JP5116243B2 - 油性マーキングペン用インキ組成物 - Google Patents

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Description

本発明は非吸収面に対し固着力に優れ、かつ、シリコーン製品、荷造り用クラフトテープ表面、機械油の付着した金属等の非吸収面等に筆記可能であり、かつ、透明なプラスチックやガラスに筆記しても濃く鮮明な描線を発現することが可能な油性マーキングペン用インキ組成物に関する。
従来、紙や金属、プラスチック等に筆記可能な油性マーキングペンが提案されている。しかしながら、シリコーン製品、荷造り用クラフトテープ表面、機械油の付着した金属等は、その臨界表面張力の低さからインキがはじかれ易く、それらの表面には筆記出来ないという問題があった。又、これまでの油性マーキングペン用インキ組成物は、着色剤が染料系であり、透明なプラスチックやガラスに筆記した場合、その染料の特徴から描線に透過性があり、その結果、描線が薄く見えるといった問題を有していた。その他、従来の油性マーキングペンによる筆跡は耐光性に乏しいという問題もあった。
そこで、これらの問題を解消するための種々の提案がなされてきており、インキのはじかれ易さの問題に対しては、トリメチルシロキシ珪酸を添加してなる油性インキが提案されている(特許文献1)。しかしながら、トリメチルシロキシ珪酸のアルコールへの溶解性が乏しく、その結果、インキの安定性が乏しかったり、あるいは、荷造り用クラフトテープ等の表面にインキがはじかれることなく筆記できるという性能に乏しかったりという問題を抱えている。又、着色剤として染料インキが用いられた場合には、透明部材に筆記した際に描線が薄くしか見えないといった問題は解決されていない。
又、これまでシリコーン系粘着剤を添加してなるインキが提案されてきている(特許文献2)。しかしながら、シリコーン系粘着剤のみが固着剤であるため、炭化水素系の溶剤にしか溶けず、係る溶剤使用の必須化に伴い、筆記時における臭気および安全性が問題となっている。
又、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーを添加した油性インキが提案されている(特許文献3)。しかしながら、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーの添加は、インキの滲み防止を目的としたものであり、該インキにおいても着色剤として用いられているのは染料であって、したがって該インキは染料インキであるため、クラフトテープや透明部材への筆記の困難性が懸念される。
又、カーボンブラックを着色剤として用いた油性インキが提案されている(特許文献4)。しかしながら、該カーボンブラックの平均粒径は100nm以下であり、顔料の特徴である隠蔽性の効果が小さいものである。このような従来型の油性インキでは、クラフトテープ等のインキをはじきやすい面への筆記性に劣るものであることが予測される。
特開平8−302261号公報 特公平7−91502号公報 特開2005−213390号公報 特開平1−135881号公報
このように、従来の油性インキには、インキの安定性やインキに含まれる有機溶剤由来の臭気および安全性の問題、ならびに描線濃度の問題があり、又、クラフトテープ等に筆記した際、ハジキを抑えることが出来ないという問題があった。
そこで、本発明は、前記従来技術の問題点を解決し、クラフトテープ等に筆記しても描線がはじかれることなく、又、ガラスのような透明部材に筆記しても描線濃度が良好で、かつ、固着性と安定性にも優れた油性マーキングペン用インキ組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、少なくとも低級アルコールと、顔料と、顔料分散剤と、固着樹脂と、表面張力低下剤0.2〜7質量%とからなる油性マーキングペン用インキ組成物であって、25℃におけるインキの粘度が3〜20mPa・sで、インキの表面張力が21mN/m以下である油性マーキングペン用インキ組成物が上記の目的を解決するために最適なものであることを見出し、本発明を完成した。
上記の構成による本発明により、上記の課題を解決し、非吸収面に対して筆記した際、濃く鮮明な描線を残すことが可能で、かつアルコール系溶剤の使用により臭気および安全性の観点でも優れた油性マーキングペン用インキ組成物が提供される。
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。本発明の油性マーキングペン用インキ組成物は、少なくとも低級アルコールと、顔料と、顔料分散剤と、固着樹脂と、表面張力低下剤0.2〜7質量%とを含んでなることを特徴とするものである。
本発明に用いる低級アルコールは、溶剤として使用するものであり、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコ−ル、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール等が挙げられる。これらの低級アルコールは、各々単独で又は2種以上混合して使用することが可能であり、その含有量は、インキ組成物全量に対して、50〜95質量%であることが好ましく、60〜80質量%であることがより好ましい。
本発明の油性マーキングペン用インキ組成物は、色材としての顔料を、無機顔料又は有機顔料のうちから選択されるいずれか一種を少なくとも含んでなることを特徴とする。本発明に用いる無機顔料としては、以下に詳述するカーボンブラックの他、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛等を例示することができる。顔料は、本発明の油性マーキングペン用インキ組成物全量に対して、3〜25質量%であることが好ましく、5〜18質量%であることがより好ましい。
本発明に用いるカーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック等が挙げられるが、これらのものに特に限定はされない。かかるカーボンブラックとしては、#1000、MA100、#990,#980、#970、#960、#52、MCF88(以上、三菱化学社製)、モナーク1000、モナーク800、モーグルL、リーガル400R(以上、キャボット社製)、カラーブラックFW200、カラーブラックFW1、スペシャルブラック5、プリンテックスU、スペシャルブラック25、プリンテックス45、スペシャルブラック10(以上、デグサ社製)等が挙げられる。
本発明に用いるカーボンブラックの分散剤としては、ソルスパース5000、ソルスパース12000、ソルスパース22000(以上、日本ルーブリゾール社製)、ロジン樹脂等が挙げられる。カーボンブラックの分散剤は、カーボンブラック全量に対して、2〜15質量%であることが好ましく、3〜8質量%であることがより好ましい。
本発明に用いる有機顔料としては、油性インキ組成物に配合して使用し得ることが知られている有機顔料を使用することができ、中でも、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー60、ピグメントイエロー110、ピグメントグリーン7、ピグメントグリーン36、ピグメントレッド17、ピグメントレッド122、ピグメントレッド254、ピグメントバイオレッド23等の使用が好ましい。
高分子分散剤タイプの顔料分散剤としては、ソルスパースシリーズ(日本ルーブリゾール社製)、Disperbykシリーズ(ビッグケミー社製)、アジスパース(味の素ファインテクノ社製)等を市販品のまま特段の精製をすることなく使用することができる。本発明の油性マーキングペン用インキ組成物にはその全質量中、顔料分散剤を1〜10質量%配合させることが好ましく、2〜8質量%配合させることがより好ましい。
これらの高分子活性剤タイプの顔料分散剤は、分子内に、塩やエステル基、アミノ基等を有し、有機溶剤に溶解した際の溶液粘度が小さく、又、顔料を細分化できる能力を有し、ポリビニルブチラールとは構造も性質も異なるものである。
前記ソルスパースシリーズとしては、ソルスパース20000、ソルスパース24000、ソルスパース54000、ソルスパース27000、ソルスパース32550、ソルスパース34750等が挙げられる。
前記Disperbykシリーズとしては、Disperbyk−103、Disperbyk−161、Disperbyk−166、Disperbyk−167等が挙げられる。
又、前記アジスパースシリーズとしては、PB−821等が挙げられる。
エステル系溶剤に溶解してなる分散剤溶液は、一度、水等の貧溶媒に分散剤を滴下し、沈殿物を回収して調製することもできる。
本発明に用いる固着樹脂は、アルコール系溶剤に可溶な樹脂であり、被塗布面への付着剤、インキの粘度調整剤、更に、着色剤の分散剤として使用するものであり、従来より使用されている各種の天然樹脂、合成樹脂が使用できる。本発明に用いることができる固着樹脂としては、例えば、ロジン、エステルガム、マレイン酸変成ロジン、フェノール変成ロジン等のロジン系樹脂、エチルセルローズ、ニトロセルローズ等のセルローズ系樹脂、ポリビニルブチラール、アルキル−フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等のビニル系樹脂、石油系樹脂、ケトン系樹脂、アクリル系樹脂、アルデヒドと尿素の縮合物、マレイン酸樹脂等が例示される。これらは単独又は2種以上混合して使用することが可能であり、その含有量は、インキ組成物全量に対して2〜30質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることがより好ましい。
本発明に用いる表面張力低下剤としては、インキの表面張力を低下させるものであれば特に限定はされず、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーが好適である。本発明に用いる表面張力低下剤としてのポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーとしては、例えば、東レ・ダウコーニング社製 FZ−5609等が挙げられる。
表面張力低下剤の配合量は、本発明の油性マーキングペン用インキ組成物中、0.2〜7質量%が好ましい。該配合量が0.2質量%未満では、クラフトテープに筆記した際にインキハジキが生じることとなり、好ましくない。一方、該配合量が7質量%を超えると、描線の固着力が低下したり、インキの安定性が低下するなどして好ましくない。
インキ中のカーボンブラックの平均粒径は60〜130nmであることが好ましく、更に好ましくは、101〜130nmである。60nm未満では、塗膜に透過性が発現し、結果として透明な部材に筆記したときの描線が薄く見えてしまい好ましくない。一方、130nmより大きい場合には、ペン先での濃度変化が起こりやすく、結果としてペン先が詰まったり、インキの出(で)が悪くなって好ましくない。
インキの粘度は、3〜20mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましい。3mPa・s未満では、十分な着色剤や固着剤を添加できず、十分な性能が得られない。一方、20mPa・sを超えると、描線がかすれやすく好ましくない。
インキの表面張力は21mN/m以下になるものが好ましく、更に好ましくは、20mN/m以下になるものが好ましい。インキの表面張力が22mN/mより大きいものでは、クラフトテープに筆記した場合、インキハジキを起こしやすく好ましくない。前記の表面張力低下剤としてのポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーは、非吸収性の表面上に本発明インキがはじかれることなく定着することを可能とするだけでなく、本発明インキの表面張力を21mN/m以下とするためにも有効に作用する。
その他、必要に応じてグリセリン誘導体に代表されるノンドライ剤、ベンジルアルコールに代表される白色化防止剤、有機溶剤に代表される樹脂溶解助剤等や、アニオン系、ノニオン系、カチオン系などの界面活性剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤、潤滑剤、pH調整剤などを、本発明油性マーキングペン用インキ組成物の任意成分として添加することができる。
次に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定解釈されるものではない。
(実施例1)
カーボンブラックリーガル400R(キャボット社製、揮発分2.5%)
15.0部
ソルスパース12000(日本ルーブリゾール社製) 1.0部
ソルスパース20000(日本ルーブリゾール社製) 6.0部
レジンSK(Huls社製) 5.0部
ヒタノール1501(日立化成社製) 5.0部
FZ−5609(東レダウコーニング社製) 0.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 50.0部
エタノール 17.5部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmガラスビーズにて60分間湿式分散して、粘度9mPa・s、平均粒径105nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(実施例2)
カーボンブラックモーガルL(キャボット社製) 15.0部
ソルスパース12000(日本ルーブリゾール社製) 1.0部
ソルスパース32550(日本ルーブリゾール社製) 6.0部
レジンSK(Huls社製) 5.0部
ヒタノール1501(日立化成社製) 5.0部
FZ−5609(東レダウコーニング社製) 0.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 50.0部
エタノール 17.5部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmガラスビーズにて60分間湿式分散して、粘度6mPa・s、平均粒径95nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(実施例3)
カーボンブラックモナーク(キャボット社製) 15.0部
ソルスパース12000(日本ルーブリゾール社製) 1.0部
ソルスパース34750(原液)(日本ルーブリゾール社製) 5.0部
FZ−5609(東レダウコーニング社製) 0.5部
シリコーングラフトアクリルコポリマーX−22−8053(信越化学社製)
3.5部
イソプロピルアルコール 30.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 45.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmガラスビーズにて45分間湿式分散して、粘度9mPa・s、平均粒径108nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(実施例4)
スレンブルー(チバスペシャリティーケミカルズ社製) 3.0部
BL−1(積水化学社製) 2.0部
SBNブルー701(保土谷化学社製) 3.0部
FZ−5609(東レダウコーニング社製) 0.5部
YSポリスターT115(ヤスハラケミカル社製) 5.0部
エタノール 30.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 54.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmガラスビーズにて45分間湿式分散して、粘度8mPa・s、平均粒径88nmの青色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(実施例5)
ピグメントレッド254(チバスペシャリティーケミカルズ社製)5.0部
BL−1(積水化学社製) 2.0部
レジンSK(Huls社製) 5.0部
バリファーストレッドレッド1355(オリエント化学工業社製)3.0部
FZ−5609(東レダウコーニング社製) 0.5部
エタノール 30.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 54.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmガラスビーズにて45分間湿式分散して、粘度12mPa・s、平均粒径124nmの赤色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(実施例6)
フタロシアニングリーン7(クラリアント社製) 3.0部
BL−10(積水化学社製) 3.0部
ヒタノール1133(日立化成社製) 10.0部
FZ−5609(東レダウコーニング社製) 0.5部
FZ−2164(東レダウコーニング社製) 0.5部
ノルマルプロピルアルコール 83.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmガラスビーズにて45分間湿式分散して、粘度11mPa・s、平均粒径117nmの緑色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(実施例7)
カーボンブラックモーガルL(キャボット社製) 15.0部
ソルスパース12000(日本ルーブリゾール社製) 1.0部
ソルスパース20000(日本ルーブリゾール社製) 5.0部
ヒタノール1133(日立化成社製) 10.0部
レジンSK(Huls社製) 3.0部
FZ−5609(東レダウコーニング社製) 1.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 33.0部
エタノール 32.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmガラスビーズにて45分間湿式分散して、粘度8mPa・s、平均粒径90nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(比較例1)
黒色染料バリファーストブラック3840(オリエント化学工業社製)
15.0部
レジンSK(Huls社製) 10.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 30.0部
キシレン 40.0部
トリメチルシロキシ珪酸X−40−2134(積水化学社製) 5.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、粘度9mPa・sの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(比較例2)
黒色染料ニグロシンEX(オリエント化学工業社製) 12.0部
ヒタノール1133(日立化成社製) 10.0部
キシレン 65.0部
シリコーン粘着剤SD4585(東レダウコーニング社製) 10.0部
オレイン酸 3.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、粘度12mPa・sの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(比較例3)
カーボンブラック#1000(三菱化学社製) 5.0部
ソルスパース12000(日本ルーブリゾール社製) 1.0部
ソルスパース20000(日本ルーブリゾール社製) 3.0部
レジンSK(Huls社製) 2.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 89.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.3mmジルコニアビーズにて120分間湿式分散して、粘度2.8mPa・s、平均粒径58nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(比較例4)
カーボンブラックプリンテックス(デグサ社製) 8.0部
ポリビニルブチラールBL−1(積水化学社製) 5.0部
イソプロピルアルコール 47.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 40.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmビーズにて45分間湿式分散して、粘度12mPa・s、平均粒径180nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(比較例5)
黒色染料ニグロシンEX(オリエント化学工業社製) 15.0部
レジンSK(Huls社製) 10.0部
FZ−2203(東レダウコーニング社製) 0.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 70.5部
オレイン酸 4.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmビーズにて45分間湿式分散して、粘度12mPa・s、平均粒径180nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(比較例6)
黒色染料ニグロシンEX(オリエント化学工業社製) 15.0部
レジンSK(Huls社製) 10.0部
FZ−2207(東レダウコーニング社製) 0.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 70.5部
オレイン酸 4.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmビーズにて45分間湿式分散して、粘度12mPa・s、平均粒径180nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
(比較例7)
黒色染料ニグロシンEX(オリエント化学工業社製) 15.0部
レジンSK(Huls社製) 10.0部
FZ−2222(東レダウコーニング社製) 0.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 70.5部
オレイン酸 4.0部
上記の各原料を上記の配合割合で調合し、0.6mmビーズにて45分間湿式分散して、粘度12mPa・s、平均粒径180nmの黒色の油性マーキングペン用インキ組成物を得た。
上記の実施例および比較例の結果を下記表1及び表2に示す。
Figure 0005116243
Figure 0005116243
(インキの表面張力)
インキの表面張力は、協和界面科学社製、表面張力測定装置 CBVP−Zにて測定した。
(インキの粘度)
インキの粘度は、東機産業社製、E型回転粘度計、TV−20にて測定した。
(インキ中の顔料の平均粒径)
インキ中の顔料の平均粒径は、コールター社製 N4プラスにて、PGM溶媒(プロピレングリコールモノメチルエーテル)を用いて測定した。
(インキの臭気)
インキの臭気については、下記評価基準で能評価した。
評価基準:
◎:臭いは全く感じられない。
○:鼻をつく芳香族系溶剤の臭いは感じないが、アルコール系溶剤の臭いを若干感じる。
△:鼻をつく芳香族系溶剤の臭いを若干感じる。
×:鼻をつく芳香族系溶剤の臭いを強く感じる。
(クラフトテープへの筆記性)
クラフトテープへの筆記性は、以下のようにして官能評価された。
三菱鉛筆社製A−50Eの油性マーキングペン軸にインキを充填し、クラフトテープ表面に筆記し、インキのハジキ度合いを目視にて観察して下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:インキのハジキは全く認められない。
△:インキのハジキが若干認められる。
×:インキのハジキが著しく、描線にならない。
(ペン先の濃度変化)
三菱鉛筆社製A−50Eの油性マーキングペン軸にインキを充填し、ペン先が上向きの状態で、温度50℃で一定に保たれた恒温室に1ヶ月間静置し、筆記描線濃度を目視で観察して下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:濃度変化は、全く見られない。
○:濃度変化は、ほとんど見られない。
△:濃度変化が見られ、描線も薄くなっている。
×:濃度変化が著しく、透明に近い描線になっている。
(描線カスレ性)
三菱鉛筆社製A−50Eの油性マーキングペン軸にインキを充填し、ペン先が下向きの状態で、温度50℃で一定に保たれた恒温室に1ヶ月間静置し、筆記描線濃度を目視で観察して下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:カスレは、全く見られない。
○:カスレは、ほとんど見られない。
△:描線が全体的にかすれている。
×:著しくかすれ、筆記できない。
(ガラス板上への筆記描線の濃度)
三菱鉛筆社製A−50Eの油性マーキングペン軸にインキを充填し、ガラス板上に筆記し、その描線濃度を目視にて観察して下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:三菱鉛筆社製の油性染料マーキングペン「ピース」(型番:PA−50E)と比較して描線が濃い。
△:三菱鉛筆社製の油性染料マーキングペン「ピース」(型番:PA−50E)と比較して描線濃度は同程度である。
×:三菱鉛筆社製の油性染料マーキングペン「ピース」(型番:PA−50E)と比較して描線が薄い。
(総合評価)
以上の各評価を総合的に判断して、下記評価基準で総合評価した。
評価基準:
◎:極めて優れている。
○:優れている。
△:普通。
×:悪い。
上記表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の範囲となる実施例1〜7は、本発明の範囲外となる比較例1〜に較べて、インキの表面張力、インキの粘度、粒子の平均粒径、インキの臭気、クラフトテープへの筆記性、ペン先の濃度変化、描線カスレ性、及びガラス板上への筆記描線の濃度の全てに優れている。
特に、ポリエーテル変性シリコーンを含有したものは、更に、PETフィルムやガラス板上へ筆記した場合における筆記描線の乾燥性に優れていることが判明した。
これに対して、比較例1〜はいずれも、インキの臭気、クラフトテープ表面への筆記性、ペン先の濃度変化、描線カスレ性、及びガラス板上への筆記描線の濃度のうち、少なくともいずれか2つが問題であった。
本発明は、非吸収面に対し固着力に優れ、かつ、シリコーン製品、荷造り用クラフトテープ表面、機械油の付着した金属等の非吸収面等に筆記可能であり、かつ、透明なプラスチックやガラスに筆記しても濃く鮮明な描線を発現することが可能な油性マーキングペン用インキ組成物を提供し、産業上の利用可能性が高い。

Claims (5)

  1. 少なくとも下記A群から選ばれる低級アルコールと、顔料と、分子内にアミノ基を有する高分子活性剤の顔料分散剤と、下記B群から選ばれる固着樹脂と、表面張力低下剤としてポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーを0.2〜7質量%とを含んでなる油性マーキングペン用インキ組成物であって、25℃における粘度が3〜20mPa・sで、表面張力が21mN/m以下である油性マーキングペン用インキ組成物。
    A群:メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコ−ル、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及び、これらの低級アルコールの2種以上の混合物
    B群:ロジン、エステルガム、マレイン酸変成ロジン、フェノール変成ロジン、エチルセルローズ、ニトロセルローズ、ポリビニルブチラール、アルキル−フェノール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、石油樹脂、ケトン樹脂、アクリル樹脂、アルデヒドと尿素の縮合物、マレイン酸樹脂、及び、これら樹脂の2種以上の混合物
  2. 前記顔料が無機顔料から選択されるカーボンブラックであり、該カーボンブラックが、揮発分5%未満であることを特徴とする請求項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  3. 前記顔料が無機顔料から選択されるカーボンブラックであり、該カーボンブラックが、平均粒径101〜130nmの範囲で分散されていることを特徴とする請求項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  4. 前記顔料が、平均粒径60〜140nmの範囲で分散されている請求項1又は2に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
  5. 更に染料を配合してなる請求項1〜のいずれか一項に記載の油性マーキングペン用インキ組成物。
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