JP2009523767A - 難水溶性有効物質を製剤化するための両親媒性自己集合タンパク質の使用 - Google Patents

難水溶性有効物質を製剤化するための両親媒性自己集合タンパク質の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、難水溶性有効物質を製剤化するための両親媒性自己集合タンパク質の使用に関する。

Description

本発明は、難水溶性有効物質を製剤化するための両親媒性自己集合タンパク質の使用に関する。
DE10059213A1は、タンパク質含有保護コロイドに活性物質を分散させ、保護コロイドでコーティングされた活性物質を凝集させて分離し、乾燥粉末に変換することによって、水不溶性又は難水溶性活性物質の固形調製物を製造する方法を記載している。好ましい保護コロイドとして、カゼイン、並びにウシゼラチン、ブタゼラチン及び魚類ゼラチンが記載されている。
DE102004057587A1は、難水溶性活性物質と単細胞生物由来のタンパク質材料の混合物の水性分散液、及びそれから製造される乾燥粉末を記載している。
水不溶性又は難水溶性活性物質及び有効物質を製剤化するための現在公知の方法は、特に化粧品及び医薬用途のために製剤化される活性物質において必要な要件、例えば熱安定性、酸化安定性、及び光安定性、機械的安定性、毒許容性などの全てを満たすものではない。
従って、難水溶性活性物質の製剤化を可能にし、先行技術で公知の方法よりも上記の規準を良好に満たす方法を提供することを目的とする。
第1の実施形態において、本発明は、難水溶性有効物質を製剤化するための両親媒性自己集合タンパク質の使用に関する。
両親媒性自己集合タンパク質は、難水溶性疎水性活性物質のための製剤助剤として好適である。これらの両親媒性分子の特性の結果、これらのタンパク質は水溶液中で疎水性活性物質を安定化することができる。それらの自己集合特性によって、これらのタンパク質は高分子量構造をとることができ、それゆえ疎水性活性物質を永久に封入する。
本発明はさらに、有効物質製剤の製造方法であって、
(i)難水溶性有効物質を共通分散相において両親媒性自己集合タンパク質と混合し、
(ii)続いてタンパク質及び有効物質を多く含む相と、タンパク質及び有効物質をわずかに含む相への相分離を行う、
方法を提供する。
続いて、タンパク質及び有効物質を多く含む相を硬化し、機械的に安定な有効物質含有タンパク質微粒子として分離し、適宜乾燥する。
(i)両親媒性自己集合タンパク質
両親媒性自己集合タンパク質は、アミノ酸、特に20個の天然アミノ酸から構成されるポリペプチドからなる。アミノ酸はまた、修飾、例えばアセチル化、グリコシル化、ファルネシル化されていてもよい。
難水溶性有効物質の製剤化に好適な両親媒性自己集合タンパク質は、タンパク質微粒子を形成することができるタンパク質である。タンパク質微粒子は、平均粒径が0.1〜100μm、特に0.5〜20μm、好ましくは1〜5μm、特に好ましくは2〜4μmの球状構造を有する。
タンパク質微粒子は、好ましくは以下に記載する方法によって製造することができる。
タンパク質を第1の溶媒に溶解する。ここで使用することができる溶媒は、例えば塩水溶液である。特に、2モル濃度を超える、特に4モル濃度を超える、特に好ましくは5モル濃度を超える濃度で、イオンがナトリウムイオン及び塩化物イオンよりも顕著なカオトロピック特性を有する高濃度塩溶液が好適である。そのような塩溶液の一例は、6Mチオシアン酸グアニジン又は9M臭化リチウムである。更に、タンパク質を溶解するために有機溶媒を使用することもできる。特に、フッ素化アルコール又は環状炭化水素又は有機酸が好適である。それらの例としては、ヘキサフルオロイソプロパノール、シクロヘキサン及びギ酸がある。タンパク質微粒子の製造は、記載されている溶媒中で行うことができる。あるいは、この溶媒を別の溶媒、例えば透析又は希釈による低濃度塩溶液(c<0.5M)で置き換えてもよい。溶解したタンパク質の最終濃度は、0.1〜100mg/mlとなるようにする。この方法を実施する温度は、通常0〜80℃、好ましくは5〜50℃、特に好ましくは10〜40℃である。
水溶液を用いる場合、これらは、バッファー、好ましくはpHが4〜10、特に好ましくは5〜9、特に非常に好ましくは6〜8.5のバッファーと混合することもできる。
添加物を添加することにより、相分離を誘導する。ここで、溶媒及び添加物の混合物に乳化されたタンパク質を多く含む相が形成される。表面効果のため、乳化したタンパク質を多く含む液滴は円形となる。溶媒、添加物、及びタンパク質濃度の選択によって、タンパク質微粒子の平均粒径を0.1μm〜100μmの値に調整することができる。
使用することができる添加物は、一方では第1の溶媒と混和性であり、また一方ではタンパク質を多く含む相の形成を誘導する全ての物質である。微粒子形成を有機溶媒において行う場合、このために好適な有機物質は、溶媒よりも低い極性を有するもの、例えばトルエンである。水溶液中で、そのイオンがナトリウムイオン及び塩化物イオンよりも顕著な陽子特性(cosmotropic property)を有する塩(例えば硫酸アンモニウム、リン酸カリウム)を添加物として用いることができる。添加物の最終濃度は、添加物の性質に応じて、タンパク質溶液を基準に1重量%〜50重量%とすべきである。
タンパク質を多く含む液滴は、円形を保持したまま硬化により固定する。固定は、ここでは強力な分子間相互作用の発生に基づく。相互作用の種類は、非共有結合(例えば分子間のβ折りたたみ葉状結晶の形成の結果としてのもの)であってもよいし、又は共有結合(例えば化学的架橋の結果としてのもの)であってもよい。硬化は、添加物の結果として、及び/又はさらなる好適な物質の添加の結果として行うことができる。硬化は、0〜80℃、好ましくは5〜60℃の温度で行うことができる。
このさらなる物質は、化学的架橋剤とすることができる。ここで、化学的架橋剤とは、少なくとも2つの化学的反応基をリンカーを介して結合する分子を意味するものと理解される。その例には、スルフヒドリル反応基(例:マレイミド、ピリジルジスルフィド、α−ハロアセチル、ビニルスルホン、スルファトアルキルスルホン、好ましくはスルファトエチルスルホン)、アミン反応基(例:スクシンイミジルエステル、カルボジイミド、ヒドロキシメチルホスフィン、イミドエステル、PFPエステル、アルデヒド、イソチオシアネートなど)、カルボキシ反応基(例:アミンなど)、ヒドロキシル反応基(例:イソシアネートなど)、非選択性基(例:アリールアジドなど)、及び光活性化基(例:ペルフルオロフェニルアジドなど)がある。これらの反応基は、タンパク質に存在するアミン、チオール、カルボキシル又はヒドロキシル基と共有結合を形成することができる。
安定化された微粒子は、好適な別の溶媒、例えば水で洗浄し、続いて当業者に公知の方法、例えば凍結乾燥、接触乾燥又は噴霧乾燥により乾燥する。粒子形成の成功は、走査電子顕微鏡法を用いて確認する。
タンパク質微粒子の作製に適当なものは、水溶液中で大部分が本質的に折りたたまれていない形態で存在するタンパク質である。この状態は、例えば、IUpredプログラム(http://iupred.enzim.hu/index.html;The Pairwise Energy Content Estimated from Amino Acid Composition Discriminates between Folded and Intrinsically Unstructured Proteins;Zsuzsanna Dosztanyi, Veronika Csizmok, Peter Tompa and Istvan Simon; J. Mol. Biol. (2005) 347, 827-839)の基本となるアルゴリズムによって計算することができる。大部分が本質的に折りたたまれていない状態は、50%を超えるアミノ酸残基についてこのアルゴリズムに従って計算した値が0.5を超える(予測タイプ:長い列(prediction type: long disorder))ときと推定される。
難水溶性有効物質を製剤化するための別の好適なタンパク質はシルクタンパク質である。以下の説明において、これらは、反復性の高いアミノ酸配列を含み、動物において液体形態で保存され、その分泌時にせん断又は紡績の結果として繊維を形成するタンパク質を意味するものと理解される(Craig, C.L. (1997) Evolution of arthropod silks. Annu. Rev. Entomol. 42: 231-67)。
難水溶性有効物質を製剤化するための特に好ましいタンパク質は、クモ類からその天然形態を単離することができるクモシルクタンパク質である。
特に非常に好適なタンパク質は、クモの「瓶状(Major Ampullate)」腺から単離することができるシルクタンパク質である。
好ましいシルクタンパク質は、ニワオニグモ(Araneus diadematus)の「瓶状」腺からのADF3及びADF4である(Guerette ら、Science 272, 5258:112-5 (1996))。
同様に、難水溶性有効物質を製剤化するために好適なタンパク質は、天然シルクタンパク質から誘導され、遺伝子操作法を用いて原核又は真核生物発現系において異種産生された天然又は合成タンパク質である。発現原核生物の非限定的な例としては、大腸菌(Escherichia coli)、枯草菌(Bacillus subtilis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)などがある。発現真核生物の非限定的な例には、酵母、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピヒア・パストリス(Pichia pastoris)など、糸状菌、例えばアスペルギルス・ニジェール(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・ニデュランス(Aspergillus nidulans)、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)、アクレモニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum)など、哺乳動物細胞、例えばHeLa細胞、COS細胞、CHO細胞など、昆虫細胞、例えばSf9細胞、MEL細胞などがある。
難水溶性有効物質を製剤化するための特に好ましいものは、天然シルクタンパク質の反復単位に基づく合成タンパク質である。合成シルクタンパク質反復配列に加えて、1以上の天然シルクタンパク質非反復配列をさらに含んでもよい(Winkler and Kaplan, J Biotechnol 74:85-93 (2000))。
難水溶性有効物質を製剤化するための合成シルクタンパク質の中で、天然クモシルクタンパク質の反復単位に基づく合成クモシルクタンパク質が好ましい。合成シルクタンパク質反復配列に加えて、1以上の天然シルクタンパク質非反復配列をさらに含んでもよい。
合成クモシルクタンパク質の中で、いわゆるC16タンパク質が好ましいものとして挙げられる(Huemmerich ら、Biochemistry, 43(42):13604-13612 (2004))。このタンパク質は配列番号1に示されるポリペプチド配列を有する。
配列番号1に示されるポリペプチド配列に加えて、この配列の機能的等価物、機能的誘導体及び塩もまた特に好ましい。
本発明において、「機能的等価物」とは、特に、上記のアミノ酸配列の少なくとも1つの配列位置において、具体的に記載されるアミノ酸以外のアミノ酸を有するが、それにもかかわらず難水溶性有効物質を封入する特性を有する変異体をも意味すると理解される。
したがって、「機能的等価物」には、1又はそれ以上のアミノ酸の付加、置換、欠失及び/又は逆位によって得られる変異体が含まれ、この変化は任意の配列位置に起こることが可能であるが、この変異体は本発明の特性プロフィールを有するものである。機能的等価性は、特に、変異体と非改変ポリペプチドとの反応パターンが質的に一致する場合にも存在する。
上記の意味では、「機能的等価物」はまた、記載したポリペプチドの「前駆体」、並びにポリペプチドの「機能的誘導体」及び「塩」でもある。
本明細書において「前駆体」とは、所望の生物学的活性の有無にかかわらず、そのポリペプチドの天然又は合成の前駆体である。
適切なアミノ酸置換の例を以下の表に示す:
Figure 2009523767
「塩」という表現は、本発明のタンパク質分子内の、カルボキシル基の塩、そしてまたアミノ基の酸付加塩を意味すると理解される。カルボキシル基の塩は、それ自体が公知の方法によって調製することができ、例えばナトリウム、カルシウム、アンモニウム、鉄及び亜鉛塩などの無機塩;また、例えばアミン(トリエチルアミンなど)、アルギニン、リシン、ピペリジンなどの有機塩基を有する塩が挙げられる。酸付加塩、例えば、塩酸又は硫酸などの鉱酸との塩、並びに酢酸及びシュウ酸などの有機酸との塩なども同様に、本発明において提供される。
本発明のポリペプチドの「機能的誘導体」は同様に、公知の技術を用いて、機能性アミノ酸側鎖基又はそれらのN若しくはC末端で調製することができる。この種の誘導体としては、例えば、アンモニア又は一級若しくは二級アミンとの反応によって得られるカルボン酸基の脂肪族エステル、カルボン酸基のアミド;アシル基との反応によって調製される遊離アミノ基のN−アシル誘導体;あるいはアシル基との反応によって調製される遊離ヒドロキシ基のO−アシル誘導体が含まれる。
(ii)難水溶性有効物質
以下本明細書において、難水溶性有効物質及び疎水性有効物質、並びに疎水性活性物質及びエフェクター分子という用語は同義に用いられる。以下本明細書において、難水溶性有効物質という用語は、その20℃における水溶性が5重量%未満、好ましくは1重量%未満、特に好ましくは0.5重量%未満、特に非常に好ましくは0.1重量%未満である化合物を意味するために用いられる。
好適な難水溶性有効物質は、色素、特に下記の表に列挙されているものである:
特に有利な色素は、下記のリストに特定されている油溶性又は油分散性化合物である。カラーインデックス番号(CIN)は、Rowe Colour Index, 3rd edition, Society of Dyers and Colourists, Bradford, England, 1971から採用する。
Figure 2009523767
さらに好ましいエフェクター分子は、脂肪酸、特にアルキル分枝を有する飽和脂肪酸、特に好ましくは分枝状エイコサン酸、例えば18−メチルエイコサン酸である。
さらに好ましいエフェクター分子は、カロテノイドである。本発明においては、カロテノイドは、下記の化合物及びそのエステル化又はグリコシル化誘導体を意味すると理解される。すなわち、個別又は混合物として、βカロテン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、シトラナキサンチン、カンタキサンチン、ビキシン、β−アポ−4−カロテナール、β−アポ−8−カロテナール、β−アポ−8−カロテン酸エステル、ノイロスポレン、エチネノン、アドニルビン、ビオラキサンチン、トルレン、トルラロジンである。好ましく使用されるカロテノイドは、βカロテン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、シトラナキサンチン及びカンタキサンチンである。
さらに好ましいエフェクター分子は、ビタミン、特にレチノイド及びそのエステルである。
本発明において、レチノイドとは、ビタミンAアルコール(レチノール)及びその誘導体、例えばビタミンAアルデヒド(レチナール)、ビタミンA酸(レチノイン酸)及びビタミンAエステル(例えば酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル及びパルミチン酸レチニル)などを意味する。本明細書においてレチノイン酸という用語には、オールトランスレチノイン酸、また13−cis−レチノイン酸の両方が含まれる。レチノール及びレチナールという用語には、好ましくはオールトランス化合物が含まれる。本発明において製剤に使用される好ましいレチノイドはオールトランスレチノール(以下レチノールという)である。
別の好ましいエフェクター分子は、A群、C群、E群及びF群からのビタミン、プロビタミン及びビタミン前駆体、特に、3,4−ジデヒドロレチノール、β−カロテン(ビタミンAのプロビタミン)、アスコルビン酸のパルミチン酸エステル、トコフェロール、特にα−トコフェロール及びそのエステル(例えば酢酸エステル、ニコチン酸エステル、リン酸エステル及びコハク酸エステル)、またビタミンFであり、これは必須脂肪酸、特にリノール酸、リノレン酸及びアラキドン酸を含むと理解される。
別の好ましいエフェクター分子は、ビタミンE群からの親油性の油溶性抗酸化剤、すなわちトコフェロール及びその誘導体、没食子酸エステル、フラボノイド及びカロテノイド、並びにブチルヒドロキシトルエン/アニソールである。
別の好ましいエフェクター分子は、リポ酸及び好適な誘導体(塩、エステル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質)である。
別の好ましいエフェクター分子は、UV光保護フィルターである。これらは、紫外線を吸収し、吸収したエネルギーをより長い波長の放射線、例えば、熱の形で再び放出することのできる有機物質を意味すると理解される。
使用することができる油溶性UV−Bフィルターは、例えば、下記の物質である:
3−ベンジリデンカンフル及びその誘導体、例えば3−(4−メチルベンジリデン)カンフルなど;
4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−オクチル及び4−(ジメチルアミノ)安息香酸アミル;
ケイヒ酸のエステル、好ましくは4−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル、4−メトキシケイヒ酸プロピル、4−メトキシケイヒ酸イソアミル、4−メトキシケイヒ酸イソペンチル、2−シアノ−3−フェニルケイヒ酸2−エチルヘキシル(オクトクリレン);
サリチル酸のエステル、好ましくはサリチル酸2−エチルヘキシル、サリチル酸4−イソプロピルベンジル、サリチル酸ホモメンチル;
ベンゾフェノンの誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;
ベンザルマロン酸のエステル、好ましくは4−メトキシベンズマロン酸ジ−2−エチルヘキシル;
トリアジン誘導体、例えば2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジン(オクチルトリアゾン)及びジオクチルブタミドトリアゾン(Uvasorb(登録商標) HEB)など;
プロパン−1,3−ジオン、例えば、1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンなど
である。
特に、ケイヒ酸のエステル、好ましくは4−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル、4−メトキシケイヒ酸イソペンチル、2−シアノ−3−フェニルケイヒ酸2−エチルヘキシル(オクトクリレン)の使用が好ましい。
さらに、ベンゾフェノンの誘導体、特に2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンの使用、及びプロパン−1,3−ジオン、例えば、1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオンなどの使用が好ましい。
意図する典型的なUV−Aフィルターは、
ベンゾイルメタンの誘導体、例えば、1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン又は1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)プロパン−1,3−ジオンなど、
ベンゾフェノンのアミノヒドロキシ置換誘導体、例えば、n−ヘキシル安息香酸N,N−ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルなどである。
UV−A及びUV−Bフィルターは、当然ながら混合して使用することもできる。
好適なUVフィルター物質を、下記の表に列挙する:
Figure 2009523767
上記の2群の主要な光保護物質に加えて、紫外線が皮膚内に透過すると誘発される光化学反応の連鎖を中断する抗酸化タイプの二次的な光保護剤を使用することも可能である。その典型例は、トコフェロール(ビタミンE)及び油溶性アスコルビン酸誘導体(ビタミンC)である。
本発明においては、上記化合物の好適な誘導体(塩、エステル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質)をエフェクター分子として使用することができる。
さらに、いわゆる過酸化物分解剤、すなわち過酸化物、特に好ましくは過酸化脂質を分解することのできる化合物が好ましい。これらには、例えば、5−ピリミジノール誘導体及び3−ピリジノール誘導体、並びにプロブコールなどの有機物質が含まれると理解される。
さらに、上記の過酸化物分解剤は、好ましくは特許出願WO/0207698及びWO/03059312(この内容はその全体が本明細書で参照される)に記載されている物質、好ましくはこれらに記載されている、フリーラジカル変換産物が形成されることなく過酸化物又はヒドロペルオキシドを対応するアルコールに還元することができるホウ素含有又は窒素含有化合物である。立体障害アミンもまたこの目的で使用することができる。
さらなる群は、紫外線によってダメージを受けた皮膚に対する抗炎症作用を有する抗刺激剤である。このような物質は、例えば、ビサボロール、フィトール及びフィタントリオールである。
難水溶性エフェクター物質のさらなる群は、作物保護に用いることができる活性物質、例えば除草剤、殺虫剤及び殺菌剤である。
さらに、難水溶性有効物質としては、医薬用途のための活性物質、特に経口投与用の活性物質が好適である。本発明に係る方法は、原理的には、医学的用途に関係のない多数の活性物質に対して用いることができる。
好適な難水溶性医薬活性物質の例を以下の表に示す。
Figure 2009523767
(iii)疎水性活性物質の製剤化
難水溶性活性物質の製剤は、両親媒性自己集合タンパク質を用いて種々の方法で調製することができる。難水溶性の疎水性活性物質は、タンパク質微粒子に封入されるか、又は例えば微粒化バッチにおいて達成することのできるタンパク質皮膜によってコロイド分散状態で安定化される。疎水性活性物質の製剤化は、微粒子への封入によって行うことができる。この方法は、2つのステップを含む。最初のステップにおいて、疎水性活性物質及び両親媒性自己集合タンパク質を共通相に溶解する。このために、該活性物質及び該タンパク質は溶媒又は溶媒混合物に直接溶解することができる。あるいは、該活性物質及び該タンパク質は最初に異なる溶媒に溶解することができ、その後、それらの溶液を一緒に混合し、それによって共通相を生成する。共通相は、分子分散相又はコロイド分散相のいずれでもよい。
疎水性活性物質及びタンパク質の異なる溶媒への溶解と、続く2つの溶液の混合は、疎水性活性物質及びタンパク質が共通の溶媒又は溶媒混合物に溶解することができない場合に特に有利である。このようにして、この方法によって、好適な溶媒に溶解した活性物質を、活性物質が不溶性の別の溶媒で希釈することによって、疎水性活性物質のコロイド分散溶液を調製することも可能である。
タンパク質は一般的に容易に水に溶解するため、水溶液、並びに水と水混和性有機溶媒の混合物を用いて実施するのが好ましい。好適な水混和性の溶媒の例は、アルコール、例えばメタノール、エタノール及びイソプロパノールなど、フッ素化アルコール、例えばヘキサフルオロイソプロパノール及びトリフルオロエタノールなど、アルカノン、例えばアセトンなど、またスルホキシド、例えばジメチルスルホキシドなど、又はホルムアミド、例えばジメチルホルムアミドなど、あるいは他の有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン及びアセトニトリル又はN−メチル−2−ピロリドンなどである。一般的には、タンパク質を溶解することができる全ての溶媒及び溶媒混合物を用いて実施することが可能である。好適な溶媒の例は、フッ素化アルコール、例えばヘキサフルオロイソプロパノール又はトリフルオロエタノールなど、イオン液体、例えばEMIMアセテートなど、カオトロピック塩の水溶液、例えば、尿素、塩酸グアニジン及びチオシアン酸グアニジンなど、あるいは有機酸、例えば、ギ酸など、並びにこれらの溶媒と他の有機溶媒との混合物である。タンパク質のための溶媒と混合することのできる溶媒の例は、特に、アルコール、例えばメタノール、エタノール及びイソプロパノールなど、アルカノン、例えばアセトンなど、スルホキシド、例えばジメチルスルホキシドなど、ホルムアミド、例えばジメチルホルムアミドなど、ハロアルカン、例えば塩化メチレンなど、また、例えばテトラヒドロフランなどの別の有機溶媒である。
微粒子における疎水性活性物質の製剤化の第2ステップは、タンパク質及び活性物質をわずかに含む相と、タンパク質及び活性物質を多く含む相への相分離と、それに続く硬化である。ここで、疎水性活性物質は、タンパク質の凝集形態に組み込まれる。相分離過程の表面効果のために、好ましくは円形タンパク質構造、いわゆる微粒子が形成される。
相分離は、好ましくはリオトロピック塩の水溶液をタンパク質と疎水性活性物質の混合物に添加することにより誘導する。好適なリオトロピック塩は、ホフマイスター系列で表される。特に硫酸アンモニウム及びリン酸カリウムが好適である。これらの溶液の添加は、単純な混合、滴加、又は透析によって行うことができる。
疎水性活性物質とタンパク質との相互作用は、本質的にそれらの疎水性特性に基づいているが、水素結合、イオン相互作用及びファンデルワールス相互作用もまた関与する可能性がある。疎水性活性物質は、その表面に結合して、微粒子に組み込まれる又は微粒子内で会合するのいずれでもよい。疎水性活性物質の微粒子への結合は、溶解した活性物質の集合混合物の減少によって決定することができる。活性物質の濃度は、その特性の定量的分析によって測定することができる。従って、光吸収性活性物質の結合は、例えば光度法により分析することができる。このために、例えば、製剤混合物における微粒子の着色又はタンパク質及び活性物質をわずかに含む相の脱色を、着色活性物質の吸収を測定することによって決定する。これらの方法を用いて、微粒子中の活性物質含有量がどの程度であるかを決定することも可能である。
微粒子からの活性物質の放出は、微粒子のプロテアーゼによる分解の結果として、又は好適な溶媒による微粒子の溶解によって、好適な溶媒中の脱離によって行うことができる。脱離に好適な溶媒は、活性物質が溶解することのできる全ての溶媒又は溶媒混合物である。好適なプロテアーゼを、工業グレードのプロテアーゼとしてタンパク質微粒子の懸濁液に標的化して添加してもよいし、あるいは、例えば皮膚プロテアーゼ、消化管プロテアーゼ(例:胃若しくは腸プロテアーゼ)又は微生物から放出されるプロテアーゼなどのように、エフェクター分子の所望の活性部位で自然に生じるものでもよい。微粒子を溶解することのできる溶媒は、例えば、フッ素化アルコール、例えばヘキサフルオロイソプロパノール又はトリフルオロエタノールなど、イオン液体、例えば、EMIMアセテートなど、カオトロピック塩の水溶液、例えば尿素、塩酸グアニジン及びチオシアン酸グアニジンなど、あるいは有機酸、例えばギ酸など、並びにこれらの溶媒と他の有機溶媒との混合物である。エフェクター分子の放出の速度及び反応速度論は、例えば活性物質の電荷密度、微粒子のサイズ、及び/又は容量と表面面積の比率によって制御することができる。
難水溶性の疎水性活性物質の製剤化はまた、コロイド分散溶液の安定化、例えば微粒化(micronization)によって行うことができる。
本発明はさらに、医薬品、化粧品、作物保護製品、食品及び動物飼料における活性物質の保管、輸送又は放出のための、記載した両親媒性自己集合タンパク質を用いて作製されたタンパク質微粒子、又は例えば微粒化により作製されたコロイド分散タンパク質製剤の使用を提供する。これに関して、タンパク質微粒子はさらに、例えば、環境的影響、例えば酸化過程若しくは紫外線などに対する、又は製品の他の構成要素との反応による分解に対する、又は特定のプロテアーゼによる分解に対する、封入された活性物質の保護の役割を果たす。活性物質は、脱離、タンパク質分解、標的化放出若しくは徐放、又はこれらの機構の組合せによってタンパク質微粒子又はコロイド分散タンパク質製剤から放出される。
経口投与用医薬品におけるタンパク質微粒子及びそれを用いて製剤化された活性物質が好ましい。これに関して、有効成分の安定性は胃の通過時に増大しうる。これは、タンパク質微粒子のタンパク質分解が胃の一般的な条件下で起こらないためである。したがって経口投与された活性物質含有微粒子からの活性物質の放出は、腸内で起こる。タンパク質微粒子及びこれに組み込まれた医薬活性物質の局所投与もまた可能である。タンパク質微粒子の分解及びそれによって生じる活性物質の放出は、皮膚上及び/又は皮膚上層部に存在するプロテアーゼによって制御される。
医薬品、食品及び動物飼料、並びに作物保護製品において、記載した両親媒性自己集合タンパク質を用いた活性物質の製剤化は、さらに活性物質のバイオアベイラビリティの増大をもたらす。記載した両親媒性自己集合タンパク質を用いたタンパク質微粒子における医薬活性物質の封入、又は活性物質のコロイド分散製剤はまた、活性物質について血液脳関門を克服する又は腸粘膜による吸収を改善することができる。作物保護製品は、タンパク質微粒子への被包(encapsulation)及び/又は組込み(embedding)によって洗浄プロセスから防御される。例えば両親媒性自己集合タンパク質を用いた微粒化混合物による、タンパク質微粒子への封入又はコロイド分散製剤によって、良好に吸収される及び/又は良好なバイオアベイラビリティを有する特定の活性物質の粒子サイズを達成することができる。
記載した両親媒性自己集合タンパク質のアミノ酸配列を変更することにより及び/又は別のタンパク質若しくはペプチド配列との融合によって、特定の表面、例えば皮膚、毛髪、葉、根、又は腸表面若しくは血管表面を特異的に認識する構造、並びに/あるいはこれらの表面又は存在する受容体によって認識され結合される構造を生成することも可能である。
結果として、記載した両親媒性自己集合タンパク質内に製剤化された活性物質を、所望の活性部位により効果的にもたらすこと、及び/又は活性物質の吸収を改善することも可能である。医薬活性物質又は食品及び動物飼料中の活性物質のバイオアベイラビリティは、腸管内の細胞(例えば粘膜細胞)の特定の表面マーカー(例えば受容体)に結合するタンパク質と融合して及び/又は会合した形態でさらに存在するタンパク質微粒子内に封入された場合に増大する可能性がある。そのうなタンパク質は、例えば、ロイテリ菌(Lactobacillus reuteri)由来のMapAタンパク質若しくはコラーゲン結合タンパク質CnBP(Miyoshiら、2006, Biosci. Biotechnol. Biochem. 70:1622-1628)、又は他の微生物、主に天然の胃腸管微生物叢に由来する機能的に同等なタンパク質である。記載の結合タンパク質は、微生物が細胞表面に付着するのを媒介する。この結合タンパク質が記載する両親媒性自己集合タンパク質に結合及び/又は融合する結果として、これから得られる活性物質含有タンパク質微粒子は、対応の吸収部位により標的化させる及び/又はこれらの部位により長く残留するようにして、その結果、活性物質の放出及び吸収が延長され改善されることになる。
さらに、活性物質製剤化のために記載の両親媒性自己集合タンパク質のアミノ酸配列を変更することにより及び/又は他のタンパク質若しくはペプチド配列との融合により、活性物質を所望の活性部位に標的化することが可能であり、それにより例えば特異性を高め、活性物質消費若しくは活性物質用量を低くし、又は効果を迅速若しくは強力にすることを達成することができる。
実験の項
THF及びTHF/イソプロパノールからのβ−カロテンの微粒子への封入と、タンパク質分解よる放出
β−カロテン溶液の調製
80mgのβ−カロテン及び16mgのトコフェロールを10gのTHFに溶解することによりストック溶液を調製した。次に、このストック溶液から、表1.1に示す希釈によって溶液1〜4を調製した。
溶液は全て使用する直前に調製し、希釈直後にさらなる処理を行った。
Figure 2009523767
リン酸カリウムの直接添加によるβ−カロテンの微粒子への封入
β−カロテンをC16タンパク質微粒子に封入するために、C16タンパク質とβ−カロテンの共通相を最初に調製した。このために、各場合に5mMリン酸カリウム(pH8)中10mg/mlのC16タンパク質の溶液500μlを5μl又は100μlのβ−カロテン溶液と混合した(溶液1〜4)(表1.2)。THF/イソプロパノールからのβ−カロテンを含むバッチ(バッチ1〜4)の場合にはオレンジ色分散液が得られ、THFからのβ−カロテンを含むバッチ(バッチ5〜8)の場合には黄色分散液が得られた。
相分離によってC16タンパク質微粒子形成を誘導するために、1000μlの1Mリン酸カリウム溶液(pH8.0)をバッチのそれぞれに添加した(表1.2)。室温で15分間インキュベートした後、バッチを遠心分離により、β−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子の顕著に着色したペレットと無色上清とに分離させた。したがって、使用したβ−カロテンは相分離の間に完全に微粒子へと移動した。無色上清を分離して除いた。続いてペレットを蒸留水で2回洗浄し、再度分散させた。
C16タンパク質微粒子を再度分散させた後、THF/イソプロパノールからのβ−カロテン溶液を含有するバッチ(バッチ1〜4)の場合にはオレンジ色分散液が得られ、THFからのβ−カロテン溶液を含有するバッチ(バッチ5〜8)の場合には黄色分散液が得られた。
Figure 2009523767
リン酸カリウムに対する透析によるC16タンパク質微粒子へのβ−カロテンの封入
β−カロテン及びC16タンパク質の共通相へのリン酸カリウムの直接添加とは別に、1Mリン酸カリウムに対する透析によっても相分離を行うことができる。透析を透析管で実施したため、リン酸カリウム溶液の直接添加と比べて10倍のバッチ容量を各場合にピペットで添加した(表1.3)。
Figure 2009523767
このために、C16溶液(5mMリン酸カリウム(pH8.0)中10mg/ml)を特定のβ−カロテン溶液と混合し、その直後に混合物を透析管に移して1Mリン酸カリウム溶液に対して透析を行った。一晩透析後、微粒子分散液を管から取り出し、遠心分離によって無色上清と着色ペレットに分離させた。C16タンパク質及びβ−カロテンの共通相へのリン酸カリウムの直接添加の場合と同様に、β−カロテンはタンパク質微粒子の形態でC16タンパク質と定量的に結合した。無色上清を分離して除いた。続いてペレットを蒸留水で2回洗浄し、再度分散させた。
タンパク質微粒子を再度分散させた後、THF/イソプロパノールからのβ−カロテン溶液を含有するバッチ(バッチD1〜D4)の場合にはオレンジ色分散液が得られ、THFからのβ−カロテン溶液を含有するバッチ(バッチD5〜D8)の場合には黄色分散液が得られた(図1)。
図1:THF及びTHF/イソプロパノール水溶液からのβ−カロテンを含むC16タンパク質微粒子の分散液。左から右へ:バッチD1〜D4(THF/イソプロパノール)及びバッチD5〜D8(THF)。C16タンパク質微粒子におけるβ−カロテンの含有量は、C16タンパク質微粒子の重量を基準にして重量%で表す。
THF及びTHF/イソプロパノールからのβ−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子の異なる着色を再現するために、バッチD4及びD5を大規模で反復した(表1.4)。再びTHFからのβ−カロテンの場合には黄色C16タンパク質微粒子が得られ、THF/イソプロパノールからのβ−カロテンの場合にはオレンジ色C16タンパク質微粒子が得られた(図2)。
Figure 2009523767
図1:THF及びTHF/イソプロパノール水溶液からのβ−カロテンを含むC16タンパク質微粒子の分散液。左から右へ:バッチD1〜D4(THF/イソプロパノール)及びバッチD5〜D8(THF)。C16タンパク質微粒子におけるβ−カロテンの含有量は、C16タンパク質微粒子の重量を基準にして重量%で表す。
THF及びTHF/イソプロパノールからのβ−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子の異なる着色を再現するために、バッチD4及びD5を大規模で反復した(表1.4)。再びTHFからのβ−カロテンの場合には黄色C16タンパク質微粒子が得られ、THF/イソプロパノールからのβ−カロテンの場合にはオレンジ色C16タンパク質微粒子が得られた(図2)。
Figure 2009523767
図2:THF/イソプロパノール(0.9重量%のβ−カロテン、バッチG1、左)及びTHF(0.3重量%のβ−カロテン、バッチG2、右)からのβ−カロテンを含むC16タンパク質微粒子の分散液。
プロテイナーゼKを用いた消化によるC16タンパク質微粒子からのβ−カロテンの放出
C16タンパク質微粒子におけるβ−カロテンをタンパク質分解によって放出することができることを示すために、200μlの微粒子分散水溶液G1及びG2を500μlの5Mリン酸カリウム(pH8.0)と混合した。続いて5μlのプロテイナーゼK(Roche,19.45mg/ml)を添加し、混合物を室温で一晩インキュベートした。各場合に、プロテイナーゼKを用いないC16タンパク質微粒子分散液の混合物を対照として用いた。一晩インキュベートした後、混合物を遠心した。
プロテアーゼの存在下において、C16タンパク質微粒子を消化し、β−カロテンを放出させた。遠心分離後、ペレットは見えなくなった。上清は着色度が高かった。プロテアーゼがない場合には、完全なC16タンパク質微粒子を遠心分離することができた。顕著な着色ペレットが観察された。上清は無色だった。
図3:プロテイナーゼKによるC16タンパク質微粒子分散液の消化。A)プロテアーゼの非存在下における、THF/イソプロパノールからのβ−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子(0.9重量%のβ−カロテン、バッチG1);B)プロテアーゼの存在下における、THF/イソプロパノールからのβ−カロテンを含むC16タンパク質微粒子(0.9重量%のβ−カロテン、バッチG1);C)プロテアーゼの非存在下における、THFからのβ−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子(0.3重量%のβ−カロテン、バッチG2);D)プロテアーゼの存在下における、THFからのβ−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子(0.3重量%のβ−カロテン、バッチG2)。
β−カロテンを含む微粒子の安定性と、タンパク質分解による微粒子からのβ−カロテンの放出
β−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子を、ヒトの胃及び/又は腸において活性を有する種々のプロテアーゼで処理することによって、医薬有効物質の貯蔵、輸送及び/又は送達系としてのタンパク質微粒子の安定性を実証することを目的とした。
β−カロテンを含有するC16タンパク質微粒子を調製するため、80mgのβ−カロテン及び16mgのビタミンEを10mlのTHFに溶解し、続いて90mlのイソプロパノールで希釈した。この溶液の一部を、次に10倍量のC16タンパク質溶液(10mg/ml、5mMリン酸カリウムバッファー(pH8)中)と混合した。続いて、この混合物を2倍量の1Mリン酸カリウムバッファー(pH8)と混合した。得られたβ−カロテン含有C16タンパク質微粒子を遠心し、水で沈殿物を洗うことにより過剰の遊離β−カロテンを除いた。
20mgのβ−カロテン含有C16タンパク質微粒子を、2mlの合成胃液(6.4mgのペプシン、80mM HCl、4mgのNaCl)又は2mlの合成腸液I(20mgのパンクレアチン、0.45Mリン酸ナトリウム(pH7.5)、0.9mMタウロコール酸ナトリウム)若しくは2mlの合成腸液II(20mgのパンクレアチン、0.45Mリン酸ナトリウム(pH7.5)、6mMタウロコール酸ナトリウム)に再懸濁し、振とう(140rpm)しながら0、1、2、6、24及び48時間にわたり37℃でインキュベートした。タンパク質分解により分解されなかったC16タンパク質微粒子は、600nmにおける懸濁液の散乱により測定した(図4)。続いて完全なC16タンパク質微粒子をろ別し、上清におけるβ−カロテン含有量を445nmにおける吸収の測定によって分析した(図5)。
ペプシン含有合成胃液で処理した結果、48時間後でさえも、C16タンパク質微粒子はほとんど分解されず(図4)、従ってβ−カロテンがほとんど放出されなかった(図5)。一方、パンクレアチン含有合成腸液I及びIIで処理した場合には、C16タンパク質微粒子はわずか6時間以内に可視的に完全に分解され(図4)、存在するβ−カロテンが放出された(図5)。よって、C16タンパク質微粒子は、有意に分解されることなくヒトの胃の通過に耐え、腸管でのタンパク質分解の結果として結合したエフェクター物質を放出する。
図4:600nmにおける吸収の光度測定による完全なC16タンパク質微粒子の測定
図5:445nmにおける吸収の光度測定によるC16タンパク質微粒子から放出されたβ−カロテンの測定。
C16クモシルクタンパク質による微粒化
2gの結晶質リコピン及び0.4gのα−トコフェロールを500gのTHFに溶解した。活性物質溶液を、流速25.4g/分で5mMリン酸カリウムバッファー(pH8)中の0.2g/lのC16タンパク質からなる水溶液と、室温でかつ流速2.42g/分で連続的に混合した。THF/水混合物での混合時に形成される活性物質粒子は粒径103nmを有していた。2時間後、未処理サンプル(図6A)と比べてC16タンパク質で処理したサンプル(図6B)の透明な分散液の安定化が観察された。その数日後でさえも、C16タンパク質を含むリコピン分散液は安定のようであったが、未処理リコピン分散液は大部分が凝集した(図7)。C16タンパク質で安定化されたリコピン分散液の一部は、濃縮して0.28%の固形含量となった。この状態で、乾燥したリコピンはほどんど再分散することができなかった。別法において、C16タンパク質で安定化されたリコピン分散液を330mMリン酸カリウム(混合物中の最終濃度)で処理し、乾燥した。得られたリコピン粉末は容易に再分散可能であった。
図6:C16クモシルクタンパク質を用いたリコピンの製剤化。未処理リコピンサンプル(A)及びC16タンパク質で処理したリコピンサンプル(B)の、混合直後(黒色グラフ)及び混合の2時間後(赤色グラフ)の吸収。
図7:C16クモシルクタンパク質を用いたリコピンの製剤化。混合の約30日後における未処理リコピン分散液(左)とC16タンパク質で安定化されたリコピン分散液(右)の比較。
イソプロパノールからのメタザクロルの微粒子への封入と、タンパク質分解による放出
難水溶性植物活性物質を両親媒性自己集合タンパク質から調製されたタンパク質微粒子に封入し、またそれから放出することができる。このため、非限定的な例として除草剤活性物質メタザクロルを選択した。
500μlの10mg/ml C16タンパク質含有リン酸カリウム溶液(5mM、pH8.0)を100μlのメタザクロル溶液(イソプロパノール中50mg/ml)と混合した。C16タンパク質微粒子形成を、1mlの1Mリン酸カリウムバッファー(pH8.0)を添加することにより誘導した。この混合物を室温で1時間インキュベートし、続いて20000×gで10分間遠心した。ペレットを5mlの再蒸留HOで2回洗浄し、次に凍結乾燥した。C16タンパク質を含まない同じ混合物を対照として実施した。
リン酸カリウムによる沈殿後、C16タンパク質及びメタザクロルを含む混合物中で微粒子が形成された。これらは、C16タンパク質を含むが活性物質を含まない標準混合物と形態学的に同じであった。C16メタザクロル混合物においては、メタザクロル結晶は可視できなかった。一方、C16タンパク質を含まないメタザクロルの混合物においては、活性物質の大きな結晶が形成された。これは、C16タンパク質が、水性リン酸カリウムバッファーの存在下におけるメタザクロルの結晶化に対して有意な阻害作用を有していることを実証している。
C16タンパク質沈殿又はC16微粒子形成後の上清におけるメタザクロル濃度の測定によって、約90%の活性物質がタンパク質微粒子中の封入形態で及び/又はこれらと会合した形態で存在することが明らかとなった。それぞれの場合に、約20%の活性物質が洗浄上清中に存在した。
凍結乾燥したメタザクロル含有C16タンパク質微粒子を、37℃にて1時間かけて、1mlの10mM Trisバッファー、0.1%SDS、100μgのプロテイナーゼK中でタンパク質分解により消化した。10分間の遠心(20000×g)後に残存する混合物からの活性物質結晶を500μlのイソプロパノールに溶解した。使用したメタザクロルの約11%の量がプロテアーゼ消化の上清中に検出された。イソプロパノール中に再溶解した活性物質結晶は、使用したメタザクロルの約35%の量であった。
Figure 2009523767
タンパク質微粒子中のレチノールの封入及び安定化
酸素ラジカル、UVなどの影響に対して不安定な難水溶性又は水不溶性活性物質を、両親媒性自己集合タンパク質から調製されたタンパク質微粒子内に封入することができる。これらはまた、その後にそれらから放出することができる。さらに、タンパク質微粒子への製剤化及び/又は封入の結果として、活性物質は、有害な影響及びそれから生じる分解に対して保護される。これを示すために、非限定的な例として活性物質レチノールを選択し、これをC16タンパク質微粒子に封入し、空気スパージング及び均一混合しながら数時間撹拌した。さまざまな時点においてサンプルを取り出し、残存するレチノールをTHF抽出によって定量した。
表5.1に示すバッチを調べた。このために、最初にレチノール−THF溶液をイソプロパノールで希釈し、続いてC16タンパク質水溶液と混合し、その後バッチ1の場合にはC16タンパク質微粒子形成を1Mリン酸カリウム溶液を添加して誘導した。C16タンパク質封入バッチにおける、例えばリン酸カリウムによるカチオンの存在は原理的に、遊離して溶解されたレチノール又は粒子形態に存在するレチノールの酸化の増大の原因となるため、154mM塩化ナトリウム溶液を、C16クモシルクタンパク質を含む及び含まないが、C16タンパク質微粒子形成の誘導は行わない対照バッチに添加した(Fisherら、1972, Biochem. J. 132: 259-270)。プラスチック蓋で開閉可能なガラス容器において、磁気撹拌器で撹拌しながら、排管によって連続的にスパージングしながら、バッチを最大7時間にわたりインキュベートした。サンプル採取のために、各場合に4×300μlを採取し、そのそれぞれにおいて計算により最大9.38μgのレチノールが存在するようにした。取り出した後、封入バッチのC16微粒子をろ別し、得られたレチノールを1.5mlのTHFで抽出し、325nmにおける吸光光度法によって定量した。C16微粒子を含まないバッチの場合には、1.5mlのTHFを直接300μlのサンプルに添加し、そのサンプルを混合し、遠心して、相分離を生じさせる。続いて、上部のTHF相に存在するレチノールを、同様に325nmにおける吸光光度法によって定量した。
Figure 2009523767
C16クモシルクタンパク質を含むバッチ(バッチ1:C16微粒子に封入、バッチ2:可溶性C16)の実験では、C16タンパク質を含まない対照と比較して、大気中酸素に対するレチノールの有意な安定化が観察される(表5.2、図8)。バッチ2においては5〜7時間後にレチノール量が有意に低減しているのに対し、バッチ1においてはその有効成分がC16微粒子に封入されていたため、70%を超える完全なレチノールを7時間後でさえも検出することができる(表5.2、図8)。従って、C16タンパク質微粒子へのレチノールの封入は、酸素ラジカルにより誘導される分解に対する安定化を達成することができる好適な方法であると考えられる。1mlの5mMリン酸カリウムバッファー(pH8)中のプロテイナーゼK(2.25U)によるレチノール含有C16微粒子のタンパク質分解の結果、有効成分を放出することができた。
Figure 2009523767
図8:インキュベーション時間の関数としての、C16製剤バッチにおけるレチノール安定性の決定。
C16微粒子への活性物質の最大充填密度を決定するために、種々の量のレチノールを封入バッチにおいて用いた(バッチ1参照)。ここで活性物質のために使用した溶媒はTHFのみである。次にC16タンパク質微粒子形成を、1Mリン酸カリウムバッファー(pH8.0)の添加により誘導した。このバッチを10℃で1時間インキュベートした後、20000×gで10分間遠心した。ペレットを蒸留水で2回洗浄した。次にC16タンパク質微粒子を2mlのTHFで洗浄して活性物質を溶解させ、325nmにおける吸光光度法により定量した(表5.3参照)。この実験におけるレチノールの最大充填密度は、使用したC16タンパク質5mg当たり約1.9mgであることがわかった(表5.3)。C16微粒子への定量的沈殿の場合には、レチノール活性物質濃度又は充填密度は約38%である。
Figure 2009523767
THFからのイブプロフェンの微粒子への封入と、タンパク質分解による放出
難水溶性又は水不溶性の薬理活性を有する物質を、両親媒性自己集合タンパク質から調製されたタンパク質微粒子に封入することができる。これらはまた、その後にそれらから放出することができる。さらに、タンパク質微粒子への製剤化及び/又は封入により、これらの活性物質は、例えば特定のプロテアーゼ又は強酸性のpH値などの有害な影響及びそれから生じる分解に対して保護される。両親媒性自己集合タンパク質を用いたタンパク質微粒子への封入及び/又は微粒化バッチによって、良好に吸収される及び/又は良好なバイオアベイラビリティを示す特定の活性物質の粒子サイズ又は活性物質の構造を確立することができる。これを示すために、非限定的な例として活性物質イブプロフェン[(RS)−2−(4−イソブチルフェニル)プロピオン酸]を選択した。
500μlの10mg/ml C16タンパク質含有リン酸カリウム溶液(5mM、pH8.0)を100μlのイブプロフェン溶液(イソプロパノール中5mg/ml)と混合した。C16タンパク質微粒子形成を、1mlの1Mリン酸カリウムバッファー(pH8.0)を添加して誘導した。バッチを室温で1時間インキュベートした後、20000×gにおいて10分間遠心した。ペレットを5mlの再蒸留HOで2回洗浄した。
リン酸カリウムによる沈殿の後、C16タンパク質及びイブプロフェンを含むバッチにおいて微粒子が形成された。これらは、C16タンパク質を含むが活性物質を含まない標準バッチと形態学的な点で同じであった。C16タンパク質微粒子へのイブプロフェンの封入は、このバッチにおいて定量的に行った。これは、イブプロフェンが微粒子形成の誘導後の上清において吸光光度法によって検出することができないためである。1mlの5mMリン酸カリウムバッファー(pH8)中のプロテイナーゼK(2.25U)によるイブプロフェン含有C16微粒子の特異的タンパク質分解の結果、活性物質が放出された。
ペプシン含有バッチ(実施例2と同様)におけるイブプロフェン含有C16タンパク質微粒子のタンパク質分解消化によって、活性物質の放出は起こらなかった。パンクレアチン含有バッチ(実施例2と同様)におけるイブプロフェン含有C16タンパク質微粒子の処理では、活性物質が放出された。よって、C16微粒子は、胃プロテアーゼ及び胃で一般的な酸性度の高いpH値に対する保護をもたらすことができる。しかしながら、腸条件における放出は可能である。従って、C16微粒子は、特に、腸において吸収される又は有効であり、胃の通過時に保護される必要のある経口投与用活性物質の封入及び製剤化に好適である。
THF及びTHF/イソプロパノール水溶液からのβ−カロテンを含むC16タンパク質微粒子の分散液を示す。 THF/イソプロパノール(0.9重量%のβ−カロテン、バッチG1、左)及びTHF(0.3重量%のβ−カロテン、バッチG2、右)からのβ−カロテンを含むC16タンパク質微粒子の分散液を示す。 プロテイナーゼKによるC16タンパク質微粒子分散液の消化を示す。 600nmにおける吸収の光度測定による完全なC16タンパク質微粒子の測定を示すグラフである。 445nmにおける吸収の光度測定によるC16タンパク質微粒子から放出されたβ−カロテンの測定を示すグラフである。 未処理リコピンサンプル(A)及びC16タンパク質で処理したリコピンサンプル(B)の、混合直後(黒色グラフ)及び混合の2時間後(赤色グラフ)の吸収を示すグラフである。 混合の約30日後における未処理リコピン分散液(左)とC16タンパク質で安定化されたリコピン分散液(右)の比較を示す。 インキュベーション時間の関数としての、C16製剤バッチにおけるレチノール安定性の決定を示すグラフである。

Claims (16)

  1. 難水溶性有効物質を製剤化するための両親媒性自己集合タンパク質の使用。
  2. 両親媒性自己集合タンパク質が微粒子形成性タンパク質である、請求項1記載の使用。
  3. 両親媒性自己集合タンパク質が本質的に折りたたまれていないタンパク質である、請求項1記載の使用。
  4. 両親媒性自己集合タンパク質がシルクタンパク質である、請求項1記載の使用。
  5. 両親媒性自己集合タンパク質がクモシルクタンパク質である、請求項1記載の使用。
  6. 両親媒性自己集合タンパク質がC16クモシルクタンパク質である、請求項1記載の使用。
  7. 使用する有効物質が医薬活性成分である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  8. 使用する有効物質が作物保護活性成分である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  9. 使用する有効物質が皮膚及び毛髪化粧品用活性成分である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  10. (i)難水溶性有効物質を共通分散相において両親媒性自己集合タンパク質と混合し、
    (ii)続いてタンパク質及び有効物質を多く含む相と、タンパク質及び有効物質をわずかに含む相への相分離を行う、
    有効物質製剤の製造方法。
  11. 相分離(ii)をリオトロピック塩により実施する、請求項10記載の方法。
  12. 実施温度が5〜50℃である、請求項10記載の方法。
  13. タンパク質及び有効物質を多く含む相を硬化し、機械的に安定な有効物質含有タンパク質微粒子として分離し、そして適宜乾燥する、請求項10〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 少なくとも1つの両親媒性自己集合タンパク質を用いて製剤化された難水溶性有効物質とさらなる化粧品用助剤を含む化粧品調製物。
  15. 少なくとも1つの両親媒性自己集合タンパク質を用いて製剤化された難水溶性有効物質とさらなる医薬品用助剤を含む医薬調製物。
  16. 少なくとも1つの両親媒性自己集合タンパク質を用いて製剤化された難水溶性有効物質とさらなる農薬用助剤を含む農薬調製物。
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