JP2010008513A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 粒径均一性および画像濃度に優れた静電荷像現像用トナーを提供する。
【解決手段】 ポリエステル樹脂と着色剤を含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、前記トナー粒子は、少なくとも体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子を水中に分散させる工程と前記樹脂粒子を凝集させる工程とを含む工程から形成される体積平均粒径が3〜10μmの粒子であり、該ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物を含有するポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)とが、特定の一般式で表される少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下、重縮合されてなる線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)を含有し、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物の純度が93%以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナーを用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は静電荷像現像用トナーおよび靜電荷像現像用トナーの製造方法に関する。
粒径が均一であり、画質に優れる静電荷像現像用トナーを製造する方法として、粒径、形状を意図的に制御する乳化凝集法が提案されている(特許文献1)。また、静電荷像現像用トナーの保存安定性、低温定着性と耐ホットオフセット性のバランス(定着温度幅)に優れ、カラートナー用に適した電子写真用トナーバインダーが知られている(特許文献2等)。
特開昭63−282752号公報 特開2007−264623号公報
しかしながら、特許文献2のトナーバインダーを用いたトナーは、定着画像の画像濃度の点では、十分満足できるものではなく、乳化凝集法で得られた粒径が均一な静電荷像現像用トナーであっても、やはり不十分であった。
本発明の目的は、粒径が均一で、特に画像濃度に優れた静電荷像現像用トナーを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は、ポリエステル樹脂と着色剤を含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、前記トナー粒子は、少なくとも体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子を水中に分散させる工程と前記樹脂粒子を凝集させる工程とを含む工程から形成される体積平均粒径が3〜10μmの粒子であり、該ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物を含有するポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)とが、下記一般式(I)または(II)で表されるチタン含有化合物(a1)、および下記一般式(III)で表されるチタン含有化合物(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下、重縮合されてなる線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)を含有し、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物の純度が93%以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナー;並びに、ポリエステル樹脂と着色剤を含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーの製造方法であって、少なくとも体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子を水中に分散させる工程、前記樹脂粒子を凝集させる行程、および凝集した樹脂粒子を融合して体積平均粒径が3〜10μmのトナー粒子を得る工程を含み、該ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物を含有するポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)とが、下記一般式(I)または(II)で表されるチタン含有化合物(a1)、および下記一般式(III)で表されるチタン含有化合物(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下、重縮合されてなる線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)を含有し、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物の純度が93%以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法;である。
Ti(−X)m(−OR1)n (I)
O=Ti(−X)p(−OR1)q (II)
Ti(−Z)r(−OR2)s (III)
[式(I)および(II)中、R1はH、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの場合、他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。nが2以上の場合、それぞれのR1は同一であっても異なっていてもよい。]
[式(III)中、R2はH、または1〜3個のエーテル結合および/もしくは1〜2個の水酸基を含んでいてもよい炭素数1〜24の炭化水素基である。Zは芳香族モノもしくはポリカルボン酸から1個のカルボキシル基のHを除いた残基であり、ポリカルボン酸の場合、他のカルボキシル基が同一分子内のOR2基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、または、別の分子のOR2基と分子間で重縮合し2〜5個のTi原子を含む構造を形成していてもよい。r=1〜3、s=1〜3であり、rとsの和は4である。]
本発明の製造方法で得られる本発明の静電荷像現像用トナーを用いることにより、粒径が均一で、特に画像濃度に優れ、保存安定性および定着温度幅が従来のものと同等以上のトナーとすることができる。
以下、本発明を詳述する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)を含有するポリエステル樹脂と着色剤を含有する樹脂粒子を形成するのに用いる樹脂を、水中に1μm以下で分散し、該水中分散樹脂を凝集させることにより凝集粒子の粒径を調整し、該凝集粒子を溶融させ融合して、粒子化することによって得られる。
なお、体積平均粒径は、レーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)やマルチサイザーIII(コールター社製)、光学系としてレーザードップラー法を用いるELS−800(大塚電子社製)などで測定できる。もし、各測定装置間で粒径の測定値に差を生じた場合は、ELS−800での測定値を採用する。
本発明における線状ポリエステル樹脂(A)は、ポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)とを重縮合させて得られる。
ポリオール成分(X)としては、必須成分であるビスフェノールAのエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)2モル付加物と、必要によりその他のポリオールを用いる。
通常、ビスフェノールAのEO2モル付加物には、2モル付加物以外に、異なる付加モルの成分が不純物として少量含有される。
本発明に用いるビスフェノールAのEO2モル付加物の純度は93%以上であり、好ましくは95%以上、さらに好ましくは98%以上である。
上記純度より小さい場合は、保存安定性に悪影響を及ぼす。
なお、本発明におけるビスフェノールAのEO2モル付加物の純度は、以下の方法により求めたものである。
試料30〜50mgにシリル化剤〔TMSI−H、ジーエルサイエンス(株)製〕1mlを加え、湯浴(50〜70℃)にて溶解させた後、2分間振とうしてシリル化を行い、静置分離し、下記の条件で上澄み液のガスクロマトグラフィーによる分析を行い、ビスフェノールAの未反応物、ビスフェノールAのEO1、2、3モル以上付加物のピーク面積中の2モル付加物の面積を百分率で表す(なお、本発明の実施例、比較例に用いたビスフェノールAのEO2モル付加物中に、ビスフェノールAの未反応物、4モル以上付加物は存在しなかった。)。
[ガスクロマトグラフィーの測定条件]
ガスクロマトグラフィー:GC―14B〔(株)島津製作所製〕
キャリアーガス:ヘリウム
流量:5mm/分
検出器:水素炎イオン化検出器
水素流量:0.6kg/cm2
空気流量:0.5kg/cm2
カラム温度:200〜300℃(昇温速度:15℃/分)
本発明に用いるビスフェノールAのEO2モル付加物は、所望の純度に調整して用いる。例えば、純度80%、88%、93%、95%、および98%品(80%および88%品は比較用)は以下のようにして調製する。
純度約80%品は市販品をそのまま用いることができる。純度88%、93%品は、純度約80%の市販品を水洗により精製することにより調製する。純度95%品の製造方法に関しては、以下に示すとおりである。純度98%品は、純度95%品をさらに水洗により精製することで調製する。
ビスフェノールAのEO2モル付加物の純度95%品の製造方法の一例としては、ビスフェノールAを水溶媒中で0.05〜0.6MPa、好ましくは0.1〜0.4MPaの加圧下で、反応温度が90℃〜150℃、好ましくは100℃〜140℃、特に好ましくは120℃〜130℃で、EOを付加させることにより得られる。
このとき触媒は、トリエチルアミンを単独、またはアルカリ触媒(例えば、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルジアミンなど)と併用(例えば重量比:100/0〜50/50)で使用する。
触媒の添加量としては、ビスフェノールAとEOの合計重量に対し、好ましくは0.01〜1%、さらに好ましくは0.05〜0.1%である(上記および以下において、%はとくに断りのない限り、重量%を意味する)。
ポリオール成分(X)中に、必要により含有されるその他のポリオールとしては、純度が93%以上のビスフェノールAのEO2モル付加物以外の2価アルコールが挙げられ、2種以上を併用してもよい。
2価アルコール(ジオール)としては、炭素数2〜36の脂肪族ジオール(エチレングリコール、プロピレングリコール、およびドデカンジオール等);炭素数4〜36のポリアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等);上記炭素数2〜36の脂肪族ジオールの炭素数2〜4のアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する)〔EO、プロピレンオキサイド(以下、POと略記する)、およびブチレンオキサイド(以下、BOと略記する)等〕付加物(付加モル数2〜30);炭素数6〜36の脂環式ジオール(1、4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等);上記脂環式ジオールの炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールFおよびビスフェノールS等)の炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30)(ビスフェノールAのEO付加物以外)等が挙げられる。
これらのビスフェノールAのEO2モル付加物以外のポリオールの中で好ましいものは、炭素数2〜6の脂肪族ジオール、およびビスフェノール類のAO付加物であり、さらに好ましくはビスフェノールAのPO2〜4モル付加物である。
ポリオール成分(X)中のビスフェノールAのEO2モル付加物の含有量は、保存安定性および反応性の点から、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、とくに好ましくは100モル%である。
ポリカルボン酸成分(Y)としては、2価カルボン酸等が挙げられ、2種以上を併用してもよい。
2価カルボン酸としては、脂肪族(脂環式を含む)ジカルボン酸と芳香族ジカルボン酸があり、脂肪族(脂環式を含む)ジカルボン酸としては、炭素数2〜50のアルカンジカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、レパルギン酸、およびセバシン酸等)、炭素数4〜50のアルケンジカルボン酸(ドデセニルコハク酸等のアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、およびグルタコン酸等)、などが挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、およびナフタレンジカルボン酸等)などが挙げられる。
ポリカルボン酸成分(Y)として、これらのポリカルボン酸の、無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
ポリカルボン酸成分(Y)としては、とくに限定されないが、これらのうち好ましいものは、炭素数2〜50のアルカンジカルボン酸、炭素数4〜50のアルケンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸であり、さらに好ましくは、アジピン酸、炭素数16〜50のアルケニルコハク酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマル酸、およびこれらの併用であり、とくに好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、およびこれらの併用であり、最も好ましくはテレフタル酸である。
本発明に用いる線状ポリエステル樹脂(A)は、通常、前記の純度93%以上のビスフェノールAのEO2モル付加物を含む2価アルコールと2価カルボン酸を重縮合させて得られる直鎖状の主鎖からなるポリエステルをいい、また分子末端がポリカルボン酸(後述する3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸を含む)の無水物で変性されたものであってもよい。
本発明において、ポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)の重縮合は、特定の重合触媒を用いる以外は、公知のエステル化反応を利用して行うことができる。一般的な方法として、例えば、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、反応温度が好ましくは150〜280℃、さらに好ましくは180〜270℃、とくに好ましくは200〜260℃で反応させることにより行うことができる。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、とくに2〜40時間である。
反応末期の反応速度を向上させるために減圧することも有効である。
ポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)との反応比率は、水酸基とカルボキシル基の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/2、さらに好ましくは1.5/1〜1/1.3、とくに好ましくは1.3/1〜1/1.2である。
このときエステル化の触媒は、下記一般式(I)または(II)で表されるチタン含有化合物(a1)、および下記一般式(III)で表されるチタン含有化合物(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)を用いる。
(a)以外の重合触媒、例えば酢酸亜鉛、テトラブトキシチタネート、カルボン酸チタン酸塩、カルボン酸チタン、ジブチルスズオキシドのみを用いた場合では、本願発明のような効果は得られない。
Ti(−X)m(−OR1)n (I)
O=Ti(−X)p(−OR1)q (II)
Ti(−Z)r(−OR2)s (III)
[式(I)および(II)中、R1はH、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの場合、他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。nが2以上の場合、それぞれのR1は同一であっても異なっていてもよい。]
[式(III)中、R2はH、または1〜3個のエーテル結合および/もしくは1〜2個の水酸基を含んでいてもよい炭素数1〜24の炭化水素基である。Zは芳香族モノもしくはポリカルボン酸から1個のカルボキシル基のHを除いた残基であり、ポリカルボン酸の場合、他のカルボキシル基が同一分子内のOR2基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、または、別の分子のOR2基と分子間で重縮合し2〜5個のTi原子を含む構造を形成していてもよい。r=1〜3、s=1〜3であり、rとsの和は4である。]
(a)の使用量としては特に限定されないが、ポリエステル樹脂を得るのに用いるポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)の合計重量を基準として、好ましくは0.01〜5%、さらに好ましくは0.02〜2%、とくに好ましくは0.03〜1.5%、最も好ましくは0.05〜0.8%である。0.01%以上では重縮合触媒としての作用が十分得られ、5%以下であると、触媒量に応じて高い触媒作用が得られる。また上記触媒量の範囲内であれば、得られるポリエステル樹脂をトナーバインダーとして用いた場合のトナーの、必要な諸特性、特に低温低湿度条件下での感光体の画質がより良好となる。
前記一般式(I)または(II)で表される触媒(a1)において、R1は、H(OH基となる)、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。
炭素数1〜18のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ラウリル基、n−ステアリル基、β−メトキシエチル基、およびβ−エトキシエチル基などが挙げられる。
炭素数1〜18のアシル基の具体例としては、炭素数1〜18の脂肪族モノカルボン酸、脂肪族ポリカルボン酸、芳香族モノカルボン酸または芳香族ポリカルボン酸から、1個のCOOH基中のOHを除いた残基である。脂肪族モノカルボン酸の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。脂肪族ポリカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、アジピン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。芳香族モノカルボン酸の具体例としては、安息香酸、サリチル酸、ナフチル酸などが挙げられる。芳香族ポリカルボン酸の具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
これらR1のうち好ましくは、Hおよび炭素数1〜18のアシル基であり、さらに好ましくは、Hおよび脂肪族モノカルボン酸および芳香族ポリカルボン酸から1個のCOOH基中のOHを除いた残基であり、特に好ましくは、Hおよびアセチル基であり、最も好ましくはHである。
Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のH原子を除いた残基であり、窒素原子の数、すなわち、1級、2級、および3級アミノ基の合計数は、通常1〜2個、好ましくは1個である。
上記モノアルカノールアミンとしては、エタノールアミン、およびプロパノールアミンなどが挙げられる。ポリアルカノールアミンとしては、ジアルカノールアミン(ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、およびN−ブチルジエタノールアミンなど)、トリアルカノールアミン(トリエタノールアミン、およびトリプロパノールアミンなど)、およびテトラアルカノールアミン(N,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンなど)が挙げられる。
ポリアルカノールアミンの場合、Ti原子とTi−O−C結合を形成するのに用いられるHを除いた残基となるOH基以外にOH基が1個以上存在し、それが同一のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。重合度が6以上の場合、触媒活性が低下するためオリゴマー成分が増え、粉体塗料としたときのブロッキング性悪化の原因になる。
Xとして好ましいものは、モノアルカノールアミン(とくにエタノールアミン)の残基、ジアルカノールアミン(とくにジエタノールアミン)の残基、およびトリアルカノールアミン(とくにトリエタノールアミン)の残基であり、特に好ましいものはトリエタノールアミンの残基である。
式(I)中、mは1〜4の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。nは0〜3の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。mとnの和は4である。
式(II)中、pは1〜2の整数、qは0〜1の整数であり、pとqの和は2である。 mまたはpが2以上の場合、複数存在するXは同一であっても異なっていてもよいが、すべて同一である方が好ましい。
nが2以上の場合、複数存在するR1は同一であっても異なっていてもよいが、すべて同一である方が好ましい。
本発明における、上記チタン含有触媒(a1)の具体例を以下に挙げる。以下の例では、置換基Xの例示においては、例示した化合物から1個のOH基のH原子を除いた残基を意味し、置換基OR1の例示においては、例示した化合物から1個のOH基もしくは1個のCOOH基のH原子を除いた残基を意味する。
一般式(I)で表されるものの具体例としては、チタン・トリエタノールアミン(4)〔チタンにトリエタノールアミンが4個配位した化合物を意味する。以下同様の記載法で表記する。〕、チタン・ジエタノールアミン(4)、チタン・モノエタノールアミン(4)、チタン・トリエタノールアミン(3)・ジエタノールアミン(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・ジエタノールアミン(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(3)、チタン・トリエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・ジエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(2)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・モノエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・モノプロパノールアミン(2)・OH(2)、チタン・N−メチルジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・N−ブチルジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・プロピオン酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・モノエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・N−メチルジエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・モノプロパノールアミン(1)・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(3)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(2)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・フタル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・イソフタル酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・イソフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・イソフタル酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・フマル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・テレフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)・イソフタル酸(1)、チタン・モノプロパノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・N−ブチルジエタノールアミン(1)・OH(1)・マレイン酸(1)・アジピン酸(1)、チタン・N,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミン(1)・OH(1)・トリメリット酸(2)、テトラヒドロキシチタンとN,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンとの反応生成物、およびこれらの分子内または分子間重縮合物が挙げられる。
分子内または分子間重縮合物の具体例としては、下記一般式(I−1)、(I−2)、または(I−3)で表される少なくとも1種の化合物などが挙げられる。
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
[式中、Q1およびQ6はH、または炭素数1〜4のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。Q2〜Q5およびQ7〜Q9は炭素数1〜6のアルキレン基である。Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基である。]
一般式(II)で表されるものの具体例としては、チタニル・トリエタノールアミン(2)〔チタニル基にトリエタノールアミンが2個配位した化合物を意味する。以下同様の記載法で表記する。〕、チタニル・ジエタノールアミン(2)、チタニル・モノエタノールアミン(2)、チタニル・エタノール(1)・トリエタノールアミン(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・OH(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・イソプロパノール(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・酢酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・ステアリン酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・マレイン酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・フマル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・メタクリル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・テレフタル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・イソフタル酸(1)、チタニル・トリエタノールアミン(1)・ナフチル酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・OH(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・酢酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・プロピオン酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・フマル酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・テレフタル酸(1)、チタニル・ジエタノールアミン(1)・イソフタル酸(1)、チタニル・モノエタノールアミン(1)・OH(1)、チタニル・モノエタノールアミン(1)・酢酸(1)、およびこれらの分子内または分子間重縮合物が挙げられる。
分子内または分子間重縮合物の具体例としては、下記一般式(II−1)または(II−2)で表される少なくとも1種の化合物などが挙げられる。
Figure 2010008513
Figure 2010008513
[式中、Q1およびQ6はH、または炭素数1〜4のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。Q2〜Q5は炭素数1〜6のアルキレン基である。]
これらのうちで好ましいものは、一般式(I)で表される化合物であり、更に好ましくは、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・フマル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・テレフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・イソフタル酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・ジエタノールアミン(3)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(2)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(2)・OH(1)、およびこれらの分子内もしくは分子間縮合物である。
特に好ましくは、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(1)、チタン・トリエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、チタン・ジエタノールアミン(1)・OH(1)・酢酸(2)、およびこれらの分子内もしくは分子間縮合物であり、最も好ましくは、チタン・トリエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・ジエタノールアミン(2)・OH(2)、チタン・トリエタノールアミン(1)・ジエタノールアミン(1)・OH(2)、およびこれらの分子内もしくは分子間縮合物である。
これらのチタン含有触媒(a1)は、例えば市販されているチタニウムジアルコキシビス(アルコールアミネート;Dupont製など)を、水存在下で70〜90℃にて反応させることで安定的に得ることができる。また、重縮合物は、更に100℃にて縮合水を減圧留去することで得ることができる。
前記一般式(III)で表されるチタン含有触媒(a2)において、R2はH、または1〜3個のエーテル結合および/もしくは1〜2個の水酸基を含んでいてもよい炭素数1〜24の炭化水素基である。炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜4である。
炭素数1〜24の炭化水素基の具体例としては、脂肪族炭化水素基並びにエーテル結合および/もしくは水酸基を含む脂肪族炭化水素基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、β−メトキシエチル基、β−エトキシエチル基、およびβ−ヒドロキシエチル基など)、芳香族炭化水素基並びにエーテル結合および/もしくは水酸基を含む芳香族炭化水素基[フェニル基;ヒドロキシフェニル基;ビスフェノールA、ビスフェノールFおよびビスフェノールSなどの炭素数2〜4のEO、PO、およびBOなど〕付加物(付加モル数1〜3)から1個のOHを除いた残基など]が挙げられる。
これらR2のうち好ましくは、炭素数1〜6の炭化水素基であり、さらに好ましくは、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、およびn−ヘキシル基であり、とくに好ましくは、n−プロピル基、イソプロピル基、およびn−ブチル基である。
Zは芳香族モノもしくはポリカルボン酸から1個のカルボキシル基のHを除いた残基であり、ポリカルボン酸の場合、Ti原子に結合し残基を形成するのと別のカルボキシル基が、同一分子内のOR2基{Ti原子に直接結合した水酸基(R2がHの場合)、アルコキシ基(R2が炭化水素基の場合)、またはR2が1〜2個の水酸基を含む炭化水素基の場合の該水酸基}と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、チタン含有触媒(a2)の別の分子のOR2基(上記と同様)と分子間で重縮合し、複数のTi原子を含む繰り返し構造を形成していてもよい。
上記芳香族カルボン酸としては、炭素数7〜50のものが好ましく、安息香酸類(安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸、パラメチル安息香酸など)、ナフタレンモノカルボン酸などの芳香族モノカルボン酸;フタル酸類(テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸など)、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、およびピロメリット酸などの2〜6価またはそれ以上の芳香族ポリカルボン酸;が挙げられる。
芳香族ポリカルボン酸の場合、前述のようにその複数のカルボキシル基により、複数のTi原子を含む繰り返し構造を形成していてもよいが、この場合の1分子内のTi原子数は2〜5である。1分子内のTi原子数が6以上の場合、触媒活性が低下し好ましくない。
Zとして好ましいものは、フタル酸類(テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸など)の残基、および安息香酸類(安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸、パラメチル安息香酸など)の残基であり、特に好ましいものはテレフタル酸、イソフタル酸、およびオルトフタル酸の残基である。
式(III)中、r=1〜3、s=1〜3であり、rとsの和、すなわちTi原子の結合価数は4である。好ましくは、r=1〜2、s=2〜3である。rが3を超えると触媒活性が低下し、sが3を超えると耐加水分解性が低下し、いずれもポリエステル製造上好ましくない。rが1または2の場合、触媒活性が特に高く好ましい。Ti原子の結合価数が4以外の場合は、式(III)と類似の構造でも触媒活性が劣るか副反応が起き好ましくない。
一般式(III)で表される化合物の具体例としては、チタントリイソプロポキシベンゼンカルボキシレート、チタントリブトキシベンゼンカルボキシレート、チタントリイソプロポキシテレフタレート、チタントリブトキシテレフタレート、チタントリイソプロポキシイソフタレート、チタントリイソプロポキシフタレート、チタンジイソプロポキシジベンゼンカルボキシレート、チタンジブトキシジベンゼンカルボキシレート、チタンジイソプロポキシジテレフタレート、チタンジブトキシジテレフタレート、チタンジイソプロポキシジイソフタレート、チタンジイソプロポキシジフタレート、チタンジヒドロキシジベンゼンカルボキシレート、チタンジヒドロキシジテレフタレート、チタンジヒドロキシジイソフタレート、チタンジヒドロキシジフタレート、およびこれらの分子内または分子間重縮合物などが挙げられる。
チタン含有触媒(a2)は、ポリエステル重合時の触媒活性の観点から、30℃の水への溶解度が[5g/100ml]以下であることが好ましく、[2g/100ml]以下であることがさらに好ましく、[1g/100ml]以下であることがとくに好ましい。溶解度が[5g/100ml]以下であると、重合反応時に触媒が加水分解を受けにくく、触媒活性の持続性の観点から好ましい。
これらのチタン含有触媒(a2)は、例えば、市販されているチタンテトラアルコキシドと芳香族カルボン酸を、酢酸エチル中で70〜90℃にて反応させることで得ることができる。
線状ポリエステル樹脂(A)の製造時、チタン含有触媒(a)以外に他のエステル化重合触媒を併用してもよい。他の重合触媒としては、(a)以外のチタン含有触媒(例えばテトラブトキシチタネート、カルボン酸チタン酸塩、およびカルボン酸チタン)、スズ含有触媒(例えばジブチルスズオキシド)、三酸化アンチモン、ジルコニウム含有触媒(例えば酢酸ジルコニル)、および酢酸亜鉛等が挙げられる。この他に、国際公開WO03/073171号パンフレットに記載のこれら以外の触媒を用いることもできる。ただし、スズ含有触媒は、環境保護の点から用いないのが好ましい。全重合触媒中の(a)以外の重合触媒の含有量は、好ましくは20%以下、さらに好ましくは10%以下、とくに好ましくは0%である。
本発明に用いる線状ポリエステル樹脂(A)のガラス転移点(Tg)は、保存安定性の観点から55℃以上であることが好ましい。また、低温定着性の観点から、75℃以下、とくに70℃以下であることが好ましい。
なお、上記および以下において、Tgはセイコー電子工業(株)製DSC20、SSC/580を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定される。
線状ポリエステル樹脂(A)のTHF可溶分〔(A)をTHFで濃度0.25%に調整した溶液のこと、不溶分が存在する場合は濾過して除去する。〕の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPCと記載する)により得られる数平均分子量(以下Mnと記載)は、低温定着性の観点から、好ましくは、1000〜10000、更に好ましくは2000〜8000、特に好ましくは2800〜6000である。
上記および以下においてポリエステル樹脂のTHF可溶分の分子量は、以下の条件で測定される。
装置(一例) :東ソー製 HLC−8120
カラム(一例):TSKgelGMHXL(2本)
TSKgelMultiporeHXL−M(1本)
測定温度 :40℃
測定溶液 :0.25%のTHF溶液
溶液注入量 :100μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :TSK標準ポリスチレン(東ソー製)
分子量=4480000、2890000、1090000、355
000、190000、96400、37900、1810
0、9100、2800、1050、500の計12点
本発明に用いる非線状(架橋)ポリエステル樹脂(B)は、通常、前記の2価カルボン酸および2価アルコール(ビスフェノールAのEO2モル付加物を含む)と共に、3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸および/または3〜8価またはそれ以上のポリオールを、重合反応させて得られる。本発明は特定の線状ポリエステル樹脂(A)を用いることに特徴があり、(B)の組成としてはとくに限定されない。
3〜8価またはそれ以上のポリオールとしては、炭素数3〜36の3〜8価またはそれ以上の脂肪族多価アルコール(グリセリン、トリエチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールおよびソルビトール等);上記脂肪族多価アルコールの炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30);トリスフェノール類(トリスフェノールPA等)の炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30);ノボラック樹脂(フェノールノボラックおよびクレゾールノボラック等:平均重合度3〜60)の炭素数2〜4のAO付加物(付加モル数2〜30)等が挙げられる。
(B)を構成する2価アルコールおよび3〜8価またはそれ以上のポリオールとして好ましいものは、炭素数2〜6の脂肪族ジオール、ビスフェノール類のAO付加物、ノボラック樹脂のAO付加物、およびこれらの併用である。
3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸としては、3〜6価またはそれ以上の脂肪族(脂環式を含む)ポリカルボン酸として、炭素数6〜36の脂肪族トリカルボン酸(ヘキサントリカルボン酸等)、不飽和カルボン酸のビニル重合体[Mn(GPCによる):450〜10000](α−オレフィン/マレイン酸共重合体等)等が挙げられる。
3〜6価またはそれ以上の芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、およびピロメリット酸等)、不飽和カルボン酸のビニル重合体[Mn(GPCによる):450〜10000](スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸共重合体、およびスチレン/フマル酸共重合体等)等が挙げられる。
また、これらのポリカルボン酸の、無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等)を用いてもよい。
(B)を構成する2価カルボン酸および3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸のうち好ましいものは、炭素数2〜50のアルカンジカルボン酸、炭素数4〜50のアルケンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸、および炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸であり、さらに好ましくは、アジピン酸、炭素数16〜50のアルケニルコハク酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、およびこれらの併用であり、とくに好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸、およびこれらの併用であり、最も好ましくはテレフタル酸である。
(B)を得る場合の3〜6価またはそれ以上のポリカルボン酸と3〜8価またはそれ以上のポリオールの比率は、これらのモル数の和が、全ポリオール成分とポリカルボン酸成分のモル数の合計に対して、好ましくは0.1〜40モル%、さらに好ましくは1〜25モル%、とくに好ましくは3〜20モル%である。
重合反応の際に用いる重合触媒としては、とくに限定されないが、線状ポリエステル樹脂(A)と同様に、チタン含有触媒(a)を使用するのが好ましい。
非線状ポリエステル樹脂(B)のTgは、保存安定性の観点から55℃以上であることが好ましい。また、低温定着性の観点から、70℃以下、とくに65℃以下であることが好ましい。
また、(B)のTHF可溶分のMnは、耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは、2000〜20000、さらに好ましくは4000〜10000である。
本発明の静電荷像現像用トナーに用いるポリエステル樹脂は、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の点で、以上のような線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)とを併用する。(A)と(B)はそれぞれを2種以上を用いてもよい。
(A)と(B)の重量比は、とくに限定されないが、同様の理由で、好ましくは10/90〜95/5、さらに好ましくは15/85〜90/10、とくに好ましくは20/80〜80/20である。
本発明に用いるポリエステル樹脂(A)および(B)の酸価は、好ましくは3〜80(mgKOH/g、以下同じ)、さらに好ましくは10〜50である。酸価が3以上であると水中に1μm以下に分散するのが容易であり、80以下であると水中分散樹脂の凝集が容易であり、得られる静電荷像現像用トナーの帯電特性が向上する。酸価は、JIS K0070に規定の方法で測定される。
ポリエステル樹脂の酸価は、通常カルボキシル基に由来するが、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、水中への1μm以下の樹脂粒子の分散を容易にするために、ポリエステル樹脂(A)および(B)のカルボキシル基は、その少なくとも一部が塩基で中和されていてもよい。カルボキシル基の中和率は、20〜100当量%が好ましい。
上記の中和塩を形成する塩基としては、アンモニア、炭素数1〜30のモノアミン(エチルアミン、n−ブチルアミン、トリメチルアミン、ラウリルジメチルアミン等)、4級アンモニウム(ラウリルトリメチルアンモニウム等)、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、およびアルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)などが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂(A)および(B)の水酸基価は、好ましくは3〜80(mgKOH/g、以下同じ)、さらに好ましくは10〜50である。水酸基価が3以上であると(A)と(B)との相溶性が良好であり、定着後の光沢度(グロス)が良好である。また、水酸基価が80以下であると耐ホットオフセット性がより良好となる。水酸基価は、JIS K0070に規定の方法で測定される。
本発明の静電荷像現像用トナー中には、ポリエステル樹脂(A)および(B)以外に、その特性を損なわない範囲で、トナー用バインダー樹脂として通常用いられる他の樹脂を含有してもよい。他の樹脂としては、例えば、Mnが1000〜100万の(A)、(B)以外のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、およびそれらの併用が挙げられる。好ましいものは、ポリエステル樹脂、およびビニル樹脂であり、さらに好ましくはポリエステル樹脂である。他の樹脂の含有量は、バインダー樹脂の合計量〔(A)、(B)、および他の樹脂の合計量〕に対して、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法において、水(水と少量の水溶性有機溶剤との混合溶剤を含む)中にポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子を分散させる方法は、特には限定されないが、以下の〔1〕〜〔7〕が挙げられる。
〔1〕ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂の前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその有機溶剤溶液を必要であれば適当な分散剤存在下で水中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて、樹脂粒子の水性分散液を製造する方法。
〔2〕ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂の前駆体(モノマー、オリゴマー等)またはその有機溶剤溶液(液体であることが好ましい。加熱により液状化してもよい)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化し、硬化剤を加えたりして硬化させて、樹脂粒子の水性分散液を製造する方法。
〔3〕ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂を機械回転式またはジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級するすることによって樹脂粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
〔4〕ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を霧状に噴霧することにより樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
〔5〕ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液に貧溶剤を添加するか、またはあらかじめ有機溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂粒子を析出させ、次いで、有機溶剤を除去して樹脂粒子を得た後、該樹脂粒子を適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
〔6〕ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水中に分散させ、これを加熱または減圧等によって有機溶剤を除去する方法。
〔7〕ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂を有機溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
上記〔1〕〜〔7〕の方法において、併用する乳化剤または分散剤としては、公知の界面活性剤(s)、水溶性ポリマー(t)等を用いることができる。また、乳化または分散の助剤として有機溶剤(u)、可塑剤(v)等を併用することができる。
また乳化または分散には、分散装置を用いることができる。容易に体積平均粒径を1μm以下とするためには、分散装置を用いて剪断力をかけて分散するのが好ましい。
本発明で使用する分散装置は、一般に乳化機、分散機として市販されているものであればとくに限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(特殊機化工業社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。このうち粒径の均一化の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
上記界面活性剤(s)としては、アニオン界面活性剤(s−1)、カチオン界面活性剤(s−2)、両性界面活性剤(s−3)、非イオン界面活性剤(s−4)などが挙げられる。界面活性剤(s)は2種以上の界面活性剤を併用したものであってもよい。(s)の具体例としては、以下に述べるものの他特開2002−284881号公報に記載のものが挙げられる。
アニオン界面活性剤(s−1)としては、カルボン酸またはその塩、硫酸エステル塩、カルボキシメチル化物の塩、スルホン酸塩およびリン酸エステル塩等が用いられる。
カルボン酸またはその塩としては、炭素数8〜22の飽和または不飽和脂肪酸またはその塩が使用でき、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸およびリシノール酸並びにヤシ油、パーム核油、米ぬか油および牛脂などをケン化して得られる高級脂肪酸の混合物等が挙げられる。
その塩としては、これらのナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩およびアルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等)などの塩があげられる。
硫酸エステル塩としては、高級アルコール硫酸エステル塩(炭素数8〜18の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩)、高級アルキルエーテル硫酸エステル塩(炭素数8〜18の脂肪族アルコールのEOまたはPO1〜10モル付加物の硫酸エステル塩)、硫酸化油(炭素数12〜50の天然の不飽和油脂または不飽和のロウをそのまま硫酸化して中和したもの)、硫酸化脂肪酸エステル(不飽和脂肪酸(炭素数6〜40)の低級アルコール(炭素数1〜8)エステルを硫酸化して中和したもの)および硫酸化オレフィン(炭素数12〜18のオレフィンを硫酸化して中和したもの)等が使用できる。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩、アンモニウム塩、4級アンモニウム塩およびアルカノールアミン塩(モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩等)等が挙げられる。
高級アルコール硫酸エステル塩としては、例えば、オクチルアルコール硫酸エステル塩、デシルアルコール硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、ステアリルアルコール硫酸エステル塩、チーグラー触媒を用いて合成されたアルコール(例えば、商品名:ALFOL 1214:CONDEA社製)の硫酸エステル塩およびオキソ法で合成されたアルコール(例えば、商品名:ドバノール23、25、45、ダイヤドール115−L、115H、135:三菱化学製:、商品名:トリデカノール:協和発酵製、商品名:オキソコール1213、1215、1415:日産化学製)の硫酸エステル塩等が挙げられる。
高級アルキルエーテル硫酸エステル塩としては、例えば、ラウリルアルコールEO2モル付加物硫酸エステル塩およびオクチルアルコールEO3モル付加物硫酸エステル塩等が挙げられる。
硫酸化油としては、例えば、ヒマシ油、落花生油、オリーブ油、ナタネ油、牛脂および羊脂などの硫酸化物の塩等が挙げられる。
硫酸化脂肪酸エステルとしては、例えば、オレイン酸ブチルおよびリシノレイン酸ブチル等の硫酸化物の塩等が挙げられる。
硫酸化オレフィンとしては、例えば、商品名:ティーポール(シェル社製)等が挙げられる。
カルボキシメチル化物の塩としては、炭素数8〜16の脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物の塩および炭素数8〜16の脂肪族アルコールのEOまたはPO1〜10モル付加物のカルボキシメチル化物の塩等が使用できる。
脂肪族アルコールのカルボキシメチル化物の塩としては、例えば、オクチルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールカルボキシメチル化ナトリウム塩、ドバノール23のカルボキシメチル化ナトリウム塩、トリデカノールカルボキシメチル化ナトリウム塩等が挙げられる。
脂肪族アルコールのEO1〜10モル付加物のカルボキシメチル化物の塩としては、例えば、オクチルアルコールEO3モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、ラウリルアルコールEO4モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩、およびトリデカノールEO5モル付加物カルボキシメチル化ナトリウム塩などが挙げられる。
スルホン酸塩としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジエステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、イゲポンT型およびその他芳香環含有化合物のスルホン酸塩等が使用できる。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
アルキルナフタレンスルホン酸塩としては、例えば、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム塩等が挙げられる。
スルホコハク酸ジエステル塩としては、例えば、スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルナトリウム塩などが挙げられる。
芳香環含有化合物のスルホン酸塩としては、アルキル化ジフェニルエーテルのモノまたはジスルホン酸塩およびスチレン化フェノールスルホン酸塩などが挙げられる。
リン酸エステル塩としては、高級アルコールリン酸エステル塩および高級アルコールEO付加物リン酸エステル塩等が使用できる。
高級アルコールリン酸エステル塩としては、例えば、ラウリルアルコールリン酸モノエステルジナトリウム塩およびラウリルアルコールリン酸ジエステルナトリウム塩等が挙げられる。
高級アルコールEO付加物リン酸エステル塩としては、例えば、オレイルアルコールEO5モル付加物リン酸モノエステルジナトリウム塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤(s−2)としては、第4級アンモニウム塩型界面活性剤およびアミン塩型界面活性剤等が使用できる。
第4級アンモニウム塩型界面活性剤としては、炭素数3〜40の3級アミンと4級化剤(例えば、メチルクロライド、メチルブロマイド、エチルクロライド、ベンジルクロライドおよびジメチル硫酸などのアルキル化剤並びにEOなど)との反応等で得られ、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロマイド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド(塩化ベンザルコニウム)、セチルピリジニウムクロライド、ポリオキシエチレントリメチルアンモニウムクロライドおよびステアラミドエチルジエチルメチルアンモニウムメトサルフェートなどが挙げられる。
アミン塩型界面活性剤としては、1〜3級アミンを無機酸(例えば、塩酸、硝酸、硫酸、ヨウ化水素酸、リン酸および過塩素酸など)または有機酸(酢酸、ギ酸、蓚酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、炭素数2〜24のアルキルリン酸、リンゴ酸およびクエン酸など)で中和すること等により得られる。
第1級アミン塩型界面活性剤としては、例えば、炭素数8〜40の脂肪族高級アミン(例えば、ラウリルアミン、ステアリルアミン、セチルアミン、硬化牛脂アミンおよび、ロジンアミンなどの高級アミン)の無機酸塩または有機酸塩および低級アミン(炭素数2〜6)の高級脂肪酸(炭素数8〜40、ステアリン酸、オレイン酸など)塩などが挙げられる。
第2級アミン塩型界面活性剤としては、例えば炭素数4〜40の脂肪族アミンのEO付加物などの無機酸塩または有機酸塩が挙げられる。
また、第3級アミン塩型界面活性剤としては、例えば、炭素数4〜40の脂肪族アミン(例えば、トリエチルアミン、エチルジメチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミンなど)、脂肪族アミン(炭素数2〜40)のEO(2モル以上)付加物、炭素数6〜40の脂環式アミン(例えば、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルヘキサメチレンイミン、N−メチルモルホリンおよび1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンなど)、炭素数5〜30の含窒素ヘテロ環芳香族アミン(例えば、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾールおよび4,4’−ジピリジルなど)の無機酸塩または有機酸塩およびトリエタノールアミンモノステアレート、ステアラミドエチルジエチルメチルエタノールアミンなどの3級アミンの無機酸塩または有機酸塩などが挙げられる。
両性界面活性剤(s−3)としては、カルボン酸塩型両性界面活性剤、硫酸エステル塩型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤およびリン酸エステル塩型両性界面活性剤などが使用できる。
カルボン酸塩型両性界面活性剤は、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤およびイミダゾリン型両性界面活性剤などが用いられる。アミノ酸型両性界面活性剤は、分子内にアミノ基とカルボキシル基を持っている両性界面活性剤であり、例えば、一般式(IV)で示される化合物等が挙げられる。
[R−NH−(CH2)n−COO]mM (IV)
[式中、Rは1価の炭化水素基;nは1または2;mは1または2;Mは水素イオン、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムカチオン、アミンカチオン、アルカノールアミンカチオンなどである。]
一般式(IV)で表される両面活性剤としては、例えば、アルキル(炭素数6〜40)アミノプロピオン酸型両性界面活性剤(ステアリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウムなど);アルキル(炭素数4〜24)アミノ酢酸型両性界面活性剤(ラウリルアミノ酢酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤は、分子内に第4級アンモニウム塩型のカチオン部分とカルボン酸型のアニオン部分を持っている両性界面活性剤であり、例えば、アルキル(炭素数6〜40)ジメチルベタイン(ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなど)、炭素数6〜40のアミドベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインなど)、アルキル(炭素数6〜40)ジヒドロキシアルキル(炭素数6〜40)ベタイン(ラウリルジヒドロキシエチルベタインなど)などが挙げられる。
イミダゾリン型両性界面活性剤としては、イミダゾリン環を有するカチオン部分とカルボン酸型のアニオン部分を持っている両性界面活性剤であり、例えば、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
その他の両性界面活性剤として、例えば、ナトリウムラウロイルグリシン、ナトリウムラウリルジアミノエチルグリシン、ラウリルジアミノエチルグリシン塩酸塩、ジオクチルジアミノエチルグリシン塩酸塩などのグリシン型両性界面活性剤;ペンタデシルスルホタウリンなどのスルホベタイン型両性界面活性剤、スルホン酸塩型両性界面活性剤およびリン酸エステル塩型両性界面活性剤などが挙げられる。
非イオン界面活性剤(s−4)としては、AO付加型非イオン界面活性剤および多価アルコール型非イオン界面活性剤などが使用できる。
AO付加型非イオン界面活性剤は、炭素数8〜40の高級アルコール、炭素数8〜40の高級脂肪酸または炭素数8〜40のアルキルアミン等に直接AO(炭素数2〜20)を付加させるか、グリコールにAOを付加させて得られるポリアルキレングリコールに高級脂肪酸などを反応させるか、あるいは多価アルコールに高級脂肪酸を反応して得られたエステル化物にAOを付加させるか、高級脂肪酸アミドにAOを付加させることにより得られる。
AOとしては、たとえばEO、POおよびBOが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、EOおよびEOとPOのランダムまたはブロック付加物である。
AOの付加モル数としては10〜50モルが好ましく、該AOのうち50〜100%がEOであるものが好ましい。
AO付加型非イオン界面活性剤としては、例えば、オキシアルキレンアルキルエーテル(アルキレンの炭素数2〜24、アルキルの炭素数8〜40)(例えば、オクチルアルコールEO20モル付加物、ラウリルアルコールEO20モル付加物、ステアリルアルコールEO10モル付加物、オレイルアルコールEO5モル付加物、ラウリルアルコールEO10モルPO20モルブロック付加物など);ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル(アルキレンの炭素数2〜24、高級脂肪酸の炭素数8〜40)(例えば、ステアリル酸EO10モル付加物、ラウリル酸EO10モル付加物など);ポリオキシアルキレン多価アルコール高級脂肪酸エステル(アルキレンの炭素数2〜24、多価アルコールの炭素数3〜40、高級脂肪酸の炭素数8〜40)(例えば、ポリエチレングリコール(重合度20)のラウリン酸ジエステル、ポリエチレングリコール(重合度20)のオレイン酸ジエステルなど);ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル(アルキレンの炭素数2〜24、アルキルの炭素数8〜40)(例えば、ノニルフェノールEO4モル付加物、ノニルフェノールEO8モルPO20モルブロック付加物、オクチルフェノールEO10モル付加物、ビスフェノールA・EO10モル付加物、スチレン化フェノールEO20モル付加物など);ポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテル(アルキレンの炭素数2〜24、アルキルの炭素数8〜40)および(例えば、ラウリルアミンEO10モル付加物、ステアリルアミンEO10モル付加物など);ポリオキシアルキレンアルカノールアミド(アルキレンの炭素数2〜24、アミド(アシル部分)の炭素数8〜24)(例えば、ヒドロキシエチルラウリン酸アミドのEO10モル付加物、ヒドロキシプロピルオレイン酸アミドのEO20モル付加物など)が挙げられる。
多価アルコール型非イオン界面活性剤としては、多価アルコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルAO付加物、多価アルコールアルキルエーテルおよび多価アルコールアルキルエーテルAO付加物等が使用できる。多価アルコールの炭素数としては3〜24、脂肪酸の炭素数としては8〜40、AOの炭素数としては2〜24である。
多価アルコール脂肪酸エステルとしては、例えば、ペンタエリスリトールモノラウレート、ペンタエリスリトールモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンジラウレート、ソルビタンジオレートおよびショ糖モノステアレートなどが挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステルAO付加物としては、例えば、エチレングリコールモノオレートEO10モル付加物、エチレングリコールモノステアレートEO20モル付加物、トリメチロールプロパンモノステアレートEO20モルPO10モルランダム付加物、ソルビタンモノラウレートEO10モル付加物、ソルビタンジステアレートEO20モル付加物およびソルビタンジラウレートEO12モルPO24モルランダム付加物などが挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテルとしては、例えば、ペンタエリスリトールモノブチルエーテル、ペンタエリスリトールモノラウリルエーテル、ソルビタンモノメチルエーテル、ソルビタンモノステアリルエーテル、メチルグリコシドおよびラウリルグリコシドなどが挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテルAO付加物としては、例えば、ソルビタンモノステアリルエーテルEO10モル付加物、メチルグリコシドEO20モルPO10モルランダム付加物、ラウリルグリコシドEO10モル付加物およびステアリルグリコシドEO20モルPO20モルランダム付加物などが挙げられる。
水溶性ポリマー(t)としては、セルロース系化合物(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびそれらのケン化物など)、ゼラチン、デンプン、デキストリン、アラビアゴム、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアクリルアミド、アクリル酸(塩)含有ポリマー(ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリアクリル酸の水酸化ナトリウム部分中和物、アクリル酸ナトリウム−アクリル酸エステル共重合体)、スチレン−無水マレイン酸共重合体の水酸化ナトリウム(部分)中和物、水溶性ポリウレタン(ポリエチレングリコール、ポリカプロラクトンジオール等とポリイソシアネートの反応生成物等)などが挙げられる。
本発明に用いる有機溶剤(u)は、乳化分散の際に必要に応じて水中に加えても、被乳化分散体中〔ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂またはポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂の前駆体を含む油相中〕に加えてもよい。
有機溶剤(u)の具体例としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素系有機溶剤;n−ヘキサン、n−ヘプタン、ミネラルスピリット、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素系有機溶剤;塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、メチレンジクロライド、四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレンなどのハロゲン系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエステル系またはエステルエーテル系有機溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ−n−ブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系有機溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ベンジルアルコールなどのアルコール系有機溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系有機溶剤;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド系有機溶剤、N−メチルピロリドンなどの複素環式化合物系有機溶剤、ならびにこれらの2種以上の混合溶剤が挙げられる。
可塑剤(v)としては、何ら限定されず、以下のものが例示される。
(v1)フタル酸エステル[フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル等];
(v2)脂肪族2塩基酸エステル[アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸−2−エチルヘキシル等];
(v3)トリメリット酸エステル[トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリオクチル等];
(v4)燐酸エステル[リン酸トリエチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリクレジール等];
(v5)脂肪酸エステル[オレイン酸ブチル等];
(v6)およびこれらの2種以上の混合物
本発明の静電荷像現像用トナーは、前記の方法で得られた、体積平均粒径が1μm以下のポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂粒子が水中に分散された樹脂粒子分散液中の樹脂粒子を凝集させて(凝集工程)、さらに樹脂のTg以上の温度に加熱し、凝集粒子を融合することで得られる。
上記凝集行程において、樹脂粒子分散液の一部からの凝集粒子を作成した後、残りの樹脂粒子分散液を追加混合してもよい。この方法によれば、追加混合した分散液中の樹脂粒子を凝集粒子の最表面に存在させることができる。
静電荷像現像用トナー中に、後述する着色剤や、必要により用いる離型剤および荷電制御剤等の添加剤を含有させる方法としては、前記体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子中にあらかじめ着色剤および離型剤を分散させておいてもよいし、凝集工程で着色剤を分散した着色剤分散液、離型剤を分散した離型剤分散液、および荷電制御剤を分散した荷電制御剤分散液等を混合してもよい。
前記凝集粒子はヘテロ凝集等により形成され、前記凝集粒子の安定化、粒度/粒度分布制御を目的に、凝集剤として、前記凝集粒子とは極性が異なるイオン性界面活性剤や、金属塩等の一価または二価以上の電荷を有する化合物を添加することにより形成される。また、pH変化により凝集粒子の粒径を調整することができる。
凝集剤としては一価又は二価以上の電荷を有する化合物が好ましく、凝集剤として一価又は二価以上の電荷を有する化合物の具体例としては、前述のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸、芳香族酸の金属塩、ナトリウムフェノレート等のフェノール類の金属塩、アミノ酸の金属塩、トリエタノールアミン塩酸塩、アニリン塩酸塩等の脂肪族、芳香族アミン類の無機酸塩類等が挙げられる。さらに好ましくは塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸等の無機、有機の金属塩であり、もっとも好ましくは硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム等の多価の無機金属塩が凝集粒子の安定性、凝集剤の熱や経時に対する安定性、洗浄時の除去等の点で好適に用いることができる。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量であって、一価の場合は3%以下程度、二価の場合は1%以下程度、三価の場合は0.5%以下程度である。凝集剤の量は少ない方が好ましいため、価数の多い化合物が好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、バインダー樹脂となるポリエステル樹脂(A)および(B)を含有する樹脂と、着色剤、および必要により、離型剤、荷電制御剤、流動化剤等から選ばれる1種以上の添加剤を含有する。
着色剤としては、トナー用着色剤として使用されている染料、顔料等のすべてを使用することができる。具体的には、カーボンブラック、鉄黒、スーダンブラックSM、ファーストイエローG、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、パラニトロアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、ブリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンBおよびオイルピンクOP等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、必要により磁性粉(鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末もしくはマグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の化合物)を着色剤としての機能を兼ねて含有させることができる。
離型剤としては、軟化点が50〜170℃のものが好ましく、ポリオレフィンワックス、天然ワックス、炭素数30〜50の脂肪族アルコール、炭素数30〜50の脂肪酸およびこれらの混合物等が挙げられる。
ポリオレフィンワックスとしては、オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセンおよびこれらの混合物等)の(共)重合体[(共)重合により得られるものおよび熱減成型ポリオレフィンを含む]、オレフィンの(共)重合体の酸素および/またはオゾンによる酸化物、オレフィンの(共)重合体のマレイン酸変性物[例えばマレイン酸およびその誘導体(無水マレイン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルおよびマレイン酸ジメチル等)変性物]、オレフィンと不飽和カルボン酸[(メタ)アクリル酸、イタコン酸および無水マレイン酸等]および/または不飽和カルボン酸アルキルエステル[(メタ)アクリル酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステルおよびマレイン酸アルキル(アルキルの炭素数1〜18)エステル等]等との共重合体、およびサゾールワックス等が挙げられる。
天然ワックスとしては、例えばカルナウバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックスおよびライスワックスが挙げられる。炭素数30〜50の脂肪族アルコールとしては、例えばトリアコンタノールが挙げられる。炭素数30〜50の脂肪酸としては、例えばトリアコンタンカルボン酸が挙げられる。
荷電制御剤としては、ニグロシン染料、3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸金属塩、ベンジル酸のホウ素錯体、スルホン酸基含有ポリマー、含フッ素系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマー等が挙げられる。
流動化剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉末、炭酸カルシウム粉末等が挙げられる。
なお、流動化剤は、トナー粒子の形成後に添加するのが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナー中の組成比は、トナー重量に基づき、ポリエステル樹脂(A)および(B)を含有するバインダー樹脂が、好ましくは30〜97%、さらに好ましくは40〜95%、とくに好ましくは45〜92%;着色剤が、好ましくは0.05〜60%、さらに好ましくは0.1〜55%、とくに好ましくは0.5〜50%;添加剤のうち、離型剤が、好ましくは0〜30%、さらに好ましくは0.5〜20%、とくに好ましくは1〜10%;荷電制御剤が、好ましくは0〜20%、さらに好ましくは0.1〜10%、とくに好ましくは0.5〜7.5%;流動化剤が、好ましくは0〜10%、さらに好ましくは0〜5%、とくに好ましくは0.1〜4%である。また、添加剤の合計含有量は、好ましくは3〜70%、さらに好ましくは4〜58%、とくに好ましくは5〜50%である。トナーの組成比が上記の範囲であることで帯電性が良好なものを容易に得ることができる。
本発明の静電荷像現像用トナーの体積平均粒径は、画像解像性の点から、通常3〜10μm、好ましくは4〜8μmである。
また、体積平均粒径/個数平均粒径は、粒径均一性の点から、好ましくは1.0〜1.2であり、さらに好ましくは1.0〜1.15である。
本発明の静電荷像現像用トナーは、必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、フェライト、マグネタイト、および樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリアー粒子と混合されて電気的潜像の現像剤として用いられる。トナーとキャリアー粒子との重量比は、通常1/99〜100/0である。また、キャリア粒子の代わりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、複写機、プリンター等により支持体(紙、ポリエステルフィルム等)に定着して記録材料とされる。支持体に定着する方法としては、公知の熱ロール定着方法、フラッシュ定着方法等が適用できる。
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
製造例で得られた樹脂の軟化点の測定法を次に示す。軟化点以外の測定法は前記方法による。
〔軟化点〕
フローテスターを用いて、下記条件で等速昇温し、その流出量が1/2になる温度をもって軟化点とした。
装置 : 島津(株)製 フローテスター CFT−500D
荷重 : 20kg
ダイ : 1mmΦ−1mm
昇温速度 : 6℃/min.
製造例1
[純度88%のビスフェノールAのEO2モル付加物の製造]
撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、純度81%、水酸基価343.1のビスフェノールAのEO2モル付加物500部を仕込み120℃に昇温した。120℃にて溶解させた後、100℃まで冷却した。そこへ、100℃のイオン交換水500部を仕込み、100℃にて1時間撹拌した後、上層の水相を抜き取った。その後、130℃で5〜20mmHgの減圧下で4時間脱水して、純度88%、水酸基価347.4のビスフェノールAのEO2モル付加物を得た。
製造例2
[純度93%のビスフェノールAのEO2モル付加物の製造]
水洗による精製を5回繰り返す以外は製造例1と同様にして、純度93%、水酸基価350.6のビスフェノールAのEO2モル付加物を得た。
製造例3
[純度95%のビスフェノールAのEO2モル付加物の製造]
撹拌機および窒素導入管の付いた加圧反応槽中に、ビスフェノールA277部、イオン交換水138.5部、トリエチルアミン2部仕込み、窒素置換を2回行った。その後、130℃に昇温し、0.3MPaの加圧下EO123部を2時間かけて滴下した。その後、2時間反応させ、取り出した。その後、5〜20mmHgの減圧下130℃で4時間脱水し、これを、前記の方法でガスクロマトグラフィーにて分析して、純度95%、水酸基価351.7であることを確認した。
製造例4
[純度98%のビスフェノールAのEO2モル付加物の製造]
撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、製造例3で得られた純度95%のビスフェノールAのEO2モル付加物500部を仕込み120℃に昇温した。120℃にて溶解させた後、100℃まで冷却した。そこへ、100℃のイオン交換水500部を仕込み、100℃にて1時間撹拌した後、上層の水相を抜き取った。その後、130℃で5〜20mmHgの減圧下で4時間脱水して、純度98%、水酸基価353.9のビスフェノールAのEO2モル付加物を得た。
原料および製造例1〜4で得られた、各純度のビスフェノールAのEO2モル付加物の、前記ガスクロマトグラフィー測定による各成分の分析結果を表1に示す。
Figure 2010008513
製造例5
[チタン含有触媒(a2)の合成]
冷却管、撹拌機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、酢酸エチル2000部とテレフタル酸1000部を入れ、窒素にて液中バブリング下、60℃まで徐々に昇温し、チタンテトライソプロポキシド600部を滴下しながら60℃で4時間反応させスラリー状物である反応混合物を得た。反応混合物をろ紙でろ別し40℃/20kPaで乾燥させることで、チタントリイソプロポキシテレフタレートと未反応のテレフタル酸の混合物(a2−1)(チタントリイソプロポキシテレフタレートの濃度65%)を得た。
製造例6
[チタン含有触媒(a2)の合成]
冷却管、撹拌機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、酢酸エチル1000部とイソフタル酸500部を入れ、窒素にて液中バブリング下、60℃まで徐々に昇温し、チタンテトライソプロポキシド300部を滴下しながら60℃で5時間反応させスラリー状物である反応混合物を得た。反応混合物をろ紙でろ別し40℃/20kPa・sで乾燥させることで、チタントリイソプロポキシイソフタレートおよびチタンジイソプロポキシジイソフタレート(重量比7:3)と未反応のイソフタル酸の混合物(a2−2)(チタントリイソプロポキシイソフタレートおよびチタンジイソプロポキシジイソフタレートの濃度64%)を得た。
製造例7
[チタン含有触媒(a2)の合成]
冷却管、撹拌機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、酢酸エチル1000部、安息香酸244部を入れ、窒素にて液中バブリング下、60℃まで徐々に昇温し、チタンテトライソプロポキシド284部を滴下しながら60℃で5時間反応させた後、イオン交換水を50部入れ、2時間反応させスラリー状物である反応混合物を得た。反応混合物をろ紙でろ別し40℃/20kPa・sで乾燥させることで、チタンジヒドロキシジベンゼンカルボキシレート(a2−3)を得た。
製造例8
[チタン含有触媒(a1)の合成]
冷却管、撹拌機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、チタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)1617部とイオン交換水126部を入れ、窒素にて液中バブリング下、90℃まで徐々に昇温し、90℃で4時間反応(加水分解)させることで、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)を得た。さらに、100℃にて、2時間減圧下で反応(脱水縮合)させることで、その分子内重縮合物である触媒(a1−1)を得た。
実施例に用いる他のチタン含有触媒(a1)についても、同様の合成法にて得ることができる。
実施例に用いたチタン含有触媒(a1−1)〜(a1−9)の組成を下記に示す。
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
Figure 2010008513
製造例9
[線状ポリエステル樹脂(A1)の合成および樹脂粒子分散液(W1A)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸304部(1.83モル)、製造例2で得られた純度93%のビスフェノールAのEO2モル付加物762部(2.38モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)1部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A1)とした。
(A1)のTgは56℃、Mnは3000であった。
線状ポリエステル樹脂(A1)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W1A]を得た。[樹脂粒子分散液W1A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例10
[線状ポリエステル樹脂(A2)の合成および樹脂粒子分散液(W2A)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸340部(2.04モル)、製造例2で得られた純度93%のビスフェノールAのEO2モル付加物734部(2.29モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)1部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A2)とした。
(A2)のTgは67℃、Mnは5500であった。
線状ポリエステル樹脂(A2)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W2A]を得た。[樹脂粒子分散液W2A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例11
[線状ポリエステル樹脂(A3)の合成および樹脂粒子分散液(W3A)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸305部(1.84モル)、製造例3で得られた純度95%のビスフェノールAのEO2モル付加物761部(2.39モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)1部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A3)とした。
(A3)のTgは58℃、Mnは3100であった。
線状ポリエステル樹脂(A3)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W3A]を得た。[樹脂粒子分散液W3A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例12
[線状ポリエステル樹脂(A4)の合成および樹脂粒子分散液(W4A)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸341部(2.05モル)、製造例3で得られた純度95%のビスフェノールAのEO2モル付加物733部(2.30モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)3部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A4)とした。
(A4)のTgは68℃、Mnは5500であった。
線状ポリエステル樹脂(A4)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W4A]を得た。[樹脂粒子分散液W4A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例13
[線状ポリエステル樹脂(A5)の合成および樹脂粒子分散液(W5A)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸300部(1.81モル)、製造例4で得られた純度98%のビスフェノールAのEO2モル付加物671部(2.12モル)、純度52%のビスフェノールAのPO3モル付加物(市販品、水酸基価279.1、前記ガスクロマトグラフィー測定による2モル付加物33%、3モル付加物52%、4モル付加物15%)95部(0.24モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)0.5部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A5)とした。
(A5)のTgは59℃、Mnは3200であった。
線状ポリエステル樹脂(A5)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W5A]を得た。[樹脂粒子分散液W5A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例14
[線状ポリエステル樹脂(A6)の合成および樹脂粒子分散液(W6A)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸336部(2.02モル)、製造例4で得られた純度98%のビスフェノールAのEO2モル付加物646部(2.04モル)、前記純度52%のビスフェノールAのPO3モル付加物91部(0.23モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)6部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A6)とした。
(A6)のTgは70℃、Mnは5600であった。
線状ポリエステル樹脂(A6)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W6A]を得た。[樹脂粒子分散液W6A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例15
[線状ポリエステル樹脂(A7)の合成および樹脂粒子分散液(W7A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)1部をチタン含有触媒(a2−2)1部に代える以外は、製造例11と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A7)とした。
(A7)のTgは58℃、Mnは3000であった。
線状ポリエステル樹脂(A7)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W7A]を得た。[樹脂粒子分散液W7A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例16
[線状ポリエステル樹脂(A8)の合成および樹脂粒子分散液(W8A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)3部をチタン含有触媒(a2−3)3部に代える以外は、製造例12と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A8)とした。
(A8)のTgは68℃、Mnは5500であった。
線状ポリエステル樹脂(A8)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W8A]を得た。[樹脂粒子分散液W8A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例17
[線状ポリエステル樹脂(A9)の合成および樹脂粒子分散液(W9A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)1部をチタン含有触媒(a1−1)1部に代える以外は、製造例11と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A9)とした。
(A9)のTgは57℃、Mnは3000であった。
線状ポリエステル樹脂(A9)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W9A]を得た。[樹脂粒子分散液W9A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例18
[線状ポリエステル樹脂(A10)の合成および樹脂粒子分散液(W10A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)3部をチタン含有触媒(a1−1)5部に代える以外は、製造例12と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A10)とした。
(A10)のTgは69℃、Mnは5700であった。
線状ポリエステル樹脂(A10)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W10A]を得た。[樹脂粒子分散液W10A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例19
[線状ポリエステル樹脂(A11)の合成および樹脂粒子分散液(W11A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)1部をチタン含有触媒(a1−2)1部に代える以外は、製造例11と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A11)とした。
(A11)のTgは57℃、Mnは3000であった。
線状ポリエステル樹脂(A11)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W11A]を得た。[樹脂粒子分散液W11A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例20
[線状ポリエステル樹脂(A12)の合成および樹脂粒子分散液(W12A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)3部をチタン含有触媒(a1−3)5部に代える以外は、製造例12と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A12)とした。
(A12)のTgは68℃、Mnは5600であった。
線状ポリエステル樹脂(A12)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W12A]を得た。[樹脂粒子分散液W12A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例21
[線状ポリエステル樹脂(A13)の合成および樹脂粒子分散液(W13A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)1部をチタン含有触媒(a1−4)1部に代える以外は、製造例11と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A13)とした。
(A13)のTgは57℃、Mnは3000であった。
線状ポリエステル樹脂(A13)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W13A]を得た。[樹脂粒子分散液W13A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例22
[線状ポリエステル樹脂(A14)の合成および樹脂粒子分散液(W14A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)3部をチタン含有触媒(a1−5)5部に代える以外は、製造例12と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A14)とした。
(A14)のTgは69℃、Mnは5700であった。
線状ポリエステル樹脂(A14)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W14A]を得た。[樹脂粒子分散液W14A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例23
[線状ポリエステル樹脂(A15)の合成および樹脂粒子分散液(W15A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)1部をチタン含有触媒(a1−6)1部に代える以外は、製造例11と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A15)とした。
(A15)のTgは57℃、Mnは2800であった。
線状ポリエステル樹脂(A15)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W15A]を得た。[樹脂粒子分散液W15A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例24
[線状ポリエステル樹脂(A16)の合成および樹脂粒子分散液(W16A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)3部をチタン含有触媒(a1−7)5部に代える以外は、製造例12と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A16)とした。
(A16)のTgは69℃、Mnは5700であった。
線状ポリエステル樹脂(A16)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W16A]を得た。[樹脂粒子分散液W16A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例25
[線状ポリエステル樹脂(A17)の合成および樹脂粒子分散液(W17A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)1部をチタン含有触媒(a1−8)1部に代える以外は、製造例11と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A17)とした。
(A17)のTgは58℃、Mnは3100であった。
線状ポリエステル樹脂(A17)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W17A]を得た。[樹脂粒子分散液W17A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例26
[線状ポリエステル樹脂(A18)の合成および樹脂粒子分散液(W18A)の調整]
チタン含有触媒(a2−1)3部をチタン含有触媒(a1−9)5部に代える以外は、製造例12と同様にして反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(A18)とした。
(A18)のTgは68℃、Mnは5500であった。
線状ポリエステル樹脂(A18)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W18A]を得た。[樹脂粒子分散液W18A]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例27
[非線状ポリエステル樹脂(B1)の合成および樹脂粒子分散液(W1B)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、純度95%以上のビスフェノールAのPO2モル付加物309部、純度81%のビスフェノールAのEO2モル付加物355部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のEO5モル付加物21部、テレフタル酸121部、フマル酸74部および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)3部を入れ、210℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になるまで反応させた。次いで、無水トリメリット酸87部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下で反応させ軟化点が121℃になった時点で取り出して、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを非線状(架橋)ポリエステル樹脂(B1)とした。
(B1)のTgは59℃、Mnは6200であった。
非線状ポリエステル樹脂(B1)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W1B]を得た。[樹脂粒子分散液W1B]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例28
[非線状ポリエステル樹脂(B2)の合成および樹脂粒子分散液(W2B)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、1,2−プロピレングリコール2280部(30モル)、テレフタル酸ジメチルエステル1649部(8.5モル)、アジピン酸219部(1.5モル)および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)3部を入れ、180℃で窒素気流下に生成するメタノールを留去しながら8時間反応させた。次いで230℃まで徐々に昇温しながら、窒素気流下に生成する1,2−プロピレングリコール、水を留去しながら4時間反応させ、さらに5〜20mmHgの減圧下に反応させ、軟化点が90℃になった時点で180℃まで冷却し、無水トリメリット酸115部(0.6モル)を加え、常圧密閉下2時間反応後、220℃、5〜20mmHgの減圧下で反応させ、軟化点が155℃になった時点で取り出して、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを非線状(架橋)ポリエステル(B2)とした。
(B2)のTgは60℃、Mnは7000であった。
非線状ポリエステル樹脂(B2)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W2B]を得た。[樹脂粒子分散液W2B]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
比較製造例1
[線状ポリエステル樹脂(RA1)の合成および樹脂粒子分散液(W1RA)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸299部(1.80モル)、純度81%のビスフェノールAのEO2モル付加物766部(2.34モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)1部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(RA1)とした。
(RA1)のTgは50℃、Mnは3000であった。
線状ポリエステル樹脂(RA1)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W1RA]を得た。[樹脂粒子分散液W1RA]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
比較製造例2
[線状ポリエステル樹脂(RA2)の合成および樹脂粒子分散液(W2RA)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸335部(2.02モル)、純度81%のビスフェノールAのEO2モル付加物738部(2.26モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)1部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(RA2)とした。
(RA2)のTgは63℃、Mnは5500であった。
線状ポリエステル樹脂(RA2)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W2RA]を得た。[樹脂粒子分散液W2RA]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
比較製造例3
[線状ポリエステル樹脂(RA3)の合成および樹脂粒子分散液(W3RA)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸302部(1.82モル)、製造例1で得られた純度88%のビスフェノールAのEO2モル付加物764部(2.36モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)1部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(RA3)とした。
(RA3)のTgは53℃、Mnは2900であった。
線状ポリエステル樹脂(RA3)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W3RA]を得た。[樹脂粒子分散液W3RA]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
比較製造例4
[線状ポリエステル樹脂(RA4)の合成および樹脂粒子分散液(W4RA)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸338部(2.03モル)、製造例1で得られた純度88%のビスフェノールAのEO2モル付加物736部(2.28モル)、および縮合触媒としてチタン含有触媒(a2−1)1部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(RA4)とした。
(RA4)のTgは65℃、Mnは5500であった。
線状ポリエステル樹脂(RA4)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W4RA]を得た。[樹脂粒子分散液W4RA]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
比較製造例5
[線状ポリエステル樹脂(RA5)の合成および樹脂粒子分散液(W5RA)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸305部(1.84モル)、製造例3で得られた純度95%のビスフェノールAのEO2モル付加物761部(2.39モル)、および縮合触媒としてテレフタル酸チタン3部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(RA5)とする。
(RA5)のTgは57℃、Mnは3000であった。
線状ポリエステル樹脂(RA5)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W5RA]を得た。[樹脂粒子分散液W5RA]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
比較製造例6
[線状ポリエステル樹脂(RA6)の合成および樹脂粒子分散液(W6RA)の調整]
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、テレフタル酸341部(2.05モル)、製造例3で得られた純度95%のビスフェノールAのEO2モル付加物733部(2.30モル)、および縮合触媒としてテレフタル酸チタン3部を仕込み、230℃に昇温した。230℃にて1時間撹拌した後、5〜20mmHgの減圧下に水を留去しながら同温度で9時間反応させた。その後、生成した淡黄色のポリマーを取り出し、室温まで冷却後、砕し粒子化した。これを線状ポリエステル樹脂(RA6)とする。
(RA6)のTgは68℃、Mnは5500であった。
線状ポリエステル樹脂(RA6)100部に対してアセトン100部を加え溶解させ、さらにトリエチルアミン2.5部を加えた。ホモジナイザーで撹拌下(10000rpm)、ポリエステルのアセトン溶液に水300部を加え、40℃、100mmHgの減圧下でアセトンを留去することで[樹脂粒子分散液W6RA]を得た。[樹脂粒子分散液W6RA]のレーザー式粒度分布測定装置LA−920(堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は0.09μmであった。
製造例29<着色剤分散液の調製>
フタロシアニン顔料(山陽色素製:シアニンブルーKRO)100部、アニオン界面活性剤(三洋化成工業製:エレミノールMON−7)2部、イオン交換水250部を混合し、TK式ホモミキサーで分散し、[着色剤分散液1]を得た。
製造例30<離型剤分散液の調製>
パラフィンワックス(融点73℃)80部、アニオン界面活性剤(三洋化成工業製:エレミノールMON−7)1部、イオン交換水120部を混合し、95℃で溶解させた後、TK式ホモミキサーで分散し、[離型剤分散液1]を得た。
実施例1<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
ステンレス製ビーカーに[樹脂粒子分散液W1A]160部、[樹脂粒子分散液W1B]20部、[着色剤分散液1]15部、[離型剤分散液1]15部、イオン交換水600部、硫酸マグネシウム1部を加え、TK式ホモミキサーを用いて分散させた後、pH7.0に調製してから60℃まで撹拌しながら昇温した。凝集粒子の体積平均粒径が5.0μm付近になるまで、塩酸(0.1mol/L)を添加したところで、pHを一定に保ちながら[樹脂粒子分散液W1B]20部を加え、60℃で1時間撹拌後、さらに80℃で加熱撹拌を2時間行った。その後、濾別し、500部のイオン交換水で4回洗浄し、40℃×18時間乾燥を行いトナー粒子(C−1)を得た。
実施例2<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W2A]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C−2)を得た。
実施例3<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W3A]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C−3)を得た。
実施例4<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W4A]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C−4)を得た。
実施例5<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]160部を[樹脂粒子分散液W5A]120部に、[樹脂粒子分散液W1B]20部(2回)をいずれも[樹脂粒子分散液W1B]40部(合計80部)に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C−5)を得た。
実施例6<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W5A]を[樹脂粒子分散液W6A]に変更する以外は実施例5と同様にして、トナー粒子(C−6)を得た。
実施例7<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W5A]を[樹脂粒子分散液W7A]に変更する以外は実施例5と同様にして、トナー粒子(C−7)を得た。
実施例8<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W5A]を[樹脂粒子分散液W8A]に変更する以外は実施例5と同様にして、トナー粒子(C−8)を得た。
実施例9<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]160部を[樹脂粒子分散液W9A]100部に、[樹脂粒子分散液W1B]20部(2回)をいずれも[樹脂粒子分散液W1B]50部(合計100部)に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C−9)を得た。
実施例10<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W9A]を[樹脂粒子分散液W10A]に変更する以外は実施例9と同様にして、トナー粒子(C−10)を得た。
実施例11<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W9A]を[樹脂粒子分散液W11A]に変更する以外は実施例9と同様にして、トナー粒子(C−11)を得た。
実施例12<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W9A]を[樹脂粒子分散液W12A]に変更する以外は実施例9と同様にして、トナー粒子(C−12)を得た。
実施例13<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]160部を[樹脂粒子分散液W13A]80部に、[樹脂粒子分散液W1B]20部(2回)をいずれも[樹脂粒子分散液W1B]60部(合計120部)に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C−13)を得た。
実施例14<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W13A]を[樹脂粒子分散液W14A]に変更する以外は実施例13と同様にして、トナー粒子(C−14)を得た。
実施例15<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W13A]を[樹脂粒子分散液W15A]に変更する以外は実施例13と同様にして、トナー粒子(C−15)を得た。
実施例16<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W13A]を[樹脂粒子分散液W16A]に変更する以外は実施例13と同様にして、トナー粒子(C−16)を得た。
実施例17<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
ステンレス製ビーカーに[樹脂粒子分散液W17A]40部、[樹脂粒子分散液W1B]160部、[着色剤分散液1]15部、[離型剤分散液1]15部、イオン交換水600部、硫酸マグネシウム1部を加え、TK式ホモミキサーを用いて分散させた後、pH7.0に調製してから60℃まで撹拌しながら昇温した。凝集粒子の体積平均粒径が5.0μm付近になるまで、塩酸(0.1mol/L)を添加したところで、pHを一定に保ちながら60℃で1時間撹拌後、さらに80℃で加熱撹拌を2時間行った。その後、濾別し、500部のイオン交換水で4回洗浄し、40℃×18時間乾燥を行いトナー粒子(C−17)を得た。
実施例18<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W17A]を[樹脂粒子分散液W18A]に変更する以外は実施例17と同様にして、トナー粒子(C−18)を得た。
実施例19<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W5A]を[樹脂粒子分散液W3A]に、[樹脂粒子分散液W1B]40部(2回)をいずれも[樹脂粒子分散液W2B]40部(合計80部)に変更する以外は実施例5と同様にして、トナー粒子(C−19)を得た。
実施例20<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W5A]を[樹脂粒子分散液W4A]に、[樹脂粒子分散液W1B]40部(2回)をいずれも[樹脂粒子分散液W2B]40部(合計80部)変更する以外は実施例5と同様にして、トナー粒子(C−20)を得た。
比較例1<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W1RA]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C’−1)を得た。
比較例2<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W2RA]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C’−2)を得た。
比較例3<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W3RA]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C’−3)を得た。
比較例4<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W4RA]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C’−4)を得た。
比較例5<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W5RA]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C’−5)を得た。
比較例6<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W1A]を[樹脂粒子分散液W6RA]に変更する以外は実施例1と同様にして、トナー粒子(C’−6)を得た。
比較例7<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W9A]を[樹脂粒子分散液W7RA]に、[樹脂粒子分散液W1B]50部(2回)をいずれも[樹脂粒子分散液W2B]50部(合計100部)に変更する以外は実施例9と同様にして、トナー粒子(C’−7)を得た。
比較例8<静電荷像現像用トナー粒子の作製>
[樹脂粒子分散液W9A]を[樹脂粒子分散液W8RA]に、[樹脂粒子分散液W1B]50部(2回)をいずれも[樹脂粒子分散液W2B]50部(合計100部)変更する以外は実施例9と同様にして、トナー粒子(C’−8)を得た。
実施例1〜20、および比較例1〜8
本発明の製造方法で得られたトナー粒子(C−1)〜(C−20)、および比較のトナー粒子(C’−1)〜(C’−8)のそれぞれ100部に対して、コロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)0.5部をサンプルミルにて混合して、本発明のトナー(T−1)〜(T−20)、および比較のトナー(T’−1)〜(T’−8)を得た。
下記評価方法で評価した評価結果を表2に示す。
Figure 2010008513
[評価方法]
〔1〕最低定着温度(MFT)
市販複写機(AR5030;シャープ製)を用いて現像した未定着画像を、市販複写機(AR5030;シャープ製)の定着機を用いて評価した。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって最低定着温度とした。
〔2〕ホットオフセット発生温度(HOT)
上記MFTと同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度をもってホットオフセット発生温度とした。
〔3〕保存安定性
トナーをそれぞれポリエチレン製の瓶に入れ、45℃の恒温水槽に8時間保持した後、42メッシュのふるいに移し、ホソカワミクロン(株)製パウダーテスターを用い、振動強度5で5秒間振とうし、ふるいの上に残ったトナーの重量%を測定し、下記基準で判定し、保存安定性を評価した。△以上が実用範囲である。
残存トナー重量%
◎ : 0%以上15%未満
○ : 15%以上25%未満
△ : 25%以上30%未満
× : 30%以上
〔4〕画像濃度
市販モノクロ複写機(AR5030、シャープ(株)製)を用いて現像した未定着のべた画像を、市販モノクロ複写機(SF8400A、シャープ(株)製)の定着ユニットを改造し、熱ローラー温度を可変、プロセススピードを可変にした定着機で、熱ローラー温度180℃、プロセススピード213mm/secで定着した。定着画像の画像濃度をマクベス反射濃度計RD−191(マクベス社製)を用いて測定した。
○:ID1.4以上
△:ID1.3以上1.4未満
×:ID1.3未満
〔5〕粒径
体積平均粒径および個数平均粒径を、マルチサイザーIII(コールター社製)で測定した。
以上の通り、本発明の静電荷像現像用トナー(実施例1〜20)は、比較例の静電荷像現像用トナーと比べて、特に画像濃度の点でいずれも著しく良好な結果が得られた。
本発明の静電荷像現像用トナーは、粒径が均一で、画像濃度、定着温度幅、保存安定性に優れる静電荷像現像用トナー、とくにカラー用トナーとして有用である。

Claims (6)

  1. ポリエステル樹脂と着色剤を含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーであって、前記トナー粒子は、少なくとも体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子を水中に分散させる工程と前記樹脂粒子を凝集させる工程とを含む工程から形成される体積平均粒径が3〜10μmの粒子であり、該ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物を含有するポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)とが、下記一般式(I)または(II)で表されるチタン含有化合物(a1)、および下記一般式(III)で表されるチタン含有化合物(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下、重縮合されてなる線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)を含有し、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物の純度が93%以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
    Ti(−X)m(−OR1)n (I)
    O=Ti(−X)p(−OR1)q (II)
    Ti(−Z)r(−OR2)s (III)
    [式(I)および(II)中、R1はH、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの場合、他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。nが2以上の場合、それぞれのR1は同一であっても異なっていてもよい。]
    [式(III)中、R2はH、または1〜3個のエーテル結合および/もしくは1〜2個の水酸基を含んでいてもよい炭素数1〜24の炭化水素基である。Zは芳香族モノもしくはポリカルボン酸から1個のカルボキシル基のHを除いた残基であり、ポリカルボン酸の場合、他のカルボキシル基が同一分子内のOR2基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、または、別の分子のOR2基と分子間で重縮合し2〜5個のTi原子を含む構造を形成していてもよい。r=1〜3、s=1〜3であり、rとsの和は4である。]
  2. 純度が93%以上のビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物が、水溶媒中で、触媒としてのトリエチルアミンまたはトリエチルアミンとアルカリ触媒の存在下に、ビスフェノールAにエチレンオキサイドが付加されて得られたものである請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)の重量比が10/90〜80/20である請求項1または2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. ポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)の合計重量に対するチタン含有触媒(a)の添加量が0.01〜5重量%である請求項1〜3のいずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. さらに離型剤、荷電制御剤、および流動化剤から選ばれる1種以上の添加剤を含有する請求項1〜4のいずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  6. ポリエステル樹脂と着色剤を含有するトナー粒子を含む静電荷像現像用トナーの製造方法であって、少なくとも体積平均粒径が1μm以下の樹脂粒子を水中に分散させる工程、前記樹脂粒子を凝集させる行程、および凝集した樹脂粒子を融合して体積平均粒径が3〜10μmのトナー粒子を得る工程を含み、該ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物を含有するポリオール成分(X)とポリカルボン酸成分(Y)とが、下記一般式(I)または(II)で表されるチタン含有化合物(a1)、および下記一般式(III)で表されるチタン含有化合物(a2)からなる群より選ばれる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下、重縮合されてなる線状ポリエステル樹脂(A)と非線状ポリエステル樹脂(B)を含有し、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物の純度が93%以上であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
    Ti(−X)m(−OR1)n (I)
    O=Ti(−X)p(−OR1)q (II)
    Ti(−Z)r(−OR2)s (III)
    [式(I)および(II)中、R1はH、1〜5個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜18のアルキル基、または炭素数1〜18のアシル基である。Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの場合、他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基(OR1基のR1がHの場合)と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。nが2以上の場合、それぞれのR1は同一であっても異なっていてもよい。]
    [式(III)中、R2はH、または1〜3個のエーテル結合および/もしくは1〜2個の水酸基を含んでいてもよい炭素数1〜24の炭化水素基である。Zは芳香族モノもしくはポリカルボン酸から1個のカルボキシル基のHを除いた残基であり、ポリカルボン酸の場合、他のカルボキシル基が同一分子内のOR2基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、または、別の分子のOR2基と分子間で重縮合し2〜5個のTi原子を含む構造を形成していてもよい。r=1〜3、s=1〜3であり、rとsの和は4である。]
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