JP2009506163A - ポリオレフィン組成物、それから作製された物品、ならびにそれらを調製するための方法 - Google Patents

ポリオレフィン組成物、それから作製された物品、ならびにそれらを調製するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ブロー成形用途および他の用途向けの組成物を提供するものであり、該組成物は、高密度エチレンポリマーおよび高分子量エチレンポリマーを含む。こうした組成物では、高密度エチレンポリマーは、高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、高分子量エチレンポリマーは、高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、加えて、高密度エチレンポリマーは、0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、高分子量エチレンポリマーは、200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有する。

Description

本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2005年8月24日出願の仮出願第60/711283号の利益を主張するものである。
本発明は、単層および多層のブロー成形ボトルおよび容器、加工および成形した装備品および装飾品、ならびに他の高密度ポリエチレン(HDPE)製品などの高密度エチレンポリマー製品を加工するためのエチレンポリマー組成物に関する。該組成物は、ボトルトップロードに対する高い支持力を維持しつつ、ボトル重量の低減などの向上した加工特性(これは押出物またはダイスウェルの減少に関連するので)、および、改善された耐環境応力亀裂などの向上した物理特性を提供するものである。
家庭用および産業用の容器(例えば、牛乳、ジュースおよび水用のプラスチック製食品ボトル;洗剤およびモーター油用のケミカルボトル;ならびに貯蔵用強力ドラム)などのブロー成形製品では、性能および外観の標準規格が高度である。ブロー成形製品は、通常、装置の改変をまったくせず、または最小にして、既存の市販装置および既存のブロー成形加工技法を用いて形成する。加えて、加工業者は、製品の生成サイクル時間を最小にしようとしているので、サイクル時間の増加は好ましくない。ブロー成形樹脂に対する顧客の要求として、製品コンシステンシー、良好な加工性、適切な樹脂スウェル、ならびにトップロード(剛性、弾性率)と耐環境応力亀裂(ESCR)との最適バランスが挙げられる。ブロー成形樹脂は、上記の特性の1つまたは複数を向上させるために使用する1つまたは複数の「ドロップイン」樹脂とブレンドすることができる。
したがって、ブロー成形製品で使用するためのポリマーは、ブロー成形製品の加工業者が確立している制約を満足させなければならない。一般的に、ブロー成形用として受容可能なポリマーは、溶融強度が良好で、溶融破壊がなく、ダイスウェルが加工業者の装置の制約内でなければならない。比較的広い分子量分布(MWDまたはMw/Mn、ただしMwはポリマーの重量平均分子量であり、Mnはポリマーの数平均分子量である)を有するポリマーは、一般により高い溶融強度を有する。エチレンベースのポリマーでは、樹脂の分子量分布は、重合プロセスで用いる触媒およびプロセス技術によって決まる。
ボトル加工業者が確立しているダイスウェルの制約を満足させることは非常に重要である。スウェルが過度に高い場合、一般にボトル重量が増加する。ボトル重量の増加を相殺するために、ダイ間隙を狭くするなどの加工条件の変更が行われるが、それが過度のフラッシュおよびトリミング問題の元になり得る。ダイスウェルが低すぎる場合、容器上のサイドハンドルなどの追加の機能の形成ができない。ブロー成形品を製造するのに使用されるクロミウム(または「クロム」)触媒ポリマーは、高スウェル特性を示す、または有する場合が多い。
本明細書において使用される「ダイスウェル」という用語は、溶融前駆体樹脂が、従来の可塑化押出機によって加圧下でダイまで送達された後、任意のダイ幾何形状(収束型、発散型、直線型など)から出た際の自由形状パリソン(または溶融プラスチックの環状チューブ)の膨張を指す。自由形状パリソンのこうした膨張は、2つの次元、すなわち(a)パリソンの厚さを増加させるラジアル方向、および(b)パリソンの直径を増加させる外周方向において起こる。ラジアルスウェルは、ブロー成形樹脂の各種類における外周スウェルと相互に関連している。ラジアルスウェルは、一般的に、制御された条件下でボトル重量を比較することにより測定する。求めるのにより時間を要する外周スウェルは、通常、ボトル上のトリム幅を比較することにより測定する。ラジアルスウェルは、ブロー成形樹脂の各種類における外周スウェルと相互に関連しているので、一般に、より簡単で、より再現性がある試験であるボトル重量を使用することによって、樹脂製造中のダイスウェルを測定し、制御する。樹脂スウェルは、一般に、溶融形態の樹脂の安定性、および樹脂の分子量分布によって決まる。樹脂の分子構造の固有の高スウェルは、重いパリソン、したがって重いボトルをもたらす。産業界における現在の潮流は、軽量ボトルに向かっているので、ブロー成形ボトルにおけるパリソン直径およびパリソン厚さを正確に制御することが必要である。
耐環境応力亀裂(ESCR)は、内部圧力、および内容物の化学的相互作用に対する容器の抵抗力の尺度である。家庭向けおよび工業向け商品用のブロー成形容器などの、高密度エチレンポリマーブロー成形品の耐環境応力亀裂が十分でないために、そうした商品用のこうした容器の使用が抑えられてきた。ESCRが不十分であるために、高密度エチレンポリマーから加工されたブロー成形容器は、貯蔵前または貯蔵中に亀裂が入る場合がある。ESCRに影響するであろう構造的な特性として、分子量分布、コモノマー分布、結晶化度%が挙げられ、これらは、結晶ラメラを強化する結合鎖の量に影響を与えることになろう。
小型部品用のブロー成形用途では、樹脂ESCRを改善しようとする従来の試みは、樹脂のコモノマー含有量を増加させることおよび/または樹脂の高分子量物含有量を増加させることであった。しかし、こうした手法を使用してESCRの改善はみられたものの、コモノマー含有量を増加させることによって樹脂の弾性率(トップロード)の減少がもたらされ、高分子量物含有量を増加させることによって樹脂スウェルの増加がもたらされた。ダイスウェルが低く、高ESCRおよび良好なトップロード特性を有するブロー成形品を形成するのに使用し得るポリエチレンベースの組成物に対する必要性が存在する。
欧州特許出願公開第1319685号には、多峰型分子量分布を有するポリエチレン樹脂を調製するための方法であって、(i)0.920から0.940g/ccまでの密度および0.05から2g/10分までのHLMIを有する、メタロセンで生成した第1の高分子量線状低密度ポリエチレン(mLLDPE)樹脂を提供するステップと、(ii)チーグラー−ナッタ触媒またはクロムベース触媒いずれかを用いて調製した第2の高密度ポリエチレン(HDPE)を提供するステップであり、前記ポリエチレンが0.950から0.970g/cmまでの範囲の密度および5から100g/10分までのHLMI(高ロードメルトインデックス)を有するステップと、(iii)第1および第2のポリエチレンを一緒に物理的にブレンドすることにより、準高分子量、広いまたは多峰型分子量分布、0.948から0.958g/cmまでの範囲の密度、および20g/10分未満のHLMIを有するポリエチレン樹脂を形成するステップとを含む方法が開示されている。
国際公開第00/15671号には、エチレンホモポリマーまたはエチレンインターポリマーと、式HC=CHR(ここで、Rは、C〜C20線状、分枝もしくは環式アルキル基、またはC〜C20アリール基、またはC〜C20線状、分枝もしくは環式ジエンである。)で表される少なくとも1種の化合物とを含むポリマー組成物が開示されている。該ポリマー組成物は、少なくとも175%のスウェル%、単峰型分子量分布、および1.5から10までのMw/Mnを有することを特徴とする。
特開11−302465号には、比較的高い分子量、および広い分子量分布を有するポリエチレン樹脂組成物が開示されている。この組成物は、優れた耐環境応力亀裂、ならびに、耐ドローダウン、メルト張力、スウェルなどの形成能力における優れたバランスを有すると記載され、大規模ブロー成形にも適していると記載されている。この参照文献には、(1)複合クロム触媒を使用した重合によって得られ、0.01から100g/10分までのHLMFR(高ロードメルトフローレート)、0.920から0.980g/ccまでの密度、および10から80までのMw/Mnを有するエチレン性ポリマー15〜95重量部と、(2)チーグラー触媒を使用した重合によって得られ、0.1から1000g/10分までのHLMFR、および0.900から0.980g/ccまでの密度を有するエチレン性ポリマー85〜5重量部とを含むポリエチレン樹脂組成物が開示されている。
米国特許第6242543号には、エチレンと任意選択でα−オレフィンとを重合させることによって、広い分子量分布を有するエチレンホモポリマーまたはエチレンコポリマーを形成する方法であって、2つの独立の同時に存在する触媒AおよびBの存在下で100から80重量%までのエチレンと0から20重量%までのコモノマーとを重合させるステップを含み、無機担体上に担持した触媒Aが、主たる酸化状態2にあるクロムを含み、触媒Bが、無機担体と反応したビス−シクロペンタジエニルクロム化合物を含む方法が開示されている。
米国特許第5350807号には、(1)1.0から2.0までの範囲のMw/Mn、および500から7,500までの範囲の重量平均分子量を有し、エチレンホモポリマーを含む狭い分子量分布の成分と、(2)約3.0以上のMw/Mn、および100,000から750,000までの範囲の重量平均分子量を有し、エチレンコポリマーを含む広い分子量分布の成分とを含む組成物が開示されている。狭い分子量分布の成分は、ポリマー組成物の全重量に対して少なくとも約10重量%の量でポリマー組成物中に存在する。他の実施形態では、狭い分子量分布の成分は、エチレン/ヘキセンコポリマーをさらに含む。
欧州特許第1187876号には、950から980kg/mの密度、および60から90%の結晶化度を有するHDPEであって、異なる分子量分布を有する少なくとも2つのポリエチレン成分を含み、前記成分の少なくとも1種がエチレンコポリマーであるHDPEの、射出成形または押出被覆における使用が開示されている。さらなる実施形態では、該HDPEは、以下の特徴、すなわち、2から100までのMFR2;80から200kDまでの平均重量平均分子量;5から100までのMWD;低分子量フラクションの20から40kDまでの重量平均分子量;高分子量フラクションの150から400kDまでの重量平均分子量;10:90から90:10までの前記低分子量フラクションと前記高分子量フラクションの重量比;120℃から140℃までの融点;950から980kg/mまでの密度;0.2から10重量%までのコモノマー含有量、および60から90%までの結晶化度を有する。
米国特許第6426385号には、(A)0.5から100g/10分までのメルトフローレート、860から920kg/mまでの密度、および50℃から110℃までの最高融点ピーク温度を有するエチレン−α−オレフィンコポリマーと、(B)0.5から100g/10分までのメルトフローレート、910から980kg/mまでの密度、および110℃から135℃までの最高融点ピーク温度を有するエチレンホモポリマーまたはエチレン−α−オレフィンコポリマーと、(C)0.5から100g/10分までのメルトフローレート、および1.3から2.0までのスウェル比を有する低密度ポリエチレンとを含有する樹脂組成物が開示されている。組成物は、特に射出成形において使用する場合、離型特性、可撓性および耐熱性に優れた成形品を提供する。
追加のポリエチレン組成物が、欧州特許第0783022号、欧州特許第1141045号、欧州特許第1204523号、欧州特許第0876406号、欧州特許出願公開第1304353号、国際公開第00/71615号、国際公開第94/07930号、国際公開第00/18814号、国際公開第03/020821号、国際公開第03/016396号、米国特許第6841631号、米国特許第6787608号、米国特許第5408015号、米国特許第6632896号、米国特許出願公開第2004/0048736号、米国特許出願公開第2004/0167015号、米国特許出願公開第2004/0242808号、および米国特許出願公開第2004/0249083号において開示されている。
しかし、こうした参考文献には、高トップロード、低ダイスウェル(または低ボトル重量)および高ESCRの最適バランスを提供する組成物は開示されていない。こうしたバランスのとれた特性を提供する組成物に対する必要性が存在する。こうした必要性は、ブロー成形家庭および工業用容器の加工、特に樹脂量低減、軽量剛性容器の分野において具体的に述べられている。こうした問題点および他の問題点は、以下の発明によって満足させられる。
樹脂の低スウェルとESCRの増加の両方をもたらすベース樹脂構造の改変が見出された。さらなるベース樹脂の改変により樹脂密度も増加する。こうした改変は、樹脂の高分子量テールを選択的に増加させる(ゲル透過クロマトグラフィー、GPCにより測定する)ことにより実現する。例えば、狭い分子量分布を有する高分子量エチレンベースのポリマーをブレンドして、広い分子量分布を有する高密度ポリエチレンベースのポリマーからなるベースポリマーにすることにより、最終樹脂のスウェル特性を維持または減少し得る。高分子量ポリマーの量を調整することおよび/または樹脂ブレンドの1つもしくは複数の成分のコモノマー含有量を調整することにより特異な特性を備えた樹脂を設計することも可能である。本発明の組成物は、ある種の高分子量成分を添加すると最終樹脂のスウェル特性が増加する従来の組成物とは異なる。溶液ブレンドした本発明に係るブレンドは、剛性、ESCRおよびスウェルのバランスが良好である。
したがって、本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む、ブロー成形用途および他の用途向けの組成物を提供する。こうした組成物では、高密度エチレンポリマーは、高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、高分子量エチレンポリマーは、高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有する。また、高密度エチレンポリマーは、0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、高分子量エチレンポリマーは、200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mw(Mzは「z平均」分子量)を有する。
平均分子量、Mn、MwおよびMzは、以下の「試験手順」の章においてさらに定義する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、高ロードメルトインデックス、HLMIが20を超える組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および1.2から5までの分子量比、Mz/Mwを有する組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高分子量エチレンポリマーが長鎖の分枝を有する組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高密度エチレンポリマーと高分子量エチレンポリマーの両方がエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、インターポリマーがそれぞれ独立に0.01から2モル%までのコモノマーを含む組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高分子量エチレンポリマーが15重量%以下の量において存在し、
高密度エチレンポリマーが19以上のHLMIおよび70以上の比、I21/Iを有する組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高分子量エチレンポリマーが15重量%以下の量において存在し、
高密度エチレンポリマーが0.1g/10分以上、または0.2g/10分以上のIを有する組成物も提供する。
本発明は、上で議論したように、高密度エチレンポリマー成分と、高分子量エチレンポリマー成分と、さらに低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスとを含む3成分組成物も提供する。
本発明は、上で議論したように、高密度エチレンポリマー成分と、低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスとを含む組成物も提供する。
低分子量ポリプロピレンホモポリマー、コポリマー、およびインターポリマーなどの他のポリマーを低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスの代わりに使用してもよい。
本発明は、ブロー成形品および他の製品を作製するのに使用し得るエチレンポリマー組成物を提供する。こうした樹脂は、低スウェル挙動と高ESCRとを同時に示す。該新規な組成物は、高密度エチレンポリマーと高分子量エチレンポリマーとを含む。こうした組成物では、高密度エチレンポリマーは高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、高分子量エチレンポリマーは高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有する。また、高密度エチレンポリマーは0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、高分子量エチレンポリマーは200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、高ロードメルトインデックスHLMIが20を超える組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および1.2から5までの分子量比、Mz/Mwを有する組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高分子量エチレンポリマーが長鎖の分枝を有する組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高密度エチレンポリマーと高分子量エチレンポリマーの両方がエチレン/α−オレフィンインターポリマーであり、インターポリマーがそれぞれ独立に0.01から2モル%までのコモノマー、好ましくは0.01から0.8モル%までのコモノマーを含む組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高分子量エチレンポリマーが15重量%以下の量において存在し、
高密度エチレンポリマーが19以上のHLMIおよび70以上、好ましくは80以上、より好ましくは90以上の比、I21/Iを有する組成物も提供する。
本発明は、高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有し、
高分子量エチレンポリマーが15重量%以下の量において存在し、
高密度エチレンポリマーが0.1g/10分以上、好ましくは0.2g/10分以上のI2を有する組成物も提供する。他の実施形態では、高密度エチレンポリマーは、0.3g/10分以上、好ましくは0.4g/10分以上のIを有する。他の実施形態では、高密度エチレンポリマーは、0.2g/10分から0.5g/10分まで、好ましくは0.2g/10分から0.4g/10分まで、より好ましくは0.2g/10分から0.3g/10分までのIを有する。
本発明は、上で議論したように、高密度エチレンポリマー成分と、高分子量エチレンポリマー成分と、さらに低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスとを含む3成分組成物も提供する。
本発明は、上で議論したように、高密度エチレンポリマー成分と、低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスとを含む組成物も提供する。
低分子量ポリプロピレンホモポリマー、コポリマー、およびインターポリマーなどの他のポリマーを低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスの代わりに使用してもよい。
本発明は、以下で議論するように、上記の組成物のさらなる実施形態、およびそうした実施形態の組合せも提供する。
エチレンベースのポリマーの分子量分布、Mw/Mnをシフトさせることではスウェルに対する限られた効果しか得られない(各触媒は、「通常のスウェル」を有する)ことが見出された。しかし、従来の理解とは逆に、スウェルは、エチレンポリマー組成物の高分子量テールの傾き(GPCによって求められる)、したがってMz/Mw分子量比に非常に敏感であることが見出された。
ESCR性能は、樹脂組成物中の高分子量成分の量に強く依存し、存在する高分子量成分の量が多いほど、予期せぬことに低スウェルを維持しながら、ESCR性能がより良好になることがそうした組成物から形成された製品において観察されることも発見された。
好ましい実施形態では、以下で議論するように、ノッチ付一定リガメント応力試験方法により測定した場合、本発明に係る組成物は、亀裂の成長速度が遅い。40時間を超えるNCLS値(50℃における15%リガメント応力)が観察された。
追加の好ましい実施形態では、本発明に係る組成物は、高密度エチレンポリマー成分は含有するが高分子量エチレンポリマー成分は含有しない類似の組成物のダイスウェルより低いダイスウェルを示す。
一実施形態では、各成分の分子量分布は、単峰型であり、より好ましくは単峰型であり、相異なる。好ましくは、高分子量成分の重量平均分子量と高密度成分の重量平均分子量の比、Mw(高MW)/Mw(高密度)は、3.0以上、好ましくは4.0以上、より好ましくは5.0以上である。
必要に応じて、本発明の組成物に添加剤を加えてもよい。こうした添加剤として、限定されないが、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、芳香剤、核生成剤、フィラー、滑剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、潤滑剤、安定剤、発煙防止剤、粘度調整剤、架橋剤、触媒、増進剤、粘着付与剤およびブロッキング防止剤が挙げられる。所望の添加剤と一緒になった樹脂組成物、および/または最終組成物にブレンドする任意の他の樹脂は、ブレンダー、押出機、当技術分野で周知の他のデバイスなどのデバイスを使用して一緒に混合してもよい。用いる添加剤の選定および量は、加工特徴および最終製品の最終特性で決まる。
本発明に適したエチレンポリマーとして、エチレンホモポリマーおよびエチレンインターポリマーが挙げられる。該エチレンインターポリマーは、不均一に分枝したポリマーでも均一に分枝したポリマーでもよい。
エチレンのインターポリマー用に使用するのに適したコモノマーとして、限定されないが、エチレン性不飽和モノマー、共役または非共役ジエンまたはポリエン、およびそれらの混合物が挙げられる。そうしたコモノマーの例として、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセンなどのC〜C20α−オレフィンが挙げられる。炭素原子数3個から炭素原子数20個までのすべての個別の値および下位範囲は、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示される。好ましいコモノマーとして、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンおよびそれらの混合物が挙げられる。他の適したモノマーとして、スチレン、ハロ置換スチレン、アルキル置換スチレン、テトラフルオロエチレン、ビニルベンゾシクロブタン、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、ヘキサジエン(例えば、1,4−ヘキサジエン)、オクタジエン、シクロアルケン(例えば、シクロペンテン、シクロヘキセンおよびシクロオクテン)および他のナフテン酸が挙げられる。通常、エチレンを1種のC〜C20α−オレフィンと共重合させる。好ましいC〜Cα−オレフィンとして、限定されないが、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、および1−オクテン、より好ましくは、プロピレン、1−ヘキセン、1−ヘプテンおよび1−オクテンが挙げられる。
本発明は、本発明に係る組成物から調製される物品、および本発明に係る組成物から形成される少なくとも1つの成分を含む物品も提供する。
本発明は、本発明に係る組成物を形成する方法も提供する。一実施形態では、該方法は、高密度エチレンポリマーと高分子量エチレンポリマーとをブレンドするステップを含む。さらなる実施形態では、独立のポリマーとしての高密度エチレンポリマーと高分子量エチレンポリマーとを、1つまたは複数の反応器後のプロセスにおいて一緒にブレンドする(反応器後ブレンド)。他の実施形態では、高密度エチレンポリマーと高分子量エチレンポリマーとを1つまたは複数の重合反応器において形成するので、得られたポリマー生成物が、これら2つのポリマーのブレンド(in−situ反応器ブレンド)である。
本発明は、本発明に係る物品、または本発明に係る物品の成分を形成する方法も提供する。一実施形態では、該物品または該物品の成分は、射出成形法やブロー成形法などの溶融押出法を使用して形成する。好ましい実施形態では、該物品または該物品の成分は、本発明に係る組成物をブロー成形することによって形成する。
本発明に係る組成物は、本明細書に記載されたような2つ以上の態様および/または実施形態を含んでもよい。そうした組成物を形成するための本発明に係る方法は、本明細書に記載されたような2つ以上の態様および/または実施形態を含んでもよい。
本発明に係る物品は、本明細書に記載されたような2つ以上の態様および/または実施形態を含んでもよい。そうした物品を形成するための本発明に係る方法は、本明細書に記載されたような2つ以上の態様および/または実施形態を含んでもよい。
高密度エチレンポリマー
一般に、該組成物は、該組成物の全重量に対して60から95重量%、好ましくは65から95重量%の高密度エチレンポリマー成分を含有する。60から95重量%までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。重量百分率は、組成物の全重量を基準にしている。
一実施形態では、この成分の重量平均分子量は、好ましくは25,000から1,000,000g/モルまでの範囲、より好ましくは50,000から500,000g/モルまでの範囲、さらにより好ましくは50,000から200,000g/モルまたは250,000g/モルまでの範囲、最も好ましくは50,000から150,000g/モルまでの範囲である。25,000から1,000,000g/モルまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高密度エチレンポリマー成分の分子量分布、Mw/Mnは、好ましくは8を超え、より好ましくは10を超え、さらにより好ましくは12を超え、さらにより好ましくは14を超える。8から50までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高密度エチレンポリマー成分の密度は、好ましくは0.940g/cm以上、より好ましくは0.945g/cm以上、最も好ましくは0.950g/cm以上である。好ましくは、密度は、0.94g/cmから0.98g/cmまで、より好ましくは0.950g/cmから0.970g/cmまで、さらにより好ましくは0.945g/cmから0.960g/cmまたは0.965g/cmまでである。0.94g/cmから0.98g/cmまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。他の実施形態では、高密度エチレンポリマーは、0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度を有する。
他の実施形態では、高密度エチレンポリマーは、ASTM D−1238(190℃、荷重2.16kg)を用いて測定した場合、100g/10分以下のメルトインデックス(I)、好ましくは0.01から100g/10分まで、より好ましくは0.1から20g/10分まで、最も好ましくは0.2から5g/10分までのメルトインデックスを有する。他の実施形態では、ポリマーは、0.15から5g/10分までのメルトインデックスを有する。0.01から100g/10分までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高密度エチレンポリマーは、DSCによって測定した場合、50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上の結晶化度%を有する。好ましくは、こうしたポリマーは、50%から80%までの結晶化度%を有し、50%から80%までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高密度エチレンポリマーは、80℃から140℃まで、好ましくは90℃から130℃まで、より好ましくは110℃から125℃までの少なくとも1つの結晶化温度、Tcを有する。80℃から140℃までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高密度エチレンポリマーは、100℃から160℃まで、好ましくは110℃から140℃まで、より好ましくは120℃から135℃までの少なくとも1つの溶融温度、Tmを有する。100℃から160℃までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
高密度エチレンポリマー成分は、2つ以上の上記実施形態の特性の組合せを有していてもよい。
高密度エチレンポリマー成分は、好ましくは、ホモポリマーまたはエチレン/α−オレフィンコポリマーもしくはインターポリマーである。こうしたエチレン/α−オレフィンコポリマーおよびインターポリマーは、通常、重合可能なモノマー成分の全モル数に対する最終ポリマー中のコモノマー組込みが、5モル%未満、好ましくは2モル%未満、より好ましくは1モル%未満、さらにより好ましくは0.5モル%未満となろう。コモノマーが0を超え0.5モル%までであるすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
高密度エチレンポリマー成分は、限定されないが、クロムベースの触媒系を用いる気相重合を含めた当技術分野で周知の合成によって調製し得る。
高密度エチレンポリマー成分の適切な例として、クロムベースの触媒を用いて調製する気相HDPE樹脂が挙げられる。
高分子量エチレンポリマー
本発明の組成物は、2から30重量%、より好ましくは5から20重量%の高分子量エチレンポリマーを含有し得る。2から30重量%までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。重量百分率は、組成物の全重量を基準にしている。他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、組成物の全重量に対して、20重量%以下の量において存在する。さらなる他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、組成物の全重量に対して、15重量%以下の量において存在する。
一実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、10g/10分以下のメルトインデックス(I)、好ましくは0.001から10g/10分まで、より好ましくは0.01から10g/10分まで、最も好ましくは0.01g/10分から1g/10分までのメルトインデックスを有する。0.001g/10分から10g/10分までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、200,000g/モルを超える重量平均分子量を有する。一実施形態では、重量平均分子量は、200,000から10,000,000g/モルまでの範囲、より好ましくは300,000から1,000,000g/モルまでの範囲、最も好ましくは400,000から700,000g/モルまでの範囲である。200,000g/モルから10,000,000g/モルまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、300,000g/モルを超える、好ましくは400,000g/モルを超える、より好ましくは500,000g/モルを超える重量平均分子量を有する。他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、200,000g/モルから1,000,000g/モルまで、好ましくは300,000g/モルから1,000,000g/モルまでの重量平均分子量を有する。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーの分子量比、Mz/Mwは、通常、5未満、好ましくは4未満である。一部の実施形態では、この比は、3.5未満、より好ましくは1.2から3.0までまたは1.5から3.0までである。他の実施形態では、分子量比、Mz/Mwは2.5未満である。他の実施形態では、分子量比、Mz/Mwは3から5まで、好ましくは4から5までである。1.2から5までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーの分子量分布、Mw/Mnは、通常、5未満、好ましくは4未満である。一部の実施形態では、分子量分布は、3.5未満、より好ましくは1.2から3.0、または1.5から3.0までである。他の実施形態では、分子量分布、Mw/Mnは、2.5未満である。他の実施形態では、分子量分布、Mw/Mnは、3から5、好ましくは4から5までである。1.2から5までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、0.90から0.955g/cmの範囲の密度を有する。一部の実施形態では、高分子量成分の密度に対する上限は、0.94g/cm、0.93g/cmまた0.92g/cmである。他の実施形態では、ポリマーは、0.900から0.940g/cmまでの密度を有する。0.90から0.955g/cmまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、0.90から0.94g/cm、好ましくは0.90から0.93g/cm、より好ましくは0.90から0.92g/cmまでの範囲の密度を有する。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、DSCによって測定した場合、60%以下、好ましくは55%以下、より好ましくは50%以下の結晶化度%を有する。好ましくは、こうしたポリマーは、40%から55%までの結晶化度%を有し、35%から70%までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、70℃から130℃まで、好ましくは80℃から120℃まで、より好ましくは90℃から115℃までの少なくとも1つの結晶化温度、Tcを有する。70℃から130℃までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、90℃から140℃まで、好ましくは100℃から130℃まで、より好ましくは110℃から125℃までの少なくとも1つの溶融温度、Tmを有する。90℃から140℃までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
該高分子量エチレンポリマー成分は、2つ以上の上記実施形態の特性の組合せを有していてもよい。
高分子量エチレンポリマーは、好ましくは、エチレンホモポリマー、またはエチレン/α−オレフィンコポリマーもしくはインターポリマーである。該エチレン/α−オレフィンコポリマーまたはインターポリマーは、通常、重合可能なモノマー成分の全モル数に対して、最終ポリマー中のコモノマー組込みが、10モル%未満、好ましくは5モル%未満、より好ましくは2モル%未満、さらにより好ましくは1モル%未満となろう。0.01から10モル%までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。他の実施形態では、α−オレフィンは、C〜C20オレフィンである。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、炭素原子1000個あたり0.01から1までの長鎖分枝を有する。さらなる他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、炭素原子1000個あたり0.01から0.5までの長鎖分枝を有する。
高分子量エチレンポリマー成分は、限定されないが、シングルサイト、メタロセンまたは拘束幾何触媒系を用いる溶液重合、スラリー重合または気相重合を含めた当技術分野で周知の合成によって調製し得る。
高分子量エチレンポリマー成分の適切な例として、メタロセンおよび拘束幾何触媒系を用いて調製した樹脂が挙げられる。
一実施形態では、高分子量エチレンポリマー成分は、高密度エチレンポリマー成分と類似の量のコモノマーを有する。しかし、コモノマー分布は、2つの成分の間で変わっていてもよい。
他の実施形態では、高分子量エチレンポリマーは、実質的に均一なコモノマー分布を有することを特徴とする、均一に分枝した線状エチレン/α−オレフィンインターポリマー、または均一に分枝した実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーである。エチレンインターポリマーにおけるコモノマー分布の相対的な均一性に関する情報は、通常、SCBDI(短鎖分枝分布インデックス)またはCDBI(組成分布分枝インデックス)によって記述される。SCBDIは、コモノマーの全モル含有量のメジアンの50%以内のコモノマー含有量を有するポリマー分子の重量%として定義され、インターポリマー中のコモノマー分布とベルヌリアン分布から期待されるコモノマー分布との比較を示す。インターポリマーのSCBDIは、例えば、WildらのJournal of Polymer Science、Poly.Phys.Ed.、20巻、441頁(1982);米国特許第4798081号;米国特許第5008204号;またはL.D.Cadyの「The Role of Comonomer Type and Distribution in LLDPE Product Performance」、SPE Regional Technical Conference、Quaker Square Hilton、Akron、Ohio、10月1〜2日、107〜119頁(1985)において記載されているようなTREFから容易に計算し得る。参照文献全4つの開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
好ましいTREF技法は、SCBDI計算におけるパージ量を含まない。より好ましくは、インターポリマーのコモノマー分布、およびSCBDIは、米国特許第5292845号;米国特許第4798081号;米国特許第5089321号;およびJ.C.Randall、Rev.Macromol.Chem.Phys.、C29、201〜317頁において記載の技法に従って13C NMR分析を用いて求められる。全4つの参照文献全4つのの開示は、参照により本明細書に組み込まれている。
均一なポリマーを調製する方法は、米国特許第5206075号;米国特許第5241031号;PCT国際公開第93/03093号において開示され、それぞれが、全体の参照により本明細書に組み込まれている。均一なエチレン/α−オレフィンコポリマーの製造および使用に関するさらなる詳細は、米国特許第5206075号;米国特許5241031号;PCT国際公開第93/03093号;PCT国際公開第90/03414号において開示され、参照文献全4つは、全体の参照により本明細書に組み込まれている。他の均一なエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、米国特許第5272236号および米国特許第5278272号において開示され、両方の参照文献は、全体の参照により本明細書に組み込まれている。
均一なインターポリマーは、拘束幾何触媒を用いて調製し得る。拘束幾何触媒の例は、米国特許第5272236号および米国特許第5278272号において記載され、それぞれの内容は、参照により本明細書に組み込まれている。これらの触媒は、元素周期律表の3〜10族またはランタニド系列の金属を含む金属配位錯体と、拘束誘導部分によって置換された非局在化パイ結合部分とを含むものとしてさらに記述し得る。錯体は、金属原子の周りに拘束幾何形状を有するので、非局在化置換パイ結合部分の重心と少なくとも1つの残存置換基の中心との間にある金属における角度が、こうした拘束誘導置換基のない類似のパイ結合部分を含有する類似の錯体におけるこうした角度より小さい。こうした錯体が、1つを超える非局在化置換パイ結合部分を含む場合、錯体の各金属原子に対するこうした部分のただ1つだけは、環式の非局在化置換パイ結合部分である。触媒は、限定されないが、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボランなどのペルフルオロ化トリ(アリール)ボロン化合物;ならびに相溶性非配位アニオンのアンモニウム、ホスホニウム、オキソニウム、カルボニウム、シリリウム、またはスルホニウム塩、および相溶性非配位アニオンのフェロセニウム塩などの非重合相溶性非配位イオン形成化合物を含めた活性化用共触媒をさらに含む。
均一に分枝した線状エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、均一な短鎖分枝分布をもたらす重合法(例えば、米国特許第3645992号においてElstonが記載しているような)を用いて調製することもできる。その重合法では、Elstonは、可溶性バナジウム触媒系を使用することによりこうしたポリマーを作製する。しかし、Mitsui Petrochemical CompanyおよびExxon Chemical Companyなどの他社は、いわゆるシングルサイト触媒系を使用することによって均一な線状構造を有するポリマーを作製した。また、米国特許第4937299号および米国特許第5218071号には、均一な線状エチレンポリマーを調製するために、ある場合はハフニウムをベースにした他の触媒系の使用が開示されている。均一な線状エチレン/α−オレフィンインターポリマーは、商品名「TAFMER(商標)」でMitsui Petrochemical Companyから、および商品名「EXACT(商標)」でExxon Chemical Companyから現在入手可能である。
均一分枝で実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、AFFINITY(商標)ポリオレフィンプラストマーとしてThe Dow Chemical Companyから入手可能である。均一分枝で実質的に線状のエチレン/α−オレフィンインターポリマーは、そのすべてが全体の参照により本明細書に組み込まれている米国特許第5272236号;米国特許第5278272号;および米国特許第5665800号において記載の技法に従って調製し得る。
さらなる他の実施形態では、高分子量成分は、米国特許出願公開第20030055176号において記載されているような逆コモノマー分布を有することを特徴とするエチレン/α−オレフィンインターポリマーである。インターポリマー成分中のコモノマーのより大きい量が、インターポリマー成分の高分子量フラクション中に組み込まれている。つまり、インターポリマー成分の平均Mw以上のMwを有するポリマーフラクションは、インターポリマー成分の平均Mw未満のMwを有するポリマーフラクションよりも大きい重量平均量のコモノマーを有することを特徴とする。例えば、一部の実施形態では、300,000g/モル以上のMwを有する全ポリマーフラクションのコモノマー全モル含有量は、100,000g/モル以下のMwを有するポリマーフラクションのコモノマーモル含有量より、少なくとも25%、より好ましくは少なくとも30%大きいであろう。
低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックス
本発明の組成物は、2から30重量%まで、より好ましくは5から20重量%までの低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスを含有し得る。2から30重量%までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。重量百分率は、組成物の全重量を基準とする。
低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスは、0.95g/cmから0.99g/cmまで、好ましくは0.96g/cmから0.985g/cmまで、より好ましくは0.965g/cmから0.98g/cmまでの密度を有する。0.95g/cmから0.99g/cmまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
一実施形態では、低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスは、177℃で測定した場合、1mPa・sから2000Pa・sまで、好ましくは10mPa・sから1000Pa・sまで、より好ましくは20mPa・sから500Pa・sまでの溶融粘度を有する。1mPa・sから2000Pa・sまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスは、500g/モルから20,000g/モルまで、好ましくは1,000g/モルから10,000g/モルまで、より好ましくは1,500g/モルから5,000g/モルまでの重量平均分子量を有する。500から20,000g/モルまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスは、5未満、好ましくは4未満の分子量分布、Mw/Mnを有する。一部の実施形態では、分子量分布は、3.5未満、より好ましくは1.0から3.0までである。1.0から5までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、低分子量エチレンポリマーは、ホモポリマーである。
低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスは、2つ以上の上記実施形態の特性の組合せを有していてもよい。
低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスは、限定されないが、シングルサイト、メタロセン、および拘束幾何触媒系、および他の周知の技術を含めた当技術分野で周知の合成によって調製し得る。
低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスの適切な例として、Baker Chemicalsから入手可能の、密度が0.9749g/cm(ホモポリマー)、粘度が28mPa・s、Mwが2,460、Mw/Mnが1.27であるPolywax 2000が挙げられる。
高密度/高Mw組成物
高密度/高分子量組成物は、少なくとも1種の高密度エチレンポリマーと、少なくとも1種の高分子量エチレンポリマーとを含み、それぞれはすでに説明した通りのものである。
一実施形態では、高密度/高分子量組成物は、20g/10分を超えるHLMI(I21)を有する。他の実施形態では、この組成物は、20g/10分から50g/10分までのHLMIを有し、20g/10分と100g/10分の間のすべての値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。他の実施形態では、該組成物は、25g/10分を超える、好ましくは30g/10分を超えるHLMIを有する。
他の実施形態では、この組成物の重量平均分子量は、好ましくは25,000から1,000,000g/モルまでの範囲、より好ましくは100,000から300,000g/モルまでの範囲である。25,000から1,000,000g/モルまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、この組成物の分子量分布、Mw/Mnは、好ましくは10を超え、より好ましくは15を超え、さらにより好ましくは20を超える。10から40までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、この組成物の密度は、好ましくは0.94g/cm以上、より好ましくは0.945g/cm以上、最も好ましくは0.95g/cm以上である。他の実施形態では、組成物は、好ましくは0.952g/cm以上、より好ましくは0.955g/cm以上の密度を有する。密度は、0.95g/cmから0.985g/cmまで、好ましくは0.952g/cmから0.985g/cmまででよく、0.94g/cmから0.985g/cmまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、組成物は、5g/10分以下、好ましくは0.05から2g/10分まで、より好ましくは0.1から1g/10分までの範囲のメルトインデックス(I)を有する。0.05から5g/10分までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、組成物は、500から20,000g/モルまでの重量平均分子量を有する低分子量エチレンポリマーをさらに含む。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態の組成物)は、高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物(または溶融形態の組成物)のダイスウェル未満のダイスウェルを有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態の組成物)は、高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物(または溶融形態の組成物)のダイスウェルの98%以下、好ましくは95%以下、より好ましくは92%以下、さらにより好ましくは78%以下、または67%以下であるダイスウェルを有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)は、高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)のNCLS破壊時間を超えるNCLS破壊時間を有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)は、20時間を超える、好ましくは40時間を超える、より好ましくは50時間を超える、さらにより好ましくは100時間を超える、または200時間を超えるNCLS破壊時間を有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)は、高密度エチレンポリマーのみを含有する組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)のNCLS破壊時間を、少なくとも25%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも100%、さらにより好ましくは少なくとも200%、または少なくとも400%超えるNCLS破壊時間を有する。
高密度/高分子量組成物は、2つ以上の上記実施形態の特性の組合せを有していてもよい。
高密度/高MW/ワックス組成物
高密度/高分子量/ワックス組成物は、少なくとも1種の高密度エチレンポリマーと、少なくとも1種の高分子量エチレンポリマーと、少なくとも1種の低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスとを含み、それぞれは上述した通りのものである。
低分子量ポリプロピレンホモポリマー、コポリマー、およびインターポリマーなどの他のポリマーを低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスの代わりに使用してもよい。
一実施形態では、高密度/高分子量/ワックス組成物は、20g/10分を超える高ロードメルトインデックスHLMIを有する。他の実施形態では、この組成物は、25g/10分から100g/10分までのHLMIを有し、25g/10分と100g/10分の間のすべての値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、この組成物の重量平均分子量は、好ましくは25,000から1,000,000g/モルまでの範囲、より好ましくは50,000から300,000g/モルまでの範囲である。25,000から1,000,000g/モルまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、この組成物の分子量分布、Mw/Mnは、好ましくは10を超え、より好ましくは15を超え、さらにより好ましくは20を超える。10から40までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、この組成物の密度は、好ましくは0.94g/cm以上、より好ましくは0.945g/cm以上、最も好ましくは0.95g/cm以上である。密度は、0.95g/cmから0.985g/cmまで、好ましくは0.952g/cmから0.985g/cmまででよく、0.94g/cmから0.985g/cmまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、組成物は、5g/10分以下、好ましくは0.05から2g/10分まで、より好ましくは0.1から1g/10分までの範囲のメルトインデックス(I)を有する。0.05から5g/10分までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態の組成物)は、高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物(または溶融形態の組成物)のダイスウェル未満のダイスウェルを有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態の組成物)は、高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物(または溶融形態の組成物)のダイスウェルの98%以下、好ましくは95%以下、より好ましくは92%以下、さらにより好ましくは78%以下、または67%以下であるダイスウェルを有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)は、高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)のNCLS破壊時間を超えるNCLS破壊時間を有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)は、20時間を超える、好ましくは40時間を超える、より好ましくは50時間を超える、さらにより好ましくは100時間を超える、または200時間を超えるNCLS破壊時間を有する。
他の実施形態では、組成物(または溶融形態もしくは製品形態の組成物)は、高密度エチレンポリマーのみを含有する組成物(または溶融形態もしくは生成物形態の組成物)のNCLS破壊時間を、少なくとも25%、好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも100%、さらにより好ましくは少なくとも200%、または少なくとも400%超えるNCLS破壊時間を有する。
高密度/高分子量/ワックス組成物は、2つ以上の上記実施形態の特性の組合せを有していてもよい。
高密度/ワックス組成物
高密度/ワックス組成物は、上記で議論したように、少なくとも1種の高密度エチレンポリマーと、少なくとも1種の低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスとを含む。
低分子量ポリプロピレンホモポリマー、コポリマー、およびインターポリマーなどの他のポリマーを低分子量エチレンポリマーまたはポリエチレンワックスの代わりに使用してもよい。
一実施形態では、この組成物の重量平均分子量は、好ましくは20,000から500,000g/モルまでの範囲、より好ましくは50,000から200,000g/モルまでの範囲である。20,000から500,000g/モルまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、この組成物の分子量分布、好ましくは10を超え、より好ましくは15を超え、さらにより好ましくは20を超える。10から40までのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
他の実施形態では、この組成物の密度は、好ましくは0.94g/cm以上、より好ましくは0.95g/cm以上、最も好ましくは0.955g/cm以上である。密度は、0.94g/cmから0.985g/cmまで、好ましくは0.952g/cmから0.985g/cmまででよく、0.94g/cmから0.985g/cmまでのすべての個別の値、および下位範囲が、本明細書中に含まれ、本明細書中において開示されている。
高密度/ワックス組成物は、2つ以上の上記実施形態の特性の組合せを有していてもよい。
組成物の調製
本発明に係る組成物は、多様な方法によって調製し得る。例えば、組成物は、ブレンダーや押出機などの適切な混合デバイスにおいて、高密度エチレンポリマーおよび高分子量エチレンポリマーおよび/または低分子量エチレンポリマーもしくはポリエチレンワックスをブレンドまたは混合することによって調製し得る。あるいは、こうした組成物は、複数の重合反応器における重合反応によっても調製し得る。
一部のブレンディング方法として、限定されないが、押出機、ニーダーなどの手段によって成分をブレンドすること;成分を適切な溶媒(例えば、ヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどの炭化水素溶媒)中に溶解した後、溶媒を除去すること;1つまたは複数の成分を適切な溶媒中にそれぞれ独立に溶解し、得られた溶液を合わせた後、溶媒を除去すること;およびこうしたブレンディング方法の任意の組合せが挙げられる。
重合によって組成物を調製する場合、異なる反応条件下で1つ、または2つ、またはさらに多くの段階において重合を実施することによってそれぞれの成分を調製し得る。ポリマー成分は、製品組成を単離する前に混合されていてもよい。重合を1つの反応において実施する場合、2つ以上の触媒系を使用することによってそれぞれの成分を形成し得る。
本発明の組成物の応用
本発明に係る組成物は、成形性に優れており、ブロー成形、真空もしくは圧縮形成、インフレーション成形、押出成形および膨張成形などの多様な成形(または形成)方法によって、多様な物品(例えば、工業ケミカル品用の缶、ドラム缶、ボトル、インフレーションフィルムおよびパイプ)に成形し得る。こうして製造した成形品、例えば、工業ケミカル品用の缶、ドラム缶、およびボトルは、機械強度および剛性に優れている。
本発明の組成物は、ブロー成形操作に特に有用であるが、多様な射出成形法、回転成形法、熱成形法および多様なフィルム法においても使用し得る。したがって、すべてのこうした方法によって調製される物品は、本発明の組成物から形成し得る。
ブロー成形加工の場合、樹脂スウェルが制御できるので、パリソン用のプログラミングを行うための操作ウィンドをより大きく設定することが可能になる。加工業者は、ポリマーをブロー成形部分の最適領域に位置させることによって、部材の厚さ分布をより容易に制御し、ESCRおよびトップロードバランスを最適化し得る。したがって、加工製品の性能は改善され、より良好な物理特性を有することになる。
定義
本明細書において示される任意の数値範囲は、任意のより低い値と任意のより高い値との間が少なくとも2単位離れていれば、1単位ずつ増加する際のより低い値とより高い値のすべての値が含まれる。例えば分子量、粘度、メルトインデックスなどの組成特性、物理特性または他の特性が100から1,000であると、一例として述べられている場合、100、101、102などのすべての個別の値、および、100から144まで、155から170まで、197から200までなどの下位範囲が本明細書中に明確に挙げられていることが意図されている。1未満である値、または1を超える端数(例えば、1.1、1.5など)を含む範囲に対しては、1単位は、適宜、0.0001、0.001、0.01または0.1であるとみなす。10未満の1桁の数(例えば、1から5まで)を含む範囲に対しては、1単位は、通常0.1であるとみなす。これらは、具体的に意図されているものの例に過ぎない。数字で示された最低値と最高値の間の数値のあらゆる可能な組合せが、本出願において明示されているとみなさなければならない。本明細書では、溶融粘度、メルトインデックス、重量平均分子量、分子量分布(Mw/Mn)、種々の温度(Tm、Tc)、結晶化度%、分子量比(Mz/Mw)、コモノマー%、コモノマー中の炭素原子数、および他の特性に関する数値範囲が述べられている。
本明細書において使用される「組成物」という用語は、組成物を含む材料の混合物、ならびに組成物の材料から形成される反応生成物および分解生成物を含む。
本明細書において使用される「ポリマー」という用語は、同じ種類でも異なる種類でもよいモノマーを重合させることによって調製するポリマー化合物を指す。したがって、ポリマーという総称用語は、ただ1種類のモノマーから調製するポリマーを指すのに通常用いるホモポリマーという用語、および以下で定義するインターポリマーという用語を包含する。
本明細書において使用される「インターポリマー」という用語は、少なくとも2種類の異なるモノマーを重合させることによって調製するポリマーを指す。したがって、インターポリマーという総称用語は、2種類の異なるモノマーから調製するポリマーを指すのに通常用いるコポリマー、および2種類を超える異なるモノマーから調製するポリマーを含む。
本明細書において使用される「エチレンポリマー」という用語は、主として(50モルパーセントを超える)エチレンモノマー単位から形成されるポリマーを指す。モル百分率は、重合可能なモノマーの全モル数に対するものである。
本明細書において使用される「ブレンド」または「ポリマーブレンド」という用語は、2種以上のポリマーのブレンドを意味する。そうしたブレンドは、相溶性であってもなくてもよい。そうしたブレンドは、相分離していてもしていなくてもよい。そうしたブレンドは、透過型電子顕微鏡によって判定した場合、1つまたは複数のドメインコンフィギュレーションを含有していても含有していなくてもよい。そうしたブレンドは、「反応器後」ブレンドでも、in situ重合ブレンドでもよい。
本明細書では、「実質的に均一なコモノマー分布」という用語は、ポリマー成分の分子量範囲にわたってポリマーフラクションのコモノマー含有量が、10重量%未満、好ましくは8重量%未満、より好ましくは5重量%未満、最も好ましくは2重量%未満で変動することを意味するのに使用される。
本明細書では、「逆コモノマー分布」という用語は、ポリマー成分の分子量範囲にわたって、種々のポリマーフラクションに対するコモノマー含有量が、実質的に均一でなく、ポリマー成分のより大きい分子量フラクションが、比例してより高いコモノマー含有量を有することを意味するのに使用される。実質的に均一なコモノマー分布と逆コモノマー分布の両方は、ゲル透過クロマトグラフィー−差動粘度測定法(GPC−DV)、温度上昇溶離フラクション−差動粘度測定法(TREF−DV)、交差分画法などの分画技法を使用して判定し得る。
「均一な」および「均一に分枝した」という用語は、α−オレフィンコモノマーが、所与のポリマー分子内にランダムに分布し、実質的にすべてのポリマー分子が、同じエチレン/コモノマー比を有するエチレン/α−オレフィンポリマー(またはインターポリマー)を指すのに使用する。
本発明を実施するのに使用できる均一に分枝したエチレンインターポリマーとして、線状エチレンインターポリマー、および実質的に線状であるエチレンインターポリマーが挙げられる。
均一に分枝した線状エチレンインターポリマーとして、とりわけ、長鎖の分枝がなくて、重合してインターポリマーになったコモノマーから誘導された短鎖の分枝を実際に有し、同じポリマー鎖内と異なるポリマー鎖間との両方に均一に分布したエチレンポリマーが挙げられる。つまり、例えば、米国特許第3645992号にElstonが記載した均一分枝分布重合法を使用して作製した線状低密度ポリエチレンポリマーまたは線状高密度ポリエチレンポリマーの場合のように、均一に分枝した線状エチレンインターポリマーには長鎖の分枝がないのである。均一に分枝した線状エチレン/α−オレフィンインターポリマーの市販の例として、Mitsui Chemical Companyが供給するTAFMER(商標)ポリマー、およびExxonMobil Chemical Companyが供給するEXACT(商標)ポリマーが挙げられる。
本発明において使用される実質的に線状のエチレンインターポリマーは、米国特許第5272236号、第5278272号、第6054544号、第6335410号および第6723810号に記載され、それぞれの全体の内容を参照により本明細書に組み込む。実質的に線状のエチレンインターポリマーは、コモノマーが所与のインターポリマー分子内にランダムに分布し、実質的にすべてのインターポリマー分子がそのインターポリマー内で同じエチレン/コモノマー比を有するものである。
加えて、実質的に線状のエチレンインターポリマーは、長鎖の分枝を有する均一に分枝したエチレンポリマーである。長鎖の分枝は、ポリマー主鎖と同じコモノマー分布を有し、ポリマー主鎖長とほぼ同じ長さを有し得る。「実質的に線状の」とは、通常平均として、全部で1000個の炭素(主鎖と分枝の両方の炭素を含む)につき0.01個の長鎖分枝から全部で1000個の炭素につき3個の長鎖分枝によって置換されたポリマーを指す。
一部の実質的に線状のポリマーは、全部で1000個の炭素につき0.01個の長鎖分枝から全部で1000個の炭素につき1または0.5個までの長鎖分枝、より好ましくは全部で1000個の炭素につき0.05個の長鎖分枝から全部で1000個の炭素につき1または0.5個までの長鎖分枝、特に全部で1000個の炭素につき0.3個の長鎖分枝から全部で1000個の炭素につき1または0.5個までの長鎖分枝によって置換され得る。
実質的に線状のポリマーの市販の例として、ENGAGE(商標)ポリマー(かつてはDuPont Dow Elastomers L.L.C.、現在The Dow Chemical Company)、およびAFFINITY(商標)ポリマー(The Dow Chemical Company)が挙げられる。
実質的に線状のエチレンインターポリマーは、均一に分枝したエチレンポリマーの独特の種類を形成する。それらは、米国特許第3645992号においてElstonが記載している、周知の種類である従来型の均一に分枝した線状のエチレンインターポリマーとは実質的に異なる。さらには、それらは、従来型のチーグラー−ナッタ不均一触媒重合線状エチレンポリマー(例えば、米国特許第4076698号においてAndersonらが開示した技法を使用して作製した、例えば、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)または高密度ポリエチレン(HDPE))と同じ種類ではなく、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−アクリル酸(EAA)コポリマー、およびエチレンビニルアセテート(EVA)コポリマーなどの高圧下でフリーラジカル開始の高度に分枝したポリエチレンと同じ種類でもない。
本発明において有用である均一に分枝した実質的に線状のエチレンインターポリマーは、比較的狭い分子量分布を有するにも拘らず優れた加工性を有する。驚くべきことに、実質的に線状のエチレンインターポリマーのASTM D 1238によるメルトフロー比(I10/I)は、大きく変えることができ、分子量分布(Mw/MnまたはMWD)に基本的に依存しない。この驚くべき挙動は、例えば、米国特許第3645992号においてElstonが記載のインターポリマーなどの従来型の均一に分枝した線状エチレンインターポリマー、および、例えば、米国特許第4076698号においてAndersonらが記載のインターポリマーなどの従来型の不均一に分枝したチーグラー−ナッタ重合線状ポリエチレンインターポリマーと完全に異なる。実質的に線状のエチレンインターポリマーとは異なり、線状エチレンインターポリマー(均一に分枝していても不均一に分枝していても)は、分子量分布が増加するにつれてI10/I値もまた増加するレオロジー特性を有する。
本明細書において使用される「二峰型」という用語は、GPC曲線における分子量分布(MWD)プロフィールが、2成分ポリマーを示し、一方のポリマー成分は、他方のポリマー成分のMWDに対してハンプ、ショルダまたはテールとして存在してもよいことを意味する。二峰型MWDは、2つの成分、すなわち、低分子量(LMW)成分および高分子量(HMW)成分に分解し得る。
本明細書において、比較例の全体のMWDに関連して、または、本発明に係る組成物のポリマー成分のMWDに関連して使用される「単峰型」という用語は、GPC曲線におけるMWDが、ポリマーの複数成分を実質的に示さない(つまり、GPC曲線において、ハンプ、ショルダまたはテールが存在しない、あるいは実質的に識別できない)ことを意味する。
低分子量(LMW)成分および高分子量(HMW)成分の分子量分布に関して本明細書において使用される「相異なる」という用語は、得られたGPC曲線中に2つの対応する分子量分布の重なりが実質的に存在しないことを意味する。つまり、各分子量分布が十分に狭く、それぞれの分布が、他の分布と十分に異なる平均分子量を有するので、各成分のMWDは、高分子量側および低分子量側に1つのベースラインを実質的に示す。
本明細書において使用される「スウェル」という用語は、ダイから出たポリマー溶融物の断面寸法がダイ寸法よりも拡大することを指す。「バルス(Barus)効果」とも知られるこの現象は、ポリマー溶融物がダイ内に流入し通過する際に蒙った変形を回復させる時の溶融物の弾性の現れであることが広く認識されている。ブロー成形適用では、パリソンのスウェルは、環状ダイ自体のそれぞれの寸法と比較した直径の拡大(「フレアスウェル」)、または断面積の拡大(「ウェイトスウェル」)によって記述し得る。本明細書において使用される「ダイスウェル」(extrudate swell)という用語は、円形ダイからのポリマーのスウェルを記述するものであり、一定生産速度で製造される、固定された長さの押出物の重量として測定される。こうした小規模測定が、パリソンウェイトスウェルにおける観察結果と関連があり、標準条件下で製造されるボトルの重量と関連することが期待される。
「...の密度を超える密度」という句および類似の句は、当技術分野で周知の測定可能な任意の密度増加に関連するものである。0.01g/cm以下の密度差が、当技術分野で測定可能である。
「...の重量平均分子量を超える重量平均分子量」という句および類似の句は、当技術分野で周知の測定可能な任意の重量平均分子量増加に関連するものである。分子量測定では、より高い分子量のポリマーの分子量の15%以内の分子量差を測定し得る。
試験手順
GPCによる分子量の絶対測定および従来測定
クロマトグラフィー系は、PolymerChar(Valencia、Spain)IR4赤外検出器を備えたWaters(Milford、MA)150C高温クロマトグラフと、Precision Detectors(Bellingham、MA)2角度レーザー光散乱検出器Model 2040とからなっていた。光散乱検出器の角度15度を用いて分子量を計算した。データの収集は、Viscotek(Houston、TX)TriSECソフトウエアのバージョン3および4チャネルViscotek Data Manager DM400を用いて行った。該系は、Polymer Laboratories製のオンライン溶媒脱ガスデバイスを備えていた。
回転コンパートメントは、140℃で操作し、カラムコンパートメントは、150℃で操作した。カラムは、4本のShodex HT 806M 13ミクロンカラムであった。溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)であった。試料は、デカヒドロナフタレン(デカリン)50ミリリットル中ポリマー0.1gの濃度で調製した。クロマトグラフィー用溶媒(TCB)および試料調製用溶媒(デカリン)は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有した。両方の溶媒供給源に窒素を散布した。ポリエチレン試料は150℃で4時間ゆっくりと攪拌した。注入容積は200マイクロリットル、流速は0.63ミリリットル/分であった。
GPCカラムセットの較正は、分子量が580から8,400,000までの範囲である狭い分子量分布を有する21種のポリスチレン標準を用いて行い、個々の分子量間が少なくとも10倍離れた6つの「カクテル」混合物に分類した。標準は、Polymer Laboratories Ltd.(Shropshire、UK)から購入した。ポリスチレン標準は、分子量1,000,000以上の場合、溶媒50ミリリットル中0.025グラム、分子量1,000,000未満の場合、溶媒50ミリリットル中0.05グラムで調製した。ポリスチレン標準は、ゆっくり攪拌しながら80℃で30分間で溶解させた。狭い標準混合物を最初に測定し、最高分子量成分から順次測定することによって分解を最小にした。以下の式(WilliamsおよびWard、J.Polym.Sci.、Polym.Let.、6、621(1968)において記載されたような)を使用して、ポリスチレン標準ピークの分子量をポリエチレン分子量に変換した:
ポリエチレン=A×(Mポリスチレン (1)
式中、Mは、分子量、Aの値は0.41であり、Bは1.0に等しい。
4次または5次多項式を使用することによってそれぞれのポリエチレン−等価較正点に適合させた。
GPCカラムセットの全プレートカウントはエイコサン(TCB50ミリリットル中0.04gで調製し、ゆるやかに攪拌しながら20分間溶解させた)を用いて行った。以下の式に従って、プレートカウントおよび対称を200マイクロリットル注入について測定した:
プレートカウント=5.54*(最高ピークでのRV/(1/2高さでのピーク幅)) (2)、
式中、RVは、ミリリットルで表した滞留容積であり、ピーク幅はミリリットルで表す。
対称=(1/10高さにおける後部ピーク幅−最高ピークでのRV)/(最高ピークでのRV−1/10高さにおける前部ピーク幅) (3)、
式中、RVは、ミリリットルで表した滞留容積であり、ピーク幅はミリリットルで表す。
Balke、Moureyら(MoureyおよびBalke、Chromatography Polym.Chpt 12(1992))(Balke、Thitiratsakul、Lew、Cheung、Mourey、Chromatography Polym.Chpt 13、(1992))が発表したのと一致する仕方で複数検出器オフセットの測定に対する系統的な手法によって行い、社内ソフトウエアを使用して、Dow社の広いポリスチレン1683からの2重検出器記録結果を狭い標準較正曲線からの狭い標準カラム較正結果に対して最適化した。Zimm(Zimm,B.H.、J.Chem.Phys.、16、1099(1948))およびKratochvil(Kratochvil,P.、Classical Light Scattering from Polymer Solutions、Elsevier、Oxford、NY(1987))が発表したのと一致する仕方で、オフセット測定に対する分子量データを得た。分子量の測定に使用した全体の注入濃度は、試料の赤外面積から、赤外検出器の較正は、分子量115,000の線状ポリエチレンホモポリマーから取得した。クロマトグラフィー濃度は、第2ビリアル係数効果(分子量に対する濃度効果)の考慮を除外するのに十分な低さであると仮定した。
Mnの計算は、IR4検出器を使用したGPC結果に基づき、数平均分子量は、以下の式から判定した:
Mwの計算は、角度15度の光散乱およびIR4検出器を使用した絶対GPC分子量結果に基づき、以下の式から判定した:
MzおよびMz+1の計算は、YauおよびGillespie、Polymer、42、8947〜8958(2001)で提案された方法を用いて行い、以下の式に従って判定した:
式中、LSは15度LS信号であり、M較正は、WilliamsおよびWardの方法を用いて先に説明したのと同様のものである。
溶離成分を含む場合がある時間変動(クロマトグラフィー変化によって引き起こされる)および流速成分を含む場合がある時間変動(ポンプ変化によって引き起こされる)を監視する目的で、遅く溶離する狭いピークは通常「マーカーピーク」として使用される。したがって、流速マーカーは、溶離試料中に溶解させたデカンのフローマーカーに基づいて確定された。この流速マーカーを使用して、デカンのピークと位置合わせすることによりすべての試料について流速を線型補正した。次いで、マーカーピークの任意の時間変化は、流速とクロマトグラフィー傾斜の両方における線型シフトに関連していると仮定する。
特許請求の範囲に適合する最大分子量フラクションを十分に分離するための好ましいカラムセットは、粒子サイズが13ミクロンで、「混合」空隙率を有する。
クロマトグラフィー系に対するプレートカウント(先に議論したようにエイコサンを基準とした)は、32,000を超えるべきであり、対称は、1.00と1.12の間にあるべきである。
示差走査熱量測定法
示差走査熱量測定法(DSC)は、RSC冷却アクセサリーおよび自動サンプラーを備えたTA Instruments Q1000 DSCで実施した。窒素パージ用のガス流は、50ml/分で使用した。試料は薄膜状に圧縮し、約190℃のプレスで溶融し、次いで室温(25℃)まで空冷した。次いで、材料約3〜10mgを切り出し、精秤し、軽いアルミニウム製パン(約50mg)中に置いた後、クリンプで閉じた。試料の熱挙動は、以下の温度プロフィール:すなわち、試料を230℃まで急熱し、3分間恒温に保持することにより任意の過去の熱履歴を除去するというプロフィールで調査した。次いで、試料を冷却速度10℃/分で−40℃まで冷却し、3分間−40℃で保持した。次いで、試料を加熱速度10℃/分で190℃まで加熱した。冷却曲線および第2加熱曲線を記録した。結晶化度%は、第2加熱曲線から判定した融解熱(H)をPEに対する理論融解熱292J/gで除し、この量に100を乗ずる(例えば、結晶化度%=(H/292J/g)×100)することにより算出する。各インターポリマー試料の融点(Tm)は、上述のDSCから得た第2加熱曲線から判定した。結晶化温度(Tc)は、第1冷却曲線から測定した。
メルトインデックスおよび密度
単位がg/10分であるメルトインデックス、Iは、ASTM D−1238を用いて190℃/2.16kgの条件で測定した。
高ロードメルトインデックス、HLMIまたはI21は、ASTM D−1238を用いて190℃/21.6kgの条件で測定する単位がg/10分であるメルトインデックスを指す。
密度は、ASTM D−792に従って測定する。
ブルックフィールド粘度
HDPEワックス成分の粘度は、Thermosolおよび使い捨てアルミニウム試料チャンバ(HDPEワックス8〜9gを充填)を備えたBrookfield LVDVII+を用いてASTM D 3236−88(350°F(177℃))に従って測定した。慣習により、HDPEワックスの粘度は、177℃の値を報告する。スピンドルは、30から100,000cPまでの範囲の粘度を測定するのに適したSC−31ホットメルトスピンドルであった。切削ブレードを用いることにより、幅1インチ、長さ5インチの試料チャンバに適合するのに十分小さい切片に試料を切断した。試料をチャンバ内に入れたら、そのチャンバをBrookfield Thermosel内に入れ、ベントニードルノーズプライヤーで所定の位置にロックした。試料チャンバは、スピンドルが挿入され回転しても該チャンバが回転できないようにBrookfield Thermoselの底部に適合するノッチをチャンバ底部に備えていた。
溶融試料が試料チャンバの頂部から約1インチ低い高さになるまで、追加の試料を添加しながら、試料を所望の温度(177℃)まで加熱した。粘度計の装置の位置を低くして、スピンドルを試料チャンバ内に浸漬した。粘度計のブラケットがThermoselと合うまで低くし続けた。粘度計を始動し、トルクの読みが30から60%の範囲になるようなせん断速度に設定した。約15分間毎分読み取るか、あるいは値が安定化するまで読み取り、その時点で最終の読みを記録した。
ダイスウェル試験
ダイスウェル試験を使用することにより、押出機のダイを出るポリマーストランドの、ブロー成形法などの製造法の代表的な時間範囲におけるダイスウェルの平均を評価した。ポリマーストランドは、せん断速度1000s−1でピストン駆動毛細管レオメーター(直径12mmのバレルおよび長さ10mmの1mm円形ダイを備え、入場角90°であるGoettfert Rheograph 2003)によって生成させた。容積流速を一定に保持した。ストランドをダイで4cmに切断し、タイマーを始動した。ストランドが全長27cm(つまり、タイマーの始動後、長さが23cm増加)に到達したら、タイマーを停止した。高スウェル材料は、より厚い押出物を生成し、その長さは、スウェルがより低い材料よりゆっくりと成長した。ストランドの長さが23cm増加した時に記録された時間は、ウェイトスウェルと関連した。統計的な変動を相殺するために7回実験を繰り返し、平均結果を報告した。本明細書では、ダイスウェルは、押出物がせん断速度1000s−1で押し出された場合に距離23cmを動くのに必要とする時間、t1000秒として報告した。
ノッチ付一定リガメント応力試験
ノッチ付一定リガメント応力(NCLS)試験は、ASTM F2136−01「The Standard Test Method for Notched Constant Ligament Stress Test to Determine Slow Crack Growth Resistance of HDPE Resins or HDPE Corrugated Pipe」に従って実施した。該試験方法を使用することにより、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂が加速環境において一定のリガメント応力を受けた場合の遅い亀裂成長に対する感受性を評価する。NCLS試験は、50℃においてIGEPAL CO−630(Rhone−Poulecから入手可能)の10%溶液の存在でダンベル形状のノッチ付試験体を15%リガメント応力にさらすことにより、CS−170 Stress Rupture Tester(Custom Scientific Inc.から入手可能)において実施した。この試験方法では、所与の試験体における破壊時間が測定される。結果は5つの試料に対する平均破壊時間として報告する。
本発明の組成物および該組成物の使用は、以下の実施例においてより十分に説明する。以下の実施例は、本発明を例示する目的で提供するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
13C NMR−コモノマー含有量
コモノマー含有量は、13C NMRにより判定した。試料は、クロムアセチルアセトネート(緩和剤)中0.025Mである、テトラクロロエタン−d2/オルトジクロロベンゼンの50/50混合物約3gを10mmNMR管内の試料0.4gに加えることにより調製した。試料を溶解し、管およびその内容物を150℃まで加熱することによりホモジナイズした。データは、13Cの共鳴波長100.4MHzに対応して、Varian Unity Plus 400MHz分光計、またはJEOL Eclipse 400MHz分光計を使用して収集した。取得パラメーターを選択することにより緩和剤が存在する場合に確実に定量的13Cデータが取得できるようにした。データは、130℃まで加熱したプローブを用いて、ゲート付1Hデカップリング、データファイルあたり4000過渡信号、6秒のパルス繰返し遅延、24,200Hzのスペクトル幅および65Kデータポイントのファイルサイズを使用して取得した。
コモノマー組込み量は、「ASTM D5017−91−Standard Test Method for Determination of Linear Low Density Polyethylene(LLDPE)Composition by Carbon−13 Nuclear Magnetic Resonance」を用いて判定した。クロム触媒を用いて調製した試料は、エチレン−ヘキセンに対するブランドリニ(Brandolini)の割当法を使用して分析することができる(Brandolini,A.J.、Hills,D.D.、「NMR Spectra of Polymers and Polymer Additives」、64(2000))。
実験
表1に列挙した以下のポリマーを以下に記載した組成物中で使用した。
樹脂DMは、クロム触媒を使用して、気相反応器において調製した高密度エチレン/1−ヘキセンインターポリマーである。このインターポリマーは、不均一に分枝した線状ポリマーである。
樹脂DGは、クロム触媒を使用して、気相反応器において調製した高密度エチレン/1−ヘキセンインターポリマーである。
高分子量コポリマー(HMWコポリマーA)は、拘束幾何触媒を使用して、バッチ反応器において調製したエチレン/1−ヘキセンインターポリマーである。このインターポリマーは、均一に分枝した実質的に線状のポリマーである。
高密度ポリエチレンワックス(HDPEワックスB)は、Baker Chemicalsから入手可能なPOLYWAX 2000(ホモポリマー)である。
以下の調査におけるブレンドは、以下の手順を使用して溶液中で調製した。ブレンド成分をステンレス鋼反応器内部(窒素で覆われた)で130℃(60〜120分)でo−キシレンに溶解した。酸化防止剤、Irganox(登録商標)1010(1000ppm、Ciba Speciality Chemicals)およびIrgafos(登録商標)176(1000ppm、Ciba Speciality Chemicals)を溶液に加えた(溶媒量あたりppm)。ブレンドを50〜75gのバッチで調製することにより全体で100〜150gの全樹脂を作製した。溶解およびブレンディングを良好にするために高分子量成分を粉砕した。
こうした個々のポリマーのGPCプロフィールを図1に示す。以下で議論する樹脂組成物のGPCプロフィールは、ポリマー成分が十分にブレンドされていたことを示している。
実験1−HMWコポリマーAによる樹脂DMの改変
樹脂組成物を以下の表2に列挙する。
組成物のGPCプロフィールを図2に示す。表2に示すように、HMWコポリマーAの量の増加とともに重量平均分子量は、増加し、密度は減少した。やはり表2に示すように、「ダイスウェル方法」によるスウェル分析により、この高分子量コポリマーの量の増加とともにダイスウェルが減少することも示された。以下で議論するように、この結果は予想外であり、実験3において観察された傾向と逆である。ダイスウェルの結果も図3に示す。
実験2−HDPEワックスBによる樹脂DMの改変
樹脂組成物を以下の表3に列挙する。
組成物のGPCプロフィールを図4に示す。表3に示すように、HDPEワックスBの量の増加とともに密度が増加した。やはり表3に示すように、ダイスウェルがワックスの量の増加とともにわずかに増加した。
実験3−樹脂DGによる樹脂DMの改変
樹脂組成物を以下の表4に列挙する。
ブレンドのGPCプロフィールを図5に示す。表4に示すように、重量平均分子量とスウェルはともに樹脂DGの量の増加とともに増加した。表4に示すように、「ダイスウェル方法」によるスウェル分析により、樹脂DGの量の増加とともにダイスウェルが増加することも示された。この結果は、従来の観察結果と一致する。
実験4−3種ブレンド(高密度/高MW/ワックス)
樹脂組成物を以下の表5に列挙する。
ブレンドのGPCプロフィールを図6に示す。表5に示すように、重量平均分子量と密度はともにHMWコポリマーAの量の増加とともに増加した。平均すると、高密度/高MW/ワックス組成物の密度は、樹脂DMの密度と等価であった。樹脂組成物のダイスウェルの結果は、ベースポリマー(樹脂DM)のスウェルより低かった。この傾向は、実験1で判明した傾向と同様であった(高分子量コポリマー成分を添加すると、スウェルが低下することがわかった)。
分子量−スウェル関係の要約
図7は、上記で議論した、樹脂組成物での「分子量対ダイスウェル」を表す。この図から理解できるように、高分子量コポリマー成分を添加した場合、溶液ブレンドした樹脂のスウェル挙動は独特である。観察されたように、高分子量成分を添加すると、高分子量GPCテールの量が増加するにも拘らず、スウェルは、増加とは逆に、減少する。従来のブレンド(樹脂DM/樹脂DG)では、高分子量成分の量の増加とともに(高分子量GPCテールもまた増加した)、スウェルが増加した。こうした結果により、スウェル挙動は、高分子量GPCテールの存在によって決まるのではなく、こうしたテールの形状によって決まり、添加樹脂のMw値ではなく、Mz値により強く依存することが示される。図8は、数種の樹脂における分子量比、Mz/Mw対ダイスウェルのプロットである。
DSCによる調査
DSCの結果を表6に示す。
図9に示すように、溶融のエンタルピーから測定された結晶化度の重量%から、較正曲線を作成することによってブレンドの密度を予測した。較正曲線は、一連の市販のHDPE樹脂(ブロー成形)に基づいている。図9に示すように、「Polywax Blends」の結晶化度重量%は、HDPEワックスB(密度=0.97g/cm)の量の増加とともに増加した。「HMW Copolymer Blends」では、高分子量成分(0.922g/cm)の存在によって、ブレンドの結晶化物重量%が低下した。しかし、高分子量成分とHDPEワックスをともに含有する3種ブレンドは、ベース樹脂(樹脂DM)と類似の水準の結晶化度であった。これは独特な結果である。というのは、樹脂(樹脂DMおよびHMWコポリマーA)は異なる分子量分布およびコモノマー分布を有するからである(したがって、ブレンドにおいて、通常ははるかに低い結晶化度が期待されるはずである)。この結果により、結晶化度の水準は、ポリエチレンワックスを、高分子量成分と低分子量成分をともに含有する組成物に添加することによってバランスさせ得ることが示される。
HDPEワックスBが結晶化度に及ぼす効果は、HMWコポリマーAの効果より少し強い。こうした結果によって、高密度エチレンポリマー樹脂の密度に類似した密度を維持しつつ、ブレンドにおける分子量分布、Mz/MwおよびMw/Mn、ならびにコモノマー分布の改変が可能になる。
ノッチ付一定リガメント応力(NCLS)の調査
NCLSの結果を表7に示す。表7から理解できるように、本発明に係る組成物は、40時間を超える平均破壊時間を有する。
本発明に係る組成物がブロー成形特性に及ぼす効果
上記の組成物がブロー成形の重要な特性に及ぼす効果を図10に示す。この図に示されるように、高分子量コポリマーを添加すると、平均NCLS破壊時間が著しく増加する。この成分5重量%で、NCLS破壊時間は、ベース樹脂(樹脂DM)のNCLS値の2〜3倍まで増加した。この成分12.5重量%で、試験試料は167時間後でも破壊せず、この時間で試験を中止した。
また、高密度/高MW/ワックスブレンドは、類似のNCLS性能を示し、加えて、こうした樹脂のスウェル挙動は、ベース樹脂(樹脂DM)より低かった。3種ブレンドの結晶化度重量%は、樹脂DMの結晶化度重量%に類似していた。上記で議論したように、本発明に係る3種ブレンドは、NCLS破壊時間を増加させ、樹脂スウェルを減少させつつ、密度を維持するための方法を提供する。
こうした成分のブレンディングは、ボトルのトップロードを維持し、ESCRを増加させ、ボトルのウェイトスウェルを低減または維持させるために応用される。
示したように、HDPEワックスの添加は、スウェルまたはNCLS値に大きな影響を与えないが、この添加により最終樹脂密度の増加がもたらされる。
すべての場合において、「5重量%樹脂」のスウェルは、樹脂DM付随のスウェルより低く、「5重量%樹脂」では、NCLS破壊時間ははるかに長かった。高分子量コポリマーを添加すると、NCLSが劇的に増加した。「12.5重量%樹脂」では、試験開始167時間後でもNCLS破壊がまったく観察されなかった。
図1は、4つの樹脂のゲル透過クロマトグラフィー(GPC)プロフィールを示す図である。 図2は、エチレンベースの樹脂およびこの樹脂をベースとする3つの樹脂組成物のGPCプロフィールを示す図である。 図3は、樹脂組成物のダイスウェル対組成物中の高分子量エチレンポリマー量を示す棒グラフである。 図4は、エチレンベースの樹脂およびこの樹脂をベースとする3つの樹脂組成物のGPCプロフィールを示す図である。 図5は、5つの樹脂のGPCプロフィールを示す図である。 図6は、エチレンベースの樹脂およびこの樹脂をベースとする2つの樹脂組成物のGPCプロフィールを示す図である。 図7は、本発明に係る樹脂組成物および従来の組成物に対する、重量平均分子量対ダイスウェルの相互関係を示す折れ線グラフである。 図8は、分子量比、Mz/Mw対数種の樹脂の押出物のプロットである。 図9は、成分(高MW成分またはワックス成分)の重量百分率と(a)樹脂組成物の結晶化度%との、(b)樹脂組成物の推定密度との線状相関を示す図である。 図10は、ノッチ付一定リガメント応力(NCLS)平均破壊時間対注記した樹脂組成物の棒グラフ表示に、注記した樹脂組成物のダイスウェルの点表示を重ねた図である。各樹脂組成物の密度は、それぞれの棒内に注記してある。

Claims (34)

  1. 高密度エチレンポリマーと、高分子量エチレンポリマーとを含む組成物であって、
    高密度エチレンポリマーが高分子量エチレンポリマーの密度を超える密度を有し、
    高分子量エチレンポリマーが高密度エチレンポリマーの重量平均分子量を超える重量平均分子量を有し、
    高密度エチレンポリマーが0.94g/cmから0.98g/cmまでの密度、および8を超える分子量分布、Mw/Mnを有し、
    高分子量エチレンポリマーが200,000g/モルを超える重量平均分子量、および5未満である分子量比、Mz/Mwを有する組成物。
  2. 20g/10分を超えるHLMIを有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 高密度エチレンポリマーが、0.94g/cmから0.97g/cmまでの密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  4. 高分子量エチレンポリマーが300,000g/モルを超える重量平均分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 高分子量エチレンポリマーが5未満である分子量分布、Mw/Mnを有する、請求項1に記載の組成物。
  6. 25g/10分を超えるHLMIを有する、請求項1に記載の組成物。
  7. 高分子量エチレンポリマーが0.90g/cmから0.94g/cmまでの密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 高分子量エチレンポリマーが0.90g/cmから0.93g/cmまでの密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  9. 高分子量エチレンポリマーが0.90g/cmから0.92g/cmまでの密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  10. 高分子量エチレンポリマーが300,000g/モルを超える重量平均分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
  11. 高分子量エチレンポリマーが400,000g/モルを超える重量平均分子量を有する、請求項1に記載の組成物。
  12. 高密度エチレンポリマーが0.945g/cmから0.965g/cmまでの密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  13. 高密度エチレンポリマーが10を超える分子量分布、Mw/Mnを有する、請求項1に記載の組成物。
  14. 高分子量エチレンポリマーがエチレン/α−オレフィンインターポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  15. エチレン/α−オレフィンがC〜C20オレフィンである、請求項14に記載の組成物。
  16. 高分子量エチレンポリマーが組成物の全重量に対して20重量%以下の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  17. 0.94g/cm以上の密度を有する、請求項1に記載の組成物。
  18. 500から20,000g/モルまでの重量平均分子量を有する低分子量エチレンポリマーをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  19. 高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物のダイスウェル未満のダイスウェルを有する、請求項1に記載の組成物。
  20. 高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物のNCLS破壊時間を超えるNCLS破壊時間を有する、請求項19に記載の組成物。
  21. 高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物のダイスウェル未満のダイスウェルを有する、請求項18に記載の組成物。
  22. 高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物のNCLS破壊時間を超えるNCLS破壊時間を有する、請求項21に記載の組成物。
  23. 高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物のダイスウェルの95%以下のダイスウェルを有する、請求項19に記載の組成物。
  24. 高分子量エチレンポリマー以外はすべてが同じである成分を含有する組成物のダイスウェルの95%以下のダイスウェルを有する、請求項21に記載の組成物。
  25. 40時間を超えるNCLS破壊時間を有する、請求項23に記載の組成物。
  26. 40時間を超えるNCLS破壊時間を有する、請求項24に記載の組成物。
  27. 高分子量エチレンポリマーが1.2から5までの分子量比、Mz/Mwを有する、請求項1に記載の組成物。
  28. 高分子量エチレンポリマーが1.2から5までの分子量分布、Mw/Mnを有する、請求項27に記載の組成物。
  29. 高分子量エチレンポリマーが長鎖分枝を有する、請求項1に記載の組成物。
  30. 高分子量エチレンポリマーが5未満の分子量分布、Mw/Mnを有する、請求項29に記載の組成物。
  31. 高分子量エチレンポリマーが炭素原子1000個あたり0.01から1個までの長鎖分枝を有する、請求項29に記載の組成物。
  32. 請求項1に記載の組成物から調製される物品。
  33. 請求項27に記載の組成物から調製される物品。
  34. 請求項29に記載の組成物から調製される物品。
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