたり、ペン先が沈み込んでしまうが、筆記は可能。
×:修正塗膜が崩れてしまい、筆記ができない。
Figure 2010024415
Figure 2010024415
上記表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の範囲となる実施例1〜6は、本発明の範囲外となる比較例1〜6に較べて、分散安定性、水性インキの上書き乾燥性、塗膜強度に優れていることが判明した。
比較例1〜6を具体的に見ると、比較例1及び2は、有機変性ポリジメチルシロキサンを含有しない組成であり、比較例3及び4は、樹脂の含有量が本発明の範囲から外れる組成であり、比較例5及び6は、有機変性ポリジメチルシロキサンの含有量が本発明の範囲から外れる組成であり、これらの場合は、本発明の効果を発揮できないことが判明した。
〔試験例1〕
実施例1〜3、並びに、実施例4〜6の組成に準拠して、樹脂(固形分)の含有量、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)の含有量を変動した場合の水性インキの上書き乾燥性、塗膜強度との関係を評価した。
図2は、樹脂(固形分)の含有量、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)の含有量を変動した場合の水性インキの上書き乾燥性、塗膜強度との関係を示す評価結果の特性図である。
図2に示すように、Aの領域となる、樹脂(固形分)3〜10%、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)0.1〜1.5%の範囲で、水性インキの上書き乾燥性と塗膜強度とに優れており、特にBの領域となる、樹脂(固形分)4〜8%、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)0.2〜1.0%の範囲で、更に水性インキの上書き乾燥性が60秒以内であり、塗膜強度に優れていることが判った。
紙面に筆記した文字に修正液組成物を塗布した状態〔ベナードセル現象(塗膜造成時に発生する対流現象)〕を説明するための概略断面図である。 実施例1〜3、並びに、実施例4〜6の組成に準拠して、樹脂(固形分)の含有量、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)の含有量を変動した場合の水性インキの上書き乾燥性、塗膜強度の関係を示す特性図である。

Claims (4)

  1. 少なくとも白色材30〜60質量%と、有機溶剤20〜70質量%と、樹脂(固形分)3〜10質量%と、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)0.1〜1.5質量%とを含有することを特徴とする油性修正液組成物。
  2. 請求項1に記載の油性修正液組成物において、樹脂(固形分)の含有量が4〜8質量%、有機変性ポリジメチルシロキサン(固形分)の含有量が0.2〜1.0質量%であることを特徴とする油性修正液組成物。
  3. 25℃、相対湿度65%下において、請求項1又は2記載の油性修正液組成物を塗布乾燥後の塗膜上に、水性インキで上書き筆記後の描線乾燥時間が60秒以内であることを特徴とする油性修正液組成物。
  4. 前記樹脂が、アクリル系樹脂であり、下記一般式(I)で示される(メタ)アクリル酸エステル93〜99質量部、及び下記一般式(II)で示される塩基性含窒素モノマーを0.4質量部以上、2質量部未満の範囲で含有して、共重合して得られるアクリル系合成樹脂である請求項1〜3の何れか一つに記載の油性修正液組成物。
    Figure 2010024415
    Figure 2010024415
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