JP2009530273A - スルホニルクロライド誘導体の製造方法 - Google Patents

スルホニルクロライド誘導体の製造方法 Download PDF

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/54Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D233/66Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D233/72Two oxygen atoms, e.g. hydantoin
    • C07D233/76Two oxygen atoms, e.g. hydantoin with substituted hydrocarbon radicals attached to the third ring carbon atom

Abstract

一般式(I)
【化1】
Figure 2009530273

〔式中、Rおよびnは明細書に記載の通りである。〕
のヒダントインスルホニルクロライドの新規製造法、およびそのためのある種の新規中間体を開示する。

Description

発明の分野
本発明は、ヒダントインスルホニルクロライドの新規製造方法を開示する。ある種の新規中間体もまた開示する。
発明の背景
Mosher et al, J. Org. Chem., 1958, 23, 1257-1261は、DL−ホモシステインヒダントインおよびL−システインヒダントイン各々の水性媒体中での塩素化によるDL−5−(β−クロロスルホニルエチル)ヒダントインおよびL−5−(クロロスルホニルメチル)ヒダントインの合成を記載する。
WO02/074767、WO2004/024698およびWO2006/065215は、治療において有用な多数のヒダントイン含有メタロプロテイナーゼ阻害剤を開示する。WO02/074767、WO2004/024698およびWO2006/065215に開示のある種の化合物の合成において有用な鍵となる中間体は、一般式:
Figure 2009530273
のスルホニルクロライドである。
WO02/074767および/またはWO2004/024698および/またはWO2006/065215に開示されている具体的スルホニルクロライドは:
(RS)−2−(2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)−1−エタンスルホニルクロライド;
(R)−(2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)メタンスルホニルクロライド;
(S)−(2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)メタンスルホニルクロライド;
(RS)−(4−メチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)メタンスルホニルクロライド;
(RS)−(4−エチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)メタンスルホニルクロライド;
(RS)−(4−メチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)エタンスルホニルクロライド;
(RS)−(4−エチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)エタンスルホニルクロライド;
(4S)−(4−メチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)メタンスルホニルクロライド;
(4R)−(4−メチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)メタンスルホニルクロライド;
(4S)−(4−エチル−2,5−ジオキソ−4−イミダゾリジニル)メタンスルホニルクロライド;および
(4S)−(4−シクロプロピル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル)メタンスルホニルクロライド
である。
WO02/074767、WO2004/024698およびWO2006/065215に具体的に開示されているスルホニルクロライドは:
(i) Mosherにより本質的に記載されているような、水性媒体中の対応するジスルフィド誘導体の塩素化;または
(ii) 水性媒体中の対応するベンジルスルフィド誘導体の同様の塩素化
のいずれかにより製造された。
我々は、上記タイプのヒダントイン含有スルホニルクロライドの別のそして改善された合成法をここで開示する。
本発明の開示
本発明によって、我々は、一般式(I)
Figure 2009530273
〔式中、
RはC1−4アルキルまたはC3−5シクロアルキルであり;そして
nは整数1または2である。〕
のスルホニルクロライド誘導体の製造方法であって;
式(II)
Figure 2009530273
〔式中、
はBu、PhCH、PhCH、PhCまたはC1−6アルカノイルであり;そして
Rおよびnは式(I)において定義の通りである。〕
の化合物を過酸化水素と反応させ、その後、水性媒体中で塩素化することを含む、方法を開示する。
過酸化水素は、一般に水性溶液として使用する。簡便には、35%w/w水溶液としてである。典型的に、0.95から1.05当量、特に約1.0当量の過酸化水素を使用する。しかしながら、大量の過酸化水素を使用してよい。
塩素化は、一般に塩素ガスを使用して行う。一般的に、塩素ガスを、急速に撹拌している反応混合物中に、溶液が反応完了の指標となる永続性の緑色を発色するまで導入する。同時に、温度のわずかな低下も典型的に観察される。典型的に、2.0から2.8当量の塩素を使用する。
好ましくは、過酸化水素での酸化および塩素化反応を、一反応容器内の連続工程として行う。
好ましい態様において、RがBuである。
他の好ましい態様において、RがPhCHである。
他の態様において、nが整数1である。
他の好ましい態様において、RがCHである。
他の態様において、RがCHCHである。
他の態様において、Rがシクロプロピルである。
一つの態様において、RがBuであり、nが整数1であり、そしてRがCHまたはCHCHまたはシクロプロピルである。
他の態様において、RがPhCHであり、nが整数1であり、そしてRがCHまたはCHCHまたはシクロプロピルである。
本方法は、溶媒中、例えば、酢酸水溶液中または水と適当な不活性溶媒、例えばクロロホルムまたはジクロロメタンの混合物中、またはさらに酢酸を含む水と適当な不活性溶媒の混合物中で行う。
一つの態様において、本方法は、容積で5から15%水を含む酢酸中で行う。他の態様において、本方法は、10から12%水を含む酢酸中で行う。他の態様において、本方法は、約11%水を含む酢酸中で、具体的には、8:1の容積比の酢酸および水の混合物中で行う。
本方法はは、適当な温度、例えば−10℃から+40℃、特に0℃から+20℃で行う。当業者は、本方法の両工程が発熱性の可能性があり、それ故に、本方法を行っている規模によっては、幾分かの温度変化が予測されることを認識しよう。
先行技術において既知の方法と比較したとき、本発明の方法は、塩素化工程において著しく少ない当量の塩素しか必要としないという大きな環境的利点を有する。それ故に、塩化水素の排気が著しく減少する。本発明の塩素化工程は、典型的に約2.0から2.8当量の塩素ガスの使用を含む。対照的に、式(II)のスルフィド誘導体の直接塩素化(前もっての酸化工程がない)を含む先行技術方法は、典型的に約3.1から3.8当量の塩素ガスの使用を含む。
スルフィドまたはジスルフィド誘導体の直接塩素化を含む先行技術方法の他の大きな欠点は、特に大規模作業において、基Rの細かな性質によって、スルホニルクロライド生成物(I)が、種々の量の対応するスルホン酸誘導体(III)
Figure 2009530273
〔式中、Rおよびnは上記で定義の通りである。〕
で汚染され得ることである。
すなわち、RがPhCHである式(II)の化合物の直接塩素化の場合、式(I)のスルホニルクロライドが満足な収率および純度で得られるが、RがBuである式(II)の化合物の直接塩素化は、5%以上の一般式(III)の対応するスルホン酸誘導体で汚染されたスルホニルクロライド生成物(I)となる。このような汚染された生成物は、日常的な実験室での作業目的には一般的に許容されるが、大規模製造目的では許容されない。
本発明の新規方法は、反応が基Rの性質に感受性が低いという利点を有する。故に、RがPhCHまたはRがBuである両方の式(II)の化合物が、優れた収率および純度で必要なスルホニルクロライド(I)を提供する。
理論には拘らないが、本発明の新規方法は、一般式(IV)のスルホキシドの中間体を経由して進行すると考えられる。
Figure 2009530273
一般式(I)のスルホニルクロライドの合成における中間体として有用な一般式(IV)の新規スルホキシド(式中、R、Rおよびnが上記で定義の通りである)は、本発明の他の局面を構成する。特に、式中、RがBuまたはPhCHであり;nが整数1であり;そしてRがCHまたはCHCHまたはシクロプロピルである一般式(IV)の新規スルホキシドを請求している。
また理論には拘らないが、スルホニルクロライド(I)を得るためのスルホキシド中間体(IV)の塩素化は、多かれ少なかれ、式(V)のスルフィン酸誘導体を経由して進行し得る。
Figure 2009530273
一般式(I)のスルホニルクロライドの合成における中間体として有用な式(V)の新規スルフィン酸誘導体(式中、Rおよびnが上記で定義の通りである)は、本発明の他の局面を構成する。特に、nが整数1であり、そしてRがCHまたはCHCHまたはシクロプロピルである一般式(V)の新規スルフィン酸誘導体を請求している。
式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)の化合物は、エナンチオマー形で存在できる。それ故に、全てのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体およびそれらの混合物は本発明の範囲内に包含される。種々の光学異性体を、慣用技術、例えば、分別結晶、またはHPLCを使用した本化合物のラセミ混合物からの分離により単離できる。あるいは、光学異性体を不斉合成により、または光学活性出発物質からの合成により得ることができる。
光学異性体が本発明の化合物において存在するとき、我々は全ての個々の光学活性液体およびこれらの組合せ、ならびにそれらの対応するラセミ体を、本発明の個々の具体的態様として開示する。
本方法は、出発物質または何れかの中間体、例えば、光学活性が可能な一般式(IV)のスルホキシドの光学的形態に十分に無関係に進行する。
本発明の具体的局面を以下の実施例に記載する。
一般法
H NMRスペクトルを、Varian Unity 400 MHzまたはVarian Unity Inova 500 MHz装置で記録した。テトラヒドロフラン−d 3.58ppm)およびジメチルスルホキシド−d 2.49ppm)の中央ピークを内部参照として使用した。赤外線スペクトルをGolden Gateアクセサリーを備えたPerkin Elmer Spectrum FT-IR分光光度計上で記録した。特記しない限り、出発物質は市販品であった。全ての溶媒および市販試薬は研究室グレードであり、納品されたものを使用した。
以下の方法をLC純度およびLC/MS分析に使用した:
Figure 2009530273
以下の方法をエナンチオマー純度の決定に使用した:
Figure 2009530273
Figure 2009530273
実施例1
[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライド((5S)−5−[(ベンジルチオ)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオンから)
Figure 2009530273
(5S)−5−[(ベンジルチオ)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(WO02/074767)(1.00当量、61.1mmol、15.3g)を、メカニカル・スターラーを備えた250mL ジャケット付き反応容器に入れた。次いで酢酸(2.14mol、122mL、128g)を添加し、混合物を300rpmで21分撹拌した。水(849mmol、15.3mL、15.3g)を添加し、得られた溶液を9℃に冷却した。10℃に設定したジャケット温度で、過酸化水素、11.68M、35%w/w水溶液(61.1mmol、5.23mL、5.94g)を一度に添加した。過酸化物添加12分後、混合物の温度は11.4℃に上昇した。次いで、混合物を9〜10℃で17時間撹拌した。HPLCによる混合物の分析は、スルホキシドのジアステレオ異性体対へのほとんど完全な変換を確認した(3%未満(面積)のS−ベンジル出発物質残留)。混合物を9〜10℃で6時間撹拌し、次いで5〜6℃に冷却した。スターラー速度を400rpmに上げ、塩素ガス(STPで10.5g、148mmol、3.32L)を、55分にわたり混合物に通した。混合物の温度は最大10℃上昇した。反応の終了は、混合物の永続性の緑色および1分間での9から8℃の温度の低下により示された。この時点での混合物のHPLC分析は、スルホキシド中間体の完全な変換を示した。混合物を15℃に加熱し、23時間、15℃で加熱し、次いで35℃に加熱して、懸濁している固体を溶解し、次いで反応容器から取り出した。混合物を、元の容量の約25%まで減圧下蒸発させた。水浴の温度を55℃以下に保った。トルエン(718mmol、76.5mL、66.2g)を残渣に添加し、混合物を少量まで再蒸発させた。さらにトルエン(718mmol、76.5mL、66.2g)を添加し、混合物を再蒸発させた。イソヘキサン(577mmol、76.5mL、49.7g)を残渣に添加して、固体懸濁液を得て、それを濾過により回収した。濾過は、フィルター上への大結晶の迅速な回収をもたらした。結晶をイソヘキサン(231mmol、30.6mL、19.9g)で洗浄し、フィルター上で吸引乾燥し、16.32gの溶媒湿潤固体を得た。生成物を、真空で40℃で72時間乾燥させて、[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライドを白色固体(0.967当量、59.1mmol、13.4g)として97%収率で得た。
1H NMR(399.98 MHz, THF-D8) δ 9.91(s, 1H), 7.57(s, 1H), 4.53(d, J = 14.6 Hz, 1H), 4.44(d, J = 14.6 Hz, 1H), 1.52(s, 3H)。
FTIR(Neat) 3192, 3072, 1704, 1408, 1369, 1287, 1165, 875, 762 cm-1
HPLC分析(面積%)は、対応するスルホン酸1.42%を含む98.30%の純度を示した。
実施例2
[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライド((5S)−5−[(tert−ブチルチオ)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオンから)
Figure 2009530273
(5S)−5−[(Tert−ブチルチオ)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(WO03/106689)(1.00当量、56.9mmol、12.3g)を、250mL ジャケット付き反応容器に入れ、その後酢酸(1.72mol、98.4mL、103g)および水(683mmol、12.3mL、12.3g)を入れた。得られた混合物を300rpmで撹拌し、35℃に加熱して、全固体を溶解した。混合物を10℃に冷却し、過酸化水素、11.68M、35%w/w水溶液(56.9mmol、4.87mL、5.53g)を一度に添加し、17℃への発熱が起こった。過酸化物添加48分後の反応混合物のHPLCでの分析により、スルホキシドのジアステレオ異性体混合物への変換と共に、4.6%(面積)の出発物質が残っていることが確認された。混合物を6℃に冷却し、400rpmおよび塩素ガス(159mmol、STPで3.57L、2.80当量)を、反応混合物が緑色になり、反応混合物の急激な温度低下が示されるまで、28分にわたり添加した(6℃の定温ジャケット温度)。この時点での混合物のHPLC分析は、スルホキシド中間体から必要なスルホニルクロライドへの完全な変換を確認した。混合物を15℃に加熱し、容器から取り出し、元の容量の約30%に減圧下濃縮した。次いでトルエン(577mmol、61.5mL、53.2g)を添加して、3相混合物を得て、それを再蒸発させた。さらにトルエン(798mmol、85.0mL、73.5g)を添加し、混合物を再蒸発させた。次いでイソヘキサン(464mmol、61.5mL、40.0g)を粘性残渣に添加して、懸濁液を得て、それを濾過により回収し、イソヘキサン(371mmol、49.2mL、32.0g)で洗浄し、フィルター上で吸引乾燥した。湿潤生成物(16.27g)を、40℃で真空オーブンで乾燥させて、[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライドを白色結晶固体(0.868当量、49.4mmol、11.2g)として87%収率で得た。
1H NMR(399.98 MHz, THF-D8) δ 9.91(s, 1H), 7.57(s, 1H), 4.53(d, J = 14.6 Hz, 1H), 4.44(d, J = 14.4 Hz, 1H), 1.52(s, 3H)。
FTIR(Neat) 3191, 3072, 1704, 1409, 1369, 1287, 1166, 875, 762 cm-1
HPLC分析(面積%)は、表題化合物が、[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホン酸0.37%(面積)を含み、99.63%の純度であることを示した。
[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルフィン酸の仲介は、塩素添加開始17分後に取った反応混合物サンプルのLC/MS分析により確認された:m/z 193(MH)+, 210(M +NH4)+, 385(2M +H)+, 407(2M +Na)+
実施例3
[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライド((5S)−5−[(tert−ブチルチオ)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオンの前段酸化を行なわない直接塩素化による)
Figure 2009530273
(5S)−5−[(Tert−ブチルチオ)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(1.00当量、83.7mmol、18.1g)をジャケット付き反応容器に入れ、続いて酢酸(2.53mol、145mL、152g)および水(1.00mol、18.1mL、18.1g)を入れた。撹拌を開始し(300rpm)、混合物を30℃に加熱して、固体を完全に溶解させた。次いで窒素パージを行い、容器内容物を約4℃に冷却した。窒素流を止め、容器を密閉し、そして塩素ガスを混合物中に35分にわたり通気した(Tmax 13.8℃)。緑色が発色し、塩素供給を止めた。緑色が数秒後に退色し、反応が完了していなかったことが示され、塩素の添加を5分再開して、11.6℃から13.3℃への発熱に至った。緑色が塩素供給停止後に持続し、反応の終結に至ったことが示された。使用した塩素の総量は21.6g(305mmol、STPで6.82L)であった。容器を大気中に排気し、窒素でパージし、15℃に加熱した。反応混合物のHPLC分析は出発物質の完全な消費、予測された生成物の形成および相当量(10面積%)の他の副産物を確認した。混合物を取り出し、環境温度に温め、次いで低容量まで蒸発させた。トルエン(850mmol、90.5mL、78.3g)を混合物に添加し、次いでそれを再蒸発させた。トルエン添加/再蒸発工程を繰り返し、次いでイソヘキサン(683mmol、90.5mL、58.8g)を残渣に添加した。混合物を取り出し、次いで濾過した。回収した結晶をイソヘキサン(273mmol、36.2mL、23.5g)で洗浄し、フィルター上で吸引乾燥させて。20.79gの湿潤生成物を得た。生成物をさらに40℃で、真空で約21時間乾燥させて、[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライドを白色固体(0.963当量、80.6mmol、18.3g)として96%収率で、HPLCによると93.80面積%純度で得た。
1H NMR(399.98 MHz, THF-D8) δ 9.92(s, 1H), 7.58(s, 1H), 4.53(d, J = 14.6 Hz, 1H), 4.44(d, J = 14.6 Hz, 1H), 1.52(s, 3H);
HPLCによると[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホン酸6.20%(面積)含有:
1H NMR(399.98 MHz, THF-D8) δ 9.66(s, 1H), 7.21(s, 1H), 3.45(d, J = 14.6 Hz, 1H), 3.37(d, J = 14.9 Hz, 1H), 1.46(s, 3H)。
実施例4
[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライドと中間体(5S)−5−[(tert−ブチルスルフィニル)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオンの単離
Figure 2009530273
(5S)−5−[(Tert−ブチルチオ)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(1.00当量、46.2mmol、10.0g)を反応容器に入れ、その後メタノール(2.64mol、107mL、84.5g)を入れた。得られた透明溶液を撹拌し、硫酸、4.40%w/wのイソプロパノール溶液(6.22mmol、13.9mL、13.9g)を添加した。次いで、この混合物に過酸化水素、11.68M、35%w/w水溶液(107mmol、9.13mL、10.4g)を外部からの冷却なしに1回で添加した(10分間で22℃から41℃の発熱が見られた)。過酸化水素添加約1.5時間後の反応混合物のHPLC分析は、出発物質の完全な消費および2個の新規ピーク(スルホキシド・ジアステレオ異性体)の出現を確認した。混合物を飽和水性塩化ナトリウム溶液(231mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×250mL)で抽出した。合わせた有機相を水(2×200mL)で抽出した。水性相を減圧下蒸発乾固(水浴温度40℃)して、(5S)−5−[(tert−ブチルスルフィニル)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオンを白色結晶(0.497当量、23.0mmol、5.34g)として、50%収率で、ジアステレオ異性体の71:29混合物(H NMR積分の比較による)として得た。
主異性体:1H NMR(499.914 MHz, DMSO-D6) δ 10.78(s, 1H), 8.28(s, 1H), 3.25(d, J = 14 Hz, 1H), 2.39(d, J = 14 Hz, 1H), 1.40(s, 3H), 1.13(s, 9H)。
副異性体:1H NMR(499.914 MHz, DMSO-D6) δ 10.78(s, 1H), 8.07(s, 1H), 2.85(s, 2H), 1.38(s, 3H), 1.14(s, 9H)。
混合物のFTIR(Neat) 3188, 3072, 2981, 2935, 2919, 1705, 1412, 1368, 1295, 1166,1016, 877, 763, 599 cm-1
(5S)−5−[(tert−ブチルスルフィニル)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオンの塩素化を介する[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライド
Figure 2009530273
酢酸(1.75mol、100mL、105g)および水(555mmol、10.0mL、10.0g)中の(5S)−5−[(tert−ブチルスルフィニル)メチル]−5−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン(1.00当量、22.5mmol、5.22g)の溶液を撹拌(350rpm)しながら6℃に冷却し、窒素でパージした。窒素パージを停止し、次いで塩素ガス(59.2mmol、4.2g、STPで1.33L)を、ジャケット温度を6℃に維持しながら混合物に25分にわたり通気した。反応混合物の温度は、最高で9.5℃に達した。反応の終了は、混合物の永続性の緑色および温度の1分間での9.1から7.8℃への低下により判定した。塩素供給を止め、窒素パージを行なった。この時点での混合物のHPLC分析は、スルホキシド中間体の完全な変換を示した。混合物を15℃に加熱し、容器から取り出し、減圧下濃縮した(浴温度45℃)。残渣をトルエン(469mmol、50.0mL、43.3g)に溶解し、低容量まで濃縮した。さらにトルエン(469mmol、50.0mL、43.3g)を添加し、蒸発工程を繰り返した。残渣をイソヘキサン(377mmol、50.0mL、32.5g)でトリチュレートし、次いで濾過により回収した。得られた固体をイソヘキサン(151mmol、20.0mL、13.0g)で洗浄し、フィルター上で吸引乾燥し、真空で24時間、40℃で乾燥させて、[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホニルクロライドを白色結晶固体(0.874当量、19.6mmol、4.45g)として87%収率で得た。
1H NMR(399.98 MHz, THF-D8) δ 9.81(s, 1H), 7.47(s, 1H), 4.43(d, J = 14.4 Hz, 1H), 4.34(d, J = 14.6 Hz, 1H), 1.41(s, 3H)。
FTIR(Neat) 3191, 3073, 1704, 1408, 1377, 1369, 1287, 1166, 875, 762 cm-1
HPLC分析(面積%)は、HPLCによると[(4S)−4−メチル−2,5−ジオキソイミダゾリジン−4−イル]メタンスルホン酸0.31%(面積)を含み、99.69%純度であることを示した。

Claims (11)

  1. 一般式(I)
    Figure 2009530273
    〔式中、
    RはC1−4アルキルまたはC3−5シクロアルキルであり;そして
    nは整数1または2である。〕
    のスルホニルクロライド誘導体の製造方法であって;
    式(II)
    Figure 2009530273
    〔式中、
    はBu、PhCH、PhCH、PhCまたはC1−6アルカノイルであり;そして
    Rおよびnは式(I)において定義の通りである。〕
    の化合物と過酸化水素を反応させ、その後、水性媒体中で塩素化することを含む、方法。
  2. 過酸化水素での酸化および塩素化反応を、一反応容器内の連続工程として行う、請求項1に記載の方法。
  3. 反応を酢酸水溶液中で行う、請求項1または2に記載の方法。
  4. がBuである、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. がPhCHである、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  6. nが整数1である、請求項1から5のいずれかに記載の方法。
  7. RがCHまたはCHCHまたはシクロプロピルである、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 一般式(I)のスルホニルクロライドの合成における中間体として有用な一般式(IV)
    Figure 2009530273
    〔式中、R、Rおよびnは請求項1において定義の通りである。〕
    のスルホキシド。
  9. RがCHであり、そしてRがBuまたはPhCHである、請求項8に記載のスルホキシド。
  10. 一般式(I)のスルホニルクロライドの合成における中間体として有用な一般式(V)
    Figure 2009530273
    〔式中、Rおよびnは請求項1において定義の通りである。〕
    のスルフィン酸誘導体。
  11. RがCHである、請求項10に記載のスルフィン酸誘導体。
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