JP2000355592A - 3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの製造法 - Google Patents

3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの製造法

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JP2000355592A
JP2000355592A JP11166429A JP16642999A JP2000355592A JP 2000355592 A JP2000355592 A JP 2000355592A JP 11166429 A JP11166429 A JP 11166429A JP 16642999 A JP16642999 A JP 16642999A JP 2000355592 A JP2000355592 A JP 2000355592A
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武寿 磯田
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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カルバペネム系抗生物質の2位の側鎖として
利用されている3−メルカプト−1−(1,3−チアゾ
リン−2−イル)アゼチジンの工業的に適用し得る簡便
な製造法の提供。 【解決手段】 次式(II): 【化1】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを出発化合物と
し、これに塩基の存在下にスルホン酸ハライド誘導体と
反応させ、得られた化合物のベンジル基の除去、チオ硫
酸ナトリウムとの反応、2−アルキルチオ−1,3−チ
アゾリン誘導体との反応を経て、さらに得られた化合物
を酸処理するか、あるいはチオール化合物と処理するこ
とからなる、次式(I): 【化2】 で示される3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン
−2−イル)アゼチジンの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種医薬品の合成
中間化合物として重要な、3−メルカプト−1−(1,
3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの新規な製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、窒素原子含有の4員環構造を有す
るアゼチジン化合物が、注目をあびてきており、各種医
薬品化合物の側鎖の修飾基として種々用いられてきてい
る。例えば、本発明が提供する製造法により得られる3
−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)
アゼチジンは、強力な抗菌活性を有するカルバペネム系
抗生物質の2位の側鎖置換基として利用されているもの
である(例えば、特許第2666118号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがってこれまで
に、このカルバペネム系抗生物質の2位の側鎖として利
用されている3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリ
ン−2−イル)アゼチジンについて、種々の製造方法が
提案されているが、本発明は、従来方法に比較し、工業
的に適用し得るより簡便な3−メルカプト−1−(1,
3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの製造法を提供
することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明は、具体的態様として以下の製造法を提供
する。すなわち、次式(II):
【0005】
【化38】
【0006】(式中、Bzlはベンジル基を表す。)で
示されるN−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、
塩基の存在下にスルホン酸ハライド誘導体と反応させ
て、次式(III):
【0007】
【化39】
【0008】(式中、Raはスルホン酸残基を表わし、
Bzlはベンジル基を表す。)で表される化合物とした
後、得られた式(III)のベンジル基を除去して、次
式(IV):
【0009】
【化40】
【0010】(式中、Raはスルホン酸残基を表す。)
で表される化合物とし、得られた式(IV)にチオ硫酸
ナトリウムを反応させて、次式(V):
【0011】
【化41】
【0012】で示される化合物とした後、得られた式
(V)の化合物を、次式(VI):
【0013】
【化42】
【0014】(式中、Rbは低級アルキル基を表す。)
で示される2−アルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導
体と反応させ、次式(VII):
【0015】
【化43】
【0016】で示される化合物へ誘導し、さらに得られ
た式(VII)の化合物を酸処理するか、あるいはチオ
ール化合物と処理することからなる、次式(I):
【0017】
【化44】
【0018】で示される3−メルカプト−1−(1,3
−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの製造法を提供す
る。
【0019】また本発明は、前記式(II)で示される
N−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、四塩化炭
素溶液中トリフェニルフォスフィンと処理して、次式
(VIII):
【0020】
【化45】
【0021】(式中、Bzlはベンジル基を表す。)で
示されるN−ベンジル−3−クロロアゼチジンとし、選
られた式(VIII)の化合物のベンジル基を除去し
て、次式(IX):
【0022】
【化46】
【0023】で示される3−クロロアゼチジンとした
後、得られた式(IX)の化合物にチオ硫酸ナトリウム
を反応させて、式(V)へ誘導し、更に得られた式
(V)の化合物を、前記と同様に、式(I)で示される
3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イ
ル)アゼチジンへ変換させる製造法をも提供する。更に
本発明は、上記した各方法による3−メルカプト−1−
(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの塩の製
造法をも提供する。
【0024】本発明においては、上記の製造法で中間に
得られる式(V)で示される化合物ならびに式(VI
I)で示される化合物は、これまで知られていない新規
化合物である。したがって本発明は、また別の態様とし
て、かかる式(V)および(VII)で表わされるアゼ
チジン誘導体自体も提供するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明が提供する3−メルカプト
−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの
製造法は、本発明者らが提供した簡便な合成法により得
られる式(II)のN−ベンジル−3−ヒドロキシアゼ
チジンを出発原料として、その反応条件には苛酷な高
圧、あるいは高温度での加熱、さらには高価な試薬、溶
媒等を使用することなく、極めて簡便な操作により、高
収率で目的とする3−メルカプト−1−(1,3−チア
ゾリン−2−イル)アゼチジンが製造できるという工業
的製造法として、特に優れたものである。
【0026】以下に本発明が提供する3−メルカプト−
1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの製
造法について、さらに詳細に説明する。
【0027】本発明が新規に提供する3−メルカプト−
1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンの製
造法は、基本的には下記化学式で示される方法により実
施される。
【0028】
【化47】
【0029】 (上記化学反応式中、Raはスルホン酸残基を表わし、
bは低級アルキル基を表わし、Bzlはベンジル基を
表す。また、括弧内の各数字は、工程ナンバーを示
す。)
【0030】また本発明にあっては、上記化学反応式中
に示した式(V)の化合物は、下記反応式に示す方法に
より製造することもでき、かくして製造された式(V)
の化合物は、次いで上記した化学反応式にしたがって、
式(I)で示される3−メルカプト−1−(1,3−チ
アゾリン−2−イル)アゼチジンへ誘導することもでき
る。
【0031】
【化48】
【0032】すなわち本発明は、式(II)で示される
N−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンに、スルホン
酸ハライド誘導体を反応させて、式(III)で表わさ
れる化合物へ誘導する第1工程と、当該第1工程で得ら
れた式(III)の化合物のベンジル基を除去して式
(IV)で表される化合物へ誘導する第2工程と、第2
工程で得られた式(IV)の化合物にチオ硫酸ナトリウ
ムを反応させて式(V)で表される化合物に導く第3工
程と、第3工程で得られた式(V)の化合物に式(V
I)で表される化合物を反応させて式(VII)で表さ
れる化合物を得る第4工程と、次いで第4工程で得られ
た式(VII)化合物を酸処理するか、あるいはチオー
ル化合物と処理することにより、目的とする式(I)の
3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イ
ル)アゼチジンへ誘導する第5工程からなるものであ
る。以下に各工程を詳細に説明することにより、本発明
を明らかにする。
【0033】本発明の製造法である、式(II)で示さ
れるN−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンに、スル
ホン酸ハライド誘導体を反応させて、式(III)で表
わされる化合物へ誘導する第1の製造工程は、具体的に
は以下のようにして実施される。すなわち、式(II)
のN−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、適当な
有機溶媒に溶解させ、塩基の存在下にスルホン酸ハライ
ド誘導体を添加することにより実施される。
【0034】反応に使用する有機溶媒としては、反応に
対して不活性なものであれば特に限定はされず、例え
ば、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系の溶媒が
好ましく使用される。また、反応溶液中に存在させる塩
基は、式(II)のN−ベンジル−3−ヒドロキシアゼ
チジンとスルホン酸ハライド誘導体との反応で副成する
酸を捕捉するものであればよい。具体的には、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウム等の無機塩基、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、ピリジン等の有機塩基があげられ、かかる塩基
の使用量は、反応させる式(II)のN−ベンジル−3
−ヒドロキシアゼチジンに対して、やや過剰当量を用い
るのがよい。なかでも、溶媒としてトルエンを使用し、
トリエチルアミンを塩基として用いると、好結果を与え
た。
【0035】式(II)のN−ベンジル−3−ヒドロキ
シアゼチジンに反応させるスルホン酸ハライド誘導体と
しては、低級アルキルスルホニルハライドあるいはアリ
ールスルホン酸ハライド等があげられる。この場合、低
級アルキルスルホニルハライドとしては、メタンスルホ
ニルクロライド、エタンスルホニルクロライド等を例示
することができ、また、アリールスルホン酸ハライドと
しては、トルエンスルホン酸クロライド、p−トルエン
スルホン酸クロライド等を例示することができる。なか
でも、メタンスルホニルクロライドを用いるのがよく、
その使用量は式(II)の化合物に対してやや過剰当量
を反応させるのがよい。
【0036】反応は、冷却下、具体的には15℃以下の
温度、好ましくは5℃程度の温度条件下で、式(II)
の化合物と塩基を存在させた反応溶媒中に、攪拌下、ス
ルホン酸ハライド誘導体を滴下等の手段により添加し、
この添加終了後、反応が完結するまでさらに攪拌を行う
ことにより実施される。
【0037】この第1工程により製造される式(II
I)で表わされる化合物は、反応終了後、濾過、液性変
換、濃縮、抽出、転溶、塩形成等、有機化学上汎用され
る通常の処理手段を採用することにより、例えば、遊離
塩基として、あるいは塩酸塩として単離することができ
る。なお、スルホン酸ハライド誘導体としてメタンスル
ホニルクロライドを使用した場合には、式(III)の
化合物を塩酸塩として結晶で単離することができる。ま
た、生成した式(III)の化合物を反応系から単離す
ることなく、適当な処理を施した反応溶媒を用い、その
まま次の第2工程に付すこともできる。
【0038】以上のようにして製造された式(III)
の化合物のベンジル基を除去して式(IV)で示される
化合物へ誘導する第2工程は、通常の有機化学上用いら
れている脱ベンジル化反応により実施される。具体的に
は、ラネーニッケル、酸化パラジウム、パラジウム-炭
素等の触媒を用いる、水素添加反応等により、好ましく
実施することができる。
【0039】次いで上記工程により脱ベンジル化された
式(IV)の化合物に、チオ硫酸ナトリウムを反応させ
て式(V)で示される化合物へ変換する第3工程は、具
体的には、式(IV)の化合物を、適当な溶媒に溶解さ
せ、そこに当モル量のチオ硫酸ナトリウムを添加し、反
応が完結するまで適宜攪拌等の手段を行うことにより実
施される。
【0040】反応に使用する溶媒としては、式(IV)
の化合物ならびにチオ硫酸ナトリウムを溶解する溶媒で
あればどのようなものでもよく、例えば、メタノール、
エタノール等のアルコール系溶媒とともに水を共存させ
た混合溶媒が好ましく使用し得る。また反応は、室温な
いし加熱下に実施することができ、例えば室温下にチオ
硫酸ナトリウムを添加し攪拌した後、50℃程度の加熱
条件下で攪拌を行う等、適宜反応条件を選択することが
できる。反応終了後、目的とする式(V)の化合物は結
晶として反応溶液中から単離することができる。
【0041】一方、式(V)の化合物は、式(II)で
示されるN−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンから
式(VIII)で示されるN−ベンジル−3−クロロア
ゼチジンへの変換した後、式(VIII)のベンジル基
を除去して式(IX)の化合物へ誘導し、さらにチオ硫
酸ナトリウムと反応させることによっても製造すること
ができる。
【0042】この場合の式(II)で示されるN−ベン
ジル−3−ヒドロキシアゼチジンから式(VIII)で
示されるN−ベンジル−3−クロロアゼチジンへの変換
は、例えば、四塩化炭素溶媒中で、トリフェニルホスフ
ィンと処理することにより実施することができる。かか
る反応は、好ましくは加熱条件下に行われ、反応終了
後、濾過、液性変換、濃縮、抽出、転溶、塩形成等、有
機化学上汎用される通常の処理手段を採用することによ
り、目的とする式(VIII)で示されるN−ベンジル
−3−クロロアゼチジンを塩酸塩の結晶として単離する
ことができる。
【0043】かくして得られた式(VIII)のN−ベ
ンジル−3−クロロアゼチジンよりベンジル基を除去
し、式(IX)で示される3−クロロアゼチジンへ誘導
するのであるが、かかるベンジル基の除去は、式(I
I)の化合物におけるベンジル基の除去と同様の処理、
具体的には、ラネーニッケル、酸化パラジウム、パラジ
ウム-炭素等の触媒を用いる、水素添加反応等により、
好ましく実施することができる。
【0044】次いで以上のようにして得られた式(I
X)の3−クロロアゼチジンから式(V)への化合物の
変換は、式(IV)の化合物から式(V)への化合物へ
の変換と同様に、式(IX)の化合物を、適当な溶媒に
溶解させ、そこに当モル量のチオ硫酸ナトリウムを添加
し、反応が完結するまで適宜攪拌等の手段を行うことに
より実施される。
【0045】以上に記載した製造法により得られた式
(V)の化合物に、式(VI)で示される2−アルキル
チオ−1,3−チアゾリン誘導体を反応させ、アゼチジ
ン環の窒素原子上に1,3−チアゾリル基を導入した式
(VII)で示される化合物へ誘導する第4工程は、以
下のようにして実施される。すなわち、適当な溶媒中で
式(V)の化合物にほぼ当モル量の式(VI)の2−ア
ルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導体を加え、例え
ば、反応溶液を加熱還流することにより行うことができ
る。
【0046】反応に使用する溶媒としては、反応に対し
て不活性なものであれば特に限定はされず、例えば、メ
タノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系
溶媒に、水を共存させた混合溶媒が好ましく使用され
る。反応温度もまた限定されるものではなく、用いる溶
媒の沸点近くで加熱還流することが好ましい。反応は、
加熱還流条件下にほぼ20時間程度実施することで完結
し、式(VII)で表わされる化合物は、反応終了後、
濾過、液性変換、濃縮、抽出、転溶、塩形成等、有機化
学上汎用される通常の処理手段を採用することにより、
結晶として単離することができる。
【0047】なお、この第4工程において式(V)で示
される化合物と反応させる式(VI)で示される2−低
級アルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導体としては、
例えば、2−メチルチオ−1,3−チアゾリン;2−エ
チルチオ−1,3−チアゾリン;2−プロピオチオ−
1,3−チアゾリン等を例示することができ、なかでも
2−メチルチオ−1,3−チアゾリンが好ましく使用さ
れる。
【0048】かくして製造された式(VII)で示され
る化合物は、次いで第5工程に付され、本発明が目的と
する式(I)で示される3−メルカプト−1−(1,3
−チアゾリン−2−イル)アゼチジンへ誘導される。か
かる第5工程は、具体的には以下のようにして実施され
る。
【0049】すなわち、第4工程で得られた式(VI
I)の化合物を酸処理するか、あるいはチオール化合物
と反応させることにより実施される。この場合の式(V
II)の化合物に対する酸処理は、具体的には、水もし
くはアルコール系の溶媒中、塩酸、硫酸などの鉱酸;あ
るいはメタンスルホン酸、エタンスルホン酸などの有機
酸による酸処理を行うことにより実施される。
【0050】なお、式(VII)の化合物に対する酸処
理にあっては、反応副生成物として次式(X):
【0051】
【化49】
【0052】で示されるジスルフィド化合物が生成する
場合がある。したがって、酸処理反応が終了した段階
で、トリフェニルフォスフィンによる還元反応を行い、
副生成物であるジスルフィド化合物(X)を還元するこ
とにより、目的とする式(I)で示される3−メルカプ
ト−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジン
へ誘導するのがよい。
【0053】一方、式(VII)の化合物とチオール化
合物との処理は、具体的には、適当な溶媒中、塩基性条
件下で、式(VII)の化合物とチオール化合物を反応
させることにより行われる。その溶媒としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶媒
が好ましく、また塩基としては、ナトリウムメトキシ
ド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリ
ウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが好まし
い。
【0054】反応させるチオール化合物としては、メチ
ルチオール、エチルチオール、プロピルチオール、ブチ
ルチオール等の各種の低級アルキルチオール、チオフェ
ノール等のアリールチオール、さらにはベンジルチオー
ル等のアラアルキルチオール等を挙げることができる。
【0055】上記の各反応は、0℃ないし100℃、好
ましくは室温下に行われ、反応終了後、濾過、液性変
換、濃縮、抽出、転溶、塩形成等、有機化学上汎用され
る通常の処理手段を採用することにより、本発明の目的
とする式(I)で示される3−メルカプト−1−(1,
3−チアゾリン−2−イル)アゼチジンを塩酸塩の結晶
として単離することができる。
【0056】なお、式(VII)の化合物は、水酸化ナ
トリウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリ水酸化
物;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、カリ
ウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドよ
り、式(X)で示されるジスルフィド化合物を形成させ
た後、当該ジスルフィド化合物をトリフェニルホスフィ
ン等により還元し、目的とする式(I)で示される3−
メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)ア
ゼチジン製造することができ、このジスルフィド化合物
(X)から式(I)への化合物の変換は、本出願人によ
りすでに特許出願済みである。
【0057】以上のようにして製造された本発明の式
(I)の3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−
2−イル)アゼチジンは、例えばカルバペネム系抗生物
質の一つである(1R,5S,6S)−2−[1−
(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジン−3−イ
ル]チオ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1
−メチル−カルバペン−2−エム−3−カルボン酸の2位
の側鎖として使用される。
【0058】
【実施例】以下に本発明を、実施例によりさらに詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲の記載に包含される限り、種々
の変更例が可能であり、かかる変更例も本発明の権利範
囲に含まれるものである。
【0059】実施例1
【0060】
【化50】
【0061】化合物(1)643.7g(3.22mo
l)および炭酸水素ナトリウム542gをアセトニトリ
ル6.4L中に加え、加熱還流下に7時間攪拌した。1
日放冷後、析出した塩を吸引濾別し、濾液を約0.6k
gまでに減圧濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル80
0mlを加えて1時間攪拌した。さらにヘプタン3.2
Lを添加して1時間攪拌後、析出した結晶を吸引濾取し
た。得られた結晶を、酢酸エチル50mlおよびヘプタ
ン450mlの混合溶液にて洗浄し、20時間真空乾燥
し、N−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジン[化合物
(2)]を無色結晶として519.8g(純度:93.
9%;収率:92.9%)得た。
【0062】1H−NMR(400MHz;CDCl3
δ:7.23−7.38(5H,m),4.39−4.
45(1H,m),3.59−3.68(4H,m),
2.93−2.97(2H,m).
【0063】実施例2
【0064】
【化51】
【0065】N−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジン
[化合物(2)]163.2g(1mol)のトルエン
1.6L溶液に、5℃に冷却下、トリエチルアミン10
6g(1.05当量)を添加した後、メタンスルホニル
クロライド120.2g(1.05当量)のトルエン4
00ml溶液を80分かけて滴下した。滴下終了後、同
温度にてそのままさらに30分間攪拌し、析出した塩を
濾別した。得られた濾液を0℃に冷却して、ここに4m
ol/L塩化水素−ジオキサン混合溶液を250ml添
加し、1時間攪拌をした。析出した結晶を濾取し、トル
エンにて洗浄後、真空乾燥を行い、目的とするN−ベン
ジル−3−メタンスルホニルオキシアゼチジンの塩酸塩
[化合物(3)]306.5g(収率:定量的)を得
た。
【0066】1H−NMR(400MHz;CD3OD)
δ:7.48(m,5H),5.36−5.39(m,
1H),4.82(s,2H),4.33−4.65
(m,4H),3.21(s,3H).
【0067】実施例3
【0068】
【化52】
【0069】上記実施例2で得たN−ベンジル−3−メ
タンスルホニルオキシアゼチジンの塩酸塩[化合物
(3)]55.56g(200mmol)のメタノール
320mlおよび水80ml混合液に、10%パラジウ
ム−炭素(50%含水)11.11gを加え、室温下水
素ガス400Kpa加圧にて20時間攪拌し、水素添加
を行った。反応終了後、触媒を濾別し、濾液を40℃以
下にて減圧留去し、得られた残留物にメタノール15m
lおよびテトラヒドロフラン45mlを加え、室温にて
30分間攪拌後、懸濁溶液を濾過した。得られた結晶を
真空乾燥し、目的とする3−メタンスルホニルオキシア
ゼチジンの塩酸塩[化合物(4)]を、無色結晶として
35.79g(収率:95.4%)得た。
【0070】1H−NMR(400MHz;CD3OD)
δ:5.41−5.47(1H,m),4.49−4.
54(2H,m),4.28−4.32(2H,m),
3.11(3H,s).
【0071】実施例4
【0072】
【化53】
【0073】実施例3で得た3−メタンスルホニルオキ
シアゼチジンの塩酸塩[化合物(4)]7.50g(4
0mmol)をメタノール64mlおよび水16mlの
混合溶液中溶解させ、チオ硫酸ナトリウム・5H2O1
0.0g(40mmol)を添加した後、室温下で1時
間攪拌し、次いで50℃にて20時間攪拌した。反応終
了後、反応溶液を10〜15℃まで冷却し、生成した結
晶を濾取した。得られた結晶を真空乾燥し、化合物
(5)を無色結晶として3.90g(収率:52.4
%)得た。
【0074】1H−NMR(400MHz;D2O)δ:
4.44−4.54(3H,m),4.19−4.27
(2H,m).
【0075】実施例5
【0076】
【化54】
【0077】上記実施例4で得た化合物(5)1.69
2g(10mmol)のメタノール16mlおよび水4
mlの混合溶液に、室温下にて2−メチルチオ−1,3
−チアゾリン[化合物(6)]1.598g(10mm
ol)を加え、17時間加熱還流した。反応終了後、反
応溶液を10〜15℃まで冷却し、生成した結晶を濾取
した。得られた結晶を真空乾燥し、化合物(7)を1.
71g(収率:67.2%)得た。
【0078】1H−NMR(400MHz;D2O)δ:
4.41−4.47(1H,m),4.34−4.38
(2H,m),3.92(2H,t,J=7.54H
z),3.56(2H,t,J=7.54Hz).
【0079】実施例6
【0080】
【化55】
【0081】水0.14ml(7.5mmol)および
9.8mol/L塩化水素−メタノール溶液2.8ml
(27.5mmol)の混合溶液に、上記実施例5で得
た化合物(7)635.8mg(2.5mmol)を室
温にて添加し、同温にて25時間攪拌した。反応終了後
反応液を減圧濃縮し、得られた残渣にイソプロピルアル
コール2.5mlを加え、続いて2.0mol/L水酸
化ナトリウム−メタノール溶液1.3ml(2.6mm
ol)を加え、10分間攪拌した後、4.0mol/L
塩化水素−ジオキサン溶液0.65ml(2.6mmo
l)を加え、20分攪拌した。析出した塩を濾別後、濾
液を濃縮し、残渣にアセトニトリル5mlおよびトリフ
ェニルホスフィン1.25mmolを添加し、30分攪
拌した。反応液にテトラヒドロフラン40mlを50分
かけて滴下し、滴下終了後30分攪拌した。析出した結
晶を吸引濾取し、テトラヒドロフラン5mlで洗浄後、
真空乾燥し、無色結晶として目的物である3−メルカプ
ト−1−(1,3−チアゾリン−2−イル)アゼチジン
の塩酸塩[化合物(8)]を388mg(純度:90
%;収率:66.4%)得た。本品の機器分析データ
は、標品のデータと完全に一致した。
【0082】実施例7
【0083】
【化56】
【0084】メタノール3.5mlに、28%ナトリウ
ムメトキサイド1.53g(8mmol)およびベンジ
ルチオール0.94ml(8mmol)を室温にて添加
し、次いで実施例5で得た化合物(7)635.8mg
(2.5mmol)を10分間隔で5分割添加した。添
加終了後、室温にて1時間攪拌後、2mol/L塩酸−
水溶液6.5ml(13mmol)にてクエンチし、沈
降した油状成分を除去した。続いてメタノールを減圧留
去し、クロロホルム2mlを加えて分液洗浄を2回行っ
た。水層を減圧濃縮後、残渣にメタノール5mlを加
え、不溶の塩を濾去し、濾液を濃縮した。得られた結晶
にアセトニトリル0.5mlを加えて攪拌し、さらにテ
トラヒドロフラン3.5mlを加え攪拌した。生成した
結晶を吸引濾取し、真空乾燥し、無色結晶として目的物
である3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2
−イル)アゼチジンの塩酸塩[化合物(8)]を464
mg(純度:90%;収率:79.7%)得た。本品の
機器分析データは、標品のデータと完全に一致した。
【0085】実施例8:
【0086】
【化57】
【0087】N−ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジン
[化合物(2)]6.24g(38.2mmol)を四
塩化炭素96mlに溶解し、トリフェニルフォスフィン
11.0g(42.0mmol)を加え、7時間還流攪
拌をした。不溶物を濾別し、濾液を濃縮後、石油エーテ
ルを加えて析出した不溶物を再濾別し、得られた濾液を
水洗した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧濃縮し、
得られた残渣を150gのシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/4)
にて精製し、N−ベンジル−3−クロロアゼチジン[化
合物(9)]を遊離塩基として4.08g(収率:59
%)得た。
【0088】1H−NMR(270MHz;CDCl3
δ:7.4−7.6(5H,m),4.7−4.8(3
H,m),4.4(2H,s),3.8(2H,m).
【0089】なお、得られた遊離塩基はテトラヒドロフ
ランに溶解させ、4.0mol/L塩化水素−ジオキン
サン混液と処理を行うことにより、化合物(9)の塩酸
塩へ誘導された。
【0090】実施例9:
【0091】
【化58】
【0092】上記実施例8で得られたN−ベンジル−3
−クロロアゼチジン[化合物(9)]の塩酸塩15.4
5g(25mmol)をエタノール25mlに溶解さ
せ、水25mlおよび10%パラジウムカーボン(50
%wet)5gを加え、水素圧400Kpaにて振盪し
た。1日振盪した後触媒を濾別し、濾液を濃縮して黄色
結晶として3−クロロアゼチジンの塩酸塩[化合物(1
0)]を3.1g(収率:97%)得た。
【0093】1H−NMR(270MHz;CDCl3
δ:5.0−5.1(1H,m),5.0(2H,
s),4.8(2H,dd,J=7.6,12.9H
z),4.9(2H,dd,J=5.3,12.9H
z).
【0094】実施例10:
【0095】
【化59】
【0096】実施例9で得た3−クロロアゼチジンの塩
酸塩[化合物(10)]256mg(2mmol)のメ
タノール−水(4:1)混液4ml溶液に、室温下で4
69.4mg(2mmol)のチオ硫酸ナトリウム・5
2Oを加え、同温にて1時間攪拌後、さらに50〜6
0℃にて21時間攪拌を行った。反応終了後、反応液を
室温まで冷却し、濾過を行い、濾液より得られた結晶を
室温にて真空乾燥し、化合物(5)を無色結晶として得
た(収率:66.9%)。本品の機器分析データは、実
施例4で得たもののデータと完全に一致した。
【0097】
【発明の効果】以上に記載のように、本発明が提供する
製造法によれば、本発明者らが先に提供している、極め
て安価な化合物(II)から、特別高価な試薬あるいは
溶媒を使用することなく、高収率で目的とする式(I)
の3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン−2−イ
ル)アゼチジンを製造することができる。そのうえ、各
ステップにおける目的物の単離は、反応溶液中から結晶
として単離することができるものであり、その操作も簡
便なものであることより、工業的製造方法として特に優
れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(II): 【化1】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
    ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、塩基の存在下
    にスルホン酸ハライド誘導体と反応させて、次式(II
    I): 【化2】 (式中、Raはスルホン酸残基を表わし、Bzlはベン
    ジル基を表す。)で表される化合物とした後、得られた
    式(III)の化合物のベンジル基を除去して、次式
    (IV): 【化3】 (式中、Raはスルホン酸残基を表す。)で表される化
    合物とし、得られた式(IV)の化合物にチオ硫酸ナト
    リウムを反応させて、次式(V): 【化4】 で表される化合物とした後、得られた式(V)の化合物
    を、次式(VI): 【化5】 (式中、Rbは低級アルキル基を表す。)で示される2
    −アルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導体と反応させ
    て、次式(VII): 【化6】 で示される化合物へ誘導し、さらに得られた式(VI
    I)の化合物を酸処理するか、あるいはチオール化合物
    と処理することからなる、次式(I): 【化7】 で示される3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン
    −2−イル)アゼチジンの製造法。
  2. 【請求項2】 次式(II): 【化8】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
    ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、塩基の存在下
    にスルホン酸ハライド誘導体と反応させて、次式(II
    I): 【化9】 (式中、Raはスルホン酸残基を表わし、Bzlはベン
    ジル基を表す。)で表される化合物とした後、得られた
    式(III)の化合物のベンジル基を除去して、次式
    (IV): 【化10】 (式中、Raはスルホン酸残基を表す。)で表される化
    合物とし、次いで得られた式(IV)の化合物にチオ硫
    酸ナトリウムを反応させることからなる、次式(V): 【化11】 で示される化合物の製造法。
  3. 【請求項3】 次式(II): 【化12】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
    ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、塩基の存在下
    にスルホン酸ハライド誘導体と反応させて、次式(II
    I): 【化13】 (式中、Raはスルホン酸残基を表わし、Bzlはベン
    ジル基を表す。)で表される化合物とした後、得られた
    式(III)の化合物のベンジル基を除去して、次式
    (IV): 【化14】 (式中、Raはスルホン酸残基を表す。)で表される化
    合物とし、得られた式(IV)の化合物にチオ硫酸ナト
    リウムを反応させて、次式(V): 【化15】 で示される化合物とし、更に得られた式(V)の化合物
    を、次式(VI): 【化16】 (式中、Rbは低級アルキル基を表す。)で示される2
    −アルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導体と反応させ
    ることからなる、次式(VII): 【化17】 で示される化合物の製造法。
  4. 【請求項4】 次式(V): 【化18】 で示される化合物に、次式(VI): 【化19】(式中、Rbは低級アルキル基を表す。) で示される2−アルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導
    体を反応させることからなる、次式(VII): 【化20】 で示される化合物の製造法。
  5. 【請求項5】 次式(V): 【化21】 で示される化合物に、次式(VI): 【化22】 (式中、Rbは低級アルキル基を表す。)で示される2
    −アルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導体と反応させ
    て、次式(VII): 【化23】 で示される化合物へ誘導した後、さらに得られた式(V
    II)の化合物を酸処理するか、あるいはチオール化合
    物と処理することからなる、次式(I): 【化24】 で示される3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン
    −2−イル)アゼチジンの製造法。
  6. 【請求項6】 次式(II): 【化25】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
    ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、四塩化炭素溶
    液中トリフェニルフォスフィンと処理して、次式(VI
    II): 【化26】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
    ベンジル−3−クロロアゼチジンとした後、選られた式
    (VIII)の化合物のベンジル基を除去して、次式
    (IX): 【化27】 で示される3−クロロアゼチジンとし、得られた式(I
    X)の化合物にチオ硫酸ナトリウムを反応させて、次式
    (V): 【化28】 で示される化合物とした後、得られた式(V)の化合物
    を、次式(VI): 【化29】 (式中、Rbは低級アルキル基を表す。)で示される2
    −アルキルチオ−1,3−チアゾリン誘導体と反応さ
    せ、次式(VII): 【化30】 で示される化合物へ誘導した後、さらに得られた式(V
    II)の化合物を酸処理するか、あるいはチオール化合
    物と処理することからなる、次式(I): 【化31】 で示される3−メルカプト−1−(1,3−チアゾリン
    −2−イル)アゼチジンの製造法。
  7. 【請求項7】 次式(II): 【化32】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
    ベンジル−3−ヒドロキシアゼチジンを、四塩化炭素溶
    液中トリフェニルフォスフィンと処理し、次式(VII
    I): 【化33】 (式中、Bzlはベンジル基を表す。)で示されるN−
    ベンジル−3−クロロアゼチジンとした後、得られた式
    (VIII)の化合物のベンジル基を除去して、次式
    (IX): 【化34】 で示される3−クロロアゼチジンとし、次いで得られた
    式(IX)の化合物にチオ硫酸ナトリウムを反応させる
    ことからなる、次式(V): 【化35】 で示される化合物の製造法。
  8. 【請求項8】 次式(V): 【化36】 で示される化合物。
  9. 【請求項9】 次式(VII): 【化37】 で示される化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100441406B1 (ko) * 2001-09-05 2004-07-23 한국과학기술연구원 티아졸리딘 고리 치환체를 갖는 1-β-메틸 카바페넴유도체 및 그 제조 방법

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