JP2009509320A5 - - Google Patents

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有機発光デバイス
本発明は、金属錯体を含む有機発光デバイスおよびその製造方法に関するものである。本発明は、また、新規な金属錯体および有機発光デバイスに使用される金属錯体を含む新規な組成物にも関するものである。
この10年間、高効率材料または高効率デバイス構造の開発による発光デバイス(LED)の発光効率の改良に多くの努力がなされてきた。
図1は、典型的なLEDの断面図を示す。このデバイスは、アノード2、カソード5および前記アノードおよびカソードの間に位置する発光層4を有する。アノードは、例えば、透明なインジウム錫酸化物層であり得る。カソードは、例えば、LiAlであり得る。デバイスに注入される正孔および電子は発光層中で放射的に再結合する。このデバイスのさらなる特徴は、光学正孔輸送層3である。正孔輸送層は、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)の層であり得る。これは、アノードから注入された正孔が発光層に到達するのを促進するエネルギーレベルを提供する。
既知のLEDの構造は、カソード5と発光層4との間に位置する電子輸送層を有していてもよい。これは、カソードから注入された電子を発光層に到達するのを促進するエネルギーレベルを提供する。
LEDにおいては、対向する電極から注入された電子と正孔は結合して2つのタイプの励起子、すなわち、スピンが対称の3重項励起子とスピンが非対称の1重項励起子を形成する。1重項励起子からの放射性崩壊(蛍光)は速いが、3重項励起子から(燐光)についてはスピン保存則の要求から原理的には禁じられている。
過去数年間、燐光性材料を発光層に混合する多くの研究がなされてきた。しばしば、燐光材料は金属錯体であるが、これに限定されない。さらに、金属錯体はしばしば蛍光性でもある。
金属錯体はリガンドにより囲まれた金属イオンを含む。金属錯体中のリガンドはいくつかの役割を有し得る。リガンドは、金属から電子を受け取り発光する「発光」リガンドであり得る。あるいは、リガンドは、単に金属エネルギーレベルに影響を与えて、非放射性崩壊経路によるエネルギーロスを防ぐために存在してもよい(「支持」リガンド)。例えば、非放射性崩壊経路によるエネルギーロスを防ぐために、金属に配位される支持リガンドとして強結晶場リガンドを有することが有利になり得る。一般的な強結晶場リガンドは当業者に知られており、CO、PPhおよび負電荷の炭素原子が金属に結合しているリガンドが挙げられる。N供与リガンドも、前述のものより弱いが強結晶場リガンドである。
支持リガンドの影響は、金属錯体から発光されるメカニズムの理解から明らかにすることができる。このメカニズムの評価を提供するルミネセント金属錯体の3つの検討については下記に示す。
Chem.Rev.,87,711−7434は、有機金属錯体のルミネセンス特性に関するものである。この論文は、有機金属錯体において共通に見出された励起状態の簡単な要約を提供する。検討される励起状態は、金属中心軌道からリガンド局部軌道への電子遷移を含む、金属−リガンド電荷転移(MLCT)状態を含む。このようにして、公式には、この励起は金属の酸化およびリガンドの還元をもたらす。室温発光の例の大多数はMLCT励起状態のためであると言われている。
Analytical Chemistry,Vol.63,No,17,1991年9月1日,829A〜837Aは、高ルミネセント遷移金属錯体、特に白金族金属(Ru,Os,Re,RhおよびIr)を有するものの設計と応用に関するものである。この論文によれば、ルミネセント遷移金属錯体の最も重要な設計規則は、発光は常に最も低い励起状態から生じるということである。したがって、錯体のルミネセンス特性の制御は相対的な状態エネルギーならびに最低励起状態の性質およびエネルギーの制御によって決まる。
金属中心に配位される3座リガンドを有するいくつかのルミネセント金属錯体も知られている。
WO2004/081017は、電子産業における活性成分としての6座リガンドを有する金属錯体に関するものである。
Dalton Transactions 2005,1,110−115は、ヘテロレプティック半サンドイッチ錯体の合成の開始材料として適切であるといわれている[RhCltpm]の合成について報告している。
Inorganic Chemistry 2004,43(1),317−323は、2座金属錯体[(tmp)Ru(dppz)dpp]4+の2段階合成について開示している。
Organometallics(1998),17(10),1946−1955は、リンおよび窒素供与リガンドを含むルミネセントレニウム(V)ベンジリディネ錯体の励起状態特性の調整に関するものである。
Inorganica Chimica Acta(1994),226(1−2),171−7は、[Ru(bpy)2+の誘導体である一連の二核錯体の製造に関するものである。
Inorganic Chemistry 1993,32(7),1167−78は、Ru系発色団クエンチ錯体の製造および特性に関するものである。
Polyhedron(1992),11(16),2119−22は、トリス(2,2’−ビピリジル)ルテニウムII発色団の励起状態の共有結合電子受容金属核による分子内クエンチに関するものである。
Journal of the American Chemical Society(1988),110(23),7751−9は、ルテニウム(II)のリガンド置換モノ−2,2’−ビピリデン錯体に関するものである。
J.Am.Chem.Soc.1998,120,8747−8754は、芳香族分子を有するTpRe(CO)(THF)の反応に関するものである。この論文はOLEDに関するものではなく、Re錯体からの発光については言及していない。
US2005/0170207は、OLEDに使用される燐光性有機材料を開示している。この材料は、多座リガンド系を含む金属錯体である。金属は2または3以上のリガンドに結合され、2または3以上のリガンドは1または2以上の連結基によって共有結合される。
国際公開2004/081017号パンフレット 米国特許公開2005/0170207号明細書 Inorganic Chemistry 2004,43(1),213−323
上記に鑑みて、効率、色および機能の導入を改良する機会を提供するLEDに使用される新規で安定した金属錯体を特定し設計する必要があることが理解されよう。
したがって、LEDにおいて発光のために使用され得る新規な金属錯体およびそれを含むLEDを提供することが本発明の目的である。
本発明の第1の側面は、
アノード、
カソード、
前記アノードおよび前記カソードの間に位置する発光層を含む有機発光デバイスにおいて、前記発光層は一般式1を有する発光金属錯体を含み、
Figure 2009509320
上記式において、Mは、Re(I)、W(0)、Ir(III)またはOs(II)を表し、Lは3座リガンドを表し、L、LおよびLはリガンドを表し、Lは一般式2を有し、
Figure 2009509320
上記式において、Rは架橋基を表し、Ar、ArおよびArはそれぞれ独立してヘテロアリール環を含む基を表し、*はMへの配位結合を表すことを特徴とする有機発光デバイスを提供する。
中のAr、Arおよび/またはArを定義する本明細書全体の化学式において、*はMへの配位結合を表し、
Figure 2009509320
は、Rへの結合を表す。
OLEDへの使用に適する金属錯体であるためには、室温において燐光によって可視光を発光できる必要があることが理解されよう。
好ましくは、Lは発光3座リガンドを表す。好ましくは、L、LおよびLは支持リガンドを表す。
上記一般式(2)から、Lは面配位3座リガンドであることが理解されよう。
第1の側面に関係して定義される本発明の金属錯体においては、リガンドLは、非放射性経路、特に振電経路によって励起状態のクエンチを最小化するのを促進することが予期せずに発見された。これは、フォトルミネセンスの効率を高め、放射寿命を延ばし、したがってOLED効率を高めることができる。有利には、第1の側面に関連して定義される金属錯体はIr核を有する金属錯体の代替として使用することができる。
金属錯体はMLCT(金属リガンド電荷転移)発光体であることができる。本明細書の文脈において、MLCT発光体からの全ての発光またはMLCT発光体からの発光のわずか1成分のみが金属リガンド電荷転移からのものであり得る。好ましくは、MLCT発光体からの発光の少なくとも5%は金属リガンド電荷転移からのものである。
必須ではないが、金属錯体は青から緑の範囲のいずれかの色を有する光を放射することができる。緑色の光は、510〜580nm、好ましくは510〜570nmの範囲の波長を有する光の放射を意味する。青色の光は、400〜500nm、好ましくは430〜500nmの範囲の波長を有する放射を意味する。したがって、金属錯体は、400〜580nmの範囲のいずれかの波長の光を発光することができる。
金属錯体は赤色光を放射することができる。赤色の光は、600〜750nm、好ましくは600〜700nmの範囲、より好ましくは、610〜650nm、最も好ましくは650〜660nm周辺の発光ピークを有する波長の光の放射を意味する。
好ましくは、MはRe(I)を表す。
好ましくは、金属錯体は、必須ではないが、中性である。この目的のため、Mが帯電金属を表すとき、Lは好ましくは帯電している。好ましくは、L上の電荷はM上の電荷と均衡する。MがRe(I)を表すとき、Lは好ましくはモノアニオン性リガンドである。MがW(0)を表すとき、Lは好ましくは中性リガンドである。
金属錯体が帯電している場合には、電荷を均衡させる対イオンが存在する。
好ましくは、L、LおよびLは中性リガンドである。
、LおよびLは同じであり得る。しかしながら、L、LおよびLの1つは残りの2つと異なっていてもよい。これは金属錯体の対称性を減少させる。
、LおよびLは全て互いに異なっていてもよい。
金属錯体が室温において可視光を発光する限り、いずれの適切な支持リガンドも使用することができる。適切な支持リガンドは、COおよび他のよりπ−酸性が弱いリガンド、例えばTHFのような実質的にπ−酸性を有さないリガンドから選択することができる。
1つの実施態様において、L=L=L=COである。
単座リガンドLのπ−酸性は、通常、L−Ni(CO)錯体中のNi−CO結合の強度を参照して測定される。
Lがよりπ−酸性であるほど、NiからCOへの電子供与の戻りはより少なく、Ni−CO結合は弱くなる。
Figure 2009509320
COリガンドの数を適切に減らすことによって、2座または3座リガンドについても同じ試験が実行できる。
適切な支持リガンドは、アルキン、アルケン、アルキニル、ニトロシル、シアニド、イソシアニド、アミン、フラン、リンおよび亜燐酸塩などのよりπ−酸性が弱いリガンドから選択され得る。
例えば、
Figure 2009509320
Figure 2009509320
である。
本明細書において記載されるL、LおよびLの2つまたは3つ全ては、L、LおよびLが一緒になって(i)2座リガンドおよび単座リガンドまたは(ii)3座リガンドを含むように結合してもよい。
2座支持リガンドは次の式5を有し得る。
Figure 2009509320
上記式において、それぞれのRは独立して、アルキル、アルコキシ、ハロゲン(好ましくはフッ素)またはアリールなどの置換基を表す。フェニルおよびN−ピロリルは好ましい置換基である。
3座支持リガンドは式6を有し得る。
Figure 2009509320
は上記で定義される。Rはリガンド内の立体的障害を避けるよう選択することができる。
については、これは金属錯体に堅固性を与え、分子の振動を減らす。
Ar、ArおよびArに含まれるヘテロアリール環は、リガンドを官能化する機会を与えるので、有利である。可溶性置換基および電荷輸送置換基のような官能性置換基によって、Ar、Arおよび/またはArに特定の機能が導入され得る。置換基を換えることによっても、pi受容体およびリガンドのシグマ供与特性に制御を与え、これによって多様なエネルギーレベル、したがって発光の色および効率に影響を与える。
Ar、ArおよびArは、任意の適切なヘテロアリール基、例えば、
Figure 2009509320
Figure 2009509320
を有することができ、RはHまたは置換基を表す。
Ar、ArおよびArにおいては、ヘテロアリール環は好ましくはMに直接配位結合している。しかしながら、これは必須ではなく、Ar、Arおよび/またはArは上記の硫黄または酸素のような連結基によってMに配位することができる。Ar、Arおよび/またはArは、アミン連結基の窒素原子によってMに配位結合することができる。
Ar、ArおよびArにおいては、ヘテロアリール環中のヘテロ原子は好ましくは直接Mに配位結合する。
Ar、ArおよびArに含まれるヘテロアリール環は、好ましくは、それぞれ少なくとも1つの窒素ヘテロ原子、より好ましくは2または3の窒素へテロ原子を含む。
Ar、ArおよびArに含まれるヘテロアリール環は、好ましくは5または6員環であり、より好ましくは1、2または3つの窒素ヘテロ原子を含む5または6員環である。
Ar、ArおよびArは、同じであってもよく、互いに異なっていてもよい。
Arにおいては、ヘテロアリール環は、第2のアリールまたはヘテロアリール基に共役的に結合することができる。同様に、Arにおいては、ヘテロアリール環は第2のアリールまたはヘテロアリール基に共役的に結合することができる。同様に、Arにおいては、ヘテロアリール環は第2のアリールまたはヘテロアリール基に共役的に結合することができる。第2のアリールまたはヘテロアリール基はヘテロアリール環に縮合してもよく、または直接単結合によってこれに結合していてもよい。
Ar、Arおよび/またはArは、式7〜15の1つによって示される式を有するヘテロアリール環を有することができる。Ar、Arおよび/またはArは、式7〜15のいずれかによって示される式を有するヘテロアリール環を有することができる。
Figure 2009509320
Figure 2009509320
上記式において、X、YおよびZは独立してヘテロ原子を表す。式13中のRはHまたは置換基を表す。ヘテロアリール環は未置換であってもよい。「未置換」とは、R以外によって置換されていないことを意味する。あるいは、ヘテロアリール環は、Rに加えて他の置換基を有することができる。X、YおよびZのそれぞれは独立してN、P、SまたはOを表すことができる。X、YおよびZは同じであっても異なっていてもよい。単一のヘテロアリール環においては、好ましくは全てのX、YおよびZは同じであり、好ましくはNを表す。
式7〜9および12〜14は好ましい。
Ar、Arおよび/またはArは、例えば、式16〜21の1つで示される置換ヘテロアリール環を含んでいてもよい。
Figure 2009509320
Figure 2009509320
XおよびYは上記で定義される。R、RおよびRは独立して任意の適切な置換基を表し、同じであっても異なっていてもよい。適切な置換基は、フェニルなどのアリール、ヘテロアリール、アルキル(フルオロアルキルのような置換アルキルを含む)、アルコキシ、シアン、アミドおよびハロゲンから選択され得る。置換基はデンドロンを含むことができる。
式16〜21においては、好ましくはXおよびYは同じであり、より好ましくは、X=Y=Nであり、式22〜26を与える。
Figure 2009509320
Figure 2009509320
Ar、Arおよび/またはAr中に含まれるヘテロアリール環は、置換基と共役的に結合していてもよい。例えば、式7〜15で示されるヘテロアリール環は、置換基に共役的に結合していてもよい。ヘテロアリール環は、式17〜25におけるRおよび/またはRおよび/またはRに共役的に結合することができる。Lにおける共役の程度の制御により、発光色を調整することができる。Lにおける共役の増加は、発光色の赤色シフトをすることが見いだされている。
Ar、Arおよび/またはAr中のヘテロアリール環が置換基に共役的に結合している場合、有利には、L、LおよびLは、同じであることができ、好ましくはCOである。あるいは、L、LおよびLの2つが同じであることができ、好ましくはCOである。L、LおよびLの2つがCOであるとき、第3のリガンドは好ましくはよりπ−酸性が弱いリガンドである。
Ar、Arおよび/またはAr中に含まれるヘテロアリール環が置換基に共役的に結合されていない場合、またはAr、Arおよび/またはArが未置換のヘテロアリール環からなる場合、好ましくは、L、LおよびLの2つ以下、より好ましくは1以下がCO(または、他の同様のπ−酸性を有するリガンド)を表す。Ar、Arおよび/またはAr中に含まれるヘテロアリール環が置換基に共役的に結合されていない場合、またはAr、Arおよび/またはArが未置換のヘテロアリール環からなる場合、好ましくは、L、LおよびLの2または全てがCOよりπ酸性が弱いリガンドを表す。
式7〜15において、2つの置換基(Rに加えて)はヘテロアリール環上に存在することができる。この2つの置換基は隣接する置換基であり得る。この2つの置換基は、置換されたヘテロアリール環が、ヘテロアリール環に共役的に縮合した第2の環を含むように、結合してもよい。第2の環はヘテロアリールまたはアリールであり得る。好ましくは、第2の環は6員環である。例えば、例えば式27〜30に示されるように、置換されたヘテロアリール環がヘテロアリール環に共役的に縮合した第2の環を含むように、式17、19、23または25におけるRおよびRが結合してもよい。
Figure 2009509320
式27〜30のいずれか1つにおけるフェニル環は、1、2、3または4つの置換基で置換されることができる。置換基は同じか異なることができる。適切な置換基は、フェニルなどのアリール基、ヘテロアリール、アルキル(フルオロアルキルのような置換アルキルを含む)、アルコキシ、シアン、アミドおよびハロゲンから選択され得る。置換基はデンドロンを含むことができる。
式27〜30のいずれか1つにおける5員ヘテロアリール環は置換基を有することができる。適切な置換基は、フェニルなどのアリール基、ヘテロアリール、アルキル(フルオロアルキルのような置換アルキルを含む)、アルコキシ、シアン、アミドおよびハロゲンから選択され得る。置換基はデンドロンを含むことができる。
は、一般式31を有することができる。
Figure 2009509320
上記式において、XおよびYはそれぞれ独立してヘテロ原子を表し、Rは架橋基を表し、Ar、ArおよびArは独立して、本明細書のいずれかで定義されるヘテロアリール環を有する基を表し、*はMへの配位結合を表す。
式31において、XおよびYのそれぞれは独立してN、P、SまたはOを表すことができる。好ましくは、必須ではないが、L中において、Xは全て同じであり、Yは全て同じである。好ましくは、全てのXおよびYは同じであり、好ましくはNを表す。
Figure 2009509320
Ar、ArおよびArが同じであるとき、便宜のため、式31は式33として描くことができる。
Figure 2009509320
上記式において、Arは本明細書のいずれかに記載されるヘテロアリール環を表す。
架橋基Rについて言及すると、Rは通常、
Figure 2009509320
を表し、Rは、Hまたは置換基である。適切な置換基は、アルキル、アリールおよびヘテロアリール基並びに溶解性または製造容易性を改良するための有機デンドロンを含む。Rが、
Figure 2009509320
を表すとき、これはRに負電荷を与え、例えば、MがRe(I)であるとき、M上の電荷を均衡させるのに有益であり得る。
他の適切なR基は、
Figure 2009509320
を含み、上記式において、RはHまたは置換基である。Rは、Rに負電荷を与えるために、例えば、SO 、BF 、OまたはCO のアニオン基を表すことができる。
は、例えば、共役をさらに増やすことにより発光波長を調整するよう選択することができる。したがって、RはAr、Arおよび/またはArに共役的に結合することができる。
金属錯体は、式34を有することができる。
Figure 2009509320
上記式において、MおよびRは本明細書のいずれかで定義されるものであり、LはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、Mは、例えば、式35または式36に示されるReを表す。
Figure 2009509320
上記式において、Rは、アルキル、アリール、ハロゲン、アルコキシ、アミドまたはアニオン性N配位結合窒素へテロ環などの置換基を表す。窒素へテロ環は共役していてもよく、例えばピロリルであり、あるいは共役していなくてもよい。
Figure 2009509320
Rは、t−Buのようなアルキル基を表す。
金属錯体は、式37を有することができる。
Figure 2009509320
上記式において、MおよびRは本明細書のいずれかで定義されるものであり、LはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、Mは、例えば、式38または式39に示されるReを表す。
Figure 2009509320
上記式において、Rは、アルキル、アリール、ハロゲン、アルコキシ、アミドまたはアニオン性N配位結合窒素へテロ環などの置換基を表す。窒素へテロ環は共役していてもよく、例えばピロリルであり、あるいは共役していなくてもよい。
Figure 2009509320
上記式において、Rは、t−Buのようなアルキル基を表す。
式34〜39のいずれか1つのフェニル環は1、2、3または4つの置換基で置換することができる。置換基は、同じであっても異なっていてもよい。適切な置換基は、フェニルなどのアリール基、ヘテロアリール、アルキル(フルオロアルキルのような置換アルキルを含む)、アルコキシ、シアン、アミドおよびハロゲンから選択され得る。置換基はデンドロンを含むことができる。
金属錯体は式67を有することができる。
Figure 2009509320
上記式において、MおよびRは本明細書のいずれかで定義されるものであり、LおよびLの少なくとも1つはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、LおよびLはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、Mは、例えば、式40に示されるReを表す。
Figure 2009509320
金属錯体は式41を有することができる。
Figure 2009509320
上記式において、MおよびRは本明細書のいずれかで定義されるものであり、LおよびLは独立してCOまたはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、LおよびLの少なくとも1つはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。より好ましくは、LおよびLはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、Mは、例えば、式42に示されるReを表す。
Figure 2009509320
金属錯体は、式43を有することができる。
Figure 2009509320
上記式において、MおよびRは本明細書のいずれかで定義されるものであり、LおよびLは独立してCOまたはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、LおよびLの少なくとも1つはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、LおよびLはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す。好ましくは、Mは、例えば、式44に示されるReを表す。
Figure 2009509320
式34、37、67、41および/または43におけるRは、例えば、さらに共役を増加させることによって発光波長を調整するよう選択することができる。
式34〜44および67において、示されるヘテロアリール環はさらに置換されていてもよい。
本発明の第2の側面は本発明の第1の側面に関連して定義される新規な金属錯体を提供する。特に、第2の側面は一般式1を有する発光金属錯体を提供する。
Figure 2009509320
上記式において、Mは、Re(I)、W(0)、Ir(III)またはOs(II)を表し、Lは3座リガンドを表し、L、LおよびLは独立してリガンドを表し、Lは一般式2を有することを特徴とする。
Figure 2009509320
上記式において、Rは架橋基を表し、Ar、ArおよびArは独立してヘテロアリール環を含む基を表し、*はMへの配位結合を表し、ここで、Ar、ArおよびAr中のヘテロアリール環はそれぞれ独立してアリールまたはヘテロアリール基に共役的に結合していることを特徴とする。
Arにおいて、ヘテロアリール環は各アリールまたはヘテロアリール基に共役的に縮合するか、または直接単結合によってこれらに共役的に結合していてもよい。同様に、Arにおいては、ヘテロアリール環は各アリールまたはヘテロアリール基に共役的に縮合するか、または直接単結合によってこれらに共役的に結合していてもよい。同様に、Arにおいては、ヘテロアリール環は各アリールまたはヘテロアリール基に共役的に縮合するか、または直接単結合によってこれらに共役的に結合していてもよい。
本発明の第2の側面の発光金属錯体は、Re(I)およびW(0)錯体においては、3座リガンドLにおける共役は、金属錯体の発光色を調整することを可能にするため、有利であることが見出された。
本発明の第2の側面の金属錯体は、本発明の第1の側面の金属錯体に関連した上記のいずれかで定義された通りであるが、ただし、Ar、ArおよびAr中のヘテロアリール環はそれぞれ独立してアリールまたはヘテロアリール基に共役的に結合している。
特に、好ましいM、並びに、支持リガンド、L、LおよびLは、本発明の第1の側面に関連して記載されたとおりである。
に関しては、MがRe(I)を表すとき、Lは好ましくはモノアニオン性リガンドである。MがW(0)を表すとき、Lは好ましくは中性リガンドである。
好ましいLは、本発明の第1の側面に関連して記載されたとおりであるが、ただし、Ar、ArおよびAr中のヘテロアリール環は独立してそれぞれアリールまたはヘテロアリール基に共役的に結合している。
Ar、ArおよびAr中に含まれる適切なヘテロアリール環は本発明の第1の側面に関連して定義される式7〜26において示されたものを含む。
Ar、Arおよび/またはAr中のヘテロアリール環上のアリールまたはヘテロアリール置換基は、好ましくはフェニルのような6員環を含む。
アリールまたはヘテロアリール置換基はヘテロアリール環上の任意の適切な位置に配置され得る。ヘテロアリール環上には、1または2以上、例えば、2つのアリールまたはヘテロアリール基が存在し得る。
アリールまたはヘテロアリール置換基は、例えば、第1の側面に関連して定義される式27から30のいずれか1つに示すように、ヘテロアリール環に縮合していてもよい。
は、本発明の第1の側面に関連して定義される一般式31、32または33を含むことができる。
架橋基Rをに関しては、Rは、本発明の第1の側面に関連して上記のいずれかで記載されたとおりである。
本発明の第2の側面の金属錯体中のLリガンドは対称であっても対称でなくてもよい。
本発明の第3の側面は本発明の第1の側面に関連して定義されるデバイスの製造方法を提供するものである。金属錯体を含む発光層は、溶液処理、例えば、スピンコートによって形成され得る。
本発明の第4の側面は、本発明の第2の側面に関連して定義される金属錯体を製造する方法を提供する。望ましいリガンドは適切なリガンド交換反応によって金属錯体に導入され得る。このような反応は当業者に知られている。3座リガンドLは、リガンド交換反応によって、例えば、金属錯体中の3つの単座リガンドを交換することによって金属錯体に導入され得る。Lが帯電している場合、これを置き換えるリガンドは、集合的にLと同じ電荷を有さなければならない。例えば、Re(I)錯体の場合、Lは好ましくは−1の電荷を有する。したがって、これを置き換えるリガンドは、集合的に−1の電荷を有さなければならない。、例えば、2つの中性単座リガンド(例えば、CO)および1つのモノアニオン単座リガンド(例えば、Cl)である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
追加の層、例えば電荷輸送、電荷注入または電荷遮断層が、アノード2およびカソード3の間に配置されていてもよい。
特に、半導体ポリマー層中へのアノードからの正孔注入を促進するために、アノード2とエレクトロルミネセント層3の間に位置するドープされた有機材料から形成される導電性正孔注入層を供給することが望ましい。ドープされた有機正孔注入材料の例は、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)(PEDT)、特に、EP0901176およびEP0947123に開示されるポリスチレンスルホネート(PSS)でドープされたPEDT、またはUS5723873およびUS5798170に開示されるポリアニリンを含む。
もし存在するならば、アノード2(または、存在するならば正孔注入層)と発光層3との間に位置する正孔輸送層は、好ましくは5.5eV以下、より好ましくは約4.8〜5.5eVのHOMOレベルを有する。
もし存在するならば、発光層3とカソード4との間に位置する電子輸送層は、好ましくは、約3〜3.5eVのLUMOレベルを有する。
発光層3は金属錯体およびホスト材料を有する。好ましくは、ホスト材料は、発光体より高いTを有するが、いくつかの場合に同じかわずかに低いこともある。ホスト材料は金属錯体と混合されてもよく、または金属錯体がホスト材料に共有結合してもよい。発光層は1または2以上の追加の材料を有することができる。特に、金属錯体およびホスト材料は、例えば、WO99/48160に開示されるような正孔および/または電子輸送材料と混合してもよい。金属錯体は電荷輸送材料に共有結合してもよい。
CBPとして知られる4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニルおよびIkai et al.(Appl.Phys.Lett.、79 No.2、2001、156)に開示されるTCTAとして知られる(4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)トリフェニルアミン)のような「低分子」ホスト材料、およびMTDATAとして知られるトリス−4−(N−3−メチルフェニル−N−フェニル)フェニルアミンのようなトリアリールアミンを含む金属錯体のための多くのホスト材料が公知文献に記載されている。ポリマー、特に、例えば、Appl.Phys.Lett.2000,77(15),2280に開示されるポリ(ビニルカルバゾール)、Synth.Met.2001,116,379,Phys.Rev.B2001,63,235206およびAppl.Phys.Lett.、2003、82(7)、1006に開示されるポリフルオレン、Adv.Mater.1999,11(4),285に開示されるポリ[4−(N−4−ビニルベンジルオキシエチル,N−メチルアミノ)−N−(2,5−ジ−タートブチルフェニル−ナフタルイミド]およびJ.Mater.Chem.2003,13,50−55に開示されるポリ(パラフェニレン)のようなホモポリマーもホスト材料として知られる。コポリマーもホスト材料として知られている。
カソード4は電子をエレクトロルミネセント層に注入することができる仕事関数を有する材料から選択される。例えば、カソードとエレクトロルミネセント材料の間の悪い相互作用の可能性のような他の因子もカソードの選択に影響する。カソードはアルミニウム層のような単一材料からなることができる。あるいは、複数の金属、例えば、WO98/10621に開示されるカルシウムおよびアルミニウムの2層、WO98/57381、Appl.Phys.Lett.2002,81(4),634およびWO02/84759に開示されるバリウム元素、または、例えば、WO00/48258に開示されるフッ化リチウム、もしくはAppl.Phys.Lett.2001,79(5),2001に開示されるフッ化バリウムのような電子の注入を促進する誘電体材料の薄層を含み得る。デバイスへの電子の注入を促進するために、カソードは好ましくは3.5eV未満、より好ましくは3.2eV未満、および最も好ましくは3eV未満の仕事関数を有する。
光学デバイスは、湿気および酸素に敏感な傾向にある。したがって、基板は好ましくは湿気および酸素がデバイスに侵入するのを防止するための良好な遮断特性を有する。基板は、通常はガラスであるが、特に、デバイスの柔軟性が望ましい場合は、他の基板が使用され得る。例えば、基板は、プラスチックおよび遮断層の交互層基板、またはEP0949850に開示される薄いガラス、およびプラスチックのラミネートを開示するUS6268695に開示されるようにプラスチックを含み得る。
このデバイスは、好ましくは、湿気および酸素の浸入を防止するために封止材(図示しない)によって封止される。適切な封止材は、ガラスのシート、例えば、WO01/81649に開示されるポリマーおよび誘電体層の交互積層のような好適な遮断特性を有する膜、または、例えば、WO01/19142に開示される密封容器を含む。基板または封止材を貫通し得る大気水分および/または酸素を吸収するためのゲッター材料を、基板と封止材の間に配置することができる。
実用的なOLEDでは、(光応答デバイスの場合には)光が吸収され、(OLEDの場合には)光が放射され得るように、電極の少なくとも1つは半透明である。アノードが透明である場合、通常インジウム錫酸化物を含む。透明カソードの例は、例えば、GB2348316に開示される。
図2の実施態様は、最初に、基板上にアノードを形成し、続いてエレクトロルミネセント層およびカソードを堆積させることにより形成されるデバイスを例示するが、本発明のデバイスは、最初に、基板上にカソードを形成し、続いてアノードおよびエレクトロルミネセント層を堆積させることによっても形成できることが理解されよう。
電荷輸送ポリマーは、好ましくは、アリーレン繰返し単位、特に、J.Appl.Phys.1996,79,934に開示される1,4−フェニレン繰返し単位、EP0842208に開示されるフルオレン繰返し単位、例えばMacromolecules 2000, 33(6),2016−2020に開示されるインデノフルオレン繰返し単位、および例えば、EP0707020に開示されるスピロフルオレン繰返し単位から選択される第1の繰返し単位を含む。これらの繰返し単位のそれぞれは、任意に置換されていてもよい。置換基の例は、C1〜20アルキルまたはアルコキシのような可溶化基、フッ素、ニトロまたはシアノのような電子求引基、ポリマーのガラス転移温度(Tg)を増加させるための置換基を含む。
特に好ましい電荷輸送ポリマーは、任意に置換されていてもよい、2,7結合フルオレン、最も好ましくは式45の繰返し単位を含む。
Figure 2009509320
上記式において、RおよびRは、水素または任意に置換されていてもよいアルキル、アルコキシ、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキルから独立して選択される。より好ましくは、RおよびRの少なくとも1つは任意に置換されていてもよいC〜C20アルキルまたはアリール基を含む。
第1の繰返し単位を含むポリマーは、中で使用されるデバイスの層および共繰返し単位の性質に応じて、正孔輸送、電子輸送および発光機能の1または2以上の機能を提供し得る。
特に、
1)9,9−ジアルキルフルオレン−2,7−ジイルのホモポリマーのような第1の繰返し単位のホモポリマーは、電子輸送を提供するために利用され得る。
2)第1の繰返し単位およびトリアリールアミン繰返し単位を含むコポリマー、特に、式46〜51から選ばれる繰返し単位は正孔輸送を提供するために利用され得る。
Figure 2009509320
上記式において、A、B、A、B、CおよびDは、Hまたは置換基から独立して選択される。より好ましくは、A、B、A、B、CおよびDの1つまたは2つ以上は、任意に置換されていてもよい、分岐状または直鎖アルキル、アリール、ペルフルオロアルキル、チオアルキル、シアノ、アルコキシ、ヘテロアリール、アルキルアリールおよびアリールアルキル基からなる群より独立して選択される。最も好ましくは、A、B、AおよびBは、C1〜10アルキルである。
このタイプの特に好ましい正孔輸送ポリマーは、第1の繰返し単位およびトリアリールアミン繰返し単位のABコポリマーである。
第1の繰返し単位およびヘテロアリーレン繰返し単位を含むコポリマーは電荷輸送のために利用され得る。好ましいヘテロアリーレン繰返し単位は、式52〜66から選択される。
Figure 2009509320
上記式において、RおよびRは同じか異なり、それぞれ独立して、水素または置換基、好ましくはアルキル、アリール、ペルフルオロアルキル、チオアルキル、シアノ、アルコキシ、ヘテロアリール、アルキルアリールまたはアリールアルキルである。製造の容易化のために、RおよびRは好ましくは同じである。より好ましくは、これらは同じであり、それぞれフェニル基である。
Figure 2009509320
Figure 2009509320
Figure 2009509320
Figure 2009509320
これら共役ポリマーの製造の好ましい方法は、例えば、WO00/53656に記載されるようなスズキ重合および例えば、T.Yamamoto,“Electrically Conducting And Thermally Stable p−Conjugated Poly(arylene)s Prepared by Organometallic Processes”,Progress in Polymer Science 1993,17,1153−1205に記載されるようなヤマモト重合である。これらの重合技術は、共に、金属錯体触媒の金属原子がモノマーのアリール基と離脱基の間に挿入される「金属挿入」によって作動する。ヤマモト重合の場合、ニッケル錯体触媒が使用され、スズキ重合の場合、パラジウム錯体触媒が使用される。
例えば、ヤマモト重合による線状ポリマーの合成においては、2つの反応性ハロゲン基を有するモノマーが使用される。同様に、スズキ重合の方法によれば、少なくとも1つの反応性基はボロン酸またはボロンエステルのようなホウ素誘導基であり、他の反応性基はハロゲンである。好ましいハロゲンは塩素、臭素およびヨウ素であり、最も好ましくは臭素である。
したがって、本明細書の全体を通じて例示される繰返し単位およびアリール基を含む末端基は、適切な離脱基を有するモノマーから導かれ得ることが理解されよう。
スズキ重合は、位置規則性、ブロックおよびランダムコポリマーを製造するために使用され得る。特に、ホモポリマーまたはランダムコポリマーは1つの反応性基がハロゲンであり、他の反応性基がホウ素誘導基である場合に製造され得る。あるいは、ブロックまたは位置規則性、特に、ABコポリマーは、第1モノマーの両反応性基がホウ素であり、第2モノマーの両反応性基がハロゲンである場合に製造され得る。
ハロゲンの代替として金属挿入に関与することができる他の離脱基としては、トシレート、メシレートおよびトリフレートを含む基が挙げられる。
OLEDを形成するためには、電荷輸送ポリマーを溶液から堆積させて層を形成することができる。ポリアリーレン、特に、ポリフルオレンのための適切な溶媒はトルエンおよびキシレンのようなモノまたはポリアルキルベンゼンを含む。特に好ましい溶液堆積技術はスピンコートおよびインクジェット印刷である。
スピンコートは、エレクトロルミネセント材料のパターニングが必要ないデバイス、例えば、照明用途または単純モノクロ区域ディスプレイにおいて特に有用である。
インクジェット印刷は高度情報コンテンツディスプレイ、特にフルカラーディスプレイに特に適切である。OLEDのインクジェット印刷は、例えば、EP0880303に記載されている。
多層のデバイスを溶液処理によって形成する場合、当業者には、隣接する層が相互に混合するのを防止する技術、例えば、次の層の堆積前に1つの層を架橋するか、または第1の層が形成される材料が第2の層を堆積させるために使用される溶媒に溶解しないように隣接する層の材料を選択することが理解される。
[HB(インダゾリル) ]Re(Co) (金属錯体1)の製造
反応は乾燥二窒素ガス雰囲気中で行われた。
Re(CO)Cl(市販されている)およびK[HB(インダゾリル)](市販されている)の1:1w/w混合物中に、乾燥THFが加えられた。反応混合物は攪拌され、50℃で42時間加熱され、この間に固体が沈殿した。反応混合物はろ過され、揮発物が除去されて粗生成物が得られた。THF/へキサンからの固体の再結晶によって[HB(インダゾリル)]Re(CO)の無色結晶が得られた。
[HB(インダゾリル)]は、ヒドロトリス(インダゾリル)ボラトリガンドを表す。
[HB(インダゾリル) ]Re(CO) (CN Bu)(金属錯体2)の製造
反応は水晶ガラス器を使用して行われた。
実施例1からの[HB(インダゾリル)]Re(CO)の溶液およびTHF中の過剰な(CNBu)(市販されている)が、水銀アークランプを使用して15時間照らされた。15時間後、照明は中断され、溶液は真空下で濃縮され、メタノールの添加によって沈殿生成物が得られた。生成物はろ過され、THF/へキサンからの再結晶化によって精製された。
金属錯体1を含むデバイス(A)および金属錯体2を含むデバイス(B)の製造
(A)ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホネート)(PEDT/PSS)(Baytron P(登録商標)として、HC Starck of Leverkusen, Germanyから市販されている)がスピンコートによってガラス基板(Applied Films、Colorado、USAから市販されている)上に支持されたインジウム錫酸化物アノード上に堆積された。F8−TFB(下記に示す)の正孔輸送層がキシレン溶液からスピンコートによってPEDT/PSS層上に約10nmの厚さに堆積され、180℃で1時間加熱された。実施例1からの金属錯体1がPVKホスト中のキシレン溶液からスピンコートによってF8−TFB層の上に、約65nmの厚さに堆積された。ホスト材料に対する金属錯体の比率は5wt%:95wt%であった。Ba/Alカソードが、半導体ポリマー上に最大約10nmの厚さのバリウムの第1の層および最大約100nmの厚さのアルミニウムバリウムの第2の層を気相蒸着させることににより、金属錯体層上に形成された。最終的に、デバイス上に置かれたゲッターを含む金属封止を使用してデバイスは封止され、気密シールを形成するために基板上に接着された。
Figure 2009509320
(b)本発明の第2のデバイスを形成するために、金属錯体1の代わりに金属錯体2を使用して上記方法が繰り返された。
通常のLEDの断面図を示す。 透明なガラスまたはプラスチック基板1、インジウム錫酸化物のアノード2およびカソード4を含む本発明のOLEDの構造を示す。発光層3がアノード2とカソード4の間に提供されている。 実施例1および2における金属錯体1および2の製造のための反応スキームを示す。
1 ガラスまたはプラスチック基板
2 アノード
3 発光層
4 発光層
5 カソード

Claims (24)

  1. アノード、
    カソード、
    前記アノードおよび前記カソードの間に位置する発光層を含む有機発光デバイスであって、
    前記発光層は一般式1を有する発光金属錯体を含み、
    Figure 2009509320
    上記式において、Mは、Re(I)、W(0)、Ir(III)またはOs(II)を表し、Lは3座リガンドを表し、L、LおよびLはリガンドを表し、Lは一般式2を有し、
    Figure 2009509320
    上記式において、Rは架橋基を表し、Ar、ArおよびArはそれぞれ独立してヘテロアリール環を含む基を表し、*はMへの配位結合を表すことを特徴とする有機発光デバイス。
  2. は発光3座リガンドを表し、L、LおよびLは独立して支持リガンドを表す請求項1に記載のデバイス。
  3. Mは、Re(I)を表す請求項1または2に記載のデバイス。
  4. 前記金属錯体は中性である請求項1〜3のいずれかに記載のデバイス。
  5. Ar、Arおよび/またはAr中のヘテロアリール環はMに直接配位結合している請求項1〜4のいずれかに記載のデバイス。
  6. Ar、ArおよびArにおいてヘテロアリール環中のヘテロ原子はMに直接配位結合している請求項1〜5のいずれかに記載のデバイス。
  7. Ar、ArおよびArに含まれるヘテロアリール環は、それぞれ少なくとも1つの窒素ヘテロ原子を含む請求項1〜6のいずれかに記載のデバイス。
  8. Ar、Arおよび/またはArは、式7〜11の1つによって示される式を有するヘテロアリール環を有し、
    Figure 2009509320
    上記式において、*はMへの配位結合を表し、X、YおよびZはそれぞれ独立してヘテロ原子を表し、
    Figure 2009509320
    はRへの結合を表す請求項1〜7のいずれかに記載のデバイス。
  9. Ar、Arおよび/またはArは、式12〜14の1つによって示される式を有するヘテロアリール環を有し、
    Figure 2009509320
    上記式において、*はMへの配位結合を表し、RはHまたは置換基を表し、
    Figure 2009509320
    はRへの結合を表す請求項8に記載のデバイス。
  10. Ar、Arおよび/またはArは、式22〜26の1つによって示される式を有するヘテロアリール環を有し、
    Figure 2009509320
    上記式において、*はMへの配位結合を表し、R、RおよびRは、独立して置換基を表し、
    Figure 2009509320
    はRへの結合を表す請求項9に記載のデバイス。
  11. 前記式22〜26のそれぞれのヘテロアリール環は、Rおよび/またはRおよび/またはRに共役的に結合している請求項10に記載のデバイス。
  12. に加えて2つの置換基が式7〜14のそれぞれのヘテロアリール環上に存在し、前記2つの置換基は、ヘテロアリール環に第2の環が共役的に縮合するように結合している請求項8または9に記載のデバイス。
  13. Ar、Arおよび/またはArは、式27または28を有する基を含み、
    Figure 2009509320
    上記式において、*はMへの配位結合を表し、Xはヘテロ原子を表し、
    Figure 2009509320
    はRへの結合を表す請求項12に記載のデバイス。
  14. が一般式31を含み、
    Figure 2009509320
    上記式において、XおよびYはそれぞれ独立してヘテロ原子を表し、Rは架橋基を表し、Ar、ArおよびArは独立して請求項1〜13のいずれかで定義されるヘテロアリール環を含む基を表し、*はMへの配位結合を表す請求項1〜13のいずれかに記載のデバイス。
  15. が式33を含み、
    Figure 2009509320
    上記式において、XおよびYはそれぞれ独立してヘテロ原子を表し、Rは架橋基を表し、Arはヘテロアリール環を表し、*はMへの配位結合を表す請求項14に記載のデバイス。
  16. XおよびYはNを表す請求項15に記載のデバイス。

  17. Figure 2009509320
    を表し、RはHまたは置換基である請求項1ないし16のいずれかに記載のデバイス。
  18. 前記金属錯体は、式34、37、67、41または43のいずれかを含み、
    Figure 2009509320
    上記式において、MおよびRは請求項1ないし17のいずれかで定義されるものであり、LはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表し、
    Figure 2009509320
    上記式において、MおよびRは請求項1ないし17のいずれかで定義されるものであり、LはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表し、
    Figure 2009509320
    上記式において、MおよびRは請求項1ないし17のいずれかで定義されるものであり、LおよびLの少なくとも1つはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表し、
    Figure 2009509320
    上記式において、MおよびRは請求項1ないし17のいずれかで定義されるものであり、LおよびLは独立してCOまたはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表し、
    Figure 2009509320
    上記式において、MおよびRは請求項1ないし17のいずれかで定義されるものであり、LおよびLは独立してCOまたはCOよりπ−酸性が弱いリガンドを表す請求項15に記載のデバイス。
  19. 一般式1を有する発光金属錯体であって、
    Figure 2009509320
    上記式において、Mは、Re(I)、W(0)、Ir(III)またはOs(II)を表し、Lは3座リガンドを表し、L、LおよびLは独立してリガンドを表し、Lは一般式2を有し、
    Figure 2009509320
    は架橋基を表し、Ar、ArおよびArはそれぞれ独立してヘテロアリール環を含む基を表し、*はMへの配位結合を表し、
    Ar、ArおよびAr中に含まれるヘテロアリール環はそれぞれ独立してアリールまたはヘテロアリール基に共役的に結合していることを特徴とする発光金属錯体。
  20. は発光3座リガンドを表し、L、LおよびLは独立して支持リガンドを表す請求項19に記載の金属錯体。
  21. Ar、Arおよび/またはArは、式7〜11のいずれか1つで示されるヘテロアリール環を含み、
    Figure 2009509320
    上記式において、*はMへの配位結合を表し、X、YおよびZはそれぞれ独立してヘテロ原子を表し、
    Figure 2009509320
    はRへの結合を示す請求項19または20に記載の金属錯体。
  22. アリールまたはヘテロアリール基はAr、Arおよび/またはAr中のヘテロアリール環に縮合している請求項19〜21のいずれかに記載の金属錯体。
  23. 請求項1〜18のいずれかに記載されるデバイスの製造方法。
  24. 請求項19〜22のいずれかに記載の金属錯体の製造方法。
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