JP2010014257A - シャフト抜け防止構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シャフトの挿入方向に関係無くスムーズにシャフトを挿入可能なシャフト抜け防止構造を提供すること。
【解決手段】等速自在継手の内側継手部材2に対してシャフト1を抜け止めするシャフト抜け防止構造において、シャフト1の止め輪溝1dに弾性部材4を備えた。内側継手部材2の軸孔2aにシャフト1を挿入する前の状態で、弾性部材4は、シャフト1の中心軸線Oに対する自然状態の止め輪3の径方向の偏りを抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、等速自在継手の内側継手部材の軸孔に挿入するシャフトを、該内側継手部材に対して抜け止めするシャフト抜け防止構造に関する。
自動車の駆動系等に組み込む等速自在継手においては、ブーツ交換等の整備工数の簡素化を目的に、等速自在継手とシャフトとを分解可能に嵌合させた構造が従来から採用されている。
この構造において、シャフトは止め輪を嵌入した環状の止め輪溝を有し、等速自在継手の内側継手部材はこのシャフトを挿入する軸孔を有する。シャフトの前記軸孔への挿入を開始すると、止め輪は弾性的に縮径し、挿入完了時に、例えば、シャフト挿入側とは反対側の軸孔端の拡径部において拡径する。等速自在継手の内側継手部材の軸孔からシャフトを抜くような力が作用した場合、ある程度まではこの拡径した止め輪が拡径部に対して係止することにより、シャフトを抜け止めする。シャフトを抜くような力がある程度以上大きくなると、止め輪が縮径し、シャフトは抜ける。
ところで、等速自在継手の内側継手部材の軸孔にシャフトを挿入する際に、シャフトの中心軸線に対して止め輪が径方向に偏っていると、内側継手部材におけるシャフト挿入側の軸孔端に止め輪が引っ掛かり、挿入作業がスムーズに行なえなかったり、止め輪が損傷したりするおそれがある。この問題に対して、治工具を使用せずかつ特殊加工した内側継手部材を使用しないで対処する方法が、特許文献1で提案されている。この特許文献1は、シャフトの止め輪溝の底部に隣接したテーパ面等を開示している。シャフトを鉛直方向にして内側継手部材の軸孔に挿入すれば、止め輪が自重でこのテーパ面等により水平移動し、シャフトの中心軸線に対する止め輪の径方向の偏りが抑制されるのである。
特開2007−270904号公報
しかし、この特許文献1の方法では、シャフトを鉛直方向にして内側継手部材の軸孔に挿入しなければならない。このため、シャフトを水平方向にして内側継手部材の軸孔に挿入する場合には使用出来ない。例えばドライブシャフトの組み立てにおいてシャフトの両端を同時に内側継手部材の軸孔に挿入させる工程があるが、このような工程では特許文献1の方法は使用できない。
本発明は、上記事情に鑑み、シャフトの挿入方向に関係無くスムーズにシャフトを挿入可能なシャフト抜け防止構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1の本発明は、止め輪を嵌入した環状の止め輪溝を有するシャフトと、該シャフトを挿入する軸孔を有するシャフト連結部材とを備え、前記止め輪を弾性的に縮径させた状態で前記シャフトを前記軸孔に挿入し、前記止め輪が拡径することにより前記シャフト連結部材に対して前記シャフトを抜け止めするシャフト抜け防止構造において、前記止め輪とは別体であって、前記シャフトの中心軸線に対する自然状態の前記止め輪の径方向の偏りを抑制する弾性部材を前記止め輪溝に備えたことを特徴とする。
ここで、「自然状態」とは、止め輪が弾性的に縮径も拡径もしていない状態のことをいい、厳密には弾性的に微小に縮径又は拡径していても、実質的に縮径も拡径もしていないとみなせる状態も含む(以下、同じ)。
請求項1の発明によれば、弾性部材により、シャフトの方向に関係無く、シャフトの中心軸線に対する自然状態の止め輪の径方向の偏りを抑制することができる。また、止め輪が縮径する場合に弾性部材は止め輪に合わせて変形するので、止め輪の縮径を妨げることは少ない。従って、シャフトの方向に関係無くシャフトをスムーズにシャフト連結部材に挿入することが可能である。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記シャフト連結部材を、等速自在継手の内側継手部材としたものである。
請求項2の発明によれば、シャフト連結部材が等速自在継手の内側継手部材の場合に請求項1の発明の作用効果が得られる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記弾性部材を環状としたものである。
請求項3の発明によれば、弾性部材を止め輪溝に固定するのに接着剤などが不要になる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記弾性部材の外径が自由状態で前記シャフトの周方向で一定であるものである。
ここで、「自由状態」とは、弾性部材の外周面が止め輪等により押圧されていない状態のことをいう(以下、同じ)。
請求項4の発明によれば、弾性部材の止め輪の偏りを抑制する効果が周方向で一定となる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記弾性部材の外径が自由状態で前記シャフトの軸方向で一定であるものである。
請求項5の発明によれば、弾性部材の止め輪の偏りを抑制する効果が周方向かつ軸方向で一定となる。
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記止め輪の切口幅が、前記弾性部材の自由状態での外径より小さいものである。
請求項6の発明によれば、内側継手部材の軸孔へのシャフトの挿入の際に、止め輪がシャフトから脱落することを抑制できる。
請求項7の発明は、請求項2〜6の何れか一の発明において、前記等速自在継手を摺動式等速自在継手としたものである。
請求項7の発明によれば、等速自在継手が摺動式等速自在継手の場合に請求項2〜6の何れか一の発明の作用効果を享受することができる。
請求項8の発明は、請求項2〜7の何れか一に記載のシャフト抜け防止構造を有する等速自在継手である。
請求項8の発明によれば、等速自在継手において、請求項2〜7の何れか一の発明の作用効果を享受することができる。
本発明のシャフト抜け防止構造によれば、シャフトの挿入方向に関係無くスムーズにシャフトを挿入することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1(A)に示すように、本発明の実施形態に係るシャフト抜け防止構造は、シャフト1、シャフト連結部材である等速自在継手の内側継手部材2、止め輪3、弾性部材4とを備えている。
シャフト1には、先端側から順番に、スプライン部1a、小径部1b、大径部1cが形成されている。スプライン部1aには、スプラインが形成されており、シャフト1周方向に延在する環状の止め輪溝1dが、シャフト1先端寄りに形成されている。止め輪溝1dは、シャフト1軸方向の断面形状は矩形状であり、その底部の直径は、スプライン部1aのスプラインの最小径よりも小さい。小径部1bの直径は、スプライン部1aのスプラインの最小径と略同じである。小径部1bと大径部1cの間にはテーパ面1eが形成されている。大径部1cの直径は、小径部1bの直径よりも大きい。
内側継手部材2は、外側継手部材(図示省略)、トルク伝達部材(図示省略)と共に等速自在継手を構成するものである。外側継手部材は、内側継手部材の径方向外方に位置する部分を有し、トルク伝達部材は、内側継手部材2と外側継手部材の間に介在してトルクを伝達する。等速自在継手としては、例えば、ボールフィックスドジョイント、アンダーカットフリージョイント等の固定式等速自在継手があり、本発明はこれら固定式等速自在継手全般に適用可能である。また、本発明はダブルオフセット型、クロスグルーブ型、トリポード型等の摺動式等速自在継手にも適用可能である。
内側継手部材2は、シャフト1を挿入する軸孔2aを有する。軸孔2aの内周にはスプラインが形成されており、このスプラインはシャフト1のスプライン部1aのスプラインに対して、嵌合している。軸孔2aのスプラインの最小径よりもシャフト1の小径部1bの直径は小さい。軸孔2aにおいてシャフト1の挿入側の端部には、開口端2eからスプラインまで延在するテーパ面2bが形成されている。このテーパ面2bは、開口端2eに向かって漸次拡径する拡径面である。開口端2eは円形でその円形の中心を軸孔2aの中心軸線は通る。軸孔2aにおいてシャフト1の挿入側とは反対側の端部には、軸孔2aのスプラインの最小径よりも内径が大きい拡径部2cが形成されている。拡径部2cのスプライン側には、スプラインまで延在するテーパ面2dが形成されている。
止め輪3の線材の横断面形状は円形である。この止め輪3は、その中心軸線に対して直角の断面形状がC字状(図3参照)を成しており、シャフト1の止め輪溝1dに沿って延在する。図1(A)の止め輪3は、弾性的に縮径した状態であり、内側継手部材2の拡径部2cの内周面と、テーパ面2dに圧接している。また、止め輪3は、シャフト1の止め輪溝1dのシャフト1先端側の側面に当接している。止め輪3は、金属製であり、市販のものでもよい。
弾性部材4は、環状を成しており、シャフト1の止め輪溝1dに沿って延在している。シャフト1の軸方向断面形状は略矩形状である。弾性部材4の内周面の全体は、止め輪溝1dの底面に当接又は圧接している。弾性部材4の外周面は、その一部が止め輪3に当接している。弾性部材4の材料は、例えば、ゴム等である。
この状態で、例えば図1(A)において白矢印で示すようにシャフト1を内側継手部材2から抜くような外力が作用した場合、外力が所定の大きさまでは、止め輪3が内側継手部材2のテーパ面2dに係合し、内側継手部材2に対してシャフト1は抜け止めされる。外力が所定の大きさを超えると止め輪3が縮径し、内側継手部材2からシャフト1は抜ける。
次に、シャフト1を内側継手部材2の軸孔2aに挿入する過程を説明する。図1(B)に、挿入前の水平方向のシャフト1を示す。この状態にするために、あらかじめ、弾性部材4を、シャフト1先端側から拡径してスプライン部1aを通過させ止め輪溝1dに嵌入し、その後に同様に止め輪3を止め輪溝1dに嵌入する。図1(B)の状態で、弾性部材4のシャフト1軸方向断面形状は略矩形状であり、弾性部材4の外径は自由状態でシャフト1の周方向かつ軸方向で一定である。弾性部材4の内周面の全体は、止め輪溝1dの底面に当接又は圧接している。このとき、止め輪3は自然状態である。止め輪3の最小内径は、弾性部材4の外径より大きい。そのため、止め輪3と弾性部材4は、シャフト1の上側で互いに当接するが、それ以外の部位では隙間を有する。止め輪3はその中心軸線に対する位置が鉛直方向下側である部位P1で止め輪溝1dから最も突出する。しかし、この突出量は弾性部材4が無い場合と比較すると小さい。すなわち、シャフト1の中心軸線Oに対する止め輪3の径方向の偏りを弾性部材4が抑制していることになる。
次に、図2(A)に示すように、シャフト1を内側継手部材2の軸孔2aに挿入していく。即ち、シャフト1のスプライン部1aのスプラインを、軸孔2aのスプラインに対し嵌合していく。この結果、止め輪3の最大突出部位P1のシャフト先端側が内側継手部材2のテーパ面2bに当接する。その後、止め輪3はテーパ面2bに沿って縮径していく。この縮径が進むと、止め輪3の径方向内側が、弾性部材4の外周面に当接する。この際、弾性部材4は、その弾性により止め輪3の縮径に合わせて変形し、止め輪3の縮径をほとんど妨げない。止め輪3は更に縮径し、その最大外径が軸孔2aのスプラインの最小内径となり、図2(B)に示すように、軸孔2aに対するシャフト1の挿入は進行していく。
止め輪3が内側継手部材2のテーパ面2dに到達すると、止め輪3はその弾性によりテーパ面2dに沿って拡径していく。シャフト1のテーパ面1eが内側継手部材2のテーパ面2bに当接すると、シャフト1は内側継手部材2に対して停止する。しかし、止め輪3はテーパ面2dに沿って拡径を続け、拡径部2cと止め輪溝1dのシャフト1先端側の側面に当接した時点で止め輪3の拡径が終了する。これで、図1(A)に示す状態となり、シャフト1の内側継手部材2の軸孔2aに対する挿入は完了する。
以上のように、図1(B)に示すシャフト1が水平方向の状態でも、弾性部材4が止め輪3に対してシャフト1の径方向に当接しているため、シャフト1の中心軸線Oに対する止め輪3の径方向の偏りを抑制することができる。従って、シャフト1が水平方向であっても、シャフト1を内側継手部材2の軸孔2aにスムーズに挿入することが可能である。シャフト1の向きが水平方向の場合が、シャフト1の中心軸線Oに対する止め輪3の径方向の偏りが最も大きくなりやすい。よってシャフト1の方向が水平方向の場合での止め輪3の偏りを抑制できれば、シャフト1の方向が他の方向の場合も、止め輪3の偏りを抑制できることになる。すなわち、本実施形態のシャフト抜け防止構造では、挿入時のシャフト1の方向に関係無く、内側継手部材2の軸孔2aにシャフト1をスムーズに挿入することが可能である。
水平方向のシャフト1に対して自然状態の止め輪3のシャフト1径方向の偏りが最大となるのは、図3(A)に示すように、止め輪3の切口が鉛直方向上側であり、止め輪3の周方向の両端部間を通る対称軸が鉛直方向となる状態である。図3(B)に示すように、止め輪3の中心軸線をシャフト1の中心軸線Oと平行にした状態で、止め輪3において最もシャフトの先端側の端部のうちシャフト1の中心軸線Oから最も遠い部位P2とシャフト1の中心軸線Oとの距離をD1とする。本実施形態では、図3の状態で、P2は、止め輪3において最もシャフト1の先端側の端部のうち最も鉛直方向下側の部位である。
図2(A)に示すように、シャフト1の中心軸線Oと軸孔2aの中心軸線を平行にしてシャフト1を軸孔2aに挿入した状態で、内側継手部材2のテーパ面2dの開口端2eのうちシャフト1の中心軸線Oに最も近い部位P3とシャフト1の中心軸線Oとの距離をD2とする。なお、本実施形態では、図2(A)の状態で、シャフト1の中心軸線Oと軸孔2aの中心軸線は一致しているので、D2はテーパ面2dの開口端2eの成す円形の半径である。
D1はD2より小さくなるように設定されている。これにより、図2(A)に示すように、シャフト1の中心軸線Oと軸孔2aの中心軸線を平行にしてシャフト1を軸孔2aに挿入していくと、最初から止め輪3が内側継手部材2のテーパ面2bに当接するため、止め輪3の縮径が容易となり、軸孔2aへのシャフト1の挿入がスムーズになる。
図1(B)に示す挿入前の水平方向のシャフト1において、図3(A)に示すように自然状態の止め輪3の切口幅Wは、弾性部材4の自由状態での外径より小さい。これにより、内側継手部材2の軸孔2aにシャフト1を挿入するまでの間に、シャフト1の止め輪溝1dから止め輪3が脱落することを抑制できる。しかし、必ずしも、自然状態の止め輪3の切口幅Wが弾性部材4の自由状態での外径より小さい必要はない。
次に、内側継手部材2からシャフト1を抜くように外力を加えた場合に、シャフト1が抜ける外力の大きさ(以下、シャフト抜け力と記す)を調節する方法を説明する。図1(A)に示すシャフト1の挿入が完了した状態において、弾性部材4が存在しないとして、シャフト1の止め輪溝1dと、内側継手部材2と、止め輪3に囲まれた空間Sを考える(図5参照)。シャフト抜け力は、空間Sの容積に対する弾性部材4の体積の割合Rと相関性がある。シャフト抜け力と割合Rとの関係を図4に示す。割合Rが範囲A内の場合には、シャフト抜け力は一定であり、範囲Aを超えた範囲では、割合Rが増加するに従い、シャフト抜け力が増加する。従って、割合Rを調整することにより、シャフト抜け力を調整することができる。
範囲Aを超えた範囲での割合Rとシャフト抜け力との関係が上記のようになる理由は以下のように考えられる。図1(A)に示す状態で、内側継手部材2からシャフト1を抜くように外力を加えた場合には、内側継手部材2のテーパ面2dに止め輪3が当接しているため、止め輪3が縮径する方向に止め輪に外力の分力が作用する。割合Rが小さい場合、止め輪3が縮径して弾性部材4に当接しても、止め輪3の縮径に対する抵抗力である弾性部材4の弾性反発力が小さいため、シャフト抜け力は小さい。これに対して、割合Rが大きい場合、止め輪3が縮径して弾性部材4に当接すると、止め輪3の縮径に対する抵抗力である弾性部材4の弾性反発力が大きいため、シャフト抜け力も大きい。これにより、割合Rが増加するに従い、シャフト抜け力が増加する。
一方、割合Rが範囲A以内では、弾性部材4の体積が小さいため、止め輪3が縮径しても弾性部材4にほとんど当接せず、止め輪3の縮径に対する抵抗力である弾性部材4の弾性反発力が生じないため、シャフト抜け力は一定となる。
止め輪3の切口幅Wを調節することによってもシャフト抜け力を調節することができる。この調節は、弾性部材の体積が一定の場合に、止め輪3の切口幅Wが小さい程、シャフト抜け力が大きいことに基づき行なう。止め輪3の切口幅Wとシャフト抜け力の関係は、上記の割合Rとシャフト抜け力の関係と同様に説明できる。例えば、止め輪3の切口幅Wを図5(A)に示す大きさから同図(B)に示す大きさに小さくする場合を考える。止め輪3の切口幅Wが小さくなるため、その分空間Sの容積は小さくなる。そのため、弾性部材4の体積が同じである場合、割合Rが大きくなるので、止め輪3が縮径して弾性部材4に当接した場合の弾性部材4の弾性反発力が大きくなり、シャフト抜け力が大きくなる。
上記実施形態では、D1はD2より小さいとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、D1がD2と同じであってもよく、又はD1がD2より大きくてもよい。
上記実施形態では、内側継手部材2の軸孔2aにおけるシャフト1の挿入側端部にテーパ面2bが形成されているが、テーパ面以外でも開口端に向かって漸次拡径する拡径面であればよいし、また、このような拡径面が形成されていなくともよい。
上記実施形態では、図1(B)の状態で弾性部材4の外径がシャフト1の周方向かつ軸方向で一定であるが、シャフト1の周方向と軸方向のいずれか一方又は両方で変化しても良い。
上記実施形態では、弾性部材4は環状であるが、本発明はこれに限定されない。例えば複数の弾性部材4をシャフト1の止め輪溝1dに接着剤等で固定してもよい。
上記実施形態では、シャフト1を挿入する軸孔を有する部材として等速自在継手の内側継手部材を適用したが、その他の部材を適用してもよい。
その他にも、本発明は上記実施形態に限定されることなく、その技術的思想の範囲内であれば、様々な変形が可能である。
(A)が本発明の実施形態に係るシャフト抜け防止構造を示す図、(B)が軸孔に挿入する前のシャフトを示す図である。 軸孔にシャフトを挿入する過程を示す図である。 シャフトに対して自然状態の止め輪のシャフト径方向の偏りが最大である状態を示す図であり、(A)がシャフト径方向の断面図であって(B)のY−Y線断面図、(B)がシャフトの側面図である。 シャフト抜け力と空間S容積に対する弾性部材体積の割合との関係を示す図である。 図1(A)のX−X線断面図における止め輪の切口幅が異なる例を示す図であり、(A)が切口幅が大きい例を示す図、(B)が切口幅が小さい例を示す図である。
符号の説明
1 シャフト
1d 止め輪溝
2 内側継手部材(シャフト連結部材)
2a 軸孔
2b テーパ面(拡径面)
3 止め輪
4 弾性部材
W 止め輪の切口幅
O シャフトの中心軸線

Claims (8)

  1. 止め輪を嵌入した環状の止め輪溝を有するシャフトと、該シャフトを挿入する軸孔を有するシャフト連結部材とを備え、前記止め輪を弾性的に縮径させた状態で前記シャフトを前記軸孔に挿入し、前記止め輪が拡径することにより前記シャフト連結部材に対して前記シャフトを抜け止めするシャフト抜け防止構造において、
    前記止め輪とは別体であって、前記シャフトの中心軸線に対する自然状態の前記止め輪の径方向の偏りを抑制する弾性部材を前記止め輪溝に備えたことを特徴とするシャフト抜け防止構造。
  2. 前記シャフト連結部材を、等速自在継手の内側継手部材とした請求項1のシャフト抜け防止構造。
  3. 前記弾性部材を環状とした請求項2に記載のシャフト抜け防止構造。
  4. 前記弾性部材の外径が自由状態で前記シャフトの周方向で一定である請求項3に記載のシャフト抜け防止構造。
  5. 前記弾性部材の外径が自由状態で前記シャフトの軸方向で一定である請求項4に記載のシャフト抜け防止構造。
  6. 前記止め輪の切口幅が、前記弾性部材の自由状態での外径より小さい請求項5に記載のシャフト抜け防止構造。
  7. 前記等速自在継手を摺動式等速自在継手とした請求項2〜6の何れか一に記載のシャフト抜け防止構造。
  8. 請求項2〜7の何れか一に記載のシャフト抜け防止構造を有する等速自在継手。
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